JP2011079609A - 吊り治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】吊り治具の取付けを、吊り対象物の側面へのボルト止めで行った場合では、吊り対象物への孔加工に手間を要する。また従来の吊り治具はボルトの力のみで荷重を支えるので、非常に丈夫なボルトが必要となる。そこで吊り対象物側面へのボルト孔形成が不要で、ボルトへの負荷を低減した吊り治具を提供することを目的とする。
【解決手段】吊り対象物60の下面60gに当接され、吊り対象物60の孔60eに連通する孔11aを有する台座部11と、台座部11から立ち上がり、吊り対象物60の側面60aに当接される側立部21と、側立部12から張り出した引掛部13とを備えた吊り治具10である。吊り下げ荷重(矢印A)は、ボルト14による支えだけでなく、側立部12による吊り対象物側面60aへの押しつけにより支えられるので(矢印B)、ボルトへの負荷が低減される。吊り対象物側面への孔形成が不要で、加工が簡単である。
【選択図】図4

Description

本発明は、金型などの吊り対象物を吊り下げる際等に用いる吊り治具に関するものである。
金型などの吊り対象物を移動させる際には、吊り対象物に取り付けた吊り治具や吊りボルトにワイヤー等を引っ掛けて吊り下げることが一般に行われる。
図15は従来の吊りボルト61により吊り下げる様子を表した断面図である。この吊りボルト61は、吊り対象物60の側面60aに設けられたボルト孔60bに、吊りボルト61のネジ部61bを螺合して固定するタイプである。そしてネック部61aにワイヤー62を引っ掛けて吊り下げる。
また図16に示すように、頭部に吊り環65aを備えた吊りボルト65も知られており、吊り環65aにロープ64を結索して吊り下げる。
特許文献1には、図17に示すように、頭部63aから吊り対象物60の側面60aに向かって延出する脚部63cを備えた吊りボルト63が提案されている。図16に示した吊りボルト65では、ロープ64の結索位置から吊り対象物側面60aまでの距離Lが長いために、結索位置に加わった吊り下げ荷重によって、棒状部分65bが曲がる懸念があるが、図17の吊りボルト63では、脚部63cを吊り対象物側面60aに当接させて支えることにより曲がり変形を防止している。
また他の例として、図18に示すように、吊り治具67をボルト66で固定する構成も知られている。この例では、吊り対象物60(図ではベースプレート69上に金型本体68を載置したものを表している)の上面60d側にボルト孔60cを形成し、このボルト孔60cにボルト66によって吊り治具67を固定する。
特開2008−68973号公報
しかしながら上記従来例はいずれも、ボルト61,63,65,66に全荷重が付加されるものであるから、非常に太く丈夫なボルトを用いる必要がある。
また、吊り対象物60の側面60aにボルト孔60bを形成する従来例では(図15〜17)、吊り対象物によっては、側面へのボルト孔の形成加工に非常に手間を要することがある。例えば吊り対象物が平板状のものであるときは、幅の狭い側面への孔加工が要求されるので、加工精度や加工技術において難度なものが求められる。
また作業スペースの制約を解消するという準備段階で、板状物を宙に浮かすように或る程度高く位置させたり、或いは立てた状態にする必要があるが、これらはそもそも板状物に吊り下げ用のボルトを取り付ける以前の準備作業であるから、それ自体に大層な手間を要する。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、吊り対象物の側面へのボルト孔形成が不要であり、しかもボルトへの負荷を低減できる吊り治具を提供することにある。
以下、本発明の理解を容易にする為、図面で用いた符号を適宜付して説明するが、本発明は図示例に限定されるものではなく、符号により発明特定事項が限定されるものでもない。
まず図1,3,4等に示す如く、本発明に係る吊り治具は、吊り対象物60の下面60gに当接され、該吊り対象物60の下面側に開口されているボルト用の孔60eに連通する孔11aを有する台座部11と、
該台座部11から立ち上がり、前記吊り対象物60の側面60aに当接される側立部12と、
前記吊り対象物60から離れる方向に前記側立部12から張り出した引掛部13とを備えたことを特徴とする。
本発明の吊り治具10の使用にあたっては、予め吊り対象物60に対しその下面側に開口するボルト用の孔60eを形成しておく。そして吊り治具10における台座部11と側立部12を、吊り対象物60の下面60gと側面60aに当接し、次いで吊り対象物60の孔60eと吊り治具10の台座部11の孔11aとにボルト14を連通させて、吊り対象物60に吊り治具10を固定する。そしてこの固定された吊り治具10の引掛部13にワイヤー62等を引っ掛け、吊り対象物60を吊り下げる(図4参照)。
このとき、引掛部13に加わった吊り下げ荷重は(図3,4の矢印A)、台座部11と共にボルト14を側方によじる方向に作用する(矢印C)と同時に、側立部12によって吊り対象物60の側面60aを押し付ける方向に作用する(矢印B)。この様に吊り下げる際の荷重(矢印A)は、ボルト14への作用(矢印C)と吊り対象物側面60aへの作用(矢印B)に分散されるので、ボルト14に加わる負荷が小さくなる。従って従来に比べてボルト14の破損の懸念が小さくなる。
吊り対象物の下面側に開口するボルト用孔の形成加工にあたっては、吊り対象物の下面側から孔形成を行うようにしても良いが、これに限らず、吊り対象物の上面側から下面まで貫通する孔を形成することで、下面側に開口した孔を形成するようにしても良い。
そして吊り対象物への孔の形成作業は、上記の通り吊り対象物の下面側から或いは上面側からのいずれかを、作業環境に合わせて自由に選んで実施すれば良いので、側面形成の場合のような手間を要しない。
吊り対象物への吊り治具の取り付けにあたっては、上記の様に、吊り対象物の孔60eと吊り治具10の台座部11の孔11aにボルト14を挿通することにより行われる。これら吊り対象物の孔60eと吊り治具10の孔11aに関しては、いずれか一方または両方にネジ切りし、ボルト14を螺合できるようにすると良い。即ち吊り対象物60の孔60eか、吊り治具10の孔11aのいずれか一方を、ネジ切りのないものとしても良い。他方の雌ネジ(ネジ切り部)によってボルト14を螺合固定することができるからである。
またナットを用いる場合には、吊り対象物の孔と吊り治具の台座部の孔にボルトを貫通させ、ナット止めするようにすれば、固定することが可能である。従ってこの場合は、吊り対象物の孔と吊り治具の孔の両方をネジ切りしないものとすることも可能である。
なおボルトの挿通方向としては、下側から、吊り治具の台座部の孔を経て吊り対象物の孔へと上に向かって挿通するようにしても良いし、或いは上側から、吊り対象物の孔を経て吊り治具の台座部の孔に挿通するようにしても良い。
更に本発明において、前記側立部における前記吊り対象物への当接面12aの横幅(W)が、前記台座部の孔11aの直径(D)よりも大きいことが好ましい。
吊り対象物を吊り下げる態様としては、吊り対象物を水平状態のまま吊り下げるだけでなく、吊り対象物を横に傾けたり、裏返したりすることがある。例えば吊り対象物が金型の場合は、メンテナンスの目的で金型の下側面の検査や手入れをすることがあり、この際に、金型(吊り対象物)を横に傾けるようにして吊り下げることになる。この様な場合においても本発明によれば上記のように、吊り下げ荷重がボルト14及び側立部12の吊り対象物側面60aへの押しつけにより支えられることになるが、更に上記の如く側立部における当接面12aの横幅(W)が台座部の孔11aの直径(D)より大きいものであれば、この側立部の横に広くなった部分が金型(吊り対象物60)の側面を押し付けることになるので(図5の矢印E1参照)、よりしっかりと支えることができる。
本発明の吊り治具においては、前記引掛部が、下面が弧状のネック部13aと、該ネック部の先端に設けられた鍔部13bを備えたものであることが好ましい。なお上記ネック部の下面が弧状であるとは、前記側立部から張り出したネック部において、張り出し方向と交叉する方向の断面について、その下側が弧状となったものを言う(例えば図14参照)。
この吊り治具の場合は、引掛部のネック部にワイヤーやロープを引っかけたとき、ネック部の下面が弧状であるので、角張っている場合と違って、ワイヤー等を痛めない。
また上記引掛部においては、鍔部によって上記ワイヤー等の抜けを防止できる。鍔部の形状としては、ネック部の先端部から放射状に張り出した円盤型や、左右両横に張り出したウイング型、一箇所のみ張り出した凸部型など、様々な形状が可能である。
また本発明においては、前記引掛部が、前記側立部における上方部から張り出しており、該引掛部の下面がフラットである構成としても良い(例えば図9参照)。
上述の様に吊り治具は吊り対象物を持ち上げて移動させるとき等に使用されるものである。この際、場合によっては、フォークリフトを用いて吊り対象物を持ち上げて移動させることがある。この場合に、上記の様に引掛部の下面がフラット(平らな面)であると、フォークリフトのアーム部に上記吊り治具の引掛部を載せるようにして、吊り対象物を持ち上げることも可能である。
本発明に係る吊り治具によれば、ボルトの力だけに頼らずに吊り下げ荷重を支えることができるので、ボルトへの負荷を低減できる。加えて、本発明の吊り治具は吊り対象物の下面側或いは上面側からボルトを通して固定する構成であることから、吊り対象物に対するボルト用の孔の形成を下面側或いは上面側から行うことができ、側面へのボルト孔形成が不要であるので、手間を要しない。
本発明の実施形態1に係る吊り治具を表す斜視図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は斜め下方からの斜視図である。 実施形態1の吊り治具を表す図であり、(a)はその側面図、(b)はその底面図、(c)はその正面図((a)の右側から見た図)である。 実施形態1の吊り治具を吊り対象物に取り付けた様子を表す断面図である。 実施形態1の吊り治具の使用状態を表す側面図である。 実施形態1の吊り治具を用いて吊り対象物を横に吊り下げた様子を表す説明図である。 実施形態1の吊り治具を取り付けた吊り対象物の全体を表す斜視図である。 本発明の実施形態2に係る吊り治具を吊り対象物に取り付けた様子を表す断面図である。 本発明の実施形態3に係る吊り治具を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその底面図、(c)はその正面図((a)の右側から見た図)である。 本発明の実施形態4に係る吊り治具40を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は斜め下方からの斜視図である。 実施形態4の吊り治具の図であり、(a)はその側面図、(b)はその底面図、(c)はその正面図((a)の右側から見た図)、(d)は(a)に示すF−F矢視断面図である。 実施形態4の吊り治具を吊り対象物に取り付けた様子を表す断面図である。 本発明の実施形態5に係る吊り治具を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は斜め下方からの斜視図である。 (a)は実施形態5の吊り治具の側面図、(b)は(a)に示すI−I矢視断面図である。 (a)は実施形態1〜3の吊り治具における引掛部のネック部をその長手方向から見た断面図であり、(b)は他の形態のネック部の同断面図、(c)は更に他の形態のネック部の同断面図である。 従来の吊りボルトにより吊り対象物を吊る様子を表す一部断面側面図である。 従来の吊りボルトにより吊り対象物を吊る様子を表す一部断面側面図である。 従来の吊りボルトにより吊り対象物を吊る様子を表す一部断面側面図である。 従来の吊りボルトにより吊り対象物を吊る様子を表す側面図である。
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る吊り治具10を表す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は斜め下方からの斜視図である。図2の(a)は、この実施形態1の吊り治具10の側面図、(b)は該吊り治具10の底面図、(c)は該吊り治具10の正面図((a)の右側から見た図)である。
吊り治具10は、吊り対象物の下面に当接される台座部11と、この台座部11から立ち上がる側立部12と、この側立部12から外側に張り出した引掛部13とを備える。
台座部11は、吊り対象物の下面側に形成されるボルト用孔と連通する孔11aを有する。この孔11aは、円筒状であって、後述のボルト14のネジ部14bを挿通可能な大きさとなっている。孔11aの内面にはネジ山が形成されていない。
側立部12は台座部11の端部から図のY軸方向に立ち上がる。側立部12における吊り対象物側の面(当接面12a)は平らであり、この当接面12a全面が吊り対象物の側面に当接できるようになっている。当接面12aの横幅W(Z軸方向)は、上記台座部11の孔11aの直径Dよりも大きい。例えば孔11aの直径Dが13mmに対して当接面12aの横幅Wが25mmである。
引掛部13はネック部13aと鍔部13bからなる。ネック部13aは、側立部12の中央から垂直に外側に張り出している(X軸方向)。ネック部13aは円柱状であり、この先端に円盤状の鍔部13bが位置する。なお上記ネック部13aを軸方向から見た断面を図14の(a)に示す。
なお吊り治具10の素材としては十分な強度を備えたものであればいずれでも良く、金属の他、合成樹脂等であっても良い。
図3は実施形態1の吊り治具10を吊り対象物60に取り付けた様子を表す断面図である。
吊り治具10を吊り対象物60に取り付けるにあたっては、予め吊り対象物60に対して、下面側に開口したボルト孔60eを形成しておく。このボルト孔60eの形成加工は、吊り対象物60の上面側からドリル等により行うと良く、下面60gまで貫通した孔とすることで、下面側に開口させる。このボルト孔60eはネジ切りしたものとし、ボルト14を螺合可能とする。
上記の様にボルト孔60eの形成においては、平板状の吊り対象物60に対して上面側から行えるので、吊り対象物60を強固に固定する必要がない。また吊り対象物60を作業台に載せたままで操作でき、作業スペース確保のために吊り対象物60を持ち上げる必要もない。従ってボルト孔60eの形成作業が簡単である。
吊り対象物60への吊り治具10の取り付けにあたっては、吊り対象物60の端部における下面60gと側面60aに、吊り治具10の台座部11の上面11bと側立部12の当接面12aを沿わすように当接する。次いでボルト14を、台座部11の孔11aと吊り対象物60のボルト孔60eに連通させるようにして、ボルト孔60eに螺合する。これにより吊り治具10が吊り対象物60に固定される。
吊り治具10は、吊り対象物60の四隅近傍の4箇所にそれぞれ取り付ける(図6:実施形態1の吊り治具10を吊り対象物の4箇所に取り付けた様子を表す斜視図)。なお吊り治具10の取付個数や位置は図6の例に限るものではなく、吊り下げる際のバランスや吊り対象物の重量等に応じて、適宜個数や取付位置を設定すると良い。
こうして取り付けられた吊り治具10は、吊り対象物60の側面60a及びこれに続く下面60gに位置し、吊り対象物60の上面には位置しない。従って、吊り対象物60の上側に構造体がある場合にも、吊り治具10は構造体の邪魔にならない。
これについて具体的に説明する。例えば吊り対象物がベースプレート上に金型本体を固定した状態のものでは、吊り治具の取付はベースプレートに対して行うことになる。この場合に、図18に示す従来例では、ベースプレート69の上面60dに吊り治具67が位置するので、ベースプレート69上の金型本体68の邪魔にならないようにするには、横方向に大きなベースプレート69にする必要がある。このため金型が全体として大きなものになってしまう。しかし実施形態1の吊り治具10は、上記の様に、吊り対象物60(ベースプレート等)の上面には位置しない構成であるので、ベースプレート上の金型本体の邪魔になることがない。従って、金型全体をコンパクトに構成することが可能である。
次に吊り治具10を用いて吊り対象物60を吊り下げる場合について説明する。
図4は実施形態1の吊り治具10の使用状態を表す側面図である。
吊り対象物60を吊り下げる際には、まず吊り治具10における引掛部13のネック部13aに、ワイヤー62のリングを引っ掛ける。そしてワイヤー62を引き上げる(矢印A、Y軸方向)。尚このとき鍔部13bによってワイヤー62が抜けが防止される。またネック部13aは軸方向から見た断面形状が円形であるので、ワイヤー62を痛めない。
ワイヤー62の引き上げにより吊り治具10の引掛部13に加わった吊り下げ荷重(図3,4の矢印A)は、台座部11と共にボルト14を側方によじようとする方向に作用する(矢印C)。これと同時に、吊り下げ荷重(矢印A)は、側立部12によって吊り対象物60の側面60aを押し付けるように作用する(矢印B)。この様に吊り下げ荷重は、ボルト14に向けられるだけでなく、側立部12による吊り対象物側面60aへの押し付け方向に向けられるので、ボルト14に加わる負荷が低減される。
次に吊り対象物60を横吊りする場合について述べる。
図5は、実施形態1の吊り治具10を用いて吊り対象物60を横に吊り下げた様子を表す説明図である。なお図5に示す状態は、図4における吊り対象物60を90°回転させ、吊り治具10の下面側が正面に向いた状態である。
吊り対象物60が90°回転すると、吊り治具10には幅方向(Z軸方向)に吊り下げ荷重が加わる。この吊り下げ荷重(矢印A)は、ボルト14によって支えられると共に、吊り治具10の側立部12が吊り対象物60の側面60aを押し付けることで支えられる(矢印E1)。なおこの側立部12による押しつけは、吊り下げたときに上側に位置する部分(矢印E1)によりなされる。殊に吊り治具10の側立部12は横幅Wが十分広いので、しっかりと吊り対象物側面60aを押し付けて支えることができる。
この様に横吊りした場合においても、吊り下げ荷重が側立部12による押し付けで支えられるので、ボルト14に過度な負担をかけずに吊り下げることができる。
なお図5に示す場合とは逆方向に横吊りする場合(図5における下側に向かって吊り下げ荷重が作用する場合)は、矢印E2で示すように、吊り下げたときに上側に位置する側立部12の部分で、吊り対象物側面60aを押し付けて支えることになる。
横吊りの要請があるケースとしては、例えば吊り対象物が金型の場合が挙げられ、金型(吊り対象物60)を横吊りして該金型の下側面の検査や手入れをする。
<実施形態2>
図7は本発明の実施形態2に係る吊り治具20を、吊り対象物60に取り付けた様子を表す断面図である。なお図1〜3と同一の符号を付した箇所は、図1〜3の例と同じ構成部分である。
上記実施形態1では台座部11の孔11aの内面にネジ山のないものを示したが、実施形態2の吊り治具20においては、台座部11の孔11cがネジ切りしたものであり、ボルト14と螺合できるようになっている。また吊り対象物60に形成される孔60fの内面はネジ山のないものである。他の構成については実施形態1と同様である。
実施形態2の吊り治具20を吊り対象物60に取り付けるにあたっては、ボルト14を吊り対象物60の孔60fに上から差し込んで、吊り治具20の孔11cに螺合し、吊り治具20を吊り対象物60に固定する。
なお吊り対象物60の孔60fとしては、ネジ切りしたものを用いても良い。この場合はボルト14を上から、下からいずれの側から差し込んでも固定可能である。
実施形態2においても、上記実施形態1と同じく、吊り下げ荷重(矢印A)が、ボルト14だけでなく、吊り対象物側面60aへの側立部12による押し付けで支えられるので(矢印B)、ボルト14に加わる負荷が低減される。また吊り対象物60にボルト挿通用の孔60fを形成する作業が簡単である。
ところで実施形態2では、吊り対象物60に吊り治具20を取り付けるためのボルト14の頭部14aが、吊り対象物60の上面に突出することになる。しかし、ボルト頭部14aだけであるので、図18の従来例のように吊り治具67が上面側に位置する場合に比べて、邪魔にならない。
<実施形態3>
図8は、本発明の実施形態3に係る吊り治具30を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその底面図、(c)はその正面図((a)の右側から見た図)である。なお図1〜3と同一の符号を付した箇所は、図1〜3の例と同じ構成部分である。
上記実施形態1では、台座部11に1つの孔11aを設けた吊り治具10を示したが、実施形態3では、台座部30に2つの孔31a,31bが設けられている。他の構成は実施形態1と同様である。
実施形態3では、2つの孔31a,31bを通してボルトで吊り対象物に吊り治具30を固定することができるので、より強固に固定することができる。
<実施形態4>
図9は、本発明の実施形態4に係る吊り治具40を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は斜め下方からの斜視図である。図10は該実施形態4の吊り治具40の図であり、(a)はその側面図、(b)はその底面図、(c)はその正面図((a)の右側から見た図)、(d)は(a)に示すF−F矢視断面図である。図11は、この吊り治具40を吊り対象物60に取り付けた様子を表す断面図である。なお図1〜3と同一の符号を付した箇所は、図1〜3の例と同じ構成部分である。
吊り治具40は、吊り対象物60の下面60gに当接される台座部41と、この台座部41の上端部から図のY軸方向に立ち上がる側立部12と、この側立部12から外側(X軸方向)に張り出した引掛部43とを備える。
台座部41は、吊り対象物60の下面側に形成されるボルト用孔60eと連通する孔41aを有する。該孔41aは、大きさ違いで2段になったものであり、上側の孔部分41a1はボルト14のネジ部14bを挿通でき且つ頭部14aが入らない大きさであり、下側の孔部分41a2はボルト14の頭部14aが入る大きさである。なおこの孔41aの内面はネジ切りされていない。台座部41は、ボルト14の頭部14aが収容できるほどに厚み(G)があるものとなっている。
図9に示すように、引掛部43は、側立部12の上方部から図のX軸方向に張り出した引掛本体43aと、この引掛本体43aの先端部において両側(Z軸方向)に突出したウイング43bからなる。引掛部43(引掛本体43a及びウイング43b)の下面43cはフラット(平ら)である。
吊り対象物60への吊り治具40の取り付けにあたっては、図11に示すように、吊り対象物60の端部分における下面60gと側面60aに、吊り治具40の台座部41の上面11bと側立部12の当接面12aを当接し、続いてボルト14を台座部41の孔41a及び吊り対象物60の孔60eに下側から通して螺合する。これにより吊り治具40が吊り対象物60に固定される。
次に実施形態4の吊り治具40を用いて吊り対象物60を持ち上げる場合について説明する。
ワイヤーやロープを用いて吊り下げる場合には、吊り治具40における引掛部43の引掛本体43aにリング状にしたワイヤーを掛ける。なおワイヤーはウイング43bによって抜けが防止される。そしてワイヤーを引き上げることで、吊り対象物60を吊り下げる。
フォークリフトを用いて持ち上げる場合には、吊り治具40の引掛部43の下側に、フォークリフトのアーム部を差し入れ(図11の矢印J)、該アーム部を上昇させることで、吊り対象物60を持ち上げる。このとき、引掛部43の下面43cがフラットであるので、フォークリフトのアーム部に比較的安定して引っ掛かけることができる。また台座部41は厚み(G)が厚いので、台座部41の底から引掛部43の下面43cまでの高さ(H)が十分に高くなり(図10参照)、フォークリフトのアーム部を差し入れやすい。
ワイヤーを用いる場合、フォークリフトを用いる場合のいずれにおいても、吊り治具40を引き上げた際には、上記と同様に、引き上げ荷重が(矢印A)、ボルト14による支える力と(矢印C)、側立部12による吊り対象物側面60aへの押し付けで支える力(矢印B)に分散されるので、ボルト14に加わる負荷が低減される。
また本実施形態4においても、吊り対象物60に対するボルト用の孔60eの形成加工が簡単である。
<実施形態5>
図12は、本発明の実施形態5に係る吊り治具50を示す図であり、(a)は斜め上方からの斜視図、(b)は斜め下方からの斜視図である。図13の(a)はこの吊り治具50の側面図、(b)は(a)に示すI−I矢視断面図である。なお図1〜3,9,10と同一の符号を付した箇所は、図1〜3,9,10の例と同じ構成部分である。
実施形態5の吊り治具50における引掛部53は、側立部12の上方部から張り出した引掛本体53aと、この引掛本体53aの先端部において下側に突出した凸部53bからなる。他の構成は上記実施形態4と同じである。
実施形態5においても、吊り治具50の引掛部53にワイヤー等を引っ掛けて、吊り治具50を取り付けた吊り対象物を吊り下げるようにすると良い。このとき、上記と同様に吊り下げげ荷重が、吊り対象物側面への側立部12による押し付け力に分散されるので、吊り治具50を吊り対象物に固定するボルト14に対する負荷が低減される。
また本実施形態5においても、吊り対象物に対するボルト用の孔の形成加工が簡単である。
<他の実施形態>
実施形態1〜3では、引掛部13のネック部13aとして円柱状のものを示したが(図
14(a))、図14の(b)や(c)に示すように、半円形や、一部切り欠いた円形などであっても良い。これらの場合も、下面側が弧状であるので、ネック部にワイヤーを引っ掛けたときにワイヤーを痛める虞がない。
また吊り治具の引掛部の形状としては、上記実施形態の他、鈎型のフックなどであっても良い。
以上、本発明に係る吊り治具に関して、例を示す図面を参照しつつ具体的に説明したが、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
なお吊り対象物60に形成するボルト用の孔として、上記実施形態では下面から上面まで貫通する孔を示したが、貫通せずに行き止まりのある孔としても良い。但し、下面側に開口する孔とする。
10,20,30,40,50 吊り治具
11,31,41 台座部
11a,11c,31a,31b,41a 台座部の孔
11b 台座部の上面
12 側立部
12a 当接面
13,43,53 引掛部
13a ネック部
13b 鍔部
14 ボルト
14a 頭部
14b ネジ部
43a,53a 引掛本体
43b ウイング
43c 引掛部の下面
53b 凸部
60 吊り対象物
60a 吊り対象物の側面
60e 吊り対象物のボルト孔
60f 吊り対象物の孔
60g 吊り対象物の下面
62 ワイヤー

Claims (4)

  1. 吊り対象物の下面に当接され、該吊り対象物の下面側に開口されているボルト用の孔に連通する孔を有する台座部と、
    該台座部から立ち上がり、前記吊り対象物の側面に当接される側立部と、
    前記吊り対象物から離れる方向に前記側立部から張り出した引掛部と
    を備えたことを特徴とする吊り治具。
  2. 前記側立部における前記吊り対象物への当接面の横幅が、前記台座部の孔の直径よりも大きい請求項1に記載の吊り治具。
  3. 前記引掛部は、下面が弧状のネック部と、該ネック部の先端に設けられた鍔部を備えたものである請求項1または2に記載の吊り治具。
  4. 前記引掛部は、前記側立部における上方部から張り出しており、該引掛部の下面がフラットである請求項1または2に記載の吊り治具。
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