JP7341605B2 - ウイングボデーのリア構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ウイングボデーのリア構造に関する。
貨物輸送用の車両であるトラックの荷台には、上方が開放された無蓋の荷台や、屋根を備え周囲が密閉された箱型荷台等がある。近年では、風雨などによる貨物の損傷が防止可能であって貨物の梱包を簡易化できるとともに、荷くずれ防止も容易な箱型荷台が広く普及しており、迅速な貨物の積み降ろし等荷役作業の合理化を目的として、跳ね上げ式の屋根を備えたウイングボデーと呼ばれる箱型荷台も多用されている。
ウイングボデーにおいては、天井の前後方向に延びる中心線に沿って左右に分割された屋根部と、荷台の側面を覆う側壁部とが一体となってウイングを構成し、左右のウイングは、荷台の屋根のセンタービームに取り付けられたヒンジを中心として油圧シリンダ等のアクチュエータにより跳ね上げ式に開閉される。ウイングボデーの荷台の側面下部には下方に開く煽り板が配置されており、貨物の積み降ろし時には、アクチュエータを作動させてウイングを開き、さらに、煽り板を下方に開くと、荷台の側面が全面に亘り開放される。
近年、貨物輸送用のトラックにおいては、空気抵抗を低減して車両の燃費に貢献しようとする様々な試みがなされており、ウイングボデーのリア構造における外側面に傾斜部を設けたり、該傾斜部を形成するために別途の整流板を配置したりすることが提案されている(例えば特許文献1、及び2を参照)。
特開2017-119491号公報 特開2017-105358号公報
しかし、既存のボデーに大きな手を加えずに傾斜部を設けようとすると、該傾斜部を形成するための曲げ加工により鋭角部分を形成しなくてはならない箇所が生まれて、製造が困難になる場合が発生し、生産性の悪化が問題になる。
また、別途の整流板をウイングボデーに取り付ける場合、いずれの箇所に、どのように整流板を取り付けるのかにより、空気抵抗の低減効果が変化し、より空気抵抗を低下させるべく、整流板を配置する際のさらなる改善が求められている。
本発明は、上記事実に鑑みなされたものであり、その主たる技術課題は、空気抵抗を低減しながら、より生産性に優れるウイングボデーのリア構造を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、ウイングボデーのリア構造であって、該リア構造は、後方開口部を備え、該後方開口部は、該後方開口部の両側部を構成する一対のリアポストと、該一対のリアポストの上端部を連結するリアアッパーと、を備え、該一対のリアポストの外側面、又はリアアッパーの上面の少なくとも一方を、後方開口部の中心部に向けて傾斜する傾斜面とし、該傾斜面の前方側角部を介して連続し該傾斜面と共に該角部を形成する前面を後方に向けて傾斜させたウイングボデーのリア構造が提供される。
該傾斜面は、該一対のリアポストを構成するインナーパネルの外側面に形成される第一傾斜面であり、該前面は、該インナーパネルの内面と該第一傾斜面とを接続する面であることが好ましい。また、該傾斜面は、該リアアッパーの上面に形成される第二傾斜面であり、該前面は、該リアアッパーを構成するアッパーパネルの底面と該第二傾斜面とを接続する面であることが好ましい。
該一対のリアポストの外側面を該後方開口部の中心部に向けて傾斜する第一傾斜面とし、該リアアッパーの上面を該後方開口部の中心部に向けて傾斜する第二傾斜面とし、且つ、該リアアッパーの両端部に該第一傾斜面と該第二傾斜面とを接続する曲面を備えたコーナー部を形成し、該曲面は、該後方開口部の中心に向けて傾斜している第三傾斜面であることが好ましい。
本発明においては、該リアポストの後端面に、該第一傾斜面と傾斜方向が連続し、該第一傾斜面を延長する第一整流板を装着してもよく、該リアアッパーの第二傾斜面上に、該第二傾斜面の傾斜に沿い、且つ該第二傾斜面の長さを後方に延長する第二整流板を装着してもよく、また、該コーナー部の後端面に、該コーナー部の第三傾斜面と傾斜方向が連続し、第三傾斜面を後方に延長する第三整流板を装着してもよい。さらに、上記した第一の整流板、第二の整流板、第三の整流板の全てを備える場合は、該第一整流板及び該第二整流板は、該第三整流板によって段差なく連結されるようにすることが好ましい。
該第一整流板を断面略L字形状で形成し、該L字形状の角部には、該リアポストの後端面に取り付けた際に該リアポストの後端面の角部のR形状に沿う凹面を備えた凸形状が形成されるようにしてもよい。
本発明のウイングボデーのリア構造は、後方開口部を備え、該後方開口部は、該後方開口部の両側部を構成する一対のリアポストと、該一対のリアポストの上端部を連結するリアアッパーと、を備え、該一対のリアポストの外側面、又はリアアッパーの上面の少なくとも一方を、後方開口部の中心部に向けて傾斜する傾斜面とし、該傾斜面の前方側角部を介して連続し該傾斜面と共に該角部を形成する前面を後方に向けて傾斜させている。これにより、一対のリアポストの外側面、又はリアアッパーの上面の少なくとも一方を後方開口部の中心に向けて傾斜させた場合に、空気抵抗の低減を実現しつつ、製造し難いという問題を解消することができる。
さらに、該リアポストの後端面に、該一対のリアポストの外側面に形成される第一傾斜面と傾斜方向が連続し、該第一傾斜面を後方に延長する第一整流板を装着したり、該リアアッパーの上面に形成される第二傾斜面上に、該第二傾斜面の傾斜に沿い、且つ該第二傾斜面の長さを後方に延長する第二整流板を装着したり、リアアッパーの両端部に該第一傾斜面と該第二傾斜面とを接続する曲面に形成した第三傾斜面を備えたコーナー部の後端面に、該コーナー部の該第三傾斜面と傾斜方向が連続し、該第三傾斜面を後方に延長する第三整流板を装着したりすることによって、さらなる空気抵抗の低減に貢献することが可能な構成が容易に形成される。
本実施形態のウイングボデーを備えたトラックの全体斜視図である。 図1に示すウイングボデーの後左側上方角部を拡大して示す斜視図である。 図2のA-A断面図である。 図2のB-B断面図である。 (a)図1のトラックの後方開口部に対し、第一~第三整流板を装着する状態を示す分解斜視図、(b)(a)に示す第一~第三整流板をウイングボデーに装着した状態を示す斜視図である。 図5(b)のA’-A’断面図である。 図5(b)のB’-B’断面図である。
以下、本発明に基づいて構成されるウイングボデーの実施形態について、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本実施形態のウイングボデー3を有するトラック1であって、一方のウイング5が開いた状態の荷台構造を左側斜め後方から見た斜視図を示している。
図1に示すように、トラック1は、車両本体2の進行方向(図中左方奥側)に対して後方側に架装されたウイングボデー3と、ウイングボデー3の前方側に搭載されドライバーの居住空間を構成するキャビン4等を備える。ウイングボデー3は、ウイング5、煽り板6、前壁7、床8、及びウイングボデー3の後方のリア構造を構成する後方開口部9から少なくとも構成される。なお、図1には、説明の都合上、後方開口部9の中心Pも示している。
ウイング5は、ウイングボデー3の左右両側を構成するものであり、屋根部5aと、側壁部5bとを備える。ウイング5の屋根部5aは、ウイングボデー3の天井を構成し、側壁部5bは、ウイングボデー3の側面の一部を構成する。ウイング5は、天井の中心を通りトラック1の進行方向に延びる梁部51を回転軸とし、油圧、又は空気圧によって作動するシリンダ52によって開閉される。なお、図1では、左方側のウイング5のみが開いた状態を示しているが、右方側のウイング5も左右対称の同様の構成により開閉される。
ウイングボデー3の床8の両側端部には、該両側端部を中心に上下方向に回動する煽り板6が設置されている。煽り板6及びウイング5を閉じ、煽り板6及びウイング5の側壁部5bを連結することで、ウイングボデー3の側面が形成される。なお、図に示す実施形態の煽り板6は、ウイングボデー3の前後方向で2分割されているが、特にこれに限定されるものではない。
後方開口部9は、後方開口部9の両側部を構成する一対のリアポスト10、10と、一対のリアポスト10、10の上端部を連結するリアアッパー11とを備え、床8の後端部上に開口フレームを形成する。これに加え、リアポスト10には、ヒンジ12が上下方向で見て複数個設置されており、後方開口部9の該開口フレームを観音開き動作によって閉鎖、開放する左右のリアドア13が軸支される。ウイング5及びリアドア13を閉鎖することで、床8上に形成される荷室30が外部から閉鎖された空間となる。
本実施形態における後方開口部9を含むリア構造について、図2乃至4を参照しながら更に詳細に説明する。
図2は、図1に示すウイングボデー3において、ウイング5、及びリアドア13を閉鎖した状態の後方開口部9の左上方角部を、斜め上方から見た図である。
図2から理解されるように、ウイング5は、上記した屋根部5a及び側壁部5bに加え、側壁部5bの後端部側で上下方向に延びる第一外周部5cと、屋根部5aの後端部で左右方向に延びる第二外周部5dと、屋根部5aと側壁部5bとを接続し、前後方向に延びる角部を構成する第三外周部5eとを備える。また、一対のリアポスト10、10の上端を連結するリアアッパー11は、リアアッパー11の下側部分を構成するロアパネル112と、上側部分を構成するアッパーパネル114と、リアアッパー11の両端部を構成するコーナー部116とを備える。
図3に、図2において第一外周部5c、及びリアポスト10を水平方向に切ったA-A断面を示す。本実施形態のリアポスト10は、例えば、インナーパネル102と、インナーパネル102に形成される開口を閉鎖する接続パネル104と、補強パネル106とを備える。
インナーパネル102は、例えば、鉄、ステンレス等からなる板金を素材とし、前方端部に曲げ加工により形成された前端部102aと、前端部102aに連続して形成され前後方向に延びる内面102bと、内面102bに連続し外方に折り曲げて形成される前面102cと、前面102cに連続し後方に折り曲げて形成される外側面102dと、外側面102dに連続し内側方向に折り曲げられて形成される後端面102eとを備えている。接続パネル104は、図3に示すように、インナーパネル102の前面102c、外側面102d、及び後端面102eにより形成される断面略コ字状部分の開口部を閉塞するように位置付けられて、上下に延びる縁部に溶接部108によって固着される。補強パネル106は、インナーパネル102の内面102bの外側に例えば溶接等により固着される。インナーパネル102の後端面102eには、リアドア13を軸支するヒンジ12が固定される。なお、図示のA-A断面は、ウイングボデー3の左方側の構造を示すものであるが、右方側には、左右対称となる同様の構成を備えており、右方側の説明については省略する。
図3に示すように、ウイング5が閉塞された状態では、第一外周部5cの後端部5fの内側に形成されたシール部材5gに、補強パネル106が接して、ウイングボデー3の外部から荷室30内に水、埃等が進入することを防止している。
図に示すように、インナーパネル102の外側面102dは、後方開口部9の中心部P(図1を参照)に向けて角度θ1だけ傾斜する傾斜面となっている(以下、この外側面102dを「第一傾斜面102d」とする)。また、第一傾斜面102dの前方側に角部を介して連続するように形成された前面102cは、ウイングボデー3の後方に向けて傾斜させられている。これにより、インナーパネル102の内面102bと、前面102cとによって90度より大きい角度θ2が形成される。さらに、第一傾斜面102dの外側端部の位置h2は、ウイング5の側壁部5bの外側端部の位置h1に対しウイングボデー3の内側方向に位置付けられる。本実施形態のリアポスト10は、上記したような構成を備えていることにより、以下に述べるような作用効果を奏する。
すなわち、本実施形態では、上記したように、リアポスト10を構成するインナーパネル102に第一傾斜面102dを形成し、第一傾斜面102dをウイングボデー3の側壁部5bよりも内側方向に位置付けていることにより、走行中のトラック1のウイングボデー3の側面を流れる風(矢印R1で示す)を滑らかに車両後方へ流すようにして空気抵抗を低減することができる。その際、リアポスト10の第一傾斜面102dの前方側に角部を介して連続する前面102cをウイングボデー3の後方に向けて傾斜した構成としていることにより、前面102cと第一傾斜面102dとにより形成される角度θ3を、インナーパネル102の素材を折り曲げて形成して製造することが困難となるような鋭角に設定されてしまうことを回避することができる。さらにいえば、上記構成により、インナーパネル102の内面102b及び前面102cによって形成される角度θ2、前面102c及び第一傾斜面102dによって形成される角度θ3、第一傾斜面102d及び後端面102eによって形成される角度θ4のいずれもが、製造が困難となるような鋭角になることが回避され、リアポストに対して空気抵抗に有利な第一傾斜面102dを形成しつつ、インナーパネル102の良好な生産性を確保することができる。さらに、図3に示すように、前面102cがウイングボデー3の後方に向けて傾斜した構成となっていることにより、第一外周部5cの後端部5fと、インナーパネル102の内面102bと、前面102cとにより形成される空間S1に空気が滞留せずに矢印R2で示すように、後方へと流出しやすい構造となるため、空気抵抗のより一層の低減に貢献する。さらに、本実施形態によれば、内面102b、前面102c、第一傾斜面102d、後端面102eが、一枚の板金から曲げ加工により形成されることから、ウイングボデーの外側から目視されるいずれの位置にも溶接痕等が形成されず、美観にも優れた形状とすることができる。
次に、図2及び図4を参照しながら、本実施形態のリアアッパー11について説明する。図4には、図2においてウイング5の第二外周部5d、及びリアアッパー11を前後方向に切ったB-B断面が示されている。本実施形態のリアアッパー11は、リアポスト10と同様に、鉄、又はステンレス等の板金に曲げ加工を施して形成され、図4に示すように、曲げ加工により形成されたロアパネル112及びアッパーパネル114と、リアアッパー11を補強する補強パネル115と、を備える。
ロアパネル112は、板状部材の前端側と後端側を上方に折り曲げて形成した前端面112a、平坦面112b、及び後端面112cを備え、さらに、後述するアッパーパネル114を載置すべく、後端面112cの上端を前方に傾斜させて折り曲げて形成した載置面112dを備えている。また、アッパーパネル114は、板状部材の前方側に形成した底面114aと、底面114aの後端に連続して上方に折り曲げて形成された前面114bと、前面114bに連続して後方に折り曲げて形成された上面114cとを備え、さらに、上面114cの後端を下方に垂れ下がるように折り曲げて形成した垂下面114dと、を備えている。
補強パネル115は、図4に示すように、アッパーパネル114の底面114aの前端と、ロアパネル112の平坦面112bで形成される開口部を閉塞するように位置付けられて、溶接等によって固着される。
図4に示すように、ウイング5が閉塞された状態では、ウイング5の第二外周部5dの後端部5hの内側に形成されたシール部材5iに、上記した補強パネル115が接して、ウイングボデー3の外部から荷室30内に水、埃等が進入することを防止している。
図に示すように、アッパーパネル114の上面114cは、後方開口部9の中心部P(図1を参照)に向けて角度θ5だけ傾斜する傾斜面となっている(以下、この上面114cを「第二傾斜面114c」とする)。また、第二傾斜面114cの前方側に角部を介して連続するように形成された前面114bは、ウイングボデー3の後方に向けて傾斜させられている。これにより、アッパーパネル114の底面114a及び前面114bによって90度より大きい角度θ6が形成される。さらに、第二傾斜面114cの上端高さ位置h4は、ウイング5の屋根部5aを構成する第二外周部5dの上端高さ位置h3以下になるように位置付けられる。本実施形態のリアアッパー11は、上記したような構成を備えていることにより、以下に述べるような作用効果を奏する。
すなわち、上記したように、リアアッパー11を構成するアッパーパネル114に第二傾斜面114cを形成し、さらに第二傾斜面114cの上端高さをウイングボデー3の屋根部5aを構成する第二外周部5dの上端高さ以下に位置付けていることにより、走行中のトラック1のウイングボデー3の屋根部5aを流れる風(矢印R3で示す)を滑らかに車両後方へ流すようにして空気抵抗を低減する。その際、リアアッパー11の第二傾斜面114cの前方側に角部を介して連続する前面114bをウイングボデー3の後方に向けて傾斜した構成としていることにより、前面114bと第二傾斜面114cとにより形成される角度θ7を、アッパーパネル114の素材を折り曲げて形成して製造することが困難となるような鋭角に設定されてしまうことを回避することができる。さらに、上記した構成により、アッパーパネル114の底面114a及び前面114bによって形成される角度θ6、前面114b及び第二傾斜面114cによって形成される角度θ7のいずれもが、製造が困難となる鋭角になることが抑制され、良好な生産性を確保することができる。また、図4に示すように、前面114bがウイングボデー3の後方に向けて傾斜した構成となっていることにより、第二外周部5dの後端部5hと、アッパーパネル114の底面114aと、前面114bとにより形成される空間S2に空気が滞留せずに矢印R4で示すように後方へと流出しやすい構造となり、より一層、空気抵抗の低減に貢献する。
図2に戻り、本実施形態のリアアッパー11のその他の特徴について説明を続ける。リアアッパー11の両端部には上記したようにコーナー部116が形成されている。コーナー部116は、第一傾斜面102dと、第二傾斜面114cとを接続する曲面116aを備え、曲面116aは、第一傾斜面102d及び第二傾斜面114cと同様に、後方開口部9の中心に向けて傾斜している(以下、この曲面116aを「第三傾斜面116a」とする)。これにより、リアポスト10の第一傾斜面102d(外側面)、リアアッパー11の第二傾斜面114c(上面)が第三傾斜面116aのR形状で連結され、後方開口部9の中心に向けて傾斜した形状とされて、第一傾斜面102d、及び第二傾斜面114cと共に、空気抵抗を低減する効果を奏する。また、第三傾斜面116aは、第三外周部5eの後方端部を構成する部分のR形状と、前後方向で連続するように形成されていることから、さらに空気抵抗を低減する効果を奏する。
本実施形態においては、上記した構成に加えて、図5(a)に示すように、リアポスト10の後端面102eに第一傾斜面102dと傾斜方向が連続し、第一傾斜面102dを後方に延長する傾斜面を形成する第一整流板20を装着する。また、リアアッパー11の第二傾斜面114c上に第二傾斜面114cの傾斜に沿い且つ車両前後方向において第二傾斜面114cの長さを後方に延長する第二整流板32を装着する。さらに、コーナー部116の後端面116bに対してコーナー部116の第三傾斜面116aと傾斜方向が連続する傾斜面を形成する第三整流板34を装着する。第一整流板20、第二整流板32、第三整流板34は、いずれかを選択的に装着してもよいし、それらを組み合わせて、或いは全てを装着することができる。第一整流板20、及び第二整流板32は、アルミの押出成形によって得ることができる。第一整流板20をアルミの押出成形によって形成した場合は、剛性を十分に確保することが可能であり、作業者が取っ手のように掴んだ場合であっても、変形したり破損したりすることがない。第三整流板34は、曲面であり且つ傾斜を有する形状であるが、樹脂の射出成型によって所望の形状を得ることができる。なお、リアポスト10の後端面102eに対して取付けられる第一整流板20は、ヒンジ12を避けるように複数に分割されて装着される。図5(b)に第一整流板20、第二整流板32、及び第三整流板34の全てを装着した状態を示す。
図5(b)から理解されるように、第一整流板20、第二整流板32、及び第三整流板34を装着することにより、上記した第一傾斜面102d、第二傾斜面114c、第三傾斜面116aが後方に延長され、第一整流板20によってウイングボデー3の側壁部5bを含む側面を流れる風(矢印R5で示す)の流れを促し、第二整流板32によってウイングボデー3の屋根部5aを流れる風(矢印R6で示す)の流れを促し、第三整流板34によって第三外周部5eから流れてくる風(矢印R7で示す)の流れを促すことができ、ウイングボデー3の周囲を流れる風による空気抵抗を低減することができる。さらに、第三整流板34は、矢印R8で示す方向において、第一整流板20及び第二整流板32の表面を段差なく連結する。これにより、一対のリアポスト10、10、及びリアアッパー11で構成される第一傾斜面102d、第二傾斜面114c、及び第三傾斜面116aを、全体的に後方に向かって延長しつつ、ウイングボデー3全体を、より一層空気抵抗に優れた構成とすることができる。
図6に、図5(b)に示すリアポスト10に対して第一整流板20を装着した状態のA’-A’断面を示す。図6に示すように、第一整流板20は、断面が整流面20aと、リアポスト10の後端面102eに接する装着面20bとからなる略L字形状で形成されている。ここで、図6の下方に一部を拡大して示すように、第一整流板20の装着面20b側の角部20cには、リアポスト10を構成するインナーパネル102の後端面102eの角部102fに当接する位置に、後端面102eの角部102fのR形状に沿う凹面20dを備えた凸形状が形成されている。これにより、インナーパネル102の第一傾斜面102dと、第一整流板20の整流面20aとが接続される部分における隙間が解消されて、空気抵抗が悪化することを防止すると共に、美観に優れた形状となる。なお、第一整流板20は、上記したようにアルミの押出成形によって形成されることから、整流面20aと装着面20bとを鋭角に構成したり、上記した凸形状を形成したりすることが容易である。
さらに、図7に、図5(b)に示すリアアッパー11に対し第二整流板32を装着した状態のB’-B’断面を示す。図7に示すように、リアアッパー11の第二傾斜面114c上に第二整流板32が装着され、第二傾斜面114cの長さを後方に延長している。そして、図から理解されるように、第二整流板32を装着した場合であっても、第二整流板32の上端h4’は、ウイング5の屋根部5aを構成する第二外周部5dの上端高さ位置h3よりも高くならないように設定されている。すなわち、図4に基づき説明したリアアッパーの第二傾斜面114cの上端高さ位置h4は、第二外周部5dの上端高さ位置h3よりも、少なくとも整流板32の厚み相当分以上低く設定される。これにより、第二整流板32をリアアッパー11の第二傾斜面114c上に装着した場合でも、ウイング5の屋根部5a上を後方に流れる風(矢印R6で示す)の抵抗になることが抑制される。
1:トラック
2:車両本体
3:ウイングボデー
4:キャビン
5:ウイング
5a:屋根部
5b:側壁部
5c:第一外周部
5d:第二外周部
5e:第三外周部
5f:後端部
5g:シール部材
6:煽り板
7:前壁板
8:床
9:後方開口部
10:リアポスト
102:インナーパネル
102a:前端部
102b:内面
102c:前面
102d:外側面(第一傾斜面)
102e:後端面
102f:角部
104:接続パネル
106:補強パネル
108:溶接部
11:リアアッパー
112:ロアパネル
112a:前端面
112b:平坦面
112c:後端面
114:アッパーパネル
114a:底面
114b:前面
114c:上面(第二傾斜面)
114d:垂下面
115:補強パネル
116:コーナー部
116a:曲面(第三傾斜面)
116b:後端面
12:ヒンジ
13:リアドア
20:第一整流板
20c:角部
20d:凹面
32:第二整流板
34:第三整流板
51:梁部
52:シリンダ

Claims (9)

  1. ウイングボデーのリア構造であって、
    該リア構造は、後方開口部を備え、
    該後方開口部は、該後方開口部の両側部を構成する一対のリアポストと、該一対のリアポストの上端部を連結するリアアッパーと、を備え、
    該一対のリアポストの外側面、又はリアアッパーの上面の少なくとも一方を、後方開口部の中心部に向けて傾斜する傾斜面とし、該傾斜面の前方側角部を介して連続し該傾斜面と共に該角部を形成する前面を後方に向けて傾斜させたウイングボデーのリア構造。
  2. 該傾斜面は、該一対のリアポストを構成するインナーパネルの外側面に形成される第一傾斜面であり、該前面は、該インナーパネルの内面と該第一傾斜面とを接続する面である請求項1に記載のウイングボデーのリア構造。
  3. 該傾斜面は、該リアアッパーの上面に形成される第二傾斜面であり、該前面は、該リアアッパーを構成するアッパーパネルの底面と該第二傾斜面とを接続する面である請求項1に記載のウイングボデーのリア構造。
  4. 該一対のリアポストの外側面を該後方開口部の中心部に向けて傾斜する第一傾斜面とし、該リアアッパーの上面を該後方開口部の中心部に向けて傾斜する第二傾斜面とし、且つ、該リアアッパーの両端部に該第一傾斜面と該第二傾斜面とを接続する曲面を備えたコーナー部を形成し、該曲面は、該後方開口部の中心に向けて傾斜している第三傾斜面である請求項1に記載のウイングボデーのリア構造。
  5. 該リアポストの後端面に、該第一傾斜面と傾斜方向が連続し、該第一傾斜面を後方に延長する第一整流板を装着する請求項2に記載のウイングボデーのリア構造。
  6. 該リアアッパーの第二傾斜面上に、該第二傾斜面の傾斜に沿い、且つ該第二傾斜面の長さを後方に延長する第二整流板を装着する請求項3に記載のウイングボデーのリア構造。
  7. 該コーナー部の後端面に、該コーナー部の第三傾斜面と傾斜方向が連続し、該第三傾斜面を後方に延長する第三整流板を装着する請求項4に記載のウイングボデーのリア構造。
  8. 請求項5乃至7に記載の全ての構成を備え、該第一整流板及び該第二整流板は、該第三整流板によって段差なく連結される請求項1に記載のウイングボデーのリア構造。
  9. 該第一整流板を断面略L字形状で形成し、該L字形状の角部には、該リアポストの後端面に取り付けた際に該リアポストの後端面の角部のR形状に沿う凹面を備えた凸形状が形成されている請求項5、又は8に記載のウイングボデーのリア構造。

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