JP4802900B2 - 薄膜圧電共振器およびその製造方法 - Google Patents

薄膜圧電共振器およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、通信部品の技術分野に属するものであり、薄膜圧電共振器に関するものである。
セルラ電話機のRF回路部には常に小型化が求められる。最近では、セルラ電話機に多様な機能を付与することが要望されており、その実現のためにはできるだけ多くのコンポーネントを組み込むことが好ましく、一方でセルラ電話機の大きさには制約があるので、結局、機器における専有面積(実装面積)及び高さの低減の要求が厳しく、従ってRF回路部を構成するコンポーネントについても専有面積が小さく、高さの低いものが求められている。
このような事情から、RF回路に使用される帯域通過フィルタとして、小型でかつ軽量化が可能である薄膜圧電共振器を用いた薄膜圧電フィルタが利用されるようになっている。前記のような薄膜圧電フィルタは、半導体基板上に上下の電極で挟まれるように窒化アルミニウム(AlN)や酸化亜鉛(ZnO)等の圧電層を形成し、且つ弾性波エネルギーが半導体基板中に漏洩しないように、その直下に空洞を設けた薄膜圧電共振器(Thin Film Bulk Acoustic Resonator:FBAR)からなるRFフィルタである。
図9は、従来の薄膜圧電共振器の一実施形態を示し、図9(a)は、その模式的平面図であり、図9(b)は図9(a)のX−X断面図である。図9の薄膜圧電共振器は、圧電層と、該圧電層を挟むように形成された下部電極8および上部電極10とを有する。薄膜圧電共振器は、空隙部4を有する基板6と、該基板6の上面上の端縁に周縁部が支持されて吊られた形態の圧電スタック12とを有する。該圧電共振器スタック12は、圧電層2と該圧電層を挟むように形成された下部電極(下部電極層)8および上部電極(上部電極層)10とからなり、空隙部4を形成するために圧電共振器スタック上面から、空隙部に達する貫通孔22が形成されている。
圧電層2と電極層8、10との積層体から構成される圧電共振器スタック12は、その周縁部で吊られており、その主表面が両方とも空気その他の周囲ガス叉は真空と接している。この場合、圧電共振器スタック12はQの高い音波共振器を形成する。電極層8,10に加えられる交流信号は、圧電共振器スタック12における音速を該スタック12の重み付き厚さの2倍で割った値に等しい周波数を持つものである。即ち、fr=v/2t0(ここで、frは共振周波数であり、vはスタック12内の音速であり、t0はスタック12の重み付き厚さである)の場合、その交流信号によって、圧電共振器スタック12が共振する。スタック12を構成する層内における音速が各層を構成する材料ごとに異なるため、圧電共振器スタック12の共振周波数は、物理的厚さではなく、圧電層2や電極層8,10内の音速とそれらの物理的厚みを考慮した重み付き厚さにより決まる。
前記の薄膜圧電共振器は、厚み方向に伝搬する弾性波(縦音響モード)を用いた共振器であり、圧電共振器スタックの厚み分布が存在すると、共振周波数近傍にノイズが発生し、フィルタの通過帯域内のリップルの発生、位相特性の劣化に繋がる。従って、圧電共振器スタック内の厚みの均一性が非常に重要であり、圧電共振器スタックを構成する圧電層、上部および下部電極の圧電共振器スタック内での不均一部が発生しないように構造および製造方法を決定する必要がある。また、薄膜で構成される共振器スタックはその機械的強度を保持するためには、圧電共振器スタックと支持基板との密着性、圧電共振器スタックを構成する圧電層と下部電極または上部電極との密着性が重要であり、これらの界面の密着性を劣化させる構造および製造方法は避けなければならない。
図9に示した、共振器スタック上面から共振器スタック下面に達する貫通孔を有する薄膜圧電共振器は、特許文献1ないし特許文献3に開示されている。特許文献1および特許文献2には、空隙部の形成方法として、ウェットエッチング法により貫通孔を通して空隙部4となる部分に充填された材料を選択的に除去する方法が記載されている。しかし、ウェットエッチング法で行う場合には、エッチング液による圧電共振器スタックを構成する圧電層、上部電極および下部電極材料の侵食、さらに、界面へのエッチング液の侵入が問題となり、共振器スタックを構成する材料およびエッチング液の選択が制限されるという問題があった。
特許文献3には、空隙部の形成方法としてドライエッチングを用いる方法が示されている。空隙部に充填された材料のエッチング速度が速く、レジスト等へのエッチングが非常に少ない侵食性ガスを用いることにより、ウェットエッチング法で発生する共振器スタックを構成する材料への侵食を低減できることが述べられている。しかし、侵食性ガスの共振器スタックを構成する材料への侵食については十分に検討されておらず、共振器スタックを構成する材料、および界面への影響を抑えるには十分ではない。従って、共振器スタックを構成する材料および侵食性ガスの選択が制限されることになる。
WO2005/060091号公報 特開2002−314368号公報 特開2003−318696号公報
薄膜圧電フィルタには、通過帯域に出現するスプリアス特性を抑制し、且つ、低挿入損失を実現することが求められている。そのために薄膜圧電共振器としては、共振周波数近傍でのノイズ発生を抑制する必要がある。さらには、薄膜圧電フィルタの通過帯域の帯域幅は、薄膜圧電共振器の電気機械結合係数ktにより決定されるため、ktの低下は通過帯域幅を減少させることになる。
貫通孔を通してエッチングすることにより空隙部を形成する方法は、従来技術によるウェットエッチング法およびドライエッチング法の何れにおいても圧電共振器スタックへの影響を皆無にすることは困難である。圧電共振器スタックへの影響を抑制する方法として、圧電共振器スタックの上面をフォトレジスト等でカバーし、エッチングを行うことも考えられる。しかし、その場合においても貫通孔側面からのエッチング液の影響を抑えることができず、共振周波数近傍でのノイズの発生を抑制し、且つ振動部の機械的強度を保持した薄膜圧電共振器を安定して製造することは困難であった。
このため、図9に示した、共振器スタック上面から共振器スタック下面に達する貫通孔を有する薄膜圧電共振器においては、通過帯域に出現するスプリアス特性を抑制し、且つ、電気機械結合係数ktを改善することが求められている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、共振周波数近傍のノイズを抑制するとともに、電気機械結合係数ktの大きな薄膜圧電共振器を提供することを目的としたものである。
本発明は、圧電層と該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する圧電共振器スタックと、該圧電共振器スタックの下に形成された空隙部と、該空隙部を形成するように圧電共振器スタックを支持する基板とからなる薄膜圧電共振器であり、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる振動部に、圧電共振器スタック上面から前記空隙部に達するとともに、その径が前記空隙部側で小さくなっている貫通孔を有しており、前記貫通孔の内壁が基板面に対して20°以上70°以下の角度を有していることを特徴とする薄膜圧電共振器に関する。
また、本発明は、前記振動部の基板面に平行な方向の面積をa、前記貫通孔の圧電共振器スタック上面での開口部の面積の総和をb、前記貫通孔の圧電共振器下面での開口部の面積の総和をcとしたとき、(b−c)/a≦0.040であることを特徴とする請求項1記載の薄膜圧電共振器に関する。
また、本発明は、前記上部電極が前記圧電共振器スタック上面側で面積が小さくなっており、上部電極の外周側面が、前記基板面に対して20°以上70°以下の角度を有していることを特徴とする請求項1に記載の薄膜圧電共振器に関する。
また、本発明は、前記振動部の基板面に平行な方向の外形形状が円形または楕円形であることを特徴とする請求項1記載の薄膜圧電共振器に関する。
また、本発明は、前記圧電共振器スタックは、前記上部電極の上、および/又は前記下部電極の下に、AlN、AlON、Si34、およびSiAlONからなる群より選択される少なくとも1つの誘電体層を有することを特徴とする前記薄膜圧電共振器に関する。
また、本発明は 圧電層と該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する圧電共振器スタックと、該圧電共振器スタックの下に形成された空隙部と、該空隙部を形成するように圧電共振器スタックを支持する基板とからなる薄膜圧電共振器であり、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる振動部に、圧電共振器スタック上面から前記空隙部に達するとともに、その径が前記空隙部側で小さくなっている貫通孔を有しており、前記貫通孔の内壁が基板面に対して20°以上70°以下の角度を有していることを特徴とする薄膜圧電共振器の作製方法であり、圧電共振器スタック上部、前記貫通孔の側面及び前記上部電極の外周側面を覆うようにマスキングを行い、前記空隙部をウェットエッチング法またはドライエッチング法により形成する薄膜圧電共振器の作製方法に関する。
本発明の薄膜圧電共振器によれば、圧電層と該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する圧電共振器スタックと、該圧電共振器スタックの下に形成された空隙部と、該空隙部を形成するように圧電共振器スタックを支持する基板とからなる薄膜圧電共振器であり、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる振動部に、圧電共振器スタック上面から前記空隙部に達するとともに、その径が前記空隙部側で小さくなっている貫通孔を有しており、前記貫通孔の内壁が基板面に対して20°以上70°以下の角度を有していることで、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。
また、本発明の薄膜圧電共振器によれば、前記振動部の基板面に平行な方向の面積をa、前記貫通孔の圧電共振器スタック上面での開口部の面積の総和をb、前記貫通孔の圧電共振器下面での開口部の面積の総和をcとしたとき、(b−c)/a≦0.040とすることで、さらに、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。
また、本発明の薄膜圧電共振器によれば、前記上部電極が前記圧電共振器スタック上面側で面積が小さくなっており、上部電極の外周側面が、前記基板面に対して20°以上70°以下の角度を有することで、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。
また、本発明の薄膜圧電共振器によれば、前記振動部に形成される前記貫通孔の内壁が基板面に対して20°以上70°以下の角度を有しているとともに、前記振動部の基板面に平行な方向の外形形状を円形または楕円形とすることにより、さらに、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制し、電気機械結合係数(kt)が大きく、また反共振周波数における品質係数(Q値)が大きな薄膜圧電共振器を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
本発明は、共振周波数近傍のノイズを抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を提供することを目的としている。
図1は本発明の薄膜圧電共振器の一実施形態を示し、図1(a)はその模式的平面図であり、図1(b)は、図1(a)のX−X断面図である。本発明の薄膜圧電共振器は、圧電共振器スタック12と、該圧電共振器スタックの下に形成された空隙部4と、該空隙部を形成するように圧電共振器スタックを支持する基板6と、前記圧電共振器スタック12の上面から前記空隙部4まで達する貫通孔22とからなる。貫通孔22は、その径が前記圧電共振器スタック12の上面より前記空隙部側で小さくなっている。図1(a)では、5個の貫通孔が図示されているが、本発明はこれに制限されるものではなく、貫通孔22の個数は共振器面積などの条件から適宜決定されれば良い。
本発明の薄膜圧電共振器を構成する圧電共振器スタックは、圧電層2と、該圧電層を挟むように形成された下部電極8および上部電極10とを含む積層体である。圧電共振器スタック12は、前記基板面に並行な平面方向において、下部電極8と上部電極10とが厚み方向で重なる振動領域16と、振動領域16の下に空隙部4が形成されている。本発明の薄膜圧電共振器は、貫通孔22の径が前記空隙部側で小さくなっており、前記貫通孔22の側面と前記基板面とのなす角度(θ)が20°以上70°以下であることを特徴とする。
本発明の薄膜圧電共振器では、前記貫通孔の側面と前記基板面とのなす角度(θ)が20°以上70°以下とすることにより、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。
また、本発明の薄膜圧電共振器を構成する圧電共振器スタックは、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる振動領域の面積をa、前記貫通孔の圧電共振器スタック上面での開口部の面積をb、前記貫通孔の圧電共振器下面での開口部の面積をcとしたとき、(b−c)/a≦0.04であることが好ましい。
本発明の薄膜圧電共振器では、(b−c)/a≦0.04とすることにより、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。
また、本発明の薄膜圧電共振器を構成する圧電共振器スタックは、前記上部電極が圧電層に接する側よりも前記圧電共振器スタック上面側で面積が小さくなっており、上部電極の外周側面が前記基板面に対して20°以上70°以下の角度であることが好ましい。
本発明の薄膜圧電共振器では、上部電極の外周側面が前記基板面に対して20°以上70°以下の角度とすることにより、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。
図1の実施形態では、前記圧電層2が前記下部電極8と前記上部電極10に挟まれた圧電共振器スタックの振動領域の形が円形である。ただし、上部電極および下部電極を外部回路に接続するために形成されている導電性の薄膜(接続導体という)14は、上部電極または下部電極には含めないものとする。即ち、接続導体の形成されている領域は振動領域とは考えず、振動領域の形を考える場合には、接続導体と上部電極または下部電極との境界は、上部電極または下部電極の接続導体に接していない部分の外形の線を延長することにより求められる。また、振動領域の面積には、貫通孔の開口部の面積を含めるものとする。
本発明の薄膜圧電共振器の構成および材料は、従来の薄膜圧電共振器と同様な構成および材料を適用することができる。例えば、基板6はシリコン基板、ガリウム砒素基板、ガラス基板などからなるものでよく、空隙部4は異方性湿式エッチング、RIE(Reactive Ion Etching)、ICP(Inductively Coupled Plasma)、ECR(Electron Cyclotron Resonance)等を用いたドライエッチングなどの従来技術により形成することができる。圧電層2は、例えば、酸化亜鉛(ZnO)や窒化アルミニウム(AlN)のような薄膜として製造できる圧電材料からなるものでよい。また、上部電極および下部電極は、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、金(Au)のような薄膜として製造でき、パターニングが可能な金属材料、または、それらの積層体からなるものでよい。
本発明の薄膜圧電共振器は次のようにして作製することができる。シリコンウェハなどの基板6上に湿式エッチング等の技術によりピット部を形成した後、CVD法等の成膜技術により犠牲層を形成する。その後、CMP法などの平坦化技術により基板表面を平坦化し、ピット内部にのみ犠牲層が堆積された基板とする。犠牲層としては、PSG(Phospho−silicate glass)のように、容易にエッチングされる材料が適当である。スパッタリング法、蒸着法などの成膜方法で下部電極8、圧電層2、上部電極10を成膜するとともに、湿式エッチング法、ドライエッチング法、リフトオフ法などのパターニング技術を用いて各層をパターニングする。図5に貫通孔22と空隙部4を形成する工程での貫通孔22および上部電極の外周部の拡大図を示す。図5(a)は貫通孔形成用レジストパターン形成後の断面図、図5(b)は貫通孔形成後の断面図、図5(c)はマスキングパターン形成後の断面図、図5(d)は犠牲層エッチング後の断面図である。
図5(a)に示すようにレジストパターンの端面に傾斜を持たせるように露光、現像処理を行う。その後、図5(b)に示すようにドライエッチング法により貫通孔22を形成する。レジストパターンの傾斜部が侵食性ガスにより後退していく。侵食性ガスとしてはCF、SF、Cl、CCl、XeF、H、Oおよびそれらの混合ガスを用いることができる。レジストパターンの傾斜部が後退していくことにより、貫通孔22の端面部も傾斜を持って加工されていく。この際、前記基板面に対して前記貫通孔22の側面がなす角度(θ)が20°以上70°以下となるように貫通孔22を形成する。また、前記振動領域の面積をa、貫通孔22の圧電共振器スタック上面での開口部の面積をb、圧電共振器スタック下面での開口部の面積をcとしたとき、(b−c)/a≦0.040となるように、貫通孔22の開口面積を設定する。上部電極10のパターニングも、前述したようにレジストパターンの端面部をスロープ状とし、ドライエッチングによりパターニングを行うことにより、上部電極の外周側面が基板面となす角度(θ)を20°以上70°以下とすることができる。
図5(c)に示すように貫通孔22を形成した後、前記貫通孔の側面、前記上部電極の外周側面、および貫通孔以外の部分をマスキングする。マスキングの方法としては、一般的に行われるフォトレジストを用いたマスキング方法や、金属、金属酸化物、金属窒化物等の薄膜をパターニングしてマスキング材として用いる方法を用いることができる。マスキングは、前記貫通孔の側面、前記上部電極の外周側面を完全に覆うようにする。その後、犠牲層24を選択的にエッチングするエッチング液にて犠牲層24を除去するウェットエッチングを行うことにより、ピット部は空隙部4となる。また、犠牲層24を選択的にエッチングする侵食性ガスを用いてドライエッチング法により空隙部4を形成することもできる。貫通孔22および上部電極の外周側面をマスキングしておくことにより、エッチャントによる貫通孔側壁部および上部電極の外周側面部へのダメージを抑えることが可能となる。貫通孔側面および上部電極の外周側面を一般的に行われているマスキング方法で完全に覆うためには、基板面に対して貫通孔の側面がなす角度(θ)と上部電極の外周側面が基板面となす角度(θ)を70°以下とする必要がある。図10(a)に、従来の薄膜圧電共振器の貫通孔形成、マスキングパターン形成後の模式的断面図と、図10(b)に犠牲層をエッチングした後の模式的断面図を示す。図10に示すように、貫通孔22側面および上部電極の外周部端面が基板に対してほぼ垂直に形成されている場合、貫通孔側面および上部電極の外周部端面へのマスキングが不十分となり、エッチャントによる共振器構成材料へのダメージが起こり、良好な薄膜圧電共振器を得ることが困難となる。一方で、前述したように貫通孔側面と基板面のなす角度(θ)と上部電極の外周側面が基板面となす角度(θ)の角度が小さすぎると、共振周波数近傍でノイズが発生するとともに、電気機械結合係数(kt)の低下が起こり好ましくない。
また、本発明の別の実施形態として、図1(b)に示した実施形態以外に、図2に示すような実施形態もある。図2は、本発明の他の実施形態を示す薄膜圧電共振器の断面図である。図1(b)の実施形態では、基板6に空隙部4を形成していた。図2の実施形態では、基板6の上部に、空隙部4を形成している。
図2に示した薄膜圧電共振器は、例えば次のようにして作製することができる。シリコンウェハなどの基板6上に、スパッタリング法、CVD法等の成膜技術、または熱酸化により酸化シリコン(SiO)層を形成する。その後、スパッタリング法、蒸着法などの成膜法により、エッチング液にて容易に溶解する犠牲層24を形成し、湿式エッチング、RIE、リフトオフ法などのパターニング技術用いてパターニングする。犠牲層24としては、ゲルマニウム(Ge)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、マグネシウム(Mg)などの金属またはそれらの金属酸化物が適当である。その後、図1に示した薄膜圧電共振器の作製方法と同様に、下部電極8、圧電層2、上部電極10、および貫通孔22を形成する。
貫通孔22を形成した後、前記貫通孔の側面、前記上部電極の外周側面、および貫通孔以外の部分を覆うようにマスキングする。マスキング方法は前述したように一般的に行われる方法で行うことができる。その後、犠牲層24を選択的にエッチングするエッチング液を用いたウェットエッチング法、または犠牲層24を選択的にエッチングする侵食性ガスを用いたドライエッチング法にて犠牲層を除去する。さらに、SiO2層のエッチングが可能なエッチング液を用いたウェットエッチング法、または侵食性ガスを用いたドライエッチング法により、SiO2層をエッチングする。これにより、犠牲層と同一パターンでSiO2層をエッチングすることができ、犠牲層とSiO2層に空隙部4を形成することができる。貫通孔の側面および上部電極の外周側面をマスキングしておくことにより、エッチャントによる貫通孔側壁部および上部電極の外周側面部へのダメージを抑えることが可能となる。前述したように基板面に対して貫通孔の側面がなす角度(θ)と上部電極の外周側面が基板面となす角度(θ)を20°以上70°以下とすることにより、貫通孔側壁部および上部電極外周部へのダメージを抑え、良好な共振器特性を示す薄膜圧電共振器を得ることができる。
本発明における薄膜圧電共振器は、図3に示すように、下部電極8の下側に誘電体層18を、上部電極10の上面に誘電体層20を有した実施形態もある。誘電体層としては、AlN、AlON、Si34、およびSiAlONなどの比較的弾性率の大きな材料が好ましい。図3に示す下部誘電体層18、および/又は上部誘電体層20を有した薄膜圧電共振器であっても、図1および図2に示した薄膜圧電共振器と同様に、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。下部誘電体層18、および/又は上部誘電体層20を設けることにより、下部電極8および/又は上部電極10の酸化劣化を防止することが可能となる。
また、本発明の他の薄膜圧電共振器は、図4に示すように前記振動領域の形が楕円形である実施形態もある。図4(a)はその模式的平面図であり、図4(b)は、図4(a)のX−X断面図である。薄膜圧電共振器は、圧電層2と、該圧電層を挟むように形成された下部電極8および上部電極10とからなる。前記圧電層2の前記下部電極8と前記上部電極10に挟まれた圧電共振器スタックの振動領域の形が楕円形である。ただし、上部電極および下部電極を外部回路に接続するために形成されている導電性の薄膜(接続導体という)14は、上部電極または下部電極には含めないものとする。即ち、接続導体の形成されている領域は振動領域とは考えず、振動部の形状を考える場合には、また、接続導体と上部電極または下部電極との境界は、上部電極または下部電極の外形線を延長することで求められる。また、振動領域の面積には、貫通孔の開口部の面積を含めるものとする。
圧電共振器スタック12は、下部電極8と上部電極10とが厚み方向で重なる振動領域16と、振動領域16の下に空隙部4が形成されている。本発明の薄膜圧電共振器は、前記貫通孔の側面と前記基板面とのなす角度(θ)が20°以上70°以下とすることにより、共周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。
また、圧電共振器スタックは、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる振動領域の面積をa、前記貫通孔の圧電共振器スタック上面での開口部の面積をb、前記貫通孔の圧電共振器下面での開口部の面積をcとしたとき、(b−c)/a≦0.040であることが好ましく、(b−c)/a≦0.040とすることにより、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。
さらに、圧電共振器スタックは、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる振動領域の外形形状を形成している前記上部電極の外周側面が前記基板面となす角度(θ)が20°以上70°以下であることを特徴とし、θが20°以上70°以下とすることにより、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。
本発明の薄膜圧電共振器の構成および材料は、従来の薄膜圧電共振器と同様な構成および材料を適用することができる。例えば、基板6はシリコン基板、ガリウム砒素基板、ガラス基板などからなるものでよく、空隙部4は異方性湿式エッチング、RIE(Reactive Ion Etching)などの従来技術により形成することができる。圧電層2は、例えば、酸化亜鉛(ZnO)や窒化アルミニウム(AlN)のような薄膜として製造できる圧電材料からなるものでよい。また、上部電極および下部電極は、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、金(Au)のような薄膜として製造でき、パターニングが可能な金属材料、または、それらの積層体からなるものでよい。
上記のような薄膜圧電共振器は図1に示した薄膜圧電共振器と同様の方法にて作製することができる。
また、本発明の薄膜圧電共振器において、上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる振動領域の形が楕円形の実施形態として、図4(b)に示した実施形態以外に、図2と同様な断面図を有する実施形態もある。図2は、本発明の他の実施形態を示す薄膜圧電共振器の断面図でもある。図4(b)の実施形態では、基板6に空隙部4を形成していたが、図2に示した断面図を有する本発明の実施形態では、基板6の上部に、空隙部4を形成している。さらに、図3のような断面図を有する実施形態もある。図3の断面図を有する実施形態では、基板6に空隙部4を形成している点は、図4(b)と同様であるが、図3の実施形態では、下部電極下に下部誘電体層18を、上部電極上に上部誘電体層20を有している。図2および図3の断面図を有する実施形態においても、共振周波数近傍のノイズ発生を抑制するとともに、電気機械結合係数(kt)の大きな薄膜圧電共振器を実現することができる。
(実施例1〜4)
上部電極の直径が120μm、圧電共振器スタック上面で一辺10μmの正方形の貫通孔5個を形成した図1の形態の薄膜圧電共振器を作製した。本実施例での各構成層の厚みは次のように設定した。下部電極をMoで厚み300nm、圧電層をAlNで厚み1700nm、上部電極をMoで厚み200nmとした。即ち、振動領域の圧電共振器スタックの厚みtを、2.2μmとした。表1には、貫通孔側面が基板面に対してなす角度(θ)が25°から65°となるように作製した薄膜圧電共振器の共振器特性を示す。共振周波数近傍のノイズが抑制され、電気機械結合係数(kt)が6.0から6.2%と優れた共振器特性が得られている。図6には、貫通孔側面が基板面に対して35°の角度をなすように作製した実施例2の薄膜圧電共振器の通過および反射特性を示す。共振周波数近傍のノイズは少なく、良好な共振特性を示している。
(実施例5、6)
上部電極、即ち振動領域の直径を154μm((b−c)/a=0.026)と、177μm((b−c)/a=0.020)とした以外は、実施例1と同様な圧電薄膜共振器を作製した。表1には直径を154μmおよび177μmの薄膜圧電共振器の共振器特性を示す。表1からわかるように、共振周波数近傍のノイズが抑えられているとともに、ktが6.2%と6.4%と良好な共振特性が得られている。また、実施例1と比較してktが大きな値を示しており、(b−c)/a≦0.04の範囲内である場合には、共振器特性、特に、ktが改善する。図7に直径を177μmとした場合の通過および反射特性を示す。共振周波数近傍のノイズは少なく、良好な共振特性を示している。
(比較例1)
貫通孔側面が基板面に対してなす角度(θ)を15°となるようにした以外は、実施例1から4と同様に、図1の形態の圧電薄膜共振器を作製した。得られた共振器特性を表1に示す。表1からわかるように、ktが5.7%と小さくなり好ましくない。
(比較例2)
貫通孔側面が基板面に対してなす角度(θ)を75°となるようにした以外は、実施例1から4と同様に、図1の形態の圧電薄膜共振器を作製した。得られた共振器特性を表1に、通過および反射特性を図8に示す。ktは6.3%と大きな値であるが、図8に示すように共振周波数近傍にノイズが発生するため好ましくない。
(実施例7)
振動領域の外形を形成している上部電極端面の基板面に対する角度(θ)を15°とした以外は、実施例3と同様な圧電薄膜共振器を作製した。共振器特性を表1に示す。表1からわかるように、ktが5.9%と僅かに小さくなるが、貫通孔側面が基板面に対してなす角度(θ)の影響に比べ小さい。上部電極端面の基板面に対する角度(θ)は20°以上とすることにより、ktをより大きくすることができるため好ましい。
(実施例8)
振動領域の外形を形成している上部電極端面の基板面に対する角度θを75°とした以外は、実施例3と同様な圧電薄膜共振器を作製した。共振器特性を表1に示す。表1からわかるように、ktが6.2%と大きな値であるが、共振周波数近傍のノイズが僅かに発生するが、貫通孔側面が基板面に対してなす角度(θ)の影響に比べ小さい。上部電極端面の基板面に対する角度(θ)は、70°以下とすることにより、共振周波数近傍のノイズ発生をより抑制することができるため好ましい。
(実施例9〜12)
上部電極、即ち振動領域の長径を144μm、短径を102μm、圧電共振器スタック上面で一辺10μmの正方形の貫通孔5個を形成した振動領域が楕円形である図4の形態の薄膜圧電共振器を作製した。本実施例での各構成層の厚みは実施例1と同様とし、貫通孔側面が基板面に対してなす角度(θ)が25°から65°となるように作製した。結果を表1に示す。表1からわかるように、θを適当な範囲にすることにより、共振周波数近傍のノイズが抑制され、電気機械結合係数(kt)が6.0%以上と優れた共振器特性が得られている。
(実施例13、14)
上部電極、即ち振動領域の長径を176μm、短径を134μm((b−c)/a=0.026)と、長径を200μm、短径を160μm((b−c)/a=0.019)ととした以外は、実施例9と同様な圧電薄膜共振器を作製した。共振器特性を表1に示す。表1からわかるように、共振周波数近傍のノイズが抑えられているとともに、ktが6.3%と6.4%と良好な共振特性が得られている。また、実施例9と比較してktが大きな値を示しており、(b−c)/a≦0.04の範囲内である場合には、共振器特性、特に、ktが改善する。
(比較例3)
貫通孔側面が基板面に対してなす角度(θ)を15°となるようにした以外は、実施例9から12と同様に、図2の形態の圧電薄膜共振器を作製した。結果を表1に示す。θがθ<20°では、ktが5.6%と小さくなり好ましくない。
(比較例4)
貫通孔側面が基板面に対してなす角度(θ)を75°となるようにした以外は、実施例9から12と同様に、図2の形態の圧電薄膜共振器を作製した。結果を表1に示す。表1からわかるように、ktが6.3%と大きな値であるが、共振周波数近傍のノイズが発生するため好ましくない。
(実施例15)
振動領域の外形を形成している上部電極端面の基板面に対する角度(θ)を15°とした以外は、実施例11と同様な圧電薄膜共振器を作製した。共振器特性を表1に示す。表1からわかるように、ktが5.9%と僅かに小さくなるが、貫通孔側面が基板面に対してなす角度(θ)の影響に比べ小さい。上部電極端面の基板面に対する角度(θ)は20°以上とすることにより、ktをより大きくすることができるため好ましい。
(実施例16)
振動領域の外形を形成している上部電極端面の基板面に対する角度を75°とした以外は、実施例11と同様な圧電薄膜共振器を作製した。共振器特性を表1に示す。表1からわかるように、ktが6.2%と大きな値であるが、共振周波数近傍のノイズが僅かに発生するが、貫通孔側面が基板面に対してなす角度(θ)の影響に比べ小さい。上部電極端面の基板面に対する角度(θ)は、70°以下とすることにより、共振周波数近傍のノイズ発生をより抑制することができるため好ましい。
Figure 0004802900
本発明の薄膜圧電共振器の一実施形態を示す、(a)模式的平面図、(b)図1(a)のX−X断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の一実施形態を示す断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の一実施形態を示す断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の他の一実施形態を示す、(a)模式的平面図および(b)断面図である。 本発明の薄膜圧電共振器の貫通孔の形成方法を示す断面図である。 実施例2で得られた薄膜圧電共振器の通過および反射特性を示す図である。 実施例5で得られた薄膜圧電共振器の通過および反射特性を示す図である。 比較例2で得られた薄膜圧電共振器の通過および反射特性を示す図である。 従来の薄膜圧電共振器の一実施形態を示す断面図である。 従来の薄膜圧電共振器の貫通孔および上部電極部を示す断面図である。
符号の説明
2 圧電層
4 空隙部
6 基板
8 下部電極
10 上部電極
12 圧電共振器スタック
14 接続導体
16 振動領域
18 下部誘電体層
20 上部誘電体層
22 犠牲層エッチング用貫通孔
24 犠牲層
26 犠牲層エッチング用貫通孔形成工程フォトレジスト
28 犠牲層エッチング工程フォトレジスト

Claims (6)

  1. 圧電層と該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する圧電共振器スタックと、該圧電共振器スタックの下に形成された空隙部と、該空隙部を形成するように圧電共振器スタックを支持する基板とからなる薄膜圧電共振器であり、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる振動部に、前記圧電共振器スタック上面から前記空隙部に達するとともに、その径が前記空隙部側で小さくなっている貫通孔を有しており、前記貫通孔の内壁が基板面に対して20°以上70°以下の角度を有していることを特徴とする薄膜圧電共振器。
  2. 前記振動部の基板面に平行な方向の面積をa、前記貫通孔の圧電共振器スタック上面での開口部の面積の総和をb、前記貫通孔の圧電共振器下面での開口部の面積の総和をcとしたとき、(b−c)/a≦0.040であることを特徴とする請求項1記載の薄膜圧電共振器。
  3. 前記上部電極が前記圧電共振器スタック上面側で面積が小さくなっており、上部電極の外周側面が、前記基板面に対して20°以上70°以下の角度を有していることを特徴とする請求項1に記載の薄膜圧電共振器。
  4. 前記振動部の基板面に平行な方向の外形形状が円形または楕円形であることを特徴とする請求項1記載の薄膜圧電共振器。
  5. 前記圧電共振器スタックは、前記上部電極の上、および/又は前記下部電極の下に、AlN、AlON、Si34、およびSiAlONからなる群より選択される少なくとも1つの誘電体層を有することを特徴とする請求項1記載の薄膜圧電共振器。
  6. 圧電層と該圧電層を挟んで対向するように形成された上部電極と下部電極とを有する圧電共振器スタックと、該圧電共振器スタックの下に形成された空隙部と、該空隙部を形成するように圧電共振器スタックを支持する基板とからなり、前記上部電極と下部電極とが厚み方向で互いに重なる振動部に、圧電共振器スタック上面から前記空隙部に達する貫通孔を有している薄膜圧電共振器の作製方法であって、前記基板上に選択的にエッチング可能な導電層および/または絶縁層を形成する工程と、前記導電層および/または絶縁層上に下部電極層を形成する工程と、前記下部電極上に圧電層を形成する工程と、前記圧電層上に上部電極を形成する工程と、前記上部電極上から前記空隙部に達する貫通孔を形成するためにパターン端部が傾斜したレジストパターンを形成する工程と、前記貫通孔の内壁が基板面に対して20°以上70°以下となるように前記貫通孔をドライエッチング法により形成する工程と、前記貫通孔の内壁を覆うようにマスキングする工程と、前記貫通孔を通して前記導電層および/または絶縁層を選択的にエッチングする工程とからなる薄膜圧電共振器の製造方法。
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