JP2998177B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエチレン−ビニルアルコール共重合体ケン化
物と特定の脂肪族共重合体ポリアミドからなる延伸性、
ガスバリヤ性、耐熱水性、耐油性および耐衝撃性などが
優れ、特に包装材料を連続成形するのに適した樹脂組成
物に関するものである。
〔従来の技術〕
エチレン−ビニルアルコール共重合体ケン化物(以下
EVOHと略称する)は、酸素ガス透過性が極めて小さく、
耐油性に優れ、しかも通常の溶融成形加工法により透明
な成形品が容易に得られることから、フィルム、シー
ト、チューブ、プラスチック容器などの包装材料として
有用である。しかし、その反面EVOHは親水性であるため
に水分の透過率が大きく耐熱水性に欠けること、硬直で
脆く衝撃強度が小さいことおよび延伸性が極めて悪いこ
となどの欠点があるため用途拡大が制限されている。従
来EVOHの上記欠点を改善する手段の一つとしてEVOHにポ
リアミドを混合する方法(特公昭44−24277公報、特公
昭48−22833公報、特開昭50−121347公報、特公昭60−2
4813公報、特公昭60−24814公報、特開昭64−9238公
報)が提案されている。この方法によればEVOHの欠点で
ある耐熱水性に欠けること、硬直で脆く衝撃強度が小さ
いことおよび延伸性が極めて悪いことなどが改善され
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これらに使用されるEVOHおよびポリア
ミドよりなる組成物は包装材料として極めて多くの好ま
しい特性を発揮し、商品価値の高い成形品が得られる
が、実際には重大な欠点が存在する。それはEVOHとポリ
アミドを溶融状態で混合すると両者が化学反応を起こ
し、その結果混合組成物の粘度が増加し激しい着色とと
もにゲルに至ることである。すなわち、この不利益な現
象のためにEVOHおよびポリアミドよりなる組成物は連続
成形が難しくフィルム、シート、チューブなど実用製品
の連続的な製造プロセスに適用できない。このようにEV
OHとポリアミドの混合物は極めて優れた特徴を有するに
もかかわらず、一方で致命的とも言うべき欠陥があるた
めに実用化に至っていないのが現状である。そこで本発
明者らはポリアミドの有するEVOHの改良効果を保持し、
しかもEVOHとポリアミド混合組成物が示すような溶融時
の粘度増加を呈しない樹脂組成物を得るべく鋭意検討し
た結果、EVOHに配合するポリアミドとして特定の脂肪族
共重合ポリアミドを選択した場合上記目的が達成できる
ことを見いだし、本発明に到達した。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、エチレン含有量25〜60モル%のエチレン−
ビニルアルコール共重合体ケン化物60〜95重量%とポリ
アミド5〜40重量%とからなり、かつ、該ポリアミド
が、カプロアミド単位25〜80重量%と他の脂肪族アミド
単位の2種とが不規則に共重合されてなる共重合ポリア
ミドであって、該共重合ポリアミドの融点が120〜200℃
の範囲で、さらに末端カルボキシル基含有量[X]およ
び末端アミノ基含有量[Y]が下記(I)式を満足する
ことを特徴とするフィルム用樹脂組成物。
[Y]≦[X]−0.7×10-5 ……(I) (ただし、[X]、[Y]の単位はmol/g・ポリマであ
る) 本発明で用いるEVOHはエチレン含有量25〜60モル%、
好ましくは25〜55モル%、さらに好ましくは25〜50モル
%で酢酸ビニルのケン化度は特に限定されないが90%以
上、好ましくは95%以上のエチレン−ビニルアルコール
共重合体ケン化物である。エチレン含有量が25モル%未
満になると、成形温度が分解温度に近くなり、成形が困
難となる。一方、エチレン含有量が60モル%を越える
と、押出し性は良好であるがガスバリヤ性が劣る。ま
た、ケン化度が90%未満のEVOHは、容器成形時のクラッ
ク、ピンホール等の少ないものが得られるが寸法安定
性、ガスバリヤ性ともに十分でなく好ましくない。
本発明で用いるポリアミドは、共重合体中のカプロア
ミド単位が25〜80重量%、好ましくは25〜75重量%、よ
り好ましくは30〜75重量%存在することが必要である。
カプロアミド単位が25重量%未満の共重合ポリアミド
は、EVOHの延伸性、耐熱水性、耐衝撃性などの改良効果
が少なく、一方、カプロアミド単位が80重量%を越える
と、EVOHとポリアミドの混合組成物の溶融成形加工温度
が高くなるため、ゲル化物の発生や着色などにより、連
続成形が困難となるので好ましくない。本発明で用いる
他の脂肪族アミド単位とは、炭素数6〜12のアミノカル
ボン酸あるいはラクタムからなるアミド単位や、炭素数
6〜12の2塩基性酸および炭素数4〜10のジアミンの反
応により製造されるアミド単位のことであり、ここでは
カプロアミド単位は除く。
脂肪族アミド単位の構成量は、2種合わせて20〜75重
量%であり、好ましくは25〜75重量%、より好ましくは
25〜70重量%である。本発明に用いるポリアミドの構成
比は特に限定されないが、耐熱水性を付加させるには、
炭素数10以上の成分を全共重合体中に2重量%以上、好
ましくは5重量%以上含んでいるのが好ましい。
本発明に用いる3元共重合ポリアミドの例としては、
カプロアミド単位と、ナイロン66、ナイロン11、ナイロ
ン12又はナイロン610をなすアミド単位から選ばれる2
種とからなる3元共重合体などが挙げられる。特にナイ
ロン6・66・12、ナイロン6・66・610、ナイロン6・6
10・12の3元共重合ナイロンが本発明では好ましい。本
発明に用いるポリアミドは、3元共重合とすることによ
り、ポリアミドが有する耐油性、延伸性、強靭性、耐寒
性などを保持しつつ、耐熱水性に優れ、溶融成形時に粘
度増加を呈さず、柔軟性に優れ、かつ低コストとしての
効果が有効に発揮される。4元共重合では、耐熱水性が
劣るため好ましくない。しかし、その効果を損なわない
範囲で他の4元以上の成分を少量共重合体したり、他の
ポリアミド成分をブレンド含有していてもかまわない。
もちろん、2種以上の本発明に用いる3元共重合体をブ
レンドしてもかまわない。
本発明に用いるポリアミドの融点は120〜200℃であ
り、好ましくは125〜190℃、より好ましくは130〜185℃
である。融点が120℃未満では押出し性は良好であるが
耐熱水性が劣るため好ましくない。一方、200℃を越え
ると加工温度が高すぎるため、溶融成形する際に着色、
ゲル化物が発生し連続成形が困難となるので好ましくな
い。
本発明に用いられるポリアミドは末端基としてカルボ
キシル基とアミノ基を持つものであるがこの末端のカル
ボキシル基及びアミノ基の各々の量が前記式(I)を満
足するものでなければならない。望ましくはアミノ基含
有量[Y](mol/g・ポリマ)の絶対値として7×10-5m
ol/g・ポリマ以下、好ましくは、5×10-5mol/g・ポリ
マ以下、さらに好ましくは、4×10-5mol/g・ポリマ以
下がさらに好適である。末端アミノ基が多過ぎると連続
製膜性改善効果がなく好ましくない。一方、末端アミノ
基が少ないことは用途面からは好ましいが樹脂の製造に
困難が生じるので1×10-5mol/g・ポリマとなる程度に
とどめるのが得策である。また、特に規定されないが、
望ましくはカルボキシル基含有量[X](mol/g・ポリ
マ)の絶対値として10×10-5mol/g・ポリマ以下、好ま
しくは、7×10-5mol/g・ポリマ以下、さらに好ましく
は、5×10-5mol/g・ポリマ以下が好適である。
上記の末端基量調整剤としては、特に規定されない
が、通常炭素数2〜23のカルボン酸、炭素数2〜20のジ
アミンを用いる。具体的には、炭素数2〜23のカルボン
酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプ
ロン酸、エナント酸、カプリル酸、ウンデカン酸、ラウ
リル酸、ステアリン酸、オレイン酸のような脂肪族モノ
カルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸のような脂環式
モノカルボン酸、安息香酸、エチル安息香酸、フェニル
酢酸のような芳香族モノカルボン酸、炭素数2〜20のジ
アミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、
デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ド
デカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、ヘ
キサデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミ
ンのような脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、
メチルシクロヘキサンジアミンのような脂環式ジアミ
ン、キシリレンジアミンのような芳香族ジアミンなどが
挙げられる。また、上記のモノカルボン酸の他にマロン
酸、コハク酸、グルタミン酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカ
ジオン酸、ドデカンジオン酸のような脂肪族ジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のような脂環式
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸
のような芳香族ジカルボン酸のようなジカルボン酸類を
使用したり併用することもできる。末端調整剤の使用量
は、共重合ポリアミドの末端基量が式(I)を満足し得
る量となれば特に制限はない。
ここで用いられるポリアミドの重合度については、特
に限定されないがJIS K6810に従って98%硫酸中濃度1
%、25℃で測定する相対粘度が1.7〜4.0、好ましくは2.
0〜4.0、さらに好ましくは、2.0〜3.5の範囲が選ばれ
る。本発明に用いる共重合ポリアミドの重合方法は特に
限定されず、溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重
合、固相重合、およびこれらの方法を組み合わせた方法
を利用することができる。通常、溶融重合が好ましく用
いられる。
EVOHへのポリアミドの添加量に関しては5〜40重量
%、好ましくは7〜30重量%、より好ましくは7〜25重
量%である。添加量が5重量%未満では成形性の改良効
果が十分でなく、クラック、ムラが発生し易い。一方、
40重量%以上ではガスバリヤ性が大幅に低下する。EVOH
とポリアミドとのブレンド方法に関しては特に限定され
ないが、EVOHおよびポリアミドをドライブレンドし十分
混練力のある単軸または2軸押出し機などでペレット化
乾燥する方法などがある。本発明の組成物は主にフィル
ム、シート、チューブ、プラスチック容器などの包装材
料に使用されるが、その他の用途に利用してももちろん
構わない。本発明の組成物を成形に供給するに際して
は、通常の押出し成形、ブロー成形、射出成形などが適
用可能であり、いずれの場合にも本発明の組成物は、長
時間にわたり、ゲル化物の発生がなく、安定した連続成
形が可能である。例えば、本発明の組成物より単独フィ
ルムを製造するには、通常まず押出し機のT−ダイヘッ
ドより溶融状態で押し出し、次いで公知のキャスティン
グ法、代表的にはエアーナイフキャスト法、静電印加
法、バキュームチャンバ法などの手法を用いてキャステ
ィングドラム上で冷却固化させ未延伸フィルムを得る。
続いてこの未延伸フィルムを少なくとも一方向に延伸す
る。通常縦延伸→横延伸の順の逐次2軸延伸が生産性の
上で好ましく用いられる。もちろん、未延伸、同時2軸
延伸も可能であり、延伸性は極めて良好である。また、
延伸後に熱処理を施すのが寸法安定性、耐熱水性を保持
する上で好ましく、緊張熱処理または弛緩熱処理が効果
的である。本発明に係るポリアミドからなる包装用フィ
ルムは、耐油性、透明性、ガスバリヤ性および耐衝撃
性、特に耐熱水性が優れ、単独での利用価値が高いが、
これに他の熱可塑性樹脂を積層することにより、さらに
多くのフィルム特性を付加させることが可能である。こ
のような積層フィルムは積層する熱可塑性樹脂の種類に
よってフィルム特性は変わり、例えばポリオレフィン樹
脂を積層すると水蒸気透過率を著しく低下せしめること
ができ、またポリエステルを積層すると耐熱性が著しく
改良され高温レトルト処理にも十分耐えるようになる。
これらの積層フィルムの場合にも良好な延伸性を生かし
適当な条件下で延伸するのが好ましい。また本発明の組
成物から成形したシートは上記のフィルムと同様の利点
以外にシートの深絞り成形性が優れるという利点を有
し、吹き込み成形によりチューブや中空成形品(容器)
を成形する場合には2軸延伸吹き込み成形が可能で、成
形品の寸法安定性や耐クリープ性が優れるという利点が
得られる。なお、シートや吹き込み成形品を成形する場
合にも上記フィルムの場合と同様に他の熱可塑性樹脂を
積層する事ができる。
なお、本発明の組成物には、その特性、成形性などを
損なわない範囲で他の成分、例えば熱安定剤、結晶核
剤、酸化防止剤、滑剤、充填剤、可塑剤などを添加する
ことができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳述する。な
お、各評価については、次に述べる方法にしたがって測
定した。
(1) 酸素透過性 フィルムを20℃、100%RHの条件下、OXY−TRAN100(M
odern Controls社製)を用いて測定した。単位は1シー
ト当り:cc/m2・24hrおよび厚さ0.1mm当り:cc/m2・24hr/
0.1mmである。
(2) ボイルテスト フィルム(100μm厚)をボイル(沸騰水中30分間保
持)処理した後取り出し、フィルムの変化を観察した。
評価は、処理前後で変化なし:○、フィルムの端が一
部溶融または平面性が悪いもの:△、フィルムが溶解し
てしまったもの:×、とした。
(3) 延伸性 フィルムの状態を観察した。評価は、均一に延伸さ
れ、透明性も良い:○、延伸ムラがやや有る:△、延伸
時にフィルム破れまたは延伸ムラが起こり延伸不良のも
のである。
(4) 増粘ゲル特性 組成物を押出し機より溶融押出しして連続的に200μ
未延伸フィルムを製造し、製膜開始後、フィルム面上に
ゲル化物が無数に現れ製膜不可能となるまでの時間を測
定した。
なお実施例中の部数および%はそれぞれ重量部数およ
び重量%を示すものである。
(5) 末端基量測定 カルボキシル基はポリアミドをベンジルアルコールに
溶解し、0.05N−水酸化カリウムで滴定して測定した。
アミノ基はポリアミドをフェノールに溶解し、0.05N−
塩酸で滴定して測定した。
実施例1〜8 エチレン含量33%、ケン化度99%、融点170℃のEVOH
に対し、次に示す末端調整剤(安息香酸、ステアリン
酸、オレイン酸、ヘキサメチレンジアミン)を添加して
得られたポリアミドA〜Cを添加したものを第1表で示
した配合量で配合し、評価結果を第1表に示す。
ポリアミドA(ナイロン6/66/12)…第1表に記載され
た末端調整剤の存在下にε−カプロラクタムおよびヘキ
サメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩、アミノ
ドデカン酸を溶融重合した共重合ポリアミド。
ポリアミドB(ナイロン6/66/610)…第1表に記載され
た末端調整剤の存在下にε−カプロラクタムおよびヘキ
サメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩、ヘキサ
メチレンジアミンとセバシン酸の等モル塩を溶融重合し
た共重合ポリアミド。
ポリアミドC(ナイロン6/610/12)…第1表に記載され
た末端調整剤の存在下にε−カプロラクタムおよびヘキ
サメチレンジアミンとセバシン酸との等モル塩、アミノ
ドデカン酸を溶融重合した共重合ポリアミド。
第1表から各組成物は20時間以上の連続成形において
もフィルムにゲル化物の発生がなく、平面性、透明性に
優れたフィルムで延伸性、ガスバリヤ性も良好であるこ
とがわかる。
比較例1 実施例2のポリアミドAと同じ組成で末端基調整剤を
添加せずに重合したポリアミドを用いた以外は実施例2
と同様に評価し、その結果を第2表に示す。性能的には
ある程度は良好なものが得られるが、末端基調整剤添加
により式(I)を満足させたものより連続製膜性改善効
果が劣っていた。
比較例2 実施例2のポリアミドAと同じ組成で末端基調整剤と
して安息香酸を0.05(meq/mol)添加して重合したポリ
アミドを用いた以外は実施例2と同様に評価し、その結
果を第2表に示す。末端基調整剤添加しなかったものと
同様、連続製膜製性改善効果が劣っていた。
比較例3 実施例2のポリアミドAと同じ組成で末端基調整剤と
してヘキサメチレンジアミンを9(meq/mol)添加して
重合したポリアミドを用いた以外は実施例2と同様に評
価し、その結果を第2表に示す。性能的にはある程度は
良好なものが得られるが、カルボキシル基量を式(I)
を満足するように多くしたものより連続製膜性改善効果
が劣っていた。
比較例4〜8 実施例のポリアミドでEVOHへの配合量が本発明範囲よ
り外れるもの、ポリアミドの融点やカプロアミド単位の
共重合量が本発明範囲より外れるものについても同様に
評価し、その結果を第2表に示す。ポリアミドの配合量
が多過ぎるもの(比較例4)は、未延伸フィルムのガス
バリヤ性が不適当であり、配合量が少な過ぎるもの(比
較例5)は、延伸性が不適当であった。融点の高過ぎる
もの(比較例6、7)は、製膜開始から7時間でフィル
ム上にゲル化物が発生し、製膜不良となった。また比較
例7は延伸性も不適当であった。融点が低過ぎるもの
(比較例8)は、耐熱水性、酸素透過性が不適当であっ
た。
〔発明の効果〕 本発明の樹脂組成物は、優れたガスバリヤ性、延伸
性、連続成形時のゲル化を抑制し、しかも比較的安価で
あるという特徴を兼ね備えた樹脂である。ここで、優れ
たゲル化抑制効果は、本発明に用いるポリアミドの融点
が低いために成形加工温度を通常より低くでき、かつ、
末端調整剤により末端の反応性を抑制したためと考えら
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 77:06) (C08L 23/26 77:06) (56)参考文献 特開 昭54−78750(JP,A) 特開 昭54−78749(JP,A) 特開 昭51−28138(JP,A) 特開 昭62−106944(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/14 C08J 5/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含有量25〜60モル%のエチレン−
    ビニルアルコール共重合体ケン化物60〜95重量%とポリ
    アミド5〜40重量%とからなり、かつ、該ポリアミド
    が、カプロアミド単位25〜80重量%と他の脂肪族アミド
    単位の2種とが不規則に共重合されてなる共重合ポリア
    ミドであって、該共重合ポリアミドの融点が120〜200℃
    の範囲で、さらに末端カルボキシル基含有量[X]およ
    び末端アミノ基含有量[Y]が下記(I)式を満足する
    ことを特徴とするフィルム用樹脂組成物。 [Y]≦[X]−0.7×10-5 ……(I) (ただし、[X],[Y]の単位はmol/g・ポリマであ
    る。)
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