JP2008110520A - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008110520A
JP2008110520A JP2006294314A JP2006294314A JP2008110520A JP 2008110520 A JP2008110520 A JP 2008110520A JP 2006294314 A JP2006294314 A JP 2006294314A JP 2006294314 A JP2006294314 A JP 2006294314A JP 2008110520 A JP2008110520 A JP 2008110520A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
suction port
ink
absorbing material
cap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006294314A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Kumagai
利雄 熊谷
Keiji Matsumoto
圭次 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006294314A priority Critical patent/JP2008110520A/ja
Publication of JP2008110520A publication Critical patent/JP2008110520A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】内部に液体吸収材が配置された液体受容体の吸引口から液体受容体内に空気が逆流された場合に、液体吸収材における液体噴射ヘッドと対向する面上に液体の泡が発生することを抑制することが可能な液体噴射装置を提供する。
【解決手段】インクジェット式プリンタのキャップ24には該キャップ24内を吸引するための吸引口25bが形成されており、該キャップ24内には多孔質の第1及び第2インク吸収材47,50の積層配置により外部と区画される空気室51が形成される。第1インク吸収材47は吸引口25bに密着している。両インク吸収材47,50がインクを吸収した状態において、該第1インク吸収材47における吸引口25bに臨む面47bから後側面47dまでを空気が透過する際の抵抗力となる毛細管力は、吸引口25bに臨む面47bから第2インク吸収材50の上面50dまでを空気が透過する際の抵抗力となる毛細管力よりも小さい。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばインクジェット式プリンタなどの液体噴射装置に関する。
液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)は、インクカートリッジから供給されるインク(液体)を噴射する記録ヘッド(液体噴射ヘッド)を備えており、この記録ヘッドのノズル形成面に形成されたノズルから記録媒体にインクを噴射することで印刷を行うようになっている。
このようなプリンタでは、印刷休止中等に、ノズル内に存在するインク中のインク溶媒の揮発により、インクが増粘してノズルが目詰まりすることがある。さらには、ノズルの開口部から気泡が混入して、ドット抜け等の印刷不良を招くこともある。このような不具合を解消するため、従来、プリンタには、記録ヘッドのノズル開口面(ノズル形成面)を封止するためのキャップ(液体受容体)、該キャップ内に配置された多孔質材よりなるインク吸収材(液体吸収材)、及びキャップのインク吸引口からキャップ内を吸引するインク吸引手段を備えたものが知られている(例えば、特許文献1)。
この特許文献1のプリンタは、クリーニングを適宜行うことで、上記のような不具合を解消している。クリーニングとは、キャップにてノズル開口面を封止した状態で、インク吸引手段によりキャップのインク吸引口からキャップ内を吸引することにより、ノズルから増粘したインクや気泡などを、キャップを介して排出することである。
そして、特許文献1のようなプリンタでは、通常、インク吸引手段としてチューブポンプが用いられる。このチューブポンプは、有底円筒形状をなすケース内に、可撓性材料よりなるチューブと、該チューブを押圧可能なローラを支持した回転部材とを収容している。チューブは、ケースの内周壁に沿って、例えば半周、あるいは全周に渡って円弧状を描くように配設されている。この場合、チューブは、その一端がキャップのインク吸引口に接続されるとともに、他端が廃液タンク内に挿入されている。
そして、回転部材が正方向に回転することにより、ローラがケースの内周壁と協働してチューブの一部を順次押圧しながらケースの内周壁に沿って移動する。この結果、チューブの押圧された部分が順次復元されることで、ケース内に収容された部分よりも上流側のチューブ内が負圧となってキャップ内が吸引される。一方、チューブポンプによるキャップ内の吸引を止める場合には、回転部材を逆方向に所定角度分だけ回転することで、ローラによるチューブの押圧状態が解除される。
特開平10−128988号公報
ところで、特許文献1のプリンタでは、チューブポンプの回転部材を逆方向に回転した場合、チューブ内の空気が逆流してインク吸引口からキャップ内に送出されることになる。このため、この空気がキャップ内のインク吸収材を下から上に向かって透過するため、該インク吸収材の上面(記録ヘッドのノズル開口面と対向する面)にインクの泡が発生し、この泡が記録ヘッドのノズル開口面に付着して印刷不良を招くおそれがあるという問題があった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、内部に液体吸収材が配置された液体受容体の吸引口から液体受容体内に空気が逆流された場合に、液体吸収材における液体噴射ヘッドと対向する面上に液体の泡が発生することを抑制することが可能な液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドから噴射された液体を受容する有底箱状の液体受容体と、該液体受容体内に配置されて前記液体を吸収する多孔質の液体吸収材とを備え、前記液体受容体には、該液体受容体内を吸引するための吸引口が形成されるとともに、その液体受容体内には前記液体吸収材の配置により外部と区画される空気室が形成され、前記液体吸収材は、前記吸引口を覆うように前記液体受容体内に配置されるとともに、前記液体を吸収した状態において、該液体吸収材における前記吸引口に臨む面から前記空気室に臨む面までを空気が透過する際の抵抗力となる毛細管力が、前記液体吸収材における前記吸引口に臨む面から前記液体噴射ヘッドに対向する面までを空気が透過する際の抵抗力となる毛細管力よりも小さくなっている。
例えば、吸引口から液体受容体内に空気が送出された場合、この送出された空気が液体受容体内の液体吸収材を透過するため、該液体吸収材における液体噴射ヘッドと対向する面上に液体の泡が発生し、この泡が液体噴射ヘッドに付着して液体噴射不良を招くおそれがある。この点、この発明によれば、液体を吸収した液体吸収材において、吸引口に臨む面から空気室に臨む面までを空気が透過する際の抵抗力となる毛細管力が、吸引口に臨む面から液体噴射ヘッドに対向する面までを空気が透過する際の抵抗力となる毛細管力よりも小さくなっている。このため、吸引口から液体受容体内に空気が送出された場合、この送出された空気は、液体吸収材における液体噴射ヘッドに対向する面上に殆ど流れず、その大半が空気室に流れ込むので、液体の泡が空気室で発生する。この結果、液体吸収材における液体噴射ヘッドと対向する面上に液体の泡が発生することを抑制することが可能となる。
本発明の液体噴射装置は、前記液体吸収材が、前記液体受容体内に積層される複数の液体吸収層からなる。
この発明によれば、液体吸収材を、液体吸収層単位で材質や細孔の大きさを変更することが可能となる。
本発明の液体噴射装置は、前記各液体吸収層において、前記吸引口に対して相対的に近い位置に配置された液体吸収層の細孔よりも、前記吸引口に対して相対的に遠い位置に配置された液体吸収層の細孔の方が大きい。
この発明によれば、吸引口に対して相対的に近い位置に配置された液体吸収層の毛細管力が、吸引口に対して相対的に遠い位置に配置された液体吸収層の毛細管力よりも大きくなるので、各液体吸収層に吸収されている液体を吸引口側に流れやすくすることが可能となる。
本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドから噴射された液体を受容する有底箱状の液体受容体と、前記液体受容体内に配置されて前記液体を吸収する多孔質の液体吸収材とを備え、前記液体受容体には、該液体受容体内を吸引するための吸引口が形成されるとともに、その液体受容体内には前記液体吸収材の配置により外部と区画される空気室が形成され、前記液体吸収材は、前記吸引口を覆うように前記液体受容体内に配置されるとともに、前記液体を吸収した状態において、該液体吸収材における前記吸引口に臨む面と前記空気室に臨む面との距離が、前記液体吸収材における前記吸引口に臨む面と前記液体噴射ヘッドに対向する面との距離よりも短くなっている。
例えば、吸引口から液体受容体内に空気が送出された場合、この送出された空気が液体受容体内の液体吸収材を透過するため、該液体吸収材における液体噴射ヘッドと対向する面上に液体の泡が発生し、この泡が液体噴射ヘッドに付着して液体噴射不良を招くおそれがある。この点、この発明によれば、液体を吸収した液体吸収材において、吸引口に臨む面と空気室に臨む面との距離が、吸引口に臨む面と液体噴射ヘッドに対向する面との距離よりも短くなっている。このため、吸引口から液体受容体内に空気が送出された場合、この送出された空気は、液体吸収材における液体噴射ヘッドに対向する面上に殆ど流れず、その大半が空気室に流れ込むので、液体の泡が空気室で発生する。この結果、液体吸収材における液体噴射ヘッドと対向する面上に液体の泡が発生することを抑制することが可能となる。
本発明の液体噴射装置において、前記液体吸収材は前記液体受容体内に積層される複数の液体吸収層からなり、該各液体吸収層のうち最も前記液体受容体内の底面側に位置する最底液体吸収層が前記吸引口を覆うとともに前記空気室と隣接しており、前記最底液体吸収層における前記吸引口に臨む面と前記空気室に臨む面との距離が、前記最底液体吸収層における前記吸引口に臨む面と前記液体噴射ヘッド側の面との距離よりも短くなっている。
この発明によれば、最底液体吸収層において、吸引口に臨む面と空気室に臨む面との距離が、吸引口に臨む面と液体噴射ヘッド側の面との距離よりも短くなっている。このため、吸引口から液体受容体内に空気が送出された場合、この送出された空気は、最底液体吸収層における液体噴射ヘッド側の面上に殆ど流れず、その大半が空気室に流れ込むので、液体の泡が空気室で発生するようになる。すなわち、液体吸収材が何層の液体吸収層からなっていても、吸引口から液体受容体内に送出された空気は、その大半が空気室に流れ込むようになる。したがって、液体吸収材における液体噴射ヘッドと対向する面上で液体の泡が発生することを効果的に抑制することが可能となる。
本発明の液体噴射装置は、前記空気室が、大気連通路を介して大気に連通されている。
この発明によれば、空気室に流入した空気を、大気連通路を介して速やかに大気中に放出することが可能となる。
本発明の液体噴射装置は、前記空気室内における前記液体受容体内の底面上に、前記各液体吸収層のうち前記最底液体吸収層よりも前記液体噴射ヘッド側に位置する他の液体吸収層を支持する支持部が設けられている。
この発明によれば、各液体吸収層のうち最底液体吸収層よりも液体噴射ヘッド側に位置する他の液体吸収層を安定して支持することが可能となる。
本発明の液体噴射装置は、前記支持部が、液体受容体内の底面と接触する部分が前記最底液体吸収層に向かって延びる液体誘導部を構成している。
この発明によれば、空気室に溜まった液体が、液体誘導部を介して、その毛細管力により最底液体吸収層に向かって好適に導かれるようになる。
以下、本発明を液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1を基準とした場合の「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」と一致するものとする。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、略矩形箱状をなすフレーム12を備えている。フレーム12内の下部には、その長手方向である左右方向に沿ってプラテン13が延設されている。プラテン13上には、フレーム12の背面下部に設けられた紙送りモータ14の駆動に基づき、図示しない紙送り機構によりターゲットとしての記録用紙Pが後方側から給送されるようになっている。
また、フレーム12内におけるプラテン13の上方には、該プラテン13の長手方向に沿ってガイド軸15が架設されている。ガイド軸15には、キャリッジ16が、該ガイド軸15の軸線方向(左右方向)に沿って往復移動可能に支持されている。すなわち、キャリッジ16は左右方向に貫通形成された支持孔16aにガイド軸15が挿通されることにより、このガイド軸15の長手方向に沿って往復移動自在に支持されている。
また、フレーム12の後壁内面におけるガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリ17a及び従動プーリ17bが回転自在に支持されている。駆動プーリ17aにはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモータ18の出力軸が連結されるとともに、これら一対のプーリ17a,17b間には、キャリッジ16に連結された無端状のタイミングベルト17が掛装されている。従って、キャリッジ16は、ガイド軸15にガイドされながら、キャリッジモータ18の駆動力により無端状のタイミングベルト17を介して左右方向に移動可能となっている。
キャリッジ16の下面側には液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド19が設けられるとともに、キャリッジ16上には記録ヘッド19に対して液体としてのインクを供給するためのインクカートリッジ20が着脱可能に搭載されている。そして、インクカートリッジ20内のインクは、記録ヘッド19に備えられた図示しない圧電素子の駆動により、インクカートリッジ20から記録ヘッド19へと供給され、該記録ヘッド19のノズル形成面19a(図2参照)に形成された複数のノズル21(図2参照)からプラテン13上に給送された記録用紙Pに噴射されて印刷が行われるようになっている。
なお、フレーム12内の右端部に位置する記録用紙Pと対応しないホームポジション領域(非印刷領域)には、非印刷時に記録ヘッド19のクリーニング等のメンテナンスを行うためのメンテナンス機構23が設けられている。
次に、メンテナンス機構23について詳述する。
図2に示すように、メンテナンス機構23は、有底四角箱状をなす液体受容体としてのキャップ24と、該キャップ24を昇降させるための図示しない昇降装置とを備えている。そして、このメンテナンス機構23は、キャリッジ16をホームポジション領域に移動させた状態で、キャップ24を昇降装置により上昇させることで、記録ヘッド19のノズル形成面19a(各ノズル21)をキャップ24により封止するようになっている。
なお、キャップ24内は左右2室に等分区画されており、この2室内の構成は全く同一になっているため、以下のキャップ24内の構成においては、左室側についてのみ説明する。
キャップ24の底壁における左右方向の中央部で前寄りの位置からは第1突部25が下方に向かって突設されており、該第1突部25内にはキャップ24内からインクを排出するための排出路25aが上下方向に貫通形成されている。この場合、排出路25aの上端はキャップ24内の底面24aに開口しており、該開口がキャップ24内を吸引するための吸引口25bとされている。
第1突部25には、可撓性材料よりなる排出チューブ26の基端側(上流側)が接続されるとともに、該排出チューブ26の先端側(下流側)は、直方体状をなす廃インクタンク27内に挿入されている。また、キャップ24と廃インクタンク27との間における排出チューブ26の中間部には、キャップ24側から廃インクタンク27側へ向かってキャップ24内を吸引するための吸引手段としてのチューブポンプ28が配設されている。
そして、記録ヘッド19のノズル形成面19a(各ノズル21)をキャップ24により封止した状態でチューブポンプ28を駆動することで、各ノズル21から増粘したインクが気泡等とともに吸引され、キャップ24及び排出チューブ26を介して廃インクタンク27内に排出される、いわゆるクリーニングが行われるようになっている。なお、廃インクタンク27内には、該廃インクタンク27内に排出されたインクを吸収保持する廃インク吸収材29が収容されている。
次に、チューブポンプ28について詳述する。
図2に示すように、チューブポンプ28は、フレーム12(図1参照)に固定された円筒状のケース30を有しており、該ケース30内には平面視で円形状をなすポンプホイル31がケース30の軸心に設けられたホイル軸32を中心に回動可能に収容されている。そして、このケース30内に、排出チューブ26の中間部26aがケース30の内周壁30aに沿うようにして収容されている。
ポンプホイル31には、一対の外側に膨らむ円弧状をなすローラ案内溝33,34がホイル軸32を挟んで対向するように形成されている。両ローラ案内溝33,34は、一端がポンプホイル31の外周側に位置しており、他端がポンプホイル31の内周側に位置している。すなわち、両ローラ案内溝33,34は、それらの一端から他端に向かうほど、徐々にポンプホイル31の外周部から遠ざかるように延びている。両ローラ案内溝33,34内には、押圧手段としての一対のローラ35,36が、それぞれ回動軸35a,36aを介して挿通支持されている。なお、両回動軸35a,36aは、それぞれ両ローラ案内溝33,34内を摺動自在になっている。
そして、ポンプホイル31を、正方向(図2の矢印方向)に回動させると、両ローラ35,36が両ローラ案内溝33,34の一端側(ポンプホイル31の外周側)に移動し、排出チューブ26の中間部26aを上流側から下流側へ順次押し潰しながら(押圧しながら)回動するようになっている。この回動により、チューブポンプ28よりも上流側の排出チューブ26の内部が負圧となる。そして、キャップ24内は、ポンプホイル31の正方向への回動動作により、チューブポンプ28よりも上流側の排出チューブ26の内部が負圧となることで、廃インクタンク27側へ吸引されるようになっている。
一方、ポンプホイル31を逆方向(図2の矢印方向と反対方向)に回動させると、両ローラ35,36が両ローラ案内溝33,34の他端側(ポンプホイル31の内周側)に移動するようになっている。この移動により、両ローラ35,36がそれぞれ排出チューブ26の中間部26aに軽く接した状態となり、チューブポンプ28よりも上流側の排出チューブ26の内部の負圧状態が解消されるようになっている。
次に、キャップ24について詳述する。
図2及び図3に示すように、キャップ24には、該キャップ24の内側面及び上端部を覆うように四角枠状のゴム製のシール部材40が設けられている。また、キャップ24の底壁における左右方向の中央部で後寄りの位置からは第2突部41が下方に向かって突設されており、該第2突部41内にはキャップ24内を大気に開放するための大気開放路41aが上下方向に貫通形成されている。
第2突部41の先端には大気開放弁42が設けられており、大気開放弁42が開弁された場合には大気開放路41aと大気とが連通状態とされ、大気開放弁42が閉弁された場合には大気開放路41aと大気とが非連通状態とされるようになっている。なお、キャップ24内の底面24a上における第2突部41と対応する位置には、内部が大気開放路41aと連通する円筒状の大気開放管43が立設されており、該大気開放管43の上端は開口している。
キャップ24内の底面24a上において、左右方向の中央部には、前後方向に互いに間隔を置いて並ぶように、3本の円柱状の位置決め部材が立設されている。この3本の位置決め部材は、後端部、中央部、前端部にそれぞれ配置され、後端部側から順に第1位置決め部材44、第2位置決め部材45、第3位置決め部材46とされている。この場合、第1位置決め部材44と第2位置決め部材45との間隔は第2位置決め部材45と第3位置決め部材46との間隔よりも広くなっており、第1位置決め部材44は大気開放管43の右側に隣接している。
キャップ24内の底面24a上における前端部には、液体吸収材を構成する液体吸収層のうちの最も下側に位置する最底液体吸収層としての第1インク吸収材47が配置されている。第1インク吸収材47は、多孔質部材よりなり、左右方向に延びる長四角板状をなしている。第1インク吸収材47の左右両側面は、キャップ24内の左右両側面とそれぞれ接している。第1インク吸収材47の前側面はキャップ24内の前側面と接しているとともに、第1インク吸収材47の後側面は第2位置決め部材45と第3位置決め部材46とのほぼ中間位置まで達している。
第1インク吸収材47の中心部には、該第1インク吸収材47を上下に貫通する挿通孔47aが形成されており、該挿通孔47aに第3位置決め部材46が挿通されている。この場合、第1インク吸収材47は、吸引口25bを覆うように、その下面がキャップ24内の底面24a上に密着している。したがって、第1インク吸収材47の下面において吸引口25bを覆っている部分が吸引口25bに臨む面47bとされるとともに、第1インク吸収材47の上面47cが記録ヘッド19側の面とされている。したがって、本実施形態では、第1インク吸収材47の下面における吸引口25bに臨む面47bと吸引口25bとがほぼ同じ位置にある。
また、図3及び図4に示すように、キャップ24内の底面24a上には、第1位置決め部材44から第2位置決め部材45にかけて延びる略長四角板状をなす合成樹脂製の支持部としての支持部材48が配置されている。支持部材48の前端部及び後端部には、該支持部材48を上下に貫通する挿通孔48a及び挿通孔48bがそれぞれ設けられており、挿通孔48aに第2位置決め部材45が挿通されるとともに、第1位置決め部材44及び大気開放管43が挿通孔48bに挿通されている。この場合、支持部材48の前側面は第1インク吸収材47の後側面47dと僅かな隙間を置いて対向しているとともに、支持部材48の後側面はキャップ24内の後側面と僅かな隙間を置いて対向している。
そして、支持部材48におけるキャップ24内の底面24aと接触する部分のうち、支持部材48の左側面とキャップ24内の底面24aとが直角に交わって形成されるコーナ部48cは、キャップ24内において後端部から第1インク吸収材47に向かって延びる液体誘導部を構成している。なお、支持部材48の上面の高さは、第1インク吸収材47の上面47cの高さよりも僅かに高くなっている。
キャップ24内における支持部材48の上面上には、ステンレス製の略四角枠状の補助板49が配置されている。この場合、補助板49における第1位置決め部材44及び大気開放管43と対応する位置には挿通孔49aが形成されるとともに、補助板49における第2位置決め部材45と対応する位置には挿通孔49bが形成されている。そして、挿通孔49aには第1位置決め部材44及び大気開放管43が挿通されるとともに、挿通孔49bには第2位置決め部材45が挿通されている。
キャップ24内における補助板49の上面上には、液体吸収材を構成する液体吸収層としての第2インク吸収材50が配置されている。すなわち、キャップ24内において、第2インク吸収材50は、支持部材48により補助板49を介して支持されるとともに、吸引口25bに対して相対的に第1インク吸収材47よりも遠い位置に配置されている。第2インク吸収材50は、その細孔が第1インク吸収材47の細孔よりも大きい(粗い)多孔質部材よりなり、ほぼキャップ24内全体を覆う四角板状をなしている。
この場合、第2インク吸収材50において、第1位置決め部材44及び大気開放管43と対応する位置には挿通孔50aが形成され、第2位置決め部材45と対応する位置には挿通孔50bが形成され、第3位置決め部材46と対応する位置には挿通孔50cが形成されている。そして、挿通孔50aには第1位置決め部材44及び大気開放管43が挿通され、挿通孔50bには第2位置決め部材45が挿通され、挿通孔50cには第3位置決め部材46が挿通されている。
そして、図2に示すように、キャップ24内における第2インク吸収材50の下側かつ第1インク吸収材47の後側の空間は、第2インク吸収材50によってキャップ24の外部と区画された空気室51とされている。したがって、第1インク吸収材47の後側面47dは液体吸収材(最底液体吸収層)における空気室51に臨む面を構成するとともに、支持部材48は空気室51内に位置している。また、第2インク吸収材50の後面とキャップ24内の後面との間には、僅かな隙間53が形成されており、該隙間53が空気室51と大気(キャップ24の外部)とを連通する大気連通路を構成している。
図2及び図3に示すように、キャップ24内における第2インク吸収材50の上面50d上には、ステンレス製の略四角枠状の固定板52が配置されている。この固定板52は、第2インク吸収材50の浮き上がりを抑制するためのものであり、第1位置決め部材44、第2位置決め部材45、及び第3位置決め部材46の先端(上端)に熱カシメによって固定されている。固定板52の上面の高さはキャップ24のシール部材40の上端面よりも低くなっており、キャップ24により記録ヘッド19のノズル形成面19a(各ノズル21)を封止した状態では、固定板52の上面と記録ヘッド19のノズル形成面19aとの間に僅かな隙間が形成されるようになっている。なお、第2インク吸収材50の上面50dは、記録ヘッド19(ノズル形成面19a)に対向する面となっている。
また、第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50がインクを吸収している状態において、第1インク吸収材47の下面における吸引口25bに臨む面47bから第1インク吸収材47の後側面47d(空気室51に臨む面)までを空気が透過する際の抵抗力となるインクの毛細管力は、吸引口25bに臨む面47bから第2インク吸収材50の上面50d(記録ヘッド19に対向する面)までを空気が透過する際の抵抗力となるインクの毛細管力よりも小さくなっている。この場合の毛細管力は、第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50を空気が透過する距離、第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50の細孔の粗さ(大きさ)、インクの表面張力、第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50のインク吸収力(インク保持力)などによって決まる。
さらに、第1インク吸収材47の下面における吸引口25bに臨む面47bと第1インク吸収材47の後側面47d(空気室51に臨む面)との距離は、吸引口25bに臨む面47bと第1インク吸収材47の上面47c(第1インク吸収材47における記録ヘッド19側の面)との距離よりも短くなっている。すなわち、第1インク吸収材47の下面における吸引口25bに臨む面47bと第1インク吸収材47の後側面47d(空気室51に臨む面)との距離は、吸引口25bに臨む面47bと第2インク吸収材50の上面50d(記録ヘッド19に対向する面)との距離よりも短くなっている。
次に、メンテナンス機構23の作用について説明する。
さて、記録ヘッド19のクリーニングを行う場合には、まずキャリッジ16をホームポジション領域に移動させた状態でキャップ24を上昇させることで、記録ヘッド19のノズル形成面19a(各ノズル21)をキャップ24により封止する。そして、チューブポンプ28を駆動することで、ポンプホイル31を、正方向(図2の矢印方向)に回動させると、両ローラ35,36が排出チューブ26の中間部26aを上流側から下流側へ順次押し潰しながら回動し、チューブポンプ28よりも上流側の排出チューブ26の内部が負圧となる。この負圧により、キャップ24内が吸引口25bから吸引されて、記録ヘッド19の各ノズル21内の増粘したインクがキャップ24内、排出チューブ26内を介して廃インクタンク27内へ排出される。
記録ヘッド19からのインクの吸引が終了した後、大気開放弁42を開弁し、さらにポンプホイル31を正方向に回動させることにより、キャップ24内のインクを排出させる空吸引を行う。このとき、まず毛細管力を持たない空気室51内のインクが第1インク吸収材47を介して吸引口25bから排出され、次に、第1インク吸収材47に吸収保持されているインクが、大気開放路41aからの空気とともに吸引口25bから排出される。
そして、第1インク吸収材47に吸収保持されていたインクが減少すると、第2インク吸収材50に含まれるインクが毛細管力により第1インク吸収材47側に浸透して第1インク吸収材47によって吸収されるため、可及的に第2インク吸収材50中のインクが第1インク吸収材47を介して吸引口25bから排出される。
ここで、第2インク吸収材50に含まれるインクが円滑に第1インク吸収材47に浸透するようにするためには、第1インク吸収材47の毛細管力が第2インク吸収材50の毛細管力よりも強いことが望ましい。このようにすれば、キャップ24内における空間体積の多くを占める空気室51のインクが第1インク吸収材47を介して吸引口25bから効果的に排出されるようになるため、空吸引が終わった後のキャップ24内のインク残量を低減することが可能となる。
そして、記録ヘッド19のクリーニングの終了後、ポンプホイル31を逆方向(図2の矢印方向と反対方向)に回動させることで、両ローラ35,36を両ローラ案内溝33,34の他端側(ポンプホイル31の内周側)に移動させてチューブポンプ28よりも上流側の排出チューブ26の内部の負圧状態を解消させる。このとき、ポンプホイル31の逆方向(図2の矢印方向と反対方向)への回動により、僅かではあるが、両ローラ35,36が排出チューブ26の中間部26aを下流側から上流側へ順次押し潰しながら回動する。
この回動により、排出チューブ26内の空気が吸引口25bからキャップ24内へ送出される場合がある。このような場合、吸引口25bからキャップ24内へ送出された空気は、通常、第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50を透過して該第2インク吸収材50の上面50dから外部に放出される。このときの空気の流れにより、第2インク吸収材50の上面50d上に第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50に吸収されていたインクの泡が発生するため、この泡が記録ヘッド19のノズル形成面19aをキャップ24により封止した際に、該ノズル形成面19aに付着して、インクの噴射不良を招くおそれがある。
この点、本実施形態では、吸引口25bからキャップ24内へ送出された空気は、第2インク吸収材50の上面50dまで流れるときよりも抵抗力(毛細管力)が小さい空気室51内にそのほとんどが流れ込む。すなわち、吸引口25bからキャップ24内へ送出された空気は、第2インク吸収材50の上面50dまでよりも距離の短い空気室51内にそのほとんどが流れ込む。したがって、第2インク吸収材50の上面50d上にインクの泡が発生し難くなる。
そして、吸引口25bからキャップ24内へ送出された空気のほとんどが空気室51内に流れ込むことで、インクの泡は、第2インク吸収材50の上面50d上に発生することなく、空気室51内に発生する。また、空気室51内にインクの泡が充満した状態で、さらに空気室51内に過剰に空気が流れ込んだとしても、過剰な空気は第2インク吸収材50の後面とキャップ24内の後面との間の僅かな隙間53から外部へ放出される。
このように、キャップ24内において、空気が吸引口25bから第2インク吸収材50の上面50dまで流れるときの抵抗力よりも、空気が吸引口25bから空気室51まで流れるときの抵抗力が小さくなる位置に空気室51を設けることで、吸引口25bからキャップ24内へ送出された空気のほとんどが、空気室51内に流れ込むようになる。
換言すれば、キャップ24内において、吸引口25bからの距離が第2インク吸収材50の上面50dよりも短い位置に空気室51を設けることで、吸引口25bからキャップ24内へ送出された空気のほとんどが、空気室51内に流れ込むようになる。
したがって、吸引口25bからキャップ24内へ送出された空気は、ほとんど第2インク吸収材50の上面50dへ流れなくなるので、第2インク吸収材50の上面50d上でのインクの泡の発生が効果的に抑制される。
このような、第2インク吸収材50の上面50d上でのインクの泡の発生が効果的に抑制されるという作用効果は、キャップ24内へのフラッシングによって該キャップ24内に溜まったインクを排出するための空吸引を行う場合においても、記録ヘッド19のクリーニングを行う場合と同様に得られる。
また、キャップ24内のインクは、通常、インク吸収材が存在しない空気室51に溜まることはないが、インクジェット式プリンタ11が、その後方側が低くなるように傾いた場合、キャップ24内のインクが空気室51内における後端部(第1インク吸収材47及び吸引口25bと反対側の端部)に溜まることがある。このような場合、通常、空気室51内に溜まったインクは、吸引口25bから吸引してもなかなか排出されない。
この点、本実施形態によれば、空気室51内におけるキャップ24内の底面24a上に、支持部材48の左側面とキャップ24内の底面24aとでコーナ部48cが形成され、該コーナ部48cが空気室51内における後端部から第1インク吸収材47に向かって延びている。このため、吸引口25bからキャップ24内を吸引した場合、空気室51内における後端部に溜まったインクは、その毛細管力によってコーナ部48cを伝って第1インク吸収材47に吸収されて吸引口25bから排出チューブ26内を介して廃インクタンク27内へ排出される。この場合、コーナ部48cにより空気室51内における後端部に溜まったインクの毛細管力が発揮される。
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50がインクを吸収した状態において、該第1インク吸収材47における吸引口25bに臨む面47bから後側面47d(空気室51に臨む面)までを空気が透過する際の抵抗力となる毛細管力が、第1インク吸収材47における吸引口25bに臨む面47bから第2インク吸収材50の上面50d(記録ヘッド19に対向する面)までを空気が透過する際の抵抗力となる毛細管力よりも小さくなっている。このため、吸引口25bからキャップ24内に空気が送出された場合、この空気を第2インク吸収材50の上面50d上に殆ど流すことなく、その大半を空気室51に流すようにすることができる。このため、この空気によって発生する泡を空気室51内に滞留させることができる、すなわち、この空気による泡を空気室51内で発生させることができるので、第2インク吸収材50の上面50d上にインクの泡が発生することを抑制することができる。したがって、第2インク吸収材50の上面50d上に発生した泡が記録ヘッド19のノズル形成面19aに付着することに起因するインクの噴射不良を抑制することができる。
(2)液体吸収材がキャップ24内に積層された第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50からなっているため、インクジェット式プリンタ11の仕様に応じて第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50の材質や細孔の大きさを個別に変更することができる。
(3)キャップ24内における第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50のうち、吸引口25bに対して相対的に近い位置に配置された第1インク吸収材47の細孔よりも、吸引口25bに対して相対的に遠い位置に配置された第2インク吸収材50の細孔の方が大きくなっている。このため、第1インク吸収材47の毛細管力が第2インク吸収材50の毛細管力よりも大きくなるので、第2インク吸収材に吸収されているインクが第1インク吸収材47側に浸透しやすくなる。すなわち、第1インク吸収材47によって第2インク吸収材50中のインクが円滑に吸収されるため、キャップ24内のインクを吸引口25b側に流れやすくすることができる。
(4)第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50がインクを吸収した状態において、該第1インク吸収材47における吸引口25bに臨む面47bと該第1インク吸収材47の後側面47d(空気室51に臨む面)との距離が、第1インク吸収材47における吸引口25bに臨む面47bと第2インク吸収材50の上面50d(記録ヘッド19に対向する面)との距離よりも短くなっている。このため、吸引口25bからキャップ24内に空気が送出された場合、この空気を第2インク吸収材50の上面50d上に殆ど流すことなく、その大半を空気室51に流すようにすることができる。このため、この空気によって発生する泡を空気室51内に滞留させることができる、すなわち、この空気による泡を空気室51内で発生させることができるので、第2インク吸収材50の上面50d上にインクの泡が発生することを抑制することができる。したがって、第2インク吸収材50の上面50d上に発生した泡が記録ヘッド19のノズル形成面19aに付着することに起因するインクの噴射不良を抑制することができる。
(5)キャップ24内において、第1インク吸収材47が吸引口25bに密着するとともに空気室51と隣接しており、該第1インク吸収材47における吸引口25bに臨む面47bと該第1インク吸収材47の後側面47d(空気室51に臨む面)との距離が、該第1インク吸収材47における吸引口25bに臨む面47bと該第1インク吸収材47の上面47c(記録ヘッド19側の面)との距離よりも短くなっている。このため、吸引口25bからキャップ24内に送出された空気は、第1インク吸収材47の上面47c上に殆ど流れることなく、その大半が空気室51に流れ込むようになる。すなわち、第2インク吸収材50の形態や性質などにかかわらず、吸引口25bからキャップ24内に送出された空気は、その大半が空気室51に流れ込むようになる。したがって、吸引口25bからキャップ24内に送出された空気によるインクの泡のほとんどを、空気室51内で発生させることができる。この結果、第2インク吸収材50の形態や性質などにかかわらず、第2インク吸収材50の上面50d上にインクの泡が発生することを効果的に抑制することができる。
(6)キャップ24内の空気室51は、第2インク吸収材50の後面とキャップ24内の後面との間に形成された隙間53を介して大気に連通されているため、空気室51に空気が過剰に流入しても、該過剰に流入した分の空気を、該隙間53を介して速やかに大気中に放出することができる。
(7)空気室51内におけるキャップ24内の底面24a上には、第2インク吸収材50を支持するための支持部材48が設けられているため、該第2インク吸収材50をキャップ24内において安定して支持することができる。
(8)空気室51内におけるキャップ24内の底面24a上には、支持部材48の左側面とキャップ24内の底面24aとでコーナ部48cが形成され、該コーナ部48cが空気室51内における後端部から第1インク吸収材47に向かって延びている。このため、インクジェット式プリンタ11が傾いて空気室51内における後端部にインクが溜まったとしても、コーナ部48cにより該インクの毛細管力が発揮されるため、該毛細管力により該インクを、コーナ部48cを介して第1インク吸収材47に導くことができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は上記の効果を有する範囲内において以下のように変更してもよい。
・図5に示すように、第1インク吸収材47に下面における吸引口25bと対応する位置に凹部47eを設けるようにしてもよい。この場合、凹部47eの全ての内面が、第1インク吸収材47における吸引口25bに臨む面47bとなる。
・図6に示すように、第1突部25は、キャップ24の側壁(図6では前壁)における下端部に、側方(図6では前方)に向かって突出するように設けてもよい。
・図7に示すように、キャップ24内において、第1インク吸収材47の下側に液体吸収材を構成する液体吸収層(最底液体吸収層)としての第3インク吸収材60を積層配置してもよい。この第3インク吸収材60は、第2インク吸収材50と同じ多孔質部材よりなり、ほぼキャップ24内の底面24a全体を覆う四角板状をなしている。そして、第3インク吸収材60は、吸引口25bを覆うように、その下面がキャップ24内の底面24a上に密着している。したがって、この場合、第3インク吸収材60の下面において吸引口25bを覆っている部分が吸引口25bに臨む面60aとなる。
・キャップ24内に積層配置される液体吸収材としての多孔質部材よりなるインク吸収材は何層に形成してもよいし、該各インク吸収材の細孔の粗さもそれぞれ任意に設定してもよい。さらに、各インク吸収材は、一体に形成してもよい。
・図8に示すように、第1インク吸収材47は、キャップ24内の底面24a上における前後方向の中央部に配置してもよい。この場合、第1インク吸収材47の前後両側に空気室51が形成され、該両空気室51内にそれぞれ支持部材48が配置される。この場合、第1インク吸収材47の前側面47fも空気室51に臨む面とされる。
・支持部材48は、キャップ24内の底面24aとで第1インク吸収材47に向かって延びるコーナ部48cが形成される面を有していれば、その形状を薄板状や棒状などの形状に変更してもよい。
・支持部材48及び補助板49のうち少なくとも一方を省略してもよい。なお、支持部材48を省略する場合には、第1位置決め部材44に第2インク吸収材50を支持するための突起などを設ける必要がある。
・大気連通路としての隙間53を省略してもよい。
・隙間53の代わりに、空気室51と対応する第2インク吸収材50に貫通孔を設けて該貫通孔を大気連通路としてもよいし、あるいは、空気室51と対応するキャップ24の側壁に貫通孔を設けて該貫通孔を大気連通路としてもよい。
・第1インク吸収材47と第2インク吸収材50とを一体に形成してもよい。
・第1インク吸収材47の細孔の粗さを第2インク吸収材50の細孔の粗さよりも粗くしてもよいし、あるいは第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50の細孔の粗さを同じにしてもよい。
・第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50の材質を互いに異なるようにすることで、これら第1インク吸収材47及び第2インク吸収材50間のインク吸収力(毛細管力)に差を持たせるようにしてもよい。
・液体受容体は、キャップ24とは別にフラッシングを行うためだけに設けた所謂フラッシングボックスであってもよい。
・上記実施形態においては、液体噴射装置として、インクを噴射するインクジェット式プリンタ(ファクス、コピア等を含む印刷装置)11について説明したが、他の液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。
本実施形態のインクジェット式プリンタの斜視図。 同プリンタのメンテナンス機構の概略断面図。 同プリンタのキャップの分解斜視図。 同プリンタのキャップ内に支持部材と第1インク吸収材とを配置したときの斜視図。 変更例のキャップの断面図。 変更例のキャップの断面図。 変更例のキャップの断面図。 変更例のキャップの断面図。
符号の説明
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ、19…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、24…液体受容体としてのキャップ、24a…液体受容体としてのキャップ内の底面、25b…吸引口、47…液体吸収材を構成する液体吸収層のうちの最も下側に位置する最底液体吸収層としての第1インク吸収材、47b…第1インク吸収材47における吸引口25bに臨む面、47c…第1インク吸収材47の上面(記録ヘッド19側の面)、47d…第1インク吸収材47における後側面(空気室51に臨む面)、48…支持部としての支持部材、48c…液体誘導部としてのコーナ部、50…液体吸収材を構成する液体吸収層としての第2インク吸収材、50d…第2インク吸収材の上面(液体吸収材における記録ヘッド19に対向する面)、51…空気室、53…大気連通路としての隙間。

Claims (8)

  1. 液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドから噴射された液体を受容する有底箱状の液体受容体と、
    該液体受容体内に配置されて前記液体を吸収する多孔質の液体吸収材と
    を備え、
    前記液体受容体には、該液体受容体内を吸引するための吸引口が形成されるとともに、その液体受容体内には前記液体吸収材の配置により外部と区画される空気室が形成され、
    前記液体吸収材は、前記吸引口を覆うように前記液体受容体内に配置されるとともに、前記液体を吸収した状態において、該液体吸収材における前記吸引口に臨む面から前記空気室に臨む面までを空気が透過する際の抵抗力となる毛細管力が、前記液体吸収材における前記吸引口に臨む面から前記液体噴射ヘッドに対向する面までを空気が透過する際の抵抗力となる毛細管力よりも小さくなっていることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記液体吸収材は、前記液体受容体内に積層される複数の液体吸収層からなることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記各液体吸収層において、前記吸引口に対して相対的に近い位置に配置された液体吸収層の細孔よりも、前記吸引口に対して相対的に遠い位置に配置された液体吸収層の細孔の方が大きいことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドから噴射された液体を受容する有底箱状の液体受容体と、
    前記液体受容体内に配置されて前記液体を吸収する多孔質の液体吸収材と
    を備え、
    前記液体受容体には、該液体受容体内を吸引するための吸引口が形成されるとともに、その液体受容体内には前記液体吸収材の配置により外部と区画される空気室が形成され、
    前記液体吸収材は、前記吸引口を覆うように前記液体受容体内に配置されるとともに、前記液体を吸収した状態において、該液体吸収材における前記吸引口に臨む面と前記空気室に臨む面との距離が、前記液体吸収材における前記吸引口に臨む面と前記液体噴射ヘッドに対向する面との距離よりも短くなっていることを特徴とする液体噴射装置。
  5. 前記液体吸収材は前記液体受容体内に積層される複数の液体吸収層からなり、該各液体吸収層のうち最も前記液体受容体内の底面側に位置する最底液体吸収層が前記吸引口を覆うとともに前記空気室と隣接しており、
    前記最底液体吸収層における前記吸引口に臨む面と前記空気室に臨む面との距離が、前記最底液体吸収層における前記吸引口に臨む面と前記液体噴射ヘッド側の面との距離よりも短くなっていることを特徴とする請求項4に記載の液体噴射装置。
  6. 前記空気室は、大気連通路を介して大気に連通されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の液体噴射装置。
  7. 前記空気室内における前記液体受容体内の底面上には、前記各液体吸収層のうち前記最底液体吸収層よりも前記液体噴射ヘッド側に位置する他の液体吸収層を支持する支持部が設けられていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の液体噴射装置。
  8. 前記支持部は、液体受容体内の底面と接触する部分が前記最底液体吸収層に向かって延びる液体誘導部を構成していることを特徴とする請求項7に記載の液体噴射装置。
JP2006294314A 2006-10-30 2006-10-30 液体噴射装置 Withdrawn JP2008110520A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006294314A JP2008110520A (ja) 2006-10-30 2006-10-30 液体噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006294314A JP2008110520A (ja) 2006-10-30 2006-10-30 液体噴射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008110520A true JP2008110520A (ja) 2008-05-15

Family

ID=39443324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006294314A Withdrawn JP2008110520A (ja) 2006-10-30 2006-10-30 液体噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008110520A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012016919A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Seiko Epson Corp 液体回収装置、液体噴射装置
US9375933B2 (en) 2014-03-17 2016-06-28 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus
CN109895513A (zh) * 2017-12-07 2019-06-18 精工爱普生株式会社 液体喷射装置以及盖
US10807370B2 (en) 2018-11-13 2020-10-20 Seiko Epson Corporation Cap and liquid ejecting apparatus

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07290723A (ja) * 1994-04-25 1995-11-07 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置
JPH10128988A (ja) * 1996-10-28 1998-05-19 Seiko Epson Corp インクジェット記録ヘッド用キャップ
JPH11157089A (ja) * 1997-11-25 1999-06-15 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置におけるキャップ装置
JP2001088313A (ja) * 1999-09-27 2001-04-03 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置
JP2006075998A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Seiko Epson Corp 液体噴射装置および液体噴射ヘッドの液体吸引装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07290723A (ja) * 1994-04-25 1995-11-07 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置
JPH10128988A (ja) * 1996-10-28 1998-05-19 Seiko Epson Corp インクジェット記録ヘッド用キャップ
JPH11157089A (ja) * 1997-11-25 1999-06-15 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置におけるキャップ装置
JP2001088313A (ja) * 1999-09-27 2001-04-03 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置
JP2006075998A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Seiko Epson Corp 液体噴射装置および液体噴射ヘッドの液体吸引装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012016919A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Seiko Epson Corp 液体回収装置、液体噴射装置
US9375933B2 (en) 2014-03-17 2016-06-28 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus
CN109895513A (zh) * 2017-12-07 2019-06-18 精工爱普生株式会社 液体喷射装置以及盖
US10618289B2 (en) 2017-12-07 2020-04-14 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus and cap
CN109895513B (zh) * 2017-12-07 2022-06-14 精工爱普生株式会社 液体喷射装置以及盖
US10807370B2 (en) 2018-11-13 2020-10-20 Seiko Epson Corporation Cap and liquid ejecting apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9278533B2 (en) Liquid ejecting apparatus
TWI288072B (en) Method for manufacturing liquid supply system, and liquid ejection apparatus
JP4215097B2 (ja) 廃液回収機構及び液体噴射装置
JP2010076413A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP5365170B2 (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP2010076412A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP2008110520A (ja) 液体噴射装置
JP2006248026A (ja) 廃インク処理装置、記録装置、廃液処理装置および液体噴射装置
JP4968361B2 (ja) 廃液回収方法、液体噴射装置及びカートリッジセット
JP2010076414A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP2011148221A (ja) インク収容容器及び画像形成装置
US10618304B2 (en) Liquid discharge device and liquid discharge apparatus
JP2010076415A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP4725681B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP5573437B2 (ja) 液体回収装置、液体噴射装置
JP4604602B2 (ja) 液体噴射装置及び液体噴射装置の吸引機構
JP2006297659A (ja) 液体噴射装置
JP2005246698A (ja) 液体噴射装置、液体噴射装置のフラッシング方法
JP2004291357A (ja) 液体噴射装置
JP2007320220A (ja) 液体噴射装置及びキャップ装置
JP4529570B2 (ja) 廃液回収方法、液体噴射装置及びカートリッジセット
US8038272B2 (en) Liquid-droplet jetting apparatus
JP2007090715A (ja) 液体噴射装置及びそのメンテナンスユニット
JP2022125677A (ja) 液体収容容器及び記録装置
JP2007168248A (ja) 液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110816

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111014

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20120124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20120326

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761