本発明の実施形態を以下に説明するが、該説明中に用いた「一致」及び「同一」の用語は寸法上の公差を含むものであり、完全一致及び完全同一を意味するものではない。また、以下の説明では、図2(A)の左,右,手前及び奥と他の図(図1を除く)のこれらに相当する方向をそれぞれ前,後,左及び右と称する。
[第1実施形態(図1〜図15)]
まず、図1(A)〜図1(D)を引用して、後述する部品収納ケース10に収納可能な部品の外観形状について説明する。
図1(A)に示した部品PA1は長さL1>幅W1=高さH1の寸法関係を有する直方体形状を成し、図1(B)に示した部品PA2は長さL2>幅W2>高さH2の寸法関係を有する直方体形状を成し、図1(C)に示した部品PA3は長さL3>直径R3の寸法関係を有する円柱形状を成し、図1(D)は直径R4の球形状を成す。
図1(A)〜図1(C)に示した部品PA1〜PA3の具体例は、長さL1〜L3が0.4〜1.6mm程度の小型のチップコンデンサやチップレジスタやチップインダクタや金属チップやプラスチックチップ等である。図1(D)に示した部品PA4の具体例は直径R4が0.2〜0.8mm程度の小型の半田ボールや半田以外の金属ボールやプラスチックボール等である。
次に、図2〜図5を引用して、部品収納ケース10について説明する。
部品収納ケース10は、図2(A)〜図2(C)に示すように、左右寸法が上下寸法及び前後寸法よりも小さな略直方体形状を成しており、図3(A)に示す左板11と図3(B)に示す右板12を用いて組み立てられている。
左板11は、図3(A)に示すように、左面視輪郭が略矩形を成していて所定の厚さを有しており、金属またはプラスチックから形成されている。この左板11は、ネジ穴11aを4隅に有し、収納室用凹部11bを右面に有している。
収納室用凹部11bは、所定の曲率半径を有する第1円弧面11b1と、第1円弧面11b1よりも曲率半径が小さく、且つ、第1円弧面11b1と曲率中心を一致する第2円弧面11b2と、第1円弧面11b1の下端と第2円弧面11b2の下端を結ぶ第1平面11b3と、第1円弧面11b1の上端と第2円弧面11b2の上端を結ぶ第2平面11b4と、収納室用凹部11bの底に当たる左側内側面11b5を有している。また、収納室用凹部11bの深さは、後述する収納室14に収納される部品PA1〜PA4の長さL1〜L3及び直径R4にもよるが、概ね、長さL1〜L3及び直径R4の4〜15倍程度の値を有している。
右板12は、図3(B)に示すように、左面視輪郭が左板11と同一で該左板11よりも小さな厚さを有しており、金属またはプラスチックから形成されている。この右板12は、ネジ挿通孔12aを4隅に有し、円弧孔12bを後側に有し、取出口用凹部12cを上面中央に有している。
円弧孔12bは下から上に向かって約180度の角度範囲で形成されており、その左側及び右側は右板12の左面及び右面で開口している。この円弧孔12bの外側円弧の曲率中心と内側円弧の曲率中心は一致し、且つ、外側円弧の曲率半径と内側円弧の曲率半径の差は後述する幅Wgを規定する。また、円弧孔12bの最上点から前側の部分は前方に延びる直線状となっている(以下、前側直線部分12b1と言う)。さらに、円弧孔12bの外側円弧の曲率半径は、左板11の収納室用凹部11bの第1円弧面11b1の曲率半径よりも小さい。
この円弧孔12bの断面形状には、図4(A)〜図4(D)に示すように、後述する収納室14に収納される部品PA(以下、部品PA1〜PA4の何れか1つを指す用語として「部品PA」を用いる)の形状や大きさ等に応じたものが適宜採用されている。
図4(A)は図1(A)に示した部品PA1を対応する円弧孔12bの断面形状を示すもので、幅W1または高さH1よりも僅かに大きく、且つ、端面対角寸法D1よりも小さな幅Wg及び深さDgを有している。円弧孔12bは右板12を左右方向(厚さ方向)に貫通するものであるため、ここでの深さDgは右板12の厚さに相当する。つまり、図4(A)に示した円弧孔12bは、同図に破線で示すように、図1(A)に示した部品PA1を幅または高さの面が略揃った長さ向きで移動可能に収容できる。
図4(B)は図1(A)に示した部品PA1に対応する円弧孔12bの断面形状を示すもので、端面対角寸法D1よりも僅かに大きく、且つ、長さL1よりも小さな幅Wg及び深さDgを有している。円弧孔12bは右板12を左右方向(厚さ方向)に貫通するものであるため、ここでの深さDgは右板12の厚さに相当する。つまり、図4(B)に示した円弧孔12bは、同図に破線で示すように、図1(A)に示した部品PA1を幅及び高さの面の方向に拘わらずに長さ向きで移動可能に収容できる。
図4(C)は図1(B)に示した部品PA2に対応する円弧孔12bの断面形状を示すもので、高さH2よりも僅かに大きく、且つ、幅W2よりも小さな幅Wgと、幅W2よりも僅かに大きな深さDgを有している。円弧孔12bは右板12を左右方向(厚さ方向)に貫通するものであるため、ここでの深さDgは右板12の厚さに相当する。つまり、図4(C)に示した円弧孔12bは、同図に破線で示すように、図1(B)に示した部品PA2を幅及び高さの面が略揃った長さ向きで移動可能に収容できる。
図4(D)は図1(C)に示した部品PA3と図1(D)に示した部品PA4に対応する円弧孔12bの断面形状を示すもので、部品PA3の場合には直径R3よりも僅かに大きく、且つ、長さL3よりも小さな幅Wg及び深さDgを有し、部品PA4の場合には直径R4よりも僅かに大きな幅Wg及び深さDgを有している。円弧孔12bは右板12を左右方向(厚さ方向)に貫通するものであるため、ここでの深さDgは右板12の厚さに相当する。つまり、図4(D)に示した円弧孔12bは、同図に破線で示すように、図1(C)に示した部品PA3を長さ向きで移動可能に収容でき、また、図1(D)に示した部品PA4を直径向きで移動可能に収容できる。
取出口用凹部12cは、右板12の上面一部を左右方向(厚さ方向)に切り欠くようにして形成されており、円弧孔12bに達する所定の深さを有している。つまり、円弧孔12bの最上点及びその前後部分は、取出口用凹部12cを通じて上方に向けて部分的に開放している。
また、円弧孔12bの前側直線部分12b1には、金属またはプラスチックから形成された四角柱形または円柱形のストッパ棒13が嵌め込まれている。このストッパ棒13は、その後部を取出口用凹部12c側に突出しており、該突出部分を取出口用凹部12cを通じて露出している。つまり、ストッパ棒13の後部は先に述べた円弧孔12bの開放部分に入り込んでいて、該開放部分のうちのストッパ棒13が存しない領域は後述する上面開口の取出口17となる。図面には円弧孔12bの前側直線部分12b1にストッパ棒13を嵌め込んだものを示してあるが、ストッパ棒13の代用となる部分を右板12に一体に形成するか、或いは、円弧孔12bの前側直線部分12b1を無くせば、ストッパ棒13を用いなくても、該ストッパ棒13の後端の代わりとなる壁によって後述する部品停止を行うことができる。
図2に示した部品収納ケース10を組み立てるには、図3(A)に示した左板11の右面に図3(B)に示した右板12の左面を重ね合わせ、右板12の各ネジ挿通孔12aに止めネジFSを差し込んで、該各止めネジFSを左板11のネジ穴11aにねじ込んで両者を結合すれば良い。
この結合によって、図5(A)及び図5(B)に示すように、左板11の収納室用凹部11bの右側開口が右板12の左面によって閉塞される。また、右板12の円弧孔12bの左側開口の上部が、左板11の収納室用凹部11bが存しない右面部分によって閉塞される。さらに、右板12の取出口用凹部12cの左側開口が、左板11の収納室用凹部11bが存しない右面部分によって閉塞される。
つまり、部品収納ケース10内には、左板11の収納室用凹部11bの第1円弧面11b1,第2円弧面11b2,第1平面11b3,第2平面11b4及び左側内側面11b5と、右板12の左面の一部によって囲まれた、左面視輪郭が略円形の収納室14が画成される。また、部品収納ケース10の右面後側(収納室14の右壁後側)には、右板12の円弧孔12bの左側開口が閉塞されていない部分(約150度の角度範囲部分)によって、下から上に向かう円弧状の案内孔15が形成される。さらに、部品収納ケース10の右面上側には、右板12の円弧孔12bの左側開口が閉塞された部分(約30度の角度範囲部分)によって、案内孔15と同一断面形状を有し、且つ、案内孔15の上端から収納室14の上方に向かう円弧状の供給溝16が形成されると共に、該供給溝16の後端にその入口となる取込口16aが形成される。さらに、部品収納ケース10の上面中央には、供給溝16の前端(先端)に存し、且つ、1個の部品PAを外部に取り出すための上面開口の取出口17が形成される。
尚、図5には、部品収納ケース10として、約150度の角度範囲で案内孔15を形成し、且つ、約30度の角度範囲で供給溝16を形成したものを示したが、案内孔15の角度範囲を上端位置を変えずに多少増減しても、また、供給溝16の角度範囲を取出口17の位置を変えずに多少増減しても良い。
また、図5には、左板11と右板12を止めネジFSを用いて結合して部品収納ケース10を組み立てたものを示したが、左板11からネジ穴11aを排除し、且つ、右板12からネジ挿通孔12aを排除して、これらの代わりに貫通孔を両者に形成し、左板11と右板12を重ね合わせわせた後に両者の貫通孔に熱可塑性プラスチックから成るピンを挿入してその両端を熱溶融させることで両者の結合を行うようにしても良い。また、左板11からネジ穴11aを排除し、且つ、右板12からネジ挿通孔12aを排除して、両者の接触面を部分的に熱溶着することによって両者の結合を行うようにしても良い。
次に、図6〜図8を引用して、部品収納ケース10に適合したフィーダ本体20について説明する。
フィーダ本体20は、図6(A)及び図6(B)に示すように、フレーム21と、ロータリージョイント22と、エア吸引チューブ23と、エア吸引ロータ24と、図示省略のエア吸引機構と、図示省略のロータ駆動機構を備えている。
フレーム21は、図6(A)及び図6(B)に示すように、下面視輪郭が矩形を成す底壁21aと、左面視輪郭が矩形を成し底壁21aと直角に設けられた右壁21bと、左面視輪郭が矩形を成し右壁21bの左面前側に設けられた肉厚部分21cと、上面視輪郭がL字形を成し肉厚部分21cの左面前端に設けられた第1支持壁21dと、上面視輪郭がL字形を成し肉厚部分21cの左面後端に第1支持壁21dと向き合うように設けられた第2支持壁21eを一体に有している。このフレーム21は金属またはプラスチックから形成されている。
肉厚部分21cの左面には、エア吸引ロータ24のボス部24a2を除く部分の外径よりも僅かに大きな内径を有し、且つ、エア吸引ロータ24のボス部24a2を除く部分の左右寸法よりも僅かに大きな深さを有する円形状のロータ用凹部21c1が形成されている。エア吸引ロータ24の上部分をフレーム21の上面から上方に突出させるため、ロータ用凹部21c1はその上端部が肉厚部分21cの上面で切除されたような形状をしている。また、肉厚部分21cの後部には、ロータ用凹部21c1の深さと同一の深さを有する左面視輪郭が矩形を成す連絡孔21fが形成されている。この連絡孔21fは、エア吸引ロータ24に図示省略のロータ駆動機構から回転動力を伝える経路として利用される。さらに、ロータ用凹部21c1の底に当たる面の中心には、ロータリージョイント22のジョイント部22bを嵌め込むための嵌合孔21b1が形成されている。
また、第1支持壁21d及び第2支持壁21eの前後方向部分の右面には、上下に間隔をおいて2個の第1板バネ21gが設けられており、また、第2支持壁21eの左右方向部分の前面には、上下に間隔をおいて2個の第2板バネ21hが設けられている。第1板バネ21g及び第2板バネ21hは平板部分と該平板部分と連続する円弧状弾性部分を有しており、平板部分を図示省略の止めネジ等によって固定されている。
このフレーム21にあっては、底壁21aの上面前側と、肉厚部分21cの左面と、第1支持壁21d及び第2支持壁21eの内面とで囲まれる略直方体形状の空間によって、部品収納ケース10を着脱自在に取り付けるためのケース取付部MS、即ち、部品収納ケース10の上方からの押し込みによる取り付けと上方への抜き出しによる取り出しを可能としたケース取付部MSが形成されている。また、第1板バネ21g及び第2板バネ21hは、ケース取付部MSに部品収納ケース10を取り付けたときに該部品収納ケース10を付勢してその3次元位置を定める役割を果たす。
尚、図6には、フレーム21として、第1支持壁21dと第2支持壁21eを前後方向で向き合わせたものを示したが、第1支持壁21d及び第2支持壁21eの代わりに上面視輪郭がコ字形を成す壁(第1支持壁21d及び第2支持壁21eの前後方向部分を該前後方向部分と同じ厚さの壁で連続させたような壁)を形成して、第1支持壁21d及び第2支持壁21eの前後隙間を無くすようにしても良い。
また、図6には、第1板バネ21g及び第2板バネ21hとして、平板部分と該平板部分と連続する円弧状弾性部分を有するものを示したが、同一方向の付勢ができる板バネであれば他の形状の板バネを代わりに用いても良く、板バネ以外の付勢部材、例えばボールプランジャ(筒状本体内のスプリングによって付勢されたボールの一部を筒状本体から露出させた構造のもの)等を代わりに用いても良い。
ロータリージョイント22は、図7(A)及び図7(B)に示すように、チューブ接続部22aと、ジョイント部22bと、フランジ部22cを一体に有している。チューブ接続部22aはエア吸引チューブ23の一端部を差し込むための内孔を有し、ジョイント部22bは該内孔と連通する内孔を有すると共にその内面にエア吸引ロータ24のボス部24a2を気密状態で回転自在に支持する軸受及びシール等を有している。このロータリージョイント22は、ジョイント部22bをフレーム21の嵌合孔21b1に右側から嵌め込まれ、図示省略の止めネジ等によってフランジ部22cをフレーム21の右壁21bに固定されている。また、チューブ接続部22aには、図示省略のエア吸引機構に至るエア吸引チューブ23の一端部が差し込んで取り付けられている。
エア吸引ロータ24は、図7(A)及び図7(B)に示す第1ロータ部材24aと第2ロータ部材24bと通気性シート24cを用いて組み立てられている。
第1ロータ部材24aは、図7(A)及び図7(B)に示すように、左面視輪郭が円形で横断面形状がコ字形を成す円盤状部24a1と、円盤状部24a1の内側と連通するように円盤状部24a1の右面中心に一体形成された円筒形のボス部24a2を有しており、金属またはプラスチックから形成されている。
第2ロータ部材24bは、図7(A)及び図7(B)に示すように、左面視輪郭が円形で所定の厚さを有しており、金属またはプラスチックから形成されている。この第2ロータ部材24bには、左右方向(厚さ方向)に貫通形成された計16個のエア吸引孔24b1が、エア吸引ロータ24の回転中心RAと同心の仮想円VC上に位置するように等角度間隔(22.5度間隔)で設けられている。この仮想円VCの曲率半径は、ケース10の案内孔15及び供給溝16の外側円弧の曲率半径と内側円弧の曲率半径の和の1/2である。また、各エア吸引孔24b1は円柱形を成しており、各々の左側開口の孔径は図4(A)〜図4(D)に示した幅Wg以下、即ち、ケース10の案内孔15及び供給溝16の外側円弧の曲率半径と内側円弧の曲率半径の差以下となっている。
通気性シート24cは、図7(A)及び図7(B)に示すように、左面視輪郭が第1ロータ部材24aの円盤状部24a1と同一で所定の厚さを有しており、多孔質焼結金属やセルロース系不織布やプラスチック系不織布等の通気性材から形成されている。
図7(A)及び図7(B)に示したエア吸引ロータ24を組み立てるには、第1ロータ部材24aの左側開口に第2ロータ部材24bを嵌め込んで接着や圧入等の手法によって固定する。図7(B)から分かるように、第1ロータ部材24aの左側開口の内周面には、第2ロータ部材24bの厚さに相当する段差が形成されていて、該段差によって第2ロータ部材24bの嵌め込み量が制限されている。この固定によって、エア吸引ロータ24の内部に、ボス部24a2の内孔と連通する円盤状空洞CAが形成される。続いて、第1ロータ部材24aの左面(左側開口の外縁)と第2ロータ部材24bの左面を覆うように通気性シート24cを接着やネジ止め等の手法によって固定する。通気性シート24cを接着によって固定する場合には、第2ロータ部材24bに設けた各エア吸引孔24b1が接着剤によって塞がれないようにする。
このエア吸引ロータ24は、図6(A)及び図6(B)に示すように、その右面が右側を向くようにフレーム21のロータ用凹部22c1に挿入すると共に、そのボス部24a2をロータリージョイント22のジョイント部22bの内孔に差し込むことによって、通気性シート14cの左面がフレーム21の肉厚部分21cの左面と略面一となる状態でロータ用凹部22c1内に回転自在に配置されている。つまり、配置後のエア吸引ロータ24はその回転中心RAを軸として回転することができ、且つ、各エア吸引孔24b1は仮想円VCに相当する円軌道で移動することができる。
尚、図7には、エア吸引ロータ24として、計16個のエア吸引孔24b1を等角度間隔で設けたものを示したが、エア吸引孔24b1の数はエア吸引ロータ24の回転速度や供給対象とする部品形状やエア吸引力等の兼ね合いにおいて適宜増減可能である。例えば、エア吸引ロータ24の回転速度が16/1倍の場合にはエア吸引孔24b1の数を1個としても良い。また、エア吸引ロータ24の回転速度が1/2倍の場合には、図8(A)に示すように、エア吸引孔24b1の数を32個としてこれらを仮想円VC上に等角度間隔(11.25度間隔)で設けるようにしても良い。さらに、エア吸引ロータ24の回転速度が1/4倍の場合には、図8(B)に示すように、エア吸引孔24b1の数を64個としてこれらを仮想円VC上に等角度間隔(5.625度間隔)で設けるようにしても良い。
図示省略のエア吸引機構は、エア吸引チューブ23内に負圧を作用させるためのもので、具体的にはバキュームポンプと、バキュームポンプ用の制御回路を有しており、バキュームポンプはフレーム21から離れた位置に配置されるか、或いは、フレーム21の右壁21bの左面後側に固定配置されている。バキュームポンプにエア吸引チューブ23の他端部を取り付ければ、バキュームポンプの動作によってエア吸引チューブ23及びロータリージョイント22を介してエア吸引ロータ24の円盤状空洞CA内に負圧を作用させることができるので、通気性シート24cを通じて各エア吸引孔24b1の左側開口においてエア吸引を生じさせることができ、また、バキュームポンプの動作停止によって各エア吸引孔24b1の左側開口におけるエア吸引を停止することができる。
図示省略のロータ駆動機構は、エア吸引ロータ24を所望の方向に回転させるためのもので、具体的にはフレーム21の右壁21bの左面後側に固定配置されたモータと、該モータのモータ軸に取り付けられた駆動歯車と、モータ用の制御回路を有している。エア吸引ロータ24の第1ロータ部材24aの外周面に歯車代用の外周歯を形成するか、或いは第1ロータ部材24aの右面に歯車を設けておき、該外周歯或いは歯車に直接に、または、中継歯車を介して駆動歯車を噛合させれば、モータの動作によってエア吸引ロータ24を所望の方向に回転させることができ、また、モータの動作停止によってエア吸引ロータ24の回転を停止させることができる。
次に、図9(A)及び図9(B)を引用して、フィーダ本体20に対する部品収納ケース10の取付方法について説明する。因みに、図9(A)及び図9(B)には、便宜上、部品収納ケース10として図4(A)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)に示した部品PA1を収納したものを示してある。
取り付けに際しては、収納室14内に多数の部品PA1をバラ状態で収納した部品収納ケース10を用意する。収納室14内への部品PA1の収納は、部品収納ケース10に設けられた開閉蓋付きの補充口(図示省略)やシールで閉塞可能な補充口(図示省略)を通じて行う。部品PA1の収納量が多すぎると供給溝16の取込口16aへの部品PA1の流入確率が低下するため、部品PA1の最大収納レベルは収納室14の高さ寸法の約1/2とすることが好ましい。長さL1〜L3が1.6mmの部品PA1〜PA3、または、直径R4が0.8mmの部品PA4であれば、図2と同一サイズの部品収納ケース10を形成し、且つ、最大収納レベルを収納室14の高さ寸法の約1/2としても、数万個程度の部品PAを収納することができる。
この部品収納ケース10をフィーダ本体20に取り付けるときは、図9(A)に実線矢印で示すように、指先等によって部品収納ケース10を把持し、該部品収納ケース10の下面がフレーム21のケース取付部MSの底面(底壁21aの上面)と向き合うように位置合わせした後に、該部品収納ケース10を上方からケース取付部MSに押し込んでその下面を底壁21の上面に当接させる。この押し込み過程では、図9(B)に実線矢印で示すように、部品収納ケース10は第1板バネ21gによって右方向に付勢され、且つ、第2板バネ21hによって前方向に付勢されるため、これら付勢によってケース取付部MSに取り付けられた部品収納ケース10の3次元位置が定められる。
部品収納ケース10の案内孔15はその右側開口が外部に向けて開放しているため、前記取付過程で収納室14内の部品PA1が案内孔15から外部にこぼれ落ちる恐れは否定できない。依って、部品収納ケース10をフィーダ本体20に取り付けるときは、金属またはプラスチックから成る薄いカバーシートを部品収納ケース10の右面に沿わせて案内孔15の右側開口を閉じ、該カバーシートを部品収納ケース10と一緒にケース取付部MSに押し込んで、この後にカバーシートを抜き出すようにすることが好ましい。
フィーダ本体20に部品収納ケース10を取り付けた状態では、エア吸引ロータ24の左面(通気性シート24cの左面)は、部品収納ケース10の右面にエア吸引ロータ24の回転を許容する圧力下で面接触するか、或いは、僅かな隙間を介して部品収納ケース10の右面に平行に向き合う。
一方、部品収納ケース10をフィーダ本体20から取り外すときは、該部品収納ケース10の上方突出部分を指先等で把持し、第1板バネ21g及び第2板バネ21hの付勢力に抗して該部品収納ケース10を上方に抜き出せば良い。
図示を省略したが、部品収納ケース10として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合でも、フィーダ本体20に対する部品収納ケース10の取り付けとフィーダ本体20からの部品収納ケース10の取り外しは前記と同様に行える。
次に、図10及び図11を引用して、フィーダ本体20に部品収納ケース10を取り付けた状態における部品収納ケース10とエア吸引ロータ24の位置関係について説明する。因みに、図10及び図11には、便宜上、部品収納ケース10として図4(A)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)に示した部品PA1を収納したものを示してある。
フィーダ本体20に部品収納ケース10を取り付けた状態では、図11に示すように、エア吸引ロータ24の左面(通気性シート24cの左面)は、部品収納ケース10の右面にエア吸引ロータ24の回転を許容する圧力下で面接触するか、或いは、僅かな隙間を介して部品収納ケース10の右面に平行に向き合っている。即ち、部品収納ケース10の案内孔15,供給溝16及び取出口17の右側開口は、通気性シート24cを介してエア吸引ロータ24のエア吸引孔形成面によって覆われる。
また、図10に示すように、部品収納ケース10の案内孔15及び供給溝16の外側円弧及び内側円弧の曲率中心は、エア吸引ロータ24の回転中心RAと一致する。しかも、各エア吸引孔24b1が位置する仮想円VCの曲率半径がケース10の案内孔15及び供給溝16の外側円弧の曲率半径と内側円弧の曲率半径の和の1/2で、且つ、各エア吸引孔24b1の左側開口の孔径が案内孔15及び供給溝16の外側円弧の曲率半径と内側円弧の曲率半径の差以下(図4(A)に示す幅Wg以下)であることから、エア吸引ロータ24が所定方向に回転するときに案内孔15及び供給溝16に対応するエア吸引孔24b1は該案内孔15及び供給溝16の内側に対向した状態で移動し得る。
図示を省略したが、部品収納ケース10として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合でも、フィーダ本体20に部品収納ケース10を取り付けた状態における部品収納ケース10とエア吸引ロータ24の位置関係は前記と同様である。
次に、図12〜図15を引用して、フィーダ本体20に部品収納ケース10を取り付けた状態における部品供給動作について説明する。因みに、図12〜図15には、便宜上、部品収納ケース10として図5(A)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図2(A)に示した部品PA1を収納したものを示してある。
部品供給に際しては、図示省略のエア吸引機構のバキュームポンプの動作によって各エア吸引孔24b1の左側開口においてエア吸引を生じさせると共に、図12に破線矢印で示すように、図示省略のロータ駆動機構のモータの動作によってエア吸引ロータ24を反時計回り方向に数回転させて、部品収納ケース10の供給溝16及び取出口17への部品PA1の初期供給(所謂、玉詰め)を行う。
即ち、エア吸引ロータ24の回転に伴ってエア吸引孔24b1が案内孔15に沿って上方に移動する過程では、図12に示すように、該エア吸引孔24b1からのエア吸引力が通気性シート24c及び案内孔15を通じて収納室14内に作用し、該エア吸引力によって収納室14内の部品PA1のうちの1乃至複数個の部品PA1が案内孔15方向に向かって引き寄せられる。部品収納ケース10を構成する左板11と右板12の間には微細な隙間が存し、該隙間を通じて外部から収納室14内にエアが取り込まれるため、エア吸引孔24b1からのエア吸引力が収納室14内に作用しても該収納室14内は大気圧に保たれる。
エア吸引孔24b1は案内孔15の内側に対向した状態で移動することも相俟って、案内孔15方向に引き寄せられた1乃至複数個の部品PA1には案内孔15内に引き込む力が強く作用し、図13及び図14に示すように、該引き込み作用によって1つのエア吸引孔24b1に対応して少なくとも1個の部品PA1が案内孔15内に収容されると共に、案内孔15内に収容された部品PA1はエア吸引力によって保持されたままエア吸引ロータ24の回転に伴い該案内孔15に沿って上方移動して供給溝16の取込口16aに達する。因みに、案内孔15の右側開口とエア吸引孔24b1の左側開口の間には通気性シート24cが介在するため、案内孔15内に収容された部品PA1は該通気性シート24cの左面に吸着したような状態で保持される。
エア吸引力に基づいて案内孔15内に収容される部品PA1の向きは、基本的には、長さ向き(図13参照)と長さ向きと90度異なる向き(図14参照)の2パターンとなり、また、案内孔15内に収容されない部品PA1の向きはランダム(向きがバラバラであることを意味する)となる。
つまり、案内孔15内に収容された1個の部品PA1が「案内孔15内に長さ向きで収容された部品PA1」であるとき、また、案内孔15内に収容された2個以上の部品PA1のうちの最も前側が「案内孔15内に長さ向きで収容された部品PA1」であるときは、図13に示すように、該部品PA1はエア吸引ロータ24の回転に伴って同向きのまま取込口16aに流入する。後者にあって「案内孔15内に長さ向きで収容された部品PA1」の後側に「案内孔15内に長さ向きと90度異なる向きで収容された部品PA1」が存在するときは、図14に示すように、該部品PA1はエア吸引ロータ24の回転に伴って取込口16aの左側に存する収納室用凹部11bの第2平面11b4に当接し、取込口16aの右側をエア吸引孔24b1が通り過ぎてエア吸引力が低下したところで下方に落下する。また、前者及び後者にあって案内孔15内に収容された1乃至複数個の部品PA1の左側に「案内孔15内に収容されない部品PA1」が在るときは、該部品PA1はエア吸引ロータ24の回転に伴って取込口16aの左側に存する収納室用凹部11bの第2平面11b4に当接し、取込口16aの右側をエア吸引孔24b1が通り過ぎてエア吸引力が低下したところで下方に落下する。
一方、案内孔15内に収容された1個の部品PA1が「案内孔15内に長さ向きと90度異なる向きで収容された部品PA1」であるとき、また、案内孔15内に収容された2個以上の部品PA1のうちの最も前側が「案内孔15内に長さ向きと90度異なる向きで収容された部品PA1」であるときは、図14に示すように、該部品PA1はエア吸引ロータ24の回転に伴って取込口16aの左側に存する収納室用凹部11bの第2平面11b4に当接し、取込口16aの右側をエア吸引孔24b1が通り過ぎてエア吸引力が低下したところで下方に落下する。後者にあって「案内孔15内に長さ向きと90度異なる向きで収容された部品PA1」の後側に「案内孔15内に長さ向きで収容された部品PA1」が存在し、且つ、「案内孔15内に長さ向きと90度異なる向きで収容された部品PA1」が落下する際にその後側の「案内孔15内に長さ向きで収容された部品PA1」の向きに変化が生じないときは、図13に示すように、該部品PA1はエア吸引ロータ24の回転に伴って同向きのまま取込口16aに流入する。また、前者及び後者にあって案内孔15内に収容された1乃至複数個の部品PA1の左側に「案内孔15内に収容されない部品PA1」が在るときは、該部品PA1はエア吸引ロータ24の回転に伴って取込口16aの左側に存する収納室用凹部11bの第2平面11b4に当接し、取込口16aの右側をエア吸引孔24b1が通り過ぎてエア吸引力が低下したところで下方に落下する。
取込口16aに長さ向きで流入した部品PA1は、図15に示すように、エア吸引力によって保持されたままエア吸引ロータ24の回転に伴い供給溝16に沿って上方移動し、その前端がストッパ棒13の後端に当接したところで停止して取出口17に供給される。前述の一連の供給動作はエア吸引ロータ24を数回転させることによって繰り返されるため、ストッパ棒13の後端に当接した先頭の部品PA1の後側に複数の部品PA1が隙間を介さずに或いは介して連なった状態となる。
初期供給が完了した後は、図15に示すように、エア吸引ロータ24のエア吸引孔24b1が取出口17に対向する第1の位置、或いは、取出口15を通り過ぎた第2の位置で該エア吸引ロータ24を停止させる。
バルクフィーダからの部品PA1の取り出しはエア吸引ロータ24が停止した状態で行われる。具体的には、マウンタ(部品搭載装置)の吸着ノズル(図示省略)を取出口17に向かって下降させて該取出口17に位置する先頭の部品PA1を吸着した後に、該吸着ノズルを上昇させることによって行われる。取出口17が円弧状の供給溝16の最上点に位置していることから、該取出口17に位置する先頭の部品PA1の後側に複数の部品PA1が隙間を介さずに連なっていても、該後続の部品PA1から先頭の部品PA1に対してその取り出しに支障を生じるような負荷,例えば押圧力等が加わることは無い。
エア吸引ロータ24を第1の位置で停止させれば、エア吸引孔24b1からのエア吸引力によって取出口17に位置する先頭の部品PA1を保持してその姿勢を安定させることができるが、該保持が吸着ノズルによる部品PA1の取り出しの妨げになるときは、該妨げを回避するために、エア吸引ロータ24を第2の位置で停止させて保持力の低下を図ると良い。勿論、前記妨げを回避するために、エア吸引ロータ24が第1の位置で停止したときにエア吸引を一時的に停止或いは減少させる方法も採用可能ではあるが、エア吸引を停止或いは減少後に再開しても瞬時に所定吸引力に復帰するわけではないことや、エア吸引を一次的に停止或いは減少させる機能を図示省略のエア吸引機構に付加するとその制御が複雑になること等を考慮すると、エア吸引ロータ24は第2の位置で停止させるほうが好ましい。
取出口17に位置する先頭の部品PA1が取り出された後は、停止しているエア吸引ロータ24を反時計回り方向に所定角度、例えばエア吸引孔24b1の隣接角度の1〜数倍の角度回転させ、回転後に再びエア吸引ロータ24を停止させる。部品PA1の取り出しは図示省略のセンサによって簡単に検出できるので、エア吸引ロータ24の回転は該検出信号に基づいて開始することができる。停止しているエア吸引ロータ24を反時計回り方向に所定角度回転する過程では、「案内孔15内への部品PA1の収容」と「案内孔15から取込口16aへの部品PA1の流入」と「供給溝16内における部品PA1の移動」が前記同様に行われ、部品PA1が再び取出口17に供給される。これ以後も、取出口17に位置する先頭の部品PA1が取り出される度に、停止しているエア吸引ロータ24は反時計回り方向に所定角度回転して取出口17への部品PA1の供給を行う。
この部品供給動作にあっては、先に述べたように、反時計回り方向に回転するエア吸引ロータ24のエア吸引孔24b1からのエア吸引力に基づいて、収納室14内の部品PA1のうちの1乃至複数個の部品PA1を案内孔15方向に向かって引き寄せて少なくとも1個の部品PA1を案内孔15内に長さ向きで引き込んで収容することができ、しかも、該案内孔15内に長さ向きで収容された部品PA1を取込口16aを通じて供給溝16内に取り込んで同向きで移動させることができるので、部品PA1が取込口16aへ流入する確率を高めて部品PA1の供給効率を向上させて、高効率で部品PA1を取出口17に供給することができる。この供給効率の向上によって部品PA1の取出口17への供給を高速下で連続して行うことが可能となるので、マウンタ(部品搭載装置)の吸着ノズルによって取出口17から部品PA1を取り出す時間間隔が高速化しても該高速化に十分に追従することができる。
また、エア吸引孔24b1の孔径は案内孔15及び供給溝16の外側円弧の曲率半径と内側円弧の曲率半径の差以下であり、しかも、エア吸引ロータ24が反時計回り方向に回転するときにエア吸引孔24b1は案内孔15及び供給溝16の内側に対向した状態で移動するため、1乃至複数個の部品PA1を案内孔15方向に引き寄せる作用、並びに、少なくとも1個の部品PA1を案内孔15内に引き込んで長さ向きで収容する作用を効果的に発揮させて、部品PA1が取込口16aへ流入する確率、即ち、部品PA1の供給効率をより高めることができる。
さらに、エア吸引ロータ24に設けられた通気性シート24cによって案内孔15及び供給溝16の右側開口が覆われているので、案内孔15内に収容された部品PAを該通気性シート24cの左面に吸着したような状態で保持しつつエア吸引ロータ24の回転に伴ってスムースに移動させることができる。
さらに、エア吸引力に基づいて所期の部品供給を行えるので、背景技術で述べたような磁力に基づいて部品供給を行うバルクフィーダでは供給対象とすることができない部品、即ち、磁力影響で部品特性が変化してしまうチップインダクタや、磁石に吸い付かない金属チップやプラスチックチップや半田ボールや半田以外の金属ボールやプラスチックボール等を供給対象とすることができ、バルクフィーダとしての汎用性が極めて高い。
図示を省略したが、部品収納ケース10として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合でも、部品供給動作は前記と同様に行える。
尚、図4(B)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図2(A)に示した部品PA1を収納した部品収納ケース10を用いた場合には、部品PA1が幅または高さの面が揃わない長さ向き(図4(B)の破線参照)で案内孔15内に収容され得るが、案内孔15内を移動する過程や供給溝16内を移動する過程では該部品PA1それ自体に姿勢を安定化させる変位が生じるため、該部品PA1は幅または高さの面が揃った姿勢で取出口17に供給されることになる。
また、図2(D)に示した部品PA4は球形状であるため図2(A)〜図2(C)に示した部品PA1〜PA3のように長さ向きに揃える必要はないが、部品PA4の直径向きを部品PA1〜PA3の長さ向きに相当する向きとして見れば、該部品PA4を収納した部品収納ケース10をフィーダ本体20に取り付けた状態における部品供給動作は前記と同様であると言うことができる。
次に、フィーダ本体20に部品収納ケース10を取り付けた状態における「部品補充作業(供給によって減少した部品を補充する作業)」及び「部品変更作業(供給部品を他の種類の部品に変更する作業)」について説明する。
この「部品補充作業」及び「部品変更作業」は、基本的には、部品収納ケース10の交換によって行われる。具体的には、異なる種類の部品PAが収納された部品収納ケース10を必要数用意しておき、部品補充が必要となったときには部品収納ケース10をフィーダ本体20から取り外し、そして、同一種類の部品PAが収納された部品収納ケース0をフィーダ本体20に取り付ける。また、部品変更が必要となったときには部品収納ケース10をフィーダ本体20から取り外し、そして、異なる種類の部品PAが収納された部品収納ケース10をフィーダ本体20に取り付ける。
フィーダ本体20は、所期の部品供給を行う上で必要な要素のうちの部品PAの大きさ及び形状によって変化しない共通要素(エア吸引ロータ24)を有し、一方、部品収納ケース10は、所期の部品供給を行う上で必要な要素のうちの部品PAの大きさ及び形状によって変化する非共通要素(案内溝15,供給通路16及び取出口17)を有している。
要するに、部品収納ケース10は、所期の部品供給を行う上で必要な要素のうちの部品の大きさ及び形状によって変化しない共通要素(エア吸引ロータ24)を有するフィーダ本体20に対して着脱自在であり、且つ、所期の部品供給を行う上で必要な要素のうちの部品の大きさ及び形状によって変化する非共通要素(案内溝15,供給通路16及び取出口17)を有しているので、簡単な交換作業で所期の「部品補充作業」及び「部品変更作業」を行うことができ、且つ、交換後もバルクフィーダ本来の機能(収納室14内にバラ状態で収納された部品PAを所定向きに揃えて供給する機能)を支障無く発揮することができる。
依って、フィーダ本体20に部品収納ケース10を取り付けたもの(バルクフィーダ)をマウンタ(部品搭載装置)のフィーダ取付エリアに複数台並設した場合でも、各バルクフィーダに対する「部品補充作業」及び「部品変更作業」を極めて簡単に行うことができ、これら作業によってマウンタの稼働が一時的に停止してしまう場合でも該停止時間を極力低減して生産効率の向上に大きく貢献することができる。
[第2実施形態(図16〜図18)]
まず、図16を引用して、部品収納ケース10-1について説明する。
この部品収納ケース10-1が第1実施形態で説明した部品収納ケース10と異なるところは、図16に示すように、
・右板12の右面に計2個の位置決め穴18を設けた点
・止めネジFSとして強磁性体に属する材料を含むものを用いた点
にある。他の構成は第1実施形態で説明した部品収納ケース10と同じであるため、同一符号を用いてその説明を省略する。
各位置決め穴18は所定の深さを有しており、該深さが右板12の厚さ以下の場合には右板12のみに非貫通穴または貫通孔が形成され、該深さが右板12の厚さより大きい場合には右板12に貫通孔か形成され、且つ、左板11に非貫通穴が連続して形成される。
次に、図17(A)及び図17(B)を引用して、部品収納ケース10-1に適合したフィーダ本体20-1について説明する。
このフィーダ本体20-1が第1実施形態で説明したフィーダ本体20と異なるところは、図17(A)及び図17(B)に示すように、
・フレーム21-1が、フレーム21のような第1支持壁21d,第2支持壁21e,第1 板バネ21g及び第2板バネ21hを有しない点
・フレーム21-1の肉厚部分21cの左面に、部品収納ケース10-1の各位置決め穴18 それぞれに挿入可能な計2個の位置決めピン21iを設けた点
・フレーム21の肉厚部分21cの左面に、部品収納ケース10-1の4個の止めネジFS のうちの3個に対応する計3個の永久磁石21jを埋め込んで設けた点
にある。他の構成は第1実施形態で説明したフィーダ本体20と同じであるため、同一符号を用いてその説明を省略する。
各位置決めピン21hは、部品収納ケース10-1の各位置決め穴18の深さよりも僅かに小さな突出長を有しており、また、部品収納ケース10-1の各位置決め穴18に挿入した状態での周囲隙間が最小限になるような断面形状を有している。
また、各永久磁石21iは、円柱形を成し、両端の円形面に磁極を有する。また、各永久磁石21iは、フレーム21の肉厚部分21cの左面に形成された所定深さの穴に必要に応じて接着剤を用いて嵌め込むことによって取り付けられており、左側の磁極面は肉厚部分21cの左面から略面一状態で露出している。
このフィーダ本体20-1にあっては、フレーム21の肉厚部分21cの左側の空間によって、部品収納ケース10-1を着脱自在に取り付けるためのケース取付部MS、即ち、部品収納ケース10の左方からの押し込みによる取り付けと左方への抜き出しによる取り出しを可能としたケース取付部MSが形成されている。
次に、図18を引用して、フィーダ本体20-1に対する部品収納ケース10-1の取付方法について説明する。因みに、図18には、便宜上、部品収納ケース10として図4(A)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)に示した部品PA1を収納したものを示してある。
部品収納ケース10-1をフィーダ本体20-1に取り付けるときには、図18に実線矢印で示すように、指先等によって部品収納ケース10-1を把持し、該部品収納ケース10-1の右面の各位置決め穴18がフレーム21-1の肉厚部分21cの各位置決めピン21iと向き合うように位置合わせした後に、該部品収納ケース10-1を左方からケース取付部MSに押し込んで各位置決め穴18に各位置決めピン21iを挿入させると共にその右面を肉厚部分21cの左面に当接させる。この押し込み過程では、部品収納ケース10-1の4個の止めネジFSのうちの3個の頭部がフレーム21の3個の永久磁石21iに吸着し、各位置決め穴18への各位置決めピン21iの挿入も協働して、ケース取付部MSに取り付けられた部品収納ケース10の3次元位置が定められる。
部品収納ケース10-1の案内孔15はその右側開口が外部に向けて開放しているため、前記取付過程で収納室14内の部品PA1が案内孔15から外部にこぼれ落ちる恐れは否定できない。依って、部品収納ケース10-1をフィーダ本体20-1に取り付けるときは、金属またはプラスチックから成る薄いカバーシートを部品収納ケース10-1の右面に沿わせて案内孔15の右側開口を閉じ、該カバーシートを部品収納ケース10-1と一緒にケース取付部MSに押し込んで、この後にカバーシートを抜き出すようにすることが好ましい。
フィーダ本体20-1に部品収納ケース10-1を取り付けた状態では、エア吸引ロータ24の左面(通気性シート24cの左面)は、部品収納ケース10-1の右面にエア吸引ロータ24の回転を許容する圧力下で面接触するか、或いは、僅かな隙間を介して部品収納ケース10の右面に平行に向き合う。
一方、部品収納ケース10-1をフィーダ本体20-1から取り外すときには、該部品収納ケース10-1を指先等で把持し、永久磁石21jの吸引力に抗して該部品収納ケース10-1を左方に抜き出せば良い。
図示を省略したが、部品収納ケース10-1として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合でも、フィーダ本体20-1に対する部品収納ケース10-1の取り付けとフィーダ本体20-1からの部品収納ケース10-1の取り外しは前記と同様に行える。
尚、フィーダ本体20-1に部品収納ケース10-1を取り付けた状態における部品収納ケース10-1とエア吸引ロータ24の位置関係は、部品収納ケース10-1として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合を含め、第1実施形態で説明した位置関係と同様である。
また、フィーダ本体20-1に部品収納ケース10-1を取り付けた状態における部品供給動作は、部品収納ケース10-1として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合を含め、第1実施形態で説明した部品供給動作と同様である。
さらに、フィーダ本体20-1に部品収納ケース10-1を取り付けた状態における「部品補充作業(供給によって減少した部品を補充する作業)」及び「部品変更作業(供給部品を他の種類の部品に変更する作業)」と、これら作業に伴う効果は、部品収納ケース10-1として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合を含め、着脱方向は異なるものの、第1実施形態で説明した作業及びその効果と同様である。
[第3実施形態(図19〜図21)]
まず、図19(A)〜図19(C)を引用して、部品収納ケース10-2について説明する。
この部品収納ケース10-2が第1実施形態で説明した部品収納ケース10と異なるところは、図19(A)〜図19(C)に示すように、
・通気性シート19を部品収納ケース10-2側に設けた点
にある。他の構成は第1実施形態で説明した部品収納ケース10と同じであるため、同一符号を用いてその説明を省略する。
通気性シート19は部品収納ケース10-2の右面に接着やネジ止め等の手法によって固定されており、案合孔15,供給溝16及び取出口17の右側開口は該通気性シート19によって覆われている。通気性シート19を接着によって固定する場合には、案合孔15,供給溝16及び取出口17の右側開口が接着剤によって塞がれないようにする。図19(B)には通気性シート18として右面視輪郭が8角形のものを示してあるが、案合孔15,供給溝16及び取出口17の右側開口を覆えるのであれば、その形状は4角形や円形等であっても構わない。
次に、図20(A)及び図20(B)を引用して、部品収納ケース10-2に適合したフィーダ本体20-2(図示省略)について説明する。
このフィーダ本体20-2が第1実施形態で説明したフィーダ本体20と異なるところは、図20(A)及び図20(B)に示すように、
・エア吸引ロータ24-1が、エア吸引ロータ24のような通気性シートを有しない点
にある。他の構成は第1実施形態で説明したエア吸引ロータ20と同じであるため、同一符号を用いてその説明を省略する。
エア吸引ロータ24-1は、その右面が右側を向くようにフレーム21のロータ用凹部22c1に挿入すると共に、そのボス部24a2をロータリージョイント22のジョイント部22bの内孔に差し込むことによって、その左面がフレーム21の肉厚部分21cの左面と略面一となる状態でロータ用凹部22c1内に回転自在に配置されている。つまり、配置後のエア吸引ロータ24はその回転中心RAを軸として回転することができ、且つ、各エア吸引孔24b1は仮想円VCに相当する円軌道で移動することができる。
次に、図21を引用して、フィーダ本体20-2に部品収納ケース10-2を取り付けた状態における部品収納ケース10-2とエア吸引ロータ24-1の位置関係について説明する。因みに、図21には、便宜上、部品収納ケース10-2として図4(A)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)に示した部品PA1を収納したものを示してある。
フィーダ本体20-2に部品収納ケース10-2を取り付けた状態では、図21に示すように、エア吸引ロータ24-1の左面(第1ロータ部材24aの左側開口の外縁と第2ロータ部材24bの左面)は、部品収納ケース10の右面(通気性シート19の右面)にエア吸引ロータ24-1の回転を許容する圧力下で面接触するか、或いは、僅かな隙間を介して部品収納ケース10の右面に平行に向き合っている。
また、図10と同様に、部品収納ケース10-2の案内孔15及び供給溝16の外側円弧及び内側円弧の曲率中心は、エア吸引ロータ24の回転中心RAと一致する。しかも、各エア吸引孔24b1が位置する仮想円VCの曲率半径がケース10-2の案内孔15及び供給溝16の外側円弧の曲率半径と内側円弧の曲率半径の和の1/2で、且つ、各エア吸引孔24b1の左側開口の孔径が案内孔15及び供給溝16の外側円弧の曲率半径と内側円弧の曲率半径の差以下(図4(A)に示す幅Wg以下)であることから、エア吸引ロータ24-1が所定方向に回転するときに案内孔15及び供給溝16に対応するエア吸引孔24b1は該案内孔15及び供給溝16の内側に対向した状態で移動し得る。
図示を省略したが、部品収納ケース10-2として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合でも、フィーダ本体20-2に部品収納ケース10-2を取り付けた状態における部品収納ケース10-2とエア吸引ロータ24-1の位置関係は前記と同様である。
尚、フィーダ本体20に対する部品収納ケース10の取付方法は、部品収納ケース10-2として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合を含め、第1実施形態で説明した取付方法と同様である。
また、フィーダ本体20-2に部品収納ケース10-2を取り付けた状態における部品供給動作は、部品収納ケース10-2として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合を含め、第1実施形態で説明した部品供給動作と同様である。
さらに、フィーダ本体20-2に部品収納ケース10-2を取り付けた状態における「部品補充作業(供給によって減少した部品を補充する作業)」及び「部品変更作業(供給部品を他の種類の部品に変更する作業)」と、これら作業に伴う効果は、部品収納ケース10-2として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合を含め、第1実施形態で説明した作業及びその効果と同様である。
勿論、部品収納ケース10-2に第2実施形態で説明した位置決め穴18を設けると共にその止めネジFSとして強磁性体に属する材料を含むものを用い、且つ、フィーダ本体20-2に第2実施形態で説明したケース取付部MSの構造を採用すれば、第2実施形態で説明した取付方法と同様に部品収納ケース10-2の左方からの押し込みによる取り付けと左方への抜き出しによる取り出しを行うことができる。
[他の実施形態(図22)]
第3実施形態で説明したバルクフィーダ20-2(図示省略)には、第1実施形態で説明した部品収納ケース10を取り付けて使用することも可能である。
まず、図22を引用して、フィーダ本体20-2に部品収納ケース10を取り付けた状態における部品収納ケース10とエア吸引ロータ24-1の位置関係について説明する。因みに、図22には、便宜上、部品収納ケース10として図4(A)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)に示した部品PA1を収納したものを示してある。
フィーダ本体20-2に部品収納ケース10を取り付けた状態では、エア吸引ロータ24-1の左面(第1ロータ部材24aの左側開口の外縁と第2ロータ部材24bの左面)は、部品収納ケース10の右面にエア吸引ロータ24-1の回転を許容する圧力下で面接触するか、或いは、僅かな隙間を介して部品収納ケース10の右面に平行に向き合っている。即ち、部品収納ケース10の案内孔15,供給溝16及び取出口17の右側開口は、直接にエア吸引ロータ24のエア吸引孔形成面によって覆われる。
また、図10と同様に、部品収納ケース10の案内孔15及び供給溝16の外側円弧及び内側円弧の曲率中心は、エア吸引ロータ24の回転中心RAと一致する。しかも、各エア吸引孔24b1が位置する仮想円VCの曲率半径がケース10の案内孔15及び供給溝16の外側円弧の曲率半径と内側円弧の曲率半径の和の1/2で、且つ、各エア吸引孔24b1の左側開口の孔径が案内孔15及び供給溝16の外側円弧の曲率半径と内側円弧の曲率半径の差以下(図4(A)に示す幅Wg以下)であることから、エア吸引ロータ24-1が所定方向に回転するときに案内孔15及び供給溝16に対応するエア吸引孔24b1は該案内孔15及び供給溝16の内側に対向した状態で移動し得る。
図示を省略したが、部品収納ケース10として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合でも、フィーダ本体20-2に部品収納ケース10を取り付けた状態における部品収納ケース10とエア吸引ロータ24-1の位置関係は前記と同様である。
図22に示した構造では、部品収納ケース10とエア吸引ロータ24-1との間に、第1実施形態及び第2実施形態のような通気性シート24cが存在せず、且つ、第3実施形態のような通気性シート19が存在しないため、部品供給動作において、案内孔15内に収容された部品PA1をエア吸引ロータ24-1のエア吸引孔24b1で直接吸着したような状態で保持しつつエア吸引ロータ24の回転に伴ってスムースに移動させることができる。部品収納ケース10として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合でも、フィーダ本体20-2に部品収納ケース10を取り付けた状態における部品供給動作は前記と同様である。
ところで、案内孔15内に収容された部品PAをエア吸引ロータ24-1のエア吸引孔24b1で直接吸着する場合には、図22に示すように、該エア吸引孔24b1の左面開口の孔径を極力小さくすることが望ましい。即ち、エア吸引孔24b1の左面開口の孔径を部品PA1の端面対角寸法D1,部品PA2の端面対角線寸法,部品PA3の直径R3及び部品PA4の直径R4と同じかそれ以上とすると、エア吸引力によって案内孔15内に引き込まれた部品PAがエア吸引孔24b1内に入り込んでしまう恐れがあるが、エア吸引孔24b1の左面開口の孔径を部品PA1の端面対角寸法D1,部品PA2の端面対角線寸法,部品PA3の直径R3及び部品PA4の直径R4よりも小さくしておけばこのような恐れは未然に回避することができる。また、エア吸引孔24b1の左面開口の孔径を可能な限り小さくすれば、エア吸引力によって案内孔15内に引き込まれた部品PAの一部がエア吸引孔24b1内に入り込んでしまうこと、即ち、部品PA1〜PA3にあっては案内孔15内に長さ向きで収容された該部品PA1〜PA3の端部がエア吸引孔24b1内に入り込んで傾きを生じること、部品PA4にあっては案内孔15内に直径向きで収容された該部品PA4の表面一部がエア吸引孔24b1内に入り込んで取出口17位置での抜き出し時に傷が生じること等を未然に回避することができる。
尚、フィーダ本体20に対する部品収納ケース10の取付方法は、部品収納ケース10として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合を含め、第1実施形態で説明した取付方法と同様である。
また、フィーダ本体20-2に部品収納ケース10を取り付けた状態における「部品補充作業(供給によって減少した部品を補充する作業)」及び「部品変更作業(供給部品を他の種類の部品に変更する作業)」と、これら作業に伴う効果は、部品収納ケース10として図4(B)〜図4(D)に示した円弧孔12bによる案内孔15及び供給溝16を有し、且つ、収納室14内に図1(A)〜図1(D)に示した部品PA1〜PA4を収納したものを用いた場合を含め、第1実施形態で説明した作業及びその効果と同様である。
勿論、部品収納ケース10に第2実施形態で説明した位置決め穴18を設けると共にその止めネジFSとして強磁性体に属する材料を含むものを用い、且つ、フィーダ本体20-2に第2実施形態で説明したケース取付部MSの構造を採用すれば、第2実施形態で説明した取付方法と同様に部品収納ケース10の左方からの押し込みによる取り付けと左方への抜き出しによる取り出しを行うことができる。