JP2011092944A - 接合方法および接合装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接合方法は、低輝度レーザ光101aの照射領域内の第1部材110に第1高輝度レーザ光101bを照射して、低輝度レーザ光101aの照射領域内の第2部材120に第2高輝度レーザ光101cを照射した状態で、重畳レーザ光101を隙間130に沿って移動させながら、重畳レーザ光101で隙間周辺140の第1部材110と第2部材120とを溶融させて、第1部材110の溶融物と第2部材120の溶融物とで隙間130を埋めて、第1部材110と第2部材120とを接合する。
【選択図】図1
Description
例えば、従来のハイブリッドレーザ加工方法を使用して、リチウムイオン電池のアルミ缶と封口板とを接合したとする。この場合において、アルミ缶と封口板との接合対象部分に隙間があると、その隙間から内部に、第2レーザ光1bが入り込む場合がある。仮に、第1レーザ光1aと第2レーザ光1bとが共に内部に入り込むと、内部に入り込んだ第1レーザ光1aと第2レーザ光1bとが内部で反射して、内部が破損する。
(1)本発明に係わる接合方法は、(a)第1部材と第2部材とを突き合わせ接合する接合方法であって、(b)前記第1部材と前記第2部材との間の隙間と前記隙間の周辺とを照射する低輝度レーザ光に、前記低輝度レーザ光よりも、照射領域が小さく、強度ピークが大きい第1高輝度レーザ光と第2高輝度レーザ光とを重畳させて得られた重畳レーザ光を使用して、(c)前記低輝度レーザ光の照射領域内の前記第1部材に前記第1高輝度レーザ光を照射して、前記低輝度レーザ光の照射領域内の前記第2部材に前記第2高輝度レーザ光を照射した状態で、前記重畳レーザ光を前記隙間に沿って移動させながら、前記重畳レーザ光で前記隙間の周辺の前記第1部材と前記第2部材とを溶融させて、前記第1部材の溶融物と前記第2部材の溶融物とで前記隙間を埋めて、前記第1部材と前記第2部材とを接合する。
(3)本発明に係わる接合装置は、(a)低輝度レーザ光を出力する低輝度レーザ光出力手段と、(b)前記低輝度レーザ光よりも、照射領域が小さく、強度ピークが大きい第1高輝度レーザ光を出力する第1高輝度レーザ光出力手段と、(c)前記低輝度レーザ光よりも、照射領域が小さく、強度ピークが大きい第2高輝度レーザ光を出力する第2高輝度レーザ光出力手段と、(d)前記低輝度レーザ光に前記第1高輝度レーザ光と前記第2高輝度レーザ光とを重畳して重畳レーザ光を生成する光学システムとを備え、(e)前記低輝度レーザ光のみが照射される部分にキーホールが発生しないように、前記低輝度レーザ光の強度が設定されており、(f)前記第1高輝度レーザ光と前記低輝度レーザ光とが一緒に照射される部分にキーホールが発生するように、前記第1高輝度レーザ光の強度が設定されており、(g)前記第2高輝度レーザ光と前記低輝度レーザ光とが一緒に照射される部分にキーホールが発生するように、前記第2高輝度レーザ光の強度が設定されており、(h)前記第1高輝度レーザ光と前記第2高輝度レーザ光とが前記低輝度レーザ光の光軸を挟んで前記低輝度レーザ光の外周に分布するように、前記低輝度レーザ光と前記第1高輝度レーザ光と前記第2高輝度レーザ光との各焦点が設定されている。
以下、本発明に係わる実施の形態1について説明する。
<概要>
まず、本実施の形態における接合方法では、図1に示すように、図2に示す重畳レーザ光101を使用して、第1部材110と第2部材120とを突き合わせ接合する。このとき、第1部材110と第2部材120との間の隙間130に沿って重畳レーザ光101を移動させながら、第1部材110と第2部材120との間の隙間130と隙間周辺140とに重畳レーザ光101を照射して、隙間130を両側から溶融金属で埋める。
重畳レーザ光101は、低輝度レーザ光101aに第1高輝度レーザ光101bと第2高輝度レーザ光101cとを重畳させたレーザ光である。低輝度レーザ光101aは、ガウシアン分布のような強度分布を有するレーザ光である。第1高輝度レーザ光101bと第2高輝度レーザ光101cとは、低輝度レーザ光101aの光軸を挟んで低輝度レーザ光101aの外周に分布するレーザ光である。
低輝度レーザ光101aは、第1部材110と第2部材120との間の隙間130に目掛けて照射される。隙間周辺140において低輝度レーザ光101aの照射部分が、低輝度レーザ光101aによって、徐々に加熱される。低輝度レーザ光101aの照射部分の表面が溶け出す。
第1高輝度レーザ光101bは、隙間周辺140において第1部材110の端部111(以下、第1接合対象部111と呼称する。)に照射される。第1部材110において第1高輝度レーザ光101bの照射部分が、第1高輝度レーザ光101bと低輝度レーザ光101aとによって、瞬時に第1部材110の融点以上に加熱される。第1高輝度レーザ光101bの照射部分にキーホール113(以下、第1キーホール113と呼称する。)が形成される。第1キーホール113を介して第1部材110の隙間130に面する端面112(以下、第1接合対象面112と呼称する。)側に熱が供給される。第1接合対象面112側に供給される熱で第1接合対象面112付近が溶融する。第1接合対象面112付近の溶融金属114(以下、第1溶融金属114と呼称する。)が、重力で下側に流れだして、表面張力で第1接合対象面112に保持される。
第2高輝度レーザ光101cは、隙間周辺140において第2部材120の端部121(以下、第2接合対象部121と呼称する。)に照射される。第2部材120において第2高輝度レーザ光101cの照射部分が、第2高輝度レーザ光101cと低輝度レーザ光101aとによって、瞬時に第2部材120の融点以上に加熱される。第2高輝度レーザ光101cの照射部分にキーホール123(以下、第2キーホール123と呼称する。)が形成される。第2キーホール123を介して第2部材120の隙間130に面する端面122(以下、第2接合対象面122と呼称する。)側に熱が供給される。第2接合対象面122側に供給される熱で第2接合対象面122付近が溶融する。第2接合対象面122付近の溶融金属124(以下、第2溶融金属124と呼称する。)が、重力で下側に流れだして、表面張力で第2接合対象面122に保持される。
なお、図3に示すように、第1部材110と第2部材120との間にY方向に沿った隙間130がある。その隙間130のX方向寸法にばらつきがあるとする。この場合において、手動または自動で、Y方向に沿って、隙間130のX方向寸法が測定される。重畳レーザ光101の照射中に、各地点の隙間130のX方向寸法に応じて、第1高輝度レーザ光101bの照射位置と第2高輝度レーザ光101cの照射位置とが調節される。
<異物>
なお、図4に示すように、隙間130のX方向寸法がばらつく原因の一つとして、第1部材110と第2部材120との間に異物105が挟まる場合がある。このような場合は、実際の生産工程において、スパッタが第1部材110と第2部材120とに挟み込まれることが、よく発生する。
なお、下記(a),(b)に示すように、隙間130のX方向寸法に応じて、第1高輝度レーザ光101bと第2高輝度レーザ光101cとの各強度を増減させるとしてもよいし、低輝度レーザ光101aの強度を増減させるとしてもよい。これによって、隙間周辺140に生じる第1溶融金属114と第2溶融金属124との量を調整することができ、隙間130を埋めることができる。
次に、本実施の形態における接合方法に使用される接合装置の構成について説明する。
ここでは、一例として、図5(A)、図5(B)に示すように、接合装置150は、半導体レーザ装置160a、第1ファイバーレーザ装置160b、第2ファイバーレーザ装置160c、光学システム170、第1制御装置180b、第2制御装置180cなどを備える。接合装置150は、重畳レーザ光101を出力するレーザトーチである。
半導体レーザ装置160aは、低輝度レーザ光101aを出力する装置である。半導体レーザ装置160aの励起光源161aから出力されたレーザ光が、LD用光ファイバ162aを介して、LD用光ファイバ162aの出力端(開口数:NA≧0.15)から低輝度レーザ光101a(波長:λ=915nm)として出力される。
<第1ファイバーレーザ装置160b>
第1ファイバーレーザ装置160bは、第1高輝度レーザ光101bを出力する装置である。第1ファイバーレーザ装置160bの励起光源161bから出力されたレーザ光が、第1FBL用光ファイバ162bを介して、第1FBL用光ファイバ162bの出力端(開口数:NA<0.1)から第1高輝度レーザ光101b(波長:λ=1070nm)として出力される。
第2ファイバーレーザ装置160cは、第2高輝度レーザ光101cを出力する装置である。第2ファイバーレーザ装置160cの励起光源161cから出力されたレーザ光が、第2FBL用光ファイバ162cを介して、第2FBL用光ファイバ162cの出力端(開口数:NA<0.1)から第2高輝度レーザ光101c(波長:λ=1070nm)として出力される。
光学システム170は、低輝度レーザ光101aと第1高輝度レーザ光101bと第2高輝度レーザ光101cとから重畳レーザ光101を生成するシステムである。大きく分けて、低輝度レーザ系170aと、第1高輝度レーザ系170bと、第2高輝度レーザ系170cとから構成される。図5(A)については、光学システム170の内部構造を見易くするために、光学システム170を内包する筐体175をX−Y面で切断した状態で表示している。図5(B)については、光学システム170を内包する筐体175をX−Z面で切断した状態で表示している。
低輝度レーザ系170aでは、筐体175の側面中央に、光軸がX方向に合わされた状態で、LD用コリメートレンズ171aが設置されている。筐体175の内部に、Z方向から入射した第1高輝度レーザ光101bと第2高輝度レーザ光101cとが通過して、かつX方向から入射した低輝度レーザ光101aが反射される状態で、ダイクロイックミラー172aが設置されている。筐体175の下面中央に、光軸がZ方向に合わされた状態で、集光レンズ173aが設置されている。
第1高輝度レーザ系170bでは、筐体175の側面上側後寄りに、光軸がX方向に合わされた状態で、第1FBL用コリメートレンズ171bが設置されている。筐体175の内部上側後寄りに、第1ガルバノスキャナ172bが設置されている。ダイクロイックミラー172aと集光レンズ173aとが、低輝度レーザ系170aと共用されている。
第2高輝度レーザ系170cでは、筐体175の側面上側前寄りに、光軸がX方向に合わされた状態で、第2FBL用コリメートレンズ171cが設置されている。筐体175の内部上側前寄りに、第2ガルバノスキャナ172cが設置されている。ダイクロイックミラー172aと集光レンズ173aとが、低輝度レーザ系170aと共用されている。
第1制御装置180bは、第1ガルバノスキャナ172bの第1サーボモータ173bを制御する装置である。第1サーボモータ173bに取り付けられた第1ガルバノミラー174bの角度が変化することによって、第1高輝度レーザ光101bの照射位置がX方向に変化する。
第2制御装置180cは、第2ガルバノスキャナ172cの第2サーボモータ173cを制御する装置である。第2サーボモータ173cに取り付けられた第2ガルバノミラー174cの角度が変化することによって、第2高輝度レーザ光101cの照射位置がX方向に変化する。
なお、図6に示すように、第1吹きだし口191と第2吹きだし口192とから吹き出されたアシストガスが隙間周辺140で衝突するように、重畳レーザ光101の進行方向の前方と後方とに第1吹きだし口191と第2吹きだし口192とが個別に配置されている。これによって、隙間周辺140の酸化を完全に防止することができる。接合対象部分に隙間があっても、ろう付のような接合を行うことができる。
次に、重畳レーザ光101を真上から照射して、第1部材110aと第2部材120aとを突き合わせ接合する場合について説明する。なお、図については、重畳レーザ光101の進行方向から見た状態で表示している。また、図中において、低輝度レーザ光101aの光軸の位置を一点鎖線で示している。
次に、重畳レーザ光101を真横から照射して、第1部材110bと第2部材120bとを突き合わせ接合する場合について説明する。なお、図については、重畳レーザ光101の進行方向から見た状態で表示している。また、図中において、低輝度レーザ光101aの光軸の位置を一点鎖線で示している。
次に、重畳レーザ光101を斜め上から照射して、第1部材110cと第2部材120cとを隅肉接合する場合について説明する。なお、図については、重畳レーザ光101の進行方向から見た状態で表示している。また、図中において、低輝度レーザ光101aの光軸の位置を一点鎖線で示している。
次に、第1部材110dと第2部材120dとを接合する部分に段差がある状態で、第1部材110dと第2部材120dとを突き合わせ接合する場合について説明する。なお、図については、重畳レーザ光101の進行方向から見た状態で表示している。また、図中において、低輝度レーザ光101aの光軸の位置を一点鎖線で示している。
次に、異種金属である第1部材110eと第2部材120eとを突き合わせ接合する場合について説明する。なお、図については、重畳レーザ光101の進行方向から見た状態で表示している。また、図中において、低輝度レーザ光101aの光軸の位置を一点鎖線で示している。
以上、本実施の形態によれば、重畳レーザ光を使用して、接合対象部分の隙間を両側から溶融金属で埋める。これによって、突き合わせた第1部材と第2部材との接合対象部分に隙間があっても、ろう付のように、第1部材と第2部材とを接合することができる。さらに、所定の溶け込み幅を有した状態で、第1部材と第2部材とにキーホールが形成されることから、隙間からスパッタが混入することを皆無にすることができる。
以下、本発明に係わる実施の形態2について説明する。
なお、本実施の形態における接合装置については、LD用光ファイバ162aにSI型光ファイバが使用されている以外、実施の形態1における接合装置150と構成が同じであるので、説明を省略する。
まず、本実施の形態における接合方法では、図17に示すように、図18に示す重畳レーザ光201を使用して、ビードオンプレートで第1部材210と第2部材220とを重ね合わせ接合する。このとき、Y方向に沿って、重畳レーザ光201を移動させながら、第1部材210に重畳レーザ光201を照射して、第1部材210に溶融池214を形成する。
重畳レーザ光201は、低輝度レーザ光201aに第1高輝度レーザ光201bと第2高輝度レーザ光201cとを重畳させたレーザ光である。低輝度レーザ光201aは、トップハット形状のような強度分布を有するレーザ光である。第1高輝度レーザ光201bと第2高輝度レーザ光201cとは、低輝度レーザ光201aの光軸を挟んで低輝度レーザ光201aの外周に分布するレーザ光である。
なお、図20に示すように、図21に示す低輝度レーザ光201aのみを使用して、ビードオンプレートで第1部材250と第2部材260とを重ね合わせ接合する。このとき、Y方向に沿って、低輝度レーザ光201aを移動させながら、第1部材250に低輝度レーザ光201aを照射して、第1部材250に溶融池254を形成する。
次に、ハイブリッドカー、電気自動車などに搭載されることを目的とした大型のリチウムイオン電池(以下、車載用蓄電池と呼称する。)の製造に、本実施の形態における接合方法を使用した場合について説明する。
リチウムイオン電池は、通常、約10μmの銅箔と、12〜20μmのアルミ箔との間に絶縁体を挟んだ積層構造を有する。各電極箔は、厚さ1mm程度の同種金属の集電体に垂直に接合される。実際には、図23(A)、図23(B)に示すように、渦巻き状に積層された電極箔281の端部が集電体282に垂直に接合される。さらに、電極箔281が柔らかいことから、電極箔281と集電体282との隙間283がばらついたり、電極箔281の端部が変形したりする。
さらに、本実施の形態における接合方法では、溶融池の底面積(接合面積)を大きくすることができる。このことから、電極箔281と集電体282との間の隙間283がばらついても、また、電極箔281の端部が変形しても、溶融池284で電極箔281を溶かして、ろう付のような接合をすることができる。このため、電極箔281と集電体282とを接合することができる。
以上、本実施の形態によれば、重畳レーザ光を使用して、第1部材に形成された溶融池の下部で接合対象部分の隙間を埋める。これによって、重ね合わせた第1部材と第2部材との接合対象部分に隙間があっても、ろう付のように、第1部材と第2部材とを接合することができる。さらに、第1部材に形成された溶融池の下部で接合されることから、内部にスパッタが混入することを皆無にすることができる。
なお、ニッケル水素電池の製造にも、実施の形態1,2における接合方法を使用しても、同様の効果を得ることができる。
1a 第1レーザ光
1b 第2レーザ光
10 被加工物
13 キーホール
101 重畳レーザ光
101a 低輝度レーザ光
101b 第1高輝度レーザ光
101c 第2高輝度レーザ光
105 異物
110,110a−110e 第1部材
111,111a−111e 第1接合対象部
112,112a−112e 第1接合対象面
113,113a−113e 第1キーホール
114,114a−114e 第1溶融金属
120,120a−120e 第2部材
121,121a−121e 第2接合対象部
122,122a−122e 第2接合対象面
123,123a−123e 第2キーホール
124,124a−124e 第2溶融金属
130,130a−130e 隙間
140,140a−140e 隙間周辺
150 接合装置
160a 半導体レーザ装置
161a 励起光源
162a LD用光ファイバ
160b 第1ファイバーレーザ装置
161b 励起光源
162b 第1FBL用光ファイバ
160c 第2ファイバーレーザ装置
161c 励起光源
162c 第2FBL用光ファイバ
170 光学システム
170a 低輝度レーザ系
171a LD用コリメートレンズ
172a ダイクロイックミラー
173a 集光レンズ
170b 第1高輝度レーザ系
171b 第1FBL用コリメートレンズ
172b 第1ガルバノスキャナ
173b 第1サーボモータ
174b 第1ガルバノミラー
170c 第2高輝度レーザ系
171c 第2FBL用コリメートレンズ
172c 第2ガルバノスキャナ
173c 第2サーボモータ
174c 第2ガルバノミラー
175 筐体
180b 第1制御装置
180c 第2制御装置
191 第1吹きだし口
192 第2吹きだし口
201 重畳レーザ光
201a 低輝度レーザ光
201b 第1高輝度レーザ光
201c 第2高輝度レーザ光
210 第1部材
214,214a−214c 溶融池
215a,216a 溶融池の外側
220 第2部材
230 隙間
250 第1部材
254 溶融池
254a 溶融池
260 第2部材
270 隙間
280 リチウムイオン電池
281 電極箔
282 集電体
283 隙間
284 溶融池
285 フィレット
290 接合対象部分
Claims (17)
- 第1部材と第2部材とを突き合わせ接合する接合方法であって、
前記第1部材と前記第2部材との間の隙間と前記隙間の周辺とを照射する低輝度レーザ光に、前記低輝度レーザ光よりも、照射領域が小さく、強度ピークが大きい第1高輝度レーザ光と第2高輝度レーザ光とを重畳させて得られた重畳レーザ光を使用して、
前記低輝度レーザ光の照射領域内の前記第1部材に前記第1高輝度レーザ光を照射して、前記低輝度レーザ光の照射領域内の前記第2部材に前記第2高輝度レーザ光を照射した状態で、前記重畳レーザ光を前記隙間に沿って移動させながら、前記重畳レーザ光で前記隙間の周辺の前記第1部材と前記第2部材とを溶融させて、前記第1部材の溶融物と前記第2部材の溶融物とで前記隙間を埋めて、前記第1部材と前記第2部材とを接合する
ことを特徴とする接合方法。 - 前記第1高輝度レーザ光と前記低輝度レーザ光とで、前記隙間の周辺の前記第1部材に第1キーホールを発生させて、前記第1キーホールを介して、前記第1部材の前記隙間に面する部分を溶融させて、
前記第2高輝度レーザ光と前記低輝度レーザ光とで、前記隙間の周辺の前記第2部材に第2キーホールを発生させて、前記第2キーホールを介して、前記第2部材の前記隙間に面する部分を溶融させて、
前記第1部材の前記隙間に面する部分を溶融させた溶融物と、前記第2部材の前記隙間に面する部分を溶融させた溶融物とで前記隙間を埋めて、
前記低輝度レーザ光で、前記第1部材と前記第2部材との接合部分を徐々に冷却する
ことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。 - 前記隙間の量の変化を測定し、前記重畳レーザ光の照射中に、前記隙間の量に応じて、
前記第1キーホールと前記第1部材の前記隙間に面する部分との距離が一定になるように、前記第1高輝度レーザ光の照射位置を調節して、
前記第2キーホールと前記第2部材の前記隙間に面する部分との距離が一定になるように、前記第2高輝度レーザ光の照射位置を調節する
ことを特徴とする請求項2に記載の接合方法。 - 前記隙間の量の変化を測定し、前記重畳レーザ光の照射中に、前記隙間の量に応じて、
前記隙間の周辺の前記第1部材と前記第2部材とにキーホールが発生しない範囲内で、前記低輝度レーザ光の強度を調節する
ことを特徴とする請求項2に記載の接合方法。 - 前記隙間の量が増加する場合には、
前記第1部材と前記第2部材との各溶融物の量が増加するように、前記低輝度レーザ光の強度を大きくして、
前記隙間の量が減少する場合には、
前記第1部材と前記第2部材との各溶融物の量が減少するように、前記低輝度レーザ光の強度を小さくする
ことを特徴とする請求項4に記載の接合方法。 - 前記隙間の量の変化を測定し、前記重畳レーザ光の照射中に、前記隙間の量に応じて、
前記第1部材が貫通しない範囲内で、前記第1高輝度レーザ光の強度を調節して、
前記第2部材が貫通しない範囲内で、前記第2高輝度レーザ光の強度を調節する
ことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。 - 前記隙間の量が増加する場合には、
前記第1部材の溶融物の量が増加するように、前記第1高輝度レーザ光の強度を大きくして、
前記第2部材の溶融物の量が増加するように、前記第2高輝度レーザ光の強度を大きくして、
前記隙間の量が減少する場合には、
前記第1部材の溶融物の量が減少するように、前記第1高輝度レーザ光の強度を小さくして、
前記第2部材の溶融物の量が減少するように、前記第2高輝度レーザ光の強度を小さくする
ことを特徴とする請求項6に記載の接合方法。 - 前記第1部材が前記第2部材よりも上方に位置する場合において、
前記第1高輝度レーザ光の強度を前記第2高輝度レーザ光の強度よりも大きくする
ことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。 - 前記第1部材が前記第2部材よりも上方に位置する場合において、
前記低輝度レーザ光の光軸を前記第1部材側にずらす
ことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。 - 前記第1部材が前記第2部材よりも熱容量が大きい場合、または前記第1部材が前記第2部材よりもレーザ吸収率が低い場合において、
前記第1高輝度レーザ光の強度を前記第2高輝度レーザ光の強度よりも大きくする
ことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。 - 前記第1部材が前記第2部材よりも熱容量が大きい場合、または前記第1部材が前記第2部材よりもレーザ吸収率が低い場合において、
前記低輝度レーザ光の光軸を前記第1部材側にずらす
ことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。 - 前記隙間の周辺に向けてアシストガスを吹き出す
ことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。 - 第1部材と第2部材とを重ね合わせ接合する接合方法であって、
前記第1部材が前記第2部材よりも上方に位置する場合において、
前記第1部材の上面を照射する低輝度レーザ光に、前記低輝度レーザ光よりも、照射領域が小さく、強度ピークが大きい第1高輝度レーザ光と第2高輝度レーザ光とを重畳させて得られた重畳レーザ光を使用して、
前記低輝度レーザ光の光軸を挟んで前記低輝度レーザ光の照射領域内の外周に前記第1高輝度レーザ光と前記第2高輝度レーザ光とを照射した状態で、前記重畳レーザ光を移動させながら、前記重畳レーザ光で前記第1部材を下面まで溶融させて、前記第1部材の溶融物の下部で、前記第1部材と前記第2部材との間の隙間を埋めて、前記第1部材と前記第2部材とを接合する
ことを特徴とする接合方法。 - 前記重畳レーザ光の進行方向から見て、前記溶融物の断面形状が、ほぼ長方形または台形になるまで、前記第1部材を溶融させる
ことを特徴とする請求項13に記載の接合方法。 - 前記第1部材が水平方向に伸びる薄板であり、前記第2部材が垂直方向に伸びる箔である場合において、
前記第2部材の端部が前記第1部材の下面に接触する状態で、前記第1部材の上面に前記重畳レーザ光を照射して、前記第1部材と前記第2部材の端部とを接合する
ことを特徴とする請求項13に記載の接合方法。 - 低輝度レーザ光を出力する低輝度レーザ光出力手段と、
前記低輝度レーザ光よりも、照射領域が小さく、強度ピークが大きい第1高輝度レーザ光を出力する第1高輝度レーザ光出力手段と、
前記低輝度レーザ光よりも、照射領域が小さく、強度ピークが大きい第2高輝度レーザ光を出力する第2高輝度レーザ光出力手段と、
前記低輝度レーザ光に前記第1高輝度レーザ光と前記第2高輝度レーザ光とを重畳して重畳レーザ光を生成する光学システムとを備え、
前記低輝度レーザ光のみが照射される部分にキーホールが発生しないように、前記低輝度レーザ光の強度が設定されており、
前記第1高輝度レーザ光と前記低輝度レーザ光とが一緒に照射される部分にキーホールが発生するように、前記第1高輝度レーザ光の強度が設定されており、
前記第2高輝度レーザ光と前記低輝度レーザ光とが一緒に照射される部分にキーホールが発生するように、前記第2高輝度レーザ光の強度が設定されており、
前記第1高輝度レーザ光と前記第2高輝度レーザ光とが前記低輝度レーザ光の光軸を挟んで前記低輝度レーザ光の外周に分布するように、前記低輝度レーザ光と前記第1高輝度レーザ光と前記第2高輝度レーザ光との各焦点が設定されている
ことを特徴とする接合装置。 - 前記重畳レーザ光の進行方向の前方と後方とから前記重畳レーザ光が照射される部分に向けて、アシストガスが吹きだされる吹きだし手段を備える
ことを特徴とする請求項16に記載の接合装置。
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