JP2012110905A - 溶接方法および溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】部材102,103の溶接対象部分をレーザビーム101で走査して溶接する溶接装置は、溶接対象部分の走査方向に対して、ビーム部分101bのスポットを揺動させる。ここで、レーザビーム101が、ビーム部分101a,101bを有するビームである。ビーム部分101aが、第1のパワー密度を有する部分である。ビーム部分101bが、ビーム部分101aの内部に存在し、かつ第1のパワー密度よりも高い第2のパワー密度を有する部分である。
【選択図】図1
Description
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて、高容量、高信頼性、低コストのエネルギデバイス(密閉型二次電池、電気二重層コンデンサなど)を製造するために、ケースと封口板とを、高品質で安定して溶接する溶接方法および溶接装置を提供することを目的とする。
(1)本発明に係わる溶接方法では、(a)第1の部材と第2の部材との溶接対象部分をレーザビームで走査して溶接する溶接方法であって、(b)前記レーザビームが、第1のビーム部分と第2のビーム部分とを有するビームであり、(b1)前記第1のビーム部分が、第1のパワー密度を有する部分であり、(b2)前記第2のビーム部分が、前記第1のビーム部分の内部に存在し、かつ前記第1のパワー密度よりも高い第2のパワー密度を有する部分であり、(c)前記溶接対象部分の走査方向に対して、前記第2のビーム部分のスポットを揺動させる。
(2)本発明に係わる溶接装置では、(a)第1の部材と第2の部材との溶接対象部分をレーザビームで走査して溶接する溶接装置であって、(b)レーザ光を発振するレーザ発振器と、(c)前記レーザ光を前記レーザビームに変換する回折光学素子と、(d)前記回折光学素子の動きを制御する制御部とを備え、(e)前記レーザビームが、第1のビーム部分と第2のビーム部分とを有するビームであり、(e1)前記第1のビーム部分が、第1のパワー密度を有する部分であり、(e2)前記第2のビーム部分が、前記第1のビーム部分の内側に存在し、かつ前記第1のパワー密度よりも高い第2のパワー密度を有する部分であり、(f)前記制御部が、前記溶接対象部分の走査方向に対して、前記第2のビーム部分のスポットが揺動するように、前記回折光学素子の動きを制御する。
以下、本発明に係わる実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態における溶接方法を示す図である。
図2(A)、図2(B)に示すように、レーザビーム101は、ビーム部分101a,101bを有するビームである。ビーム部分101bは、ビーム部分101aの内部に存在して、かつビーム部分101aよりもパワー密度が高い部分である。ビーム部分101bのスポット中心は、レーザビーム101のスポット中心からずれている。
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例1と呼称する。)について説明する。
この場合において、走査中の部材102の表面を観察した結果、部材102の表面からスパッタが殆ど飛散しなかった。また、部材102,103の溶接部分(凝固後の溶融部104)を観察した結果、溶接部分にクラック、ブローホールなどが無く、溶接部分の品質が高品質であった。
次に、実施例1の比較例(以下、比較例1と呼称する。)について説明する。
本比較例では、レーザビーム101がビーム部分101bのみからなる。ビーム部分101bのスポット径が0.05mmである。ビーム部分101bのスポット強度が600Wである。これらの条件以外は、実施例1と同様の条件である。
次に、実施例1の他の比較例(以下、比較例2と呼称する。)について説明する。
本比較例では、ビーム部分101bのスポット強度が800Wである。この条件以外は、比較例1と同様の条件である。
図4は、比較例1,2による観測点での表面温度とビーム強度との時間変化を示す図である。なお、図4においては、レーザビーム101が観測点に近づいてから観測点を通過するまでの変化を表している。横軸が経過時間tであり、縦軸が表面温度Tとビーム強度Pとである。
以下、本発明に係わる実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図5に示すように、本実施の形態における溶接方法では、部材102の端部と部材103の端部とが突き合わせられている。ビーム部分201b,201cが突合せ面を挟んで部材102,103に個別に配置されるように、部材102,103の突合せ部分にレーザビーム201が照射されている。ビーム部分201b,201cが突合せ面と交差しないように、部材102,103の突合せ部分がレーザビーム201で矢印の方向に走査されている。これによって、部材102,103がレーザビーム201で溶接される。
図6(A)、図6(B)に示すように、レーザビーム201は、ビーム部分201a,201b,201cを有するビームである。ビーム部分201b,201cは、ビーム部分201aの内部に存在して、かつビーム部分201aよりもパワー密度が高い部分である。ビーム部分201b,201cの各中心は、レーザビーム201のスポット中心からずれている。
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例2と呼称する。)について説明する。
以下、本発明に係わる実施の形態3について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態2と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図7に示すように、本実施の形態における溶接方法では、レーザビーム201の向きが変化しながら、部材102,103の突合せ部分をレーザビーム201で矢印の方向に走査する。このとき、ビーム部分201b,201cが突合せ面と交差しないように、レーザビーム201の向きが変化する。
図8(A)−図8(C)に示すように、部材102,103の突合せ部分に、隙間が無くても、隙間が有っても、キーホール105b,105cと溶融部104とが突合せ部分に形成される。このとき、キーホール105b,105cの形成に最適な部分とビーム部分201b,201cとが交差する。これによって、隙間または部材102,103の位置精度に依存せず、溶融幅が安定した溶接を実現することができる。
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例3と呼称する。)について説明する。
以下、本発明に係わる実施の形態4について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態2と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図9に示すように、部材102は、幅一定の金属板である。部材103は、幅の広い部分103aと幅の狭い部分103bとからなる金属板である。部材103の一方の端部は、部分103a,103bの各端部が直線状になっている。部材103の他方の端部は、部分103a,103bの各端部が凸凹状になっている。部材103の一方の端部が部材102の端部に向くように、部材102,103が突き合わせられている。部材103は、部分103a、部分103bの順に走査される。
図10、図11は、本実施の形態の変形例における溶接方法を示す図である。
なお、図10に示すように、部分103bでは、レーザビーム201全体が部材103よりも熱容量の大きい部材102側に移動するとしてもよい。または、図11に示すように、部分103bでは、ビーム部分201cが突合せ面に近づくように、レーザビーム201の向きが変化するとしてもよい。これらによって、図9に示す溶接方法と同様の効果が得られる。
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例4と呼称する。)について説明する。
図12に示すように、本実施例では、封口板109が1050番の純度の高いアルミニウムからなる板厚1mmの金属板である。封口板109の寸法が150×15mmである。封口板109のコーナー部分が半径2mmのR状に形成されている。ケース110がMnを添加した3003番のアルミニウムからなる中空構造の金属体である。ケース110の長辺部分の板厚(dB)よりもケース110の短辺部分の板厚(dA)の方が大きい。ケース110の短辺部分の板厚(dA)が0.7mmである。ケース110の長辺部分の板厚(dB)が0.5mmである。
次に、本実施の形態における他の実施例(以下、実施例5と呼称する。)について説明する。
次に、本実施の形態における他の実施例(以下、実施例6と呼称する。)について説明する。
(実施の形態5)
以下、本発明に係わる実施の形態5について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態4と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
これに対して、本実施の形態における溶接方法では、ビーム部分201b,201cが突合せ面と交差しないように、封口板109とケース110との曲線部分がレーザビーム201で走査される。このとき、図13に示すように、ビーム部分201b,201cの整列方向が曲線部分の接線方向に直交するように、レーザビーム201の向きが順次変化する。
図14に示すように、曲線部分では、ビーム部分201bのパワー密度がビーム部分201aのパワー密度よりも高い。ビーム部分201cのパワー密度がビーム部分201bのパワー密度よりも高い。
図15は、本実施の形態の変形例における溶接方法を示す図である。
なお、曲線部分では、レーザビーム201全体が、内側と外側とのうち、熱容量の大きい方に移動するとしてもよい。または、図15に示すように、曲線部分では、曲線部分の接線方向から内側に傾けるように、レーザビーム201の向きが変化するとしてもよい。
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例7と呼称する。)について説明する。
次に、本実施の形態における他の実施例(以下、実施例8と呼称する。)について説明する。
なお、レーザビーム201全体が移動しない場合では、ケース110の曲線部分の側面が溶融して膨らんでいた。しかしながら、本実施例では、ケース110の外側の側面に溶融した形跡が無く、当然ながら、ケースサイズの変化が無かった。
次に、本実施の形態における他の実施例(以下、実施例9と呼称する。)について説明する。
なお、本実施例では、ケース110の外側の側面に溶融した形跡が無く、当然ながら、ケースサイズの変化が無かった。
以上、本実施の形態では、突合せ面の曲線部分でのレーザビーム201の振舞を、下記(1)−(3)のいずれかにする。これによって、スパッタの発生を抑制することができ、ケース110の外側の側面の溶融を抑制することができる。
(2)レーザビーム201のスポット中心を外側にずらす。
(3)レーザビーム201の向きを曲線部分の接線方向から内側に傾ける。
(実施の形態6)
以下、本発明に係わる実施の形態6について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態4と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図16は、本実施の形態における溶接方法を示す図である。
地点(a)では、図17(A)に示すように、ビーム部分201b,201cによって、溶接開始直後の地点(b)でのキーホールよりも深いキーホール105b,105cが形成される。ビーム部分201aによって、キーホール105b,105cの周辺に、溶接開始直後の地点(b)での溶融部よりも広くて大きな溶融部104が形成される。これによって、高品質で安定した溶接を実現することができる。
図18は、本実施の形態の変形例における溶接方法を示す図である。
なお、順次単位時間当りのパワー密度を下げていく方法であれば、例えば、図18に示すように、ビーム部分201b,201cのスポット径を大きくするとしてもよい。または、走査速度を速くするとしてもよい。これによって、図16に示す溶接方法と、同じ原理により、同様の効果が得られる。
次に、本実施の形態における実施例(以下、実施例10と呼称する。)について説明する。
次に、本実施の形態における他の実施例(以下、実施例11と呼称する。)について説明する。
以下、本発明に係わる実施の形態7について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図19は、本実施の形態における溶接装置の構成を示す図である。
図19に示すように、溶接装置100は、レーザビーム101で部材102,103の溶接対象部分を走査して溶接する装置である。
具体的には、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームの強度分布を実施例1に示すレーザビーム101のような強度分布に変換するパターンが回折光学素子117の中央部分に形成されている。回折光学素子117の中心を回転軸に回転可能な状態で回折光学素子117が配置されている。
ここでは、一例として、溶接装置100は、レーザ発振器114、ファイバー115、コリメートレンズ116、回折光学素子117、走査ユニット118、集光レンズ119を備える。
なお、ファイバー115の直径とNA(開口数)とが小さい。このことから、集光レンズ119の焦点距離がコリメートレンズ116の焦点距離より大きくても、レーザビーム101のスポット径を小さくすることができる。これに伴い、集光レンズ119から部材102,103までの距離(ワーキングディスタンス)を長くすることができる。このため、レーザビーム101のスポット付近に突起物120があっても、突起物120が障害になってレーザビーム101の照射範囲が制限されることがない。
次に、溶接装置100の動作について説明する。
溶接装置100は、制御部124を備える。制御部124は、レーザビーム101に関する情報(例えば、スポット径、スポット中心、スポット強度など。)と、部材102,103に関する情報(例えば、材質、形状、寸法など。)と、走査に関する情報(例えば、走査経路、走査速度など。)とを予め記憶している。これらの情報に基いて、レーザ発振器114、回折光学素子117、走査ユニット118、台座ユニット122、昇降ユニット123を制御する。
ここでは、一例として、部材102,103は、水平方向に拡がる金属板である。部材102が部材103に重ね合わされている。溶接対象部分は、部材102,103が重なった部分である。走査経路は、部材102,103の溶接対象部分を通過する直線経路である。
なお、実際には、走査経路から少しずれた位置にキーホール105を形成させたい場合がある。そこで、制御部124は、部材102,103の溶接対象部分の走査中に、レーザビーム101のスポットが下記の条件(状態A3)も満たすように、レーザ発振器114、回折光学素子117、走査ユニット118、台座ユニット122、昇降ユニット123を制御するとしてもよい。
以上、本実施の形態では、回折光学素子117を回転させることで、ビーム部分101bのスポットを揺動させることができる。これによって、溶接対象部分の走査経路を微調整するにあたり、台座ユニット122を駆動させる場合に比べて、高精度で微調整することができる。
なお、ビーム部分101aのパワー密度よりも高いビーム部分が、ビーム部分101aの内部に複数存在するとしてもよい。また、ビーム部分101aのパワー密度からビーム部分101bのパワー密度まで段階的に変化するように、ビーム部分101aのパワー密度よりも高く、かつビーム部分101bのパワー密度よりも低いビーム部分が、ビーム部分101aの内部に複数存在するとしてもよい。
以下、本発明に係わる実施の形態8について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態7と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図20は、本実施の形態における溶接装置の構成を示す図である。
図20に示すように、溶接装置200は、実施の形態7における溶接装置100と比べて、回折光学素子117、制御部124の代わりに、回折光学素子217、制御部224を備える点が異なる。
具体的には、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームの強度分布を実施例2,3,5,6などに示すレーザビーム201のような強度分布に変換するパターンが回折光学素子217の中央部分に形成されている。回折光学素子217の中心を回転軸に回転可能な状態で回折光学素子217が配置されている。
次に、本実施の形態における溶接装置の動作について説明する。
ここでは、一例として、部材102,103は、水平方向に拡がる金属板である。部材102,103は、水平方向に金属板の端部を突き合わせるように配置されている。部材102,103の溶接対象部分は、突き合わさせた金属板の端部である。溶接対象部分の走査経路は、部材102,103の突合せ面を辿る経路である。
そこで、制御部224は、レーザビーム201のスポットが下記の条件(状態B3)も満たすように、レーザ発振器114、回折光学素子217、走査ユニット118、台座ユニット122、昇降ユニット123を制御するとしてもよい。
以上、本実施の形態では、部材102,103の突合せ面を挟んで、ビーム部分201b,201cの各スポットが、個別に、部材102,103に配置される。ビーム部分201bのスポットが部材102から、ビーム部分201cのスポットが部材103からはみ出さないように、ビーム部分201b,201cの各スポットが変位する。
<変形例>
なお、部材102に複数のビーム部分201bの各スポットが配置されるように、ビーム部分201bが、ビーム部分201aの内部に複数存在するとしてもよい。また、部材103に複数のビーム部分201cの各スポットが配置されるように、ビーム部分201cが、ビーム部分201aの内部に複数存在するとしてもよい。
以下、本発明に係わる実施の形態9について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態8と同一の構成要素については、同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図21は、本実施の形態における溶接装置の構成を示す図である。
図21に示すように、溶接装置300は、実施の形態8における溶接装置200と比べて、回折光学素子217、制御部224の代わりに、回折光学素子317、制御部324を備える点が異なる。
なお、図22(A)、図22(B)に示すように、パターン群(パターン部分317a,317b,・・・)は、レーザビーム201が段階的に変化するように設計されている。各パターンは、コリメートレンズ116で平行光になったレーザビームが各段階のレーザビーム201に変換するように設計されている。
なお、パターン群は、回折光学素子317の外周部分に形成されている代わりに、図23(A)、図23(B)に示すように、一列または二列に回折光学素子317に形成されているとしてもよい。この場合においては、制御部分314は、回折光学素子317を回転させる代わりに、回折光学素子317を一次元または二次元に移動させる。
なお、部材102,103は、溶接可能な組合せであれば、特に制限されない。部材102,103は、同種であってもよいし、異種であってもよい。部材102,103の寸法は、同じであってもよいし、異なってもよい。
51a 角部
51b 直線部
52 封口板
53 突合せ部
100 溶接装置
101 レーザビーム
101a,101b ビーム部分
102,103 部材
104 溶融部
105 キーホール
105b,105c キーホール
109 封口板
110 ケース
113 溶接部
114 レーザ発振器
115 ファイバー
116 コリメートレンズ
117 回折光学素子
118 走査ユニット
119 集光レンズ
120 突起物
121 保持治具
122 台座ユニット
123 昇降ユニット
124 制御部
201 レーザビーム
201a,201b,201c ビーム部分
217 回折光学素子
224 制御部
317 回折光学素子
317a,317b パターン部分
324 制御部
Claims (11)
- 第1の部材と第2の部材との溶接対象部分をレーザビームで走査して溶接する溶接方法であって、
前記レーザビームが、第1のビーム部分と第2のビーム部分とを有するビームであり、
前記第1のビーム部分が、第1のパワー密度を有する部分であり、
前記第2のビーム部分が、前記第1のビーム部分の内部に存在し、かつ前記第1のパワー密度よりも高い第2のパワー密度を有する部分であり、
前記溶接対象部分の走査方向に対して、前記第2のビーム部分のスポットを揺動させる
ことを特徴とする溶接方法。 - 前記レーザビームが、前記第1のビーム部分と前記第2のビーム部分と以外に、第3のビーム部分を有するビームであり、
前記第3のビーム部分が、前記第1のビーム部分の内部に存在し、かつ前記第1のパワー密度よりも高い第3のパワー密度を有する部分であり、
前記溶接対象部分の走査方向に対して、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポットを一緒に揺動させる
ことを特徴とする請求項1に記載の溶接方法。 - 前記溶接対象部分が、前記第1の部材と前記第2の部材とを突き合わせた部分であり、
前記第1の部材に前記第2のビーム部分のスポットが、前記第2の部材に前記第3のビーム部分のスポットが配置されるように、前記レーザビームを前記溶接対象部分に照射して、
前記第1の部材から前記第2のビーム部分が、前記第2の部材から前記第3のビーム部分がはみ出さないように、前記第1の部材と前記第2の部材との突合せ面に沿って前記溶接対象部分を前記レーザビームで走査する
ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。 - 前記溶接対象部分の走査方向が、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との整列方向に直交する方向であり、
前記第1の部材と前記第2の部材との各熱容量の変化に応じて、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との少なくとも1つのスポットを前記整列方向に変位させる
ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。 - 前記溶接対象部分の走査方向が、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との整列方向に直交する方向であり、
前記溶接対象部分の走査経路が、曲線部分を有する経路であり、
前記曲線部分を前記レーザビームで走査するときに、前記溶接対象部分の走査方向を前記曲線部分の接線方向に合わせて、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分とのうち、前記曲線部分の内側に位置する方のパワー密度を前記曲線部分の外側に位置する方のパワー密度よりも低くする
ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。 - 前記溶接対象部分の走査方向が、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との整列方向に直交する方向であり、
前記溶接対象部分の走査経路が、曲線部分を有する経路であり、
前記曲線部分を前記レーザビームで走査するときに、前記溶接対象部分の走査方向を前記曲線部分の接線方向から前記曲線部分の内側にずらす
ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。 - 前記溶接対象部分の走査経路が、走査開始点に戻る閉じた経路であり、
前記レーザビームが走査開始点に戻ると、前記第1のビーム部分のスポット強度を維持したまま、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポット強度を徐々に下げて、
前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各パワー密度が前記第1のパワー密度まで下がると、前記第1のビーム部分と前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポット強度を同時に下げる
ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。 - 前記溶接対象部分の走査経路が、走査開始点に戻る閉じた経路であり、
前記レーザビームが走査開始点まで戻ると、前記第1のビーム部分のスポット径を維持したまま、前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポット径を徐々に大きくして、
前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポット外周が前記第1のビーム部分のスポット外周に達すると、前記第1のビーム部分と前記第2のビーム部分と前記第3のビーム部分との各スポット径を同時に大きくする
ことを特徴とする請求項2に記載の溶接方法。 - 第1の部材と第2の部材との溶接対象部分をレーザビームで走査して溶接する溶接装置であって、
レーザ光を発振するレーザ発振器と、
前記レーザ光を前記レーザビームに変換する回折光学素子と、
前記回折光学素子の動きを制御する制御部とを備え、
前記レーザビームが、第1のビーム部分と第2のビーム部分とを有するビームであり、
前記第1のビーム部分が、第1のパワー密度を有する部分であり、
前記第2のビーム部分が、前記第1のビーム部分の内側に存在し、かつ前記第1のパワー密度よりも高い第2のパワー密度を有する部分であり、
前記制御部が、前記溶接対象部分の走査方向に対して、前記第2のビーム部分のスポットが揺動するように、前記回折光学素子の動きを制御する
ことを特徴とする溶接装置。 - 前記レーザ光を前記レーザビームに変換するパターンが前記回折光学素子に形成されており、
前記パターンに前記レーザ光が入射するように、前記回折光学素子が配置されており、
前記制御部が、前記回折光学素子の光軸を中心として前記パターンを変位させるように、前記回折光学素子を制御する
ことを特徴とする請求項9に記載の溶接装置。 - 前記レーザ光を前記レーザビームの振舞に段階的に変換するパターン群が前記回折光学素子に形成されており、
前記パターン群のいずれかのパターンに前記レーザ光が入射するように、前記回折光学素子が配置されており、
前記制御部が、前記パターン群の中から、前記レーザ光が入射するパターンを切り替えるように、前記回折光学素子の動きを制御する
ことを特徴とする請求項9に記載の溶接装置。
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