JP2011017495A - 調理器 - Google Patents

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和成 今本
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Abstract

【課題】レール部材を採用して皿受部材に保持されたグリル皿などの出し入れ操作を軽快にするとともに、調理庫内の清掃が容易にできるようにする。
【解決手段】グリル皿19を保持する皿受部材22を、回動支持部材27aを介してスライド手段と連結した構成とし、前記皿受部材22を前方に引き出した状態で前記回動支持部材27aを上方に回動させ、前記皿受部材22を調理庫の庫外前方に移動させた後、同皿受部材22を下方に回動することで、該皿受部材22を調理庫の前方から退避可能な構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、調理庫内を容易に清掃可能とした調理器に関する。
従来、この種調理器における調理庫内の清掃性を良くするために、例えば調理庫を固定された調理庫と、この固定調理庫の内側に着脱可能に設けた可動調理庫とからなる2重構成とし、グリル調理などにより汚れ易い前記可動調理庫を外部に取り出して、洗浄するなど清掃可能とした構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このため、特許文献1に記載されているように、グリル扉とロースター皿(以下、グリル皿という)とは連結した構成としており、従ってグリル扉を前方へ引き出すことで庫内に位置しているグリル皿を庫外に取り出すことが容易にでき、続いて可動調理庫を取り外すことが可能となる。但し、これはグリル扉と連結されたグリル皿が、可動調理庫の底面上を直接滑動する構成故に可能としている。
ところが、上記構成では通常互に金属製であるグリル皿が可動調理庫の内底面を滑動するため、被調理物の荷重も加わり面接触による摩擦抵抗が大きく、不快な摩擦音を生じるなど操作性に劣る難点があった。
このため、最近では抵抗の少ないスライド手段としてレール部材を採用してグリル扉を前後方向にスライド可能とするとともに、グリル皿や被調理物などの荷重はレール部材側で支持される形態として庫内底面とグリル皿との摩擦抵抗をなくし、或は大幅に軽減して、軽快な操作性に優れた加熱調理器が提供されている(例えば、特許文献2参照)。
しかして、上記特許文献1、2に記載された構成を適宜組み合わせれば、操作性や清掃性が共に良好なグリル調理器が得られることが想定できる。
特開2004−305626号公報 特開2007−285602号公報(図3参照)
しかしながら、特許文献2(図3参照)に記載されたようなスライド構成とした場合、グリル扉を前方に最も引き出した所謂全開位置にあっても、グリル皿を収容支持していた皿受部材は、その後端部が常に庫内側に残存する形態にある。この皿受部材は、前端部がレール部材側に連結された所謂片持ち支持された構成にあることから、常に後端部が庫内に位置して支持され、グリル皿を確実に支持できる構成を必要としている。この構成のため、可動調理庫を前方に引き出すには、上記皿受部材(特に後端部)が邪魔となる。或は、例えば2重構成でない単一構成の調理庫として、外部に取り出すことなく前面開口から庫内清掃をしようとしても、やはり皿受部材が邪魔となり容易に清掃できないという問題を有していた。
本発明は上記問題を解決するために、スライド手段による軽快な操作性を維持しながら、皿受部材が邪魔になることなく調理庫内の清掃が容易にできるようにした調理器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の調理器は、調理器本体内に形成され被調理物を調理する調理庫と、前記調理庫の前面開口部を開閉する扉と、前記被調理物を載置収容する皿と、前記皿を前記調理庫から出し入れするスライド手段と、前記皿を保持する皿受部材と、前記皿受部材と一端を支持し、他端を前記スライド手段に対し回動可能に設けられた回動支持部材とを備え、
前記回動支持部材を回動させることで前記皿受部材を前方に移動可能としたことを特徴とする(請求項1の発明)。
上記手段によれば、前方に引き出した状態で皿を取り出した後、回動支持部材を回動することで、これに連結された皿受部材を調理庫前方の庫外に退出することができる。よって、調理庫の前面開口部から庫内を拭き取るなどの清掃が可能な調理器を提供できる。
本発明の一実施例において可動調理庫を取り出す動作手順の第1段階を示す分解斜視図 同動作手順の第2段階を示す分解斜視図 同動作手順の第3段階を示す分解斜視図 同図(a)、(b)、(c)は、図1、2、3中に夫々符号ア、イ、ウで示す要部の拡大斜視図 グリル調理ユニット等を有する複合型の加熱調理器全体の正面斜視図 グリル調理ユニットの全体構成を示す縦断側面図 同縦断正面図 グリル扉とグリル皿等の要部の分解斜視図 グリル扉とグリル皿等の連結構造を示す要部の破断側面図 グリル扉とレール部材等の連結構造を示す要部の破断側面図 グリル扉の閉鎖状態を拡大した示す縦断側面図 変形例を示す回動支持部材の位置決め手段の要部の縦断正面図
以下、本発明の調理器をビルドインタイプの加熱調理器のグリル調理ユニット(グリル調理器)に適用した一実施例について、図1〜図11を参照して説明する。
そのうち、まず図5はシステムキッチンに組込まれた複合型の加熱調理器1の正面斜視図を示しており、該加熱調理器1は、上面が開放された矩形箱状の筐体2と、その上面に装着されたトッププレート3とで全体の外郭を構成している。そして、機能的にはトッププレート3を利用して加熱調理する加熱ユニット4と、この下方に配置されたグリル調理ユニット5、そしてこれらの動作設定用の操作ユニット6などを主体に構成されている。
前記加熱ユニット4は、前記トッププレート3の下方にあって前記グリル調理ユニット5と操作ユニット6の上方部位に設けられた図示しない誘導加熱コイルやラジエントヒータなどの加熱手段と冷却ファンによる空冷手段、及びトッププレート3の後方に設けられ筐体2内と連通した吸排気部7等を具備してなる構成としている。
なお、前記トッププレート3は、例えば平坦状の耐熱強化ガラスから形成され、表面には前記誘導加熱コイルなどの各加熱手段に対応した位置に、鍋などの調理容器(図示せず)の載置部位の指標となる二重の円形枠線8,9,10が3箇所に印刷表示されるなどしている。
一方、前記グリル調理ユニット5は、前記加熱ユニット4の下方の左側に配設され、魚やピザなどをヒータなどの加熱手段にて直接焼く加熱調理、所謂グリル調理器として機能するもので、その詳細は後述する。
そして、前記操作ユニット6は上記グリル調理ユニット5の右側に並設され、電源スイッチ11や、前面の中央上部を押すことで回動する、所謂カンガルーポケット式の操作部12を内蔵しており、該操作部12は前記加熱ユニット4及びグリル調理ユニット5の各種の調理設定を可能としている。
次いで、前記グリル調理ユニット5のグリル調理器としての全体構成につき、図1〜図4、図6及び図7を参照して説明する。そのうち図1〜図3は、動作手順の説明を兼ねた要部の分解斜視図、図4の(a)、(b)、(c)は、図1、2、3中に夫々符号ア、イ、ウで示す要部の拡大斜視図、図6はグリル調理ユニット5の全体構成を示す縦断側面図、及び図7は同縦断正面図を示している。
前記した加熱調理器1の筐体2の前面部を兼ねた前面板13aを有するグリル本体13(図6、及び後述する図11参照)内には、グリル調理する調理庫を構成するとて、本実施例では取付固定された調理庫14(以下、固定調理庫という)と、該固定調理庫14の内部(以下、庫内という)に着脱可能に設けられた調理庫15(以下、可動調理庫という)とからなる2重構成としている。これら調理庫14、15は、いずれも前面側を開口した矩形筒状に形成され、僅かのギャップを介して嵌合した組込み状態にある。
特に図6、7に示すように、上記固定調理庫14の上壁面には、加熱手段としての面状ヒータ16が配設されている。これは、例えば発熱体をマイカ板で挟んだ面状ヒータ16aと、その外表面に宛がわれた断熱材16bとから薄型平板状に構成されている(但し、周知のシーズ線ヒータを上面ヒータとして、固定調理庫内の上壁面に設けてもよい)。また固定調理庫14の外周囲には、熱の放散を防ぐべく、遮熱板ケース17で覆った構成としており、これは前記した加熱ユニット4や操作ユニット6側への熱的影響を軽減している。
これに対し、可動調理庫15の上壁面は、その略全面が開放した開放口15aを形成していて、前記固定調理庫14の面状ヒータ16と対応する位置に設けられている。従って、可動調理庫15の矩形筒状部分は厳密には前端部の一部のみであるが、全体の空間容積としては矩形筒状部分に相当するものである。なお、各調理庫14,15が組み込まれた状態では、可動調理庫15が前面開口した形態となる。
しかして、可動調理庫15の前面開口部には、これを開閉するグリル扉18が、前方に引き出し可能に設けられており、つまりグリル扉18は、前後方向の移動を開閉動作とするものである。このグリル扉18は、詳細は後述するがグリル皿19、及びレール部材20の各前端部において着脱可能に連結されている。このレール部材20は、グリル皿19などをグリル扉18と一体的に軽い操作力で出し入れできるスライド手段として機能するもので、特に図7に明示するように固定調理庫14、可動調理庫15の底部両側部のコーナーを、共に内方に突出することにより外方側に形成された窪み部21に配設されている。なお、この窪み部21は、グリル皿19の左右の外側面の形状に沿うように形成され、該グリル皿19の可動調理庫15への収納や出し入れ動作に支障を来たすことはない。
このように配置されたレール部材20は、前後方向にスライド可能とする可動レール20aと、該可動レール20aのスライドによる往復動をガイドする外装側の固定レール20bとから構成され、この外装側の固定レール20bが固定調理庫14、または遮熱板ケース17、或はグリル本体13などの適宜の静止部位に取付固定されている。従って、前記グリル扉18は、詳細は後述するが可動レール20aの前端部と連結され、一体的にスライド移動可能としている。
一方、前記グリル皿19の構成につき、図8に示すグリル扉18とグリル皿19等の要部の分解斜視図を加えて説明すると、これは矩形の浅皿容器状をなし、上部の外周囲には持ち運び時の把持部となるように外方に延びるフランジ部19aを有する。また外底部のコーナー外周には、該コーナーを内方に突出成形することで凹部19bを形成している。この凹部19bは、図示するように前方(図示右方)を除く外周囲の三方に形成され、この凹部19bには後述する皿受部材22(図6,7参照)が宛がわれ、このグリル皿19を着脱可能で安定状態に載置支持する部材として機能する。
ここで、図8,9を参照して上記グリル皿19とグリル扉18との、着脱可能な連結構造につき述べる。そのうち図8は、具体的にはグリル扉18に対し、グリル皿19、及びレール部材20を分解した状態の斜視図を示し、また図9はグリル扉18とグリル皿19とを一体的に連結した要部の破断側面図を示している。しかるに、グリル皿19の前部壁面の略中央部に、グリル扉18に係合させるための連結具23が溶接されている。この連結具23の前端部には、屈曲して上方に延びる上部係合爪23aが左右2箇所に突設され、また下部中央には、下方に突出した下部係合爪23bが1箇所一体に形成されている。
これら、上,下部係合爪23a及び23bは、特に図8に示すように、グリル扉18の背面側の対応する箇所に夫々形成された上部係合孔18aと下部係合孔18bに、夫々挿入され着脱可能に係合する。但し、下部係合孔18bは、グリル扉18の背面から一体的に突設された弾性を有する支え板24に形成され、図9に示す係合状態では該支え板24上に連結具23が弾性的に接合した状態に支持可能としている。この結果、上記係合状態、すなわち着脱可能な係合状態のもとにグリル皿19とグリル扉18とは一体的に連結され、且つその係合状態に保持可能としている。
なお、図8に示す支え板24の下部に突設された第1の板状部材25は、使用者がグリル扉18を下方から支えることができるようにしたもので、また支え板24の両側に設けられた第2の板状部材26は、グリル扉18が可動調理庫15の前面開口部を閉鎖した際に、該可動調理庫15の外底面に接触させて安定させるためのものである。
次いで、グリル扉18とレール部材20とを着脱可能に連結する構造につき、特には図8、図10及び図1,2を参照して述べる。なお、図10は、レール部材20の前端部における連結要部を拡大して示す平面図である。しかして、左右一対のレール部材20は、既述の如く図1、7等にて開示したように可動レール20aと固定レール20bとから構成されている。しかるに、可動レール20aが固定レール20bから引き出された状態では特に左右方向に振れ易く不安定である。そこで、本実施例では可動レール20aの各前端部一体的に設けられたコ字状の金具28を介して、間接的に可動レール20aの前端部間を金属製の連結部材27で連結して補強している。そして左右の金具28は、前記グリル扉18と着脱可能に連結され、結果としてレール部材20とグリル扉18とを連結している。
具体的に述べると、まず金具28の形状は特に図4に明示されるように可動レール20aの前端部内側にコ字状の一辺が接合され一体化されている。そして、後方に開放したコ字状の他片に前記連結部材27が連結され、且つ回動可能に連結している(詳細は後述する)。この金具28の中央部位には、上方に延出された係合片28aが一体に形成されている。この左右に配置された係合片28aは、図8、10に示すように前記したグリル扉18の左右の対応する位置に設けられた係合孔18cと着脱可能に係合する。
この係合状態を保持し、また解除するために本実施例では板ばね34を具備している。
この板ばね34は、図10に示すように基端部がグリル扉18に保持された状態で後方斜め上方に傾斜して突出するとともに、その先端は下方に傾斜した曲げ形状をなしている。この板ばね34の中間部には、孔部34aが形成されており、その孔部34aが、金具28(又は可動レール20a)に設けられた凸部35に付勢状態で弾性係合することにより、該金具28(可動レール20a)がグリル扉18と係合する方向に付勢され、結果、係合孔18cと係合片28aとの係合状態は確実に保持される。
逆に、この係合状態を解除する場合は、板ばね34の先端を押下げると、板ばね34による凸部35に対する係合が解除され、そして係合片28aによる係合状態は弛緩した状態となり、以ってグリル扉18を上方に引き上げながら前方に引き出すことが可能となる。このように、金具28とグリル扉18とは、着脱可能に連結され、つまりレール部材20とグリル扉18とは、着脱可能に連結される。
なお、該金具28は、後述する連結部材27との取り付けに関連して、次の構成部分を有している。すなわち、前記した金具28のコ字状の他の一辺には、その前方に位置して円形状の連結孔28bを設けている。更に、コ字状の他の一辺は内方に向かって折曲され水平方向に延びた規制片28c(図4中、破線で示す)を形成している。その規制片28cの作用や機能についての詳細は後述するが、連結孔28bには連結部材27の左右端部が回動可能に支持され、規制片28cでは連結部材27の回動範囲を規制し、通常状態における所定位置の位置決めを行う位置決め手段として機能する。
しかして、連結部材27の具体構成につき説明すると、該連結部材27の左右両端部は前記した左右の金具28の規制片28c上面まで延びて当接又は近接しており、その両端部は特に図4(c)に明示するように、上方に折曲されて鉛直な回動支持部材27aを形成している。この回動支持部材27aは前記金具28のコ字状の他の一辺の内側面と平行で近接配置され、その前端部に一部屈曲して外方に延びる軸部材29を形成している。この軸部材29は、前記金具28の連結孔28bと対応した位置にあって、回動可能に挿入支持された軸支構成にある。従って、連結部材27(回動支持部材27a)が金具28の規制片28cの上面に当接して、上記軸支部分を中心に自由端側の下方への回動を規制した状態を所定位置として、該位置に保持可能としている。なお、自由端側の上方への回動規制は、本実施例では特に設けておらず自由回動可能としている。
このように、連結部材27は金具28を介してレール部材20と連結され、少なくとも前後方向の移動に連動可能とした構成にあり、更には図8、9等で示したようにグリル扉18及びグリル皿19等を含めて一体的に前後方向に移動可能で、つまりレール部材20にてスライド可能としている。そのうち、グリル皿19は被調理物(図示せず)を収容して重量大となるので、上記連動構成に加えて連結部材27、及びレール部材20とも連結された前記皿受部材22を設けて、全体に堅固な連動構成としている。
更に具体的に述べると、図1,2,3,4に示すように、前記したように連結部材27とレール部材20との連結は金具28を介して行われるが、その連結部材27には更に皿受部材22が連結された構成としている。ここで、皿受部材22の具体構成につき述べると、皿受部材22は、例えば金属製で断面円形状のワイヤー部材を略コ字状に形成し、このコ字状をなす開放端側の一端を、前記連結部材27に対し回動可能に支持させている。つまり、皿受部材22の一端を片持ち支持したもので、コ字状をなす枠部分は自由端側にあって、前記したグリル皿19を着脱可能に収容可能としている。
加えて、上記コ字状の開放側の両先端部は、内方に折曲され対向配置の支軸22aを形成している。一方、連結部材27側には前記回動支持部材27aの自由端側に側方に開口した軸穴30が設けられ、該軸穴30に皿受部材22が有する弾性変形を利用して着脱可能に支軸22aが挿入され且つ位置決め片31に衝止され、その位置で自由動状態で回動可能に挿入支持される。なお、上記位置決め片31に衝止する規制位置は、皿受部材22のコ字状をなす部分を所定位置(形状)として維持するのに有効で、図6,7等で示すように皿受部材22がグリル皿19の外周凹部19bに宛がわれ、該グリル皿19を着脱可能に確実に載置支持できるようにしている。
もって、該皿受部材22は、一端である前端部の支軸22aを介して回動可能に支持され、所謂片持ち支持された状態に保持される。但し、通常の使用状態であるグリル扉18が全開された状態も含めて皿受部材22は所定位置に保持されたままである。すなわち、全開位置を表す図1に示すように、皿受部材22の後端部が可動調理庫15の内底面上に載置支持された状態で残り、この場合、前端側は図4(a)に示すように回動支持部材27aが規制片28cにより規制された位置にあって、皿受部材22を前後の両端部にて略水平状態に支持されるようにしている。
そして、皿受部材22の上記可動調理庫15の内底面を摺動する範囲に亘り、2条のリブ32を前後方向に延びて突出形成している。従って、既述の如く皿受部材22には、被調理物を載置したグリル皿19をはじめ、図6,7に示されるようにグリル網33の重量も荷担され大きな荷重となる。そこで本実施例では、グリル皿19を支持した皿受部材22の後端部が上記2条のリブ32上に略点接触、或は線接触する状態で前後に摺動するようにしたので、上記重量を支持するに十分耐える構成にするとともに、該皿受部材22の出し入れの際の摩擦抵抗を極力小さくし、レール部材20を採用したことによる軽快な操作性を損なわないようにしている。
一方、図11は、グリル扉18が可動調理庫15の前方開口部を閉鎖するときの対面側の構成部位である、グリル本体13の前面板13a、及び可動調理庫15の開口フランジ部15aとの関連構造を拡大して示す縦断側面図である。図示するように、収納状態にある可動調理庫15の前方開口部の周縁において、フランジ部15bと上記前面板13aとは、その前面が略垂直な同一面に形成されている。従って、グリル扉18は、その閉鎖対面である前面板13a及びフランジ部15bが同一面とする共通の条件のもとに、良好な密閉性を容易に得られる構成としている。
しかも、これら対面間にパッキンとしての第1,第2のパッキン36,37を2重に設けていて、例えば下辺を除く周辺三方を囲むように連続して配置され、一層密閉度を高めている。また、同図11中に示すように可動調理庫15の外底部に下方に突出する係合突部15cを有し、これに対応する固定調理庫14の内底部に係合凹部14aを備え、これらの係合により可動調理庫15を、固定調理庫14内の所定位置に自由動することなく安定した収納状態を維持できるようにしている。
なお、加熱手段としては特に図6及び図7に明示するように、可動調理庫15内の下部に位置して庫内ヒータ38が配置されており、これは例えばシーズ線ヒータを適宜に曲成してなり、その基端部は固定調理庫14の背面たる後壁に固定されている。従って、庫内ヒータ38は、可動調理庫15内の後壁部に形成した通し穴39を挿通して導出されており、結果、可動調理庫15を固定調理庫14に対し挿脱する際に庫内ヒータ38が支障となることはない。斯くして、前記面状ヒータ16及び庫内ヒータ38はグリルヒータとして、可動調理庫15内に収納された被調理物を加熱する加熱手段として機能する。
その他、同じく図6,7に示すようにグリル皿19内には、魚などの被調理物を載置するグリル網33が、周知の如く着脱可能に載置収容されている。
また、可動調理庫15の後壁の上部には開放口15aと連続した排気口41が形成されており、この排気口41と対向する固定調理庫14の後壁にも上壁面に達する上部に位置して排気口42を形成していて、この排気口42に排気ダクト43が接続されている。この排気ダクト43は、可動調理庫15内の面状ヒータ16、庫内ヒータ38により被調理物のグリル調理を行った際に、可動調理庫15内に発生した臭気、煙等を外部に排気するためのもので、内部に臭気、煙等の脱臭及び脱煙を行う脱臭脱煙手段44が設けられている。
上記脱臭脱煙手段44は、排気ダクト43内に所定の間隔をおいて配設された2個の触媒44aと、それら2個の触媒44a間に空間を存して配置された触媒用ヒータ44bとから構成されている。なお、他に特に図6に示すように、固定調理庫14の後壁上部に温度センサ40が設けられ、可動調理庫15内における調理温度を検出し、図示しない制御手段を介して庫内の温度制御を行うようにしている。
次に、グリル調理器としての上記構成のグリル調理ユニット5の作用につき、特には可動調理庫15を清掃する場合の作用につき説明する。
通常の調理メニュー「焼き魚」に設定して被調理物をグリル調理する場合は、周知のようにグリル扉18を前方に引っ張り操作し、例えば図5に示すように全開位置まで引き出す。この場合、当然グリル扉18は、該扉18と連結されたレール部材20の可動レール20aを介して、固定レール20bにガイドされて前方へ最大限引き出される。結果、グリル扉18と連結されたグリル皿19、グリル網33や、グリル皿19の底部を支持し可動レール20aに連結された皿受部材22も、一体的に同時に前方へ引き出される。
そして、グリル網33上に、この場合魚をセットし、また必要に応じグリル皿19内に水を供給しておく。その後、グリル扉18を押し戻し、グリル皿19等が可動調理庫15内に収容され、グリル扉18の背面は、図11に示すように可動調理庫15の前面開口部を閉鎖すべく、第1,第2のパッキン36,37を介して前面板13a及びフランジ部15bに密着する。
次いで、操作部12により調理条件等を設定した後、スタートスイッチをON操作すると、図示しない制御手段が上面ヒータたる面状ヒータ16及び庫内ヒータ38を所定電力で通電制御し、これら各ヒータ16,38からの輻射熱により「焼き魚」とするグリル調理が実行される。この場合、可動調理庫15の上壁には面状ヒータ16に対応した大きな開放口15aを形成しているので、該面状ヒータ16による加熱作用は特に遮られることなく可動調理庫15内部に収容された魚に直接向けられる。
そして、「焼き魚」としてのグリル調理が終了したときは、グリル扉18を再び前方に全開位置まで引き出す。すると、グリル扉18に係合されたグリル皿19をはじめ、可動レール20a及び皿受部材22等がレール部材20により一体的に前方に引き出され、よってグリル網33に載置された被調理物たる「焼き魚」を取り出すことができる。
このようなグリル扉18やグリル皿19などの前後方向の往復動は、その荷重を担ったレール部材20にて軽快に行われる上に、グリル皿19を載置支持する皿受部材22は、その後端部の所謂ワイヤ部分が、可動調理庫15の内底面に突設したリブ32の上面を線接触の状態で滑り、摩擦抵抗も少なくスムーズに移動し、不快な摩擦音なども軽減できる。
さて、上述のようにして「焼き魚」のグリル調理が終了したときには、グリル皿19が調理中に魚から落下した油分で汚れるので、グリル皿19を洗浄する必要があり、また適宜の使用期間を置いて可動調理庫15内の周囲に飛散した油分や、煙及び臭気等で汚れた部分を拭いたり洗浄したい場合がある。この場合、まず図1に示すように全開位置でグリル扉18とグリル皿19を連結された状態のまま一体的に取り出す。このとき、レール部材20も最大限前方に引き出された状態にある。
具体的には、上記の如く全開位置まで引き出されたグリル扉18の裏側に手を差し込み、図10に示すように金具28(又は可動レール20a)に設けられた凸部35を下方から付勢状態で支持している板ばね34の先端を押し下げる。これにより、板ばね34による凸部35に対する係合が解除され、該板ばね34の付勢作用が完全に無効化された状態のもとで、グリル扉18を上方に引き上げながら前方に引き出す。
すると、図5にも示すようにグリル扉18の最も左右に配置された係合孔18cに対する金具28の係合片28aとの係合状態が解除され、グリル扉18を金具28、従ってレール部材20から完全に取り外すことができる。なお、この係合解除状態は、グリル扉18の上方から視認することができるので、係合状態を容易に確認することができる。この結果、図1に示すようにグリル扉18を取り出すことにより、これと一体にグリル皿19を取り出すことができる。これにより、例えば未だグリル皿19の温度が高い状態であっても、グリル皿19に触れることなくグリル皿19を可動調理庫15から取り出すことができる。
この状態から、グリル皿19を洗浄したい場合は、図9に示すように、まずグリル扉18の裏側から突出した支え板24を、その弾性変形を利用して下方に押し下げる。これにより、該支え板24の下部係合孔18bから連結具23の下部係合爪23bが抜け出ることにより係合が解除される。この状態で、グリル皿19に対してグリル扉18を上方に引上げながら前方に引き出すと、図8にも示すように該グリル皿19側の連結具23の上部係合爪23aと、グリル扉18側の上部係合孔18aとの係合も解除されるので、皿受部材22に載置支持された状態のグリル皿19をグリル扉18から取り外すことができる。よって、グリル扉18から取り外した単体のグリル皿19は、適宜シンク等で洗浄すればよい。
ところで、図1に示す全開位置でグリル扉18とグリル皿19を取り出した状態では、皿受部材22は図示するように通常の使用状態の所定位置にあって、つまり、皿受部材22の後端部はリブ32上を滑動してきて、可動調理庫15内に位置している。このとき、皿受部材22の左右の前端部である支軸22aは、図4(a)に示す状態にある。すなわち、図1中の符号アで示す部分に相当する拡大図である図4(a)によれば、支軸22aを回動可能に支持する回動支持部材27aは、金具28に設けられた規制片28cに衝止され、下方への回動を規制された略水平位置に保持されている。
つまり、回動支持部材27aの前端部に位置する回動可能な軸支部分に対し、自由端側に皿受部材22の支軸22aが回動可能に軸支され連結された状態にあることから、該皿受部材22の重量は支軸22a側にかかり、下方に回動しようと作用するが、該支軸22aを、回動規制された回動支持部材27aが回動不能状態に保持する。従って、皿受部材22もグリル扉18が全開位置に引き出されたときの状態のままの略水平状態に保持される。なお、この状態では皿受部材22が邪魔となり、可動調理庫15内の拭き取り清掃も容易でないし、ましてや該調理庫15を取り外すことは不可である。
そして、このような図1の状態から続いて、図2に示す状態に移行し、ここでは皿受部材22の後端部が庫外に移動する動作状態を開示しており、図中2箇所の矢印で示す動作部分が重要である。この動作を、図2中の符号イで示す部分に相当する図4(b)の拡大図に基づき説明すると、回動支持部材27aの軸部材29が、金具28の連結孔28bに回動可能に軸支されているので、これを回動支点(以下、回動支点Aという)として上方向たる矢印方向に回動操作する。この操作には、連結部材27の略中央付近を掴んで操作することで、左右に配置された回動支持部材27aを容易に回動させることができる。
回動支持部材27aの上記回動支点Aの反対側(後部側)には、皿受部材22の支軸22aが連結されているが、回動可能に連結されているため、回動支持部材27aの回動支点Aを中心とした矢印方向への回動は格別な抵抗を受けることなくスムーズに回動する。そして、支軸22aが回動支持部材27aの軸穴30に回動可能に軸支された回動支点(以下、回動支点Bという)は、順次上方位置に移行する。
しかるに、前記回動支点Aと回動支点Bとは離間して設けられ、しかも回動支点Aが回動支点Bに対し前方に位置していることから、回動支点Aを中心に略水平位置から上方向に円弧状に回動する回動支点Bは、徐々に前方側へも近づくように移動する。このことは、回動支点B側の支軸22aを持ち上げながら皿受部材22を前方に引っ張るように作用するもので、前記した図2中の矢印が示すところである。
従って、上記配置の回動支点A,Bを有する回動支持部材27aは、クランク機構の如く機能して自由端側に連結された皿受部材22を前方に引っ張るように作用し、可動調理庫15内に残存していた後端部を庫外に退出させることができる。この場合、上記回動支持部材27aの回動範囲については本実施例では特に規制する手段を備えていないが、上記皿受部材22の後端部が庫外前方に退出する移動量に応じた比較的小さな回動範囲で十分である。
しかして、図2は皿受部材22の後端部を庫外に退出させた状態を示しているが、この退出と同時に、皿受部材22は図3中に示す矢印方向である下方に回動する。図3中に符号ウで示す相当部分を拡大して示す図4(c)とともに参照して説明すると、前記したように支軸22aは、回動支持部材27aに回動支点Bにおいて回動可能に連結され、その回動を規制する格別な手段を備えていない。従って、皿受部材22の後端部が庫外に退出し自由状態になると、回動支点Bを中心に自由回動し垂直に垂下した状態の位置まで回動する。これと同時に、回動支持部材27aは、図4(b)で示した上方への回動位置から、元位置の下方向に復帰回動し、結果として図3及び図4(c)に示すように、皿受部材22は吊下げられた垂下状態に維持され、回動支持部材27aは再び規制片28cにて衝止された所定位置に保持される。
ところで、本実施例では図3に示すように、収納状態の可動調理庫15の前面開口面から回動支点Aまでの長さXは、可動調理庫15の前後方向の長さYより長い設定としている(長さX>Y)。これは、後述するように可動調理庫15を前方に引き出すことを容易にするスペースを確保するに有効とするものである。
このように、皿受部材22は可動調理庫15内はもとより、その前面開口の庫外前方からも完全に退避した位置に垂下状態に保持される。従って、この状態からは可動調理庫15に対する清掃の目的に応じて清掃すればよい。例えば、汚れが比較的軽くて洗浄するまでもない場合には、可動調理庫15を取り出す(着脱)ことなく、該調理庫15の前面開口部から手を挿入して清掃用の布巾による拭き取り清掃を行えばよい。この場合、庫内ヒータ38が配設してあるため、若干清掃作業がし辛い点はあるが、簡易な清掃手段として有効である。
一方、可動調理庫15の汚れがひどい場合など、丸洗いするなどの洗浄を行いたいときには、該調理庫15を外部に取り出す(着脱)ことが必要である。
この場合には、上記の皿受部材22が庫外前方から退避した状態において、可動調理庫15を、その開口縁部などに手を掛けて(専用の「手掛け部」を形成してもよい)、若干上方に持ち上げるようにして図11に示す係合突部15cと係合凹部14aとの係合を解除しながら、前方に引き出す操作をすることで、図3に示すように可動調理庫15を外部に取り出すことができる。よって、可動調理庫15単体による丸洗いが可能で、汚れを確実に除去することができ美麗に清掃できる。なお、可動調理庫15内では、図3、6に示すように庫内ヒータ38が後壁部に形成した通し穴39を挿通可能としているので、該ヒータ38の存在が可動調理庫15の前後方向への移動(往復動)に対して、何ら支障となることはない。
しかる後、清掃後の組み込み作業では、上述した手順と逆の手順を実行することにより容易に行なえる。すなわち、詳細な説明は省略するが、図3に示す分解した状態及び図4(c)に示す状態において、まず可動調理庫15を固定調理庫14内に挿入する。この場合、図11に示す係合突部15cと係合凹部14aとを係合する位置まで挿入することで、所定の位置に収納保持される。次いで、垂下状態にある皿受部材22を同図3中の反矢印方向に回動操作する。但し、単に支軸22aを中心(回動支点B)に皿受部材22のみを回動させたのでは該皿受部材22の後端部が固定調理庫14の下面側(グリル本体13側)に当接することになる。
そこで、略同時に皿受部材22を支持する回動支持部材27aを、連結部材27を介して図4(b)に示す如く回動支点Aを中心に上方向へ回動操作することで、収納後の可動調理庫15の前面開口部の前方位置まで移動できる。そして、この位置を保持しながら回動支持部材27aを元位置まで復帰回動操作(反矢印方向)すると、規制片28cに衝止された所定位置に復帰するとともに、皿受部材22の後端部は可動調理庫15の内底面上に配置することができる(図1及び図4(a)参照)。
次いで、例えば予めグリル扉18とグリル皿19とを係合して一体的に連結状態にしておき(図9参照)、このユニット形態を組み込み、グリル皿19は皿受部材22に載置支持される。従って、後はグリル扉18とレール部材20側の金具28とを係合させるだけでよい(図10参照)。これにより、グリル扉18を閉鎖する方向に押す戻すことで、レール部材20を介して軽快にスライド移動でき、可動調理庫15の前面開口部を閉鎖するとともに、グリル皿19を可動調理庫15内に収納してグリル調理が実行できる待機状態とすることができる。
以上説明したように、上記実施例によれば次のような効果を有する。
スライド手段たる左右一対のレール部材20を用いて、グリル扉18やグリル皿19等を出し入れするスライド操作が軽快にできることはもとより、皿受部材22を連結支持した回動支持部材27aを回動させることで該皿受部材22を可動調理庫15内から前方に退出できるようにした。これにより、皿受部材22が除かれた庫内を拭き取り清掃するなど手軽に清掃できる。この場合、調理庫を2重構成とする必要はなく、固定調理庫単体の構成でも対応可能である。
そして、上記皿受部材22を回動支持部材27aに対し、回動可能に連結支持する構成としたので、前方に退出した皿受部材22を下方に退避させることができる。従って、可動調理庫15の前方において、一対のレール部材20間における広いスペースが確保でき、手が挿入し易いなど清掃作業を容易に実施できる。
また、特には図4(b)に示したように、回動支持部材27aが金具28を介してレール部材20側に回動可能に設けられたその回動支点Aと、前記回動支持部材27aが皿受部材22と回動可能に連結支持された回動支点Bとは離間した位置に設けられるとともに、前記回動支点Aが回動支点Bに対し前方に位置する構成としたので、回動支持部材27aの回動により皿受部材22を前方に引き出すように移動させることができる。且つ、各回動支点A,B間の距離を適宜調整することで、自由端側の皿受部材22の必要な移動量を容易に確保でき、当該回動支持部材27aは所謂クランク機構として機能する。
その上で、回動支持部材27aは略水平な所定位置で下方への回動を規制する位置決め手段として、金具28に規制片28cを形成して該回動支持部材27aの回動を衝止する構成としたので、皿受部材22と回動支持部材27aとの回動連結部(回動支点B相当)も、回動不能に保持される。従って、グリル扉18の開放時におけるグリル皿19を載置支持した皿受部材22が、不用意に回動(回動支点B)することがなく、可動調理庫15と回動支持部材27aとの間で荷重に耐え略水平状態に支えることがでる。
また、上記の如く回動支持部材27aが所定位置に位置しているとき、グリル扉18が全開でレール部材20が最大限前方に引き出された状態にあっても、皿受部材22の少なくとも後端部が可動調理庫15内に位置するとともに、この状態から回動支持部材27aを所定位置から上方向に回動させると、上記後端部が庫内から前方に退出する構成とした。従って、通常の使用形態では常にグリル皿19を皿受部材22で確実に支持できる一方、グリル皿19を取り出し或はグリル扉18と共に取り外した後、回動支持部材27aを若干回動させることで初めて皿受部材22を庫外に移動させることができるので、清掃等の準備作業は使用者にとって安全にできる。
前記回動支持部材27aの位置決め手段としては、具体的には金具28に規制片28cを設ける構成としたが、該金具28はレール部材20(可動レール20a)と一体構成でもよいことから、該位置決め手段はレール部材20に固定した構成といえる。同様に、金具28に回動支持部材27aを回動可能に連結支持した構成も、レール部材20に対し回動可能に設けた構成といえる。そして、位置決め手段は回動支持部材27aの回動を規制するだけの簡易な構成にて提供できる。
更に、上記回動支持部材27aは、左右一対のレール部材20間を繋ぐ連結部材27の両端部に設ける構成とした。従って、一対のレール部材20の強度アップが図れ、該レール部材20を介したスライド移動がスムーズに行うことができる。また、連結部材27による回動操作にて左右に位置する回動支持部材27aを同時に回動でき、連動する皿受部材22の移動動作は確実にできて信頼性を高めることができる。
一方、調理庫は、固定調理庫14と、該固定調理庫14の内部に着脱可能な可動調理庫15とからなる2重構成とした。可動調理庫15を着脱可能とすることで、該調理庫15単体を洗浄液等を利用して丸洗いが可能となる。例えば、可動調理庫15の内壁面が長期使用等により汚れがひどくて全体に及ぶ場合、或は汚れ成分が固く密着した状態で単に拭き取り清掃程度では十分な清掃効果が得られない場合などの清掃に好適する。
しかるに、まず皿受支持部材22を庫外前方に退出する具体的な手段としては、連結部材27の左右端部に設けた回動支持部材27aを所定位置から上方に回動させることで容易にできる。更に、この状態から該皿受部材22を下方に回動することにより、皿受部材22を可動調理庫15の前方から完全に退避させることができる。よって、可動調理庫15を前方庫外のスペースを利用して外部に容易に引き出すことができ、つまり着脱操作が容易にできる。
なお、図1,2,3及び図4(a),(b),(c)に基づき、特に皿受部材22が下方向に退避するまでの動作内容につき説明したが、例えば図2及び図4(b)の皿受部材22を庫外前方に退出した状態から、続いて回動支持部材27aと共に皿受部材22を上方向に回動し、続いて更に前方向に向けて回動させることも可能である。従って、皿受部材22を上方向に回動する点において、下方向に回動するに比して若干面倒であるが、可動調理庫15を着脱でき所望の清掃効果が期待できる点については同じである。
一方、加熱手段として固定調理庫14の背面から前方に向かって突出する庫内ヒータ38を備えている。そこで、可動調理庫15は、その背面に庫内ヒータ38に対応した位置に開口たる通し穴39を設け、該通し穴39を通して庫内ヒータ38に支障なく挿脱(着脱)可能とした。このように、庫内ヒータ38が前後方向に延びる構成とし、可動調理庫15の前後方向における着脱が支障なく行うことができる。このことから、皿受部材22を同方向の前方位置から退避させることが可動調理庫15を着脱可能とするための有用な要因であることが理解できる。
更に、他の加熱手段として固定調理庫14の上壁面に上面ヒータとしての面状ヒータ16を設けている。そして、内部の可動調理庫15の上壁に前記面状ヒータ16に対応する
開放口15aを設ける構成とした。この結果、面状ヒータ16からの輻射熱は直接被調理物に作用させることができ、加熱効率がよいグリル調理ができる。しかも、可動調理庫15を着脱可能とした場合では、その開放口15aから手を挿入して内部の洗浄ができ、作業が容易で内部をより確実に清掃できる点で有効である。
また、グリル皿19は、グリル扉18と係合し連結された状態で皿受部材22に保持可能とした。このことは、図1に示したように清掃に際して可動調理庫15を取り外す場合など、グリル扉18を取り外すことでグリル皿19も一体的に同時に取り外すことができ、より作業性を良好とすることができる。勿論、逆に組み込む場合にも予めグリル皿19とグリル扉18とを連結して一体化したユニット構成として組み込むことができるので、その組み込み作業も容易となる。
その他、上記実施例ではレール部材20を、固定調理庫14及び可動調理庫15の底部両側部のコーナーを内方に突出させることにより、外方に形成された窪み部21に配設する構成とした。上記コーナーは、図7に明示するようにグリル皿19の側方に対応して、構造上死角ともいうべき空間を利用して該レール部材20を設けることができ、もって必要な庫内空間が減少することを抑えるとともに、外方に突出することを抑えてコンパクトに構成できる点で有効である。
また、図11にて開示したように着脱可能とする可動調理庫15の開口フランジ部15bは、調理器本体13の前面板13aと同一面を形成するようにしたので、グリル扉18の背面が閉鎖する対面となるフランジ部15a及び前面板13aとの間において、同一面とする共通の条件のもとに十分な密閉性を容易に得ることができる。しかも、実用化する上でこれらの間に2重構成のパッキンたる第1,第2のパッキン36,37を装着する構成にあっては、より一層密閉性に優れ、煙や臭気などの漏れを確実に防止できる。なお、パッキンは上記2重構成に限らず、少なくとも固定面である前面板13aとの間に設ければよく、安定した密閉性が得られる。
(変形例)
上記実施例に対し、図12は変形例を示すもので、以下上記実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分につき説明する。
この変形例は、上記実施例でいう回動支持部材27aに対する回動支点Aと、回動を規制する規制片28cによる位置決め手段とを兼ね備えた構成を示したものである。この図12は、回動支点Aに相当する要部の縦断正面図にあって、回動支持部材27aに形成された軸部材29が可動可能に連結される金具28の連結孔28dは、円形状でなく回動角度が規制された円弧状をなしている。
従って、軸部材29が図中実線位置にあるとき、回動支持部材27aが所定位置に保持された状態にある。すなわち、回動支持部材27aの自由端側重量及び皿受部材22の重量などが荷担して、軸部材29を矢印C方向に回動付勢する。ところが、連結孔28dの円弧状内面に衝止されて回動が規制され、この位置(所定位置)に保持されるもので、上記実施例でいう図1及び図4(a)に相当する全開位置における動作状態を得ることができる。
次いで、図2及び図4(b)で示した場合と同様に、回動支持部材27aを上方向に回動させると、軸部材29も矢印D方向に所定角度回動した後、それ以上の回動は上記とは反対側の円弧状内面に衝止して阻止される。従って、回動支持部材27aは、それ以上の回動は阻止されるが、皿受部材22を前方に引き出し、可動調理庫15の庫外前方に退出させるに十分な移動量を確保できるように、軸部材29の回動量を設定してあり、且つ容易に実施可能である。よって、その後は上記実施例で述べたと同様に皿受部材22を下方に完全に退避させ、延いては可動調理庫15を取り出すことができるなど、上記実施例と同様の作用効果が期待できる。
このように、変形例では円弧状の連結孔28dを形成して、軸部材29を回動規制しながら回動可能で金具28及びレール部材20側との連結機能を果たしている。従って、位置決め手段として専用の別部品を設けることなく、回動支点Aを構成し本来必要な連結孔28dを円弧状に加工する程度の簡易な構成にて提供できる点で有利である。また、回動角度を規制する円弧状の連結孔28dの形状は、必要角度に応じた種々の形状に展開可能である。
なお、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されるものではなく、例えばグリル扉とグリル皿、及びグリル扉とレール部材(或は連結部材)との着脱可能な係合による連結手段は種々な構成が考えられることから、着脱可能に係合する連結手段であれば他の手段を用いてもよい。また、固定調理庫はグリル本体に固定されていればよく、例えばネジ等の固定手段を用いて着脱可能としてもよいし、皿受部材はコ字状に限らず回動支持部材に対し回動可能であればどのような形状でもよい。その他、本発明は単独のグリル調理器に適用してもよいし、またグリル調理に限らないので例えばグリル扉、グリル皿、グリル網などで採用した「グリム」名称は外してもよいなど、実施に際して種々変更して実施可能である。
図面中、1は加熱調理器、2は筐体、5はグリル調理器ユニット、13はグリル本体(調理器本体)、14は固定調理庫(調理庫)、15は可動調理庫(調理庫)、15aは開放口、16は面状ヒータ(上面ヒータ)、18はグリル扉(扉)、19はグリル皿(皿)、20はレール部材(スライド手段)、20aは可動レール、20bは固定レール、22は皿受部材、27は連結部材、27aは回動支持部材、28は金具、28b,28cは連結孔、29は軸部材、33はグリル網(網)、38は庫内ヒータ、及び39は通し穴を示す。

Claims (14)

  1. 調理器本体内に形成され被調理物を調理する調理庫と、
    前記調理庫の前面開口部を開閉する扉と、
    前記被調理物を載置収容する皿と、
    前記皿を前記調理庫から出し入れするスライド手段と、
    前記皿を保持する皿受部材と、
    前記皿受部材と一端を支持し、他端を前記スライド手段に対し回動可能に設けられた回動支持部材とを備え、
    前記回動支持部材を回動させることで前記皿受部材を前方に移動可能としたことを特徴とする調理器。
  2. 皿受部材の一端は、回動支持部材と回動可能に支持された構成としたことを特徴とする請求項1記載の調理器。
  3. 回動支持部材が回動する回動支点Aと、前記回動支持部材が回動する回動支点Bとは離間した位置に設けられるとともに、前記回動回動支点Aが回動支点Bに対し前方に位置していることを特徴とする請求項2記載の調理器。
  4. 回動支持部材の下方への回動を所定位置で規制する位置決め手段を有することを特徴とする請求項2又は3記載の調理器。
  5. 回動支持部材が規制された所定位置にあるときは、皿受部材の後端部は調理庫内に位置し、回動支持部材が所定位置より上方に回動されると、皿受部材の後端部は調理庫前方の庫外に移動可能としたことを特徴とする請求項4記載の調理器。
  6. スライド手段は、調理庫外部に設けられた左右一対のレール部材からなり、回動支持部材の位置決め手段は、前記レール部材に固定して設けられるとともに、前記回動支持部材をレール部材に回動可能に設けたことを特徴とする請求項4又は5記載の調理器。
  7. 回動支持部材は、左右一対のレール部材間を繋ぐ連結部材に設けたことを特徴とする請求項6記載の調理器。
  8. 皿受部材と回動支持部材とは、クランク機構により構成されることを特徴とする請求項2から7のいずれかに記載の調理器。
  9. 調理庫は、本体内に固定された固定調理庫と、該固定調理庫の内部に外部から着脱可能な可動調理庫とからなる2重構成としたことを特徴とする請求項2から8のいずれかに記載の調理器。
  10. 回動支持部材を回動させて、皿受部材を前方に移動させることにより、可動調理庫を固定調理庫から前方に取り出し可能としたことを特徴とする請求項9記載の調理器。
  11. 回動支持部材を所定位置から上方に回動させて、皿受部材の後方端部を可動調理庫の前方庫外に移動させ、該皿受部材を下方に回動することにより、可動調理庫の前方から皿受部材を退避させ、該可動調理庫を固定調理庫から前方庫外に取り出せるようにしたことを特徴とする請求項9又は10記載の調理器。
  12. 固定調理庫の背面から前方に向かって突出する庫内ヒータを備え、可動調理庫の背面には前記庫内ヒータに対応した位置に開口を設け、該開口を通して庫内ヒータを挿脱することで、固定調理庫から可動調理庫を前後方向に着脱可能としたことを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載の調理器。
  13. 固定調理庫の上壁面に上面ヒータを設け、可動調理庫の上壁には前記上面ヒータと対応する位置に開放口を設けたことを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載の調理器。
  14. 皿は、扉と係合した状態で皿受部材に保持されることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の調理器。
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