JP6302437B2 - 弾性波フィルタ、分波器、及びモジュール - Google Patents

弾性波フィルタ、分波器、及びモジュール Download PDF

Info

Publication number
JP6302437B2
JP6302437B2 JP2015161411A JP2015161411A JP6302437B2 JP 6302437 B2 JP6302437 B2 JP 6302437B2 JP 2015161411 A JP2015161411 A JP 2015161411A JP 2015161411 A JP2015161411 A JP 2015161411A JP 6302437 B2 JP6302437 B2 JP 6302437B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resonators
film
island
patterns
parallel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015161411A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017041709A (ja
Inventor
輝 下村
輝 下村
西澤 年雄
年雄 西澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Yuden Co Ltd filed Critical Taiyo Yuden Co Ltd
Priority to JP2015161411A priority Critical patent/JP6302437B2/ja
Priority to US15/236,109 priority patent/US10069478B2/en
Publication of JP2017041709A publication Critical patent/JP2017041709A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6302437B2 publication Critical patent/JP6302437B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/70Multiple-port networks for connecting several sources or loads, working on different frequencies or frequency bands, to a common load or source
    • H03H9/703Networks using bulk acoustic wave devices
    • H03H9/706Duplexers
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/54Filters comprising resonators of piezoelectric or electrostrictive material
    • H03H9/56Monolithic crystal filters
    • H03H9/564Monolithic crystal filters implemented with thin-film techniques
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/54Filters comprising resonators of piezoelectric or electrostrictive material
    • H03H9/56Monolithic crystal filters
    • H03H9/566Electric coupling means therefor
    • H03H9/568Electric coupling means therefor consisting of a ladder configuration
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/54Filters comprising resonators of piezoelectric or electrostrictive material
    • H03H9/58Multiple crystal filters
    • H03H9/582Multiple crystal filters implemented with thin-film techniques
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/54Filters comprising resonators of piezoelectric or electrostrictive material
    • H03H9/58Multiple crystal filters
    • H03H9/60Electric coupling means therefor
    • H03H9/605Electric coupling means therefor consisting of a ladder configuration

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Description

本発明は、弾性波フィルタ、分波器、及びモジュールに関する。
携帯電話などの通信機器に用いられるフィルタとして、圧電薄膜共振子をラダー型に接続したラダー型フィルタが知られている。圧電薄膜共振子は、下部電極と上部電極とで圧電膜を挟んだ構造をしている。また、複数のフィルタを含む分波器およびモジュールが、通信機器に組み込まれることがある。
ラダー型フィルタでは、直列共振子の共振周波数と並列共振子の共振周波数とを異ならせている。この周波数差を形成する方法として、上部電極上に形成した周波数制御膜をパターニングして、直列共振子と並列共振子とで周波数制御膜の質量を異ならせることが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、周波数差の形成に加えて、スプリアスの低減を図るために、各共振子間において、周波数制御膜に形成された凸形状パターン又はホールパターンのピッチ間隔を共通にし、且つ、面積を異ならせることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
国際公開第2007/000929号 特開2011−71913号公報
しかしながら、従来の方法では、スプリアスの低減の点において改善の余地が残されていた。本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、スプリアスを低減させることを目的とする。
本発明は、入力端子と出力端子との間に直列に接続された1又は複数の直列共振子と、前記入力端子と前記出力端子との間に並列に接続され、圧電薄膜共振子からなる複数の並列共振子と、を備え、前記複数の並列共振子のうちの少なくとも2つの共振子は、等ピッチ間隔で形成された複数の島状パターン又は複数の開口パターンを有する付加膜を、圧電膜を挟み下部電極と上部電極が対向する共振領域に備え、前記少なくとも2つの共振子に備わる前記付加膜の前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンのピッチ間隔は互いに異なることを特徴とする弾性波フィルタである。本発明によれば、スプリアスを低減させることができる。
本発明は、入力端子と出力端子との間に直列に接続され、圧電薄膜共振子からなる複数の直列共振子と、前記入力端子と前記出力端子との間に並列に接続された1又は複数の並列共振子と、を備え、前記複数の直列共振子のうちの少なくとも2つの共振子は、等ピッチ間隔で形成された複数の島状パターン又は複数の開口パターンを有する付加膜を、圧電膜を挟み下部電極と上部電極が対向する共振領域に備え、前記少なくとも2つの共振子に備わる前記付加膜の前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンのピッチ間隔は互いに異なることを特徴とする弾性波フィルタである。本発明によれば、スプリアスを低減させることができる。
上記構成において、前記少なくとも2つの共振子の共振周波数は同じである構成とすることができる。
上記構成において、前記少なくとも2つの共振子に備わる前記付加膜は、前記共振領域の面積に対する前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンの合計面積の割合が互いに同じであり、且つ、上面視における前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンの大きさが互いに同じである構成とすることができる。
上記構成において、前記少なくとも2つの共振子に備わる前記付加膜は、前記共振領域の面積に対する前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンの合計面積の割合が互いに同じであり、且つ、上面視における前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンの大きさが互いに異なる構成とすることができる。
上記構成において、前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンのピッチ間隔は、前記圧電膜により励振される弾性波の波長以上である構成とすることができる。
上記構成において、前記直列共振子と前記並列共振子は、ラダー型に接続されている構成とすることができる。
本発明は、送信フィルタと受信フィルタを備え、前記送信フィルタ及び前記受信フィルタの少なくとも一方が上記のいずれかに記載の弾性波フィルタであることを特徴とする分波器である。
本発明は、上記のいずれかに記載の弾性波フィルタを備えることを特徴とするモジュールである。
本発明によれば、スプリアスを低減させることができる。
図1は、実施例1に係る弾性波フィルタを示す図である。 図2(a)は、直列共振子及び並列共振子の上面図、図2(b)は、直列共振子の断面図、図2(c)は、並列共振子の断面図である。 図3(a)は、付加膜の一例を示す上面図、図3(b)は、図3(a)のA−A間の断面図である。 図4(a)は、並列共振子のうちの1つの共振子の付加膜の一例を示す上面図、図4(b)及び図4(c)は、他の1つの共振子の付加膜の一例を示す上面図である。 図5(a)から図5(d)は、直列共振子の製造方法を示す断面図である。 図6(a)及び図6(b)は、通過特性の測定結果を示す図(その1)である。 図7(a)及び図7(b)は、通過特性の測定結果を示す図(その2)である。 図8(a)は、付加膜の他の一例を示す上面図、図8(b)は、図8(a)のA−A間の断面図である。 図9(a)は、付加膜の島状パターンの他の例を示す断面図、図9(b)は、付加膜の開口パターンの他の例を示す断面図である。 図10(a)から図10(c)は、直列共振子の変形例の断面図(その1)である。 図11(a)及び図11(b)は、直列共振子の変形例の断面図(その2)である。 図12(a)及び図12(b)は、直列共振子の変形例の断面図(その3)である。 図13は、実施例2に係るデュプレクサを示すブロック図である。 図14は、実施例3に係るモジュールを含む移動体通信機を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
図1は、実施例1に係る弾性波フィルタ100を示す図である。図1のように、実施例1の弾性波フィルタ100は、1又は複数の直列共振子S1〜S4と1又は複数の並列共振子P1〜P3とを備える、ラダー型フィルタである。直列共振子S1〜S4は、入力端子10と出力端子12との間に直列に接続されている。並列共振子P1〜P3は、入力端子10と出力端子12との間に並列に接続されている。すなわち、並列共振子P1は、直列共振子S1、S2の間のノードとグランドとの間に接続されている。並列共振子P2は、直列共振子S2、S3の間のノードとグランドとの間に接続されている。並列共振子P3は、直列共振子S3、S4の間のノードとグランドとの間に接続されている。
図2(a)は、直列共振子S1〜S4及び並列共振子P1〜P3の上面図、図2(b)は、直列共振子S1〜S4の断面図、図2(c)は、並列共振子P1〜P3の断面図である。図2(a)から図2(c)のように、直列共振子S1〜S4及び並列共振子P1〜P3は、基板20上に設けられた圧電膜24を下部電極22と上部電極26とで挟んだ圧電薄膜共振子である。
図2(a)及び図2(b)のように、直列共振子S1〜S4は、例えばシリコン(Si)基板からなる基板20上に、下部電極22が設けられている。基板20の平坦上面と下部電極22との間に、下部電極22側にドーム形状の膨らみを有する空隙34が形成されている。ドーム形状の膨らみとは、例えば空隙34の周辺では空隙34の高さが低く、空隙34の内部ほど空隙34の高さが高くなるような形状の膨らみである。下部電極22は、下層22aと上層22bとを含む。下層22aは、例えばクロム(Cr)膜であり、上層22bは、例えばルテニウム(Ru)膜である。
下部電極22及び基板20上に、例えば(002)方向を主軸とする窒化アルミニウム(AlN)膜からなる圧電膜24が設けられている。圧電膜24を挟み下部電極22と対向する領域(共振領域36)を有するように、圧電膜24上に上部電極26が設けられている。上部電極26は、下層26aと上層26bとを含む。下層26aは、例えばRu膜であり、上層26bは、例えばCr膜である。共振領域36は、例えば楕円形形状を有し、厚み縦振動モードの弾性波が共振する領域である。なお、共振領域36は、多角形形状など、楕円形形状以外の形状であってもよい。
共振領域36において、上部電極26の下層26aと上層26bとの間に、付加膜28が設けられている。付加膜28は、下層28aと上層28bとを含む。下層28aは、例えばRu膜であり、上層28bは、例えばチタン(Ti)膜である。付加膜28は、上層28bがパターニングされることで、複数の島状パターンを有しているが、この点については後述する。
上部電極26の上層26b上に、第1周波数調整膜30として酸化シリコン膜が設けられている。共振領域36内の積層膜は、下部電極22、圧電膜24、上部電極26、付加膜28、及び第1周波数調整膜30を含む。なお、第1周波数調整膜30は、パッシベーション膜として機能してもよい。
下部電極22及び圧電膜24には、犠牲層をエッチングするための導入路38が形成されている。犠牲層は、空隙34を形成するための層である。導入路38の先端付近は、下部電極22及び圧電膜24で覆われておらず、孔部40が形成されている。
図2(a)及び図2(c)のように、並列共振子P1〜P3は、直列共振子S1〜S4と比較し、上部電極26の下層26aと付加膜28の下層28aとの間であって、共振領域36に、第2周波数調整膜32が設けられている。第2周波数調整膜32は、例えばTi膜である。したがって、共振領域36内の積層膜は、直列共振子S1〜S4の積層膜に加え、共振領域36の全面に形成された第2周波数調整膜32を含む。その他の構成は、直列共振子S1〜S4と同じであるため説明を省略する。
直列共振子S1〜S4と並列共振子P1〜P3との間の共振周波数の差は、第2周波数調整膜32の膜厚によって調整できる。直列共振子S1〜S4の共振周波数は、例えば同じになっていて、並列共振子P1〜P3の共振周波数は、例えば同じになっている。また、直列共振子S1〜S4及び並列共振子P1〜P3全体の共振周波数の調整は、第1周波数調整膜30の膜厚によって行うことができる。なお、第2周波数調整膜32は、上部電極26の下層26aと付加膜28の下層28aとの間に設けられる場合に限られず、共振領域36の積層膜内に設けられていればよい。また、第2周波数調整膜32を設けず、直列共振子S1〜S4と並列共振子P1〜P3とで、下部電極22、圧電膜24、及び上部電極26の少なくとも1層の膜厚を異ならせてもよい。
基板20としては、Si基板以外に、例えば石英基板、ガラス基板、セラミック基板、又はガリウム砒素(GaAs)基板などを用いることができる。下部電極22及び上部電極26としては、Cr及びRu以外にも、例えばアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、又はイリジウム(Ir)などの金属単層膜又はこれらの積層膜を用いることができる。
圧電膜24は、窒化アルミニウム膜以外にも、例えば酸化亜鉛(ZnO)膜、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)膜、又はチタン酸鉛(PbTiO)膜などを用いることができる。また、圧電膜24は、窒化アルミニウムを主成分とし、共振特性の向上又は圧電性の向上のために、他の元素を含んでもよい。例えば添加元素としてスカンジウム(Sc)を用いることにより、圧電膜24の圧電性を向上でき、圧電薄膜共振子の実効的電気機械結合係数を向上できる。
付加膜28としては、Ru及びTi以外にも、例えばCr、Al、Cu、Mo、W、Ta、Pt、Rh、又はIrなどの金属単層膜又はこれらの積層膜を用いることができる。また、付加膜28に、窒化金属又は酸化金属などの絶縁膜を用いることもできるが、上部電極26の低抵抗化のために金属を用いることが好ましい。
第1周波数調整膜30としては、酸化シリコン膜以外にも、例えば窒化シリコン膜又は窒化アルミニウム膜などを用いることができる。第2周波数調整膜32としては、Ti以外にも、例えば、Ru、Cr、Al、Cu、Mo、W、Ta、Pt、Rh、又はIrなどの金属単層膜又はこれらの積層膜を用いることができる。また、第2周波数調整膜32に、窒化金属又は酸化金属などの絶縁膜を用いることもできるが、上部電極26の低抵抗化のために金属を用いることが好ましい。
図3(a)は、付加膜28の一例を示す上面図、図3(b)は、図3(a)のA−A間の断面図である。図3(a)及び図3(b)のように、共振領域36に設けられた付加膜28は、複数の島状パターン50を有する。例えば、付加膜28は、下層28aの平坦上面に、複数の島状パターン50にパターニングされた上層28bが形成された構造をしている。複数の島状パターン50は、上面視において同じ大きさで、且つ等間隔のピッチL(ピッチ:島状パターン50の中心間の距離)で形成されている。すなわち、複数の島状パターン50は、等周期配列されている。なお、複数の島状パターン50の全てが等ピッチ間隔で形成されている場合に限らず、複数の島状パターン50の大部分(例えば複数の島状パターン50のうちの90%以上、好ましくは92%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上)が等ピッチ間隔で形成されていればよい。すなわち、等ピッチ間隔となっていない島状パターン50が存在していてもよい。なお、島状パターン50は、上面視において円形形状である場合に限られず、矩形形状や楕円形形状などの他の形状の場合でもよい。
直列共振子S1〜S4では、例えば共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の上面視における面積の合計(以下、合計面積)の割合が互いに同じになっている。同様に、並列共振子P1〜P3では、例えば共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積の割合が互いに同じになっている。直列共振子S1〜S4と並列共振子P1〜P3とでは、共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積の割合が同じでもよいし、異なっていてもよい。
直列共振子S1〜S4では、複数の島状パターン50のピッチ間隔が互いに同じになっている。一方、並列共振子P1〜P3では、少なくとも2つの共振子において、複数の島状パターン50のピッチ間隔が互いに異なっている。
したがって、直列共振子S1〜S4では、例えば同じパターン形状を有する付加膜28が形成されている。並列共振子P1〜P3では、少なくとも2つの共振子において、異なるパターン形状を有する付加膜28が形成されている。
ここで、並列共振子P1〜P3のうちの少なくとも2つの共振子の付加膜28を、図4(a)から図4(c)を用いて説明する。図4(a)は、並列共振子P1〜P3のうちの1つの共振子の付加膜28の一例を示す上面図、図4(b)及び図4(c)は、他の1つの共振子の付加膜28の一例を示す上面図である。なお、図4(a)から図4(c)では、平易な説明とするために、島状パターン50の個数を少なくして図示している。
図4(a)では、付加膜28は、例えばピッチ間隔が30μmの島状パターン50が27個形成されている。図4(b)では、付加膜28は、例えば図4(a)の島状パターン50と同じ大きさをした島状パターン50が25μmのピッチ間隔で27個形成されている。図4(c)では、付加膜28は、例えば図4(a)の島状パターン50とは異なる大きさ(例えば小さい)をした島状パターン50が25μmのピッチ間隔で33個形成されている。このように、並列共振子P1〜P3のうちの少なくとも2つの共振子の付加膜28は、例えば島状パターン50の大きさ及び個数が互いに同じで共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積の割合が互いに同じとなり、且つ複数の島状パターン50のピッチ間隔が異なるようになっていてもよい。また、並列共振子P1〜P3のうちの少なくとも2つの共振子の付加膜28は、例えば島状パターン50の大きさ及び個数が互いに異なって共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積の割合が互いに同じとなり、且つ複数の島状パターン50のピッチ間隔が互いに異なるようになっていてもよい。
次に、直列共振子S1〜S4及び並列共振子P1〜P3の製造方法の一例を説明する。図5(a)から図5(d)は、直列共振子S1〜S4の製造方法を示す断面図である。図5(a)のように、基板20の平坦上面上に空隙34を形成するための犠牲層42を形成する。犠牲層42は、スパッタリング法、真空蒸着法、又はCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用い成膜される。犠牲層42は、例えば酸化マグネシウム(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)、ゲルマニウム(Ge)、又は二酸化シリコン(SiO)などのエッチング液又はエッチングガスに容易に溶解する材料を用いることができる。その後、犠牲層42を、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて所望の形状にパターニングする。犠牲層42の形状は、空隙34の平面形状に相当する形状であり、例えば共振領域36となる領域を含む。
次に、犠牲層42及び基板20上に、下部電極22として下層22a及び上層22bを形成する。下部電極22は、スパッタリング法、真空蒸着法、又はCVD法を用い成膜される。その後、下部電極22を、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて所望の形状にパターニングする。次に、下部電極22及び基板20上に、圧電膜24を形成する。圧電膜24は、スパッタリング法、真空蒸着法、又はCVD法を用い成膜される。
図5(b)のように、圧電膜24上に、上部電極26の下層26aを形成する。上部電極26の下層26a上に、付加膜28の下層28a及び上層28bを形成する。上部電極26の下層26aと付加膜28の下層28a及び上層28bとは、スパッタリング法、真空蒸着法、又はCVD法を用い成膜される。その後、付加膜28の上層28bを、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて所望の形状にパターニングする。この際、並列共振子間でマスクパターンを変えることで、複数の島状パターン50のパターン形状を並列共振子間で変えることができる。次に、付加膜28の上層28bを覆うように、上部電極26の上層26bを形成する。上部電極26の上層26bは、スパッタリング法、真空蒸着法、又はCVD法を用い成膜される。
図5(c)のように、上部電極26及び付加膜28を、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて所望の形状にパターニングする。上部電極26の上層26b上に、第1周波数調整膜30を形成する。第1周波数調整膜30は、スパッタリング法又はCVD法を用い成膜される。第1周波数調整膜30及び圧電膜24を、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて所望の形状にパターニングする。
なお、図2(c)の並列共振子P1〜P3においては、上部電極26の下層26aを形成した後に、第2周波数調整膜32を、スパッタリング法、真空蒸着法、又はCVD法を用いて成膜する。第2周波数調整膜32を、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて所望の形状にパターニングする。その後、付加膜28の下層28aを形成する。
図5(d)のように、犠牲層42をエッチングするためのエッチング液を孔部40及び導入路38(図2(a)参照)を経て導入し、犠牲層42を除去する。犠牲層42をエッチングする媒体としては、犠牲層42以外の共振子を構成する材料をエッチングしない媒体であることが好ましい。例えば、エッチング媒体は、エッチング媒体が接触する下部電極22及び圧電膜24がエッチングされない媒体であることが好ましい。成膜条件を調整することで、下部電極22、圧電膜24、及び上部電極26を含む積層膜の応力を圧縮応力となるように設定しておくことができ、犠牲層42が除去されると、積層膜が基板20の反対側に基板20から離れるように膨れる。これにより、基板20と下部電極22との間にドーム形状の膨らみを有する空隙34が形成される。以上の工程を含んで、直列共振子S1〜S4及び並列共振子P1〜P3が形成される。
次に、発明者が行った実験について説明する。発明者は、以下の構造をした、実施例1の弾性波フィルタ100を作製して通過特性を測定した。すなわち、直列共振子S1〜S4及び並列共振子P1〜P3において、基板20はSi基板とし、下部電極22の下層22aは膜厚0.07μm〜0.12μmのCr膜、上層22bは膜厚0.15〜0.30μmのRu膜とした。圧電膜24は膜厚0.9〜1.5μmのAlN膜とした。上部電極26の下層26aは膜厚0.15μm〜0.30μmのRu膜とし、上層26bは膜厚0.03μm〜0.06μmのCr膜とした。付加膜28の下層28aは膜厚5nm〜22nmのRu膜とし、上層28bは膜厚0.05μm〜0.10μmのTi膜とした。第1周波数調整膜30は膜厚0.05〜0.11μmのSiO膜とした。第2周波数調整膜32は膜厚0.07μm〜0.13μmのTi膜とした。
直列共振子S1〜S4の付加膜28において、共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積は0%より大きく、50%以下の範囲で異ならせ、且つ複数の島状パターン50のピッチ間隔を互いに同じにした(5.5nm)。
並列共振子P2、P3の付加膜28において、共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積は0%より大きく、50%以下の範囲で異ならせ、且つ複数の島状パターン50のピッチ間隔を互いに同じにした(5.5nm)。一方、並列共振子P1の付加膜28においては、共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積の割合は並列共振子P2またはP3のうちの一方と同じにして、複数の島状パターン50のピッチ間隔は並列共振子P2、P3と比べて4%狭く又は広くした(5.3nm又は5.7nm)。
図6(a)から図7(b)は、通過特性の測定結果を示す図である。図6(a)は、並列共振子P1の付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔を並列共振子P2、P3と比べて4%狭くした場合の測定結果であり、図6(b)は、図6(a)の領域Aを拡大した図である。図7(a)は、並列共振子P1の付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔を並列共振子P2、P3と比べて4%広くした場合の測定結果であり、図7(b)は、図7(a)の領域Aを拡大した図である。なお、図6(a)から図7(b)では、比較のために、並列共振子P1の付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔を並列共振子P2、P3と同じにした比較例1の弾性波フィルタの通過特性の測定結果も図示している。
図6(a)から図7(b)のように、並列共振子P1の付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔を並列共振子P2、P3と比べて4%狭く又は広くすることで、減衰帯域でのスプリアスが低減される結果が得られた。並列共振子P1の付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔を並列共振子P2、P3と異ならせることでスプリアスが低減されたのは次の理由によるものと考えられる。すなわち、共振子で発生するスプリアスの周波数と付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔とは相関がある。このため、並列共振子P1〜P3の付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔が同じであると、同程度の周波数でスプリアスが発生してしまう。この場合、互いのスプリアスが強め合い、大きなスプリアスとなって現れてしまう。このようなことから、比較例1では、減衰帯域で大きなスプリアスが発生したと考えられる。これに対し、実施例1では、並列共振子P1の付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔を並列共振子P2、P3とは異ならせている。このため、並列共振子P1と並列共振子P2、P3とでは、異なる周波数でスプリアスが発生するようになり、互いのスプリアスが強め合うことが抑制された結果、減衰帯域で発生するスプリアスが低減されたものと考えられる。
以上説明したように、実施例1によれば、並列共振子P1〜P3のうちの少なくとも2つの共振子の付加膜28は、複数の島状パターン50のピッチ間隔が互いに異なる。これにより、図6(a)から図7(b)で説明したように、各共振子において異なる周波数でスプリアスが発生するようになるため、互いのスプリアスが強め合うことが抑制され、その結果、スプリアスを低減させることができる。
また、並列共振子P1〜P3の共振周波数が同じである場合、島状パターン50のピッチ間隔が同じであると、各共振子において同程度の周波数でスプリアスが発生し、その結果、大きなスプリアスが現れ易くなる。したがって、このような場合に、並列共振子P1〜P3の少なくとも2つの共振子において、付加膜28の複数の島状パターン50のピッチ間隔を異ならせることが好ましい。なお、共振周波数が同じとは、完全に同じである場合に限られず、島状パターン50のピッチ間隔が同じである場合に発生するスプリアスが互いに重なる程度に、共振周波数が同じである場合であればよい。
また、複数の島状パターン50のピッチ間隔が圧電膜24で励振される弾性波の波長より短い場合、ピッチ間隔を変えても、スプリアスが発生する周波数の変化量は小さい。一方、複数の島状パターン50のピッチ間隔が弾性波の波長以上である場合、ピッチ間隔を変えると、スプリアスが発生する周波数は大きく変化する。したがって、複数の島状パターン50のピッチ間隔は、圧電膜24で励振される弾性波の波長以上である場合が好ましい。なお、後述する複数の開口パターン52についても同じである。
また、図4(a)及び図4(b)のように、並列共振子P1〜P3のうちの少なくとも2つの共振子の付加膜28は、共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積の割合が互いに同じで、且つ上面視における複数の島状パターン50の大きさが互いに同じであってもよい。共振領域36の面積に対する島状パターン50の合計面積の割合が互いに同じである場合、少なくとも2つの共振子の共振周波数が同程度となって大きなスプリアスが現れ易い。しかしながら、島状パターン50の大きさを互いに同じにすることで、島状パターン50の製造バラツキを抑えることができるため、ピッチ間隔を異ならせることでスプリアスの発生周波数を精度良く異ならせることができ、スプリアスを低減させることができる。
また、図4(a)及び図4(c)のように、並列共振子P1〜P3のうちの少なくとも2つの共振子の付加膜28は、共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積の割合が互いに同じで、且つ上面視における複数の島状パターン50の大きさが互いに異なっていてもよい。島状パターン50の大きさを互いに異ならせることで、ピッチ間隔の可変量の制約が小さくなり、また、島状パターン50を共振領域36全体に形成することが可能となるため、スプリアスを低減させることができる。
なお、共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積の割合が同じとは、完全に同じである場合に限られず、共振周波数に影響を及ぼさない程度に同じである場合でもよい。例えば、島状パターン50のピッチ間隔が同じである場合に発生するスプリアスが互いに重なる程度に、共振領域36の面積に対する複数の島状パターン50の合計面積の割合が同じ場合でもよい。
なお、実施例1において、並列共振子P1〜P3の全ての共振子で、付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔を互いに異ならせてもよい。これにより、並列共振子P1〜P3の全ての共振子において、スプリアスの発生周波数を互いに異ならせることができるため、スプリアスをより大きく低減できる。
なお、実施例1では、並列共振子P1〜P3のうちの少なくとも2つの共振子で、付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔が互いに異なる場合を例に示したが、直列共振子S1〜S4のうちの少なくとも2つの共振子で、付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔が互いに異なる場合でもよい。この場合でも、スプリアスを低減させることができる。また、並列共振子の場合と同様、スプリアスをより大きく低減させる点から、直列共振子S1〜S4の全ての共振子で、付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔を互いに異ならせてもよい。なお、並列共振子P1〜P3と直列共振子S1〜S4との両方において、少なくとも2つの共振子で、付加膜28の島状パターン50のピッチ間隔が互いに異なっていてもよい。
なお、実施例1において、付加膜28は、複数の島状パターン50の代わりに、複数の開口パターン52が形成されていてもよい。図8(a)は、付加膜28の他の一例を示す上面図、図8(b)は、図8(a)のA−A間の断面図である。図8(a)及び図8(b)のように、付加膜28は、複数の島状パターン50の代わりに、複数の開口パターン52を有していてもよい。例えば、付加膜28は、下層28aの平坦上面に、複数の開口パターン52がパターニングされた上層28bが形成された構造をしていてもよい。複数の開口パターン52は、上面視において同じ大きさで、且つ等間隔のピッチLで形成されている。すなわち、複数の開口パターン52は、等周期配列されている。なお、複数の開口パターン52の全てが等ピッチ間隔で形成されている場合に限られず、複数の開口パターン52の大部分(例えば複数の開口パターン52のうちの90%以上、好ましくは92%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上)が等ピッチ間隔で形成されていればよい。すなわち、等ピッチ間隔となっていない開口パターン52が存在していてもよい。なお、開口パターン52は、上面視において円形形状である場合に限られず、矩形形状や楕円形形状などの他の形状の場合でもよい。
付加膜28が複数の開口パターン52を有する場合では、並列共振子P1〜P3のうちの少なくとも2つの共振子で、開口パターン52のピッチ間隔が互いに異なることとなる。また、直列共振子S1〜S4のうちの少なくとも2つの共振子で、開口パターン52のピッチ間隔が互いに異なることとなる。また、少なくとも2つの共振子の付加膜28では、共振領域36の面積に対する複数の開口パターン52の合計面積の割合が互いに同じで、且つ上面視における複数の開口パターン52の大きさが互いに同じ又は互いに異なっていてもよい。
なお、実施例1において、付加膜28は、2層構造の場合に限られず、単層構造の場合や、3層以上の多層構造の場合でもよい。また、付加膜28が島状パターン50を有する場合、図9(a)のように、島状パターン50は、その間に付加膜28が設けられずに、孤立パターンとなっていてもよい。付加膜28が開口パターン52を有する場合、図9(b)のように、開口パターン52は付加膜28を貫通していてもよい。
なお、実施例1において、付加膜28が複数の島状パターン50を有する場合、複数の島状パターン50の合計面積が共振領域36の面積Sに対して占める割合S´は、0<S´<0.5Sであることが好ましい。付加膜28が複数の開口パターン52を有する場合、共振領域36の面積Sから複数の開口パターン52の合計面積を引いた値が共振領域36の面積Sに対して占める割合S´は、0.5S<S´<Sであることが好ましい。これによりQ値劣化を抑制することができる。
なお、直列共振子S1〜S4の共振周波数は、互いに同じである場合でも互いに異なる場合でもよい。並列共振子P1〜P3の共振周波数は、互いに同じである場合でも互いに異なる場合でもよい。直列共振子内の共振周波数及び/又は並列共振子内の共振周波数を異ならせることで、低損失で広帯域なフィルタ特性を得ることができる。
なお、実施例1においては、付加膜28は、上部電極26の下層26aと上層26bとの間以外の場所に形成されていてもよい。図10(a)から図11(b)は、直列共振子の変形例の断面図である。なお、ここでは、直列共振子について図示しているが、並列共振子も同様である。また、島状パターンを有する単層構造をした付加膜28の場合を図示しているが、積層構造や開口パターンを有する付加膜28の場合も同様である。
図10(a)のように、付加膜28は、下部電極22の下に設けられていてもよい。図10(b)のように、付加膜28は、下部電極22の下層22aと上層22bの間に設けられていてもよい。図10(c)のように、付加膜28は、下部電極22と圧電膜24との間に設けられていてもよい。図11(a)のように、付加膜28は、圧電膜24と上部電極26との間に設けられていてもよい。図11(b)のように、付加膜28は、上部電極26の上に設けられていてもよい。また、付加膜28は、共振領域36全体を含むように形成されていれば、共振領域36より大きくてもよい。
なお、実施例1では、直列共振子S1〜S4と並列共振子P1〜P3とがラダー型に接続されたラダー型フィルタの場合を例に示したが、ラティス型フィルタであってもよい。
なお、実施例1では、直列共振子S1〜S4及び並列共振子P1〜P3は、図2(b)及び図2(c)のように、平坦形状をした基板20の上面と下部電極22との間に、ドーム形状の空隙34が形成されている場合を例に示したが、これに限られるものではない。図12(a)及び図12(b)は、直列共振子の変形例の断面図である。なお、ここでは、直列共振子について図示しているが、並列共振子も同様である。
図12(a)のように、共振領域36における基板20の上面に凹部が形成され、当該凹部が空隙34となる場合でもよい。凹部は、基板20を貫通していない場合でもよいし、基板20を貫通している場合でもよい。図12(b)のように、空隙34の代わりに、共振領域36における下部電極22下に、音響反射膜60が設けられている場合でもよい。音響反射膜60は、圧電膜24を伝搬する弾性波を反射する膜であり、音響インピーダンスの低い膜62と音響インピーダンスの高い膜64とが交互に設けられている。
このように、直列共振子S1〜S4及び並列共振子P1〜P3は、共振領域36における下部電極22下に、空隙34が設けられたFBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)であってもよいし、音響反射膜60が設けられたSMR(Solidly Mounted Resonator)であってもよい。
なお、実施例1において、基板20の下面が支持基板の上面に接合されている場合でもよい。支持基板として、例えばシリコン基板、サファイア基板、又はアルミナ基板などを用いることができる。
図13は、実施例2に係るデュプレクサ200を示すブロック図である。図13のように、実施例2のデュプレクサ200は、送信フィルタ70と受信フィルタ72を備える。送信フィルタ70は、アンテナ端子Antと送信端子Txの間に接続されている。受信フィルタ72は、送信フィルタ70と共通のアンテナ端子Antと受信端子Rxの間に接続されている。
送信フィルタ70は、送信端子Txから入力された信号のうち送信帯域の信号を送信信号としてアンテナ端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ72は、アンテナ端子Antから入力された信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信帯域と受信帯域は周波数が異なっている。なお、送信フィルタ70を通過した送信信号が受信フィルタ72に漏れずにアンテナ端子Antから出力されるようにインピーダンスを整合させる整合回路を備えていてもよい。
実施例2のデュプレクサ200に備わる送信フィルタ70及び受信フィルタ72の少なくとも一方を、実施例1で説明した弾性波フィルタとすることができる。
図14は、実施例3に係るモジュール300を含む移動体通信機を示すブロック図である。図14のように、移動体通信機は、送受信デバイスであるモジュール300、集積回路80、及びアンテナ82を備える。モジュール300は、ダイプレクサ84、スイッチ86、デュプレクサ88、及びパワーアンプ90を備える。ダイプレクサ84は、ローパスフィルタ(LPF)84aとハイパスフィルタ(HPF)84bを備える。LPF84aは、端子81と83の間に接続されている。HPF84bは、端子81と85の間に接続されている。端子81は、アンテナ82に接続されている。LPF84aは、アンテナ82から送受信される信号のうち低周波数信号を通過させ、高周波数信号を抑圧する。HPF84bは、アンテナ82から送受信される信号のうち高周波数信号を通過させ、低周波数信号を抑圧する。
スイッチ86は、端子83、85を複数の端子87のうちの1つの端子に接続する。デュプレクサ88は、送信フィルタ88a及び受信フィルタ88bを備える。送信フィルタ88aは、端子87と89の間に接続されている。受信フィルタ88bは、端子87と91の間に接続されている。送信フィルタ88aは、送信帯域の信号を通過させ、他の信号を抑圧する。受信フィルタ88bは、受信帯域の信号を通過させ、他の信号を抑圧する。パワーアンプ90は、送信信号を増幅し、端子89に出力する。ローノイズアンプ92は、端子91に出力された受信信号を増幅する。
送受信デバイスであるモジュール300は、デュプレクサ88の送信フィルタ88a又は受信フィルタ88bとして、実施例1で説明した弾性波フィルタを用いることができる。また、モジュール300は、パワーアンプ90及び/又はローノイズアンプ92を備えてもよい。
このように、実施例1で説明した弾性波フィルタは、アンテナ82に接続され、パワーアンプ90などと共にマザーボードに実装されて通信信号を送信及び受信する送受信デバイスを構成することができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 入力端子
12 出力端子
20 基板
22 下部電極
24 圧電膜
26 上部電極
28 付加膜
30 第1周波数調整膜
32 第2周波数調整膜
34 空隙
36 共振領域
50 島状パターン
52 開口パターン
60 音響反射膜
70 送信フィルタ
72 受信フィルタ
80 集積回路
82 アンテナ
84 ダイプレクサ
86 スイッチ
88 デュプレクサ
100 弾性波フィルタ
200 デュプレクサ
300 モジュール

Claims (9)

  1. 入力端子と出力端子との間に直列に接続された1又は複数の直列共振子と、
    前記入力端子と前記出力端子との間に並列に接続され、圧電薄膜共振子からなる複数の並列共振子と、を備え、
    前記複数の並列共振子のうちの少なくとも2つの共振子は、等ピッチ間隔で形成された複数の島状パターン又は複数の開口パターンを有する付加膜を、圧電膜を挟み下部電極と上部電極が対向する共振領域に備え、
    前記少なくとも2つの共振子に備わる前記付加膜の前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンのピッチ間隔は互いに異なることを特徴とする弾性波フィルタ。
  2. 入力端子と出力端子との間に直列に接続され、圧電薄膜共振子からなる複数の直列共振子と、
    前記入力端子と前記出力端子との間に並列に接続された1又は複数の並列共振子と、を備え、
    前記複数の直列共振子のうちの少なくとも2つの共振子は、等ピッチ間隔で形成された複数の島状パターン又は複数の開口パターンを有する付加膜を、圧電膜を挟み下部電極と上部電極が対向する共振領域に備え、
    前記少なくとも2つの共振子に備わる前記付加膜の前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンのピッチ間隔は互いに異なることを特徴とする弾性波フィルタ。
  3. 前記少なくとも2つの共振子の共振周波数は同じであることを特徴とする請求項1または2記載の弾性波フィルタ。
  4. 前記少なくとも2つの共振子に備わる前記付加膜は、前記共振領域の面積に対する前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンの合計面積の割合が互いに同じであり、且つ、上面視における前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンの大きさが互いに同じであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の弾性波フィルタ。
  5. 前記少なくとも2つの共振子に備わる前記付加膜は、前記共振領域の面積に対する前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンの合計面積の割合が互いに同じであり、且つ、上面視における前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンの大きさが互いに異なることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の弾性波フィルタ。
  6. 前記複数の島状パターン又は前記複数の開口パターンのピッチ間隔は、前記圧電膜により励振される弾性波の波長以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の弾性波フィルタ。
  7. 前記直列共振子と前記並列共振子は、ラダー型に接続されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の弾性波フィルタ。
  8. 送信フィルタと受信フィルタを備え、
    前記送信フィルタ及び前記受信フィルタの少なくとも一方が請求項1から7のいずれか一項記載の弾性波フィルタであることを特徴とする分波器。
  9. 請求項1から7のいずれか一項記載の弾性波フィルタを備えることを特徴とするモジュール。
JP2015161411A 2015-08-18 2015-08-18 弾性波フィルタ、分波器、及びモジュール Active JP6302437B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015161411A JP6302437B2 (ja) 2015-08-18 2015-08-18 弾性波フィルタ、分波器、及びモジュール
US15/236,109 US10069478B2 (en) 2015-08-18 2016-08-12 Acoustic wave filter, duplexer, and module

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015161411A JP6302437B2 (ja) 2015-08-18 2015-08-18 弾性波フィルタ、分波器、及びモジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017041709A JP2017041709A (ja) 2017-02-23
JP6302437B2 true JP6302437B2 (ja) 2018-03-28

Family

ID=58158182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015161411A Active JP6302437B2 (ja) 2015-08-18 2015-08-18 弾性波フィルタ、分波器、及びモジュール

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10069478B2 (ja)
JP (1) JP6302437B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11145982B2 (en) 2016-06-30 2021-10-12 Hrl Laboratories, Llc Antenna loaded with electromechanical resonators
US11211711B2 (en) 2016-06-30 2021-12-28 Hrl Laboratories, Llc Antenna dynamically matched with electromechanical resonators
US11894835B2 (en) * 2020-09-21 2024-02-06 Murata Manufacturing Co., Ltd. Sandwiched XBAR for third harmonic operation
US12021506B2 (en) 2020-09-30 2024-06-25 Skyworks Global Pte. Ltd. Bulk acoustic wave resonators with patterned mass loading layers
CN113810013B (zh) * 2021-09-23 2023-02-28 武汉敏声新技术有限公司 谐振器、滤波器及双工器

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999059244A2 (de) 1998-05-08 1999-11-18 Infineon Technologies Ag Dünnfilm-piezoresonator
WO2007000929A1 (ja) * 2005-06-29 2007-01-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 圧電共振器、圧電フィルタ、それを用いた共用器及び通信機器
JP2008035358A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Hitachi Media Electoronics Co Ltd 薄膜圧電バルク波共振器及びそれを用いた高周波フィルタ
JP2008172494A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Fujitsu Media Device Kk 圧電薄膜共振器、弾性波デバイスおよび弾性波デバイスの製造方法。
JP2011041136A (ja) * 2009-08-17 2011-02-24 Taiyo Yuden Co Ltd 弾性波デバイスおよびその製造方法
WO2011036995A1 (ja) 2009-09-28 2011-03-31 太陽誘電株式会社 弾性波デバイス
JP5555466B2 (ja) * 2009-09-28 2014-07-23 太陽誘電株式会社 弾性波デバイス
WO2011099319A1 (ja) * 2010-02-10 2011-08-18 太陽誘電株式会社 圧電薄膜共振子、通信モジュール、通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20170054431A1 (en) 2017-02-23
JP2017041709A (ja) 2017-02-23
US10069478B2 (en) 2018-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6302263B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびデュプレクサ
JP6441761B2 (ja) 圧電薄膜共振器及びフィルタ
JP6510987B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびデュプレクサ
JP6325799B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびデュプレクサ
JP6336712B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびデュプレクサ
JP6374653B2 (ja) 弾性波フィルタ及び分波器
JP6573853B2 (ja) 弾性波デバイスおよびその製造方法
JP6556099B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびマルチプレクサ
JP6333540B2 (ja) 圧電薄膜共振子、フィルタ、及び分波器
JP6594619B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびデュプレクサ
US8749320B2 (en) Acoustic wave device and method for manufacturing the same
JP6302437B2 (ja) 弾性波フィルタ、分波器、及びモジュール
JP6423782B2 (ja) 圧電薄膜共振器およびフィルタ
JP6325798B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびデュプレクサ
JP6556173B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびマルチプレクサ
JP6469601B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびデュプレクサ
JP6368298B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびデュプレクサ
JP2018037906A (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびマルチプレクサ。
JP2018207376A (ja) 弾性波デバイス
JP6923365B2 (ja) 弾性波デバイス
JP2019212982A (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびマルチプレクサ
JP6831256B2 (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびマルチプレクサ
JP2020202413A (ja) 圧電薄膜共振器、フィルタおよびマルチプレクサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180131

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6302437

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250