JP2011068214A - 制動時姿勢変化低減構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】左右輪の制動力を一体的に制御しながら制動時に発生する車両姿勢の変化を低減させる構造を提供すること。
【解決手段】車両構造の既知の左右非対称性に起因して発生する車両制動時の車両姿勢の変化を低減させる制動時姿勢変化低減構造(100)は、左右の車輪(9)のそれぞれに対応するブレーキのブレーキ圧(P(L)、P(R))を左右で均一な目標ブレーキ圧(Pt)まで上昇させるブレーキマスタシリンダ(3)と、その車両構造の既知の左右非対称性に対応させて、左右の車輪(9)のそれぞれに対応するブレーキにおけるブレーキ圧(P(L)、P(R))の時間に対する変化の度合いを左右で異ならせるブレーキホース(5)と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、制動時に発生する車両姿勢の変化を低減させる構造に関し、より詳細には、車両構造の左右非対称性に起因して発生する制動時の車両姿勢の変化を低減させる構造に関する。
従来、本出願人は、四輪自動車の走行状態に応じ各車輪で異なる制動力を発生させる制動制御方法において、直進制動時に車両の左右の制動力が必ず均等になるように制動力を配分し、直進制動時にヨーモーメントが発生するのを回避する制動力配分制御方法を開示している(特許文献1参照。)。
また、本出願人は、車両の制動時に車両の構造の左右非対称性(車両重量分布、左右の車輪へ制動圧を供給する配管の長さの左右差、タイヤの空気圧の左右差による動荷重半径の左右差等である。)に起因して生ずるヨーモーメントを相殺するために、左右輪のそれぞれに対応するブレーキのブレーキ圧を検出する圧力センサの出力に基づいて電子制御装置により左右輪の制動力を個別に制御しながら、左右輪の制動力差によってカウンターヨーモーメントを発生させる運転制御装置を開示している(特許文献2参照。)。
特開平5−262213号公報 特開2008−37259号公報
しかしながら、特許文献1及び2は何れも、左右輪の制動力を個別に制御可能な構造に関する技術であり、左右輪の制動力を一体的に制御する構造に関する技術ではない。
上述の点に鑑み、本発明は、左右輪の制動力を一体的に制御しながらも制動時に発生する車両姿勢の変化を低減させる制動時姿勢変化低減構造を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の実施例に係る制動時姿勢変化低減構造は、車両構造の既知の左右非対称性に起因して発生する車両制動時の車両姿勢の変化を低減させる制動時姿勢変化低減構造であって、左右の車輪のそれぞれに対応するブレーキのブレーキ圧を左右で均一な目標ブレーキ圧まで上昇させるブレーキ圧制御機構と、前記車両構造の既知の左右非対称性に対応させて、前記左右の車輪のそれぞれに対応するブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを左右で異ならせるブレーキ圧変化度差別化構造と、を備える。
これにより、制動時姿勢変化低減構造は、ブレーキ圧制御機構により、左右輪の目標ブレーキ圧が均一となるように制御しながらも、ブレーキ圧変化度差別化構造により、車両構造の既知の左右非対称性に起因して発生する車両制動時の車両姿勢の変化を相殺するための力を生じさせ、制動時に発生する車両姿勢の変化を低減させることができる。
また、前記車両構造の既知の左右非対称性が車両制動時に車両を左右の一方に偏向する場合、前記ブレーキ圧変化度差別化構造は、前記左右の一方の車輪に対応するブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを前記左右の他方の車輪に対応するブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いより大きくすることが好ましい。
これにより、ブレーキ圧変化度差別化構造は、左右のうちの一方の車輪に対応するブレーキのブレーキ圧を、他方の車輪に対応するブレーキのブレーキ圧よりも迅速に目標ブレーキ圧まで上昇させ、他方の車輪に対応するブレーキのブレーキ圧が目標ブレーキ圧に達するまでの間でそれらブレーキ圧に差を生じさせ、車両構造の既知の左右非対称性に起因して発生する車両制動時の車両姿勢の変化を相殺するための力を生じさせることができる。
また、前記ブレーキ圧変化度差別化構造は、左右で膨張量が異なるブレーキホースを含み、左右のうちの一方のブレーキホースの膨張量を小さくして、前記ブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを大きくし、或いは、左右のうちの一方のブレーキホースの膨張量を大きくして、前記ブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを小さくすることが好ましい。
これにより、ブレーキ圧変化度差別化構造は、左右のうちの一方の車輪に対応するブレーキホースを、他方の車輪に対応するブレーキホースよりも膨張し難くすることで、左右のうちの一方の車輪に対応するブレーキ圧を、他方の車輪に対応するブレーキ圧よりも迅速に目標ブレーキ圧まで上昇させ、他方の車輪に対応するブレーキ圧が目標ブレーキ圧に達するまでの間でそれらブレーキ圧に差を生じさせ、車両構造の既知の左右非対称性に起因して発生する車両制動時の車両姿勢の変化を相殺するための力を生じさせることができる。
また、前記車両構造の既知の左右非対称性は、左右の車輪のそれぞれに掛かる荷重の違いであり、前記ブレーキ圧変化度差別化構造は、前記左右の車輪のうちでより大きな荷重を受ける車輪に対応するブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを、より小さな荷重を受ける車輪に対応するブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いよりも大きくすることが好ましい。
これにより、ブレーキ圧変化度差別化構造は、より大きな荷重を受ける車輪に対応するブレーキのブレーキ圧を、より小さな荷重を受ける車輪に対応するブレーキのブレーキ圧よりも迅速に目標ブレーキ圧まで上昇させ、より小さな荷重を受ける車輪に対応するブレーキのブレーキ圧が目標ブレーキ圧に達するまでの間でそれらブレーキ圧に差を生じさせ、車両構造の既知の左右非対称性に起因して発生する車両制動時の車両姿勢の変化を相殺するための力を生じさせることができる。
また、前記目標ブレーキ圧は、ブレーキペダルの踏み込み量に応じて決定されることが好ましい。
これにより、ブレーキ圧制御機構は、左右輪の目標ブレーキ圧がブレーキペダルの踏み込み量に応じた均一な値となるように制御することができる。
上述の手段により、本発明は、左右輪の制動力を一体的に制御しながら制動時に発生する車両姿勢の変化を低減させる構造を提供することができる。
本発明の実施例に係る制動時姿勢変化低減構造の構成例を示す図である。 制動時の車両姿勢の変化を説明する図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明の実施例に係る制動時姿勢変化低減構造100の構成例を示す図であり、ブレーキペダル1、ブレーキブースター2、ブレーキマスタシリンダ3、ブレーキチューブ4、ブレーキホース5、ブレーキキャリパー6、ブレーキローター7、ホイールハブ8、及び車輪9を示す。
なお、ブレーキホース5は、左前輪用ブレーキホース5(FL)、右前輪用ブレーキホース5(FR)、左後輪用ブレーキホース5(RL)、及び右後輪用ブレーキホース5(RR)で構成され、集合的にブレーキホース5として参照される。ブレーキキャリパー6、ブレーキローター7、ホイールハブ8、及び車輪9についても同様である。
制動時姿勢変化低減構造100は、例えば、左右の車輪に掛かる荷重の左右非対称性に起因して発生する制動時のヨーモーメントを相殺するため、左右のブレーキのそれぞれのブレーキ圧が目標ブレーキ圧に達するまでの期間における左右のブレーキ圧の差を利用してカウンターヨーモーメントを発生させ、車両制動時に発生する車両の偏向を抑制する。
なお、左右の車輪に掛かる荷重の左右非対称性は、例えば、エンジンやトランスミッション等の車両への搭載配置によって決定される既知の特性である。
ブレーキペダル1は、運転者によるブレーキ操作を受ける装置であり、例えば、梃子の原理によりブレーキペダル1に入力された踏力を増大させてブレーキブースター2に伝える。
ブレーキブースター2は、ブレーキペダル1に入力されたブレーキペダル踏力を更に増大させてブレーキマスタシリンダ3に伝えるための装置であり、例えば、パスカルの原理により油圧を介してブレーキペダル踏力を更に増大させその増大させたブレーキペダル踏力をブレーキマスタシリンダ3のピストンに伝えるようにする。
ブレーキマスタシリンダ3は、ブレーキペダル踏力に応じたブレーキ圧を発生させるための装置であり、例えば、左前輪用ブレーキ及び右後輪用ブレーキのためのブレーキ圧を発生させるプライマリピストンと、右前輪用ブレーキ及び左後輪用ブレーキのためのブレーキ圧を発生させるセカンダリピストンとを直列に配置するタンデムタイプのマスタシリンダである。
この構成により、ブレーキマスタシリンダ3は、左右の車輪のそれぞれに対応するブレーキのブレーキ圧を、そのブレーキペダル踏力に応じた左右で均一な目標ブレーキ圧まで上昇させるブレーキ圧制御機構を実現する。
なお、制動時姿勢変化低減構造100は、ブレーキマスタシリンダ3と左右の後輪用ブレーキのそれぞれとの間にプロポーショナルバルブを配置し、左右の前輪用ブレーキにおけるブレーキ圧と左右の後輪用ブレーキにおけるブレーキ圧とを異ならせるようにしてもよいが、この場合においても、ブレーキマスタシリンダ3は、左右の前輪用ブレーキのそれぞれで発生させるブレーキ圧を均一とし、且つ、左右の後輪用ブレーキのそれぞれで発生させるブレーキ圧を均一とする。
ブレーキチューブ4は、ブレーキマスタシリンダ3で発生させたブレーキ圧をブレーキホース5に伝えるためのチューブであり、例えば、ブレーキ圧による膨張がほとんどない金属でできた管であって、ブレーキマスタシリンダ3で発生させたブレーキ圧を遅滞なくブレーキホース5に伝える。
また、ブレーキチューブ4は、ブレーキマスタシリンダ3と右前輪用ブレーキホース5(FR)及び左後輪用ブレーキホース5(RL)とを接続するブレーキチューブ4A、及び、ブレーキマスタシリンダ3と左前輪用ブレーキホース5(FL)及び右後輪用ブレーキホース5(RR)とを接続するブレーキチューブ4Bで構成される。
この構成は、ブレーキチューブ4A及び4Bの何れか一方で(或いはそれらブレーキチューブ4A及び4Bに関連する箇所で)液漏れが発生し所望のブレーキ圧を発生させることができなくなった場合であっても、他方のブレーキチューブが正常である限り、車両をスピンさせることなく制動できるようにするためのものである(左右の何れか一方のブレーキで車両を制動しようとした場合には、ヨーモーメントの発生により車両をスピンさせてしまうおそれがある。)。
ブレーキホース5は、ブレーキマスタシリンダ3で発生させたブレーキ圧であり、ブレーキチューブ4を介してブレーキホース5に伝えられたブレーキ圧をブレーキキャリパー6に伝えるためのホースであり、例えば、ブレーキ圧に応じて所定の割合で膨張する複数のゴムの層と樹脂製の糸とでできたホースである。
ブレーキホース5は、膨張量の多寡に応じてブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを変えることができ、膨張量が大きいほどブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを緩やかにし、膨張量が小さいほどブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを急峻にする。
「膨張量」は、第一のブレーキ圧におけるブレーキホース5内の体積と第一のブレーキ圧より高い第二のブレーキ圧におけるブレーキホース5内の体積との差であり、ブレーキホース5の特性(材料、長さ、径、剛性等である。)によって決定される量である。従って、「膨張量」は、例えば、適切な材料を選択してブレーキホース5を半径方向に拡がり易くすることによって大きくすることができ、ブレーキホース5の径や軸方向の長さを増大させることによっても大きくすることができる。
本実施例において、制動時姿勢変化低減構造100は、車両構造における左右非対称性が存在する状態(例えば、車両の重心が車両前後方向中心線より右側にずれた状態である。)に対応すべく、右前輪用ブレーキホース5(FR)の膨張量を左前輪用ブレーキホース5(FL)の膨張量よりも小さいものとし、且つ、右後輪用ブレーキホース5(RR)の膨張量を左後輪用ブレーキホース5(RL)の膨張量よりも小さいものとしている。
この構成により、ブレーキホース5は、ブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを左右で異ならせるブレーキ圧変化度差別化構造を実現する(本実施例の場合、右車輪用のブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いが左車輪用のブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いよりも大きくなっている。)。
ブレーキキャリパー6は、ブレーキマスタシリンダ3で発生させたブレーキ圧であり、ブレーキチューブ4及びブレーキホース5を介して伝えられたブレーキ圧を用いてブレーキパッド(図示せず。)をブレーキローター7に押し付け、ホイールハブ8及び車輪9と共に回転するブレーキローター7の回転を制動する部材である。
次に、図2を参照しながら、制動時の車両姿勢の変化について説明する。
図2(A1)、(B1)、及び(C1)は、重心G1が前後方向車両中心線CLから右にずれた位置に存在する車両の四輪のそれぞれに対応するブレーキで均一なブレーキ圧Pを発生させてその車両を制動する場合の車両姿勢の変化を説明するための図である。
また、図2(A2)、(B2)、及び(C2)は、重心G2が前後方向車両中心線CL上に存在する車両の右側の前後輪のブレーキで、ブレーキ圧が目標ブレーキ圧に達するまでの間、左側の前後輪のブレーキで発生させるブレーキ圧P(L)よりも大きなブレーキ圧P(R)を発生させてその車両を制動する場合の車両姿勢の変化を説明するための図である。
更に、図2(A3)、(B3)、及び(C3)は、重心G3が前後方向車両中心線CLから右にずれた位置に存在する車両の右側の前後輪のブレーキで、ブレーキ圧が目標ブレーキ圧に達するまでの間、左側の前後輪のブレーキで発生させるブレーキ圧P(L)よりも大きなブレーキ圧P(R)を発生させてその車両を制動する場合(制動時姿勢変化低減構造100を用いて車両を制動する場合)の車両姿勢の変化を説明するための図である。
図2(A1)、(A2)、及び(A3)はそれぞれ、制動時に発生するブレーキ圧とヨーモーメントとの関係を説明する車両の上面視であり、図2(A1)は、四輪のそれぞれに対応するブレーキで均一に発生させるブレーキ圧Pと車両構造の左右非対称性に起因して重心G1で発生する反時計回りのヨーモーメントM1とを模式的に示す。
また、図2(A2)は、左側の前後輪のそれぞれに対応するブレーキで発生させるブレーキ圧P(L)と右側の前後輪のそれぞれに対応するブレーキで発生させるブレーキ圧P(R)と左右のブレーキ圧の違いに起因して重心G2で発生する時計回りのヨーモーメントM2とを模式的に示す。
また、図2(A3)は、制動時姿勢変化低減構造100を搭載した車両の制動時におけるブレーキ圧とヨーモーメントとの関係を示す図であり、図2(A2)と同様、左側の前後輪のそれぞれに対応するブレーキで発生させるブレーキ圧P(L)と右側の前後輪のそれぞれに対応するブレーキで発生させるブレーキ圧P(R)とを模式的に示す。なお、図2(A3)は、図2(A1)で示されるような車両構造の左右非対称性に起因するヨーモーメントM1と図2(A2)で示されるような左右のブレーキ圧の違いに起因するヨーモーメントM2とが相殺され、重心G3でヨーモーメントが発生しないことを示す。
図2(B1)、(B2)、及び(B3)はそれぞれ、時刻T1、T2、及びT3(T1<T2<T3)における車両姿勢を示し、図2(B1)は、重心G1で発生する反時計回りのヨーモーメントM1が車両を左方向に偏向する状態を示す。
また、図2(B2)は、重心G2で発生する時計回りのヨーモーメントM2が車両を右方向に偏向する状態を示す。
また、図2(B3)は、重心G3でヨーモーメントが存在しないため(時計回りのヨーモーメントと反時計回りのヨーモーメントが互いに相殺されるため)、車両が直進しながら停止する状態を示す。
図2(C1)、(C2)、及び(C3)はそれぞれ、時間に対するブレーキ圧の推移を示し、図2(C1)は、四輪のそれぞれに対応するブレーキで共通するブレーキ圧Pの時間的な推移を示し、ブレーキペダル1の踏み込み量に対応する目標ブレーキ圧Ptに至るまで四輪のそれぞれに対応するブレーキのブレーキ圧が一様に上昇する状態を示す。また、図2(C1)は、時刻T2において、ブレーキ圧Pが目標ブレーキ圧Ptに到達することを示す。
また、図2(C2)及び図2(C3)は、左の前後輪のそれぞれに対応するブレーキで共通するブレーキ圧P(L)の時間的な推移と右の前後輪のそれぞれに対応するブレーキで共通するブレーキ圧P(R)の時間的な推移とを示し、ブレーキ圧P(R)が時刻T2において目標ブレーキ圧Ptに至るのに対し、ブレーキ圧P(L)が(ブレーキ圧P(R)に遅れて)時刻T3において目標ブレーキ圧Ptに至ることを示す。
これらブレーキ圧の時間的な推移の左右差は、左右のブレーキホース5の膨張量の差(本実施例では、右前輪用ブレーキホース5(FR)の膨張量を左前輪用ブレーキホース5(FL)の膨張量よりも小さいものとし、且つ、右後輪用ブレーキホース5(RR)の膨張量を左後輪用ブレーキホース5(RL)の膨張量よりも小さいものとしている。)によって実現され、図2(A2)で示される重心G2における時計回りのヨーモーメントM2、又は、図2(A3)で示される重心G3における時計回りのヨーモーメントを発生させることとなる(なお、図2(A3)で示される重心G3における時計回りのヨーモーメントは、車両構造の左右非対称性に起因する反時計回りのヨーモーメントM1によって相殺されるので図2(A3)では示されていない。)。
以上の構成により、制動時姿勢変化低減構造100は、車両構造の既知の左右非対称性に起因して発生するヨーモーメント(例えば、左回りのヨーモーメント)を、左右のブレーキホース5の膨張量の差(左右のブレーキ圧の時間に対する変化度合いの差)を利用して意図的に発生させるカウンターヨーモーメント(右回りのヨーモーメント)によって相殺するので、制動時に発生する車両姿勢の変化(車両の偏向)を低減させ或いは除去することができる。
また、制動時姿勢変化低減構造100は、左右の車輪のそれぞれに対応するブレーキのブレーキ圧を圧力センサで検出した上でそれらブレーキ圧を個別に制御するようなことなく、左右のブレーキホース5の膨張量の差を利用してカウンターヨーモーメントを発生させることができるので、簡易且つ低コストの構造を実現させることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例において、制動時姿勢変化低減構造100は、車両の重心が車両前後方向中心線より右側にずれた状態に対応すべく、右前輪用ブレーキホース5(FR)の膨張量を左前輪用ブレーキホース5(FL)の膨張量よりも小さいものとし、且つ、右後輪用ブレーキホース5(RR)の膨張量を左後輪用ブレーキホース5(RL)の膨張量よりも小さいものとするが、右前輪用ブレーキホース5(FR)の膨張量を左前輪用ブレーキホース5(FL)の膨張量よりも小さいものとしながら、右後輪用ブレーキホース5(RR)の膨張量と左後輪用ブレーキホース5(RL)の膨張量とを同じにしてもよい。
反対に、制動時姿勢変化低減構造100は、車両の重心が車両前後方向中心線より左側にずれた状態に対応する場合には、左前輪用ブレーキホース5(FL)の膨張量を右前輪用ブレーキホース5(FR)の膨張量よりも小さいものとし、且つ、左後輪用ブレーキホース5(RL)の膨張量を右後輪用ブレーキホース5(RR)の膨張量よりも小さいものとする。この場合においても、制動時姿勢変化低減構造100は、右後輪用ブレーキホース5(RR)の膨張量と左後輪用ブレーキホース5(RL)の膨張量とを同じにしてもよい。
また、上述の実施例において、制動時姿勢変化低減構造100は、左右のブレーキホースの膨張量を異ならせることにより、ブレーキ圧が目標ブレーキ圧に達するまでの間、カウンターヨーモーメントを発生させるようにするが、左右のブレーキホースの径や軸方向長さを異ならせることにより、ブレーキ圧が目標ブレーキ圧に達するまでの間、カウンターヨーモーメントを発生させるようにしてもよい。
また、上述の実施例において、制動時姿勢変化低減構造100は、ディスクブレーキシステムに適用されるが、ドラムブレーキシステムに適用されてもよい。
1 ブレーキペダル
2 ブレーキブースター
3 ブレーキマスタシリンダ3
4 ブレーキチューブ
5 ブレーキホース
6 ブレーキキャリパー
7 ブレーキローター
8 ホイールハブ
9 車輪
100 制動時姿勢変化低減構造

Claims (5)

  1. 車両構造の既知の左右非対称性に起因して発生する車両制動時の車両姿勢の変化を低減させる制動時姿勢変化低減構造であって、
    左右の車輪のそれぞれに対応するブレーキのブレーキ圧を左右で均一な目標ブレーキ圧まで上昇させるブレーキ圧制御機構と、
    前記車両構造の既知の左右非対称性に対応させて、前記左右の車輪のそれぞれに対応するブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを左右で異ならせるブレーキ圧変化度差別化構造と、
    を備える制動時姿勢変化低減構造。
  2. 前記車両構造の既知の左右非対称性が車両制動時に車両を左右の一方に偏向する場合、前記ブレーキ圧変化度差別化構造は、前記左右の一方の車輪に対応するブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを前記左右の他方の車輪に対応するブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いより大きくする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の制動時姿勢変化低減構造。
  3. 前記ブレーキ圧変化度差別化構造は、左右で膨張量が異なるブレーキホースを含み、左右のうちの一方のブレーキホースの膨張量を小さくして、前記ブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを大きくし、或いは、左右のうちの一方のブレーキホースの膨張量を大きくして、前記ブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを小さくする、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の制動時姿勢変化低減構造。
  4. 前記車両構造の既知の左右非対称性は、左右の車輪のそれぞれに掛かる荷重の違いであり、前記ブレーキ圧変化度差別化構造は、前記左右の車輪のうちでより大きな荷重を受ける車輪に対応するブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いを、より小さな荷重を受ける車輪に対応するブレーキにおけるブレーキ圧の時間に対する変化の度合いよりも大きくする、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の制動時姿勢変化低減構造。
  5. 前記目標ブレーキ圧は、ブレーキペダルの踏み込み量に応じて決定される、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の制動時姿勢変化低減構造。
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