JP5692510B2 - 検出回路及びジャイロセンサー - Google Patents

検出回路及びジャイロセンサー Download PDF

Info

Publication number
JP5692510B2
JP5692510B2 JP2010260150A JP2010260150A JP5692510B2 JP 5692510 B2 JP5692510 B2 JP 5692510B2 JP 2010260150 A JP2010260150 A JP 2010260150A JP 2010260150 A JP2010260150 A JP 2010260150A JP 5692510 B2 JP5692510 B2 JP 5692510B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conversion circuit
capacitor
current
voltage
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010260150A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012114571A (ja
Inventor
昭夫 堤
昭夫 堤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2010260150A priority Critical patent/JP5692510B2/ja
Publication of JP2012114571A publication Critical patent/JP2012114571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5692510B2 publication Critical patent/JP5692510B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Description

本発明は、電流電圧変換回路、物理量測定装置等に関する。
電流電圧変換回路は、入力された電流信号を電圧信号に変換する。例えば、物理量測定装置においては、測定される物理量に応じて変化する電流信号がセンサー素子から出力されることがある。このとき、電流電圧変換回路は物理量測定装置の検出回路の一部に用いられ、電流信号を変換し、測定された物理量を直流電圧として表すことを可能にする。
このような用途において電流電圧変換回路は、DCオフセット等の影響をフィルターで除去することによって正確な電圧信号を出力する。例えば、特許文献1では、ハイパスフィルターを用いてDCオフセットを除去することが記載されている。
特開2006−153492号公報
しかし、ハイパスフィルターを構成する抵抗やキャパシタのサイズが大きいため、回路規模削減のためには省略することが好ましい。また、変換された電圧信号は、様々な演算処理を行うためにデジタル信号化される場合がある。このとき、変換された電圧信号を直接ADC(Analog-to-Digital Converter)でサンプリングするためには、電圧信号が高い精度で変換されていることや低ノイズであることが必要となる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明のいくつかの態様によれば、回路規模の増加を抑えつつ、高い精度の電流電圧変換を行い、低ノイズの電圧信号を出力する電流電圧変換回路等を提供できる。
(1)本発明は、電流電圧変換回路であって、第1のノードにおける入力された電流信号を、電圧信号に変換して第2のノードに出力する変換回路部を含み、前記変換回路部は、前記電圧信号を出力するオペアンプと、前記入力された電流信号のDCオフセット電流に応じた電荷を充放電する第1のキャパシタと、前記オペアンプのオフセット電圧に応じた電荷を充放電する第2のキャパシタと、第1の期間においてオン状態となり、前記第1の期間とは異なる第2の期間においてオフ状態となる第1のスイッチと、前記第1の期間においてオフ状態となり、前記第2の期間においてオン状態となる第2のスイッチと、前記第1の期間においてオン状態となり、前記第2の期間においてオフ状態となる第3のスイッチと、を含み、前記第1のキャパシタは、一方の端子を前記第1のノードと接続し、他方の端子を、前記第1のスイッチを介して固定電位の電源と接続するとともに、前記第2のスイッチを介して前記第2のノードと接続し、前記第2のキャパシタは、一方の端子を前記第1のノードと接続し、他方の端子を、前記第3のスイッチを介して前記第2のノードと接続するとともに、前記オペアンプの1つの入力端子と接続する。
(2)この電流電圧変換回路において、前記オペアンプは、シングルエンド型オペアンプであって、前記第2のキャパシタに接続されていない入力端子を固定電位の電源と接続してもよい。
(3)この電流電圧変換回路において、前記変換回路部によって構成される正極側変換回路部と、前記正極側変換回路部と同一の回路構成である負極側変換回路部と、を含み、前記オペアンプは、全差動型オペアンプであって、前記正極側変換回路部は、前記オペアンプの正極側の入力端子および出力端子をその回路の一部に含み、前記負極側変換回路部は、前記オペアンプの負極側の入力端子および出力端子をその回路の一部に含んでもよい。
これらの発明によれば、例えば特許文献1の発明のようにハイパスフィルターを用いることなく、入力された電流信号のDCオフセット電流等の影響を除去することができる。具体的には、DCオフセット電流に応じた電荷を、第1〜第3のスイッチによって第1のキャパシタに充放電することで除去を行う。また、オペアンプのオフセット電圧に応じた電荷を第1〜第3のスイッチによって第2のキャパシタに充放電することで除去を行う。これらのオフセットの除去により、高い精度の電流電圧変換を行うことが可能になる。このとき、例えば1/fノイズの影響も除去できるので低ノイズの電圧信号を出力できる。また、第1のキャパシタおよび第2のキャパシタの容量は、例えばハイパスフィルターを構成するキャパシタに比べて非常に小さくて済み、回路規模の増加を抑えることができる。
ここで、オペアンプは2入力1出力のシングルエンド型であってもよいし、2入力2出力の全差動型オペアンプであってもよい。全差動型オペアンプの場合には、コモン・モード・ノイズに対する耐性を高め、振幅を大きくとることが可能である。よって、高精度が求められる検出回路といった用途に適している。
シングルエンド型オペアンプを用いた場合には、第2のキャパシタに接続されていない入力端子を固定電位の電源と接続する。全差動型オペアンプを用いた場合には、回路構成が同じ2つの変換回路部(正極側変換回路部、負極側変換回路部)を、それぞれオペアンプの正極側の端子(正の入力端子、正の出力端子)、負極側の端子(負の入力端子、負の出力端子)と接続する。なお、第1のノード、第2のノードは、それぞれ入力端子、出力端子であってもよく、前記の固定電位はコモンモード電圧であることが好ましい。
(4)この電流電圧変換回路において、前記第1のキャパシタは、MIM構造のキャパシタであってもよい。
(5)この電流電圧変換回路において、前記第1のキャパシタは、1つの容量を有するキャパシタセルを1つ又は複数組み合わせることで構成されてもよい。
(6)この電流電圧変換回路において、前記第2のキャパシタは、MIM構造のキャパシタであってもよい。
これらの発明によれば、第1のキャパシタ、第2のキャパシタを寄生成分の影響を受けにくいMIM(Metal-Insulator-Metal)構造のキャパシタで構成することで正確に所望の容量を得ることができる。そのため、高い精度の電流電圧変換を行い、高いゲインを確保することが可能となる。また、第1のキャパシタは、高いゲインを確保するためにできるだけ小さな容量であることが好ましい。ある程度の大きさの容量を持つキャパシタセルを組み合わせて第1のキャパシタを生成することで、プロセス誤差の影響を受けにくくすることができる。このとき、MIM構造のキャパシタの下方に位置するバルクには何も配置せず、基板からの影響を受けることがないようにすることが好ましい。
(7)本発明は、前記のいずれかに記載の電流電圧変換回路を含む物理量測定装置であって、前記入力された電流信号は、センサー素子に印加される物理量に応じて変化する。
本発明によれば、物理量測定装置において例えば物理量を検出する回路(検出回路)の一部として用いられた場合に、回路規模の増加を抑えつつ、高い精度の電流電圧変換を行うことが可能になる。また、測定された物理量は、低ノイズの電圧信号として出力され得る。
第1実施形態の電流電圧変換回路の回路図。 図2(A)はサンプル期間、ホールド期間の説明図。図2(B)はスイッチのオン、オフについてのテーブル。 図3(A)、図3(B)はホールド期間の電流電圧変換回路の状態を示す図。 図4(A)、図4(B)はサンプル期間の電流電圧変換回路の状態を示す図。 図5(A)はMIMキャパシタの断面図。図5(B)はMIMキャパシタの単位容量の説明図。 変形例の電流電圧変換回路の回路図。 図7(A)は物理量測定装置のブロック図。図7(B)は検出回路における電流電圧変換回路の接続例を示す図。 従来例の回路図。 図9(A)は比較例の回路図。図9(B)は比較例のリーク電流の影響を示す図。図9(C)は比較例の接続を示す図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
1.第1実施形態
本発明の第1実施形態について図1〜図5を参照して説明する。また、従来例、比較例の説明において図8〜図9も参照する。
1.1.本実施形態の電流電圧変換回路の構成
図1は本実施形態の電流電圧変換回路10の回路図である。オペアンプ20は全差動型オペアンプであって、正極側変換回路部15Pと負極側変換回路部15Nは同一の回路構成である。重複を避けるために、以下では正極側変換回路部15Pについてのみ説明する。なお、図1において負極側変換回路部15Nの対応する要素には同一の数字を付しており、接尾語をPからNへと変更している。また、電流信号100Pと電流信号100Nは、それぞれ差動信号の正側、負側である。
正極側変換回路部15Pは、第1のノードn1Pに入力された電流信号100Pを電圧信号101Pに変換して第2のノードn2Pに出力する。
正極側変換回路部15Pは、入力された電流信号100PのDCオフセット電流に応じた電荷を充放電する第1のキャパシタ40Pと、オペアンプ20のオフセット電圧に応じた電荷を充放電する第2のキャパシタ41Pとを含む。DCオフセット電流は、例えば第1のノードn1Pにおけるリーク電流(漏れ電流)である。オフセット電圧は、個々のオペアンプ20に固有の値であり、例えば現実のオペアンプでは増幅率が無限大でないなどの理由から2つの入力端子間に生じる。DCオフセット電流とオフセット電圧は、電圧信号101Pの振幅を変動させる。正極側変換回路部15Pは、第1のキャパシタ40P、第2のキャパシタ41Pによって、これらの影響を除去する。
正極側変換回路部15Pは、第1のスイッチ30P、第2のスイッチ31P、第3のスイッチ32Pを含む。これらのスイッチは、第1のキャパシタ40P、第2のキャパシタ41Pの充放電を制御するのに用いられる。また、これらは、第1のスイッチ30Pと第3のスイッチ32Pの第1グループと、第2のスイッチ31Pの第2グループとに分けられる。第1グループと第2グループとが同時にオンすることはない。
正極側変換回路部15Pでは、図1のようにこれらの要素が接続されている。第1のキャパシタ40Pは、一方の端子を第1のノードn1Pと接続する。そして、他方の端子を、第1のスイッチ30Pを介して固定電位Vcomの電源と接続するとともに、第2のスイッチ31Pを介して第2のノードn2Pと接続する。第2のキャパシタ41Pは、一方の端子を第1のノードn1Pと接続する。そして、他方の端子を、第3のスイッチ32Pを介して第2のノードn2Pと接続するとともに、オペアンプ20の正の入力端子と接続する。そして、オペアンプ20の正の出力端子は、第2のノードn2Pに接続される。
負極側変換回路部15Nは、図1のように正極側変換回路部15Pと同じ回路構成であり、オペアンプ20の負の入力端子と負の出力端子とが接続に用いられる。
1.2.従来例および比較例
本実施形態の電流電圧変換回路の動作を説明する前に、従来例の電流電圧変換回路、および比較例の電流電圧変換回路を示して比較する。従来例の電流電圧変換回路とは、後段の回路においてもアナログ信号のまま処理が行われることを前提とした回路である。また、比較例の電流電圧変換回路とは、従来例の電流電圧変換回路からアナログ信号特有の処理部分を省略した回路であり、直後にADC(Analog-to-Digital Converter)を配置することを想定している。以下、従来例、比較例の順に説明する。
1.2.1.従来例の電流電圧変換回路
図8は従来例の電流電圧変換回路11の回路図である。なお、図1と同じ要素には同じ番号を付しており説明は省略する。
電流電圧変換回路11は、電流電圧変換部50P、50Nと、差動増幅部51と、ハイパスフィルター52を含む。電流電圧変換回路11では、ハイパスフィルター52の出力が電圧信号101となる。
電流電圧変換回路11は、オペアンプ120P、抵抗135P、キャパシタ142Pを含む電流電圧変換部50Pで、電流信号100Pを電圧信号に変換する。同様に、オペアンプ120N、抵抗135N、キャパシタ142Nを含む電流電圧変換部50Nで、電流信号100Nを電圧信号に変換する。なお、電流電圧変換部50Pと電流電圧変換部50Nの回路構成は同じである。
差動増幅部51は、オペアンプ154、抵抗150、抵抗151、抵抗152、抵抗153を含み、電流電圧変換部50Pと電流電圧変換部50Nからの電圧信号の差分を増幅する。
そして、電流電圧変換回路11は、キャパシタ155と抵抗156で構成されるハイパスフィルター52によってDCオフセット等の影響を除去する。
ここで、電流電圧変換部50P、50Nの抵抗値Rは、例えば500MΩ程度の大きな値になる。また、例えば入力される信号の周波数が50kHz程度である場合でも、ハイパスフィルター52の容量Cや抵抗値Rも大きな値となる。そのため、従来例の電流電圧変換回路11は、回路規模が大きくなるとの問題がある。
1.2.2.比較例の電流電圧変換回路
図9(A)は、比較例の電流電圧変換回路12の回路図である。なお、図1、図8と同じ要素には同じ番号を付しており説明は省略する。電流電圧変換回路12は、従来例の電流電圧変換回路11から差動増幅部51、ハイパスフィルター52を省略して回路規模を抑えている。そして、オペアンプ120P、120Nに代えて全差動型のオペアンプ20を用いている。全差動型のオペアンプ20の出力をそのまま電圧信号として出力することで、出力経路におけるコモン・モード・ノイズに対する耐性を高め、振幅を大きくとることができる。また、大きな抵抗値を必要とする抵抗135P、135Nを、それぞれスイッチ35P、35Nに置き換えている。スイッチ35P、35Nは、後述のホールド期間においてオン状態となり、それぞれキャパシタ42P、42Nを放電する。
電流電圧変換回路12からの電圧信号101P、101Nは、図9(C)に示すように、その後段のADC14によってサンプリングされてデジタル信号102に変換される。電流電圧変換回路12は、このようなデジタル信号化が行われることを前提にしている。
ここで、再び図9(A)の電流電圧変換回路12の説明をする。電流電圧変換回路12では、第1のノードn1Pにおけるリーク電流102Pと、第2のノードn2Pにおけるリーク電流102Nが異なる場合に、その差分に応じて出力する電圧信号101P、101Nの振幅が変動する。なお、リーク電流102P、102Nは、例えば第1のノードn1P、n1Nが他の回路や端子に接続されることにより生じる。
図9(B)の電圧信号101Pは変動の例を示す。リーク電流102Pが無い場合には、電圧信号101Pは点線で示された波形を示す。しかし、例えば1nAのリーク電流102Pによって、実線のように振幅が小さくなるといった影響がある。なお、図9(B)のサンプル期間、ホールド期間とはADC14の動作と連動した期間であり、サンプル期間の最後で電圧信号101Pがサンプリングされる。
そして、電圧信号101Nについても、リーク電流102Nによって振幅が変動する(図外)。リーク電流102Nは、リーク電流102Pとは独立しており、例えば2nAのリーク電流が流れる。正負の端子でリーク電流の大きさが異なる場合には、正負の電圧信号101P、101Nのそれぞれの振幅が別個に変動するため、電流電圧変換回路12は正確な電圧信号を出力することができない。また、製造個体毎に電流電圧変換回路12のリーク電流の大きさは異なるため、画一的な補正を行うことはできない。また、一般的な検出精度の電流電圧変換回路12においても、pAオーダーの入力電流を扱うため、正負の端子間における1nAのリーク電流の差は変換結果に大きな影響を与える。
この問題を解決するために、本実施形態の電流電圧変換回路10は、DCオフセット電流に応じた電荷を、第1〜第3のスイッチによって第1のキャパシタに充放電することでDCオフセット電流の除去を行う。また、本実施形態の電流電圧変換回路10では、オペアンプのオフセット電圧に応じた電荷を第1〜第3のスイッチによって第2のキャパシタに充放電することで、オフセット電圧の除去も行うことができる。
1.3.本実施形態の電流電圧変換回路による処理
まず、図2(A)のように繰り返される2つの期間である、第1の期間(ホールド期間)と第2の期間(サンプル期間)を定義する。これらの期間は、同時にHiとならない2つの信号CLKHとCLKSの、それぞれのHiとなる期間に対応付けられてもよい。以下では、ホールド期間、サンプル期間の名称を用いて説明する。図2(A)のToffは、ホールド期間とサンプル期間の時間間隔を表し、0以上の値である。CLKHとCLKSは、電流電圧変換回路10で生成されても、外部から与えられてもよい。
そして、図2(B)のように第1〜第3のスイッチはホールド期間とサンプル期間の変化に連動してオンとオフとを切り換える。第1のスイッチ30P、30Nと第3のスイッチ32P、32N(第1グループ)はホールド期間にだけオン状態となる。そして、第2のスイッチ31P、31N(第2グループ)はサンプル期間にだけオン状態になる。
図3(A)〜図3(B)は、電流電圧変換回路10のホールド期間における状態を示す図である。図3(A)のように、第1グループのスイッチのみがオン状態となる。図3(B)は、図3(A)の回路と等価であり、見やすいように不要な回路を省略したものである。なお、オペアンプ20は全差動型であるため、振幅の中点を決めるコモンモード電圧Vcomを与えるが、図3(B)ではそれを明示している。
図3(B)のように、ホールド期間においては、第1のキャパシタ40P、40Nに、それぞれ電流信号100P、電流信号100NのDCオフセット電流に応じた電荷を蓄える。また、第2のキャパシタ41P、41Nには、それぞれオペアンプ20の正極側のオフセット電圧、負極側のオフセット電圧に応じた電荷を蓄える。
図4(A)〜図4(B)は、電流電圧変換回路10のサンプル期間における状態を示す図である。図4(A)のように、第2グループのスイッチのみがオン状態となる。図4(B)は、図4(A)の回路と等価であり、見やすいように不要な回路を省略したものである。
図4(B)のように、サンプル期間においては、入力された電流信号100P、100Nをそれぞれ第1のキャパシタ40P、40Nで積分し、帰還容量Cで定まるゲインに応じて電圧信号101P、101Nを出力する。このとき、ホールド期間において第1のキャパシタ40P、40Nおよび第2のキャパシタ41P、41Nにオフセットに応じた電荷が蓄積されており、その状態から電流信号の積分が行われることになる。そのため、入力された電流信号のDCオフセット電流やオペアンプのオフセット電圧の影響が取り除かれた電圧信号101P、101Nを得ることができる。
本実施形態の電流電圧変換回路10は、このように入力された電流信号のDCオフセット電流やオペアンプのオフセット電圧の影響を取り除き、高い精度の電流電圧変換を行うことができる。このとき、例えば1/fノイズの影響も除去できるので低ノイズの電圧信号を出力する。そして、第1のキャパシタおよび第2のキャパシタの容量は非常に小さく、回路規模の増加を抑えることができる。
1.4.キャパシタの構造
ここで、電流電圧変換回路10が高いゲインを確保するためには、第1のキャパシタ40P、40Nの帰還容量Cをできるだけ小さな値にする必要がある。また、寄生容量の影響を受けると帰還容量Cが変動し、所望のゲインが得られない可能性がある。さらに、プロセス誤差の影響によって帰還容量Cが変動することも回避することが望ましい。
図5(A)は、MIM(Metal-Insulator-Metal)構造のキャパシタの断面図である。MIM構造のキャパシタは、上位メタル層200と下位メタル層204との間に一方の電極部202がある。そして、電極部202と下位メタル層204で絶縁体203を挟みキャパシタを形成する。なお、メタル201−1〜201−3は電極部202と上位メタル層200とを接続している。
MIM構造のキャパシタは、基板から離れているために寄生容量の影響を受けにくい。そして、このキャパシタの下方(下位メタル層204よりも下の金属層やバルク)に何も配置しないことで、安定した容量を得ることができる。
第1のキャパシタ40P、40Nを寄生容量の影響を受けにくいMIM構造のキャパシタで作ることにより、安定したゲインを確保することが可能となる。なお、第2のキャパシタ41P、41NもMIM構造のキャパシタで作ることにより、さらに安定性が高まる。
ここで、高いゲインを確保するために、帰還容量Cには例えば20〜200fF程度の小さな容量が必要とされる。すると、第1のキャパシタ40P、40Nのサイズも非常に小さなものとなり、プロセス誤差の影響を受けやすくなる。そこで、図5(B)のように、1つのある程度の大きさの容量を有するキャパシタセルを複数組み合わせることで第1のキャパシタ40P、40Nを構成することが好ましい。図5(B)の例では、所望するキャパシタ210の容量Cは160fFである。これを、容量Cfmが640fFのキャパシタセル211−1〜211−4を直列に繋ぐことで実現する。キャパシタセルは比較的大きな容量(単位容量)をもつマクロであるためプロセス誤差の影響を受けにくくできる。
このようなキャパシタの構造やレイアウト手法を採用することで、本実施形態の電流電圧変換回路10では高くて安定したゲインを確保することが可能である。
2.変形例
本発明の電流電圧変換回路の変形例について図6を参照して説明する。図1〜図5、図8〜図9と同じ要素には同じ番号を付しており説明は省略する。
図6の本変形例の電流電圧変換回路10Aは、シングルエンド型のオペアンプ20Aを用いる。そして、第2のキャパシタ41に接続されてないオペアンプ20Aの入力端子は固定電位であるコモンモード電圧Vcomの電源に接続されている。なお、変換回路部15の回路構成は、第1実施形態における正極側変換回路部15P、又は負極側変換回路部15Nと同じであり、重複するため説明を省略する。本変形例においても、電流信号のDCオフセット電流やオペアンプのオフセット電圧の影響を取り除き、高い精度の電流電圧変換を行うことができる。また、出力される電圧信号は低ノイズであり、変換回路部15が含むキャパシタの容量は非常に小さく回路規模の増加を抑えることができる。
3.適用例
本発明の電流電圧変換回路の適用例について図7を参照して説明する。図1〜図6、図8〜図9と同じ要素には同じ番号を付しており説明は省略する。
図7(A)は物理量測定装置1の例を示す図である。物理量測定装置1は、検出回路5、駆動回路4、センサー素子である振動子2、3を含む。ここで、振動子2、3は一体であってもよい。例えば、物理量測定装置1がジャイロセンサーである場合、センサー素子に印加される物理量はコリオリ力である。コリオリ力は、振動する物体を回転させた場合に、物体の振動方向と回転軸のそれぞれに直交する方向に作用する力である。このとき、振動子2、3は一体的な構成であって、励振電流110や駆動回路4からの駆動信号111を入出力する駆動電極と、差動の電流信号100P、100Nを出力する検出電極とを備えていてもよい。また、差動の電流信号100P、100Nは、センサー素子が検出した物理量に応じて変化する。
本適用例では、電流電圧変換回路10は物理量測定装置1の検出回路5の一部として用いられる。図7(B)はこのときの構成例を表す。電流電圧変換回路10からの電圧信号101P、101Nは、その後段のADC14によってサンプリングされてデジタル信号102に変換される。そして、デジタル信号102はデジタル処理回路16によって所定の処理を施されて物理量検出信号103として出力される。なお、ADC14は、サンプル期間の最後であるCLKS(図2(A)参照)の立ち下がりエッジでサンプリングを行う。
これらの例示に限らず、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…物理量測定装置、2…振動子、3…振動子、4…駆動回路、5…検出回路、10…電流電圧変換回路、10A…電流電圧変換回路、11…電流電圧変換回路、12…電流電圧変換回路、14…ADC、15…変換回路部、15N…負極側変換回路部、15P…正極側変換回路部、16…デジタル処理回路、20…オペアンプ、20A…オペアンプ、30…第1のスイッチ、30N…第1のスイッチ、30P…第1のスイッチ、31…第2のスイッチ、31N…第2のスイッチ、31P…第2のスイッチ、32…第3のスイッチ、32N…第3のスイッチ、32P…第3のスイッチ、35N…スイッチ、35P…スイッチ、40…第1のキャパシタ、40N…第1のキャパシタ、40P…第1のキャパシタ、41…第2のキャパシタ、41N…第2のキャパシタ、41P…第2のキャパシタ、42N…キャパシタ、42P…キャパシタ、50N…電流電圧変換部、50P…電流電圧変換部、51…差動増幅部、52…ハイパスフィルター、100…電流信号、100N…電流信号、100P…電流信号、101…電圧信号、101N…電圧信号、101P…電圧信号、102…デジタル信号、102N…リーク電流、102P…リーク電流、103…物理量検出信号、110…励振電流、111…駆動信号、120…制御信号、120N…オペアンプ、120P…オペアンプ、135N…抵抗、135P…抵抗、142N…キャパシタ、142P…キャパシタ、150…抵抗、151…抵抗、152…抵抗、153…抵抗、154…オペアンプ、155…キャパシタ、156…抵抗、200…上位メタル層、201−1…メタル、201−2…メタル、201−3…メタル、202…電極部、203…絶縁体、204…下位メタル層、210…キャパシタ、211−1…キャパシタセル、211−2…キャパシタセル、211−3…キャパシタセル、211−4…キャパシタセル

Claims (7)

  1. コリオリ力に応じて変化する電流信号が入力される第1のノードおよび前記電流信号を変換した電圧信号が出力される第2のノードを備える変換回路部を含む電流電圧変換回路と、
    前記電流電圧変換回路の前記電圧信号をデジタル信号に変換するADCと、
    を含む検出回路であって、
    前記変換回路部は、
    前記電圧信号を出力するオペアンプと、
    記電流信号のDCオフセット電流に応じた電荷を充放電する第1のキャパシタと、
    前記オペアンプのオフセット電圧に応じた電荷を充放電する第2のキャパシタと、
    1のスイッチと、
    2のスイッチと、
    3のスイッチと、を含み、
    前記第1のスイッチおよび前記第3のスイッチは、第1の信号に基づいて、第1の期間においてオン状態となり、前記第1の期間とは異なる第2の期間においてオフ状態となるように切り替えられ、
    前記第2のスイッチは、第2の信号に基づいて、前記第1の期間においてオフ状態となり、前記第2の期間においてオン状態となるように切り替えられ、
    前記第1のキャパシタは、
    一方の端子前記第1のノードと接続され
    他方の端子、前記第1のスイッチを介して固定電位の電源と接続されるとともに、前記第2のスイッチを介して前記第2のノードと接続され
    前記第2のキャパシタは、
    一方の端子前記第1のノードと接続され
    他方の端子、前記第3のスイッチを介して前記第2のノードと接続されるとともに、前記オペアンプの1つの入力端子と接続され、
    前記ADCは、前記第2の信号に基づいて、前記電流電圧変換回路の前記電圧信号をサンプリングして前記デジタル信号に変換する検出回路
  2. 請求項1に記載の検出回路において、
    前記オペアンプは、
    シングルエンド型オペアンプであって、
    前記第2のキャパシタに接続されていない入力端子を固定電位の電源と接続する検出回路
  3. 請求項1に記載の検出回路において、
    前記変換回路部によって構成される正極側変換回路部と、
    前記正極側変換回路部と同一の回路構成である負極側変換回路部と、を含み、
    前記オペアンプは、
    全差動型オペアンプであって、
    前記正極側変換回路部は、
    前記オペアンプの正極側の入力端子および出力端子を前記正極側変換回路部の一部に含み、
    前記負極側変換回路部は、
    前記オペアンプの負極側の入力端子および出力端子を前記負極側変換回路部の一部に含む検出回路
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の検出回路において、
    前記第1のキャパシタは、
    MIM構造のキャパシタである検出回路
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の検出回路において、
    前記第1のキャパシタは、
    1つの容量を有するキャパシタセルを1つ又は複数組み合わせることで構成される検出回路
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の検出回路において、
    前記第2のキャパシタは、
    MIM構造のキャパシタである検出回路
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の検出回路と、前記電流信号を出力するセンサー素子と、を含むジャイロセンサー
JP2010260150A 2010-11-22 2010-11-22 検出回路及びジャイロセンサー Active JP5692510B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010260150A JP5692510B2 (ja) 2010-11-22 2010-11-22 検出回路及びジャイロセンサー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010260150A JP5692510B2 (ja) 2010-11-22 2010-11-22 検出回路及びジャイロセンサー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012114571A JP2012114571A (ja) 2012-06-14
JP5692510B2 true JP5692510B2 (ja) 2015-04-01

Family

ID=46498327

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010260150A Active JP5692510B2 (ja) 2010-11-22 2010-11-22 検出回路及びジャイロセンサー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5692510B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6194606B2 (ja) 2013-03-22 2017-09-13 セイコーエプソン株式会社 検出装置、センサー、ジャイロセンサー、電子機器及び移動体
JP2015154304A (ja) * 2014-02-17 2015-08-24 株式会社東芝 増幅回路、増幅装置、afe回路、および、信号処理システム
JP7081783B2 (ja) * 2017-10-06 2022-06-07 ザインエレクトロニクス株式会社 増幅回路

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5084639A (en) * 1990-09-17 1992-01-28 General Electric Company Low frequency noise canceling photodetector preamplifier useful for computerized tomography

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012114571A (ja) 2012-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4924370B2 (ja) Σδ型ad変換器およびそれを用いた角速度センサ
JP4821900B2 (ja) 検出装置、物理量測定装置及び電子機器
US11320468B2 (en) Wide dynamic range current measurement front-end
Herencsar et al. New compact VM four-phase oscillator employing only single z-copy VDTA and all grounded passive elements
US10115475B2 (en) Compensation circuit for compensating for an input charge in a sample and hold circuit
US20160091525A1 (en) Acceleration sensor
JP5692510B2 (ja) 検出回路及びジャイロセンサー
JP2006084400A (ja) 容量式物理量検出装置
US10331409B2 (en) Sine wave multiplication device and input device having the same
EP3379726A1 (en) Analog-to-digital converter, sensor arrangement and method for analog-to-digital conversion
JP5083287B2 (ja) 検出装置、物理量測定装置及び電子機器
JP2006292469A (ja) 容量式物理量センサ
JP2972552B2 (ja) 容量型センサ用検出回路および検出方法
Zadeh et al. High accuracy differential capacitive circuit for bioparticles sensing applications
JP2011069628A (ja) 物理量測定装置及び電子機器
US10511290B2 (en) Sine-wave multiplier and input device including the same
JP5763112B2 (ja) スイッチトキャパシタ回路
WO2018008590A1 (ja) Da変換装置、da変換方法、調整装置、および調整方法
CN106130561B (zh) 自带dac功能的adc积分器及测量方法
CN106130560B (zh) 应用于具有dac功能的西格玛德尔塔模数转化电路的积分器
KR102023887B1 (ko) 임피던스 측정장치 및 이를 이용한 측정방법
WO2003023418A2 (en) Potential fixing device and potential fixing method
JP5538466B2 (ja) サンプル・ホールド回路
Arbet et al. Readout interface for capacitive MEMS microphone in CMOS technology
US20230393178A1 (en) Impedance Measurement

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131008

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140402

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140602

RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20140619

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5692510

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350