JP2011036031A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011036031A
JP2011036031A JP2009179491A JP2009179491A JP2011036031A JP 2011036031 A JP2011036031 A JP 2011036031A JP 2009179491 A JP2009179491 A JP 2009179491A JP 2009179491 A JP2009179491 A JP 2009179491A JP 2011036031 A JP2011036031 A JP 2011036031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dead time
voltage
switching
output
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009179491A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5326913B2 (ja
Inventor
Morimitsu Sekimoto
守満 関本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2009179491A priority Critical patent/JP5326913B2/ja
Publication of JP2011036031A publication Critical patent/JP2011036031A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5326913B2 publication Critical patent/JP5326913B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】デッドタイム補償を行う際に必要となる実際のデッドタイムの長さを精度良く検出できるような構成を得る。
【解決手段】逆導通可能なスイッチング素子(Sp,Sn)を含むスイッチング部(4a)を複数、有するインバータ回路(4)と、該インバータ回路(4)にデッドタイムを設けるように上記複数のスイッチング部(4a)のスイッチング素子(Sp,Sn)をOFFにした後、該インバータ回路(4)内にスイッチング素子(Sp,Sn)の逆方向への電流が流れる所定タイミングで、該スイッチング素子(Sp,Sn)に対してオン信号を出力する制御部(10)と、上記デッドタイムの期間中に上記逆方向に電流が流れた際に上記スイッチング部(4a)で発生するオン電圧降下に基づいて、該デッドタイムの長さを検出するデッドタイム検出部(20)と、を備えた構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のスイッチング素子を有するインバータ回路と、該スイッチング素子の駆動を制御するスイッチング制御部と、を備えた電力変換装置に関するものである。
従来より、複数のスイッチング素子を有するインバータ回路と、該スイッチング素子の駆動を制御するスイッチング制御部と、を備えた電力変換装置が知られている。このような電力変換装置は、例えば、モータの回転数やトルクを制御する必要がある家電機器や産業機器などに広く用いられている。
ところで、上記インバータ回路は、一般的に、一対のスイッチング素子によって上下アームが構成されていて、該一対のスイッチング素子のいずれか一方がオンになるようにスイッチング制御することで、モータなどの負荷側に所定の電力を供給するように構成されている。このような構成の場合、上下アームを構成する一対のスイッチング素子が両方ともオン状態になると、アーム短絡を生じることになる。そのため、従来より、該一対のスイッチング素子のオン・オフを切り換えるときに、両方のスイッチング素子をオフ状態にするデッドタイムが設けられている。
しかしながら、上記デッドタイムを設けると、その分、出力電圧の指令信号に対する誤差が生じることになるため、出力電流やトルクに歪みが生じてしまう。これに対し、例えば特許文献1に開示されるように、デッドタイムによって生じる電圧成分を考慮して、インバータ回路への電圧指令に補正を加える構成が考えられている。
特開2004−64948号公報
ところが、実際のデッドタイムは、スイッチング素子のスイッチング時間等の影響を受けるため、一定時間ではなく、該スイッチング時間に影響を及ぼすスイッチング素子の個体差や温度などの運転環境等によって変化する。そのため、上記特許文献1のようなデッドタイム補償を行う際に最も重要となるデッドタイムの長さを、精度良く把握するのは困難であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、デッドタイム補償を行う際に必要となる実際のデッドタイムの長さを精度良く検出できるような構成を得ることにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る電力変換装置(1)では、デッドタイム中に、インバータ回路(4)内にスイッチング素子(Sp,Sn)の逆方向への電流が流れた場合、オン電圧降下が生じる点に着目し、該オン電圧降下に基づいて上記デッドタイムの長さを検出するようにした。
具体的には、第1の発明は、逆導通可能なスイッチング素子(Sp,Sn)を含むスイッチング部(4a)を複数、有するインバータ回路(4)と、該インバータ回路(4)にデッドタイムを設けるように上記複数のスイッチング部(4a)のスイッチング素子(Sp,Sn)をOFFにした後、該インバータ回路(4)内にスイッチング素子(Sp,Sn)の逆方向への電流が流れる所定タイミングで、該スイッチング素子(Sp,Sn)に対してオン信号を出力する制御部(10)と、上記デッドタイムの期間中に上記逆方向に電流が流れた際に上記スイッチング部(4a)で発生するオン電圧降下に基づいて、該デッドタイムの長さを検出するデッドタイム検出部(20)と、を備えているものとする。
この構成により、インバータ回路(4)内で実際に生じている現象に基づいてデッドタイムを検出するため、該デッドタイムの長さを精度良く検出することができる。すなわち、デッドタイムの期間中は、インバータ回路(4)内にスイッチング素子(Sp,Sn)の逆方向への電流が流れるため、スイッチング部(4a)内でオン電圧降下が発生する。このオン電圧降下を検出することにより、スイッチング素子(Sp,Sn)がオフになっているデッドタイムを検出することが可能になる。
しかも、上記スイッチング素子として逆導通可能なスイッチング素子(Sp,Sn)を用いることで、インバータ回路(4)内に逆方向電流が流れるタイミングでスイッチング素子(Sp,Sn)を逆方向にもオンさせることが可能になり、スイッチング部(4a)での導通損失の低減を図れるとともに、スイッチング素子(Sp,Sn)がオンの場合及びオフの場合での電位差を容易に検出できる。
上記第1の発明において、上記デッドタイム検出部(20)は、上記スイッチング素子(Sp,Sn)の被制御端子間の電圧を所定の比較電圧と比較して、上記オン電圧降下の出現する期間を抽出することにより、上記デッドタイムの長さを検出するように構成されているものとする(第2の発明)。
これにより、デッドタイム中にスイッチング部(4a)でオン電圧降下が生じる期間を容易に検出することができる。したがって、上記第1の発明の構成を容易に実現することができる。ここで、スイッチング素子(Sp,Sn)の被制御端子間とは、制御端子(例えばゲート端子)によって電流の導通及び非導通が切り換えられるスイッチング素子(Sp,Sn)の両端子間(例えば、MOSFETではドレイン−ソース間)を意味する。
上記第1または第2の発明において、上記制御部(10)は、上記インバータ回路(4)の出力電圧が所望の値になるように、上記デッドタイム検出部(20)によって検出されたデッドタイムの長さに基づいて、上記オン信号の出力期間を変更可能に構成されているものとする(第3の発明)。
こうすることで、出力電圧が所望の値になるように、検出されたデッドタイムの長さに基づいてオン信号の出力期間が変更されるため、デッドタイムの影響による出力電圧の誤差を小さくすることが可能となる。すなわち、上述の構成により、出力電圧におけるデッドタイムの影響を小さくすることができる。
上記第1または第2の発明において、上記制御部(10)における出力電圧の指令信号から決まるオン信号の出力設定時間と、上記デッドタイム検出部(20)によって検出されたデッドタイムの長さとに基づいて、出力電圧を演算する出力電圧演算部(16)をさらに備えているものとする(第4の発明)。
これにより、デッドタイムによる電圧の誤差分を考慮して出力電圧の演算を行うため、指令信号から決まるオン信号の出力設定時間に基づいて演算を行う従来の出力電圧の演算方法に比べて、精度良く出力電圧を求めることができる。したがって、例えばモータの回転子の位置をセンサを用いることなく検出してモータ制御を行う、いわゆるセンサレス制御において、回転子の位置を算出する際の基本データとなる電圧の値として、精度の良い値を用いることができるため、モータを精度良く制御することが可能となる。
上記第1または第2の発明において、上記制御部(10)は、上記デッドタイム検出部(20)によって検出されるデッドタイムの長さが短くなるように、上記複数のスイッチング素子(Sp,Sn)に対してオン信号を出力する間隔としてのデッドタイム設定時間を変更可能に構成されているものとする(第5の発明)。
こうすることで、デッドタイムの長さそのものをできるだけ短くすることができるため、その分、出力電圧の誤差を小さくすることができる。
上記第1から第5の発明のいずれか一つの発明において、上記スイッチング素子(Sp,Sn)は、ユニポーラ素子からなるものとする(第6の発明)。こうすることで、MOSFETやJFETなどにより、逆導通可能なスイッチング素子(Sp,Sn)を容易に構成することが可能になる。これにより、上記第1から第5の発明の構成を容易に実現することができる。
上記第1から第6の発明のいずれか一つの発明において、上記スイッチング素子(Sp,Sn)は、ワイドバンドギャップ半導体からなるものとする(第7の発明)。これにより、例えば、ワイドバンドギャップ半導体からなるスイッチング素子の内部に寄生ダイオードが形成される構成の場合、デッドタイム中に寄生ダイオードに電流が流れた場合のオン電圧降下は、Siからなるスイッチング素子内の寄生ダイオードのオン電圧降下に比べて大きいため、デッドタイム中のオン電圧降下をより精度良く検出することができる。したがって、上述の構成により、デッドタイムをより精度良く検出することが可能になる。
以上より、第1の発明によれば、デッドタイム中にスイッチング部(4a)に逆方向に電流が流れることにより生じるオン電圧降下に基づいて、該デッドタイムの長さを検出するため、実際のデッドタイムの長さを精度良く検出することができる。
また、第2の発明によれば、スイッチング素子(Sp,Sn)の被制御端子間の電圧を比較電圧と比較することにより、オン電圧降下を求めるため、簡単な構成によって上記第1の発明の構成を実現できる。
また、第3の発明によれば、インバータ回路(4)の出力電圧が所望の値になるように、検出されたデッドタイムの長さに基づいてオン信号の出力期間が変更されるため、デッドタイムによる出力電圧への影響を低減することができる。
また、第4の発明によれば、検出されたデッドタイムの長さを考慮して出力電圧の演算を行うため、実際の出力電圧を精度良く求めることができ、モータを精度良く制御することができる。
また、第5の発明によれば、検出されたデッドタイムが小さくなるように、複数のスイッチング素子(Sp,Sn)に対してオン信号を出力する間隔としてのデッドタイム設定時間を変更するため、出力電圧に対するデッドタイムの影響を極力小さくすることができる。
また、第6の発明によれば、上記スイッチング素子(Sp,Sn)は、ユニポーラ素子からなるため、上記第1から第5の発明の構成を容易に実現できる。
さらに、第7の発明によれば、上記スイッチング素子(Sp,Sn)は、ワイドバンドギャップ半導体からなるため、デッドタイムをより精度良く検出することが可能になる。
図1は、本発明の実施形態1に係る電力変換装置の概略構成を示す図である。 図2は、インバータ回路内の1組の上下アームの動作を示す図である。 図3は、電圧指令に対するオン信号の波形及び出力電圧の波形を示すタイムチャートである。 図4は、デッドタイム検出部で生成される各信号を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
−電力変換装置の全体構成−
図1に本発明の実施形態1に係る電力変換装置(1)を示す。この電力変換装置(1)は、コンバータ回路(2)とコンデンサ回路(3)とインバータ回路(4)とを備えている。なお、上記電力変換装置(1)は、例えば空気調和装置の冷媒回路に設けられた圧縮機の電動機(5)(以下、モータともいう)を駆動するために用いられる。ここで、空気調和装置の冷媒回路は、特に図示しないが、圧縮機と凝縮器と膨張機構と蒸発器とが閉回路を構成するように接続されてなり、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うように構成されている。この冷媒回路によって、冷房運転では、蒸発器で冷却された空気が室内へ供給され、暖房運転では、凝縮器で加熱された空気が室内へ供給される。
上記コンバータ回路(2)は、複数のダイオード(2a)を備えていて、商用電源(6)から出力される交流電力を整流するように構成されている。特に図示しないが、上記コンバータ回路(2)は、複数(例えば三相交流であれば6個)のダイオード(2a)がブリッジ状に接続されており、これにより整流回路を構成している。なお、本実施形態では、上記コンバータ回路(2)を複数のダイオード(2a)によって構成しているが、この限りではなく、スイッチング素子によって構成し、交流電力を直流電力に整流するように該スイッチング素子を駆動制御してもよい。
上記コンデンサ回路(3)は、上記コンバータ回路(2)の出力側に並列に接続されるコンデンサ(3a)を備えている。このコンデンサ回路(3)を設けることによって、上記コンバータ回路(2)で整流された電圧を平滑化することができる。これにより、上記インバータ回路(4)側に直流電力を安定して供給することができる。
上記インバータ回路(4)は、上記コンバータ回路(2)に対して上記コンデンサ回路(3)とともに並列に接続されている。このインバータ回路(4)は、複数(例えば三相交流であれば6個)のスイッチング素子(S)がブリッジ結線されてなる。すなわち、特に図示しないが、上記インバータ回路(4)は、2つのスイッチング素子(S,S)を互いに直列接続してなる3つのスイッチングレグが並列に接続されたもので、これらのスイッチング素子(S)のオンオフ動作によって、直流電圧を交流電圧に変換し、モータ(5)へ供給するように構成されている。
上記スイッチング素子(S)は、MOSFETやJFETなどのユニポーラ素子であり、SiCやGaNなどのワイドバンドギャップ半導体からなる。また、上記スイッチング素子(S)は、逆方向にも導通可能に構成されている。
ここで、本実施形態では、上記各スイッチング素子(S)に対して、ダイオード(D)が逆並列に接続されていて、該スイッチング素子(S)とダイオード(D)とによって、本発明におけるスイッチング部(4a)が構成されている。また、本実施形態では、上記ダイオード(D)は、該スイッチング素子(S)を構成するチップ内に形成される寄生ダイオードによって構成される。
また、上記電力変換装置(1)は、上記インバータ回路(4)の各スイッチング素子(S)に対して所定のタイミングでオン信号Gp、Gn(ゲート駆動信号)を出力するスイッチング制御部(11)と、該スイッチング制御部(11)に対して電圧指令Vo*(指令信号)を出力するインバータ制御部(15)とを備えている。すなわち、上記インバータ回路(4)の各スイッチング素子(S)は、インバータ制御部(15)から出力される電圧指令Vo*に基づいてオンオフ動作を行うように構成されている。なお、この電圧指令は、図3に示すように、キャリア周期の単位時間Tに対して所定の出力期間Tonでオンとなるような信号波形を有している(図3の場合、特に図示しないが、キャリア周期の単位時間T当たりの平均電圧はV*となる。以下、このV*を単に電圧指令Vo*における平均電圧と呼ぶ。)。
ここで、上記スイッチング制御部(11)とインバータ制御部(15)とによって、本発明の制御部(10)が構成される。
上記スイッチング制御部(11)は、上記インバータ制御部(15)から出力される電圧指令Vo*に基づいて、各スイッチング素子(S)に対してオン信号Gp、Gnを出力するタイミングを決めるように構成されている。このスイッチング制御部(11)は、直列に接続された2つのスイッチング素子(S,S)のいずれか一方のみがオンになるように、該2つのスイッチング素子(S,S)に対してオン信号Gp、Gnを出力する。すなわち、上記スイッチング制御部(11)は、2つのスイッチング素子(S,S)に対し、上記電圧指令Vo*に応じたオン設定時間Tp*を設定する。そして、詳しくは後述するように、上記スイッチング制御部(11)は、上記2つのスイッチング素子(S,S)のいずれもがオフ状態になるようなデッドタイムTdを設けるようにオン信号Gp、Gnを出力する。
上記インバータ制御部(15)は、インバータ回路(4)によって駆動される電動機(5)に対する負荷の要求や、上記電動機(5)の回転子の回転位置をセンサレスで検出するために必要な情報(インバータ回路(4)の出力電流iや直流電圧Vdc、オン設定時間Tp*)などを信号として受信し、これらの信号に基づいて上記スイッチング制御部(11)へ電圧指令Vo*を出力するように構成されている。また、このインバータ制御部(15)は、後述するデッドタイム検出部(20)で検出されたデッドタイムTdの検出信号も入力されると、該デッドタイムTdを考慮して上記電圧指令Vo*を補正するように構成されている。
ここで、上記インバータ制御部(15)は、上記電動機(5)の回転子の回転位置をセンサレスで検出するために必要な出力電圧演算値V’を計算する出力電圧演算部(16)を備えている。この出力電圧演算部(16)では、電圧指令Vo*におけるオン信号の出力期間Tonによって設定されるオン出力設定時間Tp*と、キャリア周期の単位時間Tとを用いて、Tp*/T×Vdcによって出力電圧演算値V’を算出するように構成されている。なお、この出力電圧演算値V’は、キャリア周期の単位時間当たりの平均電圧であり、検出値且つ瞬時値である出力電圧Voとは異なる。
さらに、上記インバータ制御部(15)は、直列に接続された2つのスイッチング素子(S,S)の一方のスイッチング素子(S)に逆並列に接続されたダイオード(D)に電流が流れる場合に、該スイッチング素子(S)に対してオン信号を出力してオン状態にするように構成されている。このようなスイッチング制御を行うことにより、スイッチング素子(S)側に逆方向電流を流すことができるため、ダイオード(D)側に逆方向電流を流す場合に比べて、損失の低減を図ることができる。
ここで、上記所定のタイミングが、本発明における、インバータ回路(4)にデッドタイムを設けるように複数のスイッチング部(4a)のスイッチング素子(Sp,Sn)をOFFにした後、該インバータ回路(4)内にスイッチング素子(Sp,Sn)の逆方向への電流が流れる所定タイミング、に対応する。
上記デッドタイム検出部(20)は、上記インバータ回路(4)内の電圧に基づいて上記デッドタイムTdを検出するように構成されている。詳しくは後述するが、上記デッドタイム検出部(20)は、インバータ回路(4)内の電圧Voを検出する電圧検出部(21)と、検出した電圧Voを比較電圧Vrと比較する電圧比較部(22)と、その比較結果のパルス幅を信号として出力するパルス幅演算部(23)と、この信号に基づいてデッドタイムTdを算出するデッドタイム算出部(24)と、を備えている。
−デッドタイム検出−
次に、上記スイッチング制御部(11)から各スイッチング素子(S)へオン信号が出力された場合のインバータ回路(4)の動作について説明する。なお、以下の説明では、説明簡略化のために、図2に示すように、直流電源としてのコンデンサ(3a)と、直列に接続された2つのスイッチング素子(両者を区別するために、以下の説明において、各スイッチング素子の符号はSp,Snとする)と、からなる回路を用いて説明する。
ここで、上記図2に示す回路では、直列に接続されたスイッチング素子(Sp,Sn)に対して、それぞれ、逆並列にダイオード(Dp,Dn)が接続されている。これにより、スイッチング素子(Sp,Sn)とダイオード(Dp,Dn)とによって、それぞれ、スイッチング部(4a,4a)が構成されている。そして、これらのスイッチング部(4a,4a)の中点が、図示しない負荷に接続されている。なお、上記図2中における符号gp,gnは、それぞれ、スイッチング素子(Sp,Sn)のゲート端子を示している。
上記図2の回路において、上記インバータ制御部(15)から図3に示すような電圧指令Vo*が上記スイッチング制御部(11)に入力されると、該スイッチング制御部(11)では、スイッチング素子(Sp)に対して該電圧指令Vo*に応じたオン信号Gp、Gn(ゲート駆動信号)を出力する。このようなオン信号Gpをスイッチング素子(Sp)に対して入力して該スイッチング素子(Sp)をオンにすると、例えば上記図2の回路で出力電流iが負荷側へ流れる場合(この場合をi>0とする)には、該スイッチング素子(Sp)に電流が流れるため、出力電圧Vo(下アームのスイッチング素子(Sn)の被制御端子間(例えば、MOSFETの場合にはドレイン−ソース間)の電圧に相当)は、コンデンサ(3a)の電圧Vdcから該スイッチング素子(Sp)のオン電圧降下分Vsを引いたVdc−Vsとなる。一方、上記スイッチング素子(Sp)をオフにすると、下アームのスイッチング素子(Sn)をオンにしない限り、該スイッチング素子(Sn)に逆並列に接続されたダイオード(Dn)に電流が流れるため、上記出力電圧Voは、該ダイオード(Dn)のオン電圧降下分に相当する−Vdとなる。
ここで、上記ダイオード(Dn)に電流が流れるタイミングで下アームのスイッチング素子(Sn)をオンにすると、該ダイオード(Dn)よりも導通時の損失が少ないスイッチング素子(Sn)側に電流を流すことができ、インバータ回路(4)の損失低減を図れる。
しかしながら、このような制御方法において、直列に接続された2つのスイッチング素子(Sp,Sn)のゲート端子(gp,gn)に対して上記図3に破線で示すような信号を入力すると、該2つのスイッチング素子(Sp,Sn)が両方ともオンになって短絡する可能性がある。そのため、通常、直列に接続された2つのスイッチング素子(Sp,Sn)に対して入力するオン信号にデッドタイムを設けるようにしている。具体的には、上記スイッチング制御部(11)は、デッドタイムを設けるように、デッドタイム設定時間Td*の分だけ、オン信号を遅らせるようなゲート駆動信号(図3におけるGp、Gnの実線)を生成する。
こうすることで、上記デッドタイム中は、下アームのスイッチング素子(Sn)に逆並列に接続されたダイオード(Dn)に電流が流れて、出力電圧Voは、該ダイオード(Dn)に電流が流れたときのオン電圧降下分である−Vdとなる。そして、所定のタイミングで、上記下アームのスイッチング素子(Sn)をオンにすると、該スイッチング素子(Sn)に電流が流れるため、上記出力電圧Voは、該スイッチング素子(Sn)のオン電圧降下分に相当する−Vsとなる。
一方、上記出力電流iがi<0の場合(出力電流iが上記図2の回路内へ流れ込む場合)には、上記デッドタイム中は、上アームのスイッチング素子(Sp)に逆並列に接続されたダイオード(Dp)に電流が流れるため、上記出力電圧Voは、該ダイオード(Dp)のオン電圧降下分であるVdをコンデンサ(3a)の直流電圧Vdcに足したVdc+Vdとなる。また、上記上アームのスイッチング素子(Sp)がオンのときには、該スイッチング素子(Sp)に電流が流れるため、上記出力電圧Voは、上記電圧Vdcに該スイッチング素子(Sp)のオン電圧降下分であるVsを足したVdc+Vsとなる。なお、上記下アームのスイッチング素子(Sn)がオンのときには、該スイッチング素子(Sn)を電流が流れるため、上記出力電圧Voは、該スイッチング素子(Sn)のオン電圧降下分に相当するVsとなる。
ところで、上述のようなデッドタイムを設けると、上下アーム間での短絡を確実に防止できる一方、図3に示すように、出力電流i>0であれば、電圧指令Vo*に対して出力電圧Voが出力される期間が短くなり、出力電流i<0であれば、電圧指令Vo*に対して出力電圧Voが出力される期間が長くなる。そうすると、要求されている出力電圧に対し、実際の出力電圧に誤差が生じる。これに対し、従来より、デッドタイムに応じて出力電圧の補正を行う、いわゆるデッドタイムイム補償が行われている。
しかしながら、上記デッドタイムは、上記スイッチング素子(Sp,Sn)の個体差や温度などの運転環境等によって変化するため、上記スイッチング制御部(11)によるデッドタイム設定時間(Td*)と同じ長さになるとは限らない。そのため、精度の良いデッドタイム補償を行うためには、実際のデッドタイムTdの長さを精度良く検出する必要がある。
これに対し、本発明の発明者らは、鋭意努力の結果、上述のように、上下アームのスイッチング素子(Sp,Sn)がオフであるデッドタイムTdの期間中は、上記ダイオード(Dn)のオン電圧降下Vdが出現する点を見出して、該オン電圧降下Vdに基づいてデッドタイムTdの長さを検出する構成を考案した。これにより、実際のデッドタイムTdの長さを精度良く検出して、デッドタイムTdに起因する出力電圧の誤差を低減できるようにした。以下、そのデッドタイムTdの長さの検出について説明する。
本発明では、上記図1に示すように、デッドタイム検出部(20)によってデッドタイムTdの長さの検出を行う。このデッドタイム検出部(20)は、既述のとおり、上記出力電圧Voを検出するための電圧検出部(21)と、該電圧検出部(21)で検出された出力電圧Voと予め設定された所定の比較電圧Vrとを比較する電圧比較部(22)と、その比較結果のパルス幅を信号の振幅に換算するパルス幅演算部(23)と、該振幅に基づいてデッドタイムTdの長さを求めるデッドタイム算出部(24)と、を備えている。
上記電圧検出部(21)は、上記図2の回路の出力電圧Vo、すなわち、下アームのスイッチング素子(Sn)の被制御端子間の電圧、を検出するように構成されている。
上記電圧比較部(22)は、上記出力電圧Voからダイオード(Dp,Dn)のオン電圧降下分を抽出して、該オン電圧降下をその継続時間に応じたパルス幅を有する信号w1に変換するように構成されている。具体的には、例えば出力電圧Voが図4に示すような波形の場合(出力電流i>0の場合)には、上記電圧比較部(22)は、出力電圧Voが負の比較電圧Vr以下のときにのみ、Highの信号を出力するように構成されている。なお、出力電流i<0の場合には、上記図3に示すように、ダイオード(Dp,Dn)のオン電圧降下によって、上アームのスイッチング素子(Sp)がオンのときの出力電圧(Vdc+Vs)よりも大きい出力電圧(Vdc+Vd)となるため、上記電圧比較部(22)は、出力電圧Voが正の比較電圧Vr以上の場合にのみ、Highの信号を出力する。
上記パルス幅演算部(23)は、上記信号w1を、上記電圧比較部(22)によって出力されたHigh信号のパルス幅に比例した振幅を有する信号w2に変換して出力するように構成されている。これにより、上記ダイオード(Dp,Dn)のオン電圧降下が出現している期間を振幅に変換して、該期間で三角波状となる信号を得ることができる。
上記デッドタイム算出部(24)は、上記信号w2の振幅のピークをホールドするように構成されている。これにより、上記信号w2の振幅の最大値、すなわち、デッドタイムTdの最大値を求めることができる。なお、上記デッドタイム算出部(24)は、所定期間内でのデッドタイムTdの平均値や各デッドタイムTdを出力するように構成されていてもよい。デッドタイムTdの平均値を算出する場合、上記デッドタイム算出部(24)は、例えば、時定数を有するフィルター回路などによって構成される。
上述のような構成において、上記デッドタイムTdの長さは以下のようにして検出される。
上記電圧検出部(21)で上記図4に示すような出力電圧Voを検出すると、該出力電圧Voを上記電圧比較部(22)で比較電圧Vrと比較して、該出力電圧Voからダイオード(Dp,Dn)のオン電圧降下分のみを抽出する。このとき、上記電圧比較部(22)では、出力電圧Voが負の比較電圧Vrを下回った(i<0の場合は正の比較電圧Vrを上回った)期間にHigh信号を出力することで、上記オン電圧降下が継続して出現している期間に応じたパルス幅を有する信号w1を生成する。
その後、上記信号w1は、上記パルス幅演算部(23)に入力されて、該パルス幅演算部(23)で信号w1のパルス幅に応じて振幅が変化する信号w2が生成される。これにより、矩形波状にHigh信号が出力される信号w1が、三角波部分を有する信号w2に変換される。この信号w2が上記デッドタイム算出部(24)に入力されると、該デッドタイム算出部(24)で信号w2の振幅の最大値が算出される。このようにして、上記デッドタイムTdの最大値を得ることができる。
以上の構成により、実際のデッドタイムTdの長さを、ダイオード(Dp,Dn)のオン電圧降下Vdに基づいて精度良く検出することができる。ここで、本実施形態のように、上記スイッチング素子(Sp,Sn)をSiCやGaNなどのワイドバンドギャップ半導体によって構成し、且つ、上記ダイオード(Dp,Dn)として、上記スイッチング素子(Sp,Sn)を構成するチップ内に形成された寄生ダイオードを用いることで、該ダイオード(Dp,Dn)のオン電圧は、約3Vになる。よって、一般的なSiを用いたチップの寄生ダイオード(オン電圧は約1V)に比べて、ダイオード(Dp,Dn)のオン電圧を大きくすることができ、上述のような構成によるデッドタイムTdの長さの検出が容易になる。
−デッドタイム補償−
上述のようにして求めたデッドタイムTdの長さを考慮して、上記インバータ制御部(15)では以下のようなデッドタイム補償を行う。
すなわち、上記インバータ制御部(15)は、上記デッドタイム検出部(20)からデッドタイムTdの検出値が入力されると、該デッドタイムTdの分だけ上アームのスイッチング素子(Sp)へのオン信号の出力期間を変更するような電圧指令Vo*を出力する。より詳しくは、上記図3に示すように、デッドタイムTdの影響によって出力電圧Voの出力期間が短くなるi>0の場合には、デッドタイム補償前の電圧指令Vo*に基づくオン信号の出力期間Tonに対して、上記デッドタイムTdを足した分をオン信号の出力期間とする一方、デッドタイムTdの影響によって出力電圧Voの出力期間が長くなるi<0の場合には、上記出力期間Tonに対して上記デッドタイムTdを引いた分をオン信号の出力期間とするような電圧指令Vo*がインバータ制御部(15)から出力される。
これにより、デッドタイムを含まない理想的なオン信号の出力期間であるオン出力設定期間Tp*も、i>0の場合にはTon+Td、i<0の場合にはTon−Tdとなり、下式のように実際の出力電圧におけるキャリア周期の単位時間T当たりの電圧V(以下、単に平均出力電圧Vという。)を電圧指令Vo*における平均電圧V*(本発明における所望の値)に合わせることができる。
i>0の場合
Figure 2011036031
i<0の場合
Figure 2011036031
以上より、精度良く検出された実際のデッドタイムTdを用いて、電圧指令Vo*に基づくオン信号の出力期間Tonを変更することにより、電圧指令Vo*における平均電圧V*と同じ平均出力電圧Vを出力することができる。すなわち、上記デッドタイムTdを考慮してオン信号の出力期間Tonを変更することで、該デッドタイムTdによる平均出力電圧Vの誤差を低減することができる。
−実施形態1の効果−
以上より、この実施形態によれば、上下アームのスイッチング素子(Sp,Sn)がオフになるデッドタイムTdの期間中では、該スイッチング素子(Sp,Sn)に逆並列に接続されたダイオード(Dp,Dn)に電流が流れ、その際のオン電圧降下Vdが出力電圧Voに出現する点を見出し、該オン電圧降下Vdに基づいて上記デッドタイムTdを検出するようにしたため、実際のデッドタイムTdを精度良く検出することができる。
また、上記デッドタイムTdを検出する際に、出力電圧Voと比較電圧Vrとを比較して上記オン電圧降下Vdが継続している間はHigh信号を出力するようにしたため、該オン電圧降下Vdの継続期間を信号のパルス幅に容易に変換することができ、該オン電圧降下Vdの継続期間、すなわち上記デッドタイムTdの長さを容易に検出することができる。
そして、上記検出されたデッドタイムTdの分だけ、電圧指令Vo*に基づくオン信号の出力期間を変更することにより、該電圧指令Vo*における平均電圧V*に対する平均出力電圧Vの誤差を低減することができる。
《実施形態2》
以下で、本発明の実施形態2について説明する。この実施形態は、インバータ制御部(15)の出力電圧演算部(16)の構成及びデッドタイム補償の方法が上記実施形態1とは異なる。以下の説明において、実施形態1と同一の部分には同一の符号を付して、異なる部分についてのみ説明する。
具体的には、本実施形態における出力電圧演算部(16)では、電圧指令におけるオン信号の出力期間Tonによって設定されるオン出力設定時間Tp*と、キャリア周期の単位時間Tとを用いて、Tp*/T×Vdcによって算出される出力電圧演算値に、上記実施形態1で検出されたデッドタイムTdを考慮するように構成されている。すなわち、上記出力電圧演算部(16)では、下式のように、i>0の場合にはTp*から検出された実際のデッドタイムTdを引いて、i<0の場合にはTp*に検出された実際のデッドタイムTdを足すことにより、実際の平均出力電圧Vと同じ出力電圧演算値V’を算出する。
i>0の場合
Figure 2011036031
i<0の場合
Figure 2011036031
このようにして求められた出力電圧演算値V’は、例えば位置センサを用いずにモータの回転制御を行うセンサレス制御などに用いられる。したがって、上述のように、実際の出力電圧Vと同じ値を算出できるような精度の高い計算方法を用いることにより、モータを精度良く制御することが可能となる。
−実施形態2の効果−
以上より、この実施形態によれば、出力電圧を計算によって求める際に、上記実施形態1で検出された実際のデッドタイムTdを考慮することにより、実際の平均出力電圧Vと同じ出力電圧演算値V’を求めることができ、出力電圧の計算精度の向上を図れる。
したがって、デッドタイムTdの影響によって電圧指令Vo*における平均電圧V*に対して実際の平均出力電圧Vに誤差が生じても、出力電圧演算値V’を精度良く求めることができるため、該出力電圧演算値V’を用いてモータを精度良く制御することができる。
《実施形態3》
以下で、本発明の実施形態3について説明する。この実施形態も、上記実施形態2と同様、デッドタイムの補償の方法が上記実施形態1とは異なるだけなので、以下の説明において、実施形態1と同一の部分には同一の符号を付して、異なる部分についてのみ説明する。
まず、デッドタイムTdによる実際の平均出力電圧V及び出力電圧演算値V’への影響について説明する。
上アームのスイッチング素子(Sp)に対するオン設定時間Tp*をTp*=Tonとすると、下式のように、実際の平均出力電圧Vは、電圧指令V*における平均電圧V*に対して上記デッドタイムTdに応じた誤差を生じることになる。すなわち、オン設定時間Tp*に対して、デッドタイムTdの分だけ、電圧の出力時間が短くなる(i<0の場合には長くなる)ため、その分が、電圧指令Vo*における平均電圧V*に対する平均出力電圧Vの誤差となる。なお、下式では、オン電圧降下Vs,Vdは無視している。
i>0の場合
Figure 2011036031
i<0の場合
Figure 2011036031
また、上記オン設定時間Tp*と電圧Vdcとを用いて演算される出力電圧演算値V’も、下式のように、上記デッドタイムTdの分だけ、実際の平均出力電圧Vに対して誤差を有する。
i>0の場合
Figure 2011036031
i<0の場合
Figure 2011036031
上記デッドタイムTdによって、上述のような誤差を生じるため、この実施形態では、該デッドタイムTdができるだけ小さくなるようにする。具体的には、スイッチング制御部(11)において、デッドタイムTdが上下アームのスイッチング素子(Sp,Sn)が短絡しない程度に小さくなるように、該デッドタイムTdに直接、関係のあるデッドタイム設定時間Td*が調整される。つまり、上記スイッチング制御部(11)は、上記実施形態1で検出されたデッドタイムTdに基づいて、該デッドタイムTdが小さくなるように、上記デッドタイム設定時間Td*を小さくするように構成されている。
−実施形態3の効果−
以上より、この実施形態によれば、検出したデッドタイムTdに基づいて、該デッドタイムTdが小さくなるようにデッドタイム設定時間Td*を小さくするため、該デッドタイムTdによる平均出力電圧Vや出力電圧演算値V’の誤差を低減することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記各実施形態では、ダイオード(Dp,Dn)としてスイッチング素子(Sp,Sn)を構成するチップ内に形成される寄生ダイオードを用いているが、この限りではなく、スイッチング素子(Sp,Sn)のチップとは別に形成されたダイオードであってもよい。また、上記スイッチング素子(Sp,Sn)を、逆方向にも導通可能なJFETによって構成してもよい。この場合には、スイッチング素子(Sp,Sn)に逆並列に接続するダイオードが不要になる。ここで、このように、ダイオードがない場合のスイッチング制御は、スイッチング素子(S)に逆方向の電流が流れる所定のタイミングで、該スイッチング素子(S)をオン状態にすることになる。この場合には、上記所定のタイミングが、本発明における、インバータ回路(4)にデッドタイムを設けるように複数のスイッチング部(4a)のスイッチング素子(Sp,Sn)をOFFにした後、該インバータ回路(4)内にスイッチング素子(Sp,Sn)の逆方向への電流が流れる所定タイミング、に対応する。
また、上記各実施形態では、デッドタイム検出部(20)は、出力電圧Voを比較電圧Vrと比較して該出力電圧Voのうちオン電圧降下分を抽出した後、信号処理を行って該オン電圧降下の発生している期間を求めるようにしているが、この限りではなく、上記出力電圧Voの値に応じてタイマを起動させることにより、オン電圧降下が発生している期間を直接、求めるなど、該オン電圧降下の発生している期間を検出できるような構成であれば、どのような構成であってもよい。
また、上記実施形態1では、デッドタイム検出部(20)で検出されたデッドタイムTdを考慮してインバータ制御部(15)で電圧指令Vo*を出力するようにしているが、この限りではなく、スイッチング制御部(11)で電圧指令Vo*に基づいてオン信号の出力期間を決める際に、上記デッドタイムTdを考慮してもよい。
以上説明したように、本発明は、インバータ回路内にスイッチング素子の逆方向への電流が流れる所定のタイミングで該スイッチング素子をオンさせるようにスイッチング制御を行う電力変換装置について有用である。
1 電力変換装置
3 コンデンサ回路
3a コンデンサ
4 インバータ回路
4a スイッチング部
5 電動機
10 制御部
11 スイッチング制御部
15 インバータ制御部
16 出力電圧演算部
20 デッドタイム検出部
21 電圧検出部
22 電圧比較部
23 パルス幅演算部
24 デッドタイム算出部
S、Sp、Sn スイッチング素子
D、Dp、Dn ダイオード
gp、gn ゲート端子

Claims (7)

  1. 逆導通可能なスイッチング素子(Sp,Sn)を含むスイッチング部(4a)を複数、有するインバータ回路(4)と、
    上記インバータ回路(4)にデッドタイムを設けるように上記複数のスイッチング部(4a)のスイッチング素子(Sp,Sn)をOFFにした後、該インバータ回路(4)内にスイッチング素子(Sp,Sn)の逆方向への電流が流れる所定タイミングで、該スイッチング素子(Sp,Sn)に対してオン信号を出力する制御部(10)と、
    上記デッドタイムの期間中に上記逆方向に電流が流れた際に上記スイッチング部(4a)で発生するオン電圧降下に基づいて、該デッドタイムの長さを検出するデッドタイム検出部(20)と、を備えていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    上記デッドタイム検出部(20)は、上記スイッチング素子(Sp,Sn)の被制御端子間の電圧を所定の比較電圧と比較して、上記オン電圧降下の出現する期間を抽出することにより、上記デッドタイムの長さを検出するように構成されていることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1または2に記載の電力変換装置において、
    上記制御部(10)は、上記インバータ回路(4)の出力電圧が所望の値になるように、上記デッドタイム検出部(20)によって検出されたデッドタイムの長さに基づいて、上記オン信号の出力期間を変更可能に構成されていることを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1または2に記載の電力変換装置において、
    上記制御部(10)における出力電圧の指令信号から決まるオン信号の出力設定時間と、上記デッドタイム検出部(20)によって検出されたデッドタイムの長さとに基づいて、出力電圧を演算する出力電圧演算部(16)をさらに備えていることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1または2に記載の電力変換装置において、
    上記制御部(10)は、上記デッドタイム検出部(20)によって検出されるデッドタイムの長さが短くなるように、上記複数のスイッチング素子(Sp,Sn)に対してオン信号を出力する間隔としてのデッドタイム設定時間を変更可能に構成されていることを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の電力変換装置において、
    上記スイッチング素子(Sp,Sn)は、ユニポーラ素子からなることを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載の電力変換装置において、
    上記スイッチング素子(Sp,Sn)は、ワイドバンドギャップ半導体からなることを特徴とする電力変換装置。
JP2009179491A 2009-07-31 2009-07-31 電力変換装置 Active JP5326913B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009179491A JP5326913B2 (ja) 2009-07-31 2009-07-31 電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009179491A JP5326913B2 (ja) 2009-07-31 2009-07-31 電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011036031A true JP2011036031A (ja) 2011-02-17
JP5326913B2 JP5326913B2 (ja) 2013-10-30

Family

ID=43764541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009179491A Active JP5326913B2 (ja) 2009-07-31 2009-07-31 電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5326913B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014007856A (ja) * 2012-06-25 2014-01-16 Mitsubishi Electric Corp 送風機
JP2014087114A (ja) * 2012-10-22 2014-05-12 Mitsubishi Electric Corp スイッチ素子駆動装置
WO2015132835A1 (ja) * 2014-03-03 2015-09-11 株式会社日立製作所 電力変換装置
WO2015186233A1 (ja) * 2014-06-06 2015-12-10 株式会社日立産機システム 電力変換装置およびワイドバンドギャップ半導体素子の制御方法
WO2016185924A1 (ja) * 2015-05-20 2016-11-24 三菱電機株式会社 電力変換装置およびこれを適用した車両駆動システム
WO2021020404A1 (ja) * 2019-07-30 2021-02-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 トルク検出器、モータユニット及び電動自転車

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7234817B2 (ja) 2019-06-11 2023-03-08 株式会社デンソー 電力変換器の駆動回路

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09271198A (ja) * 1996-02-01 1997-10-14 Nippon Soken Inc Pmモータの制御装置
JPH10164889A (ja) * 1996-11-27 1998-06-19 Fuji Heavy Ind Ltd 電気自動車のモータ駆動装置
JP2004064948A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Meidensha Corp Pmモータの制御システム
JP2007143229A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Toyota Central Res & Dev Lab Inc インバータ
JP2008206247A (ja) * 2007-02-19 2008-09-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd インバータ制御装置
JP2008211703A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Hitachi Ltd 半導体回路

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09271198A (ja) * 1996-02-01 1997-10-14 Nippon Soken Inc Pmモータの制御装置
JPH10164889A (ja) * 1996-11-27 1998-06-19 Fuji Heavy Ind Ltd 電気自動車のモータ駆動装置
JP2004064948A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Meidensha Corp Pmモータの制御システム
JP2007143229A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Toyota Central Res & Dev Lab Inc インバータ
JP2008206247A (ja) * 2007-02-19 2008-09-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd インバータ制御装置
JP2008211703A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Hitachi Ltd 半導体回路

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014007856A (ja) * 2012-06-25 2014-01-16 Mitsubishi Electric Corp 送風機
JP2014087114A (ja) * 2012-10-22 2014-05-12 Mitsubishi Electric Corp スイッチ素子駆動装置
WO2015132835A1 (ja) * 2014-03-03 2015-09-11 株式会社日立製作所 電力変換装置
WO2015186233A1 (ja) * 2014-06-06 2015-12-10 株式会社日立産機システム 電力変換装置およびワイドバンドギャップ半導体素子の制御方法
JPWO2015186233A1 (ja) * 2014-06-06 2017-04-20 株式会社日立産機システム 電力変換装置およびワイドバンドギャップ半導体素子の制御方法
WO2016185924A1 (ja) * 2015-05-20 2016-11-24 三菱電機株式会社 電力変換装置およびこれを適用した車両駆動システム
JP6045765B1 (ja) * 2015-05-20 2016-12-14 三菱電機株式会社 電力変換装置およびこれを適用した車両駆動システム
WO2021020404A1 (ja) * 2019-07-30 2021-02-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 トルク検出器、モータユニット及び電動自転車
JP2021021684A (ja) * 2019-07-30 2021-02-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 トルク検出器、モータユニット及び電動自転車
JP7324997B2 (ja) 2019-07-30 2023-08-14 パナソニックIpマネジメント株式会社 トルク検出器、モータユニット及び電動自転車

Also Published As

Publication number Publication date
JP5326913B2 (ja) 2013-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5326913B2 (ja) 電力変換装置
JP4687829B2 (ja) 電力変換装置
EP2605394B1 (en) Power-supply control apparatus and heat pump apparatus having the power-supply control apparatus
JP5638585B2 (ja) 直流電源装置、冷凍サイクル装置、空気調和機および冷蔵庫
US20140233278A1 (en) System and method for single-phase and three-phase current determination in power converters and inverters
JP6217369B2 (ja) モータ制御装置及びモータ制御方法
JP5272319B2 (ja) 電力変換装置
EP2924861A1 (en) Convertor device and air conditioner
JP2013059228A (ja) スイッチング電源回路の制御装置およびヒートポンプユニット
US20150349772A1 (en) Method and Device for Switching an Electronic Component on or off
CN102959848B (zh) 整流电路装置
JP5256844B2 (ja) 電力変換装置の制御装置および制御方法
JP4887216B2 (ja) 冷凍サイクル圧縮機駆動用の電力変換装置及びそれを用いた冷凍装置
JPWO2015045035A1 (ja) 開閉装置、電力変換装置、モータ駆動装置、送風機、圧縮機、空気調和機、冷蔵庫及び冷凍機
JP2008263735A (ja) Dc−dcコンバータ及びその制御方法
JP6162639B2 (ja) 温度算出装置
KR20200132544A (ko) 전력 변환 장치
JP2009273242A (ja) 直流電源装置およびそれを備えた空気調和機
JP2012147516A (ja) 電力変換装置
JP6959167B2 (ja) 力率改善回路
JP6234776B2 (ja) コンバータの制御装置及び制御方法並びに空気調和機
JP2012235584A (ja) 電力変換装置
WO2020066027A1 (ja) 直流電源装置、モータ駆動装置、送風機、圧縮機及び空気調和機
JP2009183040A (ja) 電力変換装置
CN115956335A (zh) 电力转换装置以及空调机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120327

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120802

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130607

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130625

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130708

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5326913

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151