JP2011037484A - ポリエステル系容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリエステル(A)80〜98質量%と、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位とα,ω−脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位とを重縮合してなるポリアミド(B)20〜2質量%の少なくとも2成分を混合してなるポリエステル系樹脂組成物からなる層を有する単層もしくは該層を1層以上積層した多層構造を有し、かつダイレクトブロー成形法により得られるポリエステル系容器であって、ポリアミド(B)がポリエステル(A)中に分散しており、かつ容器胴部の表面を倍率1万倍でTEM観察をした際に観察される分散粒子の長軸方向における平均長さが1ミクロン以下であり、かつ長軸方向における平均長さが短軸方向における平均長さの1倍以上かつ3倍未満の範囲内であるポリエステル系容器。
【選択図】なし
Description
ポリエステルのガスバリア性を改善する手段としては、酸化アルミニウムや酸化珪素をポリエステルからなる成形体や包装容器に蒸着したり、あるいはポリエステルよりも高いガスバリア性能を有する樹脂をポリエステルからなる成形体や包装容器に塗布する等の手段が挙げられるが、複雑な製造工程を必要としたり、リサイクル性や機械的性能が損なわれる等の問題点があるため、その利用範囲は限定されたものであった。
本発明のポリエステル系容器を構成するポリエステル(A)は、テレフタル酸および/またはその誘導体と、炭素数が2〜4の脂肪族グリコールから選ばれる少なくとも一種のグリコールとから誘導される構成単位を70モル%以上(100%含む)含むものが好ましく使用され、より好ましくは80モル%以上含むものであり、さらに好ましくは90モル%以上含むものである。この理由は、該構成単位が多くなる方が、ポリエステル(A)の結晶性が高くなり、使用前の乾燥が容易になるからである。
本発明に用いるポリエステル(A)は、スルホイソフタル酸金属塩および/またはその誘導体と、炭素数が2〜4の脂肪族グリコールから選ばれる少なくとも一種のグリコールとから誘導される構成単位を0.01〜2モル%含むと好ましい。
本発明のポリアミド(B)は、ポリエステル(A)のガスバリア性を改善する効果を付与するものである。
ポリアミド(B)におけるジアミン単位としては、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上(100%含む)、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上含む。メタキシリレンジアミンをジアミン単位の主成分とすることで得られるポリアミドのガスバリア性を効率良く高めることができる。
メタキシリレンジアミン以外に使用できるジアミンとしては、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナンメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
ポリアミド(B)におけるジカルボン酸単位としては、α,ω−脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上(100%含む)、好ましくは75モル%以上、より好ましくは80モル%以上含む。α,ω−脂肪族ジカルボン酸の含有量を70モル%以上とすることで、ガスバリア性の低下や結晶性の過度の低下を避けることができる。
α,ω−脂肪族ジカルボン酸としてはスベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が挙げられるが、アジピン酸やセバシン酸が好ましく用いられる。
α,ω−脂肪族ジカルボン酸以外のジカルボン酸単位としては、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸や1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、キシリレンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
また前記のジアミン単位、ジカルボン酸単位以外にも、ポリアミド(B)を構成する単位として、本発明の効果を損なわない範囲でε−カプロラクタムやラウロラクタム等のラクタム類、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸等の脂肪族アミノカルボン酸類、パラ−アミノメチル安息香酸のような芳香族アミノカルボン酸等も共重合単位として使用できる。
尚、ここで言う相対粘度は、ポリアミド1gを96%硫酸100mLに溶解し、キャノンフェンスケ型粘度計にて25℃で測定した落下時間(t)と、同様に測定した96%硫酸そのものの落下時間(t0)の比であり、次式で示される。
相対粘度=t/t0 ・・・(イ)
ポリエステル樹脂組成物からなる層には、上記2成分の他に、改質目的や成形加工性改良目的で他の熱可塑性樹脂や各種添加剤を加えても良い。また容器は上述のポリエステル樹脂組成物からなる単層であっても良いし、ポリエステル樹脂組成物からなる層の少なくとも一方に他の熱可塑性樹脂層、例えばポリエステル層や接着性樹脂層のようなものを積層したようなものや、ポリエステル樹脂組成物層を2層以上積層した多層構造を有するものでもよい。
具体的には、ポリエステル系容器の高さの中心にあたる胴部の表面を倍率1万倍でTEM観察をした際に観察されるポリアミド(B)の分散粒子について、長軸方向における平均長さが1ミクロン以下であり、かつ長軸方向における平均長さが短軸方向における平均長さの1倍以上かつ3倍未満の範囲内であり、好ましくは長軸方向における平均長さが0.8ミクロン以下でありかつ長軸方向における平均長さが短軸方向における平均長さの1〜2.5倍の範囲内であり、より好ましくは長軸方向における平均長さが0.5ミクロン以下でありかつ長軸方向における平均長さが短軸方向における平均長さの1〜2倍の範囲内である。従来、ポリアミドを溶融混合したポリエステル系容器の強度が大きく低下していたのはポリエステルと接着性に乏しいポリアミドの粒子径が大きいために、破壊のきっかけとなる粒子界面距離が大きいことが原因であった。しかし、本発明に示した粒子径の範囲内とすることにより、破壊のきっかけとなる界面距離が小さくなるため強度を大きく高めることができる。また、ポリアミド粒子の長径と短径の比率を3倍未満にすることで容器胴部における異方性を緩和でき、従来の容器で見られた容器の縦方向における割れやすさを緩和することができる。
1.材料
実施例及び比較例では以下の材料を使用した。
(1)ポリエステル1
インビスタ社製共重合PETI樹脂(商品名:Polyshield 2400、IV=0.8、融点=242℃、ジカルボン酸成分における5−スルホン酸ナトリウム量=0.09mol%)を使用した。
(2)ポリエステル2
インビスタ社製PETI樹脂(商品名:Polyclear 1101E、IV=0.8、融点=244℃)を使用した。
(※1と2が逆でしたので訂正しました)
(3)ポリエステル3
クラレ社製PETI樹脂(商品名:クラペット KS710B、IV=1.2、融点=233℃)を使用した。
(4)ポリアミド1
攪拌機、分縮器、冷却器、滴下槽、および窒素ガス導入管を備えたジャケット付きの50L反応缶にアジピン酸15kg、次亜燐酸ナトリウム一水和物15gを仕込み、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下にて180℃に昇温し、アジピン酸を均一に溶解させた後、系内を攪拌しつつ、これにメタキシリレンジアミン13.8kgを、170分を要して滴下した。この間、内温は連続的に245℃まで上昇させた。なお重縮合により生成する水は、分縮器および冷却器を通して系外に除いた。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温をさらに260℃まで昇温し、1時間反応を継続した後、ポリマーを反応缶下部のノズルからストランドとして取り出し、水冷後ペレット化してポリマーを得た。
次に、上記の操作にて得たポリマーを加熱ジャケット、窒素ガス導入管、真空ラインを備えた50L回転式タンブラーに入れ、回転させつつ系内を減圧にした後、純度99容量%以上の窒素で常圧にする操作を3回行った。その後、窒素流通下にて系内を140℃まで昇温させた。次に系内を減圧にし、140℃で180分保持した後、窒素を導入して系内を常圧に戻した後、冷却してポリアミド1を得た。得られたポリアミド1は、相対粘度=2.2、融点=238℃、末端カルボキシル基濃度=82.5μeq/g、末端アミノ基濃度=24.5μeq/g、残存メタキシリレンジアミン濃度=2ppm、メタキシリレンジアミン−アジピン酸環状モノマー含有量=0.5%であった。
(5)ポリアミド2
攪拌機、分縮器、冷却器、滴下槽、および窒素ガス導入管を備えたジャケット付きの50L反応缶にアジピン酸15kg、次亜燐酸ナトリウム一水和物15gを仕込み、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下にて180℃に昇温し、アジピン酸を均一に溶解させた後、系内を攪拌しつつ、これにメタキシリレンジアミン13.8kgを、170分を要して滴下した。この間、内温は連続的に245℃まで上昇させた。なお重縮合により生成する水は、分縮器および冷却器を通して系外に除いた。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温をさらに260℃まで昇温し、1時間反応を継続した後、ポリマーを反応缶下部のノズルからストランドとして取り出し、水冷後ペレット化してポリマーを得た。
次に、上記の操作にて得たポリマーを加熱ジャケット、窒素ガス導入管、真空ラインを備えた50L回転式タンブラーに入れ、回転させつつ系内を減圧にした後、純度99容量%以上の窒素で常圧にする操作を3回行った。その後、窒素流通下にて系内を140℃まで昇温させた。次に系内を減圧にし、さらに190℃まで連続的に昇温し、190℃で30分保持した後、窒素を導入して系内を常圧に戻した後、冷却してポリアミド2を得た。得られたポリアミド2は、相対粘度=2.6、融点=238℃、末端カルボキシル基濃度=63.1μeq/g、末端アミノ基濃度=19.3μeq/g、残存メタキシリレンジアミン濃度=1ppm未満、メタキシリレンジアミン−アジピン酸環状モノマー含有量=0.3%であった。
(6)ポリアミド3
攪拌機、分縮器、冷却器、滴下槽、および窒素ガス導入管を備えたジャケット付きの50L反応缶にアジピン酸13.9kg、イソフタル酸1.0kg、次亜燐酸ナトリウム一水和物15gを仕込み、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下にて180℃に昇温し、アジピン酸を均一に溶解させた後、系内を攪拌しつつ、これにメタキシリレンジアミン13.8kgを、170分を要して滴下した。この間、内温は連続的に245℃まで上昇させた。なお重縮合により生成する水は、分縮器および冷却器を通して系外に除いた。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温をさらに260℃まで昇温し、1時間反応を継続した後、ポリマーを反応缶下部のノズルからストランドとして取り出し、水冷後ペレット化してポリマーを得た。
次に、上記の操作にて得たポリマーを加熱ジャケット、窒素ガス導入管、真空ラインを備えた50L回転式タンブラーに入れ、回転させつつ系内を減圧にした後、純度99容量%以上の窒素で常圧にする操作を3回行った。その後、窒素流通下にて系内を140℃まで昇温させた。次に系内を減圧にし、さらに190℃まで連続的に昇温し、190℃で30分保持した後、窒素を導入して系内を常圧に戻した後、冷却してポリアミド3を得た。得られたポリアミド3は、相対粘度=2.6、融点=229℃、末端カルボキシル基濃度=59.7μeq/g、末端アミノ基濃度=21.8μeq/g、残存メタキシリレンジアミン濃度=1ppm未満、メタキシリレンジアミン−アジピン酸環状モノマー含有量=0.3%であった。
実施例及び比較例で使用したポリエステルやポリアミドの性状、および成形して得たポリエステル系容器の性状は以下の方法によって分析および測定を行った。
(1)ポリアミドの末端基濃度
(a)末端アミノ基濃度([NH2])
ポリアミド0.3〜0.5gを精秤し、フェノール/エタノール=4/1容量溶液30mlにポリアミドを攪拌下に溶解した。ポリアミドが完全に溶解した後、N/100塩酸で中和滴定して求めた。
(b)末端カルボキシル基濃度([COOH])
ポリアミド0.3〜0.5gを精秤し、ベンジルアルコール30mlに窒素気流下160〜180℃でポリアミドを攪拌下に溶解した。ポリアミドが完全に溶解した後、窒素気流下80℃まで冷却し、攪拌しながらメタノール10mlを加え、N/100水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定して求めた。
(2)ポリエステルおよびポリアミドの融点
島津製作所(株)製、DSC−60を用い、窒素気流下にて昇温速度10℃/minにて測定を行い、融解ピーク温度を融点とした。
(3)ポリアミド中の残存メタキシリレンジアミン濃度の測定
粉砕したポリアミド15gを120mlのメタノールで6時間ソックスレー抽出し、濃縮乾固したものに蒸留水を加え、可溶分を抽出した後、これを蒸発乾固させてさらに30℃で1時間真空乾燥する。乾固物にアセトニトリルとN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールを加え、90℃で60分間加熱し、アミンをイミン化する。これを試料とし、ガスクロマトグラフィーにて定量分析を行った。
(4)ポリアミド中のメタキシリレンジアミン−アジピン酸環状モノマー含有量の測定
粉砕したポリアミド2gをメタノール100mlと共にナスフラスコに入れ、1時間還流させた後、放冷してからデカンテーションにより抽出液を分離する。同一のポリアミドで合計4回抽出操作を行った後、全ての抽出液を混合して200mlまで濃縮し、濃縮液を濾過して得られたろ液を試料とし、高速液体クロマトグラフィーにて定量分析を行った。
(5)ポリエステル系容器胴部表面のモルホロジー観察
ボトルの底面から10cmの高さの部分を切り取り、エポキシ樹脂で包埋後、サンプルの側面方向に切り出し、切片を得、塩化ルテニウム蒸気にて染色したものを観察試料とした。観察は日立社製表面観察型電子顕微鏡S4800を用い、加速電圧;3.0kV、電流;10mA、測定倍率;10000倍、測定モード:TEMの条件にて行った。分散粒子の寸法測定は解析ソフト(製品名;WinROOF)を用いて測定し、その結果を元に平均値を算出した。
なお、表1〜4において、長軸長さとは、長軸方向における平均長さのことを示し、長/短比とは、長軸方向における平均長さ/短軸方向における平均長さのことを示す。
(6)ポリエステル系容器の酸素透過率測定
MOCON社製OXTRAN2/21を使用し、容器内部湿度が100%RH、外湿度が50%RH、温度が23℃の条件にて酸素透過率の測定を行った。
(7)ポリエステル系容器の落下強度測定
容器に490mlの水を充填し、25℃の環境下に3日間静置した後、1m高さから容器の底面もしくは側面が床コンクリートに当たるように自然落下させ、容器10本中の破壊本数を調査した。
(1)方法A
ポリエステルペレットとポリアミドペレットを所定量計量後、タンブラーに入れ、10分間混合した。次いで、単軸押出機(スクリュー直径;50mm、L/D=24、先端部にミキシング部有り)、アダプター、パリソンコントローラーを備えた単頭式円筒ダイ、パリソンカッター、500ml容量ボトルの金型を2ヶ設置した型締め機、金型温調機等からなる連続成形式ダイレクトブロー装置の押出機ホッパーに上記混合ペレットを投入し、押出機、アダプター及びダイ温度=265℃、スクリュー回転数=30rpm、金型温度=20℃、成形サイクル=15秒の条件にて成形加工を行い、500ml容量のボトル(胴径;65mm、高さ;210mm、胴部肉厚;0.5mm)を成形した。
(2)方法B
ポリエステルペレットとポリアミドペレットを所定量計量後、タンブラーに入れ、10分間混合した。次いで、東芝機械製二軸押出機(製品名:TEM37BS、スクリュー径37mm、L/D=42)のホッパーに上記混合ペレットを投入し、スクリュー回転数=250rpm、シリンダー温度=260℃、押出速度=20kg/hにて溶融混練し、水冷後、ペレタイザーにてペレット化し、真空乾燥機にて140℃で5時間真空乾燥してポリエステル樹脂組成物ペレットを得た。次いで、単軸押出機(スクリュー直径;50mm、L/D=24、先端部にミキシング部有り)、アダプター、パリソンコントローラーを備えた単頭式円筒ダイ、パリソンカッター、500ml容量ボトルの金型を2ヶ設置した型締め機、金型温調機等からなる連続成形式ダイレクトブロー装置の押出機ホッパーに上記ポリエステル樹脂組成物ペレットを投入し、押出機、アダプター及びダイ温度=265℃、スクリュー回転数=30rpm、金型温度=20℃、成形サイクル=15秒の条件にて成形加工を行い、500ml容量のボトル(胴径;65mm、高さ;210mm、胴部肉厚;0.5mm)を成形した。
(3)方法C
ポリエステルペレットとポリアミドペレット、相溶化剤を所定量計量後、タンブラーに入れ、10分間混合した。次いで、東芝機械製二軸押出機(製品名:TEM37BS、スクリュー径37mm、L/D=42)のホッパーに上記混合ペレットを投入し、スクリュー回転数=250rpm、シリンダー温度=260℃、押出速度=20kg/hにて溶融混練し、水冷後、ペレタイザーにてペレット化し、真空乾燥機にて140℃で5時間真空乾燥してマスターバッチを得た。次いで、ポリエステルペレットと上記マスターバッチを所定量計量後、タンブラーに入れ、10分間混合した。次いで、単軸押出機(スクリュー直径;50mm、L/D=24、先端部にミキシング部有り)、アダプター、パリソンコントローラーを備えた単頭式円筒ダイ、パリソンカッター、500ml容量ボトルの金型を2ヶ設置した型締め機、金型温調機等からなる連続成形式ダイレクトブロー装置の押出機ホッパーに上記ポリエステル樹脂組成物ペレットを投入し、押出機、アダプター及びダイ温度=265℃、スクリュー回転数=30rpm、金型温度=20℃、成形サイクル=15秒の条件にて成形加工を行い、500ml容量のボトル(胴径;65mm、高さ;210mm、胴部肉厚;0.5mm)を成形した。
方法Aによって、表1に示したようなポリエステルとポリアミドの組合せからなるボトルを成形し、ボトル胴部のモルホロジー観察、ボトルの酸素透過率測定、及び落下試験を実施した。ボトル材料組成及び各種評価結果を表1に示す。
方法Bによって、表2に示したようなポリエステルとポリアミドの組合せからなるボトルを成形し、ボトル胴部のモルホロジー観察、ボトルの酸素透過率測定、及び落下試験を実施した。ボトル材料組成及び各種評価結果を表2に示す。
方法Cによって、表3に示したようなポリエステルとポリアミドと相溶化剤(無水トリメリット酸(TMA)もしくは無水ピロメリット酸(PMDA))の組合せからなるボトルを成形し、ボトル胴部のモルホロジー観察、ボトルの酸素透過率測定、及び落下試験を実施した。ボトル材料組成及び各種評価結果を表3に示す。
方法Aによって、表4に示したようなポリエステルとポリアミドの組合せからなるボトルを成形し、ボトル胴部のモルホロジー観察、ボトルの酸素透過率測定、及び落下試験を実施した。ボトル材料組成及び各種評価結果を表4に示す。
リア性は良好であるが落下時の割れ本数が多くなり、実用性に乏しいものであった。
Claims (10)
- ポリエステル(A)80〜98質量%と、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位とα,ω−脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位とを重縮合してなるポリアミド(B)20〜2質量%の少なくとも2成分を混合してなるポリエステル系樹脂組成物からなる層を有する単層もしくは該ポリエステル系樹脂組成物からなる層を1層以上積層した多層構造を有し、かつダイレクトブロー成形法により得られるポリエステル系容器であって、ポリアミド(B)がポリエステル(A)中に分散しており、かつ容器胴部の表面を倍率1万倍でTEM観察をした際に観察される該ポリアミド(B)の分散粒子の長軸方向における平均長さが1ミクロン以下であり、かつ長軸方向における平均長さが短軸方向における平均長さの1倍以上かつ3倍未満の範囲内であることを特徴とするポリエステル系容器。
- ポリエステル(A)が、テレフタル酸および/またはその誘導体と、炭素数が2〜4の脂肪族グリコールから選ばれる少なくとも一種のグリコールとから誘導される構成単位を70モル%以上含むことを特徴とする請求項1記載のポリエステル系容器。
- ポリエステル(A)が、スルホイソフタル酸金属塩および/またはその誘導体と、炭素数が2〜4の脂肪族グリコールから選ばれる少なくとも一種のグリコールとから誘導される構成単位を0.01〜2モル%含むことを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル系容器。
- ポリアミド(B)中のメタキシリレンジアミン含有量が10ppm以下であることを特徴とする請求項1記載のポリエステル系容器。
- ポリアミド(B)中のメタキシリレンジアミン−アジピン酸からなる環状モノマー含有量が1質量%以下であることを特徴とする請求項1記載のポリエステル系容器。
- ポリエステル(A)60〜98質量部とポリアミド(B)40〜2質量部の少なくとも2成分を予め溶融混練して得た樹脂組成物を原料として使用することを特徴とする請求項1記載のポリエステル系容器。
- ポリエステル(A)60〜98質量部とポリアミド(B)40〜2質量部の少なくとも2成分と相溶化剤(C)をポリアミド(B)100質量部に対して0.1〜3質量部を予め溶融混練して得た樹脂組成物を原料として使用することを特徴とする請求項1記載のポリエステル系容器。
- 相溶化剤(C)が2つ以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸化合物および/またはその無水物であることを特徴とする請求項7記載のポリエステル系容器。
- ポリエステル(A)中のポリアミド(B)の長軸長さの標準偏差が0.3以下であることを特徴とする請求項1記載のポリエステル系容器。
- ミキシング部位を有するスクリューを備えた押出機にて溶融混練された樹脂組成物をダイレクトブロー法により成形してなる求項1記載のポリエステル系容器。
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