JP2011088940A - プロピレンの不均一触媒部分気相酸化によるアクリル酸の製造 - Google Patents

プロピレンの不均一触媒部分気相酸化によるアクリル酸の製造 Download PDF

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Abstract

【課題】プロピレンの不均一触媒部分気相酸化によりアクリル酸を製造するための新規な方法を提供する。
【解決手段】プロピレンの二段階の不均一触媒部分気相酸化によりアクリル酸を製造するための方法に関し、ここで、使用するプロピレン出発は前のプロパン脱水素によるものであり、そして第1の酸化段階は限定されたプロピレンの変換と共に操作され、第2の部分酸化段階の生成物ガス混合物中に存在する未変換のプロパン及びプロピレンは前のプロパン脱水素に投入されるように実質的にリサイクルされる。
【選択図】なし

Description

本発明は下記工程:
a)第1反応段階において、プロパンを均一及び/又は不均一触媒脱水素及び/又は酸素の存在下及び/又は排除下におけるオキシ脱水素に付すことによりプロパン及びプロピレンを含む生成物ガス混合物1を得ること、及び、
b)適宜、第1反応段階において形成された生成物ガス混合物1中に存在するプロパン及びプロピレン以外の成分の一部を分離及び/又は他の化合物に変換することにより、生成物ガス混合物1から生成物ガス混合物1’を得ること、及び、
c)モルO:C比≧1で分子状酸素及びプロピレンを含む出発反応ガス混合物2の成分としての生成物ガス混合物1及び/又は生成物ガス混合物1’を、生成物ガス混合物1及び/又は生成物ガス混合物1’中に存在するプロピレンの不均一触媒部分気相酸化に付すことにより、活性組成物として元素Mo、Fe及びBiを含む少なくとも1つの多金属酸化物を触媒が有する固定触媒床2を充填した第2反応段階においてアクロレインとすることにより、生成物ガス混合物2とすること、及び、
d)適宜、間接的及び/又は直接的な冷却により第2反応段階を出る生成物ガス混合物2の温度を低下させること、及び、適宜、分子状酸素及び/又は不活性ガスを生成物ガス混合物2に添加すること、及び、
e)次に、それを、アクロレイン、分子状酸素及び少なくとも1つの不活性ガスを含み、そして、モルO:CO比≧0.5で分子状酸素及びアクロレインを含む出発反応ガス混合物3として、出発ガス混合物3中に存在するアクロレインの不均一触媒部分気相酸化に付すことにより、活性組成物として元素Mo及びVを含む少なくとも1つの多金属酸化物を触媒が有する固定触媒床3を充填した第3つの反応段階においてアクリル酸とすることにより、生成物ガス混合物3とすること、及び、
f)生成物ガス混合物3から分離ゾーンAにおいてアクリル酸を分離すること、及び、3つの反応段階の少なくとも第1に投入されるように、生成物ガス混合物3中に存在するそれぞれの量に基づいて各々の場合少なくとも80モル%の程度まで生成物ガス混合物3中に存在する少なくとも未変換のプロパン及びプロピレンをリサイクルすること、
によるプロピレンの不均一触媒部分気相酸化によりアクリル酸を製造するための方法に関する。
アクリル酸は例えば接着剤とし適する重合体を得るためにそのまま、又はそのアルキルエステルの形態で使用される重要な単量体である。
アクリル酸はプロピレンの二段階不均一触媒部分気相酸化により製造できることがわかっている(例えばEP−A990636、US−A5,198,578、EP−A1015410、EP−A1484303、EP−A1484308、EP−A1484309及びUS−A2004/0242826参照)。
アクリル酸がそのままではなく、後に分離されるべき生成物ガス混合物の成分として得られることが上記した方法の特徴である。
この点に関し実質的にすべての分離方法に共通している点は、適宜、上記した生成物ガス混合物の直接及び/又は間接の冷却の後、生成物ガス混合物中に存在するアクリル酸を基本的分離工程において液化相に変換する。これは、例えば適当な溶媒(例えば水、高沸点有機溶媒、水溶液)中への吸収及び/又は部分的又は実質的に完全な凝縮(例えば分別凝縮による)により行ってよい(この要件については、例えば上記した文献及びEP−A1388533、EP−A1388532、DE−A10235847、EP−A792867、WO98/01415、EP−A1015411、EP−A1015410、WO99/50219、WO00/53560、WO02/09839、DE−A10235847、WO03/041833、DE−A10223058、DE−A10243625、DE−A10336386、EP−A854129、US−A4,317,926、DE−A19837520、DE−A19606877、DE−A19501325、DE−A10247240、DE−A19740253、EP−A695736、EP−A982287、EP−A1041062、EP−A117146、DE−A4308087、DE−A4335172、DE−A4436243、DE−A19924532、DE−A10332758及びDE−A19924533を参照できる)。アクリル酸の分離はまたEP−A982287、EP−A982289、DE−A10336386、DE−A10115277、DE−A19606877、DE−A19740252、DE−A19627847、EP−A920408、EP−A1068174、EP−A1066239、EP−A1066240、WO00/53560、WO00/53561、DE−A10053086及びEP−A982288に記載される通り行ってもよい。分離の望ましい様式はまたWO2004/063138、WO2004/035514、DE−A10243625及びDE−A10235847に記載されている方法である。
アクリル酸を含み記載した基本的分離により得られる凝縮相は次に例えば抽出、精留、脱着及び/又は結晶化により更に精製され、アクリル酸の所望の純度水準としてよい。例えば、WO01/77056、WO03/041832、WO02/055469、WO03/078378及びWO30/041833に記載の通り更に精製してよい。
記載した基礎的分離の共通した特徴としては、残留ガス流(EP−A1180508参照)が通常は残存し(典型的には分離用内部構造を含み基本的分離に使用される分離カラムの最上部)、これは実質的には標準的圧力(1バール)における沸点が≦−30℃である生成物ガス混合物の成分を含む(即ち凝縮が困難であるか、或いは、高度に揮発性である成分)。残留ガスの成分は部分酸化において主に未消費であった反応体、即ち分子状酸素(通常は好都合に触媒活性を調節するために部分酸化において化学量論的量と相対比較して過剰量で使用される)及び場合によりプロピレン、そして特に部分酸化に使用された不活性の希釈ガス、例えば窒素、希ガス、炭素酸化物及び飽和炭水化物である。使用する分離方法に応じて、蒸気を残留ガス中に、痕跡量のみ、又は、20容量%以下、又は25容量%以下、又はそれ以上の量で存在させてよい。通常であれば大部分は基本的には上記した通り分離されるものであるが、残留ガスはアクリル酸及び/又はアクロレインを少量含んでもよい。
残留ガスが存在する不都合はそれが限定された量のみ部分的酸化にリサイクルされるという点である。より多いリサイクルはサイクルガスの成分がその他の方法ではそのようなサイクルガスの様式において蓄積するため、不可能である。これはもはや管理不能となり最終的には部分酸化の消滅となる部分酸化中の反応ガス流の結果である。従って一般的には最大でも残留ガスの半分は酸化サイクルガスとして部分酸化にリサイクルされ、そして残存量は吐出ガスとして燃焼に付される(例えばEP−A925272参照)。
他の理由のうち、上記した点は、部分酸化において変換されず残留ガス中に残存しているプロピレンは必然的に損失するため、不都合である(残留ガスからのプロピレンの分離及びその後の分離プロピレンが部分酸化に投入される個別のリサイクルはプロピレンの小画分のために経済的発展性が低い)。
不都合な点は特に、アクリル酸製造に使用される出発プロピレンが通常は比較的高い純度を有するプロピレン(例えば重合体等級又は化学薬品等級のプロピレン;DE−A10131297参照)であることから重大なものとなり、これは通常は製造の結果として付随する他の炭化水素、例えばプロパンからの分離を通過している。
従って特にこの理由から極めて高いプロピレン変換が第1反応段階において追求される(WO03/029177参照)。同様のことが第2反応段階におけるアクロレインの変換にもあてはまる。この場合は更に理由となる点として、第2反応段階において変換されなかったアクロレインが例えば部分酸化の生成物ガス混合物からのアクリル酸の分離において顕著に不都合となる(望ましくないアクリル酸の重合傾向を促進する(例えばDE−A102004021764及びDE−A102004021706参照))。上記した高変換を得るためには従来技術は後反応器の使用を推奨さえしている(例えばED−A102004021及びDE−A102004021706参照)。
特にプロピレンからアクリル酸への二段階部分酸化の工業的スケールにおいては、部分酸化への酸化サイクルガスのリサイクルを完全に割愛するためには第1反応段階において>99.5%のプロピレン変換が追及される。このような運転様式は更に、酸化サイクルガスのリサイクリングのために必要なエネルギー(酸化サイクルガスはリサイクルの前にターボコンプレッサーを用いて部分酸化圧まで再圧縮しなければならない)及びコンプレッサーの無視できない設置(例えばMannesmannDEMAG,Germanyの12MH4B型の1つ)を必要としない。
しかしながら、高変換は典型的にはその活性及び/又は部分酸化における高温に関して高度に調節されている触媒を必要とする。両者とも触媒の寿命に不都合な作用を有する(DE−A10351269及びDE−A102004025445参照)。これが該当する理由は特に、反応ガス混合物が2つの部分酸化段階の各々において固定触媒床を通過して流動する際にホットスポット値として知られる最高値を通過するためである。
従って簡便のために、固定触媒床の温度及び固定触媒床の有効温度を相互に区別する。固定触媒床の温度は部分酸化過程が実施されているが化学反応は理論的には非存在である(即ち反応熱の影響が無い)場合の固定触媒床の温度を指す。一方、固定触媒床の有効温度は部分酸化の反応熱を含む固定触媒床の実際の温度を指す。固定触媒床の温度が固定触媒床に渡って一定でない場合(例えば複数の温度域がある場合)は、固定触媒床の温度という用語は固定触媒床に渡る温度の(数)平均を意味する。その長さに渡る固定触媒床の温度は当然ながらある長さに渡って温度が一定であるように設計し、そして急激に変化してその新しい値をその後の長さに渡って維持するなどしてよい。そのような場合、1温度域(又は反応域)より多くを有するか、又は、1つより多い温度域(又は反応域)内に配置された固定触媒床(固定床触媒パッキン)を指すものとする。そのような温度域(又は反応域)を含む触媒充填反応器は相応して1域又は多域反応器と称する(例えばWO04/085369参照)。反応ガス混合物の温度に共通して、固定触媒床の有効温度は反応ガス混合物の流動方向においてホットスポット値を通過する。
アクリル酸への従来の上記したプロピレン部分酸化における低減した反応体変換において部分酸化過程を操作することにより、ホットスポット温度を低減する可能性を使用することができるが、最良でも上記した理由によるかなりの不都合を伴う。
EP−A990636 US−A5,198,578 EP−A1015410 EP−A1484303 EP−A1484308 EP−A1484309 US−A2004/0242826
従って、本発明の目的は、最悪でも、少なくとも第1反応段階(プロピレン→アクロレイン)において低減された形態で記載した不都合を有する、プロピレンの不均一触媒部分気相酸化によりアクリル酸を製造するための方法を提供することである。
従って、下記工程:
a)第1反応段階において、プロパンを均一及び/又は不均一触媒脱水素及び/又は酸素の存在下及び/又は排除下におけるオキシ脱水素に付すことによりプロパン及びプロピレンを含む生成物ガス混合物1を得ること、及び、
b)適宜、第1反応段階において形成された生成物ガス混合物1中に存在するプロパン及びプロピレン以外の成分の一部を分離及び/又は他の化合物に変換することにより、生成物ガス混合物1から生成物ガス混合物1’を得ること、及び、
c)モルO:C比≧1で分子状酸素及びプロピレンを含む出発反応ガス混合物2の成分としての生成物ガス混合物1及び/又は生成物ガス混合物1’を、生成物ガス混合物1及び/又は生成物ガス混合物1’中に存在するプロピレンの不均一触媒部分気相酸化に付すことにより、活性組成物として元素Mo、Fe及びBiを含む少なくとも1つの多金属酸化物を触媒が有する固定触媒床2を充填した第2反応段階においてアクロレインとすることにより、生成物ガス混合物2とすること、及び、
d)適宜、間接的及び/又は直接的な冷却により第2反応段階を出る生成物ガス混合物2の温度を低下させること、及び、適宜、分子状酸素及び/又は不活性ガスを生成物ガス混合物2に添加すること、及び、
e)次に、それを、アクロレイン、分子状酸素及び少なくとも1つの不活性ガスを含み、そして、モルO:CO比≧0.5で分子状酸素及びアクロレインを含む出発反応ガス混合物3として、出発ガス混合物3中に存在するアクロレインの不均一触媒部分気相酸化に付すことにより、活性組成物として元素Mo及びVを含む少なくとも1つの多金属酸化物を触媒が有する固定触媒床3を充填した第3つの反応段階においてアクリル酸とすることにより、生成物ガス混合物3とすること、及び、
f)生成物ガス混合物3から分離ゾーンAにおいてアクリル酸を分離すること、及び、3つの反応段階の少なくとも第1に投入されるように、生成物ガス混合物3中に存在するそれぞれの量に基づいて各々の場合少なくとも80モル%の程度まで生成物ガス混合物3中に存在する少なくとも未変換のプロパン及びプロピレンをリサイクルすること、
によるプロピレンの不均一触媒部分気相酸化によりアクリル酸を製造するための方法であって、ここで、
−第2反応段階におけるプロピレンの変換Cが、それの単回通過に基づいて、≦99.5モル%であり、そして、
−第3つの反応段階におけるアクロレインの変換Cが、それの単回通過に基づいて、≧96モル%であり、そして、方法がプロパン及びプロペン以外の成分について少なくとも1回の、好ましくは別個の排出を有する上記方法を発見した。別個のとは、本明細書においては、プロパン及びプロペンの並存を好ましくは伴わずに少なくとも1回の排出を行うことを意味する。換言すれば、少なくとも1つの吐出ガス中のプロパン及びプロペンの含有量は好ましくは≦5、好ましくは≦1容量%、又は、好ましくは≦0.5容量%、又は≦0.25容量%、又は≦0.1容量%である。
既に記載した本発明の方法の利点に加えて、より低値のCはアクリル酸形成の上昇した選択性を伴っていることが特徴である。更に又、固定触媒床2のために必要な触媒の量は、上昇したCを伴う触媒の必要性は指数的に上昇するため、Cの低下と共に非比例的に大幅に低下する。
アクリル酸製造のためのプロピレン出発として部分プロパン脱水素及び/又はプロパンオキシ脱水素を使用するため、及び、全体的過程において未変換であったプロパン及びプロピレンを少なくとも部分的にプロピレン出発に投入してリサイクルするための本発明の方法の基本的考えは既知である(例えばDE−A10245585、WO01/96270、DE−A102004032129、WO03/076370、WO01/96271、EP−A117146、WO03/0118804、US−A3,161,670、DE−A3313573、WO04/031106、DE−A10316039、DE−A19508558、WO03/11804、DE−A19837520、DE−A19837519、DE−A19837517、WO97/36849及びEP−A1106598及びEP−A274681参照)。
しかしながら、第1反応段階における低減したプロピレン変換の可能性(実質的に安価なプロパンへの原材料の切り替え、及び、関連する少なくとも1つの好ましくは別個の経済的に効果のあるプロパン(及びプロピレン)以外の成分の排出と、それと同時に行われる極めて定量的な未変換プロパンの部分酸化からプロピレン出発へのリサイクルの結果として可能)、及びそれに伴った後工程の極めて包括的なプロピレンリサイクルをプロパンと共に統合された系において費用拡大や不都合を伴うことなく進行させることは、今日まで発見されていない。
従って、本発明によれば、本発明の方法を好都合に実施するために、下記条件:
≦99.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦98.5モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦98.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦97.5モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦97.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦96.5モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦96.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦95.5モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦95.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦94.5モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦94.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦93.5モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦93.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦92.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦91.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦90.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦85.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦80.0モル%及びC≧96モル%、又は、
好ましくは、
≦75.0モル%及びC≧96モル%、
において実施する。
一般的に、上記した対の全てにおいてCは≧50モル%、好ましくは≧60モル%、好都合には70モル%、である。
当然ながら、Cは≧75モル%、又は≧80モル%、又は≧85モル%、又は≧90モル%であってもよい。換言すれば、可能な本発明のC範囲は上記したCの下限と上記したCの上限の可能な組み合わせの何れかである。
本発明によれば、上記したC、C対の各々のうちCが≧96.5モル%、好ましくは≧97モル%、好ましくは≧97.5モル%、好ましくは≧98モル%、好ましくは≧98.5モル%、好ましくは≧99モル%、好ましくは≧99.5モル%、好ましくは≧99.6モル%、好ましくは≧99.7モル%、好ましくは≧99.8モル%、好ましくは≧99.9モル%、好ましくは≧99.91モル%、好ましくは≧99.92モル%、
好ましくは≧99.93モル%、好ましくは≧99.94モル%、好ましくは≧99.95モル%、好ましくは≧99.96モル%、好ましくは≧99.97モル%、好ましくは≧99.98モル%、好ましくは≧99.99モル%である。
上記した最大値は例えば第3つの反応段階がDE−A102004021764又はDE−A1020040217063に記載の少なくとも1つの後反応器を含む場合に達成することができる。或いは、これらの文献において特定されている従来技術の方法の変法を使用してよい。
一般的にCは<100モル%、又は99.995モル%以下である。多くの場合、Cは≦99.99モル%、又は≦99.98モル%、又は≦99.96モル%、又は≦99.95モル%である。換言すれば、可能な本発明のC範囲は上記したCの下限と上記したCの上限の何れかの可能な組み合わせであってよい。本発明の方法におけるC及びCは相互に独立して調節してよいため、本発明によればCに関する範囲とCに関する範囲を自由に組み合わせることが可能である。好都合には、Cに関する好ましい範囲とCに関する好ましい範囲を組み合わせる。
本発明によれば特に好都合には80〜98モル%のCと同時に99.0〜99.9モル%のCとする。本発明による別の好ましい組み合わせは90〜98モル%のCと同時に99.0〜99.9モル%以上、又は99.3〜99.9モル%のCとする。
本発明による方法に望ましいものは更に、C及びCに関わらず、分離域Aにおける生成物ガス混合物3からのアクリル酸の分離の後、生成物ガス混合物3中に存在する未変換のプロパン及びプロピレンを、各々の場合少なくとも85モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも90モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも92モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも94モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも95モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも96モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも96.5モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも97モル%の程度まで、好ましくは各々の場合、少なくとも95.5モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも97.5モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも98モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも98.5モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも99モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも99.5モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも99.75モル%の程度まで、好ましくは各々の場合少なくとも99.9モル%の程度まで、そして最適には定量的に(各々の場合生成物ガス混合物中に存在するプロパン又はプロピレンのそれぞれの量に基づく)3つの反応段階の少なくとも第1に投入されるようにリサイクルする。本発明によれば、上記したプロパン及びプロペンのリサイクルは好都合には第1反応段階にのみ投入するように実施される。しかしながら、部分的には(例えば50質量%まで、又は30質量%まで、又は20質量%まで、又は10質量%まで、又は5質量%以下まで)第2及び/又は第3の反応段階に投入されるように行ってもよい。
第2反応段階の場合は、添加は第1及び第2の反応段階の間に配置されたC分離に対して行う(例えば留去ガスとして)。
本発明によれば適切には上記したプロパン及びプロピレンのリサイクルは一体化された系において、即ち同じリサイクルガス中で行う。このようなサイクルガスは以降Cサイクルガスと称する。
最も単純な場合においては、Cサイクルガスは酸化サイクルガスであってよい。換言すれば、生成物ガス混合物3中の標的生成物として存在するアクリル酸は分離域Aにおいて、例えば吸収及び/又は凝縮の手段により気体から凝縮相に変換される。有用な吸収剤は例えば水及び/又は有機溶媒である(特に標準的条件(25℃、1バール)においてアクリル酸よりも高い沸点を有する疎水性の有機溶媒(原則として、分離(凝縮)はEP−A117146、DE−A4308087、DE−A4335172、DE−A4436243、DE−A19924533、EP−A982287、EP−A982289、DE−A19924532、DE−A10115277、DE−A19606877、DE−A19740252、DE−A19627847、DE−A10053086及びEP−A982288に記載の通り行ってよく;好ましくはWO0196271の図7に記載の通り、及びDE−A102004032129に記載の通り、又はそれと同等に分離する))。アクリル酸の「凝縮」の過程において、初めに記載した通り、凝縮相に移らない残留ガスが通常は残存し(酸化サイクルガス)、これは「凝縮」が比較的(アクリル酸と比較して)困難である生成物ガス混合物3の成分を含む。記載したとおり、これらは一般的には沸点が標準的圧力(1バール)において≦−30℃の成分である(酸化残留ガス中のその合計の比率は一般的に≧70容量%、頻繁には≧80容量%、そして多くの場合≧90容量%である)。
本発明の方法においては、生成物ガス混合物3は一般的に、アクリル酸標的生成物、未変換の分子状酸素、プロパン、未変換のプロピレン、分子状窒素、副生成物として形成及び/又は希釈ガスとして使用された水蒸気、副生成物として形成及び/又は希釈ガスとして使用された炭素酸化物、残留分のアクロレイン及び少量の他の低級アルデヒド、低級アルカンカルボン酸(例えば酢酸、ギ酸及びプロピオン酸)及び無水マレイン酸、ベンズアルデヒド、芳香族カルボン酸、及び芳香族無水カルボン酸(例えば無水フタル酸及び安息香酸)及び場合により別の炭化水素及び他の不活性希釈ガスより実質的になる。
上記に従って、酸化サイクルガスは、本発明によれば、主に未変換のプロパン、未変換のプロピレン及び一般的にはO及び不活性希釈ガス、例えば他の飽和炭化水素、例えばメタン、エタン、しかし更には、N、CO、希ガス(He、Ne、Ar等)、CO及び少量ではあるがアクリル酸及びアクロレイン、そして場合により酢酸、ホルムアルデヒド及びギ酸及びエチレンを包含する。その水蒸気含有量は25容量%まで、頻繁には僅か20容量%まで、又は僅か10容量%まで、しかし多くの場合は僅か10容量%未満、又は5容量%未満であってよい。他の低級アルデヒド及びアルカンカルボン酸は等しく少量において存在してよい。
換言すれば、酸化サイクルガスは一般的に、2つの部分酸化段階に使用される不活性希釈ガス、及び、典型的には部分酸化において副生成物として形成されるか、希釈ガスとして添加されている水蒸気、及び、望ましくない完全酸化により形成される炭素酸化物より主になる。
本発明によれば、酸化サイクルガスはその後そのまま(そしてそれと共にそこに存在するプロパン及びプロピレン)リサイクルされて第1反応段階に(反応段階1に)投入される。しかしながら、当然ながらその中に存在するプロパン及びプロピレンを他の成分からあらかじめ分離し、これによりそれらを単独で、又は、より少ない二次的成分の存在下に、第1反応段階内へとリサイクルすることも可能である。後者の場合においては、この時点で本発明の方法からプロパン及びプロピレン以外の構成成分に関する初回の排出があることになる。
プロパン及びプロピレンのこのような分離は例えば吸収とその後の脱着及び/又は留去(及び吸収剤の再使用)により、高沸点疎水性有機溶媒(例えばテトラデカン)中で行ってよい。別の分離手段は吸着、精留、膜処理及び部分凝縮である。好ましくはより高圧において上記した分離方法を実施する。
酸素又は酸素含有化合物に対して感受性の脱水素触媒を使用する場合は、それらの酸化性物質はプロパン及びプロピレンがリサイクルされる前にそれらより分離される。このような酸素の分離はまた脱水素段階に向けてのリサイクル地点においてプロパン及び/又はプロピレンの燃焼を防止するために得策である。DE−A19937107の脱水素触媒は酸化性物質に対して感受性でない(特にDE−Aの実施例1〜4によるもの)。
他の分離手段は分別蒸留により与えられる。好ましくは低温で分別圧力上流を行う。使用する圧力は10〜100バールである。使用する精留カラムはランダムパッキン、トレー又は構造パッキンであってよい。適当なトレーカラムはデュアルフロートレー、バブルキャップトレー又はバルブトレーを有するものである。還流比は例えば1〜10であってよい。他の分離手段、例えば圧力抽出、圧力スイング吸着、圧力スクラビング、部分凝縮及び圧力抽出である。
サイクルガスがなお一酸化炭素を含有する場合は、それが第1反応段階にリサイクルされる前に、触媒によりCOにまで燃焼させてからリサイクルする。次に形成されるCOを塩基性の液体と共に洗浄するという比較的単純な方法で分離することができる。
酸化サイクルガスの一部のみを未変化の組成物と共に第1反応段階にリサイクルし、プロパン及びプロピレンは残余部分からのみ混合物として(一体化された系において)分離し、そして同様に第1反応段階にリサイクルするように進行させることも当然ながら可能である(既に記載した通り、記載した全てのプロパン/プロピレンリサイクルは部分的には第2及び/又は第3つの反応段階に投入されるように行ってよい)。
酸化サイクルガスの分別蒸留によるプロパン及びプロピレンの分離において、分離ラインは例えば、精留カラムの精留セクションにおいて、沸点がプロピレンの沸点より低値である成分の実質的に全てが分離され、カラム最上部において吸引分離されるように設定してよい。これらの成分は主に炭素酸化物CO及びCO、及び未変換の酸素及びエチレン、及びメタン、エタン及びNである。底部においては、プロピレン及びプロパンより高い沸点を有する成分を分離してよい。
本発明の方法の第1反応段階においてプロパンの不均一触媒オキシ脱水素を用いる場合は、プロパン及びプロピレン以外の二次的成分の排出はDE−A19837520、DE−A19837517、DE−A19837519及びDE−A19837518に記載されるとおり分子状窒素の分離を行う際に常時実施してもよい。
上記した酸化サイクルガスは本発明の方法の全てのCサイクルガスの大部分(通常は少なくとも80質量%、又は少なくとも90質量%、又は少なくとも95質量%以上)を形成し(そこに存在するプロパン及びプロピレンの量に基づく)、これは、それ及び、それより二次的成分分離により得てよいプロパン及びプロピレンを含むサイクルガス流が主要Cサイクルガスと称される理由である。
特にアクリル酸を有機溶媒を用いた吸収により凝縮する場合は、一般的に、未変換のプロパン及び未変換のプロピレンを含む少なくとも二分の一の残留ガスが一般的に分離域Aにおいて得られ、そして同様にCサイクルガスとして本発明により好都合に処理される。そこに存在するプロパン及びプロピレンに基づいて、その量は通常は主要Cサイクルガスと比較して実質的により少量である。これはアクリル酸に加えて特定の範囲までプロパン及びプロピレンをやはり取り込みながら形成する吸収物質に起因している可能性がある。凝縮相から、又は吸収物質からのアクリル酸の抽出、蒸留、結晶化及び/又は脱着による分離のその後の過程において、この未変換のプロパン及びプロピレンは少なくとも1つのその後の気相の成分として本発明により好都合に回収され、そしてその後のCサイクルガスとしてリサイクルされる。リサイクル前において、主要Cサイクルガスに関して記載した通り、二次的成分の分離は別の可能な二次的成分の排出として実施してよい(そのような二次的成分の分離が行われたか否かに関わらず、二次的Cサイクルガスという用語はこれらのリサイクルされたCサイクルガスに関して使用する)。
二次的Cサイクルガスは独立して、又は、主要Cサイクルガスとの混合物としてリサイクルしてよい。後者の場合、総Cサイクルガスという用語を使用する。二次的Cサイクルガスは酸素非含有であるか、又は、酸素含有である。後者の場合は例えば空気を用いて留去することによるか、重合抑制剤としての空気を用いてフラッシュされた精留カラムの最上部において得られる場合である。好都合には二次Cサイクルガスはその限定された量のために、出発反応ガス混合物2(好適)又は出発反応ガス混合物3に直接供給してよい。
本発明によれば、反応段階1に投入するために使用され、そして本発明の方法のために必要な新しいプロパンも含んでいる出発反応ガス混合物1に投入されるように反応段階1内にCサイクルガスをリサイクルすることが好ましい。しかしながら、それはDE−A102004032129により推奨されているように脱水素変換と共に反応段階1内にリサイクルしてもよい。
本明細書において新しいプロパンとは何れの化学反応にも未だ関与していないプロパンを指す。一般的にそれはプロパン以外の成分も少量含む粗製プロパン(好ましくはDE−A10246119及びDE−A10245585の仕様を満足する)となる。
本明細書においてアクロレインへのプロピレン部分酸化のための出発反応ガス混合物2も同様にDE−A10246119及びDE−A10245585の仕様を満足する。
酸素の存在により強制され、そして遊離の水素は中間体(脱水素するためにプロパンから脱離する水素は水(HO)として直接脱離する)として形成されルことは無く、又検出されることもない発熱性の均一又は不均一触媒オキシ脱水素とは対照的に、不均一触媒脱水素はその熱的特性が、オキシ脱水素とは対照的に、吸熱性であり(発熱性水素燃焼は後の工程として不均一触媒脱水素に包含されてよい)、そして遊離の分子状水素が少なくとも中間体として形成される(「従来の」)脱水素を指す。これには一般的にオキシ脱水素とは異なる反応条件及び異なる触媒が必要になる。
(出発)反応ガス混合物の反応工程を触媒する触媒床上の時間当たりの空間速度とは、本明細書においては、固定触媒床の1リットルを通過して時間当たり実施される標準リットル(=l(STP;適切な量の(出発)反応ガス混合物が標準的な条件下(0℃、1バール)の下で取り込むリットル容量)における(出発)反応ガス混合物の量を指すものとする。
時間当たりの空間速度はまた(出発)反応ガス混合物の1成分に基づいてよい。その場合、それは触媒床1リットルを通過して時間当たりに処理されるl(STP)/l・hにおけるこの成分の量である(純粋な不活性物質充填は固定触媒中に含まれない)。
本明細書において、不活性ガスとは反応の条件下において実質的に不活性の挙動を示す反応ガス成分を指し、そして単独で見た不活性反応ガス成分の各々は95モル%超の範囲まで、好ましくは99モル%超の範囲まで化学的に未変化のまま残存する。
原則として、出発反応ガス混合物2のプロピレン含有量は満足できる空時収率を鑑みれば≧4容量%となる。しかしながら、本発明の操作法は出発反応ガス混合物2のプロピレン含有量が≧7容量%である場合に特に好都合である。
通常は上記したプロピレン含有量は≦15容量%となる。好ましくは本発明によれば、出発反応ガス混合物2のプロピレン含有量は7〜12容量%、より好ましくは7〜11容量%、そして最も好ましくは7〜10容量%又は7〜9容量%である。本発明において好ましい出発反応ガス2のプロピレン含有量は8容量%である。
本発明の方法でやはり一般的に好都合な場合は、出発反応ガス混合物2中に存在するプロパンの出発反応ガス混合物2中に存在するプロピレンに対するモル比Vが1〜4である場合である。好ましくは、V=1〜3.5、より好ましくは1〜3.0、又は1〜2.5、そしてより好ましくはV=1.5〜2.2である。
本発明の方法でやはり一般的に好都合な場合は、出発反応ガス混合物2中に存在する分子状窒素の出発反応ガス混合物2中に存在する分子状酸素に対するモル比が2〜6、好ましくは3〜4.5、より好ましくは3.5〜4.5、そして最も好ましくは3.5〜4又は3.37である。
更に又、本発明の方法でやはり一般的に好都合な場合は、出発反応ガス混合物2中に存在する分子状酸素の出発反応ガス混合物2中に存在するプロピレンに対するモル比Vが1.3〜2.4、好ましくは1.4〜2.2、より好ましくは1.4〜2.1、そして最も好ましくは1.5〜2.1又は1.7〜2.1又は1.9である。
可能な本発明の出発反応ガス混合物2は、下記成分:
プロピレン6〜9容量%、
分子状酸素8〜18容量%、
プロパン6〜30容量%、及び、
分子状窒素32〜72容量%、
を含み、ここで、
=1〜4、
=2〜6、及び、
=1.3〜2.4、
である。
好ましい本発明の出発反応ガス混合物2は、下記成分:
プロピレン7〜9容量%、
分子状酸素9.8〜16容量%、
プロパン9〜25容量%、及び、
分子状窒素35〜65容量%、
を含み、ここで、
=1〜3.5、
=3〜4.5、及び、
=1.4〜2.2、
である。
非常に好ましい本発明の出発反応ガス混合物2は、下記成分:
プロピレン7〜9容量%、
分子状酸素9.8〜15容量%、
プロパン10.5〜20容量%、及び、
分子状窒素40〜60容量%、
を含み、ここで、
=1.5〜2.5、
=3.5〜4.5、及び、
=1.4〜2.14、
である。
本発明において最も好ましい出発反応ガス混合物2は、下記成分:
プロピレン7〜8容量%、
分子状酸素11.9〜15.5容量%、
プロパン11.9〜15.5容量%、及び、
分子状窒素50〜60容量%、
を含み、ここで、
=1.7〜2.1、
=3.5〜4.5、及び、
=1.7〜2.1、
である。
原則として、出発反応ガス混合物3のアクロレイン含有量は満足できる空時収率を鑑みれば≧3容量%となる。
しかしながら、本発明の操作法は出発反応ガス混合物3のアクロレイン含有量が≧4容量%、又は≧5容量%、又は≧6容量%である場合に特に好都合である。通常は上記したアクロレイン含有量は≦15容量%である。好ましくは本発明によれば、出発反応ガス混合物3のアクロレイン含有量は6〜11容量%、より好ましくは6〜10容量%、そして最も好ましくは6〜9容量%、又は6〜8容量%である。6という数字に代えて、5.5も又上記したアクロレイン含有量の限度値の1つであってよい。本発明において好ましい出発反応ガス混合物3中のアクロレイン含有量は7容量%である。
本発明の方法でやはり一般的に好都合な場合は、出発反応ガス混合物3中に存在する分子状酸素の出発反応ガス混合物3中に存在するアクロレインに対するモル比Vが≧0.5及び≦2、好都合には≧1及び≦1.75、より好都合には≧1及び≦1.5、そして最も好都合には≧1及び≦1.25である。
更に本発明の方法でやはり一般的に好都合な場合は、出発反応ガス混合物3中に存在するプロパンのそこに存在するアクロレインに対するモル比Vが1〜4、好ましくは1.5〜3.5、より好ましくは1.5〜3、そして最も好ましくは1.5〜2.5である。
可能な本発明の出発反応ガス混合物3は、下記成分:
アクロレイン4.5〜8容量%、
分子状酸素2.25又は4.5〜9容量%、
プロパン6〜30容量%、
分子状窒素32〜72容量%、及び、
水蒸気5〜15容量%、
を含む。
好ましい本発明の出発反応ガス混合物3は、下記成分:
アクロレイン5.5〜8容量%、
分子状酸素2.75又は5.5〜9容量%、
プロパン10〜25容量%、
分子状窒素40〜70容量%、及び、
水蒸気5〜15容量%、
を含む。
非常に好ましい本発明の出発反応ガス混合物3は、下記成分:
アクロレイン6〜8容量%、
分子状酸素3又は6〜9容量%、
プロパン10〜20容量%、
分子状窒素50〜65容量%、及び、
水蒸気7〜13容量%、
を含む。
本発明によれば、可能な出発反応ガス混合物2及び可能な出発反応ガス混合物3、又は好ましい出発反応ガス混合物2及び好ましい出発反応ガス混合物3、又は非常に特に好ましい出発反応ガス混合物2及び非常に特に好ましい出発反応ガス混合物3を本発明の方法と組み合わせて使用することが望ましい。
一般的に、出発反応ガス混合物2及び出発反応ガス混合物3は共に、上記した枠組みにおいて列挙した成分に加えて、≦10容量%、好ましくは≦8容量%、より好ましくは≦5容量%、そして最も好ましくは≦3容量%の他の成分を含む。
出発反応ガス混合物2及び出発反応ガス混合物3の両方におけるメタン及び/又はエタンの含有量は、一般的に≦8容量%、通常は≦5容量%、そして典型的には≦3容量%、又は≦2容量%である。しかしながら頻繁には、≧0.5容量%が好都合である(両方の成分は実質的に不活性であり望ましい熱伝導性を有する)。
特に好都合には、本発明の方法における出発反応ガス混合物2及び出発反応ガス混合物3中の炭素酸化物(CO、CO)の含有量は、≦5容量%、特に好都合には≦3容量%又は2容量%である。
相応する態様において、出発反応ガス混合物2は、有利な本発明によれば、≦5容量%の水、好都合には≦3容量%の水、より好都合には≦2容量%の水、そして一般的に≧0.5容量%の水を含む。
特定の出発反応ガスの固定触媒床2上及び固定触媒床3上の両方の時間当たり空間速度は、本発明によれば、好ましくは1500〜4000又は6000l(STP)/l・h以上である。
特定の反応体(プロピレン又はアクロレイン)の固定触媒床2上及び固定触媒床3上の両方の時間当たり空間速度は、本発明によれば通常は≧70l(STP)/l・h、好都合には≧90l(STP)/l・h又は≧120l(STP)/l・h、より好都合には≧140l(STP)/l・h、そして最も好都合には≧160l(STP)/l・hである。一般的に、上記した反応体の時間当たり空間速度は≦600l(STP)/l・h、多くの場合≦300l(STP)/l・h、そしてしばしば≦250l(STP)/l・hである。
第2反応段階及び第3つの反応段階の両方において、反応圧力は一般的に0.5〜3バールであり、好ましくは1〜3バールの範囲である。
第2反応段階における固定触媒床2の温度は一般的に300〜400℃である。第3つの反応段階における固定触媒床3の温度は一般的に200〜350℃である。
第1反応段階がプロパンのオキシ脱水素である場合は、これは気相において分子状酸素を用いたプロパンからプロピレンへの均一及び/又は付加オキシ脱水素として実施してよい。使用する分子状酸素の出発は空気、純粋な分子状酸素又は分子状酸素リッチ化空気であってよい。有用な代替酸素出発はまたNO、N等の窒素酸化物である。
第1反応段階が均一なオキシ脱水素として構成される場合、これは原則として例えば参考文献US−A3,798,283、CN−A1105352、Applied Catalysis, 70(2)1991,p.175−187,Catalysis Today 13,1992,p.673−678及び出願DE−A19622331に記載の通り実施することができる。適切な酸素出発は空気である。均一オキシ脱水素の温度は適宜、300〜700℃の範囲内、好ましくは400〜600℃の範囲内、より好ましくは400〜500℃の範囲内で選択する。ワーキング圧力は0.5〜100バール、特に1〜10バールである。滞留時間は典型的には、0.1又は0.5〜20秒、好ましくは0.1又は0.5〜5秒である。
使用する反応器は例えばチューブオーブン又はチューブバンドル反応器、例えば熱担体としての煙道ガスを有する向流チューブオーブン又は熱担体として塩溶融物を有するチューブバンドル反応器であってよい。相当する出発反応ガス混合物1中のプロパンの酸素に対する比は好ましくは0.5:1〜40:1、特に1:1〜6:1、より好ましくは2:1〜5:1である。出発反応ガス混合物1は又更に、好ましくは不活性(本明細書においては、不活性の成分とは既に記載した通り、極めて一般的には、好ましくは該当する反応段階において、5モル%未満の程度まで、好ましくは3モル%未満の程度まで、そしてより好ましくは1モル%未満の程度まで変換されるような成分を指し;最も好ましくは、それらは全く変換されない)の成分、例えば水、二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、希ガス、他の炭化水素(例えば粗製のプロパン中に存在する二次的成分)及び/又はプロピレン等を含んでよく、そしてそれは又リサイクルされた(サイクルガス)成分を包含してよい。
プロパン脱水素が不均一触媒オキシ脱水素として構成される場合、それは原則的には参考文献US−A4788371、CN−A1073893、Catalysis Letters 23(1994),103−106,W.Zang,Gaodeng Xuexiao Huaxue Xuebao,14(1993)566,Z,Huang,Shiyou Huagong,21(1992)592,WO97/36849、DE−A19753817、US−A3862256、US−A3887631、DE−A19530454、US−A4341664、J.of Catalysis 167,560−569(1997),J.of Catalysis167,550−559(1997),Topics in Catalysis 3 (1996)265−275、US−A5086032、Catalysis Letters 10(1991),181−192,Ind.Eng.Chem.Res.1996,35,14−18、US−A4255284、Applied Catalysis A:General,100(1993),111−130,J.of Catalysis 148,56−67(1994),V.Cortes Corberan and S.Vic Bellon(Ed.),New Development in Selective Oxidation II,1994,Elsevier Science B.V.,p.305−313,3rd World Congress on Oxidation Catalysis,R.K.Grasselli,S.T.Oyama,A.M.Gaffney and J.E.Lyons(Ed),1997,Elsevier Science B.V.,p.375ff又はDE−A19837520、DE−A19837517、DE−A19837519及びDE−A19837518に記載の通り実施できる。酸素出発として空気を使用することも可能である。しかしながら、酸素出発は本明細書においては、頻繁には分子状酸素少なくとも90モル%、そして多くの場合は分子状酸素少なくとも95モル%程度よりなる。
不均一触媒オキシ脱水素に適する触媒は特に制限されない。適当なオキシ脱水素触媒は当該分野で知られ、そして、プロパンからプロピレンへの酸化が可能なもの全てである。特に上記において特定したオキシ脱水素触媒の全てを使用することが可能である。適当な触媒は例えば、MoVNb酸化物又はバナジルピロホスフェートを含むオキシ脱水素触媒であり、適宜、促進剤と共に用いる。望ましいオキシ脱水素触媒の一例は必須成分としてMo、V、Te、O及びXを有する混合金属酸化物を含む触媒であり、ここでXはニオブ、タンタル、タングステン、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、クロム、マンガン、ガリウム、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、アンチモン、ビスマス、ホウ素、インジウム、ケイ素、ランタン、ナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、銀、金及びセリウムから選択される少なくとも1つの元素である(この要件に関してはEP−A938463及びEP−A167109も参照)。別の特に適しているオキシ脱水素触媒は多金属酸化物の組成物又はDE−A19753817の触媒A及びDE−A19838312の触媒及びであり、そして、以前の文献で好ましいものとして特定されている多金属酸化物組成物及び触媒Aは非常にとりわけ望ましい。換言すれば、オキシ脱水素のための有用な活性組成物は特に、下記一般式:
Mo1−b
[式中、
M1=Co、Ni、Mg、Zn、Mn及び/又はCu、
M2=W、V、Te、Nb、P、Cr、Fe、Sb、Ce、Sn及び/又はLa、
a=0.5〜1.5、
b=0〜0.5、
であり、そして、
x=酸素以外の一般式中の元素の原子価及び存在数により決定される数である]の多金属酸化物組成物である。
原則として、上記した一般式の適当な活性組成物は元素成分の適当な出発から化学量論に相応した組成を有する極めて緊密な、好ましくは微細分割された乾燥混合物を形成し、そして、それを450〜1000℃の温度で焙焼することにより、単純な態様において製造することができる。一般式の元素成分の有用な出発は既に酸化物であるもの及び/又は少なくとも酸素の存在下に加熱することにより酸化物に変換できる化合物であってよい。これらは特にハロゲン化物、硝酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、アミン複合体塩、アンモニウム塩及び/又は水酸化物である。多金属酸化物組成物の製造のための出発化合物は乾燥形態において、例えば微細分割粉末として、又は湿潤形態において、例えば溶媒としての水と共に、緊密に混合してよい。得られる多金属酸化物組成物は、粉末形態でオキシ脱水素に用いるか、又は、特定の触媒形状に成型してよく、その場合、成型は最終焙焼の前後に行ってよい。それらは又未支持触媒の形態で使用してもよい。粉末の活性組成物又は前駆体組成物はまた予め成型された不活性の触媒支持体に適用することにより形状付与してよい。使用される支持体物質は慣用的な多孔性又は非孔性の酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化トリウム、二酸化ジルコニウム、炭化ケイ素又はケイ酸塩であってよく、そして支持体の本態は規則的又は不規則的な形状を有してよい。
プロパンの不均一触媒オキシ脱水素のためには、反応温度は、好ましくは200〜600℃の範囲、特に250〜500℃の範囲、より好ましくは350〜440℃の範囲である。ワーキング圧力は好ましくは0.5〜10バール、特に1〜10バール、より好ましくは1〜5バールの範囲である。1バールより高値のワーキング圧力、例えば1.5〜10バールが特に好都合であることが解っている。一般的に、プロパンの不均一触媒オキシ脱水素は固定触媒床上で行う。後者を適切に床として、例えばEP−A0700893及びEP−A0700714及びその引用文献に記載の通り、チューブバンド反応器のチューブに導入する。触媒パッキン中の反応ガス混合物1の平均滞留は約0.5〜20秒である。プロパンの酸素に対する比は所望の変換及び触媒の選択性により変動する。これは適切には、0.5:1〜40:1、特に1:1〜6:1、より好ましくは2:1〜5:1の範囲である。一般的にプロピレンの選択性はプロパン変換が上昇するに従って低下する。従って、プロパンからプロピレンへの反応はプロパンの比較的低変換がプロピレンの高選択性で達成される態様において行うのが好ましい。プロパンの変換はより好ましくは5〜40モル%の範囲、頻繁には10〜30モル%の範囲である。この点において、「プロパン変換」という用語は単回通過において変換される供給プロパンの割合(粗製のプロパン中に存在するプロパンとリサイクルCサイクルガスの合計)を意味する。一般的に、プロピレン形成の選択性は50〜98モル%、より好ましくは80〜98モル%であり、「選択性」という用語はモルパーセントで表示した、変換されたプロパンのモル当たりえられるプロピレンのモル数を指す。
一般的に、酸化的プロパン脱水素において使用される出発混合物はプロパン5〜95モル%を含む(出発混合物の100モル%に基づく)。プロパン及び酸素のほかに、不均一触媒オキシ脱水素のための出発混合物は更に、特に不活性の成分、例えば二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、希ガス、他の炭化水素、例えば、組成のプロパン及び/又はプロピレン中に存在する二次的成分も含んでよい。不均一触媒オキシ脱水素はまた希釈剤、例えば水蒸気の存在下に実施してもよい。
当業者の知る何れかの反応器の順序を用いてプロパンの均一オキシ脱水素又は不均一触媒オキシ脱水素を実施してよい。例えば、オキシ脱水素は単一の反応器中、又は、間に酸素が適宜導入される2つ以上の反応器の集合において、実施してよい。均一及び不均一触媒オキシ脱水素を相互に組み合わせて実施することも可能である。
本発明のプロパンのオキシ脱水素の生成物ガス混合物1は可能な成分として例えば以下の成分、即ち、プロピレン、プロパン、二酸化炭素、一酸化炭素、水、窒素、酸素、エタン、エテン、メタン、アクロレイン、アクリル酸、エチレンオキシド、ブタン(例えばn−ブタン又はイソブタン)、酢酸、ホルムアルデヒド、ギ酸、プロピレンオキシド及びブテン(例えば例えばブテン−1)を含んでよい。典型的には、本発明のプロパンオキシ脱水素において得られる生成物ガス混合物は、生成物ガス混合物の100モル%に各々の場合基づいて、プロピレン5〜10モル%、一酸化炭素0.1〜2モル%、二酸化炭素1〜3モル%、水4〜10モル%、窒素0〜1モル%、アクロレイン0.1〜0.5モル%、アクリル酸0〜1モル%、酢酸0.05〜0.2モル%、ホルムアルデヒド0.01〜0.05モル%、酸素1〜5モル%、他の上記した成分0.1〜1.0モル%、及び、残余として、実質的にプロパンを含む。
しかしながら、好都合には本発明によれば、第1反応段階はプロパンの従来の不均一触媒部分脱水素である。原則として、参考文献WO03/076370、WO01/96271、EP−A117146、WO03/011804、US−A3,161,670、WO01/96270、DE−A3313573、DE−A10245585、DE−A10316039及びドイツ国出願DE−A102004032129に記載されているもののような、プロパンの全ての知られた不均一触媒部分脱水素がこの目的のために使用される。
従来技術においてこの目的のために知られた全ての脱水素触媒が同様に有用である。好都合には、脱水素は固定触媒床において行われる。
脱水素触媒は大きく2つの群、即ち、酸化物特性のもの(例えば酸化クロム及び/又は酸化アルミニウム)及び全般的に酸化物特性の支持体に付着された少なくとも1つの一般的には比較的貴金属(例えば白金)よりなるものに分割できる。使用してよい脱水素触媒はDE−A10219879、WO01/96270、EP−A731077、DE−A10211275、DE−A10131297、WO99/46039、US−A
4788371、EP−A0705136、WO99/29420、US−A4220091、US−A5430220、US−A5877369、EP−A0117146、DE−A19937196、DE−A19937105及びDE−A19937107において推奨されているもの全て、及び、DE−A10219879の実施例4に記載されている触媒を包含する。特に、DE−A19937107の実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4の触媒、DE−A10219879の実施例4の触媒、及び、WO02/51547、WO02/51540及びDE−A102005002127の触媒を使用してよい。
それらは、二酸化ジルコニウム10〜99.9質量%、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素及び/又は二酸化チタン0〜60質量%、及び元素周期律表の第3遷移元素群、第8遷移元素群の第1又は第2の主要群の元素少なくとも1つ、ランタン及び/又はスズ0.1〜10質量%を含む脱水素触媒であり、ここで質量%の合計は100質量%とする。
同様に特に適しているものは、本明細書の実施例において使用する脱水素触媒である。
一般的に脱水素触媒は触媒押出物(直径は典型的には1〜10mm、好ましくは1.5〜5mm;長さは典型的には1〜20mm、好ましくは3〜10mm)、錠剤(好ましくは押出物と同様の寸法)及び/又は触媒リング(外径及び長さは各々典型的には2〜30mm又は〜10mmであり、壁厚は約1〜10mm、又は〜5mm又は〜3mm)である。
一般的に、脱水素触媒(特に本明細書において例示のために使用されるもの及びDE−A19937107において推奨されているもの(特に本DE−Aの例示触媒))はそれらがプロパンの脱水素及び分子状水素の燃焼の両方を触媒することができるものである。触媒に渡る競合的状況の場合は、水素燃焼はプロパンの脱水素と比較して遥かに高速に進行する。
不均一触媒プロパン脱水素の実施のためには、原則として従来技術において知られている全ての反応器型及び方法の種類が使用される。このような方法の種類の説明は、例えば従来の脱水素及び付随する脱水素触媒に関して引用されている全ての従来の参考文献に記載されている。
吸熱的に進行することはプロパンの部分不均一触媒脱水素の特徴である。このことは、必要な反応温度の獲得のため、及び、反応のために必要な熱(エネルギー)を不均一触媒脱水素の前及び/又は途中において出発反応ガス混合物1に供給しなければならにことを意味する。場合により、反応ガス混合物1は必要な反応熱を自身より引出さなければならない。
更に又、必要とされる高い反応熱のため、炭素までを含む高沸点を有する高分子量の有機化合物少量が形成され触媒表面に付着してこれを脱活性化することはプロパンの不均一触媒脱水素で典型的なことである。この不都合な付随現象を最小限にするためには、不均一触媒脱水素のために触媒表面上を高温で通過しなければならないプロパン含有反応ガス混合物1を水蒸気で希釈することができる。付着した炭素は、石炭気化の原理により生じる条件下において部分的又は完全に排除される。
排除された付着炭素化合物の別の意味は、酸素を含むガス(適切には炭化水素の非存在下)を長時間(必要に応じて毎日又は毎時)高温で脱水素触媒と通過して流動させることが可能であり、そしてこれにより、付着した炭素を効果的に焼失させることができることである。しかしながら、炭素の付着物形成は分子状水素を不均一触媒下に脱水素すべきプロパンに、それが高温の脱水素触媒に導入される前に添加することによりかなり抑制することができる。高い脱水素変換は一般的に短い再生時間をもたらす。
蒸気及び分子状水素の混合物を不均一触媒下に脱水素すべきプロパンに添加する可能性も当然ながら存在する。分子状水素のプロパンの不均一触媒脱水素への添加もまた、副生成物としてのアレン(プロパジエン)、プロピン及びアセチレンの望ましくない形成を低減する。このようにして添加された水素の部分酸化も同様に必要な反応熱の供給が可能である。
本発明の本質的な特徴は有用な反応段階1はまたプロパン変換が20〜30モル%(脱水素を経る新しいプロパンの単回通過に基づく)であり不均一触媒部分プロパン脱水素である点である。しかしながら、本発明の方法の反応段階1としての特に望ましい不均一触媒部分プロパン脱水素は上記したプロパン変換が30〜60モル%、好ましくは35〜55モル%、そしてより好ましくは35〜45モル%であるものである。別の適当な変換範囲は25又は30〜40モル%である。
上記したプロパン変換の実現のためには、不均一触媒プロパン脱水素を0.3〜10バール、又は好都合には3バールのワーキング圧力で実施することが望ましい。不均一触媒下に脱水素すべきプロパンを水蒸気で希釈することも望ましい。即ち、水の熱容量がまず脱水素の吸熱性の作用の一部を相殺し、そして水蒸気による希釈が第2に部分的な反応体及び生成物の圧力を低減し、これは、脱水素の平衡位置に対して望ましい作用を有する。更に又、上記した通り水蒸気の使用は、特に所望の高いプロパン変換の場合には、貴金属を含む脱水素触媒のオンストリーム時間に対し好都合な作用を有する。必要に応じて、分子状水素も別の成分として添加してよい。出発反応ガス混合物1中の分子状水素のプロパンに対するモル比は一般的に≦5である。出発反応ガス混合物1中の水蒸気のプロパンに対するモル比は適切には≧0.05〜2又は1である。
一般的に、出発反応ガス混合物1中極めて少量の水蒸気が好ましく、目標とされる。20〜30モル%の範囲の新しいプロパンに基づくプロパン変換の場合は、本発明に従って出発反応ガス混合物1に場合によりリサイクルされる酸化サイクルガス中に典型的に存在する水蒸気の量が不均一触媒脱水素のために供給される水蒸気として典型的には十分である。新しいプロパンに基づいてより高いプロパン変換を得るためには、水蒸気は通常は更に添加され、これは例えば分離されたプロセス水であってよい。
原則として、反応段階1として機能する不均一触媒部分プロパン脱水素は(擬似)断熱的に、そして同時に吸熱的に行ってよい。この場合、出発反応ガス混合物1を一般的に500〜700℃(又は550〜650℃)の温度まで加熱する(例えば周囲壁部の直接燃焼による)。少なくとも1つの触媒床の断熱的通過の場合、反応ガス混合物1はその後変換及び希釈に応じて約30〜200℃冷却される。熱担体としての水蒸気の存在はまた断熱様式の観点から顕著に好都合なものとなる。より低い反応温度は使用する触媒床のオンストリーム時間をより長くすることが可能で有る。より高い反応温度は上昇した変換を支援する。
用途の観点から適切には、本発明の方法のための反応段階1としての不均一触媒プロパン脱水素はトレー反応器の形態で実現される。
これは適切には空間的連続性において脱水素を触媒する1つより多い触媒床を含む。触媒床の数は1〜20、適切には2〜8、又は3〜6であってよい。上昇したプロパン変換はトレーの数の増大と共に更に容易に達成することができる。触媒床は好ましくは半径方向又は軸方向に連続して配置する。用途の観点から、このようなトレー反応器における固定床の形態の触媒床を使用することが適切である。
最も単純な場合においては、シャフト炉反応器内の固定触媒床は軸方向に、又は、同心円の円筒状のグリッドの環状空隙として配置する。しかしながら、相互に上下するセグメントとして環状空隙を配置し、ガスが1つのセグメントを半径方向に通過した後にその上又は下の次のセグメント内に導入することも可能である。
適切には、反応ガス混合物1をトレー反応器中、1つの触媒床から次の触媒床へのその経路上において、例えば高温ガスにより加熱された熱交換面(例えばリブ)上を通過させるか、又は高温燃焼ガスにより加熱された管を通過させることにより、中間加熱に付す。
トレー反応器がその他の態様で断熱的に操作される場合、新しいプロパン30モル%以下に基づいたプロパンの変換は、特にDE−A19937107に記載の触媒、特に例示される実施形態のものを用いた場合、450〜550℃の温度に予備加熱した脱水素反応器に反応ガス混合物1を導入し、それをこの温度範囲においてトレー反応器内部で保持することで十分である。このことは全てのプロパン脱水素がこのように非常に低温で実現でき、これは2再生間の固定触媒床のオンストリーム時間のために特に望ましいことがわかっている。より高いプロパン変換のためには、反応ガス混合物1は適切にはより高い温度(700℃以下)に予備加熱された脱水素反応器内に導入し、この高温範囲においてトレー反応器内に保持する。
上記した中間加熱を直接行う(自己発熱法)ことがより優れている。この目的のためには、限定された量の分子状酸素を反応ガス混合物1に添加した後それを第1の触媒床を経由して(その場合出発反応ガス混合物1は追加の分子状水素を含まなければならない)及び/又は下流の触媒床の間を流動させる。即ち反応ガス混合物1中に存在、不均一触媒プロパン脱水素の過程で形成、及び/又は、反応ガス混合物1に添加された分子状水素の限定的燃焼を行うことが可能(一般的に脱水素触媒自身により触媒される)である(場合により少量のプロパン変換を伴う)(用途の観点から、水素の燃焼を特に特異的に(選択的に)触媒する触媒を充填したトレー反応器中に触媒床を挿入することが適切であってもよい(有用な触媒は参考文献US−A4788371、US−A4886928、US−A5430209、US−A5530171、US−A5527979及びUS−A5563314に記載のものを包含し;例えばこのような触媒床は脱水素触媒を含む床の代替としてトレー反応器内に収容させてよい)。即ち放出された反応熱は擬似自己発熱的態様において不均一触媒プロパン脱水素の実質的等温操作を可能とする(実質的発熱は本質的にゼロである)。即ち、触媒床内の反応ガスの選択された滞留時間が増大するに従い、プロパン脱水素は低下する、又は、実質的に一定の温度で可能となり、これは、2再生間の特に長いオンストリーム時間を可能にする(極端な場合は、自己発熱を確保するために、プロパンを燃焼のみが可能となる)。
一般的に、上記した酸素供給は反応ガス混合物1の酸素含有量が、そこに含有される分子状水素の量に基づいて、0.5〜50又は〜30容量%、好ましくは10〜25容量%となるような方法で本発明により実施しなければならない。有用な酸素出発は純粋な分子状酸素及び不活性ガス、例えばCO、CO、N及び/又は希ガスで希釈された酸素を包含するが、特に空気であってもよい(酸化サイクルガス以外に、酸素出発として空気のみを使用することが好ましい)。得られる燃焼ガスは一般的に付加的な希釈作用を有し、このため、不均一触媒プロパン脱水素を促進する。これは燃焼の過程に形成される水蒸気に関して特に当てはまる。
本発明の方法のための反応段階1として適切に機能する不均一触媒プロパン脱水素の等温性は、必然ではないが望ましくはトレー反応器の触媒床間の空間に充填する前に空隙としておく閉鎖された(例えば管状の)内部構造を組み込むことにより、更に向上させることができる。これらの内部構造は特定の温度より高温で蒸発又は溶融することにより熱を消費し、そして温度がこの値より低下すると再度凝縮することにより熱を放出する適当な固体又は液体を含有している。
反応段階1を形成する不均一触媒プロパン脱水素は当然ながら、本出願との一体部分を形成するDE−A10211275に記載された通り(「ループバリアント」として)実現することもできる。
換言すれば、本発明の方法においては、気相におけるプロパンの連続不均一触媒部分脱水素のための方法は以下の通り行われる反応段階1として機能することができる。
−脱水素すべきプロパンを含む出発反応ガス混合物1を脱水素域に連続的に供給し、
−出発反応ガス混合物1は少なくとも1つの固定触媒床を通過して脱水素域において実施され、そこで分子状水素及び(部分的)プロピレンが触媒脱水素により形成され、
−分子状酸素を含む少なくとも1つのガスを脱水素域への侵入の前及び/又は後に出発反応ガス混合物1に添加し、
−分子状酸素は反応ガス混合物1中に存在する分子状水素を酸化して部分的に脱水素域内の水蒸気とし、
そして、
−分子状水素、水蒸気、プロピレン及び未変換プロパンを含む生成物ガスを脱水素域から分離し、そこで、WO03/076370により推奨されている通り脱水素域から引出された生成物ガスを同じ組成の2区分に分割し、2区分の一方を脱水素サイクルガスとして(好ましくは出発反応ガス混合物1の成分として)脱水素域にリサイクルする。
この場合、酸化サイクルガスは出発反応ガス混合物1の成分であってよく、及び/又は、ドイツ特許出願DE−A102004032129の記載に従って、脱水素が少なくとも部分的に進行するまでは反応ガス混合物1に添加しないでもよい。
酸化サイクルガスが出発反応ガス混合物1の成分である場合、これは適切には酸化サイクルガスから生じる分子状酸素のみを含む。
本発明の方法のためには、ループモードの内容において望ましい場合においては、脱水素サイクルガスの量は、脱水素において形成された生成物ガスに基づいて、30〜70容量%、好都合には40〜60容量%、好ましくは50容量%である。
本発明に従って後続する反応段階2及び3に関しては、出発反応ガス混合物1は例えばトレー反応器において記載したとおり実施されるループモードの場合は、定常状態において、適切には下記成分:
プロパン15〜25容量%、
プロピレン2〜6容量%、
水蒸気5〜20容量%、
分子状水素2〜10容量%、
分子状窒素40〜75容量%、及び、
分子状酸素0〜3容量%、
を含む。
プロパンの変換(ループモードにおいて操作されるトレー反応器を通過する上記出発反応ガス混合物1の単回通過に基づく)及びループサイクルガス比(脱水素域で得られる生成物ガスの総量に基づいた脱水素サイクルガスの量)は、本発明に従って好都合に後続するプロピレンの二段階不均一触媒気相部分酸化(例えば脱水素域としてのトレーループ反応器内)に鑑みれば、脱水素域で形成された生成物ガスが0.25又は0.3〜0.5(場合により〜0.66)のプロペンのプロパンに対するモル比で未変換のプロパン及び所望のプロピレンを含むように選択する。0.5のループサイクルガス比では、これは脱水素域の単回通過に基づいて、出発反応ガス混合物1中に存在するプロパンの変換15〜25モル%に相当する。
反応ガス混合物1の脱水素触媒床上の典型的な時間当たり空間速度は250〜5000h−1(ハイロードモードでは40000h−1までも)、好ましくは10000〜25000l(STP)/l・h、より好ましくは15000〜20000l(STP)/l・hである。プロパンの相当する時間当たり空間速度は50〜1000h−1(ハイロードモードでは40000h−1までも)、好ましくは2000〜5000l(STP)/l・h、より好ましくは3000〜4000l(STP)/l・hである。
不均一触媒プロパン脱水素のために選択された反応条件に従って脱水素域(脱水素反応器)からプロピレン出発(反応段階1)として取り出される脱水素産物は、0.3〜10バール、好ましくは1〜3バールの圧力であり、そして、頻繁には450〜650℃の温度、多くの場合500〜600℃の温度を有する。一般的に、それはプロパン、プロペン、H、N、HO、メタン、エタン(後者2つは通常は少量のプロパンの熱分解の結果として生じる)、エチレン、ブテン−1、他のブテン類、例えばイソブテン、他のC−炭化水素、例えばn−ブタン、イソブタン、ブタジエン等、CO及びCOを含むが、一般的には酸化性物質、例えばアルコール、アルデヒド及びカルボン酸(通常は≦9の炭素原子を有する)も含む。更に又、酸化サイクルガスから生じる成分もまた少量存在してよい。
EP−A117146、DE−A3313573及びUS−A3,161,670はプロパンオキシ脱水素及び/又はプロパン脱水素において形成された生成物ガスをそのまま使用して本発明の部分酸化に投入することを推奨しているが、本発明に従って後続するプロピレンからアクリル酸への二段階部分酸化のためには、そこに存在するプロパン及びプロピレン以外の成分の少なくとも一部を、それが本発明のプロピレン部分酸化のためのプロペン出発として使用されるよりも前に第1の反応段階のプロピレン含有生成物ガスから分離することが好都合である。この点に関し、DE−A10211275の条件を参考にしなければならない。この分離は本発明による方法におけるプロパン及びプロピレン以外の二次的成分に関する別の排出手段を提供する。
本発明によれば好都合には、第1反応段階の生成物ガス中に存在するプロパン及びプロピレン以外の成分の少なくとも50容量%、好ましくは少なくとも75容量%、より好ましくは少なくとも90容量%、そして最も好ましくは少なくとも95容量%が、それが本発明の部分酸化のプロピレン出発として使用される前に分離される。これは反応段階が不均一触媒部分プロパン脱水素である場合に特にあてはまる。
本発明の条件のために適切であるこの目的のための1つの手段は、例えば、プロパン脱水素及び/又はオキシ脱水素の好ましくは冷却された(好ましくは10〜100又は70℃の温度まで)生成物ガス混合物を、例えば0.1〜50バール、好ましくは5〜15バールの圧力及び例えば0〜100℃、好ましくは20〜40℃の温度において、プロパン及びプロピレンが吸収される(適切にはプロパン脱水素及び/又はオキシ脱水素の生成物ガス混合物の他の成分よりも優先的に)ような(好ましくは高沸点の)有機(好ましくは疎水性の)溶媒と接触させる(例えば単に通過させる)ことよりなる。本発明の部分酸化に関して不活性の挙動を示し、及び/又はこの部分酸化において反応体として必要である(例えば空気又は他の分子上酸素と不活性ガスの混合物)ガスを用いたその後の脱着、精留及び/又は蒸留により、混合物としてのプロパン及びプロピレンが精製された形態として回収できるようになり、そしてこの混合物は部分酸化のプロピレン出発として使用できるようになる(好ましくはドイツ国出願DE−A102004032129の比較実施例1に記載の操作)。分子状水素を含む場合があるこのような吸収のオフガスは、例えば、再度、圧力スイング吸着法及び/又は膜分離(例えばDE−A10235419に準じる)に付し、そして次に、必要に応じて分離された水素も使用することができる。
しかしながら、上記した分離方法におけるC3炭化水素/C4炭化水素分離ファクターは比較的限定されており、そして頻繁には、DE−A10245585に記載されている条件のためには不十分である。
記載した吸収を介した分離工程の代替としては、本発明の目的のための圧力スイング吸着又は圧力精留が好ましい場合が多い。
上記した吸収分離のための適当な吸収剤は原則としてプロパン及びプロピレンを吸収することができる全ての吸収剤である(後述する態様において、プロパン及びプロピレンは酸化サイクルガスから分離され、次にC3サイクルガスとして第1反応段階(及び場合により別の反応段階)にリサイクルされてもよい)。吸収剤は好ましくは疎水性及び/又は高沸点の有機溶媒である。好都合には、この溶媒は少なくとも120℃、好ましくは少なくとも180℃、優先的には200〜350℃、特に250〜300℃、より好ましくは260〜290℃の沸点(1atmの標準圧力において)を有する。適切には、引火点(1atmの標準圧力において)は110℃超である。一般的に吸収剤として適するものは、比較的非極性の有機溶媒、例えば好ましくは外部に活性な極性の基を含有しない脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素である。一般的に吸収剤は極めて高い沸点と同時に極めて高いプロパン及びプロピレンの溶解性を有する。吸収剤の例は、脂肪族炭化水素、例えばC−C20アルカン又はアルケン、又は芳香族炭化水素、例えばパラフィン蒸留の中央油画分又は酸素原子上に嵩高(立体的要求性)の基を有するエーテル、又はこれらの混合物を包含し、これらに極性溶媒、例えばDE−A4308087に開示されているジメチル1,2−フタレートを添加してよい。同様に適当なものは、炭素原子1〜8を含有する直鎖アルカノールとの安息香酸及びフタル酸のエステル、例えばn−ブチルベンゾエート、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート及び熱担体油として知られているもの、例えばジフェニル、ジフェニルエーテル及びジフェニルとジフェニルエーテルの混合物又はその塩素誘導体、及び、トリアリールアルケン、例えば4−メチル−4’−ベンジルジフェニルメタン及びその異性体2−メチル−2’−ベンジル−ジフェニルメタン、2−メチル−4’−ベンジルジフェニルメタン及び4−メチル−2’−ベンジル−ジフェニルメタン及びこのような異性体の混合物である。適当な吸収剤は好ましくは共沸組成物としてのジフェニル及びジフェニルエーテル、特にジフェニル(ビフェニル)約25質量%とジフェニルエーテル約75質量%の溶媒混合物、例えば市販されているDiphyl(登録商標)(例えばBayer Aktiengesellschaftより購入)である。頻繁には、この溶媒混合物は全溶媒混合物に基づいて0.1〜25質量%の量で添加されるジメチルフタレートのような溶媒を含む。特に適している吸収剤はまた、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン及びオクタデカンであり、このうち特にテトラデカンがとりわけ適していることが解っている。使用される吸収剤は第1に上記した沸点を満足するが、第2には同時に大きすぎる分子量を有さない場合が望ましい。好都合には吸収剤の分子量は≦300g/モルである。同様に適するものはDE−A3313573に記載されている炭素原子8〜16個を有するパラフィン油である。適当な市販の製品の例は、Haltermannにより販売されている製品、例えばHalpasols i、例えばHalpasol250/340i及びHalpasol250/275i、及び商品名PKWF及びPrintosolの印刷インキ油である。好ましくは芳香族非含有の市販品、例えばPLWFaf型のものである。それらが少量の残留芳香族分を含む場合は、それは記載した使用の前に精留及び/又は吸着により好都合に低減し、1000重量ppmより有意に低値となるまで抑制してよい。
吸収の実施は特に制限されない。当該分野で知られた全ての一般的な方法及び条件を使用することが可能である。好ましくはガス混合物は1〜50バール、好ましくは2〜20バール、より好ましくは5〜15バールの圧力において、そして0〜100℃、特に20〜50又は40℃の温度において吸収剤と接触させる。吸収はカラム内、又は、冷却装置内において行ってよい。正流又は(好ましくは)反流において行うことが可能である。適当な吸収カラムは例えば、トレーカラム(バブルキャップ及び/又はシーブトレイを有する)、構造的パッキンを有するカラム(例えば100〜1000、又は750m/mの比表面積を有するシート金属パッキン、例えばMellapak(登録商標)250Y)及びランダムパッキンを有するカラム(例えばRaschigパッキン)である。しかしながら、液滴及び噴霧タワー、グラファイトブロック吸収剤、表面吸収剤、例えば厚膜及び薄膜の吸収剤、及びプレートスクラバー、クロススプレースクラバー及びロータリースクラバーを使用することも可能である。更に又、内部構造を有するか有さないバブルカラム中で吸収を行うことが望ましい場合もある。
プロパン及びプロピレンは留去、フラッシュ蒸発(フラッシング)及び/又は蒸留により吸収剤から分離してよい。
プロパン及びプロピレンは好ましくは留去及び/又は脱着により吸収剤から分離する。脱着は慣用的な態様において、圧力及び/又は温度の変化により、好ましくは0.1〜10バール、特に1〜5バール、より好ましくは1〜3バールの圧力において、そして0〜200℃、特に20〜100℃、より好ましくは30〜70℃、特に好ましくは30〜50℃の温度において行ってよい。留去に適するガスの例は水蒸気であるが、特に酸素/窒素混合物、例えば空気が好ましい。酸素含有量が10容量%を超える空気又は酸素/窒素混合物を用いる場合は、留去過程の前及び/又は後に爆発範囲を低減するガスを添加することが賢明である。この目的のために特に適するものは、20℃における比熱容量≧29J/mol・Kを有するガス、例えばメタン、エタン、プロパン(好ましい;新しいプロパン及び/又はCサイクルガスが可能である)、プロペン、ベンゼン、メタノール、エタノール及びアンモニア、二酸化炭素及び水である。しかしながら、本発明によればそのような添加剤としてC炭化水素を回避することが好ましい。留去に特に適するものはまた内部構造を有するか有さないバブルカラムである。
プロパン及びプロピレンは又蒸留又は精留により吸収剤から分離してよく、そのような場合、当該分野で知られ、そして構造パッキン、ランダムパッキン又は適切な内部構造を有するカラムを使用することができる。蒸留又は精留における好ましい条件は0.01〜5バール、特に0.1〜4バール、より好ましくは1〜3バールの圧力、及び、50〜300℃、特に150〜250℃の温度(底部)である。
部分酸化に投入するために使用されるより前に、留去により吸収剤から得られており、そしてその後の部分酸化段階に適しているプロピレン出発をその後の方法段階に供給してよく、これにより例えば、輸送された吸収剤の損失を低減(例えばデミスター及び/又はデプスフィルターにおける分離)することができ、これにより同時に部分酸化段階を吸収剤から保護することができ、又、C3/C4炭化水素の間の分離作業を更に向上させることができる。このような吸収剤の分離は当業者の知る全ての方法工程により行ってよい。本発明の方法の範囲においては、このような分離の好ましい実施形態の例は留去装置から生じた吐出流の水によるクエンチングである。この場合、吸収剤はこの負荷吐出流から水を用いて浄化され、吐出流は同時に水を負荷される(少量の水は本発明に従って後続する部分酸化のための触媒の活性に対して有益な作用を有する)。この浄化又はクエンチングは例えば水の逆噴霧により液体収集トレーを用いて脱着カラムの最上部において、又は、専用の装置中で行ってよい。
分離効果を支援するために、精留、吸収及び脱着から当業者の知る通りクエンチチャンバー中のクエンチ表面積を増大するために内部構造を搭載することが可能である。
水はそれが通常は少なくとも1つの部分域で下流において妨害しないという点で好ましい浄化媒体である。水がプロパン及びプロピレンを噴かされた吐出流から吸収剤を浄化した後、水/吸収剤混合物を相分離に供し、そして処理された低容量の吐出流を本発明に従って後続する部分酸化に直接供してよい。
本発明による方法のために好都合な態様において、特にプロピレン/プロパン混合物が空気を用いて吸収物質から留去遊離される場合は、使用可能な出発反応ガス混合物2を直接得ることが一般的には可能である。そのプロパン含有量が本発明に従って満足されえない場合は、新しいプロパンをそれらに付加した後に、それらを存在するプロピレンの本発明の部分酸化のために使用することが可能である。次にこれはC3サイクルガス(例えば酸化サイクルガス)を介して本発明により反応段階1に(例えば不均一触媒脱水素に(例えば出発反応ガス混合物1の成分として))リサイクルされる。次に、プロパンの適切な量の近傍において、出発反応ガス混合物1へ(一般的に反応段階1への)の新しいプロパンの供給を低減してよい。極端な例においては、反応段階1において(例えば不均一触媒プロパン脱水素において)新しいプロパンの必要な供給は、本発明のプロピレン部分酸化を実施するよりも前にこの新しいプロパンの供給を行う場合は完全に割愛して、出発反応ガス混合物2又は3に完全に投入されるようにしてよく、そこからそれを次に例えば本発明の部分酸化を通過した後のみに酸化サイクルガスの残留成分として不均一触媒プロパン脱水素のための出発反応ガス混合物1(又は一般的に反応段階1に)添加する。
新しいプロパンはまた部分的又は環全に出発反応ガス混合物3内に供給してもよい(しかしながら出発反応ガス混合物3は場合によりこの性質が出発反応ガス混合物2に関して実際に正しい場合は既に爆発性ではない)。このことは、プロパンからプロピオンアルデヒド及び/又はプロピオン酸への望ましくない副反応が特にこの条件下で第1反応段階から開始されることから、特に好都合である。第2及び第3つの反応段階の間に新しいプロパン供給分を実質的に均一に分割することも好都合である。
出発反応ガス混合物2及び/又は3への新しいプロパンの供給のこの可能性の結果として、出発反応ガス混合物2及び3は信頼性を伴って非爆発性とすることができる。出発反応ガス混合物2又は3が爆発性であるか否かの質問に解答する場合の決定要因は局所的な点火源(例えば赤熱している白金線)により開始された燃焼(点火、爆発)が特定の開始条件下(圧力、温度)で出発反応ガス混合物2又は3内で拡張するか否かである(DIN51649及びWO04/007405内の調査説明参照)。拡張があれば、混合物は本明細書においては爆発性と称する。拡張が無ければ混合物は本明細書においては非爆発性と分類される。出発反応ガス混合物2又は3が非爆発性である場合、これは本発明のプロピレンの部分酸化の過程において形成される反応ガス混合物2及び3にも適用される(WO04/007405参照)。
当然ながら、本発明の方法に必要なプロパン(新しいプロパン)を全て出発反応ガス混合物1に添加することも可能である。しかしながら、本発明は又方法に必要なプロパン(新しいプロパン)を出発反応ガス混合物1に対して最大でも部分的(例えば75%の程度までのみ、又は50%の程度までのみ、又は25%の程度までのみ)に、そして、出発反応ガス混合物2(及び/又は出発反応ガス混合物3)に対しては少なくとも部分的(一般的には残余分、場合により全体)に添加するような本発明の方法の好都合な実施形態にも関する。他の態様においては、方法は本出願と一体の部分を形成するWO01/95170に記載されている通りであってよい。
アクリル酸への本発明のプロピレン部分酸化の2段階の性質は分子状酸素を用いたアクリル酸へのプロピレンの不均一触媒気相部分酸化は原則として第1にアクロレインをもたらし第2にアクロレインをアクリル酸とする反応の座標に沿った2つの連続した工程において進行するという事実に基づいている。
2反応段階におけるこの事実の実施は2酸化段階の各々において使用するべき固定触媒床及び好ましくは他の反応条件、例えば固定触媒床の温度を旨適化する態様において調節する可能性をもたらす。
2つの反応段階2及び3の各々に対して特に適する多金属酸化物触媒は多く報告されており、当該分野でよく知られている。例えばEP−A253409の5ページは相当する米国特許に言及している。
特定の部分酸化段階のための望ましい触媒はまたDE−A4431957、DE−A102004025445及びDE−A4431949に開示されている。上記した文献の両方における一般式Iに該当する。特定の酸化段階に特に好都合な触媒は参考文献DE−A10325488、DE−A10325487、DE−A10353954、DE−A10344149、DE−A10351269、DE−A10350812、DE−A10350822に開示されている。
本発明の反応段階2、即ちアクロレインへのプロピレンの不均一触媒気相部分酸化のためには、有用な活性組成物は原則としてMo、Bi及びFeを含む全ての多金属酸化物組成物である。
これらは特に、DE−A19955176の一般式Iの多金属酸化物活性組成物、DE−A19948523の一般式Iの多金属酸化物活性組成物、DE−A10101695の一般式I、II及びIIIの多金属酸化物活性組成物、DE−A19948248の一般式I、II及びIIIの多金属酸化物活性組成物、DE−A19955168の一般式I、II及びIIIの多金属酸化物活性組成物、及びEP−A700714に特定されている多金属酸化物活性組成物である。
この反応段階に同様に適するものは参考文献DE−A10046957、DE−A10063162、DE−C3338380、DE−A19902562、EP−A15565、DE−C2380765、EP−A807465、EP−A279374、DE−A3300044、EP−A575897、US−A4438217、DE−A19855913、WO98/24746、DE−A19746210(一般式IIのもの)、JP−A91/294239、EP−A293224及びEP−A700714に記載されているMo、Bi及びFeを含む多金属酸化物触媒である。このことはこれらの文献における例示される実施形態に特に当てはまるものであり、そして特に好ましいものはEP−A15565、EP−A575897、DE−A19746210及びDE−A19855913のものである。この点に関し特に強調されるものは、EP−A15565の実施例1cによる触媒、及び、相当する態様で製造されるがその活性組成物が組成Mo12Ni6.5ZnFeBi0.00650.06・10SiOを有する触媒である。又強調されるものは5mmx3mmx2mm(外径x高さx内径)の形状を有する未支持の中空円筒触媒としてのDE−A19855913の連続番号3を有する例である(化学量論的特徴:Mo12CoFeBi0.60.08Si1.6)、及び、DE−A19746210の実施例1の未支持の他金属酸化物II触媒である。US−A4,438,217の多金属酸化物触媒も挙げられる。後者はこれらの中空円筒が5.5mmx3mmx3.5mm、又は5mmx2mmx2mm、又は5mmx3mmx2mm、又は6mmx3mmx3mm、又は7mmx3mmx4mm(各々外径x高さx内径)の形状を有する場合に特に該当する。この点に関して更に別の可能な触媒の形状は押出成型物(例えば長さ7.7mm及び直径7mm;又は長さ6.4mm及び直径5.7mm)である。
アクロレインへの蛋白からの工程に適する多金属酸化物活性組成物の多数のものが下記式IV:
Mo12BiFe (IV)
に包含され、式中、変数は各々以下の通り定義される。
=ニッケル及び/又はコバルト、
=タリウム、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属、
=亜鉛、リン、砒素、ホウ素、アンチモン、スズ、セリウム、鉛及び/又はタングステン、
=ケイ素、アルミニウム、チタン及び/又はジルコニウム、
a=0.5〜5、
b=0.01〜5、好ましくは2〜4、
c=0〜10、好ましくは3〜10、
d=0〜2、好ましくは0.02〜2、
e=0〜8、好ましくは0〜5、
f=0〜10、及び
n=酸素以外のIV中の元素の原子価及び存在数により決定される数。
これらは自体公知の態様(例えばDE−A4023239参照)において得られ、そして慣用的に事実上は球形、環又は円筒に形状付与されるか、又はコーティングされた触媒の形態で、即ち活性組成物でコーティングされた予備形状付与された不活性支持体の本体として使用される。それらは当然ながら粉末形態の触媒としても使用してよい。
原則として、一般式IVの活性組成物はその元素成分の適当な出発からその化学量論に相応した組成を有する極めて緊密な、好ましくは微細分割された乾燥混合物を得た後それを350〜650℃の温度で焙焼することにより単純な態様において製造できる。焙焼は不活性ガス下、又は、酸化的雰囲気、例えば空気(不活性ガスと酸素の混合物)下及び、更には、還元的雰囲気(例えば不活性ガス、NH、CO及び/又はHの混合物)下に行ってよい。焙焼時間は数分〜数時間であることができ、そして典型的には温度と共に減少する。多金属酸化物活性組成物IVの元素成分のための有用な出発は既に酸化物である化合物及び/又は少なくとも酸素の存在下に加熱により酸化物に変換できる化合物である。
酸化物のほかに、このような有用な出発化合物は、特に、ハロゲン化物、硝酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、アミン複合体、アンモニウム塩及び/又は水酸化物を包含する(NHOH、(NHCO,NHNO、NHCHO、CHCOOH、NHCHCO及び/又は分解するか、最も遅くは後の焙焼により分解してガス状の形態で放出されるシュウ酸アンモニウムのような化合物を更に緊密な乾燥混合物に配合してよい)。
多金属酸化物活性組成物IVを製造するための出発化合物は乾燥又は湿潤形態において緊密に混合されている。乾燥形態で混合されている場合は、出発化合物は適切には微細分割粉末として使用され、そして混合及び任意の圧縮の後に焙焼に付される。しかしながら湿潤形態において緊密に混合することが好ましい。慣用的には、出発化合物を水溶液及び/又は懸濁液の形態で相互に混合する。特に緊密な乾燥混合物は出発物質が溶解された形態の元素成分の唯一の出発である場合に記載した混合方法において得られる。使用される溶媒は好ましくは水である。その後、得られた水性の組成物を乾燥し、そして乾燥過程は好ましくは100〜150℃の吐出温度で水性混合物を噴霧乾燥することにより行われる。
一般式IVの多金属酸化物活性組成物は粉末形態において本発明の「プロピレン→アクロレイン」の工程のために使用するか、又は、特定の触媒形状に形状付与してよく、そして形状付与は最終焙焼の前又は後に行ってよい。例えば、未支持触媒を活性組成物又はその未焙焼及び/又は部分焙焼前駆体組成物の粉末形態から、適切には補助剤、例えば潤滑剤としてのグラファイト又はステアリン酸及び/又は形状付与補助剤及び強化剤、例えばガラスマイクロファイバー、アスベスト、シリコンカーバイド又はチタン酸カリウムと共に、所望の触媒形状に圧縮成型することにより(例えば錠剤成型又は押出成型による)製造できる。適当な未支持触媒の形状は外径及び長さが2〜10mmの非中空円筒又は中空円筒である。中空円筒の場合は、1〜3mmの壁厚が好都合である。未支持触媒は当然ながら球状の形状を有することもでき、球の直径は2〜10mmであることができる。
特に望ましい中空円筒の形状は特に未支持触媒の場合5mmx3mmx2mm(外径x長さx内径)である。
粉状の活性組成物又は焙焼されていない及び/又は部分焙焼されているその粉状の前駆体組成物も当然ながら予備成型された不活性の触媒支持体に適用することにより形状付与してよい。コーティングされた触媒を製造するための支持体本体のコーティングは一般的に例えばDE−A2909671、EP−A293859又はEP−A714700に開示されている通り適当な回転可能な容器中で行う。支持体本体をコーティングするためには、適用すべき粉末組成物は適切には湿潤させ、そして適用後には例えば高温空気を用いて再度乾燥する。支持体本体に適用される粉末組成物のコーティング厚みは10〜1000μmの範囲内、好ましくは50〜500μmの範囲内、より好ましくは150〜250μmの範囲内で適切に選択する。
有用な支持体物質は慣用的な多孔性又は非孔性の酸化アルミニウム、2酸化ケイ素、二酸化トリウム、二酸化ジルコニウム、シリコンカーバイド又はケイ酸塩、例えばケイ酸マグネシウム又はケイ酸アルミニウムである。それらは一般的に本発明の方法が基づいている標的反応に関して実質的に不活性に挙動する。支持体本体は規則的又は不規則の形状を有することができるが、好ましくは固有の表面粗さを有する規則的な形状の支持体本体、例えば球形又は中空円筒である。適当な支持体本体は実質的には直径が1〜10mm又は〜8mm、好ましくは4〜5mmのステアタイトより作成された非孔性の表面粗放な球状支持体である。しかしながら、適当な支持体本体は又長さが2〜10mmであり、外径が4〜10mmである円筒である。支持体本体として本発明において適している環状物の場合は、壁厚はやはり典型的には1〜4mmである。本発明により好ましく使用される輪状の支持体本体は長さ2〜6mm、外径4〜8mm及び壁厚1〜2mmを有する。本発明において適当な支持体本体は特に形状が7mmx3mmx4mm(外径x長さx内径)の環状物である。支持体本体の表面に適用すべき触媒活性酸化物組成の細密性は当然ながら所望のコーティング厚みに適合させる(EP−A714700参照)。
第2反応段階のために使用されるべき多金属酸化物活性組成物はまた下記一般式V:
Figure 2011088940
[式中、変数の定義は以下の通り、即ち、
=ビスマスのみであるか、又は、ビスマスと少なくとも1つの元素テルル、アンチモン、スズ及び銅、
=モリブデン又はモリブデンとタングステン、
=アルカリ金属、タリウム及び/又はサマリウム、
=アルカリ土類金属、ニッケル、コバルト、銅、マンガン、亜鉛、スズ、カドミウム及び/又は水銀、
=鉄又は鉄と元素クロム及びセリウムの少なくとも1つ、
=リン、ヒ素、ホウ素及び/又はアンチモン、
=希土類金属、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、レニウム、ルテニウム、ロジウム、銀、金、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ケイ素、ゲルマニウム、鉛、トリウム及び/又はウラン、
a’=0.01〜8、
b’=0.1〜30、
c’=0〜4、
d’=0〜20、
e’=>0〜20、
f’=0〜6、
g’=0〜15、
h’=8〜16、
x’,y’=酸素以外のV中の元素の原子価及び存在数により決定される数、及び、
p,q=p/q比が0.1〜10である数]の組成物であり、これは、化学組成Y a’ b’x’の3次元領域を含み、これはその局所環境とは異なるその組成のためにその局所環境から境界決定され、その最大直径(領域の中央を通過し、そして領域の表面(界面)上の2点を連結する最長直線)は1nm〜100μm、頻繁には10nm〜500nm又は1μm〜50又は25μmである。
特に好都合な本発明の多金属酸化物組成物VはYがビスマスのみであるものである。
これらのうち、好ましいものは下記一般式VI:
Figure 2011088940
[式中、変数の定義は以下の通り、即ち、
=モリブデン又はモリブデンとタングステン、
=ニッケル及び/又はコバルト、
=タリウム、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属、
=リン、ヒ素、ホウ素、アンチモン、スズ、セリウム及び/又は鉛、
=ケイ素、アルミニウム、チタン及び/又はジルコニウム、
=銅、銀及び/又は金、
a"=0.1〜1、
b"=0.2〜2、
c"=3〜10、
d"=0.02〜2、
e"=0.01〜5、好ましくは0.1〜3、
f"=0〜5、
g"=0〜10、
h"=0〜1、
x",y"=酸素以外のVI中の元素の原子価及び存在数により決定される数、
及び、
p",q"=p"/q"比が0.1〜5、好ましくは0.5〜2である数]のものであり、そして、極めて特に好ましいものは、Z "=(タングステン)"でありZ 12=(モリブデン)12の組成物VIである。
本発明において適する多金属酸化物組成物V(多金属酸化物組成物VI)中の本発明において適する多金属酸化物組成物V(多金属酸化物組成物VI)の[Y a’ b’x’([Bi"Z "O"]p")の少なくとも25モル%(好ましくは少なくとも50モル%、そしてより好ましくは少なくとも100モル%)がその局所環境とは異なるその化学組成のためにその局所環境から境界決定され、その最大直径が1nm〜100μmである化学組成Y a’ b’x’[Bi"Z "O"]の3次元領域の形態である場合も好都合である。
形状に関しては、多金属酸化物組成物IV触媒に関して行った記載を多金属酸化物組成物V触媒に適用する。
多金属酸化物活性組成物Vの製造は例えばEP−A575897及びDE−A19855913に記載されている。
上記において推奨した不活性支持体物質もまた適切な固定触媒床の希釈及び/又は境界決定のための不活性物質として、又は、それらを保護及び/又はガス混合物を加熱する予備床として特に有用である。
第3つの反応段階のアクリル酸へのアクロレインの不均一触媒気相部分酸化のためには、有用な活性組成物は既に記載した通り原則として必要な触媒のためにMo及びVを含む全ての多金属酸化物組成物、例えばDE−A10046928のものである。
そのような複数のもの、例えばDE−A19815281のものを下記一般式VII:
Figure 2011088940
[式中、変数の定義は以下の通り、即ち、
=W、Nb、Ta、Cr及び/又はCe、
=Cu、Ni、Co、Fe、Mn及び/又はZn、
=Sb及び/又はBi、
=1つ以上のアルカリ金属、
=1つ以上のアルカリ土類金属、
=Si、Al、Ti及び/又はZr、
a=1〜6、
b=0.2〜4、
c=0.5〜18、
d=0〜40、
e=0〜2、
f=0〜4、
g=0〜40、及び、
n=酸素以外のVII中の元素の原子価及び存在数により決定される数]に包含することができる。
活性多金属酸化物のうち本発明において好ましい実施形態は一般式VIIにおいて以下の変数定義、即ち、
=W、Nb及び/又はCr、
=Cu、Ni、Co及び/又はFe、
=Sb、
=Na及び/又はK、
=Ca、Sr及び/又はBa、
=Si、Al及び/又はTi、
a=1.5〜5、
b=0.5〜2、
c=0.5〜3、
d=0〜2、
e=0〜0.2、
f=0〜1、及び、
n=酸素以外のVII中の元素の原子価及び存在数により決定される数、
により包含されるものである。
しかしながら、本発明において極めて特に好ましい多金属酸化物VIIは下記一般式VIII:
Figure 2011088940
[式中、
=W及び/又はNb、
=Cu及び/又はNi、
=Ca及び/又はSr、
=Si及び/又はAl、
a’=2〜4、
b’=1〜1.5、
c’=1〜3、
f’=0〜0.5、
g’=0〜8、及び、
n’=酸素以外のVIII中の元素の原子価及び存在数により決定される数である]のものである。
本発明において適している多金属酸化物活性組成物(VII)は例えばDE−A4335973及びEP−A714700に開示されている自体公知の態様において得られる。
原則として、「アクロレイン→アクリル酸」工程(第3つの反応段階)に適する多金属酸化物活性組成物、特に一般式VIIのものは、その元素成分の適当な出発から化学量論に相応した組成を有する極めて緊密な、好ましくは微細分割された乾燥混合物を得た後それを350〜600℃の温度で焙焼することにより、単純な態様において製造することができる。焙焼は不活性ガス下、又は、酸化的雰囲気、例えば空気(不活性ガスと酸素の混合物)下及び、更には、還元的雰囲気(例えば不活性ガスと還元性ガス、例えばH、NH、CO、メタン及び/又はアクロレインの混合物、又は記載した還元性ガス自体)下に行ってよい。焙焼時間は数分〜数時間であることができ、そして典型的には温度と共に減少する。多金属酸化物活性組成物VIIの元素成分のための有用な出発は既に酸化物である化合物及び/又は少なくとも酸素の存在下に加熱により酸化物に変換できる化合物である。
多金属酸化物組成物VIIの製造のための出発化合物は、乾燥又は湿潤形態において緊密に混合されている。乾燥形態で混合されている場合は、出発化合物は適切には微細分割粉末の形態で使用され、そして混合及び適切な場合は圧縮の後に焙焼に付される。しかしながら湿潤形態において緊密に混合することが好ましい。
これは典型的には出発化合物を水溶液及び/又は懸濁液の形態で相互に混合することにより行われる。特に緊密な乾燥混合物は出発物質が溶解された形態の元素成分の唯一の出発である場合に記載した混合方法において得られる。使用される溶媒は好ましくは水である。その後、得られた水性の組成物を乾燥し、そして乾燥過程は好ましくは100〜150℃の吐出温度で水性混合物を噴霧乾燥することにより行われる。
得られた多金属酸化物組成物、特に一般式VIIのものはアクロレイン酸化のために粉末形態において使用するか、又は、特定の触媒形状に形状付与してよく、そして形状付与は最終焙焼の前又は後に行ってよい。例えば、未支持触媒を活性組成物又はその未焙焼前駆体組成物の粉末形態から、適切には補助剤、例えば潤滑剤としてのグラファイト又はステアリン酸及び/又は形状付与補助剤及び強化剤、例えばガラスマイクロファイバー、アスベスト、シリコンカーバイド又はチタン酸カリウムと共に、所望の触媒形状に圧縮成型することにより(例えば錠剤成型又は押出成型による)製造できる。適当な未支持触媒の例は外径及び長さが2〜10mmの非中空円筒又は中空円筒である。中空円筒の場合は、1〜3mmの壁厚が好都合である。未支持触媒は当然ながら球状の形状を有することもでき、球の直径は2〜10mm(例えば8.2mm〜5.1mm)であることができる。
粉状の活性組成物又はまだ焙焼されていない粉状の前駆体組成物も当然ながら予備成型された不活性の触媒支持体に適用することにより形状付与してよい。コーティングされた触媒を製造するための支持体本体のコーティングは一般的に例えばDE−A2909671、EP−A293859又はEP−A714700に開示されている通り適当な回転可能な容器中で行う。
支持体本体をコーティングするためには、適用すべき粉末組成物は適切には湿潤させ、そして適用後には例えば高温空気を用いて再度乾燥する。支持体本体に適用される粉末組成物のコーティング厚みは10〜1000μmの範囲内、好ましくは50〜500μmの範囲内、より好ましくは150〜250μmの範囲内で適切に選択する。
有用な支持体物質は慣用的な多孔性又は非孔性の酸化アルミニウム、2酸化ケイ素、二酸化トリウム、二酸化ジルコニウム、シリコンカーバイド又はケイ酸塩、例えばケイ酸マグネシウム又はケイ酸アルミニウムである。支持体本体は規則的又は不規則の形状を有していてよいが、好ましくは固有の表面粗さを有する規則的な形状の支持体本体、例えば球形又は中空円筒であり、グリッド層を有する。適当な支持体本体は実質的には直径が1〜10mm又は〜8mm、好ましくは4〜5mmのステアタイトより作成された非孔性の表面粗放な球状支持体である。換言すれば、適当な球状の形状は8.2mm又は5.1mmの直径を有してよい。しかしながら、適当な支持体本体は又長さが2〜10mmであり、外径が4〜10mmである円筒である。支持体本体としての環状物の場合は、壁厚はやはり典型的には1〜4mmである。好ましく使用される輪状の支持体本体は長さ2〜6mm、外径4〜8mm及び壁厚1〜2mmを有する。適当な支持体本体は特に形状が7mmx3mmx4mm(外径x長さx内径)の環状物である。支持体本体の表面に適用すべき触媒活性酸化物組成の細密性は当然ながら所望のコーティング厚みに適合させる(EP−A714700参照)。
「アクロレイン→アクリル酸」の工程(第3つの反応段階)のために使用されるべき望ましい多金属酸化物活性組成物は又下記一般式IX:
[D][E] (IX)
[式中、変数の定義は以下の通り、即ち、
D=Mo12"Z "Z "Z "Z "Z "Z "O"、
E=Z 12Cu"H"O"、
=W、Nb、Ta、Cr及び/又はCe、
=Cu、Ni、Co、Fe、Mn及び/又はZn、
=Sb及び/又はBi、
=Li、Na、K、Rb、Cs及び/又はH、
=Mg、Ca、Sr及び/又はBa、
=Si、Al、Ti及び/又はZr、
=Mo、W、V、Nb及び/又はTa、好ましくはMo及び/又はW、
a"=1〜8、
b"=0.2〜5、
c"=0〜23、
d"=0〜50、
e"=0〜2、
f"=0〜5、
g"=0〜50、
h"=4〜30、
x",y"=酸素以外のIX中の元素の原子価及び存在数により決定される数、及び、
p,q=p/q比が160:1〜1:1であるゼロ以外の数である]の組成物であり、これは、微細分割形態(出発組成物1)中の多金属酸化物組成物E:
12Cu"H"O" (E)
を別個に予備形成すること、及び、その後、予備形成された固体出発組成物1を所望のp:q比を有する以下の化学量論D:
Mo12"Z "Z "Z "Z "Z "Z " (D)
(出発組成物2)において上記元素を含む元素Mo、V、Z、Z、Z、Z、Z、Zの出発の水溶液、水性懸濁液又は中、又は、微細分割乾燥混合物に配合すること、得られる水性混合物を乾燥すること、及び、得られる乾燥前駆体組成物を、250℃〜600℃の温度で乾燥する前又は後に、焙焼して所望の触媒形状とすること、により得ることができる。
予備形成された固体出発組成物1が<70℃の温度で水性出発組成物2に配合される多金属酸化物組成物IXが好ましい。多金属酸化物組成物VI触媒の製造の詳細な説明は、例えばEP−A668104、DE−A19736105、DE−A10046928、DE−A19740493、及びDE−A19528646に記載されている。
形状付与に関しては、多金属酸化物組成物VII触媒に関して行った説明を多金属酸化物組成物IX触媒にも適用する。
「アクロレイン→アクリル酸」工程に顕著に適している多金属酸化物触媒はまたDE−A19815281のもの、特に、この文献の一般式Iの多金属酸化物活性組成を有するものである。
好都合には、未支持触媒環をプロピレンからアクロレインへの工程のために、そしてコーティングされた触媒環をアクロレインからアクリル酸への工程のために使用する。
第2反応段階、即ちプロピレンからアクロレインへの部分酸化の実施は例えばDE−A4431957に記載の触媒を有する単一域多重触媒チューブ固定床反応器中で実施してよい(極めて一般的には、チューブバンドル反応器中;適用の観点から適切にはチューブバンドル反応器中に収容されている触媒チューブ数は少なくとも5000、好ましくは少なくとも10000、頻繁には15000〜30000であり;40000を超える数は通常は例外的であり;容器内においては、触媒チューブは通常は均一な分布において配置され、分布は適切には隣接する触媒チューブの中央の内軸の分離(触媒チューブピッチと称する)が35〜45mmとなるように選択され(EP−A468290参照);適当な熱交換媒体は特に液体加熱媒体であり;これらは硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム及び/又は硝酸ナトリウムのような塩の溶融物であるか、又は、低融点の金属、例えばナトリウム、水銀及び種々の金属の合金であってよい)。この場合、反応ガス混合物2及び熱担体(熱交換媒体)は反応器から見て正流又は反流において行ってよい。
反応圧力は典型的には、1〜3バールの範囲であり、(出発)反応ガス混合物2の固定触媒床上の全体の時間当たり空間速度は好ましくは1500〜4000又は6000l(STP)/l・h以上である。プロピレン負荷量(固定触媒床上のプロピレンの時間当たり空間速度は典型的には90〜200l(STP)/l・h又〜300l(STP)/l・h以上である。135l(STP)/l・h超、又は≧140l(STP)/l・h又は≧150l(STP)/l・h、又は≧160l(STP)/l・hのプロピレン負荷量は、本発明の出発反応ガス混合物2及び本発明の操作法が望ましいホットスポット挙動もたらすことから、本発明によれば特に好ましい(上記全てはやはり固定床反応器の特定の選択とは無関係に適用される)。
投入ガス混合物の単一域多重触媒チューブ固定床反応器への流動は好ましくは上部より行う。使用する熱交換媒体は適切には、好ましくは硝酸カリウム(KNO)60質量%及び亜硝酸ナトリウム(NaNO)40質量%よりなるか、又は、硝酸カリウム(KNO)53質量%、亜硝酸ナトリウム(NaNO)40質量%及び硝酸ナトリウム(NaNO)7質量%よりなる塩溶融物である。
反応器より見て、既に記載したとおり、塩溶融物及び反応ガス混合物2は正流又は反流において行ってよい。塩溶融物そのものは好ましくは触媒チューブ周囲に屈曲した態様において導入される。
触媒チューブへの流動が最上部から底部に向かう場合、以下の通り底部から最上部に向けて触媒を触媒チューブに充填することが適切である(底部から最上部への流動の場合は充填順序は適宜反転させる)。
−まず触媒チューブ長さの40〜80、又は〜60%までの長さまで、触媒のみ、又は、触媒と不活性物質の混合物とし、後者は混合物を基にして20質量%までの重量比率を構成し(セクションC);
−その後、全チューブ長の20〜50%又は40%の長さまで、触媒のみ、又は、触媒と不活性物質の混合物とし、後者は混合物を基にして40質量%までの重量比率を構成し(セクションB);そして、
−最終的に、全チューブ長の10〜20%の長さまで、不活性物質の床(セクションA)とし、これは好ましくは極めて少量の圧力低下をもたらすように選択するのが好ましい。
セクションCは好ましくは未希釈とする。
上記した充填の一例は、使用する触媒がDE−A10046957の実施例1又はDE−A10046957の実施例3によるものであり、使用する不活性物質が7mmx7mmx4mm(外径x高さx内径)の形状を有するステアタイト環である場合に特に適切なものとなる。塩バス温度に関しては、DE−A4431957の記載を適用する。
しかしながら第2反応段階、即ちアクロレイン(場合によりアクリル酸)へのプロピレンからの本発明の部分酸化の実施はまた、例えばDE−A19910506に記載の2域多重触媒チューブ固定床反応器中で記載した触媒を用いて実施してもよい。本発明によれば好都合には、プロパンからアクロレインへの本発明の部分酸化は、EP−A1159244に記載の通り、そして最も好ましくはWO04/085363及びWO04/085362に記載の通り、ただしCに関する本発明の境界条件を遵守しながら実施する。
参考文献EP−A1159244、WO04/085363及びWO04/085362は本明細書と一体化した部分と見なす。
換言すれば、第2反応段階、プロピレンからアクロレインへの部分酸化は増大したプロピレンの時間当たりの空間速度及び少なくとも2つの温度域を有する固定触媒床上で特に好都合に実施できる。
換言すれば、第2反応段階の好都合な実施形態は、自身の活性組成物が元素Mo、Fe及びBiを含む多金属酸化物少なくとも1つを含む固定触媒床2上に(経由で)出発反応ガス混合物2を導入する方法であるが、ただし、単回通過によるプロピレン変換は本発明により予め意図されているCの値を超えてはならず(アクロレイン形成及びアクリル酸副生成物の形成の選択性は合わせて通常は≧90モル%となる)、そしてここで、
a)出発反応ガス混合物2中に存在するプロパンの固定触媒床2上の時間当たり空間速度は≧140又は≧160l(STP)プロペン/l固定触媒床2・hであり、
b)固定触媒床2は2つの空間的に連続した反応域A、Bに配置された1つの固定触媒床2よりなり、反応域Aの温度は300〜390℃であり、反応域Bの温度は305〜420℃であると同時に反応域Aの温度より少なくとも5℃高値であり、
c)出発反応ガス混合物2は時間的順序「まずA」、「次にB」において反応域A、Bを通過して流動し、そして、
d)反応域Aは第二反応段階において本発明により意図されるCの値の40〜80%のプロペンの変換となるまで継続する。
その他についてはEP−A1159244を参照できる。
換言すれば、本発明の第2反応段階の特に好ましい実施形態はまた、自身の活性組成物が元素Mo、Fe及びBiを含む多金属酸化物少なくとも1つを含む固定触媒床2上に出発反応ガス混合物2を導入する方法であるが、ただし、
−固定触媒床2は2つの空間的に連続する温度域A、B内に配置され、
−温度域Aの温度及び温度域Bの温度はともに290〜380℃の範囲の温度であり、
−固定触媒床2は少なくとも2つの空間的に連続した固定触媒床域よりなり、1つの固定触媒床域内の容量特異的活性は実質的に一定であり、そして1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移時に反応ガス混合物2の流動方向に急激に増大し、
−温度域Aは第二反応段階において本発明により意図されるCの値の40〜80%のプロピレンの変換となるまで継続し、
−全固定触媒床を通過する出発反応ガス混合物2の単回通過のプロペン変換はC値を有し、変換されたプロペンに基づくアクロレイン形成の選択性は≧90モル%であり、
−反応ガス混合物2が温度域A、Bを通過して流動する時間的順序は温度域のアルファベット順に相当し、
−出発反応ガス混合物2中に存在するプロピレンの固定触媒床2上の時間当たり空間速度は≧90l(STP)プロピレン/l固定触媒床2・hであり、そして、
−温度域A内で反応ガス混合物2が有する最高温度TmaxA及び温度域B内で反応ガス混合物2が有する最高温度TmaxBから得られる差TmaxA−TmaxBが≧0℃であり、
そしてここで、更に、固定触媒床2における温度域Aから温度域Bへの変移は1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移と一致しない。
この操作法の更に詳細な説明は本明細書と一体化した部分であるWO04/085362及び本発明の方法の第2及び第3の反応段階の特に好ましい同時構造の説明において本明細書の後の過程に記載されている。
第3つの反応段階、即ちアクリル酸へのアクロレインの部分酸化は、例えばDE−A4431949に記載の通り1域多重触媒チューブ固定床反応器内において、記載した触媒を用いて実施してよい(極めて一般的には、チューブバンドル反応器中;適用の観点から適切にはチューブバンドル反応器中に収容されている触媒チューブ数は少なくとも5000、好ましくは少なくとも10000、頻繁には15000〜30000であり;40000を超える数は通常は例外的であり;容器内においては、触媒チューブは通常は均一な分布において配置され、分布は適切には隣接する触媒チューブの中央の内軸の分離(触媒チューブピッチと称する)が35〜45mmとなるように選択され(EP−A468290参照);適当な熱交換媒体は特に液体加熱媒体であり;これらは硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム及び/又は硝酸ナトリウムのような塩の溶融物であるか、又は、低融点の金属、例えばナトリウム、水銀及び種々の金属の合金であってよく;適切には第2及び第3つの反応段階は両方ともこのようなチューブバンドル反応器内で操作する。この反応段階において、反応ガス混合物3及び熱担体は反応器から見て正流において行うことができる。本発明によれば、前置される本発明のアクロレインへのプロピレンの部分酸化の生成物ガス混合物2は原則として、そのまま(適切にはその中間冷却(これは間接又は直接に、例えば二次的な空気の添加によりおこなってよい)の後)、即ち二次的な成分の分離を行うことなく、第3つの反応段階に、即ちアクロレイン部分酸化に導入してよい。
第3工程、即ちアクロレイン部分酸化に必要な分子状酸素はやはり本発明の反応段階(アクロレインへのプロピレンの部分酸化)のための出発反応ガス混合物2中に既に存在している(これは本発明によれば好ましい)。しかしながら、第1反応段階の生成物ガス混合物2に部分的又は完全に、直接添加してもよい(これは(二次的)空気の形態で好ましく行われるが、純粋な酸素、又は不活性ガス又は酸素との混合物の形態で行ってもよい)。
第2反応段階と同様、第3つの反応段階の反応圧力も典型的には1〜3バールの範囲であり、(出発)反応ガス混合物3の固定触媒床上3の全体の時間当たり空間速度は好ましくは1500〜4000又は6000l(STP)/l・h以上である。アクロレイン負荷量(固定触媒床上3のアクロレインの時間当たり空間速度)は典型的には90〜190l(STP)/l・h又〜290l(STP)/l・h以上である。135l(STP)/l・h又は≧140l(STP)/l・h又は≧150l(STP)/l・h、又は≧160l(STP)/l・hのアクロレイン負荷量は、出発反応ガス混合物3中のプロパンの本発明の存在は同様に望ましいホットスポット挙動もたらすことから、特に好ましい。
投入ガス混合物3の単一域多重触媒チューブ固定床反応器への流動は同様に好ましくは上部より行う。第2段階で使用する熱交換媒体は適切には、好ましくは硝酸カリウム(KNO)60質量%及び亜硝酸ナトリウム(NaNO)40質量%よりなるか、又は、硝酸カリウム(KNO)53質量%、亜硝酸ナトリウム(NaNO)40質量%及び硝酸ナトリウム(NaNO)7質量%よりなる塩溶融物である。反応器より見て、既に記載したとおり、塩溶融物及び反応ガス混合物3は正流又は反流において行ってよい。塩溶融物そのものは好ましくは触媒チューブ周囲に屈曲した態様において導入される。
触媒チューブへの流動が最上部から底部に向かう場合、以下の通り底部から最上部に向けて触媒を触媒チューブに充填することが適切である。
−まず触媒チューブ長さの50〜80、又は〜70%までの長さまで、触媒のみ、又は、触媒と不活性物質の混合物とし、後者は混合物を基にして20質量%までの重量比率を構成し(セクションC);
−その後、全チューブ長の20〜40%の長さまで、触媒のみ、又は、触媒と不活性物質の混合物とし、後者は混合物を基にして50又は40質量%までの重量比率を構成し(セクションB);そして、
−最終的に、全チューブ長の5〜20%の長さまで、不活性物質の床(セクションA)とし、これは好ましくは極めて少量の圧力低下をもたらすように選択するのが好ましい。
セクションCは好ましくは未希釈とする。アクリル酸へのアクロレインの不均一触媒気相部分酸化の場合(特に固定触媒床3上の高値のアクロレイン負荷及び投入ガス混合物の高値の水蒸気含有量の場合)には極めて一般的な通り、セクションBはまた2つの連続した触媒希釈よりなってよい(ホットスポット温度及びホットスポット温度感受性を最小限にする目的のため)。底部から最上部へ向けて、まず不活性物質20質量%まで、そして次に不活性物質>20質量%〜50又は40質量%とする。次にセクションCは好ましくは未希釈とする。
底部から最上部へ向かう触媒チューブの流動のためには触媒チューブの充填は適宜反転させる。
上記した充填の一例は、使用する触媒がDE−A10046928の製造例5によるもの、又は、DE−A19815281によるものであり、使用する不活性物質が7mmx7mmx4mm又は7mmx7mmx3mm(各々、外径x高さx内径)の形状を有するステアタイト環である場合に特に適切なものとなる。塩バス温度に関しては、DE−A4431949の記載を適用する。これは一般的に本発明が意図するアクロレイン変換Cが単回通過で達成されるように選択される。
しかしながら、アクリル酸へのアクロレインの部分酸化の実施は又、例えばDE−19910508に記載の通り2域多重触媒チューブ固定床反応器中、記載した触媒を用いて実施してもよい。アクロレイン変換に関しては上記の説明を適用する。この場合もまた、投入ガス混合物(出発反応ガス混合物3)は生成物ガス混合物2を用いることにより直接得ることになる(適宜、間接又は直接の(例えば二次空気を供給することによる)その中間体の冷却の後)(上記した通り)。アクロレインの部分酸化に必要な酸素は好ましくは空気の形態(適切には純粋な分子状酸素の形態、又は、分子状酸素と不活性ガスの混合物の形態)で添加し、そして、例えば、二段階部分酸化の第1の工程(プロピレン→アクロレイン)の生成物ガス混合物2に直接添加する。しかしながら、それは又、既に記載した通り、第2反応段階のための出発反応ガス混合物2中に既に存在していてよく、これが本発明によれば好都合である。
部分酸化の第2工程に投入するために部分酸化の第1工程の生成物ガス混合物を直接更に使用することを伴ったプロピレンからアクリル酸への上記した二段階部分酸化においては、2つの1域多重触媒チューブ固定床反応器(一般的な場合が非常に多い触媒床上の高い反応体の時間当たり空間速度においては、チューブバンドル反応器から見て反応ガスと塩バス(熱担体)との間の反流様式が好ましい)又は2つの2域多重触媒チューブ固定床反応器は一般的にはシリーズで連結される。混合されたシリーズ連結(1域/2域又はその逆)も可能である。プロペン→アクロレインの段階における「1域」及びアクロレイン→アクリル酸の段階における「2域」が望ましい。
反応器間には適宜、フィルター機能を示すことができる不活性床を含んでよい中間冷却体を配置してよい。プロピレンからアクリル酸への2段階部分酸化の第1工程のための多重触媒チューブ反応器の塩バス温度は一般的に300〜400℃である。プロピレンからアクリル酸への2段階部分酸化の第2工程、即ちアクロレインからアクリル酸への部分酸化のための多重触媒チューブ反応器の塩バス温度は通常は200〜350℃である。更にまた、熱交換媒体(好ましくは塩溶融物)は通常は該当する多重触媒チューブ固定床反応器を介して、その投入温度と吐出温度の差が一般的に≦5℃となるような量において導入される。
ここでも又、第1工程(「プロピレン→アクロレイン」)のための出発反応ガス混合物2の一部は部分酸化から得られる酸化サイクルガス(残留ガス)であってよい。
これは、既に記載した通り、分子状酸素を含み、そして部分酸化の生成物ガス混合物からの標的生成物の分離(アクロレイン及び/又はアクリル酸の分離)の後に残存し、そして、プロピレンからアクロレイン及び/又はアクリル酸への部分酸化の第1及び/又は適切には第2工程のための投入物に不活性希釈ガスとして部分的にリサイクルしてよいガスである。
しかしながら、本発明によれば、プロパン、分子状酸素及び未変換のプロピレンを含むこのような酸化サイクルガスは、プロピレン出発として機能する第1反応段階(例えば不均一触媒プロパン脱水素)のみにリサイクルすることが好ましい。
全体として、触媒充填が第1反応工程の終了と共に個々の触媒チューブに沿って適切に変化するチューブバンドル反応器(単一の反応器内のこのような2段階プロピレン部分酸化は例えばEP−A911313、EP−A979813、EP−A990636及びDE−A2830765に記載されている)はプロピレンからアクリル酸への部分酸化の2工程のための2つの酸化段階の最も単純な実施形態を構成する。適切には、触媒チューブへの触媒の充填は不活性床により中断される。
しかしながら、シリーズで連結されている2つのチューブバンドル系の形態において2酸化段階を実施することが好ましい。これらは1つの反応器に配置してよく、その場合、1つのチューブバンドルから別のチューブバンドルへの変移は触媒チューブに収容されない(そして好ましくは徒歩で接触できる)不活性物質の床により形成される。触媒チューブが一般的に熱担体により流動される場合、これは上記したとおり収容される不活性床には到達しない。従って好都合には2つの触媒チューブバンドルは空間的に分離した反応器内に収容される。一般的に、第2反応段階を離れる生成物ガス混合物2中で進行する何れかのアクロレインの後燃焼を低減するために、中間冷却器を2つのチューブバンドル反応器の間に配置する。
第2反応段階(プロピレン→アクロレイン)の反応温度は一般的に300〜450℃、好ましくは320〜390℃である。第3つの反応段階(アクロレイン→アクリル酸)の反応温度は一般的に200〜370℃、頻繁には220〜330℃である。両方の酸化段階の反応圧力は適切には0.5〜5バール、好都合には1〜3バールである。両方の反応段階の反応ガスの酸化触媒上の時間当たり空間速度(l(STP)/l・h)は頻繁には1500〜2500l(STP)/l・h、又は〜4000l(STP)/l・hである。反応段階2におけるプロピレンの時間当たり空間速度は100〜200又は300l(STP)/l・h以上である。
原則として、本発明の方法における2つの酸化段階は例えばDE−A19837517、DE−A19910506、DE−A19910508及びDE−A19837519に記載のとおり構成してよい。
両方の反応段階において、反応の化学量論的な量と相対比較して過剰な分子状酸素は特定の気相部分酸化の速度論的特徴に対して好都合な作用を有している。
当然ながら、シリーズで連結されている2つの酸化段階の形態におけるプロピレンからアクリル酸への本発明の二段階部分酸化の1つの実施形態においては、第1の酸化段階において副生成物として形成され、第1の酸化段階を離れる生成物ガス混合物中に存在する二酸化炭素及び水蒸気を、必要に応じてそれが第2酸化段階に至る前に、この生成物ガス混合物から部分的又は完全に分離することは可能である。本発明によれば、このような分離を行わない操作法を選択することが好ましい。
2つの酸化段階の間で実施される中間酸素供給の有用な出発は、既に記載した通り、空気(好ましい)に加えて、純粋な分子状酸素又はCO、CO、希ガス、N及び/又は飽和炭化水素のような不活性ガスで希釈した分子状酸素である。しかしながら、窒素酸化物をこの地点における酸素出発として添加することも可能である。
本発明の方法においては、例えば低温空気を高温の生成物ガス混合物2に計量投入することもまた、それが出発反応ガス混合物3の成分として更に使用されるよりも前に、直接経路によるその冷却を可能とするものである。
本発明により好都合には、アクロレインからアクリル酸への部分酸化はEP−A1159246に記載の通り、そして最も好ましくはWO04/085365及びWO04/085370に記載の通り行う。本発明によれば、アクロレイン含有出発反応ガス混合物3としては、得られる出発反応ガス混合物3中の分子状酸素のアクロレインに対する比が各々の場合0.5〜1.5となるのに十分な二次空気を適宜補給してある本発明のプロピレンからアクロレインへの部分酸化の生成物ガス混合物を使用することが好ましい。参考文献EP−A1159246、WO04/08536及びWO04/085370は本明細書と一体化した部分と見なされる。
換言すれば、本発明のアクロレインからアクリル酸への部分酸化は、増大したアクロレインの時間当たり空間速度において、好都合には少なくとも2つの温度域を有する固定触媒床3上において実施することができる。
換言すれば、本発明のアクロレインからアクリル酸への部分酸化(第3つの反応段階)の好都合な実施形態は、自身の活性組成物が元素Mo及びVを含む多金属酸化物少なくとも1つを含む固定触媒床3上に(経由で)出発反応ガス混合物3を導入する方法であるが、ただし、単回通過によるアクロレイン変換はCの意図する値に到達し(アクリル酸形成の付随する選択性は通常は≧90モル%となる)、そしてここで、
a)出発反応ガス混合物3中に存在するアクロレインの固定触媒床3上の時間当たり空間速度は≧130又は≧150l(STP)アクロレイン/l固定触媒床3・hであり、
b)固定触媒床3は2つの空間的に連続した反応域C、Dに配置された1つの固定触媒床3よりなり、反応域Cの温度は230〜270℃であり、反応域Dの温度は250〜300℃であると同時に反応域Cの温度より少なくとも5℃高値であり、
c)出発反応ガス混合物3は時間的順序「まずC」、「次にD」において反応域C、Dを通過して流動し、そして、
d)反応域Cは第3つの反応段階において本発明により意図されるCの値の55〜85モル%のアクロレインの変換となるまで継続する。
その他についてはEP−C1159246を参照できる。
換言すれば、本発明のアクロレインからアクリル酸への部分酸化の特に好ましい実施形態はまた、自身の活性組成物が元素Mo及びVを含む多金属酸化物少なくとも1つを含む固定触媒床3上に出発反応ガス混合物3を導入する方法であるが、ただし、
−固定触媒床3は2つの空間的に連続する温度域C、D内に配置され、
−温度域Cの温度及び温度域Dの温度はともに230〜320℃の範囲の温度であり、
−固定触媒床3は少なくとも2つの空間的に連続した固定触媒床域よりなり、1つの固定触媒床域内の容量特異的活性は実質的に一定であり、そして1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移時に反応ガス混合物3の流動方向に急激に増大し、
−温度域Cは第3つの反応段階において本発明により意図されるCの値の45〜85%のアクロレインの変換となるまで継続し、
−全固定触媒床2を通過する出発反応ガス混合物3の単回通過のアクロレイン変換はCA値を有し、変換されたアクロレインに基づくアクリル酸形成の選択性は≧90モル%であり、
−反応ガス混合物3が温度域C、Dを通過して流動する時間的順序は温度域のアルファベット順に相当し、
−出発反応ガス混合物3中に存在するアクロレインの固定触媒床3上の時間当たり空間速度は≧70l(STP)アクロレイン/l固定触媒床3・hであり、そして、
−温度域C内で反応ガス混合物3が有する最高温度TmaxC及び温度域D内で反応ガス混合物3が有する最高温度TmaxDから得られる差TmaxC−TmaxDが≧0℃であり、
そしてここで、更に、固定触媒床3における温度域Cから温度域Dへの変移は1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移と一致しない。
この操作法の更に詳細な説明は本明細書と一体化した部分であるWO04/085370及び本発明の方法の特に好ましいプロピレンからアクリル酸への2段階部分酸化の説明において本明細書の後の過程に記載されている。
このような特に好ましいプロピレンからアクリル酸への2段階部分酸化は好都合にはEP−A1159248及びWO04/085367に記載されている通り実施してよい。両方の参考文献とも本明細書と一体化した部分を形成する。
換言すれば、出発反応ガス混合物2をまず、自身の活性組成物が元素Mo、Fe及びBiを含む多金属酸化物少なくとも1つを含む固定触媒床2上に(経由で)第2反応段階に導入し;ただしここで、単回通過によるプロピレン変換は本発明により予め意図されているCの値を達成し、そしてアクロレイン形成及びアクリル酸副生成物の形成の付随する選択性は合わせて≧90モル%となり、第2反応段階を離れる生成物ガス混合物2の温度は適切には間接及び/又は直接の冷却により低減され、そして分子状酸素及び/又は不活性ガスを適切には生成物ガス混合物2に対し、そして次に、自身の活性組成物が元素モリブデン及びバナジウムを含む多金属酸化物少なくとも1つを含む固定触媒床3上に(経由で)第3つの反応段階においてアクロレイン、分子状酸素及び少なくとも1つの不活性ガスを含み、分子状酸素とアクロレインを≧0.5のモルO:CO比で含む出発反応ガス混合物3として添加するが、ただし、単回通過のアクロレイン変換は本発明の意図するCA値を獲得し、そして、変換されたプロピレンに基づく両方の反応段階に渡り評価されたアクリル酸形成の選択性は≧80モル%となり、その後の操作法は下記の通り、即ち、
a)出発反応ガス混合物2中に存在するプロペンの固定触媒床2上の時間当たり空間速度は≧140又は≧160l(STP)プロペン/l固定触媒床2・hであり、
b)固定触媒床2は2つの空間的に連続した反応域A、Bに配置された1つの固定触媒床2よりなり、反応域Aの温度は300〜390℃であり、反応域Bの温度は305〜420℃であると同時に反応域Aの温度より少なくとも5℃高値であり、
c)出発反応ガス混合物2は時間的順序「まずA」、「次にB」において反応域A、Bを通過して流動し、そして、
d)反応域Aは第1反応段階において本発明により意図されるCの値の40〜80%のプロペンの変換となるまで継続し、
e)出発反応ガス混合物3中に存在するアクロレインの固定触媒床3上の時間当たり空間速度は≧120又は≧140l(STP)アクロレイン/l固定触媒床3・hであり、
f)固定触媒床3は2つの空間的に連続した反応域C、Dに配置された1つの固定触媒床3よりなり、反応域Cの温度は230〜270℃であり、反応域Dの温度は250〜300℃であると同時に反応域Cの温度より少なくとも10℃高値であり、
g)出発反応ガス混合物3は時間的順序「まずC」、「次にD」において反応域C、Dを通過して流動し、そして、
h)反応域Cは第1反応段階において本発明により意図されるCの値の55〜85%のプロペンの変換となるまで継続する。
その他についてはEP−A1159248を参照できる。
しかしながら、それはより好ましくは本明細書の一体化した部分であるWO04/085369に従って実施される。
換言すれば、本発明の出発反応ガス混合物2はまず第2反応段階において、自身の活性組成物が元素Mo、Fe及びBiを含む多金属酸化物少なくとも1つを含む固定触媒床2上に導入するが、ただしここで、
−固定触媒床2は2つの空間的に連続する温度域A、B内に配置され、
−温度域Aの温度及び温度域Bの温度はともに290〜380℃の範囲の温度であり、
−固定触媒床2は少なくとも2つの空間的に連続した固定触媒床域よりなり、1つの固定触媒床域内の容量特異的活性は実質的に一定であり、そして1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移時に反応ガス混合物2の流動方向に急激に増大し、
−温度域Aは第二反応段階において本発明により意図されるCの値の40〜80モル%のプロピレンの変換となるまで継続し、
−全固定触媒床2を通過する出発反応ガス混合物2の単回通過のプロペン変換は本発明の意図するC値を有し、アクロレイン形成及びアクリル酸副生成物形成を合わせ、そして変換されたプロペンに基づいた選択性は≧90モル%であり、
−反応ガス混合物2が温度域A、Bを通過して流動する時間的順序は温度域A、Bのアルファベット順に相当し、
−出発反応ガス混合物2中に存在するプロペンの固定触媒床2上の時間当たり空間速度は≧90l(STP)プロペン/l固定触媒床2・hであり、そして、
−温度域A内で反応ガス混合物2が有する最高温度TmaxA及び温度域B内で反応ガス混合物2が有する最高温度TmaxBから得られる差TmaxA−TmaxBが≧0℃であり、
次に、第2反応段階を離れる生成物ガス混合物2の温度は適切には冷却により低減され、そして適切には分子状酸素及び/又は不活性ガス、好ましくは空気を適切には生成物ガス混合物2に添加し、そしてそれはその後、自身の活性組成物が元素Mo及びVを含む多金属酸化物少なくとも1つを含む固定触媒床3上に第3つの反応段階においてアクロレイン、分子状酸素及び少なくとも1つの不活性ガスを含み、分子状酸素とアクロレインを≧0.5のモルO:CO比で含む出発反応ガス混合物3として導入されるが、ただし、
−固定触媒床3は2つの空間的に連続する温度域C、D内に配置され、
−温度域Cの温度及び温度域Dの温度はともに230〜320℃の範囲の温度であり、
−固定触媒床3は少なくとも2つの空間的に連続した固定触媒床域よりなり、1つの固定触媒床域内の容量特異的活性は実質的に一定であり、そして1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移時に反応ガス混合物3の流動方向に急激に増大し、
−温度域Cは第3つの反応段階において意図されるCの値の45〜85%のアクロレインの変換となるまで継続し、
−全固定触媒床3を通過する出発反応ガス混合物3の単回通過のアクロレイン変換は本発明が意図するC値を有し、両方の反応段階に渡って変換されたプロペンに基づくアクリル酸形成の選択性は≧80モル%であり、
−反応ガス混合物3が温度域C、Dを通過して流動する時間的順序は温度域C、Dのアルファベット順に相当し、
−出発反応ガス混合物3中に存在するアクロレインの固定触媒床3上の時間当たり空間速度は≧70l(STP)アクロレイン/l固定触媒床3・hであり、そして、
−温度域C内で反応ガス混合物3が有する最高温度TmaxC及び温度域D内で反応ガス混合物3が有する最高温度TmaxDから得られる差TmaxC−TmaxDが≧0℃であるが、
やはりただし、方法においては、固定触媒床2における温度域Aから温度域Bへの変移及び固定触媒床3における温度域Cから温度域Dへの変移の何れも1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移と一致しない。
本明細書において、温度域の温度は本発明の方法が実施されているが化学反応が存在していない場合の温度域に配置された固定触媒床の部分の温度を指す。この温度が温度域内で一定でない場合は、温度域の温度という用語は反応域に沿った固定触媒床の温度の(数)平均を指す。この点において、個々の温度域は実質的に相互に独立して加熱されることが必要である。
プロペンからアクロレインへの不均一触媒部分気相酸化及びアクロレインからアクリル酸への不均一触媒部分気相酸化は両方とも顕著な発熱反応であるため、固定触媒床2又は固定触媒床3を経由する反応順路における反応ガス混合物2の温度及び反応ガス混合物3の温度は共に一般的には温度域の温度とは異なる。それらは通常は温度域の温度より高値であり、一般的に最高値(ホットスポット最高値)を通過するか、又は温度域内で最高値から出発して低下する。
一般的に、本発明の方法における差TmaxA−TmaxBは80℃を超えない。本発明によればTmaxA−TmaxBは好ましくは≧3℃及び≦70℃である。非常に好ましくは本発明の方法のTmaxA−TmaxBは≧20℃及び≦60℃である。
本発明の方法が固定触媒床上で比較的低い(≧90l(STP)/l・h及び≦160l(STP)/l・h)プロペンの時間当たり空間速度で実施されている場合は、本発明により必要とされるTmaxA−TmaxBの差は通常は、まず反応域Aの温度と反応域Bの温度の両方が290〜380℃の範囲内にあり、そして第2に反応域Bの温度(T)及び反応域Aの温度(T)、即ちT−Tが≦0℃及び≧−20℃又は≧−10℃又は≦0℃及び≧−5℃又は頻繁には≦0℃及び≧−3℃である場合に達成される。
本発明の方法が増大した(本発明によれば好ましい)プロペンの時間当たり空間速度(≧160l(STP)/l・h及び≦300l(STP)/l・h、又は≦600l(STP)/l・h)の下で実施されている場合は、本発明により必要とされるTmaxA−TmaxBの差は通常は、まず反応域Aの温度と反応域Bの温度の両方が290〜380℃の範囲内にあり、そしてT−Tが≧0℃及び≦50℃、又は≧5℃及び≦45℃、又は≧10℃及び≦40℃、又は≧15℃及び≦30℃、又は≦35℃(例えば20℃又は25℃)である場合に達成される。
−Tの温度差に関する上記した説明は通常はまた反応域Aの温度が305〜365℃の好ましい範囲内、又は、310〜340℃の特に好ましい範囲内にある場合にも適用される。
従って記載した方法における固定触媒床上のプロペンの時間当たり空間速度は例えば≧90l(STP)/l・h及び≦300l(STP)/l・h、又は≧110l(STP)/l・h及び≦280l(STP)/l・h又は≧130l(STP)/l・h及び≦260l(STP)/l・h、又は≧150l(STP)/l・h及び≦240l(STP)/l・h、又は≧170l(STP)/l・h及び≦220l(STP)/l・h、又は≧190l(STP)/l・h及び≦200l(STP)/l・hであってよい。
本発明によれば、温度域Aは好ましくは第2反応段階におけるCの本発明の意図する数値の50〜70%、又は60〜70%のプロペン変換となるまで継続する。
一般的に、本発明の方法における差TmaxC−TmaxDは75℃を超えない。本発明によればTmaxC−TmaxDは好ましくは≧3℃及び≦60℃である。非常に好ましくは本発明の方法のTmaxC−TmaxDは≧5℃及び≦40℃である。
本発明の方法が固定触媒床3上で比較的低い(≧70l(STP)/l・h及び≦150l(STP)/l・h)アクロレインの時間当たり空間速度で実施されている場合は、本発明により必要とされるTmaxC−TmaxDの差は通常は、まず反応域Cの温度と反応域Dの温度の両方が230〜320℃の範囲内にあり、そして第2に反応域Dの温度(T)及び反応域Cの温度(T)、即ちT−Tが≦0℃及び≧−20℃又は≧−10℃又は≦0℃及び≧−5℃又は頻繁には≦0℃及び≧−3℃である場合に達成される。
本発明の方法が増大したプロペンの時間当たり空間速度及び相応にやはり増大したアクロレインの時間当たり空間速度(≧150l(STP)/l・h及び≦300l(STP)/l・h、又は≦600l(STP)/l・h)の下で実施されている場合は、本発明により必要とされるTmaxC−TmaxDの差は通常は、まず反応域Cの温度と反応域Dの温度の両方が230〜320℃の範囲内にあり、そしてT−Tが≧0℃及び≦40℃、又は≧5℃及び≦35℃又は30℃、又は≧10℃及び≦25℃又は≦20℃又は≦15℃である場合に達成される。
−Tの温度差に関する上記した説明は通常はまた反応域Cの温度が250〜300℃の好ましい範囲内、又は、260〜280℃の特に好ましい範囲内にある場合にも適用される。
従って記載した方法における固定触媒床3上のアクロレインの時間当たり空間速度は例えば≧70l(STP)/l・h又は≧90l(STP)/l・h及び≦300l(STP)/l・h、又は≧110l(STP)/l・h及び≦280l(STP)/l・h又は≧130l(STP)/l・h及び≦260l(STP)/l・h、又は≧150l(STP)/l・h及び≦240l(STP)/l・h、又は≧170l(STP)/l・h及び≦220l(STP)/l・h、又は≧190l(STP)/l・h及び≦200l(STP)/l・hであってよい。
本発明によれば、温度域Cは好ましくは第2反応段階におけるCの本発明の意図する数値の50〜85%、又は60〜85%のアクロレイン変換となるまで継続する。
本発明の方法の両方の反応段階におけるワーキング圧力は大気圧未満(例えば0.5バールまで)又は大気圧超であってよい。典型的には本発明の方法の両方の反応段階におけるワーキング圧力は1〜5バール、頻繁には1〜3バールである。
通常は反応圧は2反応段階のいずれにおいても100バールを超えない。
自体公知の態様において固定触媒床2を適当に選択する場合(本明細書において推奨される触媒を参照)上記した第2反応段階における価値ある生成物の形成の選択性(アクロレイン形成及びアクリル酸副生成物形成の合計)は本発明によれば通常は≧92モル%、又は≧94モル%、頻繁には≧95モル%、又は≧96モル%又は≧97モル%である。
一般的に、上記した方法における固定触媒床3上のアクロレインの時間当たり空間速度はやはり、固定触媒床2上のプロペンの時間当たり空間速度よりも、少なくとも約10l(STP)/l・h、頻繁には少なくとも約20又は25l(STP)/l・h、又は少なくとも30又は40l(STP)/l・h、又は少なくとも50l(STP)/l・h低値である。これは主に第2反応段階におけるプロペンの変換が本発明の限定された程度までしか行われないという事実に起因している。
自体公知の態様において固定触媒床2及び3を適当に選択する場合(本明細書において推奨される触媒を参照)、変換されたプロペンに基づく上記操作法における両方の反応段階に渡って評価されるアクリル酸形成の選択性は、本発明によれば、通常は≧83モル%、頻繁には≧85モル%、又は≧88モル%、多くの場合≧90モル%又は≧93モル%である。
記載した操作法のためには、固定触媒床2は少なくとも2つの空間的に連続した固定触媒床域よりなることが必須であり、1つの固定触媒床域の容量特異的活性は実質的に一定であり、そして1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移時に反応ガス混合物2の流動方向に急激に増大する。
次に固定触媒床域の容量特異的(即ち特定の床容量の単位に対して規格化されている)活性を、均一な態様において製造された形状付与触媒本体の基本的量から出発し(その床は最大到達可能容量特異的活性に相当)、そして、それを、不均一触媒部分気相酸化に関して実質的に不活性の挙動を示す形状付与本体(形状付与希釈剤本体)で特定の固定触媒床域において均一に希釈することにより、実質的に一定の態様で固定触媒床域に渡って調節することができる。選択された形状付与希釈剤本体の比率が高いほど、活性組成物の量が減少し、そして触媒活性は特定の容量の床中に存在する。このような不活性の形状付与希釈剤本体のための有用な物質は原則として本発明において適当であるコーティングされた触媒のための支持体物質として適当であるものの全てである。
有用なこのような物質は例えば多孔性又は非孔性の酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化トリウム、二酸化ジルコニウム、シリコンカーバイド、ケイ酸塩類、例えばケイ酸マグネシウム又はケイ酸アルミニウム又は既に言及したステアタイト(例えばCeramTecのSteatiteC−220)を包含する。
このような不活性の形状付与希釈剤本体は原則として望ましいものであってよい。換言すれば、それらは例えば球形、多角形、固体円筒形又は他の環状であってよい。本発明によれば、選択された不活性の形状付与希釈剤本体は好ましくはその幾何学的特徴がそれで希釈すべき形状付与された触媒本体に相当するものである。
本発明によれば使用する活性組成物の化学組成が全固定触媒床2に渡って変動しないことが望ましい。換言すれば、単一の形状付与触媒本体のために使用される活性組成物は元素Mo、Fe及びBiを含む種々の多金属酸化物の混合物であることができるが、そうであればこれと同じ混合物を固定触媒床2の全ての形状付与触媒本体に対して使用しなければならない。
従って反応ガス混合物2の流動方向の固定触媒床に渡って域毎に増大する容量特異的活性は、例えば形状付与された触媒本体の1つの型に基づいて不活性の形状付与された希釈剤本体の高い比率を有する第1の固定触媒床域において床を開始し、そして次にこの形状付与された希釈剤本体の比率を流動方向で域毎に低減することによる等、単純な態様において本発明の方法のために達成することができる。
しかしながら、容量特異的活性の域毎の増大は、例えば、幾何学的特徴及びコーティングされた形状付与触媒本体の活性組成物の型を一定としながら域毎に支持体に適用された活性組成物の層の厚みを増大させることにより、又は、同じ幾何学的特徴を有するが異なる重量比率の活性組成物を有するコーティング触媒の混合物の場合は域毎により高い活性組成物含有量の域を有する形状付与触媒本体の比率を増大させることによっても可能である。或いは、活性組成物自体を活性組成物製造の過程において、例えば、不活性の希釈物質、例えば硬質燃焼シリカを焙焼すべき出発組成物の乾燥混合物に配合することにより希釈することができる。種々の量の希釈剤を添加すれば自動的に種々の活性となる。希釈物質の添加量が増大するほど、得られる活性は低下する。同様の作用は又、例えば、未支持触媒及びコーティング触媒(同じ活性組成物を有する)の混合物の場合は、適切な態様で混合比を変化させることにより達成することもできる。容量特異的活性の変動はまた異なる嵩密度を有する触媒の幾何学的特徴により達成できる(例えば異なる幾何学的特徴を有する同一の活性組成物を有する未支持触媒の場合)。当然ながら組み合わせにおいて記載した変形例を使用することも可能である。
化学的に異なる活性組成物を有し、この異なる組成物の結果として固定触媒床2に関して異なる活性を有するような触媒の混合物を使用することも当然ながら可能である。これらの混合物を次に域毎に、組成変化及び/又は不活性形状付与希釈剤本体による希釈に付してよい。
固定触媒床2の上流及び/又は下流は不活性物質のみ(例えば形状付与希釈剤本体のみ)よりなる配置された床であってよい(本明細書においては、それらは多金属酸化物活性組成物を有する如何なる形状付与本体も含まないため、固定触媒床2内には用語目的としては包含されない)。不活性床のために使用される形状付与希釈剤本体は固定触媒床2において使用される形状付与触媒本体と同じ幾何学的特徴を有してよい。しかしながら、不活性床のために使用される形状付与希釈剤本体の幾何学的特徴はまた形状付与触媒本体の上記した幾何学的特徴と異なっていてもよい(例えば輪状ではなく球状)。
頻繁にはこのような不活性床のために使用される形状付与本体は輪状の幾何学的特徴7mmx7mmx4mm(外径x長さx内径)又は直径d=4〜5mmを有する球状の幾何学的特徴を有する。本発明の方法における温度域A及びBはまた不活性床にまで継続していてもよい。本発明によれば、温度域A及び温度域Bの何れも3つより多い固定触媒床域に渡っていないことが好都合である(本発明によれば、両方の温度域が少なくとも1つの固定触媒床域に渡っていることが必要である)。
本発明によれば、全固定触媒床2が5以下、適切には4又は3以下の固定触媒床域を含むことが特に好都合である。
本発明によれば、固定触媒床2の1つの固定触媒床域から他の固定触媒床域への変移において(反応ガス混合物2の流動方向)、容量特異的活性組成物(即ち均一な床容量中に存在する多金属酸化物活性組成物の重量)は(全固定触媒床2に渡り均一な活性組成物の場合)適切には、少なくとも5質量%、好ましくは少なくとも10質量%増大する(これは特に全固定触媒床2に渡って均一な形状付与触媒本体の場合に当てはまる)。一般的に、本発明の方法におけるこの増大は50質量%以下、通常は40質量%以下である。本発明によれば、全固定触媒床2に渡り均一な活性組成物の場合は、最低の容量特異的活性を有する固定触媒床域と最高の容量特異的活性を有する固定触媒床域の容量特異的な活性組成物の差は50質量%以下、好ましくは40質量%以下、そして一般的には30質量%以下である。
本発明の方法によれば、固定触媒床2は頻繁には2つのみの固定触媒床域よりなる。
本発明によれば、反応ガス混合物2の流動方向において固定触媒床2の最後の固定触媒床域は未希釈であることが好ましい。換言すれば、これは形状付与触媒本体のみよりなるものである。必要に応じて、不活性物質による希釈により例えば10%分だけ自身の容量特異的活性が低減されるような形状付与触媒本体の床よりなってよい。
固定触媒床2が2つの固定触媒床域のみよりなる場合、本発明によれば(本発明の方法で極めて一般的な通り)最高の容量特異的活性を有する固定触媒床域が温度域A内に突出しない場合が一般的に好都合である(特に温度域A及び温度域Bにおける加熱が反応ガス混合物に対して反流に各々流動する流動熱担体を用いて行われる場合)。換言すれば、より低値の容量特異的活性を有する固定触媒床域は望ましくは温度域B内に突出し、そしてより高値の容量特異的活性を有する固定触媒床域は望ましくは温度域B内で開始され終了する(即ち温度域Aから温度域Bへの変移部を超えて開始部分を有している)。
固定触媒床2が3つの固定触媒床域のみよりなる場合、これは一般的に、より高い容量特異的活性を有する固定触媒床域が温度域A内に突出しないが、温度域Bで開始終了しており、即ち、温度域Aから温度域Bへの変移部を超えて開始部分を有している場合に等しく本発明によれば好都合である(特に温度域A及び温度域Bにおける加熱が反応ガス混合物に対して反流に各々流動する流動熱担体を用いて行われる場合)。換言すれば、二番目に高値の容量特異的活性を有する固定触媒床域は通常は温度域A及び温度域Bの両方の内部に突出している。
固定触媒床2が4つの固定触媒床域のみよりなる場合、これは一般的に、3番目に高い容量特異的活性を有する固定触媒床域が温度域A及び温度域Bの両方の内部に突出している場合が本発明によれば好都合である(特に温度域A及び温度域Bにおける加熱が反応ガス混合物2に対して反流に各々流動する流動熱担体を用いて行われる場合)。
温度域A及びBの反応ガス混合物2及び熱担体が正流である場合は、本発明の方法においては、固定触媒床2内で最高の容量特異的活性を有する固定触媒床域が温度域A内に突出している場合が好都合である。
一般的に、固定触媒床2の2つの固定触媒床域の間の容量特異的活性は、同じ長さであるが各々の場合各々が特定の固定触媒床域の組成に従っている固定触媒床上に同一の境界条件(好ましくは意図される方法の条件)下にプロペンを含む同じ反応ガス混合物を通すことにより単純な態様において実験的に差別化できる。変換されたプロペンの量が高値であることは高値の容量特異的活性を示す。
固定触媒床2の全長がLである場合、Xは温度域Aから温度域Bへの変移の固定触媒床2内の場所(位置)とした場合に、X±L(4/100)の領域内、又は、X±L(3/100)の領域内、又は、X±L(2/100)の領域内において、1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移が無い場合が本発明において好都合である。
上記した方法における固定触媒床は反応ガス混合物2の流動方向において以下に記載する通りの構造とすることが好ましい。
まず、固定触媒床2の全長の10〜60%、好ましくは10〜50%、より好ましくは20〜40%、そして最も好ましくは25〜35%の長さまで(即ち、0.70〜1.50m、好ましくは0.90〜1.20mの長さまで)、形状付与触媒本体及び形状付与希釈剤本体の均一な混合物(両方とも好ましくは実質的に同じ幾何学的特徴を有する)とし、ここで形状付与希釈剤本体の重量比率(形状付与触媒本体及び形状付与希釈剤本体の密度は一般的に僅かに異なるのみである)は通常は5〜40質量%、又は10〜40質量%、又は20〜40質量%、又は25〜35質量%である。固定触媒床のこの第1域は好都合には固定触媒床の長さの終点まで(即ち、例えば2.00〜3.00m、好ましくは2.50〜3.00mの長さまで)、(第1域よりも)低水準にしか希釈されていない形状付与触媒本体の床、又は、最も好ましくはやはり第1域において使用されているものと同じ形状付与触媒本体の非混合(非希釈)の床に後続されている。上記説明は固定触媒床内で使用されている形状付与触媒本体が未支持の触媒環であるかコーティングされた触媒環(特に本明細書において好ましいものとして特定されているもの)である場合に特に適用される。上記構造化の目的のためには、本発明の方法における形状付与触媒本体及び形状付与希釈剤本体は両方とも好都合には実質的には環の幾何学的特徴5mmx3mmx2mm(外径x長さx内径)を有する。
上記説明は、不活性形状付与希釈剤本体の代わりに、自身の活性組成物含有量が固定触媒床2の末端において使用される何れかのコーティングされた触媒本体の活性組成物含有量よりも2〜15質量%低値となる形状付与コーティング触媒本体が使用される場合にも適用される。
自身の長さが固定触媒床2の長さに基づいて好都合には5〜20%である純粋な不活性の物質の床が反応ガス混合物2の流動方向において固定触媒床2に先行することが一般的である。これは通常は反応ガス混合物2のための加熱域として利用される。これは通常は反応ガス混合物2のための加熱域として利用される。不活性物質床の変わりに、加熱域として不活性物質で希釈された触媒床を使用することも可能である。
本発明によれば、上記した固定触媒床2においてより低値の容量特異的活性を有する固定触媒床はその後好都合には温度域B内に向けてその長さの5〜20%、頻繁には5〜15%継続する。
適切には、温度域Aもまた固定触媒床2に対して適宜使用される不活性物質の予備床にまで継続する。
記載した操作法が好都合となるためには、固定触媒床3は少なくとも2つの空間的に連続した固定触媒床域よりなり、そして1つの固定触媒床域内の容量特異的活性は実質的に一定であり、そして1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移時に反応ガス混合物3の流動方向に急激に増大する。
次に固定触媒床域の容量特異的(即ち特定の床容量の単位に対して規格化されている)活性を、均一な態様において製造された形状付与触媒本体の基本的量から出発し(その床は最大到達可能容量特異的活性に相当)、そして、それを、不均一触媒部分気相酸化に関して実質的に不活性の挙動を示す形状付与本体(形状付与希釈剤本体)で特定の固定触媒床域において均一に希釈することにより、実質的に一定の態様で固定触媒床域に渡って調節することができる。選択された形状付与希釈剤本体の比率が高いほど、活性組成物の活性が低下し、即ち触媒活性は特定の容量の床中に存在する。このような不活性の形状付与希釈剤本体のための有用な物質は原則として本発明において適当であるコーティングされた触媒のための支持体物質として適当であるものの全てである。
有用なこのような物質は例えば多孔性又は非孔性の酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化トリウム、二酸化ジルコニウム、シリコンカーバイド、ケイ酸塩類、例えばケイ酸マグネシウム又はケイ酸アルミニウム又は上記において既に言及したステアタイト(例えばCeramTecのSteatiteC−220)を包含する。
このような不活性の形状付与希釈剤本体は原則として望ましいものであってよい。換言すれば、それらは例えば球形、多角形、固体円筒形又は他の環状であってよい。本発明によれば、選択された不活性の形状付与希釈剤本体は好ましくはその幾何学的特徴がそれで希釈すべき形状付与された触媒本体に相当するものである。
本発明によれば、使用する活性組成物の化学組成が全固定触媒床3に渡って変動しないことが望ましい。換言すれば、単一の形状付与触媒本体のために使用される活性組成物は元素Mo及びVを含む種々の多金属酸化物の混合物であることができるが、そうであればこれと同じ混合物を固定触媒床3の全ての形状付与触媒本体に対して使用しなければならない。
従って反応ガス混合物3の流動方向の固定触媒床3に渡って域毎に増大する容量特異的活性は、例えば形状付与された触媒本体の1つの型に基づいて不活性の形状付与された希釈剤本体の高い比率を有する第1の固定触媒床域において床を開始し、そして次にこの形状付与された希釈剤本体の比率を流動方向で域毎に低減することによる等、単純な態様において記載した方法のために達成することができる。
しかしながら、容量特異的活性の域毎の増大は、例えば、幾何学的特徴及びコーティングされた形状付与触媒本体の活性組成物の型を一定としながら域毎に支持体に適用された活性組成物の層の厚みを増大させることにより、又は、同じ幾何学的特徴を有するが異なる重量比率の活性組成物を有するコーティング触媒の混合物の場合は域毎により高い重量比率の活性組成物含有量の域を有する形状付与触媒本体の比率を増大させることによっても可能である。或いは、活性組成物自体を活性組成物製造の過程において、例えば、不活性の希釈物質、例えば硬質燃焼シリカを焙焼すべき出発組成物の乾燥混合物に配合することにより希釈することができる。種々の量の希釈剤を添加すれば自動的に種々の活性となる。希釈物質の添加量が増大するほど、得られる活性は低下する。同様の作用は又、例えば、未支持触媒及びコーティング触媒(同じ活性組成物を有する)の混合物の場合は、適切な態様で混合比を変化させることにより達成することもできる。容量特異的活性の変動はまた異なる床密度を有する触媒の幾何学的特徴により達成できる(例えば異なる幾何学的特徴を有する同一の活性組成物を有する未支持触媒の場合)。当然ながら組み合わせにおいて記載した変形例を使用することも可能である。
化学的に異なる活性組成物を有し、この異なる組成物の結果として固定触媒床3に関して異なる活性を有するような触媒の混合物を使用することも当然ながら可能である。これらの混合物を次に域毎に、組成変化及び/又は不活性形状付与希釈剤本体による希釈に付してよい。
固定触媒床3の上流及び/又は下流は不活性物質のみ(例えば形状付与希釈剤本体のみ)よりなる配置された床であってよい(本明細書においては、それらは多金属酸化物活性組成物を有する如何なる形状付与本体も含まないため、固定触媒床3内には用語目的としては包含されない)。不活性床のために使用される形状付与希釈剤本体は固定触媒床において使用される形状付与触媒本体と同じ幾何学的特徴を有してよい。しかしながら、不活性床のために使用される形状付与希釈剤本体の幾何学的特徴はまた形状付与触媒本体の上記した幾何学的特徴と異なっていてもよい(例えば輪状ではなく球状)。
頻繁にはこのような不活性床のために使用される形状付与本体は輪状の幾何学的特徴7mmx7mmx4mm(外径x長さx内径)又は直径d=4〜5mmを有する球状の幾何学的特徴を有する。本発明の方法における温度域C及びDはまた不活性床にまで継続していてもよい。本発明によれば、温度域C及び温度域Dの何れも3つより多い固定触媒床域に渡っていないことが好都合である(本発明によれば、両方の温度域が少なくとも1つの固定触媒床域に渡っていることが必要である)。
本発明によれば、全固定触媒床3が5以下、好都合には4又は3以下の固定触媒床域を含むことが特に好都合である。
本発明によれば、1つの固定触媒床域から他の固定触媒床域への変移において(反応ガス混合物3の流動方向において)、容量特異的活性組成物(即ち均一な床容量中に存在する多金属酸化物活性組成物の重量)は(全固定触媒床3に渡り均一な活性組成物の場合)好都合には、少なくとも5質量%、好ましくは少なくとも10質量%増大する(これは特に全固定触媒床3に渡って均一な形状付与触媒本体の場合に当てはまる)。一般的に、本発明の方法におけるこの増大は50質量%以下、通常は40質量%以下である。本発明によれば、全固定触媒床3に渡り均一な活性組成物の場合は、最低の容量特異的活性を有する固定触媒床域と最高の容量特異的活性を有する固定触媒床域の容量特異的な活性組成物の差は50質量%以下、好ましくは40質量%以下、そして一般的には30質量%以下である。
本発明の方法によれば、固定触媒床3は頻繁には2つのみの固定触媒床域よりなる。
本発明によれば、反応ガス混合物3の流動方向において固定触媒床3の最後の固定触媒床域は未希釈であることが好ましい。換言すれば、これは形状付与触媒本体のみよりなるものである。必要に応じて、不活性物質による希釈により例えば10%分だけ自身の容量特異的活性が低減されるような形状付与触媒本体の床よりなってよい。固定触媒床3が2つの固定触媒床域のみよりなる場合、本発明によれば(本発明の方法で極めて一般的な通り)最高の容量特異的活性を有する固定触媒床域が温度域C内に突出しない場合が一般的に好都合である(特に温度域C及び温度域Dにおける加熱が反応ガス混合物3に対して反流に各々流動する流動熱担体を用いて行われる場合)。
固定触媒床3が3つの固定触媒床域のみよりなる場合、これは一般的に、より高い容量特異的活性を有する固定触媒床域が温度域C内に突出する場合(特に温度域C及び温度域Dにおける加熱が反応ガス混合物3に対して反流に各々流動する流動熱担体を用いて行われる場合)が本発明によれば等しく好都合である。
固定触媒床3が4つの固定触媒床域のみよりなる場合、これは一般的に、2番目に高い容量特異的活性を有する固定触媒床域が温度域C及び温度域Dの両方の内部に突出している場合(特に温度域C及び温度域Dにおける加熱が反応ガス混合物3に対して反流に各々流動する流動熱担体を用いて行われる場合)が本発明によれば好都合である。
温度域C及びDの反応ガス混合物3及び熱担体が正流である場合は、本発明の方法においては、最高の容量特異的活性を有する固定触媒床3内の固定触媒床域が温度域C内に突出しておらず、むしろ温度域Cから温度域Dへの変移点を超えてその開始部を有するのみである場合が好都合である。
固定触媒床3の2つの固定触媒床域の間の容量特異的活性は、同じ長さであるが各々が同一の境界条件(好ましくは意図される方法の条件)の下に特定の固定触媒床域の組成に相当する固定触媒床上にアクロレインを含む同じ出発反応ガス混合物を通すことにより単純な態様において実験的に差別化できる。変換されたアクロレインの量が高値であることは高値の容量特異的活性を示す。
固定触媒床3の全長がLである場合、Xは温度域Cから温度域Dへの変移の固定触媒床3内の場所とした場合に、X±L(4/100)の領域内、又は、X±L(3/100)の領域内、又は、X±L(2/100)の領域内において、1つの固定触媒床域から別の固定触媒床域への変移が無い場合が本発明において好都合である。
上記した方法における固定触媒床3は反応ガス混合物3の流動方向において以下に記載する通りの構造とすることが好ましい。
まず、固定触媒床3の全長の10〜60%、好ましくは10〜50%、より好ましくは20〜40%、そして最も好ましくは25〜35%の長さまで(即ち、0.70〜1.50m、好ましくは0.90〜1.20mの長さまで)、形状付与触媒本体及び形状付与希釈剤本体の均一な混合物又は2つの(漸減する希釈度を有する)連続した均一な混合物(両方とも好ましくは実質的に同じ幾何学的特徴を有する)とし、ここで形状付与希釈剤本体の重量比率は、容量特異的活性組成物が形状付与触媒本体のみよりなる床に基づいて10〜50質量%、好ましくは20〜45質量%、そして最も好ましくは25〜35質量%低減されているようなものとする。本発明によれば、次にこの第1及びこれらの2つの第1域を好都合には固定触媒床3の長さの終点まで(即ち、例えば2.00〜3.00m、好ましくは2.50〜3.00mの長さまで)、(第1域又は2つの第1域よりも)低水準にしか希釈されていない形状付与触媒本体の床、又は、最も好ましくはやはり第1域において使用されているものと同じ形状付与触媒本体の非混合の床に後続されている。
上記説明は固定触媒床3内で使用されている形状付与触媒本体が触媒環であるかコーティングされた触媒環(特に本明細書において好ましいものとして特定されているもの)である場合に特に適用される。上記構造化の目的のためには、本発明の方法における形状付与触媒本体又はその支持環及び形状付与希釈剤本体は両方とも好都合には実質的には環の幾何学的特徴7mmx3mmx4mm(外径x長さx内径)を有する。
上記説明は、不活性形状付与希釈剤本体の代わりに、自身の活性組成物含有量が固定触媒床3の末端における形状付与コーティング触媒本体の活性組成物含有量よりも2〜15質量%低値となる形状付与コーティング触媒本体が使用される場合にも適用される。
自身の長さが固定触媒床3の長さに基づいて好都合には5〜20%である純粋な不活性の物質の床が反応ガス混合物3の流動方向において固定触媒床3に先行することが一般的である。これは通常は反応ガス混合物3を加熱する目的に供される。不活性物質床の変わりに、加熱域として不活性物質で希釈された触媒床を使用することも可能である。
本発明によれば、上記固定触媒床3内の温度域C(これは又好都合には不活性物質の予備床まで本発明に従って継続する)は反応ガス混合物3の流動方向において固定触媒床3の最後(容量特異的最高活性)の固定触媒床域まで、その長さの5〜20%、頻繁には5〜15%継続する。
適用の観点から好都合な態様において、上記した方法の第2反応段階は例えばDE−A19910508、19948523、19910506及び19948241に記載の通り、2域チューブバンドル反応器内で実施される。本発明に従って使用できる2域チューブバンドル反応器内の好ましい変形例はDE−C2830765に開示されている。しかしながら、DE−C2513405、US−A3147084、DE−A2201528、EP−A383224及びDE−A2903218に開示されている2域チューブバンドル反応器もまた上記した方法の第2反応段階を実施するために適している。
換言すれば、最も単純な態様において、本発明により使用するべき固定触媒床2(可能性として下流及び/又は上流の不活性床を有する)はチューブバンドル反応器の金属チューブ内に配置し、そして2つの実質的に空間的に分離された加熱媒体、一般的に塩溶融物を金属チューブ周囲に導入する。特定の塩バスが継続するチューブの区域は本発明の温度域となる。換言すれば、最も単純な態様において、例えば塩バスAは、第2反応段階において本発明が意図するC値の40〜80%の範囲の変換が達成されるまでプロペンの酸化的変換(単回通過)が進行するチューブのその区域(温度域A)の周囲を流動し、そして、塩バスBは本発明の意図するC値が達成されるまでその後のプロペンの酸化的変換(単回通過)が進行するチューブの区域(温度域B)の周囲を流動する(必要に応じて、本発明により使用されるべき温度域A、Bは個別の温度に維持されている別の反応域により後続されていてよい)。
記載した第2反応段階に関する適用の観点からは、何れの別の温度域も含まないことが適切である。換言すれば、塩バスBは適切には本発明の意図する意図するC値までその後のプロペンの酸化的変換(単回通過)が進行するチューブの区域の周囲を流動する。
典型的には、温度域Bの開始点は温度域Aのホットスポット最大値を超えて位置する。
本発明によれば、塩バスA、Bは両方とも、反応チューブを通過して流動する反応ガス混合物の流動方向に相対的に反応チューブを包囲する空間を通過して正流又は反流において導入することができる。本発明によれば温度域Aにおいて正流及び温度域Bにおいて反流を用いることも当然ながら可能である(逆も可)。
上記した場合の全てにおいて、特定の温度域内において生じる反応チューブに相対的に塩溶融物の平行流動上を横断する流動を介在させることにより、個々の反応域がEP−A700714又はEP−A700893に記載のチューブバンドル反応器に相当するようにし、これにより全体として触媒チューブバンドルを通過する長手方向の区域に熱交換媒体の屈曲した流動特性を得ることも当然ながら可能である。
適切には、本発明の方法における出発反応ガス混合物2を反応温度間で予備加熱した固定触媒床2に供給する。
典型的には2域チューブバンドル反応器内の触媒チューブは鉄鋼より製造され、そして典型的には1〜3mmの壁圧を有する。その内径は一般的に20〜30mm、頻繁には21〜26mmである。その長さは好都合には2〜4m、好ましくは2.5〜3.5mである。各温度域において、固定触媒床充填物1は域の長さの少なくとも60%、又は少なくとも75%、又は少なくとも90%を占有する。残りの長さは全て場合により不活性床で占有される。適用の観点からチューブバンドル容器内に収容する触媒チューブの数は少なくとも5000、好ましくは少なくとも10000であることが好都合である。頻繁には、反応容器内に収容する触媒チューブの数は15000〜30000である。40000を超える触媒チューブの数を有するチューブバンドル反応器は通常は例外的である。容器内においては、触媒チューブは通常は均一に分布し(好ましくは触媒チューブ当たり6つの等しい距離で隣接するチューブ)、そして、分布は好都合には直ぐに隣接する触媒チューブの中央の内軸の分離(触媒チューブピッチと称する)が35〜45mmとなるように選択される(EP−B468290参照)。
2域法のための適当な熱交換媒体は特に液体加熱媒体である。硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム及び/又は硝酸ナトリウムのような塩の溶融物、又は、低融点の金属、例えばナトリウム、水銀及び種々の金属の合金を使用することが望ましい。
一般的に、2域チューブバンドル反応器内の上記した流動の配置の全てにおいて、必要とされる2熱交換媒体回路内の流量は、熱交換媒体の温度が温度域の入口から温度域の出口に向かって0〜15℃上昇する(反応の発熱性の結果として)ように選択する。換言すれば、上記ΔTは本発明によれば1〜10℃、又は2〜8℃、又は3〜6℃である。
本発明によれば、温度域A内への熱交換媒体の入口温度は通常は290〜380℃の範囲、好ましくは305〜365℃の範囲、そしてより好ましくは310〜340の範囲、又は330℃である。本発明によれば、≧90l(STP)/l・h及び≦160l(STP)/l・hの固定触媒床2上のプロペン時間当たり空間速度の場合は、温度域B内への熱交換媒体の入口温度は同様に、290〜380℃の範囲であるが、同時に通常は、本発明により適切には、温度域Aに進入する熱交換媒体の入口温度よりも≧0℃〜≦20℃、又は≦10℃、又は≧0℃及び≦5℃、又は頻繁には≧0℃及び≦3℃低値である。本発明によれば、≧160l(STP)/l・h及び(通常)≦300l(STP)/l・h(又は600l(STP)/l・h)の固定触媒床2上のプロペン時間当たり空間速度の場合は、温度域B内への熱交換媒体の入口温度は同様に、290〜380℃の範囲であるが、通常は、本発明により適切には、温度域Aに進入する熱交換媒体の入口温度よりも≧0℃〜≦50℃、又は≧5℃及び≦45℃、又は≧10℃及び≦40℃、又は≧15℃及び≦30℃、又は≦35℃(例えば20℃又は25℃)高値である。
この点に関し再度指摘すべきことは、本発明の方法の反応段階2の実施にあっては、DE−B2201528に記載されており、そして適切には低温の出発反応ガス混合物2又は低温のサイクルガスを加熱するために温度域Bから温度域Aへのより高い温度の熱交換媒体の一部を分離する可能性を包含する2域チューブバンドル反応器型を特に使用することが可能である。個々の温度域内のチューブバンドルの特性もまたEP−A382098に記載の通りの構造としてよい。
その他の態様の場合は、第2反応段階において形成されるアクロレインの部分の後の完全な燃焼を抑制するために第2反応段階を離れる生成物ガス混合物2を、それが第3つの反応段階に入る前に、直接及び/又は間接的な態様において冷却することが適切であることが解っている。この目的のために、後冷却器を典型的には2反応段階の間に連結する。最も単純な場合においては、これは間接的なチューブバンドル熱伝達器であってよい。この場合、生成物ガス混合物2は一般的にはチューブを通して導入し、そして熱交換媒体はチューブの周囲に導入され、そして、チューブバンドル反応器に対して推奨される熱交換場体に相当する型であってよい。好都合には、チューブの内部を不活性のランダムパッキン(例えばステンレス鋼のばね、ステアライトの環、ステアライトの球等)で充填する。これらは熱交換を向上させ、第2反応段階の固定触媒床2から昇華する3酸化モリブデンが存在する場合はそれが第3つの反応段階に進入する前に捕獲する。後冷却器はケイ酸亜鉛プライマーでコーティングしたステンレス鋼から製造することが好都合である。
本発明によれば、第2反応段階の単回通過における合算したアクロレイン形成及びアクリル酸副生成物形成の結果としての選択性は通常は≧92モル%又は≧94モル%、頻繁には≧95モル%又は≧96モル%又は≧97モル%となる。
適用の観点から適切には、既に記載した後冷却器中の第2反応段階の生成物ガス混合物を210〜290℃、頻繁には230〜280℃、又は250〜270℃の温度まで冷却する。第2反応段階の生成物ガス混合物2は第3つの反応段階の温度より低値である温度まで容易に冷却できる。しかしながら、記載した後冷却は義務的なものではなく、一般的には特に第2反応段階から第3つの反応段階への生成物ガス混合物2の順路が短く維持されていれば割愛できる。好都合には、記載した二段階部分酸化方法は第3つの反応段階の酸素の必要性が出発反応ガス混合物2の適切に高値である酸素含有量により既に満足されていないが、むしろ必要な酸素を第2及び第3の反応段階の間で添加するような態様においても実現される(二次的酸素添加)。これは後冷却の前、途中、後、及び/又はそのために行ってよい。第3つの反応段階において必要とされる分子状酸素の有用な出発は、純粋な酸素及び酸素と不活性ガスの混合物、例えば空気(本発明では好ましい)又は分子状窒素を枯渇させた空気(例えば≧90容量%のO、≦10容量%のN)を共に包含する。酸素出発は通常は反応圧力に圧縮して添加する。本発明の方法の第3つの反応段階において必要な酸素は当然ながら第2反応段階における適切に高値の酸素要求性により既に満足されている。当然ながら必要に応じて不活性の希釈ガスを二次的ガスとして添加することもできる。
第2反応段階の実施と同様、本発明の第3つの反応段階もまた第2反応段階に関して既に記載したとおり、2域チューブバンドル反応器内において適用の観点から適切な態様において実施される。したがって第2反応段階のための2域チューブバンドル反応器に関する記述を第3つの反応段階のための2域チューブバンドル反応器にも適用する。
換言すれば、本発明の方法において使用するべき固定触媒床3(何れかの不活性床も包含する)をチューブバンドル反応器の金属チューブ内に単純な方法で配置し、そして2つの実質的に空間的に分離された加熱媒体、一般的に塩溶融物を金属チューブ周囲に導入する。本発明によれば、特定の塩バスが継続するチューブの区域は温度域となる。
換言すれば、例えば塩バスCは、45〜85%(好ましくは第3つの反応段階において本発明が意図するC値の50〜85%、より好ましくは60〜85%)の範囲の変換値が達成されるまでアクロレインの酸化的変換(単回通過)が進行するチューブのその区域(温度域C)の周囲を流動し、そして、塩バスDは本発明の意図するC値が達成されるまでその後のアクロレインの酸化的変換(単回通過)が進行するチューブの区域(温度域D)の周囲を流動する(必要に応じて、本発明により使用されるべき温度域C、Dは個別の温度に維持されている別の温度域により後続されていてよい)。
本発明の方法の第3つの反応段階に関する適用の観点からは、何れの別の温度域も含まないことが適切である。換言すれば、塩バスDは適切には本発明の意図するC値までその後のアクロレインの酸化的変換(単回通過)が進行するチューブの区域の周囲を流動する。
典型的には、温度域Dの開始点は温度域Cのホットスポット最大値を超えて位置する。
本発明によれば、塩バスC、Dは両方とも、反応チューブを通過して流動する反応ガス混合物3の流動方向に相対的に反応チューブを包囲する空間を通過して正流又は反流において導入することができる。本発明によれば温度域Cにおいて正流及び温度域Dにおいて反流を用いることも当然ながら可能である(逆も可)。
上記した場合の全てにおいて、特定の温度域内において生じる反応チューブに相対的に塩溶融物の平行流動上を横断する流動を介在させることにより、個々の反応域がEP−A700714又はEP−A700893に記載のチューブバンドル反応器に相当するようにし、これにより全体として触媒チューブバンドルを通過する長手方向の区域に熱交換媒体の屈曲した流動特性を得ることも当然ながら可能である。
典型的には第3つの反応段階のための上記した2域チューブバンドル反応器内の触媒チューブは鉄鋼より製造され、そして典型的には1〜3mmの壁圧を有する。その内径は一般的に20〜30mm、頻繁には21〜26mmである。その長さは好都合には3〜4m、好ましくは3.5mである。各温度域において、固定触媒床3は域の長さの少なくとも60%、又は少なくとも75%、又は少なくとも90%を占有する。残りの長さは全て場合により不活性床で占有される。適用の観点からチューブバンドル容器内に収容する触媒チューブの数は少なくとも5000、好ましくは少なくとも10000であることが好都合である。頻繁には、反応容器内に収容する触媒チューブの数は15000〜30000である、40000を超える触媒チューブの数を有するチューブバンドル反応器は通常は例外的である。容器内においては、触媒チューブは通常は均一に分布し(好ましくは触媒チューブ当たり6つの等しい距離で隣接するチューブ)、そして、分布は好都合には直ぐに隣接する触媒チューブの中央の内軸の分離(触媒チューブピッチと称する)が35〜45mmとなるように選択される(EP−B468290参照)。
適当な熱交換媒体は特に液体加熱媒体である。硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム及び/又は硝酸ナトリウムのような塩の溶融物、又は、低融点の金属、例えばナトリウム、水銀及び種々の金属の合金を使用することが望ましい。
一般的に、第3つの反応段階の2域チューブバンドル反応器内の上記した流動の配置の全てにおいて、必要とされる2熱交換媒体回路内の流量は、熱交換媒体の温度が温度域の入口から温度域の出口に向かって0〜15℃上昇するように選択する。換言すれば、上記ΔTは本発明によれば1〜10℃、又は2〜8℃、又は3〜6℃である。
本発明によれば、温度域C内への熱交換媒体の入口温度は通常は230〜320℃の範囲、好ましくは250〜300℃の範囲、そしてより好ましくは260〜280の範囲である。本発明によれば、≧70l(STP)/l・h及び≦150l(STP)/l・hの固定触媒床3上のアクロレイン時間当たり空間速度の場合は、温度域D内への熱交換媒体の入口温度は同様に、230〜320℃の範囲であるが、同時に通常は、本発明により適切には、温度域Cに進入する熱交換媒体の入口温度よりも≧0℃〜≦20℃、又は≦10℃、又は≧0℃及び≦5℃、又は頻繁には≧0℃及び≦3℃低値である。本発明によれば、≧150l(STP)/l・h及び(通常)≦300l(STP)/l・h(又は600l(STP)/l・h)の固定触媒床3上のアクロレイン時間当たり空間速度の場合は、温度域D内への熱交換媒体の入口温度は同様に、230〜320℃の範囲であるが、同時に通常は、本発明により好都合には、温度域Cに進入する熱交換媒体の入口温度よりも≧0℃〜≦40℃、又は≧5℃及び≦35℃又は30℃、又は≧10℃及び≦25℃又は20℃、又は15℃高値である。
この点に関し再度指摘すべきことは、記載した方法の第3つの反応段階の実施にあっては、DE−B2201528に記載されており、そして適切には低温の出発反応ガス混合物3を加熱するために温度域Dから温度域Cへのより高い温度の熱交換媒体の一部を分離する可能性を包含する2域チューブバンドル反応器型を特に使用することが可能である。個々の温度域内のチューブバンドルの特性もまたEP−A382098に記載の通りの構造としてよい。
当然ながらWO01/36364に記載の通り4域チューブバンドル反応器を与えるように2つの2域チューブバンドル反応器を組み合わせることにより記載した方法を実施することも可能である。このような場合、通常は固定触媒床2と固定触媒床3との間に不活性床が存在する。しかしながら、このような中間的な不活性床も又割愛してよい。組み合わせた場合の反応チューブの長さは多くの場合組み合わせないチューブバンドル反応器の長さの合計に相当する。
この点に関し、DE−A10261186の多金属酸化物組成物もまた固定触媒床2及び固定触媒床3の両方のための活性組成物として望ましい。
第2反応段階のための2域チューブバンドル反応器の望ましい設計は以下の構成を有してよい(構築の詳細な構造は実用新案出願20219277.6、200219278.4及び20219279.2又はPCT出願PCT/EP02/14187、PCT/EP02/14188又はPCT/EP02/14189に記載されている通りとすることができる)。
触媒チューブ:
触媒チューブの材料:鋼鉄
触媒チューブの大きさ:長さ、例えば3500mm;
外径、例えば30mm;
壁厚、例えば2mm;
チューブバンドル内の触媒チューブの数、例えば30000又は28000又は32000又は34000;例えば同じ長さと壁厚であるが外径が例えば33.4mmである触媒チューブと同じ方法(最も外側から内側に向かって回転する螺旋の態様)で充填された10本の熱チューブ(EP−A873783及びEP−A1270065に記載)及び外径例えば10mm及び壁厚例えば1mmの中央サーモウェル;
反応器(触媒チューブと同じ材料);
内径6000〜8000mmの円筒状の容器;
1.4541型ステンレス鋼でめっきされた反応器フード;めっき厚:数mm;
輪状に配置したチューブバンドル、例えば中央空隙部を有するもの:
中央空隙部の直径は1000〜2500mm(例えば1200mm、又は1400mm、又は1600mm、又は1800mm、又は2000mm、又は2200mm、又は2400mm);
チューブバンドル内の通常は均一な触媒チューブピッチ(触媒チューブ当たり6本の等距離で隣接するチューブ)、正三角形配置、触媒チューブピッチ(直ぐに隣接する触媒チューブの中央の内軸の分離):35〜45mm、例えば36mm、又は38mm、又は40mm、又は42mm、又は44mm;
触媒チューブは触媒チューブプレート(上プレート及び下プレートは各々例えば100〜200mmの厚みを有する)内においてその端部により固定密封され、そして、その上端において出発反応ガス混合物2のための導入口を有する容器に連結したフード内に開口しており;例えば触媒チューブの長さの半分に配置された厚み20〜100mmの分離プレートが反応器の空間を対称に2つの温度域A(上域)及びB(下域)に分割しており;各温度域は偏向プレートにより2つの等距離の長手方向のセクションに分割されている;
偏向プレートは好ましくは輪状の幾何学的特徴を有しており;触媒チューブは好都合には分離プレートにおいて固定密封され;それらは偏向プレートでは固定密封されず、これにより1域内の塩溶融物の横断流量は極めて一定となり;
各域は専用の塩ポンプにより熱担体として塩溶融物が配設されており;塩溶融物の供給部は例えば偏向プレート下部にあり、そして撤退部は例えば偏向プレート上部にあり;
サブ流動体を両方の塩溶融物回路から取り出し、例えば1つの共通の、又は、2つの別個の間接的な熱交換器(流動発生性)により冷却され;
第1の場合は、冷却された塩溶融物流動体を分割し、特定の残留流動体と合わせ、そして容器の周囲に渡って塩溶融物を分割する適切な輪状のチャンネル内に向けて特定のポンプにより反応器内に圧入し;
塩溶融物は反応器ジャケット内に配置されたウインドウを通過してチューブバンドルに到達し;流動は例えばチューブバンドルに対して半径方向にあり;
各域において、塩溶融物は例えば以下の順序:
−外側から内向、
−内側から外向、
において容器周囲に搭載されたウィンドウを通して偏向プレートにより決定されるとおり触媒チューブの周囲に流動し、塩溶融物が反応被覆周囲に配置した輪状のチャンネル内の各域の終端に集合することにより副流冷却を含む回路内に送達され;
塩溶融物は各温度域を通過して底部から最上部に導入される。
反応ガス混合物は反応器の塩バス入口温度より数度高値の温度において第2段階の反応器を離れる。その後の処理のために、反応ガス混合物は好都合には第2段階の反応器の下流に連結されている別個の後冷却器内において220℃〜280℃、好ましくは240℃〜260℃まで冷却される。
後冷却器は一般的に下部チューブプレートの下にフランジ状に配設され、通常は鉄鋼のチューブよりなる。熱の移動を向上させるために、好都合には部分的又は完全に巻込まれたステンレス鋼シート金属螺旋状物を後冷却器のチューブの内部に導入する。
塩溶融物:
使用する塩溶融物は硝酸カリウム53質量%、亜硝酸ナトリウム40質量%及び硝酸ナトリウム7質量%の混合物であってよく;反応域及び後冷却器は共に好都合には同じ組成の塩溶融物を使用し;反応域内の循環により送達される塩の量は域当たり約10000m3/hであってよい。
流量制御:
出発反応ガス混合物2は好都合には第2反応器を通過して最上部から底部に流動するのに対し、個別の域の異なる温度を有する塩溶融物は好都合には底部から最上部に運搬される。
触媒チューブ及び熱チューブの充填(最上部から底部)は、例えば下記の通りとする。
セクション1:長さ50cm、予備床としての形状7mmx7mmx4mm(外径x長さx内径)のステアタイト環。
セクション2:長さ140cm、形状5mmx3mmx2mm(外径x長さx内径)のステアタイト環20質量%及びセクション3の未支持触媒80質量%の均一な混合物の触媒充填物(或いは、上記したステアタイト環30質量%及びセクション3の未支持触媒70質量%のみの均一な混合物を使用することも可能である)。
セクション3:長さ160cm、DE−A10046957の実施例1による輪状(5mmx3mmx2mm=外径x長さx内径)の未支持触媒の触媒充填物(化学量論的特徴:[BiWO0.5[Mo12Co5.5Fe2.94Si1.590.08)。
第3つの反応段階のための2域チューブバンドル反応器の望ましい構造は以下の通り設計することができる。
第2反応段階に関わる2域チューブバンドル反応器と全て同様。ただし、上下の触媒チューブプレートの厚みは頻繁には100〜200mm、例えば110mm、又は130mm、又は150mm、又は170mm、又は190mmである。
後冷却器は割愛され;その代替として、触媒チューブの下方開口部は下端において容器に連結され生成物ガス混合物用の吐出口を有するフード内に開口し;上方の温度域はC域であり、下方の温度域はD域である。「後冷却器」の吐出口と「第3つの反応段階用の反応器」の導入口の間には好都合には圧縮空気を供給するための手段が存在する。
触媒チューブ及び熱チューブの充填物(最上部から底部に向けて)は例えば以下の通りであってよい。
セクション1:長さ20cm、予備床としての形状7mmx7mmx4mm(外径x長さx内径)のステアタイト環。
セクション2:長さ90cm、形状7mmx3mmx4mm(外径x長さx内径)のステアタイト環20質量%及びセクション4のコーティング触媒80質量%の均一な混合物の触媒充填物(或いは、セクション4のコーティング触媒70質量%のみと上記したステアタイト環30質量%の均一な混合物を使用することも可能である)。
セクション3:長さ50cm、形状7mmx3mmx4mm(外径x長さx内径)のステアタイト環15質量%及びセクション4のコーティング触媒85質量%の均一な混合物の触媒充填物(或いは、セクション4のコーティング触媒80質量%のみと上記したステアタイト環20質量%の均一な混合物を使用することも可能である)。
セクション4:長さ190cm、DE−A10046928の調製実施例5による輪状(7mmx3mmx4mm=外径x長さx内径)のコーティング触媒の触媒充填物(化学量論的特徴:Mo121.2Cu2.4)。
第3段階の触媒チューブ及び熱チューブの充填物もまた(最上部から底部に向けて)以下の通りであってよい。
セクション1:長さ20cm、予備床としての形状7mmx7mmx4mm(外径x長さx内径)のステアタイト環。
セクション2:長さ140cm、形状7mmx3mmx4mm(外径x長さx内径)のステアタイト環20質量%及びセクション3のコーティング触媒80質量%の均一な混合物の触媒充填物(或いは、セクション3のコーティング触媒75質量%のみと上記したステアタイト環25質量%の均一な混合物を使用することも可能である)。
セクション3:長さ190cm、DE−A10046928の調製実施例5による輪状(7mmx3mmx4mm=外径x長さx内径)のコーティング触媒の触媒充填物(化学量論的特徴:Mo121.2Cu2.4)。
記載した第2段階充填物においては、DE−A10046957の実施例1の未支持触媒を以下のもので置き換えてもよい。
a)EP−A15565の実施例1cによる触媒又はこの実施例に従って製造されるがその活性組成物が組成Mo12Ni6.5ZnFeBi0.00650.06・10SiOを有する触媒;
b)幾何学的特徴として5mmx3mmx2mm又は5mmx2mmx2mmを有する未支持の中空円筒触媒としてのDE−A19855913の実施例3;
c)DE−A19746210の実施例1の未支持の他金属酸化物II触媒;
d)幾何学的特徴として5mmx3mmx1.5mm又は7mmx3mmx1.5mmを有する指示環に同じコーティング厚みにおいて適用されたことを除いては、DE−A10063162に記載のコーティング触媒1、2及び3の1つ;
e)特にDE−A10344149及びDE−A10353954のワーキング実施例に記載の触媒。
上記した第3段階の全てにおいて、コーティング触媒はDE−A10046928の調製実施例に従って以下のものにより置き換えられてよい。
a)活性組成物含有量27質量%及びコーティング厚230μmを有するDE−A4442346のコーティング触媒S1〜S7、;
b)20質量%の活性組成物を有する幾何学的特徴7mmx3mmx4mmの指示環に適用したことを除きDE19815281の実施例1〜5のコーティング触媒;
c)上記7mmx3mmx4mm支持体に適用したDE−A19736105に従って製造され、そして20質量%の活性組成物含有量を有する化学量論的特徴(Mo10.41.2)(CuMo0.50.51.6の2相活性組成物を有するコーティング触媒。
本発明によれば、その他の場合は、固定触媒床2及び固定触媒床3は、個々の反応域の反応ガス混合物のホットスポット最高値と反応域の特定の温度との間の温度差が80℃を越えないような方法で(例えば不活性物質で希釈する等して)適切に選択される。この温度差は通常は≦70℃、頻繁には20〜70℃であり;この温度差は好ましくは小さい。安全性の理由から、固定触媒床はまた、EP−A1106598に定義されるピーク対塩温度感受性が≦9℃、又は≦7℃、又は≦5℃、又は≦3℃となるように、当該分野で自体公知の態様において(例えば不活性物質で希釈する等して)選択される。
第3段階のための後冷却器及び反応器は長さ25m未満の連結チューブにより連結される。
上記した反応器の配置において、第3つの反応段階における輪状の形状付与希釈剤本体及び輪状の形状付与触媒本体はまた球状の形状付与希釈剤本体及び球状の形状付与触媒本体(各々半径2〜5mmを有し、活性組成物含有量10〜30質量%、頻繁には10〜20質量%を有する)で置き換えられてもよい。
第3つの反応段階の後に本発明の方法を離れる生成物ガス混合物3は一般的に、アクリル酸標的生成物、未変換の分子状酸素(使用する触媒の寿命の観点から、生成物ガス混合物3中の酸素含有量はなお少なくとも1.5〜4容量%とする)、プロパン、未変換プロピレン、分子状窒素、副生成物として形成及び/又は希釈ガスとして使用された水蒸気、副生成物として及び/又は希釈ガスとして使用された炭素酸化物、及び、少量の他の低級アルデヒド、低級アルカンカルボン酸(例えば酢酸、ギ酸及びプロピオン酸)及び無水マレイン酸、ベンズアルデヒド、芳香族カルボン酸及び芳香族無水カルボン酸(例えば無水フタル酸及び安息香酸)、場合により別の炭化水素、例えばC4炭化水素(例えばブテン−1及び可能性として他のブテン)及び他の不活性希釈ガスより実質的になる。
標的生成物は分離域において自体公知の態様において生成物ガス混合物3から分離してよい(例えばアクリル酸の部分的又は完全な、そして適切には分別による凝縮によるか、又は水中又は高沸点疎水性有機溶媒中のアクリル酸の吸収とその後の凝縮物及び/又は吸収物の後処理による;本発明によれば生成物ガス混合物3は好ましくは分別凝縮される;例えばEP−A1388533、EP−A1388532、DE−A10235847、EP−A792867、WO98/01415、EP−A1015411、EP−A1015410、WO99/50219、WO00/53560、WO02/09839、DE−A10235847、WO03/041833、DE−A10223058、DE−A10243625、DE−A10336386、EP−A854129、US−A4,317,926、DE−A19837520、DE−A19606877、DE−A19501325、DE−A10247240、DE−A19740253、EP−A695736、EP−A982287、EP−A1041062、EP−A117146、DE−A4308087、DE−A4335172、DE−A4436243、DE−A19924532、DE−A10332758及びDE−A19924533を参照できる)。アクリル酸の分離はまたEP−A982287、EP−A982289、DE−A10336386、DE−A10115277、DE−A19606877、DE−A19740252、DE−A19627847、EP−A920408、EP−A1068174、EP−A1066239、EP−A1066240、WO00/53560、WO00/53561、DE−A10053086及びEP−A982288に記載される通り行ってもよい。WO/0196271の図7に記載の通り、又は、DE−A102004032129及び等価な特許に記載の通り分離するのが好ましい。分離の望ましい方法はまたWO2004/063138、WO2004/035514、DE−A10243625及びDE−A10235847に記載されている。このようにして得られた粗製のアクリル酸は、例えばWO01/77056、WO03/041832、WO02/055469、WO03/078378及びWO30/041833に記載の通り更に処理してよい。
上記分離方法の共通した特徴は(既に記載した通り)、実質的には標準的圧力(1バール)における沸点が≦−30℃である生成物ガス混合物3の成分(即ち凝縮が困難であるか、或いは、高度に揮発性である成分)を含む残留ガス流は、通常は前置される直接及び/又は間接的なその冷却の後に、分離内部を含んでおりその下部のセクションに生成物ガス混合物3が供給される特定の分離カラムの最上部に通常は残存する。
分離カラムの下部セクションにおいては、アクリル酸を含む生成物ガス混合物3の低揮発性成分が通常は凝縮相として得られる。
残存するガス成分は、主に、プロパン、部分酸化において変換されていないプロピレン、分子状酸素及び部分酸化においてやはり頻繁に使用される他の不活性希釈ガス、例えば窒素及び二酸化炭素である。使用する分離方法に応じて、水蒸気は痕跡量のみ、又は20容量%以上の量まで、残留ガス中に存在してよい。
この(主要)残留ガス中に存在するプロパン及びプロピレンは、既に記載した通り、本発明によりリサイクルされる。
凝縮相の後処理(標的生成物を分離する目的のため)においては、更に残留ガスが存在する場合があるが、その理由は、本発明によれば好都合には第1反応段階(例えば不均一触媒プロパン脱水素及び/又はプロパンオキシ脱水素)に向けて生成物ガス混合物3又は2中に存在する未変換のプロパン及びプロピレンの総量をリサイクルすることを意図しているためである。これらは一般的にプロパン及びプロピレンをなお含んでいるが、それらはもはや如何なる分子状酸素も含んでいない。典型的には、それらはリサイクルされ、主要残留ガスと合わせられて、全体の残留ガスとなり、第1反応段階(例えば不均一触媒プロパン脱水素及び/又はプロパンオキシ脱水素)に供される。しかしながら、これらの残留ガスを例えば第2及び/又は第3つの反応段階に別個にリサイクルすることも可能である。
即ち残存するプロパン及びプロピレンの好ましくは完全なリサイクルは連続運転におけるプロパンからアクリル酸への連続変換を可能にする。
この点に関し、本発明にとって必須であることは、第1段階への記載したリサイクルがそこにおいて反応段階2における制限されたプロピレン変換にも関わらず実質的に100パーセントの選択性でプロパンからプロピレンへの方法全体を超えた変換を達成可能とすることである。
このような操作法の利点は低値(≦30モル%)及び高値(≧30モル%)の脱水素変換の両方において存在する(新しいプロパンの脱水素の単回通過に基づく)。一般的に、このような酸化サイクルガスのリサイクルの場合は、出発反応ガス混合物1中の水素含有量は酸化サイクルガスを介して出発反応ガス混合物1に向けてリサイクルされる酸素の量に対して少なくとも化学量論的な比(水への酸素の燃焼に基づく)に有ることが望ましい。
本発明のサイクルガス方法は部分酸化がプロペンからアクロレインへの部分アンモ酸化である場合に相応に使用することができる。脱水素においてプロパンがイソブタンに置き換えられ、そして得られるイソブテンが部分酸化において相応する態様で部分酸化されてメタクロレイン及び/又はメタクリル酸となる場合であっても相応に使用することができる。
本発明の操作法の1つの利点は、原則として、以下に記載するワーキング実施例を含めて本明細書の全ての点において、不活性物質で希釈された触媒充填物が説明及び/又は必要とされる場合は常時、相応する触媒を同じ床長に対して未希釈でも使用できることである。
この点において、再度強調されることは、好ましくは、例えばWO2004/035514及びDE−A10243625に記載される通り、直接及び/又は間接的な冷却により適宜予め冷却されている生成物ガス混合物3が、粗製のアクリル酸の副次的吸引分離を伴った分離内部構造を含むカラム内でそれ自体が高値となるように分別凝縮及び/又は水及び/又は水溶液を用いて吸収されるような方法において、本発明の方法により生成物ガス混合物3から(特に本明細書のワーキング実施例の生成物ガス混合物3からも)アクリル酸が分離されることである。取り出された粗製のアクリル酸はその後好ましくは懸濁結晶化に付され、そして形成されたアクリル酸懸濁液結晶は好ましくは洗浄カラムを用いて残存する母液から取り出される。好都合には使用する洗浄液は洗浄カラム内で予め分離されているアクリル酸結晶の溶融物である。更に又、洗浄カラムは好ましくは結晶床の強制的輸送を有するものである。より好ましくは水圧又は機械的洗浄カラムである。特定の詳細についてはWO01/77056、WO03/041832及びWO03/041833の説明に従ってよい。換言すれば、残留する母液は分別凝縮にリサイクルすることが好ましい(EP−A1015410も参照)。二次成分の排出は通常はパージ流動体としての粗製のアクリル酸の副次的吸引部の下部に位置する。即ち、1つのみの結晶化段階を用いる場合、ポリ−Naアクリレート系の超吸収物質を製造するために顕著に適している≧99.8質量%の純度を有するアクリル酸を得ることが可能である。
実施例(本明細書中では常に、特段の記載がない限り、全ての気圧は絶対気圧である)
A)(脱水素段階の)反応段階1の構成
脱水素段階は、直列に接続され、同様の方法で脱水素触媒で充填された3つの同様のチューブ状反応器よりなっていた。
個々のチューブ状反応器は長さ1300mm、壁厚3.6mm及び内径53.1mmの鉄鋼チューブ(DIN物質番号1.4841のステンレス鉄鋼)であった。チューブ状反応器は各々最上部から底部まで反応ガス混合物1によって通過流動された。
各チューブ状反応器の下部末端に、同一のステンレス鉄鋼で作られた支持格子が配置された。支持格子の上には最上部から底部まで以下の充填物が配置された。
175mm CeramTecより入手したSteatiteC−220のステアタイト球(直径4〜5mm)の床長
21mm CeramTecより入手したSteatiteC−220のステアタイト球(直径1.5〜2.5mm)の床長
210mm 脱水素触媒(酸化形態のCs、K及びLa元素で促進され、(支持体を含む質量率である)Pt0.3Sn0.6La3.0Cs0.50.2(ZrO88.3(SiO7.1の元素化学量論のZrO・SiO混合酸化物支持押出材((約6mmに最大を有し、3mmから12mmまでの範囲のガウス分布を有する)平均長:6mm、直径:2mm)の外部及び内部表面に適用されているPt/Sn合金)の床長(触媒前駆体調製及びDE−A10219879の実施例4の通り活性触媒を活性化)
21mm CeramTecより入手したSteatiteC−220のステアタイト球(直径1.5〜2.5mm)の床長及び、
最後に、チューブ状反応器の残存する長さ、再びCeramTecより入手したSteatiteC−220のステアタイト球(直径4〜5mm)の床
各チューブ状反応器の外面は、予備加熱域の目的で、最上部から底部まで(支持格子に向かって)チューブ長の最初の500mmに対し、供給される熱総量の均等な分配を可能にし、完全にそれらに囲まれている加熱スリーブ(ドイツ、ハイデルベルグ、Horstから入手した、長さ500mm、内径100mm)によって電気的に加熱された銅製(コート厚=200mm)の2つのハーフシェルに挿入されていた。
最上部から底部まで、各チューブ状反応器は、断熱域の目的で、ドイツのMicrothermから入手したMPS−SuperG製の熱的に絶縁した2組のハーフシェル(1つのハーフシェルの厚さ=25mm)に、それぞれ600mm長に対して挿入され、ここでハーフシェルの一方がもう一方の最上部に互いに90°のオフセットで搭載されていた。絶縁ハーフシェルは順番にステンレス鉄鋼製の円筒状被覆(外径=173mm、内径=167mm)によって囲われており、これにトレース加熱の目的で、ドイツ、ハイデルベルグ、Horstから入手した加熱スリーブ(長さ=675mm、内径=173mm)を適用した。同様の方法で、断熱域において周囲から反応チューブ中へ、及び反応チューブから周囲への熱流量を最小化することができた。
各反応チューブ内に1370mm長の温度計保護管(外径:6mm、内径:4mm)がさらに中央に挿入され、その中に多熱電素子(反応器の下端から上方に4cmごとに総計10測定点、厚さ3.2mm)が挿入されていた。
各個々のチューブ状反応器の上流に、加熱器として1300mm長のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC−200製、大きさ7mm×3mm×3mm=外径×内径×高さ)が充填された鉄鋼チューブが接続された。このチューブ中で、反応ガス混合物1がそれぞれ下流のチューブ状反応器の入口温度に予備加熱され、理想的な方法で同時に混合された。この目的のために、加熱器チューブ(DIN物質番号1.4841のステンレス鉄鋼、壁厚3.6mm、内径53.1mm)が、これらに適用されたドイツ、ハイデルベルグのHorstから入手した加熱スリーブによって、チューブの中央1200mm長に沿って電気的に加熱された。加熱器とチューブ状反応器の間の結合は慣用的な熱絶縁物質で熱的に絶縁されたステンレス鉄鋼チューブ(DIN物質番号1.4841のステンレス鉄鋼、外径21.3mm、内径16.1mm、長さ約700mm)によって行った。
特定の加熱器内への反応ガス混合物1の注入口の上流に、供給口が搭載され、それを通して反応ガス混合物1にそれぞれ圧縮空気を供給することができた。定常状態は以下に記載する。
最初の脱水素反応器に、粗製のプロパン(プロパンを含む第1供給流)300g/h、水375g/h及び全体のC3サイクルガス((未変換)プロパン(及び未変換プロピレン)を含む第2の供給流)よりなる出発反応ガス混合物1が、400℃の温度及び2.6バールの絶対気圧(工業規模で、注入口気圧は(より高い流量によって生じた)反応段階1中に増大する圧力低下を考慮するために、約0.5バール高めに適切に選択された)で供給された。
粗製のプロパンは以下を含有した:
Figure 2011088940
全体のCサイクルガスは以下を含有した:
Figure 2011088940
粗製のプロパンの組成及びその他全てのガスの組成はガスクロマトグラフィー[Chem−Stationを有するHP6890、検知器:FID、TCD、分離カラム:Al/KCL(Chrompak)、Carboxen1010(Superlco)]により決定された。流動を含有するガス混合物の場合、その流動は冷却及び適切なら、ガスクロマトグラフィー分析前の減圧によって水分離器中に凝縮された。未凝縮の残存ガスは分析され、全てのデータは乾燥基準でこのガスに関係する(例えば、実際に分析されたガス混合物中に存在する流動の量は考慮されなかった)。
出発反応ガス混合物1は最初の加熱器の上流に接続されたエバポレータ中に生成された。エバポレータ自体も同様に加熱器として設計された。それに、ガス状の粗製のプロパン(65℃、5バール)300g/h、全体のCサイクルガス(50℃、2.8バール)3768g/h及び水(20℃、3バール)375g/hが供給された。エバポレータの加熱は200℃のガス混合物排出口温度に制御された。エバポレータは反応器が加熱器に接続されたものに相当する方法で最初の加熱器に接続された。
最初の加熱器の加熱はエバポレータから最初の加熱器内へ通過するガス混合物が400℃の温度で最初の加熱器を離脱するように制御された(本目的のために要求された壁温度は約440℃であった)。出発反応ガス混合物1は次に、最初のチューブ状反応器に導入され、その予備加熱域中で460℃の反応域注入口温度にさらに加熱された。
最初のチューブ状反応器を通過した際、反応ガス混合物1の温度は(ホットスポット温度として知られる)最大549.1℃で通過し(ここで報告された定量的データは200操作時間後の操作状態に関している;それ以上の操作経過においては、変換がたった1つの試みに基づいており、空時収率は本質的に一定のままであったため、異なる温度が適合した;相当する操作法もまた、最初の200操作時間において使用された)、それは漸進的な触媒不活性化のため、実験プラントの連続処理中に流動方向に移動した(移動量は約0.03mm/h)。
最初の脱水素反応器を離脱する反応ガス混合物1は以下の含有量であった。
Figure 2011088940
その温度は509℃で、その気圧は約2.56バールであった。
下流の加熱器に入る前に、80l(STP)/hの圧縮空気が反応ガス混合物1(23℃、4.2バール)へ計量された。
反応ガス混合物1は、次に加熱器(壁温度約540℃)及び下流(第2)の反応チューブの予備加熱域(壁温度約560℃)による電気的加熱によって465℃(第2の反応域注入口)に加熱された。この時点の反応ガス混合物1の気圧は2.56バールであった。
第2のチューブ状反応器を通過する際、反応ガス混合物1の温度は最大約560℃で通過し、これが漸進的な触媒不活性化のため実験プラントの連続操作中に流動方向に移動した(移動量は約0.1mm/h)。第2の脱水素反応器を離脱する反応ガス混合物1は以下の含有量を有した。
Figure 2011088940
その温度は約493℃で、その気圧は約2.52バールであった。
下流の加熱器に入る前に、98l(STP)/hの圧縮空気が反応ガス混合物1(23℃、4.2バール)へ計量された。
反応ガス混合物1は、次に加熱器(壁温度約540℃)及び下流(第3)の反応チューブの予備加熱域(壁温度約540℃)による電気的加熱によって521℃(第3の反応域注入口)に加熱された。この時点の反応ガス混合物1の気圧は2.52バールであった。
第3のチューブ状反応器を通過する際、反応ガス混合物1の温度は最大570℃で通過し、これは漸進的な触媒不活性化のため実験プラントの連続操作中に流動方向に移動した(移動量は約0.1mm/h)。第3の脱水素反応器を離脱する反応ガス混合物1は以下の含有量を有した。
Figure 2011088940
その温度は480.4℃で、その気圧は約2.48バールであった。
これは、19.91モル%の出発反応ガス混合物1のたった1つの経過に基づき、脱水素段階(反応段階1)を通し、プロパンの全体脱水素変換という結果になった。
脱水素触媒床の進歩した不活性化の場合、工程は中断され、DE−A10028582に記載の通り再生成された。これは本質的に常に全ての3つのチューブ状反応器のホットスポット温度が約580℃である場合であった。
驚くべきことに、脱水素触媒床の不活性化は高動作気圧において、より遅く進行した。
B)第2成分排出の構成
噴霧冷却水(T=20℃)での直冷により、第3の脱水素反応器を離脱する生成物ガス混合物1を直冷却器(クエンチング)中に正流に40℃に冷却した(残存するガス状混合物は生成物ガス流入方向に対し反対方向に水クエンチングから導出された)。生成物ガス混合物1に存在する約75質量%の流動は、(流動は出発反応ガス混合物1に添加され、雰囲気酸素での水素及び可能ならさらに炭化水素の酸化の結果として脱水素段階で形成された;酸化熱は本質的に反応段階1の反応ガス混合物1の反応温度を維持した)直冷中に凝縮された。形成された凝縮物はレベル制御によって水クエンチングから導出され、その処分に送られた。他方、直冷に使用された水は、(ポンプにより)循環され、間接熱交換により再冷され、直冷のために再び噴霧された。
上記の水での直冷の代わりに、脱水素段階からの生成ガス混合物はまた最初に、間接熱交換器中の(例えば正流又は反流にチューブバンドル熱交換器中の)生成物ガス混合物1とともに脱水素段階へ(例えば350℃から450℃の範囲の温度で)供給されるべき出発反応ガス混合物を加熱することにより冷却されてもよい。これは脱水素段階の生成物ガス混合物1を脱水素段階の高い出口温度(例えば450〜550℃)から約200〜300℃へと適切な温度に冷却する。
脱水素段階の生成物ガス混合物をさらに冷却することは、既に前述の通り、脱水素段階で生成されたプロペンの部分酸化のための出発反応ガス混合物2を加熱するための間接熱交換器にこれを使用することにより、及び/又は、既に前述の通り、好ましくは膨張タービンによりその2段階膨張で吸収剤廃ガス冷却のバランスをとるために、又は進歩した初期加熱によりこれを補うために、これを使用することによって実行できる。
その後、生成物ガス混合物1は約180℃の温度である。続いて、空気及び/又は表面水冷器により30℃〜60℃の範囲の温度にこれを冷却できる。
冷却器に合体したあるいはその下流に接続された小滴分離器は冷却中に凝縮した水を収集し、それをレベル制御下に処分に供給する。
このように冷却され流動解放された脱水素段階の生成物ガス混合物1は、約2バールの気圧を有しているが、続いて10〜13バールの気圧に圧縮された。
応用の観点から適当な方法として、圧縮は過度の高圧縮温度を避けるために2段階で実行された(この目的はまた、予め実行された冷却によって達成された;さらに流動分離は、消費すべき圧縮器出力を解放する)。最初の段階において、圧縮は4から4.5バールの気圧で実行された。圧縮器から離脱後のガス混合物の排出口温度は約115℃であった。
下流の間接熱交換器(空冷器又は表面水冷器)内で、さらに流動を凝縮するためにガス混合物は再び40〜60℃に冷却された。小滴分離器が凝縮物を収集し、それをレベル制御下に排出した。
第2の圧縮段階において、圧縮は約4バールの気圧から開始し、10バールの最終気圧まで実行された(ここで、適当ならば、13バール及びそれ以上までの気圧に凝縮することも可能である)。圧縮器を離脱後の排出口温度は約126℃であった。
さらに2つの下流の間接熱交換器(最初に空冷器(は通常チューブバンドル熱交換器であり;冷却されるべきガスは適当にチューブ内部を通して流動する)、次に表面水冷器)において、圧縮されたガス混合物は最初に40〜60℃、次に30℃に冷却された。凝縮された水は小滴分離器により再び分離され、導出された。第2の圧縮器を離脱する際、ガス混合物は約0.2質量%の水のみを含有している。この低水分は水の出現を減少し、従って下流の吸収における液体の2相性によって生じる操作問題を防止し、高気圧は吸収のために必要な吸収剤量を減少する。
圧縮のために工業規模ではターボ圧縮器(非油潤滑、乾燥動作、非接触圧縮器)が使用される(例えばドイツMannesmann DEMAGから入手の12MH4B型)が、ここではSeraから入手したMV3459II膜圧縮器が使用された。原則として、圧縮器は電気的モーターあるいは蒸気又はガスタービンのいずれかによって運転されてよい。しばしば、蒸気タービンによる運転が最も経済的である。上記の通り冷却され圧縮されたガス混合物は底部のすぐ上の吸収カラムに供給された(約4650g/h)。それは以下の含有量を有していた。
Figure 2011088940
吸収カラムは1.4571ステンレス鉄鋼からなっていた。カラムの内径は80mm、壁厚は4mm、そしてカラム長は1.70mであった。
吸収カラムの容量の約70%は、分離内容物としてMontzパッキング成分(MontzBSH−750、特定表面積750m/m)で充填された。パッキング成分は互いに直接隣接し、下部からカラム長の1/5の高さで開始した。吸収カラムは外部的に冷却も加熱もされなかった。カラムの最上部で、ドイツのHaltermannから入手したPKWF4/7af型の技術等級のテトラデカンが吸収剤として30℃の導入温度で導入された(FID検知によるガスクロマトグラフィー分析により開始(新規)時に以下のGC面積%組成を得た)。
n−トリデカン 7.6%、
n−テトラデカン 47.3%
n−ペンタデカン 7.0%
n−ヘキサデカン 3.2%
n−ヘプタデカン 14.1%及び
残存物合計 20.7%
連続する工程操作中に(約3000h−1後)、以下の値にこの組成が変更した。
n−トリデカン 2.6%、
n−テトラデカン 39.5%
n−ペンタデカン 9.4%
n−ヘキサデカン 4.8%
n−ヘプタデカン 23.4%及び
残存物合計 20.3%
滴密度は遊離断面積m及び時間あたり15m吸収であった(=テトラデカン28kg/h)。
第2成分として吸収カラムから導出される廃ガス流は、プロパン容量で950ppm及びプロペン容量で250ppmをまだ含有した酸化物を排出した。工業規模において、2段階圧縮で消費された圧縮出力の大部分を修復し、2段階圧縮内にこれをリサイクルするために、この廃ガス流は膨張器(例えば膨張タービン)を介して酸化内に導入される。適当には、膨張はまた、好ましくない凝縮を防止するために2段階で実施される。減圧中に得られた機械的なエネルギーは、圧縮機の一つの2次的あるいは主な動力として直接使用されてよく、及び/又は電気を生成してよい。
減圧された吸収剤廃ガスを酸化に導入する前に、工業規模においてそれらに存在する水素を分離することは適当であってよい。これは、例えば、一般的にはチューブ状に形成され、水素分子のみを透過する膜に排ガスを通過させることにより実行されてよい。このように分離された水素分子は例えば、不均一に触媒された脱水素中にリサイクルされたり、別の利用(例えば燃料電池)に供給されてよい。
原則的に水素分離はまた、部分凝縮、吸収(気圧振幅吸収)及び/又は精留(好ましくは圧力下)により着手されてよい。工業規模において、これを濃縮するために、既に上記のように、吸収剤廃ガスを酸水を通して導入することはさらに一般的に適当である。
吸収質は以下の含有量を含んでいた(吸収質の重量に基づいた質量%)。
Figure 2011088940
吸収質が下流の吸収カラムの最上部に導入される前に、間接熱交換器中で60℃に加熱された。
続いて、吸収質(これは例えば、逆ポンプ中又はバルブによって実行されてよい)を2.7バールに減圧(逆ポンプの場合に解放された機械的エネルギーもまた適当に脱吸収カラム中に解放された吸収剤の再圧縮に使用される)し、このように生成された2相性混合物は最上部で吸収カラム内に導入された。
空気は3バールで脱吸収カラム(内径=80mm、長さ=1.70m、壁厚=4mm)内に脱吸収カラム先頭から吸収質が減少する反流に底部から導入された(1269l(STP)/h)。最上部で導入された吸収質の量は33.7l/hであった。底部の吸収カラムから導出され、本質的に脱着成分が解放された吸収剤は、吸収質での間接熱交換により冷却され、吸収カラム中で必要な気圧に圧縮され、他の間接熱交換(工業規模において適切に表面水で)により16℃に冷却され、次に吸収カラムの最上部にリサイクルされた。分離内容物として、吸収カラムはMontzから入手した構造化されたシートメタルパッキング(Montz BSH−750、特定表面積750m/m)を含有していた。吸収剤を保持するために、吸収カラムから導出されたガス流動は(適当ならば、機械的小滴分離器を通して)、水で洗浄された。言い換えれば、それをMontzから入手したパッキング成分(Montz BSH−750、特定表面積750m/m)を通して導入され、それに水(70l/h)が18℃の温度で反流に導入された。パッキングの下に収集トレー(煙突トレー)が搭載され、それから水相が導出できた。相分離器中で、水相内への及び有機層内への分離が実行された。非常に微量の有機層が吸収カラムの最上部にリサイクルされた吸収剤流に添加された。水相が再冷却され、新鮮な水で補われたパッキング成分に(蒸発損失に対する補償のために)導入戻された。洗浄が実行され、吸収カラムに付着した。
洗浄セクションから、洗浄されたガス流が機械的小滴分離器(分離された液体相は洗浄剤内にリサイクルされる)を通して以下の含有量で導出された(反応段階1で選択された脱水素変換がより高い場合、続くプロペン含有量はまた8〜12容量%であってよい;例えば、洗浄されたガス流はまたプロパンの15容量%、プロペンの10容量%及びOの14.5質量%を有してよい):
Figure 2011088940
ガス混合物の温度は間接熱交換により250℃に上昇し、前述の組成を有するガス混合物が新規の出発反応ガス混合物2として2128l(STP)/l・hの量及び2.1バールの注入口気圧で下流の部分酸化装置内に導入された。
C)第2及び第3つの反応段階(部分酸化)の構成
1.プロペン(プロピレン)のアクロレインへの部分酸化段階の第1固定床反応器
使用した熱交換媒体: 硝酸カリウム53質量%、亜硝酸ナトリウム40質量%及び硝酸ナトリウム7質量%からなる塩溶融物
触媒チューブの大きさ: 全長4200mm、内径26mm、外径30mm、壁厚2mm
反応器: ステンレス鉄鋼製の被覆円筒からなる(円筒状の外部容器により囲まれた円筒状のガイドチューブ)。壁厚は例外なく2〜5mmであった。
外部円筒の内径は168mmであった。ガイドチューブの内径は約60mmであった。
最上部と底部において、被覆円筒はそれぞれ底及び蓋によって終結された。
それぞれ250mmで、それぞれ底及び蓋を通して(封印して)これらの最上部及び底部で突出するように円筒状の容器中で触媒チューブが搭載され、円筒状のガイドチューブにより導入された。
熱交換媒体は円筒容器中に封入された。円筒状容器内での触媒チューブ長全体(3700mm)に渡る触媒チューブの外壁において、非常に均等な熱境界条件を保証するため、熱交換媒体が円筒状容器中で窒素のスパージにより循環された。
上昇した窒素により、円筒状ガイドチューブと円筒状外部容器との間の中間空間中に下方に流動し戻るため、熱交換媒体が円筒状ガイドチューブ中の底から最上部まで運搬された(同一の良好な循環はまた、ポンプされた循環(例えばプロペラポンプ)により享受されることができる)。外部被覆に搭載された電気加熱は所望のレベルに熱交換媒体の温度を制御されてよかった。他の態様においては、それは空冷であった。
反応器充填: 反応器から見ると、塩溶融物及び反応ガス混合物2は反流に導入された。反応ガス混合物2は最上部で反応器に注入された。それは、250℃の温度で各反応チューブに導入された。
塩溶融物はTin=335℃の温度で底で円筒状ガイドチューブに注入され、Tout温度で最上部で円筒状ガイドチューブを離脱した。Tin及びToutの間の差は約2℃であった。Taverage=(Tin+Tout)/2。
触媒チューブ充填(最上部から底部まで): Aセクション:長さ50cm
大きさ7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)の予備床。
Bセクション:長さ100cm
20質量%(あるいは30質量%)の大きさ5mm×3mm×2mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)及び80質量%(あるいは70質量%)のCセクションからの未支持触媒の均一混合物での触媒チューブ充填
Cセクション:長さ170cm
DE−A10046957の実施例1に従った輪状(5mm×3mm×2mm=外径×長さ×内径)の未支持触媒の触媒充填
Dセクション:長さ50cm
大きさ7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)の下流の床
2.中間冷却及び中間酸素供給
最初の固定床反応器を離脱する生成物ガス混合物2は(空気による間接的に)中間冷却のために、200mm長に対して中央に搭載され、直径5から6mmまでのステアタイト球(CeramTecから入手したSteatite)の不活性床が充填され、最初の固定床反応器の触媒チューブ上に直接フランジをつけられた結合チューブ(長さ=400mm、内径=26mm、壁厚=2mm、物質=ステンレス鉄鋼)を通して導入された。
ガス混合物は310℃以上の温度で結合チューブに注入され、約140℃の温度で離脱した。続いて、酸素源として圧縮空気269l(STP)/hがガス混合物とともに混合された。
静的な混合器上に混合された得られた充填ガス混合物を220℃の温度でアクロレインからアクリル酸への部分酸化の工程のための固定床反応器に供給した。
3.アクロレインからアクリル酸への部分酸化の工程のための第2の固定床反応器
最初の工程のためのものと同一の設計であった固定床反応器を使用した。塩融解物及び反応ガス混合物を反応器から見て正流に導入した。塩溶融物を底部に注入し、反応ガス混合物も同様であった。
触媒チューブ充填(底部から最上部まで)は:
Aセクション:長さ20cm
大きさ7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)の予備床
Bセクション:長さ100cm
大きさ7mm×3mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)20質量%(あるいは30質量%)及びCセクションからのコートされた触媒80質量%(あるいは70質量%)の均一混合物の触媒充填
Cセクション:長さ200cm
DE−A10046928の準備実施例5に従った輪状(7mm×3mm×4mm=外径×長さ×内径)のコートされた触媒の触媒充填(この時点で、類似のコートされた触媒及び相当する方法で製造されたものを使用することもまた可能であるが、その活性組成はMo122.81.2Cu2.4又はMo123.51.3Cu2.4の化学量論を有する)
Dセクション:長さ50cm
大きさ7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)の下流床
第2の反応器は充填ガス混合物(出発反応ガス混合物3)約3607g/hで充填された。Taverageは第2段階の反応器に対し定義され、284℃であった。
第1の反応段階のプロペン変換は98.0モル%及び第2反応段階のアクロレイン変換は99.8モル%であった。
281℃の温度及び1.8バールの気圧で第2固定床反応器を離脱する生成物ガス混合物3の含有量は:
Figure 2011088940
2つの反応段階2,3で使用された触媒もまたDE−A10351269の実施例で使用された触媒によって置換されてよい。第2の反応段階の触媒もまた、DE−A10344149の実施例及び比較実施例の触媒によって置換されてよい。第3の反応段階の触媒もまたDE−A10360057及びDE−A10360058の実施例の触媒によって置換されてよい。加えて、部分酸化はDE−A10313210、DE−A10313213、DE−A10313212、DE−A10313211、DE−A10313208、DE−A10313209及びDE−A10313214及びこれらの明細書中の先行技術に記載の通り、高負荷方法として実行されてよい。
D)分離域Aの構成(部分酸化の生成物ガス混合物3からのアクリル酸目的生成物の分離)
直接冷却器中で、熱生成物ガス混合物流(生成ガス混合物3)は正流に(以下に記載の負荷分離ガスを添加後)、吸収剤としても使用される140から150℃までの温度のクエンチング液体(ジフェニルエーテル57.4質量%、ジフェニル20.7質量%、ジメチルo−フタレート20質量%及び残り100質量%までのフェノチアジン(1質量%まで)及び高煮沸物(例えばアクリル酸オリゴマー))中に噴霧することにより約180℃に冷却された。直接冷却器の低セクション中で、未蒸発のクエンチング液体が収集され、回収され、その中で入力温度に戻された熱交換器を介して、クエンチング容器の上部内に再噴霧された。(負荷分離ガスを添加した)生成物ガス混合物流3及び噴出させて噴霧されたクエンチング液体を並行に直接冷却器に供給した。次に、冷却された生成物ガス混合物流3が下流の吸収カラムに流入した。次にクエンチング回路内で、高沸点副産物が蓄積し、排出される必要があった。従って、クエンチング回路からクエンチング液体の1kg部分は日に一度、ロータリーエバポレーター(8ミリバール、180℃)のために不連続に動作した容器内に不連続に排出された。この方法で得られた精製された吸収剤凝縮物は残存ガスステンレス鉄鋼圧力洗浄カラムからの底部廃液のための以下に記載のバッファ容器に供給され、ロータリーエバポレーター中の動作のために許容された約2.9g/hの吸収剤損失はジフェニルエーテル(21.2質量%)、ジフェニル(58.8質量%)及びジメチルo−フタレート(20質量%)からなる新鮮な混合物の凝縮物への添加により週に一度置換された。
冷却した生成物ガス混合物3が底部の上方及び最初のパッキング成分の下方の吸収カラム内に導入された。(底を除く)吸収カラムは5420mm長で、内径50mmを有し、全長3.3mに対しKuehni(CH)Rhombopak9Mを含有した。
吸収カラムはガラスから製造され、加熱のために、分割されたガラス被覆を有していた。下方から見て、第2のパッキング成分のすぐ上に、100から300ミリバールの吸収カラム上の気圧下落を(工業規模で発生できるよう)シミュレートできるという目的で、圧力脱連結バルブ(調整可能なスロットル)が設置された。吸収カラムは1.30バールの最上部気圧及び1.40バールの底部気圧で操作された。底部温度は約113℃であった。ガラス被覆は吸収カラム上に以下の温度履歴を課して使用された、5つ連続し、分離されて操作されるセグメントに分割された。このセグメントはまた、吸収カラムの内部構造に続いていた。
セグメントは底部から最上部まで、以下の温度を有し(循環でポンプされた水により、あるいは第1セグメントにおける相当する温度の熱媒体油でそれぞれ温度自動調整されていた)、以下のように構成されていた:
第1セグメント: 長さ1020mm(生成物ガス混合物3の供給点から上方に出発)、113℃、吸収カラムの底部のすぐ上に配置された生成物ガス混合物3の供給点と、カラム底部から連続して回収し、カラム中に再循環させる底部液体の供給点との間のRhombopak0.4m(約113℃、総量約200l/h)及びこの導入点の上のRhombopak0.6m
2つのRhombopakの間の距離は約2cmであった。
第2セグメント: 長さ1250mm、75℃、低部端に圧力脱結合バルブが配置され、圧力脱結合バルブの上、以下に記載する精製蒸留から低煮沸器凝縮物流の供給点までにRhombopak0.5mを配置した。
第3セグメント:長さ950mm、60℃、第2セグメントの低煮沸器凝縮物導入点のすぐ上から始まるRhombopak0.6m。
第4セグメント:長さ950mm、50〜55℃、以下に記載する主吸収剤流の導入点のすぐ下で終了するRhombopak0.6m。
第5セグメント:長さ1250mm、20℃、酸水の流出のための第4セグメントの吸収剤導入のすぐ上に搭載された収集トレーと吸収カラムの最上部の再循環酸水の導入点の間のRhombopak0.6m。
第5セグメント中に配置された前述の収集トレーから、水が豊富な凝縮物(酸水)が連続して吐き出された(約70.2l/h)。熱交換器を使用して間接的に20℃に冷却し、主にRhombopakパッキングの上の吸収カラム中にリサイクルし戻した(70リットル/h)。回収した酸水の非リサイクル部分(反応水)はレベル制御下に排出され、酸水抽出段階に送られた。この段階において、排出した酸水が添加され、周囲気圧で周囲温度を保持した攪拌ガラス容器(容量1リットル、直径80mm)中に(アクリル酸及び第2成分の)低負荷を有する吸収剤(以下に記載)の少量の副流とともに混合された。得られた混合物は連続してガラス相分離容器(容量7.5リットル、直径150mm)中に自由なオーバーフローにより、同様に周囲温度を保持しながら排出された。ここで、オーバーフローされた液体混合物を2つの液体相、より低い特定の重量を有する水相中に選択的に移送された短鎖酸性第2成分(例えば酢酸)及びより高い特定の重量を有する有機層中に選択的に移送されるアクリル酸、に分離された。有機層が強制輸送膜計量ポンプにより低負荷を有する吸収剤の多量の副流に添加され、この全体流(約3.0l/h、40℃)がすでに酸水収集トレーの直後に記載の通り、主な吸収剤流として吸収カラムに供給された。
最上部の吸収カラムに残存した(主な)残存物ガス(T=20℃、P=1.30バール)は以下の含有量を有した。
Figure 2011088940
(主な)残存ガスは(好ましくない凝縮物を除外するために)間接熱変換により40℃に加熱され、膜圧縮器(工業規模において、電気モーターにより運転されたターボ圧縮器、例えばドイツMannnesmann DEMAGから入手した12MH4B型)により2.70バールに圧縮され、約78容量%が主なCサイクルガスとして反応段階1にリサイクルされ、第1の脱水素反応器に充填された。
圧縮された(主な)残存ガスの約22質量%は1.6バールに減圧されて分岐し、ステンレス鉄鋼圧力洗浄カラム(物質1.4571、内径30mm、充填:Rhombopak9M2m)中に非常に低負荷を有する吸収剤の以下に記載された全体流で約1.6バール及び約51℃で反流に洗浄された(非常に低負荷を有する吸収剤は最上部に導入され、ガスは底部でカラム内に導入された)。
さらにステンレス鉄鋼圧力カラム(物質1.4571、内径30mm、充填:Rhombopak9M3m、油で加熱された被覆=裸のカラム)中に、この洗浄ガス流は約1.5バール及び約119から125℃で吸収カラムの底部から連続的に吐き出された(約3.5l/h、約113℃)荷重吸収剤流から低沸騰成分を取り除くために使用された(例えばDE−A10336386に記載の通り)。(アクリル酸以上に揮発する)低沸騰物で荷重された得られたガス流(荷重分離ガス)は170℃で加熱された被覆された線(直径15mm、外部被覆:波形のステンレス鉄鋼チューブ)中に加熱され、クエンチング容器の注入口で熱生成物ガス混合物流3に添加された。
ステンレス鉄鋼圧力洗浄カラムの低端で、低負荷の吸収剤流がレベル制御下に既に記述されたバッファ容器(ガラス、容量5リットル)内に排出された(ロータリーエバポレータ中で得られた吸収剤凝縮物もまた、既に記載の通りこの容器中に通過された)。
バッファ容器から、低負荷を有する吸収剤2.5l/hの大きな副流は膜ポンプによって吸収カラムに導入され、既に記載の通り、主な吸収剤流の構成成分としてセクション4で排出された酸水のための収集トレーのすぐ下に導入された。低負荷を有する吸収剤460ml/hの少量の副流は既に記載されたのと同様に、さらに膜ポンプによって酸水抽出段階の攪拌ガラス容器内に通された。
分離カラムの底部循環系(約100l/h、圧縮空気膜ポンプ)から底部液体約3.5kgがレベル制御下にステンレス鉄鋼布地フィルター及び調整バルブを通して吐き出され、精製蒸留のために真空蒸留装置に供給された。
真空蒸留装置は内径50mm及び長さ4000mmの金属化及び真空絶縁されたガラスカラム(精製カラム)からなっていた。強制蒸発底部循環(約250l/h、周辺車輪遠心ポンプ)により、191℃の底部温度が維持された(p=4バール)。底部の絶対気圧は約230ミリバール;最上部気圧は100ミリバールであった。重合抑制のため、空気52l/hが底部水準の上に供給された。
真空蒸留カラムの底部と分離カラムの底部循環から真空蒸留カラムへの生成物負荷流の流入との間に最初の6つのバブルキャップしたトレー(トレー分離:5cm)が、そしてそれらの上に(流入の上に)、さらに15のバブルキャップしたトレー(トレー分離:5cm)が搭載され、その上にミニチュアの膜計測ポンプによるサンプリング能力が存在した。
このサンプリング点の上に、10の篩トレー(トレーあたり直径6.5mmの6つの等距離の穴)が搭載され(トレー分離:5cm)、これは収集トレーまで上方に延長され、ここから精製されたアクリル酸約364g/hが連続的に目的生成物として排出され、貯蔵容器内に冷却後保存された。
目的生成物の第2成分含有量は:
Figure 2011088940
収集トレーから排出されたそれ以上の量(732ml/h)のアクリル酸は目的生成物吸引部の下に配置された篩トレーの最上部に約75℃のその回収温度を維持しながら蒸留カラム内にリサイクルされた。
目的生成物排出の上に、依然として存在する低煮沸物がカラムの最上部方向に蓄積することを可能にしたさらに10の篩トレー(トレーあたり直径5.5mmの6つの穴、トレー分離:5cm)が配置された。これらの篩トレーの上に、カラムの最上部中の間接冷却により生じた凝縮(26℃、絶対気圧100ミリバール)の結果として発生する低煮沸物凝縮物を収集するためにさらに収集トレーが搭載された。収集トレーでの温度は73℃だった。低煮沸物凝縮物は以下を含有した。
Figure 2011088940
収集トレーから回収された総低煮沸物凝縮物流から、570ml/hの主流が還流として低煮沸物凝縮物収集トレーの下の蒸留カラム内に供給し戻された。残存する190ml/hの残存低煮沸物凝縮物流が40℃に冷却され、その第2セグメントの上のアクリル酸吸収カラムに供給された。抑制用の壁を湿らすため、フェノチアジン0.5質量%で安定化された51ml/hの目的生成物流が精製カラムヘッドの最上領域に4穴のフルジェットノズルを通して噴霧された。
精製カラムの最上部で膜真空ポンプにより吐き出されたガス流は主に不活性ガス及び低煮沸物からなっていた。8℃に冷却された冷トラップ中で、凝縮可能な低煮沸物残存成分の別な4.6g/hをそれから分離することが可能であった。液状に分離されたこの残存成分凝縮物は以下を含有した。
Figure 2011088940
残存成分凝縮物を引いて残った「不活性ガス」流は以下の組成を有した。
Figure 2011088940
それは圧力脱連結バルブの上及びその上に配置されたRhomopakパッキングの下の吸収カラムの第2セグメント内にリサイクルされた。
精製カラムの底部で、本質的にアクリル酸を解放する吸収剤がレベル制御下に吐き出され、非常に低負荷を有する総吸収剤流として、既に記載されたステンレス鉄鋼圧力洗浄カラムへ通過させ、精製カラムの底部循環ポンプの気圧増加は、真空から排出するために使用された。
非常に低負荷を有する吸収剤は以下を含有した。
Figure 2011088940
反応物損失を削減し、高収率を得るために、反応物又は目的物質で負荷された全分析ガス流がガラス容器(0.5リットル)に合わされ、小膜ポンプによって第2成分排出の第1圧縮段階に供給され、ここで圧縮器の脱水素段階上流の冷却された生成物ガス混合物1に添加され、続いて圧縮された。変換されたプロパンに基づき、78.9モル%のアクリル酸収率がこのように実行された。
生成物ガス混合物3に存在するプロパン及びプロピレンに基づき、第1反応段階内への>98モル%のリサイクル率が、プロパン及びプロピレンの両方に対して達成された。適切ならば直接及び/又は間接冷却後、その中に生成物ガス混合物3が粗製のアクリル酸の副次的吸引分離とともに分離内容物を含むカラム中で上昇しながらわずかに凝縮された、及び/又は水及び/又は水溶液で吸収された、生成物ガス混合物3からのアクリル酸の分離の場合、例えば、WO2004/035514及びDE−A10243625により実施例の方法で記載された通り、前述のリサイクル率は一般的に>99.9モル%及びそれ以上である。これは、水性媒体が本質的にプロパン及びプロペン及び、例えばカラムの最上部(残存ガス)で、このような脱出物が本質的に定量的に未変換プロパン及びプロピレンを含有している酸化サイクルガスを吸収しないという事実に帰することができる。回収された粗製のアクリル酸は本明細書の説明に記載された通り、懸濁液結晶化及びそれに続く懸濁液結晶の洗浄カラム分離により適当にさらに精製される。
目的生成物として得られた粗製のアクリル酸は明細書EP−A616998(EP−A912486の記載を考慮)に記載の通り、あるいは明細書DE−A19606877(母液は吸収カラム内に及び/又は精製カラム内にリサイクルされてよい)に記載の通り、あるいは明細書EP−A648732に記載の通り、結晶化又は精留によってさらに精製され、次に本質的に既知の方法で遊離ラジカル的にポリマー化されて水超吸収ポリマーを生成することができる氷アクリル酸を得てもよい。得られた粗製のアクリル酸及び得られた氷アクリル酸の両方は、アクリル酸のエステルの調製に、例えばアルキルアクリレートの調製に著しく適している。
本発明に従った工程はまた第2反応段階がチューブ(バンドル)反応器で実行され、かつ反応ガス混合物2の流動方向で最上部から底部まで第2反応段階中の触媒チューブ充填が以下の通りに構成されない場合もまた、本発明が適当であることは本発明において本質的である。
Aセクション: 50cm長の大きさ7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)の予備床
Bセクション: 大きさ5mm×3mm×2mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)30質量%及びCセクションからの未支持触媒70質量%の均一な混合物の100cm長の触媒充填
Cセクション: DE−A10046957の実施例1に従った輪状未支持触媒(5mm×3mm×2mm=外径×長さ×内径)の170cm長の触媒充填
Dセクション: 大きさ7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)の50cm長の次に続く床
第2反応段階がチューブ(バンドル)反応器中に実行され、反応器から見て、塩溶融物及び反応ガス混合物2が反流に導入されていない場合もまた、本発明に従った工程が適していることは本発明において本質的である。
触媒チューブ充填が上記の通りに構成されない場合、前述は特に正しい。
本発明に従った工程は、中間酸素供給が第2及び第3つの反応段階の間で約束されている場合もまた適している。
本発明に従った工程は、第3つの反応段階がチューブ(バンドル)反応器中に実行され、かつ反応ガス混合物3の流動方向で最上部から底部までの触媒チューブ充填が以下の通りに構成されない場合もまた適している。
Aセクション: 20cm長の大きさ7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)の予備床
Bセクション: 大きさ7mm×3mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)30質量%及びCセクションからのコートされた触媒70質量%の均一な混合物の100cm長の触媒充填
Cセクション: DE−A10046928の調製実施例5に従ったコートされた輪状(7mm×3mm×4mm=外径×長さ×内径)触媒(又は活性組成Mo122.81.2Cu2.4又はMo123.51.3Cu2.4を有するコートされた触媒(例えば、同様に製造されたもの))の200cm長の触媒充填
Dセクション: 大きさ7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイト環(CeramTecから入手したSteatiteC220)の50cm長の次に続く床
第3つの反応段階がチューブ(バンドル)反応器中に実行され、反応器から見て、塩溶融物及び反応ガス混合物3が反流に導入されていない場合もまた、本発明に従った工程が適していることは本発明において本質的である。
本発明に従った工程は、第2及び第3つの反応段階がチューブ(バンドル)反応器中に実行され、かつ両反応段階の反応ガス混合物の流動方向で最上部から底部まで触媒チューブ充填が以下の通りに構成されない場合もまた適している。
本発明に従った工程は、第2及び第3つの反応段階がその中で熱媒体(塩溶融物)が曲がりくねった方法で流動しているチューブバンドル反応器中で実行された場合もまた適している。
本発明に従った工程は、DE−A10046957の実施例1に従った未支持の触媒又はDE−A10351269の実施例に従った又はDE−A10344149の実施例又は比較実施例に従った触媒のいずれも、第2反応段階で使用されていない場合もまた、適している。
本発明に従った工程は、DE−A10046928の調製実施例5に従ったコートされた触媒、又は活性組成Mo122.81.2Cu2.4、Mo123.51.3Cu2.4の1つを有するコートされた触媒(例えば相当する方法で製造したもの)、又はDE−A10351269、DE−A10360057及びDE−A10360058の実施例に従った触媒のいずれもが第3つの反応段階で使用されない場合もまた、適している。
特に、本発明に従った工程は、生成物ガス混合物3からのアクリル酸の分離がジフェニルエーテル57.4質量%、ジフェニル20.7質量%及びジメチルo−フタレート20%を含有する吸収剤で効果的でない場合もまた適している。
本発明に従った工程は、上記負の特徴のいかなる組み合わせも有しない場合(特に全ての負の特徴がない場合)にもまた、適している。
米国暫定特許出願60/584,469(2004年7月1日出願)、60/656,875(2005年3月1日出願)及び60/657,407(2005年3月2日出願)は参考文献として本明細書に組み込まれる。上記した説明に関しては、本発明からの多くの改変及び派生が可能である。従って、添付する請求項の範囲内の本発明は、本明細書に特に記載した方法とは異なるように実施してよいものとする。

Claims (41)

  1. プロピレンの不均一触媒部分気相酸化によりアクリル酸を製造するための方法であって:
    a)第1反応段階において、酸素の存在下及び/又は排除下で、プロパンを均一及び/又は不均一触媒脱水素及び/又はオキシ脱水素に供して、プロパン及びプロピレンを含む生成物ガス混合物1を得ること、及び、
    b)第1反応段階において形成された生成物ガス混合物1から、その中に存在するプロパン及びプロピレン以外の成分、場合により一部を分離及び/又は他の化合物に変換して、生成物ガス混合物1から生成物ガス混合物1’を得ること、及び、
    c)生成物ガス混合物1及び/又は生成物ガス混合物1’を、O:Cモル比≧1で分子状酸素及びプロピレンを含む出発反応ガス混合物2の成分として、活性組成物として元素Mo、Fe及びBiを含む少なくとも1つの多金属酸化物を触媒が有する固定触媒床2を充填した第2反応段階において、生成物ガス混合物1及び/又は生成物ガス混合物1’中に存在するプロピレンの不均一触媒部分気相酸化に供して、アクロレインとし、生成物ガス混合物2を得ること、及び、
    d)間接的及び/又は直接的な冷却により第2反応段階を出る生成物ガス混合物2の温度を場合により低下させ、そして分子状酸素及び/又は不活性ガスを生成物ガス混合物2に場合により添加すること、及び、
    e)次に、アクロレイン、分子状酸素及び少なくとも1つの不活性ガスを含み、O:COモル比≧0.5で分子状酸素及びアクロレインを含む出発反応ガス混合物3として、活性組成物として元素Mo及びVを含む少なくとも1つの多金属酸化物を触媒が有する固定触媒床3を充填した第3つの反応段階において、出発ガス混合物3中に存在するアクロレインの不均一触媒部分気相酸化に供して、アクリル酸とし、生成物ガス混合物3を得ること、及び、
    f)生成物ガス混合物3から分離ゾーンAにおいてアクリル酸を分離し、そして少なくとも、生成物ガス混合物3中に存在する少なくとも未変換のプロパン及びプロピレンを、生成物ガス混合物3中に存在するそれぞれの量に基づいて各々の場合少なくとも80モル%まで3つの反応段階の少なくとも第1段階にリサイクルすること、
    により製造する方法において、
    −第2反応段階におけるプロピレンの変換Cが、それの単回通過に基づいて、≦99.5モル%であり、そして、
    −第3つの反応段階におけるアクロレインの変換Cが、それの単回通過に基づいて、≧96モル%であり、そして、方法がプロパン及びプロペン以外の成分について少なくとも1回の排出を有することを特徴とする方法。
  2. が≦99.0モル%である請求項1記載の方法。
  3. が≦98.5モル%である請求項1記載の方法。
  4. が≦97.5モル%である請求項1記載の方法。
  5. が≦97.0モル%である請求項1記載の方法。
  6. が≦96.5モル%である請求項1記載の方法。
  7. が≦96.0モル%である請求項1記載の方法。
  8. が≦95.5モル%である請求項1記載の方法。
  9. が≦95.0モル%である請求項1記載の方法。
  10. が≧97モル%である請求項1〜9の何れかに記載の方法。
  11. が≧98モル%である請求項1〜9の何れかに記載の方法。
  12. が≧99モル%である請求項1〜9の何れかに記載の方法。
  13. が≧99.5モル%である請求項1〜9の何れかに記載の方法。
  14. が80〜98モル%であり、そしてCが99〜99.9モル%である請求項1記載の方法。
  15. 生成物ガス混合物3中に存在する未変換のプロパン及びプロピレンを、各々の場合少なくとも85モル%まで少なくとも第1の反応段階内にリサイクルする請求項1〜14の何れかに記載の方法。
  16. 生成物ガス混合物3中に存在する未変換のプロパン及びプロピレンを、各々の場合少なくとも90モル%の程度まで少なくとも第1の反応段階内にリサイクルする請求項1〜14の何れかに記載の方法。
  17. 生成物ガス混合物3中に存在する未変換のプロパン及びプロピレンを、各々の場合少なくとも95モル%の程度まで少なくとも第1の反応段階内にリサイクルする請求項1〜14の何れかに記載の方法。
  18. 新しいプロパンを3つの反応段階の少なくとも1つに供給する請求項1〜17の何れかに記載の方法。
  19. 新しいプロパンを反応段階2に、又は反応段階3に、又は両方の反応段階に供給する請求項1〜17の何れかに記載の方法。
  20. 出発反応ガス混合物2がプロピレン≧7容量%を含む請求項1〜19の何れかに記載の方法。
  21. 出発反応ガス混合物2中に存在するプロパンの出発反応ガス混合物2中に存在するプロピレンに対するモル比Vが1〜4である請求項1〜20の何れかに記載の方法。
  22. が1〜3である請求項21記載の方法。
  23. が1〜2.5である請求項21記載の方法。
  24. 出発反応ガス混合物3がアクロレイン≧5.5容量%を含む請求項1〜23の何れかに記載の方法。
  25. 出発反応ガス混合物3がアクロレイン≧6容量%を含む請求項1〜24の何れかに記載の方法。
  26. 出発反応ガス混合物3中に存在するプロパンのそこに存在するアクロレインに対するモル比Vが1〜4である請求項1〜25の何れかに記載の方法。
  27. が1.5〜3.5である請求項26記載の方法。
  28. が1.5〜3である請求項26記載の方法。
  29. 出発反応ガス混合物3が下記成分:
    アクロレイン6〜8容量%、
    分子状酸素3〜9容量%、
    プロパン10〜20容量%、
    分子状窒素50〜20容量%、及び、
    水蒸気7〜13容量%、
    を含む請求項1〜28の何れかに記載の方法。
  30. 固定触媒床2上のプロピレンの時間当たりの空間速度が≧140l(STP)/l・hである請求項1〜29の何れかに記載の方法。
  31. 固定触媒床2上のアクロレインの時間当たりの空間速度が≧120l(STP)/l・hである請求項1〜30の何れかに記載の方法。
  32. 反応段階1が自己発熱不均一触媒脱水素である請求項1〜31の何れかに記載の方法。
  33. 反応段階2及び3の間に中間的酸素供給を行わない請求項1〜32の何れかに記載の方法。
  34. 反応段階2及び3を共通の反応器中で行う請求項1〜33の何れかに記載の方法。
  35. 生成物ガス混合物3を、任意の直接及び/又は間接的冷却の後に、分離用内部構造を含むカラム中で昇順で粗製アクリル酸を側方取りだししつつ分別凝縮し、及び/又は水及び/又は水溶液により吸収する方法を引き続き行う請求項1〜34の何れかに記載の方法。
  36. 粗製のアクリル酸を懸濁液結晶化に供して、アクリル酸懸濁液結晶及び残存母液を形成する方法を引き続き行う請求項35記載の方法。
  37. 洗浄カラムを用いることにより残存母液からアクリル酸懸濁液結晶を分離する方法を引き続き行う請求項36記載の方法。
  38. 洗浄カラムが結晶床の強制的輸送を有する請求項37記載の方法。
  39. 洗浄カラムが水圧洗浄カラムである請求項37又は38記載の方法。
  40. 洗浄液として洗浄カラムにおいて予め分離されたアクリル酸結晶の溶融物を使用する請求項37〜39の何れかに記載の方法。
  41. 分離されたアクリル酸懸濁液結晶を溶融し、フリーラジカル重合して重合体とする方法を引き続き行う請求項37〜40の何れかに記載の方法。
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