JP2012236228A - レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発振機は、複数の発振媒体から構成される単一の発振機であり、レーザビームは、鋼板の表面において、1つのビームスポットまたは溶接線方向に並列した2つの円形状のビームスポットが形成されるように集光され、鋼板の表面におけるビームスポットの溶接線方向の総長さが溶接線に直交する方向のビームスポット幅より大きくなる関係を有してビームスポットが溶接線に沿って移動することにより溶接することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
また、上記の発明では、光学系はコリメートレンズ、光屈折板および集光レンズを有するものとしてもよい。
また、ここに記載の発明では、光ファイバが接続され、コリメートレンズ、光屈折板および集光レンズを有する光学系が具備されてもよい。
D=Dfiber・(F2/F1)
Ddf=Dfiber・(F2/F1)・f(DF)
で表される。ここで、Dfiberは光ファイバ径、F1はコリメーションレンズの焦点距離、F2は集光レンズの焦点距離、f(DF)はデフォーカス量による関数をそれぞれ意味する。光ファイバの径Dfiberは特に限定されるものではないが、通常1.0mm以下のものが用いられ、集光光学系のサイズとエネルギ密度の観点から径は小さい方がよく、0.6mm以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.2mm以下である。
・供試材料:板厚4.5mm、幅200mmの低炭素鋼(C:0.02質量%)の突き合わせ部の溶接。
・レーザ発振機:並列に配置された複数のファイバ状結晶体から構成され、最大出力10kWのレーザ発振機を用いた。
・コリメートレンズ:焦点距離125mmのレンズを使用。
・集光レンズ:焦点距離200mmのレンズを使用。
・光屈折板:図1又は図4に示すように、溶接線方向に傾斜した傾斜面を備えるプリズムを備えた装置を用い、焦点位置において、2つのスポットの中心間距離が0.6mm(typeA)、0.5mm(typeB)、溶接線方向において先行するスポットのエネルギが全体に対して70%となるように調整した。
・伝送ファイバ径:0.2mm、0.3mm
符番13〜32では、本発明例として上記したスポットを有する溶接方法により溶接をおこなった。ここでは、デフォーカス量、溶接速度、および伝送ファイバ径を変更して実験をおこなった。
また、符番33〜38ではワイヤを採用し、符番39〜42では後退角5度をつけて実験を行った。
レーザプロフィルは、市販のレーザプロフィル測定器(例えば、PRIMES社、OPHIR社製などのFORCUS MONITAOR)を用いて、実際のプロフィルを測定することにより求めることが可能であり、この測定結果から2つのスポット径、出力比、スポット間隔などを求めることができる。なお、レーザプロフィルは、伝送ファイバ径、コリメートレンズの焦点距離、集光レンズの焦点距離、および光屈折板の屈折角と分光比とから計算にて求めることも可能である。
凹み量は図12に示したようなデプスゲージGにより行い、針Hの上下方向移動量の最大値を凹み量とした。同じ凹みに対して3回測定をおこない、その算術平均値により評価した。
2 被溶接材(鋼材)
10 レーザ溶接装置
11 レーザ発振機
12 光ファイバ
13 溶接ヘッド(光学系)
14 コリメートレンズ
15 集光レンズ
17 光屈折板
S1、S2、S3 スポット
Claims (10)
- 鋼板の端部を突き合わせて突き合わせ部を形成し、複数の発振媒体から構成される発振機から放出され、光ファイバにより伝送され、光学系で集光されたレーザビームを、前記突き合わせ部に照射して鋼板を溶接する方法であって、
前記発振機は、複数の発振媒体から構成される単一の発振機であり、
前記レーザビームは、前記鋼板の表面において、1つのビームスポットまたは溶接線方向に並列した2つの円形状のビームスポットが形成されるように集光され、
前記鋼板の表面におけるビームスポットの溶接線方向の総長さが溶接線に直交する方向のビームスポット幅より大きくなる関係を有して前記ビームスポットが溶接線に沿って移動することにより溶接することを特徴とするレーザ溶接方法。 - 前記レーザビームの前記鋼板の表面における前記1つのビームスポットまたは2つの円形状のビームスポットにおいて、前記ビームスポットの溶接線方向の総長さのうち溶接進行方向側半分のビームスポットのエネルギが前記ビームスポットの合計のエネルギの20%以上80%以下であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接方法。
- 前記レーザビームの前記鋼板の表面における前記2つの円形状のビームスポットは、その一部が重なるように集光されることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ溶接方法。
- 前記レーザビームの前記鋼板表面における前記2つの円形状のビームスポットは、互いに分離して集光されることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ溶接方法。
- 前記鋼板の突き合わせ部に溶加材を供給して溶接することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法。
- 前記光学系の軸線が、前記鋼板の厚さ方向に対して溶接進行方向とは反対方向に角度0〜10°の範囲で傾けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法。
- 前記発振媒体は、並列に配置された複数のファイバ状またはディスク状の結晶体から構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法により溶接する工程を含む、レーザ溶接部を有する鋼板の製造方法。
- 鋼板の端部を突き合わせて突き合わせ部を形成し、該突き合わせ部分にレーザビームを照射して鋼板を溶接する装置であって、
前記レーザビームを発振する複数の発振媒体を備える単一の発振機と、
前記発振機から放出されるレーザビームを伝送する光ファイバと、
前記レーザビームを集光してレーザビームの前記鋼板表面において、溶接線に直交する方向に比べ溶接線方向に長い1つのビームスポットを形成する、または2つのビームスポットを溶接線方向に並列して形成する光学系と、を備えることを特徴とする鋼板のレーザ溶接装置。 - 前記発振媒体は、並列に配置された複数のファイバ状またはディスク状の結晶体から構成されることを特徴とする請求項9に記載のレーザ溶接装置。
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