JP2011031626A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Jun Shimazaki
準 島▲崎▼
Seiji Tojo
誠司 東上
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Abstract

【課題】廃液タンク内に排出された廃液を廃液タンク内の吸収体により迅速且つ確実に吸収し、廃液タンクから廃液が漏出することを防止できる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】記録ヘッド19と、その記録ヘッド19から廃インクが排出される際に当該廃インクを受け入れるキャップ23と、廃インクを吸収可能な廃インク吸収体31が収納された廃インクタンク25と、キャップ23と廃インクタンク25との間に設けられる排出チューブ24と、この排出チューブ24を通じて、キャップ23側から廃インクを吸引し、当該廃インクを廃インクタンク25側に送出するチューブポンプ26とを備え、前記排出チューブ24の排出口24aと前記廃インク吸収体31との間には、廃インクタンク25内において排出チューブ24の内外間を非連通状態とする密封構造が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体噴射装置に関する。
一般に、液体噴射ヘッドからターゲットに対して液体を噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)が広く知られている。このようなプリンタにおいては、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドのノズルからインク溶媒が蒸発することによるインク粘度の上昇や固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入等によりノズルに目詰まりを生じ、印刷不良を引き起こすという問題があった。
そこで、これらの問題を解消するために、通常、プリンタは、記録ヘッドのノズルからノズル内のインク・気泡等を吸引するクリーニング機構(キャッピング機構を兼ねる。)を備えている。このクリーニング機構は、クリーニング時にノズル形成面を封止するキャップと、このキャップに排出チューブを介して接続される廃インクタンク(廃液タンク)と、吸引ポンプとを備える。排出チューブは、インク等をノズルから吸引すると共に廃液タンクに排出するための流路であって、上流端となる一端がキャップの下面に接続され、下流端となる他端が吸引ポンプを介して廃インクタンク内に導入されている。そして、この廃インクタンク内には、例えば多孔質のパルプ材等からなる廃インク吸収体が収容されている(例えば、特許文献1参照)。
従って、記録ヘッドのノズル形成面をキャップで封止した状態で吸引ポンプを駆動すると、ノズル形成面とキャップとで形成される空間が負圧状態となり、ノズル内の増粘したインクや気泡等が廃インクとしてキャップ内に吐出される。そして、キャップ内に吐出された廃インクは、吸引ポンプのポンプ作用により排出チューブを介して廃インクタンクまで排出され、廃インクタンク内の廃インク吸収体に吸収されるようになっている。
特開2004−34361号公報
ところで、従来のプリンタでは、廃インクタンク(図示略)内で、例えば、図6(a)に示すように、廃インク吸収体51の上面に排出チューブ52の排出口53が横向きとなって位置する構成や、図6(b)に示すように、廃インク吸収体51の近傍に排出チューブ52の排出口53が支持部材54により浮遊状態に支持される構成が一般的であった。こうした構成によれば、吸引ポンプにより吸引された廃インクは、排出チューブ52の排出口53から廃インクタンク内に垂れ流し状態で排出され、廃インク吸収体51に徐々に吸収されていくことになる。
そのため、クリーニングを一時に何度も行った場合等のように、排出チューブ52の排出口53から排出される廃インクの量が多い場合には、その廃インクが廃インク吸収体51全体に拡散浸透する前に、廃インクのインク溶媒が揮発してしまい、排出口53付近の廃インク吸収体51内において廃インクが固化してしまうことがあった。そして、この固化した廃インクにより排出口53付近の廃インク吸収体51が目詰まりし、それ以上のインクの吸収が妨げられる結果、例えばプリンタが傾いた時等に、廃インク吸収体51に吸収されなかった廃インクが廃インクタンクの上面開口部(例えば、蒸発用開口など)から漏出してしまう虞があった。
また、最近では、インクの耐久性や発光性を重視する傾向から、染料インクよりも耐久性や発光性などに優れる顔料インクが使用されるようになっている。顔料インクは、インク溶媒中に顔料の粒子が分散しており、染料インクに比べて、揮発性が高く固化し易い。従って、特に顔料インクの場合、廃インク吸収体51への浸透スピードがますます遅くなり、廃インク吸収体51への効率的な吸収がさらに困難になっていた。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、廃液タンク内に排出された廃液を廃液タンク内の吸収体により迅速且つ確実に吸収し、廃液タンクから廃液が漏出することを防止できる液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、当該液体噴射ヘッドから前記液体が廃液として排出される際に当該廃液を受け入れるキャップと、前記廃液を吸収可能な吸収体が収納された廃液タンクと、前記キャップと前記廃液タンクとの間に設けられる廃液排出路と、当該廃液排出路を通じて、前記キャップ側から前記廃液を吸引し、当該廃液を前記廃液タンク側に送出するポンプとを備え、前記廃液排出路の排出口と前記吸収体との間には、前記廃液タンク内において前記廃液排出路の内外間を非連通状態とする密封構造が形成されている。
この構成によれば、ポンプの駆動に基づき廃液排出路を通じてキャップから吸引された廃液が、その排出圧力を廃液排出路外の雰囲気(例えば、廃液タンク内の大気圧雰囲気)中に放圧させることなく、廃液タンク内の吸収体に向けて排出される。すなわち、廃液が、その排出圧力を減衰させることなく、吸収体に向けて排出されるため、廃液を吸収体全体に速やかに拡散浸透させることができる。また、このように廃液が吸収体全体に効率的に吸収されることにより、排出口付近で廃液が固化することに起因して吸収体に吸収されなかった廃液が廃液タンクから漏出するという問題を回避できる。
本発明の液体噴射装置において、前記密封構造は、前記廃液排出路の排出口を前記吸収体に密着するように配置することにより形成されている。
この構成によれば、廃液排出路の排出口が吸収体に密着しているため、廃液排出路の排出口から吸収体に向けて排出される廃液を、廃液排出路外の雰囲気中に排出圧力を放圧させことなく、排出圧力が高い状態のまま吸収体に向けて排出することができる。
本発明の液体噴射装置において、前記密封構造は、前記廃液排出路の排出口と前記吸収体との間に、通孔が貫通形成された間詰め部材を前記通孔が前記排出口から排出された廃液を前記吸収体に導くようにして介装することにより形成されている。
この構成によれば、廃液排出路の排出口から排出された廃液を、間詰め部材の通孔内を通過させかつその間詰め部材が排出口より大きいことにより、さらに廃液排出路外の雰囲気中に排出圧力を放圧させことなく、排出圧力が高い状態のまま吸収体に向けて排出することができる。
本発明の液体噴射装置において、前記吸収体において前記廃液排出路の排出口と対応する部位には、前記排出口から排出された廃液を受け入れる凹部が形成されている。
この構成によれば、廃液排出路の排出口から排出された廃液が、吸収体に形成された凹部内に受け入れられ、その凹部の内面全域から吸収体全体に吸収されるように効率的に拡散浸透させることができる。
本発明の液体噴射装置においては、前記廃液排出路の排出口は、前記吸収体における複数の異なる位置に臨むように配置された複数の排出口にて構成されている。
この構成によれば、廃液排出路から排出される廃液が吸収体に対して複数の排出口から分散して排出されるため、吸収体全体で平均的に廃液を吸収することができる。
本発明の液体噴射装置において、前記廃液タンク内には前記吸収体が複数積層して収納されている。
この構成によれば、廃液タンク内に吸収体が複数積層されることで、排出された廃液の吸収能力を十分確保することができる。
第1実施形態における、液体噴射装置としてのプリンタの斜視図。 図1の要部簡略断面図であって、記録ヘッドのノズル内のインクを廃インクタンクへ回収する構成を説明するための図。 廃インクタンク内のインク吸収体にインクが吸収される態様を説明するための斜視図。 第2実施形態における、廃インクタンクにインクを排出する排出口近傍の構成を示す図。 第3実施形態における、廃液インクタンクにインクを排出する排出口近傍の構成を示す斜視図。 (a)(b)は、従来の廃インクタンク内の排出口近傍の構成を示す斜視図。
(第1実施形態)
以下、本発明の液体噴射装置をインクジェット式プリンタに具体化した第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、フレーム12を備えており、該フレーム12には、プラテン13が架設されている。プラテン13上には、紙送りモータ14を有する紙送り機構によりターゲットとしての記録用紙Pが給送されるようになっている。また、フレーム12には、プラテン13の長手方向と平行に、棒状のガイド部材15が架設されている。
ガイド部材15には、キャリッジ16が、該ガイド部材15の軸線方向に往復移動可能に挿通支持されている。キャリッジ16は、フレーム12に設けられたタイミングベルト17を介してキャリッジモータ18に連結されている。そして、キャリッジ16は、キャリッジモータ18の駆動により、ガイド部材15に沿って往復移動されるようになっている。
キャリッジ16の下面には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド19が搭載されている。記録ヘッド19の下面には、複数のノズル20が設けられている(図2参照)。キャリッジ16における記録ヘッド19の上側には、インクカートリッジ21が着脱可能に搭載されている。インクカートリッジ21内には、液体としての複数色のインクがそれぞれ記録ヘッド19に供給可能に収容されている。
そして、記録ヘッド19に備えられた図示しない圧電素子の駆動により、インクカートリッジ21から記録ヘッド19へと各インクが供給され、該各インクが各ノズル20からプラテン13上に給送された記録用紙Pにそれぞれ噴射されて印刷が行われるようになっている。
フレーム12内の右端部に位置する非印刷領域には、記録ヘッド19のノズル20内からインク・気泡等を廃インク(廃液)として吸引するためのクリーニング機構22が設けられている。図2に示すように、このクリーニング機構22は、非印刷時に記録ヘッド19のノズル20を封止するキャップ23と、このキャップ23に排出チューブ(廃液排出路)24を介して接続される廃インクタンク(廃液タンク)25と、キャップ23側から廃インクを吸引して廃インクタンク25側に送出するチューブポンプ26とを備えている。そして、このクリーニング機構22は、キャリッジ16を非印刷領域に移動させた場合に、キャップ23を昇降装置(図示略)により上昇させることで、図2に示すように、記録ヘッド19のノズル20(ノズル形成面)をキャップ23により封止するようになっている。
図2に示すように、キャップ23は、有底四角箱状をなしており、キャップ23の周壁の上面全体には、その上面全体と対応するように、可撓性材料からなる四角枠状のシール部材27が設けられている。キャップ23の底壁には、排出チューブ24の上流端(図2では上端)を嵌着可能な突部28が垂下形成されており、その突部28にはキャップ23内から廃インクを排出するための排出ポート29が貫通形成されている。また、キャップ23の内部には、多孔質のパルプ材からなる吸収マット30が配置されており、該吸収マット30には、記録ヘッド19のノズル20から排出された廃インクが蓄えられるようになっている。そして、廃インクを蓄えた吸収マット30は、キャップ23によりノズル20(ノズル形成面)が封止された際に、キャップ23内を保湿することで、ノズル20からのインクの蒸発を抑制している。なお、キャップ23は、水分透過性の低い材質からなっており、キャップ23からはインク溶媒等が蒸発しないようになっている。
排出チューブ24は、可撓性材料からなり、その上流端がキャップ23の突部28に嵌着される一方、その下流端(図2では下端)は廃インクタンク25内に導入されている。この廃インクタンク25内には、多孔質のパルプ材からなる廃インク吸収体31が複数枚(本実施形態では3枚)積層された状態で収納されている。なお、この廃インク吸収体31の設置枚数は本実施形態に限定されるものではなく適宜変更できる。
廃インクタンク25内において、最上層の廃インク吸収体31の上面には、間詰め部材32が載置されている。この間詰め部材32は、キャップ23と同様に、水分透過性の低い材質からなり、板状をなす基部33が図示しない固定具(止めピン等)により廃インク吸収体31上に固定されている。間詰め部材32における基部33の略中央には、排出チューブ24の下流端を嵌着可能な突部34が立設され、その突部34には通孔35が上下方向に沿うように貫通形成されている。そして、この突部34に対して排出チューブ24の下流端が、その下流端に形成された排出口24aから排出した廃インクを間詰め部材32の通孔35内へ排出可能に嵌着されている。また、間詰め部材32は排出チューブ24の外径より大きい形状となっている。
すなわち、本実施形態では、排出チューブ24の排出口24aと最上層の廃インク吸収体31との間に、間詰め部材32が介装されることにより、排出チューブ24の内部と廃インクタンク25の内部空間域(大気圧雰囲気)とを非連通状態とする密封構造が形成されている。そして、その間詰め部材32の通孔35が排出チューブ24の排出口24aから排出された廃インクを、廃インクタンク25内の内部空間域に放出することなく、廃インク吸収体31に向けて直接導くように構成されている。
図2に示すように、チューブポンプ26は、キャップ23と廃インクタンク25との間を接続する排出チューブ24の途中に配設されている。チューブポンプ26は、プリンタ11のフレーム12に固定された円筒状のケース36を有しており、該ケース36内には円形状をなすポンプホイル37がケース36の軸心に設けられたホイル軸38を中心に回動可能に収容されている。そして、このケース36内に、排出チューブ24の中間部がケース36の内周壁36aに沿うようにして収容されている。
ポンプホイル37には、一対の外側に膨らむ円弧状をなすローラ案内溝39,40がホイル軸38を挟んで対向するように形成されている。各ローラ案内溝39,40は、一端がポンプホイル37の外周側に位置しており、他端がポンプホイル37の内周側に位置している。すなわち、両ローラ案内溝39,40は、それらの一端から他端に向かうほど、徐々にポンプホイル37の外周部から遠ざかるように延びている。両ローラ案内溝39,40内には、一対のローラ41,42が、それぞれ回動軸41a,42aを介して挿通支持されている。なお、両回動軸41a,42aは、それぞれ両ローラ案内溝39,40内を摺動自在になっている。
そして、ポンプホイル37を、正方向(図2の矢印方向)に回動させると、両ローラ41,42が両ローラ案内溝39,40の一端側(ポンプホイル37の外周側)に移動し、排出チューブ24の中間部を上流側から下流側へ順次押し潰しながら(押圧しながら)回動するようになっている。この回動により、チューブポンプ26より上流側の排出チューブ24の内部が減圧されるようになっている。そして、各ノズル20(ノズル形成面)を封止したキャップ23の内部の空気や廃インクは、ポンプホイル37の正方向の回動動作により、徐々に廃インクタンク25方向へ排出されることで、キャップ23内に負圧が発生するようになっている。
また、ポンプホイル37を逆方向(図2の矢印方向と反対方向)に回動させると、両ローラ41,42が両ローラ案内溝39,40の他端側(ポンプホイル37の内周側)に移動するようになっている。この移動により、両ローラ41,42がそれぞれ排出チューブ24の中間部に軽く接した状態となり、排出チューブ24の内部の減圧状態が解消されるようになっている。
そこで次に、上記のように構成されたプリンタ11の作用に関し、特にクリーニング機構22が行うクリーニング動作に着目して以下説明する。
さて、記録ヘッド19内のインクを吸引するクリーニングを行う場合には、記録ヘッド19の各ノズル20(ノズル形成面)をキャップ23で封止し、該キャップ23に排出チューブ24を介して接続されたチューブポンプ26の駆動によりキャップ23内に負圧を発生させる。すると、この負圧により記録ヘッド19のノズル20内のインクが廃インクとして吸引され、この吸引された廃インクは、排出チューブ24内を流通して廃インクタンク25内に回収される。なお、本実施形態では、チューブポンプ26の駆動に伴い排出チューブ24内を廃インクタンク25内に向けて流通する廃インクには、およそ80kPa〜100kPa程度の排出圧力がかかる。
ここで、廃インクタンク25内に廃インクが排出される際、本実施形態では、排出チューブ24の排出口24aと廃インク吸収体31との間が、間詰め部材32により排出チューブ24の内外間を非連通状態とするように密封されている。そのため、廃インクは、排出口24aから排出された際に、廃インクタンク25の内部空間域中に排出圧力を放圧することなく、高い排出圧力を維持した状態のままで廃インク吸収体31に向けて排出される。換言すれば、廃インク吸収体31への廃インクの排出圧力が減衰されないため、廃インク吸収体31上に垂れ流し状態に排出される場合と異なり、廃インク吸収体31内へ迅速且つ確実に浸透し、図3に矢印及びハッチングで示すように、廃インク吸収体31の内部全体に速やかに拡散浸透する。このとき排出チューブ24の排出口24aは間詰め部材32に嵌着されているので、インク排出時の圧力に負けて排出チューブ24が揺動することはない。
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、排出チューブ24の排出口24aと廃インク吸収体31との間が間詰め部材32により密封され、排出口24aから間詰め部材32の通孔35を介して廃インクが廃インク吸収体31に向けて直接排出される。そのため、チューブポンプ26のポンプ作用によって排出される廃インクは、その排出圧力が減衰することなく、排出圧力が高い状態(80kPa程度)で廃インク吸収体31に向けて排出されるため、廃インク吸収体31の全体に速やかに拡散浸透する。従って、廃インク吸収体31では、廃インクが廃インク吸収体31全体に拡散浸透する前にインク溶媒が揮発して排出チューブ24の排出口24a付近で固化してしまうことがなく、排出口24a付近の廃インク吸収体31が目詰まりすることもない。このように、廃インクの吸収が妨げられることなく廃インクが効率的に吸収される結果、廃インク吸収体31に吸収されなかった廃インクが廃インクタンク25の上面開口部(例えば、蒸発用開口)から漏出するという問題を回避できる。
(2)上記実施形態では、廃インクタンク25内において、排出チューブ24は廃インク吸収体31上に固定された間詰め部材32の突部34に下流端を嵌着しているため、その下流端に形成された排出口24aを安定支持することができる。
(3)上記実施形態では、廃インクタンク25内に廃インク吸収体31が複数枚(本実施形態では3枚)積層されているため、単数枚の場合と比較して、排出された廃インクの吸収能力を十分に確保することができる。
(4)上記実施形態では、排出チューブ24の排出口24aの周囲を排出口24aより大きい間詰め部材32で囲んでいるため、廃インクが蒸発しにくく、流動性のある状態の廃インクをさらに拡散浸透しやすくすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図4を参照して説明する。なお、本実施形態におけるプリンタ11の構成は第1実施形態の場合と同様であるため、その重複説明は省略し、第1実施形態と異なる構成部分についてのみ説明する。
図4は、本実施形態における、廃インクタンク25に廃インクを排出する排出口24a近傍の構成を示す図である。図4に示すように、本実施形態では、2枚の廃インク吸収体31が廃インクタンク25内に収納されており、上層の廃インク吸収体31において間詰め部材32が配置される部位(排出口24aと対応する部位)には、排出口24aから間詰め部材32の通孔35を介して排出される廃インクを受け入れる凹部43が形成されている点が第1実施形態と異なっている。この凹部43は、廃インク吸収体31の一部をくり抜いて形成されている。
この構成において、クリーニング動作が開始されると、第1実施形態と同様に、チューブポンプ26の作用によって、廃インクが排出口24aから廃インク吸収体31の凹部43内に直接排出される。そして、排出された廃インクは、第1実施形態の場合と同様に、排出口24aから排出される際に廃インクタンク25の内部空間域に排出圧力を放圧することなく廃インク吸収体31に到達する。
このため、廃インクは、その排出圧力が減衰することなく、排出圧力が高い状態(即ち、排出チューブ24内を流通する排出圧力のままの状態)を維持したまま、凹部43内に直接排出される。そして、凹部43内において、廃インクは、図4において矢印で示すように、凹部43の内面全域から廃インク吸収体31全体へと拡散浸透していく。
上記第2実施形態によれば、上記(1)(2)(3)(4)の効果に加えて、さらに以下の効果を得ることができる。
(5)上記実施形態では、排出口24aから排出された廃インクが、廃インク吸収体31に形成された凹部43内に排出され、その凹部43の表面積が大きな内面全域から、廃インク吸収体31内に吸収されるため、廃インクを更に効率的に廃インク吸収体31の内部全体に拡散浸透させることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図5を参照して説明する。なお、本実施形態においても、第2実施形態の場合と同様に、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5に示すように、本実施形態の廃インクタンク44は、有底四角箱状をなしており、その一側壁45には貫通孔45aが形成されている。この貫通孔45aには、廃インクタンク44内に廃インクを排出する排出チューブ24の下流端が挿入されている。廃インクタンク44内には複数枚(本実施形態では5枚)の廃インク吸収体31が積層されている。これら各廃インク吸収体31のうち貫通孔45aと対応する高さ位置にある廃インク吸収体31Aは、その一部が切り欠かれることにより、排出チューブ24の下流端が導入される凹部43を有している。そして、この凹部43内において、排出チューブ24は、下流端の排出口24aが廃インク吸収体31Aの表面31aに密着するように配置されている。
この構成において、クリーニング動作が開始されると、排出チューブ24内を流通してきた廃インクは、排出口24aが密着する廃インク吸収体31Aの表面31a部分から廃インク吸収体31A内に吸収される。そして、図5において矢印で示すように、その廃インク吸収体31Aの上層側及び下層側の他の廃インク吸収体31へと次第に浸透してゆき、最終的には全層の廃インク吸収体31,31A全体へと拡散浸透していく。
本実施形態では、排出チューブ24を廃インクタンク内に挿入して下流端の排出口24aを廃インク吸収体の表面31aに密着させたが、一側壁45に図4のような突部34と通孔35を設け、排出チューブ24を接続してもよい。
上記第3実施形態によれば、上記(1)(3)(5)の効果に加えて、さらに以下の効果を得ることができる。
(6)上記実施形態では、排出チューブ24の排出口24aから廃インク吸収体31Aに向けて排出された廃インクを、その廃インクの排出圧力が高いことから、上層側の他の廃インク吸収体31にも拡散浸透させることができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・上記各実施形態では、廃インク吸収体31,31Aに対して単数の排出口24aが臨む構成としたが、複数の排出口を臨ませる構成としてもよい。例えば、複数本の排出チューブ24を設けた場合には、各排出チューブ24の本数に対応させた数の排出口とでき、また、1本の排出チューブから下流端を分岐して複数の排出口を有する構成とすることもできる。このように、廃インク吸収体31,31Aに臨む排出口を,廃インク吸収体31,31Aにおける複数の異なる位置に臨むように複数形成すれば、排出チューブ24から排出される廃インクが複数の排出口から分散して排出されるため、廃インク吸収体31,31Aの全体で平均的に廃インクを吸収することができる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、間詰め部材32を使用せず、排出チューブ24の排出口24aを廃インク吸収体31に直接密着させる構成としてもよい。特に、第2実施形態のように、廃インク吸収体31に凹部43が形成されている場合には、その凹部43内に排出チューブ24の下流端を直接圧入する構成としてもよい。このとき、インク排出時に排出チューブ24の排出口24aが揺動しないよう排出口24a近傍を固定するのが望ましい。
・上記各実施形態では、インクカートリッジ21がキャリッジ16に搭載されたオンキャリッジタイプのインクジェット式プリンタに具体化したが、これに限らず、オフキャリッジタイプのインクジェット式プリンタに具体化してもよい。
・上記各実施形態においては、液体噴射装置として、インクを吐出するプリンタ11について説明したが、その他の液体噴射装置であってもよい。例えば、ファックス、コピア等を含む印刷装置や、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。また、液体もインクに限られず、他の液体に応用してもよい。
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ、19…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、23…キャップ、24…廃液排出路を構成する排出チューブ、24a…排出口、25,44…廃液タンクとしての廃インクタンク、26…チューブポンプ、31,31A…廃インク吸収体、32…間詰め部材、35…通孔、43…凹部。

Claims (6)

  1. 液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    当該液体噴射ヘッドから前記液体が廃液として排出される際に当該廃液を受け入れるキャップと、
    前記廃液を吸収可能な吸収体が収納された廃液タンクと、
    前記キャップと前記廃液タンクとの間に設けられる廃液排出路と、
    当該廃液排出路を通じて、前記キャップ側から前記廃液を吸引し、当該廃液を前記廃液タンク側に送出するポンプとを備え、
    前記廃液排出路の排出口と前記吸収体との間には、前記廃液タンク内において前記廃液排出路の内外間を非連通状態とする密封構造が形成されていることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記密封構造は、前記廃液排出路の排出口を前記吸収体に密着するように配置することにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記密封構造は、前記廃液排出路の排出口と前記吸収体との間に、通孔が貫通形成された間詰め部材を前記通孔が前記排出口から排出された廃液を前記吸収体に導くようにして介装することにより形成されているとともに、前記間詰め部材は前記排出口よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  4. 前記吸収体において前記廃液排出路の排出口と対応する部位には、前記排出口から排出された廃液を受け入れる凹部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記廃液排出路の排出口は、前記吸収体における複数の異なる位置に臨むように配置された複数の排出口にて構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記廃液タンク内には前記吸収体が複数積層して収納されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置。
JP2010254551A 2010-11-15 2010-11-15 液体噴射装置 Withdrawn JP2011031626A (ja)

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