JP5555466B2 - 弾性波デバイス - Google Patents

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Description

本願の開示は、弾性波デバイスに関する。
近年、携帯電話に代表される無線機器の急速な普及により、圧電材料を用いた弾性表面波(SAW)や厚み振動波(BAW)を用いた共振子を複数組み合わせることにより特定の周波数帯の電気信号のみを通過させる特徴を持った高周波通信用のフィルタ素子が開発されている。これまでは主として誘電体フィルタとSAWフィルタが使用されてきたが、最近では、特に高周波での特性が良好で、かつ小型化とモノリシック化が可能な素子である圧電薄膜共振子を用いて構成されたフィルタが注目されつつある。
このような圧電薄膜共振子の中には、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)タイプとSMR(Solidly Mounted Resonator)タイプがある。前者は、基板上に、主要構成要素として、上部電極/圧電膜/下部電極の構造を有し、上部電極と下部電極が対向する部分の下部電極下に空隙が形成されている。ここで、空隙は、下部電極が配置された基板表面に設けた犠牲層のウェットエッチング、あるいは裏面からの基板のウェットエッチング、又はドライエッチング等により形成される。また、後者は上記の空隙の代わりに、音響インピーダンスが高い膜と低い膜を交互にλ/4(λ:弾性波の波長)の膜厚で積層し音響反射膜として利用する構造のものである。
圧電薄膜共振子の上部電極と下部電極との間に電気信号としての高周波電圧を印加すると、上部電極と下部電極に挟まれた圧電膜内部に逆圧電効果に起因する弾性波が励振される。また、弾性波によって生じる歪は圧電効果により電気信号に変換される。このような弾性波は、上部電極膜と下部電極膜がそれぞれ空気に接している面で全反射されるため、圧電膜の厚み方向に主変位をもつ縦振動波となる。このような共振現象を利用することで、所望の周波数特性を有する共振子(あるいはこれを複数接続して形成されるフィルタ)を得ることができる。
例えば、FBARタイプの圧電薄膜共振子では、空隙上に形成された上部電極膜/圧電膜/下部電極膜を主要な構成要素とする積層構造部分の総膜厚Hが、弾性波の波長λの1/2(1/2波長)の整数倍(n倍)となる周波数(H=nλ/2)において共振が生じる。ここで、圧電膜の材質によって決まる弾性波の伝搬速度をVとすると、共振周波数Fは、
F=nV/2H
となるから、積層構造の総膜厚Hにより共振周波数Fが制御できる。
このような圧電薄膜共振子を用いたフィルタの構成としては、共振子を直列−並列に梯子状に繋ぐラダー型フィルタがある。ラダー型フィルタは、梯子型に組む段数や、直列−並列に配する共振子の容量比を変えるだけで、挿入損失、帯域外抑圧度等を容易に操作することができ、設計手順も簡便なため、良く用いられている。同様な設計手法としてラティス型フィルタもある。
これらフィルタ構成は直列腕および並列腕の周波数の異なる共振子から構成されており(周波数関係:並列腕<直列腕)、この異なる共振周波数を有する共振子を同一チップ内に形成する必要がある。並列腕に接続された共振子(以下、並列共振子)を直列腕に接続された共振子(以下、直列共振子)より低い共振周波数にするためには、並列共振子の上部電極上に質量付加膜を形成し、質量付加膜の質量によって周波数を制御している。
特許文献1は、同一基板上に複数の共振周波数を有する共振子を得るために、共振子の主要構成膜である下部電極、圧電膜、上部電極の膜厚を変化させる方法や質量付加膜の追加することによって調整する方法を開示している。特許文献2は、共振子の電極上の質量付加膜をパターニングすることによって調整する方法を開示している。
特開2002−335141号公報 米国特許第6657363号明細書
特許文献1が開示する弾性波デバイスでは、異なる膜厚の質量付加膜を形成するために、複数回の成膜処理、フォトリソグラフィ処理、エッチング処理を行うため、工程の煩雑化、しいてはデバイスのコストを増加させてしまうといった課題があった。
特許文献2が開示する弾性波デバイスのように、並列共振子の質量付加膜を用いてパターンを形成した場合には、共振子の周波数を移動することによって共振特性が大幅に劣化するという課題があった。
本発明は、同一チップ内に各々異なる共振周波数を有する複数の圧電薄膜共振子からなる弾性波デバイスの形成を可能とし、高価な装置を使用することなく、スプリアスを低減した優れた特性の弾性波デバイスを提供することを目的とする。
本願の開示は、基板と、前記基板上に備わる下部電極と、前記下部電極上に備わる圧電膜と、前記圧電膜上に備わる上部電極とを備えた主共振子及び副共振子を備えた弾性波デバイスであって、前記主共振子及び前記副共振子のうち少なくともいずれか一方における、前記上部電極と前記下部電極とが対向する共振領域の上側に周波数制御膜を備え、前記周波数制御膜は、複数の凸形状パターンを備え、前記凸形状パターンは、各共振子間において、スプリアスの生じる周波数が調整されたピッチかつ異なる面積で配置されている。
本願の開示は、基板と、前記基板上に備わる下部電極と、前記下部電極上に備わる圧電膜と、前記圧電膜上に備わる上部電極とを備えた主共振子及び副共振子を備えた弾性波デバイスであって、前記主共振子及び前記副共振子のうち少なくともいずれか一方における、前記上部電極と前記下部電極とが対向する共振領域の上側に周波数制御膜を備え、前記周波数制御膜は、複数の孔部を有するホールパターンを備え、前記ホールパターンは、各共振子間において、スプリアスの生じる周波数が調整されたピッチかつ異なる開口面積とする。
本願の開示によれば、同一チップ内に複数の共振周波数を有する圧電薄膜共振子において、周波数特性を良好にすることができる。また、弾性波デバイスを製造するための工程を、短縮化することができる。
実施の形態にかかる圧電薄膜共振子の平面図 第一圧電薄膜共振子の断面図 第二圧電薄膜共振子の断面図 ラダー型フィルタの回路図 A〜Dは、第一圧電薄膜共振子の製造工程を示す断面図 A〜Dは、第二圧電薄膜共振子の製造工程を示す断面図 A,C,Eは、島パターンを備えた周波数制御膜の平面図である。B,D,Fは、島パターンを備えた周波数制御膜の断面図 A〜Cは、ホールパターンを備えた周波数制御膜の平面図 周波数制御膜をλ以上のピッチで配置した場合のフィルタの通過特性を示す特性図 周波数制御膜をλ以下のピッチで配置した場合のフィルタの通過特性を示す特性図 周波数制御膜のピッチと周波数との関係を示す特性図 メンブレン部に対する周波数制御膜の占有率と共振Qとの関係を示す特性図 ラダー型フィルタの回路図 ラティス型フィルタの回路図 実施例5にかかるフィルタの回路図 実施例5にかかるフィルタの通過特性を示す特性図 実施例6にかかるフィルタの回路図 実施例6にかかるフィルタの通過特性を示す特性図 実施例7にかかるフィルタの回路図 実施例7にかかるフィルタの通過特性を示す特性図 通信モジュールのブロック図 通信装置のブロック図
(実施の形態)
〔1.弾性波デバイスの構成〕
特開2002−335141号公報が開示する弾性波デバイスは、複数の共振周波数を有する共振子を同一チップ内で得るために、共振子の電極上に新たに質量付加膜を付加している。したがって、複数の共振周波数を有する共振子を同一チップ内で得るためには、異なる膜厚の質量付加膜が必要となり、複数回の成膜処理、フォトリソグラフィ処理、エッチング処理を行うために、工程の煩雑化、しいてはデバイスのコストを増加させてしまうといった課題があった。
米国特許第6657363号明細書が開示する弾性波デバイスでは、複数の共振周波数を有する共振子を同一チップ内で得るためには、共振子の電極上に形成した質量付加膜について、質量付加膜のピッチをパターニング工程で制御することにより、共振周波数の調整が可能であることを示している。1回の成膜処理、フォトリソグラフィ処理、エッチング処理で、複数の共振子間で、質量付加膜に対して異なるパターンを形成することができ、同一チップ内で複数の共振周波数を有する共振子を形成できる。
更に、米国特許第6657363号明細書は、質量付加膜のパターンは、圧電薄膜により励起される弾性波の波長よりも短いピッチで形成することにより、スプリアスの小さい圧電薄膜共振子が得られることを開示している。しかしながら、圧電薄膜により励起される弾性波の波長よりも短いピッチでパターンを形成するためには、ステッパーなどの高価な装置が必要となり、デバイスのコストを上昇させてしまうといった課題があった。
更には、米国特許第6657363号明細書は、1つの圧電薄膜共振子の質量付加膜のパターンについての記載はあるものの、これを複数接続して形成した弾性波デバイスにおいて複数の異なる共振周波数を有する各共振子上の各々の質量負荷膜のパターン構成については何ら開示していない。
本実施の形態にかかる弾性波デバイスは、複数の圧電薄膜共振子が接続されて形成されるフィルタにおいて、複数の圧電薄膜共振子のうち少なくとも1つの共振周波数を特性劣化なく移動させる場合の、各共振子上の各々のパターン構成について提供するものである。更には、ステッパーなどの高価な装置を用いて形成する微細なパターンを用いることなく、優れた特性の周波数特性を得ることを目的とする。
(実施例1)
図1A〜図1Cは、本実施の形態にかかる弾性波デバイスの一例である圧電薄膜共振子の一実施例を示す。図1Aは、圧電薄膜共振子の平面図である。図1Bは、図1AにおけるA−A部の断面図であり、第一圧電薄膜共振子の断面図である。図1Cは、第二圧電薄膜共振子の断面図である。
図2は、本実施の形態の圧電薄膜共振子を直列腕と並列腕とに複数個配置しているフィルタ回路を示す。ここで、直列腕に接続する共振子を第一圧電薄膜共振子(直列共振子)S1〜S4、並列腕に接続する共振子を第二圧電薄膜共振子(並列共振子)P1〜P3と呼ぶこととする。
図1A〜図1Cに示す圧電薄膜共振子は、基板41、空隙42、下部電極43、圧電膜44、上部電極45、メンブレン部46、エッチング媒体導入孔47、エッチング媒体導入路48、犠牲層49、質量付加膜50、周波数制御膜51を備えている。基板41は、本実施例ではシリコン(Si)を用いている。下部電極43は、本実施例ではルテニウム(Ru)/クロム(Cr)の2層構造としている。圧電膜44は、本実施例では窒化アルミニウム(AlN)を用いている。上部電極45は、本実施例ではCr/Ruの2層構造としている。下部電極43、圧電膜44、上部電極45の各膜は、スパッタリング法等などの成膜方法によって形成することができる。例えば、2GHzの共振周波数を有する圧電薄膜共振子の場合、各層のおおよその膜厚は、下部電極43のRuが250nm、Crが100nm、圧電膜44のAlNが1150nm、上部電極45のCrが20nm、Ruが250nmとなる。なお、下部電極43及び上部電極45の電極膜としては、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)などを用いることができる。また、圧電膜44としては、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛(PbTiO3)などを用いることができる。また、基板41としては、シリコン(Si)、ガラス、セラミックス等を用いることができる。
図1Cに示すように、第二圧電薄膜共振子P1〜P3は、その共振周波数を、第一圧電薄膜共振子S1〜S4の共振周波数よりも低周波側にするために、質量付加膜50を備えている。質量付加膜50は、本実施例では膜厚125nmのチタン(Ti)で形成されている。質量付加膜50は、上部電極45のCr膜とRu膜との間に備わる。質量付加膜50は、下部電極43と上部電極45とが対向しているメンブレン部46に負荷を付加する膜として機能させるためには、少なくとも上部電極45と下部電極43とが対向するメンブレン部46を含むように形成されていればよい。また、質量付加膜50は、上部電極45と下部電極43とが対向するメンブレン部46を含むように形成したものを最小領域とし、上部電極45の形状と一致する形状を最大領域とし、この最小領域と最大領域との間の大きさで任意の形状とすることができる。ここで、第二圧電薄膜共振子P1〜P3の共振周波数を第一圧電薄膜共振子S1〜S4の共振周波数よりも低い周波数にする方法としては、上記の質量負荷膜50を用いる方法の他に、第二圧電薄膜共振子P1〜P3の上部電極45の膜厚を第一圧電薄膜共振子S1〜S4の上部電極45の膜厚よりも厚くする方法がある。
図1B及び図1Cに示すように、第一圧電薄膜共振子S1〜S4および第二圧電薄膜共振子P1〜P3の上部電極Cr/Ruの上には、周波数制御膜51が備わる。周波数制御膜51は、本実施例では膜厚20nmのTiで形成されている。周波数制御膜51は、少なくとも上部電極45と下部電極43とが対向するメンブレン部46を含むように備わる。
周波数調整膜52は、メンブレン部46における最上層に備わる。周波数調整膜52は、本実施例ではSiO2で形成されている。周波数調整膜52は、図1Bに示す第一圧電薄膜共振子S1〜S4、図1Cに示す第二圧電薄膜共振子P1〜P3の共振周波数調整を同時に行うことができる。すなわち、直列腕の第一圧電薄膜共振子S1〜S4の膜構成は、最上層から最下層に向かって、SiO2/Ti/Cr/Ru/AlN/Ru/Cr/Si基板の順番で膜が形成されている。並列腕の第二圧電薄膜共振子P1〜P3の膜構成は、最上層から最下層に向かって、SiO2/Ti/Cr/Ti/Ru/AlN/Ru/Cr/Si基板の順番で膜が形成されている。なお、各層の膜厚は、フィルタの要求仕様に応じて異なり、下部電極43及び上部電極43の膜、圧電膜44、質量付加膜50、周波数制御膜51も上述以外の構成も可能である。また、下部電極43は、1層構造でもよい。また、質量付加膜50は、2層構造からなる上部電極45の間に挟むことにより、周波数制御膜51は第一圧電薄膜共振子S1〜S4と第二圧電薄膜共振子P1〜P3ともに同じ材料の上に形成できる。上部電極45と下部電極43とが対向するメンブレン部46の、下部電極43の下と基板41との間にはドーム状の空隙42(膨らみ)が形成されている。「ドーム状の空隙」とは、例えば空隙の周辺部では内部高さが低く、空隙の中央ほど内部高さが高くなるような形状の膨らみである。
図3A〜図3Dは、第一圧電薄膜共振子S1〜S4の製造工程を示す断面図である。図4A〜図4Dは、第二圧電薄膜共振子P1〜P3の製造工程を示す断面図である。図3A〜図3D、図4A〜図4Dは、いずれもメンブレン部46の中心を通る線分(図1AにおけるA−A部)における断面を示す。
まず、図3A及び図4Aに示すように、Si基板41上に、例えば酸化マグネシウム(MgO)等からなる犠牲層49を、例えばスパッタリング法または蒸着法を用いて形成する。基板41は、Si基板以外にも石英基板、ガラス基板、セラミックス基板、GaAs基板等を用いることができる。特に、基板41は、空隙形成工程において犠牲層エッチング時にエッチングされてしまことを防ぐため、エッチングが困難な材料で形成されたものを採用することが好ましい。犠牲層49は、ZnO、Ge、Ti、Cu等、エッチング液あるいはエッチングガスにより容易に溶解できる材料で形成することが好ましい。犠牲層49の形成後、露光技術とエッチング技術とを用いて、犠牲層49を所定の形状にする。
次に、図3B及び図4Bに示すように、下部電極43として、Ru/Crをスパッタリング法等により成膜する。ここでは、下部電極43は2層構造としたが、1層構造でもよい。次に、露光技術とエッチング技術により、犠牲層49を覆うように、下部電極43を所望の形状にパターニングする。この時、下部電極43には、犠牲層49をエッチングするためのエッチング媒体を導入するための導入路48(図1A参照)が形成され、導入路48の先端には空隙形成時に犠牲層49をエッチングするためのエッチング媒体導入孔47(図1A参照)が形成されていてもよい。続いて、圧電膜44としてAlNを、スパッタリング法等により成膜する。次に、上部電極45の第一層45aとしてRuを、スパッタリング法等により成膜する。
次に、図4Bに示すように第二圧電薄膜共振子は、質量付加膜50としてTiを、スパッタリング法等により成膜する。次に、露光技術とエッチング技術により、質量付加膜50が少なくとも上部電極45と下部電極43とが対向したメンブレン部46を含むように形成する。ここで、質量付加膜50のパターニングには、リフトオフ法を用いることができる。なお、質量付加膜50の成膜は、第二圧電薄膜共振子の製造工程においてのみ実施され、第一圧電薄膜共振子の製造工程においては省略することができる。
次に、図3C及び図4Cに示すように、スパッタリング法などで上部電極45の第二層45bとして、Crを成膜する。ここで、第二圧電薄膜共振子における質量付加膜50は、上部電極45の第一層45aと第二層45bとにより挟まれた状態となる。次に、上部電極45の第二層45bの上に、周波数制御膜51としてTiを成膜する。次に、露光技術とエッチング技術を用いて、少なくとも上部電極45と下部電極43とが対向したメンブレン部46を含む領域の周波数制御膜51を、所望の形状にパターニングする。
周波数制御膜51のエッチングは、ドライエッチング、ウェットエッチングのうちいずれか一方を用いることができる。しかし、微細なパターン形状が容易に得られること、アンダーエッチングが少ないことから、ドライエッチングを用いるほうが好ましい。
周波数制御膜51の形状は、膜厚よりも低い高さであってもかまわない。しかし、各共振子間で複数の共振周波数を有する共振子を得るためには、複数の共振子の上部電極45上で異なる形状のパターンをエッチングする必要がある。したがって、周波数制御膜51の形状は、膜厚に相当する高さを有するように形成することにより、パターン形成時のエッチングのバラツキを低減することができ、精密に所望の周波数に移動させることができる。
また、周波数制御膜51と上部電極45の組み合わせとしては、エッチング選択性のある材料の組み合わせにすれば、エッチング時に他の膜への損傷が少なく、精密に所望の周波数に移動させることができる。したがって、優れた特性の弾性波デバイスを安定して提供することができる。
次に、図3D及び図4Dに示すように、露光技術とエッチング技術により、上部電極45を所望の形状にパターニングする。次に、下部電極43の窓明けおよび共振特性改善のために、露光技術とエッチング技術により圧電膜44を所望の形状にパターニングする。次に、周波数調整膜52(SiO2)をスパッタリング等により成膜する。ここで、周波数調整膜52の材料は、SiO2に限定されず、励起エネルギーなどにより、その一部を漸減できる金属酸化膜や金属窒化膜などの他の絶縁膜であっても構わない。
次に、露光技術とエッチング技術によって、上部電極45上にある周波数調整膜52を除去し、その部分にバンプパッド(不図示)を形成する。
最後に、露光技術とエッチング技術により、下部電極43の一部に形成されている犠牲層エッチング媒体導入孔47(図1A参照)上の周波数調整膜52を除去する。次に、犠牲層エッチング媒体導入孔47に、犠牲層エッチング媒体を導入する。犠牲層エッチング媒体は、導入路48(図1A参照)を経て、下部電極43の下へ導入され、犠牲層49を除去する。これにより、上部電極45と下部電極43とが対向するメンブレン部46の下方に、ドーム状の膨らみを有する空隙42を形成することができる。以上により、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子が完成する。
犠牲層49のエッチング液としては、犠牲層49以外の圧電薄膜共振子を構成する材料、特にエッチング媒体が接触する犠牲層49上の電極材料をエッチングしない材料であることが好ましい。
なお、基板41、下部電極43、上部電極45、圧電膜44の各材料は上記に限定されず、他の材料でもよい。また、空隙42に代えて、音響インピーダンスが高い膜と低い膜とが交互にλ/4(λ:弾性波の波長)の膜厚で積層した音響反射膜を、メンブレン部46における、下部電極43と基板41との間に形成する構造であってもよい。
図5A〜図5F、図6A〜図6Cは、周波数制御膜51の様々な形状例を示す。図5A、図5C、図5Eは、島パターン151〜153を有する周波数制御膜の平面図である.図5Bは、図5AにおけるA−A部の断面図である。図5Dは、図5CにおけるA−A部の断面図である。図5Fは、図5EにおけるA−A部の断面図である。図6A〜図6Cは、ホールパターンを有する周波数制御膜154〜156の平面図である。
図5A〜図5Fに示すように、島状の周波数制御膜(以下、島パターンと称する)151〜153は、少なくとも上部電極45と下部電極43とが対向するメンブレン部46における上部電極45の上に、複数の独立パターンとして備わる。各々の島パターン151は、同じ大きさ(面積)を有することが好ましい。各々の島パターン151は、等間隔に配置されていることが好ましい。なお、詳しい説明は省略するが、島パターン152及び153についても、複数の独立パターンとして形成され、同じ大きさ(面積)、等間隔配置であることが好ましい。島パターン151〜153は、メンブレン部46の面積に対する総面積の割合が異なる。島パターン151は、メンブレン部46の面積に対する総面積の割合が最も低い(すなわち低密度)。島パターン153は、メンブレン部46の面積に対する総面積の割合が最も高い(すなわち高密度)。島パターン152は、島パターン151の密度と島パターン153の密度とのほぼ中間の密度を有する。よって、島パターン151が最も質量が軽く、島パターン153が最も質量が重いため、島パターンの密度を適宜選択することによって共振子における共振周波数を調整することができる。
島パターン151〜153は、メンブレン部46に対する総面積の割合が異なり、高さH1〜H3は同等であるため、総面積が異なる島パターンを有する共振子を1つのフィルタに備えたとしても、一度の工程で作製することができる。例えば、島パターン151を有する共振子と、島パターン153を有する共振子とは、島パターンのパターニングを変えるだけでよいため、一度の工程で作製することができる。
図6A〜図6Cに示すように、複数のホールを含むホールパターン154a〜156aを備えた周波数制御膜154〜156は、少なくとも上部電極45と下部電極43とが対向するメンブレン部46における、上部電極45の上に備わる。各々のホールパターン154aは、同じ大きさ(開口面積)を有することが好ましい。各々のホールパターン154aは、等間隔に配置されていることが好ましい。なお、詳しい説明は省略するが、ホールパターン155a及び156aについても、複数の独立パターンとして形成され、同じ大きさ(開口面積)、等間隔配置であることが好ましい。ホールパターン154a〜156aは、メンブレン部46の面積に対する総面積の割合が異なる。ホールパターン154aは、メンブレン部46の面積に対する総面積の割合が最も低い(すなわち低密度)。ホールパターン156aは、メンブレン部46の面積に対する総面積の割合が最も高い(すなわち高密度)。ホールパターン155aは、ホールパターン154aの密度とホールパターン156aの密度とのほぼ中間の密度を有する。よって、ホールパターン156aを備えた周波数制御膜156が最も質量が軽く、ホールパターン154aを備えた周波数制御膜154が最も質量が重いため、ホールパターンを有する周波数制御膜154〜156を適宜選択することによって共振子における共振周波数を調整することができる。
ホールパターン154a〜156aは、メンブレン部46に対する総面積の割合が異なり、周波数制御膜154〜156の厚さは同等であるため、総面積が異なるホールパターンを有する共振子を1つのフィルタに備えたとしても、一度の工程で作製することができる。例えば、周波数制御膜154を有する共振子と、周波数制御膜156を有する共振子とは、ホールパターン154a及び156aのパターニングを変えるだけでよいため、一度の工程で作製することができる。
ここで、「島状」または「島パターン」とは、凸形状の周波数制御膜が、共振子上で孤立パターンとして複数形成されている状態またはそのパターンのことを示す。また、「島」とは凸形状を表す称呼の一例であり、少なくとも本実施の形態のように凸形状であれば他の称呼であってもよい。「ホール状」または「ホールパターン」とは、周波数制御膜内にホール形状の孤立パターンが共振子上で複数形成されている状態またはそのパターンを示す。
また、ホールパターン154a〜156aは、本実施の形態では貫通孔としたが、有底の凹部であってもよい。ホールパターン154a〜156aは、少なくとも周波数制御膜の質量を調整できればよい。
フィルタを構成する各共振子の上部電極上において、周波数制御膜の島パターンまたはホールパターン1個あたりの面積を各々異ならせることによって、複数の共振周波数を有する共振子を一度の工程で形成することができる。
また、島パターンまたはホールパターンを配置するピッチを調整することによって、複数の共振周波数を有する共振子が接続された弾性波デバイスにおいて、各共振子のスプリアス発生周波数を異ならせることができる。そして、各共振子のスプリアス発生周波数が調整されたピッチを以下、スプリアス調整ピッチと称する。
図7Aは、周波数制御膜を形成した圧電薄膜共振子において、島状の周波数制御膜を圧電膜によって励振される弾性波の波長以上のピッチで配置した場合の通過特性を示す。図7Bは、比較例として、島状の周波数制御膜を波長以下のピッチで配置した場合の通過特性を示している。図7A及び図7Bは、島状の周波数制御膜のメンブレン部に対する占有率0%、20%、40%の特性を示している。ここで、「占有率」とは、圧電薄膜共振子において上部電極45と下部電極43とが対向するメンブレン部46の面積に対する、周波数制御膜51が形成されている面積の割合を示している。つまり、「占有率0%」とは、周波数制御膜51が形成されていないことを示しており、「占有率100%」とは周波数制御膜51がメンブレン部46と略同形状で形成されていることを示している。
本発明者らは、周波数制御膜51を配置するピッチが波長以下および波長以上に関わらず、共振周波数以下に発生しており、スプリアスが発生する周波数は周波数制御膜51を配置するピッチに依存しており、占有率には依存していないことを見出した。
図7Bに示すように、周波数制御膜51を波長以下のピッチで形成した場合、圧電薄膜共振子の共振周波数が低周波側に移動するのに対して、スプリアスは共振周波数の移動に関係なく固定の周波数で発生しているのに対し、図7Aに示すように、周波数制御膜51を波長以上のピッチで形成することによって、圧電薄膜共振子の共振周波数が低周波側に移動するのに対して、スプリアスが発生する周波数はほぼ同程度の割合で低周波側に移動している。周波数制御膜51によって共振周波数を移動させた場合にスプリアスが共振周波数の移動量に関係なく固定の周波数で発生しているということは、複数の共振周波数を有する圧電薄膜共振子を接続させた弾性波デバイスとしては各々の共振子から発生するスプリアスの位置が重なってしまい、弾性波デバイスとしてのスプリアスが大きくなってしまう。したがって、複数の共振周波数を有する圧電薄膜共振子を複数接続した弾性波デバイスにおいては、周波数制御膜51によって周波数を移動させた場合に、スプリアス発生周波数は共振周波数の移動量に対して同程度移動すれば、各圧電薄膜共振子で発生するスプリアスをちらすことができ、弾性波デバイスとしては優れた特性を得ることができる。
図8は、横軸に周波数制御膜が配置されるピッチを圧電膜によって励振される弾性波の波長で規格化した値、縦軸にスプリアス発生周波数の変化量を共振周波数の周波数変化量で規格化した値でプロットした図を示す。図8において、縦軸の値は「1」に近づくほど共振周波数の移動に対してスプリアス発生周波数も同程度移動していることを示しており、「0」に近づくほど共振周波数の移動に関係なく、スプリアスは固定の周波数で発生していることを示している。周波数制御膜を波長以上のピッチで形成することによって共振周波数の移動量に連動してスプリアスが発生する周波数をほぼ同程度移動させることができる。更に、周波数制御膜を波長以上のピッチで形成できるため、ステッパーなどの高価な装置を使用することがなく、安価な弾性波デバイスを提供することができる。
(実施例2)
図9は、縦軸に圧電薄膜共振子の共振Q、横軸に周波数制御膜の上部電極と下部電極が対向するメンブレン部の面積Sに対する占有率S’を示す。ここで、周波数制御膜のパターンは島構造あるいはホール構造で形成しており、各々の島あるいはホールパターンは波長以上のピッチで略同一で形成されている。ここで、島構造で形成された周波数制御膜の面積は、個々の島パターンの合計面積であり、ホール構造で形成された周波数制御膜の面積は上部電極と下部電極が対向する面積から個々のホールパターンの合計面積を差し引いた値である。
図9に示すように、島パターンの周波数制御膜については、占有率S’が50%以上で共振Qが劣化している。ホールパターンを有する周波数制御膜については、占有率S’が50%以下で共振Qが劣化している。したがって、島パターンの周波数制御膜を備える場合は、
0<S’<0.5S
にすることにより、共振Qの劣化なく共振周波数を移動することができる。また、ホールパターンを有する周波数制御膜を備える場合は、
0.5S<S’<S
にすることにより、共振Qの劣化なく共振周波数を移動することができる。
実施例1,2のように、空隙42を、複合膜側に膨らんだドーム形状としているため、空隙42を形成するために基板41をエッチングする必要がなく、生産性の向上が図れる。また、基板41をエッチングしないため、基板41の機械的強度の劣化防止も図ることができる。更に、空隙42を形成する領域は小さくて済むため、高集積化を図ることができる。
更に、上部電極45と下部電極43とが対向するメンブレン部46の形状を楕円形(図1A参照)や非平行からなる多角形にすることにより、平行な辺が存在しないため、電極の外周で反射された弾性波が共振部分で横方向の定在波として存在することを抑制することができる。これにより、通過帯域内にリップルが発生することを抑制することができる。
更に、空隙42の基板面上への投影領域は、上部電極45と下部電極43とが対向するメンブレン部46を含むことにより、圧電薄膜共振子の共振特性を向上させ優れた性能を得ることができる。
(実施例3)
実施例3にかかる圧電薄膜共振子は、実施例1にかかる圧電薄膜共振子を梯子形に接続してラダー型フィルタを実現した場合である。
図10は、ラダー型フィルタの回路図である。図10に示すように、ラダー型フィルタは、圧電薄膜共振子S1〜S3が入力端子22と出力端子24との間に直列接続されている(直列共振子)。圧電薄膜共振子S1及びS2の間とグランドとの間には圧電薄膜共振子P1が接続され、圧電薄膜共振子S2及びS3の間とグランドとの間には圧電薄膜共振子P2が接続されている。圧電薄膜共振子P1およびP2は、直列共振子に並列に接続された並列共振子である。なお、圧電薄膜共振子S1〜S3、P1、P2の何れかに、実施例1に係る圧電薄膜共振子を用いることができる。
実施例1に係る圧電薄膜共振子の周波数制御膜を島構造あるいはホール構造で形成し、各共振子の周波数制御膜の面積を制御し、かつ同一ピッチで配置することによって、各共振子の共振周波数を制御することができ、かつ各共振子で発生するスプリアスの位置をばらすことができる。よって、複数の圧電薄膜共振子からなる弾性波デバイスにおいては、スプリアスを低減した優れた特性を得ることができる。
実施例3において、実施例1に係る圧電薄膜共振子をラダー型フィルタに用いた場合を例に示したが、ラティス型フィルタ等他の弾性波デバイスに用いてもよい。図11は、ラティス型フィルタの回路図である。なお、ラティス型フィルタは、図11に示すように、圧電薄膜共振子S4及びS5がそれぞれ入力端子22と出力端子24との間に接続されている。圧電薄膜共振子S4が接続されている入力端子22と圧電薄膜共振子S5が接続されている出力端子24との間に、圧電薄膜共振子P3が接続されている。圧電薄膜共振子S4が接続されている出力端子24と圧電薄膜共振子S5が接続されている入力端子22との間に、圧電薄膜共振子P4が接続されている。圧電薄膜共振子S4およびS5は、直列共振子である。圧電薄膜共振子P3およびP4は、並列共振子である。
(実施例4)
実施例1または2にかかる圧電薄膜共振子やそれらを複数個用いて構成したフィルタ,さらにはフィルタを用いたデュープレクサや通信装置においては,スプリアスを低減した優れた特性を有する弾性波デバイスを短い工程で、高価な装置を使用することなく、安価に提供することができる。
(実施例5)
図12は、圧電薄膜型共振子を用いたフィルタ回路の回路図である。ここで、第一圧電薄膜共振子である直列共振子に符号「S」を付し、第二圧電薄膜共振子である並列共振子に符号「P」を付した。実施例5にかかるフィルタは、直列共振子Sを5個、並列共振子Pを3個の計8個の圧電薄膜共振子を接続している。周波数制御膜は、膜厚25nmのTiとしている。ここで、直列共振子S1およびS2は、周波数制御膜として被覆率が47%の島パターンを備えている。また、直列共振子S5は、周波数制御膜として被覆率が93%のホールパターンを備えている。また、直列共振子S3およびS4は、周波数制御膜を備えていない。
このように、直列共振子S1〜S5の中で共振周波数が最も高い直列共振子には周波数制御膜を形成せず、それより低い共振周波数の直列共振子には所望の周波数移動量に応じて周波数制御膜を形成することにより、異なる共振周波数を有するフィルタが形成できる。
更に、並列共振子については、ここでは全て周波数制御膜を形成しておらず、同じ共振周波数としている。ただし、並列共振子についても、直列共振子同様に各々の共振周波数を変化させるために周波数制御膜を形成してもよい。
図13は、実施例5にかかるフィルタの通過特性を示す。比較のために、周波数制御膜を備えていない共振子で図12に示すラダー型フィルタを実現した場合の通過特性を示す。実施例5にかかるフィルタによれば、通過帯域幅を広げたフィルタを得ることができる。
(実施例6)
図14は、実施例1にかかる圧電薄膜型共振子を用いたフィルタ回路の回路図である。ここで、第一圧電薄膜共振子である直列共振子に符号「S」を付し、第二圧電薄膜共振子である並列共振子に符号「P」を付した。実施例6にかかるフィルタは、直列共振子Sを5個、並列共振子Pを3個の計8個の圧電薄膜共振子を接続している。周波数制御膜としては、膜厚25nmのTiとした。ここで、直列共振子S1およびS2は、周波数制御膜として被覆率が54%のホールパターンを備えている。直列共振子S3およびS4は、周波数制御膜として被覆率が7%の島パターンを備えている。また、直列共振子S5は、メンブレン部と略同形状(被覆率100%)の周波数制御膜を備えている。
このように、直列共振子S1〜S5の中で共振周波数が最も低い直列共振子には、メンブレン部と略同形状の周波数制御膜を備え、それより高い共振周波数の直列共振子には所望の周波数移動量に応じて周波数制御膜を備えることにより、異なる共振周波数を有するフィルタを実現することができる。
更に、並列共振子については、ここでは全てメンブレン部と略同形状(被覆率100%)の周波数制御膜を備えており、同じ共振周波数としている。ただし、並列共振子についても、直列共振子同様に各々の共振周波数を変化させるために周波数制御膜を形成してもよい。
図15は、実施例6にかかるフィルタの通過特性を示す。比較のために、周波数制御膜を備えていない共振子で図14に示すラダー型フィルタを実現した場合の通過特性を示す。実施例6にかかるフィルタによれば、通過帯域幅を広げたフィルタを得ることができる。
(実施例7)
図16は、圧電薄膜型共振子を用いたフィルタ回路の回路図である。ここで、第一圧電薄膜共振子である直列共振子に符号「S」を付し、第二圧電薄膜共振子である並列共振子に符号「P」を付した。実施例7にかかるフィルタは、直列共振子Sを5個、並列共振子Pを3個の計8個の圧電薄膜共振子を接続している。周波数制御膜は、膜厚18nmのTiとした。ここで、直列共振子S1およびS2は、周波数制御膜として被覆率が58%のホールパターンを備えている。直列共振子S3およびS4は、メンブレン部と略同形状(被覆率100%)の周波数制御膜を備えている。直列共振子S5は、周波数制御膜を備えていない(被覆率0%)。
このように、直列共振子S1〜S5の中で共振周波数が最も低い直列共振子には対向領域と略同形状(被覆率100%)の周波数制御膜を形成し、共振周波数が最も高い直列共振子には周波数制御膜を備えず(被覆率0%)、その他の共振子については、所望の周波数移動量に応じて周波数制御膜を備えることにより、異なる共振周波数を有するフィルタを実現できる。
更に、並列共振子P1およびP3の共振子には、周波数制御膜として被覆率82%のホールパターンを備え、並列共振子P2にはメンブレン部と略同形状(被覆率100%)の周波数制御膜を備えている。
図17は、実施例7にかかるフィルタの通過特性を示す。比較のために、周波数制御膜を備えていない共振子で図14に示すラダー型フィルタを実現した場合の通過特性を示す。実施例7にかかるフィルタによれば、通過帯域幅を広げることができ、かつ帯域中央の損失を改善したフィルタを得ることができる。
〔2.通信モジュールの構成〕
図18は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えた通信モジュールの一例を示す。図18に示すように、デュープレクサ62は、受信フィルタ62aと送信フィルタ62bとを備えている。また、受信フィルタ62aには、例えばバランス出力に対応した受信端子63a及び63bが接続されている。また、送信フィルタ62bは、パワーアンプ64を介して送信端子65に接続している。ここで、受信フィルタ62aは、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えている。
受信動作を行う際、受信フィルタ62aは、アンテナ端子61を介して入力される受信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、受信端子63a及び63bから外部へ出力する。また、送信動作を行う際、送信フィルタ62bは、送信端子65から入力されてパワーアンプ64で増幅された送信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、アンテナ端子61から外部へ出力する。
本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を通信モジュールに備えることで、通過特性の優れた通信モジュールを実現することができる。また、通信モジュールの製造工程を短縮することができる。
なお、図18に示す通信モジュールの構成は一例であり、他の形態の通信モジュールに本実施の形態にかかるフィルタを搭載しても、同様の効果が得られる。
〔3.通信装置の構成〕
図19は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子、または前述の通信モジュールを備えた通信装置の一例として、携帯電話端末のRFブロックを示す。また、図19に示す通信装置は、GSM(Global System for Mobile Communications)通信方式及びW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)通信方式に対応した携帯電話端末の構成を示す。また、本実施の形態におけるGSM通信方式は、850MHz帯、950MHz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯に対応している。また、携帯電話端末は、図19に示す構成以外にマイクロホン、スピーカー、液晶ディスプレイなどを備えているが、本実施の形態における説明では不要であるため図示を省略した。ここで、受信フィルタ73a、77〜80は、本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えている。
まず、アンテナ71を介して入力される受信信号は、その通信方式がW−CDMAかGSMかによってアンテナスイッチ回路72で、動作の対象とするLSIを選択する。入力される受信信号がW−CDMA通信方式に対応している場合は、受信信号をデュープレクサ73に出力するように切り換える。デュープレクサ73に入力される受信信号は、受信フィルタ73aで所定の周波数帯域に制限されて、バランス型の受信信号がLNA74に出力される。LNA74は、入力される受信信号を増幅し、LSI76に出力する。LSI76では、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御したりする。
一方、信号を送信する場合は、LSI76は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ75で増幅されて送信フィルタ73bに入力される。送信フィルタ73bは、入力される送信信号のうち所定の周波数帯域の信号のみを通過させる。送信フィルタ73bから出力される送信信号は、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
また、入力される受信信号がGSM通信方式に対応した信号である場合は、アンテナスイッチ回路72は、周波数帯域に応じて受信フィルタ77〜80のうちいずれか一つを選択し、受信信号を出力する。受信フィルタ77〜80のうちいずれか一つで帯域制限された受信信号は、LSI83に入力される。LSI83は、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御したりする。一方、信号を送信する場合は、LSI83は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ81または82で増幅されて、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子、または通信モジュールを通信装置に備えることで、通過特性の優れた通信装置を実現することができる。また、通信装置の製造工程を短縮することができる。
なお、図19に示す通信装置は一例であり、少なくとも本実施の形態にかかる圧電薄膜共振子を備えた通信装置であれば、他の構成を有する通信装置であっても本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
〔4.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、同一チップ内に各々異なる共振周波数を有する複数の圧電薄膜共振子からなる弾性波デバイスの形成を可能とし、高価な装置を使用することなく、スプリアスを低減した優れた特性の弾性波デバイス、フィルタ、通信モジュール、通信装置を提供することができる。
また、共振周波数が異なる圧電薄膜共振子を備えたフィルタを実現する際、周波数制御膜の島パターンあるいはホールパターンのメンブレン部に対する占有率、被覆率、密度を変えるだけでよいため、短い工程でフィルタを作製することができる。
本実施の形態における第一圧電薄膜共振子(直列共振子)は、本発明の主共振子の一例である。本実施の形態における第二圧電薄膜共振子(並列共振子)は、本発明の副共振子の一例である。本実施の形態における基板41は、本発明の基板の一例である。本実施の形態における下部電極43は、本発明の下部電極の一例である。本実施の形態における上部電極45は、本発明の上部電極の一例である。本実施の形態における圧電膜44は、本発明の圧電膜の一例である。本実施の形態における質量付加膜50は、本発明の質量付加膜の一例である。本実施の形態における周波数制御膜51、154、155、156は、本発明に周波数制御膜の一例である。本実施の形態におけるメンブレン部46は、本発明の共振領域の一例である。本実施の形態における空隙42は、本発明の空隙の一例である。本実施の形態における島パターン151、152、153は、本発明の凸形状パターンの一例である。本実施の形態におけるホールパターン154a,155a,156aは、本発明のホールパターンの一例である。
本実施の形態に関して、以下の付記を開示する。
(付記1)
基板と、前記基板上に備わる下部電極と、前記下部電極上に備わる圧電膜と、前記圧電膜上に備わる上部電極とを備えた主共振子及び副共振子を備えた弾性波デバイスであって、
前記主共振子及び前記副共振子のうち少なくともいずれか一方における、前記上部電極と前記下部電極とが対向する共振領域の上側に周波数制御膜を備え、
前記周波数制御膜は、複数の凸形状パターンを備え、
前記凸形状パターンは、各共振子間において、共通のスプリアス調整ピッチかつ異なる面積で配置されている、弾性波デバイス。
(付記2)
基板と、前記基板上に備わる下部電極と、前記下部電極上に備わる圧電膜と、前記圧電膜上に備わる上部電極とを備えた主共振子及び副共振子を備えた弾性波デバイスであって、
前記主共振子及び前記副共振子のうち少なくともいずれか一方における、前記上部電極と前記下部電極とが対向する共振領域の上側に周波数制御膜を備え、
前記周波数制御膜は、複数の孔部を有するホールパターンを備え、
前記ホールパターンは、各共振子間において、共通のスプリアス調整ピッチかつ異なる開口面積とする、弾性波デバイス。
(付記3)
前記スプリアス調整ピッチは、前記圧電膜により励振される弾性波の波長λ以上のピッチである、付記1または2記載の弾性波デバイス。
(付記4)
前記凸形状パターンは、前記周波数制御膜の面積S’が対向領域の面積Sに対して、
0<S’<0.5S
で形成されている、付記1記載の弾性波デバイス。
(付記5)
前記ホールパターンは、前記周波数制御膜の面積S’が対向領域の面積Sに対して、
0.5S<S’<S
で形成されている、付記2記載の弾性波デバイス。
(付記6)
前記周波数制御膜の形状は、前記周波数制御膜の膜厚に相当する高さである、付記1〜5のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
(付記7)
前記周波数制御膜は、円形または楕円形である、付記1〜6のうちいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
(付記8)
前記周波数制御膜は、曲線を含む形状である、付記1〜6のうちいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
(付記9)
前記周波数制御膜と前記上部電極とは、材料が異なる、付記1〜8のうちいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
(付記10)
前記周波数制御膜と前記上部電極との材料の組み合わせは、エッチング選択性のある材料の組み合わせである、付記1〜9のうちいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
(付記11)
前記周波数制御膜が前記共振領域と異なる形状で形成された共振子と、前記周波数制御膜が形成されていない共振子との組み合わせ、
あるいは、前記周波数制御膜が前記共振領域と異なる形状で形成された共振子と、前記周波数制御膜が前記共振領域と略同形状で形成された共振子との組み合わせで、接続されている、付記1または2記載の弾性波デバイス。
(付記12)
前記周波数制御膜が形成されていない共振子と、前記周波数制御膜が前記共振領域と異なる形状で形成された共振子と、前記周波数制御膜が前記共振領域と略同形状で形成された共振子との組み合わせで接続されている、付記1または2記載の弾性波デバイス。
(付記13)
基板と、前記基板上に備わる下部電極と、前記下部電極上に備わる圧電膜と、前記圧電膜上に備わる上部電極とを備えた主共振子及び副共振子を備えた弾性波デバイスであって、
前記主共振子及び前記副共振子のうち少なくともいずれか一方における、前記上部電極と前記下部電極とが対向する共振領域の上側に周波数制御膜を備え、
前記周波数制御膜は、複数の凸形状パターンまたは、複数の孔部を有するホールパターンを備えて体積を調整してあり、
前記凸形状パターンまたは、前記ホールパターンは、各共振子間において、共通のスプリアス調整ピッチかつ異なる面積で配置されている、弾性波デバイスをラダー型に配置した、フィルタ。
(付記14)
基板と、前記基板上に備わる下部電極と、前記下部電極上に備わる圧電膜と、前記圧電膜上に備わる上部電極とを備えた主共振子及び副共振子を備えた弾性波デバイスであって、
前記主共振子及び前記副共振子のうち少なくともいずれか一方における、前記上部電極と前記下部電極とが対向する共振領域の上側に周波数制御膜を備え、
前記周波数制御膜は、複数の凸形状パターンまたは、複数の孔部を有するホールパターンを備えて体積を調整してあり、
前記凸形状パターンまたは、前記ホールパターンは、各共振子間において、共通のスプリアス調整ピッチかつ異なる面積で配置されている、弾性波デバイスをラダー型に配置した受信フィルタまたは送信フィルタを含む、通信モジュール。
(付記15)
基板と、前記基板上に備わる下部電極と、前記下部電極上に備わる圧電膜と、前記圧電膜上に備わる上部電極とを備えた主共振子及び副共振子を備えた弾性波デバイスであって、
前記主共振子及び前記副共振子のうち少なくともいずれか一方における、前記上部電極と前記下部電極とが対向する共振領域の上側に周波数制御膜を備え、
前記周波数制御膜は、複数の凸形状パターンまたは、複数の孔部を有するホールパターンを備えて体積を調整してあり、
前記凸形状パターンまたは、前記ホールパターンは、各共振子間において、共通のスプリアス調整ピッチかつ異なる面積で配置されている、弾性波デバイスをラダー型に配置した受信フィルタまたは送信フィルタを含む通信モジュールを有する、通信装置。
本願は、弾性波デバイス、フィルタ、通信モジュール、通信装置に有用である。
41 基板
42 空隙
43 下部電極
44 圧電膜
45 上部電極
46 メンブレン部
47 エッチング媒体導入孔
48 犠牲層エッチング媒体導入路
49 犠牲層
50 質量付加膜
51 周波数制御膜
52 周波数調整膜
151、152、153 島パターン
154、155、156 ホールパターン

Claims (4)

  1. 基板と、前記基板上に備わる下部電極と、前記下部電極上に備わる圧電膜と、前記圧電膜上に備わる上部電極とを備えた主共振子及び副共振子を備えた弾性波デバイスであって、
    前記主共振子及び前記副共振子のうち少なくともいずれか一方における、前記上部電極と前記下部電極とが対向する共振領域の上側に周波数制御膜を備え、
    前記周波数制御膜は、複数の凸形状パターンを備え、
    前記凸形状パターンは、各共振子間において、共通のスプリアス調整ピッチかつ異なる面積で配置され、
    前記スプリアス調整ピッチは、前記圧電膜により励振される弾性波の波長λの1.0倍〜1.5倍の範囲内の値のピッチである、弾性波デバイス。
  2. 基板と、前記基板上に備わる下部電極と、前記下部電極上に備わる圧電膜と、前記圧電膜上に備わる上部電極とを備えた主共振子及び副共振子を備えた弾性波デバイスであって、
    前記主共振子及び前記副共振子のうち少なくともいずれか一方における、前記上部電極と前記下部電極とが対向する共振領域の上側に周波数制御膜を備え、
    前記周波数制御膜は、複数の孔部を有するホールパターンを備え、
    前記ホールパターンは、各共振子間において、共通のスプリアス調整ピッチかつ異なる開口面積とし、
    前記スプリアス調整ピッチは、前記圧電膜により励振される弾性波の波長λの1.0倍〜1.5倍の範囲内の値のピッチである、弾性波デバイス。
  3. 前記凸形状パターンは、前記周波数制御膜の面積S’が対向領域の面積Sに対して、
    0<S’<0.5S
    で形成されている、請求項1記載の弾性波デバイス。
  4. 前記ホールパターンは、前記周波数制御膜の面積S’が対向領域の面積Sに対して、
    0.5S<S’<S
    で形成されている、請求項2記載の弾性波デバイス。
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