JP2012110905A - 溶接方法および溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高容量、高信頼性、低コストのエネルギデバイス(密閉型二次電池、電気二重層コンデンサなど)を製造するために、ケースと封口板とを、高品質で安定して溶接する溶接方法および溶接装置を提供する。
【解決手段】部材102,103の溶接対象部分をレーザビーム101で走査して溶接する溶接装置は、溶接対象部分の走査方向に対して、ビーム部分101bのスポットを揺動させる。ここで、レーザビーム101が、ビーム部分101a,101bを有するビームである。ビーム部分101aが、第1のパワー密度を有する部分である。ビーム部分101bが、ビーム部分101aの内部に存在し、かつ第1のパワー密度よりも高い第2のパワー密度を有する部分である。
【選択図】図1

Description

本発明は、2つの部材をレーザビームで溶接する溶接方法および溶接装置に関し、特に、2つの部材の溶接対象部分の走査経路に、隙間、曲線部分、二重走査部分などがあっても、低コストで、高品質で、安定した溶接が可能な溶接方法および溶接装置に関する。
近年、携帯機器等の駆動用電源などに、密閉型二次電池が広く使用されている。また、電子機器のバックアップ電源などに、電気二重層コンデンサが広く使用されている。さらに、ハイブリッド自動車と電気自動車との各電源として、密閉型二次電池と電気二重層コンデンサとが注目されている。益々、密閉型二次電池と電気二重層コンデンサとに対して、高容量、高信頼性、低コストなどの要望が大きくなっている。そして、このような電池に代表されるエネルギデバイスでは、電解液が漏れないように、ケースと封口板とを密閉する必要がある。このため、これらのエネルギデバイスの製造では、高品質で、安定した溶接が要求される。これに対して、これらのエネルギデバイスのケースと封口板との溶接について、色々な技術が提案されている。
ここでは、一例として、ケースと封口板との溶接部分にレーザ光を間欠的に照射しながら、ケースの縁部に沿って、一回り、レーザ光で溶接部分を走査する場合について説明する。
この場合において、図24に示すように、ケース51と封口板52との突合せ部53(溶接部分)を周回してA地点(溶接開始点)にレーザ光が戻ると、二重走査部分O(A地点からB地点までの区間)が再度溶融される。このとき、二重走査部分Oの一部が電池内に流れ込み、二重走査部分Oに貫通孔が発生する。これに対して、二重走査部分Oにおける投入エネルギをE1から徐々に低減する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これによって、二重走査部分Oでは、貫通孔が無く良好な溶接を実現することができる。
また、図25に示すように、角部51aのように、曲折度の大きな区間でクラックが発生し易い。これに対して、角部51aにおけるレーザ光の走査速度を下げる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。これによって、角部51aでは、直線部51bよりも、レーザ光の照射密度が高くなり、レーザ光の照射部分のオーバーラップ率が上がる。これに伴い、クラックが無く高品質な溶接を実現することができる。
特開平09−007560号公報 特開平11−144692号公報
しかしながら、実際には、ケースや封口板などの部材の寸法公差、位置決めのばらつき、装置の溶接位置移動のばらつきなどが多く発生する。特に、曲折度の大きな角部では、ケースと封口板との隙間(4隅の隙間)を0にすることが事実上不可能である。
また、設計上の制限により、ケースの板厚が場所によって異なったり、ケースを保持する治具とケースとの接触面積が場所によって異なったりする。すなわち、熱容量が場所によって異なる。
また、溶接開始点付近では、僅かなクラックが発生している。また、溶接時に、短絡を引き起こす原因となる金属粉(スパッタ)が、デバイスの表面または内側から飛び出して、デバイスの中に入り込む。
以上のことから、従来の技術では、量産工程に適用する場合において、溶接品質の安定化、高速化、低コスト化が困難である。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて、高容量、高信頼性、低コストのエネルギデバイス(密閉型二次電池、電気二重層コンデンサなど)を製造するために、ケースと封口板とを、高品質で安定して溶接する溶接方法および溶接装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係わる溶接方法では、下記に示す特徴を備える。
(1)本発明に係わる溶接方法では、(a)第1の部材と第2の部材との溶接対象部分をレーザビームで走査して溶接する溶接方法であって、(b)前記レーザビームが、第1のビーム部分と第2のビーム部分とを有するビームであり、(b1)前記第1のビーム部分が、第1のパワー密度を有する部分であり、(b2)前記第2のビーム部分が、前記第1のビーム部分の内部に存在し、かつ前記第1のパワー密度よりも高い第2のパワー密度を有する部分であり、(c)前記溶接対象部分の走査方向に対して、前記第2のビーム部分のスポットを揺動させる。
なお、本発明は、溶接方法として実現される以外に、下記に示す溶接装置として実現されるとしてもよい。
(2)本発明に係わる溶接装置では、(a)第1の部材と第2の部材との溶接対象部分をレーザビームで走査して溶接する溶接装置であって、(b)レーザ光を発振するレーザ発振器と、(c)前記レーザ光を前記レーザビームに変換する回折光学素子と、(d)前記回折光学素子の動きを制御する制御部とを備え、(e)前記レーザビームが、第1のビーム部分と第2のビーム部分とを有するビームであり、(e1)前記第1のビーム部分が、第1のパワー密度を有する部分であり、(e2)前記第2のビーム部分が、前記第1のビーム部分の内側に存在し、かつ前記第1のパワー密度よりも高い第2のパワー密度を有する部分であり、(f)前記制御部が、前記溶接対象部分の走査方向に対して、前記第2のビーム部分のスポットが揺動するように、前記回折光学素子の動きを制御する。
本発明によれば、部材の寸法公差、部材の位置決めのばらつき、または装置の溶接位置の移動のばらつきなどが存在しても、キーホールの形成に最適な強度分布に、レーザビームのスポットを調整することができる。このため、溶接部分にクラック、ブローホールなどが発生し難くなり、高品質な溶接を実現することができる。さらに、溶融深さと溶融幅とが安定した溶接を実現することができる。
また、熱容量が変化する部分に対しても、熱容量の変化に応じて、レーザビームのスポットを調整することができる。このため、熱容量が変化する部分でも、溶接部分にクラック、ブローホールなどが発生することを抑制することができ、高品質な溶接を実現することができる。さらに、溶融深さと溶融幅とが安定した溶接を実現することができる。
また、ケースと封口板との全周を溶接するにあたり、溶接開始点付近で、溶接部分が再加熱されても溶融に至らないように、レーザビームのスポットを調整することができる。このため、溶接開始点付近で、溶接部分に僅かなクラックが発生することも抑制することができ、クラックが無い溶接を実現することができる。
これらのことから、本発明を使用することで、高容量、高信頼性、低コストのエネルギデバイス(密閉型二次電池、電気二重層コンデンサなど)を製造することができる。
実施の形態1における溶接方法を示す図 (A),(B)実施の形態1におけるレーザビームのパワー密度の分布を示す図 実施の形態1における観測点での表面温度とビーム強度との時間変化を示す図 実施の形態1における比較例による観測点での表面温度とビーム強度との時間変化を示す図 実施の形態2における溶接方法を示す図 (A),(B)実施の形態2におけるレーザビームのパワー密度の分布を示す図 実施の形態3における溶接方法を示す図 (A)−(C)実施の形態3における各地点でのレーザビームと溶接部分との断面を示す図 実施の形態4における溶接方法を示す図 実施の形態4の変形例における溶接方法を示す図 実施の形態4の変形例における溶接方法を示す図 実施の形態4における溶接方法で溶接対象となる角型電池ケースを示す図 実施の形態5における溶接方法を示す図 (A),(B)実施の形態5における曲線部分を走査中のレーザビームのパワー密度の分布を示す図 実施の形態5の変形例における溶接方法を示す図 実施の形態6における溶接方法を示す図 (A)−(C)実施の形態6における各地点でのレーザビームと溶接部分との断面を示す図 実施の形態6の変形例における溶接方法を示す図 実施の形態7における溶接装置の構成を示す図 実施の形態8における溶接装置の構成を示す図 実施の形態9における溶接装置の構成を示す図 (A),(B)実施の形態9における回折光学素子を示す図 (A),(B)実施の形態9における回折光学素子の変形例を示す図 従来の溶接方法による溶接開始点での走査状態を示す図 従来の溶接方法によるコーナー部分での走査状態を示す図
(実施の形態1)
以下、本発明に係わる実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態における溶接方法を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態における溶接方法では、部材102が部材103に重ね合わされている。部材102の表面にレーザビーム101が照射されている。部材102の表面がレーザビーム101で矢印の方向に走査されている。これに伴い、レーザビーム101が照射される部分(以下、照射点と呼称する。)の直下における部材102,103には、キーホール105が形成される。キーホール105の周辺には、部材102,103が溶融した状態の溶融部104が形成される。これによって、部材102,103がレーザビーム101で溶接される。
以下、スポット強度とは、照射点でのビーム強度である。スポット径とは、照射点でのビーム径である。スポット中心とは、照射点でのビーム中心線の位置である。スポット間隔とは、照射点でのビーム中心線の間隔である。パワー密度とは、照射点でのビーム強度の密度であり、スポット強度に比例して、スポット面積(スポット径の二乗)に反比例する物理量である。
図2(A)、図2(B)は、レーザビーム101のパワー密度の分布を示す図である。
図2(A)、図2(B)に示すように、レーザビーム101は、ビーム部分101a,101bを有するビームである。ビーム部分101bは、ビーム部分101aの内部に存在して、かつビーム部分101aよりもパワー密度が高い部分である。ビーム部分101bのスポット中心は、レーザビーム101のスポット中心からずれている。
ここで、所定の照射点(以下、観測点と呼称する。)に注目すると、観測点では、ビーム部分101a、ビーム部分101b、ビーム部分101aの順で、走査方向にビーム部分101a,101bが通過する。
図3は、観測点での表面温度とビーム強度との時間変化を示す図である。なお、図3においては、レーザビーム101が観測点に近づいてから観測点を通過するまでの変化を表している。横軸が経過時間tであり、縦軸が表面温度Tとビーム強度Pとである。
図3に示すように、ビーム部分101aが観測点に到達する直前から、観測点の温度が上昇し始める。t1秒後に、ビーム部分101aが観測点に到達すると、観測点の温度が急激に上昇する。t2秒後に、ビーム部分101bが観測点に到達すると、部材102の融点Tmに観測点の温度が短時間で達する。観測点の溶融が始まり、観測点の温度が徐々に上昇する。やがて、観測点の直下の部材102,103の部分にキーホール105が形成される。
さらに、t3秒後に、ビーム部分101bが観測点を通過すると、観測点の温度が徐々に下降する。ビーム部分101bの移動に伴い、キーホール105も移動する。これに伴い、観測点でのキーホールが閉じた状態になる。溶融部104の温度が融点Tmまで下降して、観測点での部材102の表面が凝固する。t4秒後に、ビーム部分101aが観測点を通過すると、自然冷却により、徐々に観測点が冷却される。
すなわち、本実施の形態では、ビーム部分101bの前方部分が観測点に到達する前に、ビーム部分101aで観測点の温度を融点Tmの近くまで上昇させる。これによって、ビーム部分101bで観測点の温度を融点Tmまで上昇させるにあたり、温度の上昇幅を小さくすることができる。これに伴い、観測点での温度変化が小さくなるので、溶融後の表面からの突沸を抑制することができ、スパッタの発生を大幅に低減することができる。
また、本実施の形態では、ビーム部分101bの後方部分が観測点を通過した後に、ビーム部分101aで観測点の温度を徐々に下降させる。これによって、下降時の温度変化を小さくすることができる。これに伴い、クラック、ブローホールなどが観測点に発生し難くなり、高品質な溶接を実現することができる。
なお、本実施の形態では、レーザビーム101の後方部分にビーム部分101bが配置されている。このため、ビーム部分101aの前方部分が観測点に到達してからビーム部分101bの前方部分が観測点に到達するまでの時間(t1〜t2)が長くなる。これに伴い、融点Tmの近くまで、観測点の温度を上昇させることができる。
<実施例1>
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例1と呼称する。)について説明する。
本実施例では、部材102がニッケルからなる板厚0.2mmの金属板である。部材103が銅からなる板厚0.5mmの金属板である。ビーム部分101aのスポット径が0.4mmである。ビーム部分101bのスポット径が0.05mmである。ビーム部分101aのスポット強度が300Wである。ビーム部分101bのスポット強度が600Wである。ビーム部分101bのスポット中心がレーザビーム101のスポット中心から走査方向に沿って後方に0.05mmずれている。部材102の表面にレーザビーム101が連続的に照射される。走査速度100mm/秒で部材102の表面がレーザビーム101で走査される。
本実施例では、これらの条件に基づいて、レーザビーム101で部材102,103の重合せ溶接が行われた。
この場合において、走査中の部材102の表面を観察した結果、部材102の表面からスパッタが殆ど飛散しなかった。また、部材102,103の溶接部分(凝固後の溶融部104)を観察した結果、溶接部分にクラック、ブローホールなどが無く、溶接部分の品質が高品質であった。
さらに、長さ300mmに亘って上記の重合せ溶接を30回行った結果、全て、部材102,103の界面部分の溶接幅が0.3〜0.35mmの範囲内に入っており、溶接幅が安定していた。部材103の裏面を観察しても、溶融部104に対応する部分に貫通した形跡が見られなかった。
<比較例1>
次に、実施例1の比較例(以下、比較例1と呼称する。)について説明する。
本比較例では、レーザビーム101がビーム部分101bのみからなる。ビーム部分101bのスポット径が0.05mmである。ビーム部分101bのスポット強度が600Wである。これらの条件以外は、実施例1と同様の条件である。
この場合において、走査中の部材102の表面を観察した結果、実施例1に比べて、部材102の表面から飛散するスパッタが多かった。溶接後、部材102の表面を観察すると、ニッケルからなる金属粉が溶接部分の近辺に多く付着していた。溶接部分の数箇所に、小さなブローホールが発生していた。溶融部に、小さなクラックが見られた。
さらに、溶接部分の溶接幅が0.05〜0.1mmの範囲内に入っており、溶接幅が実施例1に比べて狭かった。部材102,103を強く引っ張ると、部材102,103の溶接が外れてしまった。
<比較例2>
次に、実施例1の他の比較例(以下、比較例2と呼称する。)について説明する。
本比較例では、ビーム部分101bのスポット強度が800Wである。この条件以外は、比較例1と同様の条件である。
この場合において、走査中の部材102の表面を観察した結果、比較例1に比べて、部材102の表面から飛散するスパッタが多くかつ大きかった。溶接後、部材102の表面を観察すると、ニッケルからなる金属粉が溶接部分の近辺に非常に多く付着していた。溶接部分の数十箇所に、ブローホールが発生していた。溶融部に、クラックが見られた。
さらに、溶接部分の溶接幅が0.3〜0.4mmの範囲内に入っており、溶接幅が比較例1に比べて広かった。接合強度も比較例1に比べて高かった。しかしながら、部材103の裏面を観察すると、幾つかの箇所で、溶融部が露出していた。露出していた溶融部の周辺に銅からなる金属粉が付着していた。
ここで、比較例1,2の観察結果については、以下のような原因により発生すると考えられる。
図4は、比較例1,2による観測点での表面温度とビーム強度との時間変化を示す図である。なお、図4においては、レーザビーム101が観測点に近づいてから観測点を通過するまでの変化を表している。横軸が経過時間tであり、縦軸が表面温度Tとビーム強度Pとである。
比較例1,2では、実施例1に比べて、レーザビーム101(ビーム部分101b)のスポット径が小さく、レーザビーム101(ビーム部分101b)のスポット強度が同じまたは高い。すなわち、比較例1,2では、実施例1に比べて、レーザビーム101(ビーム部分101b)のパワー密度が高い。このため、図4に示すように、t2秒まで、殆ど観測点の温度が上昇しない。t2秒後に、レーザビーム101(ビーム部分101b)が観測点に到達して、観測点の温度が急激に上昇する。融点を超えて非常に高い温度まで、観測点の温度が上昇する。これに伴い、観測点では、突沸が起こり、大きなスパッタが多数飛散する。大きなスパッタが発生した箇所には、ピットと言われる大きな孔が残る。t3秒後に、レーザビーム101(ビーム部分101b)が観測点を通過して、観測点の温度が急速に下降する。凝固時に、実施例1に比べて、温度の下降幅が大きいので、観測点に割れが発生する。
(実施の形態2)
以下、本発明に係わる実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図5は、本実施の形態における溶接方法を示す図である。
図5に示すように、本実施の形態における溶接方法では、部材102の端部と部材103の端部とが突き合わせられている。ビーム部分201b,201cが突合せ面を挟んで部材102,103に個別に配置されるように、部材102,103の突合せ部分にレーザビーム201が照射されている。ビーム部分201b,201cが突合せ面と交差しないように、部材102,103の突合せ部分がレーザビーム201で矢印の方向に走査されている。これによって、部材102,103がレーザビーム201で溶接される。
図6(A)、図6(B)は、レーザビーム201のパワー密度の分布を示す図である。
図6(A)、図6(B)に示すように、レーザビーム201は、ビーム部分201a,201b,201cを有するビームである。ビーム部分201b,201cは、ビーム部分201aの内部に存在して、かつビーム部分201aよりもパワー密度が高い部分である。ビーム部分201b,201cの各中心は、レーザビーム201のスポット中心からずれている。
これによって、実施の形態1で説明したように、部材102,103を溶接するときに、急激に加熱されたり、急激に冷却されたりすることを回避することができる。このため、スパッタ、クラックが少なく高品質な溶接を実現することができる。
また、レーザビーム201の後方部分にビーム部分201b,201cが配置されている。これによって、図3に示すグラフのt1秒からt2秒への時間が長くなる。このため、ビーム部分201b,201cで観測点の温度を融点Tmまで上昇させるにあたり、温度の上昇幅を小さくすることができる。これに伴い、観測点での温度変化が小さくなるので、溶融後の表面からの突沸を抑制することができ、スパッタの発生を大幅に低減することができる。
また、ビーム部分201b,201cが突合せ面に直接照射されないので、突合せ面にキーホールが形成されない。さらに、突合せ面付近で発生したスパッタが部材102,103の間に入り込むことが無い。
<実施例2>
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例2と呼称する。)について説明する。
本実施例では、部材102が1050番の純度の高いアルミニウムからなる板厚1mmの金属板である。部材103がMnを添加した3003番のアルミニウムからなる板厚1mmの金属板である。ビーム部分201aのスポット径が0.4mmである。ビーム部分201b,201cの各スポット径が0.05mmである。ビーム部分201aのスポット強度が300Wである。ビーム部分201b,201cの各スポット強度が300Wである。ビーム部分201b,201cの各スポット中心がレーザビーム201のスポット中心から走査方向に沿って後方に0.05mmずれている。ビーム部分201b,201cのスポット間隔が0.2mmである。部材102,103の突合せ面にレーザビーム201が連続的に照射される。走査速度100mm/秒で部材102,103の突合せ面がレーザビーム201で走査される。
本実施例では、これらの条件に基づいて、レーザビーム201で部材102,103の突合せ溶接が行われた。なお、ビーム部分201a,201b,201cの各スポット強度が同じである。しかしながら、ビーム部分201aのスポット径よりもビーム部分201b,201cの各スポット径の方が小さい。このため、ビーム部分201aのパワー密度よりもビーム部分201b,201cの各パワー密度の方が高い。
この場合において、走査中の突合せ面付近の表面を観察した結果、突合せ面付近の表面からスパッタが殆ど飛散しなかった。また、部材102,103の溶接部分(凝固後の溶融部104)を観察した結果、溶接部分にクラック、ブローホールなどが無く、溶接部分の品質が高品質であった。
さらに、長さ300mmに亘って上記の突合せ溶接を30回行った結果、全て、溶接部分の溶融深さが0.5〜0.6mmの範囲内に入っていた。溶接部分の溶融幅が0.8〜0.9mmの範囲内に入っていた。突合せ面に0.1mm以下の隙間があっても、溶融深さと溶融幅とが安定していた。
また、試験的に照射位置を0〜0.1mmずらして溶接を行った結果、溶融深さが大きく変化することなく、溶融深さが安定していた。さらに、突合せ面の隙間を0〜0.2mmまで開けて同様の溶接を行った結果、溶融深さが大きく変化することなく、溶融深さが安定していた。
(実施の形態3)
以下、本発明に係わる実施の形態3について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態2と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図7は、本実施の形態における溶接方法を示す図である。
図7に示すように、本実施の形態における溶接方法では、レーザビーム201の向きが変化しながら、部材102,103の突合せ部分をレーザビーム201で矢印の方向に走査する。このとき、ビーム部分201b,201cが突合せ面と交差しないように、レーザビーム201の向きが変化する。
ここで、レーザビーム201の向きとは、ビーム部分201b,201cの整列方向に直行する方向である。レーザビーム201の向きを変化させることによって、レーザビーム201のスポット中心を回転中心として、レーザビーム201のスポットが変化する。
なお、実施の形態2では、部材102,103の突合せ面から一定の距離でキーホールが形成される場合が、溶融深さが安定しており、接合強度が高くなり、最も品質が高くなる。しかしながら、実際に、部材102,103の端部が完全な直線状に加工されることが少ない。このため、突合せ面で部分的または全体的に隙間が発生したり、突合せ面自体の位置がずれたりする。
これに対して、本実施の形態では、レーザビーム201の向きが変化しながら、部材102,103の突合せ部分をレーザビーム201で矢印の方向に走査する。これによって、キーホール105の形成に最適な部分とビーム部分201b,201cとが数多く交差する。キーホール105の形成に最適な部分を走査したときと同様に、安定した溶込みが得られる。
図8(A)−図8(C)は、各地点でのレーザビーム201と溶接部分との断面を示す図である。
図8(A)−図8(C)に示すように、部材102,103の突合せ部分に、隙間が無くても、隙間が有っても、キーホール105b,105cと溶融部104とが突合せ部分に形成される。このとき、キーホール105b,105cの形成に最適な部分とビーム部分201b,201cとが交差する。これによって、隙間または部材102,103の位置精度に依存せず、溶融幅が安定した溶接を実現することができる。
また、ビーム部分201b,201cが突合せ面に直接照射されないので、突合せ面にキーホールが形成されない。さらに、突合せ面付近で発生したスパッタが部材102,103の間に入り込むことが無い。
<実施例3>
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例3と呼称する。)について説明する。
本実施例では、ビーム部分201b,201cの各スポット中心が、レーザビーム201のスポット中心を挟んで、レーザビーム201のスポット中心を通る線上に配置されている。走査中、振れ角±30度以下、かつ周波数10Hzでレーザビーム201の向きが周期的に変化する。これらの条件以外は、実施例2と同様の条件である。
この場合において、長さ300mmに亘って上記の突合せ溶接を30回行った結果、全て、溶接部分の溶融深さが0.5〜0.6mmの範囲内に入っていた。溶接部分の溶融幅が0.9〜1mmの範囲内に入っていた。突合せ面に0.2mm以下の隙間があっても、溶融深さと溶融幅とが安定していた。
また、試験的に照射位置を0〜0.15mmずらして溶接を行った結果、溶融深さが大きく変化することなく、溶融深さが安定していた。走査中の部材102,103の裏面を観察しても、全く、部材102,103の裏面にスパッタが観察されなかった。
本実施例では、実施例2に比べて、部材間の隙間、レーザビームの照射位置ズレなどに対する許容幅が大きい。溶接部分にクラック、ブローホールなどが無く、溶融深さと溶接幅とが安定している。溶接部分の品質が高品質で安定した突合せ溶接を実現することができる。
(実施の形態4)
以下、本発明に係わる実施の形態4について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態2と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図9は、本実施の形態における溶接方法を示す図である。
図9に示すように、部材102は、幅一定の金属板である。部材103は、幅の広い部分103aと幅の狭い部分103bとからなる金属板である。部材103の一方の端部は、部分103a,103bの各端部が直線状になっている。部材103の他方の端部は、部分103a,103bの各端部が凸凹状になっている。部材103の一方の端部が部材102の端部に向くように、部材102,103が突き合わせられている。部材103は、部分103a、部分103bの順に走査される。
ここで、部分103bでは、部分103aよりも幅が狭いので、部分103aよりも熱容量が小さい。このため、部分103bの走査時に、部材103の熱容量が減少する。これに伴い、部分103bでは、急激に加熱された状態になり、部分103aの走査時に比べて、スパッタの発生が増加する。また、部分103bでは、溶融幅が部材103側に広がる。場合によって、部分103bでは、部材103が裏面まで溶融して、形状と大きさとが変化する。部材102,103の溶接物に不良品が発生する。
これに対して、本実施の形態における溶接方法では、部材103の熱容量が減少する部分103bで、ビーム部分201cが突合せ面に近づくように、ビーム部分201cが順次移動する。これによって、部分103bでは、部材102,103が溶融して接触した後に、部材102側への放熱量を増やすことができる。スパッタの発生と部材103の端面の溶融とを抑制することができる。
なお、実際には、幅以外にも、部材102,103を保持する治具自体の熱容量、または部材102,103と治具との接触面積などによって、部材102,103が同じ材質でできていても、部材102,103の熱容量が途中で変化する場合がある。この場合においても、本実施の形態における溶接方法では、部材103の熱容量が減少する部分で、ビーム部分201cが突合せ面に近づくように、ビーム部分201cが順次移動する。
<変形例>
図10、図11は、本実施の形態の変形例における溶接方法を示す図である。
なお、図10に示すように、部分103bでは、レーザビーム201全体が部材103よりも熱容量の大きい部材102側に移動するとしてもよい。または、図11に示すように、部分103bでは、ビーム部分201cが突合せ面に近づくように、レーザビーム201の向きが変化するとしてもよい。これらによって、図9に示す溶接方法と同様の効果が得られる。
<実施例4>
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例4と呼称する。)について説明する。
図12は、本実施の形態における溶接方法で溶接対象となる角型電池ケースを示す図である。
図12に示すように、本実施例では、封口板109が1050番の純度の高いアルミニウムからなる板厚1mmの金属板である。封口板109の寸法が150×15mmである。封口板109のコーナー部分が半径2mmのR状に形成されている。ケース110がMnを添加した3003番のアルミニウムからなる中空構造の金属体である。ケース110の長辺部分の板厚(dB)よりもケース110の短辺部分の板厚(dA)の方が大きい。ケース110の短辺部分の板厚(dA)が0.7mmである。ケース110の長辺部分の板厚(dB)が0.5mmである。
さらに、ケース110に封口板109が嵌め込まれて、ケース110の長辺部分の一方が保持治具(不図示)に押し当てられる。ケース110の長辺部分の他方に保持治具(不図示)が接触して、封口板109に向って、ケース110に荷重が掛けられる。封口板109とケース110との位置決めと保持が同時に行われる。
ビーム部分201aのスポット径が0.4mmである。ビーム部分201aのスポット強度が300Wである。ビーム部分201b,201cの各スポット径が0.05mmである。ビーム部分201b,201cの各スポット強度が300Wである。ビーム部分201b,201cの各スポット中心が、レーザビーム201のスポット中心を挟んで、レーザビーム201のスポット中心を通る線上に配置されている。ビーム部分201b,201cのスポット間隔が0.2mmである。
封口板109とケース110との突合せ面にレーザビーム201が連続的に照射される。突合せ面の短辺部分から走査を開始して、走査速度100mm/秒で封口板109とケース110との突合せ面がレーザビーム201で走査される。
このとき、封口板109とケース110との突合せ面上にビーム部分201aが配置される。内側の封口板109にビーム部分201bが配置される。外側のケース110にビーム部分201cが配置される。突合せ面の短辺部分では、ビーム部分201b,201cのどちらも、突合せ面から0.1mmの距離に配置される。突合せ面の長辺部分では、ビーム部分201cのみが、突合せ面から0.04mmの距離に配置される。突合せ面のコーナー部分では、走査対象が短辺部分から長辺部分に遷移するときに、ビーム部分201cが0.06mm内側に順次移動する。または、走査対象が長辺部分から短辺部分に遷移するときに、ビーム部分201cが0.06mm外側に順次移動する。
本実施例では、これらの条件に基づいて、レーザビーム201で封口板109とケース110との全周の突合せ溶接が行われた。なお、ビーム部分201a,201b,201cの各スポット強度が同じである。しかしながら、ビーム部分201aのスポット径よりもビーム部分201b,201cの各スポット径の方が小さい。このため、ビーム部分201aのパワー密度よりもビーム部分201b,201cの各パワー密度の方が高い。
すなわち、ケース110の短辺部分が図9に示す部分103aに相当する。ケース110の長辺部分が図9に示す部分103bに相当する。走査対象が短辺部分から長辺部分に遷移するときに、熱容量が減少する。このため、本実施例では、突合せ面のコーナー部分で、ビーム部分201cを順次移動させる。
この場合において、突合せ面のコーナー部分でビーム部分201cを移動させなかった場合に比べて、スパッタの発生が少なかった。なお、突合せ面のコーナー部分でビーム部分201cを移動させなかった場合では、ケース110の長辺部分の側面が溶融して膨らんでいた。しかしながら、本実施例では、ケース101の側面に溶融した形跡が無く、当然ながら、ケースサイズの変化が無かった。
また、本実施例では、溶接部分の溶融深さが0.5〜0.6mmの範囲内に入っていた。溶接部分の溶融幅が0.9〜1mmの範囲内に入っていた。溶接部分では、溶融深さと溶接幅とが安定していた。
<実施例5>
次に、本実施の形態における他の実施例(以下、実施例5と呼称する。)について説明する。
本実施例では、突合せ面のコーナー部分で、ビーム部分201cを順次移動させない。その代わりに、突合せ面の短辺部分では、レーザビーム201のスポット中心が突合せ面上に配置される。突合せ面の長辺部分では、レーザビーム201のスポット中心が突合せ面から封口板109側に0.05mm離れた位置に配置される。突合せ面のコーナー部分では、走査対象が短辺部分から長辺部分に遷移するときに、レーザビーム201のスポット中心が突合せ面から封口板109側に0.05mm離れた位置に順次移動する。または、走査対象が長辺部分から短辺部分に遷移するときに、突合せ面から封口板109側に0.05mm離れた位置から突合せ面に順次移動する。これらの条件以外は、実施例4と同様の条件である。
この場合において、レーザビーム201全体が移動しない場合に比べて、スパッタの発生が少なかった。なお、レーザビーム201全体が移動しない場合では、ケース110の長辺部分の側面が溶融して膨らんでいた。しかしながら、本実施例では、ケース110の外側の側面に溶融した形跡が無く、当然ながら、ケースサイズの変化が無かった。
<実施例6>
次に、本実施の形態における他の実施例(以下、実施例6と呼称する。)について説明する。
本実施例では、突合せ面のコーナー部分で、ビーム部分201cを順次移動させない。その代わりに、突合せ面のコーナー部分で、レーザビーム201の向きを封口板109側に20度傾ける。この条件以外は、実施例4と同様の条件である。
この場合において、レーザビーム201の向きが変化しない場合に比べて、スパッタの発生が少なかった。なお、レーザビーム201の向きが変化しない場合には、ケース110の長辺部分の側面が溶融して膨らんでいた。しかしながら、本実施例では、ケース110の外側の側面に溶融した形跡が無く、当然ながら、ケースサイズの変化が無かった。
なお、突合せ面の長辺部分を走査するときに、レーザビーム201の向きをケース110側に20度傾けても、同様の結果が得られた。
(実施の形態5)
以下、本発明に係わる実施の形態5について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態4と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
実施例4では、封口板109とケース110との突合せ面の曲線部分(コーナー部分)で、内側と外側との熱容量のバランスが崩れる。これに伴い、内側と外側とのうち、熱容量の小さい方では、急激に加熱された状態になり、突合せ面の直線部分(短辺部分、長編部分)の走査時に比べて、スパッタの発生が増加する。また、突合せ面の曲線部分では、溶融幅がケース110側に広がる。場合によって、突合せ面の曲線部分では、ケース110の外側の側面を溶融して、形状と大きさとが変化する。封口板109とケース110との溶接物に不良品が発生する。
図13は、本実施の形態における溶接方法を示す図である。
これに対して、本実施の形態における溶接方法では、ビーム部分201b,201cが突合せ面と交差しないように、封口板109とケース110との曲線部分がレーザビーム201で走査される。このとき、図13に示すように、ビーム部分201b,201cの整列方向が曲線部分の接線方向に直交するように、レーザビーム201の向きが順次変化する。
図14(A)、図14(B)は、曲線部分を走査中のレーザビーム201のパワー密度の分布を示す図である。
図14に示すように、曲線部分では、ビーム部分201bのパワー密度がビーム部分201aのパワー密度よりも高い。ビーム部分201cのパワー密度がビーム部分201bのパワー密度よりも高い。
<変形例>
図15は、本実施の形態の変形例における溶接方法を示す図である。
なお、曲線部分では、レーザビーム201全体が、内側と外側とのうち、熱容量の大きい方に移動するとしてもよい。または、図15に示すように、曲線部分では、曲線部分の接線方向から内側に傾けるように、レーザビーム201の向きが変化するとしてもよい。
これらによって、曲線部分では、ビーム部分201cがビーム部分201bよりも前に位置する。このため、ケース110よりも熱容量が大きい封口板109を早く加熱することができる。内側と外側とで、入熱と放熱とのバランスが良くなる。
また、ビーム部分201aが通過した後も、ビーム部分201cで加熱されたケース110から封口板109側に熱が伝導する。このため、封口板109とケース110との間の入熱のバランスが向上する。
<実施例7>
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例7と呼称する。)について説明する。
本実施例では、突合せ面の曲線部分で、ビーム部分201cを順次移動させない。その代わりに、突合せ面の曲線部分で、ビーム部分201bのスポット強度だけを300Wから250Wまで下げる。すなわち、ビーム部分201bのパワー密度だけを下げる。この条件以外は、実施例4と同様の条件である。
この場合において、ビーム部分201bのパワー密度を下げなかった場合に比べて、スパッタの発生が少なかった。なお、ビーム部分201bのパワー密度を下げなかった場合では、ケース110の曲線部分の側面が溶融して膨らんでいた。しかしながら、本実施例では、ケース110の外側の側面に溶融した形跡が無く、当然ながら、ケースサイズの変化が無かった。
<実施例8>
次に、本実施の形態における他の実施例(以下、実施例8と呼称する。)について説明する。
本実施例では、ビーム部分201bのパワー密度を下げない。その代わりに、突合せ面の曲線部分で、レーザビーム201全体を移動する。突合せ面の直線部分では、レーザビーム201のスポット中心が突合せ面上である。突合せ面の曲線部分では、レーザビーム201のスポット中心が突合せ面から0.05mm外側の位置である。これらの条件以外は、実施例7と同様の条件である。なお、突合せ面の曲線部分でも、ビーム部分201b,201cの各スポット強度が同じである。すなわち、突合せ面の曲線部分でも、ビーム部分201b,201cの各パワー密度が同じである。
この場合において、レーザビーム201全体が移動しない場合に比べて、スパッタの発生が少なかった。また、実施例7に比べて、スパッタの発生が少なかった。
なお、レーザビーム201全体が移動しない場合では、ケース110の曲線部分の側面が溶融して膨らんでいた。しかしながら、本実施例では、ケース110の外側の側面に溶融した形跡が無く、当然ながら、ケースサイズの変化が無かった。
<実施例9>
次に、本実施の形態における他の実施例(以下、実施例9と呼称する。)について説明する。
本実施例では、突合せ面の曲線部分で、レーザビーム201全体が移動しない。その代わりに、曲線部分を走査するときに、ビーム部分201b,201cが突合せ面と交差しないように、レーザビーム201の向きが順次変化する。このとき、レーザビーム201の向きが、直線部分で、突合せ面に沿った方向である。レーザビーム201の向きが、曲線部分で、突合せ面の接線方向から封口板109側にずらした方向である。これらの条件以外は、実施例8と同様の条件である。
この場合において、レーザビーム201の向きが変化しない場合に比べて、スパッタの発生が少なかった。スパッタの発生が実施例8と同程度であった。
なお、本実施例では、ケース110の外側の側面に溶融した形跡が無く、当然ながら、ケースサイズの変化が無かった。
<まとめ>
以上、本実施の形態では、突合せ面の曲線部分でのレーザビーム201の振舞を、下記(1)−(3)のいずれかにする。これによって、スパッタの発生を抑制することができ、ケース110の外側の側面の溶融を抑制することができる。
(1)ビーム部分201bのスポット強度を下げる。
(2)レーザビーム201のスポット中心を外側にずらす。
(3)レーザビーム201の向きを曲線部分の接線方向から内側に傾ける。
なお、本実施の形態では、上記(1)−(3)のいずれかについて説明した。しかしながら、上記(1)−(3)を組み合わせても、同様の効果が得られる。
(実施の形態6)
以下、本発明に係わる実施の形態6について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態4と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
実施例4では、封口板109とケース110との突合せ面の全周が溶接される。このとき、突合せ面の溶接開始点がレーザビーム201で再度走査される。このため、溶接開始点にクラックが発生し易いという問題がある。
また、溶接開始点では、一度溶融した箇所を再度溶融するため、一度だけ溶融する他の部分に比べて、入熱量が多くなり、溶融幅と溶融深さとが大きくなる。このため、貫通または他の部材へのダメージを考慮する必要がある。
特に、突合せ面の全周を溶接する場合では、溶接開始点付近を高品質で安定して溶接することができるかによって、溶接物の高歩留りまたは低コスト化に直接影響を及ぼす。
図16は、本実施の形態における溶接方法を示す図である。
図16に示すように、レーザビーム201が溶接開始点に戻るまで、地点(a)、地点(b)、地点(c)において、ビーム部分201a,201b,201cの各パワー密度が変化せず一定である。レーザビーム201が溶接開始点に戻ると、ビーム部分201aのパワー密度が一定であるまま、ビーム部分201b,201cの各パワー密度がビーム部分201aのパワー密度まで徐々に低くなる。レーザビーム201が地点(c)に到達すると、ビーム部分201aのパワー密度も低くなり、ビーム部分201aのパワー密度に合わせて、ビーム部分201b,201cの各パワー密度も低くなる。
ここで、地点(a)、地点(b)、地点(c)は、溶接開始点の前後の地点である。地点(a)は、溶接開始点の後方の地点であり、レーザビーム201が一度だけ照射される地点である。地点(b)、地点(c)は、溶接開始点の前方の地点であり、レーザビーム201が再度照射される地点である。溶接開始直後では、加熱直後であることから、走査開始点から地点(c)まで、溶融幅と溶融深さとが不安定である。地点(c)から溶融幅と溶融深さとが安定する。このため、走査開始点と地点(c)との間の地点(b)では、地点(c)に比べて、溶融幅が狭く、溶融深さが浅い。
図17(A)−図17(C)は、各地点でのレーザビームと溶接部分との断面を示す図である。
地点(a)では、図17(A)に示すように、ビーム部分201b,201cによって、溶接開始直後の地点(b)でのキーホールよりも深いキーホール105b,105cが形成される。ビーム部分201aによって、キーホール105b,105cの周辺に、溶接開始直後の地点(b)での溶融部よりも広くて大きな溶融部104が形成される。これによって、高品質で安定した溶接を実現することができる。
1度目の照射時の地点(b)では、ビーム部分201a,201b,201cの各パワー密度が地点(a)での各パワー密度と同じである。このとき、地点(b)での溶融部104は、地点(a)での溶融部104よりも小さく、徐々に大きく深くなっていく途中段階である。
2度目の照射時の地点(b)では、ビーム部分201aのパワー密度が地点(a)でのパワー密度と同じである。ビーム部分201b,201cの各パワー密度が地点(a)でのパワー密度よりも低くなる。このとき、図17(B)に示すように、地点(b)での溶接部113は、再加熱されて溶融する。これに伴い、地点(b)での溶接部113では、1度目の照射時に比べて、溶融幅と溶融深さとが増加する。最終的に、地点(b)での溶融幅と溶融深さとは、地点(a)での溶融幅と溶融深さと同じになる。
すなわち、2度目の照射時の地点(b)では、ビーム部分201b,201cの各パワー密度が地点(a)でのパワー密度よりも低くなる。これによって、溶融した金属が凝固するまでの温度差を小さくすることができ、凝固割れの無い高品質の溶接を実現することができる。さらに、全体の入熱量が徐々に減少するので、スパッタの発生も抑制することができる。
1度目の照射時の地点(c)では、ビーム部分201a,201b,201cの各パワー密度が地点(a)での各パワー密度と同じである。このとき、地点(b)での溶融幅と溶融深さとは、地点(a)での溶融幅と溶融深さと同じになる。1度目の照射時で、地点(b)での溶融幅と溶融深さとが十分に確保されている。
2度目の照射時の地点(c)では、ビーム部分201b,201cの各パワー密度がビーム部分201aのパワー密度まで低下する。レーザビーム201は、ビーム部分201aのみで形成されている場合と同じ状態になる。このとき、図17(C)に示すように、地点(c)での溶接部113は、再加熱されるが、溶融までには至らない。これによって、凝固割れが発生せず、溶融幅と溶融深さとも変わらず一定である。
このようなレーザビーム201の振舞を経ることで、溶接開始点にクラックとスパッタとが無く、溶融幅と溶融深さとが一定である溶接を実現することができる。高品質で安定した溶接を実現することができる。
<変形例>
図18は、本実施の形態の変形例における溶接方法を示す図である。
なお、順次単位時間当りのパワー密度を下げていく方法であれば、例えば、図18に示すように、ビーム部分201b,201cのスポット径を大きくするとしてもよい。または、走査速度を速くするとしてもよい。これによって、図16に示す溶接方法と、同じ原理により、同様の効果が得られる。
<実施例10>
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例10と呼称する。)について説明する。
本実施例では、レーザビーム201が溶接開始点に戻ると、ビーム部分201aのスポット強度が300Wに維持されたまま、ビーム部分201b,201cの各スポット強度が300Wから徐々に下げられる。すなわち、ビーム部分201aのパワー密度が維持されたまま、ビーム部分201b,201cの各パワー密度が徐々に下げられる。ビーム部分201b,201cの各パワー密度がビーム部分201aのパワー密度に達すると、ビーム部分201a,201b,201cの各スポット強度が0Wまで同時に下げられる。これに伴い、ビーム部分201a,201b,201cの各パワー密度が同時に下げられる。これらの条件以外は、実施例4と同様の条件である。
この場合において、溶接開始点付近を観察した結果、溶接開始点付近にクラック、スパッタが見られなかった。また、溶接開始点付近の溶融深さを走査方向に沿って測定した結果、溶接開始点付近の溶融深さが0.5〜0.6mmの範囲内に入っていた。溶接開始点付近の溶融幅も同様に測定した結果、溶接開始点付近の溶融幅が0.8〜0.9mmの範囲内に入っていた。溶接開始点付近では、高品質で安定した溶接が実現されていた。
<実施例11>
次に、本実施の形態における他の実施例(以下、実施例11と呼称する。)について説明する。
本実施例では、レーザビーム201が溶接開始点に戻ると、ビーム部分201aのスポット径が0.4mmに維持されたまま、ビーム部分201b,201cの各スポット径が、0.05mmから徐々に大きくされる。すなわち、ビーム部分201aのパワー密度が維持されたまま、ビーム部分201b,201cの各パワー密度が徐々に下げられる。ビーム部分201b,201cの各スポット外周がビーム部分201aのスポット外周に達すると、ビーム部分201a,201b,201cの各スポット径が同時に大きくされる。このとき、レーザビーム201の焦点位置を変えることで、レーザビーム201のスポット径が大きくされて、ビーム部分201a,201b,201cの各スポット径が同時に大きくされる。これに伴い、ビーム部分201a,201b,201cの各パワー密度が同時に下げられる。これらの条件以外は、実施例4と同様の条件である。
この場合において、溶接開始点付近を観察した結果、溶接開始点付近にクラック、スパッタが見られなかった。また、溶接開始点付近の溶融深さを走査方向に沿って測定した結果、溶接開始点付近の溶融深さが0.5〜0.6mmの範囲内に入っていた。溶接開始点付近の溶融幅も同様に測定した結果、溶接開始点付近の溶融幅が0.8〜0.9mmの範囲内に入っていた。溶接開始点付近では、高品質で安定した溶接が実現されていた。
(実施の形態7)
以下、本発明に係わる実施の形態7について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
<概要>
図19は、本実施の形態における溶接装置の構成を示す図である。
図19に示すように、溶接装置100は、レーザビーム101で部材102,103の溶接対象部分を走査して溶接する装置である。
ここで、レーザビーム101のスポットは、回折光学素子117で特徴付けられている。さらに、レーザビーム101のスポットは、回折光学素子117が動くことで変化する。
回折光学素子117は、パターンが形成されている光学素子である。コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームがパターンに入射するように、回折光学素子117が配置されている。制御部124は、回折光学素子117の光軸を中心として回折光学素子117のパターンを変位させるように、回折光学素子117を制御する。
なお、パターンは、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームがレーザビーム101に変換されるように設計されている。
具体的には、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームの強度分布を実施例1に示すレーザビーム101のような強度分布に変換するパターンが回折光学素子117の中央部分に形成されている。回折光学素子117の中心を回転軸に回転可能な状態で回折光学素子117が配置されている。
溶接対象部分の走査中に、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームが回折光学素子117の中央部分に入射する。このとき、制御部124が回折光学素子117を制御して、回折光学素子117の光軸を中心として回折光学素子117を変位させると、レーザビーム101のスポットが連動して変化する。これに伴い、実施例1に示すように、溶接対象部分の走査方向に対して、ビーム部分101bのスポットが揺動する。
<構成>
ここでは、一例として、溶接装置100は、レーザ発振器114、ファイバー115、コリメートレンズ116、回折光学素子117、走査ユニット118、集光レンズ119を備える。
レーザ発振器114で連続的に発振されたレーザビームは、直径とNA(開口数)とが小さいファイバー115を介して、コリメートレンズ116に入射する。コリメートレンズ116に入射したレーザビームは、平行光になる。
コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームは、回折光学素子117に入射する。回折光学素子117に入射したレーザビームは、強度分布が図2、図3に示す強度分布になるように変換される。
回折光学素子117で変換されたレーザビームは、高精度かつ高速で駆動可能な複数のガルバノスキャナを有する走査ユニット118に入射する。走査ユニット118に入射したレーザビームは、走査経路に応じた方向に反射される。
走査ユニット118で反射されたレーザビームは、テレセントリックfθレンズである集光レンズ119に入射する。集光レンズ119に入射したレーザビームは、レーザビーム101として、部材102,103の溶接対象部分に照射される。
<補足>
なお、ファイバー115の直径とNA(開口数)とが小さい。このことから、集光レンズ119の焦点距離がコリメートレンズ116の焦点距離より大きくても、レーザビーム101のスポット径を小さくすることができる。これに伴い、集光レンズ119から部材102,103までの距離(ワーキングディスタンス)を長くすることができる。このため、レーザビーム101のスポット付近に突起物120があっても、突起物120が障害になってレーザビーム101の照射範囲が制限されることがない。
また、突起物120が小さい場合、または突起物120が無い場合には、レーザビーム101の照射範囲が殆ど制限されない。このため、これらの場合では、テレセントリックfθレンズよりも安価な非テレセントリックfθレンズを集光レンズ119に使用することができる。
なお、部材102,103は、溶接の間、保持治具121で保持されている。保持治具121は、水平方向に移動可能な台座ユニット122に固定されている。集光レンズ119は、垂直方向に移動可能な昇降ユニット123に固定されている。
<動作>
次に、溶接装置100の動作について説明する。
溶接装置100は、制御部124を備える。制御部124は、レーザビーム101に関する情報(例えば、スポット径、スポット中心、スポット強度など。)と、部材102,103に関する情報(例えば、材質、形状、寸法など。)と、走査に関する情報(例えば、走査経路、走査速度など。)とを予め記憶している。これらの情報に基いて、レーザ発振器114、回折光学素子117、走査ユニット118、台座ユニット122、昇降ユニット123を制御する。
例えば、制御部124は、レーザビーム101のスポット強度を変化させる場合には、レーザ発振器114の出力を制御する。レーザビーム101のスポットを回転させる場合には、回折光学素子117の動き(例えば、回転、移動など。)を制御する。レーザビーム101のスポットを一次元または二次元に移動させる場合には、走査ユニット118(複数のガルバノスキャナ)の駆動を制御する。部材102,103を移動させる場合には、台座ユニット122の駆動を制御する。レーザビーム101のスポット径を変化させる場合には、昇降ユニット123の駆動を制御する。
なお、レーザビーム101の条件(例えば、スポット径、スポット中心、スポット強度など。)、走査条件(例えば、走査経路、走査速度など。)は、部材102,103の材料、表面状態、寸法、保持治具121を含めた総熱容量に依存する。
<動作例>
ここでは、一例として、部材102,103は、水平方向に拡がる金属板である。部材102が部材103に重ね合わされている。溶接対象部分は、部材102,103が重なった部分である。走査経路は、部材102,103の溶接対象部分を通過する直線経路である。
制御部124は、初期状態では、レーザビーム101のスポットが下記の条件(状態A1)を満たすように、レーザ発振器114、回折光学素子117、走査ユニット118、台座ユニット122、昇降ユニット123を制御する。
(状態A1)レーザビーム101のスポット後方部分にビーム部分101bスポットが配置される。走査方向に沿って、ビーム部分101a,101bの各スポット中心が配置される。
制御部124は、部材102,103の溶接対象部分をレーザビーム101で走査しているときは、レーザビーム101のスポットが下記の条件(状態A2)を満たすように、レーザ発振器114、回折光学素子117、走査ユニット118、台座ユニット122、昇降ユニット123を制御する。
(状態A2)ビーム部分101a,101bの各スポット中心の整列方向が走査方向に合わされる。
なお、実際には、走査経路から少しずれた位置にキーホール105を形成させたい場合がある。そこで、制御部124は、部材102,103の溶接対象部分の走査中に、レーザビーム101のスポットが下記の条件(状態A3)も満たすように、レーザ発振器114、回折光学素子117、走査ユニット118、台座ユニット122、昇降ユニット123を制御するとしてもよい。
(状態A3)レーザビーム101のスポットの後方部分の範囲内で、レーザビーム101のスポット中心を回転中心として、ビーム部分101bのスポットが変位する。または、走査方向に直交する方向に、レーザビーム101全体が変位する。
<まとめ>
以上、本実施の形態では、回折光学素子117を回転させることで、ビーム部分101bのスポットを揺動させることができる。これによって、溶接対象部分の走査経路を微調整するにあたり、台座ユニット122を駆動させる場合に比べて、高精度で微調整することができる。
<変形例>
なお、ビーム部分101aのパワー密度よりも高いビーム部分が、ビーム部分101aの内部に複数存在するとしてもよい。また、ビーム部分101aのパワー密度からビーム部分101bのパワー密度まで段階的に変化するように、ビーム部分101aのパワー密度よりも高く、かつビーム部分101bのパワー密度よりも低いビーム部分が、ビーム部分101aの内部に複数存在するとしてもよい。
(実施の形態8)
以下、本発明に係わる実施の形態8について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態7と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
<概要>
図20は、本実施の形態における溶接装置の構成を示す図である。
図20に示すように、溶接装置200は、実施の形態7における溶接装置100と比べて、回折光学素子117、制御部124の代わりに、回折光学素子217、制御部224を備える点が異なる。
回折光学素子217は、パターンが形成されている光学素子である。コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームがパターンに入射するように、回折光学素子217が配置されている。制御部224は、回折光学素子217の光軸を中心として回折光学素子217のパターンを変位させるように、回折光学素子217を制御する。
なお、パターンは、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームをレーザビーム201に変換するように設計されている。
具体的には、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームの強度分布を実施例2,3,5,6などに示すレーザビーム201のような強度分布に変換するパターンが回折光学素子217の中央部分に形成されている。回折光学素子217の中心を回転軸に回転可能な状態で回折光学素子217が配置されている。
溶接対象部分の走査中に、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームが回折光学素子217の中央部分に入射する。このとき、制御部224が回折光学素子217を制御して、回折光学素子217の光軸を中心として回折光学素子217を変位させると、レーザビーム201のスポットが連動して変化する。これに伴い、実施例2,3,5,6などに示すように、溶接対象部分の走査方向に対して、ビーム部分201b,201cの各スポットが一緒に揺動する。
<動作>
次に、本実施の形態における溶接装置の動作について説明する。
ここでは、一例として、部材102,103は、水平方向に拡がる金属板である。部材102,103は、水平方向に金属板の端部を突き合わせるように配置されている。部材102,103の溶接対象部分は、突き合わさせた金属板の端部である。溶接対象部分の走査経路は、部材102,103の突合せ面を辿る経路である。
制御部224は、初期状態では、レーザビーム201のスポットが下記の条件(状態B1)を満たすように、レーザ発振器114、回折光学素子217、走査ユニット118、台座ユニット122、昇降ユニット123を制御する。
(状態B1)レーザビーム201の後方部分にビーム部分201b,201cが個別に配置される。溶接対象部分の走査方向に直交する方向に沿って、ビーム部分201b,201cの各スポット中心が配置される。ビーム部分201b,201cの間の距離は、部材102,103の間の隙間の最大幅以上である。
制御部224は、部材102,103の溶接対象部分をレーザビーム201で走査しているときは、レーザビーム201のスポットが下記の条件(状態B2)を満たすように、レーザ発振器114、回折光学素子217、走査ユニット118、台座ユニット122、昇降ユニット123を制御する。
(状態B2)ビーム部分201bのスポットが部材102に配置される。ビーム部分201cのスポットが部材103に配置される。ビーム部分201b,201cの各スポット中心の整列方向が走査方向に直交する方向に合わされる。
なお、実際には、部材102の端部と部材103の端部との間には、隙間がある。その隙間は、一定でなく、場所によって、広かったり、狭かったりする。
そこで、制御部224は、レーザビーム201のスポットが下記の条件(状態B3)も満たすように、レーザ発振器114、回折光学素子217、走査ユニット118、台座ユニット122、昇降ユニット123を制御するとしてもよい。
(状態B3)ビーム部分201bのスポットが部材102からはみ出さない。ビーム部分201cのスポットが部材103からはみ出さない。このとき、ビーム部分201b,201cの間隔を維持したまま、レーザビーム201のスポット中心を回転中心として、ビーム部分201b,201cの各スポットが変位する。または、溶接対象部分の走査方向に直交する方向に、レーザビーム201のスポットが変位する。
<まとめ>
以上、本実施の形態では、部材102,103の突合せ面を挟んで、ビーム部分201b,201cの各スポットが、個別に、部材102,103に配置される。ビーム部分201bのスポットが部材102から、ビーム部分201cのスポットが部材103からはみ出さないように、ビーム部分201b,201cの各スポットが変位する。
これによって、部材102の端面からキーホール105bまでの距離のばらつきを抑えることができる。同様に、部材103の端面からキーホール105cまでの距離のばらつきを抑えることができる。これに伴い、キーホール105b,105cの形成に最適な経路をビーム部分201b,201cが辿ることができる。
また、部材102,103の間の隙間にビーム部分201b,201cが配置されない。このため、部材102,103の間の隙間にビーム部分201b,201cが侵入することがない。
また、部材102,103の間の隙間の幅に応じて、ビーム部分201b,201cを、突合せ面から離したり、突合せ面に近づけたりすることができる。これによって、部材102,103の間の隙間からスパッタが侵入し難くすることができる。
以上のことから、溶接装置200は、密閉型二次電池、電気二重層コンデンサなどのデバイスの溶接に最適である。
<変形例>
なお、部材102に複数のビーム部分201bの各スポットが配置されるように、ビーム部分201bが、ビーム部分201aの内部に複数存在するとしてもよい。また、部材103に複数のビーム部分201cの各スポットが配置されるように、ビーム部分201cが、ビーム部分201aの内部に複数存在するとしてもよい。
(実施の形態9)
以下、本発明に係わる実施の形態9について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態8と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
<概要>
図21は、本実施の形態における溶接装置の構成を示す図である。
図21に示すように、溶接装置300は、実施の形態8における溶接装置200と比べて、回折光学素子217、制御部224の代わりに、回折光学素子317、制御部324を備える点が異なる。
回折光学素子317は、パターン群が形成されている光学素子である。コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームが複数のパターン群のいずれかに入射するように、回折光学素子317が配置されている。制御部324は、回折光学素子317のパターン群の中から、レーザビームが入射するパターンを切り替えるように、回折光学素子317を制御する。
図22(A)、図22(B)は、回折光学素子317を示す図である。
なお、図22(A)、図22(B)に示すように、パターン群(パターン部分317a,317b,・・・)は、レーザビーム201が段階的に変化するように設計されている。各パターンは、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームが各段階のレーザビーム201に変換するように設計されている。
具体的には、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームの強度分布を実施例4,7,8,9,10,11などに示すレーザビーム201のような強度分布の振舞に段階的に変換するパターン群が回折光学素子317の外周部分に形成されている。回折光学素子317の中心を回転軸に回転可能な状態で回折光学素子217が配置されている。
溶接対象部分の走査中に、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームが回折光学素子317の外周部分に入射する。このとき、制御部324が回折光学素子317を制御して回転させると、レーザビーム201のスポットが段階的に変化する。これに伴い、実施例4,7,8,9,10,11などに示すように、ビーム部分201b,201cの少なくとも1つのスポット中心、スポット強度、スポット径などが変化する。
図23(A)、図23(B)は、回折光学素子の変形例を示す図である。
なお、パターン群は、回折光学素子317の外周部分に形成されている代わりに、図23(A)、図23(B)に示すように、一列または二列に回折光学素子317に形成されているとしてもよい。この場合においては、制御部分314は、回折光学素子317を回転させる代わりに、回折光学素子317を一次元または二次元に移動させる。
(その他)
なお、部材102,103は、溶接可能な組合せであれば、特に制限されない。部材102,103は、同種であってもよいし、異種であってもよい。部材102,103の寸法は、同じであってもよいし、異なってもよい。
なお、本発明は、実施の形態1−9に限定されるものでなく、実施の形態を組み合わせたものも含まれる。さらに、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、実施の形態を変形したものも含まれる。
本発明は、2つの部材をレーザビームで溶接する溶接方法および溶接装置などとして、特に、2つの部材の溶接対象部分の走査経路に、隙間、曲線部分、二重走査部分などがあっても、低コストで、高品質で、安定した溶接が可能な溶接方法および溶接装置などとして、利用することができ、密閉型二次電池、電気二重層コンデンサなどのデバイスの溶接に最適である。
51 ケース
51a 角部
51b 直線部
52 封口板
53 突合せ部
100 溶接装置
101 レーザビーム
101a,101b ビーム部分
102,103 部材
104 溶融部
105 キーホール
105b,105c キーホール
109 封口板
110 ケース
113 溶接部
114 レーザ発振器
115 ファイバー
116 コリメートレンズ
117 回折光学素子
118 走査ユニット
119 集光レンズ
120 突起物
121 保持治具
122 台座ユニット
123 昇降ユニット
124 制御部
201 レーザビーム
201a,201b,201c ビーム部分
217 回折光学素子
224 制御部
317 回折光学素子
317a,317b パターン部分
324 制御部

Claims (11)

  1. 第1の部材と第2の部材との溶接対象部分をレーザビームで走査して溶接する溶接方法であって、
    前記レーザビームが、第1のビーム部分と第2のビーム部分とを有するビームであり、
    前記第1のビーム部分が、第1のパワー密度を有する部分であり、
    前記第2のビーム部分が、前記第1のビーム部分の内部に存在し、かつ前記第1のパワー密度よりも高い第2のパワー密度を有する部分であり、
    前記溶接対象部分の走査方向に対して、前記第2のビーム部分のスポットを揺動させる
    ことを特徴とする溶接方法。
  2. 前記レーザビームが、前記第1のビーム部分と前記第2のビーム部分と以外に、第3のビーム部分を有するビームであり、
    前記第3のビーム部分が、前記第1のビーム部分の内部に存在し、かつ前記第1のパワー密度よりも高い第3のパワー密度を有する部分であり、
    前記溶接対象部分の走査方向に対して、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポットを一緒に揺動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の溶接方法。
  3. 前記溶接対象部分が、前記第1の部材と前記第2の部材とを突き合わせた部分であり、
    前記第1の部材に前記第2のビーム部分のスポットが、前記第2の部材に前記第3のビーム部分のスポットが配置されるように、前記レーザビームを前記溶接対象部分に照射して、
    前記第1の部材から前記第2のビーム部分が、前記第2の部材から前記第3のビーム部分がはみ出さないように、前記第1の部材と前記第2の部材との突合せ面に沿って前記溶接対象部分を前記レーザビームで走査する
    ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。
  4. 前記溶接対象部分の走査方向が、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との整列方向に直交する方向であり、
    前記第1の部材と前記第2の部材との各熱容量の変化に応じて、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との少なくとも1つのスポットを前記整列方向に変位させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。
  5. 前記溶接対象部分の走査方向が、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との整列方向に直交する方向であり、
    前記溶接対象部分の走査経路が、曲線部分を有する経路であり、
    前記曲線部分を前記レーザビームで走査するときに、前記溶接対象部分の走査方向を前記曲線部分の接線方向に合わせて、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分とのうち、前記曲線部分の内側に位置する方のパワー密度を前記曲線部分の外側に位置する方のパワー密度よりも低くする
    ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。
  6. 前記溶接対象部分の走査方向が、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との整列方向に直交する方向であり、
    前記溶接対象部分の走査経路が、曲線部分を有する経路であり、
    前記曲線部分を前記レーザビームで走査するときに、前記溶接対象部分の走査方向を前記曲線部分の接線方向から前記曲線部分の内側にずらす
    ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。
  7. 前記溶接対象部分の走査経路が、走査開始点に戻る閉じた経路であり、
    前記レーザビームが走査開始点に戻ると、前記第1のビーム部分のスポット強度を維持したまま、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポット強度を徐々に下げて、
    前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各パワー密度が前記第1のパワー密度まで下がると、前記第1のビーム部分と前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポット強度を同時に下げる
    ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。
  8. 前記溶接対象部分の走査経路が、走査開始点に戻る閉じた経路であり、
    前記レーザビームが走査開始点まで戻ると、前記第1のビーム部分のスポット径を維持したまま、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポット径を徐々に大きくして、
    前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポット外周が前記第1のビーム部分のスポット外周に達すると、前記第1のビーム部分と前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポット径を同時に大きくする
    ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。
  9. 第1の部材と第2の部材との溶接対象部分をレーザビームで走査して溶接する溶接装置であって、
    レーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ光を前記レーザビームに変換する回折光学素子と、
    前記回折光学素子の動きを制御する制御部とを備え、
    前記レーザビームが、第1のビーム部分と第2のビーム部分とを有するビームであり、
    前記第1のビーム部分が、第1のパワー密度を有する部分であり、
    前記第2のビーム部分が、前記第1のビーム部分の内側に存在し、かつ前記第1のパワー密度よりも高い第2のパワー密度を有する部分であり、
    前記制御部が、前記溶接対象部分の走査方向に対して、前記第2のビーム部分のスポットが揺動するように、前記回折光学素子の動きを制御する
    ことを特徴とする溶接装置。
  10. 前記レーザ光を前記レーザビームに変換するパターンが前記回折光学素子に形成されており、
    前記パターンに前記レーザ光が入射するように、前記回折光学素子が配置されており、
    前記制御部が、前記回折光学素子の光軸を中心として前記パターンを変位させるように、前記回折光学素子を制御する
    ことを特徴とする請求項9に記載の溶接装置。
  11. 前記レーザ光を前記レーザビームの振舞に段階的に変換するパターン群が前記回折光学素子に形成されており、
    前記パターン群のいずれかのパターンに前記レーザ光が入射するように、前記回折光学素子が配置されており、
    前記制御部が、前記パターン群の中から、前記レーザ光が入射するパターンを切り替えるように、前記回折光学素子の動きを制御する
    ことを特徴とする請求項9に記載の溶接装置。
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