JP2011054429A - 燃料電池スタック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池スタック装置の構成部材の過剰な高温化を抑制し、耐久性を向上させる。
【解決手段】燃料電池スタック装置20は、燃料電池セル30と集電部材90とが交互に配列されて構成される。燃料電池セル30および集電部材93の少なくとも接合部のうち少なくとも一方の表面の一部が、PTC素子で形成されている。それにより、燃料電池スタック装置20の温度が所定以上に高温化されると、PTC素子に電流が流れにくくなり、さらなる高温化を抑制する。従って、燃料電池スタック装置10の構成部材が過剰な高温化によって腐食、劣化することを抑制し、耐久性を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数個の燃料電池セルを集電部材を介して配列してなる燃料電池スタック装置に関する。
近年、固体高分子形、固体酸化物形、溶融炭酸塩形など、種々の形式の燃料電池が開発されている。こうした燃料電池は、形式によって、運転温度が異なる。各形式の運転温度は、例えば、固体高分子形では、常温〜100℃、固体酸化物形では、500〜1000℃、溶融炭酸塩形では、600〜700℃程度である。そのため、各種燃料電池の構成部材は、運転温度に応じて、過大とならない範囲で耐熱性等を考慮した材質で設計される。
例えば、下記特許文献1においては、固体酸化物形の燃料電池セルに供給される酸化剤ガスの流路を構成するとともに集電機能を有する集電部材を、耐熱性金属を用いて形成している。こうした耐熱性金属としては、例えば、フェライト系ステンレス鋼を用いることができる。
しかしながら、上述のような集電部材においては、その表面部分や燃料電池セルとの接触部分に腐食を生じることがある。下記特許文献1における集電部材は、酸化剤ガスの流路を構成するので、酸化雰囲気にさらされる上に、局部的に電流集中が生じると、当該局部でのオーム損による発熱に伴い高温条件が加わるためである。こうした燃料電池の運転温度の高温化に伴う燃料電池の構成部材の腐食や劣化の問題は、集電部材に限らず、種々の燃料電池の構成部材に共通する問題であった。例えば、固体酸化物形の燃料電池セルにおいて、発電した電気を集電すると共に、酸化剤ガスの流路の隔壁としても機能するインターコネクタは、同様の理由により、腐食を生じるおそれがあった。
特開2005−190980号公報
本発明が解決しようとする課題は、燃料電池スタック装置の構成部材の過剰な高温化を抑制し、耐久性を向上させることである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]燃料電池セルと集電部材とを交互に接合して配列してなる燃料電池スタック装置であって、前記燃料電池セルおよび前記集電部材の少なくとも接合部のうち少なくとも一方の表面の一部が、PTC素子にて形成されていることを特徴とする燃料電池スタック装置。
かかる構成の燃料電池スタック装置は、燃料電池セルおよび集電部材の少なくとも接合部のうち少なくとも一方の表面の一部が、PTC素子で形成されていることから、燃料電池スタック装置の温度が所定以上に高温化されると、PTC素子に電流が流れにくくなることによって、さらなる高温化を抑制する。したがって、燃料電池スタック装置の構成部材が過剰な高温化によって腐食、劣化することを抑制し、耐久性を向上させることができる。
[適用例2]前記燃料電池セルは、支持基材上に、燃料極層、固体電解質層、空気極層をこの順に積層してなる固体酸化物形燃料電池セルであるとともに、前記集電部材は、前記燃料電池セルに供給する酸化剤ガスの流路を構成してなる適用例1記載の燃料電池スタック装置。
かかる構成の燃料電池スタック装置においては、燃料電池セルは、支持基材上に、燃料極層、固体電解質層、空気極層をこの順に積層してなり、運転温度が高い固体酸化物形燃料電池セルであるとともに、集電部材は、燃料電池セルに供給する酸化剤ガスの流路を構成してなる。それゆえ、このような燃料電池セルスタック装置を構成する構成部材は、高温・酸化雰囲気にさらされることとなるので、腐食が進行しやすいが、PTC素子によって過剰な高温化が抑制されるため、耐久性を向上させることができる。
[適用例3]前記集電部材は、外表面全体がPTC素子にて形成されている適用例1または適用例2記載の燃料電池スタック装置。
かかる構成の燃料電池スタック装置は、集電部材の外表面全体がPTC素子にて形成されていることから、PTC素子によって集電部材の過剰な高温化が抑制されるため、耐久性を向上することができる。
[適用例4]前記集電部材は、前記燃料電池セルと接触する部分における表面が、PTC素子にて形成されている適用例1または適用例2記載の燃料電池スタック装置。
かかる構成の燃料電池スタック装置は、集電部材は、燃料電池セルと接合する部分における表面がPTC素子で形成されるので、耐久性を向上することができるとともに、比較的高コストであるPTC素子の使用量を低減して、低コスト化することができる。
[適用例5]前記PTC素子は、温度と抵抗値との関係において、700度乃至800度の間に、温度の上昇に伴って抵抗値が大幅に増加するように変化する屈曲点を有する特性を備える適用例1乃至4のうちいずれか記載の燃料電池スタック装置。
かかる構成の燃料電池スタック装置は、PTC素子の抵抗値が、700度乃至800度の間の屈曲点で大幅に大きくなる。ここで、集電部材を酸化雰囲気において、一般的に700度程度以上で腐食しやすい材料を用いて作製する場合に、PTC素子がこれ以上の高温化を抑制するので、集電部材の腐食を抑制し、耐久性を向上させることができる。
本発明の燃料電池スタック装置の概略構成の一例を示す説明図である。 集電部材の厚み方向の一部を抜粋して示す断面図である。 PTC素子の温度特性を示す説明図である。
本発明の一例について説明する。
図1は、本発明の燃料電池スタック装置20の概略構成の一例を示す説明図である。本例では、燃料電池スタック装置20は、定格運転温度が700℃の、いわゆる円筒平板形の固体酸化物形の燃料電池スタック装置20である。図1に示すように、燃料電池スタック装置20は、複数の燃料電池セル30と集電部材90とが、同一の配列方向に交互に配列されて構成されている。図1では、燃料電池セル30の配列方向に沿って、燃料電池スタック装置20の一部を抜粋して示す横断面を示している。
燃料電池セル30は、固体電解質層40、燃料極層51(以下、アノードという。)、空気極層52(以下、カソードという。)、支持基材60、インターコネクタ70を備えている。支持基材60は、ガス透過性、導電性を有する多孔質部材である。本例では、支持基材60の断面は、扁平形状を有しており、対向する平坦面61,62と、その両端を繋ぐ湾曲した2つの面63,64とを備えている。また、支持基材60は、その内部に、燃料電池セル30の配列方向と直交する方向に貫通する燃料ガス流路孔66を備えている。燃料ガス流路孔66には、図示しない燃料ガス供給マニホールドから燃料ガスが供給される。本例では、支持基材60は、鉄属金属成分と、後述するアノード51の材質となる希土類酸化物とから形成されている。
支持基材60の面61,63,64は、アノード51によって被覆されている。アノード51は、多孔質の導電性セラミックスであり、本例では、希土類酸化物(例えば8mol%―Y23)を固溶させたZrO2(安定化ジルコニア(部分安定化ジルコニアを含む、以下同じ。))とNiとから形成される。こうした希土類元素としては、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luなどを用いることができる。ただし、アノード51の材質は上記に限定されるものではなく、例えば、安定化ジルコニアとNiO、安定化ジルコニアとNi及びNiOとで形成してもよい。
アノード51の外表面は、固体電解質層40によって被覆されている。固体電解質層40は、イオン伝導性に優れる緻密質なセラミックスであり、本例では、上述の安定化ジルコニアを用いた。
固体電解質層40のアノード51と反対側の面は、支持基材60の平坦面61に対応する位置でカソード52によって被覆されている。カソード52は、いわゆるABO3型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスから形成される。こうしたペロブスカイト型酸化物としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物、特にAサイトにLaを有するLaMnO3系酸化物、LaFeO3系酸化物、LaCoO3系酸化物の少なくとも1種が好適であり、600〜1000℃程度の作動温度での電気伝導性、特に電子伝導性および酸素イオン伝導性が高いという点からLaCoO3系酸化物が特に好適である。なお、上記ペロブスカイト型酸化物においては、AサイトにLaとともにSrなどが存在していてもよいし、さらにBサイトには、CoとともにFeやMnが存在していてもよい。
支持基材60の面62には、各燃料電池セル30で発電した電気を集電するためのインターコネクタ70が当接して設けられている。インターコネクタ70は、支持基材60を流れる燃料ガスと、後述する集電部材90内を流れる酸化剤ガスとの混合を防ぐ隔壁としても機能する。本例では、インターコネクタ70は、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO3系酸化物)によって、平板状に形成されている。また、固体電解質層40の両端部とアノード51の両端部は、インターコネクタ70に接合されている。つまり、支持基材60の表面は、露出しないように、固体電解質層40及びアノード51と、インターコネクタ70とで被覆されている。
集電部材90は、隣接して配置される燃料電池セル30間に介装される導電性の緻密質な部材である。集電部材90は、その一端が、隣接する1つの燃料電池セル30のインターコネクタ70と当接し、他端が、隣接する他の燃料電池セル30のカソード52と当接することで、隣接する2つの燃料電池セル30間を電気的に接続する。また、集電部材90は、図示しない酸化剤ガス供給部材から供給された酸化剤ガスを、燃料電池セル30の配列方向及びそれに直交する方向に流通可能な構成とされており、酸化剤ガスの流路としても機能する。本例では、集電部材90は、こうした流路機能を実現するために、立体的な櫛歯形状として構成されている。ただし、集電部材90の形状は、特に限定するものではなく、例えば、網目形状でもよいし、凹凸形状を有するものであってもよい。集電部材90の材質の詳細については、後述する。
上述した燃料電池セル30の各部材及び集電部材90は、燃料電池セル30での発電電流を燃料電池セル30及び集電部材90の配列方向に導通する電流路としても機能する。
かかる構成の燃料電池スタック装置20においては、燃料ガス供給マニホールド(図示せず)から燃料ガス流路孔66に供給された燃料ガスが、支持基材60を介して、アノード51に供給される。また、酸化剤ガス供給部材(図示せず)から櫛歯形状の集電部材90に供給された酸化剤ガスが、集電部材90の櫛歯形状のすきまを介して、カソード52に供給される。これにより、固体電解質層40、アノード51及びカソード52において、発電反応が生じ、燃料電池スタック装置20の両端に配置された集電部材90から発電電流を取り出すことができる。なお、発電に供されなかった燃料ガス(燃料オフガス)は、発電に供されなかった酸化剤ガス(酸化剤オフガス)を用いて燃焼され、その燃焼オフガスが、燃焼オフガス排出マニホールドに排出される。
上述した集電部材90の材質について説明する。集電部材90の材質の選定においては、燃料電池スタック装置20が700℃前後で運転されること、集電部材90が酸化剤ガスの流路機能及び集電機能を有することから、耐熱性、耐腐食性、導電性を考慮する必要がある。図2は、集電部材90の厚み方向の一部を抜粋して示す断面図である。本例においては、集電部材90は、内部部材93とその表面に形成される表層部材92とが、異なる材質で形成される。例えば、内部部材93は、耐熱性、耐腐食性、導電性を備えた金属部材、具体的には、フェライト系ステンレス鋼を用いて形成することが好ましい。フェライト系ステンレス鋼は、比較的低コストであり、導電率も高いからである。ただし、フェライト系ステンレス鋼は、酸化雰囲気で環境温度が700℃以上になると、腐食が進むという課題を有している。
表層部材92は、PTC(Positive Temperature Coefficient、正温度係数)素子によって、内部部材93の表面に全面的に形成された薄膜層である。本例におけるPTC素子の温度特性を図3に示す。図示するように、本例のPTC素子は、温度と抵抗値との関係において、750℃で大幅に(急激に)抵抗値が増加する、すなわち、急激に電流が流れにくくなる特性を有している。換言すれば、本例のPTC素子は、温度の上昇に伴って抵抗値が大幅に増加するように変化する屈曲点が750℃である。なお、PTC素子は、導電率がステンレス鋼よりも低く、高価であるという課題を有している。
こうしたPTC素子として、本例では、セラミック系PTC素子、具体的には、Ba0.95Sr0.05Co0.7Fe0.2Cr0.13を用いた。ただし、PTC素子としては、種々の公知の材質を用いることができる。例えば、セラミック系PTC素子として、Ba(1-x)(x)Co(1-y-z)Fe(y)(z)3からなるPTC素子を用いてもよい(例えば、特開2003−257705)。ここで、Mはアルカリ土類及び/または希土類金属、Rは、Cu,Ni,Cr,Mn,Al,Zn,Inの少なくとも1種であり、0≦x<0.1、0≦y≦1、0≦z≦0.1、0≦y+z≦1である。あるいは、Ba(1-x)Sr(x)Pb(1+y)3からなるPTC素子を用いてもよい(例えば、特開平6−183734)。ここで、0<x≦0.8、0<y≦0.2である。また、燃料電池スタック装置20の運転温度に適合するものであれば、ポリマ系PTC素子を用いてもよい。
本例においては、表層部材92は、内部部材93の表面全体に、PTC素子をコーティングすることによって形成することができる。こうしたコーティングの方法としては、例えば、PTC素子を含むペーストを内部部材93の表面に塗布し、乾燥または焼成する方法をとることができる。あるいは、塗布に代えて、PTC素子を含むペーストをスクリーン印刷してもよいし、内部部材93を、PTC素子を含むペーストに浸漬してもよい。
上述した燃料電池スタック装置20においては、酸化剤ガスの流路を構成する集電部材90は、フェライト系ステンレス鋼からなる内部部材93の表面全体に、PTC素子からなる表層部材92が形成されている。したがって、集電部材90において、局部的な電流集中が起こり、オーム損による発熱によって局所的な高温化が生じても、所定温度(例では750℃)に達すると、PTC素子の抵抗値が急激に上昇することから、当該箇所に所定値以上の電流が流れにくくなる。したがって、集電部材90の過剰な高温化を抑制し、その結果、集電部材90の腐食を抑制して、集電部材90(燃料電池スタック装置20)の耐久性を向上させることができる。
また、集電部材90の主要部分は、フェライト系ステンレス鋼から形成されるため、集電部材90の製造コストの増加を抑制することができるとともに、高い導電率を確保することができる。また、集電部材90は、その外表面全体をPTC素子にて形成することにより、耐久性を向上することができる。さらに、集電部材90のうち、燃料電池セル30と接触する部分における表面をPTC素子にて形成することで、耐久性を向上することができるとともに、比較的高価なPTC素子の使用量を低減することができることから、低コスト化することができ、また、集電部材90全体としての導電率の低下を抑制することができる。さらに、集電部材90の表層部材92は、コーティングによって形成されるので、製造が容易である。また、表層部材92を薄い層厚で形成することができるので、低コスト化、導電率の低下を抑制する効果を高めることができる。
上述した例の変形例について説明する。
変形例1:
上述の実施形態においては、集電部材90の表層部材92を形成するPTC素子の温度特性は、750℃で屈曲点が現れるものを用いたが、その特性は、特に限定するものではない。ただし、内部部材93をフェライト系ステンレス鋼を用いて作製する場合には、フェライト系ステンレス鋼は、酸化雰囲気では700℃程度以上で腐食が進行するため、PTC素子の屈曲点は700〜800℃の範囲で現れるものが好適である。ここで、屈曲点が700〜800℃の範囲で現れるとは、800℃における温度に対する抵抗値の増加率が、700℃における増加率の1.5倍以上であるということもできる。さらに、耐久性に対して安全性を考慮する場合には、600〜650℃の範囲で屈曲点が現れるPTC素子を用いてもよい。つまり、こうしたPTC素子の特性は、燃料電池スタック装置20の運転温度、内部部材93の材質、望まれる耐久性能等を考慮して、内部部材93の腐食が進む閾値温度付近に設定すればよい。
変形例2:
上述の実施形態においては、集電部材90には、その表面が全面的にPTC素子で形成されたものを用いたが、PTC素子の形成部位は、必ずしも全表面とする必要はなく、最も腐食しやすい部位、例えば、集電部材90とインターコネクタ70、あるいは、集電部材90とカソード52の接触部の周辺だけでもよい。このようにしても、上述の実施形態と同様の効果が得られる。もとより、集電部材90は、全ての部位をPTC素子で形成してもよい。こうすれば、集電部材90の耐久性をさらに高めることができる。
また、集電部材90において、表層部材92は、塗布等により、コーティング層として形成したが、平板形状のPTC素子を表層部材92として用い、表層部材92と内部部材93とを導電性接着材などにより接合してもよい。
変形例3:
上述の実施形態においては、集電部材90がPTC機能を備えることにより、集電部材90の耐久性を向上させる構成について示したが、PTC機能を備える部材は、集電部材90に限るものではなく、燃料電池スタック装置20を構成する種々の金属製部材に適用することができる。例えば、集電部材90に代えて、または加えて、インターコネクタ70の表面をPTC素子で形成してもよい。こうすれば、インターコネクタ70の耐久性を向上させることができる。また、インターコネクタ70の表面のうちの、酸化雰囲気にさらされる集電部材90側の表面のみをPTC素子で形成してもよい。こうすれば、PTC素子を用いることによる高コスト化、導電率の低下を最小限に留めることができる。
もとより、PTC機能を備える燃料電池スタック装置20の構成部材は、金属製部材に限られるものではなく、燃料電池スタック装置20を構成する燃料電池セル30および集電部材90の少なくとも接合部のうち少なくとも一方の表面の一部がPTC素子で形成されていればよい。こうすれば、燃料電池スタック装置20の運転温度が所定値以上に高温となった場合に、燃料電池スタック装置20に電流が流れにくくなるので、燃料電池スタック装置20の過剰な高温化を抑制することができる。その結果、燃料電池スタック装置20の構成部材の腐食や劣化を抑制し、耐久性を向上させることができる。こうした場合において、PTC素子は、いわば温度ヒューズの役割を果たすこととなる。
変形例4:
上述の実施形態においては、燃料電池セル30の形状は、扁平形状であったが、燃料電池セル30の形状は、特に限定するものではく、例えば、円筒形や平板形であってもよい。もとより、燃料電池スタック装置20は、固体酸化物形燃料電池に限らず、固体高分子形、溶融炭酸塩形、リン酸形など、種々の形式とすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した実施形態における本発明の構成要素のうち、独立クレームに記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした例に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々の態様で実施できることは勿論である。
20…燃料電池スタック装置
30…燃料電池セル
40…固体電解質
51…燃料極層(アノード)
52…空気極層(カソード)
60…支持基材
61〜64…面
66…燃料ガス流路孔
70…インターコネクタ
90…集電部材
92…表層部材
93…内部部材

Claims (5)

  1. 燃料電池セルと集電部材とを交互に接合して配列してなる燃料電池スタック装置であって、
    前記燃料電池セルおよび前記集電部材の少なくとも接合部のうち少なくとも一方の表面の一部が、PTC素子にて形成されていることを特徴とする燃料電池スタック装置。
  2. 前記燃料電池セルは、支持基材上に、燃料極層、固体電解質層、空気極層をこの順に積層してなる固体酸化物形燃料電池セルであるとともに、前記集電部材は、前記燃料電池セルに供給する酸化剤ガスの流路を構成してなる請求項1記載の燃料電池スタック装置。
  3. 前記集電部材は、外表面全体がPTC素子にて形成されている請求項1または請求項2記載の燃料電池スタック装置。
  4. 前記集電部材は、前記燃料電池セルと接触する部分における表面が、PTC素子にて形成されている請求項1または請求項2記載の燃料電池スタック装置。
  5. 前記PTC素子は、温度と抵抗値との関係において、700度乃至800度の間に、温度の上昇に伴って抵抗値が大幅に増加するように変化する屈曲点を有する特性を備える請求項1乃至4のうちいずれか記載の燃料電池スタック装置。
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