JP5776234B2 - 台車を利用した搬送装置 - Google Patents
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Description
また、装置全体の高さを低く抑えるために、少なくとも左右対をなす車輪が取り付けられた被搬送物支持台の左右一側辺に外側へ張り出す正面形状が倒立L字形の立ち上がり部分を設け、この立ち上がり部分の下側空間に、前記トロリ形式の被案内装置及びフレーム体(ロードバー)並びにガイドレールを備えるようにしたものもある(例えば、特許文献2参照。)。
また、トロリ形式の被案内装置並びにガイドレール及びヨーク等が大きいことから、低床化を図るためには、特許文献2のように被搬送物支持レベルを駆動用走行体よりも低くした被搬送物支持台に対し、その左右一側辺に前記立ち上がり部分を設けて駆動用走行体に連結する必要があるため、その分のコストがさらに増大するとともに、被搬送物支持レベルを低くする代わりに、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大してしまう。
さらに、トロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラがガイドレールに係合した状態で搬送されるため、直進経路から直交経路への切り換えが困難である。
その上、台車本体の前後の垂直軸の下方並びに前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に取り付けられた、垂直軸まわりに回転可能な水平ローラを、これらに係合する、上方を開放したガイドレールによりガイドする構成であることから、ガイドレールを例えば開放部を上方に向けたチャンネル材のような簡素な構成にすることができるとともに、ガイドレールを支持するヨークも簡素化できるため、設置スペースが搬送方向に直交する水平方向に増大することがないとともに製造コストを低減することができる。
その上さらに、開放部を相対向させた左右一対のチャンネル状のガイドレールにトロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラを係合させるような構成ではなく、例えば上方を開放したチェンネル状のガイドレールに対して水平ローラを上方から係合させる構成であるため、直進経路から直交経路への切り換えを容易に行え、しかも水平カーブ経路も搬送することができる。
このような構成によれば、前方連結体の前端部下方及び後方連結体の後端部下方の水平ローラを操作することにより、前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ垂直軸まわりに90°回動させて略平行にすることが容易であり、この状態で台車本体を横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置により駆動して横行用ガイドレールに沿う方向に移動させる際に、キャスターが旋回キャスターであることから、この移動方向に合うように車輪の向きが変わるため、直進経路から直交経路へ切り換えて横行移動させる際の動作を円滑に行うことができる。
よって、前方連結体及び後方連結体を回動させて横行移動を可能にしながら、台車と前後方向に長く左右方向に短い被搬送物を直交経路(横行ライン)に沿って逐次ストレージすることができるため、スペース効率が高いストレージが可能になる。
このような構成によれば、前方連結体の前端部下方及び後方連結体の後端部下方の水平ローラと中間部水平ローラを操作することにより、前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ垂直軸まわりに90°回動させて略平行にするとともに、さらに前方連結体の前端部下方又は後方連結体の後端部下方の水平ローラを操作して前方連結体の前端部又は後方連結体の後端部を前記中間部の垂直軸(中間部水平ローラ)まわりに屈曲させることが容易であり、この状態で台車本体を横行用ガイドレールに沿う方向に横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置により駆動する際に、キャスターが旋回キャスターであることから、この駆動方向に合うように車輪の向きが変わるため、横行駆動の際の動作を円滑に行うことができる。
よって、横行移動を容易かつ円滑に行いながら、前方連結体及び後方連結体を回動させるととともに長手方向の中間部で折り曲げて横行移動方向の長さを短くした台車を、横行ラインに沿って逐次ストレージすることができるため、さらにスペース効率が高いストレージが可能になる。
このような構成によれば、台車本体の前後の垂直軸やその外嵌部材の磨耗等の経年変化により前記垂直軸まわりにガタが発生しても、垂れ止め手段により前方連結体及び後方連結体の垂れ下がりが抑制されることから、前方連結体の前端部下方及び後方連結体の後端部下方の水平ローラがガイドレールの上面に接触して動作が重くなったり引っ掛かったりすることがないため、搬送装置の信頼性を長期間にわたって維持することができる。
このような構成によれば、前方連結体及び後方連結体を折り曲げて台車本体に固定してコンパクトにした状態の台車を作業者が乗ることができるパレットを備えた台車に搭載して作業を行うことができるとともに、作業者が被搬送物に対して作業をする際に前方連結体及び後方連結体が邪魔になることがなく、このように作業者が乗ることができるパレットを備えた台車に搭載して作業を行うように構成することにより、工程間の空台車搬送ライン(レール)が不要になる。従来は作業工程の入口で搬送台車から被搬送物のみを作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車に搭載し、被搬送物を降ろして空になった搬送台車を組立工程とは別の空台車搬送ライン(レール)により作業工程の出口まで搬送して待機させる必要があったが、本発明の構成により、前記空台車搬送ラインが不要となるため、製造コストの低減化及び省スペース化を図ることができる。
また、本明細書においては、台車本体1(被搬送物W)が直進方向(図中矢印S参照。)に沿って搬送されている状態(直進経路搬送状態)で、その前側(下流側)を前、後側(上流側)を後とし、左右は前方に向かっていうものとし、左方から見た図を正面図とする。
また、キャスター4は、旋回キャスター(自在キャスター)であり、旋回部が自由に旋回するため車輪が垂直軸まわりに回転するが、搬送経路の形状によっては全部又は一部を固定キャスターとしてもよい。
なお、キャスター4を旋回キャスターにすることにより、後述する直進経路から直交経路への切り換えが可能になるとともに、図10に示すようにカーブ経路等を走行する際における動作が円滑になる。
さらに、ガイドレールSRは、図3及び図4に示すように床面FLに固定されたヨークY,Y,…により支持されており、上方を開放したチャンネル状断面の鋼材としているが、L型のアングル状断面の鋼材等としてもよい。ガイドレールSRをアングル状断面の鋼材とした場合には、水平ローラ7A,7B,8A,8Bの左右両側にガイドレールを設ければよい。
また、支軸V5,V6の下方には中間部水平ローラ9A,9Bが取り付けられており、中間部水平ローラ9A,9Bにはその下方からガイドレールSRが係合する。
なお、ガイドレールの記載を省略して示した図11のように前方連結体2のみを長手方向の中間部の支軸V5まわりに屈曲可能に構成してもよく、あるいは後方連結体3のみを長手方向の中間部の支軸V6まわりに屈曲可能に構成してもよい。すなわち、前方連結体2及び後方連結体3の少なくともどちらか(少なくとも一方)を長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成することができる。
なお、垂れ止め手段は、垂直ローラ10A,10Bに限定されるものではなく、摺動性の高いナイロン等の合成樹脂等を用いてもよく、さらに中間部水平ローラ9A,9Bの近傍にも垂れ止め手段を取り付けるようにしてもよい。
なお、図示しないロック機構により前方連結体2と後方連結体3を台車本体1に対して回動しないように規制した場合には、ガイドレールTRは、横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置6により駆動される受動面B側又は受動面C側のみ(図6の例では受動面C側のみ)に敷設するようにしてもよい。
また、前方連結体2及び後方連結体3を台車本体1の前後の支軸V1,V2まわりに回動させる際には、その位置で台車本体1を停止させて位置決めを行い、ガイドレールSR及び横行用ガイドレールTRの垂直壁を水平ローラ8A,8B,9A,9Bと干渉しないように切り欠いておき、プッシャや水平ローラを係合させる可動レール等のアクチュエータを用いるか、あるいは人手により図6に示す状態にすることができる。
よって、前方連結体2及び後方連結体3を回動させて横行移動を可能にしながら、台車と前後方向に長く左右方向に短い被搬送物Wを直交経路(横行ライン)に沿って逐次ストレージすることができるため、スペース効率が高いストレージが可能になる。
このような構成によれば、前方連結体2及び後方連結体3を回動させて横行移動を可能にしながら、前方連結体2及び後方連結体3を折り曲げることにより台車の左右方向の長さが短くなるため、前後方向に長く左右方向に短い被搬送物Wを載せた台車や被搬送物Wを降ろして空になった台車を直交経路(横行ライン)に沿って逐次ストレージすることができるため、さらにスペース効率が高いストレージが可能になる。
また、台車本体の受動面Aがキャスター4,4,…よりも左右方向外方にあり、直進経路及び直交経路等の搬送状態において、台車本体1の受動面A並びに前方連結体2及び後方連結体3の受動面B,Cがキャスター4,4,…よりも搬送方向に直交する水平方向の外方にあるため、トロリ形式の被案内装置がないとともに、受動面A,B,Cや受動面A,B,Cに摩擦ローラ5A,6Aを圧接させる摩擦ローラ式駆動装置5,6を台車本体1の下側からなくすことができるため、さらに低床化を図ることができる。
さらにまた、開放部を相対向させた左右一対のチャンネル状のガイドレールにトロリ形式の被案内装置の垂直ローラ及び水平ローラを係合させるような構成ではなく、例えば上方を開放したチェンネル状のガイドレールSR,TRに対して水平ローラ7A,7B,8A,8B,9A,9Bを上方から係合させる構成であるため、直進経路から直交経路への切り換えを容易に行え、しかも水平カーブ経路も搬送することができる。
また、台車本体1の受動面Aがキャスター4,4,…よりも左方(左右方向外方)に位置する場合を示したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、受動面Aをキャスター4,4,…よりも右方(左右方向外方)に位置させてもよい。
さらに、前方連結体2を第1前方連結体2A及び第2前方連結体2Bにより構成して支軸V5まわりに屈曲可能にし、後方連結体3を第1後方連結体3A及び第2後方連結体3Bにより構成して支軸V6まわりに屈曲可能にした構成を示したが、前方連結体2及び後方連結体3をそれぞれ一体のロッド状のものとして屈曲しない構成にしてもよい。
D 作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車
E 昇降台
FL 床面
S 直進方向
SR ガイドレール
T 横行方向
TR 横行用ガイドレール
V1,V2,V3,V4,V5,V6 支軸(垂直軸)
Y ヨーク
W 被搬送物
1 台車本体
1A,1B 受部材
2 前方連結体
2A 第1前方連結体
2B 第2前方連結体
3 後方連結体
3A 第1後方連結体
3B 第2後方連結体
4 キャスター
5 摩擦ローラ式駆動装置
5A 摩擦ローラ
6 横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置
6A 摩擦ローラ
7A,7B,8A,8B 水平ローラ
9A,9B 中間部水平ローラ
10A,10B 垂直ローラ(垂れ止め手段)
Claims (5)
- キャスターが前後左右に取り付けられ、前後方向に長く略垂直な受動面が、前記キャスターよりも左右方向外方の側面に形成されるとともに、トロリ形式の被案内装置を備えない、被搬送物を支持する、略平面の枠体構造である台車本体と、
該台車本体の前後の垂直軸まわりに回動可能に取り付けられ、直進経路搬送状態で前後方向に長く略垂直な、前記台車本体の受動面に連続する受動面がそれぞれ形成された前方連結体及び後方連結体と、
前記垂直軸の下方並びに前記前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に取り付けられた、垂直軸まわりに回転可能な水平ローラと、
搬送経路に沿って設置された、前記水平ローラに係合する、上方を開放したガイドレールと、
前記受動面に摩擦ローラを圧接させて前記台車本体を駆動する摩擦ローラ式駆動装置と、
を備えたことを特徴とする台車を利用した搬送装置。 - 前記キャスターが旋回キャスターであり、前記前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ前記垂直軸まわりに90°回動させた状態で、前記水平ローラに係合する横行用ガイドレールと、前記前方連結体及び後方連結体の受動面の少なくともどちらかに摩擦ローラを圧接させて前記台車本体を前記横行用ガイドレールに沿う方向に駆動する横行駆動用摩擦ローラ式駆動装置とを備えてなる請求項1記載の台車を利用した搬送装置。
- 前記前方連結体及び後方連結体の少なくともどちらかを長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成し、前記中間部の垂直軸の下方に前記ガイドレールに係合する中間部水平ローラを取り付けてなる請求項2記載の台車を利用した搬送装置。
- 前記前方連結体の前端部下方及び前記後方連結体の後端部下方に前記ガイドレールの上面に当接する垂れ止め手段を設けてなる請求項1〜3の何れか1項に記載の台車を利用した搬送装置。
- 前記前方連結体及び後方連結体の少なくともどちらかを長手方向の中間部で垂直軸まわりに屈曲可能に構成し、前記中間部の垂直軸の下方に前記ガイドレールに係合する中間部水平ローラを取り付け、前記前方連結体及び後方連結体を左右どちらか同方向へ前記台車本体の前後の垂直軸まわりに90°回動させるとともに、前記前方連結体の前端部及び前記後方連結体の後端部の少なくともどちらかを前記中間部の垂直軸まわりに屈曲させた状態として、前記前方連結体及び後方連結体を前記台車本体に固定し、前記台車本体並びに前記前方連結体及び後方連結体を作業者が乗ることができるパレットを備えた作業台車に搭載して搬送する請求項1記載の台車を利用した搬送装置。
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