JP2000184580A - 電力動揺検出装置 - Google Patents

電力動揺検出装置

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JP2000184580A
JP2000184580A JP10355612A JP35561298A JP2000184580A JP 2000184580 A JP2000184580 A JP 2000184580A JP 10355612 A JP10355612 A JP 10355612A JP 35561298 A JP35561298 A JP 35561298A JP 2000184580 A JP2000184580 A JP 2000184580A
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Inventor
Koichi Okuno
耕一 奥野
Takashi Sekiguchi
隆司 関口
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Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際に発生する複雑な振幅波形を含む電力動
揺に対してでも正しく電力動揺の発散傾向を検出する。 【解決手段】電力系統からの電圧信号及び電流信号、又
は電力値に変換された信号を所定の時間間隔でサンプリ
ングする回路と、前記サンプリングデータをデジタル量
に変換するアナログ・デジタル変換回路と、デジタル量
に変換されたデジタルデータを記憶するメモリ回路と、
演算処理のためのプログラムが内蔵されたメモリ回路
と、前記デジタルデータを用いて所定の演算を行なう演
算部とからなり、演算部はデジタルデータからの系統の
電力値を常時演算する電力値演算手段と、現時点までの
第1の所定時間T1内の電力値の最大値と最小値の差を
演算し、電力動揺振幅値として記憶する記憶手段と、現
時点で演算された電力動揺振幅値と第2の所定時間T2
内に演算された前記電力動揺振幅値との差が所定の値を
越えた時、電力動揺が発散傾向にあると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力動揺検出装
置、特に電力系統に生じる電力動揺をデジタル計算機を
用いて検出し、電力系統を電力動揺によって引き起こさ
れる不安定状態から保護する電力動揺検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の電力動揺検出装置としては特開平
3−15404号公報が知られている。図11は電力動揺
波形を示したものである。図11において、電力動揺の
ボトムからピークへの動揺の振幅をPP 、ピークからボ
トムへの動揺の振幅をPN とする。
【0003】又、図11において、符号の添字中mは動
揺の波の順序を時系列的に示したもので、最新の動揺に
対してはm、一波前の動揺に対してはm−1等々と対応
する。前記公報では、電力動揺が発散傾向にあると判断
する条件をPP 又はPN が3波連続して増加傾向にあ
り、かつその大きさが一定値以上にあること。即ち、k
<PPm-2<PPm-1<PPm、あるいは、k<PNm-2<P
Nm-1<PNmであるとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電力系統に
発生しうる電力動揺には様々な様相が有り、図12
(a)は電力動揺が大小の振幅を繰り返しながら発散し
ていく現象を示している。又、図12(b)は電力動揺
が長い時間に渡ってある程度大きな振幅で継続している
現象を示している。この現象も長時間放置すると発散へ
向かうこととなるので、動揺が明らかに発散傾向を示す
前に検出する必要がある。
【0005】しかしこれらの現象は上述の電力動揺検出
装置では、振幅が直前の振幅よりも小さくなる時点があ
ると、3波連続で振幅が増加傾向にあるという条件が不
成立となり、電力動揺を検出することができない。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、実際に発生する複雑な振幅波形を含む電
力動揺に対しても正しく電力動揺の発散傾向を検出し得
る電力動揺検出装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の[請求項1]に
係る電力動揺検出装置は、電力系統からの電圧信号及び
電流信号、又は電力値に変換された信号を所定の時間間
隔でサンプリングする回路と、前記サンプリングデータ
をデジタル量に変換するアナログ・デジタル変換回路
と、デジタル量に変換されたデジタルデータを記憶する
メモリ回路と、演算処理のためのプログラムが内蔵され
たメモリ回路と、前記デジタルデータを用いて所定の演
算を行なう演算部とからなる電力動揺検出装置におい
て、前記演算部は前記デジタルデータからの系統の電力
値を常時演算する電力値演算手段と、現時点までの第1
の所定時間T1内の電力値の最大値と最小値の差を演算
してその差を電力動揺振幅値として記憶する記憶手段
と、現時点で演算された前記電力動揺振幅値と現時点後
の第2の所定時間T2内に演算された前記電力動揺振幅
値との差が所定の値を越えた時、電力動揺が発散傾向に
あると判定する手段を備えた。
【0008】そして、電力系統からの電圧信号及び電流
信号、又は電力値に変換された信号が与えられた時、前
記演算部では現時点までの第1の所定時間T1区間の電
力値の最大値と最小値の差を演算し、電力動揺振幅値と
して前記記憶手段に記憶している。そこで前記の電力動
揺が発散傾向にあると判定する手段が、現時点で演算さ
れた電力動揺振幅値と、前記記憶手段に記憶されている
第2の所定時間T2前の電力動揺振幅値との差が所定の
値を越えたことを判定することで、電力動揺が発散傾向
にあることを検出することが可能となる。
【0009】本発明の[請求項2]に係る電力動揺検出
装置は、[請求項1]において、前記演算部に電力動揺
の一周期の時間を測定する周期測定手段を備え、前記第
1の所定時間T1あるいは前記第2の所定時間T2とし
て前記周期測定手段の測定結果に応じた値を使用するよ
うにした。
【0010】そこで前記の電力動揺が発散傾向にあると
判定する手段が、現時点で演算された電力動揺振幅値
と、前記記憶手段に記憶されている第2の所定時間T2
前の電力動揺振幅値との差が所定の値を越えたことを判
定することで、電力動揺が発散傾向にあることを検出す
る。
【0011】本発明の[請求項3]に係る電力動揺検出
装置は、[請求項1]において、前記演算部に電力動揺
の一周期の時間を測定する周期演算装置を備え、前記第
2の所定時間T2として前記周期測定手段の測定結果に
応じた値を使用するものとする。
【0012】そして、電力系統からの電圧信号及び電流
信号、又は電力値に変換された信号が与えられた時、前
記演算部では周期測定手段が電力動揺の一周期の時間を
測定しその結果に応じた値をT2とする。そこで現時点
までの第1の所定時間T1区間の電力値の最大値と最小
値の差を演算し、電力動揺振幅値として前記記憶手段に
記憶している。そこで前記電力動揺が発散傾向にあると
判定する手段が、現時点で演算された電力動揺振幅値
と、前記記憶手段に記憶されている時間T2前の電力動
揺振幅値との差が所定の値を越えたことを判定すること
で、電力動揺が発散傾向にあることを検出する。
【0013】本発明の[請求項4]に係る電力動揺検出
装置は、[請求項1]において、前記演算部に電力動揺
のピーク又はボトムの発生回数を計数する計数手段を備
え、前記第1の所定時間T1区間として計数手段の計数
値が所定の回数に達するまでの時間を使用する。
【0014】そして、電力系統からの電圧信号及び電流
信号、又は電力値に変換された信号が与えられた時、前
記演算部では、計数手段が電力動揺のピーク又はボトム
の発生回数を計数し、計数値が所定の回数に達するまで
の時間の電力値の最大値と最小値の差を演算し、電力動
揺振幅値として前記記憶手段に記憶している。そこで前
記の電力動揺が発散傾向にあると判定する手段が、現時
点で演算された電力動揺振幅値と、前記記憶手段に記憶
されている第2の所定時間T2前の電力動揺振幅値との
差が所定の値を越えたことを判定することで、電力動揺
が発散傾向にあることを検出する。
【0015】本発明の[請求項5]に係る電力動揺検出
装置は、[請求項1]において、前記演算部に電力動揺
のピーク又はボトムの発生回数を計数する計数手段を備
え、前記第2の所定時間T2区間として現時点から計数
手段の計数値が所定の回数前の値であった時点までの時
間を使用する。
【0016】そして、電力系統からの電圧信号及び電流
信号、又は電力値に変換された信号が与えられた時、前
記演算部では、現時点までの前記第1の所定時間T1区
間の電力値の最大値と最小値の差を常時演算し、電力動
揺振幅値として前記記憶手段に記憶している。さらに計
数手段が電力動揺のピーク又はボトムの発生回数を計数
し、そこで前記の電力動揺が発散傾向にあると判定する
手段が、現時点で演算された電力動揺振幅値と、現時点
から計数手段の計数値が所定の回数前の値であった時点
での電力動揺振幅値との差が所定の値を越えたことを判
定することで、電力動揺が発散傾向にあることを検出す
る。
【0017】本発明の[請求項6]に係る電力動揺検出
装置は、[請求項1]において、前記演算部に現時点で
演算された電力動揺振幅値と第2の所定時間T2前に演
算された前記電力動揺振幅値との差が所定の値を越えな
い場合、前記所定時間T2よりも大きな第3の所定時間
T3前に演算された前記電力動揺振幅値との差を求め、
その差が所定の値を越えた場合に電力動揺が発散傾向に
あると判定する手段を備えた。
【0018】そして、電力系統からの電圧信号及び電流
信号、又は電力値に変換された信号が与えられた時、前
記演算部では現時点から第1の所定時間T1区間の電力
値の最大値と最小値の差を常時演算し、電力動揺振幅値
として前記記憶手段に記憶している。更に前記の電力動
揺が発散傾向にあると判定する手段が、現時点で演算さ
れた電力動揺振幅値と、前記記憶手段に記憶されている
第2の所定時間T2前の電力動揺振幅値との差が所定の
値を越えない場合、T2よりも大きな第3の所定時間T
3前に演算された前記電力動揺振幅値との差を求め、そ
の差が所定の値を越えたことを判定することで、電力動
揺が発散傾向にあることを検出する。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
を示す機能ブロック図であり、図13に示したデジタル
継電器に組み込まれたソフトウェアにより実現される。
図1において11P,11Nは電力の変化率ΔP/ΔT
を検出する機能で、11PはΔP/ΔTが負の時出力1
を出力、11NはΔP/ΔTが正の時出力1を出力し、
夫々条件不成立の時は0を出力する。
【0020】12Pはボトム記憶機能で電力の動揺がボ
トムを過ぎたと判定された後、後述の15Nの出力に制
御されて1を出力する。12Nはピーク記憶機能で同様
に電力動揺がピークを過ぎたと判定された後、後述の1
5Pの出力に制御されて1を出力する。13Pはアンド
ゲートであって、11Pと12Pの両者が1を出力した
時に1を出力する。
【0021】14Pは可逆カウンタで電力動揺の波形の
乱れによる見かけ上のピークやボトムがあっても誤判定
しないように設けるが、その詳細は本発明と関連しない
ため説明は省略する。15Pはピーク検出機能で、可逆
カウンタ14Pが1を出力した時電力動揺がピークを過
ぎたと判断し、ピーク記憶機能12Nの出力を1に制御
すると共に、ボトム記憶機能12Pの出力を0にクリア
し、更にピーク値検出部16Pへ出力を送る。
【0022】13Nは前記13Pと同様であるため説明
は省略する。15Nは15Pと同様ボトム検出機能で、
ボトム記憶機能12Pの出力を1に制御すると共に、ピ
ーク記憶機能12Nの出力を0にクリアし、更にボトム
値検出部16Nへ出力を送る。ピーク値検出部16Pで
はピーク検出機能15Pの1出力の立ち上がりを取り込
み、その時の(正確には可逆カウンタ分前の)電力値を
電力波形のピーク値として最大値検出機能17Pへ出力
する。
【0023】最大値検出機能17Pは、ピーク値検出部
16Pから所定の時間T1中に出力される電力値の最大
値を電力動揺振幅値演算部18へ出力する。同様にボト
ム値検出部16Nから出力されるボトム値は、最小値検
出機能17Nへ送られ、所定の時間T1中の最小値が電
力動揺振幅値演算部18へ出力される。
【0024】電力動揺振幅値演算部18では最大値検出
機能17Pから出力される最大値と、最小値検出機能1
7Nから出力される最小値の差を求め、これを電力動揺
振幅値として電力動揺検出機能19へ出力する。電力動
揺検出機能19では、電力動揺振幅値演算部18から出
力された電力動揺振幅値と、同様に所定の時間T2前に
前記電力動揺振幅値演算部18から出力された電力動揺
振幅値との差を求め、その差が所定の値を超えた時、電
力動揺が発散傾向にあると判定する。
【0025】図2は図1の最大値及び最小値検出機能を
実現させるためのプログラムのフローを示す。図2
(a)は最大値検出機能17Pのフロー、(b)は最小
値検出機能17Nのフローを示す。図2のステップS2
1は最大値又は最小値の初期リセット処理で、最大値で
は0を、最小値では電力の取り得る値より充分大きい値
を代入する。
【0026】ステップS22は第1の所定の時間T1測
定タイマで、T1時間中は以下の最大値、最小値を求め
る処理を続ける。ステップS23ではピーク値検出16
P又はボトム値検出16Nから出力されるピーク値又は
ボトム値を読み込む。
【0027】ステップS24は、図2(a)では読み込
んだピーク値が記憶されている最大値より大きい時はス
テップS25でそのピーク値を最大値として新たに記憶
し出力し、それ以外の時は記憶されている最大値を出力
する。図2(b)では読み込んだボトム値が記憶されて
いる最小値よりも小さい時はステップS25でそのボト
ム値を最小値として記憶し出力し、それ以外の時は記憶
されている最小値を出力する。
【0028】図3は電力動揺波形に関連付けて図1の機
能を説明する応動波形図である。図3において時点t1
まではピークがないため、ピーク値検出部16Pからは
前のピーク値P0 が出力される。t1 時点で(正確には
可逆カウンタ分後)ピーク検出15Pが1を出力するた
め、ピーク値検出16Pはその立ち上がりを取り込み、
その時点の(正確には可逆カウンタ分前の)電力のピー
ク値P1 を次のピークのt3 時点まで出力する。
【0029】同様にピーク値検出16Pの出力はt3
点からt5 時点まではP2 を、t5
【0030】時点t1 でピーク値検出16Pの出力がP
1 になり、このP1 はこれまで最大値として記憶されて
いたP0 よりもP1 の方が大きいので、改めて最大値は
1
【0031】t5 時点でピーク値検出16Pの出力が最
大値P3 となるが、この場合、P3
【0032】図4は電力動揺波形に関連付けて図1の電
力動揺振幅値演算部と電力動揺検出機能の機能を説明す
るものである。ある第1の所定時間T1の最大値と最小
値が最大値検出17P,最小値検出17Nで検出される
のは、区間T1の最後の時点であるため、その差として
求まる電力動揺振幅値Dが電力動揺振幅値演算部18か
ら出力されるのは、次のT1区間となる。
【0033】電力動揺検出機能19では、現時点で電力
動揺振幅値演算部18から出力されている電力動揺振幅
値と第2の所定時間T2時間前に電力動揺振幅値演算部
18から出力され記憶手段に記憶されている電力動揺振
幅値の差を求め、その差が所定の値を超えた時、電力動
揺が発散傾向にあると判定する。
【0034】本実施の形態によれば、図4に示したよう
な電力動揺が大小の振幅を繰り返しながら発散していく
現象についても、電力動揺振幅値をピークの最大値とボ
トムの最小値の差とすることで、途中の小さな振幅をキ
ャンセルして発散傾向を検出することができる。
【0035】図5は本発明の第2の実施の形態を示す機
能ブロック図である。図5において図1と同一部分につ
いては同一符号を付して説明を省略する。図5において
図1と構成上の差異は時間測定手段20を付加して電力
動揺の一周期の時間を測定するようにしたものであり、
その他の構成は図1と同様である。
【0036】図6は図5の周期測定機能を実現させるた
めのフローチャートを示す。図6において、ステップS
61は電力値の変動が大きくなったことを検出し、動揺
の周期測定を開始する。ステップS62は図5のピーク
検出15Pから電力動揺のピークを検出し、ステップS
63の時間測定を開始する。
【0037】ステップS64ではピーク検出15Pから
の出力で再び電力動揺のピークを検出し、ステップS6
5で時間測定を終了する。ここで得られる時間が電力動
揺の一周期の時間となる、この時間を何倍かすることで
前述の所定時間T1やT2を定めることができる。
【0038】本実施の形態によれば、整定を行なわなく
ても電力動揺の周期に対応した時間T1及びT2を定め
ることができるので、同一の系統に起こり得る周期の異
なる電力動揺に対しても的確に発散傾向を検出すること
が可能となる。
【0039】図7は本発明の第3の実施の形態を示す機
能ブロック図である。図7において図1と同一部分につ
いては同一符号を付して説明を省略する。図7において
図1との構成上の差異は計数手段21を付加して電力動
揺のピークの発生回数を計数するようにしたものであ
り、その他の構成は図1と動揺である。
【0040】図8は図7の最大値及び最小値検出機能を
実現させるためのフローチャートを示す。図8において
図2(a)のステップS22が図8のステップS82の
計数処理c≦C1に置き換わっただけで、他は図2
(a)と同様である。よってカウンタが所定の値C1にな
るまで、即ちC1回電力動揺波形のピークがくるまで最
大値,最小値を求める処理を続ける。
【0041】本実施の形態によれば、整定を行なわなく
ても電力動揺の振幅に対応してピークの最大値とボトム
の最小値を求めることができるため、系統に起こり得る
動揺中に振幅の周期が変化していく電力動揺に対しても
的確に発散傾向を検出することが可能となる。
【0042】図9は本発明の第4の実施の形態を実現す
るためのフローチャートである。本実施の形態のハード
構成は省略してあるが、図1の電力動揺検出機能19に
付加された機能である。そしてステップS91は現時点
の電力動揺振幅値と前記第2の所定時間T2前に演算さ
れた電力動揺振幅値の差が、所定の値Kを越えた場合に
電力動揺が発散傾向にあることを検出する。
【0043】次にステップS92では、ステップS91
で所定の値Kを越えなかった場合、現時点の電力動揺振
幅値とT2よりも大きな所定時間T3前に演算された電
力動揺振幅値との差を求め、その差が所定の値Kを越え
た場合に電力動揺が発散傾向にあることを検出する。ス
テップS92で前記の差が所定の値Kを越えなかった場
合は、電力動揺は収束する傾向にある、あるいは安定し
ていると判定する。
【0044】図10は電力動揺波形と前記電力動揺振幅
値の差に関連付けて図9の機能を説明するもので、図1
0において図10(a)は比較的短い時間で電力動揺が
発散する場合で、この場合前記電力動揺振幅値の差は単
調増加し、所定の値Kを越える。
【0045】図10(b)は電力動揺が比較的長い時間
継続する場合で、この場合前記電力動揺振幅値の差は実
線の曲線が示すように最初単調に増加するものの、所定
の値Kを越えず減少傾向を示す。この場合電力動揺振幅
値の差をT2よりも大きいT3時間前の電力動揺振幅値
との差とすると、点線が示すように所定の値Kを越え、
発散傾向にあると判定することが可能となる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば電
力動揺が大小の振幅を定期的に繰り返しながら発散の傾
向にある時、振幅の周期が系統に起こり得る動揺によっ
て異なる時、同一の動揺中に振幅の周期が変化する時、
そして比較的長い時間動揺が継続する時、発散傾向にあ
ることを確実に検出し得る電力動揺検出装置を実現する
ことが可能である。。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の機能ブロック図。
【図2】図1の処理内容を示すフローチャート。
【図3】図1の機能ブロックの応動波形図。
【図4】図1の機能ブロックの応動波形図。
【図5】第2の実施の形態の機能ブロック図。
【図6】図5の周期測定機能を実現するためのフローチ
ャート。
【図7】第3の実施の形態の機能ブロック図。
【図8】図7の最小値検出機能を実現させるためのフロ
ーチャート。
【図9】本発明の第4の実施の形態の機能ブロック図。
【図10】図9のプログラムフローの応動波形図。
【図11】従来の電力動揺検出装置の動揺検出の説明
図。
【図12】実際に発生する電力動揺波形図。
【図13】本発明が適用されるハード構成ブロック図。
【符号の説明】
11 電力の変化率を検出 12P ボトム記憶 12N ピーク検出 13 アンドゲート 14 可逆カウンタ 15P ピーク検出機能 15N ボトム検出機能 16P ピーク値検出 16N ボトム値検出 17P 最大値検出 17N 最小値検出 18 電力動揺振幅値 19 電力動揺検出機能 20 時間測定手段 21 計数測定手段
フロントページの続き (72)発明者 関口 隆司 東京都府中市晴見町二丁目24番地の1 東 芝システムテクノロジー株式会社内 Fターム(参考) 2G035 AA01 AB08 AC05 AC06 AC11 AC24 AD28 AD29 AD65 5G058 EE01 EF06 EG09 EH02 EH03 HH04 HH06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統からの電圧信号及び電流信号、
    又は電力値に変換された信号を所定の時間間隔でサンプ
    リングする回路と、前記サンプリングデータをデジタル
    量に変換するアナログ・デジタル変換回路と、デジタル
    量に変換されたデジタルデータを記憶するメモリ回路
    と、演算処理のためのプログラムが内蔵されたメモリ回
    路と、前記デジタルデータを用いて所定の演算を行なう
    演算部とからなる電力動揺検出装置において、前記演算
    部は前記デジタルデータからの系統の電力値を常時演算
    する電力値演算手段と、現時点までの第1の所定時間T
    1内の電力値の最大値と最小値の差を演算してその差を
    電力動揺振幅値として記憶する記憶手段と、現時点で演
    算された前記電力動揺振幅値と現時点後の第2の所定時
    間T2内に演算された前記電力動揺振幅値との差が所定
    の値を越えた時、電力動揺が発散傾向にあると判定する
    手段を備えたことを特徴とする電力動揺検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電力動揺検出装置におい
    て、前記演算部に電力動揺の一周期の時間を測定する周
    期測定手段を備え、前記第1の所定時間T1として前記
    周期測定手段の測定結果に応じた値を使用することを特
    徴とする電力動揺検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電力動揺検出装置におい
    て、前記演算部に電力動揺の一周期の時間を測定する周
    期演算装置を備え、前記第2の所定時間T2として前記
    周期測定手段の測定結果に応じた値を使用することを特
    徴とする電力動揺検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電力動揺検出装置におい
    て、前記演算部に電力動揺のピーク又はボトムの発生回
    数を計数する計数手段を備え、前記第1の所定時間T1
    区間として計数手段の計数値が所定の回数に達するまで
    の時間を使用することを特徴とする電力動揺検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電力動揺検出装置におい
    て、前記演算部に電力動揺のピーク又はボトムの発生回
    数を計数する計数手段を備え、前記第2の所定時間T2
    区間として現時点から計数手段の計数値が所定の回数前
    の値であった時点までの時間を使用することを特徴とす
    る電力動揺検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の電力動揺検出装置におい
    て、前記演算部に現時点で演算された電力動揺振幅値と
    第2の所定時間T2前に演算された前記電力動揺振幅値
    との差が所定の値を越えない場合、前記所定時間T2よ
    りも大きな第3の所定時間T3前に演算された前記電力
    動揺振幅値との差を求め、その差が所定の値を越えた場
    合に電力動揺が発散傾向にあると判定する手段を備えた
    ことを特徴とする電力動揺検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011053198A (ja) * 2009-08-06 2011-03-17 Mitsubishi Electric Corp 電子式指示電気計器
CN110174574A (zh) * 2019-06-20 2019-08-27 江苏方天电力技术有限公司 综合保护测控装置电测量校准装置及电能量校准方法

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