JP2006292469A - 容量式物理量センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 C−V変換回路におけるオペアンプに印加する自己診断用の電圧を1つの値として、2つの出力の双方の自己診断を同時に行えるようする。
【解決手段】 第2GAIN回路23cの増幅率が通常の加速度検出時と自己診断時とで切り替えられるようになっており、自己診断時にその増幅率が1倍となるようにする。これにより、第1GAIN回路23bの出力1と第2GAIN回路23cの出力2とを同時に自己診断することができる容量式加速度センサとすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 第2GAIN回路23cの増幅率が通常の加速度検出時と自己診断時とで切り替えられるようになっており、自己診断時にその増幅率が1倍となるようにする。これにより、第1GAIN回路23bの出力1と第2GAIN回路23cの出力2とを同時に自己診断することができる容量式加速度センサとすることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、物理量が加えられたときの容量変化に基づいて、加えられた物理量を検出する容量式物理量センサに関するもので、特に加速度センサに用いて好適である。
従来より、一般的に使用されている車載用加速度センサとして、容量式加速度センサがある。この容量式加速度センサは、加速度変化により生じるセンサエレメントでの容量変化をC−V変換回路にて電気信号に変換し、変換された電気信号を差動増幅回路にて差動増幅することでセンサ出力を発生させるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
このような容量式加速度センサでは、加速度検出時には、C−V変換回路に備えられるオペアンプの基準電圧として、例えばセンサエレメントに印加する加速度検出用の電圧Vddの半分となる電圧Vdd/2が印加されるようになっている。そして、センサ異常検出を行う自己診断時には、C−V変換回路に備えられるオペアンプの基準電圧として、例えば電圧Vdd/2とは異なる電圧V1を印加することで、電圧Vdd/2との差分だけセンサエレメントでの容量値変化を生じさせ、それに基づいて発生させられたセンサ出力が所望値であるか否かにより、センサ異常が発生しているか否かが自己診断できるようになっている。
特開2003−121457号公報
上記のように構成される容量式加速度センサにおいて、広範囲に亘って加速度検出を行いつつ、より精度良い加速度検出を行えるようにしたいとう要望に応えるべく、本発明者らは、差動増幅回路での増幅率を異なる2つの値とすることについて検討を行っている。すなわち、第1の出力(以下、出力1という)の増幅率は比較的低い値となるようにすることで高精度というよりむしろ広範囲での加速度検出を可能にすることを主眼としたレンジとし、第2の出力(以下、出力2という)の増幅率はそれよりも高い値となるようにすることで狭範囲でも高精度の加速度検出を可能にすることを主眼としたレンジとするのである。
しかしながら、このような構成とした場合、容量式加速度センサの自己診断を行うに際し、2つのレンジに合った自己診断を1度に行うことができないということが確認された。
具体的には、C−V変換回路におけるオペアンプに印加する自己診断用の電圧を増幅率が比較的低い値となる出力1の方に合わせた場合、自己診断時に出力1に関しては自己診断用出力値となるものの出力2に関しては既に最大出力に至ってしまっており、出力1の自己診断が行えても出力2の自己診断を行うことができない。逆に、C−V変換回路におけるオペアンプに印加する自己診断用の電圧を増幅率が高い値となる出力2の方に合わせた場合、自己診断時に出力2に関しては自己診断用出力値となるものの出力1に関してはあまり出力値が変化しないため、出力2の自己診断が行えても出力1の自己診断を行うことができなくなる。
したがって、自己診断を行うには、出力1と出力2それぞれに合わせた自己診断用の電圧を異なるタイミングでC−V変換回路におけるオペアンプに印加しなければならないという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、C−V変換回路におけるオペアンプに印加する自己診断用の電圧を1つの値として、2つの出力の双方の自己診断を同時に行えるようにできる容量式物理量センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、信号処理回路(23)は、C−V変換回路(21)の出力電圧を第1の増幅率で増幅する第1増幅回路(23b)と、第1増幅回路で増幅した後さらに増幅することでC−V変換回路の出力電圧を第2の増幅率で増幅させる第2増幅回路(23c)とを有し、第1増幅回路の出力と第2増幅回路の出力により第1、第2物理量信号が出力されるように構成され、信号印加手段は、第2増幅回路に対して該第2増幅回路における増幅率を切り替える信号(ST)を出力するようになっている。そして、自己診断時には、信号印加手段にて第2増幅回路の増幅率が1とされることで、第2増幅回路の出力する第2物理量信号が第1増幅回路の出力する第1物理量信号と同じ信号となるようにし、通常動作時には、信号印加手段にて第2の増幅回路の増幅率が1よりも大きな値とされることで、第2増幅回路の出力する第2物理量信号が第1増幅回路の出力する第1物理量信号と比べて、C−V変換回路の出力電圧を増幅した信号とされるようにすることを特徴としている。
このように、第2増幅回路の増幅率が通常の物理量検出時と自己診断時とで切り替えられるようになっており、自己診断時にその増幅率が1倍となるようにしている。これにより、第1増幅回路が出力する第1物理量信号と第2増幅回路が出力する第2物理量信号とが同じように増幅された信号となるようにでき、これら2つの出力を同時に自己診断することが可能となる。
具体的には、請求項2に示されるように、第2の増幅回路を、第1の増幅回路の出力と該第2の増幅回路の出力との間において直列接続された第1〜第3抵抗(R1〜R3)と、信号印加手段からの信号に基づいてオンオフ駆動され、第1抵抗(R1)と第2抵抗(R2)との間に接続される第1スイッチ(SW1)、および、第2抵抗(R2)と第3抵抗(R3)との間に接続される第2スイッチ(SW2)と、第1スイッチおよび第2スイッチに接続され、これら第1、第2スイッチのオンオフ状態により、第1抵抗と第2抵抗との間もしくは第2抵抗と第3抵抗との間のいずれか一方に電気的に接続される反転入力端子と、参照電圧(Vref)が入力される非反転入力端子と、第2物理量信号を出力する出力端子とを有するオペアンプ(OP1)とを有した構成とすることができる。
この場合、請求項2に示されるように、自己診断時には、信号印加手段からの信号に基づいて、第1スイッチがオフされると共に第2スイッチがオンされ、オペアンプにより第1抵抗と第2抵抗の抵抗値の和(R1+R2)に対する第3抵抗の抵抗値(R3)の比として定義される増幅率で第2増幅回路の増幅率が設定される。このときの第1抵抗と第2抵抗の抵抗値の和(R1+R2)に対する第3抵抗の抵抗値(R3)の比が1となるように、第1〜第3抵抗の抵抗値が設定されることになる。
また、通常動作時には、信号印加手段からの信号に基づいて、第1スイッチがオンされると共に第2スイッチがオフされ、オペアンプにより第1抵抗の抵抗値(R1)に対する第2抵抗と第3抵抗との抵抗値の和(R2+R3)の比として定義される増幅率で第2増幅回路の増幅率が設定される。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかる半導体式の容量式加速度センサの全体構成を図1に示す。以下、図1に基づいて加速度センサの構成を説明する。
本発明の第1実施形態にかかる半導体式の容量式加速度センサの全体構成を図1に示す。以下、図1に基づいて加速度センサの構成を説明する。
加速度センサは、可動電極1a、1b及び固定電極2a、2bを備えたセンサエレメント10と、可動電極1a、1bと固定電極2a、2bによる差動容量の変化に基づいて加速度を検出する検出回路20とを有した構成となっている。
センサエレメント10は梁構造体を有する構造となっており、この梁構造体によって可動電極1a、1b及び固定電極2a、2bが構成されている。そして、対向配置された可動電極1a及び固定電極2aと可動電極1b及び固定電極2bとによって差動の容量を構成し、各固定電極2a、2bに対して互いに反転する所定電圧Vddで構成される信号(搬送波)PW1、PW2を周期的に印加することで、可動電極1a、1bの変位に応じた差動容量変化に基づく加速度検出が行われる。
一方、検出回路20には、C−V変換回路21、スイッチ回路22、信号処理回路23、及び制御信号発生回路24が備えられている。
C−V変換回路21は、可動電極1a、1bと固定電極2a、2bからなる差動容量の変化を電圧に変換するもので、オペアンプ21a、コンデンサ21b、スイッチ21cとを有した構成となっている。オペアンプ21aの反転入力端子は可動電極1a、1bに接続されており、反転入力端子と出力端子との間には、コンデンサ21b及びスイッチ21cが並列に接続されている。スイッチ21cは制御信号発生回路24からの信号S1によって駆動されるようになっており、オペアンプ21aの非反転入力端子にはスイッチ回路22を介して、固定電極2a、2bに印加された電圧Vdd(例えば5V)の半分の電圧Vdd/2(すなわち中点電圧であり、例えば2.5V)と、この中点電圧とは異なる電圧V1(例えば4V)のいずれかが入力されるようになっている。
スイッチ回路22は、C−V変換回路21におけるオペアンプ21aの非反転入力端子に、図示しないそれぞれの電圧源からの電圧を入力するもので、スイッチ22aとスイッチ22bとから構成されている。これら各スイッチ22a、22bは、制御信号発生回路24からの信号VSに基づいて駆動され、一方が閉じている時には他方が開くようになっている。このスイッチ回路22により、オペアンプ21aに印加される電圧を調整するようになっているが、通常の加速度検出時にはオペアンプ21aに中間電位が印加されるようにされ、自己診断時にはオペアンプ21aに中間電圧とは異なる電圧が印加されるように、スイッチ22a、22bのオンオフが調整されるようになっている。
信号処理回路23は、LPF(ローパスフィルタ)回路23aと第1GAIN回路23bと第2GAIN回路23cとを有した構成となっている。
LPF回路23aは、C−V変換回路21の出力から高周波数成分を除去し、所定の周波数帯域の成分のみを取り出す役割を果たす。このLPF回路23aには、サンプルホールド回路が含まれており、このサンプルホールド回路によってC−V変換回路21の出力電圧をサンプルホールドできるようになっている。
第1GAIN回路23bは、LPF回路23aを通過した後の出力を比較的低い第1の増幅率で増幅し、出力1として第1加速度信号を出力する。例えば、この第1GAIN回路23bの増幅率は、5倍程度とされる。
第2GAIN回路23cは、第1GAIN回路23bで増幅された後の第1加速度信号を更に増幅することで、第1の増幅率との乗算により合計して第2の増幅率となるように増幅し、出力2として第2加速度信号を出力する。この第2GAIN回路23cは、具体的には、図2のような回路構成とされている。
図2に示されるように、第2GAIN回路23cは、抵抗R1〜R3と、スイッチSW1、SW2とオペアンプOP1とを有した構成となっている。抵抗R1〜R3は、抵抗R1から順番に並べられて直列接続されており、第1GAIN回路23bの出力1と第2GAIN回路23cの出力2との間を接続するように配置されている。
スイッチSW1は、抵抗R1と抵抗R2との間とオペアンプOP1の反転入力端子との間を接続するように配置され、スイッチSW2は、抵抗R2と抵抗R3との間とオペアンプOP1の反転入力端子との間を接続するように配置されている。これらスイッチSW1、SW2は、ここではMOSトランジスタによって構成されているが、バイポーラトランジスタであっても機械的なスイッチであっても構わない。これらスイッチSW1、SW2のオンオフは、後述するように制御信号発生回路24から出力されるオンオフ切替信号STによって制御されるようになっており、スイッチSW1がオンされる場合にはスイッチSW2がオフ、スイッチSW1がオフされる場合にはスイッチSW2がオンされるようになっている。
オペアンプOP1は、スイッチSW1、SW2のオンオフ状態に伴う抵抗R1〜R3の接続形態に応じて増幅率を変化させるように構成され、反転入力端子に入力される電位と非反転入力端子に入力される電源Vaが発生する参照電圧Vrefとの差に基づいて、増幅後の信号を第2GAIN回路23cの出力2として発生させるようになっている。
このように構成される第2GAIN回路23cでは、スイッチSW1がオンされ、スイッチSW2がオフされると、オペアンプOP1での増幅率は、抵抗R1の抵抗値に対する抵抗R2と抵抗R3の抵抗値の和の比(R2+R3)/R1となる。逆に、スイッチSW1がオフされ、スイッチSW2がオンされると、オペアンプOP1での増幅率は、抵抗R1と抵抗R2の抵抗値の和に対する抵抗R3の抵抗値の比、つまりR3/(R1+R2)によって設定されるようになっている。
そして、(R2+R3)/R1は通常の加速度検出時に要求される増幅率に設定され、R3/(R1+R2)は自己診断時に要求される増幅率に設定されており、例えば、通常の加速度検出時の増幅率が6倍、自己診断時の増幅率が1倍となるように、各抵抗R1〜R3の抵抗値が設定されている。
制御信号発生回路24は、固定電極2a、2bへの電圧印加タイミングを示す信号(搬送波)PW1、PW2、スイッチ回路22のスイッチの切替えタイミングを示す信号VS、スイッチ21cの切替えタイミングS1、および、第2GAIN回路23cにおけるスイッチSW1、SW2のオンオフ切替信号STを出力する。
続いて、上記のように構成された加速度センサの作動について、通常の加速度検出時と自己診断時と分けて説明する。
〔通常の加速度検出時〕
図3は、通常の加速度検出時における可動電極1a、1bと固定電極2a、2bへの印加電圧の様子を示したものである。
図3は、通常の加速度検出時における可動電極1a、1bと固定電極2a、2bへの印加電圧の様子を示したものである。
通常の加速度検出時には、信号VSは例えばローレベル(Low)となり、スイッチ22aがオフ、スイッチ22bがオンされることで、オペアンプ21aの非反転入力端子に中点電圧Vdd/2(例えば、2.5V)が印加され、可動電極1a、1bが中点電圧Vdd/2とされる。
制御信号発生回路24から出力される信号PW1、PW2は互いに電圧レベルが反転した電圧Vdd(本実施形態の場合は5V)相当の振幅を有する信号となっており、4つの期間t1〜t4でハイレベル(Hi)とローレベル(Low)が変化する一定振幅の矩形波信号となっている。
また、制御信号発生回路24からの信号STにより、第2GAIN回路23cに備えられたスイッチSW1がオン、スイッチSW2がオフされる。このため、オペアンプOP1による増幅率は、抵抗R1〜R3の各抵抗値によって定義される(R2+R3)/R1に設定されることになる。
そして、まず、第1の期間t1では、信号PW1、PW2に基づいて固定電極2aの電位がVdd、固定電極2bの電位が0にされると共に、制御信号発生回路24からの信号S1によりスイッチ21cが閉じられる。このため、オペアンプ21aの働きにより可動電極1a、1bがVdd/2の電位にバイアスされると共に、帰還容量となるコンデンサ21bの電極間に蓄えられた電荷が放電される。
このとき、仮に可動電極1aと固定電極2aとの間の容量C1と、可動電極1bと固定電極2bとの間の容量C2とが、C1>C2の関係となっている場合には、この関係と固定電極2a、2bに印加される電位の関係とから、可動電極1a、1bは負の電荷が多い状態になる。
次に、第2の期間t2では、信号PW1、PW2に基づいて固定電極2aの電位がVdd、固定電極2bの電位が0にされると共に、制御信号発生回路24からの信号S1によりスイッチ21cが開かれる。このため、可動電極1a、1bの状態に応じた電荷がコンデンサ21bに蓄えられる。そして、このときコンデンサ21bに蓄えられた電荷に応じた電圧値がC−V変換回路21から出力されると、LPF回路23aにC−V変換回路21の出力電圧が入力され、LPF回路23aに含まれるサンプリング回路によってサンプリングされ、ホールドされる。
続いて、第3の期間t3では、信号PW1、PW2に基づいて固定電極2aの電位が0、固定電極2bの電位がVddとなるように電位が入れ替えられると共に、制御信号発生回路24からの信号S1によりスイッチ21cが開かれたままにされる。
このとき、可動電極1a、1bの電荷の状態は信号PW1、PW2の反転により、第2の期間t2と逆になる。すなわち、上述したようにC1>C2の関係を満たす場合には、固定電極2a、2bへの印加電位の反転により、可動電極1a、1bは正の電荷が多い状態になる。
しかしながら、このとき、可動電極1a、1bとコンデンサ21bとの間が閉回路となっており、第1の期間t1の電荷量が保存されているため、可動電極1a、1bの電荷量のバランスから溢れ出した電荷がコンデンサ21bに移動して蓄えられる。そして、Q=CVの関係から、移動してきた電荷量に比例すると共にコンデンサ21bの容量Cに反比例した電圧値がC−V変換回路21から出力される。
さらに、第4の期間t4、すなわち信号PW1、PW2に基づいて固定電極2aの電位が0、固定電極2bの電位がVddにされたのちC−V変換回路21の出力が十分に安定すると、C−V変換回路21の出力電圧がLPF回路23aに入力され、サンプリングされる。
そして、最終的に、第2の期間t2にサンプリングされた電圧値と第4の期間t4にサンプリングされた電圧値とがサンプルホールド回路で差動演算され、これが第1、第2GAIN回路23b、23cでさらに増幅されて、第1、第2加速度信号として出力1、出力2から出力される。
これにより、サンプルホールド回路24aでのサンプリング時に発生するTrのスイッチングノイズの温度特性やオペアンプの1/fノイズ、オペアンプのオフセット電圧と温度特性などがキャンセルされた出力が得られ、この出力に基づいて可動電極1a、1bの変位に応じた加速度検出が行われる。
そして、出力1からは、第1GAIN回路23bにて第1の増幅率で増幅された第1加速度信号が出力される。また、出力2からは、第1GAIN回路23bおよび第2GAIN回路23cにて第2の増幅率、つまり第1GAIN回路23bの増幅率(例えば5倍)と第2GAIN回路23cの増幅率(例えば6倍)が乗算された増幅率(例えば30倍)で増幅された第2加速度信号が出力される。
これにより、第1加速度信号にて広範囲での加速度検出が行え、第2加速度信号にて狭範囲であったとしても高精度に加速度検出が行われる。
〔自己診断時〕
図4は、自己診断時における可動電極1a、1bと固定電極2a、2bへの印加電圧の様子を示したものである。
図4は、自己診断時における可動電極1a、1bと固定電極2a、2bへの印加電圧の様子を示したものである。
自己診断時にも、通常の加速度検出時と同様、制御信号発生回路24から出力される信号PW1、PW2が固定電極2a、2bに印加される。そして、信号VSが例えばハイレベル(Hi)となり、スイッチ22aがオン、スイッチ22bがオフされることで、オペアンプ21aの非反転入力端子に中点電圧Vdd/2とは異なる電圧V1(例えば、4V)が印加され、可動電極1a、1bが電圧V1とされる。
また、制御信号発生回路24からの信号STにより、第2GAIN回路23cに備えられたスイッチSW1がオフ、スイッチSW2がオンされる。このため、オペアンプOP1による増幅率は、抵抗R1〜R3の各抵抗値によって定義されるR3/(R1+R2)に設定されることになる。
このように、オペアンプOP1の非反転入力端子に電圧V1が入力されることで、可動電極1aと固定電極2aとの間の電位差(1V)よりも可動電極1bと固定電極2bとの間の電位差(4V)の方が大きくなり、静電気力が増大するため、この静電気力によって可動電極1a、1bが強制的に中心点から移動させられる。
続いて、信号S1に基づいてスイッチ回路22によるスイッチ切替えが行われ、通常の加速度検出時と同様に、オペアンプ21aの非反転入力端子に固定電極2a、2bの中点電圧Vdd/2が印加されるようにする。
この後、上記した通常の加速度検出と同様の作動を行い、出力1および出力2から可動電極1a、1bの変位量に応じた第1加速度信号および第2加速度信号を得る。このとき、上記静電気力による可動電極1a、1bの変位量はオペアンプ21aの非反転入力端子に印加される電圧によって一義的に決まるため、可動電極1a、1bの変位量に応じた出力も一義的に決まっており、得られた出力と一義的に決まっている自己診断量(出力)とを比較することによって自己診断が行われる。
このような自己診断において、本実施形態では、第2GAIN回路23cでの増幅率が通常の加速度検出時とは異なり、1倍となるようにしている。すなわち、第2GAIN回路23cでは増幅が行われず、第2GAIN回路23cが出力する第2加速度信号が第1GAIN回路23bが出力する第1加速度信号と同じ信号となる。
このため、第1GAIN回路23bの出力1と第2GAIN回路23cの出力2が同じ出力となり、これらの信号を自己診断量とを比較すれば、同時に2つの出力に対して自己診断を行うことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第2GAIN回路23cの増幅率が通常の加速度検出時と自己診断時とで切り替えられるようになっており、自己診断時にその増幅率が1倍となるようにしている。これにより、第1GAIN回路23bの出力1と第2GAIN回路23cの出力2とを同時に自己診断することができる容量式加速度センサとすることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では容量式物理量センサとして加速度センサを例に挙げて説明したが、それ以外のセンサ、例えば圧力センサやヨーレートセンサにも本発明を適用することが可能である。
上記実施形態では容量式物理量センサとして加速度センサを例に挙げて説明したが、それ以外のセンサ、例えば圧力センサやヨーレートセンサにも本発明を適用することが可能である。
1a、1b…可動電極、2a、2b…固定電極、10…センサエレメント、
21…C−V変換回路、22…スイッチ回路、23…信号処理回路、
23a…LPF回路、23b…第1GAIN回路(第1増幅回路)、
23c…第2GAIN回路(第2増幅回路)、24…制御信号発生回路、
R1〜R3…抵抗(第1〜第3抵抗)、
SW1、SW2…スイッチ(第1、第2スイッチ)、OP1…オペアンプ。
21…C−V変換回路、22…スイッチ回路、23…信号処理回路、
23a…LPF回路、23b…第1GAIN回路(第1増幅回路)、
23c…第2GAIN回路(第2増幅回路)、24…制御信号発生回路、
R1〜R3…抵抗(第1〜第3抵抗)、
SW1、SW2…スイッチ(第1、第2スイッチ)、OP1…オペアンプ。
Claims (2)
- 物理量の変化に応じて変位する可動電極(1a〜1d)と、
前記可動電極に対向して配置された固定電極(2a〜2d)と、
自己診断でない通常動作時には容量変化を検出するための信号を前記可動電極と前記固定電極との間に周期的に印加し、自己診断時には前記容量変化を検出するための信号に代えて、自己診断を行うために前記可動電極を変位させるための信号を前記可動電極と前記固定電極との間に周期的に印加する信号印加手段(24)と、
前記可動電極と前記固定電極からなる容量の変化に応じた電圧を出力するC−V変換回路(21)と、
前記C−V変換回路の出力電圧を信号処理して前記物理量の変化に応じた信号を出力する信号処理回路(23)とを有してなる容量式物理量センサにおいて、
前記信号処理回路は、前記C−V変換回路の出力電圧を第1の増幅率で増幅する第1増幅回路(23b)と、前記第1増幅回路で増幅した後さらに増幅することで前記C−V変換回路の出力電圧を第2の増幅率で増幅させる第2増幅回路(23c)とを有し、前記第1増幅回路の出力と前記第2増幅回路の出力により第1、第2物理量信号が出力されるように構成され、
前記信号印加手段は、前記第2増幅回路に対して該第2増幅回路における増幅率を切り替える信号(ST)を出力するようになっており、
前記自己診断時には、前記信号印加手段にて前記第2増幅回路の増幅率が1とされることで、前記第2増幅回路の出力する前記第2物理量信号が前記第1増幅回路の出力する前記第1物理量信号と同じ信号となるようにし、
前記通常動作時には、前記信号印加手段にて前記第2の増幅回路の増幅率が1よりも大きな値とされることで、前記第2増幅回路の出力する前記第2物理量信号が前記第1増幅回路の出力する前記第1物理量信号と比べて、前記C−V変換回路の出力電圧を増幅した信号とされるようになっていることを特徴とする容量式物理量センサ。 - 前記第2の増幅回路は、
前記第1の増幅回路の出力と該第2の増幅回路の出力との間において直列接続された第1〜第3抵抗(R1〜R3)と、
前記信号印加手段からの信号に基づいてオンオフ駆動され、前記第1抵抗(R1)と前記第2抵抗(R2)との間に接続される第1スイッチ(SW1)、および、前記第2抵抗(R2)と前記第3抵抗(R3)との間に接続される第2スイッチ(SW2)と、
前記第1スイッチおよび前記第2スイッチに接続され、これら第1、第2スイッチのオンオフ状態により、前記第1抵抗と前記第2抵抗との間もしくは前記第2抵抗と前記第3抵抗との間のいずれか一方に電気的に接続される反転入力端子と、参照電圧(Vref)が入力される非反転入力端子と、前記第2物理量信号を出力する出力端子とを有するオペアンプ(OP1)とを有して構成され、
前記自己診断時には、前記信号印加手段からの信号に基づいて、前記第1スイッチがオフされると共に前記第2スイッチがオンされ、前記オペアンプにより前記第1抵抗と前記第2抵抗の抵抗値の和(R1+R2)に対する前記第3抵抗の抵抗値(R3)の比として定義される増幅率で前記第2増幅回路の増幅率が設定され、
前記通常動作時には、前記信号印加手段からの信号に基づいて、前記第1スイッチがオンされると共に前記第2スイッチがオフされ、前記オペアンプにより前記第1抵抗の抵抗値(R1)に対する前記第2抵抗と前記第3抵抗との抵抗値の和(R2+R3)の比として定義される増幅率で前記第2増幅回路の増幅率が設定されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の容量式物理量センサ。
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-
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