JP2011101505A - 直流電源装置およびこれを用いた空気調和機 - Google Patents

直流電源装置およびこれを用いた空気調和機 Download PDF

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Abstract

【課題】安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を提供する。
【解決手段】目標電圧設定手段で設定された目標直流電圧と電源電圧検出手段で検出された電源電圧との比の値が所定値未満の場合にゼロクロス検出手段で検出された交流電源のゼロクロス点からの1/2周期中に、スイッチング手段を2回短絡し、この2回短絡の1回目と2回目の短絡間隔を、周波数検出手段で検出された電源周波数が50Hzの時には0.2〜0.4msで、電源周波数が60Hzの時には0.16〜0.33msとし、その後に前記比の値が所定値以上の場合にスイッチング手段の短絡回数を前記比の値に応じて前記2回よりも多い回数で且つ、組み込まれる機器のモータの運転騒音周波数に対して直流電源装置の騒音周波数が超えない短絡回数に切り替える。
【選択図】 図1

Description

この発明は交流電源から得られる交流電圧を直流電源に変換し、電源高調波電流を抑制しつつ高力率,高効率を実現する直流電源装置およびこれを用いた空気調和機に関する。
インバータ駆動されるモータ負荷をもつ空気調和機などの機器において、その高効率化の手法の一つとして、モータのコイル巻線を多く巻き込み、モータに流れる電流を小さくすることで、インバータにおける損失を低減する方法がよく知られている。
しかしながら、この方法を実際に行う場合には、モータの誘起電圧がコイル巻数に比例して増加するため、機器に搭載される直流電源装置は、誘起電圧の増加見合分だけインバータへ供給する直流電圧を高くする必要がある。
同時に、電力送電設備の負担軽減のため、直流電源装置には高力率,低高調波電流が求められており、リアクタを接続し短絡することで、入力電流の波形と直流電圧を制御する種々の方法が提案されている。この種の従来技術として、特公昭63−13204号公報,特許2809463号公報,特開平10−201248号公報,特開2003−153543号公報,特開2006−174689号公報,特許03485047号公報,特開2009−100499号公報が知られている。
特許文献1は交流電源電流を検出する電源電流検出回路を備え、電流の上限値と下限値を定め、検出電流と比較することにより短絡タイミングを制御するものである。これにより電源半周期に数回の短絡で電源電流を改善できるため、高効率と高力率を両立させることができる電源回路について述べている。
特許文献2は瞬時電源電流検出回路を備え、負荷状態に合わせて係数を設定し、この係数と電流情報との積に基づいてスイッチング素子の動作を規定する通流比を作成し、スイッチング素子を動作させるものである。これは特許文献1におけるスイッチングタイミングを明確に規定したものであり、これにより電源高調波電流の抑制と高力率を実現し、直流電圧の制御も可能である。さらに負荷に応じて係数を変更し電源電流のピーク付近でのスイッチング動作を停止することでスイッチング回数と直流電圧を変化させ高効率動作が可能である。電源装置および力率改善方法について述べている。
特許文献3は交流電源の半周期毎にゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点から所定の時間だけ遅延してスイッチング手段をオンし、所定のオン期間後オフすることで、交流電源からの入力電流の通電幅を拡大し、力率を改善するとともにリアクタに蓄えられたエネルギーを平滑コンデンサへ供給することで高い直流電圧を得ることができる。1回しかオンしないことで、高い効率で力率改善できる電源装置について述べている。
特許文献4は交流電源にその一端が接続されたリアクトルと、リアクトルを介して交流電源を短絡/開放する双方向通電性の短絡素子とを設け、負荷量に応じて、短絡素子を、短絡動作無しの力率改善無しモード、或いは短絡動作を電源半周期に1回もしくは複数回行う部分スイッチングモード、或いは短絡動作を高周波で行う高周波スイッチングモードのいずれかのモードにて制御する。これにより、負荷の広い運転領域全体に渡り損失を低減して効率向上を可能にし、力率改善により電力供給を安定に行うこと。更に、負荷及び電源共に高周波問題を解消することができる電力供給装置,電動機駆動装置,電力供給装置の制御方法について述べている。
特許文献5〜特許文献7はスイッチング素子の短絡回数を負荷に応じて変更することにより高力率の直流電源装置を実現する直流電源装置,空気調和機について述べている。
特公昭63−13204号公報 特許2809463号公報 特開平10−201248号公報 特開2003−153543号公報 特開2006−174689号公報 特許03485047号公報 特開2009−100499号公報
現在、家庭用の空気調和機は、環境への配慮が求められ、省資源,省エネを強く要求されるようになった。加えて、電子制御機器の急増に伴い電源に悪影響を与える高調波電流の規制に適合する製品が求められている。
しかしながら、上記で述べた先行技術ではこれらの要求を部分的に満たすだけであり、次のような問題がある。
特許文献1では瞬時の交流電流を検出する電流検出回路およびスイッチングタイミングを決定するスイッチング素子駆動回路が必要なため、回路が複雑になる。さらに直流電圧の制御法や最適な電流の上限値、下限値の決め方について述べられておらず、コイル巻き線を多く巻き込んだ直流電圧の昇圧が必要な電動機の高効率制御には適さない。また、直流出力電圧の維持方法についての言及が無い。
特許文献2では負荷が小さいときは直流電圧を低く、スイッチング回数を少なくし、高効率運転を行い、負荷が大きいときは直流電圧を高く、スイッチング回数を多くし、高力率運転を行うことが可能である。しかし瞬時の交流電源電流が必要であり、回路が複雑になる。また効率を優先して数回までスイッチング回数を落とした場合、交流電流のリップルが大きくなり、力率の低下や高調波電流の増加が見られる。また、直流出力電圧の維持は短絡回数と開閉デューティの増減で行っている。
特許文献3では直流電圧を高くしようとした場合、短絡した波形は歪んでしまうため、電源高調波電流が多くなり、高い力率を得ながらもJIS規格値を満足できない。また、この発明は電源の半周期に1回だけ短絡動作をするもので、パルス間隔についての言及が無い。
特許文献4では部分スイッチングモードではスイッチング素子の短絡開始時間,短絡時間、および短絡回数を制御することで直流出力電圧を制御できるが、高調波を抑制する具体的な手段は述べられていない。したがってモードの切り替えにより高効率と高調波抑制(高力率)のどちらかは選択できるが、高効率と高調波抑制の両立はできなかった。
特許文献5〜特許文献7では最適なスイッチングタイミングについて明確な記載がなかった。
本発明の目的は、電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を提供することにある。
本発明が解決しようとする課題は、交流電源より入力された交流電力を直流電力に変換する整流回路と、前記交流電源と前記整流回路との間に接続されたリアクタと、前記交流電源を前記リアクタを介して短絡するスイッチング手段と、前記直流電力の目標電圧設定手段と、前記交流電源の周波数を検出する周波数検出手段と、前記交流電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、前記交流電源のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出手段と、前記整流回路の出力である直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、前記ゼロクロス点に同期させて前記スイッチング手段を短絡,開放するスイッチング制御手段とを備える直流電源装置において、前記スイッチング制御手段は前記目標電圧設定手段で設定された目標直流電圧と前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧との比の値が所定値未満の場合に前記ゼロクロス検出手段で検出された前記交流電源のゼロクロス点からの1/2周期中に、前記スイッチング手段を2回短絡し、この2回短絡の1回目と2回目の短絡間隔を、前記周波数検出手段で検出された電源周波数が50Hzの時には0.2〜0.4msで、前記電源周波数が60Hzの時には0.16〜0.33msとし、その後に前記比の値が所定値以上の場合に前記スイッチング手段の短絡回数を前記比の値に応じて前記2回よりも多い回数で且つ、組み込まれる機器のモータの運転騒音周波数に対して直流電源装置の騒音周波数が超えない短絡回数に切り替えることにより達成される。
請求項2に記載の直流電源装置は請求項1の直流電源装置において、前記スイッチング制御手段は前記目標電圧設定手段で設定された目標直流電圧と前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧との比の値が所定値以上の場合に、前記2回短絡の場合と同様に、前記ゼロクロス検出手段で検出された前記交流電源のゼロクロス点からの1/2周期中に、前記スイッチング手段を2回短絡し、この2回短絡の1回目と2回目の短絡間隔を、前記周波数検出手段で検出された電源周波数が50Hzの時には0.2〜0.4msで、前記電源周波数が60Hzの時には0.16〜0.33msとし、その後に前記比の値が所定値以上の場合に前記スイッチング手段の短絡回数を前記比の値に応じて前記2回よりも多い回数で且つ、組み込まれる機器のモータの運転騒音周波数に対して直流電源装置の騒音周波数が超えない短絡回数に切り替えるものである。
請求項3に記載の直流電源装置は請求項1乃至2の直流電源装置において、前記スイッチング制御手段は3回目以降の短絡時間を前記電源周波数が50Hzの時は0.25ms、60Hzの時は0.2ms以下の範囲とするものである。
請求項4に記載の直流電源装置は請求項1乃至2の直流電源装置において、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM+1回に増加させる時に、短絡回数増加後のM回目までの短絡時間の合計値を、短絡回数増加前の短絡時間の合計値より、減少させるものである。
請求項5に記載の直流電源装置は請求項1乃至2の直流電源装置において、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM+1回に増加させる時に、M+1回目までの短絡時間の合計値を、短絡回数増加前のM回目までの短絡時間の合計値と等しくするものである。
請求項6に記載の直流電源装置は請求項1乃至2の直流電源装置において、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM−1回に減少させる時に、短絡回数減少後の短絡時間の合計値を、短絡回数減少前のM−1回目までの短絡時間の合計値より、増加させるものである。
請求項7に記載の直流電源装置は請求項1乃至2の直流電源装置において、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM−1回に減少させる時に、短絡回数減少後の短絡時間の合計値を、短絡回数減少前のM回目までの短絡時間の合計値と等しくするものである。
請求項8に記載の直流電源装置は請求項3の直流電源装置において、前記交流電源からの入力電流を検出する入力電流検出手段を更に備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記入力電流検出手段で検出した入力電流に応じて定めるものである。
請求項9に記載の直流電源装置は請求項3の直流電源装置において、前記直流電力に接続された負荷量を検出する負荷量検出手段を更に備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記負荷量検出手段で検出された負荷量に応じて定めるものである。
請求項10に記載の直流電源装置は請求項9の直流電源装置において、前記直流電力に接続される負荷をモータとし、前記負荷量を前記モータへの印加電圧とし、前記負荷量検出手段としてモータへの印加電圧を検出するモータ印加電圧検出手段を備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記モータ印加電圧検出手段で検出されたモータ印加電圧に応じて定めるものである。
請求項11に記載の直流電源装置は請求項9の直流電源装置において、前記直流電力に接続される負荷をモータとし、前記負荷量を前記モータの回転数として、前記負荷量検出手段としてモータの回転数を検出するモータ回転数検出手段を備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記モータ回転数検出手段で検出されたモータ回転数に応じて定めるものである。
さらには、請求項12により、安価で、電源高調波電流規制を満足し、電源容量を最大限に活用した高能力で、効率の良い空気調和機を提供することができる。
請求項1に記載の発明によれば、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する。
請求項2によれば、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する。
請求項3によれば、短絡回数を多くして力率を改善しつつ、電源高調波電流規制を満足する。
請求項4によれば、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる。
請求項5によれば、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる。
請求項6によれば、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる。
請求項7によれば、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる。
請求項8によれば、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する。
請求項9によれば、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する。
請求項10によれば、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する。
請求項11によれば、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する。
請求項12によれば、安価で、電源高調波電流規制を満足し、電源容量を最大限に活用した高能力で、効率の良い空気調和機を実現する。
実施例1の電源装置の回路構成を示すブロック図。 同電源装置で1回短絡時の電源電圧・入力電流波形。 同電源装置で2回短絡時の電源電圧・入力電流波形。 同電源装置で3回短絡時の電源電圧・入力電流波形。 同電源装置で5回短絡時の電源電圧・入力電流波形。 同電源装置の短絡回数制御部の記憶装置の記憶内容説明図。 同短絡回数制御部の短絡回数制御フロー要部。 同短絡回数制御部の前段処理フロー要部。 同短絡回数制御部の短絡回数増加処理フロー要部。 同短絡回数制御部の短絡回数減少処理フロー要部。 同電源装置の回路構成を示すブロック図。 入力電流と目標直流電圧の関係を示す図。 負荷量と目標直流電圧の関係を示す図。 モータ印加電圧と目標直流電圧の関係を示す図。 モータ回転数と目標直流電圧の関係を示す図。 実施例3の電源装置の回路構成を示すブロック図。 実施例4の電源装置の回路構成を示すブロック図。 実施例5の電源装置の回路構成を示すブロック図。 実施例6の空気調和機の構成図。 同空気調和機の室外機の内部構造斜視図。 同室外機の天板を外した平面図。 同室外機の前面板を外した正面図。
以下、本発明を空気調和機の圧縮機駆動用の直流電源装置に適用した実施例について図を用いて説明する。図における同一符号は同一物または相当物を示す。
まず、本発明の直流電源装置の全体構成について図1を用いて説明する。図1は実施例1の電源装置の回路構成を示すブロック図である。
直流電源装置100は図1に示すように、交流電源101と負荷104に接続され、交流電圧を整流回路102で整流し、平滑コンデンサ103で平滑して直流電圧に変換し、負荷104に電力を供給する。
通常平滑コンデンサ103に蓄えられた電荷による直流電圧のため、交流電圧がこの直流電圧を超えたときにしか電流は流れないので、通電区間は短く、電流波形は鋭くとがって力率が悪くなってしまう。これを改善するためリアクタ105を接続すると、電流波形の波高値は低くなり、通電区間が後ろに伸び力率が改善される。
さらに、交流電源101がリアクタ105を介して短絡されるようにスイッチング手段106が設けられ、また、交流電源101のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出手段107が接続されており、ゼロクロス検出手段107で検出されたゼロクロス点に同期させて、スイッチング制御手段108でスイッチング手段106を駆動する駆動信号を生成し、スイッチング手段106を短絡する。
次に、スイッチング手段の1回短絡,2回短絡例について図2,図3を用いて説明する。図2は電源装置で1回短絡時の電源電圧・入力電流波形である。図3は電源装置で2回短絡時の電源電圧・入力電流波形である。
これまで電源高調波電流を抑制するため、スイッチングの短絡,開放を複数回行えば、短絡電流のピークが下がるため有効であることがいわれてきたが、この間隔については言及されていなかった。度重なる検討の結果、発明者らは、力率の向上と電源高調波電流の抑制の両立させるためには第1の短絡と第2の短絡との間の開放時間が重要であること見出し、本発明を出願するに至った。以下、第1と第2の短絡との間の開放時間の重要性について説明する。
説明に先立ち、高調波電流の指標とした高調波の余裕度について説明する。電源周波数のn次の高調波電流の限度値はJIS C61000−3−2「電磁両立性−第3−2部:限度値−高調波電流発生限度値」に規定されていて、この限度値Isnに対して高調波電流をInとしたときn次の余裕度を(1−In/Isn)と定義する。
定義から明らかなように、n次の余裕度が0より小さい時は限度値Isn以上のn次の高調波電流が流れていることになるので規定不適合でNGとなり、n次の余裕度が0より大きい時はn次の高調波電流が限度値以下で規定に適合している状態で、n次の余裕度が1に近い時はn次の高調波電流が0に近づき、電源に悪影響を与えるn次の高調波電流がほとんどなく、非常に良好な状態であると言える。
上記のn次の余裕度を2次から40次まで求め最も小さいものを高調波の余裕度と定義する。
一般に、空気調和機として家庭用の4〜5kWクラスの製品を考えた場合、電源として200Vが使用されることが多く、運転時間は、春,秋の肌寒い頃に弱い暖房で使用される時間が一番多く、負荷の一番大きい条件は、早朝の暖房の立上がり時で、圧縮機を高速で駆動し、大きな暖房能力で急速に室内を暖める時である。
このように、暖房能力,冷房能力の大小は負荷量の大小と連動し、空気調和機には負荷量の大小と連動する圧縮機回転数,直流電圧,入力電流,機体各部の温度,冷凍サイクルの温度等に応じた運転が要求される。
はじめに1回の短絡のみ行った場合を説明する。この場合、電源半周期の電源電圧,電源電流(入力電流)の波形は、例えば、図2のようになる。交流電源電圧200V,50Hzとして、負荷の条件としては運転時間の長い暖房の弱運転に相当する、直流電圧Vdを260V、出力電力を880Wを想定し、ゼロクロスからの第1の短絡までの遅延時間をTdとし、短絡時間をTonとして、所要の直流電圧260Vを得て、力率が最大となる遅延時間Tdと短絡時間Tonを求め、その時の高調波の余裕度と力率をシミュレーションで求めると表1のようになる。
Figure 2011101505
この表から判るように、遅延時間と短絡時間を変化させることにより、高調波の余裕度は向上させることができる。表1では、高調波の余裕度が増すと力率が下がる傾向にあり、高調波の余裕度と力率はトレードオフの関係となっている。
次に、具体的な2回短絡の種々の例について説明する。
これに対して2回短絡を行った場合、電源半周期の電源電圧,電源電流(入力電流)の波形は、例えば、図3のようになる。
直流電圧Vdを260V、出力電力を880W、交流電源電圧200V、50Hzとして、ゼロクロスからの第1の短絡までの遅延時間Tdを1.7ms、第1と第2の短絡時間を合計した合計短絡時間Tonを0.62msに固定して、第2の短絡時間を0.1〜0.5msに変化させ、第1の短絡と第2の短絡との間の開放時間を0.1〜0.8msまで変化させた場合の高調波の余裕度を表2に、力率を表3に示す。
Figure 2011101505
Figure 2011101505
ここで直流電圧260Vとなるように2回短絡し、高い力率を得たとしても、第1と第2の短絡の間の開放時間を大きくとりすぎてしまうと高調波の余裕度がNGとなってしまう。高調波の余裕度と力率がよく、制御のばらつきに対して余裕があるのは、第1と第2の短絡の間の開放時間が0.2msのときで、第2の短絡時間を変化させても高調波の余裕度は0.08〜0.18あり、力率は93.2〜93.9%と高調波の規格値内でかつ高力率を実現できる。
さらにゼロクロスから第1の短絡までの遅延時間Tdと第1と第2の短絡時間を合計した合計短絡時間Tonを(Td,Ton)=(2.2ms,0.45ms),(2.7ms,0.35ms)とした場合の高調波の余裕度,力率を表4〜表7に示す。なお、以下の表は、特に断らない限り、電源電圧200V,電源周波数50Hzの場合の値である。
Figure 2011101505
Figure 2011101505
(Td,Ton)=(2.2ms,0.45ms)のときは第1の短絡と第2の短絡との間の開放時間は0.2〜0.4msの値がよく、このときの高調波の余裕度は0.08〜0.31で力率は90.7〜92.5%となる。1回のみの短絡では高調波に余裕がなかったが、2回短絡を行い、第1の短絡と第2の短絡との間の開放時間は0.2〜0.4msの間から選ぶことで、同等力率で高調波の余裕度を改善することができる。
Figure 2011101505
Figure 2011101505
(Td,Ton)=(2.7ms,0.35ms)のときも第1の短絡と第2の短絡との間の開放時間が0.2〜0.4msの場合に良好な結果が得られ、高調波の余裕度は0.16〜0.37、力率は86.8〜89.5%となる。1回のみの短絡よりも、2回短絡を行い、第1の短絡と第2の短絡との間の開放時間を0.2〜0.4msの間から選ぶことで、同等力率で高調波の余裕度を改善することができる。
上記条件に対して、使用するモータの巻線回数を増やしたときには、出力直流電圧のアップが必要になるが、そのような状況でも本発明の技術が使用可能か否かを検討するため、直流電圧を270Vに変えて検討した。この場合、第1と第2の短絡時間を合計した合計短絡時間Tonは直流電圧が260Vの時に比べて、長くする必要があり、力率が最大となる遅延時間Tdと短絡時間Tonは(Td,Ton)=(1.7ms,0.74ms),(2.2ms,0.56ms),(2.7ms,0.44ms)となる。1回短絡のときの高調波の余裕度,力率を表8に、2回短絡のときの高調波の余裕度,力率を表9〜表14に示す。
Figure 2011101505
Figure 2011101505
Figure 2011101505
(Td,Ton)=(1.7ms,0.74ms)の場合、1回のみの短絡では力率が90.8%、高調波の余裕度が−0.08で高調波の余裕度がNGであるが、2回短絡の場合は、第1と第2の短絡の間の開放時間が0.2msのときに、高調波の余裕度と力率がよく、制御のばらつきに対して余裕があり、第2の短絡時間を変化させても高調波の余裕度は0.03〜0.16、力率は91.5〜92.3%と高調波の規格値内でかつ高力率を実現できる。
Figure 2011101505
Figure 2011101505
(Td,Ton)=(2.2ms,0.56ms)の場合、1回のみの短絡では力率91.0%、高調波の余裕度0.09で高調波の規格値に対して余裕が少ない、2回短絡の場合は、第1と第2の短絡の間の開放時間が0.2msのときに、高調波の余裕度と力率がよく、制御のばらつきに対して余裕があり、第2の短絡時間を変化させても高調波の余裕度は0.13〜0.28あり、力率は91.0〜91.5%と高調波の規格値内でかつ高力率を実現できる。
Figure 2011101505
Figure 2011101505
(Td,Ton)=(2.7ms,0.44ms)の場合、1回のみの短絡では力率が89.6%、高調波の余裕度が−0.09で高調波の余裕度がNGであるが、2回短絡の場合は、第1と第2の短絡の間の開放時間が0.2〜0.4msのときに、高調波の余裕度と力率がよく、制御のばらつきに対して余裕があり、第2の短絡時間を変化させても高調波の余裕度は0.05〜0.26あり、力率は87.7〜89.3%と高調波の規格値内でかつ高力率を実現できる。
次に、空気調和機の暖房立上がりの時のように、圧縮機を高速回転させる必要が生じた場合は、モータの回転数を上げるために直流電圧を上げる必要があり、且つ、空気調和機から吹出す温風の温度を上げる際は高負荷となるため、出力を増加させなければならない。
このため、交流電源電圧200V,50Hz、直流電圧Vdを280V、出力電力を1800Wで検討した。この場合、第1と第2の短絡時間を合計した合計短絡時間Tonは更に長くする必要があり、力率が最大となる遅延時間Tdと短絡時間Tonは(Td,Ton)=(1.5ms,1.24ms)となる。1回短絡のときの高調波の余裕度,力率を表15に、2回短絡で第2の短絡時間を0.1〜0.9msに変化させ、第1の短絡と第2の短絡との間の開放時間を0.1〜1.0msまで変化させた場合の高調波の余裕度,力率を表16,表17に示す。
Figure 2011101505
Figure 2011101505
Figure 2011101505
(Td,Ton)=(1.5ms,1.24ms)で、1回のみの短絡では力率93.6%、高調波の余裕度0.16で高調波規の格値内で高力率であるが、2回短絡のときは、第1と第2の短絡の間の開放時間を0.2〜0.4msの場合に良好な結果が得られ、第2の短絡時間を変化させても高調波の余裕度は0.09〜0.33、力率は93.5〜94.7%となる。1回のみの短絡よりも、2回短絡を行い、第1の短絡と第2の短絡との間の開放時間を0.2〜0.4msの間から選ぶことで、高調波の余裕度を大きく、力率を高くすることができる。
次に、上記条件から、使用するモータの巻線回数を増やした場合などの汎用性を検討するため、直流電圧を更に高くして、交流電源電圧200V,50Hz、直流電圧Vdを300V、出力電力を1800Wで検討した。この場合、第1と第2の短絡時間を合計した合計短絡時間Tonは更に長くする必要があり、力率が最大となる遅延時間Tdと短絡時間Tonは(1.5ms,1.44ms)となる。1回短絡のときの高調波の余裕度,力率を表15に、2回短絡で第2の短絡時間を0.1〜0.9msに変化させ、第1の短絡と第2の短絡との間の開放時間を0.1〜0.9msまで変化させた場合の高調波の余裕度,力率を表18,表19に示す。
Figure 2011101505
Figure 2011101505
(Td,Ton)=(1.5ms,1.44ms)の場合、1回のみの短絡では力率89.3%、高調波の余裕度0.34で高調波の規格値内で高力率であるが、2回短絡の場合は、第1と第2の短絡の間の開放時間を0.2〜0.3msの場合に良好な結果が得られ、第2の短絡時間を変化させても高調波の余裕度は0.10〜0.42、力率は89.6〜91.1%となる。1回のみの短絡よりも、2回短絡を行い、第1の短絡と第2の短絡との間の開放時間を0.2〜0.3msの間から選ぶことで、高調波の余裕度を大きく、力率を高くすることができる。
以上のように電源高調波電流の抑制と高力率を両立させるにはスイッチング手段106を1回短絡させるよりも2回短絡させたほうがよく、さらに上述のように50Hzの場合は、第1の短絡と第2の短絡との間のスイッチング手段106の開放時間を0.2〜0.4msの間から選ぶのがよい。また、60Hzの場合は、この解放時間を50Hzの時の約5/6の0.16〜0.33msの間から選ぶのがよい。
本実施例における直流電源装置は図3に示すようにゼロクロス検出手段107で検出したゼロクロスから遅延時間の後、スイッチング制御手段108はスイッチング手段106をオンして第1の短絡を行い、交流電源101が50Hzのときは0.3ms、60Hzのときは0.25msの間隔だけスイッチング手段106を開放し、その後スイッチング手段106をオンして第2の短絡を行い、その後スイッチング手段106を開放する。
第1の短絡と第2の短絡との間放の時間は50Hzの時は0.2〜0.4ms,60Hzの時は0.16〜0.33msの間で選ぶ必要があるが、この間であれば状況に応じて変化させてもよい。
次に、第1の短絡時間と第2短絡時間の決定方法について説明する。
(a)例えば第2の短絡時間を0.1msに固定とし、第1の短絡時間は交流の複数周期間の直流電圧の平均を現在直流電圧として検出し目標直流電圧との差分でPI制御を行って決定する。
(b)別の方法としては第1と第2の短絡時間の比率を決めて第1と第2の短絡時間の合計について現在直流電圧を検出し目標直流電圧との差分でPI制御を行ってもよい。
(c)更に別の方法としては第1と第2の短絡時間の合計について現在直流電圧を検出し目標直流電圧との差分でPI制御を行い、第1の短絡時間にある制限値を持たせ、第1の短絡時間が制限値を越えたら第2の短絡時間を伸ばすようにしてもよい。また、この制限値を入力電流,負荷情報,目標直流電圧,現在直流電圧等により変化させてもよい。
交流電源101の周波数が50Hzか60Hzかの判定はゼロクロス信号の間隔を計測し、例えば9msより長ければ50Hz,9msより短ければ60Hzの如くに判定すればよい。
また、スイッチング手段を2回を超えて短絡する場合について図4,図5を用いて説明する。図4は電源装置で3回短絡時の電源電圧・入力電流波形である。図5は電源装置で5回短絡時の電源電圧・入力電流波形である。
上述のように、スイッチング手段106を2回短絡することで高調波を抑制して力率を改善することができるが、更に、さらに高調波電流を抑制し、力率を高くする場合、短絡回数を多くすることが有効である。ただし短絡回数を増やすと損失は増える。
次に、3回短絡する場合について説明する。
図4のようにゼロクロス検出手段107で検出したゼロクロスから1.5ms遅延時間の後、スイッチング制御手段108はスイッチング手段106をオンして第1の短絡を行い、0.2ms、だけスイッチング手段106をオフし、その後スイッチング手段106をオンして第2の短絡を行い、その後スイッチング手段106をオフし、その後ゼロクロスから4.0msの時点でスイッチング手段106をオンして第3の短絡を行い、その後スイッチング手段106を開放する。
第1の短絡と第2の短絡との間の開放の時間は50Hzの時は0.2〜0.4ms,60Hzの時は0.16〜0.33msの間で選ぶ必要があるが、この範囲であれば周囲の状況に応じて変化させてもよい。第2の短絡と第3の短絡との間の開放の時間は固定値でもよいし可変させてもよい。
第1の短絡時間と第2の短絡時間と第3の短絡時間の決定方法について説明する。
(d)例えば第2の短絡時間と第3の短絡時間は0.1msと固定とし、第1の短絡時間は現在直流電圧を検出し目標直流電圧との差分でPI制御を行って決定する。
(e)別の方法としては第3の短絡時間は0.1msと固定とし、第1と第2の短絡時間は現在直流電圧を検出し目標直流電圧との差分でPI制御を行って決定し、前述の(a)〜(c)の短絡時間の決定方法で行ってもよい。
(f)別の方法としては第1と第2と第3の短絡時間の比率を決めて第1と第2と第3の短絡時間の合計について現在直流電圧を検出し目標直流電圧との差分でPI制御を行ってもよい。
(g)別の方法としては第1と第2の第3の短絡時間の合計について現在直流電圧を検出し目標直流電圧との差分でPI制御を行い、第1と第2の短絡時間にある制限値を持たせて第1の短絡時間が制限値を越えたら第2の短絡時間をのばし第2の短絡時間が制限値を越えたら第3の短絡を伸ばすようにしてもよい。また、この制限値を入力電流,負荷情報,目標電圧,現在電圧等により変化させてもよい。
尚、以上の実施例では、短絡回数を5回の場合に、2回・3回・4回・5回ときめ細かく多段階に切り替えているが、例えば2回短絡から5回短絡に切り替える2段階でもよい。
更に短絡回数を増やし、5回短絡を行う場合について説明する。2回目の短絡までは前述の(a)〜(c)の短絡時間の決定方法行う。
50Hzの場合は3回目の短絡はゼロクロスから4ms後、0.1ms行い、4回目の短絡は6ms後、0.1ms、5回目の短絡は7ms後0.1ms行う。図5に交流電源101の電圧、電流波形を示す。60Hzの場合は3回目の短絡はゼロクロスから3.32ms後、0.1ms行い、4回目の短絡は5ms後、0.1ms、5回目の短絡は5.8ms後0.1ms行う。
ここで、3,4,5回目の短絡時間は0.1msとしたが、50Hzの場合は0.25ms、60Hzの場合は0.2msより短い時間であればもっと長くしてもよいし、3,4,5回目でそれぞれ短絡時間を変えてもよい。また入力電流,負荷情報,目標電圧,現在電圧等により変化させてもよい。
次に、電源電圧と目標直流電圧との比に応じて、短絡回数を変化させる方法について説明する。
空気調和機は周辺の状況に応じた能力で運転することが求められ、この能力の大小は空気調和機が受けている負荷の量の大小と連動し、負荷の量の大小は直流電源装置が電力を供給する圧縮機の回転数,直流電源装置の出力直流電圧,直流電源装置の交流入力電流,空気調和機の機体各部の温度,冷凍サイクルの温度等の周辺情報に応じて変化する。
図1において、目標電圧設定手段111hは、周辺情報検出手段118が検出したこれらの周辺情報に応じて目標直流電圧Vgを設定し、コンバータ制御手段111fに伝える。この場合、入力する電源電圧Vs(ピーク値)を検出し目標直流電圧Vg(平均値)との比の値を昇圧比Rとし、この昇圧比R=Vg/Vsを計算する。
コンバータ制御手段111fはマイクロコンピュータ111に内蔵され、電源電圧・ゼロクロス検出手段107の信号を受けたA/D変換部111b、周波数検出手段111aやインバータ制御手段111gおよび目標電圧設定手段111hからの情報を基にPWM出力部111cを通じてスイッチング制御手段108に信号を送り、スイッチング制御手段108は信号に基づきスイッチング手段106を制御する。
昇圧比が1以上の場合は短絡回数を6回とし、昇圧比が1未満の場合は短絡回数を2〜5回とする。この場合、短絡回数を2⇔6回,3⇔6回,5⇔6回のように短絡回数を飛び飛びに切換えても順に切換えてもよい。前述の表2〜表7,表9〜表14,表16,表17で示した例は昇圧比が1未満で2回短絡の場合のデータであり、表18,表19の例は昇圧比が1以上で2回短絡の場合のデータである。
なお、昇圧比が運転開始時は1未満で有ったのが、運転中に変わり1以上になった場合や、最初から1以上の場合は短絡回数を3回以上の運転となるが、この場合にも、1回目と2回目の短絡間隔を前述と同じように電源周波数が50Hzの時には0.2〜0.4msで、前記電源周波数が60Hzの時には0.16〜0.33msにすることで良好な結果を得ることができる。
以上のとおり、実施例は、目標電圧設定手段で設定された目標直流電圧と電源電圧検出手段で検出された電源電圧との比の値が所定値以上の場合に、スイッチング手段の短絡回数を前記比の値に応じて2回よりも多い回数で且つ、組み込まれる機器のモータの運転騒音周波数に対して直流電源装置の騒音周波数が超えない短絡回数に切り替えるものである。
このように、実施例の直流電源装置は、交流電源より入力された交流電力を直流電力に変換する整流回路と、前記交流電源と前記整流回路との間に接続されたリアクタと、前記交流電源を前記リアクタを介して短絡するスイッチング手段と、前記直流電力の目標電圧設定手段と、前記交流電源の周波数を検出する周波数検出手段と、前記交流電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、前記交流電源のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出手段と、前記整流回路の出力である直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、前記ゼロクロス点に同期させて前記スイッチング手段を短絡,開放するスイッチング制御手段とを備え、前記スイッチング制御手段は前記目標電圧設定手段で設定された目標直流電圧と前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧との比の値が所定値未満の場合に前記ゼロクロス検出手段で検出された前記交流電源のゼロクロス点からの1/2周期中に、前記スイッチング手段を2回短絡し、この2回短絡の1回目と2回目の短絡間隔を、前記周波数検出手段で検出された電源周波数が50Hzの時には0.2〜0.4msで、前記電源周波数が60Hzの時には0.16〜0.33msとし、その後に前記比の値が所定値以上の場合に前記スイッチング手段の短絡回数を前記比の値に応じて前記2回よりも多い回数で且つ、組み込まれる機器のモータの運転騒音周波数に対して直流電源装置の騒音周波数が超えない短絡回数に切り替える。
一般に、交流電源を整流回路で直流電源に変換し負荷を駆動する時、交流電源と整流回路の間にリアクタを設け、リアクタを介して交流電源を短絡する短絡素子を整流回路と並列に設けて、交流電源のゼロクロス点を基準とした適宜な時期に適宜な時間だけ短絡素子を作動させ、力率を改善することが行われている。
これは、力率を改善することで、交流電源の供給者の設備負担を軽減することに加えて、機器を接続するブレーカー、またはコンセントの容量を目いっぱいに活用して機器の能力を最大限に発揮させ、実質的に使用者のコストパフォーマンスを良くすることができるためである。しかし、闇雲に短絡すれば良いわけではなく、短絡の仕方や負荷の状況により、電源高調波電流が増加する場合がある。
前述の力率を改善し、電源高調波電流を抑制するために行う短絡素子の短絡回数は1回の短絡よりも2回の短絡のほうが上記の効果が大きく、更に短絡回数を多くすることで、電源高調波電流の規制を満足しつつ、更に力率を高くすることが可能である。
理想的には、電源高調波電流を減少させるため、短絡素子のスイッチングを高周波で行わせ、電源電流をほぼ、電源電圧の瞬時値に同期させ、且つ、比例させて変化させれば良いが、こうするためには、短絡素子として高速の応答が可能な素子を選定しなければならず、通常高価な素子を使う必要が生じる。また、短絡素子のスイッチング損失が大きくなり、短絡素子の温度上昇が増える。
これを乗切るため、必然的に周辺の部品を含めて割高な高耐熱性の部品を使用することになり、このため、コストの上昇は避けられず、また、損失が大きいため、機器を接続しているブレーカー、またはコンセントの容量を目いっぱいに活用しても、負荷に供給できる電力が必ずしも最大にはならない。
また、負荷として、空気調和機を想定した場合、空気調和機は運転当初には大能力で室内を空調して使用者の快適性への要求に素早く対応し、設定温度付近では、空調運転が断続して使用者に不快感を与えないように、小能力で連続運転する必要がある。このため、圧縮機の回転数を可変にして、大能力から小能力までの広範な負荷変動に対処できることが要求される。
なお、上述の整流回路を採用する場合、電源電圧の変動により、直流電圧が変動するのを極力避ける工夫も必要となる。
実施例の直流電源装置では、負荷の駆動に最適な直流電圧を目標電圧設定手段で設定し、電源電圧の実効値との比の値が所定値未満の場合、つまり、負荷が軽く小能力での運転の場合には、電源周波数に応じた適切な短絡間隔で2回短絡を行うことで、電源高調波電流を抑制しつつ、力率を上げることができる。この時、スイッチング回数は2回のみなので、スイッチング損失は小さく、効率の良い運転ができる。
また、目標電圧と、電源電圧の実効値との比の値が所定値以上の場合、つまり、負荷が重く大能力での運転の場合には、6回までの短絡回数を単調に増加させることで、電源高調波電流を規制値以下に抑制しつつ、電源電圧の変動をカバーし、且つ、直流電圧の昇圧と力率のアップを両立できる。この時、スイッチングの回数は高々6回なので、スイッチング損失も僅かな増加で済み、高効率を維持できる。
この場合、2回目までの短絡は力率の増加と電源高調波電流の抑制を主眼とし、3回目の短絡は直流電圧の昇圧を主眼とし、4回目の短絡で直流電圧の昇圧と力率の増加を図り、5回目と6回目の短絡は力率の増加を主眼として短絡動作を実行する。
特に、駆動する負荷が空気調和機の圧縮機である場合、空気調和機は室内の温度が設定温度に近い条件での運転(圧縮機の回転数が低い、小能力での連続運転)が非常に長いことから、スイッチング損失が小さい、効率の良い運転が長く続き消費電力量を抑制することができる。
また、空気調和運転の開始当初のような高負荷時はスイッチングの回数を増やして、圧縮用モータが誘起電圧に打勝って高速回転し、大能力を発揮できるよう直流電圧を昇圧し、圧縮機を駆動すると共に、高力率を確保し、空気調和機を接続したブレーカー、またはコンセントの容量を目いっぱいに活用して空気調和機の能力を最大限に発揮させ、室内を素早く快適温度にすることができる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を提供することができる。
なお、上記では具体的に説明するため、負荷としてインバータ制御の空気調和機を例にとったが、本発明はインバータ制御の空気調和機用の直流電源装置に限定されるものではなく、同様な構成の直流電源装置であれば同様の効果を得ることができるのは言うまでも無い。
また、実施例の直流電源装置は、前記スイッチング制御手段は前記目標電圧設定手段で設定された目標直流電圧と前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧との比の値が所定値以上の場合に、前記2回短絡の場合と同様に、前記ゼロクロス検出手段で検出された前記交流電源のゼロクロス点からの1/2周期中に、前記スイッチング手段を2回短絡し、この2回短絡の1回目と2回目の短絡間隔を、前記周波数検出手段で検出された電源周波数が50Hzの時には0.2〜0.4msで、前記電源周波数が60Hzの時には0.16〜0.33msとし、その後に前記比の値が所定値以上の場合に前記スイッチング手段の短絡回数を前記比の値に応じて前記2回よりも多い回数で且つ、組み込まれる機器のモータの運転騒音周波数に対して直流電源装置の騒音周波数が超えない短絡回数に切り替える。
これにより、2を超える回数短絡した場合でも前述と同様に適切な間隔を第1の短絡と第2の短絡の間に設けることで、電源高調波電流の抑制と力率の改善を達成できる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を提供することができる。
また、実施例の直流電源装置は、前記スイッチング制御手段は3回目以降の短絡時間を前記電源周波数が50Hzの時は0.25ms、60Hzの時は0.2ms以下の範囲とする。
これにより、3回目以降の短絡によって生じる電源高調波電流の周波数が、電源周波数が50Hzの時は2,000Hz、60Hzの時は2,500Hz以上となり、電源周波数の40次以上となって、電源高調波電流規制の対象から除外されるので、電源高調波電流規制を満足することができ、主として力率の向上を考慮した検討をすれば良いことになる。
これは、高調波電流を抑制し、力率を高くするためには、短絡回数を多くすることが有効であることを前述したが、シミュレーションによれば、力率に関係してくる3次〜15次の高調波の抑制には短絡回数を多くすることが有効であるが、15次〜40次の高調波電流は逆に増えやすい傾向となる。
そこで第2の短絡より後の短絡は40次よりも高次の波形とすることが電源高調波電流の抑制に重要となることが判った。電源周波数が50Hzである時、その周期20msの正弦波であり、電源周波数の40次高調波の周期は0.5msとなる。
短絡により発生する三角波がこの40次の周期の1/2以下となれば電源高調波電流規制の対象外になり、短絡時間を0.25msより短くすることで電源高調波電流規制を満足することができる。電源周波数が60Hzのときも同様の理由で短絡時間を0.2msより短くすることで電源高調波電流規制を満足することができる。
このため、短絡回数を多くして力率を改善しつつ、電源高調波電流規制を満足する直流電源装置を提供することができる。
次に、短絡回数を切換える時の制御について図6〜図9を用いて交流電源の半周期を例にとって説明する。図6は電源装置の短絡回数制御部の記憶装置の記憶内容説明図である。図7は短絡回数制御部の短絡回数制御フロー要部である。
コンバータ制御手段111fの内部には記憶装置が内蔵され、この記憶装置には前記の昇圧比Rに応じた設定短絡回数Nを選択できるように昇圧比の閾値が記憶されている。昇圧比の閾値は短絡回数が増加する時と減少する時で違えて、適度なヒシテリシスを持たせ、制御が安定するようにしている。
記憶装置には図6のように、この昇圧比Rに応じた設定短絡回数Nが記憶され、また設定短絡回数N及び実短絡回数Mに応じた、n回目の短絡時の短絡時間の上限値TuNn、及び下限値TlNnが記憶装置に記憶されており、更に短絡回数に応じた、目標直流電圧Vgの制御許容幅ΔVMが記憶されている。
図7のステップS1で直流電源装置100の動作を開始すると、先ず、ステップS3で各種の判断や演算に必要なデータを入手する前段の処理が行われ、ステップS20に進み、直流出力電圧Vdと目標直流電圧の上限値Vguとを比較し、直流出力電圧Vdが目標直流電圧の上限値Vgu以下であればステップS21に進み、直流出力電圧Vdが目標直流電圧の上限値Vguを超えていればステップS26に進む。
ステップS21で更に直流出力電圧Vdと目標直流電圧Vgとを比較し、直流出力電圧Vdが目標直流電圧Vg未満の場合はステップS25に進み、直流出力電圧Vdが目標直流電圧Vg以上の場合は、直流出力電圧Vdが適正な値の範囲に納まっているので、現状の制御を続行すればよいのでステップS65に進み、現行の短絡時間で短絡を実行しステップS80に進んで交流電源の半周期での短絡動作を終了する。
ステップS25で前回の半周期での実短絡回数Mと設定短絡回数Nとを比較し、実短絡回数Mが設定短絡回数Nより少ない場合はステップS40に進み短絡回数を1回増やして各回の短絡時間を設定しなおす短絡回数増加処理を行い、ステップS60に進み、設定しなおした1回目の短絡時間T′a1〜M+1回目の短絡時間T′aMpで短絡動作を実行し、ステップS80に進んで短絡動作を終了する。
ステップS25で実短絡回数Mが設定短絡回数N以上である場合はステップS30に進み、実短絡回数Mに対する1回目の短絡時間の上限値TuM1〜M回目(最終回)の短絡時間の上限値TuMMを記憶装置から読込んでその短絡時間上限値合計ΣTuMnを演算し、また、前回の半周期での1回目の短絡時間Ta1〜M回目(最終回)の短絡時間TaMの合計である短絡時間合計ΣTanを演算して比較する。
ステップS30で短絡時間上限値合計ΣTuMnが短絡時間合計ΣTan以下である場合は、M回の短絡回数ではこれ以上短絡時間を長くすることができないので短絡回数を1回増加させるべくステップ40に進み、前述と同様に、短絡回数増加処理を行い、ステップS60を介してステップS80に至り、短絡動作を終了する。
ステップS30で短絡時間上限値合計ΣTuMnが短絡時間合計ΣTanより大きい場合は、現行のM回の短絡回数で短絡時間を長くする余地があるので、短絡時間が上限値に達していない回の短絡時間を長くするようステップS45に進み、目標直流電圧Vgと直流出力電圧Vdとの差分でPI制御を行い、今回の短絡時間を決定する。
ステップS45では短絡時間の決定を前回の半周期での短絡時間に修正を加えて行い、1回目の修正短絡時間T′a1〜M回目(最終回)の修正短絡時間T′aMを決定する。次に、ステップS70に進んで、修正した短絡時間T′a1〜T′aMで短絡動作を実行し、ステップS80に進んで短絡動作を終了する。
ステップS26で前回の半周期での実短絡回数Mと設定短絡回数Nとを比較し、実短絡回数Mが設定短絡回数Nより多い場合はステップS50に進み短絡回数を1回減らして各回の短絡時間を設定しなおす短絡回数減少処理を行い、ステップS75に進み、設定しなおした1回目の短絡時間T′a1〜M−1回目の短絡時間T′aMmで短絡動作を実行し、ステップS80に進んで短絡動作を終了する。
ステップS26で実短絡回数Mが設定短絡回数N以下である場合はステップS35に進み、実短絡回数Mに対する1回目の短絡時間の下限値TlM1〜M回目(最終回)の短絡時間の下限値TlMMを記憶装置から読込んでその短絡時間下限値合計ΣTlMnを演算し、また、前回の半周期での1回目の短絡時間Ta1〜M回目(最終回)の短絡時間TaMの短絡時間合計ΣTanを演算して比較する。
ステップS35で短絡時間下限値合計ΣTlMnが短絡時間合計ΣTan以上である場合は、M回の短絡回数ではこれ以下に短絡時間を短くすることができないので短絡回数を1回減少させるべくステップ50に進み、前述と同様に、短絡回数減少処理を行い、ステップS75を介してステップS80に至り、短絡動作を終了する。
ステップS35で短絡時間下限値合計ΣTlMnが短絡時間合計ΣTanより小さい場合は、現行のM回の短絡回数で短絡時間を短くする余地があるので、短絡時間が下限値に達していない回の短絡時間を短くするようステップS45に進み、前述と同様にPI制御を行い、今回の短絡時間を決定し、ステップS70を介してステップS80に至り、短絡動作を終了する。
次に、ステップS3の前段処理について図8を用いて説明する。図8は短絡回数制御部の前段処理フロー要部である。
ステップS101で前段処理を開始し、ステップS105で交流電源電圧Vs、目標直流電圧Vgを読込み、ステップS110に進み、昇圧比Rを演算し、ステップS111に進み、昇圧比Rに応じた設定短絡回数Nを記憶装置から読込む。更に、ステップS112に進んで、この短絡回数に応じて目標直流電圧の許容幅ΔVMを記憶装置から読込み、ステップS115に進み、目標直流電圧Vgの上限値Vguを演算する。
次に、ステップS116に進み、直流出力電圧Vdを読込んで、ステップS120に進み、前回の半周期での実短絡回数Mを調べて、実短絡回数Mが2より小さい場合は、短絡動作の初期状態であるとして、後刻の制御に支障のないように、Mの値を設定短絡回数Nと仮定し、ステップS130に進んで、前段処理を終了する。ステップS120でMが2以上の場合はそのままステップS130に進んで、前段処理を終了する。
次に、ステップS40の短絡回数増加処理について図9を用いて説明する。図9は短絡回数制御部の短絡回数増加処理フロー要部である。
短絡回数増加処理をステップS201で開始し、ステップS202で前の半周期の実短絡回数Mを調べ、M=6つまり、前回の半周期の短絡回数が6回である場合は、ステップS210に進み、図7のステップS30と同様に短絡時間合計ΣTanと短絡時間上限値合計ΣTuMnを比較する。この場合、M=6であるので、ΣTanとΣTu6nとを比較する。
ステップS210で短絡時間合計ΣTanが短絡時間上限値合計ΣTu6n以上の場合は、6M回の短絡回数でこれ以上短絡時間を長くすることができない上に、これより多い短絡回数は設定されていないので、ステップS212に進み、現行の短絡時間を維持し、ステップS265に進んで短絡回数増加処理を終了する。
この場合、直流出力電圧Vdが目標直流電圧Vgに達しないことも有りうるが、短絡時間上限値Tu6nは目標直流電圧Vgだけではなく、電源高調波電流の大きさや、駆動素子などの温度上昇によって制限される場合もあるので、短絡時間上限値Tu6nの設定に当たっては、接続される負荷の種類、駆動素子などの冷却方法、周囲温度条件に応じて慎重に検討する必要がある。
ステップS210で短絡時間合計ΣTanが短絡時間上限値合計ΣTu6nより小さい場合は、現行の6回の短絡回数で短絡時間を長くする余地があるので、短絡時間が上限値に達していない回の短絡時間を長くするようステップS215に進み、目標直流電圧Vgと直流出力電圧Vdとの差分でPI制御を行い、今回の短絡時間を決定し、ステップS265で短絡回数増加処理を終了する。
ステップS202でM=5である場合は、短絡回数を1回増やして6回にするべく、ステップS220に進み、6回短絡の場合の6回目の短絡時間の下限値Tl66を記憶装置から呼出し、6回目の短絡時間T′a6に設定する。この場合、前の半周期での5回の短絡に、単純に6回目の短絡を追加すると直流出力電圧Vdが上昇し過ぎ、駆動している負荷に悪影響を及ぼす恐れがある。
このように、直流出力が急変する場合は、このような急変に対応するため、接続されている負荷の電源への耐性をアップしたり、接続されている負荷の制御に、短絡回数の切換時を特異点として短絡回数の切換時のみ作動する特殊な制御を導入するなどのコストアップにつながる恐れの大きい対応を余儀なく行わなければならない。
この現象を回避するためには、短絡回数を増しても、直流出力電圧が急変しないように、追加した短絡回以外の短絡回の短絡時間を減少させることが効果的である。実施例では、追加した短絡回以外の短絡回の短絡時間を減らし、全体として、短絡を追加する前と後で合計の短絡時間がほぼ等しくなるようにした。これにより、短絡の追加の前後で直流出力電圧の変化は小さくなり、負荷に与える影響も軽微なものとすることができた。
更に実施例では、追加した短絡回以外の短絡回の短絡時間を前の半周期での各回の短絡時間に比例させて減少させることで、短絡の追加の前後で直流出力電圧は勿論のこと、力率,電源高調波電流も急変しなくなって、連続的な変化に近くなるので、接続されている負荷の制御に短絡回数の変化に伴う特殊な制御の必要性が乏しくなり必要な短絡の追加を心置きなく行え、製品の開発スピードをアップさせることができる。
ステップS220からステップS221に進み、6回目の短絡時間T′a6を前の半周期の1〜5回目の短絡時間から各々の短絡時間に案分比例して減算する時間の合計値として案分残時間Tr6に設定し、ステップS222に進み、次式により今度の半周期の5回目の短絡時間T′a5を演算し、設定する。
Figure 2011101505
次に、ステップS223に進み、設定したT′a5を記憶装置から呼出した6回短絡の5回目の短絡時間下限値Tl65と比較し、設定した短絡時間T′a5が記憶装置から呼び出した短絡時間下限値Tl65以上である場合は、設定を有効としてステップS228に進み、設定した短絡時間T′a5が記憶装置から呼び出した短絡時間下限値Tl65より小さい場合は、ステップS225に進んで、設定した短絡時間T′a5を破棄し、記憶装置から呼び出した短絡時間下限値Tl65を今度の半周期の5回目の短絡時間T′a5として再設定し、ステップS228に進む。
ステップS228では案分残時間Tr6から5回目の短絡時間の設定での修正量Ta5−T′a5を差引いた案分残時間Tr5を次の式により演算する。
Figure 2011101505
次に、ステップS232に進み、上記の案分残時間Tr5を1〜4回目の短絡時間から各々の短絡時間に案分比例して減算すべく、次式により今度の半周期の4回目の短絡時間T′a4を演算し、設定する。
Figure 2011101505
次に、ステップS233に進み、設定したT′a4を記憶装置から呼出したMp回短絡の4回目の短絡時間下限値TlMp4と比較する。ここで、Mpは今度の半周期での短絡回数で有り、前の半周期での短絡回数が5であるので、これに短絡回数を1回加えてMpは6となる。従って、具体的にステップS233を読み直すと次のようになる。
設定したT′a4を記憶装置から呼出した6回短絡の4回目の短絡時間下限値Tl64と比較し、設定した短絡時間T′a4が記憶装置から呼び出した短絡時間下限値Tl64以上である場合は、設定を有効としてステップS238に進む。
設定した短絡時間T′a4が記憶装置から呼び出した短絡時間下限値Tl64より小さい場合は、ステップS235に進んで、設定した短絡時間T′a4を破棄し、記憶装置から呼び出した短絡時間下限値Tl64を今度の半周期の4回目の短絡時間T′a4として再設定し、ステップS238に進む。
ステップS238では5回目の短絡時間設定時に残っている1〜4回目の短絡時間から案分比例して減ずべき案分残時間Tr5から4回目の短絡時間の設定での修正量Ta4−T′a4を差引いた案分残時間Tr4を次の式により演算する。
Figure 2011101505
以下、同様に(5),(6)式を使用し、ステップS242〜S248で3回目の短絡時間T′a3、案分残時間Tr3を演算,設定し、(7),(8)式を使用し、ステップS252〜S258で2回目の短絡時間T′a2、案分残時間Tr2を演算,設定し、ステップS262で(9)式を使用して今度の半周期の1回目の短絡時間T′a1を演算,設定して、ステップS265に進んで短絡回数増加処理を終了する。
Figure 2011101505
Figure 2011101505
Figure 2011101505
Figure 2011101505
Figure 2011101505
ステップS202に戻り、前の半周期での短絡回数Mが5回より小さい場合は、ステップS205に進み、更に、短絡回数Mが3より大きい場合、つまりM=4の場合には、短絡回数を1回増やして5回にするべく、ステップS230に進み、5回短絡の場合の5回目の短絡時間の下限値Tl55を記憶装置から呼出し、5回目の短絡時間T′a5に設定し、ステップS231に進む。
ステップS231では、5回目の短絡時間T′a5を以降のステップで設定される1回目〜4回目までの短絡時間の演算の中で、前の半周期での1回目〜4回目の短絡時間から案分比例で減ずべき時間の合計値である案分残時間Tr5として演算し、ステップS232に進む。この場合、案分残時間Tr5は上記で設定した5回目の短絡時間T′a5に等しい。
ステップS232以降は前述した通りに制御が進行し、ステップS265で短絡回数増加処理が終了する。
次に、ステップS205に戻り、前の半周期での短絡回数Mが3である場合、短絡回数を1回増やして4回にするべく、ステップS240に進み、4回短絡の場合の4回目の短絡時間の下限値Tl44を記憶装置から呼出し、4回目の短絡時間T′a4に設定し、ステップS241に進む。
ステップS241では、4回目の短絡時間T′a4を以降のステップで設定される1回目〜3回目までの短絡時間の演算の中で、前の半周期での1回目〜3回目の短絡時間から案分比例で減ずべき時間の合計値である案分残時間Tr4として演算し、ステップS242に進む。この場合、案分残時間Tr4は上記で設定した4回目の短絡時間T′a4に等しい。
ステップS242以降は前述した通りに制御が進行し、ステップS265で短絡回数増加処理が終了する。
また、ステップS205に戻り、前の半周期での短絡回数Mが3より小さい場合は、ステップS208に進み、更に、短絡回数Mが1より大きい場合、つまりM=2の場合には、短絡回数を1回増やして3回にするべく、ステップS250に進み、3回短絡の場合の3回目の短絡時間の下限値Tl33を記憶装置から呼出し、3回目の短絡時間T′a3に設定し、ステップS251に進む。
ステップS251では、3回目の短絡時間T′a3を以降のステップで設定される1回目〜2回目までの短絡時間の演算の中で、前の半周期での1回目〜2回目の短絡時間から案分比例で減ずべき時間の合計値である案分残時間Tr3として演算し、ステップS252に進む。この場合、案分残時間Tr3は上記で設定した4回目の短絡時間T′a3に等しい。
ステップS252以降は前述した通りに制御が進行し、ステップS265で短絡回数増加処理が終了する。
次に、ステップS208に戻り、前の半周期での短絡回数Mが1以下の場合は、ステップS260に進み、2回短絡の場合の2回目の短絡時間の下限値Tl22を記憶装置から呼出し、2回目の短絡時間T′a2に設定し、ステップS261に進む。
ステップS261で、2回短絡の場合の1回目の短絡時間の下限値Tl21を記憶装置から呼出し、1回目の短絡時間T′a1に設定し、ステップS265に進み短絡回数増加処理が終了する。
このように、実施例の直流電源装置は、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM+1回に増加させる時に、短絡回数増加後のM回目までの短絡時間の合計値を、短絡回数増加前の短絡時間の合計値より、減少させる。
一般に、短絡時間を長くすると得られる直流電圧が上昇し、短絡時間を短くすると得られる直流電圧が下降する。また、短絡時間を数回に分けて短絡する場合も、単純に短絡を追加すると得られる直流電圧が上昇し、単純に短絡を削減すると得られる直流電圧が下降することが知られている。
負荷を駆動する場合、その電源となる直流電圧が変動することは、負荷の駆動状態も変動し、負荷となっている機器の運転が安定状態から外れることになり、負荷となっている機器を安定運転するために、何らかの修正を加えて、負荷の駆動状態を元に戻さなければならず、好ましいことではない。
実施例の直流電源装置では、短絡回数をnからn+1に増やす場合に、単純に短絡回数を増やすのではなく、直流電圧がほぼ同じになるように、短絡回数を増やした後のn回までの短絡時間の合計を、短絡回数を増やす前のn回までの短絡時間の合計より短くする。これにより、短絡回数を増やした後のn回までの短絡により得られる直流電圧は下降し、n+1回目の短絡でこの下降した分の直流電圧分を取戻し、全体として、短絡回数を増やす前の直流電圧とほぼ等しい直流電圧を得ることができる。
このため、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる直流電源装置を提供することができる。
また、実施例の直流電源装置は、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM+1回に増加させる時に、M+1回目までの短絡時間の合計値を、短絡回数増加前のM回目までの短絡時間の合計値と等しくする。
一般に、短絡時間を数回に分けて、短絡する場合、短絡時間の合計が同じであれば得られる直流電圧はほぼ一定であることが知られている。
実施例の直流電源装置では、短絡回数を増やした場合、短絡時間の合計が同じになるようにする。これにより、短絡回数を増やす前後の短絡時間の合計が等しくなり、得られる直流電圧をほぼ一定に維持することができる。
このため、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる直流電源装置を提供することができる。
次に、ステップS50の短絡回数減少処理について図10を用いて説明する。図10は短絡回数制御部の短絡回数減少処理フロー要部である。
短絡回数減少処理をステップS301で開始し、ステップS302で前の半周期の実短絡回数Mを調べ、M=6つまり、前の半周期の短絡回数が6回である場合は、短絡回数を1回減らして5回にするべく、ステップS321に進む。この場合、前の半周期での6回の短絡から、単純に6回目の短絡を除去すると直流出力電圧Vdが下降し過ぎ、駆動している負荷に悪影響を及ぼす恐れがあり、予期せぬコストアップにつながる。
この現象を回避するためには、短絡回数を減らしても、直流出力電圧が急変しないように、削減した短絡回以外の短絡回の短絡時間を減少させることが効果的である。実施例では、削減した短絡回以外の短絡回の短絡時間を増し、全体として、短絡を削減する前と後で合計の短絡時間がほぼ等しくなるようにした。これにより、短絡の削減の前後で直流出力電圧の変化は小さくなり、負荷に与える影響も軽微なものとすることができた。
更に実施例では、削減した短絡回以外の短絡回の短絡時間を前の半周期での各回の短絡時間に比例させて増加させることで、短絡の削減の前後で直流出力電圧は勿論のこと、力率、電源高調波電流も急変しなくなって、連続的な変化に近くなるので、接続されている負荷の制御に短絡回数の変化に伴う特殊な制御の必要性が乏しくなり必要な短絡の削減を心置きなく行え、製品の開発スピードをアップさせることができる。
ステップS321では、前の半周期の6回目の短絡時間Ta6を前の半周期の1〜5回目の短絡時間に各々の短絡時間に案分比例して加算する時間の合計値として案分残時間Tr6に設定し、ステップS322に進み、次式により今度の半周期の5回目の短絡時間T′a5を演算し、設定する。
Figure 2011101505
次に、ステップS323に進み、設定したT′a5を記憶装置から呼出した5回短絡の5回目の短絡時間上限値Tu55と比較し、設定した短絡時間T′a5が記憶装置から呼び出した短絡時間上限値Tu55以下の場合は、設定を有効としてステップS328に進み、設定した短絡時間T′a5が記憶装置から呼び出した短絡時間上限値Tu55より大きい場合は、ステップS325に進む。
ステップS325では、設定した短絡時間T′a5を破棄し、記憶装置から呼び出した短絡時間上限値Tu55を今度の半周期の5回目の短絡時間T′a5として再設定し、ステップS328に進む。ステップS328では案分残時間Tr6から5回目の短絡時間の設定での修正量T′a5−Ta5を差引いた案分残時間Tr5を次の式により演算する。
Figure 2011101505
次に、ステップS332に進み、上記の案分残時間Tr5を1〜4回目の短絡時間に各々の短絡時間に案分比例して加算すべく、次式により今度の半周期の4回目の短絡時間T′a4を演算し、設定する。
Figure 2011101505
次に、ステップS333に進み、設定したT′a4を記憶装置から呼出したMm回短絡の4回目の短絡時間上限値TuMm4と比較する。ここで、Mmは今度の半周期での短絡回数で有り、前の半周期での短絡回数が6であるので、これから短絡回数を1回減らしてMmは5となる。従って、具体的にステップS333を読み直すと次のようになる。
設定したT′a4を記憶装置から呼出した5回短絡の4回目の短絡時間上限値Tu54と比較し、設定した短絡時間T′a4が記憶装置から呼び出した短絡時間上限値Tu54以下の場合は、設定を有効としてステップS338に進む。設定した短絡時間T′a4が記憶装置から呼び出した短絡時間上限値Tu54より大きい場合は、ステップS335に進む。
ステップS335では、設定した短絡時間T′a4を破棄し、記憶装置から呼び出した短絡時間上限値Tu54を今度の半周期の4回目の短絡時間T′a4として再設定し、ステップS338に進む。ステップS338では、案分残時間Tr5から4回目の短絡時間の設定での修正量T′a4−Ta4を差引いた案分残時間Tr4を次の式により演算する。
Figure 2011101505
以下、同様に(14),(15)式を使用し、ステップS342〜S348で3回目の短絡時間T′a3、案分残時間Tr3を演算,設定し、(16),(17)式を使用し、ステップS352〜S358で2回目の短絡時間T′a2、案分残時間Tr2を演算,設定し、ステップS362で(18)式を使用して今度の半周期の1回目の短絡時間T′a1を演算,設定して、ステップS365に進んで短絡回数減少処理を終了する。
Figure 2011101505
Figure 2011101505
Figure 2011101505
Figure 2011101505
Figure 2011101505
ステップS302に戻り、前の半周期での短絡回数Mが5回の場合は、短絡回数を1回減らして4回にするべく、ステップS331に進み、前の半周期での5回目の短絡時間T′a5を以降のステップで設定される1回目〜4回目までの短絡時間の演算の中で、前の半周期での1回目〜4回目の短絡時間に案分比例で加えるべき時間の合計値である案分残時間Tr5として演算し、ステップS332に進む。
ステップS332以降は前述した通りに制御が進行し、ステップS365で短絡回数減少処理が終了する。
再度、ステップS302に戻り、前の半周期での短絡回数Mが5回より小さい場合は、ステップS305に進み、更に、短絡回数Mが3より大きい場合、つまりM=4の場合には、短絡回数を1回減らして3回にするべく、ステップS341に進み、前の半周期での4回目の短絡時間T′a4を以降のステップで設定される1回目〜3回目までの短絡時間の演算の中で、前の半周期での1回目〜3回目の短絡時間に案分比例で加えるべき時間の合計値である案分残時間Tr4として演算し、ステップS342に進む。
ステップS342以降は前述した通りに制御が進行し、ステップS365で短絡回数減少処理が終了する。
次に、ステップS305に戻り、前の半周期での短絡回数Mが3である場合、短絡回数を1回減らして2回にするべく、ステップS351に進み、前の半周期での3回目の短絡時間T′a3を以降のステップで設定される1回目〜2回目までの短絡時間の演算の中で、前の半周期での1回目〜2回目の短絡時間に案分比例で加えるべき時間の合計値である案分残時間Tr3として演算し、ステップS352に進む。
ステップS352以降は前述した通りに制御が進行し、ステップS365で短絡回数減少処理が終了する。
また、ステップS305に戻り、前の半周期での短絡回数Mが3より小さい場合は、ステップS308に進み、更に、短絡回数Mが1より大きい場合、つまりM=2の場合には、ステップS310に進み、図7のステップS35と同様に前の半周期でのM回の短絡時間合計ΣTanを短絡回数Mの短絡時間下限値合計ΣTlMnと比較する。
ステップS310で短絡時間合計ΣTanが短絡時間下限値合計ΣTlMn以下である場合は、2回の短絡回数ではこれ以下に短絡時間を短くすることができない上、これより少ない短絡回数は設定されていないので、ステップS361に進み、短絡制御の設定を解除し、短絡を行わないようにして、ステップS365で短絡回数減少処理を終了する。
ステップS310で短絡時間合計ΣTanが短絡時間下限値合計ΣTlMnより大きい場合は、現行の2回の短絡回数で短絡時間を短くする余地があるので、短絡時間が下限値に達していない回の短絡時間を短くするようステップS315に進み、前述と同様にPI制御を行い、今回の短絡時間を決定し、ステップS365で短絡回数減少処理を終了する。
次に、ステップS308に戻り、前の半周期での短絡回数Mが1以下の場合は、ステップS361に進み、前述と同様に短絡の設定を解除し、ステップS365で短絡回数減少処理を終了する。
このように、実施例の直流電源装置は、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM−1回に減少させる時に、短絡回数減少後の短絡時間の合計値を、短絡回数減少前のM−1回目までの短絡時間の合計値より、増加させる。
これにより、短絡回数をnからn−1に減らす場合に、単純に短絡回数を減らすのではなく、直流電圧がほぼ同じになるように、短絡回数を減らした後の短絡時間の合計(n−1回までの短絡時間の合計)を、短絡回数を減らす前のn−1回までの短絡時間の合計より長くする。
これにより、短絡回数を減らした後の短絡(n−1回までの短絡)により得られる直流電圧は、短絡回数を減らす前のn−1回目までの短絡で得られた直流電圧より上昇し、短絡回数を減らす前のn回目の短絡が無くなったことによる直流電圧の下降分を補い、全体として、短絡回数を減らす前の直流電圧とほぼ等しい直流電圧を得ることができる。
このため、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる直流電源装置を提供することができる。
また、実施例の直流電源装置は、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM−1回に減少させる時に、短絡回数減少後の短絡時間の合計値を、短絡回数減少前のM回目までの短絡時間の合計値と等しくする。
これにより、短絡回数を減らした場合、短絡時間の合計が同じになるようにする。これにより、短絡回数を減らす前後の短絡時間の合計が等しくなり、得られる直流電圧をほぼ一定に維持することができる。
このため、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる直流電源装置を提供することができる。
図11,図12を用いて説明する。図11は電源装置の回路構成を示すブロック図である。図12は入力電流と目標直流電圧の関係を示す図である。
図11は図1の周辺情報検出手段118を入力電流検出手段112にしたものである。入力電流により目標電圧を図12のように変更することで、好適な直流電源装置とすることができる。
このように、実施例の直流電源装置は、前記交流電源からの入力電流を検出する入力電流検出手段を更に備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記入力電流検出手段で検出した入力電流に応じて定める。
これにより、前記比の値と入力電流の大小に応じて、短絡回数を適切の定めることができるので、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。この場合、最も簡単な短絡回数の定め方としては、入力電流を目標直流電圧に換算し、電源電圧との比の値を求め比の値に応じて前述の方法により短絡回数を定める方法がある。
入力電流を目標直流電圧に換算する方法としては、例えば図23に示すように、入力電流を機器が持つ特性に従って、適切な数値で区分し、各区分点での目標直流電圧を実験などで確認し、その中間では直線補間,階段状の変化,曲線補間などの方法で目標直流電圧を定める方法などを採用すれば良い。このようにすることで、入力電流の全域で目標直流電圧を簡単に設定でき、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を提供することができる。
図13は図1の周辺情報検出手段118を負荷量検出手段113にしたものである。負荷量に応じて目標電圧を図14のように変更することで、好適な直流電源装置とすることができる。
このように、実施例の直流電源装置は、前記直流電力に接続された負荷量を検出する負荷量検出手段を更に備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記負荷量検出手段で検出された負荷量に応じて定める。
これにより、前記比の値と負荷量の大小に応じて、短絡回数を適切の定めることができるので、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。この場合、最も簡単な短絡回数の定め方としては、負荷量を目標直流電圧に換算し、電源電圧との比の値を求め比の値に応じて前述の方法により短絡回数を定める方法がある。
負荷量を目標直流電圧に換算する方法としては、例えば図23に示すようなグラフに従って、前述のような方法で目標直流電圧を定めれば良い。このようにすることで、負荷量の全域で目標直流電圧を簡単に設定でき、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を提供することができる。
なお、負荷量としては、制御の目的に応じて例えば、得られる直流電圧,直流電流,負荷となる機器の各部の温度(例えば、冷凍サイクルの温度),負荷となる機器が置かれる環境の温度(例えば、室内外の温度)などの種々の量を使用することができる。
図15,図16を用いて説明する。図15はモータ回転数と目標直流電圧の関係を示す図である。図16は実施例3の電源装置の回路構成を示すブロック図である。
図15は図1の負荷104bをモータ114とし、周辺情報検出手段118をモータ印加電圧検出手段115としたものである。モータ印加電圧に応じて目標電圧を図16のように変更することで、好適な直流電源装置とすることができる。
このように、実施例の直流電源装置は、前記直流電力に接続される負荷をモータとし、前記負荷量を前記モータへの印加電圧とし、前記負荷量検出手段としてモータへの印加電圧を検出するモータ印加電圧検出手段を備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記モータ印加電圧検出手段で検出されたモータ印加電圧に応じて定める。
これにより、前記比の値とモータ印加電圧の高低に応じて、短絡回数を適切の定めることができるので、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。この場合、最も簡単な短絡回数の定め方としては、モータ印加電圧を目標直流電圧に換算し、電源電圧との比の値を求め比の値に応じて前述の方法により短絡回数を定める方法がある。
モータ印加電圧を目標直流電圧に換算する方法としては、例えば図23に示すようなグラフに従って、前述のような方法で目標直流電圧を定めれば良い。このようにすることで、モータ印加電圧の全域で目標直流電圧を簡単に設定でき、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を提供することができる。
なお、モータ印加電圧に換えて、インバータ制御手段がPWM出力部に発する電圧指示値、またはPWMデューティ指示値を用いても同様の効果を得ることができる。
図17,図18を用いて説明する。図17は実施例4の電源装置の回路構成を示すブロック図である。図18は実施例5の電源装置の回路構成を示すブロック図である。
図17は図1の負荷104bをモータ114とし、周辺情報検出手段118をモータ回転数検出手段116としたものである。モータ回転数に応じて目標電圧を図18のように変更することで、好適な直流電源装置とすることができる。
このように、実施例の直流電源装置は、前記直流電力に接続される負荷をモータとし、前記負荷量を前記モータの回転数として、前記負荷量検出手段としてモータの回転数を検出するモータ回転数検出手段を備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記モータ回転数検出手段で検出されたモータ回転数に応じて定める。
これにより、前記比の値とモータ回転数の高低に応じて、短絡回数を適切の定めることができるので、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。この場合、最も簡単な短絡回数の定め方としては、モータ回転数を目標直流電圧に換算し、電源電圧との比の値を求め比の値に応じて前述の方法により短絡回数を定める方法がある。
モータ回転数を目標直流電圧に換算する方法としては、例えば図23に示すようなグラフに従って、前述のような方法で目標直流電圧を定めれば良い。このようにすることで、モータ回転数の全域で目標直流電圧を簡単に設定でき、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を提供することができる。
なお、モータ回転数を換えて、インバータ制御手段がPWM出力部に発するモータ回転数指示値を用いても同様の効果を得ることができる。
以下、実施例6の上述の直流電源装置を用いた空気調和機について図19を用いて説明する。図19は実施例6の空気調和機の構成図である。
図27において、符号1で総括的に示すのは空気調和機であり、室内機2と室外機6を接続配管8でつなぎ、室内を空気調和する。室内機2は筐体21に室内熱交換器,室内送風機,露受皿等を取付け、化粧枠23で覆い、化粧枠23の前面に前面パネル25を取付けた構成になっている。化粧枠23には室内空気を吸い込む空気吸込み口27と、温湿度が調和された空気を吹き出す空気吹出し口29とが上下に設けられている。
室内機2は、内部に図示しない電装品ボックスに制御基板を備え、該制御基板にマイコンが設けられる。該マイコンは図示しない室内温度センサー,室内湿度センサー等の各種のセンサーからの信号を受け、リモコン5からの操作信号を受光部396で受けると共に、室内送風機等を制御し、且つ、室外機6との通信を司るなど、室内機2を統括して制御する。
室外機6は、ベース61に圧縮機,室外熱交換器,室外送風機を搭載し、外筐62で覆い、配管接続バルブ78に室内機2からの接続配管8を接続している。
この空気調和機1を運転する時には、電源(図示せず)に接続してリモコン5を操作し、所望の冷房,除湿,暖房等の運転を行う。
冷房等の運転の場合、リモコン5から運転操作の信号がなされると、図示しないマイコンは、リモコン5からの操作信号または自動運転が設定されていれば各種センサからの情報に基づいて冷房等の運転モードを決定する。
次に、室外機6の制御部(図示せず)に決定した運転モードに応じた運転を指示すると共に、決定した運転モードに従って室内送風機を駆動し、空気吸込部27から室内熱交換器に室内空気を流通させる。室外機6の制御部は室内機2からの指示に従い、圧縮機,送風モータ,制御弁等を制御し、圧縮機からの冷媒を冷凍サイクルに循環させると共に、室外空気吸込み部から室外熱交換器に室外空気を流通させる。斯くして、周知の冷房等の運転が行われる。
室外機6について図20〜図22を用いて更に詳しく説明する。図20は空気調和機の室外機の内部構造斜視図である。図21は室外機の天板を外した平面図である。図22は室外機の前面板を外した正面図である。
外筐62は前面板621,側面板623,天板622等からなり、室外熱交換器73に対向する外面に室外空気の吸込み部が設けられ、室外ファン631に対向する前面板621に自在に空気の流通ができるファングリル635が設けられている。室外ファン631は室外熱交換器73が上流側に、ファングリル635が下流側になるように回転駆動され、上述のように室外空気を室外熱交換器73に流通させる。
室外熱交換器73は、室外機6の側面から背面にかけて略L字状に配設され、できるだけ大きい面積を確保し熱交換能力を高めている。室外ファン631も、できるだけ大口径のものが使用されている。室外ファン631と圧縮機75の間には仕切板611があって、送風機室64と機械室68とを仕切っている。
送風機室64には前述のように室外ファン631,室外熱交換器73が配設されている。機械室68には、圧縮機75,アキュムレータ76,冷媒送り管等が配設されている。圧縮機75のモータ114を駆動する前述のインバータ104aや直流電源装置100,送風モータ633等を駆動する電装部品は製作時やメンテナンス時の取扱を容易にするため電装箱65に収納されている。
しかし、直流電源装置100のリアクタ105は鉄製のコアと銅製の巻線から構成され、その質量が大きいため、電装箱65に収納せずに送風機室64に独立して取付けられることが多い。しかし、リアクタ105を除外しても電装箱65に収納される、上記のような電装品は、圧縮機75,送風モータ633等を駆動するので容量が大きく、電装部からの発熱も大きくなり、その冷却を効果的に行う必要がある。
このため、これらの電装品を密集して配置することができず、必然的に電装箱65の大きさも大きくなって、機械室68の上部に納まりきらず送風機室64にはみ出てくる。実施例では、電装箱65は送風機室64と機械室68とに跨って、仕切板611の上部に設置した。このように、送風機室64には電装箱65の仕切板611からはみ出した部分や、リアクタ105が置かれる。
送風機室64は比較的広く見えるが、室外ファン631の通風を妨げる位置にリアクタ105を置くと、送風量の低下や騒音の増大などの負の影響が増し、望ましくない結果になる。このため、電装箱65の仕切板611からはみ出した部分や、リアクタ105は室外ファン631からなるべく離れた位置、つまり送風機室64の隅の部分に置かなければならない。
このような事情から、リアクタ105は質量が大きいので、取付固定を確実にするため、ベース61に近い、低い位置の仕切板611寄りに配置され、電装箱65は、上述のように、送風機室64と機械室68とに跨って、仕切板611の上部に設置される。また、送風機室65に置かれる部分は、室外ファン631に対する影響を小さくするために、できるだけ小さくする必要がある。
このため、容量の大きい電装部品の小型化を図ると共に、これらの電装部品を効率よく冷却するため、室外熱交換器73に熱交換用の外気を通風させる室外ファン631の負圧を利用して電装部に冷却用の空気を導入する。このよう状況から、リアクタ105の容量を小さくすることは空気調和機の小型化,性能向上に対して大きな効果がある。
このように、実施例の空気調和機は、回転数制御型圧縮機を搭載し、請求項1乃至請求項11の直流電源装置を用いる。
これにより、室内の温度が設定温度に近い条件での運転(圧縮機の回転数が低い、小能力での連続運転)が非常に長いことから、スイッチング損失が小さい、効率の良い運転が長く続き消費電力量を抑制することができる。
また、空気調和運転の開始当初のような高負荷時はスイッチングの回数を増やして、圧縮用モータが誘起電圧に打勝って高速回転し、大能力を発揮できるよう直流電圧を昇圧し、圧縮機を駆動すると共に、高力率を確保し、空気調和機を接続したブレーカー、またはコンセントの容量を目いっぱいに活用して空気調和機の能力を最大限に発揮させ、室内を素早く快適温度にすることができる。
このため、安価で、電源高調波電流規制を満足し、電源容量を最大限に活用した高能力で、効率の良い空気調和機を提供することができる。
なお、本発明は空気調和機だけでなく、直流電源装置を用いた電子機器に広く応用できる。
以上説明したように、請求項1記載の直流電源装置によれば、交流電源より入力された交流電力を直流電力に変換する整流回路と、前記交流電源と前記整流回路との間に接続されたリアクタと、前記交流電源を前記リアクタを介して短絡するスイッチング手段と、前記直流電力の目標電圧設定手段と、前記交流電源の周波数を検出する周波数検出手段と、前記交流電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、前記交流電源のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出手段と、前記整流回路の出力である直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、前記ゼロクロス点に同期させて前記スイッチング手段を短絡,開放するスイッチング制御手段とを備え、前記スイッチング制御手段は前記目標電圧設定手段で設定された目標直流電圧と前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧との比の値が所定値未満の場合に前記ゼロクロス検出手段で検出された前記交流電源のゼロクロス点からの1/2周期中に、前記スイッチング手段を2回短絡し、この2回短絡の1回目と2回目の短絡間隔を、前記周波数検出手段で検出された電源周波数が50Hzの時には0.2〜0.4msで、前記電源周波数が60Hzの時には0.16〜0.33msとし、その後に前記比の値が所定値以上の場合に前記スイッチング手段の短絡回数を前記比の値に応じて前記2回よりも多い回数で且つ、組み込まれる機器のモータの運転騒音周波数に対して直流電源装置の騒音周波数が超えない短絡回数に切り替える。
これにより、負荷の駆動に最適な直流電圧を目標電圧設定手段で設定し、電源電圧の実効値との比の値が所定値未満の場合、つまり、負荷が軽く小能力での運転の場合には、電源周波数に応じた適切な短絡間隔で2回短絡を行うことで、電源高調波電流を抑制しつつ、力率を上げることができる。この時、スイッチング回数は2回のみなので、スイッチング損失は小さく、効率の良い運転ができる。
また、目標電圧と、電源電圧の実効値との比の値が所定値以上の場合、つまり、負荷が重く大能力での運転の場合には、6回までの短絡回数を単調に増加させることで、電源高調波電流を規制値以下に抑制しつつ、電源電圧の変動をカバーし、且つ、直流電圧の昇圧と力率のアップを両立できる。この時、スイッチングの回数は高々6回なので、スイッチング損失も僅かな増加で済み、高効率を維持できる。
この場合、2回目までの短絡は力率の増加と電源高調波電流の抑制を主眼とし、3回目の短絡は直流電圧の昇圧を主眼とし、4回目の短絡で直流電圧の昇圧と力率の増加を図り、5回目と6回目の短絡は力率の増加を主眼として短絡動作を実行する。
特に、駆動する負荷が空気調和機の圧縮機である場合、空気調和機は室内の温度が設定温度に近い条件での運転(圧縮機の回転数が低い、小能力での連続運転)が非常に長いことから、スイッチング損失が小さい、効率の良い運転が長く続き消費電力量を抑制することができる。
また、空気調和運転の開始当初のような高負荷時はスイッチングの回数を増やして、圧縮用モータが誘起電圧に打勝って高速回転し、大能力を発揮できるよう直流電圧を昇圧し、圧縮機を駆動すると共に、高力率を確保し、空気調和機を接続したブレーカー、またはコンセントの容量を目いっぱいに活用して空気調和機の能力を最大限に発揮させ、室内を素早く快適温度にすることができる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を得ることができる。
また、請求項2記載の直流電源装置によれば、前記スイッチング制御手段は前記目標電圧設定手段で設定された目標直流電圧と前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧との比の値が所定値以上の場合に、前記2回短絡の場合と同様に、前記ゼロクロス検出手段で検出された前記交流電源のゼロクロス点からの1/2周期中に、前記スイッチング手段を2回短絡し、この2回短絡の1回目と2回目の短絡間隔を、前記周波数検出手段で検出された電源周波数が50Hzの時には0.2〜0.4msで、前記電源周波数が60Hzの時には0.16〜0.33msとし、その後に前記比の値が所定値以上の場合に前記スイッチング手段の短絡回数を前記比の値に応じて前記2回よりも多い回数で且つ、組み込まれる機器のモータの運転騒音周波数に対して直流電源装置の騒音周波数が超えない短絡回数に切り替える。
これにより、2を超える回数短絡した場合でも前述と同様に適切な間隔を第1の短絡と第2の短絡の間に設けることで、電源高調波電流の抑制と力率の改善を達成できる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を得ることができる。
また、請求項3記載の直流電源装置によれば、前記スイッチング制御手段は3回目以降の短絡時間を前記電源周波数が50Hzの時は0.25ms、60Hzの時は0.2ms以下の範囲とする。
これにより、3回目以降の短絡によって生じる電源高調波電流の周波数が、電源周波数が50Hzの時は2,000Hz、60Hzの時は2,500Hz以上となり、電源周波数の40次以上となって、電源高調波電流規制の対象から除外されるので、電源高調波電流規制を満足することができ、主として力率の向上を考慮した検討をすれば良いことになる。
これは、高調波電流を抑制し、力率を高くするためには、短絡回数を多くすることが有効であることを前述したが、シミュレーションによれば、力率に関係してくる3次〜15次の高調波の抑制には短絡回数を多くすることが有効であるが、15次〜40次の高調波電流は逆に増えやすい傾向となる。
そこで第2の短絡より後の短絡は40次よりも高次の波形とすることが電源高調波電流の抑制に重要となることが判った。電源周波数が50Hzである時、その周期20msの正弦波であり、電源周波数の40次高調波の周期は0.5msとなる。
短絡により発生する三角波がこの40次の周期の1/2以下となれば電源高調波電流規制の対象外になり、短絡時間を0.25msより短くすることで電源高調波電流規制を満足することができる。電源周波数が60Hzのときも同様の理由で短絡時間を0.2msより短くすることで電源高調波電流規制を満足することができる。
このため、短絡回数を多くして力率を改善しつつ、電源高調波電流規制を満足する直流電源装置を得ることができる。
また、請求項4記載の直流電源装置によれば、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM+1回に増加させる時に、短絡回数増加後のM回目までの短絡時間の合計値を、短絡回数増加前の短絡時間の合計値より、減少させる。
これにより、短絡回数をnからn+1に増やす場合に、単純に短絡回数を増やすのではなく、直流電圧がほぼ同じになるように、短絡回数を増やした後のn回までの短絡時間の合計を、短絡回数を増やす前のn回までの短絡時間の合計より短くする。これにより、短絡回数を増やした後のn回までの短絡により得られる直流電圧は下降し、n+1回目の短絡でこの下降した分の直流電圧分を取戻し、全体として、短絡回数を増やす前の直流電圧とほぼ等しい直流電圧を得ることができる。
このため、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる直流電源装置を得ることができる。
また、請求項5記載の直流電源装置によれば、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM+1回に増加させる時に、M+1回目までの短絡時間の合計値を、短絡回数増加前のM回目までの短絡時間の合計値と等しくする。
これにより、短絡回数を増やした場合、短絡時間の合計が同じになるようにする。これにより、短絡回数を増やす前後の短絡時間の合計が等しくなり、得られる直流電圧をほぼ一定に維持することができる。
このため、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる直流電源装置を得ることができる。
また、請求項6記載の直流電源装置によれば、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM−1回に減少させる時に、短絡回数減少後の短絡時間の合計値を、短絡回数減少前のM−1回目までの短絡時間の合計値より、増加させる。
これにより、短絡回数をnからn−1に減らす場合に、単純に短絡回数を減らすのではなく、直流電圧がほぼ同じになるように、短絡回数を減らした後の短絡時間の合計(n−1回までの短絡時間の合計)を、短絡回数を減らす前のn−1回までの短絡時間の合計より長くする。
これにより、短絡回数を減らした後の短絡(n−1回までの短絡)により得られる直流電圧は、短絡回数を減らす前のn−1回目までの短絡で得られた直流電圧より上昇し、短絡回数を減らす前のn回目の短絡が無くなったことによる直流電圧の下降分を補い、全体として、短絡回数を減らす前の直流電圧とほぼ等しい直流電圧を得ることができる。
このため、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる直流電源装置を得ることができる。
また、請求項7記載の直流電源装置によれば、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM−1回に減少させる時に、短絡回数減少後の短絡時間の合計値を、短絡回数減少前のM回目までの短絡時間の合計値と等しくする。
これにより、短絡回数を減らした場合、短絡時間の合計が同じになるようにする。これにより、短絡回数を減らす前後の短絡時間の合計が等しくなり、得られる直流電圧をほぼ一定に維持することができる。
このため、電源高調波電流の抑制や力率の改善のために、短絡回数を増しても、直流電圧がほとんど変化せず、負荷となる機器の安定した運転を確保できる直流電源装置を得ることができる。
また、請求項8記載の直流電源装置によれば、前記交流電源からの入力電流を検出する入力電流検出手段を更に備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記入力電流検出手段で検出した入力電流に応じて定める。
これにより、前記比の値と入力電流の大小に応じて、短絡回数を適切の定めることができるので、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。この場合、最も簡単な短絡回数の定め方としては、入力電流を目標直流電圧に換算し、電源電圧との比の値を求め比の値に応じて前述の方法により短絡回数を定める方法がある。
入力電流を目標直流電圧に換算する方法としては、例えば図23に示すように、入力電流を機器が持つ特性に従って、適切な数値で区分し、各区分点での目標直流電圧を実験などで確認し、その中間では直線補間,階段状の変化,曲線補間などの方法で目標直流電圧を定める方法などを採用すれば良い。このようにすることで、入力電流の全域で目標直流電圧を簡単に設定でき、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を得ることができる。
また、請求項9記載の直流電源装置によれば、前記直流電力に接続された負荷量を検出する負荷量検出手段を更に備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記負荷量検出手段で検出された負荷量に応じて定める。
これにより、前記比の値と負荷量の大小に応じて、短絡回数を適切の定めることができるので、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。この場合、最も簡単な短絡回数の定め方としては、負荷量を目標直流電圧に換算し、電源電圧との比の値を求め比の値に応じて前述の方法により短絡回数を定める方法がある。
負荷量を目標直流電圧に換算する方法としては、例えば図23に示すようなグラフに従って、前述のような方法で目標直流電圧を定めれば良い。このようにすることで、負荷量の全域で目標直流電圧を簡単に設定でき、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を得ることができる。
また、請求項10記載の直流電源装置によれば、前記直流電力に接続される負荷をモータとし、前記負荷量を前記モータへの印加電圧とし、前記負荷量検出手段としてモータへの印加電圧を検出するモータ印加電圧検出手段を備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記モータ印加電圧検出手段で検出されたモータ印加電圧に応じて定める。
これにより、前記比の値とモータ印加電圧の高低に応じて、短絡回数を適切の定めることができるので、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。この場合、最も簡単な短絡回数の定め方としては、モータ印加電圧を目標直流電圧に換算し、電源電圧との比の値を求め比の値に応じて前述の方法により短絡回数を定める方法がある。
モータ印加電圧を目標直流電圧に換算する方法としては、例えば図23に示すようなグラフに従って、前述のような方法で目標直流電圧を定めれば良い。このようにすることで、モータ印加電圧の全域で目標直流電圧を簡単に設定でき、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を得ることができる。
また、請求項11記載の直流電源装置によれば、前記直流電力に接続される負荷をモータとし、前記負荷量を前記モータの回転数として、前記負荷量検出手段としてモータの回転数を検出するモータ回転数検出手段を備え、前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記モータ回転数検出手段で検出されたモータ回転数に応じて定める。
これにより、前記比の値とモータ回転数の高低に応じて、短絡回数を適切の定めることができるので、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。この場合、最も簡単な短絡回数の定め方としては、モータ回転数を目標直流電圧に換算し、電源電圧との比の値を求め比の値に応じて前述の方法により短絡回数を定める方法がある。
モータ回転数を目標直流電圧に換算する方法としては、例えば図23に示すようなグラフに従って、前述のような方法で目標直流電圧を定めれば良い。このようにすることで、モータ回転数の全域で目標直流電圧を簡単に設定でき、電源高調波電流の規制を満足しつつ、力率を改善し、高効率な運転が可能となる。
このため、安価な回路構成で電源高調波電流を抑制しつつ、低負荷では高効率と適宜な力率を実現し、高負荷では高力率と適宜な効率を実現する直流電源装置を得ることができる。
また、請求項12記載の空気調和機によれば、回転数制御型圧縮機を搭載し、請求項1乃至請求項11の直流電源装置を用いる。
これにより、室内の温度が設定温度に近い条件での運転(圧縮機の回転数が低い、小能力での連続運転)が非常に長いことから、スイッチング損失が小さい、効率の良い運転が長く続き消費電力量を抑制することができる。
また、空気調和運転の開始当初のような高負荷時はスイッチングの回数を増やして、圧縮用モータが誘起電圧に打勝って高速回転し、大能力を発揮できるよう直流電圧を昇圧し、圧縮機を駆動すると共に、高力率を確保し、空気調和機を接続したブレーカー、またはコンセントの容量を目いっぱいに活用して空気調和機の能力を最大限に発揮させ、室内を素早く快適温度にすることができる。
このため、安価で、電源高調波電流規制を満足し、電源容量を最大限に活用した高能力で、効率の良い空気調和機を得ることができる。
1 空気調和機
2 室内機
5 リモコン
6 室外機
8 接続配管
10 制御装置
20 筐体
21 筐体ベース
23 化粧枠
25 前面パネル
27 空気吸込み口
29 空気吹出し口
33 室内熱交換器
35 露受皿
37 ドレン配管
61 ベース
62 外筐
64 送風機室
65 電装箱
66 電装箱蓋
67 電装品
68 機械室
73 室外熱交換器
75 圧縮機
76 アキュムレータ
78 配管接続バルブ
82 接続部開口
100 直流電源装置
101 交流電源
102 整流回路
103 平滑コンデンサ
104 負荷
104a インバータ
104b 外部負荷
105 リアクタ
106 スイッチング手段
107 電源電圧・ゼロクロス検出手段
108 スイッチング制御手段
109 直流電圧検出手段
110 インバータドライバ
111 マイクロコンピュータ
111a 周波数検出手段
111b,111d A/D変換部
111c,111e PWM出力部
111f コンバータ制御手段
111g インバータ制御手段
111h 目標電圧設定手段
112 入力電流検出手段
113 負荷量検出手段
114 モータ
115 モータ印加電圧検出手段
116 モータ回転数検出手段
118 周辺情報検出手段
230,230′ 空気吸込み部
231,231′ フィルター
251 可動パネル
290 吹出し風路
290a 吹出し風路上壁
290b 吹出し風路下壁
291 上側上下風向板
292 下側上下風向板
295 左右風向板
311 送風ファン
396 送受信部
397 表示装置
611 仕切板
612 リアクタカバー
621 前面板
621a モータベース
621e ファンリング
621g 開口基部
622 天板
623 側面板
631 室外ファン
633 送風モータ
635 ファングリル

Claims (12)

  1. 交流電源より入力された交流電力を直流電力に変換する整流回路と、
    前記交流電源と前記整流回路との間に接続されたリアクタと、
    前記交流電源を前記リアクタを介して短絡するスイッチング手段と、
    前記直流電力の目標電圧設定手段と、
    前記交流電源の周波数を検出する周波数検出手段と、
    前記交流電源の電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、
    前記交流電源のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出手段と、
    前記整流回路の出力である直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、
    前記ゼロクロス点に同期させて前記スイッチング手段を短絡,開放するスイッチング制御手段とを備える直流電源装置において、
    前記スイッチング制御手段は前記目標電圧設定手段で設定された目標直流電圧と前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧との比の値が所定値未満の場合に前記ゼロクロス検出手段で検出された前記交流電源のゼロクロス点からの1/2周期中に、前記スイッチング手段を2回短絡し、この2回短絡の1回目と2回目の短絡間隔を、前記周波数検出手段で検出された電源周波数が50Hzの時には0.2〜0.4msで、前記電源周波数が60Hzの時には0.16〜0.33msとし、その後に前記比の値が所定値以上の場合に前記スイッチング手段の短絡回数を前記比の値に応じて前記2回よりも多い回数で且つ、組み込まれる機器のモータの運転騒音周波数に対して直流電源装置の騒音周波数が超えない短絡回数に切り替えることを特徴とする直流電源装置。
  2. 請求項1の直流電源装置において、
    前記スイッチング制御手段は前記目標電圧設定手段で設定された目標直流電圧と前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧との比の値が所定値以上の場合に前記2回短絡の場合と同様に、前記ゼロクロス検出手段で検出された前記交流電源のゼロクロス点からの1/2周期中に、前記スイッチング手段を2回短絡し、この2回短絡の1回目と2回目の短絡間隔を、前記周波数検出手段で検出された電源周波数が50Hzの時には0.2〜0.4msで、前記電源周波数が60Hzの時には0.16〜0.33msとし、その後に前記比の値が所定値以上の場合に前記スイッチング手段の短絡回数を前記比の値に応じて前記2回よりも多い回数で且つ、組み込まれる機器のモータの運転騒音周波数に対して直流電源装置の騒音周波数が超えない短絡回数に切り替えることを特徴とする直流電源装置。
  3. 請求項1乃至2の直流電源装置において、前記スイッチング制御手段は3回目以降の短絡時間を前記電源周波数が50Hzの時は0.25ms、60Hzの時は0.2ms以下の範囲とすることを特徴とする直流電源装置。
  4. 請求項1乃至2の直流電源装置において、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM+1回に増加させる時に、短絡回数増加後のM回目までの短絡時間の合計値を、短絡回数増加前の短絡時間の合計値より、減少させることを特徴とする直流電源装置。
  5. 請求項1乃至2の直流電源装置において、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM+1回に増加させる時に、M+1回目までの短絡時間の合計値を、短絡回数増加前のM回目までの短絡時間の合計値と等しくすることを特徴とする直流電源装置。
  6. 請求項1乃至2の直流電源装置において、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM−1回に減少させる時に、短絡回数減少後の短絡時間の合計値を、短絡回数減少前のM−1回目までの短絡時間の合計値より、増加させることを特徴とする直流電源装置。
  7. 請求項1乃至2の直流電源装置において、前記スイッチング手段の短絡回数をM回からM−1回に減少させる時に、短絡回数減少後の短絡時間の合計値を、短絡回数減少前のM回目までの短絡時間の合計値と等しくすることを特徴とする直流電源装置。
  8. 請求項3の直流電源装置において、前記交流電源からの入力電流を検出する入力電流検出手段を更に備え、
    前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記入力電流検出手段で検出した入力電流に応じて定めることを特徴とする直流電源装置。
  9. 請求項3の直流電源装置において、前記直流電力に接続された負荷量を検出する負荷量検出手段を更に備え、
    前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記負荷量検出手段で検出された負荷量に応じて定めることを特徴とする直流電源装置。
  10. 請求項9の直流電源装置において、前記直流電力に接続される負荷をモータとし、前記負荷量を前記モータへの印加電圧とし、前記負荷量検出手段としてモータへの印加電圧を検出するモータ印加電圧検出手段を備え、
    前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記モータ印加電圧検出手段で検出されたモータ印加電圧に応じて定めることを特徴とする直流電源装置。
  11. 請求項9の直流電源装置において、前記直流電力に接続される負荷をモータとし、前記負荷量を前記モータの回転数として、前記負荷量検出手段としてモータの回転数を検出するモータ回転数検出手段を備え、
    前記スイッチング制御手段は前記スイッチング手段の2〜6回までの短絡回数を前記比の値と前記モータ回転数検出手段で検出されたモータ回転数に応じて定めることを特徴とする直流電源装置。
  12. 回転数制御型圧縮機を搭載した空気調和機において、請求項1乃至請求項11の直流電源装置を用いることを特徴とする空気調和機。
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