JP6089382B2 - トラックのリヤ構造 - Google Patents
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Description
また、下記の特許文献2に記載のトラックの荷台構造は、荷台の両側壁が内壁と外壁の二重壁から構成されており、外壁が荷台の後端に向かうに従って内壁に接近するように傾斜又は湾曲して形成され、トラック走行時の空気抵抗を低減させている。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、簡素な構成で空気抵抗を低減することができるトラックのリヤ構造を提供することを目的とする。
また、前記整流板は、板金製でもよく、樹脂製でもよい。
また、整流板はリヤポストに装着されるものであるため、既存の構造はそのまま用いて、整流板のみを後付けすることができ、コスト増を抑制することができる。
また、整流板が板金製や樹脂製であれば、容易に成形することができ、装着も容易に行うことができる。
[1−1.全体構成]
以下、図面により実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
図4に示すように、ウィングボディ型バンボディトラック(以下、単にトラックという)1は、車両本体2の進行方向後方にウィング型のバンボディ4を架装した貨物用車両である。車両本体2は、運転席を有するキャビン3や、エンジンやシャーシ(いずれも図示略)等を備えて構成されている。バンボディ4は、車両本体2のシャーシ上に取り付けられている。以下、車両本体2の進行方向を前方とし、前方を基準に左右を定め、重力の方向を下方とし、車両の中心に向かう側を内側、その逆を外側として説明する。
ウィング8は、バンボディ4の天井部分の左右方向半分に相当する屋根部材8aと、屋根部材8aからアオリ9までの部分の側壁部材8bとにより横断面がL字状に形成され、左右対称に設けられている。ウィング8は、バンボディ4の天井中央に張り渡されたセンターレール10を中心に、上下方向に回動自在に設けられている。また、アオリ9は、床部材5の両側端部に上下方向に回動自在に設けられ、ウィング8と連結されることにより、バンボディ4の側壁を形成する。なお、ウィング8及びアオリ9が共に閉鎖された状態において、ウィング8の側壁部材8bの外面とアオリ9の外面とが、バンボディ4の外面を形成する。
図1に示すように、各リヤポスト11,11は、屈曲形成されたインナパネル20と、補強パネル25と、接続パネル26とが結合されて構成されている。なお、各リヤポスト11,11は、左右対称の構造になっているため、ここでは、図1に示すように、左側のリヤポスト11について説明する。
車幅方向インナパネル部23の後面であって内側の位置には、リヤドア7との間をシールするシール部材27が設けられている。リヤドア7の閉鎖時には、このシール部材27が弾性変形することによりバンボディ4を確実に閉鎖する。リヤドア7は、リヤドア7の閉鎖時に、リヤドア7の前面7aの縁部がシール部材27を介して車幅方向インナパネル部23に圧接するように、インナパネル20に対して配置される。言い換えると、リヤドア7の端面は、バンボディ4の内面、すなわち、車長方向インナパネル部21よりも外側に位置している。なお、ここでいうシール部材27は、容易に弾性変形できる部材であり、一般的なゴム等の弾性体が適用される。
図1,図2及び図3(a)に示すように、リヤドア7とリヤポスト11とを結合する複数のヒンジ部13は、いずれも、車幅方向インナパネル部23の後面であって外側の位置に設けられ、リヤドア7よりも後方に配置されている。ヒンジ部13は、車幅方向インナパネル部23の後面に固設されたバンボディ側ヒンジ部材14と、リヤドア7の左右両縁部に固設されたドア側ヒンジ部材17と、バンボディ側ヒンジ部材14とドア側ヒンジ部材17とを枢着するピン部材18とから構成されている。
図1及び図2に示すように、ヒンジ部13のないリヤポスト11の部分には、後方に向けて整流板30が装着されている。本実施形態では、リヤポスト11にヒンジ部13が等間隔に4箇所設けられているため、整流板30は、ヒンジ部13とヒンジ部13との間に3箇所、最上部のヒンジ部13とリヤポスト11の上端(すなわち、リヤアッパー12との接合部)との間に1箇所、及び、最下部のヒンジ部13とリヤポスト11の下端との間に1箇所設けられている。
本実施形態にかかるトラックのリヤ構造は上述のように構成されているので、リヤドア7は以下のように開閉する。
図3(a)に示すように、リヤドア7の閉鎖時には、リヤドア7の前面7aが車幅方向インナパネル部23の後面にシール部材27を介して圧接されて確実に閉鎖される。なお、インナパネル20の外側に車長方向インナパネル部21と平行に配置されている部材は、ウィング8の側壁部材8bである。
さらに、整流板30のガイド部32の後端32bが、バンボディ4の外面よりも内側に位置するように傾斜して設けられており、この傾斜角度が、ガイド部32の後端32bがバンボディ4の外面よりも内側であって、且つ、リヤドア7の端面より外側若しくは略同じ位置に位置するような角度に設定されているため、空気の流れをより整流することができ、併せて、リヤドア7の開閉動作の妨げにならず、後方開口の開口面積を縮小しないようになっている。
また、整流板30は、リヤポスト11のヒンジ部13がない部分に装着されるものであるため、既存の構造はそのまま用いて、整流板30のみを後付けすることができ、コスト増を抑制することができる。また、整流板30が板金製であるため、整流板30を容易に成形することができ、装着も容易に行うことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、図5(a)に示すように、整流板30のガイド部32を、後方に向けて内側に傾斜させなくてもよい。すなわち、ガイド部32の後端32bも、前端32aと同様にバンボディ4の外面に沿って設け、整流板30の基部31とガイド部32とが直角に形成されていてもよい。この場合であっても、バンボディ4の側方を流れてくる空気の流れを整流し、バンボディ4の後方において発生する負圧を抑制することができる。
また、トラック1はウィングボディ型バンボディのトラックに限られず、本リヤ構造は、バンボディを有する種々のトラックに適用可能である。また、ここでいうトラックには、トレーラを牽引するトラクタも含まれ、トレーラがバンボディに相当する。
4 バンボディ
7 リヤドア
11 リヤポスト
13 ヒンジ部
14 バンボディ側ヒンジ部材
17 ドア側ヒンジ部材
18 ピン部材
20 インナパネル
21 車長方向インナパネル部
23 車幅方向インナパネル部
27 シール部材
30 整流板
31 基部
32 ガイド部
32a 前端
32b 後端
Claims (1)
- トラックのバンボディの車両後方における開口の両側部に立設された一対のリヤポストと、前記リヤポストにそれぞれ固設され、前記開口を開閉するリヤドアを回動可能に軸支するヒンジ部とを備えたトラックのリヤ構造であって、
前記リヤポストは、前記バンボディの内面を構成する内面と、前記内面と連続し車両後方を向く後面と、を備え、
前記リヤドアは、前記バンボディの内面を構成するリヤドア内面を備え、かつ、前記リヤポストの前記後面よりも後方に配置され、
前記ヒンジ部は、前記リヤドアよりも後方に配置され、
前記リヤポストの前記ヒンジ部のない部分には、前端が前記バンボディの外面に沿い、後端が前記リヤドアよりも後方に突出した整流板が後方に向けて装着され、
前記リヤポストの前記後面の車両内側領域には、弾性部材からなるシール部材が設けられ、
前記整流板の車幅方向の外面および内面は、車両後方に向かって車幅方向内側に傾斜し、前記整流板の前記後端は、前記ヒンジ部の車両前後方向の後端よりも車幅方向において内側であり、かつ、前記リヤドアよりも車両後方に位置するように設けられ、
前記リヤドアは、前記リヤドア閉鎖時には前記リヤドア内面が前記リヤポストの前記後面と対向し、かつ、前記リヤドア内面と前記シール部材とが圧接するように、前記ヒンジ部により軸支されることを特徴とする、トラックのリヤ構造。
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