JP2011056627A - ハンドおよびマニプレータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークの大きさが変化しても把持力を一定にでき、かつ、小型化を実現できるハンドを提供すること。
【解決手段】ハンド5は、アーム6の先端に設けられて異なる大きさのワークを把持する。このハンド5は、アーム6の先端に固定された固定部20と、この固定部20に接近または離間可能な可動部30と、を備える。固定部20は、所定方向に延出する2本の第1フィンガ22A、22Bを有し、可動部30の他方は、第1フィンガ22A、22Bに略平行に延出する3本の第2フィンガ32A〜32Cを有する。可動部30は、第2フィンガ32A〜32Cが第1フィンガ22A、22Bに対して略平行である状態を維持しつつ、この固定部20に対して接近または離間する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハンドおよびマニプレータ装置に関する。詳しくは、ワークを把持するハンドおよびマニプレータ装置に関する。
従来より、ロボットのハンドにより、異なる大きさのワークを把持して、トレイに搬送することが行われている。このハンドは、例えば、ハウジングと、このハウジングに開閉可能に支持された一対のアームと、ピストンを進退させることでアームを開閉させるリンク機構と、アームの先端に設けられたクランプ爪と、を備える(特許文献1参照)。
このハンドによれば、ピストンを進退させることで、ワークの大きさに応じてリンクの開き幅を調整して、クランプ爪の間隔を調整できるから、異なる大きさのワークを把持できる。
特開2006−269793号公報
しかしながら、上述のようなハンドの構造では、リンク機構によりこのピストンの進退運動をアームの開閉運動に変換するので、アームの開き幅によって把持力が異なる、という問題があった。
また、リンク機構を設けることにより、ハンドが複雑な構造となり、ハンドが大型化する、という問題があった。
本発明は、ワークの大きさが変化しても把持力を一定にでき、かつ、小型化を実現できるハンドおよびマニプレータ装置を提供することを目的とする。
本発明のハンド(例えば、後述のハンド5)は、アーム(例えば、後述のアーム6)の先端に設けられてワーク(例えば、後述のワークW〜W)を把持するハンドであって、前記アームの先端に固定された固定部(例えば、後述の固定部20)と、当該固定部に接近または離間可能な可動部(例えば、後述の可動部30)と、を備え、前記固定部および前記可動部の一方は、所定方向に延出する少なくとも1本の第1フィンガ(例えば、後述の第1フィンガ22A、22B)を有し、前記固定部および前記可動部の他方は、前記第1フィンガに略平行に延出する少なくとも2本の第2フィンガ(例えば、後述の第2フィンガ32A〜32C)を有し、前記可動部は、前記第2フィンガが前記第1フィンガに対して略平行である状態を維持しつつ、当該固定部に対して接近または離間することを特徴とする。
本発明のマニプレータ装置(例えば、後述のマニプレータ装置1)は、筒状のワークを把持するハンドおよび当該ハンドの3次元空間上の位置を変化させるアームを有するロボット(例えば、後述のロボット2)と、当該ロボットを制御する制御手段と、を備えるマニプレータ装置であって、前記ハンドは、前記アームの先端に固定された固定部と、当該固定部に接近または離間可能な可動部と、を備え、前記固定部および前記可動部の一方は、所定方向に延出する少なくとも1本の第1フィンガを有し、前記固定部および前記可動部の他方は、前記第1フィンガに略平行に延出する少なくとも2本の第2フィンガを有し、前記可動部は、前記第2フィンガが前記第1フィンガに対して略平行である状態を維持しつつ、当該固定部に対して接近または離間可能であり、前記制御手段は、前記ワークを撮影する撮影手段(例えば、後述のカメラ3)と、当該撮影手段で撮影した画像に基づいて、前記ワークの内周面および外周面のうち前記第1フィンガおよび前記第2フィンガを当接させる当接位置を決定し、さらに、前記可動部の前記固定部に対する移動方向を決定する動作決定手段(例えば、後述の動作決定部41)と、当該動作決定手段で決定した当接位置に前記第1フィンガおよび前記第2フィンガを配置し、前記決定した移動方向に前記第2フィンガを移動させるロボット制御手段(例えば、後述のロボット制御部42)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、第2フィンガが第1フィンガに対して略平行である状態を維持しつつ、可動部を固定部に対して接近または離間させた。可動部が移動する際、この可動部が移動方向に加える力は一定であるので、ワークの大きさが変化しても、把持力を一定にできる。
また、従来のようなリンク機構を設けないので、ハンドの小型化を実現できる。
本発明によれば、第2フィンガが第1フィンガに対して略平行である状態を維持しつつ、可動部を固定部に対して接近または離間させた。可動部が移動する際、この可動部が移動方向に加える力は一定であるので、ワークの大きさが変化しても、把持力を一定にできる。また、従来のようなリンク機構を設けないので、ハンドの小型化を実現できる。
本発明の一実施形態に係るマニプレータ装置の概略構成を示す図である。 前記実施形態に係るマニプレータ装置のハンドの側面図および下面図である。 前記実施形態に係るハンドの断面図および側面図である。 前記実施形態に係るハンドの第1フィンガと第2フィンガとの関係を示す図である。 前記実施形態に係るマニプレータ装置の動作を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るマニプレータ装置1の概略構成を示す図である。
マニプレータ装置1は、筒状のワークWを把持するロボット2と、ワークWを撮影する撮影手段としてのカメラ3と、カメラ3で撮影した画像に基づいてロボット2を制御する制御装置4と、を備える。
ロボット2は、ワークWを把持するハンド5と、このハンド5の3次元空間上の位置を変化させるアーム6と、を備える。
図2(a)は、ハンド5の側面図であり、図2(b)は、ハンド5の下面図である。図3(a)は、ハンド5のA−A断面図であり、図3(b)は、ハンド5のB−B側面図である。
ハンド5は、アーム6の先端フランジ面6Aに固定された基部10と、この基部10に固定された固定部20と、基部10上を移動することで、この固定部20に対して接近または離間可能な可動部30と、を備える。
基部10は、先端フランジ面6Aに固定されて先端フランジ面6Aに略垂直に延出する延出部11と、この延出部11の延出方向に沿って延びるレール12と、を備える。
固定部20は、延出部11の先端フランジ面6A側から可動部30の移動方向に交差する方向に延出する第1軸部21と、この第1軸部21から所定方向としての第1軸部21に交差する方向に延出する2本の第1フィンガ22A、22Bと、を備える。
第1フィンガ22A、22Bは、第1軸部21に互いに略平行に設けられており、基部10側から第1フィンガ22A、第1フィンガ22Bの順に並んでいる。
可動部30は、基部10のレール12に沿って移動可能でありかつ固定部20の第1軸部21に略平行に延出する第2軸部31と、この第2軸部31から第1フィンガ22A、22Bに略平行に延出する3本の第2フィンガ32A、32B、32Cと、を備える。
第2フィンガ32A、32B、32Cは、第2軸部31に互いに略平行に設けられており、基部10側から第2フィンガ32A、第2フィンガ32B、第2フィンガ32Cの順に並んでいる。
ここで、図4に示すように、第2フィンガ32Aと第2フィンガ32Bとの間隔tは、第2フィンガ32Bと第2フィンガ32Cとの間隔tよりも大きくなっている。また、第1フィンガ22Aから可動部30の移動方向に延びる直線は、第2フィンガ32Aと第2フィンガ32Bとの中点を通っている。また、第1フィンガ22Bから可動部30の移動方向に延びる直線は、第2フィンガ32Bと第2フィンガ32Cとの中点を通っている。
したがって、可動部30が基部10のレール12に沿って移動することで、第1軸部21は、第2軸部31に平行な状態を維持しつつ、この第2軸部31に対して接近または離間することになる。その結果、第2フィンガ32A、32B、32Cは、第1フィンガ22A、22Bに対して略平行である状態を維持しつつ、この第1フィンガ22A、22Bに対して接近または離間する。
図1に戻って、制御装置4は、動作決定手段としての動作決定部41と、ロボット制御手段としてのロボット制御部42と、を備える。
動作決定部41は、カメラ3で撮影した画像に基づいて、ワークWの内周面および外周面のうち第1フィンガ22A、22Bおよび第2フィンガ32A、32B、32Cを当接させる当接位置を決定し、さらに、可動部30の固定部20に対する移動方向を決定する。
なお、動作決定部41は、ワークWの内径に基づいて、フィンガ22A、22B、32A、32B、32CをワークWの内周面に当接させるか、ワークWの外周面に当接させるかを、決定してもよい。例えば、ワッシャやナット等の筒状部材のワークWについて、ワークWの内径が所定寸法未満である場合には、ワークWの外周面に当接させる。
また、ワークWの内径に基づいて、固定側の第1フィンガ22A、22Bのうちのどちらを用いてワークWを把持するかを決定してもよい。例えば、例えば、ワッシャやナット等の筒状部材であるワークWについて、ワークWの内径が所定寸法未満である場合には、間隔の狭い第2フィンガ32B、32Cに対向する第1フィンガ22Bを用いる。
ロボット制御部42は、動作決定部41で決定した当接位置に第1フィンガ22A、22Bおよび第2フィンガ32A、32B、32Cを配置し、決定した移動方向に第2フィンガ32A、32B、32Cを移動させる。
このとき、ロボット制御部42は、ワークWの把持に用いることを決定した1本の第1フィンガを基準フィンガとし、この基準フィンガの位置をハンド5の基準位置として、マニプレータ装置1を動作させる。
以上のマニプレータ装置1は、以下のように動作する。
例えば、外径が互いに異なる円筒状のワークW、W、W、W、W、Wを把持するものとする。具体的には、ワークWの外径は、ワークW、W、W、W、W、Wの順に大きくなる。
外径が最小であるワークWを把持する場合、図5(a)に示すように、第1フィンガ22Bおよび第2フィンガ32B、32CをワークWの外周面に配置する。
ここで、ワークWがワッシャやナットのような管状部材である場合には、第1フィンガ22Bを基準フィンガとし、この基準フィンガをハンド5の基準位置として、ワークWの周面に沿って基準フィンガを配置すればよい。これにより、第1フィンガ22Bおよび第2フィンガ32B、32CによるワークWの移動量を極力少なくできる。後述の図5(b)〜(f)についても同様なことがいえる。
次に、第2フィンガ32B、32Cを第1フィンガ22Bに接近させて、これら第1フィンガ22Bおよび第2フィンガ32B、32Cで、ワークWの外周面を三方から内向きに力を加えて把持する。
ワークWを把持する場合、図5(b)に示すように、第1フィンガ22BをワークWの外周面に配置し、第2フィンガ32B、32CをワークWの内周面に配置する。次に、第2フィンガ32B、32Cを第1フィンガ22Bに接近させて、これら第1フィンガ22Bおよび第2フィンガ32B、32Cで、ワークWの一部を挟み込んで把持する。
ワークWを把持する場合、図5(c)に示すように、第1フィンガ22Bおよび第2フィンガ32B、32CをワークWの内周面に配置する。次に、第2フィンガ32B、32Cを第1フィンガ22Bから離間させて、これら第1フィンガ22Bおよび第2フィンガ32B、32Cで、ワークWの内周面に外向きに力を加えて把持する。
ワークWを把持する場合、図5(d)に示すように、第1フィンガ22Aおよび第2フィンガ32A、32BをワークWの外周面に配置する。次に、第2フィンガ32A、32Bを第1フィンガ22Aに接近させて、これら第1フィンガ22Aおよび第2フィンガ32A、32Bで、ワークWの外周面を三方から内向きに力を加えて把持する。
ワークWを把持する場合、図5(e)に示すように、第1フィンガ22Aおよび第2フィンガ32A、32BをワークWの内周面に配置する。次に、第2フィンガ32A、32Bを第1フィンガ22Aから離間させて、これら第1フィンガ22Aおよび第2フィンガ32A、32Bで、ワークWの内周面に外向きに力を加えて把持する。
ワークWを把持する場合、図5(f)に示すように、第1フィンガ22AをワークWの外周面に配置し、第2フィンガ32A、32BをワークWの内周面に配置する。次に、第2フィンガ32A、32Bを第1フィンガ22Aに接近させて、これら第1フィンガ22Aおよび第2フィンガ32A、32Bで、ワークWの一部を挟み込んで把持する。
なお、図5(a)〜(f)のような動作パターンは、ワークWの内径に応じて予め決定しておいてもよいし、カメラ3により撮影したワークWの状況に応じて、複数の動作パターンの中から選択してもよい。この場合、例えば、ハンド5が他の設備に干渉しないように、複数の動作パターンの中から選択する。
以上のように、小さめのワークW〜Wを把持する場合には、第1フィンガ22Bおよび第2フィンガ32B、32Cを用いる。一方、大きめのワークW〜Wを把持する場合には、第1フィンガ22Aおよび第2フィンガ32A、32Bを用いる。
さらに、ワークW〜Wの外径の大きさに応じて、内周面で把持したり、外周面で把持したり、内周面および外周面で把持したりする。
換言すると、カメラ3により撮影したワークWの形状に応じて、より具体的には、ピンのようにワークWが穴のない形状である場合は、図5(a)または図5(d)の動作パターンが選択され、ワッシャ、ナット、茶椀、コップ等のようにワークWが穴のある形状である場合、図5(a)〜(f)の動作パターンの中から選択される。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)第2フィンガ32A〜32Cが第1フィンガ22A、22Bに対して略平行である状態を維持しつつ、可動部30を固定部20に対して接近または離間させた。可動部30が移動する際、この可動部30が移動方向に加える力は一定であるので、ワークW〜Wの大きさが変化しても、把持力を一定にできる。
また、従来のようなリンク機構を設けないので、ハンド5の小型化を実現できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
〜W ワーク
1 マニプレータ装置
2 ロボット
3 カメラ(撮影手段)
5 ハンド
6 アーム
20 固定部
22A、22B 第1フィンガ
30 可動部
32A、32B、32C 第2フィンガ
41 動作決定部(動作決定手段)
42 ロボット制御部(ロボット制御手段)

Claims (2)

  1. アームの先端に設けられてワークを把持するハンドであって、
    前記アームの先端に固定された固定部と、当該固定部に接近または離間可能な可動部と、を備え、
    前記固定部および前記可動部の一方は、所定方向に延出する少なくとも1本の第1フィンガを有し、
    前記固定部および前記可動部の他方は、前記第1フィンガに略平行に延出する少なくとも2本の第2フィンガを有し、
    前記可動部は、前記第2フィンガが前記第1フィンガに対して略平行である状態を維持しつつ、当該固定部に対して接近または離間することを特徴とするハンド。
  2. 筒状のワークを把持するハンドおよび当該ハンドの3次元空間上の位置を変化させるアームを有するロボットと、当該ロボットを制御する制御手段と、を備えるマニプレータ装置であって、
    前記ハンドは、前記アームの先端に固定された固定部と、当該固定部に接近または離間可能な可動部と、を備え、
    前記固定部および前記可動部の一方は、所定方向に延出する少なくとも1本の第1フィンガを有し、
    前記固定部および前記可動部の他方は、前記第1フィンガに略平行に延出する少なくとも2本の第2フィンガを有し、
    前記可動部は、前記第2フィンガが前記第1フィンガに対して略平行である状態を維持しつつ、当該固定部に対して接近または離間可能であり、
    前記制御手段は、前記ワークを撮影する撮影手段と、
    当該撮影手段で撮影した画像に基づいて、前記ワークの内周面および外周面のうち前記第1フィンガおよび前記第2フィンガを当接させる当接位置を決定し、さらに、前記可動部の前記固定部に対する移動方向を決定する動作決定手段と、
    当該動作決定手段で決定した当接位置に前記第1フィンガおよび前記第2フィンガを配置し、前記決定した移動方向に前記第2フィンガを移動させるロボット制御手段と、を備えることを特徴とするマニプレータ装置。
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