JP2011053198A - 電子式指示電気計器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被計測電路の電流を検出する変流器の出力から電流実効値または平均値に演算する電流値演算部3と、電流値演算部により出力された電流値が増加から減少に変化した頂点の電流値を検出する頂点電流値検出部4と、頂点電流値検出部で検出した頂点電流値が、現在記憶されている最大電流値より大きい場合、頂点電流値を電流最大値として更新記憶する最大電流値記憶部7と、最大電流値記憶部の動作を抑止(マスク)する条件を設定するマスク条件設定部6と、頂点電流値検出部の出力が、マスク条件設定部で設定された条件を越えた場合、最大電流値記憶部の動作を抑止する始動電流判定部5とを有する。
【選択図】図1
Description
この指示電気計器は、電流値に応じた瞬時値を示す主指針と、主指針によって開口部を移動され、その位置に停止する副指針を有する。副指針は主指針の最大触れ位置、すなわち、最大電流値を保持するようにされる。新たな最大電流を検出したときは主指針によって副指針がさらに移動されて、新たな最大電流値を保持する構成である。
この最大電流計測装置は、電力系統に対し基本波検出部及び高調波検出部を設け、基本波に対する高調波の含有率を高調波含有率検出部により検出するようにし、高調波含有率検出部により基本波に対する高調波の含有率が所定値以上であると判定部が判定すると、最大電流検出部に対して最大電流検出の抑止を行うようにした構成である。
以下、この発明の実施の形態1における電子式指示電気計器について、図1〜図4に基づいて説明する。
図1はこの発明における電子式指示電気計器の構成を示す図である。図2は最大値更新の動作を示すフローチャートである。図3は始動電流判定処理の動作を示すフローチャートである。図4は一般的な電動機を始動させた時に流れる始動電流を、この発明の実施の形態1で計測した場合、検出する実効値及び最大値を示す波形である。
ステップS101では変流器2で検出した電流を、実効値に演算する。これは表示更新時間(例えば、0.25秒)を計測単位にして、被計測電路1の電流をサンプリングしてA/D変換し、実効値演算(該実施の形態の例では実効値の演算周期は60Hzの1サイクルの16.7mS)を行う。被計測電路1の周波数が60Hzであれば、計測周期単位内に15サイクルの交流波形を計測することができ、ステップS102により、この15サイクルの実効値の平均を演算し、今回計測値Inとする。
図3において、ステップS201は、頂点電流値検出部4にて検出した前回計測値In-1を、始動電流判定部5にて、マスク条件設定部6で設定したマスク電流値と比較する。このマスク電流値とは、始動電流と判定する判定閾値である。計測値がマスク電流値より大きい場合(YES)、ステップS202およびステップS203において、マスクフラグに1が成立し、マスクを開始する。またステップS201において、計測値がマスク電流値より小さい場合(NO)、ステップS204およびステップS205において、マスクを開始していれば、マスク終了となり、マスクフラグを0にしてマスク解除する。
始動電流判定部5は、マスクを開始すると最大電流値記憶部7の動作を抑止(マスク)し、マスク解除されると最大電流値記憶部7の動作を再開する。
即ち、最大値候補となる頂点が、始動電流の判定閾値であるマスク電流値を越えた場合、マスク状態に入り、最大電流値記憶、更新の動作を抑止することができる。これにより、突入電流や始動電流など、過大電流を含む電流の計測においても、これら一時的な過大電流を除いた、定常負荷における最大電流のみを計測することができる。
上記した実施の形態1では、マスク開始とマスク終了の閾値となるマスク電流値を、同じ値で設定しているが、実施の形態2の発明は、マスク開始電流値とマスク終了電流値とを異なる閾値にしたものである。実施の形態2の発明における構成は図1に示す実施の形態1の構成と同じものである。
図5は実施の形態2の発明において、始動電流判定部5にて始動電流判定処理の動作を示すフローチャートである。実施の形態2の最大値更新の動作は、上記実施の形態1にて説明した、図2の動作と同じものである。相違点はステップS109の始動電流判定処理のみである。
上記した実施の形態1および実施の形態2では、マスク開始とマスク終了の閾値としてマスク電流値を設定しているが、実施の形態3の発明は、図1に示すマスク条件設定部6で設定する判定閾値として、マスク開始電流変化率とマスク終了電流変化率にしたものである。実施の形態3の発明における構成は、図1に示す実施の形態1の構成と同じものである。
図6は実施の形態3の発明において、始動電流判定部5にて始動電流判定処理の動作を示すフローチャートである。実施の形態3の最大値更新の動作は、上記実施の形態1にて説明した、図2の動作と同じものである。相違点はステップS109の始動電流判定処理のみである。
上記した実施の形態1のマスク状態終了条件は、図1のマスク条件設定部6にて設定したマスク電流値を判定閾値とし、これを下回った際にマスク状態を終了としたが、実施の形態4の発明では、さらにマスク時間を設定するようにしたものである。実施の形態4の発明における構成は、図1に示す実施の形態1の構成と同じものである。
図7は実施の形態4における、始動電流判定処理の動作を示すフローチャートである。実施の形態4の最大値更新の動作は、上記実施の形態1にて説明した、図2の動作と同じものである。相違点はステップ109の始動電流判定処理のみである。
またステップS501において、前回計測値がマスク電流値より小さい場合(NO)、ステップS505においてマスクを開始していれば(YES)、ステップS506はマスク状態の経過時間と、マスク条件設定部6で設定したマスク時間との比較を行う。ステップS506においてマスク時間を超過していれば(YES)、ステップS507はマスク終了となり、マスクフラグを0にしてマスク解除とし、さらにステップS508でマスク時間のカウントを終了する。またステップS506において、マスク時間を越えていなければ(NO)、マスク状態を継続する。
また、この実施の形態4の発明は、上記実施の形態3のように判定閾値を電流変化率にした場合においても実施可能である。
上記した実施の形態4のマスク状態終了条件は、図1のマスク条件設定部6にて設定したマスク電流値を判定閾値とし、さらにマスク時間を設定するようにしたが、実施の形態5の発明では、マスク時間に代えてマスク頂点回数を設定するようにしたものである。
図8は実施の形態5における、始動電流判定処理の動作を示すフローチャートである。実施の形態5の最大値更新の動作は、上記実施の形態1にて説明した、図2の動作と同じものである。相違点はステップ109の始動電流判定処理のみである。
またステップS601において、前回計測値がマスク電流値より小さい場合(NO)、ステップS605においてマスクを開始していれば(YES)、ステップS606はマスク状態での頂点検出数と、マスク条件設定部6で設定したマスク頂点回数との比較を行う。ステップS606においてマスク頂点回数を超過していれば(YES)、ステップS607はマスク終了となり、マスクフラグを0にしてマスク解除とし、さらにステップS608でマスク頂点検出数のカウントを終了する。またステップS606において、マスク頂点回数を越えていなければ(NO)、マスク状態を継続する。
また、この実施の形態5の発明は、上記実施の形態3のように判定閾値を電流変化率にした場合においても実施可能である。
次にこの発明の実施の形態6における電子式指示電気計器について図9および図10に基づき説明する。
図9はこの発明の実施の形態6における電子式指示電気計器の構成を示す図である。図10は実施の形態6における最大値更新の動作を示すフローチャートである。図9において図1と同一符号は同一または相当する部分を示す。
なお、実施の形態6における電流値演算部3は、変流器2で検出した電流をサンプリングしてA/D変換して、演算周期毎に電流実効値を演算し、その結果を所定周期分記憶しておき、前回計測値In−1、今回計測値Inおよびその電流変化率が分かるようにしている。
ステップS701では変流器2で検出した電流を、実効値に演算する。これは表示更新時間(例えば、0.25秒)を計測単位にして、被計測電路1の電流をサンプリングしてA/D変換し、実効値演算(該実施の形態の例では実効値の演算周期は60Hzの1サイクルの16.7mS)を行う。被計測電路1の周波数が60Hzであれば、計測周期単位内に15サイクルの交流波形を計測することができ、ステップS702により、この15サイクルの実効値の平均を演算し、今回計測値Inとする。
このように演算周期毎に傾きを求め、ステップS708およびステップS709では、傾きが正から負へと極性が変化した時に、頂点を検出する。例えば、今回計測値Inの傾きが負となり、前回計測値In-1の傾きが正であれば(NO)、前回計測値In−1を頂点と判定する。即ち、ステップS710では頂点の前回計測値In-1が最大値候補となる。
即ち、電流値演算部3で演算した電流実効値が、始動電流の判定閾値であるマスク電流値を越えた場合、マスク状態に入って頂点電流値検出部4の動作は抑止される。したがって最大電流値記憶、更新の動作も行われない。これにより、突入電流や始動電流など、過大電流を含む電流の計測においても、これら一時的な過大電流を除いた、定常負荷における最大電流のみを計測することができる。
さらに、上記マスク電流値またはマスク電流変化率に加えて、実施の形態4で説明したように、マスク時間を設定してもよい。
次にこの発明の実施の形態7における電子式指示電気計器について図11〜図13に基づき説明する。
図11はこの発明の実施の形態7における電子式指示電気計器の構成を示す図である。図12は実施の形態7における電流計測値の最大値更新の動作を示すフローチャートである。図13は実施の形態7における電流計測値以外の計測値の最大値更新の動作を示すフローチャートである。なお図11、図12において、図1、図2と同一符号は同一または相当する部分を示す。
即ち、電子式電気計器10は、被計測電路1に流れる電流を検出する変流器2からの出力の他に、被計測電路1の電圧を検出する電圧検出手段としての変圧器11の出力を入力する。指示電気計器10は、変圧器11で検出した電圧に基づき電圧実効値または平均値を演算する電圧値演算部12と、変圧器11で検出した周波数に基づき周波数を演算する周波数値演算部13と、変流器2で検出した電流に基づきデマンド電流を演算するデマンド電流値演算部14とを備えている。
これら電圧、周波数、デマンド電流の最大値記憶部20、21、22における最大値更新は、始動電流判定部5による最大電流値記憶部7の抑止(マスク)動作に関係なく、電圧、周波数、デマンド電流の計測毎に判定し最大値更新を行うもので、これらを総称して第1の最大値記憶部と呼ぶ。
したがってこれら最大電力値記憶部23、最大無効電力値記憶部24、最大皮相電力値記憶部25、最大力率値記憶部26を総称して、第2の最大値記憶部と呼ぶ。
図12において、ステップS101からS112は図2と同様であるが、ステップS110の判定でマスクフラグ=0(NO)のときに、最大値更新許可状態を設定するステップS801の処理を設け、ステップS103、ステップS106、ステップS110の判定結果が(YES)のときに、最大値更新禁止状態を設定するステップS802の処理を設けている。
なお、ステップS804とステップS805は、電力、無効電力、皮相電力、力率の各々の最大値更新の場合について行われる。
また、電力、無効電力、皮相電力、力率のすべてを計測する場合について説明したが、電力、無効電力、皮相電力、力率のうち、少なくともいずれか1つを計測する場合もこの発明は適用できる。
3 電流値演算部、 4 頂点電流値検出部、
5 始動電流判定部、 6 マスク条件設定部、
7 最大電流値記憶部、 8 表示部、
9 警報出力部、 10 電子式指示電気計器、
11 変圧器、 12 電圧値演算部、
13 周波数値演算部、 14 デマンド電流値演算部、
15 電力値演算部、 16 無効電力値演算部、
17 皮相電力演算部、 18 力率値演算部、
19 最大値判定部、 20 最大電圧値記憶部、
21 最大周波数値記憶部、 22 最大デマンド電流値記憶部、
23 最大電力値記憶部、 24 最大無効電力値記憶部、
25 最大皮相電力値記憶部、 26 最大力率値記憶部。
Claims (14)
- 被計測電路の電流を検出する電流検出手段の出力から電流実効値または平均値を演算する電流値演算手段と、
前記電流値演算手段により出力された電流値が増加から減少に変化した頂点の電流値を検出する頂点電流値検出手段と、
前記頂点電流値検出手段で検出した頂点電流値が、現在記憶されている最大電流値より大きい場合、前記頂点電流値を電流最大値として更新記憶する最大電流値記憶手段と、
前記最大電流値記憶手段の動作を抑止(マスク)する条件を設定するマスク条件設定手段と、
前記頂点電流値検出手段の出力が、前記マスク条件設定手段で設定された条件を越えた場合、前記最大電流値記憶手段の動作を抑止する始動電流判定手段と、
を有することを特徴とする電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク開始電流値を設定し、
前記始動電流判定手段は前記頂点電流値検出手段の出力が、前記マスク開始電流値を越えた場合、前記最大電流値記憶手段の動作を抑止することを特徴とする請求項1に記載の電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク開始電流変化率を設定し、
前記始動電流判定手段は前記頂点電流値検出手段の出力の変化が、前記マスク開始電流変化率を越えた場合、前記最大電流値記憶手段の動作を抑止することを特徴とする請求項1に記載の電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク終了電流値を設定し、
前記始動電流判定手段は前記頂点電流値検出手段の出力が、前記マスク終了電流値以下になった場合、前記最大電流値記憶手段の動作を再開することを特徴とする請求項2に記載の電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク終了電流変化率を設定し、
前記始動電流判定手段は前記頂点電流値検出手段の出力の変化が、前記マスク終了電流変化率以下になった場合、前記最大電流値記憶手段の動作を再開することを特徴とする請求項3に記載の電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク時間を設定し、
前記始動電流判定手段は、前記マスク時間経過後、前記最大電流値記憶手段の動作を再開することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク頂点回数を設定し、
前記始動電流判定手段は、マスク中も前記頂点電流値検出手段による電流の頂点の数を計数し、マスク中の電流の頂点の数が前記マスク頂点回数に達した後、前記最大電流値記憶手段の動作を再開することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電子式指示電気計器。 - 被計測電路の電流を検出する電流検出手段の出力から電流実効値または平均値を演算する電流値演算手段と、
前記電流値演算手段により出力された電流値が増加から減少に変化した頂点の電流値を検出する頂点電流値検出手段と、
前記頂点電流値検出手段で検出した頂点電流値が、現在記憶されている最大電流値より大きい場合、前記頂点電流値を電流最大値として更新記憶する最大電流値記憶手段と、 前記頂点電流値検出手段の動作を抑止(マスク)する条件を設定するマスク条件設定手段と、
前記電流値演算手段の出力が、前記マスク条件設定手段で設定された条件を越えた場合、前記頂点電流値検出手段の動作を抑止する始動電流判定手段と、
を有することを特徴とする電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク開始電流値を設定し、
前記始動電流判定手段は、前記電流値演算手段の出力が前記マスク開始電流値を越えた場合、前記頂点電流値検出手段の動作を抑止することを特徴とする請求項8に記載の電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク開始電流変化率を設定し、
前記始動電流判定手段は、前記電流値演算手段の出力の変化が前記マスク開始電流変化率を越えた場合、前記頂点電流値検出手段の動作を中止することを特徴とする請求項8に記載の電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク終了電流値を設定し、
前記始動電流判定手段は、前記電流値演算手段の出力が前記マスク終了電流値以下になった場合、前記頂点電流値検出手段の動作を再開することを特徴とする請求項9に記載の電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク終了電流変化率を設定し、
前記始動電流判定手段は、前記電流値演算手段の出力の変化が前記マスク終了電流変化率以下になった場合、前記頂点電流値検出手段の動作を再開することを特徴とする請求項10に記載の電子式指示電気計器。 - 前記マスク条件設定手段はマスク時間を設定し、
前記始動電流判定手段は、前記マスク時間経過後、前記頂点電流値検出手段の動作を再開することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の電子式指示電気計器。 - 前記被計測電路における電圧、周波数、デマンド電流の少なくとも1つを演算し、それらの最大値を更新記憶する第1の最大値記憶手段と、前記被計測電路における電力、無効電力、皮相電力、力率の少なくとも1つを演算し、それらの最大値を更新記憶する第2の最大値記憶手段を設け、前記始動電流判定手段にて前記最大電流値記憶手段の動作を抑止する状態のとき、電力、無効電力、皮相電力、力率の最大値の少なくとも1つを更新記憶する前記第2の最大値記憶手段の動作を抑制し、電圧、周波数、デマンド電流の最大値の少なくとも1つを更新記憶する前記第1の最大値記憶手段の動作は抑制しないことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子式指示電気計器。
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