JP2011088645A - 中栓及びこれを用いた粉粒物用容器 - Google Patents

中栓及びこれを用いた粉粒物用容器 Download PDF

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Abstract

【課題】粉粒物の流出量を制御しつつ、計量容器にこぼすことなく振り出せると共に、補充作業においても粉粒物を容器本体内へ容易に補充できる中栓及びこれを用いた粉粒物用容器を提供する。
【解決手段】容器本体2の口部20に嵌合可能な筒状の主壁部50と、主壁部50の下部に連設された底壁部60とを備え、主壁部50には、容器本体2内の粉粒物を容器外へ導く流出口52と、粉粒物を補充する際に容器本体内へ導く流入口54とを形成すると共に、流出口52を挟んで対向し底壁部60から上方に延びるガイド壁部56を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、中栓及びこれを用いた粉粒物用容器に関する。
衣料用洗濯洗剤や自動食器洗浄機用洗剤等の粉粒物を収容する粉粒物用容器としては、計量スプーンを付属させた箱状の容器や計量キャップを設けたボトル状の容器が知られている。
箱状の容器の使用態様は、まず蓋を開け、付属の計量スプーンで粉粒物を掬い取って計量し、計量した粉粒物を洗濯機や自動食器洗浄機等に投入するものである。箱型の容器では、計量スプーンを容器内に入れて保管するため、繰り返し使用しているうちに計量スプーンの持ち手部分に粉粒物が付着し、この付着した粉粒物により手指が汚染されるという問題がある。加えて、粉粒物の残量が少ない場合には、計量スプーンで掬い取りにくいという問題がある。
ボトル状の容器では、計量キャップを外し、ボトルを傾けて粉粒物を計量キャップに振り出して計量するため、粉粒物の残量が少ない場合でも容易に計量できることに加え、繰り返し使用しても計量キャップの外周(把持部分)が粉粒物で汚染されにくい。このため、箱形の容器のような手指を汚染するという問題が生じにくい。
ところが、ボトル状の容器は、流出口の口径が大きいと、粉粒物を計量キャップ等へ振り出す際に、大量の粉粒物が瞬時に流出して計量しにくく、流出口の口径が小さいと、流出量を制御できるものの、補充作業における粉粒物の補充が煩雑であるという問題がある。即ち、ボトル状の容器は、計量作業の容易さと補充作業の容易さとの両立が図りにくいものであった。
このような問題に対し、例えば、容器本体の口元部に流量調節通路を有する注ぎ口を設けたパッケージが提案されている(例えば、特許文献1)。このパッケージによれば、粉粒物の残量や容器本体の傾斜角度の如何によらず、任意量の粉粒物を振り出せる。
また、先細の吐出口を設けたキャップと、吐出口を覆う上蓋と、容器本体とで構成された粉状洗剤入り容器が提案されている(例えば、特許文献2)。この容器によれば、計量作業時には先細の吐出口から粉粒物を少量ずつ流出させ、補充作業時にはキャップを取り外して開口部から粉粒物を補充できる。
また、容器体の口部内へ嵌合させた口栓を有し、この口栓の頂壁に振出し孔を穿設させ、口部内に嵌着させた嵌合周壁の内面に透口を有する底板を横設させて頂壁との間に振出し用備室を形成させた振出し容器が提案されている(例えば、特許文献3)。
特表2008−509856号公報 特開2007−168795号公報 実開昭55−41380号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、粉粒物の流出量を制御できるが、流出量が少なくなるように設定すると、補充作業時の補充速度が遅くなる。加えて、流出量が少なくなるように設定しても、粉粒物は、幅広の状態で流出するため、計量キャップ等の計量容器へ振り出す際にこぼれる等の問題がある。
特許文献2の技術では、吐出口が先細形状であるため、振り出し過ぎた粉粒物を容器本体に戻す際や補充作業の際にはキャップを取り外すこととなり、作業が煩雑である。加えて、上蓋は、先細の吐出口を覆うがゆえに小さいものであり、計量キャップとして機能させる場合には少量の計量しかできない。
特許文献3の技術では、粉粒物の流出量を制御できるものの、振り出し過ぎた粉粒物を容器本体に戻す際や補充作業の際には口栓を取り外すこととなり、作業が煩雑である。
そこで、本発明は、粉粒物の流出量を制御しつつ、計量容器にこぼすことなく振り出せると共に、補充作業においても粉粒物を容器本体内へ容易に補充できる中栓及びこれを用いた粉粒物用容器を目的とする。
本発明の中栓は、粉粒物を収容する容器本体を有する容器の中栓であって、前記容器本体の口部に嵌合可能な筒状の主壁部と、該主壁部の下部に連設された底壁部とを備え、前記主壁部には、前記容器本体内の粉粒物を前記容器外へ導く流出口と、粉粒物を補充する際に前記容器本体内へ導く流入口とが形成されると共に、前記流出口を挟んで対向し前記底壁部から上方に延びるガイド壁部が設けられていることを特徴とする。
前記流出口は、前記主壁部から前記底壁部にかけて形成されていることが好ましく、前記流出口と前記流入口とは、前記主壁部の軸線を挟んで対向する位置に形成されていることが好ましく、前記底壁部は、前記流出口から前記流入口に向うに従い、下方に傾斜していることがより好ましく、前記主壁部には、その上方に、粉粒物を流出する際に該粉粒物を誘導する誘導部が連設されていることが好ましい。
本発明の粉粒物用容器は、本発明の前記中栓と、粉粒物を収容する容器本体と、前記容器本体の口部を塞ぐ蓋体とを備えることを特徴とする。
前記中栓には、前記蓋体と嵌合する第一の嵌合部と、前記容器本体と嵌合する第二の嵌合部とが設けられ、前記中栓と前記容器本体との嵌合強度は、前記中栓と前記蓋体との嵌合強度より強いことが好ましく、前記蓋体は、前記中栓と開閉自在に接続されていてもよい。
本発明の中栓によれば、流出口と流入口とを形成し、流出口を挟んで対向配置されたガイド壁部を設けることで、粉粒物の流出量を制御しつつ計量容器にこぼすことなく振り出せると共に、補充作業においても粉粒物を容器本体内へ容易に補充できる。
主壁部から底壁部にかけて流出口を形成することで、粉粒物を円滑に振り出せる。
流出口と流入口とを主壁部の軸線を挟んで対向する位置に形成することで、容器本体内の粉粒物が流入口から中栓内へ流入することを防ぎ、計量作業をより容易にできる。
底壁部を流出口から流入口に向かって下方に傾斜させることで、容器本体内の粉粒物が流入口から中栓内に流入することを防いで計量作業をさらに容易にできると共に、補充作業がさらに容易となる。
主壁部の上方に誘導部を連設することで、目的とする場所に的確に粉粒物を振り出すことができる。
また、本発明の粉粒物用容器によれば、本発明の前記中栓を備えることで、粉粒物の流出量を制御しつつ計量容器にこぼすことなく振り出せると共に、補充作業においても粉粒物を容器本体内へ容易に補充できる。
中栓に第一の嵌合部と第二の嵌合部を設け、中栓と容器本体との嵌合強度を中栓と蓋体との嵌合強度より強くすることで、中栓が装着された蓋体を容器本体に嵌合した際に、中栓は容器本体に移行し固定される。このため、容器本体への中栓の取り付け作業が容易となり、粉粒物用容器の生産性の向上が図れる。
蓋体を中栓に開閉自在に接続することで、片手で蓋体を開閉し、粉粒物を振り出すことができる。
本発明の一実施形態にかかる粉粒物用容器の断面図である。 (a)図1に示す蓋体の天面図である。(b)図1に示す蓋体の正面図である。(c)(a)に示す蓋体のZ1−Z1断面図である。(d)図1に示す蓋体の底面図である。 (a)図1に示す中栓の天面図である。(b)図1に示す中栓の正面図である。(c)図1に示す中栓の側面図である。(d)図1に示す中栓の背面図である。(e)図1に示す底面図である。(f)図1に示す中栓の斜視図である。(g)図1に示す中栓のX1−X1断面図である。(h)図1に示す中栓のY1−Y1断面図である。 本発明の粉粒物用容器の使用態様を説明する断面図である。 容器本体への中栓の装着方法を説明する粉粒物用容器の断面図である。 (a)本発明の中栓の一実施形態を示す天面図である。(b)本発明の中栓の一実施形態を示す正面図である。(c)本発明の中栓の一実施形態を示す側面図である。(d)本発明の中栓の一実施形態を示す背面図である。(e)本発明の中栓の一実施形態を示す底面図である。(f)本発明の中栓の一実施形態を示す斜視図である。(g)(a)に示す中栓のX2−X2断面図である。(h)(a)に示す中栓のY2−Y2断面図である。 (a)本発明の中栓の一実施形態を示す天面図である。(b)本発明の中栓の一実施形態を示す正面図である。(c)本発明の中栓の一実施形態を示す側面図である。(d)本発明の中栓の一実施形態を示す背面図である。(e)本発明の中栓の一実施形態を示す斜視図である。 (a)蓋体の一実施形態を示す天面図である。(b)蓋体の一実施形態を示す正面図である。(c)(a)に示す蓋体のZ2−Z2断面図である。(d)蓋体の一実施形態を示す底面図である。 本発明の一実施形態にかかる粉粒物用容器の断面図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる粉粒物用容器について、図面を用いて説明する。
図1に示すように、粉粒物用容器1は、粉粒物が収容される容器本体2と、容器本体2の口部20に装着された蓋体3と、容器本体2の口部20に嵌合された中栓5とを備えるものである。
容器本体2は、上部が口部20とされており、口部20の外周面には雄ネジが形成されている。
蓋体3は、計量容器を兼ねるものであり、図2(a)〜(d)に示すように、略円形の天壁部32と、天壁部32の外周縁から下方に向けて連設されると共に、内周面に雌ネジが形成された下筒部34とを備えている。図2(c)〜(d)に示すように、天壁部32の内面には、下筒部34と同軸的な段部36が形成され、この段部36は、後述する中栓5の第一の嵌合部51と嵌合するものとされる。
この蓋体3は、外周面に雄ネジが形成された口部20を有する容器本体2に装着される。
中栓5は、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニル、シリコンエラストマー、ウレタン等、通常、粉粒物用容器等に用いられる材質を成形してなるものである。
図3(a)〜(h)に示すように、中栓5は、口部20と嵌合する略円筒形の主壁部50と、主壁部50の下部に連設された底壁部60とを備えるものである。主壁部50の上端周縁には、フランジ状の第一の嵌合部51が設けられ、主壁部50の外周面の上端周縁近傍には、口部20と嵌合する第二の嵌合部53が設けられている。
主壁部50には、主壁部50から底壁部60にかけて、中栓5の内外を連通し容器本体2内の粉粒物を粉粒物用容器1外に導く流出口52が形成されると共に、軸線Oを挟んで流出口52と対向する位置に、粉粒物を補充する際に粉粒物を容器本体2内に導く流入口54が形成されている。なお、流入口54は、その開口面積が流出口52の開口面積よりも大きく、かつその開口幅が流出口52の開口幅よりも広いものとされている。
主壁部50には、流出口52を挟んで対向し底壁部60から上方に延びるガイド壁部56が設けられ、ガイド壁部56には、その上端に向かうに従い、主壁部50に近づく弧状の傾斜面が形成されている。そして、流出口52とガイド壁部56とで、粉粒物を流出させる際に、粉粒物が流通する流通路が形成されている。
また、底壁部60は、流出口52から流入口54に向かい下方に傾斜する傾斜面とされている。底壁部60の軸線Oと直交する面に対する傾斜角度α(図3(c))は、好ましくは30〜60°、より好ましくは40〜50°とされる。
流出口52の開口面積は、粉粒物の性状(粒子径、流動性等)、粉粒物の1回の使用量等を勘案して決定できる。流出口52の開口面積は、小さすぎると粉粒物の流出速度が遅くなり、大きすぎると粉粒物の流出量の制御が困難となる。
流出口52に開口幅は、粉粒物の性状、粉粒物の1回の使用量等を勘案して決定できる。流出口52の開口幅は、狭すぎると粉粒物の流出速度が遅くなり、広すぎると粉粒物の流出量の制御が困難となる。
流入口54の開口面積は、粉粒物の性状等を勘案して決定できる。流入口54の開口面積は、小さすぎると粉粒物の補充作業が煩雑となり、大きすぎると流入口54を通じて容器本体2内から中栓5に流入する粉粒物量が多くなり、粉粒物が流通路以外から流出してこぼれるおそれがある。
流入口54の開口幅は、粉粒物の性状等を勘案して決定できる。流入口54の開口幅は、狭すぎると粉粒物の補充作業が煩雑となり、広すぎると流入口54を通じて容器本体2内から中栓5に流入する粉粒物量が多くなり、粉粒物が流通路以外から流出してこぼれるおそれがある。
次に、粉粒物用容器1の使用態様について、図4を用いて説明する。図4(a)は、容器本体2内の粉粒物を蓋体3に振り出している様子、即ち計量作業を説明する粉粒物用容器1の断面図であり、図4(b)は、容器本体2内に粉粒物を補充する際の様子、即ち補充作業を説明する粉粒物用容器1の部分断面図である。
計量作業の対象とされる粉粒物70は、例えば、平均粒径50〜2000μm程度の衣料用洗濯洗剤、自動食器洗浄用洗剤等である。粉粒物70の計量作業は、図4(a)に示すように、蓋体3を容器本体2から螺脱させ、流出口52が下方に位置するように容器本体2を傾け、口部20から粉粒物70を蓋体3内に振り出して行われる。この際、容器本体2内の粉粒物70の一部は、流出口52を流通して中栓5内に入り、他の一部は底壁部60外面に衝突した後、その傾斜面に従い流出口52に向かって底壁部60の下方に潜り込むように挙動する。中栓5内に入った粉粒物70は、その流通路がガイド壁部56により制限されながら、任意の幅で粉粒物用容器1から矢印F1の流れで流出する。
容器本体2内への粉粒物70の補充作業は、図4(b)に示すように、口部20を上方に向けた状態で、口部20に嵌合されている中栓5内に粉粒物70を注ぎ込んで行う。この際、中栓5内に注ぎ込まれた粉粒物70は、矢印F2のように底壁部60に衝突し、底壁部60の傾斜面に従って流入口54に向かって流れ、流入口54を流通し、容器本体2内に補充される。
本実施形態の粉粒物用容器によれば、流出口とは別に流入口を設けることで、流出口を小さくして流出量を制御しても、中栓を装着したまま短時間で粉粒物を補充できる。加えて、ガイド壁部を設けることにより、任意の幅に制御された状態で粉粒物を計量容器に振り出せる。さらに、流出口を主壁部から底壁部にかけて形成することで、粉粒物をより円滑に振り出せる。
また、流出口と流入口とが軸線Oを挟んで対向する位置に形成されているため、計量作業の際は粉粒物が流出口からのみ流出しやすくなり、こぼさずに粉粒物を蓋体に振り出せる。
底壁部が流出口から流入口に向かって下方に傾斜しているため、粉粒物は円滑に流入口から容器本体に流入できる。加えて、底壁部が傾斜しているために、粉粒物の計量作業(図4(a)参照)において、粉粒物が底壁部を乗り越えて流入口から中栓内に流入することを防止できる。この結果、粉粒物はガイド壁部間の流通路を流通することとなり、計量作業がより容易となる。
本実施形態の粉粒物用容器は、中栓に第一の嵌合部と第二の嵌合部とが設けられているため、粉粒物用容器の製造時において、容器本体への中栓の装着が容易である。この点について、図5を用いて説明する。図5(a)は、容器本体2に蓋体3を螺合する前の状態を示す粉粒物用容器1の断面図である。図5(b)は、容器本体2に蓋体3を螺合し、再度、蓋体3を螺脱した後の状態を示す粉粒物用容器1の断面図である。
まず、図5(a)に示すように、中栓5の上端に蓋体3を被せると共に、第一の嵌合部51を蓋体3の段部36に嵌合させて中栓ユニット4とする。次いで、容器本体2内に粉粒物を充填した後、蓋体3を容器本体2に螺合して、中栓ユニット4を容器本体2に装着する。蓋体3を容器本体2に螺合すると、中栓5は、口部20に嵌め込まれ、第二の嵌合部53により口部20と強く嵌合される。
中栓5を口部20に嵌合した後、蓋体3を容器本体2から螺脱すると、第二の嵌合部53と容器本体3との嵌合強度が、第一の嵌合部51と段部36との嵌合強度よりも強いため、中栓5は蓋体3から離脱し、口部20に嵌合した状態で残される。
このように、中栓に第一の嵌合部と第二の嵌合部とを設け、かつ、第二の嵌合部と容器本体との嵌合強度を第一の嵌合部と蓋体との嵌合強度より強くすることで、粉粒物用容器の製造の効率化を図ることができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
上述の実施形態では、主壁部50が略円筒形とされているが、主壁部50の形状は口部20の形状に合わせて設定でき、例えば、角筒形等であってもよい。
上述の実施形態では、流入口の開口面積が流出口の開口面積より大きいものとされているが、流出口の開口面積と流入口の開口面積とを同等としてもよいし、流出口の開口面積を流入口の開口面積より大きくしてもよい。ただし、計量作業の容易さと補充作業の容易さとの両立を図る観点からは、流入口の開口面積を流出口の開口面積より大きくすることが好ましい。
上述の実施形態では、流入口の開口幅が流出口の開口幅より広いものとされているが、流出口の開口幅と流入口の開口幅とを同等としてもよいし、流出口の開口幅を流入口の開口幅より広くしてもよい。ただし、計量作業の容易さと補充作業の容易さとの両立を図る観点からは、流入口の開口幅を流出口の開口幅より広くすることが好ましい。
上述の実施形態では、中栓に第一の嵌合部及び第二の嵌合部が設けられているが、本発明はこれに限定されず、第一の嵌合部又は第二の嵌合部のいずれか一方のみが設けられていてもよいし、いずれも設けられていなくてもよい。
また、蓋体には第一の嵌合部と嵌合する段部が設けられているが、蓋体に第一の嵌合部と嵌合する部材を設けなくてもよい。
上述の実施形態では、底壁部が流出口から流入口に向かって下方に傾斜しているが、本発明はこれに限定されず、底壁部が傾斜していなくてもよい。ただし、補充作業をより容易にする観点から、底壁部は、流出口から流入口に向かって下方に傾斜していることが好ましい。
上述の実施形態では、流出口は1つの略矩形の開口部とされているが、本発明はこれに限定されず、例えば、図6(a)〜(h)に示す中栓105のように、複数のスリット151から構成される流出口152とされていてもよい。
中栓105は、主壁部50から底壁部60にかけて複数のスリット151が形成され、この複数のスリット151により流出口152が構成されている。流出口を流出口152のようなスリット状とすることで、容器本体2内で凝固した粉粒物の塊が流出することを防止できる。本発明では、流出口をスリット状としても、流入口が形成されているため粉粒物の補充作業が容易である。
また、流出口は、スリット状以外に円形、楕円形、格子状等としてもよい。流出口を格子状とした場合には、流出口をスリット状とした場合と同様の効果が得られる。
また、例えば、図7(a)〜(e)に示す中栓205のように、主壁部50の上端周縁の一部から上方に突出する略扇形状の誘導部210を設けてもよい。この誘導部210を設けることで、計量作業時において、粉粒物をより的確に計量容器へ誘導することができる。
なお、誘導部210を設ける場合には、ガイド壁部56をその上端が誘導部210の上端近傍に位置するように設けることが好ましい。
上記実施形態で用いられた蓋体3に換えて、図8(a)〜(d)に示す蓋体103を用いてもよい。蓋体103は、中央部に円形の開口部が形成された天壁部132と天壁部132の外周縁から下方に向けて連設された下筒部134とを備えた螺合部131と、天壁部132の開口部の周縁部から上方に向かって立設された略円筒形の上筒部144と上筒部144の上端に連設された頂壁部142とを備えた計量部141とで構成されている。下筒部134の内周面には雌ネジが形成され、計量部141の内部は、粉粒物を体積計量する計量室140とされている。
図1〜2に示すような蓋体3では、計量作業において、粉粒物が下筒部34の雌ネジに付着し、付着した粉粒物は容器本体2の雄ネジに付着することとなる。このように、計量した粉粒物により、口部20の周辺を汚染することなる。
一方、計量室140が形成された蓋体103では、計量室140に粉粒物を量り取るため、下筒部134の雌ネジへの粉粒物の付着を低減し、口部20周辺の粉粒物による汚染を防止できる。
なお、蓋体103は、中栓205(図6)と組み合わせて用いることが好ましい。粉粒物は、誘導部210により誘導されることで、下筒部134の雌ネジ等に付着することなく計量室140へ振り出されるためである。
なお、この実施形態において計量部141は、有底円筒状とされているが、計量部141は有底角筒状等であってもよい。
上述の実施形態では、中栓と蓋体とは別部材とされていたが、本発明はこれに限定されず、中栓と蓋体とが一体型のユニットとされていてもよい。一体型のユニットとしては、例えば、図9に示すキャップユニット303が挙げられる。
図9(a)は、キャップユニット303により容器本体2が封止された状態の粉粒物用容器300の断面図であり、図9(b)は、キャップユニット303の天蓋332を開けた状態の粉粒物用容器300の断面図である。
図9(a)〜(b)に示すように、キャップユニット303は、円筒形の主壁部50、その下方に連設された底壁部60、及び流出口52を挟んで対向配置されたガイド壁部56を備えた中栓部305と、中栓部305の上端周縁に設けられたフランジ351と、天蓋332と、天蓋332を中栓部305と開閉可能に接続するヒンジ部336と、フランジ351の外周縁から下方に向けて連設された下筒部334とを有するものである。下筒部334の内周面には、口部20に形成された雄ネジと螺合する雌ネジが形成されている。
この粉粒物用容器300においては、粉粒物を保管する際には図9(a)のように天蓋332を閉じた状態とし、計量作業時又は補充作業時にはヒンジ部336を軸として天蓋332を図9(b)のように開いて粉粒物を振り出し、あるいは粉粒物を補充することができる。
このような一体型のユニットを用いることで、天蓋332を片手で開閉でき、計量作業及び補充作業の容易化が図れる。
1、300 粉粒物用容器
2 容器本体
3、103 蓋体
5、105、205 中栓
50 主壁部
51 第一の嵌合部
52 流出口
53 第二の嵌合部
54 流入口
56 ガイド壁部
60 底壁部
70 粉粒物
210 誘導部
305 中栓部
332 天蓋

Claims (8)

  1. 粉粒物を収容する容器本体を有する容器の中栓であって、
    前記容器本体の口部に嵌合可能な筒状の主壁部と、該主壁部の下部に連設された底壁部とを備え、
    前記主壁部には、前記容器本体内の粉粒物を前記容器外へ導く流出口と、粉粒物を補充する際に前記容器本体内へ導く流入口とが形成されると共に、前記流出口を挟んで対向し前記底壁部から上方に延びるガイド壁部が設けられていることを特徴とする中栓。
  2. 前記流出口は、前記主壁部から前記底壁部にかけて形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の中栓。
  3. 前記流出口と前記流入口とは、前記主壁部の軸線を挟んで対向する位置に形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の中栓。
  4. 前記底壁部は、前記流出口から前記流入口に向うに従い、下方に傾斜していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の中栓。
  5. 前記主壁部には、その上方に、粉粒物を流出する際に該粉粒物を誘導する誘導部が連設されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の中栓。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の中栓と、粉粒物を収容する容器本体と、前記容器本体の口部を塞ぐ蓋体とを備えることを特徴とする粉粒物用容器。
  7. 前記中栓には、前記蓋体と嵌合する第一の嵌合部と、前記容器本体と嵌合する第二の嵌合部とが設けられ、
    前記中栓と前記容器本体との嵌合強度は、前記中栓と前記蓋体との嵌合強度より強いことを特徴とする、請求項6に記載の粉粒物用容器。
  8. 前記蓋体は、前記中栓と開閉自在に接続されていることを特徴とする、請求項6に記載の粉粒物用容器。
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