JP2007090715A - 液体噴射装置及びそのメンテナンスユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】液体を吸収する液体吸収材の交換作業を容易に行うことが可能な液体噴射装置及びそのメンテナンスユニットを提供する。
【解決手段】メンテナンスユニット22は、ノズルからインクを噴射する記録ヘッドを有するインクジェット式プリンタに備えられている。さらに、メンテナンスユニット22は、本体ケース23と、該本体ケース23内に配置されるとともに記録噴射ヘッドのノズル形成面を封止可能なキャップ32と、本体ケース23内に流入したインクを吸収する流入インク吸収材27とを備えている。本体ケース23には、流入インク吸収材27の通過を許容する開口部23aが設けられており、流入インク吸収材27は、本体ケース23内におけるキャップ32の前方側に配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばインクジェット式プリンタ等の液体噴射装置及びこれに備えられるメンテナンスユニットに関する。
液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンタ(以下、単に「プリンタ」と言う)は、キャリッジに搭載された記録ヘッド(液体噴射ヘッド)と、該記録ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンスユニットとを備えている(例えば、特許文献1)。この特許文献1のプリンタのメンテナンスユニットは、記録ヘッドのノズル形成面を封止するためのキャップと、該キャップ内を吸引する吸引ポンプとを備えている。そして、このプリンタは、記録ヘッドから、記録媒体にインク(液体)を噴射することで印刷を行っている。
この場合、記録ヘッドは、ノズル及び圧電素子を備えており、圧電素子の駆動によりノズル内にインクを充填し、ノズルの開口から該インクを噴射している。したがって、ノズルの開口からは、ノズル内のインク溶媒が蒸発しやすくなっており、インクの粘度が上昇してノズルが目詰まりしやすい。また、ノズル開口からインク内に大気が混入することにより、インク内に気泡が発生してドット抜け等の印刷不良が生じることもある。
このような不具合を解消するために、特許文献1に記載されたようなプリンタは、いわゆるフラッシングやクリーニングを適宜行うようになっている。フラッシングとは、印刷時(本吐出時)以外にノズルの目詰まりを防止する目的で、印刷とは関係のないフラッシング駆動信号を出力して圧電素子を駆動し、インクをキャップ内等に空吐出することである。また、クリーニングとは、キャップにてノズル形成面を封止した状態で、吸引ポンプを駆動して吸引することにより、ノズルから増粘したインクや気泡などを、キャップを介して排出することである。
また、特許文献1のプリンタでは、記録ヘッドのノズルから噴射されたインクが、その噴射時における記録媒体からの跳ね返り等によってノズル形成面に付着することがある。そして、このノズル形成面に付着したインクは、ノズルからのインク噴射方向のずれやノズルの目詰まりの原因となる。
そこで、特許文献1のプリンタのメンテナンスユニットには、記録ヘッドのノズル形成面を払拭して清掃するためのワイピング装置がさらに設けられている。このようなワイピング装置は、通常、エラストマ等よりなる板状のワイパ部材とクリーニング部材とを備えている。この場合、ワイパ部材は、撓みながらノズル形成面を摺動して該ノズル形成面に付着したインクを払拭して除去するようになっており、クリーニング部材は、ワイパ部材と相対移動することで、ワイパ部材に付着したインクを掻き取るようになっている。
特開2005−66852号公報
ところで、特許文献1に記載されたようなプリンタのメンテナンスユニットには、通常、クリーニング時にキャップ内から漏出したインクやフラッシングによって飛散したインク、あるいはクリーニング部材によってワイパ部材から掻き取られたインク等を吸収保持するためのインク吸収材(液体吸収材)が備えられている。
そして、このようなインク吸収材は、通常、特許文献1に記載されたようなプリンタのメンテナンスユニットでは、キャップの下側に配設されている。このため、このメンテナンスユニットのインク吸収材の交換作業を行う場合には、キャップが障害となり、該交換作業が困難になってしまうという問題があった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、液体を吸収する液体吸収材の交換作業を容易に行うことが可能な液体噴射装置及びそのメンテナンスユニットを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の液体噴射装置のメンテナンスユニットは、ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置に備えられ、本体ケースと、該本体ケース内に配置されるとともに前記液体噴射ヘッドのノズル形成面を封止可能なキャップと、前記本体ケース内に流入した前記液体を吸収する液体吸収材とを備えた液体噴射装置のメンテナンスユニットにおいて、前記本体ケースには、前記液体吸収材の通過を許容する開口部が設けられており、前記液体吸収材は、少なくともその一部が前記本体ケース内における前記キャップの側方位置であって且つ前記開口部と対応する位置に配置されている。
この発明によれば、本体ケースの開口部から液体吸収材を交換することで、キャップが障害となることなく、液体吸収材の交換作業を容易に行うことが可能となる。
本発明の液体噴射装置のメンテナンスユニットは、前記本体ケース内における前記キャップの下側に、前記本体ケース内に流入した前記液体を吸収するベース吸収材がさらに設けられており、該ベース吸収材は、前記液体吸収材に対して接触するように配置されている。
この発明によれば、ベース吸収材により、本体ケース内に流入した液体をより多く吸収することができるようになるとともに、該ベース吸収材に吸収された液体を液体吸収材に吸収させることが可能となる。
本発明の液体噴射装置のメンテナンスユニットは、前記ベース吸収材が、前記液体吸収材よりも毛羽立ちの少ない材質からなっている。
この発明によれば、ベース吸収材は、本体ケース内におけるキャップの下側に設けられているため、キャップよりも先にベース吸収材を本体ケース内に組み付ける必要がある。そして、キャップは、そのシール面に異物が付着すると、シール不良を引き起こすため、通常、クリーンルーム内で本体ケース内に組み付けられる。したがって、キャップが本体ケース内に組み付けられる際には、ベース吸収材が組み付けられた本体ケースをクリーンルーム内に持ち込むことになる。この点、本発明の場合は、ベース吸収材が、液体吸収材よりも毛羽立ちの少ない材質からなっているため、ベース吸収材の毛羽によってクリーンルーム内が汚染されるのを抑制することが可能となる。
本発明の液体噴射装置のメンテナンスユニットは、前記液体吸収材が、複数の分割片に分割された状態で前記本体ケース内に配置されている。
この発明によれば、1つの分割片単位で、本体ケース内に組み付ける液体吸収材の量を調節することが可能となる。
本発明の液体噴射装置は、ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、上記構成の液体噴射装置のメンテナンスユニットとを備えた。
この発明によれば、本体ケースの開口部から液体吸収材を交換することで、キャップが障害となることなく、液体吸収材の交換作業を容易に行うことが可能となる。
以下、本発明の液体噴射装置をインクジェット式プリンタに具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1を基準とした場合の「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」と一致するものとする。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、フレーム12を備えており、該フレーム12内には、プラテン13が架設されている。プラテン13上には、紙送りモータ14を有する紙送り機構によりターゲットとしての記録用紙Pが給送されるようになっている。また、フレーム12には、プラテン13の長手方向と平行に、棒状のガイド部材15が架設されている。
ガイド部材15には、キャリッジ16が、該ガイド部材15の軸線方向に往復移動可能に挿通支持されている。キャリッジ16は、フレーム12に設けられたタイミングベルト17を介してキャリッジモータ18に連結されている。そして、キャリッジ16は、キャリッジモータ18の駆動により、ガイド部材15に沿って往復移動されるようになっている。
キャリッジ16の下面には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド19が搭載されている。記録ヘッド19の下面はノズル形成面19aになっており、該ノズル形成面19aには複数(本実施形態では4つ)のノズル20が設けられている(図4参照)。キャリッジ16における記録ヘッド19の上側には、液体貯留手段としてのインクカートリッジ21が着脱可能に搭載されている。インクカートリッジ21内には、顔料を含む複数色(本実施形態では4色)の液体としてのインクがそれぞれ記録ヘッド19に供給可能に収容されている。
そして、記録ヘッド19に備えられた図示しない圧電素子の駆動により、インクカートリッジ21から記録ヘッド19へと各インクが供給され、該各インクが各ノズル20からプラテン13上に給送された記録用紙Pにそれぞれ噴射されて印刷が行われるようになっている。また、フレーム12内の右端部に位置する非印刷領域には、非印刷時に記録ヘッド19のクリーニング等のメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット22が設けられている。
次にメンテナンスユニット22の構成について詳述する。
図2及び図3に示すように、メンテナンスユニット22は、略有底四角箱状の本体ケース23を備えており、該本体ケース23の上端は、その全体が開口した開口部23aとされている。本体ケース23内には、キャッピング装置25と、該キャッピング装置25の左側に位置するワイピング装置26とが設けられている。さらに、本体ケース23内におけるキャッピング装置25の前方側、すなわち本体ケース23内における前端部には、該本体ケース23内に流入したインクを吸収する液体吸収材としての流入インク吸収材27が配置されている。この流入インク吸収材27には、後述するベース吸収材45よりも毛羽立ちが多く、比較的安価な材質(例えば、フェルト等)の吸収体が用いられる。
本体ケース23の後方側には、キャッピング装置25及びワイピング装置26を駆動する駆動装置28が、該本体ケース23と一体に形成されている。なお、駆動装置28の右側には、該駆動装置28により駆動されるチューブポンプ29が、該駆動装置28及び本体ケース23と一体に形成されている。駆動装置28は、正逆回転可能な駆動モータ30と、該駆動モータ30の駆動力をキャッピング装置25、ワイピング装置26、及びチューブポンプ29に伝達駆動する伝達機構31とを備えている。
キャッピング装置25は、有底四角箱状をなすキャップ32と、該キャップ32を収容する有底四角箱枠状のキャップホルダ33とを備えており、該キャップホルダ33には、左右一対の支持凸部33aが突設されている。本体ケース23内におけるキャップホルダ33を挟んで対向する位置には、左右一対の平板状のアーム34が配設されている。両アーム34には、前後方向に延びる長孔34aがそれぞれ貫通形成されているとともに、該両長孔34a内には、両支持凸部33aがそれぞれ摺動可能に挿入されている。
両アーム34の後端部間は、左右方向に延びるシャフト35により連結されているとともに、該シャフト35の上面中央部には、左側から見てL字状をなす柱状部材36が立設されている。シャフト35の両端は、本体ケース23の左右の側壁に、それぞれ回転可能に支持されている。
伝達機構31は、駆動モータ30の駆動力により、左右方向に延びる軸線を中心に回転駆動する円筒カム37を備えており、該円筒カム37の周面には、第1カム溝(図示略)が形成されている。この第1カム溝内には、柱状部材36が該第1カム溝内に沿って摺動可能に挿入されている。
また、本体ケース23の内底面とキャップホルダ33との間には、該キャップホルダ33を上方に付勢するコイルバネ38(図4参照)が配設されている。そして、柱状部材36が円筒カム37の回転駆動にともなって第1カム溝に沿って摺動すること、及びコイルバネ38の付勢力により両アーム34がシャフト35を中心に揺動されることで、キャップホルダ33を介してキャップ32が昇降されるようになっている。
そして、キャッピング装置25は、キャリッジ16を非印刷領域に移動させた場合に、キャップ32を上昇させることで、記録ヘッド19のノズル形成面19a(各ノズル20)をキャップ32により封止するようになっている(図5参照)。なお、キャップ32内には、該キャップ32内のインクを吸収保持して該キャップ32内の空間を保湿する保湿インク吸収材39が配置されている。
キャップ32の底壁には、該キャップ32の内外を連通する連通孔40が形成されている。この連通孔40には、排出チューブ41の一端が接続されており、該排出チューブ41の他端は、フレーム12内のプラテン13の下側に配設された廃インクタンク24内に挿入されている(図1参照)。なお、この排出チューブ41の中間部は、チューブポンプ29内に組み込まれている。
そして、記録ヘッド19のノズル形成面19a(各ノズル20)をキャップ32により封止した状態でチューブポンプ29を駆動することで、各ノズル20内の増粘したインクが気泡等とともに吸引され、キャップ32及び排出チューブ41を介して廃インクタンク24内に排出される、いわゆるヘッドクリーニングが行われるようになっている。
ワイピング装置26は、上下方向に延びる略四角平板状のワイパ部材42と、クランク状に屈曲した平板状のクリーニング部材43とを備えている。
図4及び図5に示すように、ワイパ部材42は、エラストマ等の可撓性材料からなっており、その上端における右端縁全体には、凸条42aが右方向に向かって突出形成されている。また、ワイパ部材42は、その下端部において板状の支持部材44に連結支持されている。支持部材44の右面後端部における下端部には、円柱状のピン(図示略)が右方向に向かって突設されている。
この支持部材44に設けられたピンは、円筒カム37の左面に形成された第2カム溝(図示略)内に該第2カム溝内に沿って摺動可能に挿入されており、該ピンが円筒カム37の回転駆動にともなって第2カム溝に沿って摺動することにより、支持部材44が昇降、すなわちワイパ部材42が昇降するようになっている。この場合、ワイパ部材42は、記録ヘッド19と接触可能な上方位置(図5に示す状態)と記録ヘッド19と接触不可能な下方位置(図4に示す状態)との間で昇降するようになっている。
クリーニング部材43は、ポリビニルアルコールを原料とする多孔質の吸収体よりなり、ワイパ部材42の右側に配置されている。クリーニング部材43は、左右方向に延びるとともにワイパ部材42の右側面42bに摺接する摺接部43aと、該摺接部43aの右端から垂下した連結部43bと、該連結部43bの下端から右方向へ延びるベース部43cとを備えている。
そして、ベース部43cは、その下面において、本体ケース23内の底面上におけるキャップ32の下側に敷設された平板状の液体吸収材としてのベース吸収材45の上面と面接触している。このベース吸収材45は、流入インク吸収材27よりも毛羽立ちが少なく比較的高価な材質からなっており、本実施形態においては、ポリビニルアルコールを原料とする多孔質の吸収体(アイオン株式会社製,商品名;ベルイーター)が用いられている。なお、ベース吸収材45は、本体ケース23内における前端部全体にわたって延びている。
また、本体ケース23内には、クリーニング部材43を覆うように密着して支持する支持金具46が設けられている。この支持金具46は、クリーニング部材43とほぼ同様のクランク状の板材からなっており、摺接部43aの上面の右側半分と、連結部43bの右面全体と、ベース部43cの上面全体とを覆っている。また、摺接部43aの左端面は、その全体がワイパ部材42の右側面42bに常に摺接しており、摺接部43aの上下方向の厚みは、ワイパ部材42の上下方向の高さよりも小さくなっている。さらに、ワイパ部材42の前後方向の幅とクリーニング部材43(摺接部43a)の幅とは、ほぼ同じになっている。
図2に示すように、流入インク吸収材27は、ブロック状をなす複数(本実施形態では2つ)の分割片27a,27bに分割されているとともに、両分割片27a,27bは、ほぼ同じ大きさになっている。そして、本体ケース23内における前端部において、ベース吸収材45の上面に両分割片27a,27bが接触するように積重されている。すなわち、ベース吸収材45の上面に分割片27aが積重され、該分割片27aの上面に分割片27bが積重されている。この場合、分割片27bの上面の高さは、本体ケース23の上端の高さよりも低くなっている。
次に、メンテナンスユニット22の作用について説明する。
さて、記録ヘッド19のヘッドクリーニングを行う場合には、図4に示すように、まずキャリッジ16を右方向に移動させて、該キャリッジ16をキャッピング装置25の真上で停止させる(図5に示す状態)。このとき、ワイパ部材42が下方位置にあるため、該ワイパ部材42と記録ヘッド19とが接触することなく、キャリッジ16が該ワイパ部材42の上方を越えて移動される。
引き続き、駆動モータ30を正回転させてキャップ32を上昇させ、記録ヘッド19のノズル形成面19a(各ノズル20)をキャップ32により封止した状態でチューブポンプ29を駆動することによりヘッドクリーニングを行う。このとき、駆動モータ30の正回転により、ワイパ部材42は、キャップ32が上昇するよりも先に、上方位置に移動される。
そして、ヘッドクリーニングが終了すると、駆動モータ30を逆回転させてキャップ32を下降させることにより、該キャップ32を記録ヘッド19のノズル形成面19aから離間させる。このとき、キャップ32のみが下降した時点で駆動モータ30の逆回転を止め、ワイパ部材42が上方位置にある状態を維持する。この状態で、キャリッジ16を左方向に移動させると、ワイパ部材42が左方向に湾曲するように撓みながら(弾性変形しながら)、記録ヘッド19のノズル形成面19a上を摺動する。
このとき、ワイパ部材42自身の弾性力により、特に該ワイパ部材42の凸条42aがノズル形成面19a上に押し付けられるため、該ノズル形成面19a上に付着したインクが該凸条42aにより掻き取られるように払拭される。このノズル形成面19a上から掻き取られたインクは、ワイパ部材42の右側面42bに付着する。そして、キャリッジ16をさらに左方向に移動させると、記録ヘッド19とワイパ部材42とが離間し、ワイパ部材42が、自身の弾性復元力により、撓んで湾曲した状態から元の直立状態に戻る。
これにより、ワイパ部材42の右側面42bに付着したインクは、重力により下方に流れ落ち、その一部がクリーニング部材43の摺接部43aに吸収される。この摺接部43aに吸収されたインクは、その量にもよるが、連結部43b及びベース部43cを伝ってベース吸収材45に吸収保持される。その後、駆動モータ30を再び逆回転させると、ワイパ部材42が下降して下方位置に移動される。
このとき、摺接部43aの左端面がワイパ部材42の右側面42b上を摺動するため、この摺動により、ワイパ部材42の右側面42b上に付着しているインクは、摺接部43aの左端面により掻き取られるように払拭されて清掃される。このように、ヘッドクリーニングを行うたびに、ワイパ部材42が上下に昇降されることで、クリーニング部材43により該ワイパ部材42の清掃が行われる。
また、印刷中等にフラッシングを行う場合には、図4に示すように、キャリッジ16を右方向に移動させて、該キャリッジ16をキャッピング装置25の真上で停止させた状態(図5に示す状態)にする。そして、キャップ32を上昇させて、該キャップ32を記録ヘッド19のノズル形成面19a(各ノズル20)に接触しない程度に近づけた状態で、各ノズル20からキャップ32内にインクを空吐出させる。
そして、上述したヘッドクリーニングやフラッシング等によって本体ケース23内にインクが飛び散った場合、あるいはクリーニング部材43がインクで飽和してインクを吸収保持しきれなくなった場合には、これらのインクは、ベース吸収材45に吸収保持される。さらに、ベース吸収材45に吸収保持されたインクは、分割片27a及び分割片27bに順次吸収保持される。
その後、分割片27a及び分割片27bがインクで飽和した場合には、本体ケース23の上端が開口部23aになっているとともに、分割片27a及び分割片27bがキャップ32の前方側に配置されているため、キャップ32が障害となることなく、該開口部23aからこれら分割片27a及び分割片27bを容易に交換することができる。
ここで、キャップ32は、そのシール面に異物が付着すると、シール不良を引き起こすため、通常、クリーンルーム内で本体ケース23内に組み付けられる。そして、本体ケース23の上端は開口部23aになっているため、メンテナンスユニット22を組み立てる際には、キャップ32よりも後に、該開口部23aから分割片27a及び分割片27bを本体ケース23内に組み付けることができる。
これにより、キャップ32が本体ケース23内に組み付けられる際に、ベース吸収材45に比べて毛羽立ちの多い材質からなる分割片27a及び分割片27bをクリーンルーム内に持ち込む必要がなくなる。したがって、分割片27a及び分割片27bの毛羽によるクリーンルームの汚染を抑制することができる。換言すれば、分割片27a及び分割片27bの材質をベース吸収材45の材質よりも安価なものにすることができ、メンテナンスユニット22のコストダウン、ひいてはインクジェット式プリンタ11のコストダウンを図ることができる。
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本体ケース23の上端は、その全体が開口した開口部23aとされており、流入インク吸収材27は、本体ケース23内におけるキャップ32の前方側に配置されている。このため、本体ケース23の開口部23aから流入インク吸収材27を交換することで、キャップ32が障害となることなく、流入インク吸収材27の交換作業を容易に行うことができる。
(2)本体ケース23内におけるキャップ32の下側に、該本体ケース23内に流入したインクを吸収するベース吸収材45が敷設されており、該ベース吸収材45は、流入インク吸収材27に対して接触している。このため、ベース吸収材45により、本体ケース23内に流入したインクをより多く吸収することができるとともに、該ベース吸収材45に吸収されたインクを、交換が容易にできる流入インク吸収材27に吸収させることができる。
(3)ベース吸収材45は、本体ケース23内におけるキャップ32の下側に設けられているため、該キャップ32よりも先にベース吸収材45を本体ケース23内に組み付ける必要がある。そして、キャップ32は、そのシール面に異物が付着すると、シール不良を引き起こすため、通常、クリーンルーム内で本体ケース23内に組み付けられる。したがって、キャップ32を本体ケース23内に組み付ける際には、ベース吸収材45が組み付けられた本体ケース23をクリーンルーム内に持ち込むことになる。この場合、ベース吸収材45が、毛羽立ちの多い材質からなっていると、クリーンルーム内を汚染する可能性がある。しかしながら、本実施形態の場合、ベース吸収材45は、流入インク吸収材27よりも毛羽立ちの少ない材質からなっているため、ベース吸収材45の毛羽によってクリーンルーム内が汚染されるのを抑制することができる。
(4)流入インク吸収材27は、2つの分割片27a,27bに分割されているため、1つの分割片単位で、本体ケース23内に組み付ける流入インク吸収材27の量を調節することができる。
(5)インクジェット式プリンタ11の型式によっては、そのフレーム12内における該フレームの前壁とメンテナンスユニット22との間が、デッドスペース(有効に使えない無駄な空間)になっている。しかしながら、このような場合、本体ケース23をデッドスペース側(前側)に大きくして、この大きくした部分に流入インク吸収材27を配置することで、デッドスペースを有効利用することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・流入インク吸収材27は、2つの分割片27a,27bに分割しなくてもよい。また、流入インク吸収材27は、3つ以上の分割片に分割してもよい。
・流入インク吸収材27は、縦方向に分割して、横方向に配列するようにしてもよい。
・ベース吸収材45は、省略してもよい。
・流入インク吸収材27は、キャップ32の側方であれば、キャップ32の左右の両側、あるいはキャップ32の後側に配置するようにしてもよい。
・上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンタ11として具体化したが、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造や、有機ELディスプレイ等の画素形成に利用される液体噴射装置であってもよい。
実施形態のインクジェット式プリンタの斜視図。 同プリンタのメンテナンスユニットの平面図。 同プリンタのメンテナンスユニットの斜視図。 同プリンタのメンテナンスユニットの作用を示す断面図。 同プリンタのメンテナンスユニットの作用を示す断面図。
符号の説明
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ、19…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、19a…ノズル形成面、20…ノズル、22…メンテナンスユニット、23…本体ケース、23a…開口部、27…液体吸収材としての流入インク吸収材、27a,27b…流入インク吸収材を構成する分割片、32…キャップ、45…液体吸収材としてのベース吸収材。

Claims (5)

  1. ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置に備えられ、本体ケースと、該本体ケース内に配置されるとともに前記液体噴射ヘッドのノズル形成面を封止可能なキャップと、前記本体ケース内に流入した前記液体を吸収する液体吸収材とを備えた液体噴射装置のメンテナンスユニットにおいて、
    前記本体ケースには、前記液体吸収材の通過を許容する開口部が設けられており、
    前記液体吸収材は、少なくともその一部が前記本体ケース内における前記キャップの側方位置であって且つ前記開口部と対応する位置に配置されていることを特徴とする液体噴射装置のメンテナンスユニット。
  2. 前記本体ケース内における前記キャップの下側には、前記本体ケース内に流入した前記液体を吸収するベース吸収材がさらに設けられており、該ベース吸収材は、前記液体吸収材に対して接触するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置のメンテナンスユニット。
  3. 前記ベース吸収材は、前記液体吸収材よりも毛羽立ちの少ない材質からなっていることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置のメンテナンスユニット。
  4. 前記液体吸収材は、複数の分割片に分割された状態で前記本体ケース内に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置のメンテナンスユニット。
  5. ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置のメンテナンスユニットとを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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