JP2011017174A - 鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造および鋼製パネル並びに建築物 - Google Patents

鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造および鋼製パネル並びに建築物 Download PDF

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Abstract

【課題】構造が簡単で、安価な鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造および鋼製パネル並びにそのような鋼製パネルを耐力壁として用いる建築物の提供。
【解決手段】鋼製枠材2と薄鋼板製折板3における底部フランジ4との重ね合せ面に、粘性体または粘弾性体からなる接着体5を設けて接着した接合構造とする。さらに鋼製枠材2と薄鋼板製折板3の重ね合せ面において、鋼製枠材2における側板と、薄鋼板製折板3における底部フランジ4と、粘性体または粘弾性体からなる接着体5とを、これらに渡って、ドリルねじ,釘,リベットまたはボルトからなる固着具を貫通配置して、鋼製枠材2と薄鋼板製折板3の底部フランジ4とを、前記固着具により接合した鋼製枠材2と薄鋼板製折板3との接合構造とする。このような接合構造とした鋼製パネル1とする。また、そのような鋼製パネル1を構造材として組み込んだ建築物とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築構造物の壁または床あるいは屋根に適用される鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造および鋼製パネルに関すると共に、そのような鋼製パネルが組み込まれた建築物に関する。
従来、鋼製枠材に構造用面材としての薄鋼板製平板を配置して、その周縁部をドリルねじにより固定した鋼製パネルが知られている。このような薄鋼板製平板付き鋼製パネルを耐力壁等に使用して、パネルに平行な水平力を枠材に作用した場合、構造用面材としての薄鋼板製平板は、平坦な薄鋼板であるので、圧縮力に弱く、またその曲げ剛性が低いために屈曲するように座屈し、多数のドリルねじにより固定した薄鋼板製平板の周縁部の多数のドリルねじの全部のドリルねじに均等に応力を伝達することが困難である。
したがって、薄鋼板製平板付き鋼製パネルの場合は、薄鋼板製平板の周縁部を固定しているドリルねじの数に比例して、薄鋼板製平板付き鋼製パネルの剛性が高まらないという欠点がある。
前記の薄鋼板製平板付き鋼製パネルの欠点を改善したものとして、薄鋼板製平板に代えて薄鋼板製折板を用い、鋼製枠材と構造用面材としての薄鋼板製折板との接合構造としたものが知られている。この構造は、図15に示すように、薄鋼板の鋼製枠材2に薄鋼板製折板3を、ドリルねじ6により接合する構造である。
折板構造では、平板に比べて剛性が高くなるため、前記のような水平力が作用した場合、ドリルねじ6の軸部から薄鋼板製折板に応力が伝達させるため、ドリルねじ軸部が破断したり、薄鋼板製折板がドリルねじ6の部分において局部変形したり、また、薄鋼板製折板が破断したり、ドリルねじが鋼製枠材から抜け出したりして、薄鋼板製折板と鋼製枠材が離間し、耐力を保持できなくなる恐れが高くなるという問題がある。
面材とフレームとの接合構造としては、下記のような構造が知られている。
なお、木製柱と耐火ボードとの接合面に粘弾性体を介在させることは知られている(例えば、特許文献1参照)。この場合、接合面にスペーサーを介して固定しなければならない構造である。
また、重ね合わされる面材間に粘弾性体を介在させた耐力フレームも知られている(例えば、特許文献2参照)。この場合には、面材間に粘弾性体を介在させる構造であるので、面材が2枚必要になり、構造が複雑になりコストが高くなるという問題がある。
また、軸材取り付け部と面材取り付け部とを備えた特殊な金具および粘弾性体を介して、軸材に面材を接合することも知られている(例えば、特許文献3参照)。この場合には、軸材取り付け部と面材取り付け部とを備えた特殊な金具が必要になり、パネルの構造が複雑になると共にパネルの製作コストが高くなるという問題がある。
また、建物における軸材に面材を張り付ける場合に、広幅のシート状の粘弾性体を介設することも知られている(例えば、特許文献5参照)。この場合には、広幅のシート状の粘弾性体を用いることになるので、パネルの製作コストが高くなるという問題がある。
なお、パネル間に接合金物および粘弾性体を介在させた制震装置付き耐力壁は知られている(例えば、特許文献5参照)。この場合には、パネル間に金物および粘弾性体を設ける構造であるので、付加的な制震装置が必要になり、コストが高くなるという問題がある
特開2002−61316号公報 特開2008−82029号公報 特開2007−308940号公報 特開2007−23550号公報 特開2007−217954号公報
前記従来の粘弾性体を設けた制振作用を有するパネル形式の構造の場合は、構造が複雑になったり、コスト高になるという問題があった。
本発明は前記の課題を有利に解消し、構造が簡単で、安価な鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造および鋼製パネル並びにそのような鋼製パネルを組み込む建築物を提供することを目的とする。
前記の課題を有利に解決するために、第1発明の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造においては、鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造であって、前記鋼製枠材と前記薄鋼板製折板における底部フランジとの重ね合せ面に、長方形、正方形状、円形、楕円形等の2次元平面状の粘性体または粘弾性体からなる接着体を設けて接着したことを特徴とする。
また、第2発明では、第1発明の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造において、薄鋼板製折板が複数枚用いられる場合に、一方の薄鋼板製折板とこれに隣接する他方の薄鋼板製折板の端部相互が重ね合わされ、その重ね合わせ面に、長方形、正方形状、円形、楕円形等の面状の粘性体または粘弾性体からなる接着体を設けて、前記一方および他方の薄鋼板製折板の端部相互を接着したことを特徴とする。
第3発明では、第1発明または第2発明の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造において、薄鋼板製折板が複数枚用いられる場合において、鋼製枠材から離れた位置における一方の薄鋼板製折板と他方の薄鋼板製折板との接合構造において、一方の薄鋼板製折板とこれに隣接する他方の薄鋼板製折板の端部相互が重ね合わされ、その重ね合わせ面に、長方形、正方形状、円形、楕円形等の面状の粘性体または粘弾性体からなる接着体を設けて、前記一方および他方の薄鋼板製折板の端部相互を接着したことを特徴とする。
第4発明では、第1発明または第2発明の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造であって、鋼製枠材と薄鋼板製折板またはこれに重ね合わされた薄鋼板製折板と、粘性体または粘弾性体からなる接着体とを、これらに渡って、ドリルねじ,釘,リベットまたはボルトからなる固着具を貫通配置して接合したことを特徴とする。
第5発明では、第3発明の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造であって、薄鋼板製折板が複数枚用いられる場合において、鋼製枠材から離れた位置における一方の薄鋼板製折板と他方の薄鋼板製折板との接合構造において、前記一方の薄鋼板製折板と前記他方の薄鋼板製折板と、粘性体または粘弾性体からなる接着体とを、これらに渡って、ドリルねじ,釘,リベットまたはボルトからなる固着具を貫通配置して接合したことを特徴とする。
第6発明では、第1発明〜第5発明のいずれかの鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造であって、一枚の薄鋼板製折板の一方の端部に接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の接着面の合計接着面積と、前記一枚
の薄鋼板製折板を介して平行に位置する他方の端部における粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の面積の合計面積が同じとなるようにしたことを特徴とする。
第7発明では、第1発明〜第6発明のいずれかの鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造であって、一枚の薄鋼板製折板の底部フランジ、ウエブならびに頂部フランジのすべてが連続して小口となる一方の端部において、前記底部フランジに接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の接着面の合計接着面積と、前記一枚の薄鋼板製折板の当該端部における端辺の展開長さ寸法との比率が、前記一枚の薄鋼板製折板を介して前記一方の端辺に対して直交して位置する前記薄鋼板製折板のもう一方の端部に接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の接着面の合計接着面積と、薄鋼板製折板の当該もう一方の端部の端辺長さ寸法との比率に比べて、同じかまたは小さくされていることを特徴とする。
第8発明では、第1発明〜第7発明のいずれかの鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造であって、粘性体または粘弾性体からなる接着体を介した薄鋼板製折板の重ね合せ面が、前記薄鋼板製折板における底部フランジ面と平行にずれを生じる場合において、前記接着体の厚さ方向の前記重ね合せ面の間隔が、前記のずれを生じる前後において、粘性体または粘弾性体からなる接着体により、0.1mmから9mmの間で一定間隔に保持されて接着されていることを特徴とする。
第9発明の鋼製パネルにおいては、第1発明〜第8発明のいずれかの鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造により、鋼製枠材と薄鋼板製折板ならびに薄鋼板製折板と薄鋼板製折板とが接合されていることを特徴とする。
第10発明の建築物では、第9発明の鋼製パネルを、建築物における壁または床あるいは屋根のいずれかの箇所において構造用のパネルとして組み込んでいることを特徴とする。
第1発明によると、鋼製枠材と薄鋼板製折板における底部フランジとの重ね合せ面に、粘性体または粘弾性体からなる接着体を設けているので、地震動等の繰り返し振動により、鋼製枠材と薄鋼板製折板とが相対的にずれるような動きを生じる場合に、粘性体または粘弾性体からなる接着体のせん断変形を利用してこれに振動エネルギーを吸収することができる。また、1箇所あたりの接着体の表面面積を適宜設定することにより、制震作用の大きさを自由に調整することができる。
第2発明または第3発明のように、鋼製枠材の位置あるいは鋼製枠材から離れた位置において、薄鋼板製折板とこれに隣接する薄鋼板製折板の端部相互の重ね合わせ面に、粘性体または粘弾性体からなる接着体を設けているので、地震動等の繰り返し振動により、2枚の薄鋼板製折板とが相対的にずれるような動きを生じる場合に、粘性体または粘弾性体からなる接着体のせん断変形を利用してこれに振動エネルギーを吸収することができる。また、1箇所あたりの接着体の表面面積を適宜設定することにより、制震作用の大きさを自由に調整することができる。
第4発明または第5発明のように、粘性体または粘弾性体による接合部に、ドリルねじ,釘,リベットまたはボルトからなる固着具の軸部を貫通配置して、前記鋼製枠材と前記薄鋼板製折板の底部フランジ、ならびに、薄鋼板製折板と薄鋼板製折板とを接合すると、交通振動、環境振動や風振動ならびに中小地震動等における小振動時においては、前記固着具が傾斜して鋼製枠材と薄鋼板製折板、ならびに、薄鋼板製折板と薄鋼板製折板とのずれが生じ、初期剛性が前記固着具の場合よりも大きい粘性体または粘弾性体からなる接着体のせん断変形によるエネルギー吸収作用を利用することができ、大きな制震作用を発揮させることができる。一方、極大地震時の大振動時においては、前記固着具が薄鋼板製折板を破断させることによる大きなエネルギー吸収作用を利用することができ、大きな制震作用を発揮させることができる。
さらに、施工時において、ドリルねじ等の固着具による接合前の鋼製折板と鋼製枠材、ならびに、薄鋼板製折板と薄鋼板製折板の仮止めとしても、粘性体または粘弾性体からな
る接着体による接着を有効に利用することができる。また、粘性体または粘弾性体からなる接着体による接合と、ドリルねじ等の固着具による接合とを併用する接合構造としているので、火災時には、粘弾性体が先に溶出しても、ドリルねじ等の固着具による接合により、接合部を離間させない効果がある。
第6発明のように、粘性体または粘弾性体からなる接着体を介した薄鋼板製折板の重ね合せ面(鋼製枠材と薄鋼板製折板の重ね合せ面または分割された複数枚の薄鋼板製折板の重ね合せ面)に接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の接着面に関して、一枚の薄鋼板製折板の一方の端部における面状の接着体の接着面の合計接着面積と、前記一枚の薄鋼板製折板を介して平行に位置する薄鋼板製折板の他方の端部における面状の接着体の接着面の合計接着面積が同じになることにより、薄鋼板製折板の両端部の剛性・耐力が等しくなり、これにより、粘性体または粘弾性体からなる接着体が確実に変形する。薄鋼板製折板の両端部の粘性体または粘弾性体からなる接着体の合計面積が等価でない場合には、薄鋼板製折板の両端部の剛性・耐力が等しくなくなり、合計面積が小さく、剛性・耐力が低い端部のみが変形し、その結果、エネルギー吸収能力が小さくなるが、両端部の接着面積を等しくすることで高いエネルギー吸収能力を発揮する。
第7発明のように、一枚の薄鋼板製折板の底部フランジ、ウエブならびに頂部フランジのすべてが連続して小口となる一方の端部において、前記底部フランジに接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の接着面の合計接着面積と、前記一枚の薄鋼板製折板の当該端部における端辺の展開長さ寸法との比率が、前記一枚の薄鋼板製折板を介して前記一方の端辺に対して直交して位置する前記一枚の薄鋼板製折板のもう一方の端部に接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の接着面の合計接着面積と、薄鋼板製折板の当該もう一方の端部の端辺長さ寸法との比率に比べて、同じかまたはより小さいことにより、一枚の薄鋼板製折板の底部フランジ、ウエブならびに頂部フランジのすべてが連続して小口となる端部(端辺側)では、展開長さの単位長さ当たりの剛性・耐力が、前記もう一方の端部にくらべて等しいかまたは小さくなり、これにより、粘性体または粘弾性体からなる接着体が確実に変形することで高いエネルギー吸収能力を発揮する。
一枚の薄鋼板製折板のフランジ、ウエブが連続して小口となる一方の端部における接着体の接着面の合計接着面積と前記一方の端部における端辺の長さ寸法との上記比率を、一方の端部における端辺と直交するもう一方の端部における接着体の合計面積と前記もう一方の端部における端辺の長さ寸法との比率を、上記比率以下とすることで、薄鋼板製折板の折り曲げ部の伸縮変形(アコーディオンのような伸縮変形)時に、粘性体または粘弾性体からなる接着面が変形し、高いエネルギー吸収能力を発揮することができる。
第8発明のように、前記鋼製枠材と前記薄鋼板製折板、ならびに、薄鋼板製折板と薄鋼板製折板の粘性体または粘弾性体からなる接着体を介した重ね合せ面が、底部フランジ面と平行にずれを生じる前とずれを生じた後においても、粘性体または粘弾性体からなる接着体により、接着が保持され、接着体の厚さ方向で、0.1mmから9mmの間で一定間隔に保持されていると、ドリルねじ軸部が破断したり、薄鋼板製折板がドリルねじの部分において局部変形したり、また、薄鋼板製折板が破断したり、ドリルねじが鋼製枠材から抜け出したりしても、薄鋼板製折板と鋼製枠材、ならびに、薄鋼板製折板と薄鋼板製折板は、粘性体または粘弾性体からなる接着体により離間することがない。
第9発明のように、鋼製枠材と薄鋼板製折板、ならびに、薄鋼板製折板と薄鋼板製折板との接合部に、粘性体または粘弾性体を用いた鋼製パネルであると、前記第1から第8の発明により、振動時において鋼製パネルに入力されるエネルギー吸収が可能な安価な鋼製パネルとすることができる。
第10発明によると、建物に組み込まれた鋼製パネルに入力される鋼製パネルにほぼ平行な力に対して、鋼製枠材と薄鋼板製折板が相対的にずれを起こして、鋼製枠材と薄鋼板製折板における底部フランジとの合わせ接合部に介在された粘性体または粘弾性体からなる接着体のせん断変形によるエネルギー吸収を図ったり、固着具の軸部により薄鋼板製折板の底部フランジの塑性化を伴うエネルギー吸収機能を発揮して、地震動に建物が損傷するのを防止することができる。
本発明の一実施形態の鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造を分解して示す分解斜視図である。 (a)(b)(c)は接着材としての粘性体または粘弾性体の作用を説明するための断面図である。 図1に示す本発明の一実施形態の鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造を備えたパネルを示す正面図である。 図3の側面図である。 図3のA−A線断面図である。 本発明の他の実施形態の鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造を分解して示す分解斜視図である。 (a)(b)(c)は接着材としての粘性体または粘弾性体および接合具の作用を説明するための断面図である。 図6に示す本発明の他の実施形態の鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造を備えたパネルを示す正面図である。 図8の側面図である。 図8のB−B線断面図である。 パネルに水平力を作用させて粘性体または粘弾性体をせん断変形させた場合の変位―荷重曲線を示す線図である。 (a)(b)(c)は、パネルについての変形と耐力との関係を示す説明図である。 パネルについての変形と耐力との関係を示す説明図である。 パネルに水平力が作用した場合の力の流れを示す説明図である。 従来の鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造の一部を分解して示す分解斜視図である。 剛性のある面材間のずれ変形についての説明図である。 ダンパー数と最大応答変位との関係を示すグラフである。
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明の一実施形態の鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造を有する鋼製パネル1を示すものであって、図1は、本発明の一実施形態の鋼製枠材2と薄鋼板製折
板3との接合構造を分解して示す分解斜視図、図2(a)(b)(c)は接着体としての粘性体または粘弾性体の作用を説明するための断面図、図3は、図1に示す本発明の一実施形態の鋼製枠材2と薄鋼板製折板3との接合構造を備えた鋼製パネル1を示す正面図、図4は、図3の側面図、図5は図3のA−A線断面図である。
図1〜図5に示す一実施形態では、前記鋼製枠材2と前記薄鋼板製折板3における底部とを重ね合わせ、前記鋼製枠材2と前記薄鋼板製折板3における底部フランジ4との重ね合せ面に、粘性体または粘弾性体からなる接着体5を設けて接着した鋼製枠材2と薄鋼板製折板3との接合構造を有する薄鋼板製折板付きの鋼製パネル1が示されている。
前記のような鋼製パネル1を、例えば、壁パネルとして使用する場合は、建築物に耐力壁として用いられ、例えば、基礎上に設置されて、鋼製パネル1の下端部(下側の横の枠材あるいは縦枠材の下端部)がアンカーボルトと連結され、前記鋼製パネル1の上端部(上側の横の枠材あるいは縦枠材の上端部)が、建物の梁と連結されたり、あるいは前記の上端部および下端部が、上下の梁に連結されたりして設置される。
前記の建築物としては、例えば、2階建て〜9階建て程度の中小規模な建物が好適であり、壁パネルの他に、柱、梁、床パネル、屋根パネル、外装材、内装材等を有して構成されている。本発明の鋼製パネル1は、構造材として、壁パネル、床パネルまたは屋根パネルとして建築物に組み込むことが可能である。鋼製パネル1を前記のように耐力壁として建築物に組み込む場合には、梁または根太の上下に下階側および上階側の耐力壁として建て込み、上階の耐力壁における下横枠材あるいは縦枠材の下端部と、下階の耐力壁における上横枠材あるいは縦枠材の上端部とに渡って連結金具を貫通配置するようにして、上下階の耐力壁を連結するようにすればよい。床パネルとして建築物に組み込む場合には、梁または根太に支持させるようにすればよい。
前記の鋼製枠材2は、板厚0.4mm以上9mm以下の軽量形鋼による枠材であり、ロールフォーミング加工あるいはプレス加工等により製作され、ウェブ2aとこの両端部に一体に屈折連接された一対のフランジ2bを備えている。
図示の形態では、端部の縦の枠材2は、一対の溝形鋼がウェブ2aの部分で背中合わせに重合されてドリリングタッピングビス(以下、ドリルねじとも言う。)6により接合された枠材2とされ、端部および中間部の縦の枠材2の軸方向一端側および他端側に渡って横の枠材2が嵌合されてドリルねじ6により接合され、同様に端部および中間部の縦の枠材2の軸方向他端側に渡って横の枠材2が嵌合されてドリルねじ6により接合されて枠体7とされ、その枠体7における枠材2の片面側に、間隔をおいて部分的に設けられ、正面視で矩形状の粘性体または粘弾性体からなる接着体5が、多数箇所固着されて設けられている。前記粘性体または粘弾性体からなる接着体5は、正面視で、長方形、正方形状、円形、楕円形等の2次元平面状に設けられる。
前記のドリルねじ6は、底部フランジ4よりも強度の高い材料が用いられる。
図示の形態では、鋼製枠材2における片側の側板としてのフランジ2bの外側面に、部材長手方向に間隔をおいて粘性体または粘弾性体からなる接着体5が多数箇所設置され、薄鋼板製折板3における底部フランジ4が固着されている。薄鋼板製折板3は、底部フランジ4と頂部フランジ8とをウェブ9により接続されている鋼製折板であり、ウェブ9は傾斜したウェブでもよく、図示省略の底部フランジ4に直角なウェブでもよい。
前記の場合、前記底部フランジ4側に、粘性体または粘弾性体からなる接着体5を予め固着して、枠材に薄鋼板製折板3を取り付けてもよい。
また、薄鋼板製折板3相互の重合部では、一方の薄鋼板製折板3の底部フランジ4の外側面に、底部フランジ4の長手方向に間隔をおいて、粘性体または粘弾性体からなる接着体5を取り付け、外側に位置する薄鋼板製折板3の底部フランジ4の内側面を前記接着体5に圧着させることで、外側に位置する薄鋼板製折板3と内側に位置する薄鋼板製折板3相互の重合部を固定するようにしている。
前記のように、本発明では、鋼製枠材と鋼製折板とを、または鋼製折板相互を、多数箇所の面状の接着体5で、直接取り付けるようにしているため、薄鋼板製折板3を枠体に確実に固定することができる。このように、本発明では、多数箇所の点状接着面部ではなく、多数箇所の矩形等の面状の接着体5により接合している特徴がある。
粘弾性体からなる接着体5としては、例えば、アクリル系の粘弾性体を用いるとよい。また、前記の接着体としては、例えば、アスファルトとゴムとの混合物等の粘弾性体、シリコン系粘着体などを用いるようにしてもよい。
粘性体または粘弾性体からなる接着体5の設ける間隔は、枠体7の周囲に小ピッチ間隔で設けて、接着箇所を多数箇所設け、接着箇所全体の合計接着面積を大きくして、せん断エネルギー吸収能力を大きくするとよい。接着体5は、部分的に設ければよいが、縦枠等の枠材2に連続して設けてもよい。さらに、図1を参照して説明すると、鋼製枠材2と薄鋼板製折板3の重ね合せ面に接着される粘性体または粘弾性体からなる面状(正面視で2次元平面状)の各接着体5の接着面の、薄鋼板製折板の一方の端部における接着面積(接着されている面)の合計接着面積と、前記一方の端部と前記薄鋼板製折板3を介して平行に位置する前記薄鋼板製折板3の他方の端部における接着面積の合計接着面積が同じになるように接着体5を取り付けるとよい。同様に、図1に示すように、複数枚の薄鋼板製折板3の端部相互を重ね合わせるように用いる場合には、分割される薄鋼板製折板3の重ね合せ面に接着される正面視で(2次元平)面状の粘性体または粘弾性体からなる接着体5の接着面の、薄鋼板製折板3の巾方向一方の端部における接着面積の合計接着面積と、前記一方の端辺と前記薄鋼板製折板3を介して平行に位置する前記薄鋼板製折板3における他方の端部における接着面積の合計接着面積が同じになるように接着体を取り付けるとよい。
このように薄鋼板製折板の両端部の接着体5の合計接着面を同じ面積とすると、薄鋼板製折板3の両端部の剛性・耐力が等しくなり、これにより、両端部において、粘性体または粘弾性体からなる接着体5が確実に変形する。薄鋼板製折板3の両端部の粘性体または粘弾性体からなる接着体5の合計面積が等価でない場合には、薄鋼板製折板3の両端部の剛性・耐力が等しくなくなり、合計面積が小さく、剛性・耐力が低い端部のみが変形し、その結果、エネルギー吸収能力が小さくなるが、両端部の接着面積を等しくすることで高いエネルギー吸収能力を発揮する。
一枚の薄鋼板製折板3の底部フランジ4、ウエブ9ならびに頂部フランジ8のすべてが連続して小口となる一方の端部において底部フランジ4に接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体5の接着面(正面視で片面、または表裏両面)の合計接着面積と、薄鋼板製折板3の当該端部における端辺の展開長さ寸法との比率が、前記一枚の薄鋼板製折板3を介して前記一方の端辺に対して直交して位置する前記薄鋼板製折板3のもう一方の端部に接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体5の接着面の合計接着面積と、前記一枚の薄鋼板製折板3の当該もう一方の端部の端辺の長さ寸法との比率に比べて、同じかまたはより小さいことにより、一枚の薄鋼板製折板3の底部フランジ4、ウエブ9ならびに頂部フランジ8のすべてが連続して小口となる端辺側では、その展開長さの単位長さ当たりの剛性・耐力が、直交関係にある前記もう一方の端辺側にくらべて等しいかまたは小さくなり、これにより、粘性体または粘弾性体からなる接着体が確実に変形することで高いエネルギー吸収能力を発揮することができる。
また、図1を参照して説明すると、一枚の薄鋼板製折板3の各フランジ(4,8)、ウ
エブ9が連続して小口となる一方の端部における接着体5の接着面の合計接着面積(Σ(AL5))と端辺展開長さ寸法(Σ(L4+L8+L9))との比率を、前記一方の端辺と直交するもう一方の端部おける接着体5の接着面の合計接着面積(Σ(Aw5))とその端辺の展開長さ寸法Σ(W)との比率を上記比率以下(下記式参照)とすることで、薄鋼板製折板3の各フランジ(4,8)とウエブ9の接続部による折り曲げ部の伸縮変形(アコーディオンのような伸縮変形)時に、粘性体または粘弾性体からなる接着面が変形し、高いエネルギー吸収能力を発揮する。

Σ(AL5)/ Σ(L4+L8+L9) ≦ Σ(AW5)/ Σ(W)
但し、
Σ(AL5):一枚の薄鋼板製折板3の一方の端部に接着される粘性体または粘弾性体からなる接着体5の接着面の正面視の接着面積合計
Σ(L4+L8+L9):薄鋼板製折板3の当該一方の端部における端辺の展開長さ寸法(端辺側の底部フランジ4の長さ寸法(L4)、端辺側の頂部フランジ8の長さ寸法(L8)、端辺側のウェブ9の長さ寸法(L9)の合計長さ寸法)
Σ(AW5):薄鋼板製折板3の前記一方の端辺と前記薄鋼板製折板3を介して直交して位置する前記薄鋼板製折板3のもう一方の端部に接着される粘性体または粘弾性体からなる接着体5の接着面の正面視接着面積合計
Σ(W):前記薄鋼板製折板3の前記もう一方の端辺の展開長さ寸法
前記のように、接着体5を設けた鋼製パネル1の場合は、図2(a)の状態から図2(b)(c)に示すように、鋼製枠材2に対する薄鋼板製折板3の接着体5による接合部のせん断方向のズレが徐々に大きくなると、図12(b)に示すように、粘弾性体5のせん断変形によりエネルギーを吸収させて粘弾性体による減衰効果を発揮させることができる。なお、図12(a)は、図15に示す従来の接合構造の鋼製パネル11に水平力が入力された場合に、鋼製パネルの変形量と耐力Qaとの関係を示すグラフであり、ドリルねじ接合のみによる鋼製パネルの場合には、弾性挙動のみでエネルギー吸収性能がほとんどないことを示している。
前記のように、粘性体または粘弾性体からなる接着体5を多数箇所設けた場合、各接着体5にせん断力が作用した場合、鋼製枠体7の周囲と薄鋼板製折板3との多数の接合面、または隣り合う薄鋼板製折板3間の接合面に接着体5を設けている構造であるので、鋼製枠体7の周囲と薄鋼板製折板3とが相対的にずれ移動を生じたり、隣り合う薄鋼板製折板3が相対的にずれ移動を生じた場合に、全体の接着体5にせん断変形を生じさせて、入力される地震時のエネルギー吸収を大きくすることができ、ダンパーとして機能させることができる。前記のように、各箇所の接着体5をダンパーとして機能させることができるため、図16に示すように、薄鋼板製折板3の面材間の接合部あるいは鋼製枠体7における枠材2と薄鋼板製折板3との接合部に設ける接着箇所Pの総数が多いと、これらの接合部でダンパーとして機能させて、図17に示すように、鋼製パネル1の最大応答変位を小さくすることができる。なお、図16では、面材が変形しないで、枠体が変形する場合の面材のロッキング変形を想定している図である。
前記のような本発明の鋼製パネル1に枠材と平行な水平力が作用した場合、粘性体または粘弾性体からなる接着体5の接着面には、せん断応力が作用する。せん断応力の場合、接着耐力が高いので、そのような応力が作用する部分に用いるようにするとよい。なお、前記のような本発明の一実施形態の場合、接着面が剥されるような引張の場合は、接着の耐力は低いので、せん断応力が作用する部分にのみ適用するようにするとよい。
前記の一実施形態のように、粘性体または粘弾性体からなる接着体による接合構造とし
た場合には、次のような作用効果を奏することができる。
(1)地震動時において、鋼製パネル面に平行な水平力が作用し、鋼製パネルが小振動した場合あるいは鋼製パネルが大振動まで振動した場合、特にこのような振動の繰り返し時に、粘性体または粘弾性体からなる接着体により振動エネルギーを吸収することができ、この場合に、接着体による接合部は、小振動時または振動時には、折板と枠材にズレが生じる。
(1−2)鋼製枠材と鋼製折板との接合部における相対的なズレを利用して、粘性体または粘弾性体からなる接着体をせん断変形させることで、地震動時等における振動エネルギーを吸収することができる。
(2−1)ドリルねじ等の軸部を有する固着具による接合に比べて施工が容易である。
(2−2)施工時において、粘性体または粘弾性体からなる接着体を塗布またはシート状のものの貼り付け等により設ければよいので、施工が容易である。また、予め工場等において、粘性体または粘弾性体からなる接着体を、各接合箇所に設けた鋼製枠材あるいは鋼製枠体さらには鋼製折板の底部フランジ4に設けて、離型剤を有する剥離可能な保護テープにより仮止め保護しておいてもよいので、簡単な構造であり、施工も格段に容易になる。
(2−3)粘性体または粘弾性体からなる接着体は、剛体ではないので鋼製折板と鋼製枠材の接合部を離間させない軟らかい接着の効果を発揮することができる。
前記一実施形態の構造の特徴は、次の通りである。
(B)粘性体または粘弾性体からなる接着体により鋼製枠材に鋼製折板を取り付け固着具により接合した鋼製パネルで、パネル構造を活かした簡単な制震(振)構造とされている。
(B−1)本発明のパネル構造は、地震動時等にパネルに入力される応力をパネル全体で分散する構造となっている。
(B−2)折板からなる面材に作用する応力は、粘弾性体等の接着体による接合部を介して枠材に伝達される。
(B−3)接着体による接合部に入る力を利用して、粘性体または粘弾性体からなる接着体をせん断変形させ、振動エネルギーを吸収する構造になっている。
(B−4)ドリルねじによる固着具を使用した接合部とした場合、ドリルねじによる接合部に比べて、粘弾性体による接着体のほうが、初期剛性が高いため、粘弾性体による接着体の応力負担が大きく、つまり、粘弾性体からなる接着体でのエネルギー吸収が大きい。(B−5)粘弾性体からなる接着体の接着面の面積は、ドリルねじの接合(ドリルねじ軸部による点状の接合部)部の面積に比べて圧倒的に大きくすることができ、剛性を格段に高くすることができる。
(B−6)粘弾性体からなる接着体は、せん断変形することで、吸収したエネルギーを熱に変換し、元の状態に戻ることが可能であるため、接着体そのものの損傷がなく、鋼製パネルも損傷することがない。
(B−7)従来のように、ドリルねじ接合のみのパネル構造だけの場合は、弾性挙動のみでエネルギー吸収がほとんどないが、本発明のように、粘性体または粘弾性体からなる接着体の減衰効果を付加することで、地震動等におけるエネルギー吸収機能をもたせているため、構造が簡単で安価である。
(B−8)鋼製枠体に対して鋼製折板が相対的にずれた場合、ドリルねじ等の固着具による接合部が、折板の底部フランジを固着具の軸部により、その底部フランジの鋼板を破くような塑性化を開始すると、鋼製パネルの繰り返し挙動は、従来例の場合、履歴面積が小さい繰り返し挙動を示すが、本発明の前記実施形態では、粘性体または粘弾性体からなる接着体とされているので、履歴面積が大きくなる(図13参照)。
(B−9)粘性体または粘弾性体からなる接着体による減衰効果を付加することで、エネルギー吸収をもたせることができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図6は、本発明の他の実施形態の鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造を分解して示す分解斜視図である。図7(a)(b)(c)は接着材としての粘性体または粘弾性体および接合具の作用を説明するための断面図である。図8は、図6に示す本発明の他の実施形態の鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造を備えたパネルを示す正面図である。図9は図8の側面図である。図10は図8のA−A線断面図である。
この形態では、図1〜図5に示す一実施形態の鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造に加えて、前記鋼製枠材2と前記薄鋼板製折板3の重ね合せ面において、前記鋼製枠材2における側板(フランジ2a)と、前記薄鋼板製折板3と、粘性体または粘弾性体からなる接着体5とを、これらに渡って、ドリルねじ,釘,リベットまたはボルトからなる固着具10を貫通配置して、前記鋼製枠材2と前記薄鋼板製折板3の底部(底部フランジ4)とを、ドリルねじ,釘,リベットまたはボルトからなる固着具10により接合した鋼製枠材と薄鋼板製折板との接合構造としている。またそのような接合構造の鋼製パネル1としている。
前記のように、接着体5およびドリルねじ等の固着具10を設けた鋼製パネル1の場合は、図7(a)の状態から図7(b)(c)に示すように、鋼製枠材2に対する薄鋼板製折板3の接着体5およびドリルねじ等の固着具10による接合部のせん断方向のズレが徐々に大きくなると、図12(a)のグラフと図12(b)のグラフとを合算体させた図12(c)に示すようになり、ドリルねじ等の固着具を用いた接合による弾性挙動と、粘性体または粘弾性体からなる接着体5のせん断変形によりエネルギーを吸収させて粘弾性体による減衰効果とを発揮させることができる。なお、図7および図12に示す形態は、ドリルねじによる固着具10である。
前記鋼製枠材2と前記薄鋼板製折板3、または、薄鋼板製折板3と薄鋼板製折板3の粘性体または粘弾性体からなる接着体5を介した重ね合せ面が、底部フランジ面と平行にずれを生じる前とずれを生じた後においても、粘性体または粘弾性体からなる接着体により、接着が保持され、接着体5の厚さ方向で、0.1mmから9mmの間で一定間隔に保持されていると、接着体5を貫通するように設けられる固着具10としてのドリルねじの軸部が破断したり、薄鋼板製折板3がドリルねじの部分において局部変形したり、また、薄鋼板製折板3が破断したり、ドリルねじが鋼製枠材2から抜け出したりしても、薄鋼板製折板3と鋼製枠材2、または、薄鋼板製折板3と薄鋼板製折板3は、粘性体または粘弾性体からなる接着体5により離間することがない。
接着体5を介した重ね合せ面が、底部フランジ面と平行にずれを生じる前とずれを生じた後において、前記の接着体5の厚さ方向で、0.1mmから9mmとした理由は、少なくとも接着体5の厚さが0.1mm程度あると、固着具10としてのドリルねじの軸部を保持できること、また、0.1mm程度の接着体5の厚さが必要であること、さらに、鋼製枠材2の板厚が、最大9mmであることからして、接着体5の厚さが最大9mmあると、ドリルねじが鋼製枠材2から抜け出したりしても、接着体5によりドリルねじの軸部を保持でき、前記鋼製枠材2と前記薄鋼板製折板3、または、薄鋼板製折板3と薄鋼板製折板3の離間を接着体5により防止できるため、前記のような寸法に設定した。
図11には、鋼製パネルに水平力を作用させて粘性体または粘弾性体をせん断変形させた場合の荷重―変位曲線が示されており、同図における下側の直線Xで示すドリルねじの剛性に加えて、直線Yで示す粘弾性体の剛性が加わり、接合部の塑性化も生じるため、接合部にドリルねじによる接合と粘弾性体による接合とを併用した形態では、鋼製枠体と鋼製折板等の変位が小さい場合には、曲線Aに示す形態になり、変位が大きい場合には、曲線Bまたは曲線Cに示すような形態になる。
また、鋼製パネル1に入力される水平力が大きくなると、薄鋼板製折板3と鋼製枠材2
との相対的な変位が大きくなるため、接着体5とドリルねじ6とによる接合形態では、ドリルねじ6の軸部により薄鋼板製折板3の底部フランジ4を破くようになり、ドリルねじ接合部の塑性化が始まると、履歴面積が小さい繰り返し挙動を示すようになるが、図6に示す形態では、粘性体または粘弾性体からなる接着体5がドリルねじ接合部に併用されているため、図13に実線で示す塑性化されたドリルねじ接合部の履歴に加えて、粘性体または粘弾性体からなる接着体5の減衰効果が付与されるため、一点鎖線で示すように、履歴面積を大きくなり、エネルギー吸収性能を高めることができる。
なお、図14には、耐力壁等の構造用の鋼製パネルを4階建て建築物に使用した場合に、地震時に水平力Fが入力された場合の力の流れを示している。なお、上下階の縦枠材相互は、適宜連結金具により連結される。
前記のように、鋼製枠体と鋼製折板との接合部あるいは鋼製折板相互の接合部に、ドリルねじ等の固着具と粘弾性体とを併用した場合、ドリルねじ等の固着具による接合により、施工時の仮止め用としての接合部の安定性確保することができるばかりでなく、火災時の安全性を確保することができる。また、せん断変形した場合、ドリルねじ等の固着具による接合部での小変形〜大変形に粘弾性体が追随して、振動エネルギーを広範囲に吸収することができる。
前記の他の実施形態のように、接着体特に粘弾性体からなる接着体と、固着具特にドリルねじ等の固着具との併用による接合構造とした場合には、次のような作用効果を奏することができる。
(1)地震動時において、鋼製パネル面に平行な水平力が作用し、鋼製パネルが微小振動した場合あるいは鋼製パネルが大振動まで振動した場合、特にこのような振動の繰り返し時に、粘性体または粘弾性体からなる接着体により振動エネルギーを吸収することができ、この場合に、ドリルねじ等の固着具、特に、ドリルねじによる接合部は、微小振動時には、鋼製枠体と薄鋼板製折板の底部フランジの接合部が相対的にずれた場合に、ドリルねじが傾斜した状態で、薄鋼板製折板と鋼製枠材にズレが生じさせることができる。
(1−2)鋼製枠材と鋼製折板との接合部における相対的なズレを利用して、粘性体または粘弾性体からなる接着体をせん断変形させることで、地震動時等における振動エネルギーを吸収することができる。
(1−3)ドリルねじ等の軸部を有する固着具による接合部は、極大地震での最初の振幅時に、ドリルねじ等の軸部が底部フランジの鋼板とが相対的に大きくずれるようになると、ドリルねじ等の軸部が底部フランジの鋼板を塑性変形または多少塑性変形させて破くようになり、これにより振動エネルギーを大きく吸収することができ、また、粘性体または粘弾性体からなる接着体の最初の振幅より小さい範囲で繰り返される振動を減衰させる効果がある。
(2−1)ドリルねじ等の軸部を有する固着具による接合部を、粘性体または粘弾性体からなる接着体により固着具を保持したりその抜け出しを防止して安定化させることができる。
(2−2)施工時において、ドリルねじ等の固着具による接合前の鋼製折板と鋼製枠材の仮止めとしても、粘性体または粘弾性体からなる接着体による接着を有効に利用することができる。
(2−3)ドリルねじ等の固着具の軸部が、鋼製折板における底部フランジを貫通している部分で、底部フランジ部分の鋼板を破いた場合にも、粘性体または粘弾性体からなる接着体は、鋼製折板と鋼製枠材の接合部を離間させない軟らかい接着の効果を発揮することができる。
(2−4)前記の実施形態では、粘性体または粘弾性体からなる接着体による接合と、ドリルねじ等の固着具による接合とを併用する接合構造としているので、火災時には、粘弾性体が先に溶出しても、ドリルねじ等の固着具による接合により、接合部を離間させない
効果がある。
前記他の実施形態の構造の特徴は、次の通りである。
(B)粘性体または粘弾性体からなる接着体により鋼製枠材に鋼製折板を取り付け固着具により接合した鋼製パネルで、パネル構造を活かした制震(振)構造とされている。
(B−1)本発明のパネル構造は、地震動時等にパネルに入力される応力をパネル全体で分散する構造となっている。
(B−2)折板からなる面材に作用する応力は、ドリルねじ接合部を介して枠材に伝達される。
(B−3)ドリルねじ接合部等の固着具による接合部に入る力を利用して、粘性体または粘弾性体からなる接着体をせん断変形させ、振動エネルギーを吸収する構造になっている。
(B−4)ドリルねじによる固着具を使用した接合部とした場合、ドリルねじによる接合部に比べて、粘弾性体による接着体のほうが、初期剛性が高いため、粘弾性体による接着体の応力負担が大きく、つまり、粘弾性体からなる接着体でのエネルギー吸収が大きい。(B−5)粘弾性体からなる接着体の接着面の面積は、ドリルねじの接合(ドリルねじ軸部による点状の接合部)部の面積に比べて圧倒的に大きくすることができ、剛性を格段に高くすることができる。
(B−6)粘弾性体からなる接着体は、せん断変形することで、吸収したエネルギーを熱に変換し、元の状態に戻ることが可能であるため、接着体そのものの損傷がなく、鋼製パネルも損傷することがない。
(B−7)ドリルねじなどの固着具は、鋼製枠体に対して鋼製折板が相対的にずれた場合、初期に傾斜するため、剛性が低いようにされている。地震動の初期において粘弾性体のせん断剛性に比べて、ドリルねじが容易に傾斜するように設定する。
(B−8)従来のように、ドリルねじ接合のみのパネル構造だけの場合は、弾性挙動のみでエネルギー吸収がほとんどないが、本発明のように、粘性体または粘弾性体からなる接着体の減衰効果を付加することで、地震動等におけるエネルギー吸収機能をもたせているため、構造が簡単で安価である。
(B−9)鋼製枠体に対して鋼製折板が相対的にずれた場合、ドリルねじ等の固着具による接合部が、折板の底部フランジを固着具の軸部により、その底部フランジの鋼板を塑性変形または多少塑性変形させて破くような塑性化を開始すると、鋼製パネルの繰り返し挙動は、従来例の場合、履歴面積が小さい繰り返し挙動を示すが、本発明の前記実施形態では、粘性体または粘弾性体からなる接着体が併用されているので、履歴面積が大きくなる。
(B−10)粘性体または粘弾性体からなる接着体による減衰効果を付加することで、エネルギー吸収をもたせることができる。
なお、ドリルねじ,釘,リベットまたはボルトからなる固着具は、市販されている安価部材であるので好ましい。このような軸部を有する固着具の軸部断面に対して粘性体または粘弾性体の面積を自由に設定することができるので、設計が容易であり、設計の自由度も高い。また、本発明の接合構造は、高度な熟練を必要としないので、施工が容易で安価にできる。
1 鋼製パネル
2 鋼製枠材
2a ウェブ
2b フランジ
3 薄鋼板製折板
4 底部フランジ
5 接着体
6 ドリルねじ
7 枠体
8 頂部フランジ
9 ウェブ
10 固着具
11 従来の鋼製パネル

Claims (10)

  1. 鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造であって、前記鋼製枠材と前記薄鋼板製折板における底部フランジとの重ね合せ面に、長方形、正方形状、円形、楕円形等の面状の粘性体または粘弾性体からなる接着体を設けて接着したことを特徴とする鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造。
  2. 薄鋼板製折板が複数枚用いられる場合に、一方の薄鋼板製折板とこれに隣接する他方の薄鋼板製折板の端部相互が重ね合わされ、その重ね合わせ面に、長方形、正方形状、円形、楕円形等の面状の粘性体または粘弾性体からなる接着体を設けて、前記一方および他方の薄鋼板製折板の端部相互を接着したことを特徴とする請求項1に記載の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造。
  3. 薄鋼板製折板が複数枚用いられる場合において、鋼製枠材から離れた位置における一方の薄鋼板製折板と他方の薄鋼板製折板との接合構造において、一方の薄鋼板製折板とこれに隣接する他方の薄鋼板製折板の端部相互が重ね合わされ、その重ね合わせ面に、長方形、正方形状、円形、楕円形等の面状の粘性体または粘弾性体からなる接着体を設けて、前記一方および他方の薄鋼板製折板の端部相互を接着したことを特徴とする請求項1または2に記載の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造。
  4. 鋼製枠材と薄鋼板製折板またはこれに重ね合わされた薄鋼板製折板と、粘性体または粘弾性体からなる接着体とを、これらに渡って、ドリルねじ,釘,リベットまたはボルトからなる固着具を貫通配置して接合したことを特徴とする請求項1または2に記載の薄鋼板製折板と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造。
  5. 請求項3に記載の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造であって、薄鋼板製折板が複数枚用いられる場合において、鋼製枠材から離れた位置における一方の薄鋼板製折板と他方の薄鋼板製折板との接合構造において、前記一方の薄鋼板製折板と前記他方の薄鋼板製折板と、粘性体または粘弾性体からなる接着体とを、これらに渡って、ドリルねじ,釘,リベットまたはボルトからなる固着具を貫通配置して接合したことを特徴とする鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造。
  6. 一枚の薄鋼板製折板の一方の端部に接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の接着面の合計接着面積と、前記一枚の薄鋼板製折板を介して平行に位置する他方の端部における粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の面積の合計面積が同じとなるようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造。
  7. 一枚の薄鋼板製折板の底部フランジ、ウエブならびに頂部フランジのすべてが連続して小口となる一方の端部において、前記底部フランジに接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の接着面の合計接着面積と、前記一枚の薄鋼板製折板の当該端部における端辺の展開長さ寸法との比率が、前記一枚の薄鋼板製折板を介して前記一方の端辺に対して直交して位置する前記薄鋼板製折板のもう一方の端部に接着される粘性体または粘弾性体からなる面状の接着体の接着面の合計接着面積と、薄鋼板製折板の当該もう一方の端部の端辺長さ寸法との比率に比べて、同じかまたは小さくされていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造。
  8. 粘性体または粘弾性体からなる接着体を介した薄鋼板製折板の重ね合せ面が、前記薄鋼板製折板における底部フランジ面と平行にずれを生じる場合において、前記接着体の厚さ方向の前記重ね合せ面の間隔が、前記のずれを生じる前後において、粘性体または粘弾性体からなる接着体により、0.1mmから9mmの間で一定間隔に保持されて接着されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の鋼製枠材と薄鋼板製折板とを備えた鋼製パネルにおける部材相互の接合構造により、鋼製枠材と薄鋼板製折板ならびに薄鋼板製折板と薄鋼板製折板とが接合されていることを特徴とする鋼製パネル。
  10. 請求項9に記載の鋼製パネルを、建築物における壁または床あるいは屋根のいずれかの箇所において構造用のパネルとして組み込んでいることを特徴とする建築物。
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