JP2011084369A - 台車搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】搬送ラインLを形成するレールRに沿って移動可能な、搬送物Wを支持する非自走式の搬送物用台車1と、作業者が乗るためのパレット21を備えた、搬送物用台車1と別体の非自走式の作業者用台車2と、台車を駆動する台車駆動手段3と、作業工程P1の上流側で搬送物用台車1及び作業者用台車2を合体させる合体手段4と、作業工程P2の下流側で搬送物用台車1及び作業者用台車2を分離させる分離手段5と、分離手段5により分離された作業者用台車2を作業工程P1の上流側へ返送する返送手段6とを備えた。
【選択図】図1
Description
また、作業者が乗ることができるパレット(プラットフォーム)を備えた台車を用いて、作業者が台車に乗り込んで搬送物に対して作業を行う作業工程を含む搬送ラインに用いられる台車搬送装置として、2個のトロリ(被案内装置)を前後方向に長い四角筒状体の本体により連結した可動体(移動体)により搬送物を支持し、前記トロリを直線状経路部及び曲線状経路部からなる無端状の一定経路を形成するレールに係合させるとともに、本体の上部に備えた搬送物の支持装置の後端に上下揺動可能にプラットフォームを取り付け、プラットフォームを水平状に揺動させた長尺形態では作業者が乗り込んで作業を行うことができ、フラットフォームを縦向き状に揺動させた短尺形態では効率よくストレージすることができるようにし、前記密状移動ゾーンでは摩擦式送り装置により推進力を付与し、前記展開状移動ゾーンでは係脱式送り装置により推進力を付与するもの(例えば、特許文献2参照。)等がある。
したがって、特許文献2のような専用台車と他の搬送ラインにおいて使用される例えば特許文献1のような台車搬送装置に使用される一般的な台車との間で搬送物の積み卸しを行う必要があるため、積み卸し用の最低2台の移載装置が必要となる(例えば、特許文献2の図10の積み込み部3及び卸し部2参照。)。
その上、特許文献2の図10には図示されていないが、上流側ラインから搬送物を搬送して積込側移載装置により前記専用台車へ搬送物を受け渡した空台車を卸し側移載装置まで搬送して搬送物を受け取るようにするための、前記無端状の一定経路内の台車数と同じ台数の空台車を搬送する搬送ライン及び搬送装置が必要になるため、コストが増大し、高価な工場スペースが専有されるとともに、前記搬送ラインのスペースの制約等から、生産拡大のために前記無端状の一定経路内の台車数を増加する要求に対応できない場合がある。
したがって、前記作業工程において特殊な台車を使用せずに、搬送ラインの全長にわたって共通の搬送物用台車を使用することができるため、前記作業工程の上流側及び下流側に搬送物の積み卸しを行う移載装置を設置する必要がない。
その上、このように移載装置が不要になることから、特許文献2のような台車搬送装置では必要になる、前記作業工程を含む一定経路内の台車数と同じ台数の空台車を搬送する、積込側移載装置から卸し側移載装置までの搬送ラインを不要にすることができる。
その上、前記作業工程の下流側で分離手段であるレールを下降させること(例えば搬送物用台車が走行するレールに前下がり傾斜下降区間を設けること)によって、アクチュエータ等を使用しない簡素な構成により、搬送物用台車及び作業者用台車の前後左右方向の位置決めを解除して容易かつ確実に分離させることができるため、作業者用台車を早送りすることにより合体していた搬送物用台車から切り離すことができ、返送手段により作業者用台車のみを前記作業工程の上流側へ返送することができる。
このような構成によれば、搬送物用台車及び作業者用台車が合体した状態において、作業者が作業者用台車のパレットに乗って搬送物用台車により支持された搬送物に対して作業を行う際に、パレットの切欠部がカバーにより塞がれているため、切欠部から部品等が落下することがない。
このような構成によれば、アクチュエータ等を使用しない簡素な構成によりカバーの開閉を行うことができる。
また、本明細書においては、搬送物用台車(搬送物)の搬送方向(図中矢印F参照。)に沿って、その前側(下流側)を前、後側(上流側)を後とし、左右は前方に向かっていうものとし、右方から見た図を正面図とする。
低速コンベアである作業工程P1のラインでは、搬送物用台車1を駆動せずに、台車駆動手段3である上流側の摩擦式送り装置8A及び下流側の摩擦式制動装置8Bにより、前後のパレット21,21,…が接触した状態を保持しながら作業者用台車2のパレット21を駆動して下流側へ搬送する。
高速コンベアであるUターン部Uのラインでは、作業者用台車2を駆動せずに、後述する摩擦式送り装置7により搬送物用台車1を駆動して下流側へ搬送する。
作業工程P2の下流側の分離工程Bでは、位置(B1)から位置(B2)まで後述する摩擦式送り装置7により搬送物用台車1を駆動しながら分離手段5により位置(B2)で前後左右方向の位置決めが解除され、この状態で作業者用台車2のみを早送りして位置(B3)まで単独で搬送し、返送手段6であるトラバーサ9により横行経路(トラバース経路)Eに沿って横向きに搬送し、返送手段6であるターンテーブル10により180°回転し、さらに返送手段6であるトラバーサ9により横行経路(トラバース経路)Eに沿って位置(A1)まで横向きに搬送する。
分離工程Bにより作業者用台車2が分離された搬送物用台車1は、後述する摩擦式送り装置7により駆動され、高速コンベアである下流側ライン(出口側ライン)Dでは、搬送物用台車1のみが下流側へ搬送される。
また、作業者用台車2は、作業者が乗るための矩形状のパレット21の下側に、例えば床面FL(図6及び図7も参照。)上を走行するための前後左右の走行車輪22A,…を軸支してなり、パレット21には、その後端縁21Aの中央から前方に向かって延びる、搬送物用台車1の前記縦部材15,…が前後方向に相対的に移動可能な切欠部23及び切欠部23から前方に拡開した矩形状の開口部24が形成されている。
また、搬送物用台車1の縦部材15,…の周囲には、前側に、左右の支持部材19L,19Rにより支持された、前位置決め体である左右の左右方向軸まわりに転動する転動体32F,32Fが取り付けられ、後側に、左右の支持部材20L,20Rにより支持された、後位置決め体である左右の左右方向軸まわりに転動する転動体32B,32Bが取り付けられ、左側に、前後の支持部材19L,20Lにより支持された、左位置決め体である前後の前後方向軸まわりに転動する転動体32L,32Lが取り付けられ、右側に、前後の支持部材19R,20Rにより支持された、右位置決め体である前後の前後方向軸まわりに転動する転動体32R,32Rが取り付けられる。
また、カバー26は、該カバー26を閉じて切欠部23を塞いだ位置が中立位置となるように、支軸28と前後のアーム27,27とを連結する引張コイルばね29,30により弾性付勢されている。
また、搬送物用台車1と作業者用台車2との分離の際には、縦部材15,…により押されたカバー26が矢印Hのように揺動して開くため、縦部材15,…が切欠部23を通過することができ、縦部材15,…の通過後にはカバー26が中立位置に復帰するため、切欠部23が塞がれる。
なお、このようなカバー26の開閉はアクチュエータ及びセンサを用いて行うこともできるが、上述のように引張コイルばね29,30により弾性付勢する構成によれば、アクチュエータ等を使用しない簡素な構成によりカバー26の開閉を行うことができる。
図6及び図7に示すように、ピットP内に敷設されたヨークY,…により、左右方向に間隔をおいて開口同士を対向させてなる左右一対の断面略コ字状のレールRが支持されており、上述のとおり搬送物用台車1はレールRに沿って移動する。
搬送物用台車1を駆動する台車駆動手段3は、図6に示す本体11の連結ロッド13,…の側面にフリクションローラを圧接して推進力を付与する摩擦式送り装置7であり、搬送物用台車1には左右の振止めローラ18B,18Bが取り付けられているため、搬送物用台車1が支持する搬送物Wの振れ止めがされる、
また、搬送物用台車1及び作業者用台車2が合体した後の作業工程P1,P2のラインにおける台車駆動手段3は、図7に示すパレット21の側面にフリクションローラを圧接して前後のパレット21,21,…が接触した状態を保持しながら推進力を付与する摩擦式送り装置8A及び摩擦式制動装置8Bであり、フリクションローラが圧接されるパレット21の側面の反対側の側面にはバックアップローラ34が当接するとともに、床面FL上に設置された左右のガイド体33,33に当接する左右の水平ローラ22B,22Bにより左右方向への移動が規制される。
図1及び図8に示すように、位置(A1)に停止している作業者用台車2に対して、その上流側から搬送物用台車1が搬送されると、作業者用台車2のパレット21の前受体31F,31Fにより、搬送物用台車1の前位置決め体である転動体32F,32Fが当て止めされて前方向の位置決めがされる(図2〜図4も参照。)。
この状態は図1及び図9に示す位置(A2)であり、この状態から合体手段4であるレールRの上昇(例えば図9に示すようなレールRに下位レールRLと上位レールRHとを繋ぐ前上がり傾斜区間を設けること)によって、作業者用台車2に対して搬送物用台車1が上昇し、図4に示すようにパレット21の後受体31B,31B、左受体31L,31L及び右受体31R,31Rに、転動体32B,32B(後位置決め体)、転動体32L,32L(左位置決め体)及び転動体32R,32R(右位置決め体)がそれぞれ当接するため、前後左右後方の位置決めがされた位置(A3)の状態となる。
したがって、作業者が台車に乗り込んで搬送物Wに対して作業を行う作業工程P1,P2において特殊な台車を使用せずに、搬送ラインLの全長にわたって共通の搬送物用台車1を使用することができるため、作業工程P1,P2の上流側及び下流側に搬送物Wの積み卸しを行う移載装置を設置する必要がない。
また、このように移載装置が不要になることから、特許文献2のような台車搬送装置では必要になる、作業工程P1,P2を含む一定経路内の台車数と同じ台数の空台車を搬送する、積込側移載装置から卸し側移載装置までの搬送ラインを不要にすることができる。
さらに、合体手段4及び分離手段5が、レールRを昇降させて搬送物用台車1を作業者用台車2に対して相対的に上昇又は下降させるものであるため、アクチュエータ等を使用しない簡素な構成により、搬送物用台車1及び作業者用台車2の合体及び分離を容易かつ確実に行うことができる。
B 分離工程
C 上流側ライン(入口側ライン)
D 下流側ライン(出口側ライン)
E 横行経路(トラバース経路)
F 搬送方向
FL 床面
L 搬送ライン
P ピット
P1,P2 作業工程
R レール
RL 下位レール
RH 上位レール
U Uターン部
W 搬送物
Y ヨーク
1 搬送物用台車
2 作業者用台車
3 台車駆動手段
4 合体手段
5 分離手段
6 返送手段
7,8A 摩擦式送り装置
8B 摩擦式制動装置
9 トラバーサ
10 ターンテーブル
11 本体
12 トロリ
13 連結ロッド
14 前後杆
15 縦部材
16 横フレーム
17 搬送物支持体
18A 走行車輪
18B 振止めローラ
19L,19R,20L,20R 支持部材
21 パレット
21A 後端縁
22A 走行車輪
22B 水平ローラ
23 切欠部
24 開口部
25F 前壁面
25B 後壁面
25L 左壁面
25R 右壁面
26 カバー
27 アーム
27A,27B 揺動軸
28 支軸
29,30 引張コイルばね
31F 前受体
31B 後受体
31L 左受体
31R 右受体
32F 転動体(前位置決め体)
32B 転動体(後位置決め体)
32L 転動体(左位置決め体)
32R 転動体(右位置決め体)
33 ガイド体
34 バックアップローラ
Claims (4)
- 作業者が台車に乗り込んで搬送物に対して作業を行う作業工程を含む搬送ラインに用いられる台車搬送装置であって、
前記搬送ラインを形成するレールに沿って移動可能な、搬送物を支持する非自走式の搬送物用台車と、
作業者が乗るためのパレットを備えた、前記搬送物用台車と別体の非自走式の作業者用台車と、
前記台車を駆動する台車駆動手段と、
前記作業工程の上流側で前記搬送物用台車及び作業者用台車を合体させる合体手段と、
前記作業工程の下流側で前記搬送物用台車及び作業者用台車を分離させる分離手段と、
該分離手段により分離された前記作業者用台車を前記作業工程の上流側へ返送する返送手段と、
を備えたことを特徴とする台車搬送装置。 - 前記作業者用台車のパレットに、その後端縁から前方に向かって延びる、前記搬送物用台車の搬送物を支持する縦部材が前後方向に相対的に移動可能な切欠部及び該切欠部から前方に拡開した開口部を形成し、
停止している前記作業者用台車に対して、その上流側から前記台車駆動手段により駆動された前記搬送物用台車が搬送された際に、前記開口部を形成する前壁面又は該前壁面に取り付けられた前受体に当て止めされて前方向の位置決めを行う前位置決め体を前記搬送物用台車の縦部材の前側に設けるとともに、
前方向の位置決めがされた状態で前記作業者用台車に対して前記搬送物用台車を相対的に上昇させた際に、前記開口部を形成する左右壁面又は該左右壁面に取り付けられた左右受体に当接して左右方向の位置決めを行う左右位置決め体、及び、前記開口部を形成する後壁面又は該後壁面に取り付けられた後受体に当接して後方向の位置決めを行う後位置決め体を前記縦部材の周囲に設けてなり、
前記合体手段及び分離手段が、前記レールを昇降させて前記搬送物用台車を前記作業者用台車に対して相対的に上昇又は下降させるものである請求項1記載の台車搬送装置。 - 前記作業者用台車に前記切欠部を塞ぐカバーを取り付け、該カバーは、前記切欠部を前記搬送物用台車の縦部材が通る際には開き、前記切欠部を前記縦部材が通った後には閉じるものである請求項2記載の台車搬送装置。
- 前記カバーが、該カバーを閉じた位置が中立位置となるように弾性付勢されたものである請求項3記載の台車搬送装置。
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