JP2007270138A - ポリエステル樹脂組成物の製造法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】構成単位が主としてメタキシリレンジアミンとアジピン酸に由来するポリアミド樹脂と、構成単位が主として芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールに由来するポリエステル樹脂と、特定の芳香族または脂環族化合物から選ばれる多価カルボン酸化合物を特定の比率と手順にて溶融混練してなるポリエステル樹脂組成物、およびその製造法。
【選択図】 なし
Description
該ポリエステル樹脂組成物が、ポリアミド樹脂(A)2〜30重量%;ポリエステル樹脂(B)69.5〜97.99重量%;および、多価カルボン酸化合物(C)0.01〜0.5重量%を含有し(ただし、成分(A)、(B)および(C)の含有量の合計は100重量%である)、かつ、下記式(1)〜(2):
a≦b (1)
60≦a+b≦150 (2)
(上記式中、aはポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基濃度(μ当量/g);bはポリアミド樹脂(A)の末端カルボキシル基濃度(μ当量/g)である)
を満たすポリエステル樹脂組成物の製造法に関する。
本発明のポリエステル樹脂組成物はフィルム、シートおよび中空容器に使用することができ、Tダイ法、共押出法等で得られる無延伸あるいは低倍率の単層シート及び多層シート、それらを延伸したフィルムおよび低延伸倍率の深絞り容器、並びに成形後も無延伸の状態であるダイレクトブロー成形及び延伸ブロー成形により得られる胴部壁の厚みが0.1〜2mmである薄肉中空容器のような高い透明性が要求される包装用成形体の材料として用いることができる。
アジピン酸以外に使用できるジカルボン酸として、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
また、ポリアミド樹脂(A)製造のための重縮合時に分子量調節剤として少量のモノアミン、モノカルボン酸を加えてもよい。
a≦b (1)
60≦a+b≦150 (2)
式(1)を満たさないと、ポリエステル樹脂組成物の着色を抑制することが困難となる。式(2)を満たさないと、後述する多価カルボン酸化合物(C)およびポリエステル樹脂(B)との反応性が不十分である。また、ポリアミド樹脂(A)が微細に分散する透明性、機械的性能に優れたポリエステル樹脂組成物を得ることが困難となる。式(2)のa+bが60未満であると充分な反応性が得られない。a+bが150を超えると多価カルボン酸化合物(C)との反応性は高まるが、ポリエステル樹脂(B)との親和性が低下するだけでなく、過度の粘度低下を引き起こし、ポリアミド樹脂(A)の分散性が低下する。
前記脂肪族ジオールとして、エチレングリコール、1,3−プロピレンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール等およびこれらのエステル形成性誘導体が例示できる。ポリエステル樹脂(B)には本発明の目的を損なわない範囲でブチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール等のモノアルコール類や、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類を用いることもできる。
中でも、フタル酸、無水フタル酸、トリメリット酸および無水トリメリット酸が好ましく、無水フタル酸、トリメリット酸および無水トリメリット酸がより好ましく、無水フタル酸および無水トリメリット酸が更に好ましく、無水トリメリット酸が特に好ましい。
(i):ポリアミド樹脂(A)、一部のポリエステル樹脂(B)および多価カルボン酸化合物(C)を溶融混練して予備組成物(マスターバッチ)を得た後に、該予備組成物と残りのポリエステル樹脂(B)を更に溶融混練するマスターバッチ方法。
(ii):ポリアミド樹脂(A)と多価カルボン酸化合物(C)を溶融混練して予備組成物を得た後に、該予備組成物とポリエステル樹脂(B)を更に溶融混練するマスターバッチ方法。
(i)のマスターバッチ方法の場合は、ポリアミド樹脂(A)10〜40重量%、ポリエステル樹脂(B)89.95〜59.00重量%および多価カルボン酸化合物(C)0.05〜1重量%(重量%の合計は100重量%である)からなる予備組成物を用いてポリエステル樹脂組成物を得ることが好ましい。予備組成物の組成を上記範囲とすることにより、ポリアミド(A)樹脂が微小分散したポリエステル樹脂組成物が得られる。
例えば、500mLボトルにおいて23℃、60%RH条件での酸素透過率が0.035cc/ボトル・day・0.21atm以下、曇価が8%(厚さ300μm)以下、黄色度(YI)が12以下となる。
末端アミノ基濃度([NH2]μ当量/g)
ポリアミド0.3〜0.5gを精秤し、フェノール/エタノール=4/1容量溶液30ccに20〜30℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、攪拌しつつN/100塩酸水溶液で中和滴定して求めた。
末端カルボキシル基濃度([COOH]μ当量/g)
ポリアミド0.3〜0.5gを精秤し、ベンジルアルコール30ccに窒素気流下160〜180℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、窒素気流下80℃以下まで冷却し、攪拌しつつメタノールを10cc加え、N/100水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定して求めた。
ポリアミド1gを精秤し、96%硫酸100mlに20〜30℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、速やかにキャノンフェンスケ型粘度計に溶液5ccを取り、25℃の恒温漕中で10分間放置後、落下速度(t)を測定した。また、96%硫酸そのものの落下速度(t0 )も同様に測定した。tおよびt0 から次式(イ)により相対粘度を算出した。
相対粘度=t/t0 (イ)
ポリエステル0.5gを精秤し、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(=6/4重量比)混合溶媒100mlに120℃で攪拌溶解し、濃度0.5g/dlの溶液を得た。冷却後、当該原液を同溶媒にて希釈し、1/2希釈溶液(濃度0.25g/dl)および1/5希釈溶液(濃度0.1g/dl)を得た。その後、25℃での各溶液の落下時間:tcおよび溶媒の落下時間toを自動粘度測定装置((株)柴山科学器械製作所製SS−600−L1)にて測定し、比粘度ηspと濃度Cの比:ηsp/Cの濃度をゼロに外捜することで固有粘度を求めた。
比粘度ηsp=(tc/to)−1
固有粘度[η]=limC→0(ηsp/C)
水分率の測定は、三菱化学(株)製カールフィッシャー微量水分測定装置(CA−05型)および気化装置(VA−05型)を用い、融点温度で30分の気化条件で水分量を定量し、水分率を求めた。
JIS K−7105に準じた。測定装置は、日本電色工業社製の曇価測定装置(型式:COH−300A)を使用した。
JIS K−7105に準じた。測定装置は、日本電色工業社製の曇価測定装置(型式:COH−300A)を使用した。
ASTM D3985に準じた。測定装置は、モダンコントロールズ社製のもの(型式:OX−TRAN2/21)を使用した。ボトルの酸素透過率(cc/ボトル・day・0.21atm)の測定条件は、温度23℃、相対湿度(RH)はボトル外側50%、ボトル内側100%である。フィルムの酸素透過係数(cc・mm/m2・day・atm)の測定条件は、温度23℃、相対湿度60%である。
測定装置は、(株)東洋精機製のキャピログラフD−1を使用し、ダイ:1mmφ×10mm長さ、見かけのせん断速度100/sec、測定温度270℃、サンプル水分300ppm以下条件で測定した、溶融粘度の比[(ポリアミド樹脂の溶融粘度)/(ポリエステル樹脂の溶融粘度)]として算出した。
ウルトラミクロトーム(Boeckeler Instruments製CR−X Power Tome XL)を用いて、ボトル(パリソン)胴部からMD(縦)方向に垂直に厚み約0.1μmの観察用超薄片を切り出した。ポリアミドを塩化ルテニウム蒸気にて染色した後、銅メッシュ上で電子顕微鏡観察した。
観察条件
電子顕微鏡:日立製、表面観察型電子顕微鏡S4800
加速電圧:30kV
電流:10mA
測定倍率:25,000倍
測定モード:TEM
染色されたポリアミドの濃淡により、分散状態を観察し平均分散粒子径を求めた。
撹拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下槽および窒素ガス導入管を備えたジャケット付反応缶に、精秤したアジピン酸15.00kgを入れ、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下で昇温し、170℃でアジピン酸を溶解させ均一な流動状態とした。これに、メタキシリレンジアミン13.91kgを撹拌下に160分を要して滴下した。この間、内温を連続的に245℃まで昇温させ、またメタキシリレンジアミンの滴下とともに留出する水は分縮器および冷却器を通して系外に除いた。メタキシリレンジアミン滴下終了後、内温を連続的に255℃まで昇温し、15分間反応を継続した。その後、反応系内圧を600mmHgまで10分間で連続的に減圧し、その後、40分間反応を継続した。この間、反応温度を260℃まで連続的に昇温させた。反応終了後、反応缶内を窒素ガスにて0.2MPaの圧力を掛けポリマー(ポリメタキシリレンアジパミド)を重合槽下部のノズルよりストランドとして取出し、水冷後ペレット形状に切断し、25kgのペレットを得た。得られたペレットの相対粘度は2.13、水分率0.62%であった。これを熱媒加熱の外套を有するタンブラー(回転式の真空槽)に、室温で仕込んだ。ペレット温度が120℃を越えてポリメタキシリレンアジパミドが結晶化するまで熱媒を170℃に保った。その後、熱媒温度を225℃まで上げ、槽内のペレットの温度を200℃まで上昇させた。この間、ペレット温度が140℃を越えたところで槽内を減圧状態(0.5〜10Torr)とし、そのまま200℃で20分間加熱を続け、固相重合を行った。その後、再び窒素を導入して常圧にし、冷却を開始した。ペレットの温度が90℃以下になったところで、槽からペレットを取り出しポリアミド1(以後PA1と略す)を得た。PA1を分析した結果、末端アミノ基濃度は21μeq/g、末端カルボキシル基濃度は62μeq/gであり、相対粘度は2.64、水分率0.03重量%であった。
反応に用いたメタキシリレンジアミンの量、反応時間、温度を変更した以外は、合成例1と同様の手法で、以下表1に示す性状を有するPA2〜6を得た。尚、合成例2(PA2)と合成例6(PA6)では、固相重合をする代わりに、タンブラー中、140℃で溶融重合品の乾燥を行った。表1には乾燥品の相対粘度を記載した。
下記ポリエステル樹脂(B)、ポリアミド樹脂(A)および多価カルボン酸化合物(C)をタンブラーにて混合し、二軸押出機(スクリュー径:20mmφ、L/D:25)を用いて押出温度280℃、押出速度15kg/hの条件、かつ押出機シリンダー内を真空ポンプで減圧しながら溶融混練し、押出されたストランドをペレタイズしてペレットを得た。
ポリエステル樹脂(B):ポリエチレンテレフタレート樹脂(Invista社製、グレード1101E、固有粘度0.80dl/g)の乾燥ペレット79.8重量部
ポリアミド樹脂(A):PA1 20重量部
多価カルボン酸化合物(C):無水トリメリット酸(以後TMAnと略す)0.2重量部
得られたペレットを150℃、6時間の条件で真空乾燥して、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物(予備マスターバッチ)を得た。この予備マスターバッチペレット10重量%とポリエチレンテレフタレート樹脂(Invista社製、グレード:1101E)90重量%をタンブラーでドライブレンドし、混合物を射出成形装置((株)名機製作所製、M200PDM−MJ)により射出成形して長さ96mm、肉厚4.0mm、外形直径22.5mm、重量27gのパリソンを得た。射出成形は樹脂温度280℃、金型温度15℃、スクリュー回転数150rpm条件で実施した。
得られたパリソンの胴部の電子顕微鏡による観察を行い、断面積約19平方μm中のポリアミド樹脂(A)の分散粒子径を計測した。結果、平均分散粒子径は0.19μmであった。
得られたパリソンを、ブロー成形装置((株)フロンティア製EFB1000ET)により、二軸延伸ブロー成形して、高さ223mm、胴径65mm、容量500mL、平均厚み約300μmの二軸延伸ブローボトルを得た。得られたボトルは胴部のHaze3.2%/300μm、YI6.2であり、酸素透過率は0.030cc/ボトル・day・0.21atmであり、着色も少なく、良好な透明性、ガスバリア性能であった。結果を表2に示す。
実施例1で得た予備マスターバッチとポリエチレンテレフタレート樹脂の比率を25/75重量%とした以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。パリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.18μmであり、得られたボトルは胴部のHaze5.5%/300μm、YI8.7であり、酸素透過率は0.020cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルは着色も少なく、良好な透明性、ガスバリア性能であった。結果を表2に示す。
実施例1で得た予備マスターバッチとポリエチレンテレフタレート樹脂の比率を35/65重量%とした以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。パリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.20μmであり、得られたボトルは胴部のHaze6.2%/300μm、YI10.8であり、酸素透過率は0.017cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルは着色も少なく、良好な透明性、ガスバリア性能であった。結果を表2に示す。
PA1を99重量%、多価カルボン酸化合物(C)としてTMAnを1.0重量%からなる予備マスターバッチを作製し、予備マスターバッチとポリエチレンテレフタレート樹脂の比率を5/95重量%とした以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。パリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.20μmであり、得られたボトルは胴部のHaze6.3%/300μm、YI9.2であり、酸素透過率は0.021cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルは着色も少なく、良好な透明性、ガスバリア性能であった。結果を表2に示す。
ポリアミド樹脂(PA1)/ポリエチレンテレフタレート/多価カルボン酸化合物=35/64.65/0.35重量%からなる予備マスターバッチを作製し、予備マスターバッチとポリエチレンテレフタレート樹脂の比率を14.29/85.71重量%とした以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。パリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.21μmであり、得られたボトルは胴部のHaze6.5%/300μm、YI9.5であり、酸素透過率は0.020cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルは着色も少なく、良好な透明性、ガスバリア性能であった。結果を表2に示す。
多価カルボン酸化合物(C)を用いなかった以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.44μmであり、得られたボトルは胴部のHaze16.3%/300μm、YI13.2であり、酸素透過率は0.020cc/ボトル・day・0.21atmであった。結果を表4に示す。
ポリアミド樹脂(PA1)/ポリエチレンテレフタレート=20/80重量%からなる予備マスターバッチを作製し、予備マスターバッチ/ポリエチレンテレフタレート樹脂/多価カルボン酸(TMAn)=25/74.95/0.05重量%とした以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.41μmであり、得られたボトルは胴部のHaze13.5%/300μm、YI14.2であり、酸素透過率は0.020cc/ボトル・day・0.21atmであった。結果を表4に示す。
マスターバッチ方式を採用せず、ポリアミド樹脂(PA1)/ポリエチレンテレフタレート/多価カルボン酸(TMAn)=5/94.95/0.05重量%の組成比でドライブレンドし、同時溶融した樹脂組成物を用いた以外は実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.40μmであり、得られたボトルは胴部のHaze13.4%/300μm、YI13.9であり、酸素透過率は0.020cc/ボトル・day・0.21atmであった。結果を表4に示す。
ポリエチレンテレフタレート/多価カルボン酸化合物(TMAn)=99.75/0.25重量%からなる予備マスターバッチを作製し、予備マスターバッチ/ポリアミド樹脂(PA1)/ポリエチレンテレフタレート=20/5/75重量%とした以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.49μmであり、得られたボトルは胴部のHaze14.5%/300μm、YI13.5であり、酸素透過率は0.020cc/ボトル・day・0.21atmであった。結果を表4に示す。
ポリアミド樹脂(A)としてPA2(乾燥品)を用い、ポリアミド樹脂(PA2)/ポリエチレンテレフタレート/多価カルボン酸化合物=20/79.74/0.24重量%からなる予備マスターバッチを作製し、予備マスターバッチとポリエチレンテレフタレート樹脂の比率を25/75重量%とした以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.20μmであり、得られたボトルは胴部のHaze5.7%/300μm、YI8.9であり、酸素透過率は0.020cc/ボトル・day・0.21atmであった。結果を表3に示す。
ポリアミド樹脂/ポリエチレンテレフタレート/多価カルボン酸化合物=20/79.88/0.12重量%からなる予備マスターバッチを用いた以外は、実施例2と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.21μmであり、得られたボトルは胴部のHaze5.7%/300μm、YI9.3であり、酸素透過率は0.021cc/ボトル・day・0.21atmであった。結果を表3に示す。
ポリアミド樹脂(A)としてPA3を用い、ポリアミド樹脂(PA3)/ポリエチレンテレフタレート/多価カルボン酸化合物=20/79.6/0.4重量%からなる予備マスターバッチを用いた以外は、実施例2と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.22μmであり、得られたボトルは胴部のHaze7.2%/300μm、YI9.8であり、酸素透過率は0.020cc/ボトル・day・0.21atmであった。結果を表3に示す。
ポリアミド樹脂(A)としてPA4を用いた以外は、実施例2と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.24μmであり、得られたボトルは胴部のHaze7.7%/300μm、YI16.9であり、酸素透過率は0.021cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルの外観は黄色に濃く着色していた。結果を表4に示す。
ポリアミド樹脂(A)としてPA6を用いた以外は、実施例2と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.36μmであり、得られたボトルは胴部のHaze16.5%/300μm、YI12.9であり、酸素透過率は0.022cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルは透明性が低いものであった。結果を表4に示す。
ポリアミド樹脂(A)としてPA7(乾燥品)を用いた以外は、実施例2と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.42μmであり、得られたボトルは胴部のHaze15.3%/300μm、YI14.2であり、酸素透過率は0.023cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルの外観は黄色に濃く着色しており、透明性も低いものであった。結果を表5に示す。
実施例1で得た予備マスターバッチとポリエチレンテレフタレート樹脂の比率を5/95重量%とした以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.19μmであり、得られたボトルは胴部のHaze2.5%/300μm、YI4.8であり、酸素透過率は0.038cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルはガスバリア性能に劣るものであった。結果を表5に示す。
ポリアミド樹脂(PA1)/ポリエチレンテレフタレート/多価カルボン酸化合物=35/64.65/0.35重量%からなる予備マスターバッチを作製し、予備マスターバッチをそのまま成形に用いた以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.37μmであり、得られたボトルは胴部のHaze21.0%/300μm、YI25.6であり、酸素透過率は0.007cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルの外観は黄色に濃く着色しており、透明性も低いものであった。結果を表5に示す。
多価カルボン酸化合物(C)としてトリメリット酸(以後TMAと略す)を用いた以外は、実施例2と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.21μmであり、得られたボトルは胴部のHaze5.8%/300μm、YI9.0であり、酸素透過率は0.020cc/ボトル・day・0.21atmであった。結果を表3に示す。
多価カルボン酸化合物(C)として無水フタル酸(以後PAnと略す)を用いた以外は、実施例2と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.25μmであり、得られたボトルは胴部のHaze7.5%/300μm、YI6.1であり、酸素透過率は0.020cc/ボトル・day・0.21atmであった。結果を表3に示す。
多価カルボン酸化合物(C)として無水ピロメリット酸(以後PMDAと略す)を用いた以外は、実施例2と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。得られたパリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.22μmであり、得られたボトルは胴部のHaze8.2%/300μm、YI14.7であり、酸素透過率は0.022cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルの外観は黄色に濃く着色していた。結果を表5に示す。
ポリアミド樹脂(PA1)/ポリエチレンテレフタレート/多価カルボン酸化合物=50/49.5/0.5重量%からなる予備マスターバッチを作製し、予備マスターバッチとポリエチレンテレフタレート樹脂の比率を10/90重量%とした以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。パリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.36μmであり、得られたボトルは胴部のHaze11.5%/300μm、YI10.2であり、酸素透過率は0.022cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルは透明性に劣るものであった。結果を表5に示す。
ポリアミド樹脂(PA1)/ポリエチレンテレフタレート/多価カルボン酸化合物=80/19.2/0.8重量%からなる予備マスターバッチを作製し、予備マスターバッチとポリエチレンテレフタレート樹脂の比率を6.25/93.75重量%とした以外は、実施例1と同様の条件でパリソン、延伸ブローボトルを得た。パリソン胴部でのポリアミド樹脂(A)の平均分散粒子径は0.39μmであり、得られたボトルは胴部のHaze12.5%/300μm、Y9.6であり、酸素透過率は0.021cc/ボトル・day・0.21atmであった。得られたボトルは透明性に劣るものであった。結果を表5に示す。
実施例1で得た予備マスターバッチとポリエチレンテレフタレート樹脂の比率を25/75重量%としてドライブレンドし、Tダイ法によりシリンダー温度270〜290℃、Tダイ温度280℃、スクリュー回転数100rpm、冷却ロール温度70℃の条件下で溶融混練、成膜し、幅120mm、厚さ約0.3mmの未延伸シートを得た。次いで東洋精機社製のテンター式二軸延伸機を用いて、上記の未延伸シートを90〜110℃で30秒間予備加熱した後、線延伸速度60%/秒、縦、横方向の延伸倍率がそれぞれ3.5倍の条件で、縦および横方向に同時に延伸し、厚さ20μmの延伸フィルムを得た。得られた未延伸シートはHaze0.5%/300μm、YI1.4であり、延伸フィルムはHaze0.6%/20μm、YI1.9、酸素透過係数は0.95cc・mm/m2・day・atm(23℃、60%RH条件)であった。
ポリアミド樹脂(PA1)/ポリエチレンテレフタレート/多価カルボン酸化合物(TMAn)=5/94.95/0.05重量%の組成比でドライブレンドし、実施例11と同様の条件で、未延伸シートおよび延伸フィルムを得た。得られた未延伸シートはHaze6.5%/300μm、YI3.2であり、延伸フィルムはHaze5.8%/20μm、YI4.5、酸素透過係数は0.96cc・mm/m2・day・atm(23℃、60%RH条件)であった。
Claims (10)
- ジアミン構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来し、かつジカルボン酸構成単位の70モル%以上がアジピン酸に由来するポリアミド樹脂(A)10〜40重量%、ジカルボン酸構成単位の70モル%以上が芳香族ジカルボン酸に由来し、かつジオール構成単位の70モル%以上が脂肪族ジオールに由来するポリエステル樹脂(B)59.00〜89.95重量%、ならびに芳香族3価カルボン酸、脂環族3価カルボン酸、芳香族2価カルボン酸、脂環族2価カルボン酸および前記カルボン酸の酸無水物からなる群から選択される少なくとも1種の多価カルボン酸化合物(C)0.05〜1重量%(重量%の合計は100重量%である)を溶融混練することにより、または、ポリアミド樹脂(A)と多価カルボン酸化合物(C)を溶融混練することにより予備組成物を得る工程;および、該予備組成物とポリエステル樹脂(B)を溶融混練する工程を含むポリエステル樹脂組成物の製造方法であり、
該ポリエステル樹脂組成物が、ポリアミド樹脂(A)2〜30重量%;ポリエステル樹脂(B)69.5〜97.99重量%;および、多価カルボン酸化合物(C)0.01〜0.5重量%を含有し(ただし、成分(A)、(B)および(C)の含有量の合計は100重量%である)、かつ、下記式(1)〜(2):
a≦b (1)
60≦a+b≦150 (2)
(上記式中、aはポリアミド樹脂(A)の末端アミノ基濃度(μ当量/g);bはポリアミド樹脂(A)の末端カルボキシル基濃度(μ当量/g)である)
を満たすポリエステル樹脂組成物の製造法。 - ポリアミド樹脂(A)、ポリエステル樹脂(B)および多価カルボン酸化合物(C)を溶融混練することにより予備組成物を得る請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物の製造法。
- ポリアミド樹脂(A)が、ジアミンとジカルボン酸とから得られた相対粘度が1.83〜2.28の溶融重合ポリアミド樹脂を更に固相重合することにより得た、相対粘度が2.30〜4.20の固相重合ポリアミド樹脂である請求項1または2に記載のポリエステル樹脂組成物の製造法。
- ポリエステル樹脂(B)の固有粘度(フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン=60/40重量比混合溶媒中、25℃で測定した値)が、0.5〜2.0dl/gである請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物の製造法。
- ポリアミド樹脂(A)がポリメタキシリレンアジパミドである請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物の製造法。
- ポリエステル樹脂(B)がポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−1,4−シクロヘキサンジメチレン−テレフタレート共重合樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂から選ばれる1種以上である請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物の製造法。
- 多価カルボン酸化合物(C)が、フタル酸、無水フタル酸、トリメリット酸および無水トリメリット酸から選ばれる1種以上である請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物の製造法。
- ポリアミド樹脂(A)の溶融粘度/ポリエステル樹脂(B)の溶融粘度が、0.3〜1.2である請求項1〜7のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物の製造法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の製造法で得られるポリエステル樹脂組成物。
- 請求項9に記載のポリエステル樹脂組成物を成形して得られる成形体。
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