JP5689080B2 - 圧電薄膜共振子、通信モジュール、通信装置 - Google Patents

圧電薄膜共振子、通信モジュール、通信装置 Download PDF

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Description

本願の開示は、圧電薄膜共振子、通信モジュール、通信装置に関する。
近年、携帯電話に代表される無線機器の急速な普及により、圧電材料を用いた弾性表面波(SAW)や厚み振動波(BAW)を用いた共振子を複数組み合わせることにより特定の周波数帯の電気信号のみを通過させる特徴を持った高周波通信用のフィルタ素子が開発されている。これまでは主として誘電体フィルタとSAWフィルタが使用されてきたが、最近では、特に高周波での特性が良好で、かつ小型化とモノリシック化が可能な素子である圧電薄膜共振子を用いて構成されたフィルタが注目されつつある。
圧電薄膜共振子は、電極面に対して垂直方向に伝搬する振動を基本振動モードとしているが、電極面に対して平行方向に伝搬する他の振動モードが存在する場合がある。このような、電極面に対して平行方向に伝搬する振動は、「横モードスプリアス」と呼ばれ、基本振動モードに対してノイズである。
特許文献1は、圧電薄膜の少なくとも一部を挟んで存在する上部電極と下部電極の対向する部分において、上部電極に複数個の孔が設けられ、前記複数個の孔がそれぞれ不規則に配置、不規則な大きさで配置、あるいは不規則な形状で配置することで、横モードスプリアスを抑制する圧電薄膜共振子を開示している。
特開2007−184816公報
しかしながら、特許文献1に開示されている圧電薄膜共振子では、横モードスプリアスを抑制するための孔の配置方法やパターン設計が困難であるといった課題がある。
本願に開示する圧電薄膜共振子は、基板と、前記基板の上に配されている下部電極と、前記下部電極の上に配されている圧電膜と、前記圧電膜の少なくとも一部を挟んで前記下部電極に対向配置されている上部電極とを備えた圧電薄膜共振子であって、前記上部電極は、少なくとも前記下部電極に対向する領域に複数の凹凸パターンが形成され、前記凹凸パターンは、前記領域の中心部で密配置、前記領域の外周部で疎配置になるように形成されている。
本願に開示する圧電薄膜共振子は、基板と、前記基板の上に配されている下部電極と、前記下部電極の上に配されている圧電膜と、前記圧電膜の少なくとも一部を挟んで前記下部電極に対向配置されている上部電極とを備えた圧電薄膜共振子であって、前記上部電極の上に配されている質量負荷膜を備え、前記質量負荷膜は、少なくとも前記下部電極に対向する領域に複数の凹凸パターンが形成され、前記凹凸パターンは、前記領域の中心部で密配置、前記領域の外周部で疎配置になるように形成されている。
本願の開示によれば、簡単に不要スプリアスを低減することができる。
不規則な位置に孔を備えた上部電極の平面図 不規則な形状の孔を備えた上部電極の平面図 不規則な大きさの孔を備えた上部電極の平面図 実施の形態にかかる圧電薄膜共振子の平面図 図2AにおけるA−A部の断面図 圧電薄膜共振子の製造工程を示す断面図 圧電薄膜共振子の製造工程を示す断面図 圧電薄膜共振子の製造工程を示す断面図 圧電薄膜共振子の製造工程を示す断面図 実施例1にかかる質量負荷膜の平面図 圧電薄膜共振子の共振特性を示す特性図 比較例2にかかる質量負荷膜の平面図 圧電薄膜共振子の共振特性を示す特性図 比較例3にかかる質量負荷膜の平面図 圧電薄膜共振子の共振特性を示す特性図 質量負荷膜の変形例を示す平面図 実施例2にかかる圧電薄膜共振子の断面図 実施例3にかかるラダー型フィルタの回路図 実施例3にかかるラティス型フィルタの回路図 通信モジュールのブロック図 通信装置のブロック図 質量負荷膜の変形例を示す平面図
(実施の形態)
〔1.圧電薄膜共振子の構成〕
圧電薄膜共振子の中には、FBAR(Film Bulk
Acoustic Resonator)タイプとSMR(Solidly Mounted Resonator)タイプがある。
前者は、基板上に、主要構成要素として、上部電極/圧電膜/下部電極の構造を有し、上部電極と下部電極が対向する部分の下部電極下に空隙が形成されている。ここで、空隙は、下部電極が配置された基板表面に設けた犠牲層のウェットエッチング、あるいは裏面からの基板のウェットエッチング、又はドライエッチング等により形成される。また、後者は上記の空隙の代わりに、音響インピーダンスが高い膜と低い膜を交互にλ/4(λ:弾性波の波長)の膜厚で積層し音響反射膜として利用する構造のものである。
圧電薄膜共振子の電極膜としては、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)などを用いることができる。また、圧電膜としては、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛(PbTiO3)などを用いることができる。また、基板としては、シリコン(Si)、ガラス、セラミックス等を用いることができる。
圧電薄膜共振子の上部電極と下部電極との間に電気信号としての高周波電圧を印加すると、上部電極と下部電極に挟まれた圧電膜内部に逆圧電効果に起因する弾性波が励振される。また、弾性波によって生じる歪は圧電効果により電気信号に変換される。このような弾性波は、上部電極膜と下部電極膜がそれぞれ空気に接している面で全反射されるため、圧電膜の厚み方向に主変位をもつ縦振動波となる。このような共振現象を利用することで、所望の周波数特性を有する共振子(あるいはこれを複数接続して形成されるフィルタ)を得ることができる。
例えば、FBARタイプの圧電薄膜共振子では、空隙上に形成された上部電極膜/圧電膜/下部電極膜を主要な構成要素とする積層構造部分の総膜厚Hが、弾性波の波長λの1/2(1/2波長)の整数倍(n倍)となる周波数(H=nλ/2)において共振が生じる。ここで、圧電膜の材質によって決まる弾性波の伝搬速度をVとすると、共振周波数Fは、
F=nV/2H
により求めることができる。したがって、積層構造の総膜厚Hにより、共振周波数Fが制御できる。
圧電薄膜共振子は、電極面に対して垂直方向に伝搬する振動を基本振動モードとしているが、電極面に対して平行方向に伝搬する他の振動モードが存在する場合がある。このような、電極面に対して平行方向に伝搬する振動は、「横モードスプリアス」と呼ばれ、基本振動モードに対してノイズである。
特開2007−184816公報は、圧電薄膜の少なくとも一部を挟んで存在する上部電極と下部電極の対向する部分に複数の孔を設け、孔の配置、大きさ、または形状を調整することで横モードスプリアスを抑制する圧電薄膜共振子を開示している。図1Aは、複数個の孔102を不規則に配置している上部電極101の模式図である。図1Bは、複数個の孔102を不規則な形状で配置している上部電極101の模式図である。図1Cは、複数個の孔102を不規則な大きさで配置している上部電極101の模式図である。
しかしながら、特開2007−184816公報に開示されている圧電薄膜共振子では、横モードスプリアスを抑制するための孔の配置方法やパターン設計が困難であるといった課題がある。
(実施例1)
図2Aは、実施の形態にかかる圧電薄膜共振子(実施例1)の平面図である。図2Bは、図2AにおけるA−A部の断面図である。
図2に示すように、実施例1の圧電薄膜共振子は、基板41、下部電極43、圧電膜44、上部電極45、質量負荷膜51、および周波数調整膜52を備えている。基板41は、一例としてSiで形成されている。下部電極43は、一例としてRu/Crの2層構造としている。圧電膜44は、一例としてAlNで形成されている。上部電極45は、一例として第1層45a(Ru)と第2層45b(Cr)の2層構造としている。下部電極43、圧電膜44、上部電極45は、スパッタリング法等などの成膜方法によって基板41上に形成することができる。
例えば、2GHzの共振周波数を有する圧電薄膜共振子の場合、各層のおおよその膜厚は、下部電極43のRu膜が250nm、下部電極43のCr膜が100nm、圧電膜44(AlN)が1150nm、上部電極45の第2層45b(Cr)が20nm、上部電極45の第1層45a(Ru)が250nmとすることができる。また、質量負荷膜51は、一例として膜厚が50nmのTiで形成されている。質量負荷膜51は、上部電極45の第2層45bの上における、少なくとも上部電極45と下部電極43とが対向する部分を含む領域に形成する。また、周波数調整膜52は、質量負荷膜51を覆うように第2層45bの上部に形成されている。周波数調整膜52は、一例としてSiO2で形成されている。
なお、各層の膜厚はフィルタの要求仕様に応じて異なり、下部電極43、上部電極45、圧電膜44、質量負荷膜51、および周波数調整膜52は、上述以外の仕様も可能である。また、下部電極43および上部電極45は、実施例1では各々2層構造としているが、1層構造でもよい。また、質量負荷膜51は、実施例1では上部電極45の第2層45bの上部に配置しているが、第1層45aと第2層45bとの間に挟む構成としてもよい。上部電極45と下部電極43とが対向する領域における下部電極43と基板41との間には、ドーム状の空隙(膨らみ)が形成されている。「ドーム状の空隙」とは、例えば空隙の周辺では空隙の高さが小さく、空隙の中央ほど空隙の高さが高くなるような形状の膨らみである。
図3A〜図3Dは、実施例1にかかる圧電薄膜共振子の製造工程を示す断面図である。まず、図3Aに示すように。Siで形成されている基板41上に、例えば酸化マグネシウム(MgO)等を含む犠牲層49を、例えばスパッタリング法または蒸着法を用いて形成する。なお、基板41は、Si以外に、石英基板、ガラス基板、セラミックス基板、GaAs基板等で実現することができる。特に、後述する空隙形成工程において犠牲層49をエッチングする際に、エッチング液で基板41をエッチングしないよう、エッチングの難しい基板を用いることが好ましい。また、犠牲層49は、ZnO、Ge、Ti、Cu等、エッチング液あるいはエッチングガスにより容易に溶解できる材料で形成することが好ましい。犠牲層49を形成した後、露光技術とエッチング技術とを用いて、犠牲層49を任意の形状にする。
次に、図3Bに示すように、基板41及び犠牲層49の上に下部電極43を形成する。下部電極43は、Ru/Crをスパッタリング法等により成膜することができる。次に、露光技術とエッチング技術とを用いて、犠牲層49を覆うように、下部電極43を任意の形状にパターニングする。この時、下部電極43に、犠牲層49をエッチングする媒体を導入するための導入路48と導入孔49(図2A参照)と形成することが好ましい。次に、基板41及び下部電極43の上に圧電膜44(AlN)を、スパッタリング法等により成膜する。次に、圧電膜44の上に上部電極45の第1層45a(Ru)を成膜し、第1層45aの上に第2層45b(Cr)を成膜する。
次に、図3Cに示すように、第2層45bの上に質量負荷膜51(Ti)をスパッタリング法等により成膜する。次に、露光技術とエッチング技術とを用いて、少なくとも上部電極45と下部電極43とが対向した領域を含む領域の質量負荷膜51を所望の形状にパターニングする。ここで、質量負荷膜51は、図4に示すように、少なくとも上部電極45と下部電極43とが対向する領域における上部電極45上に、島構造の複数パターン(以下、島パターン51aと称する)として形成される。なお、島パターン51aの構成については後述する。
次に、露光技術とエッチング技術を用いて、上部電極45を所望の形状にパターニングする。次に、露光技術とエッチング技術により圧電膜44を所望の形状にパターニングする。
次に、図3Dに示すように、周波数調整膜52(SiO2)をスパッタリング等により成膜する。ここで、周波数調整膜52の材料はSiO2に限定されず、励起エネルギーなどにより、その一部を漸減できる金属酸化膜や金属窒化膜などの他の絶縁膜であっても構わない。次に、露光技術とエッチング技術によって、上部電極45上にある周波数調整膜52を除去し、その部分にバンプパッド(不図示)を形成する。最後に、露光技術とエッチング技術により、下部電極43の一部に形成されている導入孔47(図2A参照)上の周波数調整膜52を除去した後、導入孔47より導入路48を経て下部電極43下へ犠牲層エッチング媒体を導入して犠牲層49を除去する。これにより、上部電極45と下部電極43とが対向する領域の下方に、ドーム状の膨らみを有する空隙42が形成される。犠牲層49をエッチングするためのエッチング液としては、犠牲層49以外の圧電薄膜共振子を構成する材料、特にエッチング媒体が接触する犠牲層49上の電極材料をエッチングしない素性であることが好ましい。
なお、本実施例の効果を得るにあたっては、基板、電極膜、圧電膜の各材料は上記に限定されず、上記他の材料でもよい。また、上記の物理的な空隙の変わりに、音響インピーダンスが高い膜と低い膜が交互にλ/4(λ:弾性波の波長)の膜厚で積層した音響反射膜を形成する構造であっても構わない。
図4は、上部電極45における対向領域の中心部近傍の平面図である。図4に示すように、島パターン51aは、対向領域の中心部(線分L1と線分L2との交点)で密(高密度)に配置され、対向領域の外周部で疎(低密度)に配置されている。本実施例では、島パターン51aは、対向領域の中心部で密配置、外周部で疎配置になるように、中心部と外周部との間の部分では一定の割合でピッチを異ならせて配置している。ここで、「島パターン」または「島構造」とは、質量負荷膜51が共振子上でドットパターンとして複数形成されていることを示す。また、質量負荷膜51(Ti)のエッチングは、ドライエッチング、ウェットエッチングの双方を用いることができるが、微細なパターン形状が容易に得られること、アンダーエッチングが少ないことから、ドライエッチングを用いることが好ましい。また、質量負荷膜51の形状は、膜厚よりも低い高さであってもかまわないが、膜厚に相当する高さを有するように形成することにより、パターン形成時のエッチングバラツキを低減することができる。また、質量負荷膜51と上部電極45との組み合わせとしては、エッチング選択性のある材料の組み合わせにすれば、他の膜への損傷が少なく、優れた特性の弾性波デバイスを安定して提供することができる。
図5は、実施例1にかかる圧電薄膜共振子の共振特性を示す。図5において、実線は、実施例1にかかる圧電薄膜共振子の共振特性である。破線は、質量負荷膜を備えていない圧電薄膜共振子の共振特性である。共振周波数は、2015MHzまたはその周辺である。図5に示す共振特性を得るために用いた圧電薄膜共振子において、質量負荷膜51の島パターン51aは、図4に示すように、上部電極45と下部電極43とが対向する領域の中心部で密配置、外周部で疎配置になるように形成されている。ここで、1つの島パターン51aは、例えば平面形状が直径2μmの円形としている。島パターン51aの配置方法は、例えば対向領域の中心(図4における線分L1とL2との交点)に1つ配置し(以下、中心パターンと称する)、その中心パターンに対して上下左右方向に7μmのピッチで隣り合うように配置している(以下、隣接パターンと称する)。また、隣接パターンに対して上下左右方向に隣り合う島パターン(以下、隣々接パターンと称する)は、例えば中心パターンと隣接パターンとのピッチ(7μm)に対して一定量(1μm)増加させた8μmピッチで配置している。さらに、隣々接パターンとそれに上下左右方向に隣り合う島パターンとのピッチは9μmである。つまり、島パターン51aのピッチは、対向領域の中心部から外周部に向かって、初期ピッチ(中心パターンと隣接パターンとのピッチ)から一定の増加量で増加させている。
このような島パターン51aの配置にすることによって、特開2007−184816号公報に開示されているようなパターンの不規則配置に比べて、設計性の優れた簡便な方法で不要スプリアスを低減できる質量負荷膜51を実現することができる。すなわち、質量負荷膜51の島パターン51aを、対向領域の中心部を密配置とし、対向領域の外周部を疎配置とすることは、擬似的に中心部の膜密度を高くし、外周部の膜密度を低くしていることとを等しいことになる。その結果、主振動である厚み縦振動以外の不要スプリアスの要因となる横方向の弾性波の閉じ込め効果が少なくなり、結果として不要スプリアスが低減される。
また、図5には、実施例1にかかる共振特性と比較するため、質量負荷膜を備えていない圧電薄膜共振子の共振特性(比較例1)を併せて示している。図5は、共振周波数近傍における圧電薄膜共振子の通過特性を示すもので、共振周波数(2015MHz)付近で損失が最小となり、共振周波数から離れるのに従い損失が増加する。2つの圧電薄膜共振子の共振特性を比べると、比較例の圧電薄膜共振子は、共振周波数より低周波側に横モードによるスプリアスが見られるが、本実施例の圧電薄膜共振子では、共振周波数より低周波側に現れる横モードによるスプリアスが低減できていることが分かる。共振周波数より低周波側のスプリアスは、本圧電薄膜共振子を用いてフィルタ素子を構成した場合に帯域内のリップルとして損失が増加し、フィルタ特性の劣化に繋がる。
図6は、島パターン151aを等周期で配置した質量負荷膜151の平面図である(比較例2)。図7は、図6に示す質量負荷膜151を備えた圧電薄膜共振子の共振特性と、質量負荷膜を備えていない圧電薄膜共振子の共振特性とを示す。図6に示すように、上部電極45の上に一様に等周期配置された複数の島パターン151aを含む質量負荷膜151を備えた圧電薄膜共振子(比較例2)では、図7に示すように質量負荷膜を備えていない圧電薄膜共振子(比較例1)で生じているスプリアスレベルに対して、大きな変化は見られなかった。
図8は、島パターン251aを、対向領域の中心部(線分L1とL2との交点)で疎配置、外周部で密配置になるように配置されている質量負荷膜251の平面図を示す(比較例3)。図9は、図8で示す質量負荷膜251を備えた圧電薄膜共振子(比較例3)の共振特性と、質量負荷膜を備えていない圧電薄膜共振子(比較例1)の共振特性とを示す。図8に示すように、対向領域の中心部で疎配置、外周部で密配置された複数の島パターン251aを含む質量負荷膜251を備えている圧電薄膜共振子では、図9に示すように質量負荷膜を備えていない圧電薄膜共振子(比較例1)で生じているスプリアスレベルに対して、変化は見られなかった。
ここで、質量負荷膜51に備わる複数パターンの形状は、島状に限らず、ホール状であっても構わない。また、複数パターンの配置方法は、上記の他に、図10に示すように複数パターンの配置の中心位置(線分L11とL12との交点)が、上部電極と下部電極の対向領域の中心部(線分L1とL2との交点)に対してずれて配置されていても構わない。また、本実施例では、一定の割合でピッチを増加させることによって、質量負荷膜を対向領域の中心部で密配置、外周部で疎配置になるように配置しているが、別の規則性を持った方法で上記構造を形成しても構わない。
なお、本実施の形態の効果を得るにあたって、基板41、上部電極45、下部電極43、圧電膜44、質量付加膜51の各材料は上記に限定されず、他の材料を使用してもよい。また、上記の膜構成は圧電薄膜共振子の主要構成要素のみを記しており、例えば、下部電極43の下や上部電極45の上に誘電体膜が設けられていてもよい。下部電極43の下の誘電体膜は、例えば、補強材として、あるいはエッチングのストップ層としての役割を担う。上部電極45の上の誘電体膜は、例えば、パシベーション膜あるいは周波数調整用としての役割を担う。
また、空隙42は、基板41に対して複合膜側にドーム形状に膨らませているため、基板41をエッチングする必要がなく、生産性の向上が図れる。また、基板41をエッチングしないため、基板41の機械的強度の劣化防止も図ることができる。更に、空隙42を形成する領域は小さくて済むため、集積化を図ることができる。
更に、上部電極45と下部電極43とが対向する領域の形状は、図2Aに示すように本実施の形態では楕円形としているが、対向する辺が非平行である多角形としてもよい。対向領域の形状を、対向する辺が非平行である多角形とすることにより、平行な辺が存在しないため、電極の外周で反射された弾性波が共振部分で横方向の定在波として存在することを抑制することができる。これにより、通過帯域内にリップルが発生することを抑制することができる。
また、本実施例では、基板41の平坦主面の上に空隙42を形成しているが、下部電極43の下の基板41に空隙42を持つ圧電薄膜共振子であっても、本実施例の効果と同様な効果が得られる。下部電極43の下の空隙42は、上部電極45/圧電膜44/下部電極43を形成した後の基板41にドライエッチングの手法を用いて形成することができる。
(実施例2)
図11は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子(実施例2)の断面図である。図11に示す圧電薄膜共振子において、実施例1の圧電薄膜共振子と同様の構成要素については、同一符号を付与して、詳細な説明は省略する。図11に示す圧電薄膜共振子は、実施例1に示す上部電極45に代えて、質量負荷部53cが形成されている上部電極53を備えている。
基板41は、Siで形成されている。下部電極43は、Ru/Crの2層構造としている。圧電膜44は、AlNで形成されている。上部電極53は、Ruで形成されている第1層53aと、Crで形成されている第2層53bの2層構造となっている。下部電極43、圧電膜44、上部電極53は、スパッタリング法等などの成膜方法によって形成することができる。例えば、2GHzの共振周波数を有する圧電薄膜共振子の場合、各層のおおよその膜厚は、下部電極43のRu膜が250nm、下部電極43のCr膜が100nm、圧電膜44(AlN)が1150nm、上部電極53の第1層53a(Ru)が250nm、上部電極53の第2層53b(Cr)が20nmとなっている。更に、対向領域における最上層には、SiO2を含む周波数調整膜52が備わる。なお、各層の膜厚はフィルタの要求仕様に応じて異なり、電極膜、圧電膜、周波数調整膜も上述以外の構成も可能である。また、下部電極43および上部電極53は、本実施例では2層構造としているが1層構造でもよい。
ここで上部電極53には、その一部を用いて、図4で示すように上部電極と下部電極とが対向する領域の中心部で密配置、外周部で疎配置になるような複数の凹凸からなる質量負荷部53cが形成されている。図11に示すように、上部電極53の一部に、複数の凹凸からなる質量負荷部53cを形成することにより、追加の膜を用いることなく安価にスプリアスを低減することができる。
(実施例3)
図12は、ラダー型フィルタの回路図である。図12に示すラダー型フィルタは、入力端子22と出力端子24との間(直列腕)に直列共振子S1〜S3が接続されている。直列共振子S1と直列共振子S2との間とグランドとの間には、並列共振子P1が接続されている。直列共振子S2と直列共振子S3との間とグランドとの間には、並列共振子P2が接続されている。直列共振子S1〜S3、並列共振子P1及びP2は、圧電薄膜共振子で実現することができる。なお、直列共振子S1〜S3、並列共振子P1及びP2のうち、少なくとも何れか一つに、実施例1に係る圧電薄膜共振子を用いることができる。
実施例1にかかる質量負荷膜45または実施例2にかかる質量負荷部53cを、島構造あるいはホール構造で形成し、各共振子の質量負荷膜の面積を制御し、かつ同一ピッチで配置することによって、各共振子の共振周波数を制御することができる。また、各共振子で発生するスプリアスの発生位置(周波数)を分散させることができ、複数の圧電薄膜共振子を備えた弾性波デバイスにおいては、スプリアスを低減した優れた特性を得ることができる。
実施例3において、実施例1および実施例2に係る圧電薄膜共振子をラダー型フィルタに用いた場合を例に示したが、ラティス型フィルタ等他の弾性波デバイスに用いてもよい。なお、ラティス型フィルタは、図13に示すように、直列共振子S4が入力端子22aと出力端子24aとの間に接続され、直列共振子S5が入力端子22bと出力端子24bとの間に接続されている。並列共振子P3は、入力端子22aと出力端子24bとの間に接続されている。並列共振子P4は、入力端子22bと出力端子24aとの間に接続されている。直列共振子S4及びS5、並列共振子P3及びP4のうち少なくとも一つの共振子は、実施例1または実施例2にかかる圧電薄膜共振子で実現することができる。
〔2.通信モジュールの構成〕
図14は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えた通信モジュールの一例を示す。図14に示すように、デュープレクサ62は、受信フィルタ62aと送信フィルタ62bとを備えている。また、受信フィルタ62aには、例えばバランス出力に対応した受信端子63a及び63bが接続されている。また、送信フィルタ62bは、パワーアンプ64を介して送信端子65に接続している。ここで、受信フィルタ62a、送信フィルタ62bは、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えている。
受信動作を行う際、受信フィルタ62aは、アンテナ端子61を介して入力される受信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、受信端子63a及び63bから外部へ出力する。また、送信動作を行う際、送信フィルタ62bは、送信端子65から入力されてパワーアンプ64で増幅された送信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、アンテナ端子61から外部へ出力する。
本実施の形態によれば、スプリアスを低減することができる通信モジュールを、安価に実現することができる。
なお、図14に示す通信モジュールの構成は一例であり、他の形態の通信モジュールに本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を搭載しても、同様の効果が得られる。
〔3.通信装置の構成〕
図15は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子、または前述の通信モジュールを備えた通信装置の一例として、携帯電話端末のRFブロックを示す。また、図15に示す通信装置は、GSM(Global System for Mobile Communications)通信方式及びW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)通信方式に対応した携帯電話端末の構成を示す。また、本実施の形態におけるGSM通信方式は、850MHz帯、950MHz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯に対応している。また、携帯電話端末は、図15に示す構成以外にマイクロホン、スピーカー、液晶ディスプレイなどを備えているが、本実施の形態における説明では不要であるため図示を省略した。ここで、受信フィルタ73a、77〜80、送信フィルタ73bは、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えている。
まず、アンテナ71を介して入力される受信信号は、その通信方式がW−CDMAかGSMかによってアンテナスイッチ回路72で、動作の対象とするLSIを選択する。入力される受信信号がW−CDMA通信方式に対応している場合は、受信信号をデュープレクサ73に出力するように切り換える。デュープレクサ73に入力される受信信号は、受信フィルタ73aで所定の周波数帯域に制限されて、バランス型の受信信号がLNA74に出力される。LNA74は、入力される受信信号を増幅し、LSI76に出力する。LSI76では、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御したりする。
一方、信号を送信する場合は、LSI76は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ75で増幅されて送信フィルタ73bに入力される。送信フィルタ73bは、入力される送信信号のうち所定の周波数帯域の信号のみを通過させる。送信フィルタ73bから出力される送信信号は、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
また、入力される受信信号がGSM通信方式に対応した信号である場合は、アンテナスイッチ回路72は、周波数帯域に応じて受信フィルタ77〜80のうちいずれか一つを選択し、受信信号を出力する。受信フィルタ77〜80のうちいずれか一つで帯域制限された受信信号は、LSI83に入力される。LSI83は、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御したりする。一方、信号を送信する場合は、LSI83は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ81または82で増幅されて、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
本実施の形態によれば、スプリアスを低減することができる通信装置を、安価に実現することができる。
〔4.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、質量負荷膜51における島パターン51aを、上部電極45と下部電極43との対向領域の中心部に近いほど密配置とし、対向領域の外周部に近いほど疎配置とすることにより、不要スプリアスを低減した優れた特性の圧電薄膜共振子を安価に実現することができる。すなわち、質量負荷膜51の島パターン51aを、対向領域の中心部を密配置とし、対向領域の外周部を疎配置とすることは、擬似的に中心部の膜密度を高くし、外周部の膜密度を低くしていることとを等しいことになる。その結果、主振動である厚み縦振動以外の不要スプリアスの要因となる横方向の弾性波の閉じ込め効果が少なくなり、結果として不要スプリアスが低減される。
なお、実施例1では図4に示すように、質量負荷膜51に島パターン51aを有する構成としたが、質量負荷膜51にホールパターンを有する構成としてもよい。図16は、ホールパターン51bを有する質量負荷膜51の平面図である。図16に示すように、質量負荷膜51にホールパターン51bを設ける場合は、対向領域の中心部(線分L1とL2との交点)に近いほどホールパターン51bを疎配置とし、対向領域の外周部に近いほどホールパターン51bを密配置とする。このような構成の質量負荷膜51を圧電薄膜共振子に備えることで、図5に示す共振特性と同様の共振特性を得られ、不要スプリアスを低減することができる。
本実施の形態に関して、以下の付記を開示する。
(付記1)
基板と、前記基板の上に配されている下部電極と、前記下部電極の上に配されている圧電膜と、前記圧電膜の少なくとも一部を挟んで前記下部電極に対向配置されている上部電極とを備えた圧電薄膜共振子であって、前記上部電極は、少なくとも前記下部電極に対向する領域に複数の凹凸パターンが形成され、前記凹凸パターンは、前記領域の中心部で密配置、前記領域の外周部で疎配置になるように形成されている、圧電薄膜共振子。
上部電極と下部電極との対向領域の形状が方形である場合、この対向領域の外周にある一点から出た横モードの音波は、反対側の平行な辺に垂直に反射して元の点に戻る。このような音波の往復の共振経路が同じものが複数存在する場合、不要スプリアスとして出現する。ここで、対向領域において、上部電極に複数の凹凸が一定の割合でピッチを異ならせて形成することにより、ある一点から出た横モードの音波は、これら凹凸の境界面で反射し、しかも、各凹凸は対向領域の中心部で密、外周部で疎になるように形成することによって同じ共振経路がほとんど存在せず、横モードの定在波の発生を抑制することができ、スプリアスを抑制することができる。
(付記2)
基板と、前記基板の上に配されている下部電極と、前記下部電極の上に配されている圧電膜と、前記圧電膜の少なくとも一部を挟んで前記下部電極に対向配置されている上部電極とを備えた圧電薄膜共振子であって、前記上部電極の上に配されている質量負荷膜を備え、前記質量負荷膜は、少なくとも前記下部電極に対向する領域に複数の凹凸パターンが形成され、前記凹凸パターンは、前記領域の中心部で密配置、前記領域の外周部で疎配置になるように形成されている、圧電薄膜共振子。この構成によれば、スプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記3)
前記凹凸パターンは、中心部で密配置、外周部で疎配置になるように、規則的にピッチを異ならせて形成されている、付記1または2記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、横モードに起因したスプリアスを設計性に優れた方法で抑制することができる。
(付記4)
前記凹凸パターンは、前記上部電極の一部で形成されている、付記1〜3のいずれか一つに記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、電極抵抗が増加することを抑制することができ、低損失でスプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記5)
前記凹凸パターンは、島形状あるいはホール形状のドットパターンが複数形成されている、付記1〜4のうちいずれか一つに記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、スプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記6)
前記上部電極の前記凹凸パターンの上に質量負荷膜が形成されている、付記1〜5のうちいずれか一つに記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、スプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記7)
前記質量負荷膜の形状は、前記質量負荷膜の膜厚に相当する高さで形成する、付記2記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、前記複数パターンの高さを制御よく形成でき、安定してスプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記8)
前記質量負荷膜と前記上部電極は、異なる材料で形成されている、付記2記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、前記複数パターンの高さを制御よく形成でき、安定してスプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記9)
前記質量負荷膜と前記上部電極の材料の組み合わせは、エッチング選択性のある材料の組み合わせである、付記2記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、前記複数パターンの高さを制御よく形成でき、安定してスプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記10)
前記質量負荷膜と前記上部電極との間に他の質量負荷膜を備えた、付記2記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、スプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記11)
前記質量負荷膜の上に他の質量負荷膜を備えた、付記2記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、スプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記12)
前記上部電極と前記下部電極との重なり領域は、楕円形である、付記1または2に記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、圧電薄膜の外周で反射された弾性波が共振子内で横方向の定在波として存在することを抑制することができる。これにより、よりスプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記13)
前記上部電極と前記下部電極の重なり領域は、非平行の辺からなる多角形である、付記1または2記載の圧電薄膜共振子。この構成によれば、圧電薄膜の外周で反射された弾性波が共振子内で横方向の定在波として存在することを抑制することができる。これにより、よりスプリアスの小さい圧電薄膜共振子を提供することができる。
(付記14)
付記1〜13のうちいずれか一つに記載の圧電薄膜共振子を少なくとも1つ備えた、弾性波デバイス。本構成によれば、小型で高性能な弾性波デバイスを提供することができる。
(付記15)
付記1〜13のうちいずれか一つに記載の圧電薄膜共振子を少なくとも1つ備えた、フィルタ素子。本構成によれば、小型で高性能なフィルタ素子を提供することができる。
(付記16)
付記1〜13のうちいずれか一つに記載の圧電薄膜共振子を少なくとも1つ備えた、デュープレクサ。本構成によれば、小型で高性能なデュープレクサを提供することができる。
(付記17)
付記1〜13のうちいずれか一つに記載の圧電薄膜共振子を少なくとも1つ備えた、通信モジュール。本構成によれば、小型で高性能な通信モジュールを提供することができる。
(付記17)
付記1〜13のうちいずれか一つに記載の圧電薄膜共振子を少なくとも1つ備えた、通信装置。本構成によれば、小型で高性能な通信装置を提供することができる。
本願は、圧電薄膜共振子、通信モジュール、通信装置に有用である。
41 基板
42 空隙
43 下部電極
44 圧電膜
45 上部電極
46 メンブレン部
50 質量負荷膜
51 質量負荷膜

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板の上に配されている下部電極と、
    前記下部電極の上に配されている圧電膜と、
    前記圧電膜の少なくとも一部を挟んで前記下部電極に対向配置されている上部電極とを備えた圧電薄膜共振子であって、
    前記上部電極の上に配されている質量負荷膜を備え、
    前記質量負荷膜は、少なくとも前記下部電極に対向する領域に複数の凹凸パターンが形成され、
    前記凹凸パターンとして島パターンが配置される場合、前記島パターンは前記領域の中心部で密配置、前記領域の外周部で疎配置となるように形成され、前記凹凸パターンとしてホールパターンが配置される場合、前記ホールパターンは前記領域の中心部で疎配置、前記領域の外周部で密配置となるように形成されている、圧電薄膜共振子。
  2. 前記質量負荷膜を覆うように前記上部電極の上部に形成された周波数調整膜を有する請求項1記載の圧電薄膜共振子。
  3. 前記島パターンは、前記領域の中心部で密配置、前記領域の外周部で疎配置になるように、規則的にピッチを異ならせている、請求項1記載の圧電薄膜共振子。
  4. 請求項1又は2に記載の圧電薄膜共振子を備えた、通信モジュール。
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