JP2011058991A - 検出装置、物理量測定装置及び電子機器 - Google Patents

検出装置、物理量測定装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】出力負荷容量を揃え、且つ、低コストでS/N比を向上させる検出装置、物理量測定装置及び電子機器等を提供する。
【解決手段】発振ループ内の振動子に励振される駆動振動及び測定すべき物理量に対応した検出信号を検出する検出装置は、前記駆動振動及び前記物理量に対応した信号を増幅する増幅回路と、発振ループ内の発振信号に同期して増幅回路の増幅信号を検波する同期検波回路と、同期検波回路の出力インピーダンスを変換するインピーダンス変換回路と、インピーダンス変換回路の出力信号が供給され、第1の検出信号及び第2の検出信号を出力する第1のLPF及び第2のLPFとを含み、第1のLPF及び第2のLPFの各々は、スイッチトキャパシターフィルター回路により構成され、第1のLPFと第2のLPFは、互いにゲインが異なり、且つ、出力負荷容量とが同一に設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、検出装置、物理量測定装置及び電子機器等に関する。
従来より、角速度等の物理量を測定するセンサー回路は、車両や電子機器等に搭載され、車両運動や手振れ等による振動の検出に用いられている。近年では、このセンサー回路の用途が広まる一方であり、例えば、センサー回路から複数の出力を行って、用途に応じて各出力を用いて物理量の測定を行う場合がある。
このような複数の出力を行うセンサー回路については、種々提案されている。例えば特許文献1には、互いに極性が異なる検出信号を検出する2つの検出手段を備え、検出信号を監視することで故障、劣化による感度変化を検出して信頼性を向上させる角速度センサーが開示されている。また特許文献2には、第1GAIN回路と、該第1GAIN回路の出力を増幅し、加速度検出時と自己診断時とで増幅率が変更可能な第2GAIN回路とを備えて、第1GAIN回路の出力と第2GAIN回路の出力の双方を同時に自己診断できるようにした容量式物理量センサーが開示されている。また特許文献3には、増幅度の異なる第1増幅手段及び第2増幅手段を備え、第2増幅手段の出力により第1増幅手段のオフセットを除去するようにした振動検出装置が開示されている。また特許文献4には、センサーの出力の振幅に応じて増幅度を切り替え、A/D変換手段の分解能を実質的に変化させるディジタル式フィードバック制御装置が開示されている。更に、特許文献5には、2つの検出用圧電素子の信号をそれぞれスイッチトキャパシター回路で増幅し、演算増幅器の仮想接地端と出力との間に接続されたキャパシターと入力キャパシターの容量比を可変にした車両運動検出装置が開示されている。更にまた、非特許文献1には、スイッチトキャパシター回路で構成され、素子値の広がりを抑えた2次のスイッチトキャパシターフィルターが開示されている。
特開2000−88578号公報 特開2006−292469号公報 特開2002−267452号公報 特開平11−282502号公報 特開平7−2182702号公報
電子情報通信学会技術研究報告CAS89−163//CS89−123//DSP89−62『素子値の広がりを抑えた2次SCF』石川、安斎、藤井
ところで、センサー回路の用途によっては、広い検出範囲と高感度とを両立させるものが求められる。この場合、センサー回路の1出力を分岐させて、一方の感度を上げるように構成することが考えられる。しかしながら、一般的には回路を付加する必要があり、ノイズが増えてしまい、S/N比を向上させることはできない。従って、外付け回路を設けることなく、センサー回路から、例えば2出力を互いに異なる感度で出力させることで、低コストで、センサー回路の検出範囲(ダイナミックレンジ)を異ならせることが望ましい。
また、感度の異なる複数の出力の各々の出力負荷特性が異なる場合、センサー回路からの出力毎に、出力負荷特性に応じた回路(例えばA/D変換器)を備える必要があり、検出精度を維持するためにコストが高くなるという問題がある。従って、センサー回路からの出力毎に出力負荷特性が揃えられていることが望ましい。
しかしながら、特許文献1〜特許文献4では、スイッチトキャパシター回路ではなく抵抗素子を用いて信号を増幅するため、単純にゲインを変更しても消費電力が増大してしまう。また、特許文献5ではゲインを調整できるものの検出信号をサンプルホールドしているに過ぎないため、特許文献1〜特許文献5では、ノイズをそのまま増幅してしまう。従って、高感度の出力を得たいにもかかわらず、ノイズも増幅されてしまい高感度な出力が得られないという問題がある。また、特許文献1〜特許文献5では、各出力を増幅する演算増幅器のオフセット電圧差が生じ、例えば静止状態であっても両出力が異なってしまい、後段の信号処理が煩雑となり、使い勝手が悪くなるという問題がある。更に、特許文献1〜特許文献5では、複数種類の出力を行う場合に、出力毎に出力負荷容量を一致させることができない。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様によれば、複数種類の感度で出力する場合に、出力負荷容量を揃え、且つ、低コストでS/N比を向上させる検出装置、物理量測定装置及び電子機器等を提供することができるようになる。
(1)本発明の一態様は、発振ループ内の振動子に励振される駆動振動及び測定すべき物理量に対応した検出信号を検出する検出装置は、前記駆動振動及び前記物理量に対応した信号を増幅する増幅回路と、前記発振ループ内の発振信号に同期して前記増幅回路の増幅信号を検波する同期検波回路と、前記同期検波回路の出力インピーダンスを変換するインピーダンス変換回路と、前記インピーダンス変換回路の出力信号が供給され、第1の検出信号を出力する第1の低域通過型フィルターと、前記インピーダンス変換回路の前記出力信号が供給され、第2の検出信号を出力する第2の低域通過型フィルターとを含み、前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターの各々は、スイッチトキャパシターフィルター回路により構成され、前記第1の低域通過型フィルターのゲインと前記第2の低域通過型フィルターのゲインとが異なり、前記第1の低域通過型フィルターの出力負荷容量と前記第2の低域通過型フィルターの出力負荷容量とが同一に設定されている。
本態様によれば、キャパシターの容量の相対値で特性を精度良く決めることができるので、複数種類の感度で出力する場合に、それぞれ検出範囲と検出感度とを異ならせ、低コストで、オフセット電圧差を小さくし、且つS/N比を向上させた、集積化に好適な検出装置を提供できるようになる。更に、本態様によれば、第1の低域通過型フィルターの後段の回路(例えばA/D変換回路)と第2の低域通過型フィルターの後段の回路の特性を揃えることができ、敢えて各低域通過型フィルターの出力負荷特性に応じた回路を用意することなく、低コストで、検出精度の高い検出装置を提供できるようになる。
(2)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターの各々は、第1のオペアンプを有するスイッチトキャパシター回路で構成された第1の積分器と、第2のオペアンプを有するスイッチトキャパシター回路で構成され、前記第1の積分器の出力に接続される第2の積分器と、前記第2の積分器の出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に挿入される第3の帰還キャパシターを有する帰還キャパシター回路と、前記帰還キャパシター回路と並列に接続される第4の帰還キャパシターとを含み、前記第1の積分器は、前記インピーダンス変換回路の出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に接続される第1の入力キャパシター回路と、前記第1のオペアンプの出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に接続される第1の帰還キャパシターとを含み、前記インピーダンス変換回路の出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間の電圧差と、前記第1の積分器の複数のキャパシターにより蓄積された電荷の一部を前記第1のオペアンプの仮想接地端にスイッチを介して入力し、前記第1の帰還キャパシターによって前記第1のオペアンプの出力電位を変化させ、前記第2の積分器は、前記第1のオペアンプの出力と前記第2のオペアンプの仮想接地端との間に接続される第2の入力キャパシター回路と、前記第2のオペアンプの出力と前記第2のオペアンプの仮想接地端との間に接続される第2の帰還キャパシターとを含み、前記第1のオペアンプの出力と前記第2のオペアンプの仮想接地端との間の電圧差と、前記第2の積分器の複数のキャパシターにより蓄積された電荷の一部を前記第2のオペアンプの仮想接地端にスイッチを介して入力し、前記第2の帰還キャパシターによって前記第2のオペアンプの出力電位を変化させる。
本態様によれば、互いにゲインの異なる第1の低域通過型フィルター及び第2の低域通過型フィルターの各々を、それぞれがオペアンプを有するスイッチトキャパシター回路で構成された第1の積分器及び第2の積分器、帰還キャパシター回路、及び第4の帰還キャパシターを用いて2次の低域通過型フィルターとして構成したので、キャパシターの容量値の相対的な値のみで、高精度なフィルター効果で第1の検出信号及び第2の検出信号を出力する検出装置を提供できるようになる。
(3)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターの各々は、第1の入力キャパシターと、前記第1の入力キャパシターと同じ容量値に設定される第2の入力キャパシターとを有し、前記インピーダンス変換回路の出力信号が供給される第1の入力キャパシター回路と、前記第1の入力キャパシター回路に充電された電荷量に対応した信号を増幅する第1のオペアンプと、前記第1のオペアンプの仮想接地端と出力との間に挿入された第1の帰還キャパシターとを含む第1の積分器と、第3の入力キャパシターと、前記第3の入力キャパシターと同じ容量値に設定される第4の入力キャパシターとを有し、前記第1のオペアンプの出力に接続される第2の入力キャパシター回路と、前記第2の入力キャパシター回路に充電された電荷量に対応した信号を増幅する第2のオペアンプと、前記第2のオペアンプの仮想接地端と出力との間に挿入された第2の帰還キャパシターとを含む第2の積分器と、前記第2の積分器の出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に挿入可能に構成される第3の帰還キャパシターを有する帰還キャパシター回路と、前記帰還キャパシター回路と並列に接続される第4の帰還キャパシターとを含み、前記第1の入力キャパシター回路は、第1のクロックに同期して、前記第1のクロックと逆相の第2のクロックに同期して前記第2の入力キャパシターに充電された電荷を前記第1の入力キャパシターに転送し、前記第2のクロックに同期して、前記第1の入力キャパシターに充電された電荷を前記第1の帰還キャパシターに転送し、前記第2の入力キャパシター回路は、前記第2のクロックに同期して、前記第1のクロックに同期して第4の入力キャパシターに充電された電荷を前記第3の入力キャパシターに転送し、前記第1のクロックに同期して、前記第3の入力キャパシターに充電された電荷を前記第2の帰還キャパシターに転送し、前記帰還キャパシター回路は、前記第1のクロックに同期して前記第2の積分器の出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に挿入され、前記第2のクロックに同期して前記第3の帰還キャパシターに充電された電荷を放電する。
本態様によれば、上記の効果に加えて、互いにゲインの異なる第1の低域通過型フィルター及び第2の低域通過型フィルターの各々を、第1の入力キャパシター〜第4の入力キャパシター、及び第1の帰還キャパシター〜第4の帰還キャパシターを用いたスイッチトキャパシターフィルター回路を用いた2次の低域通過型フィルターとして構成したので、キャパシターの容量値の相対的な値のみで高精度なフィルター効果で第1の検出信号及び第2の検出信号を出力する検出装置を提供できるようになる。
(4)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第1の入力キャパシター回路は、前記インピーダンス変換回路の出力信号が供給される信号入力ノードと前記第1の入力キャパシターの一端との間に挿入される第1のスイッチと、前記第1の入力キャパシターの一端と基準電位との間に挿入される第2のスイッチと、前記信号入力ノードと前記第2の入力キャパシターの一端との間に挿入される第3のスイッチと、前記第2の入力キャパシターの一端と基準電位との間に挿入される第4のスイッチと、前記第2の入力キャパシターの他端と基準電位との間に挿入される第5のスイッチと、前記第2の入力キャパシターの他端と前記第1の入力キャパシターの他端との間に挿入される第6のスイッチと、前記第1の入力キャパシターの他端と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に挿入される第7のスイッチとを有し、前記第2の入力キャパシター回路は、前記第1のオペアンプの出力が供給される接続ノードと前記第3の入力キャパシターの一端との間に挿入される第8のスイッチと、前記第3の入力キャパシターの一端と基準電位との間に挿入される第9のスイッチと、前記接続ノードと前記第4の入力キャパシターの一端との間に挿入される第10のスイッチと、前記第4の入力キャパシターの一端と基準電位との間に挿入される第11のスイッチと、前記第4の入力キャパシターの他端と基準電位との間に挿入される第12のスイッチと、前記第4の入力キャパシターの他端と前記第3の入力キャパシターの他端との間に挿入される第13のスイッチと、前記第3の入力キャパシターの他端と前記第2のオペアンプの仮想接地端との間に挿入される第14のスイッチとを有し、前記帰還キャパシター回路は、前記第1のオペアンプの仮想接地端と前記第3の帰還キャパシターの一端との間に挿入される第15のスイッチと、前記第3の帰還キャパシターの一端と基準電位との間に挿入される第16のスイッチと、前記第3の帰還キャパシターの他端と基準電位との間に挿入される第17のスイッチと、前記第3の帰還キャパシターの他端と前記第2のオペアンプの出力との間に挿入される第18のスイッチとを有する。
本態様によれば、上記の効果に加えて、複数のスイッチを設けるだけで、上記のキャパシターを用いたスイッチトキャパシター動作を簡素な構成で実現できる検出装置を提供できるようになる。
(5)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第1のスイッチ、前記第4のスイッチ、前記第6のスイッチ、前記第9のスイッチ、前記第10のスイッチ、前記第12のスイッチ、前記第14のスイッチ、前記第15のスイッチ、及び前記第18のスイッチの各々は、前記第1のクロックによってスイッチ制御され、前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチ、前記第5のスイッチ、前記第7のスイッチ、前記第8のスイッチ、前記第11のスイッチ、前記第13のスイッチ、前記第16のスイッチ、及び前記第17のスイッチの各々は、前記第2のクロックによってスイッチ制御される。
本態様によれば、スイッチトキャパシター回路を構成するスイッチの各々を、互いに逆相の第1のクロック及び第2のクロックのいずれかで動作させるようにしたので、簡素なクロック制御により、上記の効果が得られる検出装置を提供できるようになる。
(6)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターのそれぞれの前記第2の帰還キャパシター、前記第3の帰還キャパシター、及び前記第4の帰還キャパシターの形状及び面積は同一に設定され、且つ、前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターのそれぞれの前記第2の帰還キャパシター、前記第3の帰還キャパシター、及び前記第4の帰還キャパシターは共通の製造工程により製造される。
本態様によれば、上記の効果に加えて、付加回路を設けることなく、第1の低域通過型フィルター及び第2の低域通過型フィルターの各々を構成するキャパシターの形状及び面積を揃えるのみで、第1の低域通過型フィルターの出力負荷容量と第2の低域通過型フィルターの出力負荷容量とを揃えることができるようになる。
(7)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第3の入力キャパシター、前記第4の入力キャパシター、及び前記第3の帰還キャパシターの形状及び面積は同一に設定され、且つ、前記第3の入力キャパシター、前記第4の入力キャパシター、及び前記第3の帰還キャパシターは共通の製造工程により製造される。
本態様によれば、上記の効果に加えて、互いにゲインが異なるように設定される第1の低域通過型フィルターと第2の低域通過型フィルターの特性を揃える場合に、第3の帰還キャパシターの容量値を最小容量値とすることができ、第1の低域通過型フィルターと第2の低域通過型フィルターの面積を最小化できるようになる。
(8)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第1の低域通過型フィルターにおける前記第1の入力キャパシターの容量値と前記第3の帰還キャパシターの容量値との比を、前記第2の低域通過型フィルターにおける前記第1の入力キャパシターの容量値と前記第3の帰還キャパシターの容量値との比と異ならせる。
本態様によれば、第1の低域通過型フィルターにおける第1の入力キャパシターの容量値と第3の帰還キャパシターの容量値との比を、第2の低域通過型フィルターにおける第1の入力キャパシターの容量値と第3の帰還キャパシターの容量値との比と異ならせることで、他のキャパシターの容量値が共通で、互いにゲインが異なるように設定される第1の低域通過型フィルターと第2の低域通過型フィルターとを提供できるようになる。
(9)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第1の低域通過型フィルターにおける前記第3の帰還キャパシターの容量値は前記第2の低域通過型フィルターにおける前記第3の帰還キャパシターの容量値と同一に設定され、前記第1の低域通過型フィルターにおける前記第1の入力キャパシターの容量値が、前記第2の低域通過型フィルターにおける前記第1の入力キャパシターの容量値と異なる。
本態様によれば、上記の効果に加えて、第1の入力キャパシター(及び第2の入力キャパシター)の容量値が異なるのみで、その他の容量値が同一である、互いにゲインが異なる第1の低域通過型フィルター及び第2の低域通過型フィルターを有する検出装置を提供できるようになる。
(10)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターは、各低域通過型フィルターにおける前記第1の入力キャパシター及び前記第2の入力キャパシターの容量値を除いて、各低域通過型フィルターを構成する素子の形状及び面積は同一に設定される。
本態様によれば、上記の効果に加えて、第1のオペアンプ及び第2のオペアンプのオフセット電圧差がほとんど無くなり、後段の処理を簡素化し、極めて微少な検出信号も検出できるようになり、複数種類の感度の検出信号が出力可能で、S/N比に優れた検出装置を提供できるようになる。
(11)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第1のクロック及び前記第2のクロックの周波数をT、前記第1の低域通過型フィルターのQ値をQ、前記第3の帰還キャパシターの容量値を「1」、ωをs平面におけるカットオフ周波数とすると、前記第1の帰還キャパシターの容量値Dと前記第2の帰還キャパシターの容量値Bは、次式の関係にある。
Figure 2011058991
本態様によれば、上記の効果に加えて、互いにゲインが異なるように設定される第1の低域通過型フィルターと第2の低域通過型フィルターの特性を揃える場合に、第3の帰還キャパシターの容量値を最小容量値とすることができ、第1の低域通過型フィルターと第2の低域通過型フィルターの面積を最小化できるようになる。
(12)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記第1の低域通過型フィルターにおける前記第1のクロック及び前記第2のクロックの各々は、前記第2の低域通過型フィルターにおける前記第1のクロック及び前記第2のクロックの各々と同相で、且つ、同一周波数である。
本態様によれば、上記の効果に加えて、クロックの漏れを最小限にする2次の第1の低域通過型フィルター及び第2の低域通過型フィルターを有する検出装置を提供できるようになる。
(13)本発明の他の態様に係る検出装置では、前記物理量は、角速度である。
本態様によれば、低コストで、オフセット電圧差を小さくし、S/N比を向上させる、複数種類の感度で出力可能な角速度センサーを提供できるようになる。
(14)本発明の他の態様は、物理量測定装置が、前記振動子と発振ループを形成し、該振動子に駆動振動を励振する駆動回路と、上記のいずれか記載の検出装置とを含み、前記駆動回路が、前記検出装置に対して、前記発振信号を2値化した参照信号を出力し、前記同期検波回路が、前記参照信号に同期して前記増幅信号を検波する。
本態様によれば、低コストで、オフセット電圧差を小さくし、S/N比を向上させる、複数種類の感度で物理量の測定が可能な物理量測定装置を提供できるようになる。
(15)本発明の他の態様は、電子機器が、上記のいずれか記載の検出装置を含む。
本態様によれば、低コストで、オフセット電圧差を小さくし、S/N比を向上させる、複数種類の感度で出力可能な検出装置が適用された電子機器を提供できるようになる。
(16)本発明の他の態様は、電子機器が、上記記載の物理量測定装置を含む。
本態様によれば、低コストで、オフセット電圧差を小さくし、S/N比を向上させる、複数種類の感度で物理量の測定が可能な物理量測定装置が適用された電子機器を提供できるようになる。
本発明の一実施形態におけるセンサー回路の構成例を示す図。 本実施形態における第1のLPFの構成例のブロック図。 本実施形態における第1のLPFの構成例の回路図。 本実施形態における第1のクロック及び第2のクロックの説明図。 Fleisher&LakerのLPFの構成例の回路図。 第1のLPFのシグナルフローグラフを示す図。 図7(A)、図7(B)、図7(C)は、容量値A、容量値B及び容量値Dの関係を示すシグナルフローを示す図。 図3の第1の入力キャパシター回路を構成する上での好ましい条件の一例を説明するための図。 図9(A)、図9(B)は第1の電極と第2の電極の説明図。 第1のLPFにおけるキャパシターの好ましい結線の例を説明するための図。 本実施形態の変形例におけるセンサー回路の構成例を示す図。 本実施形態における電子機器の構成例のブロック図。 本実施形態における電子機器のハードウェア構成例のブロック図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
1. センサー回路
図1に、本発明の一実施形態におけるセンサー回路の構成例を示す。なお、この回路構成は一例であり、例えば、回路の細部の構成が変形される場合もあり得る。
センサー回路10は、角速度を測定対象の物理量とする物理量測定装置である。センサー回路10は、駆動回路(駆動装置)100と、検出回路(検出装置)200とを含む。センサー回路10は、圧電材料で形成され、駆動振動片及び検出振動片を有する振動片(振動子)20を含む。駆動回路100は、駆動振動片に設けられた駆動電極22a、22bを介して駆動振動片を発振ループ内に設け、駆動振動片(広義には振動子)を励振させる。駆動回路100は、電流電圧変換器110、オートゲインコントロール(Auto Gain Control:以下、AGCと略す)回路120、帯域通過フィルター(Band Pass Filter:以下、BPFと略す)130、ゲインコントロールアンプ(Gain Control Amplifier:以下、GCAと略す)140、2値化回路150を含む。駆動振動片の駆動電極22aは、電流電圧変換器110の入力に電気的に接続され、電流電圧変換器110の出力は、AGC回路120及びBPF130に入力される。BPF130は、発振ループ内の発振信号の位相調整回路として機能し、BPF130の出力は、GCA140及び2値化回路150に入力される。AGC回路120は、電流電圧変換器110の出力に基づいて、GCA140のゲインを制御する。GCA140の出力は、駆動振動片の駆動電極22bに電気的に接続される。2値化回路150は、発振ループ内の発振信号を2値化し、参照信号として検出回路200に出力する。なお、図1では、駆動回路100の内部に振動片20の駆動振動片を設けるものとして説明したが、駆動回路100の外部に振動片20の駆動振動片が設けられていてもよい。
このような駆動回路100では、上記の構成の発振ループ内のゲインが「1」より大きい状態で発振スタートする。この時点では、駆動振動片への入力は雑音のみであるが、この雑音は、目的とする駆動振動の固有共振周波数を含む幅広い周波数の波動を含む。振動片20の駆動振動片の周波数フィルター作用によって、目的とする固有共振周波数の波動を多く含む信号が出力され、この信号が電流電圧変換器110において電圧値に変換され、AGC回路120は、この電圧値に基づいてGCA140のゲインを制御することで発振ループ内の発振振幅を制御する。発振ループ内でこうした操作が繰り返されることによって、目的とする固有共振周波数の信号の割合が高くなり、GCA140のゲイン制御によって、次第に、発振ループを信号が1周する間の利得(ループゲイン)が「1」となり、この状態で駆動振動片が安定発振する。
駆動振動片を励振させて安定発振状態になり、振動片20を所与の方向に回転させると、コリオリ力が振動片20に作用し、検出振動片が屈曲振動する。検出振動片には検出電極が設けられ、検出回路200は、2つの検出電極から互いに極性が異なる検出信号を交流増幅した後、駆動回路100からの参照信号を用いて同期検波して、感度の異なる2つの低域通過型フィルター(Low Pass Filter:以下、LPFと略す)で検出信号OUT1(第1の検出信号)、検出信号OUT2(第2の検出信号)を出力する。
2. 検出回路
検出回路200は、交流増幅回路210と、同期検波回路220と、直流増幅器230と、第1のLPF240と、第2のLPF250とを含む。交流増幅回路210は、第1の電流電圧変換器212と、第2の電流電圧変換器214と、交流増幅器216と、BPF218とを含む。第1の電流電圧変換器212の入力には、振動片20の検出振動片に設けられた検出電極24aで発生した信号が供給され、第2の電流電圧変換器214の入力には、振動片20の検出振動片に設けられた検出電極26aで発生した信号(検出電極24aで発生した信号と逆極性の信号)が供給される。なお、振動片20の検出振動片に設けられた検出電極24b、26bには、接地電源電圧が供給される。第1の電流電圧変換器212及び第2の電流電圧変換器214の各々は、検出電極24a、26aで発生した信号を電圧値に変換し、変換された2つの電圧値を用いて交流増幅器216により交流増幅される。BPF218は、交流増幅器216によって増幅された信号の周波数帯域のうち、駆動回路100の発振信号の発振周波数を含む所定の帯域のみを通過させる。同期検波回路220は、2値化回路150によって2値化された参照信号に同期して、発振信号に対して90度位相がずれた検波信号を取り出す。直流増幅器230は、インピーダンス変換回路として機能し、その出力インピーダンスを低インピーダンス化すると共に、検波信号を増幅する。これにより、第1のLPF240及び第2のLPF250には、タイミングに応じて出力インピーダンスが変化する同期検波回路220ではなく、直流増幅器230の出力信号から所定の低周波数帯域の信号のみを取り出して増幅した後、それぞれ検出信号OUT1、OUT2として出力する。
第1のLPF240は、直流増幅器230によって増幅された検波信号の高周波成分を除去するフィルター機能を有し、フィルター後の信号を検出信号OUT1として出力する。第2のLPF250は、第1のLPF240と同様に、直流増幅器230によって増幅された検波信号の高周波成分を除去するフィルター機能を有し、フィルター後の信号を検出信号OUT2として出力する。
第1のLPF240及び第2のLPF250は、スイッチトキャパシターフィルター(Switched Capacitor Filter:以下、SCFと略す)回路により構成され、第1のLPF240のゲインが、第2のLPF250のゲインと異なるように設定されている。より具体的には、本実施形態では、第1のLPF240のゲインが、第2のLPF250のゲインより小さくなるように設定されている。角速度を検出するセンサー回路の場合には、回転角度が1度当たりの出力電圧幅を異ならせることで、検出できる角速度の範囲を異ならせることができる。そのため、同じ電源電圧内で、各LPFのゲインを異ならせることで検出範囲を異ならせることができる。これにより、第1のLPF240からの検出信号OUT1による検出範囲(ダイナミックレンジ)は、第2のLPF250からの検出信号OUT2による検出範囲より大きくなる。その一方、第1のLPF240からの検出信号OUT1による検出感度は、第2のLPF250からの検出信号OUT2による検出感度より低くなる。
また、第1のLPF240の構成は、第2のLPF250を250の構成と同様であり、ゲインだけが異なるように設定される。更に、第1のLPF240の出力負荷量量と第2のLPF250の出力負荷容量が同一であり、感度が異なる出力毎に出力負荷特性が揃えられている。
ここで、第1のLPF240及び第2のLPF250と同様の機能を有するLPFを、入力抵抗(R)ならびに容量(C)の時定数を利用したRC積分回路で実現する場合について考える。このRC積分回路のカットオフ周波数fcは、fc=(1/(2π・Ci・R))のように表される。Ciは、オペアンプの帰還ループに設けられる帰還キャパシター(積分容量)である。カットオフ周波数を極めて低周波数(例えば、1Hz程度)とする場合を想定すると、帰還キャパシターCiの容量値が大きくなり、回路の占有面積が飛躍的に増大する。よって、入力抵抗Rの抵抗値を大きくする必要がある上、構成素子の製造ばらつきによって、特性が変動する幅が大きくなる。
これに対して、入力抵抗Rをスイッチトキャパシター(Switched Capacitor:以下、SCと略す)回路で構成したSCF回路では、その入力抵抗Rの抵抗値は、R=1/(fs・Cs)(fs:サンプリングクロック周波数、Cs:スイッチトキャパシターの容量)のように表される。ここで、サンプリングクロック周波数fsを低くすれば、SC回路で構成された入力抵抗Rの等価抵抗を高抵抗化することができる。従って、SCF回路で第1のLPF240及び第2のLPF250を構成することで、キャパシターの容量の相対値で特性を精度良く決めることができるようになり、集積化に好適な検出回路200(或いはセンサー回路10)を提供できるようになる。
2.1 第1のLPF、第2のLPF
本実施形態では、第1のLPF240の構成と第2のLPF250の構成は同様であるため、以下では第1のLPF240の構成について説明する。
図2に、本実施形態における第1のLPF240の構成例のブロック図を示す。
第1のLPF240は、第1の積分器242と、第2の積分器244と、帰還キャパシター回路246と、第4の帰還キャパシターCr4とを含んで構成される2次LPFである。
第1の積分器242は、第1のオペアンプOP1を有するSC回路で構成される。即ち、第1の積分器242は、スイッチと、キャパシターと、第1のオペアンプOP1とを含む。第1の積分器242は、インピーダンス変換回路としての直流増幅器230の出力と第1のオペアンプOP1の仮想接地端との間に接続される第1の入力キャパシター回路243と、第1のオペアンプOP1の出力と第1のオペアンプの仮想接地端との間に接続される第1の帰還キャパシターCr1とを含む。そして、第1の積分器242は、直流増幅器230の出力と第1のオペアンプOP1の仮想接地端との間の電圧差と、第1の積分器242の複数のキャパシターにより蓄積された電荷の一部を第1のオペアンプOP1の仮想接地端にスイッチを介して入力し、第1の帰還キャパシターCr1によって第1のオペアンプOP1の出力電位を変化させる。
第2の積分器244は、第2のオペアンプOP2を有するSC回路で構成され、第1の積分器242の出力に接続される。即ち、第2の積分器244も、スイッチと、キャパシターと、第2のオペアンプOP2とを含む。第2の積分器244は、第1のオペアンプOP1の出力と第2のオペアンプOP2の仮想接地端との間に接続される第2の入力キャパシター回路245と、第2のオペアンプOP2の出力と第2のオペアンプOP2の仮想接地端との間に接続される第2の帰還キャパシターCr2とを含む。そして、第2の積分器244は、第1のオペアンプOP1の出力と第2のオペアンプOP2の仮想接地端との間の電圧差と、第2の積分器244の複数のキャパシターにより蓄積された電荷の一部を第2のオペアンプOP2の仮想接地端にスイッチを介して入力し、第2の帰還キャパシターCr2によって第2のオペアンプOP2の出力電位を変化させる。
帰還キャパシター回路246は、第2の積分器244の出力と第1のオペアンプOP1の仮想接地端との間に挿入される第3の帰還キャパシターCr3を有する。第4の帰還キャパシターCr4は、帰還キャパシター回路246と並列に接続される。
このように、第1のLPF240は、SC積分器である第1の積分器242及び第2の積分器244、帰還キャパシター回路246、及び第4の帰還キャパシターCr4を含むSCF回路として構成される。これにより、キャパシターの容量の相対値で特性を精度良く決めることができるようになる。そして、SCF回路を構成するスイッチのスイッチ制御によって、SCF回路を構成するキャパシターの電荷の充電及び転送を繰り返し行うことで、2次LPFの機能を実現することができる。
そこで、図2の第1のLPF240は、次のように構成されることが望ましい。
即ち、第1の積分器242は、互いに同じ容量値に設定された第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2を有する第1の入力キャパシター回路243と、第1の入力キャパシター回路243に充電された電荷量に対応した信号を増幅する第1のオペアンプOP1と、第1のオペアンプOP1の仮想接地端(入力ノード、反転入力端子)と出力との間に挿入された第1の帰還キャパシターCr1とを含むLPFである。第1の入力キャパシター回路243には、図1のインピーダンス変換回路としての直流増幅器230の出力信号(インピーダンス変換回路からのインピーダンス変換信号)が供給される。そして、第1の入力キャパシター回路243(第1の積分器242)には、第1のクロックCLK1と、該第1のクロックCLK1の第2のクロックCLK2とが入力されており、第1のクロックCLK1がHレベルである第1の期間T1において(即ち、第1のクロックCLK1に同期して)、第2のクロックCLK2がHレベルである第2の期間T2に(即ち、第2のクロックCLK2に同期して)第2の入力キャパシターC2に充電された電荷を第1の入力キャパシターC1に転送し、第2の期間T2において、第1の入力キャパシターC1に充電された電荷を第1の帰還キャパシターCr1に転送する。この動作を繰り返すことで、LPFとして動作する。
一方、第2の積分器244は、互いに同じ容量値に設定された第3の入力キャパシターC3及び第4の入力キャパシターC4を有する第2の入力キャパシター回路245と、第2の入力キャパシター回路245に充電された電荷量に対応した信号を増幅する第2のオペアンプOP2と、第2のオペアンプOP2の仮想接地端と出力との間に挿入された第2の帰還キャパシターCr2とを含むLPFである。第2の入力キャパシター回路245には、図1のインピーダンス変換回路としての直流増幅器230の出力信号が供給される。そして、第2の入力キャパシター回路245(第2の積分器244)には、第1のクロックCLK1と第2のクロックCLK2とが入力されており、第2の期間T2において、第1の期間T1に(即ち、第1のクロックCLK1に同期して)第4の入力キャパシターC4に充電された電荷を第3の入力キャパシターC3に転送し、第1の期間T1において、第3の入力キャパシターC3に充電された電荷を第2の帰還キャパシターCr2に転送する。この動作を繰り返すことで、LPFとして動作する。
帰還キャパシター回路246は、第1の期間T1において、第2の積分器244の出力と第1のオペアンプOP1の仮想接地端との間に挿入され、第2の期間T2において第3の帰還キャパシターCr3に充電された電荷を放電する。
なお、第1の入力キャパシター回路243は、3以上の入力キャパシターを備え、第1のクロックCLK1及び第2のクロックCLK2に同期して、上記のように電荷の充放電や転送を行うようにしてもよい。第1の入力キャパシター回路243は、第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2を含むSC回路であり、その構成に限定されるものではないが、以下で述べる構成を採用することで、素子値の広がりを抑え、且つ、総容量和が小さく素子面積が極めて小さいLPFを実現できる。
同様に、第2の入力キャパシター回路245は、3以上の入力キャパシターを備え、第1のクロックCLK1及び第2のクロックCLK2に同期して、上記のように電荷の充放電や転送を行うようにしてもよい。第2の入力キャパシター回路245は、第3の入力キャパシターC3及び第4の入力キャパシターC4を含むSC回路であり、その構成に限定されるものではないが、以下で述べる構成を採用することで、素子値の広がりを抑え、且つ、総容量和が小さく素子面積が極めて小さいLPFを実現できる。
更に、帰還キャパシター回路246は、第3の帰還キャパシターCr3を有するSC回路であり、同様にSC回路で構成される第1の入力キャパシター回路243及び第2の入力キャパシター回路245に含まれるスイッチに対するスイッチ制御に対応した制御が行われるスイッチを含んで構成される。
図3に、本実施形態における第1のLPF240の構成例の回路図を示す。図3は、第1のLPF240の構成を示すが、第2のLPF250の構成も図3と同様である。なお、図3において、図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図4に、本実施形態における第1のクロックCLK1及び第2のクロックCLK2の説明図を示す。
なお、図3では、SC回路に複数のスイッチが設けられるが、各スイッチには、「1」と表記されるスイッチと、「2」と表記されるスイッチの2種類がある。「1」と表記されるスイッチは、第1のクロックCLK1で動作するスイッチ(第1フェーズスイッチ)である。即ち、「1」と表記されたスイッチは、第1のクロックCLK1のアクティブ期間(Hレベルの期間)に導通状態になり、第1のクロックCLK1の非アクティブ期間(Lレベルの期間)に非導通状態になる。「2」と表記されるスイッチは、第2のクロックCLK2で動作するスイッチ(第2フェーズスイッチ)である。即ち、「2」と表記されたスイッチは、第2のクロックCLK2のアクティブ期間(Hレベルの期間)に導通状態になり、第2のクロックCLK2の非アクティブ期間(Lレベルの期間)に非導通状態になる。
また、図3では、第1のLPF240を構成するキャパシターに対して、括弧で容量値を付している。即ち、第1の入力キャパシターC1の容量値は第2の入力キャパシターC2の容量値と同じになるように設定されており、それぞれ容量値Gを有する。第1の帰還キャパシターCr1は、容量値Dに設定されている。第3の入力キャパシターC3の容量値は第4の入力キャパシターC4の容量値と同じになるように設定されており、それぞれ容量値Aを有する。第2の帰還キャパシターCr2は、容量値Bに設定されている。第3の帰還キャパシターCr3は、容量値Cに設定されている。第4の帰還キャパシターCr4は、容量値Eに設定されている。
第1のLPF240では、SC回路を構成するスイッチのスイッチ動作を制御する動作クロックとして、図4に示すように、第1のクロックCLK1と第2のクロックCLK2とが入力されている。第2のクロックCLK2は、第1のクロックとは逆相のクロックであり、第1のクロックCLK1によりスイッチ制御されるスイッチと第2のクロックCLK2によりスイッチ制御されるスイッチとが同時にオンしないように各クロックが変化するようになっている。なお、第2のLPF250にも、第1のLPF240の第1のクロックCLK1及び第2のクロックCLK2の各々と同相で、且つ、同一周波数の2つの動作クロックが供給される。これにより、クロックの漏れを最小限にする2次の第1のLPF240及び第2のLPF250を提供できるようになる。
図3に示すように、第1の入力キャパシター回路243は、直流増幅器230の出力信号(インピーダンス変換信号)が供給される信号入力ノードND1と第1の入力キャパシターC1の一端との間に挿入される第1のスイッチSW1と、第1の入力キャパシターC1の該一端と基準電位(例えばアナログ接地電位、AGND)との間に挿入される第2のスイッチSW2と、信号入力ノードND1と第2の入力キャパシターC2の一端との間に挿入される第3のスイッチSW3と、第2の入力キャパシターC2の該一端と基準電位との間に挿入される第4のスイッチSW4と、第2の入力キャパシターC2の他端と基準電位との間に挿入される第5のスイッチSW5と、第2の入力キャパシターC2の該他端と第1の入力キャパシターC1の他端との間に挿入される第6のスイッチSW6と、第1の入力キャパシターC1の該他端と第1のオペアンプOP1の仮想接地端との間に挿入される第7のスイッチSW7とを有する。
図3に示すように、第1のスイッチSW1、第4のスイッチSW4、及び第6のスイッチSW6の各々は、第1のクロックCLK1によってスイッチ制御され、第1のクロックCLK1のアクティブ期間に導通状態に設定され、第1のクロックCLK1の非アクティブ期間に非導通状態に設定される。第2のスイッチSW2、第3のスイッチSW3、第5のスイッチSW5、及び第7のスイッチSW7の各々は、第2のクロックCLK2によってスイッチ制御され、第2のクロックCLK2のアクティブ期間に導通状態に設定され、第2のクロックCLK2の非アクティブ期間に非導通状態に設定される。
第2の入力キャパシター回路245は、第1のオペアンプOP1の出力が供給される接続ノードND2と第3の入力キャパシターC3の一端との間に挿入される第8のスイッチSW8と、第3の入力キャパシターC3の該一端と基準電位との間に挿入される第9のスイッチSW9と、接続ノードND2と第4の入力キャパシターC4の一端との間に挿入される第10のスイッチSW10と、第4の入力キャパシターC4の該一端と基準電位との間に挿入される第11のスイッチSW11と、第4の入力キャパシターC4の他端と基準電位との間に挿入される第12のスイッチSW12と、第4のキャパシターの該他端と第3の入力キャパシターC3の他端との間に挿入される第13のスイッチSW13と、第3のキャパシターの該他端と第2のオペアンプの仮想接地端との間に挿入される第14のスイッチSW14とを有する。
図3に示すように、第9のスイッチSW9、第10のスイッチSW10、第12のスイッチSW12、及び第14のスイッチSW14の各々は、第1のクロックCLK1によってスイッチ制御され、第1のクロックCLK1のアクティブ期間に導通状態に設定され、第1のクロックCLK1の非アクティブ期間に非導通状態に設定される。第8のスイッチSW8、第11のスイッチSW11、及び第13のスイッチSW13の各々は、第2のクロックCLK2によってスイッチ制御され、第2のクロックCLK2のアクティブ期間に導通状態に設定され、第2のクロックCLK2の非アクティブ期間に非導通状態に設定される。
帰還キャパシター回路246は、第1のオペアンプOP1の仮想接地端と第3の帰還キャパシターCr3の一端との間に挿入される第15のスイッチSW15と、第3の帰還キャパシターCr3の該一端と基準電位との間に挿入される第16のスイッチSW16と、第3の帰還キャパシターCr3の他端と基準電位との間に挿入される第17のスイッチSW17と、第3の帰還キャパシターCr3の該他端と第2のオペアンプOP2の出力との間に挿入される第18のスイッチSW18とを有する。
図3に示すように、第15のスイッチSW15及び第18のスイッチSW18の各々は、第1のクロックCLK1によってスイッチ制御され、第1のクロックCLK1のアクティブ期間に導通状態に設定され、第1のクロックCLK1の非アクティブ期間に非導通状態に設定される。第16のスイッチSW16及び第17のスイッチSW17の各々は、第2のクロックCLK2によってスイッチ制御され、第2のクロックCLK2のアクティブ期間に導通状態に設定され、第2のクロックCLK2の非アクティブ期間に非導通状態に設定される。
図3に示す構成において、第1クロックCLK1又は第2のクロックCLK2のタイミングでキャパシターに電荷を蓄積したり、キャパシターの蓄積電荷を放電(放出)させたりして、その放電による電荷移動をオペアンプ及び帰還キャパシターを用いて積分するという動作が行われる。キャパシターに蓄積される電荷と、キャパシターから放出される電荷は同じである。
図5に、SC回路を用いたLPFとして一般的に良く知られているFleisher&LakerのLPFの構成例の回路図を示す。図5は、2次LPFの構成例を表したものであり、図3に対応する部分には同一の符号を付している。
図5に示すFleisher&LakerのLPFでは、信号入力ノードに供給される入力信号Vinが、第2の積分器にも供給される。従って、図4に示す容量値Dのキャパシター、容量値Aのキャパシター、及び容量値Bのキャパシターの素子値には、入力信号Vinが供給された容量値Iのキャパシターや容量値Jのキャパシターの素子値が影響する。
これに対して、図3に示す構成では、信号入力ノードに供給される入力信号Vinが、第2の積分器244に供給されることはない。即ち、第1の帰還キャパシターCr、第3の入力キャパシターC3、第4の入力キャパシターC4、及び第2の帰還キャパシターCr2の間には他の入力キャパシター素子が関与しない。これによって、第1の帰還キャパシターCrと第3の入力キャパシターC3(又は第4の入力キャパシターC4)のサイジング、第3の入力キャパシターC3(又は第4の入力キャパシターC4)と第2の帰還キャパシターCr2のサイジングが可能となり、ひいては第3の入力キャパシターC3(又は第4の入力キャパシターC4)と第3の帰還キャパシターCr3の容量値を一致させるができ、第1の帰還キャパシターCr1及び第2の帰還キャパシターCr2の容量値を一意に決めることができるようになる。この結果、LPFを構成する各素子の素子値の広がりを抑え、第1のLPF240の高精度な設計を容易化できるようになる。
2.2 第1のLPFの伝達関数
第1のLPF240の伝達関数は、次のように求められる。
図6に、第1のLPF240のシグナルフローグラフを示す。図6において、第1のオペアンプOP1の出力ノードの電圧をVx、Vyと表す。なお、図6では、図3の各素子の素子値をそのまま表している。
まず、第1のLPF240の出力電圧Voutと、第1のオペアンプOP1の出力ノードの電圧Vxとの関係は、z平面において次のようになる。
Figure 2011058991
同様に、第1のLPF240の入力電圧Vinと、第1のオペアンプOP1の出力ノードの電圧Vyとの関係は、z平面において次のようになる。
Figure 2011058991
また、第1のLPF240の出力電圧Voutは、電圧Vx、Vyを用いると、z平面において次のように表される。
Figure 2011058991
式(1)、式(2)を式(3)に代入することで、第1のLPF240の伝達関数T(z)=Vout/Vinは、次式のようになる。なお、VxとVyは、半クロックがずれているため、z−1/2を考慮する。
Figure 2011058991
式(4)に示す通り、第1のLPF240の伝達関数T(z)は、いわゆる一般的な2次LPF関数となり、第1のLPF240は、2次LPFとして機能することを意味する。なお、上記は第1のLPF240の伝達関数について説明したが、第2のLPF250の構成は第1のLPF240の構成と同様であるため、同様に2次LPFとして機能することがわかる。
2.3 第1のLPFの各素子値
2.3.1 容量値Cと容量値Gとの関係
式(4)より、第1のLPF240のDCゲイン(DC_Gain)が求められる。
Figure 2011058991
即ち、第1のLPF240のゲインは、第1の入力キャパシターC1(第2の入力キャパシターC2)(容量値G)と第3の帰還キャパシターCr3(容量値C)との容量値の比によって決まる。第2のLPF250は第1のLPF240の構成と同じであるため伝達関数も式(4)のように求められるため、第1のLPF240と第2のLPF250の各LPFを構成するキャパシターのサイズや形状を全く同一とすることで、第1のLPF240のゲインと第2のLPF250のゲインとを、第1のLPF240におけるG/Cと第2のLPF240におけるG/Cとを異ならせることで容易に実現できるようになる。
ここで、第1のLPF240における第3の帰還キャパシターCr3と第2のLPF250における第3の帰還キャパシターCr3について、サイズ及び形状を全く同一とすることで、第1のLPF240における第1の入力キャパシターC1(第2の入力キャパシターC2)(容量値G)と第2のLPF250における第1の入力キャパシターC1(第2の入力キャパシターC2)(容量値G)のみを異ならせればよいことがわかる。本実施形態では、第1のLPF240のゲインが第2のLPF250のゲインより小さくするため、第1のLPF240における第1の入力キャパシターC1(第2の入力キャパシターC2)の容量値を、第2のLPF250における第1の入力キャパシターC1(第2の入力キャパシターC2)の容量値より小さくする。これにより、第1のLPF240の構成と第2のLPF250の構成とはほぼ同様であるため、各出力を増幅するオペアンプのオフセット電圧差がほとんど無くなり、例えば静止状態であっても両出力が異なる事態がなくなり、後段の信号処理が簡素化される。
2.3.2 容量値A〜容量値E、容量値Gについて
2.3.2.1 容量値C、容量値E及び容量値Gについて
s平面における2次LPFの状態変数型の一般的な伝達関数は、次式で表される。以下の式において、ωはs平面におけるカットオフ周波数、QはQ値、kはゲインを表す。
Figure 2011058991
ここで、式(6)をz変換して得られたz平面における伝達関数と、図6のシグナルフローから求められた式(4)の伝達関数における係数を比較することで、図4の各素子の素子値(A〜E、G)を求めることを考える。まず、次式を用いて、式(6)に対して双一次変換を行うことを考える。
Figure 2011058991
式(7)は、s平面の左半面の全領域をz平面の単位円内に写像し、s平面の虚軸をz平面の単位円上に写像する双一次変換を表す。式(7)において、Tは、LPFのクロック周波数の逆数に相当する。このとき、sの実周波数Ωと、z=ejωTのωとの対応は、式(8)となる。
Figure 2011058991
ここで、式(8)より、z平面におけるカットオフ周波数をωとすると、式(9)のように表される。
Figure 2011058991
式(6)に、式(7)及び式(9)を代入すると、2次LPFの状態変数型の伝達関数をz変換した結果T(z)が求められる。
Figure 2011058991
式(10)と式(4)のzの項の係数を比較することで、式(4)のA〜D、Gの関係を決定することができる。本実施形態では、図5を用いて説明したように、第1の帰還キャパシターCr1の容量値D、第3の入力キャパシターC3の容量値A、第4の入力キャパシターC4の容量値A、及び第2の帰還キャパシターCr2の容量値Bについては、他の入力キャパシター素子が関与しない。そこで、まず、A=B=D=1と仮定することで、C、E、Gの関係を求める。この場合、後述のように伝達関数に影響を与えることなく、内部電圧が変更されるように素子値を変更することで、実質的に制約を与えることなく自由に各素子の素子値を決定することができる。
まず、式(4)に、A=B=D=1を代入すると、伝達関数は次式のように表される。
Figure 2011058991
式(11)と、式(10)とを比較すると、式(11)のC、E、Gは、式(12)、式(13)、式(14)のようになる。
Figure 2011058991
Figure 2011058991
Figure 2011058991
2.3.2.2 素子値の決定
まず、第1のLPF240の出力負荷容量と第2のLPF250の出力負荷容量とを揃えるように素子値を決定する。第1のLPF240の出力負荷容量は、第2の帰還キャパシターCr2の容量値B、第3の帰還キャパシターCr3の容量値C及び第4の帰還キャパシターCr4の容量値Eで決まる。そのため、第1のLPF240における第2の帰還キャパシターCr2の容量値B、第3の帰還キャパシターCr3の容量値C及び第4の帰還キャパシターCr4の容量値Eと、第2のLPF250における第2の帰還キャパシターCr2の容量値B、第3の帰還キャパシターCr3の容量値C及び第4の帰還キャパシターCr4の容量値Eとを一致させる。
そのため、第1のLPF240及び第2のLPF250それぞれの第2の帰還キャパシターCr2、第3の帰還キャパシターCr3、及び第4の帰還キャパシターCr4の形状及び面積は同一に設定され、且つ、第1のLPF240及び第2のLPF250それぞれの第2の帰還キャパシターCr2、第3の帰還キャパシターCr3、及び第4の帰還キャパシターCr4は共通の製造工程により製造されることが望ましい。
これにより、第1のLPF240の後段の回路(例えばA/D変換回路)と第2のLPF250の後段の回路の特性を揃えることができ、敢えて各LPFの出力負荷特性に応じた回路を用意することなく、低コストで、検出精度の高い検出回路10を提供できるようになる。
続いて、式(4)の伝達関数に影響を与えずに、容量値A、容量値B及び容量値Dの素子値について望ましい値について考える。ここで、素子値として望ましい値は、回路面積を最小限に抑えることができる値である。
図7(A)、図7(B)、図7(C)に、容量値A、容量値B及び容量値Dの関係を示すシグナルフローを示す。図7(A)は、容量値Aと容量値Dの関係を表す。図7(B)は、容量値Aと容量値Bの関係を表す。図7(C)は、容量値C、容量値D、容量値E及び容量値Gの関係を表す。図7(A)〜図7(C)において、図6と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
式(4)において、容量値Aをγ倍(A´=γA)すると、図7(A)に示すように容量値Dをγ倍(D´=γD)することで、伝達関数を変更することなく、容量値Aと容量値Dの素子値を変更することができる。また、式(4)において、容量値Aをα倍(A´=αA)すると、図7(B)に示すように容量値Bをα倍(B´=αB)することで、伝達関数を変更することなく、容量値Aと容量値Bの素子値を変更することができる。更に、式(4)において、容量値Dをβ倍(D´=βD)すると、図7(C)に示すように、容量値Cをβ倍(C´=βC)、容量値Eをβ倍(E´=βE)、容量値Gをβ倍(G´=βG)することで、伝達関数を変更することなく、容量値C、容量値D、容量値E及び容量値Gを変更することができる。
そこで、式(4)の容量値A、容量値B、容量値C、容量値D、容量値E及び容量値Gに、式(15)を代入すると、式(4)は式(16)のように表される。
Figure 2011058991
Figure 2011058991
式(16)では、第1のLPF240を構成する各キャパシターに蓄積され放電される電荷量が異なって内部電圧が変化するものの、分母と分子をαβγで割りきれるため、伝達関数は式(4)に影響を与えないことを意味する。従って、式(15)に従って、第1のLPF240を構成する各キャパシターの容量値を決定することができるようになる。
式(12)〜式(14)では、それぞれ分母が共通しているが、GはCのk倍であり、G>Cの関係(k>1)を有することが望ましい。また、Q値がそれほど大きくなく、Tが小さくなるため、E>Cの関係を有する。従って、Cを最小容量値として、他の素子を決定することで、第1のLPF240を構成するキャパシターの面積を最小限に抑えることができる。そこで、式(15)よりβ=1として、他の素子値を決定することが望ましい。
このとき、容量値Aを容量値Cと等しくして、容量値Aもまた最小容量値とすることで、第1のLPF240の面積を最小化できる。また、容量値Bと容量値Dとを等しくすることで、製造誤差を最小限に抑えることができる上に、第1のLPF240の面積も最小化できる。この場合、αとγは、次式の関係を有する。
Figure 2011058991
従って、容量値A、容量値B、容量値C、容量値D、容量値E及び容量値Gは、次のように決定することができる。
Figure 2011058991
また、式(18)より、C=B×Dの関係を有する。そのため、Cを1としたとき、B×Dは、式(12)より、次式の関係を有することが望ましい。
Figure 2011058991
以上のように、第1のLPF240の面積を最小化し、且つ、LPFとしてのフィルター機能を有する素子値を決定することができる。また、第2のLPF250についても、第1のLPF240と同様の構成とすることで、上記と同様に素子値を決定することができる。この場合、第1のLPF240における第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2の容量値Gに対して、第2のLPF250における第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2の容量値Gのみを変更してゲインを異ならせることで、第2のLPF250の面積を最小化し、且つ、LPFとしてのフィルター機能を有する素子値を決定することができる。
本実施形態では、第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2を除いて、第1のLPF240と第2のLPF250の各素子の形状、サイズが同一で共通の製造工程により製造され、第2のLPF250における第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2の容量値Gが、第1のLPF240における第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2の容量値Gに比べてサイズが大きく設定される。
また、第1のLPF240と第2のLPF250の構成を、第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2の容量値Gを除き同様の構成としたので、第1のLPF240の第1のオペアンプOP1と第2のLPF250の第2のオペアンプOP2のオフセット電圧差がほとんど無くなり、後段の処理を簡素化し、極めて微少な検出信号も検出できるようになる。これは、非反転増幅器1つでゲインの異なる2出力を得る構成では、オフセット電圧が大きくなり、1/fノイズが大きくなる点に比べて有利な点である。また、2つのオペアンプでゲインの異なる2出力を得る構成では、互いに出力負荷容量又はフィルター特性が異なってしまう点に比べて有利な点である。
しかも、ゲインが大きい方(高感度)が、容量値Gが大きくなり総容量和が大きくなるので、一般的にkt/Cで表されるノイズを小さくすることができるようになる。即ち、本実施形態では、容量値Cを一定にすると、容量値Gが大きいほどゲインを大きくできるので、ゲインの高いLPFのノイズをより小さくできる。
更にまた、第1のLPF240の出力負荷容量と第2のLPF250の出力負荷容量とを揃えるようにしたので、特性の一致した後段の回路を容易に設けることができ、検出精度の高い検出回路を提供できるようになる。
2.4 その他
本実施形態において、第1のLPF240及び第2のLPF250では、複数のキャパシターが接続されている。特に、集積回路装置では、面内の容量ばらつきによって、キャパシターの素子数の増加は、電荷の高精度な移動制御を困難にする。従って、キャパシターの素子数が増えたとしても、できるだけ特性を設計通りと同等の特性を実現できることが望ましい。そこで、本実施形態では、以下のように第1のLPF240及び第2のLPF250を構成する各キャパシターの形状、面積に加えて、各スイッチのサイズが、次のように設定されていることが望ましい。
2.4.1 キャパシターの形状、面積及びスイッチのサイズ
図8に、図3の第1のLPF240の第1の入力キャパシター回路243を構成する上での好ましい条件の一例を説明するための図を示す。図8において、図3と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図8では、第1の入力キャパシター回路243について説明するが、第1のLPF240の第2の入力キャパシター回路245、第2のLPF250の第1の入力キャパシター回路及び第2の入力キャパシター回路についても同様である。
図8において、第1の入力キャパシターC1及び第2入力の入力キャパシターC2の形状、面積(サイズ)は同一に設定されることが好ましい。第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2は、スイッチの状態により、蓄積した電荷を別のキャパシターに転送する機能を果たす。このようなキャパシターに寄生し、特性に影響を与える可能性がある寄生容量を考慮したとき、集積回路装置内に形成されたキャパシターとその寄生容量の大きさの比はほぼ一定と見なすことができる。そして、非特許文献1に開示されているように、スイッチの寄生容量Cg1〜Cg3を無視することで、上記のキャパシターの寄生容量の影響を補償できることが知られている。
そこで、本実施形態では、第1〜第7のスイッチSW1〜SW7の各々のサイズは同一に設定されるのが好ましい。これによって、第1〜第7のスイッチSW1〜SW7の各スイッチに接続される寄生容量の容量値を揃えることができる。スイッチの寄生容量Cg1〜Cg3を無視できなくても、例えば、各スイッチの特性が同じものとして扱って回路の伝達関数を導くことができる。
そして、本実施形態では、各スイッチの寄生容量Cg1〜Cg3を考慮して、第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2の面積(サイズ)は同一に設定することで、各キャパシターの寄生容量の影響を補償し、且つ、電荷の移動制御を高精度に実現できるようになる。
そのため、本実施形態では、第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2の形状及び面積は同一に設定され、且つ、第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2は共通の製造工程により製造されるのがよい。
キャパシターの面積(占有面積)のみならず、形状(例えば、電極の形状、電極に接続される配線の形状等)を同一化し、且つ、製造工程(製造プロセス)も共通化することによって、キャパシターとその寄生容量の大きさの比の精度を、より高精度に制御することが可能である。その結果、より高精度な回路設計が可能となる。
第2の入力キャパシター回路245についても同様であり、第8〜第14のスイッチSW8〜SW14の各々のサイズは同一に設定されるのが好ましい。これによって、第8〜第14のスイッチSW8〜SW14の各スイッチに接続される寄生容量の容量値を揃えることができる。スイッチの寄生容量Cg1〜Cg3を無視できなくても、例えば、各スイッチの特性が同じものとして扱って回路の伝達関数を導くことができる。
そして、本実施形態では、各スイッチの寄生容量Cg1〜Cg3を考慮して、第3の入力キャパシターC3及び第4の入力キャパシターC4の面積(サイズ)は同一に設定することで、各キャパシターの寄生容量の影響を補償し、且つ、電荷の移動制御を高精度に実現できるようになる。そのため、本実施形態では、第3の入力キャパシターC3及び第4の入力キャパシターC4の形状及び面積は同一に設定され、且つ、第3の入力キャパシターC3及び第4の入力キャパシターC4は共通の製造工程により製造されるのがよい。
同様の理由によって、図3の帰還キャパシター回路246を構成する第15〜第18のスイッチSW15〜SW18の各々についても、第1〜第7のスイッチSW1〜SW7の各々のサイズと同一に設定されるのが好ましい。
以上のように、第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2の面積(サイズ)が同一に設定され、且つ、第1〜第7のスイッチSW1〜SW7の各々のサイズが同一に設定され、第3の入力キャパシターC3及び第4の入力キャパシターC4の面積(サイズ)が同一に設定され、且つ、第8〜第14のスイッチSW8〜SW14の各々のサイズが同一に設定されることで、寄生容量の影響を無視できるほど小さくする回路構成を実現し易くなる。
更に、上記のように、容量値Cと容量値Aとを高精度に一致させるために、第3の入力キャパシターC3、第4の入力キャパシターC4、及び第3の帰還キャパシターCr3の形状及び面積は同一に設定され、且つ、第3の入力キャパシターC3、第4の入力キャパシターC4、及び第3の帰還キャパシターCr3は共通の製造工程により製造されることが望ましい。
同様に、容量値A、容量値B、容量値Dを高精度に一致させるために、第3の入力キャパシターC3、第4の入力キャパシターC4、第1の帰還キャパシターCr1、及び第2の帰還キャパシターCr2の形状及び面積は同一に設定され、且つ、第3の入力キャパシターC3、第4の入力キャパシターC4、第1の帰還キャパシターCr1、及び第2の帰還キャパシターCr2は共通の製造工程により製造されることが望ましい。
2.4.2 キャパシターの方向性
更に、本実施形態では、集積回路装置内に形成されるキャパシターの寄生容量を考慮して、その方向性を設けることが好ましい。
図9(A)、図9(B)に、キャパシターの構造上、大きな寄生容量の第1の電極と小さな寄生容量の第2の電極が存在することを説明するための図を示す。図9(A)は、集積回路装置内に形成されるキャパシターの断面構造を模式的に表す。図9(B)は、第1のLPF240及び第2のLPF250を構成するキャパシターの説明図を表す。
図9(A)、図9(B)において、第1の電極ME1は大きな寄生容量が接続される電極であり、第2の電極ME2は、寄生容量がより小さい電極である。即ち、第2の電極ME2は、第1の電極ME1に比べて、基板(例えば半導体基板)SUBからの距離が遠い位置にある。よって、基板SUBや、基板上に形成される絶縁膜(フィールド酸化膜等)INS等に起因する寄生容量(Cppa,Cppb,Cpcc)の影響を受けにくい。なお、図9(A)のCxは、正規の容量を示す。
そこで、第1の電極ME1と第2の電極ME2とを区別するために、1つのキャパシターを図9(B)のように表記し、図9(B)では第1の電極ME1に接続される端子Y1の信号が寄生容量Cppnの影響を受けやすいことを表している。
図10に、第1のLPF240におけるキャパシターの好ましい結線の例を説明するための図を示す。図10において、図3と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第1の入力キャパシターC1、第2の入力キャパシターC2、及び第1の帰還キャパシターCr1の各々には、仮想的に寄生容量Cp1〜Cp6が接続される。ここで、第1のオペアンプOP1の入力ノードであるノードN10の電位は、第1の帰還キャパシターCr1に転送される電荷量に大きく影響するため、回路特性を高精度に実現しようとする場合、できるだけ寄生容量の影響を受けないようにするのが好ましい。
また、第3の入力キャパシターC3、第4の入力キャパシターC4、及び第2の帰還キャパシターCr2の各々には、仮想的に寄生容量Cp7〜Cp12が接続される。ここで、第2のオペアンプOP2の入力ノードであるノードN11の電位は、第2の帰還キャパシターCr2に転送される電荷量に大きく影響するため、回路特性を高精度に実現しようとする場合、できるだけ寄生容量の影響を受けないようにするのが好ましい。
更に、第3の帰還キャパシターCr3及び第4の帰還キャパシターCr4の各々には、仮想的に寄生容量Cp13〜Cp16が接続される。ここで、オペアンプOP1の入力ノードであるノードN11及び第2のオペアンプOP2の出力ノードであるノードN12の電位は、第3の帰還キャパシターCr3及び第4の帰還キャパシターCr4が充放電する電荷量に大きく影響するため、回路特性を高精度に実現しようとする場合、できるだけ寄生容量の影響を受けないようにするのが好ましい。
そこで、図10に示す各キャパシターが、基板に近い位置に設けられる第1の電極ME1と、基板から遠い位置に設けられる第2の電極ME2とを有する場合に、第1の帰還キャパシターCr1と第4の帰還キャパシターCr4の各々の第2の電極ME2同士が共通に接続され、第1のオペアンプOP1の入力ノードであるノードN10に接続されることが好ましい。また、第2の帰還キャパシターCr2と第4の帰還キャパシターCr4の各々の第1の電極ME1同士が共通に接続され、第2のオペアンプOP2の出力ノードであるノードN11に接続されることが好ましい。
更に、スイッチを介して接続されるキャパシター同士についても、第1フェーズスイッチ又は第2フェーズスイッチにより導通状態に設定されたとき、第1の入力キャパシターC1、第2の入力キャパシターC2、第1の帰還キャパシターCr1、及び第3の帰還キャパシターCr3の各々は、第2の電極ME2同士が接続されるように方向性を有していることが好ましい。更にまた、第3の入力キャパシターC3、第4の入力キャパシターC4、及び第2の帰還キャパシターCr2の各々は、第2の電極ME2同士が接続されるように方向性を有していることが好ましい。
こうすることで、第1のオペアンプOP1の入力ノードであるノードN10に接続される可能性がある寄生容量Cp2、Cp4、Cp5、Cp13、Cp15が小さくなり、これらの寄生容量の影響を最小限に抑えて、第1のオペアンプOP1の入力ノードの電位を高精度に制御できるようになる。また、第2のオペアンプOP2の入力ノードであるノードN11に接続される可能性がある寄生容量Cp8、Cp10、Cp11が小さくなり、これらの寄生容量の影響を最小限に抑えて、第2のオペアンプOP2の入力ノードの電位を高精度に制御できるようになる。
一方、第1の電極ME1には、低インピーダンスのノード(例えば、第1のオペアンプOP1及び第2のオペアンプOP2の出力ノード、信号入力ノードND1等)が接続されるため、第1の電極ME1に接続される可能性がある寄生容量Cp1、Cp3、Cp6、Cp7、Cp9、Cp12、Cp14、Cp16は、回路特性に影響を与えず、無視することができるようになる。
3. 変形例
本実施形態における検出回路200は、直流増幅器230によって増幅された検出信号を、ゲインの異なる第1のLPF240及び第2のLPF250を介してフィルター処理後に出力する例を説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。
図11に、本実施形態の変形例におけるセンサー回路の構成例を示す。図11において、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
本変形例におけるセンサー回路300が、図1に示す本実施形態におけるセンサー回路10と異なる点は、検出回路が、N(Nは3以上の整数)種類の検出信号OUT1〜OUTNを出力する点である。即ち、センサー回路300は、駆動回路100と、検出回路310とを含み、検出回路310は、図1の検出回路200の構成に加えて、直流増幅器230によって増幅された検出信号が入力される第3のLPF〜第NのLPF280が設けられ、第3のLPF〜第NのLPF280の各々は、検出信号OUT3〜OUTNを出力する。ここで、検出回路310が有する第1のLPF240〜第NのLPF280の各々は、本実施形態の第1のLPF240と同様の構成を有しているが、互いにゲインが異なり、各LPFの出力負荷容量は同一に設定される。
本変形例における第1〜第NのLPF240〜280のうち互いにゲインの異なるLPFは、本実施形態と同様に、第1の入力キャパシター回路を構成する第1の入力キャパシターC1及び第2の入力キャパシターC2の容量値Gが異なるのみで、他の素子の形状及び素子は互いに同一となるように設定され、出力負荷容量も上記の実施形態と同様の手段で一致するように設定されている。
本変形例においても、各LPFのオペアンプのオフセット電圧差がほとんど無くなり、後段の処理を簡素化し、極めて微少な検出信号も検出できるようになる。また、ゲインが大きい方(高感度)が、容量値Gが大きくなり総容量和が大きくなるので、一般的にkt/Cで表されるノイズを小さくすることができるようになる。更に、各LPFの後段に、特性が同じ回路を接続できるので、敢えて特性を異ならせて検出信号に対して信号処理を行う必要がなくなり、低コスト、且つ、検出精度の向上を図ることができるようになる。
4. 電子機器
本実施形態又はその変形例における検出回路が適用されたセンサー回路は、電子機器に搭載することができる。以下では、本実施形態におけるセンサー回路10が電子機器に搭載される例について説明するが、本変形例におけるセンサー回路300も同様に搭載される。
図12に、本実施形態における電子機器の構成例のブロック図を示す。
電子機器400は、センサー回路10と、A/D変換回路410と、演算処理回路440とを含む。A/D変換回路410は、LPF420、422、第1のADC(A/D変換器)430、第2のADC432を含む。センサー回路10の第1のLPF240から出力される検出信号OUT1は、LPF420によって高周波成分が除去され、第1のADC430によりディジタル値に変換される。センサー回路10の第2のLPF250から出力される検出信号OUT2は、LPF422によって高周波成分が除去され、第2のADC432によりディジタル値に変換される。演算処理回路440は、センサー回路10で検出された検出信号の振幅又は感度に応じて、第1のADC430又は第2のADC432からのディジタル値を用いて積分を行うことで角速度及び回転角度を算出し、該角速度又は回転角度に対応した処理を実行する。
これにより、高感度で、振幅の大きい検出信号に対して、高精度な処理を実現する電子機器を提供できるようになる。しかも、感度が異なる検出信号に対して、付加回路を設ける必要がなくなり、低コスト化も実現できるようになる。また、LPF420の特性とLPF422の特性とを揃えることができ、低コスト化を図ることができるようになる。
図13に、本実施形態における電子機器400のハードウェア構成例のブロック図を示す。図13において、図12と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
電子機器400は、センサー回路10と、表示部550と、クロック生成回路510と、CPU等の処理部520と、メモリー530と、操作部540とを有する。電子機器400を構成する各部は、バス(BUS)によって相互に接続されている。図12の演算処理回路440は、例えばメモリー530に格納されたプログラムを読み込んで、該プログラムに対応した処理を実行する処理部520によって実現される。なお、A/D変換回路410は、処理部520に内蔵されていてもよい。
例えば、処理部520は、メモリー530から読み込んだプログラムに従って処理を実行し、センサー回路10で検出された検出信号の振幅又は感度に応じてA/D変換回路410で変換されたディジタル値を用いて積分を行うことで角速度及び回転角度を算出し、該角速度又は回転角度に対応した処理を実行する。
本実施形態では、感度の異なる2種類の検出信号を出力する際に、オペアンプのオフセット電圧差をほとんど無くし、しかも、高感度の出力の方がよりノイズを低減できるので、極めて微少な検出信号も検出でき、微少な角速度に基づいて処理を行う電子機器を提供できるようになる。また、検出回路200を構成するキャパシターの面積を最小限に抑えることができるので、例えば、カットオフ周波数を極端に低い周波数(例えば1Hz)に設定する場合であっても、小型、且つ、高性能なICを実現し、このICを搭載する電子機器400も、小型で高性能な電子機器となる。
以上、本発明に係る検出装置、物理量測定装置及び電子機器を上記の実施形態又はその変形例に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態又はその変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)例えば、スイッチの種類を入れ替えたり、素子の配置を若干、変更したりするといった回路構成の微調整は、適宜、なし得る。スイッチとして、MOSトランジスタースイッチを使用したり、他の種類のスイッチを使用したりすることも、適宜、なし得る。従って、このような変形例は、すべて本発明に含まれるものとする。
(2)上記の実施形態又はその変形例では、第1の入力キャパシター回路243及び第2の入力キャパシター回路245の各々は、2つの入力キャパシターを含む例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1の入力キャパシター回路243及び第2の入力キャパシター回路245の各々は、3以上のキャパシターを備えたSC回路を採用してもよい。
10,300…センサー回路、 20…振動片、 22a,22b…駆動電極、
24a,24b,26a,26b…検出電極、 100…駆動回路、
110…電流電圧変換器、 120…AGC回路、 130,218…BPF、
140…GCA、 150…2値化回路、 200,310…検出回路、
210…交流増幅回路、 212…第1の電流電圧変換器、
214…第2の電流電圧変換器、 216…交流増幅器、 220…同期検波回路、
230…直流増幅器、 240…第1のLPF、 242…第1の積分器、
243…第1の入力キャパシター回路、 244…第2の積分器、
245…第2の入力キャパシター回路、 246…帰還キャパシター回路、
250…第2のLPF、 280…第NのLPF、 400…電子機器、
410…A/D変換回路、 420,422…LPF、 430…第1のADC、
432…第2のADC、 440…演算処理回路、 510…クロック生成回路、
520…処理部、 530…メモリー、 540…操作部、 550…表示部、
C1…第1の入力キャパシター、 C2…第2の入力キャパシター、
C3…第3の入力キャパシター、 C4…第4の入力キャパシター、
CLK1…第1のクロック、 CLK2…第2のクロック、
Cp1〜Cp16…寄生容量、 Cr1…第1の帰還キャパシター、
Cr2…第2の帰還キャパシター、 Cr3…第3の帰還キャパシター、
Cr4…第4の帰還キャパシター、 INS…絶縁膜、 ME1…第1の電極、
ME2…第2の電極、 OP1…第1のオペアンプ、 OP2…第2のオペアンプ、
OUT1…第1の検出信号、 OUT2…第2の検出信号、 SUB…基板、
SW1〜SW18…第1のスイッチ〜第18のスイッチ

Claims (16)

  1. 発振ループ内の振動子に励振される駆動振動及び測定すべき物理量に対応した検出信号を検出する検出装置であって、
    前記駆動振動及び前記物理量に対応した信号を増幅する増幅回路と、
    前記発振ループ内の発振信号に同期して前記増幅回路の増幅信号を検波する同期検波回路と、
    前記同期検波回路の出力インピーダンスを変換するインピーダンス変換回路と、
    前記インピーダンス変換回路の出力信号が供給され、第1の検出信号を出力する第1の低域通過型フィルターと、
    前記インピーダンス変換回路の前記出力信号が供給され、第2の検出信号を出力する第2の低域通過型フィルターとを含み、
    前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターの各々は、スイッチトキャパシターフィルター回路により構成され、
    前記第1の低域通過型フィルターのゲインと前記第2の低域通過型フィルターのゲインとが異なり、
    前記第1の低域通過型フィルターの出力負荷容量と前記第2の低域通過型フィルターの出力負荷容量とが同一に設定されていることを特徴とする検出装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターの各々は、
    第1のオペアンプを有するスイッチトキャパシター回路で構成された第1の積分器と、
    第2のオペアンプを有するスイッチトキャパシター回路で構成され、前記第1の積分器の出力に接続される第2の積分器と、
    前記第2の積分器の出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に挿入される第3の帰還キャパシターを有する帰還キャパシター回路と、
    前記帰還キャパシター回路と並列に接続される第4の帰還キャパシターとを含み、
    前記第1の積分器は、
    前記インピーダンス変換回路の出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に接続される第1の入力キャパシター回路と、
    前記第1のオペアンプの出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に接続される第1の帰還キャパシターとを含み、前記インピーダンス変換回路の出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間の電圧差と、前記第1の積分器の複数のキャパシターにより蓄積された電荷の一部を前記第1のオペアンプの仮想接地端にスイッチを介して入力し、前記第1の帰還キャパシターによって前記第1のオペアンプの出力電位を変化させ、
    前記第2の積分器は、
    前記第1のオペアンプの出力と前記第2のオペアンプの仮想接地端との間に接続される第2の入力キャパシター回路と、
    前記第2のオペアンプの出力と前記第2のオペアンプの仮想接地端との間に接続される第2の帰還キャパシターとを含み、前記第1のオペアンプの出力と前記第2のオペアンプの仮想接地端との間の電圧差と、前記第2の積分器の複数のキャパシターにより蓄積された電荷の一部を前記第2のオペアンプの仮想接地端にスイッチを介して入力し、前記第2の帰還キャパシターによって前記第2のオペアンプの出力電位を変化させることを特徴とする検出装置。
  3. 請求項1において、
    前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターの各々は、
    第1の入力キャパシターと、前記第1の入力キャパシターと同じ容量値に設定される第2の入力キャパシターとを有し、前記インピーダンス変換回路の出力信号が供給される第1の入力キャパシター回路と、
    前記第1の入力キャパシター回路に充電された電荷量に対応した信号を増幅する第1のオペアンプと、
    前記第1のオペアンプの仮想接地端と出力との間に挿入された第1の帰還キャパシターとを含む第1の積分器と、
    第3の入力キャパシターと、前記第3の入力キャパシターと同じ容量値に設定される第4の入力キャパシターとを有し、前記第1のオペアンプの出力に接続される第2の入力キャパシター回路と、
    前記第2の入力キャパシター回路に充電された電荷量に対応した信号を増幅する第2のオペアンプと、
    前記第2のオペアンプの仮想接地端と出力との間に挿入された第2の帰還キャパシターとを含む第2の積分器と、
    前記第2の積分器の出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に挿入可能に構成される第3の帰還キャパシターを有する帰還キャパシター回路と、
    前記帰還キャパシター回路と並列に接続される第4の帰還キャパシターとを含み、
    前記第1の入力キャパシター回路は、
    第1のクロックに同期して、前記第1のクロックと逆相の第2のクロックに同期して前記第2の入力キャパシターに充電された電荷を前記第1の入力キャパシターに転送し、前記第2のクロックに同期して、前記第1の入力キャパシターに充電された電荷を前記第1の帰還キャパシターに転送し、
    前記第2の入力キャパシター回路は、
    前記第2のクロックに同期して、前記第1のクロックに同期して第4の入力キャパシターに充電された電荷を前記第3の入力キャパシターに転送し、前記第1のクロックに同期して、前記第3の入力キャパシターに充電された電荷を前記第2の帰還キャパシターに転送し、
    前記帰還キャパシター回路は、
    前記第1のクロックに同期して前記第2の積分器の出力と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に挿入され、前記第2のクロックに同期して前記第3の帰還キャパシターに充電された電荷を放電することを特徴とする検出装置。
  4. 請求項3において、
    前記第1の入力キャパシター回路は、
    前記インピーダンス変換回路の出力信号が供給される信号入力ノードと前記第1の入力キャパシターの一端との間に挿入される第1のスイッチと、
    前記第1の入力キャパシターの一端と基準電位との間に挿入される第2のスイッチと、
    前記信号入力ノードと前記第2の入力キャパシターの一端との間に挿入される第3のスイッチと、
    前記第2の入力キャパシターの一端と基準電位との間に挿入される第4のスイッチと、
    前記第2の入力キャパシターの他端と基準電位との間に挿入される第5のスイッチと、
    前記第2の入力キャパシターの他端と前記第1の入力キャパシターの他端との間に挿入される第6のスイッチと、
    前記第1の入力キャパシターの他端と前記第1のオペアンプの仮想接地端との間に挿入される第7のスイッチとを有し、
    前記第2の入力キャパシター回路は、
    前記第1のオペアンプの出力が供給される接続ノードと前記第3の入力キャパシターの一端との間に挿入される第8のスイッチと、
    前記第3の入力キャパシターの一端と基準電位との間に挿入される第9のスイッチと、
    前記接続ノードと前記第4の入力キャパシターの一端との間に挿入される第10のスイッチと、
    前記第4の入力キャパシターの一端と基準電位との間に挿入される第11のスイッチと、
    前記第4の入力キャパシターの他端と基準電位との間に挿入される第12のスイッチと、
    前記第4の入力キャパシターの他端と前記第3の入力キャパシターの他端との間に挿入される第13のスイッチと、
    前記第3の入力キャパシターの他端と前記第2のオペアンプの仮想接地端との間に挿入される第14のスイッチとを有し、
    前記帰還キャパシター回路は、
    前記第1のオペアンプの仮想接地端と前記第3の帰還キャパシターの一端との間に挿入される第15のスイッチと、
    前記第3の帰還キャパシターの一端と基準電位との間に挿入される第16のスイッチと、
    前記第3の帰還キャパシターの他端と基準電位との間に挿入される第17のスイッチと、
    前記第3の帰還キャパシターの他端と前記第2のオペアンプの出力との間に挿入される第18のスイッチとを有することを特徴とする検出装置。
  5. 請求項4において、
    前記第1のスイッチ、前記第4のスイッチ、前記第6のスイッチ、前記第9のスイッチ、前記第10のスイッチ、前記第12のスイッチ、前記第14のスイッチ、前記第15のスイッチ、及び前記第18のスイッチの各々は、前記第1のクロックによってスイッチ制御され、
    前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチ、前記第5のスイッチ、前記第7のスイッチ、前記第8のスイッチ、前記第11のスイッチ、前記第13のスイッチ、前記第16のスイッチ、及び前記第17のスイッチの各々は、前記第2のクロックによってスイッチ制御されることを特徴とする検出装置。
  6. 請求項3乃至5のいずれかにおいて、
    前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターのそれぞれの前記第2の帰還キャパシター、前記第3の帰還キャパシター、及び前記第4の帰還キャパシターの形状及び面積は同一に設定され、且つ、前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターのそれぞれの前記第2の帰還キャパシター、前記第3の帰還キャパシター、及び前記第4の帰還キャパシターは共通の製造工程により製造されることを特徴とする検出装置。
  7. 請求項3乃至6のいずれかにおいて、
    前記第3の入力キャパシター、前記第4の入力キャパシター、及び前記第3の帰還キャパシターの形状及び面積は同一に設定され、且つ、前記第3の入力キャパシター、前記第4の入力キャパシター、及び前記第3の帰還キャパシターは共通の製造工程により製造されることを特徴とする検出装置。
  8. 請求項3乃至7のいずれかにおいて、
    前記第1の低域通過型フィルターにおける前記第1の入力キャパシターの容量値と前記第3の帰還キャパシターの容量値との比を、前記第2の低域通過型フィルターにおける前記第1の入力キャパシターの容量値と前記第3の帰還キャパシターの容量値との比と異ならせることを特徴とする検出装置。
  9. 請求項8において、
    前記第1の低域通過型フィルターにおける前記第3の帰還キャパシターの容量値は前記第2の低域通過型フィルターにおける前記第3の帰還キャパシターの容量値と同一に設定され、
    前記第1の低域通過型フィルターにおける前記第1の入力キャパシターの容量値が、
    前記第2の低域通過型フィルターにおける前記第1の入力キャパシターの容量値と異なることを特徴とする検出装置。
  10. 請求項9において、
    前記第1の低域通過型フィルター及び前記第2の低域通過型フィルターは、
    各低域通過型フィルターにおける前記第1の入力キャパシター及び前記第2の入力キャパシターの容量値を除いて、各低域通過型フィルターを構成する素子の形状及び面積は同一に設定されることを特徴とする検出装置。
  11. 請求項3乃至10のいずれかにおいて、
    前記第1のクロック及び前記第2のクロックの周波数をT、前記第1の低域通過型フィルターのQ値をQ、前記第3の帰還キャパシターの容量値を「1」、ωをs平面におけるカットオフ周波数とすると、前記第1の帰還キャパシターの容量値Dと前記第2の帰還キャパシターの容量値Bは、次式の関係にあることを特徴とする検出装置。
    Figure 2011058991
  12. 請求項3乃至11のいずれかにおいて、
    前記第1の低域通過型フィルターにおける前記第1のクロック及び前記第2のクロックの各々は、前記第2の低域通過型フィルターにおける前記第1のクロック及び前記第2のクロックの各々と同相で、且つ、同一周波数であることを特徴とする検出装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかにおいて、
    前記物理量は、角速度であることを特徴とする検出装置。
  14. 前記振動子と発振ループを形成し、該振動子に駆動振動を励振する駆動回路と、
    請求項1乃至13のいずれか記載の検出装置とを含み、
    前記駆動回路が、
    前記検出装置に対して、前記発振信号を2値化した参照信号を出力し、
    前記同期検波回路が、
    前記参照信号に同期して前記増幅信号を検波することを特徴とする物理量測定装置。
  15. 請求項1乃至13のいずれか記載の検出装置を含むことを特徴とする電子機器。
  16. 請求項14記載の物理量測定装置を含むことを特徴とする電子機器。
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