JP2011091639A - 圧電薄膜共振子 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電薄膜共振子において、膜厚制御が必要な層数を減じながら、共振特性を改善する。
【解決手段】基板1と、下部電極2と、圧電膜3と、上部電極4と、下部電極2と上部電極4とが対向する領域である共振部R1と重なる、下部電極2と基板1との間に備わる空隙6とを備えた圧電薄膜共振子であって、下部電極2の上における、共振部R1と非共振部との境界部分を含む位置に付加パターン10を備えた。
【選択図】図1B

Description

本願の開示は、圧電薄膜共振子に関する。
携帯電話に代表される無線機器の急速な普及により、小型で軽量な共振子およびこれを組み合わせて構成したフィルタの需要が増大している。これまでは主として誘電体フィルタと弾性表面波(SAW)フィルタが使用されてきたが、最近では、特に高周波領域で低損失である他、高耐電力性、高静電耐圧性に優れ、かつ小型化とモノリシック化が可能な素子である圧電薄膜共振子を用いて構成されたフィルタが注目されつつある。
このような圧電薄膜共振子の一つとして、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)タイプの共振子が知られている。これは、基板上に、主要構成要素として下部電極と圧電膜と上部電極とを備えた積層構造体を有し、これが自由に振動できるように、圧電薄膜を挟み下部電極と上部電極が対向する部分の下部電極下には空隙が形成されている。
非特許文献1は、バイアホールタイプの圧電薄膜共振子を開示している。特許文献1は、下部電極と基板との間に空隙を形成したキャビティタイプの圧電薄膜共振子を開示している。特許文献2は、基板に凹部を形成したキャビティタイプの圧電薄膜共振子を開示している。特許文献3〜5は、低損失化を目的とした、上下電極に挟まれた圧電膜外周の少なくとも一部が、上下電極が対向した領域の外周より内側にある圧電薄膜共振子を開示している。
特公平6−40611号公報 特開2004−64785号公報 特開2006−128993号公報 特開2007−300430号公報 特開2008−103798号公報 Electron. Lett., 17(1981), pp.507〜509
特許文献1〜2、非特許文献1が開示している圧電薄膜共振子は、下部電極の下の空気と接する面に誘電体薄膜が形成されている。圧電薄膜共振子においては、膜厚変動が共振周波数に直接影響を及ぼすことから、膜厚分布を小さくするために、成膜時には多くの管理項目を必要とする。
特許文献3〜5は、圧電膜のエッチング加工後、圧電膜の端面の断面形状が斜め形状となり、共振特性が劣化してしまう。
本願の開示は、基板と、前記基板上に備わる下部電極と、前記基板上および下部電極上に備わる圧電膜と、前記圧電膜上に備わる上部電極と、前記下部電極と前記上部電極とが対向する領域である共振部と重なる、前記下部電極と前記基板との間に備わる空隙とを備えた圧電薄膜共振子であって、前記下部電極の上における、前記共振部と非共振部との境界部分を含む位置に付加パターンを備えたものである。
本願の開示によれば、膜厚制御が必要な層数を減じながら、共振特性を改善できる。
実施の形態にかかる圧電薄膜共振子の平面図 図1AにおけるA−A部の断面図 A〜Eは、実施の形態にかかる圧電薄膜共振子の製造工程を示す断面図 A〜Cは、犠牲層、下部電極の平面図 共振特性の解析に用いた圧電薄膜共振子の模式図 圧電膜のオーバーエッチング量、圧電膜の端面の角度、インピーダンスの関係を示す特性図 圧電薄膜共振子の変形例1の断面図 圧電薄膜共振子の変形例2の断面図 通信モジュールのブロック図 通信装置のブロック図
(実施の形態)
〔1.圧電薄膜共振子の構成〕
圧電薄膜共振子の一つとして、FBARタイプの共振子が知られている。これは、基板上に、主要構成要素として下部電極と圧電膜と上部電極とを備えた積層構造体を有し、これが自由に振動できるように、圧電薄膜を挟み下部電極と上部電極が対向する部分の下部電極下には空隙が形成されている。
上部電極と下部電極の間に高周波の電気信号を印加すると、上部電極と下部電極に挟まれた圧電膜内部に逆圧電効果によって弾性波が励振される。逆に、圧電効果によって弾性波による歪が電気信号に変換される。この弾性波は上部電極と下部電極がそれぞれ空気に接している面で全反射されるため、厚み方向に主変位を持つ厚み縦振動波となる。この構造では空隙上に形成された上部電極/圧電膜/下部電極を主要構成要素とする薄膜構造部分の合計膜厚Hが、弾性波の1/2波長の整数倍(n倍)になる周波数において共振が起こる。材料によって決まる弾性波の伝搬速度をVとすると、共振周波数Fは、
F=nV/2H
となる。この共振現象を利用して膜厚によって共振周波数を制御することにより、所望の周波数特性を有する共振子、あるいは、複数の共振子を接続することによりフィルタが作製される。このフィルタは、デュープレクサやその他の通信機器に適用される。
空隙は、素子基板として用いられているSi基板自身の裏面からのエッチング(ウェットエッチングやドライエッチィング)、あるいは、Si基板の表面に設けた犠牲層のウェットエッチング等によって形成することができる。これ以降、基板の裏面から表面まで貫通している孔を「バイアホール」、基板の表面近傍で下部電極直下に存在する空隙を「キャビティ」と呼ぶことにする。FBARタイプの圧電薄膜共振子は、バイアホールタイプとキャビティタイプに分類することができる。
文献"Electron. Lett., 17(1981), pp.507〜509"が開示している圧電薄膜共振子は、熱酸化膜(SiO2)を有する(100)Si基板上に、下部電極としてAu−Cr、圧電膜としてZnO、上部電極としてAlを備えている。バイアホールは、Si基板の裏面側からKOH水溶液、あるいは、EDP水溶液(エチレンジアミン+ピロカテコール+水)を用いた異方性エッチングを施して形成することができる。
キャビティタイプの圧電薄膜共振子は、犠牲層上に主構成要素として上部電極/圧電膜/下部電極を形成し、最後に犠牲層をエッチングして除去することによりキャビティを形成するタイプの圧電薄膜共振子である。特公平6−40611号公報は、下部電極と基板との間に空隙が形成されている圧電薄膜共振子を開示している。特公平6−40611号公報が開示している圧電薄膜共振子は、犠牲層として島状のZnOによる犠牲層パターンを作り、その上に、誘電体膜/上部電極/圧電膜/下部電極/誘電体膜の構造を作製し、犠牲層を酸で除去してキャビティ(エアーブリッジ構造)を備えている。
特開2004−64785号公報は、上部電極/圧電膜/下部電極/保護層が重なりあう領域の下方に、基板表面に凹部が設けられている圧電薄膜共振子を開示している。特開2004−64785号公報が開示している圧電薄膜共振子は、予め形成した凹部に犠牲層を堆積して基板表面を平坦化した後、上部電極/圧電膜/下部電極/保護層を形成して、最後に犠牲層をエッチングして除去することにより、キャビティを形成することができる。
文献"Electron. Lett., 17(1981), pp.507〜509"、特公平6−40611号公報、特開2004−64785号公報が開示している圧電薄膜共振子は、下部電極の下の空気と接する面に誘電体薄膜が形成されている。圧電薄膜共振子においては、共振部を構成する全ての膜の膜厚は圧電薄膜共振子の共振周波数に直接影響を及ぼしている。従って、多数の圧電薄膜共振子を1つの基板に多数形成する製造工程を鑑みると、共振部を構成する全ての膜に対して共振周波数にばらつきを生じさせない膜厚分布制御が必要となる。下部電極の下の誘電体薄膜膜厚も例外ではなく、膜厚分布を小さくするために、成膜時には多くの管理項目を必要とする。
一方で、圧電薄膜共振子を用いたフィルタの特性向上のため、さらなる低損失化が求められている。損失増加原因の一つとして、弾性波が上部電極と下部電極が対向した共振領域の外側、つまり電気信号に再変換され得ない領域に弾性波が漏れていく横方向漏れ現象がある。特開2006−128993号公報、特開2007−300430号公報、特開2008−103798号公報は、圧電薄膜共振子の横方向漏れの閉じ込め効果を高めるために、上下電極に挟まれた圧電膜外周の少なくとも一部が、上下電極が対向した領域の外周より内側にある圧電薄膜共振子を開示している。この圧電膜の加工には、オーバーエッチングが用いられることが多い。
また、特開2006−128993号公報、特開2007−300430号公報、特開2008−103798号公報が開示している圧電薄膜共振子では、圧電膜のエッチング加工後、圧電膜の断面形状が斜め形状となり、共振特性改善に望ましい垂直断面形状を形成することが困難という課題があった。
さらに、特開2006−128993号公報、特開2007−300430号公報、特開2008−103798号公報が開示している圧電薄膜共振子では、下部電極だけで共振部を保持する構成であるため、機械的強度が不足する。また、下部電極の先端部において圧電膜が露出しているため、犠牲層除去時のエッチング液により圧電膜が侵食されてしまう可能性があるとともに、デバイス完成後の耐湿性に課題があった。
本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子は、膜厚制御が必要な層数を減じながら、下部電極の機械的強度と下部電極先端部での耐湿性の向上、および、圧電膜エッチング形状制御による共振特性が改善するものである。以下、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子の実施例について詳述する。
(実施例1)
図1Aは、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子の平面図である。図1Bは、図1AのA−A部における断面図である。圧電薄膜共振子は、基板1、下部電極2、圧電膜3、上部電極4、付加パターン10を備えている。
基板1は、本実施の形態では平坦主面を持つシリコン(Si)基板とした。なお、基板1は、Si基板に替えて石英基板、ガラス基板、GaAs基板等を用いてもよい。基板1は、バイアホール形成が困難な基板を用いてもよい。
下部電極2及び上部電極4は、ルテニウム膜(Ru膜)(膜厚260nm)を用いている。下部電極2及び上部電極4は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、チタン(Ti)等、あるいはこれらを組み合わせた積層材料を用いることができる。
圧電膜3は、窒化アルミニウム膜(AlN膜)(膜厚1200nm)を用いている。圧電膜3は、AlN、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛(PbTiO3)等を用いることができるが、実用的には、音速、温度特性、Q値および成膜技術の容易性・習熟度の観点からAlNが用いられていることが多い。特に、c軸(下部電極表面に対して垂直方向)配向した結晶性の高いAlN膜の形成が共振特性を決める重要な要因の一つであり、結合係数やQ値に直接影響を及ぼしている。一方で、c軸配向した結晶性の高いAlN膜の形成には、その成膜時に高いエネルギーを印加する必要があり、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)では1000℃以上、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)でもプラズマの電力に加えて400℃以上の基板加熱を必要とし、スパッタ技術を用いても絶縁膜のスパッタによる基板温度上昇が知られている。このため、一般的にAlN膜は強い膜応力を有することとなる。
圧電膜3を挟み上部電極4と下部電極2とが対向する領域(共振部R1)における、下部電極2の下側と基板1の平坦主面との間には、ドーム形状の膨らみを有する空隙6が形成されている。本実施の形態では、図1Aに示すように共振部R1の平面形状を楕円としている。また、空隙6の平面形状は、共振部R1(楕円形状)を含みかつ共振部R1より大きい平面形状としている。空隙6は、下部電極下に予めパターンニングされた犠牲層を除去することにより形成することができる。これのため、下部電極2の一部には、犠牲層をエッチングして空隙6を形成するために用いる犠牲層エッチング用のエッチング液導入孔11が設けられている。エッチング液導入孔11は、犠牲層エッチングの直前に形成してもよいし、下部電極2をエッチングする際に同時に形成しておいてもよい。
付加パターン10は、下部電極2の周辺において、共振部R1を少なくとも含むように形成されている。即ち、図1Bに示すように、付加パターン10は、下部電極2の先端部2aにおいてその一部が共振部R1を超え、基板1上まで延設されている。付加パターン10は、下部電極2の先端部2a以外の部分では、空隙6上に位置する下部電極2の上から、基板1に固定された下部電極2に至るまで延設されている。すなわち、付加パターン10は、下部電極2における保持部2b(下部電極2において、空隙6に接している部分と基板1に接している部分との境界部)を跨ぐように設けられている。
これにより、下部電極の保持部2bにおける物理的な膜厚が増加することとなり、機械的強度を向上することができる。一方、付加パターン10を備えず、下部電極2のみで共振部R1を保持する圧電薄膜共振子では、下部電極2の保持部2bにおいて下部電極2のみで共振部R1を保持することとなるため、機械的強度が不足する。
図2A〜図2Eは、図1A及び図1Bに示す圧電薄膜共振子の製造工程を示す断面図である。図3Aは、犠牲層9の平面図である。図3B及び図3Cは、下部電極2及び犠牲層9の平面図である。
本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を製造する場合は、まず、図2Aに示すように、Si基板1上に犠牲層9(MgO)を形成する。犠牲層9は、図3Aに示すように楕円形状にパターニングする。
次に、Si基板1及び犠牲層9の上に下部電極2(Ru)を成膜して、フォトリソグラフィー技術とエッチング処理により図2Bに示す形状にパターニングする。下部電極2は、犠牲層9上に成膜したときは図3Bに示す形状であるが、パターニングを行うことにより図3Cに示す形状にすることができる。すなわち、図2B及び図3Cに示す状態では、下部電極2の先端部2aの形状と犠牲層9の形状とがほぼ一致している。
次に、図2Cに示すように、下部電極2の先端部2a及び保持部2bを跨ぐように付加パターン10を形成する。付加パターン10は、スパッタリング等で代表される成膜技術を用いて成膜した後、フォトリソグラフィー技術とエッチング処理により所望の形状にパターニングすることで形成することができる。
次に、図2Dに示すように、基板1、下部電極2、付加パターン10の上に、圧電膜3(AlN)を成膜し、圧電膜3の上に上部電極2(AlN)を成膜する。圧電膜3及び上部電極4は、フォトリソグラフィー技術とエッチング処理とにより所望の形状にパターニングする。
次に、図2Eに示すように、犠牲層9を除去して、空隙6を形成する。具体的には、図1Aに示すエッチング液導入孔11にエッチング液を導入することで、導入されたエッチング液が犠牲層9まで流れ込み、犠牲層9をエッチングして除去することができる。犠牲層9を除去すると、下部電極2、圧電膜3、上部電極4からなる積層膜の圧縮応力によって、空隙6はドーム状となる。なお、「ドーム状」とは、空隙6の平面視中央における基板1に対する下部電極2の高さが最も高く、空隙6の平面視中央から縁部にいくにしたがって基板1に対する下部電極2の高さが徐々に低くなっている形状のことである。
なお、犠牲層9が除去された後は、下部電極2の先端部2aにおける空隙6の平面形状が下部電極2の先端部2aの平面形状とほぼ同一形状となる。一方、下部電極2の先端部2a以外では、下部電極2の下の空隙6が共振部R1よりも大きく形成された状態となっており、下部電極2に対する上部電極4の位置ずれに対する余裕度が広がり、製造性が向上する。
なお、犠牲層9となるMgO(20〜100nm程度)は、スパッタリング法や真空蒸着法により成膜するが、この他にも、ZnO、Ge、Ti、SiO2など、エッチング液により容易に溶解できる材料であれば特に制限はない。
また、下部電極2、圧電膜3、上部電極4は、スパッタリング等で代表される成膜技術を用いて各々成膜後、フォトリソグラフィー技術とエッチングを施して所望の形状にパターニングする。下部電極2、圧電膜3、上部電極4の成膜時において、一般的な手法であるスパッタガス圧力の調整を利用して、下部電極2、圧電膜3、上部電極4からなる積層膜が概ね−300MPaの圧縮応力となるようにする。これにより、犠牲層9のエッチングが終了した時点で、積層膜が膨れ上がり、下部電極2と基板1の平坦主面上との間にドーム状の膨らみを有する空隙6が形成されることになる。
また、付加パターン10は、付加パターン10を構成する膜を、スパッタリング等で代表される成膜技術を用いて形成した後で、フォトリソグラフィー技術とエッチングにより形成することができる。また、付加パターン10は、フォトリソグラフィー技術を用いて、形成したい場所に開口部を持つフォトレジストパターンを形成し、付加パターンを構成する膜を成膜し、フォトレジストを除去するリフトオフ技術により形成することもできる。
付加パターン10を構成する膜は、SiO2に代表される誘電体膜と、その誘電体膜の上に成膜されるTi、Al、Cu等とすることができる。これらの材料はAlNをエッチングする際に使用するH2SO4を主成分とするエッチング液に対して可溶な材料とすることができる。これにより、図2Eに示すように概ね垂直形状のエッチング断面形状とすることができる。
圧電膜3のエッチングにおいては、図1B及び図2Eに示すように、圧電膜3の端面3aが、上部電極4の先端部4aよりも共振部R1の中心側へ変位した位置関係を成すことが、共振特性を改善できることから望ましい。図1B及び図2Eに示す形状の圧電膜3及び上部電極4は、圧電膜3のドライエッチングにより成形するのは困難であるため、H2SO4を主成分とするエッチング液を用いたウェットエッチング技術の適用が望ましい。一般的には、圧電膜3をオーバーエッチングすることにより、図1B及び図2Eに示す形状に成形することが多い。しかしながら、ウェットエッチング技術により形成される圧電膜3のエッチング断面形状は、フォトリソグラフィー技術を用いて上部電極4を覆うように形成したフォトレジストパターンに対して、圧電膜3の上方から等方的に進行するエッチングメカニズムにより、エッチング終了時のエッチング断面形状は概ね斜面を有した状態となる。一方、本実施の形態に従うと、圧電膜3のエッチング時において、エッチング初期は等方的なエッチングが進行するが、付加パターン10がエッチング液に露出した時点で、H2SO4を主成分とするエッチング液に可溶な付加パターン10の最表面にもエッチングが進行する。よって、圧電膜3と付加パターン10の界面側からのエッチングが促進される結果、概ね垂直形状を成す圧電膜3の断面形状を形成することができる。
また、下部電極2の先端部2aでは、犠牲層9のエッチング時にエッチング液が圧電膜3に接触することが考えられ、圧電膜3に本来望ましくないエッチングが進行し、圧電膜3の品質を劣化させる可能性がある。さらに、デバイス完成後も圧電膜3が外気及び外部の湿気に直接曝されることになり、圧電膜3の品質の劣化が生じる可能性がある。本実施の形態によれば、下部電極2の先端部2aはSiO2に代表される誘電体膜(付加パターン10)で保護されているため、デバイス形成工程中ならびにデバイス完成後共に、圧電膜3がエッチング液、外気、外部の湿気等に触れることを防ぎ、保護することができる。したがって、圧電膜3の品質の劣化を防止することができる。
なお、本実施の形態において、基板1、下部電極2及び上部電極4の電極膜、圧電膜3、付加パターン10の各材料は上記に限定されず、他の材料を使用してもよい。
また、上記の膜構成は圧電薄膜共振子の主要構成要素のみを記しており、例えば、下部電極2や上部電極4が2層以上の層構成であったり、上部電極4の上に誘電体膜が設けられていてもよい。上部電極4の上の誘電体膜は、例えば、保護膜あるいは周波数調整用としての役割を担う。「周波数調整用としての役割」とは、下部電極と上部電極とが対向する共振部における機械的振動を増減させるために、上部電極上に質量を与える役割のことである。
また、本実施の形態では、下部電極4と上部電極2とが対向する共振部R1は楕円形状であったが、これ以外に、互いに平行な2辺を含まない多角形であっても同様な効果が得られる。「互いに平行な2辺を含まない多角形」とは、例えば五角形や七角形などがある。
また、本実施の形態では、基板1の平坦主面上に空隙6を備えた圧電薄膜共振器としたが、基板1における共振部R1に重なる領域に空隙を持つ圧電薄膜共振子でも同様な効果が得られる。基板1における空隙は、上部電極4/圧電膜3/下部電極2を形成した後の基板1に、ドライエッチングの手法を用いて形成することができる。
(実施例2)
本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子について、共振特性の改善効果を解析した。
図4Aは、共振特性解析に用いた圧電薄膜共振子の部分断面図である。図4Bは、有限要素法を用いた圧電薄膜共振子の共振特性解析結果を示す。圧電膜3のエッチングによって生じる斜面の角度βと反共振周波数におけるインピーダンスZaの関係を示している。すなわち、図4Bは、図4Aにおける下部電極2の表面に対する圧電膜3の端面3aの角度βと、上部電極4の端部4aに対する圧電膜3のオーバーエッチング量Dを変化させた場合の計算結果を示している。本実施例では、圧電膜3のオーバーエッチング量Dを0μm、0.625μm、1.25μmとし、角度βを15度、30度、45度、60度、75度、90度としたときの、インピーダンスZaについて解析を行った。インピーダンスZaについては、数値が大きいほど反共振Qの良好な共振器であることを示している。
よって、インピーダンスZaが大きな圧電薄膜共振器をフィルタに適用することにより、低損失なフィルタを実現することができる。
なお、本実施例では、角度βが15〜90度のときのインピーダンスZaについて説明したが、角度βは90度よりも大きな角度(すなわち圧電膜3の端面3aが逆テーパ)であってもよい。その場合であっても、角度βが90度のときとほぼ同様の値のインピーダンスZaが得られる。
本実施例における計測に使用した圧電薄膜共振子において、上部電極4、下部電極2は、共にRuで形成されている。圧電膜3は、AlNで形成されている。図4Bに示す計算結果によると、インピーダンスZaは、角度βが90度に近いほど大きな値を示し、オーバーエッチング量Dの変化に対してばらつきが小さくなっていることが分かる。また、圧電膜3の端面3aの角度βが90度に近づけば、圧電膜3のオーバーエッチングを必要としなくてもインピーダンスZaが改善するばかりでなく、再現性に乏しいオーバーエッチングを活用した製造工程上の不安定要因が削除されることになる。
さらに、オーバーエッチングにより形成された圧電膜3の端面3aのうち、特に上部電極4が庇状になっている上部電極4と圧電膜3との界面においては、圧電薄膜共振子の上面側の保護膜兼周波数調整膜となるSiO2等の誘電体膜(不図示)の形成が困難であり、誘電体膜が実質的な保護膜として機能していない場合が想定される。この課題に対しても、圧電膜3の端面3aを下部電極2に対して概ね垂直形状とすることにより、上部電極4を庇状に形成する必要が無くなり、上部電極4と圧電膜3の界面にも有意な保護膜を形成できることから、耐湿性の効果が向上することになる。
図5は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子の変形例1である。図5に示す圧電薄膜共振子は、下部電極2の保持部2b側の付加パターン10の上に、さらに付加パターン12を備えたものである。このような構成とすることにより、下部電極2における保持部2b近傍の膜厚をさらに厚くすることができるので、機械的強度を向上させることができる。なお、下部電極2の先端部2a側の付加パターン10は、保持部10b側の付加パターン10及び12のように二層としてもよいが、圧電膜3の耐湿性を向上できればよいため少なくとも一層あればよい。
図6は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子の変形例2である。図6に示す圧電薄膜共振子は、図5に示す圧電薄膜共振子における付加パターン10を圧電膜3と下部電極2との間に潜り込ませて配置したものである。このような構成とすることにより、下部電極2における保持部2b近傍の膜厚をさらに厚くすることができるので、機械的強度を向上させることができる。
〔2.通信モジュールの構成〕
図7は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えた通信モジュールの一例を示す。図7に示すように、デュープレクサ62は、受信フィルタ62aと送信フィルタ62bとを備えている。また、受信フィルタ62aには、例えばバランス出力に対応した受信端子63a及び63bが接続されている。また、送信フィルタ62bは、パワーアンプ64を介して送信端子65に接続している。ここで、受信フィルタ62a、送信フィルタ62bの双方、或いは何れか一方は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えている。
受信動作を行う際、受信フィルタ62aは、アンテナ端子61を介して入力される受信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、受信端子63a及び63bから外部へ出力する。また、送信動作を行う際、送信フィルタ62bは、送信端子65から入力されてパワーアンプ64で増幅された送信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、アンテナ端子61から外部へ出力する。
本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を通信モジュールに備えることで、下部電極の機械的強度と下部電極先端部での耐湿性の向上、および、圧電膜エッチング形状制御による共振特性が改善された通信モジュールを得ることができる。
なお、図7に示す通信モジュールの構成は一例であり、他の形態の通信モジュールに本実施の形態にかかるフィルタを搭載しても、同様の効果が得られる。
〔3.通信装置の構成〕
図8は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子、または前述の通信モジュールを備えた通信装置の一例として、携帯電話端末のRFブロックを示す。また、図8に示す通信装置は、GSM(Global System for Mobile Communications)通信方式及びW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)通信方式に対応した携帯電話端末の構成を示す。また、本実施の形態におけるGSM通信方式は、850MHz帯、950MHz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯に対応している。また、携帯電話端末は、図8に示す構成以外にマイクロホン、スピーカー、液晶ディスプレイなどを備えているが、本実施の形態における説明では不要であるため図示を省略した。ここで、受信フィルタ73a、送信フィルタ73b,77〜80は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えている。
まず、アンテナ71を介して入力される受信信号は、その通信方式がW−CDMAかGSMかによってアンテナスイッチ回路72で、動作の対象とするLSIを選択する。入力される受信信号がW−CDMA通信方式に対応している場合は、受信信号をデュープレクサ73に出力するように切り換える。デュープレクサ73に入力される受信信号は、受信フィルタ73aで所定の周波数帯域に制限されて、バランス型の受信信号がLNA74に出力される。LNA74は、入力される受信信号を増幅し、LSI76に出力する。LSI76では、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御したりする。
一方、信号を送信する場合は、LSI76は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ75で増幅されて送信フィルタ73bに入力される。送信フィルタ73bは、入力される送信信号のうち所定の周波数帯域の信号のみを通過させる。送信フィルタ73bから出力される送信信号は、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
また、入力される受信信号がGSM通信方式に対応した信号である場合は、アンテナスイッチ回路72は、周波数帯域に応じて受信フィルタ77〜80のうちいずれか一つを選択し、受信信号を出力する。受信フィルタ77〜80のうちいずれか一つで帯域制限された受信信号は、LSI83に入力される。LSI83は、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御したりする。一方、信号を送信する場合は、LSI83は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ81または82で増幅されて、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を通信装置に備えることで、下部電極の機械的強度と下部電極先端部での耐湿性の向上、および、圧電膜エッチング形状制御による共振特性が改善された通信装置を得ることができる。
なお、図8に示す通信装置は一例であり、少なくとも本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えた通信装置であれば、他の構成を有する通信装置であっても本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
〔4.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、付加パターン10、12を備えたことにより、下部電極2の機械的強度を向上することができるとともに、下部電極2の先端部2aでの耐湿性を向上することができる。すなわち、下部電極2の保持部2b側に配された付加パターン10は、下部電極2の膜厚を部分的に厚くすることができるため、下部電極2の機械的強度を向上させることができる。
また、下部電極2の先端部2a側に配された付加パターン10は、圧電膜3が犠牲層9に接しない配置にすることで、犠牲層9をエッチング液で除去する際に、エッチング液が圧電膜3を侵食することを防止することができる。また、外気、外部の湿気が圧電膜3に触れることを防止できるので、圧電膜3の品質の低下を防ぐことができる。
また、付加パターン10の上にさらに付加パターン12を備えることにより、下部電極2の保持部2b近傍の膜厚をさらに厚くすることができるため、下部電極2の機械的強度を向上することができる。
また、圧電膜3の端面3aのエッチング形状を制御して、端面3aと基板1との角度βが略90度になるように圧電膜3をエッチングすることができるため、共振特性を改善することができる。
また、下部電極2と基板1との間にドーム状の空隙6を備えたことにより、基板1の加工が施されていない平坦主面上に圧電薄膜共振子を形成するため、生産性向上とそれに伴う低コスト化が図れる。また、基板1に空隙を備えないため、基板1の機械的強度も図ることができる。
また、下部電極2と圧電膜3と上部電極4とを含む積層膜の応力は、圧縮応力である構成としたことにより、基板1の上に形成された積層膜と基板1の表面との間に再現性良く空隙6を形成することができ、空隙6が潰れることを抑制することができる。
また、共振部R1の形状は楕円形としたことにより、下部電極2及び上部電極4の端部や圧電膜3の外周で反射された弾性波が共振部R1内で横方向(基板1の表面の面方向)の定在波として存在することを抑制することができる。これにより、通過帯域内にリップルが発生することを抑制することができる。
また、共振部R1の形状は非平行からなる多角形としたことにより、下部電極2及び上部電極4の端部や圧電膜3の外周で反射された弾性波が共振部R1内で横方向の定在波として存在することを抑制することができる。これにより、通過帯域内にリップルが発生することを抑制することができる。
本実施の形態に関して、以下の付記を開示する。
(付記1)
基板と、
前記基板上に備わる下部電極と、
前記基板上および下部電極上に備わる圧電膜と、
前記圧電膜上に備わる上部電極と、
前記下部電極と前記上部電極とが対向する領域である共振部と重なる、前記下部電極と前記基板との間に備わる空隙とを備えた圧電薄膜共振子であって、
前記下部電極の上における、前記共振部と非共振部との境界部分を含む位置に付加パターンを備えた、圧電薄膜共振子。
(付記2)
前記空隙は、ドーム形状である、付記1記載の圧電薄膜共振子。
(付記3)
前記空隙の端部と前記下部電極の先端部とは、平面形状が同一形状である、付記1記載の圧電薄膜共振子。
(付記4)
前記付加パターンは、誘電体材料で形成されている、付記1〜3の何れかに一項記載の圧電薄膜共振子。
(付記5)
前記付加パターンは、積層膜である、付記1〜4の何れかに一項記載の圧電薄膜共振子。
(付記6)
前記付加パターンは、
積層膜からなり、
前記積層膜の基板に接する最下層の材料が誘電体材料で形成され、前記積層膜の最上層の材料が圧電膜除去用エッチング液に対して可溶な材料で形成されている、付記1〜5の何れかに一項記載の圧電薄膜共振子。
(付記7)
前記下部電極、前記圧電膜、前記上部電極を含む積層膜の応力は、圧縮応力である、付記1〜6の何れか一項記載の圧電薄膜共振子。
(付記8)
前記共振部は、平面形状が楕円形である、付記1〜7の何れか一項記載の圧電薄膜共振子。
(付記9)
前記共振部は、非平行な線分で囲まれた多角形である、付記1〜7の何れか一項記載の圧電薄膜共振子。
(付記10)
外部から前記空隙に通じる孔部を備えた、付記1〜9の何れか一項記載の圧電薄膜共振子。
(付記11)
前記圧電膜は、窒化アルミニウムまたは酸化亜鉛を主成分とする材料である、付記1〜10の何れか一項記載の圧電薄膜共振子。
(付記12)
圧電薄膜共振子を備えた通信モジュールであって、
前記圧電薄膜共振子は、
基板と、
前記基板上に備わる下部電極と、
前記基板上および下部電極上に備わる圧電膜と、
前記圧電膜上に備わる上部電極と、
前記下部電極と前記上部電極とが対向する領域である共振部と重なる、前記下部電極と前記基板との間に備わる空隙とを備えた圧電薄膜共振子であって、
前記下部電極の上における、前記共振部と非共振部との境界部分を含む位置に付加パターンを備えた、通信モジュール。
(付記13)
圧電薄膜共振子を備えた通信装置であって、
前記圧電薄膜共振子は、
基板と、
前記基板上に備わる下部電極と、
前記基板上および下部電極上に備わる圧電膜と、
前記圧電膜上に備わる上部電極と、
前記下部電極と前記上部電極とが対向する領域である共振部と重なる、前記下部電極と前記基板との間に備わる空隙とを備えた圧電薄膜共振子であって、
前記下部電極の上における、前記共振部と非共振部との境界部分を含む位置に付加パターンを備えた、通信装置。
本願は、圧電薄膜共振子、フィルタ、デュープレクサ、通信モジュール、通信装置に有用である。
1 基板
2 下部電極
3 圧電膜
4 上部電極
6 空隙
10、12 付加パターン
11 エッチング液導入孔

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板上に備わる下部電極と、
    前記基板上および下部電極上に備わる圧電膜と、
    前記圧電膜上に備わる上部電極と、
    前記下部電極と前記上部電極とが対向する領域である共振部と重なる、前記下部電極と前記基板との間に備わる空隙とを備えた圧電薄膜共振子であって、
    前記下部電極の上における、前記共振部と非共振部との境界部分を含む位置に付加パターンを備えた、圧電薄膜共振子。
  2. 前記空隙は、ドーム形状である、請求項1記載の圧電薄膜共振子。
  3. 前記空隙の端部と前記下部電極の先端部とは、平面形状が同一形状である、請求項1記載の圧電薄膜共振子。
  4. 前記付加パターンは、誘電体材料で形成されている、請求項1〜3の何れかに一項記載の圧電薄膜共振子。
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