JP2616221C - - Google Patents

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JP2616221C
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はエチレン−ビニルアルコール共重合体ケン化物と特定の脂肪族共重合
体ポリアミドからなる延伸性、ガスバリヤ性、耐熱水性、耐油性および耐衝撃性
などが優れ、特に包装材料を連続成形するのに適した樹脂組成物に関するもので
ある。 <従来の技術> エチレン−ビニルアルコール共重合体ケン化物(以下EVOHと略称する)は、酸
素ガス透過性が極めて小さく、耐油性に優れ、しかも通常の溶融成形加工法によ
り透明な成形品が容易に得られることから、フィルム、シート、チューブ、プラ
スチック容器などの包装材料として有用である。しかし、その反面EVOHは親水性
であるために水分の透過率が大きく耐熱水性に欠けること、硬直で脆く衝撃強度
が小さいことおよび延伸性が極めて悪いことなどの欠点があるため用途拡大が制
限されている。従来EVOHの上記欠点を改善する手段の一つとしてEVOHにポリアミ
ドを混合する方法(特公昭44−24277公報、特公昭48−22833公報、特開昭50−12 1347公報、特公昭60−24813公報、特公昭60−24814公報、特開昭64−9238公報)
が提案されている。この方法によればEVOHの欠点である耐熱水性に欠けること、
硬直で脆く衝撃強度が小さいことおよび延伸性が極めて悪いことなどが改善され
る。 <発明が解決しようとする課題> しかしながら、これらに使用されるEVOHおよびポリアミドよりなる組成物は包
装材料として極めて多くの好ましい特性を有するが、ポリアミドの末端基につい
て特別の工夫がなされていないので、実用には重大な欠点が存在する。それはEV
OHとポリアミドを溶融状態で混合すると両者が化学反応を起こし、その結果混合
組成物の粘度が増加し激しい着色とともにゲルに至ることである。すなわち、こ
の不利益な現象のためにEVOHおよびポリアミドよりなる組成物は連続成形が難し
くフィルム、シート、チューブなど実用製品の連続的な製造プロセスに適用でき
ない。このようにEVOHとポリアミドの混合物は極めて優れた特徴を有するにもか
かわらず、一方で致命的とも言うべき欠陥があるために実用化に至っていないの
が現状である。そこで本発明者らはポリアミドの有するEVOHの改良効果を保持し
、しかもEVOHとポリアミド混合組成物が示すような溶融時の粘度増加を呈しない
樹脂組成物を得るべく鋭意検討した結果、EVOHに配合するポリアミドとして特定
の脂肪族共重合ポリアミドを選択した場合、上記目的が達成できることを見いだ
し、本発明に到達した。 <課題を解決するための手段> 本発明は、エチレン含有量25〜60モル%のエチレン−ビニルアルコール共
重合体ケン化物80〜95重量%とポリアミド5〜20重量%よりなり、かつ該
ポリアミドがプロアミドを主たる構成単位とし、メチレン基数とアミド基数の比
が下記(I)式を満足する脂肪族ポリアミドで、かつ、末端調整剤を使用して末
端カルボキシル基含有量[X]および末端アミノ基含有量[Y]が下記(II)式
を満足するように調整し、融点が160〜215℃の範囲ののものである樹脂組
成物である。 5.20≦CH2/NHCO≦6.50 ……(I) [Y]<[X]−0.5×10-5 ……(II) (ただし、[X],[Y]の単位はmol/g・ポリマである。) 本発明で用いるEVOHはエチレン含有量25〜60モル%、好ましくは25〜55モル%
、さらに好ましくは25〜50モル%で酢酸ビニルのケン化度は特に限定されないが
90モル%以上、好ましくは95モル%以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体
ケン化物である。エチレン含有量が25モル%未満になると、成形温度が分解温度
に近くなり、成形が困難となる。一方、エチレン含有量が60モル%を越えると、
押出し性は良好であるがガスバリヤ性が劣る。また、ケン化度が90%未満のEVOH
は、容器成形時のクラック、ピンホール等の少ないものが得られるが寸法安定性
、ガスバリヤ性ともに十分でなく好ましくない。 本発明で用いるポリアミドは、主たる構成範囲であるカプロアミド成分と他の
脂肪族ポリアミドを共重合してなり、かつメチレン基数とアミド基数の比が式5.
20≦CH2/NHCO≦6.50を満足する脂肪族ポリアミドである。この共重合体
中のカプロアミド単位が95〜55重量%、好ましくは90〜60重量%、より好ましく
は90〜65重量%存在することが必要である。カプロアミド単位が55重量%未満の
共重合ポリアミドは、EVOHの延伸性、耐熱水性、耐衝撃性などの改良効果が少な
く、一方、カプロアミド単位が95重量%を越えると、EVOHとポリアミドの混合組
成物の溶融成形加工温度が高くなるため、ゲル化物の発生や着色などにより、連
続成形が困難となるので好ましくない。本発明で用いる他の脂肪族ポリアミドと
しては、炭素数6〜12のアミノカルボン酸あるいはラクタムや、炭素数6〜12の
2塩基性酸および炭素数4〜10のジアミンからなるもののことであり、ここでは
ナイロン6は除く。他の脂肪族ポリアミドの構成量は、5〜45重量%であり、好
ましくは10〜40重量%、より好ましくは10〜35重量%である。本発明に用いるポ
リアミドのアミド基濃度についてはメチレン基数とアミド基数の比(CH2/N
HCO)が5.20〜6.50、好ましくは5.20〜6.00、より好ましくは5.30〜5.80の範
囲内にあることが必要で、そのためには、アミド基濃度10以上の成分を全共重合
体中に5重量%以上、好ましくは10重量%以上導入しなければならない。このC
2/NHCOの値が5.20未満の共重合ポリアミドをEVOHに混合すると、混合組
成物がゲル化して長時間にわたる連続成形が困難となる。一方、ポリアミドのC
2/NHCOの値が6.50を越える場合には共重合中のカプロアミド単位が減 少し、EVOHの延伸性、耐熱水性、耐衝撃性などを改良する効果が少なくなるので
好ましくない。本発明に用いる共重合ポリアミドの例としては、ナイロン6とナ
イロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610からなる共重合体などが挙げ
られる。特にナイロン6・12、ナイロン6・11、ナイロン6・66・12、ナイロン
6・66・11の共重合ナイロンが本発明では好ましい。本発明に用いるポリアミド
は、共重合とすることにより、ポリアミドが有する耐油性、延伸性、強靭性、耐
寒性などを保持しつつ、耐熱水性に優れ、溶融成形時に粘度増加を呈さないとい
う効果が有効に発揮される。4元共重合以上では、耐熱水性が劣るため好ましく
ない。しかし、その効果を損なわない範囲で他の4元以上の成分を少量共重合し
たり、他のポリアミド成分をブレンドしてもかまわない。もちろん、2種以上の
本発明に用いるポリアミドをブレンドしてもかまわない。本発明に用いるポリア
ミドの融点は160〜215℃であり、好ましくは165〜215℃、より好ましくは165〜2
10℃である。融点が160℃未満では押出し性は良好であるが耐熱水性が劣るため
好ましくない。一方、215℃以上では融点がナイロン6に近似してくるために加
工温度が高すぎ、溶融成形する際に着色、ゲル化物の発生などにより、連続成形
が困難となるので好ましくない。本発明に用いられるポリアミドは末端基として
カルボキシル基とアミノ基を持つものであるがこの末端のカルボキシル基及びア
ミノ基の各々の量が前記式(II)を満足するものでなければならない。即ち、ラ
クタム、アミノカルボン酸、または二塩基酸とジアミンなどの重合によって得ら
れるポリアミドにおいて分子中の末端カルボキシル基の含量が末端調整剤により
末端アミノ基の含量より大きくなるように調整されるものであり、上記カルボキ
シル基の含有量[X](mol/g・ポリマ)及びアミノ基の含有量[Y](mol/g・
ポリマ)との間に[Y]<[X]−0.5×10-5、好ましくは[Y]<[X]
−0.70×10-5なる関係式が成り立つことが必要である。かつ、望ましくは
アミノ基含有量[Y](mol/g・ポリマ)の絶対値として7×10-5mol/g・ポリ
マ以下、好ましくは、5×10-5mol/g・ポリマ以下、さらに好ましくは、4×
10-5mol/g・ポリマ以下がさらに好適である。末端アミノ基が多いと連続製膜
性改善効果がなく好ましくない。一方、末端アミノ基が少ないことは用途面から
は好ましいが樹脂の製造に困難が生じるので1×105mol/g・ポリマとなる程 度にとどめるのが得策である。また、特に規定されないが、望ましくはカルボキ
シル基含有量[X](mol/g・ポリマ)の絶対値として10×10-5mol/g・ポリ
マ以下、好ましくは、7×10-5mol/g・ポリマ以下、さらに好ましくは、5×
10-5mol/g・ポリマ以下が好適である。上記の末端調整剤としては、特に規定
されないが、通常炭素数2〜23のカルボン酸を単独または炭素数2〜20のジアミ
ンとの併用の形で用い得る。具体的には、炭素数2〜23のカルボン酸としては、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ウ
ンデカン酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸のような脂肪族モノカルボ
ン酸、シクロヘキサンカルボン酸のような脂環式モノカルボン酸、安息香酸、エ
チル安息香酸、フェニル酢酸のような芳香族モノカルボン酸、炭素数2〜20のジ
アミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジ
アミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジ
アミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミ
ン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジ
アミン、ヘキサデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミンのような脂
肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミンのよう
な脂環式ジアミン、キシレンジアミンのような芳香族ジアミンなどが挙げられる
。また、上記のモノカルボン酸の他にマロン酸、コハク酸、グルタミン酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカジオン
酸、ドデカンジオン酸のような脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸のような脂環式ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸
のような芳香族ジカルボン酸のようなジカルボン酸類を使用したり併用すること
もできる。末端調整剤の使用量は特に限定されないが、通常カルボキシル基の量
がアミノ基の量より0.1〜18(meq./mol)、好ましくは0.2〜18(meq./mol)、さ
らに好ましくは0.2〜15(meq./mol)過剰となるように用いる。末端調整剤の使
用量が0.1(meq./mol)未満であると連続製膜性改善効果はみられず、15(meq./m
ol)以上では重合度の上昇が遅く製造上好ましくない。ここで用いられるポリア
ミドの重合度にっいては、特に限定されないがJIS K6810に従って98%硫酸中濃
度1%、25℃で測定する相対粘度が1.7〜4.0、好ましくは2.0〜4.0、さらに好ま
しく は、2.0〜3.5の範囲が選ばれる。本発明に用いる共重合ポリアミドの重合方法は
特に限定されず、溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重合、固相重合、および
これらの方法を組み合わせた方法を利用することができる。通常、溶融重合が好
ましく用いられる。ポリアミドの添加量に関してはEVOHとポリアミドの和に対し
て5〜20重量%、好ましくは7〜20重量%、より好ましくは10〜20重量
%である。添加量が5重量%未満では成形性の改良効果が十分でなく、クラック
、ムラが発生し易い。一方、20重量%を越えるとガスバリヤ性が大巾に低下し
、ガスバリヤ容器としては使用に耐えない。EVOHとポリアミドとのブレンド方法
に関しては特に限定されないが、EVOHおよびポリアミドをドライブレンドし十分
混練力のある単軸または2軸押出し機などでペレット化乾燥する方法などがある
。本発明の組成物は主にフィルム、シート、チューブ、プラスチック容器などの
包装材料に使用されるが、その他の用途に利用してももちろん構わない。本発明
の組成物を成形に供するに際しては、通常の押出し成形、ブロー成形、射出成形
などが適用可能であり、いずれの場合にも長時間にわたり、ゲル化物の発生がな
く、安定した連続成形が可能である。例えば、本発明の組成物より単独フィルム
を製造するには、通常まず押出し機のT−ダイヘッドより溶融状態で押し出し、
次いで公知のキャスティング法、代表的にはエアーナイフキャスト法、静電印加
法、バキュームチャンバ法などの手法を用いてキャスティングドラム上で冷却固
化させ未延伸フィルムを得る。続いてこの未延伸フィルムを少なくとも一方向に
延伸する。通常縦延伸→横延伸の順の逐次2軸延伸が生産性の上で好ましく用い
られる。もちろん、未延伸、同時2軸延伸も可能であり、延伸性は極めて良好で
ある。また、延伸後に熱処理を施すのが寸法安定性、耐熱水性を保持する上で好
ましく、緊張熱処理または弛緩熱処理が効果的である。本発明に用いるポリアミ
ドからなる包装材料は、耐油性、透明性、ガスバリヤ性および耐衝撃性、特に耐
熱水性が優れ、単独での利用価値が高いが、これに他の熱可塑性樹脂を積層する
ことにより、さらに多くのフィルム特性を付与させることが可能である。このよ
うな積層フィルムは積層する熱可塑性樹脂の種類によってフィルム特性は変わり
、例えばポリオレフィン樹脂を積層すると水蒸気透過率を著しく低下せしめるこ
とができ、またポリエステルを積層すると耐熱性が著しく改良され高温レトルト
処理にも十 分耐えるようになる。これらの積層フィルムの場合にも良好な延伸性を生かし適
当な条件下で延伸するのが好ましい。また本発明の組成物から成形したシートは
上記のフィルムと同様の利点以外にシートの深絞り成形性が優れるという利点を
有し、吹き込み成形によりチューブや中空成形品(容器)を成形する場合には2
軸延伸吹き込み成形が可能で、成形品の寸法安定性や耐クリープ性が優れるとい
う利点が得られる。なお、シートや吹き込み成形品を成形する場合にも上記フィ
ルムの場合と同様に他の熱可塑性樹脂を積層する事ができる。なお、本発明の組
成物には、その特性、成形性などを損なわない範囲で他の成分、例えば熱安定剤
、結晶核剤、酸化防止剤、滑剤、充填剤、可塑剤などを添加することができる。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳述する。なお、各評価については、次
に述べる方法にしたがって測定した。 (1)酸素透過性 フィルムを20℃、100%RHの条件下、OXY−TRAN100(Modern Controls社製)を
用いて測定した。単位は1シート当り:cc/m2・24hrおよび厚さ0.1mm当り:cc/m2
・24hr/0.1mmである。 (2)ボイルテスト フィルム(100μm厚)をボイル(沸騰水中30分間保持)処理した後取り出し
、フィルムの変化を観察した。 評価は、処理前後で変化なし:○、フィルムの端が一部溶融または平面性が悪
いもの:△、フィルムが溶融してしまったもの:× とした。 (3)延伸性 フィルムの状態を観察した。評価は、均一に延伸され、透明性も良い:○、延
伸ムラがやや有る:△、延伸時にフィルム破れまたは延伸ムラが起こり延伸不良
のものである。 (4)増粘ゲル特性 組成物を押出し機より溶融押出しして連続的に200μ未延伸フィルムを製造し
、製膜開始後、フィルム面上にゲル化物が無数に現れ製膜不可能となるまでの時
間を測定した。 なお実施例中の部数および%はそれぞれ重量部数および重量%を示すものであ
る。 (5)末端基量測定 カルボキシル基はポリアミドをベンジルアルコールに溶解し、0.05N−水酸化
カリウムで滴定して測定した。アミノ基はポリアミドをフェノールに溶解し、0.
05N−塩酸で滴定して測定した。 実施例1〜5 エチレン含量33%、ケン化度99%、融点170℃のEVOHに対し、次に示すポリア
ミドA〜Cに末端調整剤(安息香酸、ステアリン酸、オレイン酸、ヘキサメチレ
ンジアミン)を添加したものを第1表で示した配合量で配合し、評価結果を第1
表に示す。 ポリアミドA(ナイロン6/12)…ε−カプロラクタムおよびアミノドデカン酸を
溶融重合した共重合ポリアミド ポリアミドB(ナイロン6/11)…ε−カプロラクタムおよびアミノウンデカン酸
を溶融重合した共重合ポリアミド ポリアミドC(ナイロン6/66/12)…ε−カプロラクタムおよびヘキサメチレン
ジアミンとアジピン酸との等モル塩、アミノドデカン酸を溶融重合した共重合ポ
リアミド。 ポリアミドD(ナイロン6/66/11)…ε−カプロラクタムおよびヘキサメチレン
ジアミンとアジピン酸との等モル塩、アミノウンデカン酸を溶融重合した共重合
ポリアミド。 第1表から各組成物は30時間以上の連続成形においてもフィルムにゲル化物の
発生がなく、平面性、透明性に優れたフィルムで延伸性、ガスバリヤ性も良好で
ある事がわかる。 比較例1 実施例のポリアミドAで末端調整剤を添加しなかった物について同様に評価し
、その結果を第2表に示す。性能的にはある程度満足できるものが得られるが末
端調整剤を添加したものより連続製膜性改善効果がみられなかった。 比較例2 実施例のポリアミドAで末端調整剤としてヘキサメチレンジアミンを9(meq.
/mol)添加したものについても同様に評価し、その結果を第2表に示す。性能的
にはある程度満足するものが得られるがカルボキシル基の量が多いもののような
連続製膜性改善効果がみられなかった。 比較例3〜7 実施例のポリアミドでEVOHへの配合量が本発明の範囲より外れるもの、脂肪族
ポリアミドのCH2/NHCO比、またはカプロアミド単位の共重合量が本発明
の範囲よりはずれるものについても同様に評価し、その結果を第2表に示す。ナ
イロンの配合量の多いもの(比較例3、7)は、未延伸フィルムのガスバリヤ性
が不適当であり、配合量の少ないもの(比較例4)は、延伸性が不適当であった
。CH2/NHCO比が小さいもの(比較例5)は、製膜開始から7時間でフィ
ルム上にゲル化物が発生し、製膜不能となった。CH2/NHCO比が大きいも
の(比較例6)は、耐熱水性、酸素透過性が不適当であった。 <発明の効果> 本発明の樹脂組成物は、優れたガスバリヤ性、延伸性、しかも長時間にわたる
連続成形時のゲル化を抑制するという特徴を兼ね備えた樹脂である。ここで、優
れたゲル化抑制効果は、本発明に用いるポリアミドの融点が低いために成形加工
温度を通常より低くでき、かつ、末端調製剤により末端の反応性を抑制したため
と考えられる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) エチレン含有量25〜60モル%のエチレン−ビニルアルコール共重
    合体ケン化物80〜95重量%とポリアミド5〜20重量%よりなり、かつ該ポ
    リアミドがカプロアミドを主たる構成単位とし、メチレン基数とアミド基数の比
    が下記(I)式を満足する脂肪族ポリアミドで、かつ、末端調整剤を使用して末
    端カルボキシル基含有量[X]および末端アミノ基含有量[Y]が下記(II)式
    を満足するように調整してなる、融点が160〜215℃の範囲のものである樹
    脂組成物。 5.20≦CH2/NHCO≦6.50 ……(I) [Y]<[X]−0.5×10-5 ……(II) (ただし、[X],[Y]の単位はmol/g・ポリマである。)

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