JP6420994B2 - レーザ溶接方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光を用いて接合対象となる部材を溶接するレーザ溶接方法に関する。
従来より、接合対象となる2つの部材をレーザ溶接によって溶接させる技術が知られている。例えば、レーザ溶接により溶接されるものの1つに、金属製のケースに金属製の蓋が溶接されてなる電池がある。こうした電池では、ケース内の電解液などが外部に漏れ出すことのない高い精度の溶接がそのケースと蓋との間で行われている。
レーザ溶接の技術の一例として、2つの金属部材を溶接する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載のレーザ溶接の技術は、熱伝導率の高い金属部材からなる2つの被溶接物を重ね合わせて一方の被溶接物の裏面からレーザ光を照射し、この照射したレーザ光に基づく熱エネルギーによって重ね合わせ部分の接合面を溶接させる技術である。特にここでは、レーザ光が照射される側の被溶接物のレーザ照射面にはエポキシ被膜からなる熱吸収被膜を形成するとともに、被溶接物の接合面の少なくとも一方には低融点金属被膜を形成するようにしている。これにより、被溶接物でのレーザ光の反射とレーザ照射による熱拡散が抑制されて、熱が蓄積される。そして、上記接合面には低融点金属膜が存在することにより、この蓄積された熱で低融点金属が溶融して2つの被溶接物に集中的に熱が加えられ、もってレーザ溶接による接合が可能になる。
特開2001−87877号公報
特許文献1に記載のレーザ溶接方法では上述のように、照射されたレーザ光に基づく熱エネルギーが一方の被溶接物から他方の被溶接物に伝搬して2つの金属部材が溶接される。ただしこの溶接方法は、いわば積層する態様で重ね合わせられる2つの被溶接物の面方向からレーザ光を照射する方法としては有効であるものの、同じく上述した電池のケースと蓋との溶接のように、ケースと蓋とのいわば継ぎ目に要求される密閉性及び強度等の条件を満たすとなると、必ずしも有効な方法とはいい難い。そこでこうした条件を満たし得るレーザ溶接技術の1つとして、接合部分(継ぎ目部分)にレーザ光を直接照射する技術なども知られてはいるものの、溶接中における接合部分の状態を適切に維持しつつ、レーザ光を安定して照射し続けることは容易ではない。なお、上記電池のケースと蓋との間の溶接に限らず、いわゆる継ぎ目(突合せ)部分に必要とされる溶接にあっては、こうした課題も概ね共通したものとなっている。
本発明は、このような実情に鑑みなされたものであって、その目的は、突合せ部分が接合対象となる部材同士であれ、突合せとなる溶接部分を適切に溶接することのできるレーザ溶接方法を提供することにある。
上記課題を解決するレーザ溶接方法は、2つの金属部材の突合せ部にレーザ光を照射してそれら金属部材の溶接を行うレーザ溶接方法であって、前記金属部材の少なくとも一方がその金属材料の融点よりも融点の低い金属の膜からなる低融点層を表面に有する金属部材であり、この低融点層を挟んで前記2つの金属部材を突合せる工程と、それら突合せた金属部材の前記低融点層を含む範囲に前記レーザ光を照射する工程と、を含むことを要旨とする。
このような方法によれば、突合せ部では低融点層が溶融することによってこの溶融した低融点層の周囲の金属部材の加熱が促進される。これにより、溶融した低融点層の周囲の金属部材同士が適切に溶接されるようになる。また、レーザ光が照射されると、金属部材の金属材料よりも低い温度で溶融する低融点層が先に溶融し、その溶融した部分が突合せた金属材料の溶接においてキーホールとして作用する。よって、形成されるキーホールを通じてレーザ光が突合せ部の奧まで届き、溶接深さの確保が容易にもなる。さらに、突合せ部には、低融点層の金属と金属部材の金属材料とからなる合金が形成されるようにもなる。
好ましい方法として、前記2つの金属部材に前記レーザ光を同時に照射する。
このような方法によれば、レーザ光の照射される複数の金属部材を、低融点層の金属とともに溶融させることで溶接させることができるようになる。
好ましい方法として、前記突合せた金属部材の間に存在する前記低融点層の厚みが10μm以上でかつ100μm以下である。
このような方法によれば、突合せ部には、レーザ光の照射により先ず低融点層が溶融して形成されるキーホールの大きさを低融点層の厚みに対応する10μm〜100μm程度の大きさにすることができる。
好ましい方法として、前記低融点層を表面に有する金属部材にあっては、前記レーザ光が照射される位置から前記突合せた金属部材の間に前記低融点層の長さを0.2mm以上は確保する。
このような方法によれば、低融点層は、突合せた金属部材間において0.2mm以上の深さまで溶融されれば好適な溶接強度が維持される。つまり低融点層は、金属部材の間に挟まれている状態であっても、深く溶融させることが可能であり、その溶融した低融点層に隣接する金属部材同士も併せ適切な深さの溶接が行えるようになる。
好ましい方法として、前記レーザ光としてトップハット型の強度分布を有するレーザ光を用いる。
このような方法によれば、トップハット型のレーザ光はキーホールが形成されてもスパッタの発生が抑えられるため、溶接の精度が向上されるようになる。
好ましい方法として、前記金属材料としてアルミニウムを主成分とする金属材料を用い、前記低融点層としてすずを主成分とする金属膜を用いる。
このような方法によれば、アルミニウムよりも融点の低いすずを低融点層に用いることによって、アルミニウムからなる金属部材同士の溶接を安定的に行うことができるようになる。また、アルミニウムよりも反射率の低いすずを用いることで照射されるレーザ光を通じての加熱及び溶接が好適に行われる。
さらに、アルミニウムの融点よりもすずの沸点は高いことから、気化したすずが、気泡として内部に存在してしまう可能性も低減できるため、確実な溶接が行われるようになる。
上記課題を解決する容器は、2つ金属部材の突合せ部がレーザ溶接された容器であって、前記金属部材の少なくとも一方は、前記レーザ溶接された突合せ部の延長部分に当該金属部材よりも融点の低い金属膜からなる低融点層を備え、前記レーザ溶接による溶接部には、前記低融点層を形成する金属膜の成分と前記金属部材の少なくとも一方の成分とを含んで構成された合金が含まれてなることを要旨とする。
このような構成によれば、低融点層を含む金属部材により構成される容器を、レーザ溶接により好適に作成することができる。
上記課題を解決する容器は、金属部材からなる容器本体と、金属部材からなりかつ貫通孔が形成された蓋体と、前記貫通孔を塞ぐ金属からなる封止部材と、を有する容器であって、前記蓋体は、その表面に金属部材よりも融点の低い金属膜からなる低融点層を備え、前記蓋体と前記容器本体との突合せ部、及び、前記貫通孔及び前記貫通孔の周囲の少なくとも一方と前記封止部材との突合せ部に、前記低融点層を形成する金属膜の成分と前記金属部材の成分とを含んで構成された合金からなる溶接部が形成されていることを要旨とする。
このような構成によれば、蓋体に貫通孔を有する場合であれ、低融点層を含む金属部材により構成された容器を、レーザ溶接によって好適に作成することができる。例えば、電池用の容器であれば、容器本体に蓋体を溶接させた後、電解液を注入させることができるようになる。
上記課題を解決する容器は、2つ金属部材の突合せ部がレーザ溶接された容器であって、前記レーザ溶接による溶接部には、前記金属部材の少なくとも一方の成分と前記金属部材よりも融点の低い金属の成分とを含んで構成された合金が含まれてなり、前記溶接部は、前記容器表面における当該溶接部の溶接線に直交する方向の長さが0.6mm以上でかつ1.0mm以下であることを要旨とする。
このような構成によれば、レーザ溶接による溶接部が好適に溶接された容器が作成されるようになる。
このレーザ溶接方法によれば、接合対象となる部材同士の溶接が適切になされる。
レーザ溶接方法を具体化した第1の実施形態について、製造される容器と、レーザ装置との概略構成を示す構成図。 同レーザ溶接方法における容器本体と蓋体との突合せ部の断面構成を示す断面図。 同レーザ溶接方法における容器本体と蓋体との溶接中の状態の断面構造を示す断面図。 同レーザ溶接方法における容器本体と蓋体とのレーザ溶接が進行する状態を溶接進行方向に対する側面から透過観察された構造を模式的に示す模式図。 同レーザ溶接方法における溶接状態について、2つの金属部材のめっき層の有無による溶接態様を模式的に示す模式図であって、(a)は、2つの金属部材の一方にめっき層がある態様を示す図、(b)は、2つの金属部材の両方にめっき層がある態様を示す図、(c)は、2つの金属部材にめっき層がないときの態様を示す図。 レーザ溶接方法を具体化した第2の実施形態について、製造される容器の蓋体と封止部材との概略構成を示す図。 同レーザ溶接方法における蓋体と封止部材との突合せ部の断面構成について示す断面図。
(第1の実施形態)
図1〜5に従って、レーザ溶接方法を具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、容器10は、容器本体11の内側表面と、蓋体12の外側表面とが突合わされた溶接対象部分である突合せ部14が、レーザ溶接装置13から出射されるレーザ光30によってレーザ溶接されて作成される。突合せ部14は、容器10の上部外表面である溶接対象帯15を形成し、溶接対象帯15において、容器本体11と蓋体12と間の境界に沿って延びる方向を「長さ方向」、同境界に直交する方向を「幅方向」とする。
レーザ溶接装置13は、いわゆる半導体レーザであって、レーザダイオードを発振させてレーザ光30を出力する。レーザ溶接装置13は、レーザ光30を、レーザ溶接に利用可能なレーザ光、例えば波長880〜980ナノメートル(nm)のレーザ光として出力する。またレーザ溶接装置13は、レーザ光30のエネルギー強度P(図2参照)の分布をトップハット型(矩形分布型)として出力する。半導体レーザは、トップハット型の強度分布を有するレーザ光を出力させることが容易であるため、レーザ溶接装置13としての構成が簡単になりコストも抑えられることが期待される。レーザ光30は、入射レンズ、光ファイバ、対物レンズなどの光学装置を介して溶接対象部に照射されてもよい。
従来、レーザ光の照射方向に直する断面領域におけるエネルギー強度Pの強度分布(プロファイル)の種類として、トップハット型とガウシアン型とがよく知られている。トップハット型は、例えば、図2の強度分布に示すように、レーザ光30の照射方向に直交する断面におけるエネルギー強度Pの分布が矩形分布型であるものであり、一方、ガウシアン型は、エネルギー強度Pの分布が正規分布型であるものである。トップハット型とガウシアン型との違いについて詳述する。バックグラウンドレベルよりも有意に大きいレーザ光の強度を有する照射領域の径を照射径Φ1とする。例えば、有意に大きいレーザ光の強度を有する照射領域とは、レーザ光の最大強度の1%以上の出力が照射される領域である。また、レーザ光の最大強度を最大値Mとするとき、照射強度の値が0.9Mとなる部分の径を0.9M部分強度照射径ΦQとする。つまり、0.9M部分強度照射径ΦQは、レーザ光の最大値Mの10%以上の強度が照射される領域の径である。これらに基づき、トップハット型及びガウシアン型は、照射径Φ1と0.9M部分強度照射径ΦQとの比で定義することができる。本実施形態では、トップハット型の強度分布を下記の式(1)の関係式を満たすレーザ光の強度分布とする。また、ガウシアン型の強度分布を下記の式(2)の関係式を満たすレーザ光の強度分布とする。
ΦQ/Φ1≧0.9・・・(1)
ΦQ/Φ1<0.8・・・(2)
なお以下では、説明の便宜上、エネルギー強度Pの強度分布を単に、強度分布と記し、トップハット型の強度分布を単にトップハット型と記し、ガウシアン型の強度分布を単にガウシアン型と記す。
なお、本実施形態では、レーザ光を円形として記載しているが、レーザ光は、矩形であってもよい。その場合、上記式(1)及び(2)の照射径Φ1を矩形の対角線の長さに変更したときの強度分布に応じてトップハット型又はガウシアン型とすることができる。
容器10は、二次電池の容器であって、その内部に1又は複数の発電要素が収納可能な容器である。二次電池としては、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などが挙げられる。容器10は、開口部を有する有底箱形状の容器本体11と、その容器本体11の開口部11hを塞ぐ蓋体12とを備えている。容器10は、容器本体11の開口部11hに蓋体12が嵌め込まれた状態で容器本体11と蓋体12との境界がレーザ溶接されることによって、密閉性が維持されるかたちに構成される。容器本体11及び蓋体12は、それぞれの板厚W1,W2が2mm以下、好ましくは1mm以下の厚みであり、アルミニウム(元素記号Al)を主成分とする金属材料からなる金属部材である。なお、容器の目的に応じては各板厚が2mmより厚くなってもよい。なお、アルミニウムを主成分とする金属材料は、アルミニウム又はアルミニウム合金であるが、以下では説明の便宜上、単にアルミニウムと記す。
図2に示すように、蓋体12は、蓋としての大きさや機械的強度等を備える基材20と、その基材20の表面に膜状に設けられた低融点層21とを備えている。基材20は、アルミニウムからなる板状の金属部材である。低融点層21は、アルミニウムの融点よりも融点が低く、沸点は高い金属であるすず(元素記号Sn)を主成分とする金属の膜であり、基材20の表面にめっきにより形成された、いわゆるすずめっき層である。なお、すずを主成分とする金属材料は、すず又はすず合金であるが、説明の便宜上、以下では単にすずと記す。
低融点層21は、どぶ漬けめっきや電気めっきなどの公知のめっき技術によりその基材20の表面全体に設けられる。めっきによれば、基材20の形状等にかかわらず、低融点層21が好適に形成される。例えば、すずめっきの処理に先立ち、基材20の表面に1〜3μmのニッケルめっき層が下地層として設けられたり、所定の表面処理が行われたりすることが知られており、この実施形態の技術にはそれら処理を行ってすずめっきをする場合も当然含まれる。
低融点層21は、その厚み21D(溶接対象帯15の幅方向の長さ)が、10マイクロメートル(μm)以上でかつ100μm以下に形成される。なお、低融点層21の厚み21Dは、10μm以上でかつ50μm以下であることが好ましい。より好ましくは、低融点層21の厚み21Dは、15μm以上でかつ50μm以下であり、さらに好ましくは、15μm以上でかつ20μm以下である。アルミニウムの基材20へのすずめっきは、公知の技術によって行われる。
すずの融点は231.9℃であり、アルミニウムの融点は660.3℃であり、すずの融点は、アルミニウムの融点に比べて温度が低い。つまり、蓋体12は、アルミニウムの基材20の表面に、アルミニウムの融点よりも融点の低い金属であるすずの低融点層21を有する。また、すずの沸点は2602℃であり、アルミニウムの融点よりも高いことから、溶融したすずと溶融したアルミニウムとを混合させることも容易である。また、気化したすずが、気泡として内部に存在してしまう可能性も低減できるので、確実な溶接が行われるようになる。なお、説明の便宜上、上記各温度はそれぞれすず単体及びアルミニウム単体の場合について記載するが、上述の各温度間の関係は、すず合金及びアルミニウム合金である場合も同様である。
波長1μmの光において、すずの吸収率は約60%、アルミニウムの吸収率は約6%である。つまり、すずはアルミニウムよりもレーザ光30を効率良く吸収する。レーザ光30からエネルギーを吸収させようとするとき、すずへの照射量をアルミニウムへの照射量に比べて低減させることが可能であり、照射量を同じとすれば、加熱に要する時間が短縮されて溶接に要する時間も短縮されるようになる。つまり、レーザ溶接のエネルギーを低減させれば、レーザ溶接装置13の出力が抑えられ、設備の小型化などが期待される。レーザ溶接に要する時間が短縮されれば、容器10の製造に要する時間の短縮が図られる。なお、説明の便宜上、上記各吸収率はそれぞれすず単体及びアルミニウム単体の場合について記載するが、上述の各吸収率間の関係は、すず合金及びアルミニウム合金である場合も同様である。
図2に示すように、容器本体11は、容器10の外側になる面を構成する外表面11aと、容器の内側であり開口部11hを構成する内側面11bとを備える。
蓋体12は、容器10の外側になる面を構成する外表面12aと、蓋体12の周側面であって容器本体11の開口部11hに突合せられる周側面12bとを備える。低融点層21は、基材20の外表面12a側には外表面部21aを、基材20の周側面12b側には周側面部21bをそれぞれ備える。つまり外表面部21a及び周側面部21bはそれぞれ基材20の表面に垂直な方向に厚み21Dを有している。周側面部21bは、その端部が外表面部21aの厚さ方向に厚み21Dに対応する長さで延び、外表面部21aとともに外表面12aを構成する角部21beを備える。つまり角部21beは、周側面12bの方向に厚み21Dを有し、外表面12aの方向に厚み21Dと同じ長さを有している。
突合せ部14は、容器本体11と蓋体12の基材20との間に低融点層21が挟まれるかたちに構成される。詳述すると、突合せ部14は、容器本体11側から、容器本体11の内側面11b、蓋体12の低融点層21、蓋体12の基材20の順に並び構成される。溶接対象帯15は、突合せ部14において、容器10の外側に現れる部分であって、容器本体11側の外表面11aと蓋体12の外表面12aとの接触部分に形成される。よって溶接対象帯15は、幅方向において、容器本体11側には容器本体11の外表面11aが配置され、蓋体12側には低融点層21の角部21be及び外表面部21aの順に配置される。突合せ部14は、溶接対象帯15に直交する深さ方向に、容器10表面から蓋体12の板厚W2に対応する深さまで低融点層21を備える。
図2に示すように、レーザ溶接の際、溶接対象部には照射径30Dのレーザ光30が照射される。照射径30Dは、レーザ光30が溶接対象に照射されとき形成される円形状の範囲の直径であり、角部21beの厚み21Dよりも大きい値に設定されている。そしてレーザ光30は、溶接対象帯15の幅方向において、角部21beの厚み20Dの全範囲をその照射径30Dに含めるように照射される。また、レーザ光30の照射方向には、低融点層21の周側面部21bが容器10の外表面12aから蓋体12の板厚W2に対応する深さまで確保されている。なお、レーザ光30の照射方向に対して確保されることが
好ましい低融点層21の容器10表面からの長さは、0.2mm以上かつ2.0mm以下である。換言すると、レーザ光30が照射される位置から突合せ部14の容器本体11と蓋体12の基材20との間に低融点層21の長さが0.2mm以上確保される。本実施形態では、前記0.2mm以上の長さは、溶接対象帯15に直交する深さ方向であって、レーザ光30が進行する方向に確保される。なお、容器10表面からの低融点層21の長さは、蓋体12の板厚W2以下が好ましい。より好ましくは、容器10の表面からの低融点層21の長さは0.3mm以上かつ1.0mm以下である。
図2〜5を参照して、突合せ部14のレーザ溶接について説明する。なお、レーザ溶接は、レーザ光30を容器10の溶接対象帯15に沿って相対移動させる(例えば、図4の矢印の方向)ことにより行われる。よって、容器の特定の位置には所定の時間の間だけレーザ光30が照射され、その照射されている時間の間に、金属が溶融されてレーザ溶接が行われる。
図2に示すように、レーザ光30は、照射径30Dに低融点層21の角部21beの厚み21Dの全範囲を含むかたちに溶接対象部に照射される。また照射径30Dの範囲には、溶接対象帯15が含まれ、低融点層21の角部21beに隣接する容器本体11の外表面11aの一部と低融点層21の外表面部21aの一部とが含まれる。つまり、レーザ光30は、容器本体11と蓋体12とに同時に照射される。
図3に示すように、レーザ光30が照射されると照射された部分の加熱が開始され、まず、融点の低い低融点層21が溶融する。つまり低融点層21である角部21beや外表面部21aが溶融される。溶融された低融点層21は、溶融池22を形成し、溶融池22はレーザ光30より吸収した熱により加熱されつつ、隣接する低融点層21、容器本体11及び蓋体12の基材20を加熱させる。溶融池22は、当初、溶融された低融点層21の厚み21Dの大きさに形成される。そして、同溶融池22には加熱により気化された材料によって溶融池に生じる凹みであるキーホール31が低融点層21の厚み21Dの大きさに形成される。また、レーザ光30が照射される容器本体11及び蓋体12の基材20のアルミニウムについてもレーザ光30による加熱によって溶融される。それにともなって、溶融池22は、その大きさが拡大されてレーザ光30の照射径30Dよりも大きい径32Dに形成される。例えば、照射径30Dが0.3〜0.6mmのレーザ光が照射されることで、直径としての大きい径32Dが0.6〜1.0mmの溶融池22が形成される。また、キーホール31の大きさも拡大されるようになる。
溶融池22は、溶融しやすい低融点層21を突合せ部14に沿って周側面部21bの延びる方向に深い位置まで溶融させる。低融点層21は融点が低いことから、低融点層21の溶融によって溶融池22が深くなる。なお、溶融池22の溶融深さよりも深い位置には、溶融されていない低融点層21が残る。
一般に、温度が低下すると溶融池は固化してしまうため、溶融池22の維持に所定のエネルギーが必要となる。しかし、低融点層21からなる溶融池22の維持に要するエネルギーはアルミニウムの溶融池に比べて少なく抑えられる。よって、多くのエネルギーをアルミニウムを溶融に利用可能であったり、レーザ光30のエネルギー変動が生じたとしても溶融池の維持が容易であったりする。また、キーホール31を形成させ続けるにも所定のエネルギーが必要となる。この点、低融点層21は、融点が低いため、アルミニウムを溶接させるエネルギー量のレーザ光30によれば、低融点層21を先に溶融させてキーホール31を形成し、かつ、維持させることに充分なエネルギー量が供給される。よって、キーホール31は安定的に維持される。
溶融池22は、拡大することによって容器本体11及び蓋体12の基材20のアルミニウムを加熱し、溶融させる。溶融池22は、溶融したアルミニウムが混ざることにより、すずとアルミニウムとが溶融攪拌されたすずとアルミニウムとの合金である溶融金属23を生成させる。溶融金属23における、すずとアルミニウムとの割合は、レーザ光30の照射が開始された当初はすずの割合が多いが、アルミニウムが溶融されることに応じて、アルミニウムの割合が増える。すずとアルミニウムとの合金の溶融温度は、アルミニウムよりも低いことから、すずとアルミニウムとの合金からなる溶融池についても、アルミニウムの溶融池に比較して安定的であり、維持が容易である。
溶融池22のキーホール31は、レーザ光30をキーホール31を通り突合せ部14の奧深くまで導光する。キーホール31は、周知の溶融金属を流動させて隣接する金属部材を加熱するため、低融点層21を深くまで溶融させ、溶融した低融点層21の周囲のアルミニウムを加熱する。そして、低融点層21と金属部材とが溶融攪拌されて混ざり合った状態の溶融池22が形成される。よって、容器本体11と蓋体12とは深い位置まで溶接される。また、容器10の表面ではアルミニウムはレーザ光30の照射によっても加熱され、通常のレーザ溶接のように、表面においてはアルミニウムが溶融する。
ところで、溶接ではキーホールを形成させることによって、溶融した材料がキーホール内に流れて部材の深くまで溶融加工が行われるようになることを発明者らは発見した。つまりレーザ溶接による溶接加工でも、レーザ光による加熱によりキーホールを生じさせつつ、部材深くまでの溶接加工を好適に行うことが好適である。例えば、レーザ溶接の場合、キーホールは、ガウシアン型のエネルギー強度分布を有するレーザ光を照射させることで、そのレーザ光の中央の高エネルギー部分に生じさせることができる。しかし、ガウシアン型のレーザ光は、短時間で溶接状態が変わるなど加工に対する感度が高くなるとともに、ロバスト安定性が低下したり、照射時間が少しでも長くなると過熱や貫通のおそれが生じたり、レーザ光を照射する位置を高い精度で制御しなければならないなど、その制御に高い精度が求められるという特性も有する。
そこで、本実施形態では、安定性が高く制御が比較的容易であるトップハット型のレーザ光30を溶接に用いている。トップハット型は強度分布が平均化されているためキーホールを生じさせるためにレーザ光の照射時間を一定時間確保する必要がある。そのためガウシアン型に比べてキーホールが形成されづらく、キーホールを利用しての溶接が適切にできなかったり、溶接に時間を要したりする。
本実施形態のレーザ溶接方法は、アルミニウムの間に低融点層21を介在させることによって、アルミニウムのみからなる場合に比べて、突合せ部14の低融点層21が先に溶融してそこにキーホール31が形成されやすくなるようにしている。このように、低融点層21が溶融したことで溶融池22にキーホールが形成されることで、レーザ光30が突合せ部14の深くまで照射され、溶融深さの確保された好適な溶接を行うことができるようになる。つまり、平らな表面に照射されたレーザの熱が表面から内部へ徐々に伝達されて材料が溶融される溶接、いわゆる熱伝導溶接と比較して安定した溶接が行なわれるようになる。このように低融点層21が介在された金属部材の突合せ部14を溶接することにより、レーザ光30の強度や照射時間の長さをアルミニウムの溶融池にキーホールを形成させる程度に高い精度で制御しなくとも、好適な溶接加工が可能となる。
これにより、低融点層21を有する蓋体12に封止部材40が好適に溶接されるようになる。このとき、金属が溶け込んだ深さである溶接深さも確保され、確保された深さにより強度も維持される。
また、低融点層21が先に溶融しキーホールが形成されるため、キーホールの幅が低融点層21の厚みにほぼ等しくなる。そのため、低融点層21の厚みを調整することで、キーホールの幅を調整することができる。低融点層21の厚みとしては、10μm以上、かつ、100μm以下が好ましい。10μm以上であることにより、低融点層21が溶融して形成されるキーホール31にレーザ光30が適切に入り込み、部材の深くまで適切に溶融することができる。また、100μmを超えると、金属部材間の距離が長くなりすぎて、適切に溶接されなくなるため好ましくない。なお、低融点層21の溶融により形成されるキーホール31の幅を調整する低融点層21の厚み21Dは、10μm以上でかつ50μm以下であることが好ましい。より好ましくは、低融点層21の厚み21Dは、15μm以上でかつ50μm以下であり、さらに好ましくは、15μm以上でかつ20μm以下である。
また、すずがアルミニウムより早く溶融し、対流が生じるため、アルミニウム表面への酸化膜の形成が抑制される。アルミニウム表面に形成される酸化膜は、溶接に悪影響を及ぼすおそれがあるが、すずが先に溶融することによる酸化の抑制により、溶接が適切に行われるようにもなる。
ところで、一般に、溶接部分はその溶接の良否が非破壊で検査可能なことが望まれている。その点、本実施形態では、X線などの透過画像を用いて溶接された部分の検査が可能であり、図4を参照して、溶接の検査について説明する。
図4は、溶接対象帯15の長さ方向を横からみたとき、つまり図3を紙面左側からみたとき、X線などで透過したときの態様を模式的に示す模式図である。よって、紙面手前側が容器10、紙面奧側が蓋体12となっている。
レーザ溶接されている部分は、図3と同様に、キーホール31が形成され、キーホール31の周囲には溶融金属23からなる溶融池22が形成される。溶融池22は、まず溶融した低融点層21が周囲の金属部材を加熱し、続いて、溶融された金属部材も含まれた溶融金属23からなる溶融池とされる。そして、レーザ光30による溶接が矢印の方向に進むと、進行方向後側の溶融池22はレーザ光30から離れて温度が低下する。アルミニウムとすずとが溶融攪拌された溶融金属23は、温度低下によって固化し、すずとアルミニウムとの合金からなる溶接部24を形成する。
また、容器本体11及び蓋体12の基材20はアルミニウムの金属部材、蓋体12の低融点層21はすずの金属膜である。一方、レーザ溶接された後の溶接部24はアルミニウムとすずとの合金となる。よって未溶接部分と溶接部分とでは金属の成分が相違するため、この金属成分の相違がX線などの透過画像に現れ、溶融した範囲の識別が容易になる。透過画像による検査であれば、非破壊で多数の、例えば全数の容器の溶接深さを検査することも可能であり、非破壊であるため検査に要する時間も短い。よって、容器10の品質向上が可能になる。また、溶接部24に分散されたすずの濃淡に基づいて溶接部24における溶接に関する微小な欠陥を検出することもできる。
一方、蓋体12に低融点層21がない場合、レーザ溶接された容器本体11と蓋体12との溶接部分と未溶接部分との金属成分はいずれもアルミニウムとなる。溶接部分と未溶接部分とが同じ金属部材の成分(アルミニウム)となると、X線などの透過画像を撮像したところで溶接された範囲を識別することは容易でない。つまり、透過画像による検査が容易ではない。また、抜き取り検査により、溶接部を切断して溶接深さを検査することもできるが、破壊検査となると、検査精度を高く維持することは難しく、また検査に要する時間も長い。なお、X線などの透過画像を用いて溶接された部分などを非破壊で検査する技術としては、公知の技術を用いることができる。
また、一般的に、アルミニウムとすずの合金は、機械的強度が高く、耐摩耗性や熱負荷特性に優れた合金であり、軸受け合金類として用いられる合金である。よって、溶接部24は、高い機械的強度を備えたり、優れた耐摩耗性や熱負荷特性を有したりすることが期待される。
続いて、図5を参照して、レーザ溶接と低融点層21との関係について説明する。なお、以下の説明では、説明の便宜上、第1部材50と第2部材51とがレーザ溶接される例について説明する。このとき、第2部材51は容器本体11に対応し、第1部材50は蓋体12に対応し、めっき層60,61は低融点層21に対応する成分であることからその詳細な説明は割愛する。この例では、レーザ溶接装置13の出力が1.5〜3.0kW(キロワット)であり、レーザ光30の相対移動速度が6〜12m/min(メートル毎分)である場合について説明している。また、レーザ光30の照射径30Dは、0.3〜0.6mmとしている。
まず、図5(a)を参照して、本実施形態のレーザ溶接方法により溶接される2つの金属部材のうち1部品をめっき部材としてレーザ溶接する場合について説明する。
めっき層60を有する第1部材50と、めっき層を有さない第2部材51とが当接される。よって、第1部材50と第2部材51とは、その間にめっき層60が介在することで、アルミニウムの金属部材の間に、めっき厚50Dsの厚みのすずの金属膜が配置される。めっき厚50Dsの部分にレーザ光30を照射することで、すずが溶融されてキーホールが形成されるとともに溶融池62aが形成され、その溶融池62aからの加熱を通じて隣接するアルミニウムが溶融される。これにより、溶融池62aが広がる。例えば、溶融池62aは、レーザ光の進行方向に対して直交する方向の径が0.6〜1.0mmの長さに形成される。また、溶融池62aは、安定的に広がり、キーホール31aが形成され、キーホール31aがめっき層60に沿ってすずのめっき層60をより深く溶融させる。なお、上述の通り、すずが多い溶融池62aにキーホール31aを形成することは、アルミニウムの溶融池にキーホールを形成させるよりも少ないエネルギーで可能であり、安定的である。溶融池62aは隣接するアルミニウムを加熱し溶融させることで、アルミニウムとすずとが攪拌された合金となり、レーザ光が通り過ぎると温度低下により固化して溶接部64となる。0.6〜1.0mmの径に形成される溶融池62aが固化することにより、溶接部64としては容器表面に0.6〜1.0mmの溶接幅W11を有する。
つまり、2つのアルミニウムの金属部材の間に、レーザ光を深くまで導光させる間隔が、低融点の金属からなるすずのめっき層60として配置される。めっき層60にレーザ光が照射されると、めっき層60の溶融された溶融池62aへのキーホール31aの形成を通じて、そのレーザ光が深くまで照射されるようになる。なお、レーザ光を深くまで照射させるため、レーザ光を妨げない空間、つまり間隔を有するように金属部材を配置することも考えられる。これに対し本実施形態は、レーザ光の照射方向である深さ方向にもめっき層60が存在することから、金属部材を間隔をおいて配置した場合と異なり、2つのアルミニウムの金属部材の間を必要のないところまでレーザ光が到達してしまうおそれも少ない。もし、2つのアルミニウムの金属部材の間に多少の隙間があったとしても、めっき層60が溶融されれば塞がれるため、やはり、必要のないところまでレーザ光が到達してしまうおそれも少ない。
次に、図5(b)を参照して、本実施形態のレーザ溶接方法により溶接される2つの金属部材の両部品をめっき部材としてレーザ溶接する場合について説明する。
めっき層60を有する第1部材50と、めっき層61を有する第2部材51とが当接される。よって、第1部材50と第2部材51とは、その間に2つのめっき層60,61が介在することで、アルミニウムの金属部材の間に、めっき厚50Ddの厚みのすずの金属膜が配置される。この場合、めっき厚50Ddが2つのめっき層60,61の厚みにより調整される。例えば、めっき厚50Ddを1部品めっき厚50Dsと同じにしたければ、各めっき層60,61の厚みを1部品めっき厚50Dsの半分(1/2)にすればよい。レーザ光が通り過ぎると溶融池62bが固化することにより、容器表面には溶接幅W12の溶接部65が形成される。
次に、図5(c)を参照して、従来のレーザ溶接方法によりめっきの無い部材がレーザ溶接される場合について説明する。
めっき層の無い第1及び第2部材50,51とが当接されることによって、レーザ光が照射される部分には、アルミニウムの金属部材が配置される。この場合、アルミニウムを溶融させ、かつ、その溶融池52を維持させる強度のレーザ光が必要とされる。また、これにキーホールを形成し続けるためには溶融池52を維持させる強度よりもさらに高いエネルギーが必要となる。そのため、上述の例でキーホール31a,31bを形成させるエネルギー強度のレーザ光は、溶融池52にキーホールを形成させることが難しい。そのため、形成される溶接部54は、広さは狭く、溶融深さは浅い。溶接部54としては、容器表面に溶接幅W11よりも狭い幅の溶接幅W13を有する。
なお、エネルギー強度を高めれば、溶融池52にキーホールを形成することもできるが、融点が高くなるに応じてキーホールを安定的に維持させることは難しくなる。また、溶融池と周囲との温度差が大きくなるほど安定性が低くなり、反応も激しくなりやすく、溶融された材料が飛散するおそれもたかくなる。また、高エネルギーのレーザ光は、絞り込まれたものは溶融池52が狭くなったり、貫通可能性が高くなったりするため、高い照射精度が求められるようにもなる。
本実施形態の効果について述べる。
図5(a)で述べるように、本実施形態では、アルミニウムの金属部材の間に低融点層21による間隔を確保した。これにより、めっき層を形成せずに金属部材を間隔をおいて配置した場合とは異なり、溶接時に部材等をしっかり当接させることができるため、溶融した金属が下方などに流れ出してしまうことが抑制される。例えば、容器本体11と蓋体12との間に隙間が生じたりすると、溶融された材料が容器本体11の内部に流れ込むおそれがあるが、隙間がないため、そうしたおそれは抑制される。また、キーホールが形成されると溶融された材料が飛散するスパッタが生じるおそれも高くなるが、こうして飛散した材料が容器本体11の内部へ進入するおそれも抑制される。電池の容器10は、発電要素を内部に収容した状態で容器本体11に蓋体12が溶接されるため、溶接時に容器本体11内部に異物が進入すると電池品質の低下を招くおそれもある。しかし、本実施形態のレーザ溶接方法によって製造されることにより、容器本体11内部への溶融金属の進入やスパッタにより飛散した材料の進入などが抑制されて電池品質の低下の抑制が図られるようになる。
また、このレーザ溶接方法では、アルミニウムの金属部材の間に溶融池22、及び、キーホール31の形成に有意な間隔を確保するようにしている。そうした間隔がめっき層の厚みによって確保されるため、単なる空間からなる隙間を確保するような場合に比較すると、その確保が極めて容易である。つまり、部材の当接によりめっき層の厚みは確保されるため、従来と変わらない組み付けを行いながら、間隔が確保される。
さらに、レーザ光30による溶接において、レーザ光30の照射範囲に熱が集中し溶融の起点となる角部を設けることも知られているが、低融点層21を設けることにより、低融点層21を溶融の基点とすることができる。このため、溶接される部分が溶接のための形状に制約されるようなこともない。
また、電池の容器10に用いるアルミニウム板は板厚が1mm以下のものもあり、薄いため適切な溶接深さが確保されることで電池としての強度や密閉性が確保され信頼性も維持される。車載電池であれば、振動や接触、摩擦などのおそれ、繰り返しの熱負荷もあるが、適切な溶接深さの確保により、強度や信頼性が高く維持される。
以上説明したように、本実施形態の容器の製造に用いられるレーザ溶接方法によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)突合せ部14では低融点層21が溶融することによってこの溶融した低融点層21の周囲の金属部材の加熱が促進される。これにより、溶融した低融点層21の周囲の金属部材同士が適切に溶接されるようになる。また、レーザ光30が照射されると、金属部材の金属材料よりも低い温度で溶融する低融点層21が先に溶融し、その溶融した部分が突合せ部14の溶接においてキーホール31として作用する。よって、形成されるキーホール31を通じてレーザ光30が突合せ部14の奧まで届き、溶接深さの確保が容易にもなる。さらに、突合せ部14には、低融点層21の金属と金属部材の金属材料とからなる合金が形成されるようにもなる。
(2)レーザ光30の照射される複数の金属部材を、低融点層21の金属とともに溶融させることで溶接させることができるようになる。
(3)突合せ部14には、レーザ光30の照射により先ず低融点層21が溶融して形成されるキーホール31の大きさを低融点層21の厚みに対応する10μm〜100μm程度の大きさにすることができる。
(4)低融点層21は、突合せた金属部材間において0.2mm以上の深さまで溶融されれば好適な溶接強度が維持される。つまり低融点層21は、金属部材の間に挟まれている状態であっても、深く溶融させることが可能であり、その溶融した低融点層に隣接する金属部材同士も併せ適切な深さの溶接が行えるようになる。
(5)トップハット型のレーザ光30はキーホール31が形成されてもスパッタの発生が抑えられるため、溶接の精度が向上されるようになる。
(6)アルミニウムよりも融点の低いすずを低融点層21に用いることによって、アルミニウムからなる金属部材同士の溶接を安定的に行うことができるようになる。また、アルミニウムよりも反射率の低いすずを用いることで照射されるレーザ光30を通じての加熱及び溶接が好適に行われる。
(7)アルミニウムの融点よりもすずの沸点は高いことから、気化したすずが、気泡として内部に存在してしまう可能性も低減できるため、確実な溶接が行われるようになる。
(第2の実施形態)
図6及び図7に従って、レーザ溶接方法を具体化した一実施形態について説明する。
本実施形態は、蓋体12の貫通孔12Hに封止部材40をレーザ溶接する点が、第1の実施形態と相違することから、以下では、相違点について説明する。
蓋体12には、その表面から裏面まで貫通する貫通孔12Hが設けられている。貫通孔12Hは、容器本体11に蓋体12が溶接された後、容器10の内部に電解液を注入させるための注液孔である。容器10は、貫通孔12Hを通じて電解液が注入された後、貫通孔12Hが封止部材40により密閉される。
蓋体12は、外表面12aなどのその表面にすずめっきによる低融点層21を備え、この低融点層21は貫通孔12H内の表面にも形成されている。
封止部材40は、アルミニウムの金属材料からなり、貫通孔12Hに挿入される嵌合部41と嵌合部41よりも大きい形状の頭部42とを備える。封止部材40は、嵌合部41が貫通孔12Hに挿入されるとともに、頭部42が貫通孔12Hの開口を覆うことで、当該貫通孔12Hの周囲に当接し、同貫通孔12Hを封止可能になっている。例えば、貫通孔12Hが筒形状であれば、嵌合部41の形状はその筒形状に対応する円柱形状や円錐形状であり、頭部42の形状は嵌合部41よりも大径の円柱形状や円錐形状である。なお、頭部42の形状は貫通孔12Hの開口を覆うことができれば矩形など任意の形状にすることが可能である。
貫通孔12Hに封止部材40が差し込まれると、蓋体12と封止部材40とがレーザ溶接される。封止部材40はその頭部42の下面40bが蓋体12の外表面12aに当接する状態に配置されることで、蓋体12の外表面12aと頭部42の下面40bとの当接する突合せ部44が形成される。本実施形態では、突合せ部44の深さは、レーザ光30を照射可能な頭部42の下面外周から嵌合部41への方向の長さ21Lで示される。長さ21Lは、0.2mmよりも長くなるように構成されている。換言すると、突合せ部44の深さは、図7において紙面左右方向であって蓋体12の外表面12aに沿う方向に延び、頭部42の下面外周が当接する外表面12aから貫通孔12Hへの方向になる。そして、レーザ溶接のためのレーザ光30が、突合せ部44において容器10の外側に現れる溶接対象帯45を含む溶接対象部に照射される。よって、レーザ光30が照射される位置から突合せ部44の蓋体12の基材20と頭部42の下面40bとの間に低融点層21の長さが0.2mm以上確保される。本実施形態では、前記0.2mm以上の長さは、突合せ部44の深さ方向であって、レーザ光30が進行する方向に確保される。ここで、レーザ光30が進行する方向について詳述する。低融点層21にキーホールが形成されたとき、レーザ光30の進行方向は、その形成されたキーホールの延伸する方向になる。つまり、レーザ光30は、その照射方向とキーホールの延伸方向とに角度がある場合であれ、キーホール内への入射角を有することによってキーホールの内周壁面への反射により、キーホール内を照射位置よりも奧の方向に向かって進入する。よって、レーザ光30の進行方向は、照射方向とは異なる方向であるキーホールの延伸される方向になる。これにより、低融点層21を突合せ部44の深さ方向に0.2mm以上溶融させることができるようになる。なお、キーホールは、嵌合部41と貫通孔12Hとが突き合わされる部分まで延伸されてもよい。
レーザ光30は、封止部材40の上面40aに照射されないように突合せ部44の深さ方向に対して角度を有している、いわゆる斜め方向から照射される。よって、レーザ光30は、突合せ部44の深さ方向への入射が可能となっている。また、レーザ光30は、照射範囲に、溶接対象帯45と、蓋体12の外表面12aの低融点層21を含むようにする。つまりレーザ光30は、封止部材40と蓋体12とに同時に照射される。もし、蓋体12から突出している封止部材40の上面40aにレーザ光30が照射されると突合せ部44に照射されるエネルギー量が減少してしまう。また、封止部材40の溶融させる必要のない部分が溶融してしまうおそれもある。
これにより、レーザ光30は、低融点層21を溶融させ、また、溶融した低融点層21からなる溶融池に隣接するアルミニウムの金属部材を加熱させて溶融させる。このとき、レーザ光30は低融点層21を金属部材よりも先に溶融させ、その溶融部分にキーホールを形成させて溶融深さを深くさせる。低融点層21の溶融によって先ず形成される溶融池は、その幅が低融点層21の厚み21Dとされ、その深さが突合せ部44の長さ方向とされる。なお、突合せ部44の深さ方向はレーザ光30の照射方向と同一でないが、レーザ光30は反射などによって突合せ部44の深さ方向にも導光される。よって、突合せ部44の低融点層21には導光されたレーザ光30によるキーホールが形成される。
以上説明したように、本実施形態の容器の製造に用いられるレーザ溶接方法によれば、上記第1の実施形態で記載した効果(1)〜(7)に加えて、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(8)レーザ光30の照射方向が低融点層21に対して角度を有していたとしても、溶接対象部は適切な溶接深さで溶接されるようになる。
(9)電池用の容器10として、容器本体11に蓋体12を溶接させた後、貫通孔12Hを通じて電解液を注入させることができるようになる。
(その他の実施形態)
なお上記各実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
・上記第1の実施形態の蓋体12として、上記第2の実施形態の封止部材40がレーザ溶接される蓋体12に用いられてもよい。
・上記第2の実施形態では、封止部材40の頭部42と貫通孔12Hの周囲の外表面12aとが当接して突合せ部44が形成される場合について例示した。しかしこれに限らず、封止部材に頭部がない場合、封止部材の嵌合部と貫通孔との当接により突合せ部が形成されてもよい。
・上記構成において、レーザ溶接にガウシアン型のレーザ光を用いてもよい。ガウシアン型のレーザを用いる場合、通常よりもキーホールの形成に要する時間を短縮させることができるなどレーザ溶接にかかる時間の短縮が可能となる。また、ガウシアン型のレーザの場合、トップハット型よりもエネルギーが集中して照射範囲が狭くなるものの、低融点層に溶接深さが確実に確保されるため、確実な溶接が行われるようになる。
・上記構成において、レーザ光30は、半導体レーザ以外のレーザ光、例えば高輝度なYAGレーザなどであってもよい。
・上記構成において、レーザ光30は、その照射径30Dに角部21beの幅方向の厚み21Dの全部ではなく一部が含まれるように溶接対象帯15に照射されてもよい。低融点層21の一部にでもレーザ光30が照射されれば、低融点層21は溶融して溶融池22を形成し、これにより金属部材同士が溶接されることが期待される。
・上記構成において、レーザ溶接が適切に行われるのであれば、レーザ光30の照射径30Dが低融点層21のめっき厚21Dと同じかそれ以下でもよい。この場合、低融点層21が溶融されれば、隣接する容器本体や基材の金属材料も溶融される。また、低融点層21と金属部材とに照射すれば、低融点層21と金属部材とがレーザ光により溶融される。
・上記各実施形態では、蓋体12の全体に低融点層21が設けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、蓋体12はレーザ溶接される部分にのみ低融点層21が設けられていてもよい。または、蓋体12はレーザ溶接において必要とされる部分を含むように表面の一部に低融点層21が設けられていてもよい。
・上記各実施形態では、蓋体12に低融点層21が設けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、溶接される部分に低融点層が確保されるのであれば、容器本体や封止部材に低融点層が設けられていてもよい。また、容器本体や封止部材に低融点層が設けられている場合、蓋体には低融点層が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。
・上記各実施形態では、容器本体11,蓋体12、封止部材40はアルミニウム(アルミニウム合金を含む)である場合について例示した。しかしこれに限らず、容器本体、蓋体、封止部材は銅やステンレスなどアルミニウム以外の金属材料より構成されていてもよい。アルミニウム以外の金属材料としては、容器として用いることができ、低融点層の金属よりも融点が高く、レーザ光により溶接できるものであればよい。これにより、レーザ溶接方法の設計自由度の向上や適用範囲の拡大などが図られるようになる。また、電池用の容器10についての設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記構成において、低融点層21はすずめっき層ではなく、金属部材の融点よりも融点が低く、かつ、沸点の高い鉛などの他の金属からなる膜であってもよい。例えば、金属部材がアルミニウムの場合、鉛を用いることが可能である。但し、鉛は環境への負荷が高いため電池等の材料として使用することが避けられる傾向にある。
・上記構成において、低融点層21はめっき以外の技術、例えば溶射などの技術により設けられたものでもよい。また、溶融される部分に適切に配置されるのであれば、溶融されるのであれば基材への接着度があまり高くなくてもよい。
・上記各実施形態では、容器本体11の開口部11hに蓋体12が嵌め込まれる場合について例示した。しかしこれに限らず、容器本体の開口部にかぶせられた蓋体がレーザ溶接されてもよい。これにより、レーザ溶接方法を適用して種々の容器を作成することができる。
・上記各実施形態では、容器本体11と蓋体12とが当接するとき、容器本体11の外表面11aと蓋体12の外表面12aとの間に段差が生じない場合について例示した。しかしこれに限らず、容器本体と蓋体とが当接された部分に段差が生じてもよい。これにより、電池ケースの設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、電池用の容器10を溶接する場合について例示したが、これに限らず、レーザ溶接を要するものであれば、電池用の容器以外がレーザ溶接の対象であってもよい。また、レーザ溶接の対象が容器以外であってもよい。これにより、レーザ溶接方法の適用範囲の拡大が図られるようになる。
10…容器、11…容器本体、11a…外表面、11b…内側面、11h…開口部、12…蓋体、12a…外表面、12b…周側面、12H…貫通孔、13…レーザ溶接装置、14…突合せ部、15…溶接対象帯、20…基材、21…低融点層、21a…外表面部、21b…周側面部、21be…角部、22…溶融池、23…溶融金属、24…溶接部、30…レーザ光、31,31a,31b…キーホール、40…封止部材、40a…上面、40b…周側面、44…突合せ部、45…溶接対象帯、50…第1部材、51…第2部材、52…溶融池、54…溶接部、60,61…めっき層、62a,62b…溶融池、64,65…溶接部。

Claims (6)

  1. 2つの金属部材の突合せ部にレーザ光を照射してそれら金属部材の溶接を行うレーザ溶接方法であって、
    アルミニウムを主成分とする金属材料からなる前記2つの金属部材の少なくとも一方がその金属材料の融点よりも融点の低いすずを主成分とする金属膜からなる低融点層を表面に有する金属部材であるとともに前記低融点層は、厚みが10μm以上かつ100μm以下であって、この低融点層を挟んで前記2つの金属部材を突合せる工程と、
    それら突合せた金属部材の前記低融点層を含む範囲に、レーザ溶接装置から1.5〜3.0kW(キロワット)で出力され、照射径が0.3〜0.6mmであるとともに強度分布がトップハット型である前記レーザ光を照射する工程と、を含み、
    前記照射する工程では、前記レーザ光が照射される位置から前記突合せた金属部材の間に前記低融点層が長さ0.2mm以上である部分を含んでいる前記レーザ光が照射される位置を含んで前記2つの金属部材に前記レーザ光を同時に照射する
    ことを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 前記アルミニウムと、前記アルミニウム及び前記すずの合金とを前記レーザ光で溶接された部分の透過画像において識別することで前記溶接された範囲を識別する工程をさらに含む
    請求項1に記載のレーザ溶接方法。
  3. 2つの金属部材の突合せ部にレーザ光を照射してそれら金属部材の溶接を行うレーザ溶接方法であって、
    アルミニウムを主成分とする金属材料からなる前記2つの金属部材の少なくとも一方がその金属材料の融点よりも融点の低いすずを主成分とする金属膜からなる低融点層を表面に有する金属部材であり、この低融点層を挟んで前記2つの金属部材を突合せる工程と、
    それら突合せた金属部材の前記低融点層を含む範囲に前記レーザ光を照射する工程と、
    前記アルミニウムと、前記アルミニウム及び前記すずの合金とを前記レーザ光で溶接された部分の透過画像において識別することで前記溶接された範囲を識別する工程とを含む
    ことを特徴とするレーザ溶接方法。
  4. 容器のレーザ溶接方法であって、
    前記容器の2つの金属部材の突合せ部を請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザ溶接方法によってレーザ溶接することで、前記2つの金属部材の少なくとも一方が、前記レーザ溶接された突合せ部の延長部分に前記低融点層を備え、前記レーザ溶接による溶接部には、前記アルミニウムの成分と前記すずの成分とを含んで構成された合金が含まれるようにする
    レーザ溶接方法。
  5. 容器のレーザ溶接方法であって、
    2つの金属部材の突合せ部がレーザ溶接された前記容器は、前記金属部材からなる容器本体と、前記金属部材からなりかつ貫通孔が形成された蓋体と、前記貫通孔を塞ぐ金属からなる封止部材と、を有する容器であって、
    前記蓋体は、その表面に前記低融点層を備え、
    前記レーザ溶接を請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザ溶接方法で行うことによって、前記蓋体と前記容器本体との突合せ部、及び、前記貫通孔及び前記貫通孔の周囲の少なくとも一方と前記封止部材との突合せ部に、前記アルミニウムの成分と前記すずの成分とを含んで構成された合金からなる溶接部を形成する
    レーザ溶接方法。
  6. 前記レーザ光で溶接された溶接部には、前記アルミニウムの成分と前記すずの成分とを含んで構成された合金が含まれ、前記溶接部は、前記2つの金属部材の突合せ部がレーザ溶接された容器表面における当該溶接部の溶接線に直交する方向の長さが0.6mm以上かつ1.0mm以下となる
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザ溶接方法。
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