JP5563739B2 - 圧電薄膜共振器、フィルタ、デュープレクサ、通信モジュール、および通信装置 - Google Patents

圧電薄膜共振器、フィルタ、デュープレクサ、通信モジュール、および通信装置 Download PDF

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Description

本発明は、携帯電話、PHS、無線LANなどの移動体通信、高周波無線通信で使用する薄膜バルク弾性波共振器(FBAR:Film Acoustic Bulk Resonator)に関する。また、圧電薄膜共振器を用いたフィルタ、デュープレクサ、通信モジュール、および通信装置に関する。
近年、高周波通信用のフィルタ素子として圧電材料の厚み縦振動を利用した共振子であるFBARが注目されている。
図23は、FBARの平面図である。図24は、図23におけるA−A部の断面図である。図23及び図24に示すように、FBARは圧電膜103を上部電極101と下部電極102とで挟み込んだ構造で、上部電極101と下部電極102とが対向して形成される領域(以下、共振部R1と呼ぶ)が実際的な共振器となっている。共振部R1の上下に空隙105あるいは音響反射器を設けることで、共振部R1に生じた弾性波を減衰させず、クオリティファクタ(Q)の高い共振特性を得ることができる。
図25に示すように、圧電薄膜共振器では、厚み振動の共振周波数及び反共振周波数に近い周波数帯において、横方向の伝播成分を持った振動モード(横モード)が存在する。横モードの波W1は、共振部R1の端部で反射するか(反射波W2)、共振部R1の端部を透過して非共振部R2へ伝播する。非共振部R2へ伝播する波は、損失となってしまう(例えば、反射特性をスミスチャート表示するとQ円が小さく見える)。実際の共振器構造を鑑みるに、図26及び図27(a)に示すように、製造上、上部電極101及び下部電極102の端部には傾斜があり、図7(b)に示すように、非共振部R2に向けて徐々に圧電膜103の見かけの音響インピーダンスが小さくなっている(なお、音響インピーダンスZは、材料の密度ρと音速cの積、音速は圧電膜上に質量が付加されると変化するため、質量付加なしの場合の固有の音響インピーダンスに対して見かけの音響インピーダンスが存在する。本明細書中においては、音響インピーダンス=見かけの音響インピーダンス、と定義する)。
理論によれば、ポアソン比が1/3以下の圧電薄膜を用いた共振器では、共振部より周辺部の音響インピーダンスが小さいと横モードの波が端部を透過し損失になり易い。また、実際に光学観測により共振器の外部に漏洩波が存在することが分かっており、漏洩波を防止することが課題になっている。
横波の漏洩防止に関する従来技術としては、例えば特許文献1及び2に開示されたものがある。特許文献1及び2には、図28及び図29に示すように、共振部R1の周辺を音響特性の異なる層106で一様に囲ってしまう構成が開示されている。この構成は、共振器周辺の音響インピーダンスが励振部の音響インピーダンスより大きくなるため、理論で予測されている通り横波の漏洩防止効果があると考えられる。
特開2003−505906号公報 特開2006−109472号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示された構成では、以下のような問題点がある。
まず、当該文献には、音響特性の変化を励振部内側に設けても良いと記述されているが、本来励振部である個所に音響特性の異なる領域を設けることは、電気エネルギーが音波に変換されない部分を増やす、つまり共振器の性能を示す電気機械結合係数を低下させるため、例えばフィルタ作成時に帯域幅が狭くなり問題である。
さらに、当該文献に開示された構成では、励振部周辺を励振部と音響インピーダンスが異なるよう枠状に囲う構造を特徴としているが、励振部内に閉じこめられた横波が励振部内側で強い定在波のモードを形成してしまう問題もある。図30及び図31は、図23及び図24に示す基本的な共振器の電気的特性と、図28及び図29に示す共振器の電気的特性を示す図である。両者の共振器の電気的特性を比較すると、発生した強い定在波モードにより、共振点より低周波側に大きなスパイク状の損失点(スプリアス)が生じていることが分かる。これは、当該共振器を用いて例えば図32に示すようなラダー型のフィルタを構成した場合に、図33に示すように通過帯域内にスパイク状の損失(スプリアス)を生じさせ、挿入損失、EVM(Error Vector Magnitude)といった指標を悪化させる原因となる。
本発明の目的は、共振部周囲に傾斜を有する圧電薄膜共振器において、傾斜上の音響インピーダンスが傾斜より内側の領域より大きくなるよう質量を付加し、さらに向かい合う辺での音響インピーダンスがそれぞれ異なるよう設計することで、横波のエネルギー散逸を防止しながら従来例より電気機械結合係数の低下、および定在波モードの増大を抑圧した圧電薄膜共振器を実現することである。また、圧電薄膜共振器を用いたフィルタ、デュープレクサ、通信モジュール、および通信装置を実現することを目的とする。
本発明の圧電薄膜共振器は、基板と、前記基板上に配され、一部が互いに対向するように配置された上部電極及び下部電極と、前記上部電極と前記下部電極との間に配された圧電膜とを備えた圧電薄膜共振器であって、前記上部電極上に配された質量体を備え、前記質量体は、前記上部電極における前記下部電極に対向する領域の端部の一部に配されているものである。
本発明によれば、横波のエネルギー散逸を防止しながら従来例より電気機械結合係数の低下、および定在波モードの増大を抑圧した圧電薄膜共振器を実現することができる。また、このような圧電薄膜共振器をフィルタ、デュープレクサ、通信モジュール、および通信装置に搭載することで、フィルタ特性を向上させたり、通信品質を向上させたりすることができる。
本発明の圧電薄膜共振器は、基板と、前記基板上に配され、一部が互いに対向するように配置された上部電極及び下部電極と、前記上部電極と前記下部電極との間に配された圧電膜とを備えた圧電薄膜共振器であって、前記上部電極上に配された質量体を備え、前記質量体は、前記上部電極における前記下部電極に対向する領域の端部の一部に配されているものである。
このような構成によれば、圧電膜中に横モードの波を閉じ込めることができ、かつ一部の境界には質量付加しないことから、質量付加しない個所を適切に選ぶことで、横モードの定在波の強度が大きくなることを防止できる。
本発明の圧電薄膜共振器において、前記質量体は、前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域とその外側の領域との境界における前記圧電膜の一部の見かけの音響インピーダンスが、前記境界より内側の領域における前記圧電膜の見かけの音響インピーダンスより大きくなる位置に配されている構成とすることができる。
このような構成によれば、圧電膜中に横モードの波を閉じ込めることができ、かつ一部の境界には質量付加しないことから、質量付加しない個所を適切に選ぶことで、横モードの定在波の強度が大きくなることを防止できる。
本発明の圧電薄膜共振器において、前記質量体は、前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域とその外側の領域との境界における、前記上部電極の端部と一致する境界の前記圧電膜の見かけの音響インピーダンスと、前記上部電極の端部と一致しない境界の前記圧電膜の見かけの音響インピーダンスとが異なるように配されている構成とすることができる。
このような構成とすることで、圧電膜中に横モードの波を閉じ込めることができ、かつ音響インピーダンスの異なる境界で反射した横モードの波の位相が各々異なるため、横モードの定在波の強度が大きくなることを防止できる。
本発明の圧電薄膜共振器において、前記質量体は、少なくとも一部が誘電体あるいは圧電体を含み、前記誘電体あるいは圧電体が前記上部電極と接している構成とすることができる。
このような構成によれば、質量付加する位置を可能な限り境界の際に位置せしめることができ、質量付加したことによって振動に寄与する面積が減少し、電気機械結合係数k^2が低下することを防止できる。
本発明の圧電薄膜共振器において、前記上部電極は、前記下部電極に対向する領域と、その領域よりも外側の領域との境界において、90°未満の傾斜部を備えている構成とすることができる。
このような構成によれば、境界部において重み付けを行う際に段差による形状の不連続、製造の不具合を防ぐことができ、品質の良い共振器を形成することができる。
本発明の圧電薄膜共振器において、前記質量体は、チタン(Ti)および金(Au)を含む構成とすることができる。
このような構成によれば、横波を閉じ込めると同時に共振器の直列抵抗を減じることができ、高Qな共振器を形成することができる。
本発明の圧電薄膜共振器において、前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域が、前記上部電極の主平面の法線方向に見た時の形状が楕円形状である構成とすることができる。
このような構成によれば、例え共振部と非共振部との境界で横波が反射しても、特定の方向の反射波が強め合うことがなく、横モードの定在波を強まることをより一層抑圧することができる。
本発明の圧電薄膜共振器において、前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域が、前記上部電極の主平面の法線方向に見た時の形状が非方形の多角形である構成とすることができる。
このような構成によれば、例え共振部と非共振部との境界で横波が反射しても、特定の方向の反射波が強め合うことがなく、横モードの定在波を強まることをより一層抑圧することができる。
本発明の圧電薄膜共振器において、前記傾斜部は、ドライエッチング処理により形成された構成とすることができる。
このような構成によれば、精度良く傾斜を形成することができる。
本発明の圧電薄膜共振器において、前記誘電体は、酸化ケイ素(SiO2)で形成されている構成とすることができる。
本発明の圧電薄膜共振器において、前記上部電極及び前記下部電極は、少なくとも前記圧電膜に接する部分がルテニウム(Ru)で形成されている構成とすることができる。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における圧電薄膜共振器の第1の構成の平面図である。図2(a)は、図1におけるA−A部の断面図である。図2(b)は、図1及び図2(a)に示す圧電薄膜共振器における音響インピーダンスを示す。図1及び図2に示すように、本実施の形態の圧電薄膜共振器は、基板14上に、圧電膜13を挟持した上部電極11及び下部電極12とを備えている。上部電極11と下部電極12とが互いに対向した領域が共振部R1であり、その周辺の非共振領域が非共振部R2である。共振部R1の下方には、空隙15または音響多層膜(不図示)が形成されている。共振部R1において発生した波は、共振部R1の端部で反射するか(反射波W11)、非共振部R2に漏洩する(漏洩波W12)。
本実施の形態の特徴は、図1に示すように共振部R1と非共振部R2との境界における上部電極11の傾斜部11aに沿い、質量体16を備えていることである。質量体16は、誘電体、圧電体、金属等で構成することができる。このように質量体16を備えることで、傾斜部11aの音響インピーダンスを増し、共振部R1において発生した弾性波W11が共振部R1内に閉じこもる構造となる。
この時、共振部R1の周囲のうち少なくとも一部には、質量体16を付加しない領域を備えたことも特徴としている。図1及び図2に示す構成では、上部電極11の端部側にのみ円弧状(図1参照)の質量体16を付加し、その端部に対向する部位には質量体16を付加していない。このように、質量体16を共振部R1の外周の一部のみに付加することにより、質量体16を付加しない部位を通じて弾性波W11の一部が非共振部R2へ透過し(漏洩波W12)、共振部R1内において定在波が強め合うことを抑制することができる。
図3、図4、および図5は、定在波の発生の抑圧について、実験で確認を行った結果を示す。図3〜図5に示すように、図23及び図24に示す従来の共振器の特性と比較すると、本実施の形態(本発明)のように共振部R1の周囲の一部にだけ質量体16を付加することで、反共振点近傍の反射係数が増加し、横波の漏洩が防止できることが確認できた。また、図28及び図29に示すように、共振部R1の全周囲に質量体を付加する構成と比べて、定在波の発生を抑制できることが確認できた。
図6は、本実施の形態における圧電薄膜共振器の第2の構成の平面図である。図7(a)は、図6におけるA−A部の断面図である。図7(b)は、図6及び図7(a)に示す圧電薄膜共振器における音響インピーダンスを示す。本構成は、共振部R1の全周囲に質量体を付加し、さらに上部電極11の傾斜部11aに付加した質量体17と、傾斜部11aに対向する傾斜部11bに付加した質量体18とを、互いに質量を異ならせることを特徴としている。このような構成とすることで、共振部R1の外周において互いに対向する辺における音響インピーダンスが異なるため、反射波の位相が各々一致せず、横波の定在波が強め合うことを抑制することができる。
図8は、本実施の形態における圧電薄膜共振器の第3の構成の平面図である。図9(a)は、図8におけるA−A部の断面図である。図9(b)は、図8及び図9(a)に示す圧電薄膜共振器における音響インピーダンスを示す。本構成は、質量体における上部電極11と接触する部分の少なくとも一部を、誘電体、または圧電体とすることを特徴としている。図8に示す構成では、質量体20と上部電極11との間に圧電体19を備えた。このような構成とすることで、質量体20を共振部R1内の最大限外側に配置することができ、質量体20の付加によって振動に寄与する面積が減少し電気機械結合係数を低下させてしまうことを防止できる。また、この時、圧電体19(または誘電体)上に金属を積層すれば、質量が低い誘電体のみを付加した場合より、小さい膜厚で同様の効果を得ることができる。
図10は、圧電のFEMシミュレータ(FEM:finite element method、有限要素法)を用いて、共振部R1の内側へ質量体を付加した場合(図28及び図29に示す従来技術)と、共振部R1の外側に接するよう質量体を付加した場合(図8及び図9に示す本実施の形態の第3の構成)との、それぞれの電気的特性を計算した結果を示す。図10に示すように、電気機械結合係数k^2は、共振周波数と反共振周波数との差から簡便に見積もることができ、本実施の形態の圧電薄膜共振器におけるk^2は6.4%、従来の圧電薄膜共振器におけるk^2は5.9%となり、両者の間に0.5%の差があることが確認できた。このk^2の差は、2GHzの周波数で約4MHzの差となり、広帯域のフィルタが求められる通信装置(携帯電話端末など)においては重要な差である。
以下、本実施の形態の圧電薄膜共振器の実施例について説明する。本実施の形態における圧電薄膜共振器の第1の構成の実施例が実施例1〜3であり、第2の構成の実施例が実施例4及び5であり、第3の構成の実施例が実施例6〜8である。
(実施例1)
図11Aは、本実施形態に係る共振器の第1実施例の要部平面図である。図11Bは、図11AにおけるA−A部の断面図である。本実施例の圧電薄膜共振器は、基板14と、圧電膜13と、圧電膜13を挟持するように配された上部電極11及び下部電極12と、上部電極11上における非共振部R2に形成された低抵抗電極(Au、Al等)からなるコンタクト電極21と、上部電極11上の傾斜部11aに配された質量体16aとを備えている。質量体16aは、図11Aに示すように上部電極11の端部に沿うように形成され、その端部に対向する部位には形成されていない。
質量体16aは、圧電体、誘電体あるいは金属から構成される。また、質量体16aは、例えば窒化アルミニウム(AlN),チタン酸ジルコン酸鉛(PZT),酸化ケイ素(SiO2),酸化チタン(TiO2),ルテニウム(Ru),モリブデン(Mo),金(Au),チタン(Ti),銅(Cu),タングステン(W),およびアルミニウム(Al)のいずれか一つまたはいずれか一つを主成分とする合成材料で形成することができる。また、質量体16aの膜厚、幅、配置は、例えば前述した汎用の圧電解析ソフトを用いたシミュレーションから求めることができ、より最適には実験から導出することが望ましい。上部電極11における傾斜部11a及び11b、下部電極12における傾斜部12aは、イオンミリング装置を用いて切削することで形成することができる。また、質量体16aは、スパッタリング法を用いて堆積したのち、ドライエッチング、またはウエットエッチングにより形成することができる。
このような構成とすることで、共振部R1内で発生した弾性波W11が共振部R1内で閉じこもることがなく、漏洩波W12として非共振部R12に漏れていくため、共振部R1内で定在波を強め合うことを防止することができる。
(実施例2)
図12Aは、本実施形態に係る共振器の第2実施例の要部平面図である。図12Bは、図12AにおけるA−A部の断面図である。本実施例に示す構成において、実施例1に示す構成と異なるのは、質量体の形状である。本実施例では、図12Aに示すように、質量体16bの形状を、上部電極11の端部だけでなく、その端部に対向する部位まで延在して形成されていることを特徴としている。さらに、質量体16bは、共振部R1の全周囲を囲むのではなく、一部に開口部16cを設けている。この開口部16cから、弾性波W11の一部が漏洩波W12として、非共振部R12に漏れていく。
このような構成とすることで、共振部R1内で発生した弾性波W11が共振部R1内で閉じこもることがなく、漏洩波W12として非共振部R12に漏れていくため、共振部R1内で定在波を強め合うことを防止することができる。
(実施例3)
図13Aは、本実施形態に係る共振器の第3実施例の要部平面図である。図13Bは、図13AにおけるA−A部の断面図である。本実施例に示す構成において、実施例1に示す構成と異なるのは、質量体の形状である。本実施例では、図13Aに示すように、質量体16dの形状を、上部電極11の端部だけでなく、その端部に対向する部位まで延在して形成されていることを特徴としている。さらに、質量体16dは、共振部R1の全周囲を囲むのではなく、一部に開口部16e(実施例2の開口部16cと同様)及び16fを設けている。この開口部16e及び16fから、弾性波W11の一部が漏洩波W12として、非共振部R12に漏れていく。
このような構成とすることで、共振部R1内で発生した弾性波W11が共振部R1内で閉じこもることがなく、漏洩波W12として非共振部R12に漏れていくため、共振部R1内で定在波を強め合うことを防止することができる。
(実施例4)
図14Aは、本実施形態に係る共振器の第4実施例の要部平面図である。図14Bは、図14AにおけるA−A部の断面図である。本実施例の圧電薄膜共振器は、基板14と、圧電膜13と、圧電膜13を挟持するように配された上部電極11及び下部電極12と、上部電極11上における非共振部R2に形成された低抵抗電極(Au、Al等)からなるコンタクト電極21と、上部電極11の傾斜部11aに配された第1の質量体17aと、上部電極11の傾斜部11bに配された第2の質量体18aとを備えている。第1の質量体17aは、圧電体、誘電体あるいは金属で構成されている。第2の質量体18aは、第1の質量体17aとは異なる材料で構成された圧電体、誘電体あるいは金属で構成されている。第1の質量体17a及び第2の質量体18aは、例えば窒化アルミニウム(AlN),チタン酸ジルコン酸鉛(PZT),酸化ケイ素(SiO2),酸化チタン(TiO2),ルテニウム(Ru),モリブデン(Mo),金(Au),チタン(Ti),銅(Cu),タングステン(W),およびアルミニウム(Al)のうちいずれか一つあるいはいずれか一つを主成分とする合成材料で形成することができる。また、第1の質量体17a及び第2の質量体18aの膜厚、幅、配置は、例えば前述した汎用の圧電解析ソフトを用いたシミュレーションから求めることができ、より最適には実験から導出することが望ましい。また、上部電極11の傾斜部11aおよび下部電極12の傾斜部12aは、イオンミリング装置を用いて切削することで形成することができる。また、第1の質量体17a及び第2の質量体18aは、スパッタリング法を用いて堆積したのち、ドライエッチング、またはウエットエッチングにより形成することができる。
このような構成とすることで、共振部R1の外周において互いに対向する辺における音響インピーダンスが異なるため、第1の質量体17aで反射した弾性波W11(反射波)の位相と第2の質量体18aで反射した弾性波W13(反射波)の位相とが互いに一致せず、横波の定在波が強め合うことを抑制することができる。
(実施例5)
図15Aは、本実施形態に係る共振器の第5実施例の要部平面図である。図15Bは、図15AにおけるA−A部の断面図である。本実施例に示す構成において、実施例4に示す構成と異なるのは、第2の質量体18aに代えて、コンタクト電極21の一部を傾斜部11b上まで延在させた点である。また、第1の質量体17aは、コンタクト電極21と異なる材料で形成され、例えば実施例4の欄に記載した材料で形成することができる。
本実施例では、コンタクト電極21の端部21aを、傾斜部11b上に位置するように形成したことにより、共振部R1の外周において互いに対向する辺における音響インピーダンスが異なるため、第1の質量体17aで反射した弾性波W11(反射波)の位相とコンタクト電極21の端部21aで反射した弾性波W13(反射波)の位相とが互いに一致せず、横波の定在波が強め合うことを抑制することができる。
また、本実施例によれば、実施例4における第2の質量体18aとコンタクト電極21とを一体化した構成であるため、製造工数を削減することができる。
なお、本実施例では、実施例4に示す第2の質量体18aとコンタクト電極21とを一体形成する構成としたが、第1の質量体17a及び第2の質量体18aのうちいずれか一つがコンタクト電極21と同一の材料で形成し、コンタクト電極21と一体形成する構成であればよい。
(実施例6)
図16Aは、本実施形態に係る共振器の第6実施例の要部平面図である。図16Bは、図16AにおけるA−A部の断面図である。本実施例の圧電薄膜共振器は、基板14と、圧電膜13と、圧電膜13を挟持するように配された上部電極11及び下部電極12と、上部電極11上における非共振部R2に形成された低抵抗電極(Au、Al等)からなるコンタクト電極21と、第3の質量体19aと、第4の質量体20aとを備えている。第3の質量体19aは、上部電極11の傾斜部11a上における非共振部R2に近い位置から、非共振部R2にかけて配されていることが望ましい。本実施例では、傾斜部11a上から、上部電極11の端部近傍における圧電膜13上に接する位置に配されている。また、第3の質量体19aは、圧電体もしくは誘電体で形成することが望ましい。第4の質量体20aは、第3の質量体19a上に積層されて形成されている。また、第3の質量体19a及び第4の質量体20aは、例えば窒化アルミニウム(AlN),チタン酸ジルコン酸鉛(PZT),酸化ケイ素(SiO2),酸化チタン(TiO2),ルテニウム(Ru),モリブデン(Mo),金(Au),チタン(Ti),銅(Cu),タングステン(W),アルミニウム(Al)で形成することができる。また、第3の質量体19a及び第4の質量体20aの膜厚、幅、配置は、例えば前述した汎用の圧電解析ソフトを用いたシミュレーションから求めることができ、より最適には実験から導出することが望ましい。また、上部電極11の傾斜部11aおよび下部電極12の傾斜部12aは、イオンミリング装置を用いて切削することで形成することができる。また、第3の質量体19a及び第4の質量体20aは、スパッタリング法を用いて堆積したのち、ドライエッチング、またはウエットエッチングにより形成することができる。
このような構成とすることで、第3の質量体19a及び第4の質量体20aを共振部R1内の最大限外側に配置することができ、質量体の付加によって振動に寄与する面積が減少し電気機械結合係数を低下させてしまうことを防止できる。また、この時、第3の質量体19a上に金属を積層すれば、質量が低い誘電体のみを付加した場合より、小さい膜厚で同様の効果を得ることができる。
(実施例7)
図17Aは、本実施形態に係る共振器の第7実施例の要部平面図である。図17Bは、図17AにおけるA−A部の断面図である。本実施例に示す構成において、実施例6に示す構成と異なるのは、上部電極11における傾斜部11aに対向する位置に形成された傾斜部11bに、第2の質量体18a(実施例4参照)を配した点である。他の構成は、実施例6に示す構成と同様である。また、第2の質量体18aの具体構成については、実施例4において説明したので省略するが。第2の質量体18aの質量と第3の質量体19a及び第4の質量体20aの総質量とは、少なくとも異ならせてあればよい。
このような構成とすることで、第3の質量体19a及び第4の質量体20aを共振部R1内の最大限外側に配置することができ、質量体の付加によって振動に寄与する面積が減少し電気機械結合係数を低下させてしまうことを防止できる。また、この時、第3の質量体19a上に金属を積層すれば、質量が低い誘電体のみを付加した場合より、小さい膜厚で同様の効果を得ることができる。
また、共振部R1の外周において互いに対向する辺における音響インピーダンスが異なるため、第3の質量体19a及び第4の質量体20aで反射した弾性波W11(反射波)の位相と第2の質量体18aで反射した弾性波W13(反射波)の位相とが互いに一致せず、横波の定在波が強め合うことを抑制することができる。
(実施例8)
図18Aは、本実施形態に係る共振器の第8実施例の要部平面図である。図18Bは、図18AにおけるA−A部の断面図である。本実施例に示す構成において、実施例7に示す構成と異なるのは、第2の質量体18aに代えて、コンタクト電極21の一部を傾斜部11b上まで延在させた点である。また、第1の質量体17aは、コンタクト電極21と異なる材料で形成され、例えば実施例4の欄に記載した材料で形成することができる。
本実施例では、コンタクト電極21の端部21aを、傾斜部11b上に位置するように形成したことにより、共振部R1の外周において互いに対向する辺における音響インピーダンスが異なるため、第1の質量体17aで反射した弾性波W11(反射波)の位相とコンタクト電極21の端部21aで反射した弾性波W13(反射波)の位相とが互いに一致せず、横波の定在波が強め合うことを抑制することができる。
また、本実施例によれば、第2の質量体18aとコンタクト電極21とを一体化した構成であるため、製造工数を削減することができる。
なお、本実施例では、実施例7に示す第2の質量体18aとコンタクト電極21とを一体形成する構成としたが、第1の質量体17a及び第2の質量体18aのうちいずれか一つがコンタクト電極21と同一の材料で形成し、コンタクト電極21と一体形成する構成であればよい。
実施例1〜8の圧電薄膜共振子において、上部電極11及び下部電極12は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)等を用いることができる。また、圧電膜13は、窒化アルミニウム(AlN)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛(PbTiO3)等を用いることができる。また、基板14は、シリコン、ガラス等を用いることができる。圧電膜13は、窒化アルミニウム(AlN)を含むことが好ましい。AlNは音速が速いため、Q値の良好な共振器を実現することができる。また、下部電極12および上部電極11の少なくとも一方は、ルテニウム(Ru)膜を含むことが好ましい。Ruは高音響インピーダンスを有する材料のため、Q値の良好な共振子を実現することができる。
本実施の形態の圧電薄膜共振器において、下部電極12は、基板14に貫通形成された空隙15上に配されている構成としたが、基板14の表面上に空隙を形成し、その空隙上に下部電極12を配する構成としてもよい。
また、本実施の形態における圧電薄膜共振器は、FBAR型圧電薄膜共振器に限らず、SMR(solidly mounted resonator)型圧電薄膜共振器であってもよい。
さらに、実施例で示した図は、共振器の主要部分のみ記載しており、他の部材が設けられていてもよい。例えば、下部電極12の下に補強またはエッチングストップ層として誘電体膜を設けたり、上部電極11にパッシベーション膜または周波数調整用の誘電体膜を設けてもよい。
〔2.圧電薄膜共振器の製造方法〕
図19A〜図19Cは,圧電薄膜共振子の製造プロセスを説明するための図である。図示の圧電薄膜共振器は、実施例4に示す圧電薄膜共振器において基板14の表面と下部電極12との間に空隙を形成した構成を一例として挙げている。
先ず、図19Aに示すように、Si基板(あるいは石英基板)からなる基板14上に,酸化マグネシウム(MgO)からなる犠牲層膜30を、スパッタリング法や真空蒸着法により成膜する。基板14の厚さは、例えば。20〜100nm程度とした。犠牲層30は,MgOの他にも,酸化亜鉛(ZnO),ゲルマニウム(Ge),チタン(Ti),酸化ケイ素(SiO2)など,エッチング液により容易に溶解できる材料であれば特に制限はない。
次に,フォトリソグラフィー技術とエッチング処理により,犠牲層30を所望の形状にパターニングする。ここでは,上部電極11と下部電極12とが重なりあった部分の形状と概ね等しい楕円形状にパターニングした。
次に,図19Bに示すように、基板14及び犠牲層30上に下部電極12、圧電膜13、上部電極11、重み付け層を順次形成する。下部電極12は、スパッタリング成膜され,さらにフォトリソグラフィー処理とエッチング処理により下部電極12を所望の形状にパターニングする。これに続いて,圧電膜13であるAlNを、Ar/N2混合ガス雰囲気中でAlターゲットを用いてスパッタリング成膜する。そして,上部電極11のRu膜を、スパッタリング成膜する。更に、重み付け層を、例えばTiであればスパッタリング成膜する。このようにして成膜された積層膜に、フォトリソグラフィー技術とエッチング処理(ウェットエッチングまたはドライエッチング)を施し,重み付け層,上部電極11と圧電膜13とを所望の形状にパターニングする。スパッタ条件は、下部電極12,圧電膜13,上部電極11からなる積層膜の応力が圧縮応力となるように設定する。メンブレンに接する上部電極11の引出部分の中央部は,この次の工程で形成する空隙の上に形成され,上部電極11の引出部分の両端部は空隙の外側になるように形成している。
次に,図19Cに示すように、下部電極12に対して,レジストパターニングによるフォトリソグラフィー技術によりエッチング液導入孔を形成し,このエッチング液導入孔からエッチング液を導入して犠牲層30をエッチング除去することで、空隙31を形成する。エッチング液導入孔は、下部電極12をエッチングする際に同時に形成しておいてもよい。ここで,下部電極12、圧電膜13および上部電極11からなる積層膜の応力が圧縮応力となるように設定される。このような応力条件を満足することにより,犠牲層30のエッチング終了時点で,積層膜が膨れ上がり下部電極12と基板14との間にドーム形状の空隙31を形成することができる。
〔3.デュープレクサの構成〕
携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、無線LANシステムなどの移動体通信(高周波無線通信)には、デュープレクサが搭載されている。デュープレクサは、通信電波などの送信機能及び受信機能を持ち、送信信号と受信信号の周波数が異なる無線装置において用いられる。
図20は、本実施の形態の圧電薄膜共振器を備えたデュープレクサの構成を示す。デュープレクサ52は、位相整合回路53、受信フィルタ54、および送信フィルタ55を備えている。位相整合回路53は、送信フィルタ55から出力される送信信号が受信フィルタ54側に流れ込むのを防ぐために、受信フィルタ54のインピーダンスの位相を調整するための素子である。また、位相整合回路53には、アンテナ51が接続されている。受信フィルタ54は、アンテナ51を介して入力される受信信号のうち、所定の周波数帯域のみを通過させる帯域通過フィルタで構成されている。また、受信フィルタ54には、出力端子56が接続されている。送信フィルタ55は、入力端子57を介して入力される送信信号のうち、所定の周波数帯域のみを通過させる帯域通過フィルタで構成されている。また、送信フィルタ55には、入力端子57が接続されている。ここで、受信フィルタ54及び送信フィルタ55には、本実施の形態における圧電薄膜共振器が含まれている。
以上のように、本実施の形態の圧電薄膜共振器を受信フィルタ54及び送信フィルタ55に備えることで、通過帯域内におけるスパイク状の損失(スプリアス)の発生を防止し、挿入損失、EVM(Error Vector Magnitude)を低下させることができる。
〔4.通信モジュールの構成〕
図21は、本実施の形態の圧電薄膜共振器または上記デュープレクサを備えた通信モジュールの一例を示す。図21に示すように、デュープレクサ62は、受信フィルタ62aと送信フィルタ62bとを備えている。また、受信フィルタ62aには、例えばバランス出力に対応した受信端子63a及び63bが接続されている。また、送信フィルタ62bは、パワーアンプ64を介して送信端子65に接続している。ここで、受信フィルタ62a及び送信フィルタ62bには、本実施の形態における圧電薄膜共振器が含まれている。
受信動作を行う際、受信フィルタ62aは、アンテナ端子61を介して入力される受信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、受信端子63a及び63bから外部へ出力する。また、送信動作を行う際、送信フィルタ62bは、送信端子65から入力されてパワーアンプ64で増幅された送信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、アンテナ端子61から外部へ出力する。
以上のように本実施の形態の圧電薄膜共振器またはデュープレクサを、通信モジュールの受信フィルタ62a及び送信フィルタ62bに備えることで、通過帯域内におけるスパイク状の損失(スプリアス)の発生を防止し、挿入損失、EVM(Error Vector Magnitude)を低下させることができる。
なお、図21に示す通信モジュールの構成は一例であり、他の形態の通信モジュールに本発明の圧電薄膜共振器を搭載しても、同様の効果が得られる。
〔5.通信装置の構成〕
図22は、本実施の形態の圧電薄膜共振器を備えた通信装置の一例として、携帯電話端末のRFブロックを示す。また、図22に示す構成は、GSM(Global System for Mobile Communications)通信方式及びW−CDMA(Wideband Code Divition Multiple Access)通信方式に対応した携帯電話端末の構成を示す。また、本実施の形態におけるGSM通信方式は、850MHz帯、950MHz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯に対応している。また、携帯電話端末は、図22に示す構成以外にマイクロホン、スピーカー、液晶ディスプレイなどを備えているが、本実施の形態における説明では不要であるため図示を省略した。ここで、受信フィルタ73a,77,78,79,80、および送信フィルタ73bには、本実施の形態における圧電薄膜共振器が含まれている。
まず、アンテナ71を介して入力される受信信号は、その通信方式がW−CDMAかGSMかによってアンテナスイッチ回路72で、動作の対象とするLSIを選択する。入力される受信信号がW−CDMA通信方式に対応している場合は、受信信号をデュープレクサ73に出力するように切り換える。デュープレクサ73に入力される受信信号は、受信フィルタ73aで所定の周波数帯域に制限されて、バランス型の受信信号がLNA74に出力される。LNA74は、入力される受信信号を増幅し、LSI76に出力する。LSI76では、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御する。
一方、信号を送信する場合は、LSI76は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ75で増幅されて送信フィルタ73bに入力される。送信フィルタ73bは、入力される送信信号のうち所定の周波数帯域の信号のみを通過させる。送信フィルタ73bから出力される送信信号は、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
また、入力される受信信号がGSM通信方式に対応した信号である場合は、アンテナスイッチ回路72は、周波数帯域に応じて受信フィルタ77〜80のうちいずれか一つを選択し、受信信号を出力する。受信フィルタ77〜80のうちいずれか一つで帯域制限された受信信号は、LSI83に入力される。LSI83は、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御する。一方、信号を送信する場合は、LSI83は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ81または82で増幅されて、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
以上のように、本実施の形態の圧電薄膜共振器、またはその圧電薄膜共振器を備えた通信モジュールを通信装置に備えることで、通過帯域内におけるスパイク状の損失(スプリアス)の発生を防止し、挿入損失、EVM(Error Vector Magnitude)を低下させることができる。
〔6.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、上下電極が対向して形成される領域とその外側の領域の境界で、境界の一部の音響インピーダンスがそれより内側の領域の音響インピーダンスより大きくなるよう上部電極11上に質量体16を付加したことにより、圧電膜13中に横モードの波を閉じ込めることができ、かつ一部の境界には質量付加しないことから、質量付加しない個所を適切に選ぶことで、横モードの定在波の強度が大きくなることを防止することができる。よって、横波のエネルギー散逸を防止しながら従来例より電気機械結合係数の低下を抑制し、帯域幅が狭くなることを防ぐことができる。また、定在波モードの増大を抑圧することができ、共振点より低周波側に大きなスパイク状の損失点(スプリアス)が発生することを防止することができる。
また、上下電極が対向して形成される領域とその外側の領域の境界で、境界の上部電極11の端部と一致する個所の音響インピーダンスが上部電極11の端部と一致しない個所の音響インピーダンスと異なる構成としたことにより、圧電膜13中に横モードの波を閉じ込めることができ、かつ音響インピーダンスの異なる境界で反射した横モードの波の位相が各々異なるため、横モードの定在波の強度が大きくなることを防止できる。
また、質量体の少なくとも一部が誘電体あるいは圧電体を含み、誘電体あるいは圧電体が上部電極11と接している構成とすることにより、質量付加する位置を可能な限り境界の際に位置せしめることができ、質量付加したことによって振動に寄与する面積が減少し、電気機械結合係数k^2が低下することを防止できる。
また、上下電極が対向して形成される領域とその外側の領域の境界において、上部電極11に90°未満の傾斜角を備えた傾斜部11a及び11bを備えたことにより、質量体を配置する際に段差による形状の不連続、製造の不具合を防ぐことができ、品質の良い共振器を形成することができる。
また、上部電極11の端部と一致しない境界の音響インピーダンスを増すように負荷された質量体が、TiおよびAuを含む低抵抗電極で構成することにより、共振部R1に横波を閉じ込めることができると同時に、共振器の直列抵抗を減じることができ、高Qな共振器を形成することができる。
また、上下電極が対向して形成される領域が楕円形状としたことにより、例え共振部R1と非共振部R2との境界で横波が反射しても、特定の方向の反射波が強め合うことがなく、横モードの定在波が強まることをより一層抑圧することができる。
また、上下電極が対向して形成される領域が非方形の多角形状としたことにより、例え共振部R1と非共振部R2との境界で横波が反射しても、特定の方向の反射波が強め合うことがなく、横モードの定在波が強まることをより一層抑圧することができる。
また、傾斜部11a及び11bをドライエッチング処理により形成したことにより、精度良く傾斜部を形成することができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
(付記1)
基板と、前記基板上に配され、一部が互いに対向するように配置された上部電極及び下部電極と、前記上部電極と前記下部電極との間に配された圧電膜とを備えた圧電薄膜共振器であって、前記上部電極上に配された質量体を備え、前記質量体は、前記上部電極における前記下部電極に対向する領域の端部の一部に配されている、圧電薄膜共振器。
(付記2)
前記質量体は、前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域とその外側の領域との境界における前記圧電膜の一部の見かけの音響インピーダンスが、前記境界より内側の領域における前記圧電膜の見かけの音響インピーダンスより大きくなる位置に配されている、付記1記載の圧電薄膜共振器。
(付記3)
前記質量体は、前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域とその外側の領域との境界における、前記上部電極の端部と一致する境界の前記圧電膜の見かけの音響インピーダンスと、前記上部電極の端部と一致しない境界の前記圧電膜の見かけの音響インピーダンスとが異なるように配されている、付記1記載の圧電薄膜共振器。
(付記4)
前記質量体は、少なくとも一部が誘電体あるいは圧電体を含み、前記誘電体あるいは圧電体が前記上部電極と接している、付記1〜3のいずれかに記載の圧電薄膜共振器。
(付記5)
前記上部電極は、前記下部電極に対向する領域と、その領域よりも外側の領域との境界において、90°未満の傾斜部を備えている、付記1〜3のいずれかに記載の圧電薄膜共振器。
(付記6)
前記質量体は、チタン(Ti)および金(Au)を含む、付記1〜4に記載の圧電薄膜共振器。
(付記7)
前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域が、前記上部電極の主平面の法線方向に見た時の形状が楕円形状である、付記1〜3に記載の圧電薄膜共振器。
(付記8)
前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域が、前記上部電極の主平面の法線方向に見た時の形状が非方形の多角形である、付記1〜3に記載の圧電薄膜共振器。
(付記9)
前記傾斜部は、ドライエッチング処理により形成された、付記8記載の圧電薄膜共振器。
(付記10)
前記圧電膜は、窒化アルミニウム(AlN)で形成されている、付記1〜3に記載の圧電薄膜共振器。
(付記11)
前記誘電体は、酸化ケイ素(SiO2)で形成されている、付記4記載の圧電薄膜共振器。
(付記12)
前記上部電極及び前記下部電極は、少なくとも前記圧電膜に接する部分がルテニウム(Ru)で形成されている、付記1〜9に記載の圧電薄膜共振器。
(付記13)
付記1〜12のいずれかに記載の圧電薄膜共振器を備えた、フィルタ。
(付記14)
付記13に記載のフィルタを備えた、デュープレクサ。
(付記15)
付記13に記載のフィルタ、または付記14に記載のデュープレクサを備えた、通信モジュール。
(付記16)
付記15に記載の通信モジュールを備えた、通信装置。
本発明の圧電薄膜共振器は、所定周波数の信号を受信または送信することができる機器に有用である。
実施の形態における圧電薄膜共振器の第1の構成を示す平面図 (a)は図1におけるA−A部の断面図、(b)は音響インピーダンスの特性図 実施の形態における圧電薄膜共振器と従来の圧電薄膜共振器の電気的特性を比較したスミスチャート 実施の形態における圧電薄膜共振器と従来の圧電薄膜共振器の電気的特性を比較した特性図 実施の形態における圧電薄膜共振器と従来の圧電薄膜共振器の電気的特性を比較したスミスチャート 実施の形態における圧電薄膜共振器の第2の構成を示す平面図 (a)は図6におけるA−A部の断面図、(b)は音響インピーダンスの特性図 実施の形態における圧電薄膜共振器の第3の構成を示す平面図 (a)は図8におけるA−A部の断面図、(b)は音響インピーダンスの特性図 実施の形態における圧電薄膜共振器と従来の圧電薄膜共振器の電気的特性を比較した特性図 実施例1における圧電薄膜共振器の構成を示す要部平面図 図11AにおけるA−A部の断面図 実施例2における圧電薄膜共振器の構成を示す要部平面図 図12AにおけるA−A部の断面図 実施例3における圧電薄膜共振器の構成を示す要部平面図 図13AにおけるA−A部の断面図 実施例4における圧電薄膜共振器の構成を示す要部平面図 図14AにおけるA−A部の断面図 実施例5における圧電薄膜共振器の構成を示す要部平面図 図15AにおけるA−A部の断面図 実施例6における圧電薄膜共振器の構成を示す要部平面図 図16AにおけるA−A部の断面図 実施例7における圧電薄膜共振器の構成を示す要部平面図 図17AにおけるA−A部の断面図 実施例8における圧電薄膜共振器の構成を示す要部平面図 図18AにおけるA−A部の断面図 実施の形態の圧電薄膜共振器の製造プロセスを示す断面図 実施の形態の圧電薄膜共振器の製造プロセスを示す断面図 実施の形態の圧電薄膜共振器の製造プロセスを示す断面図 実施の形態におけるデュープレクサの構成を示すブロック図 実施の形態における通信モジュールの構成を示すブロック図 実施の形態における通信装置の構成を示すブロック図 圧電薄膜共振器の基本構成を示す断面図 従来の圧電薄膜共振器の構成を示す平面図 図24におけるA−A部の断面図 従来の圧電薄膜共振器の構成を示す平面図 (a)は図26におけるA−A部の断面図、(b)は音響インピーダンスの特性図 従来の圧電薄膜共振器の構成を示す平面図 (a)は図28におけるA−A部の断面図、(b)は音響インピーダンスの特性図 質量体を設ける構成と設けない構成の電気的特性を比較したスミスチャート 質量体を設ける構成と設けない構成の電気的特性を比較した特性図 フィルタの基本構成を示す回路図 音響特性差を設ける構成と設けない構成の電気的特性を比較した特性図
符号の説明
11 上部電極
12 下部電極
13 圧電膜
14 基板
16 質量体

Claims (14)

  1. 基板と、
    前記基板上に配され、一部が互いに対向するように配置された上部電極及び下部電極と、
    前記上部電極と前記下部電極との間に配された圧電膜とを備えた圧電薄膜共振器であって、
    前記上部電極上に配された質量体を備え、
    前記上部電極は、前記下部電極に対向する領域と、その領域よりも外側の領域との境界において、90°未満の傾斜部を備えているとともに、
    前記質量体は、前記傾斜部上に配されているとともに、
    前記質量体は、前記上部電極の端部だけでなく、一部に開口部を設けながら、前記端部に対向する部位まで延在され、かつ、
    前記質量体は、
    前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域とその外側の領域との境界における、前記上部電極の端部と一致する境界の前記圧電膜の見かけの音響インピーダンスと、前記上部電極の端部と一致しない境界の前記圧電膜の見かけの音響インピーダンスとが異なるように配されている、
    圧電薄膜共振器。
  2. 前記質量体は、
    前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域とその外側の領域との境界における前記圧電膜の一部の見かけの音響インピーダンスが、前記境界より内側の領域における前記圧電膜の見かけの音響インピーダンスより大きくなる位置に配されている、請求項1記載の圧電薄膜共振器。
  3. 前記質量体は、
    少なくとも一部が誘電体あるいは圧電体を含み、前記誘電体あるいは圧電体が前記上部電極と接している、請求項1または2記載の圧電薄膜共振器。
  4. 前記質量体は、
    チタン(Ti)および金(Au)を含む、請求項1〜に記載の圧電薄膜共振器。
  5. 前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域が、前記上部電極の主平面の法線方向に見た時の形状が楕円形状である、請求項1または2に記載の圧電薄膜共振器。
  6. 前記上部電極と前記下部電極とが対向して形成される領域が、前記上部電極の主平面の法線方向に見た時の形状が非方形の多角形である、請求項1または2に記載の圧電薄膜共振器。
  7. 前記傾斜部は、
    ドライエッチング処理により形成された、請求項6に記載の圧電薄膜共振器。
  8. 前記圧電膜は、
    窒化アルミニウム(AlN)で形成されている、請求項1または2に記載の圧電薄膜共振器。
  9. 前記誘電体は、
    酸化ケイ素(SiO2)で形成されている、請求項3に記載の圧電薄膜共振器。
  10. 前記上部電極及び前記下部電極は、
    少なくとも前記圧電膜に接する部分がルテニウム(Ru)で形成されている、請求項1〜に記載の圧電薄膜共振器。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の圧電薄膜共振器を備えた、フィルタ。
  12. 請求項11に記載のフィルタを備えた、デュープレクサ。
  13. 請求項11に記載のフィルタ、または請求項12に記載のデュープレクサを備えた、通信モジュール。
  14. 請求項13に記載の通信モジュールを備えた、通信装置。
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