JP2011020730A - 締結部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】締結部材を大きくせずに緩み防止効果を発揮できる締結部材を提供する。
【解決手段】容器本体2と容器本体2に設けられる開口部6を塞ぐキャップ3をねじ結合することにより締結するものであって、容器本体2に設けられる突起状のねじ山4と、キャップ3に設けられるねじ溝5とが係合可能に構成され、ねじ結合が完了する際に突起状のねじ山4が到達するねじ溝5の端部には、開口部6のねじ結合の際の回転方向に沿って、ねじ溝5の線条方向と鈍角をなし突起状のねじ山4を軸方向に案内するねじ溝5の軸方向案内部12から屈曲するように延びる奥端部13を有し、ねじ山4は、ねじ結合が完了した後に、奥端部13に収容される。
【選択図】図1
【解決手段】容器本体2と容器本体2に設けられる開口部6を塞ぐキャップ3をねじ結合することにより締結するものであって、容器本体2に設けられる突起状のねじ山4と、キャップ3に設けられるねじ溝5とが係合可能に構成され、ねじ結合が完了する際に突起状のねじ山4が到達するねじ溝5の端部には、開口部6のねじ結合の際の回転方向に沿って、ねじ溝5の線条方向と鈍角をなし突起状のねじ山4を軸方向に案内するねじ溝5の軸方向案内部12から屈曲するように延びる奥端部13を有し、ねじ山4は、ねじ結合が完了した後に、奥端部13に収容される。
【選択図】図1
Description
本発明は、締結部材に関する。
容器本体とキャップを締結する締結部材である密封容器としては種々のものが知られている。また、密封容器の中でねじを利用するものとしては、液体、粉体等の固体、クリームまたはゲル等の半固体状のものを収納し、キャップを容器本体にねじ止めすることにより内部を密封する密封容器が知られている。そこで、このような容器を対象としてキャップの不用意な緩みを防止するための緩み止め構造が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている容器は、容器本体の口頸部の外面側に形成された雄ネジと螺合するように、キャップのスカート部の内面側に雌ネジが形成されている合成樹脂製キャップを有している。そして、口頸部の雄ネジよりも下方に環状のネックリングが形成されている。そのネックリングに対応して、キャップのスカート部の下端部分の内面側に、スカート部の円周方向で略等間隔に少なくとも3本以上の縦リブが形成されている。そして、キャップを口頸部に充分螺着させた状態で、キャップの縦リブが口頸部のネックリングに外方から当接するように構成されている。
特許文献1に記載されている容器は、緩み止めの実現のため、口頸部の雄ネジよりも下方に環状のネックリングを形成し、キャップのスカート部の下端部分の内面側に縦リブを形成している。このような構造は、緩み止めのためにキャップおよび口頸部の領域を特別に設ける必要があり、容器が大きくなってしまう。
そこで、本発明の目的は、締結部材を大きくせずに緩み防止効果を発揮できる締結部材を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の締結部材は、2つの部材をねじ結合することにより締結する締結部材において、一方の部材側に設けられるねじ山と、他方の部材側に設けられるねじ溝とが係合可能に構成され、ねじ結合が完了する際に突起状のねじ山が到達するねじ溝の端部には、一方の部材または他方の部材におけるねじ結合の際の回転方向に沿って、ねじ溝の線条方向と鈍角をなし突起状のねじ山を軸方向に案内するねじ溝の軸方向案内部から屈曲するように延びる奥端部を有し、ねじ山は、ねじ結合が完了した後に、奥端部に収容される。
ここで、一方の部材が容器本体であり、他方の部材が容器本体に設けられる開口部を塞ぐキャップであり、締結部材が容器本体とキャップを備える容器とすることができる。
また、ねじ溝の前記奥端部は、開口部の端面に近づくように軸方向案内部の奥側から回転方向に伸びていることが好ましい。
また、ねじ溝の軸方向案内部と奥端部との境界部には、突起状のねじ山が奥端部に収容される際に乗り越える突起部が設けられていることが好ましい。
また、ねじ山は、円柱形状、円錐台形状または半球形状であることが好ましい。
また、ねじ溝の入り口側の端部は、入り口先端側に向うに従って溝幅が広がるテーパー形状となっていることが好ましい。
本発明では、締結部材を大きくせずに緩み防止効果を発揮できる締結部材を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る密封容器について、図を参照しながら説明する。なお、この密封容器は、化粧品を収納する密封容器としているが、飲料用の容器(ペットボトル等)、食料品保存用の容器等のその他の密封容器にも適用できる。
(密封容器の構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る締結部材としての密封容器1の容器本体2とキャップ3を分解した状態の正面図である。図2は、容器本体2に設けられるねじ溝5の拡大図である。
図1は、本発明の実施の形態に係る締結部材としての密封容器1の容器本体2とキャップ3を分解した状態の正面図である。図2は、容器本体2に設けられるねじ溝5の拡大図である。
密封容器1は、ポリオレフィン系樹脂製の容器本体2と、容器本体2に設けられる開口部6を塞ぐポリオレフィン系樹脂製のキャップ3をねじ結合することにより締結するものである。キャップ3の内周に突起状のねじ山4が設けられている。そして、容器本体2の外周にねじ溝5が設けられている。ねじ山4とねじ溝5は、係合可能に構成されている。また、キャップ3には、ねじ山4が一体成形されている。ねじ溝5は、容器本体2の開口部6を囲む円筒状の外壁部7の外周に設けられている。なお、本実施の形態では、一般的にはねじ山、ねじ溝とは表現されない部材であっても、ねじ山、ねじ溝と同等の機能・作用を有し、ねじ係合に寄与するものをねじ山4、ねじ溝5と表現する。すなわち、本実施の形態では、ねじ山、ねじ溝の語は、通常よりも広義に用いている。
ねじ溝5は、ねじ山4が入る入り口となる入り口11と、ねじ山4を軸方向に案内する軸方向案内部12と、この軸方向案内部12から屈曲するように延びる奥端部13を有している。各入口11は、入り口11の先端に行くに従って溝幅が広がるテーパー形状となっている2つのテーパー部14を有している。軸方向案内部12は、入口1に入ってきたねじ山4を容器本体2の軸方向奥側に斜めに案内する溝である奥端部13は、ねじ山4とのねじ結合が完了する際にねじ山4が到達するねじ溝5の端部であって、キャップ3または容器本体2の開口部6の周方向(ねじ結合の際の回転方向)に沿って、ねじ溝5の線条方向と鈍角をなし、軸方向案内部12から屈曲するように延びる部分である。また、ねじ溝5の軸方向案内部12と奥端部13との境界部には、後述するようにねじ山4が奥端部13に収容される際に乗り越える突起部15が設けられている。この突起部15は、キャップ3と共に一体成形されている。なお、軸方向案内部12のリード角αは、60°とされている。
図3は、図1に示すキャップ3を容器本体2側から見た平面図である。図4は、図3のA−A断面図である。ねじ山4は、キャップ3の内周面から円柱状に突出している。そのねじ山4の径寸法はW1である。そして、ねじ山4は、キャップ3の内周面の周方向(ねじ結合の際の回転方向)に沿って等間隔に計18個形成されている。また、図1に示すねじ溝5は、容器本体2の開口部6の外周面の周方向に沿って等間隔に計18個形成されている。なお、キャップ3の内底面の全域には、発泡樹脂からなる円形状のパッキン17が配置されている。
図5は、図1のB−B断面図であり、ねじ溝5の軸方向案内部12の断面図を示している。軸方向案内部12は、断面が長方形の形状をしている。軸方向案内部12の幅寸法W2は、ねじ山4の径寸法W1よりわずかに大きくされている。また、軸方向案内部12の深さ寸法は、H1とされている。図4に示す軸方向案内部12の断面形状は、軸方向案内部12の全域に渡って等しくされている。
図6は、図1のC−C断面図であり、ねじ溝5の奥端部13の断面図と突起部15を示している。奥端部13は、断面が長方形の形状をしている。奥端部13の幅寸法W3は、ねじ溝5の幅寸法W2と等しくされている。また、奥端部13の深さ寸法はH2は、ね軸方向案内部12の深さ寸法H1と等しくされている。また、奥端部13の幅方向中央にかつねじ溝5の幅方向中央に配置されている突起部15は、その幅寸法W4が奥端部13の幅寸法W3の1/2とされている。さらに、突起部15は、その高さ寸法H3が奥端部13の深さ寸法H2の1/10とされている。なお、突起部15は、その上面が平坦となっており角部が丸みを帯びた形状となっている。
(密封容器1の開閉動作)
図7は、容器本体2とキャップ3とを係合する際のねじ山4とねじ溝5との相対動作を示す概要図である。すなわち図7は、容器本体2とキャップ3をねじ結合しようとする際の状態を示す図である。なお、図7は、図1に示すねじ山4とねじ溝5を合成して示している。
図7は、容器本体2とキャップ3とを係合する際のねじ山4とねじ溝5との相対動作を示す概要図である。すなわち図7は、容器本体2とキャップ3をねじ結合しようとする際の状態を示す図である。なお、図7は、図1に示すねじ山4とねじ溝5を合成して示している。
容器本体2とキャップ3とは、相対的に近づく方向でかつねじ溝5の線条方向に相対移動することで締め込まれる。容器本体2とキャップ3がねじ結合を開始すると、まず、ねじ山4が入り口11に設けられるテーパー部14に導かれて軸方向案内部12を破線矢印S1に沿って進行する。その際には、ねじ山4の頂面がねじ溝5の底面と摺動している。そして、ねじ山4が軸方向案内部12と奥端部13との境に到達し突起部15にぶつかる。その後、容器本体2とキャップ3を破線矢印S2の方向に相対移動させることで、ねじ山4が突起部15を乗り越えて奥端部13に収容される。この状態では、キャップ3の内底面に配置されているパッキン17が、容器本体2の開口部6の端面によって押圧され、密封容器1の密封が実現される。なお、ねじ山4が突起部15を乗り越える際には、ユーザーはクリック感的な衝撃を得る。
容器本体2とキャップ3のねじ結合を解くには、まず、容器本体2とキャップ3を破線矢印S2とは反対の方向に相対移動させる。その後、容器本体2とキャップ3を破線矢印S1とは反対の方向に相対移動させる。
破線矢印S1に沿った動作を行わせるためには、通常は、キャップ3の上面を押圧する。すると、キャップ3は、軸方向案内部12に案内されて容器本体2の奥側に移動していく。そして、破線矢印S2に沿った動作を行わせるためには、通常は、キャップ3の側面(周面)を持って右回転させる。また、破線矢印S1およびS2に沿った動作を連続的に行わせるためには、最初からキャップ3の側面(周面)を持って右回転させつつキャップ3を容器本体2と係合させる。また、破線矢印S1およびS2とは反対方向の動作を連続的に行わせるためには、キャップ3の側面(周面)を持って左回転させる。
(本発明の実施の形態によって得られる主な効果)
本発明の実施の形態に係る密封容器1は、ねじ山4を奥端部13に収容することで、ねじ山と奥端部13との係止力を生じさせ、緩み防止効果を発揮できる。その奥端部13を設けることによっては、密封容器1を大きくする必要がない。
本発明の実施の形態に係る密封容器1は、ねじ山4を奥端部13に収容することで、ねじ山と奥端部13との係止力を生じさせ、緩み防止効果を発揮できる。その奥端部13を設けることによっては、密封容器1を大きくする必要がない。
また、ねじ溝5の軸方向案内部12と奥端部13との境界部には、ねじ山4が奥端部13に収容される際に乗り越える突起部15が設けられている。そのため、一旦ねじ山4が突起部15を乗り越えて奥端部13に収容された後は、突起部15がねじ山4の戻り方向の動きのストッパーとなり、容易には緩み防止効果が失われない。
また、ねじ山4は、円柱形状をしており、その周面が曲面となっていることから、ねじ溝5の入り口11から軸方向案内部12へのねじ山4の移動、および軸方向案内部12から奥端部13へのねじ山4の移動が、スムーズとなる。
また、ねじ溝5の入り口11側の端部は、入り口11の先端側に向うに従って溝幅が広がるテーパー形状となるテーパー部14となっている。そのため、ねじ溝5の入り口11から軸方向案内部12へのねじ山4の移動がスムーズとなる。
また、突起部15は、その上面が平坦で角部が丸みを帯びた形状となっている。そのため、ねじ山4が突起部15を乗り越えるのが容易となる。また、ねじ山4が突起部15を乗り越える際には、ユーザーはクリック感的な衝撃を得るため、ユーザーは密封容器1が密封状態になったことを知ることができる。
また、軸方向案内部12におけるリード角αは、60°とされているため、少ない回転角度で容易に密封容器1の密封状態を実現できる。
(他の形態)
以上、本発明の実施の形態における密封容器1について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない限り種々変更実施可能である。
以上、本発明の実施の形態における密封容器1について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない限り種々変更実施可能である。
本発明の実施の形態に係る密封容器1は、容器本体2と容器本体2に設けられる開口部6を塞ぐキャップ3をねじ結合することにより締結するものであって、容器本体2に設けられる突起状のねじ山4と、キャップ3に設けられるねじ溝5とが係合可能に構成され、ねじ結合が完了する際に突起状のねじ山4が到達するねじ溝5の端部には、開口部6の周方向に沿って、ねじ溝5の線条方向と鈍角をなし突起状のねじ山4を軸方向に案内するねじ溝5の軸方向案内部12から屈曲するように延びる奥端部13を有し、ねじ山4は、ねじ結合が完了した後に、奥端部13に収容される。
しかし、ねじ山4は、容器本体2側に設けられ、ねじ溝5は、キャップ3側に設けられることとしても良い。また、キャップ3は、開口部6の外周を覆うように形成されているが、キャップ3が開口部6の内部に入るように構成しても良い。
また、密封容器1は、ねじ溝5の軸方向案内部12と奥端部13との境界部には、ねじ山4が奥端部13に収容される際に乗り越える突起部15が設けられている。しかし、突起部15は省略しても良い。また、突起部15を設ける場合でも、突起部15の形状は、適宜変更することができる。たとえば、突起部15の上面は、平坦とされ、角部は丸みを帯びた形状となっているが、半球状としたり、角柱状としたりしても良い。しかし、ねじ山4が突起部15を乗り越える際に受ける衝撃を緩和し、突起部15の損傷を抑制するためには、突起部15の上面は、平坦でかつ角部は丸みを帯びた形状とすることが好ましい。逆に、上述のクリック感を強く得るためには、突起部15を角柱状としたりして、角部を垂直状にすることが好ましい。なお、ねじ山4が突起部15を乗り越える際、ユーザーがクリック感的な衝撃を得るのが好ましいが、必ずしもそのようなクリック感を得る必要はない。さらに、突起部15の形状は、ねじ山4が突起部15を乗り越えた後に、円柱形状、円錐台形状または半球形状のねじ山4の先端側面と突起部15との接触面積を大きくする半円環部を有することが好ましい。この半円環部は、たとえば、図2に長方形に示した突起部15を、左側に内周面を有する半円環形状または三日月状等としたものである。このような半円環部を有することにより、ねじ山4が突起部15を乗り越えた後に、突起部15が有するねじ山4のストッパー効果がより得易くなる。
図8は、本発明の実施の形態に係る密封容器1の第1変形例の要部を示す図である。この第1変形例の密封容器1は、ねじ溝5の形状を変更し、突起部15に相当する突起部21をねじ溝5の側面に設けたもので、それ以外は本発明の実施の形態に係る密封容器1と同一の構成である。そのため、本発明の実施の形態に係る密封容器1の各部材に対応する第1変形例の密封容器1の部材には同一の符号を付し、それらの説明は省略する。第1変形例の密封容器1は、ねじ溝5の軸方向案内部12から屈曲する部分にねじ溝5の溝幅寸法を狭めるように突出する突起部21を有している。ねじ山4は、ねじ溝5の軸方向案内部12から奥端部13へと収容される際に、突起部21を乗り越える。その際には、ユーザーがクリック感的な衝撃を得る。
図9は、本発明の実施の形態に係る密封容器1の第2変形例の要部を示す図である。この第2変形例の密封容器1は、ねじ溝5の奥端部13の形状を変更し、かつ突起部15を省略した以外は本発明の実施の形態に係る密封容器1と同一の構成である。そのため、本発明の実施の形態に係る密封容器1の各部材に対応する第2変形例の密封容器1の部材には同一の符号を付し、それらの説明は省略する。第2変形例の密封容器1は、ねじ溝5の奥端部13が、開口部6の端面に近づくように軸方向案内部12の奥側から周方向に伸びている。第2変形例の密封容器1は、まず、開口部6の端面から遠ざかるようにねじ山4を軸方向案内部12の奥まで移動させ、その後、開口部6の端面に近づくように屈曲させて奥端部13へねじ山を移動させているため、突起部15が無くてもねじ山4を奥端部13へと安定した状態で収容できる。開口部6の端面と平行となる仮想線22に対する奥端部13の屈曲度βは2〜10°の間の値としている。2°以上とすると奥端部13へ収容されたねじ山4が元に戻りにくくなり、10°以下とすると密閉度の減少を小さくできる。さらには、屈曲度βを−1〜−5°の範囲とし、突起部15または突起部21を設けるようにしても良い。このようにすると、より強い密閉度を長期間維持できるものとなる。
また、ねじ山4は、円柱形状となっているが、円錐台形状または半球形状等の他の形状としても良い。ねじ山4を円錐台形状または半球形状とすることによって、突起部15を乗り越える際に受ける衝撃を緩和できるため好ましい。逆に、上述のクリック感を強く得るためには、ねじ山4を円柱形状等とすることが好ましい。
また、ねじ溝5の入り口11側の端部は、入り口11の先端側に向うに従って溝幅が広がるテーパー形状となるテーパー部14となっているが、図10に示すように、円弧状端部23としても良い。また、テーパー部14や円弧状端部23を設けず開口部6の端部と平行となる面に形成しても良い。
また、ねじ山4は、ねじ溝5と同数形成されている。しかし、たとえば、ねじ山4は、ねじ溝5の1本おき、2本おき、3本おき、4本おき、または5本おきに形成されることとしても良い。また、ねじ山4は、容器本体2の外周30°以上150°以下の間隔で、少なくとも3つ以上有することとしても良い。ねじ山4の本数を減らすことで、キャップ3の成形性を良好にする。
また、上述した実施の形態および各変形例では、密封容器1のリード角αを60°としているが、この角度に限定されない。ただし、リード角αを10°以上とすることで、キャップ3を容器本体2に脱着するための回転数(回転角度)を少なくして使いやすくでき得る。また、リード角αを80°以下とすることで、密封容器1はねじ山4とねじ溝5との係合によるねじ結合を良好に実現することができ、結合力を強めることができる。
また、キャップ3の内底面の全域には、発泡樹脂からなる円形状のパッキン17が配置されているが、パッキン17は省略しても良い。また、パッキン17はリング状として、容器本体2の開口端と押圧する部分のみに配置するようにしても良い。
また、キャップ3および容器本体2の材質は、ポリオレフィン系の樹脂としているが、その他の材質のものを採用しても良い。その材質は、樹脂材が好ましいが、金属材、ガラス材、木材等の他の材質のものとしてもよい。ここで、容器本体2とキャップ3のいずれか一方を樹脂のように比較的容易に形状変化可能な弾性を有する材料とすることができる。このように容器本体2とキャップ3の一方を樹脂製とする場合は、密封容器1の開閉動作時のたわみを考慮して、キャップ3をウレタンまたはシリコーン等のような軟質の樹脂製とし、容器本体2を金属材、ガラス材等とすることが好ましい。
また、締結部材は密封容器1としているが、容器以外の締結部材、たとえば一方の部材をボルト、他方の部材をナットとし、両者をねじ結合する締結部材としても良い。また、旗ざお、釣りざお等各種のさおのねじを利用した結合部分に上述した構成を適用することができる。さらに、組み立て式の机、いす、ビリヤードのキュー等、各種の組み立て式製品のねじを利用した結合部分に上述した構成を適用することができる。また、締結部材が密封容器1等の容器の場合、その収容物は化粧品に限らず、飲料、食料、薬品、アクセサリ等とすることができる。さらに、締結部材が容器の場合、その容器は、密封容器である必要はない。
1 密封容器(締結部材)
2 容器本体
3 キャップ
4 ねじ山
5 ねじ溝
6 開口部
11 入り口
12 軸方向案内部
13 奥端部
15,21 突起部
2 容器本体
3 キャップ
4 ねじ山
5 ねじ溝
6 開口部
11 入り口
12 軸方向案内部
13 奥端部
15,21 突起部
Claims (6)
- 2つの部材をねじ結合することにより締結する締結部材において、
一方の部材側に設けられるねじ山と、他方の部材側に設けられるねじ溝とが係合可能に構成され、
上記ねじ結合が完了する際に上記突起状のねじ山が到達する上記ねじ溝の端部には、上記一方の部材または上記他方の部材における上記ねじ結合の際の回転方向に沿って、上記ねじ溝の線条方向と鈍角をなし上記突起状のねじ山を軸方向に案内する上記ねじ溝の軸方向案内部から屈曲するように延びる奥端部を有し、
上記ねじ山は、上記ねじ結合が完了した後に、上記奥端部に収容されることを特徴とする締結部材。 - 請求項1記載の締結部材において、
前記一方の部材が容器本体であり、前記他方の部材が上記容器本体に設けられる開口部を塞ぐキャップであり、前記締結部材が上記容器本体と上記キャップを備える容器であることを特徴とする締結部材。 - 請求項1または2記載の締結部材において、
前記ねじ溝の前記奥端部は、前記開口部の端面に近づくように前記軸方向案内部の奥側から前記回転方向に伸びていることを特徴とする締結部材。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の締結部材において、
前記ねじ溝の前記軸方向案内部と前記奥端部との境界部には、前記突起状のねじ山が前記奥端部に収容される際に乗り越える突起部が設けられていることを特徴とする締結部材。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の締結部材において、
前記ねじ山は、円柱形状、円錐台形状または半球形状であることを特徴とする締結部材。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の締結部材において、
前記ねじ溝の入り口側の端部は、入り口先端側に向うに従って溝幅が広がるテーパー形状となっていることを特徴とする締結部材。
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