JP2011063436A - エレベータの調速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチの取付け位置の調整作業を容易にすることができるエレベータの調速機を提供する。
【解決手段】エレベータの調速機1は、スイッチ25が取り付けられたブラケット31と、上下方向または水平方向の長穴38を有し、ブラケット31が取り付けられるフレーム32と、長穴38の長手方向に沿ってブラケット31からフレーム32に延び、フレーム32に対するブラケット31の位置を調整可能な調整ボルト33と、長穴38に通されてブラケット31をフレーム32に固定する固定ボルト34とを具備した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、エレベータの調速機に関する。
エレベータは、安全装置の一つとして、調速機を含む非常停止機構を備えている。
特許文献1には、調速機と、乗籠に取り付けられた調速機ロープとを有した非常停止機構が開示されている。非常停止機構は、何らかの故障によって乗籠が定格速度以上で急降下した場合などに、調速機ロープを拘束し、自動的に乗籠を停止させる。
特開2000−143109号公報
ところで、調速機は、エレベータの動力を遮断するスイッチと、乗籠の走行に同期して回転する綱車に設けられ、前記スイッチを操作する操作子とを備える。この場合、乗籠の走行速度が規定値を越えたときに操作子がスイッチを操作するように、スイッチの取付け位置を精度良く調整しておく必要がある。このため、スイッチの取付け位置の調整作業に手間や時間がかかる場合がある。
本発明の目的は、スイッチの取付け位置の調整作業を容易にすることができるエレベータの調速機を提供することにある。
本発明の一つの形態に係るエレベータの調速機は、エレベータの走行速度と同期して回転する綱車と、前記綱車の回転の遠心力により前記綱車の遠心方向に変位する回転おもりと、エレベータの動力を遮断するスイッチと、前記回転おもりに設けられ、エレベータの走行速度が規定値を越えたときに前記スイッチを操作する操作子と、前記スイッチが取り付けられたブラケットと、上下方向または水平方向の長穴を有し、前記ブラケットが取り付けられるフレームと、前記長穴の長手方向に沿って前記ブラケットから前記フレームに延び、前記フレームに対する前記ブラケットの位置を調整可能な調整ボルトと、前記長穴に通されて前記ブラケットを前記フレームに固定する固定ボルトとを具備した。
本発明によれば、スイッチの取付け位置の調整作業を容易にすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る調速機が設置されるエレベータの正面図。 本発明の第1の実施形態に係る調速機の平面図。 本発明の第1の実施形態に係る調速機の正面図。 本発明の第1の実施形態に係る調速機の図2中の矢印Aから見た側面図。 本発明の第2の実施形態に係る調速機の平面図。 本発明の第2の実施形態に係る調速機の正面図。 本発明の第3の実施形態に係る調速機の平面図。 本発明の第3の実施形態に係る調速機の正面図。 本発明の第4の実施形態に係る調速機の正面図。 本発明の第5の実施形態に係る調速機の正面図。 本発明の第6の実施形態に係る調速機の正面図。 本発明の第7の実施形態に係る調速機の正面図。 本発明の第8の実施形態に係る調速機の正面図。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図13を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照し、本発明の第1の実施形態に係る調速機1が設置されるエレベータ2の一例について説明する。なお第2乃至第8の実施形態に係るエレベータ2も例えば略同じ構成を有する。
エレベータ2は、昇降路3、乗籠4、乗籠用のガイドレール5、メインロープ6、および安全装置7を備えている。ガイドレール5は、昇降路3内を鉛直方向に延びている。乗籠4は、ガイドレール5に案内されて昇降路3内を昇降動作する。メインロープ6は、図示しない巻上機に巻き掛けられているとともに、乗籠4を懸吊している。
なおエレベータ2は、図示しない釣合いおもり、釣合いおもり用のガイドレール、および釣合いおもり用の安全装置を備えている。本発明は、例えば釣合いおもり用の安全装置の調速機にも適用可能である。
図1に示すように、安全装置7は、調速機1(ガバナ)と、調速機ロープ11(ガバナロープ)、テンショナシーブ12、テンショナ13、セフティレバー14、リンク機構15、および非常止め装置16を備える。調速機1は、例えば昇降路3の上部にある機械室に設けられている。調速機1には、調速機ロープ11が巻き掛けられている。調速機ロープ11は、無端状に形成されるとともに、昇降路3のピット床3aの近くにまで垂下されている。テンショナシーブ12は、調速機ロープ11の下端部に設けられている。テンショナ13は、テンショナシーブ12に取り付けられている。これにより調速機ロープ11に一定の張力が与えられている。
非常止め装置16は、乗籠4に設けられ、例えばガイドレール5を挟むくさび機構を有する。非常止め装置16は、セフティレバー14およびリンク機構15を介して、調速機ロープ11に接続されている。
ここで、安全装置7の動作を説明する。調速機1は、乗籠4の走行速度(エレベータの走行速度)を検出し、乗籠4の走行速度が予め設定された規定値を越えたときに、調速機1の回転を停止させる。これにより、調速機ロープ11の走行が停止する。調速機ロープ11の走行が停止すると、下降中の乗籠4のセフティレバー14が相対的に上方に引き上げられ、この動作がリンク機構15を介して非常止め装置16に伝達され、非常止め装置16が動作する。すなわち、非常止め装置16のくさび機構がガイドレール5に圧接する。そしてこのくさび機構の圧接により乗籠4が非常停止し、安全が図られる。
次に、図2乃至図4を参照し、本実施形態に係る調速機1について説明する。
図3に示すように、調速機1は、本体フレーム21、綱車22(ガバナシーブ)、回転おもり23、ばね24、スイッチ25、および操作子26を備えている。本体フレーム21は、例えば機械室の床に設置されている。
綱車22は、例えば本体フレーム21に、回動可能に支持されている。綱車22には、調速機ロープ11が巻き掛けられている。すなわち、綱車22は、調速機ロープ11を介して乗籠4と連動している。これにより、綱車22は、乗籠4の走行速度(エレベータの走行速度)と同期して回転する。
回転おもり23は、綱車22に設けられている。回転おもり23は、綱車22の遠心方向に変位可能である。回転おもり23は、綱車22の回転によって発生する遠心力により、綱車22の遠心方向に変位する。ばね24は、綱車22の中心に向けて回転おもり23を付勢しており、遠心力による回転おもり23の変位量を調整する。
図3に示すように、スイッチ25は、綱車22の隣に設けられている。スイッチ25は、ケース28と、レバー29(動作子)とを有する。レバー29は、ケース28から綱車22に向いて突出している。スイッチ25は、操作子26により操作され、エレベータ2の動力を遮断する。
操作子26は、回転おもり23に設けられ、回転おもり23の動きに伴って綱車22の遠心方向に変位する。操作子26は、エレベータ2の走行速度が予め設定された規定値を超えたときに、綱車22の遠心力により、スイッチ25のレバー29に衝突する位置まで変位し、レバー29に衝突することでスイッチ25を操作する。つまり、エレベータ2の速度が異常になったとき、操作子26がスイッチ25を作動させてエレベータ2を停止させる。
図2乃至図4に示すように、調速機1は、さらに、ブラケット31、フレーム32(支持フレーム)、調整ボルト33、および固定ボルト34を備える。スイッチ25は、ブラケット31に取り付けられる。図4に示すように、ブラケット31は、断面が鍵状に形成されている。すなわち、ブラケット31は、鉛直方向に起立した第1の部分31aと、この第1の部分31aの上下の端部からそれぞれ水平方向に張り出した第2および第3の部分31b,31cを有する。
第1の部分31aは、スイッチ25の背後において起立している。第1の部分31aには、固定ボルト34が挿通される挿通孔36が設けられている。第2の部分31bは、第1の部分31aの下端部から突出し、スイッチ25の下方に延びている。第2の部分31bは、スイッチ25を下方から支持している。つまり、スイッチ25は、当該スイッチ25の背面をブラケット31の第1の部分31aに沿わせるとともに、底面がブラケット31の第2の部分31bの上に載置されることで、ブラケット31に支持されている。
図4に示すように、第3の部分31cは、第1の部分31aの上端部から、第2の部分31bとは反対方向に突出し、フレーム32の上方に延びている。ブラケット31は、フレーム32に取り付けられる。第3の部分31cには、ねじ穴部37が設けられている。ねじ穴部37は、例えばナットのような部材を第3の部分31cに例えば溶接などにより固定することで形成されている。なお、ねじ穴部37は、ブラケット31自体に形成されたねじ穴であってもよい。
図3に示すように、フレーム32は、スイッチ25および綱車22の背後において、水平方向に延びている。フレーム32は、本体フレーム21に固定され、本体フレーム21に支持されている。
図4に示すように、フレーム32は、断面がL字状に形成されている。すなわち、フレーム32は、鉛直方向に起立した第1の部分32aと、この第1の部分32aの上端部から水平方向に張り出した第2の部分32bを有する。フレーム32の第1の部分32aは、ブラケット31の第1の部分31aに重ねられ、ブラケット31の第1の部分31aに向かい合っている。フレーム32の第2の部分32bは、第1の部分32aの上端部からスイッチ25とは反対方向に張り出し、ブラケット31の第3の部分31cの下方に延びている。
本実施形態に係る調速機1は、スイッチ25の上下方向の取付け位置の調整を可能にしたものである。図3に示すように、フレーム32の第1の部分32aには、上下方向に延びた長穴38が設けられている。
図3および図4に示すように、スイッチ25の背後には、調整ボルト33が設けられている。調整ボルト33は、長穴38の長手方向(例えば上下方向)に沿って、ブラケット31からフレーム32に延びている。
具体的には、調整ボルト33は、ブラケット31のねじ穴部37に螺合するとともに、ブラケット31を貫通し、フレーム32の第2の部分32bに当接している。これにより、調整ボルト33を回すことで、フレーム32に対するブラケット31の位置(高さ)を調整することができる。なお調整ボルト33は、フレーム32に設けられたねじ穴部37に螺合するとともに、フレーム32を貫通し、ブラケット31に当接するものであってもよい。
図3および図4に示すように、長穴38には、固定ボルト34が通されている。詳しく述べると、固定ボルト34は、スイッチ25を貫通するとともに、ブラケット31の挿通孔36およびフレーム32の長穴38に挿通されることでブラケット31およびフレーム32を貫通している。固定ボルト34の先端には、ナット39が螺合している。このナット39を締め付けることで、ブラケット31がフレーム32に固定される。
次に、スイッチ25の位置調整作業について説明する。
スイッチ25の位置調整作業は、固定ボルト34を緩めた状態で行われる。この固定ボルト34を緩めた状態では、ブラケット31が長穴38に沿って上下方向に移動可能になる。この状態で、調整ボルト33を回転させることで、フレーム32に対するブラケット31の上下方向の取付け位置を任意に調整することができる。
これにより、ブラケット31に載せられたスイッチ25の高さを自在に調整することができる。そして、スイッチ25を所望の取付け高さに位置させた後で、固定ボルト34を締めることで、ブラケット31の位置が固定され、スイッチ25が所望の位置で固定される。
このような構成の調速機1によれば、スイッチ25の取付け位置の調整作業を容易にすることができる。すなわち、長穴38を有したフレーム32と、長穴38の長手方向に沿ってブラケット31からフレーム32へ延びた調整ボルト33と、長穴38に通されてブラケット31をフレーム32に固定する固定ボルト34とを備えると、固定ボルト34を緩めた状態で調整ボルト33を回すことで、スイッチ25の取付け位置を容易に調整することができる。そして調整が終わった後に固定ボルト34を締めることで、スイッチ25を任意に位置に容易に固定することができる。
つまり、ブラケット31をフレーム32に対して取り付けた状態で、フレーム32に対してブラケット31の取付け位置の調整を行うことができる。このため、スイッチ25の取付け位置の調整作業を容易に行うことができる。
なお、上記実施形態では、スイッチ25の上下方向の取付け位置の調整を可能にした調速機1を説明したが、これに代えて、調速機1はスイッチ25の左右方向(水平方向)の取付け位置の調整を可能にしてもよい。この場合、フレーム32に水平方向に延びた長穴38を設けるとともに、調整ボルト33を水平方向に配置する。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る調速機1について、図5および図6を参照して説明する。なお上記第1の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第1の実施形態と同じである。
図5および図6に示すように、本実施形態に係る調速機1は、スイッチ25の上下方向の取付け位置の調整が可能なものである。本実施形態では、フレーム32には、当該フレーム32に対するブラケット31の上下方向の移動を案内するガイド機構41が設けられている。ガイド機構41は、例えばブラケット31の左右の両側に分かれて配置され、ブラケット31の側面に沿って上下に延びている。なお、スイッチ25の水平方向の取付け位置の調整が可能な調速機1では、水平方向に延びたガイド機構41を設けてもよい。
このような構成の調速機1によれば、上記第1の実施形態と同様に、スイッチ25の取付け位置の調整作業を容易にすることができる。さらにフレーム32にガイド機構41が設けられていると、フレーム32に対するブラケット31の例えば水平方向の位置や姿勢が安定し、スイッチ25の上下方向の取付け位置の調整がより容易になる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る調速機1について、図7および図8を参照して説明する。なお上記第1および第2の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第1の実施形態と同じである。
図7および図8に示すように、本実施形態に係る調速機1は、スイッチ25の上下方向の位置を調整可能する調整ボルト33(以下、区別のため第1の調整ボルト33と称する)に加え、スイッチ25の左右方向(水平方向)の位置を調整可能にする第2の調整ボルト51を備える。
図7に示すように、ブラケット31は、第1の部分31aの側端部から後方に延びた第4の部分31dを有する。すなわち第4の部分31dは、第1の部分31aの水平方向の両端部(左端部と右端部)のうちで綱車22から離れた方の端部から第3の部分31cと同じ方向に延びている。この第4の部分31dは、フレーム32に側方から対向している。
この第4の部分31dには、第2のねじ穴部52が設けられている。第2のねじ穴部52は、例えばナットのような部材を第4の部分31dに固定することで形成されている。なお、第2のねじ穴部52は、ブラケット31自体に形成されたねじ穴であってもよい。
フレーム32は、第1の部分32aの側端部から後方に延びた第3の部分32cを有する。つまり、フレーム32の第3の部分32cは、第1の部分32aの側端部から第2の部分32bと同じ方向に延びている。この第3の部分32cは、ブラケット31の第4の部分31dに対向している。
図8に示すように、本実施形態に係る長穴38は、上下方向および左右方向の両方に延びた交差長穴である。すなわち、長穴38(交差長穴)は、上下方向に延びた第1の長穴38aと、この第1の長穴38aに対して交差しながら水平方向に延びた第2の長穴38bとを含む。
第2の調整ボルト51は、第1の調整ボルト33とは直交する方向(例えば水平方向)に沿ってブラケット31からフレーム32に延びている。具体的には、第2の調整ボルト51は、ブラケット31の第2のねじ穴部52に螺合するとともに、ブラケット31を貫通し、フレーム32の第3の部分32cに当接している。これにより、第2の調整ボルト51を回すことで、フレーム32に対するブラケット31の水平方向の位置を調整することができる。すなわち、本実施形態に係るブラケット31は、上下方向および水平方向においてフレーム32に対して位置の調整が可能である。
このような構成の調速機1によれば、上記第1の実施形態と同様に、スイッチ25の取付け位置の調整作業を容易にすることができる。さらに長穴38が上下方向および水平方向の両方に延びた交差長穴であり、それぞれ上下方向または水平方向に延びた第1および第2の調整ボルト33,51を備えると、上下方向および水平方向の両方においてフレーム32に対してブラケット31の位置の調整が可能になる。このような調速機1によれば、上下方向と左右方向の2方向において位置を柔軟に調整することができるので、調整作業がさらに容易になる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る調速機1について、図9を参照して説明する。なお上記第1乃至第3の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第3の実施形態と同じである。
本実施形態に係る調速機1は、フレーム32に対するブラケット31の位置(すなわちブラケット31の調整量)を示す目盛り61が設けられている。目盛り61は、例えばブラケット31に設けられている。なお、目盛り61は、フレーム32に設けられてもよい。目盛り61は、例えばブラケット31の高さ方向の位置を示す第1の目盛り部61aと、ブラケット31の水平方向の位置を示す第2の目盛り部61bとを有する。
このような構成の調速機1によれば、上記第1の実施形態と同様に、スイッチ25の取付け位置の調整作業を容易にすることができる。さらに目盛り61が設けられていると、作業者はこの目盛り61を利用することでブラケット31の調整量を容易に確認することができるので、調整作業がさらに容易になる。なお、この目盛り61は、上記第1乃至第3の実施形態のいずれの構成にも適用可能である。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る調速機1について、図10を参照して説明する。なお上記第1乃至第4の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第1の実施形態と同じである。
図10に示すように、本実施形態に係る調速機1は、スイッチ25の取付け位置の調整作業時に綱車22に取り付けられ、調整作業後に綱車22から取り外される着脱自在なジグ71を備えている。ジグ71は、綱車22の外周面22aに係合可能な半円形部72を有する。この半円形部72を綱車22の外周面22aに当接させることで、ジグ71は綱車22からの基準位置を取ることができる。
そしてジグ71の半円形部72を綱車22の外周面22aに当接させた状態で、ブラケット31の例えば端面31eをジグ71に当接させることで、ブラケット31の取付け位置の基準(例えば水平方向の位置)が定まる。
例えばスイッチ25の上下方向の取付け位置が調整可能な調速機1では、ブラケット31をジグ71に当接させることで、例えば綱車22に対するスイッチ25の水平方向の取付け位置が正確に決まる。スイッチ25の水平方向の取付け位置がジグ71により正確に決まると、その位置を基準にして、作業者はスイッチ25の上下方向の取付け位置の調整を行うことができる。
このような構成の調速機1によれば、上記第1の実施形態と同様に、スイッチ25の取付け位置の調整作業を容易にすることができる。さらに、半円形部72を綱車22の外周面22aに当接させることで基準位置を出すことができ、ブラケット31を当該ジグ71に当接させることでブラケット31の取付け位置の基準が定まるジグ71を備えると、ブラケット31を容易に基準位置に配置することができる。これにより、スイッチ25の取付け位置の調整作業がさらに容易になる。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係る調速機1について、図11を参照して説明する。なお上記第1乃至第5の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第5の実施形態と同じである。
本実施形態に係るジグ71は、綱車22の外周面22aに係合可能な半円形部72を有する。この半円形部72を綱車22の外周面22aに当接させることで、ジグ71は綱車22からの基準位置を取ることができる。ジグ71の半円形部72を綱車22の外周面22aに当接させた状態で、スイッチ25の例えばレバー29をジグ71に当接させることで、ブラケット31の取付け位置の基準(例えば水平方向の位置)が定まる。
このような構成の調速機1によれば、上記第1の実施形態と同様に、スイッチ25の取付け位置の調整作業を容易にすることができる。さらにジグ71を備えていると、第5の実施形態と同様に、スイッチ25の取付け位置の調整作業がさらに容易になる。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態に係る調速機1について、図12を参照して説明する。なお上記第1乃至第6の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第5の実施形態と同じである。
本実施形態に係るジグ71は、操作子26に係合する窪み73を有する。この窪み73を操作子26に係合させることで、ジグ71は綱車22からの基準位置を取ることができる。ジグ71の窪み73を操作子26に当接させた状態で、ブラケット31の例えば端面31eをジグ71に当接させることで、ブラケット31の取付け位置の基準(例えば水平方向の位置)が定まる。
このような構成の調速機1によれば、上記第1の実施形態と同様に、スイッチ25の取付け位置の調整作業を容易にすることができる。さらにジグ71を備えていると、第5の実施形態と同様に、スイッチ25の取付け位置の調整作業がさらに容易になる。
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態に係る調速機1について、図13を参照して説明する。なお上記第1乃至第7の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の構成は、上記第5の実施形態と同じである。
本実施形態に係るジグ71は、操作子26に係合する窪み73を有する。この窪み73を操作子26に係合させることで、ジグ71は綱車22からの基準位置を取ることができる。ジグ71の窪み73を操作子26に当接させた状態で、スイッチ25の例えばレバー29をジグ71に当接させることで、ブラケット31の取付け位置の基準(例えば水平方向の位置)が定まる。
このような構成の調速機1によれば、上記第1の実施形態と同様に、スイッチ25の取付け位置の調整作業を容易にすることができる。さらにジグ71を備えていると、第5の実施形態と同様に、スイッチ25の取付け位置の調整作業がさらに容易になる。
以上、本発明の第1乃至第8の実施形態に係る調速機1について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。第1乃至第8の実施形態に係る各構成要素は、適宜組み合わせて用いることができる。また、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
1…調速機、2…エレベータ、22…綱車、22a…外周面、25…スイッチ、26…操作子、31…ブラケット、32…フレーム、33,51…調整ボルト、34…固定ボルト、38…長穴、41…ガイド機構、61…目盛り、71…ジグ、72…半円形部、73…窪み。

Claims (8)

  1. エレベータの走行速度と同期して回転する綱車と、
    前記綱車の回転の遠心力により前記綱車の遠心方向に変位する回転おもりと、
    エレベータの動力を遮断するスイッチと、
    前記回転おもりに設けられ、エレベータの走行速度が規定値を越えたときに前記スイッチを操作する操作子と、
    前記スイッチが取り付けられたブラケットと、
    上下方向または水平方向の長穴を有し、前記ブラケットが取り付けられるフレームと、
    前記長穴の長手方向に沿って前記ブラケットから前記フレームに延び、前記フレームに対する前記ブラケットの位置を調整可能な調整ボルトと、
    前記長穴に通されて前記ブラケットを前記フレームに固定する固定ボルトと、
    を具備したことを特徴とするエレベータの調速機。
  2. 請求項1の記載において、
    前記フレームに設けられ、前記フレームに対する前記ブラケットの移動を案内するガイド機構を備えたことを特徴とするエレベータの調速機。
  3. 請求項1の記載において、
    前記調整ボルトとは直交する方向に沿って前記ブラケットから前記フレームに延び、前記フレームに対する前記ブラケットの位置を調整可能な第2の調整ボルトを備え、
    前記長穴は、上下方向および水平方向の両方にそれぞれ延びた交差長穴であり、前記ブラケットは、上下方向および水平方向において前記フレームに対して位置の調整が可能であることを特徴とするエレベータの調速機。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの記載において、
    前記ブラケットまたは前記フレームに、前記フレームに対する前記ブラケットの位置を示す目盛りが設けられたことを特徴とするエレベータの調速機。
  5. 請求項1の記載において、
    前記綱車の外周面に係合可能な半円形部を有したジグであって、前記半円形部を前記綱車の外周面に当接させた状態で、前記ブラケットを当該ジグに当接させることで前記ブラケットの取付け位置の基準が定まるジグを備えたことを特徴とするエレベータの調速機。
  6. 請求項1の記載において、
    前記綱車の外周面に係合可能な半円形部を有したジグであって、前記半円形部を前記綱車の外周面に当接させた状態で、前記スイッチを当該ジグに当接させることで前記ブラケットの取付け位置の基準が定まるジグを備えたことを特徴とするエレベータの調速機。
  7. 請求項1の記載において、
    前記操作子に係合する窪みを有したジグであって、前記窪みを前記操作子に係合させた状態で、前記ブラケットを当該ジグに当接させることで前記ブラケットの取付け位置の基準が定まるジグを備えたことを特徴とするエレベータの調速機。
  8. 請求項1の記載において、
    前記操作子に係合する窪みを有したジグであって、前記窪みを前記操作子に係合させた状態で、前記スイッチを当該ジグに当接させることで前記ブラケットの取付け位置の基準が定まるジグを備えたことを特徴とするエレベータの調速機。
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