JP2011073550A - 車両の分離された室の連結具 - Google Patents

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Abstract

【課題】貨物自動車の運転室または荷室の移動を妨げないように、運転室と荷室とを脱着可能に連結し、運転室と荷室との相互間の移動やコミュニケーションを可能にする。
【解決手段】運転室1の後壁と、荷室2の前壁を刳り貫いて設けられた運転室開口部と荷室開口部に、運転室封縁部10と荷室封縁部20が取り付けられる。運転室1が回動して荷室2の壁に接合され、これにより、運転室封縁部10と荷室封縁部20とが連結される。運転室封縁部10と荷室封縁部20が離脱すると、運転室1が荷室2から離脱する。
【選択図】図1

Description

本発明は貨物自動車における運転室と荷室など、一方あるいは双方が移動する室からなる車両の、室と室の内部での行き来や会話ができ、雨漏りなどを防ぎながら、着脱可能に連結する連結具に関する。
従来の分離された室の連結具には、トレーラーおよび貨物自動車に関するものがある(特許文献1参照)。
特開平6−144302
貨物自動車は、運転室と貨物を積む荷室とに分離し、荷室は幅広い空間を備えて、多くの荷物を積載して運ぶことが可能であるが、乗車人数は運転席に2〜3人に限られていた。しかし、車椅子が必要な人を車椅子とともに乗車させる介護車両や、調理設備を備えた車両、キャンピングカーなどでは、様々な設備を備えた広い空間に、車両が走行しているときにも人が乗車できる車両が求められていた。
また、従来の乗用車では、セダンで5人、バンやワンボックスカーでは10人前後の乗車が可能であるが、座席が確保されるのみで、それらの乗用車に、キャンピングカーや介護車両や、ケータリングカーのような機能を加えるには、狭い空間をいかに有効に使うかという問題があり、必ずしも快適な乗車スペースや、居住空間や作業スペースが確保されてはいなかった。
さらに、従来の貨物自動車は、運転室と荷室は完全に分離して別体につくられているため、運転室から荷室内部へ移動するには一度運転室の外に出て、荷室後部にある出入り口を通る必要があり、頻繁に運転室から荷室へ移動する必要がある宅配便などの業務では、運転室を出ることなく、荷室へ移動ができれば、非常に便利である。
バンやワンボックスカー以上の空間を備えた、人が乗車できる車両としては、1トントラックをベースとして、運転室後壁を取り除き、運転室と一体化したボディを新たに備える方法が用いられていたが、非常にコストが多くかかっていた。
また、ボンネットタイプのトラックを除く、すべての2トン以上のトラックでは、運転室全体を前方へ回動させて、運転席および助手席の下部に収められたエンジンの修理やオイル交換などを容易に行うことができるが、上記のように運転室と一体化したボディをつくりつけると、運転室を回動させることは不可能となり、せっかく備わっていたチルト機能を失うことを余儀なくされていた。
上記課題を解決するため、本発明は、車体に設けられ、互いに完全に分離された、一方に対して他方が移動可能な第一室および第二室と、上記第一室が第二室に対向する箇所の一部または全部に設けられた第一室開口部と、上記第二室が第一の室に対向する箇所の一部または全部に設けられた第二室開口部と、上記第一室の開口部の周縁の上縁及び側縁に設けられ、当該第一室から外に突出する第一室封縁部と、上記第二室開口部の周縁の上縁及び側縁に設けられ、当該第二室から外に突出する第二室封縁部であって、これら第一室封縁部と第二室封縁部とは重なり合い、上記第一室または第二室の移動に伴って、第一室封縁部は第二室封縁部から離脱するようにした。
上記により、互いに完全に分離していた運転室と荷室を連結することが可能になり、荷室を乗車空間として利用することが可能になる。これにより、運転室にいる人と荷室にいる人が会話をすることや、外へ出ることなく運転室から荷室へ、荷室から運転室への出入りが可能になる。
また、貨物用の荷室を活かすことで、広い空間を備えたキャンピングカーや、介護車両、ケータリングカーなどの特殊車両を低コストで製作することができる。また、運転室と荷室の連結部分は互いに重なり合うため、雨が降っていても、雨が連結部分から車両内部に入ることはない。
さらに、運転室と荷室を着脱可能に連結するため、連結を解除すれば、キャブオーバー型貨物車両がもともと備えていた、運転室を前方へ回動する機能を残すことができ、運転室の下にあるエンジンのチェック、修理、オイル交換等を容易に行うことができる。
貨物自動車などの運転室後壁と荷室前壁を刳り抜き、本件発明である連結具で運転席(キャブ)と荷室を離脱可能に一体化して連結させることにより、本来乗車スペースではなかった荷室を乗車空間として使用することができる。これにより、キャンピングカーや介護車両、ケータリングカーなどの車両を低コストで製作することができる。
(1)車両の分離された室の連結具の構成
図1および図2は、この発明の一実施の形態に係る、車両の分離された室の連結具Aの全体を示している。この車両の分離された室の連結具Aは、運転室封縁部10(第一封縁部)と、荷室封縁部20(第二封縁部)とからなる貨物自動車用のものであり、この貨物自動車は、運転室1(第一室)および荷室2(第二室)を備えている。この車両の分離された室の連結具Aは、荷室2(第二室)に対向する運転室1(第一室)の後壁の一部を刳り抜いて設けられた運転室開口部11(第一室開口部)と、運転室1と対向する荷室2の壁の一部を刳り抜いて設けられた荷室開口部21(第二室開口部)に設置される。
(2)運転室封縁部10(図3〜図7)
図3は運転室封縁部10の外観を、図4は運転室封縁部10の構成物の分解図を示している。運転室封縁部10(第一封縁部)は、図4で示されるように、金属封縁部12とゴム封縁部13と固定枠14とリベット15と緩衝部16と下縁封縁部17とから構成されている。
運転室開口部11は、運転室1の後壁の中央を、略方形状にサンダー等で刳り抜いて形成されている。この運転開口部11の上縁および左右両側縁には、図3に示されるように、金属封縁部12が運転席1の後方外側へ突出するように溶接で取り付けられている。この金属封縁部12は下辺のない方形枠状の板体で、鉄製など可撓性を有さない素材からなり、運転室開口部11の左右両側縁及び上縁に沿って直線状で運転室開口部11に溶接で固定されている。
この金属封縁部12の両側縁下部前端には、金属封縁部12本体に対しほぼ直角に外側へ開くように折り曲げられて、返し12aが形成されている。この返し12aは、幅3センチメートル程度で、金属封縁部12の左右両側縁前端の中央から下部に向かって取り付けられている。この返し12aは金属封縁部12と一体形成されてもよいし、金属封縁部12とは別の素材から形成されてもよい。この返し12aによって雨やゴミなどが、運転室1および荷室2の内部に入るのが防がれる。
図5および図6は、運転室封縁部10の上縁と側縁の断面斜視図を示す。上記金属封縁部12の外面には、ゴム封縁部13が重ねられて積層され、このゴム封縁部13のさらに外面には固定枠14が重ねられて積層され、複数のリベット15…が固定枠14上面、ゴム封縁部13、金属封縁部12を貫通して、金属封縁部12の下面まで達し、これらゴム封縁部13、固定枠14は金属封縁部12に積層されて固定される。
上記ゴム封縁部13は金属封縁部12より前後左右ともにやや大きい長方形状をした、可撓性または弾性をもつ素材からなる。このゴム封縁部13は金属封縁部12の中央付近から後方を覆い、金属封縁部12の後縁よりもさらに後方に突出し、かつ外側へ開いて広がり、傾斜し湾曲している。ゴム封縁部13によって雨やゴミ、排気ガスなどが運転室1および荷室2の内部に入るのが防がれる。
上記固定枠14は前後幅が狭く、左右が金属封縁部12とほぼ同じ長さをしている鉄製の板体で、金属封縁部12、ゴム封縁部13と同じ下辺のない方形枠状をしている。この固定枠14は、金属封縁部12とゴム封縁部13が重なっている部分の中央の位置で固定されている。上記リベット15…は、固定枠14の外面の長手方向にそって一定間隔で複数嵌着されている。
上記金属封縁部12の内側、ほぼ中央の位置に、長手方向にそって細長い緩衝部16が接着されている。この緩衝部16は、断面が略正方形をした細長いクッション性のあるウレタン素材のスポンジで、図5に示されるように金属封縁部12の内側に嵌着されたリベット15…がほぼ半分隠れる位置から前方(奥)に接着されている。緩衝部16により、運転室封縁部10と荷室封縁部20が重なって連結した際に、双方の破損を防ぐことができる。
図7は下縁封縁部17の断面を示す。運転室開口部11の下縁全体の上面には、板状の下縁封縁部17が運転席1の後方(外方)へ突出するように水平に取り付けられている。この下縁封縁部17は、図7に示されるように、下縁封縁部17aと、下縁ゴム封縁部17bと、支持板17cとリベット15…とからなる。
上記支持板17cは、運転室開口部11の下縁とほぼ同じ幅で、左右に細く伸びた長方形状の鉄製の板体である。この支持板17cは、運転室開口部11の下縁から外側に突出するように溶接で取り付けられて固定されている。
上記支持板17cの上には、下縁ゴム封縁部17bが密着して接合戴置され、さらにその上に下縁封縁部17aが密着して接合戴置される。下縁ゴム封縁部17bは、前後幅が約30センチ、左右幅が運転室開口部11の下縁の長さよりもやや短いゴム製の板体で、支持板17cの上に積層される。下縁封縁部17aは下縁ゴム封縁部17bとほぼ同一形状のアルミ製の板体で、下縁ゴム封縁部17bの上に積層される。この下縁封縁部17aの後端部分は垂直下方向に折れ曲がって端片17dが形成されている。この端辺17dは下縁ゴム封縁部17bの後端を隙間なく覆っている。
支持板17cと下縁ゴム封縁部17bと下縁封縁部17aとが密着している部分には、長手方向にそって一定間隔で複数のリベット15…が穿たれ、貫通され、脱着不能に固定されている。下縁ゴム封縁部17bがゴム製であることにより、運転室1と荷室2が連結した場合に、荷室封縁部20の下縁と下縁封縁部17とが接触しても、破損や異常音が生じない。
(3)荷室封縁部20(図8〜図12)
図8および図9は、荷室封縁部20の全体と、荷室封縁部20の分解図を示している。荷室封縁部20は、金属開口枠22と金属封縁部23と下縁封縁部24と緩衝部25、26とから構成されている。荷室開口部21は、運転室1と対向する荷室2の壁の中央が、運転開口部11よりやや小さい大きさでほぼ正方形にサンダー等で刳り抜いて形成されている。
上記荷室開口部21の内側全体には、荷室開口部21と同じ大きさの金属開口枠22が取り付けられている。この金属開口枠22は荷室2の表面からやや突出しており、この金属開口枠22の左右外側及び上外側の、荷室2の外面(前面)には、鉄製の板体の金属封縁部23が溶接で固定されている。
上記金属開口枠22は鉄製で、断面が厚さ約2センチメートルの長方形状の金属パイプが方形枠状に組まれている。この方形枠状の四辺は、荷室開口部21の上縁、両側縁および下縁の各辺と荷室開口部21の内面に対して隙間なく覆って溶接されている。この金属開口枠22は荷室開口部21の内側(後方)には突出せず、外側(前方)にやや突出して固定される。
荷室開口部21の前方外側に突出した金属開口枠22の周縁には、やや隙間をおいて上縁および側縁にそって金属封縁部23が設けられている。この金属封縁部23は、荷室2の表面に対して起立する状態で突出しており、この金属封縁部23は上記左右及び上の三辺が互いにつながって、下辺のない方形枠状となっていて、金属封縁部23の各辺は、上記金属開口枠22に対しては一定間隔の隙間が形成されている。この隙間に、金属封縁部23の後端が内側に折れ曲がって、荷室2の前壁に溶接とリベット15…で固定されている。
上記金属封縁部23の左右両下端は水平ではなく、斜めになっている。これにより、運転室1と荷室2が異なる振動をしても、運転室封縁部10の側縁の左右両下端や下縁封縁部17などが、金属封縁部23の左右両下端と接触せず、これらの破損や異常音などが生じない。
図10および図11は荷室封縁部20の上縁の断面図と側縁の断面図を示す。上記金属封縁部23の上縁から側縁中央へかけての前端には、図10に示されるように、返し23aが形成されている。この返し23aは金属封縁部23の先端縁に対しほぼ直角に外側へ開くように折り曲げて形成されており、金属封縁部23の上縁から側縁の中央まで長手方向にそって取り付けられ、中央から下方には形成されていない。これにより、運転室1と荷室2が連結した際に、返し12aと返し23aが当たらず、異常音も発生しない。
上記返し23aは金属封縁部23とは別に形成されて、溶接などで固定されてもよいし、金属封縁部23と一体形成されてもよい。
図12は下縁部24の断面図を示す。下縁封縁部24は、支持板24a、下縁ゴム封縁部24b、リベット15とから構成されている。
上記金属開口枠22の下辺の荷室2の表面から突出した下面には支持板24aが、溶接とリベット15…で固定されている。この支持板24aは金属開口枠22の下辺とほぼ同じ長さの金属製の板体で、支持板24aの後方ほぼ半分が金属開口枠22の下面に溶接され、前方ほぼ半分が金属開口枠22から前方へ突出し露出している。
上記支持板24aの前方下面には、板状の下縁ゴム封縁部24bが積層されリベット15で固定されている。下縁ゴム封縁部24bは支持板24aとほぼ同じ長さで、前後幅は支持板24aよりやや大きく、可撓性および弾性をもつゴム製の板体である。下縁ゴム封縁部24bは支持板24aとともに穴を穿たれ、複数のリベット15が貫通されて固定され、支持板24aの前端から前方へさらに突出し、露出している。この下縁ゴム封縁部24bによって、下縁封縁部17が外部から密封され、下から雨風やゴミの侵入が防がれる。
上記金属封縁部23の上面から側面の上方にかけては、図10に示されるように、緩衝部25が接着されている。この緩衝部25は断面矩形状の細長いウレタン製のクッション材で、返し23aと荷室2の間の空間を隙間なく埋めて接着されている。この緩衝部25の上下幅は、返し23aよりやや大きくなっている。
上記金属封縁部23の両下端の左右外側には、緩衝部26が接着されている。この緩衝部26は、緩衝部25と同じ素材で、緩衝部26よりも大きい矩形状の断面をした縦長の直方体で、場合によって荷室2の表面に対しても接着される。
上記緩衝部25および26により、荷室封縁部20に運転室封縁部10が近付いて連結した際に、金属封縁部12や返し12aなどが荷室封縁部20周辺の壁と接触したり、運転室1と荷室2が異なる振動をしても、荷室2の壁や金属封縁部23や返し23aなどに直接接触せず、損傷や異常音が生じない。
(4)車両の分離された室の連結具による作用および効果
まず、運転室封縁部10と荷室封縁部20が連結していない場合について説明する。図1は、車両の分離された室の連結具Aを取り付けた車両の運転室1が荷室2から離脱した状態を示している。運転室1は荷室2から分離して、運転室は前下向きに傾いている。
運転室1に取り付けられた運転室封縁部10のゴム封縁部13は荷室2の前壁の表面から離れている。下縁封縁部17は金属開口枠22の下縁から離れている。
次に、運転室封縁部10と荷室封縁部20が連結する場合について説明する。
図2は車両の分離された室の連結具Aが取りつけられた車両において、運転室1と荷室2が連結している状態を示している。図1のように、運転室1が回動して荷室2から離脱した状態にある運転室1を持ち上げて後方へと徐々に下降回動させていくと、運転室1の回動にともない、運転室1の下縁封縁部17が徐々に降りて、下縁封縁部17の後端が金属開口枠22へと近づく。
図13は運転室封縁部10(第一封縁部)と荷室封縁部20(第二封縁部)が連結している状態の上縁の断面図を示す。運転室1が荷室2の方向へさらに回動すると、ゴム封縁部13の下端が荷室開口部21周辺の荷室2の壁に接触し、荷室封縁部20周縁の外側を覆って重なる。さらに運転室1が回動して降りると、図13のように、外側へ開いていたゴム封縁部13が運転室1の重みに押さえられて撓むことにより、荷室2の表面との接触面積が増加する。
このとき、上記金属封縁部12が可撓性および弾性を有さず、剛性を有していることと、その突出量がゴム封縁部13よりも少ないこと、および運転室封縁部10が荷室封縁部20より突出量が大きいことにより、ゴム封縁部13がほぼ直角に外側に曲げられ、ゴム封縁部13の内側と荷室2の荷室封縁部20周辺の壁とが密着する。
運転室1は荷室2に対して車両の走行方向側にあり、荷室2に対して運転室1が回動移動する。したがって、運転室封縁部10は車両の走行方向側にあり、回動移動する室側にある。運転室封縁部10は荷室封縁部20の外側にあるので、車両の走行または運転室1の回動移動によっても、雨水やゴミなどが入りにくくなる。また、上記のように運転室封縁部10(第一封縁部)が荷室封縁部20(第二封縁部)を外側から覆って密接することにより、車両内部や運転室封縁部10、荷室封縁部20の内部への雨やゴミの侵入が防がれ、洗車時の水および洗剤や走行中の排気ガスや外気などの液体、固体、粉粒体、気体の侵入が防がれる。
また、上記のように、運転室1は車両の走行方向側にあり、荷室2に対して運転室1が回動移動する。したがって、運転室1に設けられた下縁封縁部17は、車両の走行方向側にあり、回動移動する室側にある。これにより、走行方向前方から飛んでくる雨水、ゴミなどが入りにくくなる。また、運転室1の回動移動にあたって、下縁封縁部17がじゃまにならない。運転室1の上からの回動下降によって、下縁封縁部17は荷室開口部21の金属開口枠22の下辺上面に支障なく乗る。下縁封縁部17は荷室2側に設けられてもよい。
上記のように運転室1と荷室2が連結している場合、図13に示されるように、金属封縁部12の内側に接着された緩衝部16は、荷室2の金属封縁部23の上縁から側縁にかけて取り付けられた返し23aと密着する。また、返し23aと金属封縁部23の間に接着された緩衝部25は金属封縁部12と密着する。これにより、運転室封縁部10が荷室封縁部20に重なり、ほぼ隙間なく覆って荷室2の壁と連結する。
図14は運転室封縁部10と荷室封縁部20が連結している状態の側縁の断面図を示す。上記のように運転室1と荷室2が連結し、運転室封縁部10が荷室封縁部20を覆って荷室封縁部20の外側に重なっている場合、運転室1の返し12aは荷室封縁部20の側縁下方に接着している緩衝部26を押さえつけながら密着し、荷室2の壁を圧接する。
ゴム封縁部13と荷室2の壁の間から雨が入った場合に、返し23aと金属封縁部23と荷室2の表面で形成される溝および緩衝部25が雨水を排水し、運転室封縁部10および荷室封縁部20、運転室1および荷室2の内部への雨の侵入を防ぐ役割をもつ。また、返し12aも、横から激しい雨によって、ゴム封縁部13と荷室2の間から雨水などが侵入した場合に、運転室封縁部10および荷室封縁部20の内部への雨の侵入を防ぐ役割をもつ。
図15は運転室封縁部10と荷室封縁部20が連結している状態の下縁の断面図を示す。上記のように運転室1と荷室2が連結しているとき、図15のように、下縁封縁部17が下縁封縁部24を覆い、かつ荷室開口部21の金属開口枠22の下縁の上面に積層する。このとき、下縁封縁部17aの後端に設けられた端片17dが金属開口枠22の下縁内側の面と係合して、走行時車両が振動しても、下縁封縁部24の振動を防ぐことができ、運転室開口部11と荷室開口部21とのずれが防がれる。
また、運転室1が回動して連結する際に、運転室1の下部が下縁ゴム封縁部24bを押し下げ、接触しながら下へ回動する。これにより、図15に示されるように、連結したときには、下縁ゴム封縁部24bと運転室1の下方の壁が接触した状態になり、荷室封縁部20の内部が密閉される。以上のように、上記運転室封縁部10は外側に、上記荷室封縁部20は内側に、互いに重なり合って連結する。
次に、運転室1を荷室2から離脱させる場合について図1および図2に基づき説明する。
運転室1を荷室2から分離させる場合は、運転室1を走行方向へ回動させる。この場合、まず荷室2の壁に密着していたゴム封縁部13の上縁が荷室2から分離し、同時に金属開口枠22の下縁上面に重なっていた下縁封縁部17が運転室1の回動に伴って持ち上げられる。
さらに運転室1を走行方向へ沿って前下向きに回動させると、ゴム封縁部13の側縁と荷室封縁部20が完全に分離し、運転室封縁部10が上向きに持ち上げられる。以上のように、上記運転室1の移動に伴って、運転室封縁部10は荷室封縁部20から離脱し、連結が解除される。さらに、車両の前輪上方に備えられたエンジン部分が露出し、これによりエンジンの整備や修理を容易に行うことができる。
上記に述べたように、車両の分離された室の連結具Aを備えることにより、運転室1と荷室2を脱着自在に連結することができる。これにより、車両が備えていた運転室の回動、分離機能を損なわずに、運転室と荷室の離脱および連結が自在に行われることができ、本来貨物専用だった荷室を客室空間として利用することが可能になる。
また、運転室から外へ出ることなく、直接荷室に移動でき、封縁部を通路として利用することが可能となる。上記の効果により、貨物自動車をキャンピングカーや車椅子に乗ったまま乗降可能な福祉車両や、調理器具を備えたケータリングカー、移動オフィス車両などを低コストで製作することができる。
上記の構造は運転室封縁部10と荷室封縁部20の両封縁部を人の移動が可能な通路として利用されてもよいし、また窓として利用され、運転室にいる人間と荷室にいる人間がコミュニケーションを図ってもよい。
また、子どもが運転室封縁部10および荷室封縁部20の通路で遊ぶことを防ぐために、金属開口枠22の上内面と下内面に一定間隔の穴を設けて、格子を上下垂直方向に渡してもよい。この格子は丸パイプや角パイプなど断面が円環あるいは多角形環状で中身が空洞になっていてもよい。また、金属開口枠22の左右両側内面に一定間隔ごとに穴を設けて、格子を左右水平方向に渡してもよいし、両開口部11、21に網を張ってもよい。
(5)他の実施の形態
運転室1および荷室2はそれぞれ単数ではなく、複数備えられてもよいし、なくてもよい。また、運転室1と荷室2の双方の位置は、対向していればよい。
また、運転室1または荷室2の移動が回動ではなく、前後方向へ水平に移動する場合は、運転室封縁部10と荷室封縁部20のどちらが外側に重なってもよい。また、回動のほか、上下動、左右動、スピン動してもよく、運転室1ではなく荷室2が回動、前後動、上下動、左右動、スピン動してもよい。
運転室開口部11および荷室開口部21の数は、単数または、複数でもよいし、なくてもよい。また、運転室1と荷室2の間隔は一定でもよいし、変化してもよい。変化する場合には、運転室封縁部10または荷室封縁部20の突出量も大きさも間隔に応じて変化する。
運転室開口部11および荷室開口部21の形状は方形状のほか、円、三角形、U字型、逆U字型、台形、多角形でもよいし、運転室開口部11の大きさは、荷室封縁部20の全体を覆って外側に重なることができれば、どのような大きさでもよく、上縁、下縁、側縁でずれが生じていてもよい。また、運転室開口部11の周縁の大きさは、荷室開口部21と同一でもよい。この場合において、運転室1と荷室2が連結しているとき、運転室封縁部10は荷室封縁部20を覆わず、双方は重ならないが、運転室封縁部10および荷室封縁部20の先端部分は密着する。
運転室開口部11は、運転室1の後壁のどの位置に設けられてもよいし、荷室開口部21は荷室2のどの位置に設けられていてもよい。運転室開口部11と荷室開口部21の位置関係は対向しておればよい。
金属封縁部12は、単数ではなく、二重、三重、四重…と重ねられてもよい。また、金属封縁部12の形状、材質、大きさはその機能を達成できるものであればどのようなものでもよい。例えば、材質は鉄製ではなく、衝撃に強いプラスチックやグラスファイバー、繊維強化プラスチックでもよいし、ゴムなどの可撓性あるいは弾性のある素材でもよい。また、金属封縁部12の形状は運転室開口部11の上縁および両側縁と一致していれば、枠状のほか、円、三角形、方形、台形、多角形、波状、湾曲状でもよいし、断面は「W字状」「L字状」「I字状」「O字状」「V字状」「コ字状」断面方形状等の厚みのある形状などでもよい。
また、金属封縁部12は運転室開口部11に溶接で取り付けられるのではなく、接着剤や磁石で固定あるいは着脱自在に留められてもよいし、あるいは蝶番や支持部品を介して、リベットや鋲でカシメられたり、嵌着されたり、嵌合されたりしてもよい。また、運転室封縁部10はこの実施の形態のような金属封縁部12を一部または全部有さなくてもよい。
返し12aは金属封縁部12を折り曲げて形成されなくとも、金属封縁部12の前端に溶接されたり、鋲着されてもよい。また、この返し12aの長さは金属封縁部12の周縁全体に設けられてもよいし、両側縁ではなく片側だけ、あるいは周縁上の複数部分に複数個形成されてもよい。また、返し12aの材質は金属封縁部12と同じでもよいし、異なっていてもよい。例えば、金属製ではなく、プラスチックや木材、石材でもよいし、ゴムなど弾性のある素材でもよい。また、この返し12aは設けられなくてもよい。
ゴム封縁部13は、単数のみではなく、二重、三重、四重…と積層してもよいし、複数を重ねずに並べて形成されてもよい。ゴム封縁部13の形状は、長方形のほか円形、多角形、曲線状でもよいし、断面は「W字状」「L字状」「I字状」「O字状」「V字状」「コ字状」などでもよい。ゴム封縁部13は、ゴム、ウレタン、軟質プラスチック、カーボンなど可撓性または弾性があってもよく、どのような素材でもよい。ゴム封縁部13の大きさは、金属封縁部12より突出して、運転室1と荷室2が連結しているときに荷室開口部21の周辺の壁に密着して壁から離れない摩擦抵抗を備える大きさがあればよい。
また、ゴム封縁部13はゴム製ではなく可撓性および弾性を有しなくてもよいし、金属、硬質プラスチック、木材、ガラスなど、硬質または剛性があってもよい。運転室封縁部10はこの実施の形態のようなゴム封縁部13を有さなくてもよい。
固定枠14は、単数でもよいし、複数個を金属封縁部12の長手方向に対して平行または垂直に取り付けてもよい。固定枠14の長さ、形状、材質はその機能を達成するものであれば、どのようなものでもよいし、形状は、枠状ではなく、円形、多角形でもよいし、断面は矩形ではなく、波状、曲線状、「W字状」「L字状」「I字状」「O字状」「V字状」「コ字状」などでもよい。
固定枠14の材質は鉄製ではなく、他の金属でもよいし、石材、木製あるいは強化ガラス、ゴム材などでもよい。リベット15…の本数は固定枠14とゴム封縁部13と金属封縁部12を重ねて固定できればどのような本数でもよいし、リベット15…のほか鋲などでもよい。固定枠14とゴム封縁部13と金属封縁部12は鋲着されるほか溶接されたり、縫着されたり、接着剤で固定されてもよい。
緩衝部16は単数ではなく、二重、三重…と重ねたり、複数個を並べて設けられてもよい。緩衝部16の断面は略正方形のほか、円形、三角形、矩形、多角形、波状、湾曲状、「W字状」「L字状」「I字状」「O字状」「V字状」「コ字状」などでもよいし、金属封縁部12の長手方向に沿って平行に設けられるのではなく、波状になっていてもよいし、複数設けられてもよい。
緩衝部16の素材は、ウレタン素材に限られず、クッション性や緩衝機能を備える素材であればよい。また、緩衝部16はクッション性や緩衝機能を有さなくてもよいし、異なる素材から組み合わされてもよい。また、緩衝部16の一部または全部はなくてもよい。
下縁封縁部17a、下縁ゴム封縁部17b、支持板17cの形状、材質はその機能を達成するものであれば、どのようなものでもよいし、単数ではなく、複数設けられてもよい。材質はアルミ製やゴム製でなくても石材、木材、ゴム、ウレタン、軟質プラスチック、カーボンなど可撓性または弾性があってもよく、金属、硬質プラスチック、木材、ガラス、ステンレスやスチールなど、硬質または剛性があってもよい。端片17dは下縁封縁部17aの後端を折り曲げて形成されるほか、下縁封縁部17aとは別に形成され、下縁封縁部17aの後端に、接着剤留め、蝶番、溶接、縫着などによって取り付けられてもよい。また、下縁封縁部17a、下縁ゴム封縁部17b、支持板17c、端片17d、下縁封縁部17の一部または全部はなくてもよい。
金属開口枠22の構造は実施例のように板体4枚を組み合わせてなるものではなく、4枚以上の板体を組み合わせてもよいし、L字型の板材2枚を組み合わせてもよいし、あらかじめ方環型に一体化して製作されてもよい。また、金属開口枠22の形状は、略正方形ではなく、荷室開口部21の形状に合っていればどのような形状でもよいし、材質は鉄や金属ではなく、木材やプラスチック、ゴムでもよい。また、荷室封縁部20は、単数ではなく複数でもよい。また、この実施の形態のような金属開口枠22はの一部または全部はなくてもよい。
金属封縁部23の形状、材質は、その機能を達成するものであれば、どのようなものでもよい。金属封縁部23の材質は金属ではなく、ステンレスや石材、プラスチックや木材、強化ガラスなどでもよいし、ゴム、ウレタン、軟質プラスチック、カーボンなど可撓性または弾性があってもよく、形状は下辺のない略方形枠状でなくても、下辺があってもよいし、円形、三角形、矩形、多角形、円環、多角形環、などどのような形状でもよく、断面は「W字状」「L字状」「I字状」「O字状」「V字状」「コ字状」、厚みのある断面方形状などでもよい。また、金属封縁部23は単数でも複数でもよいし、その一部または全部はなくてもよい。
返し23aは、金属封縁部23の上縁から側縁までだけではなく、金属封縁部23の上縁および側縁の全体に形成されてもよいし、金属封縁部23の上縁のみまたは側縁のみに、単数または複数形成されてもよい。また、この返し23aの一部または全部はなくてもよいし、その材質にはゴム、ウレタン、軟質プラスチック、カーボンなど可撓性または弾性があってもよい。
金属開口枠22の下辺に設けられた支持板24aは、溶接や鋲着によるほか、どのような方法で固定されてもよく、材質や形状はその機能を達成するものであればよく、金属以外の石材、木材、プラスチック、ゴム、ウレタン、軟質プラスチック、カーボンなど可撓性または弾性があってもよい。また、形状は長方形ではなく、角に丸みを帯びていてもよいし、波型などどのような形状でもよい。また、支持板24aは単数でも複数でもよいし、その一部または全部はなくてもよい。
下縁ゴム封縁部24bは、支持板24aの下ではなく、上に設けられてもよい。また、下縁ゴム封縁部24bの素材は、ゴム製ではなく、フォームラバー、樹脂製、ウレタン製など可撓性あるいは弾性のある素材ならばどのようなものでもよいし、金属、硬質プラスチック、木材、ガラスなど、硬質または剛性があってもよい。形状は運転室1と荷室2が連結したときに密接して運転室および荷室封縁部10、20の内部を密封する機能を達成すれば、どのような形状、大きさでもよい。また、下縁ゴム封縁部24bは可撓性または弾性を有さなくてもよいし、下縁ゴム封縁部24bおよび下縁封縁部24の一部または全部はなくてもよい。
下縁封縁部17および24は、移動する室側に設けられてもよいし、移動しない室に設けられてもよい。下縁封縁部17の一部または全部はなくてもよい。
緩衝部25、26は緩衝部16同様、ウレタン素材に限られず、クッション性や緩衝機能を備える素材であればよいし、金属、硬質プラスチック、木材、ガラスなど、硬質または剛性があってもよい。形状は断面矩形状ではなく、断面が円形、三角形、多角形、円環、多角形環、「W字状」「L字状」「I字状」「O字状」「V字状」「コ字状」などでもよい。緩衝部25は返し23aの幅と同じ大きさあるいは小さくてもよい。緩衝部26の断面は、緩衝部25より大きくなくてもよい。また、緩衝部25および26の長さは、返し23a、金属開口枠22、金属封縁部12、ゴム封縁部13、緩衝部16、返し12aより長くても短くてもよいし、緩衝部25および26は単数でも複数でもよいし、一部または全部はなくてもよい。
運転室封縁部10(第一封縁部)または荷室封縁部20(第二封縁部)は、それぞれ単数ではなく、複数でもよいし、二重、三重、四重…と層をなしていてもよい。運転室封縁部10と荷室封縁部20の形状は、その機能を達成すればどのような形状でもよく、上縁、両側縁、下縁の一部または全部が欠けていてもよい。運転室封縁部10は荷室封縁部20の外側に位置しなくてもよく、荷室封縁部20が運転室封縁部10の外側に位置してもよい。運転室封縁部10と荷室封縁部20の突出量は同じでもよい。
荷室封縁部20の方が突出量が多く、運転室封縁部10の方が突出量が少なくてもよい。この場合、荷室封縁部20が外側に、運転室封縁部10が内側に位置する。また、運転室封縁部10は運転室1の内側に突出してもよいし、荷室封縁部20は荷室2の内側に突出してもよい。また、運転室封縁部10と荷室封縁部20は重ならなくてもよい。また、運転室封縁部10および荷室封縁部20の一部または全部はその側縁全体が突出していてもよいし、一部のみが突出してもよいし、この突出部分は側縁の上部、中部、下部いずれでもよい。また、運転室封縁部10および荷室封縁部20はなくてもよい。
運転室封縁部10はすべてゴム材などからなり、すべて可撓性または弾性があってもよく、荷室封縁部20はすべて金属等からなり、すべて可撓性がなくてもよい。また逆に、運転室封縁部10はすべて金属等からなり、すべて可撓性がなくてもよいし、荷室封縁部20はすべてゴム材などからなり、すべて可撓性または弾性があってもよい。
運転室封縁部10および荷室封縁部20、返し12aおよび返し23aは、枠状のほか円形、多角形でもよく、直線状のほか、波状、湾曲状などでもよいし、断面は「L字状」「I字状」のほか「U字状」「W字状」「V字状」「コ字状」などでもよい。
この車両の分離された室の連結具Aが取り付けられるのは、貨物自動車のほか、トレーラー、特大、大型、中型、小型、軽自動車でもよい。
(6)他の発明の効果
[1] 車体に設けられ、互いに完全に分離された、一方に対して他方が移動可能な第一室および第二室と、上記第一室が第二室に対向する箇所の一部または全部に設けられた第一室開口部と、上記第二室が第一室に対向する箇所の一部または全部に設けられた第二室開口部と、上記第一室開口部の周縁の上縁及び側縁に設けられ、当該第一室から外に突出する第一室封縁部と、上記第二室開口部の周縁の上縁及び側縁に設けられ、当該第二室から外に突出する第二室封縁部であって、これら第一室封縁部と第二室封縁部とは重なり合い、上記第一室または第二室の移動に伴って、第一室封縁部は第二室封縁部から離脱することを特徴とする、車両の分離された室の連結具。これにより、第一室および第二室の可動機能を損なわず、第一室と第二室を着脱可能に連結し、第一室および第二室の相互間を人が移動したり、コミュニケーションを図ることができる。また、本来貨物専用だった室を、乗車空間として利用することができる。
[2] 上記第一封縁部は、第一室開口部周縁の上縁、側縁および下縁に設けられ、第一室から外に突出し、上記第二封縁部は、第二室開口部周縁の上縁、側縁および下縁に設けられ、第二室から外に突出することを特徴とする車両の分離された室の連結具。これにより、第一室と第二室とが密着せず、離間した状態で第一室と第二室とを連結できる。また、第一室および第二室の開口部の下縁から室内へ雨やゴミなどの侵入が防がれる。
[3] 上記第一封縁部は、可撓性を有しない封縁部と可撓性を有する封縁部とからなり、可撓性を有する封縁部は可撓性を有しない封縁部に積層して、可撓性を有しない封縁部よりも突出量が多く、第一室開口部の外側に突出するにしたがって外側へ広がって傾斜して、第一室と第二室が連結しているときには第二封縁部を覆い、上記第二封縁部は、当該第二封縁部の先端縁に外側へ開く返しを有することを特徴とする車両の分離された室の連結具。
これにより、第一封縁部が撓み、第二室の前壁に密接しながら第二封縁部を覆うことで、第一封縁部および第二封縁部の上縁および側縁から内部への雨やゴミなどの侵入が防がれる。また、第一封縁部から漏れた雨、ゴミなどは、第二封縁部に入っても返しによって、さらなる侵入が防がれ、第二封縁部の側縁に排除される。また、第一封縁部の可撓性のある部分は可撓性のない部分より突出しているので、可撓性のある部分が第二室に当接し、第一封縁部と第二室との密封性を高めることができ、第一室と第二室とが異なる振動で異なる動きをしても、可撓性のある部分が第二室に当接し続け、第一封縁部と第二室との間に隙間ができず、第一封縁部には可撓性のない部分もあるので、上記振動または動きで撓みすぎを防止でき、撓みすぎによって隙間ができるのが防止される。
[4] 上記第一封縁部は外側に第二封縁部は内側に位置して重なり合い、上記車両の走行方向側または移動する室側に第一封縁部が設けられ、上記第一封縁部は可撓性を有し、上記第二封縁部は可撓性を有しないことを特徴とする車両の分離された室の連結具。これにより、走行方向側にあるか、あるいは移動する第一室の第一封縁部が第二封縁部の周縁を外側から覆うことが可能になる。さらに、第一封縁部がその可撓性により第二室の前壁に密接して、第一室と第二室が脱着可能に連結する。
[5] 第一封縁部は可撓性を有し、および第二封縁部は可撓性を有さず、第一封縁部の突出量は、第二封縁部の突出量より大きいことを特徴とする車両の分離された室の連結具。これにより、第一室と第二室が連結するときに、第一封縁部と第二封縁部とが互いに破損せず、第一封縁部すべてが第二封縁部を覆って、室内への雨風やゴミの侵入を防ぐことができる。第一封縁部は第二室との密封性を高めることができ、しかも第二封縁部が第一室にあたるのを防ぎ、さらに第二封縁部は可撓性のない丈夫な材料で構成できる。
[6] 上記第一室開口部または第二室開口部の下縁に下縁封縁部が形成され、この下縁封縁部は移動する室側にあり、下縁封縁部を有する室は他方の室に対して上方へ回動することを特徴とする車両の分離された室の連結具。これにより、第一室および第二室の開口部下縁を密封して室内へ雨風やゴミの侵入を防ぎ、第一封縁部が第二封縁部の周縁全体を覆って、運転室の回動機能を備える貨物車両などが、その回動機能を損ねずに、運転室と荷室を脱着可能に連結することができる。また、下縁封縁部が突出していても、上方へ回動するまたは移動する室側にあるため、その移動を妨げない。
[7] 上記第一室開口部および上記第二室開口部の双方の上縁から封縁部が突出し、第一室開口部では側縁全体が突出し、第二封縁部では、側縁の一部のみ突出することを特徴とする車両の分離された室の連結具。これにより、第一室と第二室の連結時に第一封縁部および第二封縁部の側縁が接触せず、連結による衝突や破損を防ぐことができる。
運転室1の後壁と、荷室2の前壁を刳り貫いて設けられた運転室開口部11と荷室開口部21に、運転室封縁部10と荷室封縁部20が取り付けられる。運転室1が回動して荷室2の壁に接合され、これにより、運転室封縁部10と荷室封縁部20とが連結される。運転室封縁部10と荷室封縁部20が離脱すると、運転室1が荷室2から離脱する。
分離された室を設置した車両の、運転室を前方へ回動させた状態の全体側面図を示す。 分離された室を設置した車両の、運転室と荷室が連結している状態の全体側面図を示す。 第一封縁部の外観を示す斜視図である。 第一封縁部の構成を示す分解図である。 第一封縁部の上縁を示す、一部断面斜視図である。 第一封縁部の側縁を示す、一部断面斜視図である。 第一封縁部の下縁封縁部を示す、一部断面斜視図である。 第二封縁部を示す斜視図である。 第二封縁部の構成を示す分解図である。 第二封縁部の上縁の構造を示す、一部断面斜視図である。 第二封縁部の側縁の構造を示す、一部断面斜視図である。 第二封縁部の下縁の構造を示す、一部断面斜視図である。 運転室1と荷室2が連結している状態を示す、第一封縁部および第二封縁部の上縁の断面図を示す。 運転室1と荷室2が連結している状態を示す、第一封縁部および第二封縁部の側縁の断面図を示す。 運転室1と荷室2が連結している状態を示す、第一封縁部および第二封縁部の下縁の断面図を示す。
1…運転室(第一室)、2…荷室(第二室)、
10…運転室封縁部(第一封縁部)、11…運転室開口部(第一開口部)、
12…金属封縁部、12a…返し、
13…ゴム封縁部、14…固定枠、15…リベット、
16…緩衝部、17…下縁封縁部、17a…下縁封縁部、
17b…下縁ゴム封縁部、17c…支持板、17d…端片、
20…荷室封縁部(第二封縁部)、21…荷室開口部(第二開口部)、
22…金属開口枠、23…金属封縁部、23a…返し、24…下縁封縁部、
24a…支持板、24b…下縁ゴム封縁部、
25、26…緩衝部、26…支持板、27…下縁ゴム封縁部、
A…車両の分離された室の連結具。

Claims (7)

  1. 車体に設けられ、互いに完全に分離された、一方に対して他方が移動可能な第一室および第二室と、
    上記第一室が第二室に対向する箇所の一部または全部に設けられた第一室開口部と、
    上記第二室が第一室に対向する箇所の一部または全部に設けられた第二室開口部と、
    上記第一室開口部の周縁の上縁及び側縁に設けられ、当該第一室から外に突出する第一室封縁部と、
    上記第二室開口部の周縁の上縁及び側縁に設けられ、当該第二室から外に突出する第二室封縁部であって、これら第一室封縁部と第二室封縁部とは重なり合い、上記第一室または第二室の移動に伴って、第一室封縁部は第二室封縁部から離脱することを特徴とする車両の分離された室の連結具。
  2. 上記第一封縁部は、第一室開口部周縁の上縁、側縁および下縁に設けられ、第一室から外に突出し、上記第二封縁部は、第二室開口部周縁の上縁、側縁および下縁に設けられ、第二室から外に突出することを特徴とする請求項1に記載の車両の分離された室の連結具。
  3. 上記第一封縁部は、可撓性を有しない封縁部と可撓性を有する封縁部とからなり、可撓性を有する封縁部は可撓性を有しない封縁部に積層して、可撓性を有しない封縁部よりも突出量が多く、第一室開口部の外側に突出するにしたがって外側へ広がって傾斜して、第一室と第二室が連結しているときには第二封縁部を覆い、上記第二封縁部は、当該第二封縁部の先端縁に外側へ開く返しを有することを特徴とする請求項1または2に記載の車両の分離された室の連結具。
  4. 上記第一封縁部は外側に第二封縁部は内側に位置して重なり合い、上記車両の走行方向側または移動する室側に第一封縁部が設けられ、上記第一封縁部は可撓性を有し、上記第二封縁部は可撓性を有しないことを特徴とする請求項1、2または3に記載の車両の分離された室の連結具。
  5. 第一封縁部は可撓性を有し、第二封縁部は可撓性を有さず、第一封縁部の突出量は、第二封縁部の突出量より大きいことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の車両の分離された室の連結具。
  6. 上記第一室開口部または第二室開口部の下縁に下縁封縁部が形成され、この下縁封縁部は移動する室側にあり、下縁封縁部を有する室は他方の室に対して上方へ回動することを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の車両の分離された室の連結具。
  7. 上記第一室開口部および上記第二室開口部の双方の上縁から封縁部が突出し、第一室開口部では側縁全体が突出し、第二封縁部では、側縁の一部のみ突出することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、または6に記載の車両の分離された室の連結具。
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