JP2011082491A - 端子構造、プリント配線板、モジュール基板及び電子デバイス - Google Patents

端子構造、プリント配線板、モジュール基板及び電子デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】十分に優れた落下強度を実現することが可能な端子構造及びモジュール基板を提供する。
【解決手段】金、銀及び銅から選ばれる少なくとも一つの金属を含む導体40、導体40の上にリン及びニッケルを含む第1の層、並びに該第1の層の上に第1の層よりもリンに対するニッケルの原子比が小さく、且つNiPを含む第2の層、を備える端子12と、端子12の第2の層上にはんだボール70と、を備えており、第2の層の厚みが0.35μm以上である端子構造14、及び当該端子構造を備えるモジュール基板100を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、端子構造、プリント配線板、モジュール基板及び電子デバイスに関する。
電子デバイスには、種々の電子部品を搭載したモジュール基板をマザーボード等に接続することによって作製されるパッケージ基板が用いられている。通常、このようなモジュール基板は、その表面の端子をマザーボードの導体部とはんだ接合することによってマザーボードと接続されて、モジュール基板に搭載される電子部品が機能するようになっている。
上述のような電子デバイスの信頼性を確保する観点から、モジュール基板とマザーボードとの接続や電子部品とモジュール基板との接続は容易に破断しないことが求められている。このため、マザーボードとの接続に用いられるモジュール基板等やその接続部を形成する端子は、はんだボールプル試験によって評価されるはんだ接合強度に優れることが求められている。このような要請に応じて、端子の表面に設けられるめっき膜の組成や厚みを最適化することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−177261号公報
ところで、電子デバイスに内蔵されるモジュール基板や電子部品には、その電子デバイスの用途に応じて様々な特性を有することが求められる。このため、上述のようなモジュール基板の端子も、電子機器の用途に応じて、求められる特性が異なる。例えば、携帯電話など日常的に持ち運びされる電子デバイスや、それらに内蔵されるプリント配線板及びモジュール基板、並びにこれらに設けられる端子は、落下に伴う衝撃に対して耐久性を有することが必要である。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、従来の方法で形成された端子構造を用いてモジュール基板等をマザーボードにはんだ接合して搭載した場合、その端子構造がたとえ優れたはんだ接合強度を有していても、落下等に伴う衝撃に対しては、端子構造において容易に破断してしまうことが分かった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、十分に優れた落下強度を実現することが可能な端子構造、プリント配線板及びモジュール基板を提供することを目的とする。また、そのようなプリント配線板及びモジュール基板を搭載することによって、落下等の衝撃が加わっても、電気的接続が容易に破断しない電子デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、金、銀及び銅から選ばれる少なくとも一つの金属を含む導体、導体の上にリン及びニッケルを含む第1の層、並びに該第1の層の上に第1の層よりもリンに対するニッケルの原子比が小さく、且つNiPを含む第2の層、を備える端子と、端子の第2の層上にはんだと、を備えており、第2の層の厚みが0.35μm以上である端子構造を提供する。
本発明の端子構造、及び当該端子構造を有するプリント配線板及びモジュール基板は、十分に優れた落下強度を実現することができる。また、そのような端子構造を有するプリント配線板及びモジュール基板が搭載された電子デバイスは、落下等の衝撃が加わっても、電気的接続が容易に破断しない。このような効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、本発明者らは以下の通り推察する。
すなわち、本発明の端子構造は、リンとニッケルを含む第1の層の上に、第1の層よりもリンに対するニッケルの原子比が小さく、且つNiPを含む第2の層を有しており、第2の層が特定値以上の厚みを有している。このように、本発明の端子構造は、NiPを含む第2の層の厚みが大きいため、はんだによってプリント配線板やモジュール基板を接合する際に、第2の層のニッケルのはんだ側への拡散を抑制することができる。これによって、第2の層が腐食され難くなり、ボイドの発生を抑制することができる。したがって、十分に優れた落下強度を実現することが可能な端子構造、プリント配線板及びモジュール基板とすることができると考えられる。また、落下等の衝撃が加わっても、電気的接続が容易に破断しない電子デバイスとすることができると考えられる。
なお、端子上に設けられたはんだボールの接着強度を示す指標であるはんだボールプル強度は、第2の層の厚みに殆ど依存しない。一方、上述の通り、はんだを有する端子構造や当該端子構造を有するプリント配線板及びモジュール基板の落下強度は、第2の層の厚みに大きく依存する。これは、落下強度がはんだボールプル強度とは異なり、はんだと端子との接合部における微細構造の影響を受け易いことに起因しているものと考えられる。
すなわち、本発明は、端子構造の落下強度向上のためには、NiPを含む第2の層の厚みを大きくすることが必要であるという本発明者らの独自の知見に基づくものである。かかる知見に基づいて、特定の層構造にすることと、NiPを含む第2の層の厚みを特定値以上にすることによって、第1及び第2の層の腐食が抑制され、十分に優れた落下強度を有する端子とすることができる。このような落下強度の向上効果は、Sn−Pb系はんだに変えて、はんだが固くなり落下等の衝撃によって破断し易いSn−Ag−Cu系はんだを用いた場合に特に顕著に得られる。
また、本発明の端子構造は、端子における第2の層とはんだとの間に金属間化合物を含む第3の層を備えることが好ましい。これによって、端子とはんだとの接合強度が一層高くなり、一層優れた落下強度を実現することが可能な端子構造とすることができる。
また、本発明の端子構造は、第2の層に、はんだに近接するにつれてNiPの濃度(含有率)が増加する部分を有することが好ましい。これによって、リフローによる接続時に、第2の層からはんだ側へニッケルが一層拡散し難くなり、ボイドの発生を一層十分に抑制することができる。これによって、一層優れた落下強度を実現することが可能な端子構造とすることができる。
また、本発明の端子構造は、第2の層の鉛の濃度(含有率)が100ppm以下であることが好ましい。これによって、無電解パラジウムめっき工程及び無電解金めっき工程の際に、第2の層からめっき液中への鉛の溶出が十分に抑制され、第2の層の表面における局所的なリン濃度のばらつきの発生を抑制することができる。
本発明ではまた、上述の端子構造を有するプリント配線板、及び上述の端子構造と、該端子構造の導体と電気的に接続した電子機器と、を有するモジュール基板を提供する。本発明のプリント配線板及びモジュール基板は、上述の特徴を有する端子構造を備えることから、電子デバイスに搭載された場合に優れた落下強度を実現することができる。
本発明では、さらに、上述のプリント配線板及びモジュール基板の少なくとも一方が搭載された電子デバイスを提供する。このような電子デバイスは、上記特徴を有する端子構造を有するプリント配線板又はモジュール基板が搭載されているため、落下等の衝撃が加わっても、電気的接続の破断の発生を十分に抑制することができる。
本発明によれば、十分に優れた落下強度を実現することが可能な端子構造、プリント配線板及びモジュール基板を提供することができる。また、そのようなプリント配線板及びモジュール基板を搭載することによって、落下等の衝撃が加わっても、電気的接続が容易に破断しない電子デバイスを提供することができる。
本発明のモジュール基板の好適な実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の端子構造の好適な実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態であるモジュール基板を、マザーボードに接続する方法を模式的に示す工程図である。 本発明の一実施形態であるモジュール基板を、マザーボードに接続する方法を模式的に示す工程図である。 本発明の端子構造の一実施形態を模式的に示す断面図である。 各実施例及び各比較例で行ったリフローの温度プロファイルを示すグラフである。 実施例1のパッケージ基板と基板との接続部の断面の構造を示すEPMA(Electron Probe Micro Analyzer)観察写真である。 実施例1の評価用基板の落下試験前における端子構造の断面のSEM写真である。 実施例1の評価用基板の落下試験後における端子構造の断面のSEM写真である。 比較例1の評価用基板の落下試験前における端子構造の断面のSEM写真である。 比較例1の評価用基板の落下試験後における端子構造の断面のSEM写真である。
以下、場合により図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図面において、同一又は同等の要素には同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明のモジュール基板の好適な実施形態を模式的に示す断面図である。
モジュール基板100は、基板10の一方面上にチップコンデンサ20を備えており、当該チップコンデンサは、銅端子42に接続されている。また、基板10の内部には、コンデンサ22及びICチップ24が埋め込まれており、これらの電子部品は、銅配線によって接続されている。
モジュール基板100は、基板10の他方面上に、端子構造14を有している。端子構造14は、基板10に設けられた銅端子40及び該銅端子40上の被覆層50からなる端子12と、該端子12に付着されたはんだボール70とを有する。
図2は、本発明の端子構造の好適な実施形態を模式的に示す断面図である。すなわち、図2は、モジュール基板100における端子構造14の断面構造を示している。端子構造14は、基板10に設けられた銅端子40上に、銅端子40側からリンとニッケルを含む第1の層52と、第1の層52よりもリンに対するニッケルの原子比が小さく、主成分としてNiPを含む第2の層54と、主成分として金属間化合物を含む第3の層56とが順次積層された構造を有している。
第1の層52は、主成分としてニッケル及びリン並びにそれらの化合物を含有しており、第1の層52全体におけるリン濃度は、好ましくは10〜30原子%、より好ましくは15〜25原子%である。また、第1の層全体におけるニッケル濃度は、好ましくは70〜90原子%、より好ましくは75〜85原子%である。なお、第1の層52は、上述の主成分以外の成分(例えば、パラジウム、金及び銅)を含んでいてもよい。ただし、第1の層52中における上記主成分の濃度は、好ましくは90原子%以上であり、より好ましくは95原子%以上であり、さらに好ましくは99原子%以上である。
第1の層52は、厚さ方向にリン濃度及びニッケル濃度が変化していてもよい。例えば、リン濃度が、はんだボール70に近接するにつれて、低くなる層を有していてもよい。
第1の層52の厚みは、良好な接合強度と落下強度とを両立する観点から、好ましくは1〜20μm、より好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは2〜6μmである。このような第1の層52は、無電解ニッケルめっきによって形成することができる。
第2の層54は、第1の層52よりも、リンに対するニッケルの原子比が小さい層であり、主成分としてNiPを含有する。第2の層54全体におけるNiP濃度は、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上である。第2の層54におけるNiP濃度が高いほど、はんだ接合時におけるはんだ70へのニッケルの拡散を抑制することが可能となり、落下強度に優れるはんだ接合を形成することができる。第2の層54は、はんだ70に近接するにつれて、NiP濃度が高くなる部分を有していてもよい。
第2の層54の厚みは、良好な接合強度と落下強度とを両立する観点から、好ましくは0.4μm以上であり、より好ましくは0.45μm以上であり、さらに好ましくは0.5μm以上である。なお、第2の層54の厚みに特に上限はないが、プリント配線板やモジュール基板のサイズ低減の観点から、好ましくは2μm以下であり、より好ましくは1μm以下である。このような第2の層54は、無電解ニッケルめっき、無電解パラジウムめっき及び無電解金めっきを順次行ってめっき膜を形成した後、当該めっき膜とその上に載置されたはんだボールとをともに加熱することによって形成される。無電解ニッケルめっきの条件や、加熱の条件を変えることによって、第1の層52及び第2の層54の厚みを調整することができる。
第3の層56は、製造工程中の熱履歴時、相互拡散によって形成される金属間化合物を含む層であり、好ましくは(Cu,Ni)Snを含有する。このような第3の層56は、互いに含有元素が異なる第2の層54とはんだボール70と間で、落下の衝撃を緩衝する機能を有する。このような作用によって、落下強度を向上することができる。なお、第3の層は、金属間化合物以外に、CuとNiの合金等、その他の成分を含んでいてもよい。ただし、第3の層における金属間化合物の濃度は、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上である。
第3の層56の厚みは、良好な接合強度と落下強度とを両立する観点から、好ましくは1〜3μm、より好ましくは1.5〜2.5μmである。このような第3の層56は、無電解ニッケルめっき、無電解パラジウムめっき及び無電解金めっきを順次行ってめっき膜を形成した後、当該めっき膜とその上に載置されたはんだボールとをともに加熱することによって形成される。無電解ニッケルめっきの厚みや組成、及び加熱の条件を変えることによって、第3の層56の厚みを調整することができる。
はんだボール70は、例えば鉛フリーであるSn−Ag−Cu系のはんだであることが好ましく、Sn−3Ag−0.5Cuの組成を有するはんだであることがより好ましい。これによって、環境汚染の懸念が十分に低減された端子構造とすることができる。
はんだボール70の厚み、すなわち、第1〜第3の層の積層方向における長さは、良好な接合強度と落下強度とを両立する観点から、0.2〜2μm、より好ましくは0.4〜1μmである。
銅端子40、第1の層52、第2の層54、第3の層56及びはんだボール70の組成は、各層の断面又はボールの断面を、市販のEDS装置を用いて分析することによって測定することができる。また、各層の厚み方向における元素濃度の変化率は、X線光電子分光(XPS)装置を用いて、厚み方向に沿って当該元素濃度を測定することによって求めることができる。
上述のモジュール基板100における基板10は、エポキシ樹脂などの樹脂性基板であってもよく、ガラスセラミックス基板であってもよい。樹脂製基板である場合は、市販のプリント配線板に、必要に応じてフィルタやコンデンサなどの電子部品を接続し、銅スルーホールめっきを施して基板10を形成することができる。ガラスセラミックス基板の場合は、以下のようにして作製することができる。まず、ガラス粉末、結合剤、溶剤、可塑剤及び分散剤等を含む誘電体ペーストを用い、ドクターブレード法等によってグリーンシートを形成する。そして、当該グリーンシート上にAg、Ag−Pd合金、Cu、Ni等の各種導電性金属や合金からなる導電材料と有機ビヒクルを含む導体ペーストを塗布したりビアホールを形成したりして所定の形状の導体パターンを形成する。その後、必要に応じて導体パターンが形成された複数のグリーンシートを積層し、プレスして焼成することによって、多層であるガラスセラミックス基板を得ることができる。なお、単層のガラスセラミックス基板は、上述の積層を行わずに焼成することによって得ることができる。
基板10に設けられる電子部品としては、フィルタ、IC及びコンデンサなどの各種電子部品が挙げられる。これらの電子部品を、基板10の電極端子にはんだ等を用いて接続することにより、モジュール基板100が得られる。
次に、モジュール基板100の端子構造14を形成する方法について説明する。まず、市販の基板10又は公知の方法によって作製された基板10を準備する。この基板10の銅端子40上に以下の工程によってめっき膜を形成する。すなわち、銅端子40の表面を脱脂する脱脂工程と、プレディップ工程と、活性化工程と、ポストディップ工程と、無電解ニッケルめっき工程と、無電解パラジウムめっき工程と、無電解金めっき工程と、を順次行うことによってめっき膜を形成する。
脱脂工程は市販の脱脂液を用いて行うことができる。モジュール基板100の銅端子40を脱脂液に浸漬した後、取り出して水洗いすることが好ましい。
プレディップ工程は、後続の活性化工程で用いる活性化処理液と同じものを用いることができる。このプレディップ工程を行うことによって、活性化工程における活性化処理液の有効成分の濃度が変動することを抑制することができる。
活性化工程は、市販の活性化処理液を用いて行うことができる。ポストディップ工程も、市販のポストディップ液を用いて行うことができる。ポストディップ工程によって、前工程で不導体部に付着したパラジウム成分等を除去することができる。
無電解ニッケルめっき工程では、市販の無電解ニッケルめっき液に、銅端子40を浸漬する。この際、無電解ニッケルめっき液の温度は50〜95℃、好ましくは60〜90℃にすることが好ましい。無電解ニッケルめっき液におけるリン濃度は、好ましくは10〜13質量%である。無電解ニッケルめっき液のpHは、5.0〜6.0に、例えば希硫酸やアンモニアを用いて調整することが好ましい。
無電解パラジウムめっき工程では、市販の無電解パラジウムめっき液を用いて、厚さ0.01〜0.2μmの無電解パラジウムめっきを、無電解ニッケルめっき膜の表面に形成する。このように無電解パラジウムめっきを形成することによって、置換型金めっきを行う際に、無電解ニッケルめっき膜の侵食を抑制することができる。
無電解金めっき工程では、市販の無電解金めっき液を用いて、金めっき膜を形成する。この際、ニッケルめっき膜におけるリン濃度が高いため、ニッケルの溶出が抑制され、ニッケルめっき膜の腐食を十分に抑制することができる。
以上の工程によって、銅端子40上に、無電解ニッケルめっき膜からなるニッケルめっき層、無電解パラジウムめっき膜からなるパラジウムめっき層及び無電解金めっき膜からなる金めっき層が順次積層されためっき膜を形成することができる。
次に、めっき膜の銅端子40側とは反対側の表面に、市販のフラックスを用いてはんだボールを付着させる。その後、温度220〜250℃で1〜5分間加熱することによって、図2に示すような端子構造14を形成することができる。
次に、本発明の別の実施形態に係るモジュール基板を、マザーボードに接続する方法について以下に説明する。
図3及び図4は、本発明の一実施形態であるモジュール基板200を、マザーボード80に接続する方法を模式的に示す工程図である。この接続方法は、第1のはんだ塗布工程[図3(a)]と、基板搭載工程[図3(b)]と、第1のはんだリフロー工程[図3(c)]と、第2のはんだ塗布工程[図4(d)]と、部品載置工程[図4(e)]と、第2のはんだリフロー工程[図4(f)]と、を有する。以下、図3及び図4を参照しながら、モジュール基板200を、マザーボード80に接続する方法について説明する。
図3(a)の第1のはんだ塗布工程では、電極端子82を有するマザーボード80を準備する。この電極端子82の表面にクリームはんだSを塗布する。このクリームはんだSの塗布は、メタルマスクを用いた印刷により塗布してもよい。クリームはんだSの種類は特に限定されず、Sn−Pb系やSn−Ag−Cu系のはんだを含むものを用いることができる。
図3(b)の基板搭載工程では、端子12とはんだボール70とを有する端子構造14を備えるモジュール基板200の裏面と、マザーボード80の表面とを向かい合わせて、端子12と対応する電極端子82とがはんだボール70及びクリームはんだSを介して接触するように位置合わせを行い、マザーボード80上にモジュール基板200を載置する。
図3(c)の第1のはんだリフロー工程では、マザーボード80と当該マザーボード80に載置されたモジュール基板200とをはんだリフロー炉に入れて加熱し、その後冷却する。加熱により、クリームはんだS及びはんだボール70が融解し、冷却により、固形化して端子12と電極端子82とが接続される。これによって、モジュール基板200とマザーボード80とがはんだ層75によって接続されて一体化される。
図5は、本実施形態の端子構造を模式的に示す断面図である。すなわち、図5は、第1のはんだリフロー工程後における、モジュール基板200とマザーボード80との接続部の構造を示している。第1のはんだリフロー工程では、はんだボール70及びクレームはんだSが溶融してはんだ層75が形成され、モジュール基板200の端子12とマザーボード80の電極端子82とが接続される。このようにして、接続部16が形成される。この際、端子構造14のはんだ層75側に備えられる、主成分としてNiPを含む第2の層54の厚さが十分に大きいことから、はんだ層75へのニッケルの拡散を抑制することができる。これによって、第2の層54等にボイドが生成するのを抑制することができる。
さらに、接続部16は、はんだ層75と第2の層54との間に、金属間化合物を主成分として含む第3の層56を有するため、はんだ層75と端子12との界面における割れの発生を抑制することができる。したがって、Sn−Ag−Cu系のはんだを含むクリームはんだSやはんだボール70を用いても、十分に優れた落下強度を実現することができる。なお、無電解めっきによって形成されたパラジウムめっき層や金めっき層は、通常パラジウムや金がはんだボール70中に拡散して、はんだ層と一体化する。
図4(d)に示す第2のはんだ塗布工程では、一体化された状態のマザーボード80及びモジュール基板200の端子12の上に、クリームはんだSを塗布する。このクリームはんだSの塗布は、メタルマスクを用いた印刷で塗布してもよい。
図4(e)の部品載置工程では、クリームはんだSが塗布された端子12の上に、端子12と電子部品28の端子とがそれぞれ対向するようにして、電子部品28を載置する。
図4(f)の第2のはんだリフロー工程では、電子部品28が載置されたマザーボード80及びモジュール基板200をはんだリフロー炉に入れて加熱し、その後冷却する。加熱によりクリームはんだSが融解し、冷却により固形化して端子12と電子部品28とがはんだ層75を介してそれぞれ接続される。すなわち、端子12と電子部品28との間には、図5に示すような接続部16が形成される。
上述の通り、本実施形態のモジュール基板をマザーボードに接続する場合、モジュール基板の端子構造が、厚みの大きい第2の層52を有しているため、第1の層52及び第2の層54からはんだ層75へのニッケルの拡散が十分に抑制される。このため、接続部16、特にはんだ層75と端子12との界面付近におけるボイドの発生を十分に抑制することができる。このように、搭載されるモジュール基板は、マザーボードとの接続部において、ボイドの発生が十分に抑制されると共に、はんだ層75と端子12との界面付近に、主成分として金属間化合物を含む第3の層を有することから、落下等の衝撃が加わっても容易に破断しない。このため、搭載されるモジュール基板が、上述の接続構造を有する電子デバイスは、落下等の衝撃に対して優れた耐久性を有する。したがって、上述のモジュール基板は、携帯電話、携帯型パーソナルコンピュータ及び携帯ゲーム機などの電子デバイスに特に好適に搭載することができる。このような電子デバイスは、落下等の衝撃に対して優れた耐久性を有する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、上記実施形態は、モジュール基板を用いて説明したが、本発明の端子構造は、電子機器が搭載されていない単層のプリント配線板や多層のプリント配線板に備えられてもよい。
以下、本発明の内容を実施例及び比較例を用いてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
パッケージ用基板である高耐熱基板(日立化成工業株式会社製、製品名:FR4、厚み:3mm)を準備した。この基板にNCドリルを用いてスルーホールを形成し、銅スルーホールめっきを行った。その後、所定形状のエッチングレジストを形成し、不要な銅配線をエッチングにより除去してデイジーチェーン回路パターンを形成した。その後、不要な箇所にめっきが析出しないようにするために、ソルダーレジストで基板の表面の一部をオーバーコートして、はんだボール接続用の銅パッド(φ0.6mm)を形成した。
上記基板の一方面に、厚み0.3mmのシリコンダミーウエハを接着剤で貼り付けた。その後、樹脂封止を行って、総厚みが1.1mmの基板を得た。この基板に、以下に説明する工程を順次行って、基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。
(脱脂工程)
上記基板を、脱脂液(奥野製薬工業株式会社製、商品名:エースクリーン850)に、40℃で3分間浸漬した後、基板を取り出して、1分間水洗した。
(プレディップ工程)
基板を、NNPアクセラB(奥野製薬工業株式会社製、商品名)に、25℃で30秒間浸漬した。本工程は、次の工程で用いるめっき浴の各成分の濃度が低くなるのを抑制するために実施した。
(活性化工程)
基板を、めっき活性化処理液(奥野製薬工業株式会社製、商品名:NNPアクセラ)に、35℃で5分間浸漬した。その後、めっき活性化処理液から基板を取り出して、1分間水洗した。
(ポストディップ工程)
基板を、NNPポストディップ401(奥野製薬工業株式会社製、商品名)に、25℃で2分間浸漬して、基板の不導体部分に付着したPd成分を除去した。
(無電解ニッケルめっき工程)
無電解ニッケルめっき液(奥野製薬工業株式会社製、商品名:SOF浴、リン濃度:12質量%)をアンモニア水を用いてpH:5.4に調整し、基板を、調整した無電解ニッケルめっき液に85℃で20分間浸漬して、銅パッド上に無電解ニッケルめっき膜を形成した。なお、当該無電解ニッケルめっき液におけるニッケルとリンの合計を基準とするリン濃度は12質量%である。その後、無電解ニッケルめっき浴から基板を取り出して1分間水洗した。
(無電解パラジウムめっき工程)
基板を、無電解パラジウムめっき液(奥野製薬工業株式会社製、商品名:パラトップN浴、リン濃度:0質量%)に、60℃で3分間浸漬した。その後、無電解パラジウムめっき液から基板を取り出して1分間水洗した。
(無電解金めっき工程)
基板を、無電解金めっき液(奥野製薬工業株式会社製、商品名:フラッシュゴールド330浴)に、85℃で25分間浸漬し、1分間水洗した。その後、無電解金めっき液から基板を取り出して、1分間水洗した。
以上の工程によって、基板の銅パッド上に、銅パッド側からリン濃度が12質量%であるニッケルめっき層及び金めっき層を有するめっき膜を形成した。銅パッドとめっき膜とからなる端子を有する基板を得た。
(めっき膜の評価)
端子のめっき膜の断面を鏡面研磨して、当該断面を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察した。そして、SEMに装着されているエネルギー分散型X線(EDS)装置(日本電子(株)製、装置名:JXA−8500F)によって分析してニッケルめっき層のリン濃度と鉛濃度を測定した。結果は、表1に示すとおりであった。
また、同じめっき膜の断面を、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察して、各めっき膜の厚みを測定した。各めっき膜の厚みは、TEMで観察された画像上において、異なる位置を3箇所選択して各めっき膜の厚みを測定し、その平均値を求めた。結果は、表1に示すとおりであった。
[実施例2]
無電解パラジウムめっき工程において、リン濃度が0質量%である無電解パラジウムめっき液に変えて、リン濃度が1質量%である無電解パラジウムめっき液を用いたこと、及びパラジウムめっき液への浸漬時間を5分間にしてパラジウム膜の厚みを増加させたこと以外は、実施例1と同様にして、基板の銅パッド上に銅パッド側からニッケルめっき層、パラジウムめっき層及び金めっき層を有するめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[実施例3]
実施例1の無電解ニッケルめっき工程で用いた無電解ニッケルめっき液にアンモニア水を加えてpH及びリン濃度を調整した。調整後の無電解ニッケルめっき液のpHは5.6であり、ニッケルとリンの合計を基準とするリン濃度は11質量%であった。無電解ニッケルめっき工程において、上述の通り調製した無電解ニッケルめっき液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして基板の銅パッド上に銅パッド側からニッケルめっき層及び金めっき層を有するめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[実施例4]
無電解パラジウムめっき工程において、リン濃度が0質量%である無電解パラジウムめっき液に変えて、リン濃度が1質量%である無電解パラジウムめっき液を用いたこと、及び、無電解パラジウム液への浸漬時間を5分間として、無電解パラジウム膜の厚みを増加させたこと以外は、実施例3と同様にして基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例1]
実施例1の無電解ニッケルめっき工程で用いた無電解ニッケルめっき液にアンモニア水を加えて、ニッケルとリンの合計を基準とするリン濃度が9質量%である無電解ニッケルめっき液を調製した。無電解ニッケルめっき工程において、上述の通り調製したリン濃度が9質量%である無電解ニッケルめっき液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基板の銅パッド上に銅パッド側からニッケルめっき層、パラジウムめっき層及び金めっき層を有するめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例2]
実施例1の無電解ニッケルめっき工程で用いた無電解ニッケルめっき液にアンモニア水を加えてpH及びリン濃度を調整した。調整後の無電解ニッケルめっき液のpHは4.5であり、ニッケルとリンの合計を基準とするリン濃度は7質量%であった。無電解ニッケルめっき工程において、上述の通り調製したリン濃度が7質量%である無電解ニッケルめっき液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例3]
無電解パラジウムめっき工程におけるリン濃度が0質量%である無電解パラジウムめっき液に変えて、リン濃度が7質量%である無電解パラジウムめっき液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例4]
実施例1の無電解ニッケルめっき工程で用いた無電解ニッケルめっき液にアンモニア水を加えてpH及びリン濃度を調整した。調整後の無電解ニッケルめっき液のpHは4.4であり、ニッケルとリンの合計を基準とするリン濃度は5質量%であった。無電解ニッケルめっき工程において、上述の通り調製したリン濃度が5質量%である無電解ニッケルめっき液を用いたこと、及び無電解パラジウムめっき工程において、リン濃度が1質量%である無電解パラジウムめっき液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例5]
実施例1の無電解ニッケルめっき工程で用いた無電解ニッケルめっき液にアンモニア水を加えてpH及びリン濃度を調整した。調整後の無電解ニッケルめっき液のpHは4.4であり、ニッケルとリンの合計を基準とするリン濃度は5質量%であった。無電解ニッケルめっき工程において、上述の通り調製したリン濃度が5質量%である無電解ニッケルめっき液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例6]
実施例1の無電解ニッケルめっき工程で用いた無電解ニッケルめっき液にアンモニア水を加えてpH及びリン濃度を調整した。調整後の無電解ニッケルめっき液のpHは4.4であり、ニッケルとリンの合計を基準とするリン濃度は5質量%であった。無電解ニッケルめっき工程において、上述の通り調製したリン濃度が5質量%である無電解ニッケルめっき液を用いたこと、及び無電解パラジウム液への浸漬時間を15分間として無電解パラジウム膜の厚みを増加させたこと以外は、実施例1と同様にして、基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例7]
無電解パラジウムめっき工程において、無電解パラジウム液への浸漬時間を15分間として、無電解パラジウム膜の厚みを増加させたこと以外は、比較例4と同様にして基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にしてめっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例8]
実施例1の無電解ニッケルめっき工程で用いた無電解ニッケルめっき液にアンモニア水を加えてpH及びリン濃度を調整した。調整後の無電解ニッケルめっき液のpHは4.4であり、ニッケルとリンの合計を基準とするリン濃度は5質量%であった。無電解ニッケルめっき工程において、上述の通り調製したリン濃度が5質量%である無電解ニッケルめっき液を用いたこと、及び無電解パラジウムめっき工程において、リン濃度が6質量%である無電解パラジウムめっき液を用いたこと以外は実施例1と同様にして基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例9]
無電解パラジウム液への浸漬時間を15分間として無電解パラジウム膜の厚みを増加させたこと以外は比較例8と同様にして基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例10]
無電解金めっき工程後、還元型無電解金めっき液に浸漬させ、金めっき膜の厚みを増加させたこと以外は比較例4と同様にして基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例11]
実施例1の無電解ニッケルめっき工程で用いた無電解ニッケルめっき液にアンモニア水を加えてpH及びリン濃度を調整した。調整後の無電解ニッケルめっき液のpHは4.4であり、ニッケルとリンの合計を基準とするリン濃度は5質量%であった。無電解ニッケルめっき工程において、上述の通り調製したリン濃度が5質量%である無電解ニッケルめっき液を用いたこと、及び無電解金めっき工程後、還元型無電解金めっき液に浸漬させ、金めっき膜の厚みを増加させたこと以外は、実施例1と同様にして基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例12]
実施例1の無電解ニッケルめっき工程で用いた無電解ニッケルめっき液にアンモニア水を加えてpH及びリン濃度を調整した。調整後の無電解ニッケルめっき液のpHは4.4であり、ニッケルとリンの合計を基準とするリン濃度は5質量%であった。無電解ニッケルめっき工程において、上述の通り調製したリン濃度が5質量%である無電解ニッケルめっき液を用いたこと、無電解パラジウムめっき工程において、リン濃度が3質量%である無電解パラジウムめっき液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
[比較例13]
無電解パラジウム液への浸漬時間を15分間とし、無電解パラジウム膜の厚みを増加させたこと以外は、比較例12と同様にして基板の銅パッド上にめっき膜を形成した。そして、実施例1と同様にして、めっき膜の評価を行った。結果は表1に示すとおりであった。
(はんだボールの設置)
各実施例及び各比較例で形成された端子のめっき膜上に、千住金属工業社製のスパークルフラックスを印刷し、千住金属工業社製φ0.76mmのはんだボール(商品名:M705)を付着させた後、リフローを通炉させ、はんだボールを有する端子を備えるパッケージ基板を作製した。リフロー条件は、プリヒート時間α:116.5秒間、220℃以上の時間β:30〜40秒間、ピーク温度:230〜255℃とした。図6は、はんだボールをめっき膜の上に固定するためのリフローの温度プロファイルを示すグラフである。リフローにおいて、パッケージ基板を230℃以上に加熱した時間は25秒間であった。このようにして得られた、端子と該端子上に固定されたはんだボールとを有する端子構造を備えるパッケージ基板を、10mmサイズにダイサーカットした。
(はんだボールプル強度試験)
上述の通り、パッケージ基板の端子のはんだボールプル強度を、市販のはんだバンププル強度測定装置(デイジ社製、商品名:#4000)を用いて行った。測定は各実施例及び各比較例において、異なる試料を用いて20回行い、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
(評価用基板の作製)
上記パッケージ基板とは別に、デイジーチェーン回路パターンが形成された、長さ30mm×幅120mm×厚み0.8mmの基板を準備した。この基板の電極端子に、千住金属工業社製のクリームはんだペースト(商品名:M705−GRN360−MZ)を印刷した。この基板の電極端子と、ダイサーカットした上述のパッケージ基板のめっき膜上に付着したはんだボールとが向かい合うようにしてパッケージ基板を上記基板に載せ、リフロー炉を1回又は2回通過させて(以下、それぞれ「リフロー処理1」、「リフロー処理2」という。)、基板上にパッケージ基板を実装して評価用基板を得た。
(各層の厚みの評価)
各実施例及び各比較例の評価用基板の端子構造のEPMA(Electron Probe Micro Analyzer)観察を行った。図7は、実施例1のパッケージ基板と基板との接続部の断面の構造を示すEPMA観察写真である。
リフロー処理1の後、及びリフロー処理2の後のそれぞれにおいて、評価用基板の接続部の断面構造を、EPMA(Electron Probe Micro Analyzer)装置(日本電子(株)製、商品名:JXA−8500F)を用いて観察し、図5に示すような接続部が形成されているか否かを確認した。
そして、EPMAの画像(倍率:5000倍)上において、異なる位置を3箇所選択し、主成分としてNiPを含む層54(第2の層)と、主成分として金属間化合物を含む層56(第3の層)の厚みを測定し、それぞれの平均値を求めた。なお、主成分としてNiPを含む層54と層54よりもリンに対するニッケルの原子比が大きい層52の界面は、組成分析によって求めた。すなわち、リンに対するニッケルの原子比が2.8〜3.2の領域を層54とし、当該原子比が3.2を超える領域を層52とした。
[落下試験]
落下試験装置を用いて、この評価用基板の落下試験を行った。具体的には、衝撃加速度14700m/sとして、評価用基板の落下を繰り返して行い、パッケージ基板の端子と基板の電極端子との間の抵抗値を落下毎に測定した。落下試験は、6個の評価用基板を用いて行い、抵抗値が初期抵抗の1.2倍以上となるまでの落下回数の平均値を求めた。その結果を表2に示す。
表2に示す結果から、NiPを主成分とする層54の厚みが0.35μm以上である実施例1〜4の評価用基板は、比較例1〜13よりも優れた落下強度を有することが確認された。なお、実施例1及び実施例2と、各比較例のはんだボールプル強度に有意差はなかった。すなわち、落下強度の向上に必要な構造とはんだボールプル強度の向上に必要な構造は異なることが確認された。
図8及び図9は、実施例1の評価用基板の落下試験前後における端子構造の断面のSEM写真である。図8は、落下試験前の端子構造の断面を示しており、図9は、落下試験後の破断した端子構造の断面を示している。
図10及び図11は、比較例1の評価用基板の落下試験前後における端子構造の断面のSEM写真である。図10は、落下試験前の端子構造の断面を示しており、図11は、落下試験後の破断した端子構造の断面を示している。
図8と図10と比較すると、実施例1の端子構造では、主成分としてNiPを含む層54及び金属間化合物を含む層56にボイドが観測されなかったのに対し、比較例1の端子構造には、層54及び層56にボイド90が観測された。そして、図11のSEM写真から明らかなように、比較例1の端子構造の場合、このボイドに沿って破断が生じていることが確認された。
[端子の断面の組成]
図7に示すEPMAによる番号1〜5の位置における元素分析の結果を表3に示す。
EPMA観察の結果から、基板間の端子は、銅パッドの上に主成分としてニッケルとリンを含む第1の層52、主成分としてNiPを含む第2の層54及び主成分として金属間化合物[(Ni,Cu)Sn]を含む層56が順次積層された構造を有することが確認された。また、ニッケルとリンの原子比から、点2、点3及び点4においては、NiPを主成分とする層54に属することが確認された。また、点1は、層52に属していることが確認された。
本発明によれば、十分に優れた落下強度を実現することが可能な端子構造、プリント配線板及びモジュール基板を提供することができる。また、そのようなプリント配線板及びモジュール基板を搭載することによって、落下等の衝撃が加わっても、電気的接続が容易に破断しない電子デバイスを提供することができる。
10…基板、12…端子、14…端子構造、16…接続部、20…チップコンデンサ、22…コンデンサ、24…ICチップ、28…電子部品、40,42…銅端子(導体)、50…被覆層、52…第1の層、54…第2の層、56…第3の層、70…ハンダボール、75…はんだ層、80…マザーボード、82…電極端子、100,200…モジュール基板。

Claims (7)

  1. 金、銀及び銅から選ばれる少なくとも一つの金属を含む導体、
    前記導体の上にリン及びニッケルを含む第1の層、並びに
    該第1の層の上に前記第1の層よりもリンに対するニッケルの原子比が小さく、且つNiPを含む第2の層、を備える端子と、
    前記端子の前記第2の層上にはんだと、を備えており、
    前記第2の層の厚みが0.35μm以上である端子構造。
  2. 前記第2の層と前記はんだとの間に金属間化合物を含む第3の層を備える、請求項1に記載の端子構造。
  3. 前記第2の層に、前記はんだに近接するにつれてNiPの濃度が増加する部分を有する、請求項1又は2に記載の端子構造。
  4. 前記第2の層の鉛の濃度が100ppm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の端子構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の端子構造を有するプリント配線板。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の端子構造と、該端子構造における前記導体と電気的に接続した電子機器と、を有するモジュール基板。
  7. 請求項5に記載のプリント配線板及び請求項6に記載のモジュール基板の少なくとも一方が搭載された電子デバイス。
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