JPH11183554A - 事故点標定装置 - Google Patents

事故点標定装置

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JPH11183554A
JPH11183554A JP36377497A JP36377497A JPH11183554A JP H11183554 A JPH11183554 A JP H11183554A JP 36377497 A JP36377497 A JP 36377497A JP 36377497 A JP36377497 A JP 36377497A JP H11183554 A JPH11183554 A JP H11183554A
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JP
Japan
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distance
time
point
accident
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JP36377497A
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English (en)
Inventor
Akio Takeda
昭夫 竹多
Taku Hashimoto
卓 橋本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最も信頼できる演算結果を導出する。 【解決手段】 事故発生を契機として系統の電圧値及び
電流値を順次サンプリングし、これを用いて測距演算を
繰り返して時系列的に記憶し、このうち演算結果の最大
値と最小値との差が所定値以内である状態を継続してい
る時間を計測し、継続時間が1番大きい時間帯の最終演
算結果を出力するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、事故点標定装置に
係り、特に電力系統の事故発生時に事故点までの距離を
標定するのに好適な事故点標定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】送電線の事故点標定装置としては、故障
点で発生するサージを送電線の両端子で受信し、その時
間差によって事故点を標定するサージ受信方式及び事故
検出後、直ちに送電線にパルスを送出し、その反射時間
を測定するパルスレーダ方式等が従来から実用に供され
ている。しかし、これらの方式は送電線の両端子を結ぶ
伝送装置が必要であったり、あるいは、パルスが逃げな
いためのブロッキングコイルが必要であったりして決し
て安価なものではない。
【0003】しかし、近年はマイクロコンピュータの発
達により、系統の電圧、電流データを使って事故点まで
の距離を計算し、安価に事故点標定を行う方式の研究が
盛んに進められている。
【0004】図6は、マイクロコンピュータを使ったデ
ィジタル演算形の事故点標定装置の一般的な構成図であ
る。
【0005】図において、入力変換器1a,1bによっ
て電力系統の各相電圧、各相電流が導入され、その入力
電気量が適当な大きさの電圧信号へ変換される。サンプ
ル・ホールド回路2は、各入力変換器1a,1bからの
出力を所定の間隔でサンプリングする。A/D変換回路
3は、サンプル・ホールド回路2からの出力をディジタ
ル・データに変換する。記憶回路4は、A/D変換回路
3が出力したディジタル・データを時系列的に記憶す
る。
【0006】標定演算部5は、記憶回路4で記憶したデ
ィジタル・データを用いて、系統の事故発生時に一定周
期で、所定の方式により事故点までの距離Xmを演算し
て各時点に対応する距離Xmを時系列的距離データとし
て記憶する。収束判定部6は、標定演算部5で時系列的
に演算した標定演算結果である時系列的距離データか
ら、所定の収束判定方式により収束値を選択する。出力
回路7は、収束判定部6で判定した収束演算結果を図示
されていないFAXや外部表示器に出力する。
【0007】次に、標定演算部5により実行される演算
式の代表例として、式(1)が示される。
【0008】
【数1】
【0009】上記式(1)を計算する場合、電力系統か
ら一定時間間隔でサンプリングして得られた電圧、電流
の瞬時値データを使い、過去の一定期間にサンプリング
されたデータを用いる必変がある。例えば、毎サンプリ
ング間隔毎に式(1)の演算を完了できると仮定した場
合、図7はサンプリングされた電圧、電流データの時系
列が示されており、m時点においてmを基準にしたnサ
ンプル前までのデータを使用し標定値Xmを演算し、m
−1時点においてはm−1を基準にしたnサンプルまで
のデータを使用してXm-1を、各々式(1)により計算
する。
【0010】図8は上記手順に従い、式(1)を演算し
た場合の演算結果である標定値Xmの時点に対する推移
を示したものであり、特に鎖線で明示した事故発生中の
範囲をプロットしている。
【0011】図8において、m−2時点の標定値Xm-2
が収束し始め、m−1時点の標定値Xm-1から上昇し、
m時点の標定値Xmが収束値となり、所定値k内に入っ
て収束したと判断されていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図6乃至図8
で説明した事故点標定装置では、演算結果が収束したと
誤って判定される場合があり、正確な事故点の標定を期
待することができないという問題がある。
【0013】まず、事故発生直後は演算結果に事故前デ
ータ及び事故直後の過渡波形の影響が残るため正確な判
定は期待できない。また、演算結果は時間の経過につれ
て真の値へと収束して行く傾向があり、一定期間後、系
統事故が除去されると、演算結果は再び正確な値を示さ
なくなるという問題がある。
【0014】例えば、図9に示すように、事故発生中に
電圧データが安定し、標定値が事故発生直後に大きく振
動しその後安定した演算結果が得られた場合、どの値を
採用すべきかは大きな問題である。即ち、演算結果が一
点に収束した場合は問題ないが、入力データの状態によ
っては演算結果が真値の近傍で振動したり、または事故
除去が早すぎてしまい、演算結果が収束しないうちに事
故データが失われるケースもあり得る。
【0015】これを解決するために特公平1−4238
6号公報で示されるように、事故発生中に系統の電圧、
電流をサンプリングしてメモリ内に順次記憶し、これら
を用いて過去n回のサンプリング毎に事故点までの測距
結果を記憶せしめ、この内の最大値と最小値を選んでそ
の差を導出し、これが所定値K以内である場合に測距結
果は収束したと判定し、収束判定時の結果を最終的な標
定演算結果として出力するものが提案されている。
【0016】この収束判定方法においてサンプリング回
数nと所定値Kの選び方が重要で、所定値Kはアナログ
入力雑音等による標定演算結果の変動幅により決定され
る。アナログ入力雑音による標定演算結果の変動が大き
いケースでは、所定値Kをある程度大きくする必要があ
るが、大きすぎると、十分収束する前に収束したと判定
してしまい、標定誤差の生じる原因となってしまう。一
方、サンプリング回数nについては、前記nを小さくす
ると、図8のように、標定演算結果が安定する前に偶然
収束条件を満たし、十分安定していない時間領域の演算
結果を収束値として出力する場合があり、真の収束値と
の間に誤差をもつことになる。また、サンプリング回数
nを大きくすると上記問題は解決できるが、事故継続時
間が短い事故に対しては収束判定に必要な演算結果が揃
わないという問題が生じる。
【0017】そこで、本発明は、上記問題を解決するた
めになされたものであり、アナログ入力雑音による演算
結果が大きく変動するケースや、事故継続時間が短いケ
ースにおいても、十分安定した時間帯である時間領域の
標定演算結果を得て正確な事故点の標定を可能とする事
故点標定装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、電力
系統から取り込んだ電圧データ、電流データを所定の間
隔でサンプリングしたディジタルデータを用いて所定の
距離演算と判定によって事故点までの距離を標定する事
故点標定装置において、系統事故発生時に一定周期で事
故点までの距離Xmを演算して各時点に対応する距離Xm
を時系列的距離データとして記憶する手段と、時系列的
距離データの内で、各時点の過去のn個の演算結果の距
離(Xm、Xm-1・・・・Xm-n)から最大値Xmaxと最小
値Xminとを選び出し、その差Dmが所定値Kより小さい
状態を継続する時間を継続時間として計測する手段と、
継続時間の内で、最大の時間帯を選び出し、その時間帯
の最終時点の演算結果の距離を事故点までの距離と標定
する手段を設けるようにしたものである。この手段によ
れば、最大値Xmaxと最小値Xminとの差Dmが所定値K
より小さい最大の時間帯の演算結果が事故点迄の距離と
される。従って、演算結果が十分に安定していない時間
帯で、偶然に最大値Xmaxと最小値Xminとの差Dmが所
定値Kより小さくなったとしても、この状態が長時間継
続しないので、この時間帯の演算結果が選ばれることが
なく、十分に安定した時間帯の演算結果が選ばれ正確な
距離が標定できる。
【0019】請求項2の発明は、電力系統から取り込ん
だ電圧データ、電流データを所定の間隔でサンプリング
したディジタルデータを用いて所定の距離演算と判定に
よって事故点までの距離を標定する事故点標定装置にお
いて、系統事故発生時に一定周期で事故点までの距離X
mを演算して各時点に対応する距離Xmを時系列的距離デ
ータとして記憶する手段と、時系列的距離データの内
で、各時点の過去のn個の演算結果の距離(Xm、Xm-1
・・・・Xm-n)の標準偏差σmが所定値Kより小さい状
態を継続時間を継続時間として計測する手段と、継続時
間の内で、最大の時間帯を選び出し、その時間帯の最終
時点の演算結果の距離を事故点までの距離と標定する手
段を設けるようにしたものである。この手段によれば、
標準偏差σmが所定値Kより小さい最大の時間帯の演算
結果が事故点迄の距離とされる。従って、演算結果が十
分に安定していない時間帯で、偶然に標準偏差σmが所
定値Kより小さくなったとしても、この状態が長時間継
続しないので、この時間帯の演算結果が選ばれることが
なく、十分に安定した時間帯の演算結果が選ばれ正確な
距離が標定できる。また、収束判定に用いる演算結果
(Xm-n+1,...Xm-1,Xm)の内、前半の結果は過
渡的な変動が生じていて、後半の演算結果は安定してい
るケースにおいて、最大値Xmaxと最小値Xminとの差は
前半の演算結果のみで決まるのに対し、標準偏差σm
収束判定に用いる演算結果全てのばらつきを平均化した
値であるので、前者のような問題が生ぜず、事故継続時
間が短い事故に対しても、適切な演算結果が得られる。
【0020】請求項3の発明は、電力系統から取り込ん
だ電圧データ、電流データを所定の間隔でサンプリング
したディジタルデータを用いて所定の距離演算と判定に
よって事故点までの距離を標定する事故点標定装置にお
いて、系統事故発生時に一定周期で事故点までの距離X
mを演算して各時点に対応する距離Xmを時系列的距離デ
ータとして記憶する手段と、時系列的距離データの内
で、各時点の過去のn個の演算結果の距離(Xm、Xm-1
・・・・Xm-n)の標準偏差σmの内で、最小の標準偏差
σminを選び出して、対応する時点の演算結果の距離を
事故点までの距離と標定する手段を設けるようにしたも
のである。この手段によれば、過去の標準偏差σmの内
で最小の標準偏差σmが選び出されて対応する演算結果
が事故点迄の距離とされる。アナログ入力誤差等の影響
が大きい場合や、事故継続時間が短く過渡変化の大きい
領域の演算結果しか得られない場合、事故中のどの時刻
においても、n個の演算結果(Xm,Xm-1,...X
m-n+1)の標準偏差σmが予め決定した所定値Kより小さ
くならないことがある。このような場合でも、請求項3
に係る発明は、標準偏差σmが1番小さい時点を見つけ
る手段であるので、最適な演算結果を出力することがで
きる。
【0021】請求項4の発明は、電力系統から取り込ん
だ電圧データ、電流データを所定の間隔でサンプリング
したディジタルデータを用いて所定の距離演算と判定に
よって事故点までの距離を標定する事故点標定装置にお
いて、系統事故発生時に一定周期で事故点までの距離X
mを演算して各時点に対応する距離Xmを時系列的距離デ
ータとして記憶する手段と、時系列的距離データの内
で、各時点の過去のn個の演算結果の距離(Xm、Xm-1
・・・・Xm-n)から最大値Xmaxと最小値Xminとを選
び出し、その差Dmが所定値Kより小さい状態を継続す
る時間を継続時間として計測する手段と、継続時間の内
で、最大の時間帯を選び出し、その時間帯の演算結果の
距離の平均値を事故点までの距離と標定する手段を設け
るようにしたものである。この手段によれば、最大値X
maxと最小値Xminとの差Dmが所定値Kより小さい最大
の時間帯の演算結果の平均値が事故点迄の距離とされ
る。従って、演算結果が十分に安定していない時間帯
で、偶然に最大値Xmaxと最小値Xminとの差Dmが所定
値Kより小さくなったとしても、この状態が長時間継続
しないので、この時間帯の演算結果が選ばれることがな
く、十分に安定した時間帯の演算結果の平均値が選ば
れ、アナログ入力誤差に含まれる白色雑音をキャンセル
し標定誤差を最小として正確な距離が標定できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0023】図1は、本発明の第1実施の形態に係わる
事故点標定装置の処理を示すフローチャート、図2は、
時系列的に算出された演算結果から図1に示す手段によ
り最終的に出力する標定値を選択する状態を示した説明
図である。
【0024】図1において、ステップ11は事故検出処
理を行い、例えば、系統の不足電圧検出を行って起動す
る。ステップ11によって事故検出が行われるとステッ
プ12へ移り、演算結果の安定状態が継続している時間
をカウントするカウンタTc、及びカウント最大値Tc
maxを初期化(ゼロリセット)する。ステップ13では
既に記憶された系統の電圧、電流を使って例えば式
(1)による側距演算を実行する。ステップ13は、例
えば、電圧、電流データの各サンプリング間隔毎に所定
の演算により演算され、最新演算結果からn回前の演算
結果までが(Xm,Xm-1,...Xm-n+1)とし、各時
点に対応する距離が時系列的データとして記憶されてい
る。
【0025】ステップ14では、過去n回の演算結果の
内の最大値のXmaxと、最小値のXminとの差Dmが所定
値Kより小か否かを判定し、Dm≦Kであれば安定した
とみなす。この場合ステップ15にてカウンタTcを1
カウントアップする。一方、Dm>Kであれば、ステッ
プ16によりカウンタTcをゼロへリセットし、ステッ
プ17に移る。
【0026】ステップ17では、カウンタTcが事故発
生から最新時点に至るまでのカウンタ最大値Tcmax
り大か否かを判定する。ステップ17において、Tc>
Tcmaxならば、ステップ18に移り、最新時点のカウ
ント値Tcをカウント最大値Tcmaxとして記憶する。
そして、その時点の演算結果Xmを代表値としてMxに記
憶し、ステップ19に移る。また、ステップ17におい
て、Tc≦Tcmaxならぱ、ステップ19へ移る。
【0027】ステップ19では、事故が除去されたか否
かを判断する。仮に、事故が継続されていればステップ
13に戻り、新しいデータを使って更に測距演算が実行
される。もし事故が継続されていなければ、最後に記憶
されているMxを最終結果としてステップ20にて外部
に出力する。
【0028】図2は、図1によって説明した手段におい
て、n=3としたときの収束判定の様子を示している。
【0029】図において、m時点で、系統の過渡応動や
アナログ入力誤差による影響を受けて十分収束していな
いにも関わらずXmax−Xmin≦Kとなるため、Tcをカ
ウントアップし、Tcmaxは1、Mxはm時点の演算結果
mを記憶する。ところが、(m+1)時点で、Xmax
min>Kとなるため、Tcはすぐゼロリセットされ
る。その後に演算結果が安定してきてから、再度Xmax
−Xmin≦Kとなるときは、条件を満たす状態を継続す
る。
【0030】これにより、Tcのカウントアップに伴
い、Tcmaxも順次更新されていき、さらにMxも順次更
新されていく。最終的には事故除去前のTc及び演算結
果XmをMx、Tcmaxとして記憶しており、十分結果が
安定した時間帯である時間領域におけるMx=Xmを最終
値として出力している。これにより、アナログ入力誤差
等の影響を受けず、十分安定した時間領域の演算結果を
選択し、出力することができる。
【0031】このように第1実施の形態によれば、最大
値Xmaxと最小値Xminとの差Dmが所定値Kより小さい
最大の時間帯の演算結果が事故点迄の距離とされる。従
って、演算結果が十分に安定していない時間帯で、偶然
に最大値Xmaxと最小値Xminとの差Dmが所定値Kより
小さくなったとしても、この状態が長時間継続しないの
で、この時間帯の演算結果が選ばれることがなく、十分
に安定した時間帯の演算結果が選ばれ正確な距離が標定
できる。
【0032】図3は、本発明の第2実施の形態に係わる
事故点標定装置の処理を示すフローチャートである。
【0033】図3において、ステップ31は事故検出処
理を行い、例えば、系統の不足電圧検出を行って起動す
る。ステップ31によって事故検出が行われると、ステ
ップ32へ移り、演算結果の安定状態が継続している時
間をカウントするカウンタTc、及びカウント最大値T
maxを初期化(ゼロリセット)する。ステップ33で
は既に記憶された系統の電圧、電流を使って、例えば、
式(1)による側距演算を実行する。ステップ33は、
例えば、電圧、電流データの各サンプリング間隔毎に所
定の演算により演算され、最新演算結果からn回前の演
算結果までが(Xm,Xm-1,...Xm-n+1)とし、各
時点に対応する距離が時系列的データとして記憶されて
いる。
【0034】ステップ34では、過去n回の演算結果の
標準偏差σmが所定値Kより小かい否かを判定し、σm
Kであれば安定したとみなす。この場合、ステップ35
にてカウンタTcを1カウントアップする。一方、Dm
>Kであれば、ステップ36によりカウンタTcをゼロ
へリセットし、ステップ37に移る。
【0035】ステップ37では、カウンタTcが事故発
生から最新時点に至るまでのカウンタ最大値Tcmax
り大か否かを判定する。ステップ37において、Tc>
Tcmaxならば、ステップ38に移り、最新時点のカウ
ント値Tcをカウント最大値Tcmaxとして記憶する。
そして、その時点の演算結果Xmを代表値としてMxに記
憶し、ステップ39に移る。また、ステップ37におい
て、Tc≦Tcmaxならぱ、ステップ39へ移る。
【0036】ステップ39では、事故が除去されたか否
かを判断する。仮に、事故が継続されていればステップ
33に戻り、新しいデータを使って更に測距演算が実行
される。もし事故が継続されていなければ、最後に記憶
されているMxを最終結果としてステップ40にて外部
に出力する。
【0037】これにより、収束判定に用いる演算結果
(Xm-n+1,...Xm-1,Xm)のうち、前半の結果は
過渡的な変動が生じていて、後半の演算結果は安定して
いるケースにおいて、最大値Xmaxと最小値Xminとの差
は前半の演算結果のみで決まるのに対し、標準偏差σm
は収束判定に用いる演算結果全てのばらつきを平均化し
た値であるので、前者のような問題は生じず、事故継続
時間が短い事故に対しても、適切な演算結果が出力され
る。
【0038】このように第2実施の形態によれば、標準
偏差σmが所定値Kより小さい最大の時間帯の演算結果
が事故点迄の距離とされる。従って、演算結果が十分に
安定していない時間帯で、偶然に標準偏差σmが所定値
Kより小さくなったとしても、この状態が長時間継続し
ないので、この時間帯の演算結果が選ばれることがな
く、十分に安定した時間帯の演算結果が選ばれ正確な距
離が標定できる。また、収束判定に用いる演算結果(X
m-n+1,...Xm-1,Xm)の内、前半の結果は過渡的
な変動が生じていて、後半の演算結果は安定しているケ
ースにおいて、最大値Xmaxと最小値Xminとの差は前半
の演算結果のみで決まるのに対し、標準偏差σmは収束
判定に用いる演算結果全てのばらつきを平均化した値で
あるので、前者のような問題が生ぜず、事故継続時間が
短い事故に対しても、適切な演算結果が得られる。
【0039】図4は、本発明の第3実施の形態に係わる
事故点標定装置の処理を示すフローチャートである。
【0040】まず、ステップ41は事故検出処理を行
い、起動する。ステップ41によって事故検出が行われ
ると、ステップ42へ移り、標準偏差の最小値σmin
初期値をセットする。なお、初期値は十分大きな値とす
る。ステップ43では、既に記憶された系統の電圧、電
流を使って(1)式による測距演算を実行する。
【0041】ステップ43は、最新演算結果からn回前
の演算結果までが(Xm,Xm-1...Xm-n+1)として
記憶されている。ステップ44では、過去n回の演算結
果の標準偏差σmを算出する。標準偏差σmが標準偏差の
最小値σminより小か否かを判定し、σm<σminであれ
ば安定したとみなす。そして、ステップ45にてσm
σminとして記憶し、同時にその時点の演算結果Xmを代
表値としてMxに記憶し、ステップ46に移る。
【0042】ステップ46では、事故が除去されたか否
かを判断する。もし事故が継続されていればステップ4
3に戻り、新しいデータを使って更に測距演算が実行さ
れる。もし事故が継続されていなければ、最後に記憶さ
れているMxを最終結果としてステップ47にて外部に
出力する。
【0043】これにより、アナログ入力誤差等の影響が
大きい場合や、事故継続時間が短く過渡変化の大きい領
域の演算結果しか得られない場合で、事故中のどの時刻
においても、n個の演算結果(Xm,Xm-1,..X
m-n+1)の標準偏差σmが予め決定した所定値Kより小さ
くならないケースにおいても、標準偏差σmが1番小さ
い時点を見つける手段であるため、最適な演算結果が出
力される。
【0044】このように第3実施の形態によれば、過去
の標準偏差σmの内で最小の標準偏差σmが選び出されて
対応する演算結果が事故点迄の距離とされる。アナログ
入力誤差等の影響が大きい場合や、事故継続時間が短く
過渡変化の大きい領域の演算結果しか得られない場合、
事故中のどの時刻においても、n個の演算結果(Xm
m-1,...Xm-n+1)の標準偏差σmが予め決定した
所定値Kより小さくならないことがある。このような場
合でも、請求項3に係る発明は、標準偏差σmが1番小
さい時点を見つける手段であるので、最適な演算結果を
出力することができる。
【0045】図5は、本発明の第4実施の形態に係わる
事故点標定装置の処理を示すフローチャートである。
【0046】図5において、ステップ51は事故検出処
理を行い、例えば、系統の不足電圧検出を行って起動す
る。ステップ51によって事故検出が行われるとステッ
プ52へ移り、演算結果の安定状態が継続している時間
をカウントするカウンタTc、及びカウント最大値Tc
maxを初期化(ゼロリセット)する。ステップ53では
既に記憶された系統の電圧、電流を使って例えば式
(1)による側距演算を実行する。ステップ53は、例
えば、電圧、電流データの各サンプリング間隔毎に所定
の演算により演算され、最新演算結果からn回前の演算
結果までが(Xm,Xm-1,...Xm-n+1)とし、各時
点に対応する距離が時系列的データとして記憶されてい
る。
【0047】ステップ54では、過去n回の演算結果の
内の最大値のXmaxと、最小値のXminとの差Dmが所定
値Kより小か否かを判定し、Dm≦Kであれば安定した
とみなす。この場合ステップ55にてカウンタTcを1
カウントアップする。一方、Dm>Kであれば、ステッ
プ56によりカウンタTcをゼロへリセットし、ステッ
プ17に移る。
【0048】ステップ57では、カウンタTcが事故発
生から最新時点に至るまでのカウンタ最大値Tcmax
り大か否かを判定する。ステップ57において、Tc>
Tcmaxならば、ステップ58aに移り、演算結果の平
均値を算出する。そして、次のステップ58bで最新時
点のカウント値Tcをカウント最大値Tcmaxとして記
憶する。そして、その時点の演算結果の平均値Xave
代表値としてMxに記憶し、ステップ59に移る。ま
た、ステップ57において、Tc≦Tcmaxならぱ、ス
テップ59へ移る。
【0049】ステップ59では、事故が除去されたか否
かを判断する。仮に、事故が継続されていればステップ
53に戻り、新しいデータを使って更に測距演算が実行
される。もし事故が継続されていなければ、最後に記憶
されているMxを最終結果としてステップ60にて外部
に出力する。
【0050】このように第4実施の形態によれば、最大
値Xmaxと最小値Xminとの差Dmが所定値Kより小さい
最大の時間帯の演算結果の平均値が事故点迄の距離とさ
れる。従って、演算結果が十分に安定していない時間帯
で、偶然に最大値Xmaxと最小値Xminとの差Dmが所定
値Kより小さくなったとしても、この状態が長時間継続
しないので、この時間帯の演算結果が選ばれることがな
く、十分に安定した時間帯の演算結果の平均値が選ば
れ、アナログ入力誤差に含まれる白色雑音をキャンセル
し標定誤差を最小として正確な距離が標定できる。
【0051】以上のようにいずれの実施の形態も最終結
果の出力を事故の除去を条件としているが、事故発生
後、一定時間経過後とすることも可能であり、こうすれ
ば事故が永続的に継続する場合の解決策ともなる。
【0052】更に、本発明の実施の形態の説明では、事
故点標定の原理式を式(1)として説明したが、これに
限定するものではなく、事故点までの距離に比例するも
のであれば何ら差し支えない。
【0053】このように、事故発生を契機として系統の
電圧値及び電流値を順次サンプリングし、これを用いて
測距演算を繰り返して時系列的に記憶し、このうち演算
結果の最大値と最小値との差が所定値以内である状態を
継続している時間を計測し、継続時間が1番大きい時間
帯の最終演算結果を出力するよう構成したので、事故発
生中のデータを有効に使い、最も信頼できる演算結果を
導出することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、最大値と最小値との差が所定値より小さい最大の
時間帯の演算結果を事故点迄の距離とするので、演算結
果が十分に安定していない時間帯で、偶然に最大値と最
小値との差が所定値より小さくなったとしても、この時
間帯の演算結果が選ばれることがなく、十分に安定した
時間帯の演算結果が選ばれ正確な距離を標定することが
できる。
【0055】また、請求項2の発明によれば、標準偏差
が所定値より小さい最大の時間帯の演算結果が事故点迄
の距離とするので、演算結果が十分に安定していない時
間帯で、偶然に標準偏差が所定値より小さくなったとし
ても、この時間帯の演算結果が選ばれることがなく、十
分に安定した時間帯の演算結果が選ばれ正確な距離を標
定することができる。
【0056】また、請求項3の発明によれば、過去の標
準偏差の内で最小の標準偏差が選び出されて対応する演
算結果が事故点迄の距離とするので、アナログ入力誤差
等の影響が大きい場合や、事故継続時間が短く過渡変化
の大きい領域の演算結果しか得られない場合でも、標準
偏差が1番小さい時点を見つけ、最適な演算結果を出力
をすることができる。
【0057】また、請求項4の発明によれば、最大値と
最小値との差が所定値より小さい最大の時間帯の演算結
果の平均値を事故点迄の距離とするので、演算結果が十
分に安定していない時間帯で、偶然に最大値と最小値と
の差が所定値より小さくなったとしても、この時間帯の
演算結果が選ばれることがなく、十分に安定した時間帯
の演算結果の平均値が選ばれアナログ入力誤差に含まれ
る白色雑音をキャンセルし標定誤差を最小として正確な
距離を標定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示す事故点標定装置
の処理を示すフローチャートである。
【図2】図1の事故点標定装置の測距演算結果の時間的
推移を示す説明図である。
【図3】本発明の第2実施の形態を示す事故点標定装置
の処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第3実施の形態を示す事故点標定装置
の処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第4実施の形態を示す事故点標定装置
の処理を示すフローチャートである。
【図6】事故点標定装置の一般的な構成図である。
【図7】電圧、電流のサンプリングとこれらを使った演
算の仕方を示す説明図である。
【図8】従来の事故点標定装置の問題点を説明するため
の測距演算結果の時間的推移を示す第1説明図である。
【図9】従来の事故点標定装置の問題点を指摘する第2
説明図である。
【符号の説明】
1a,1b 入力変換器 2 サンプル・ホールド回路 3 A/D変換回路 4 記憶回路 5 標定演算部 6 収束判定部 7 出力回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統から取り込んだ電圧データ、電
    流データを所定の間隔でサンプリングしたディジタルデ
    ータを用いて所定の距離演算と判定によって事故点まで
    の距離を標定する事故点標定装置において、 系統事故発生時に一定周期で事故点までの距離Xmを演
    算して各時点に対応する距離Xmを時系列的距離データ
    として記憶する手段と、 前記時系列的距離データの内で、各時点の過去のn個の
    演算結果の距離(Xm、Xm-1・・・・Xm-n)から最大
    値Xmaxと最小値Xminとを選び出し、その差Dmが所定
    値Kより小さい状態を継続する時間を継続時間として計
    測する手段と、 前記継続時間の内で、最大の時間帯を選び出し、その時
    間帯の最終時点の演算結果の距離を事故点までの距離と
    標定する手段を備えることを特徴とする事故点標定装
    置。
  2. 【請求項2】 電力系統から取り込んだ電圧データ、電
    流データを所定の間隔でサンプリングしたディジタルデ
    ータを用いて所定の距離演算と判定によって事故点まで
    の距離を標定する事故点標定装置において、 系統事故発生時に一定周期で事故点までの距離Xmを演
    算して各時点に対応する距離Xmを時系列的距離データ
    として記憶する手段と、 前記時系列的距離データの内で、各時点の過去のn個の
    演算結果の距離(Xm、Xm-1・・・・Xm-n)の標準偏
    差σmが所定値Kより小さい状態を継続する時間を継続
    時間として計測する手段と、 前記継続時間の内で、最大の時間帯を選び出し、その時
    間帯の最終時点の演算結果の距離を事故点までの距離と
    標定する手段を備えることを特徴とする事故点標定装
    置。
  3. 【請求項3】 電力系統から取り込んだ電圧データ、電
    流データを所定の間隔でサンプリングしたディジタルデ
    ータを用いて所定の距離演算と判定によって事故点まで
    の距離を標定する事故点標定装置において、 系統事故発生時に一定周期で事故点までの距離Xmを演
    算して各時点に対応する距離Xmを時系列的距離データ
    として記憶する手段と、 前記時系列的距離データの内で、各時点の過去のn個の
    演算結果の距離(Xm、Xm-1・・・・Xm-n)の標準偏
    差σmの内で、最小の標準偏差σminを選び出して、対応
    する時点の演算結果の距離を事故点までの距離と標定す
    る手段を備えることを特徴とする事故点標定装置。
  4. 【請求項4】 電力系統から取り込んだ電圧データ、電
    流データを所定の間隔でサンプリングしたディジタルデ
    ータを用いて所定の距離演算と判定によって事故点まで
    の距離を標定する事故点標定装置において、 系統事故発生時に一定周期で事故点までの距離Xmを演
    算して各時点に対応する距離Xmを時系列的距離データ
    として記憶する手段と、 前記時系列的距離データの内で、各時点の過去のn個の
    演算結果の距離(Xm、Xm-1・・・・Xm-n)から最大
    値Xmaxと最小値Xminとを選び出し、その差Dmが所定
    値Kより小さい状態を継続する時間を継続時間として計
    測する手段と、 前記継続時間の内で、最大の時間帯を選び出し、その時
    間帯の演算結果の距離の平均値を事故点までの距離と標
    定する手段を備えることを特徴とする事故点標定装置。
JP36377497A 1997-12-17 1997-12-17 事故点標定装置 Pending JPH11183554A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015040848A (ja) * 2013-08-23 2015-03-02 株式会社日立製作所 故障点標定装置および故障点標定方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015040848A (ja) * 2013-08-23 2015-03-02 株式会社日立製作所 故障点標定装置および故障点標定方法

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