JP2009007888A - 波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造及び取付け方法 - Google Patents

波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造及び取付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】施工を迅速かつ容易に行なうことができ、壁厚を薄厚化することができる、波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造及び取付け方法を提供することを課題とする。
【解決手段】波形鋼板10を折り筋11が略水平になるように設置面に立設すると共に、石膏ボード20を波形鋼板10に対して略平行になるように設置面に立設し、当該石膏ボード20を当該波形鋼板10に対してスタッド40を介して取付けるための構造である。波形鋼板10には、石膏ボード20に対して非平行な非平行部14と、石膏ボード20に略平行であって当該石膏ボード20に対して非平行部14よりも遠方に配置される平行部13とを設けることにより、凹状の空間部15を形成し、スタッド40の少なくとも一部を、石膏ボード20に面する側に形成された空間部15に収容した。
【選択図】図3

Description

この発明は、各種建造物の外壁又は内壁を構成する壁構造であって、特に波形鋼板を用いた壁構造において、内装材又は外装材となる板材を取付けるための取付け構造及び取付け方法に関する。
従来から、構造材として、平板をプレス機にて曲げ加工することで複数の折り筋が形成された波形鋼板が知られている。この波形鋼板は、水平荷重に対する高い変形性能とエネルギー吸収能力を有すると共に、当該波形鋼板の四周のコンクリート柱の変形を拘束しないので当該コンクリート柱がラーメン的に挙動することを許容し、高い耐震性を有する。従って、壁構造における支持材にこのような波形鋼板を用いることで、高い耐震性を持たせた壁構造を構築することができる(例えば特許文献1参照)。
このように波形鋼板を用いて壁構造を構築する場合、実際には、波形鋼板の一側方又は両側方に、内装材として石膏ボードを取付けていた。この石膏ボードを取付けるためには、具体的には、波形鋼板を立設した後、この波形鋼板の側方に墨出しを行ってランナー(下地材)の設置位置を決定し、この位置にランナーを水平方向に沿って敷設する。そして、このランナーの上に複数のスタッドを所定間隔で立設した後、これら複数のスタッドの上にもランナーを水平方向に沿って設置する。最後に、スタッドに対して石膏ボードを当接させた状態で立設し、この石膏ボードをスタッドにビス止め等にて固定していた。
特開2003−176582号公報
しかしながら、上述のようにスタッドを立設してから石膏ボードを取付ける場合には、ランナーの位置決めを行うための墨出し作業や、ランナーの設置作業が必要であり、石膏ボードの取付けに非常に手間を要し、工期を長期化させていた。
また、上述のように波形鋼板と石膏ボードとの相互間にスタッドを立設する場合、当然のことながら、波形鋼板や石膏ボードの厚みに加えて、スタッド全体の厚みが加わることで、壁厚が全体的に厚くなるという問題があった。
この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、施工を迅速かつ容易に行なうことができ、壁厚を薄厚化することができる、波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造及び取付け方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、波形鋼板を折り筋が略水平になるように設置面に立設すると共に、板材を前記波形鋼板に対して略平行になるように前記設置面に立設し、当該板材を当該波形鋼板に対して支持部材を介して取付けるための構造であって、前記波形鋼板には、前記板材に対して非平行な非平行部と、前記板材に略平行であって当該板材に対して前記非平行部よりも遠方に配置される平行部とを設けることにより、凹状の空間部を形成し、前記支持部材の少なくとも一部を、前記板材に面する側に形成された前記空間部に収容したこと、を特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記支持部材を、前記平行部又は前記非平行部に直接取付けたこと、を特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記支持部材を、前記非平行部の上面位置であって当該上面に沿って前記板材に向う方向における任意位置に取付け自在とすることにより、前記空間部からの当該支持部材の突出量を調整可能としたこと、を特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記平行部又は前記非平行部には、前記支持部材を前記波形鋼板に取付けるための取付け手段を取付け、前記取付け手段を介して、前記支持部材を前記波形鋼板に取付けたこと、を特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、前記支持部材を、前記取付け手段の上面位置であって当該上面に沿って前記板材に向う方向における任意位置に取付け自在とすることにより、前記空間部からの当該支持部材の突出量を調整可能としたこと、を特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に係る発明において、前記取付け手段と前記支持部材との相互間に、前記波形鋼板と前記板材との相互の共振を低減するための防振手段を設けたこと、を特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項4から6のいずれか一項に係る発明において、前記取付け手段に対する前記支持部材の位置を、前記板材に沿った水平方向に変位可能としたこと、を特徴とする。
請求項8に係る発明は、板材を波形鋼板に対して支持部材を介して取付けるための方法であって、前記波形鋼板を折り筋が略水平になるように設置面に立設する工程と、前記波形鋼板の側部に形成された凹状の空間部に前記支持部材の少なくとも一部が収容されるように、当該支持部材を前記波形鋼板に直接的又は間接的に固定する工程と、前記板材を、前記波形鋼板に対して略平行に、かつ、前記支持部材に接触するように、前記設置面に立設する工程と、前記板材を前記支持部材に固定する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、支持部材の少なくとも一部を波形鋼板の空間部に収容したので、この収容分だけ壁厚を薄厚化することができ、壁構造の省スペース化を図ることができる。
請求項2に係る発明によれば、支持部材を平行部又は非平行部に直接取付けることで、簡易な構成で壁構造を構築できる。
請求項3に係る発明によれば、空間部からの支持部材の突出量を調整可能とすることで、波形鋼板の製造誤差や設置誤差を吸収して、板材を一層確実に取付けることができる。
請求項4に係る発明によれば、取付け手段を介して支持部材を波形鋼板に取付けることで、取付けが困難な構造においても、取付け手段の構造を工夫することで、支持部材を容易に取り付けることができる。
請求項5に係る発明によれば、空間部からの支持部材の突出量を調整可能とすることで、波形鋼板の製造誤差や設置誤差を吸収して、板材を一層確実に取付けることができる。
請求項6に係る発明によれば、波形鋼板と板材との相互の共振を低減するための防振手段を設けたので、波板鋼板と板材との相互の振動伝達を防止できる。
請求項7に係る発明によれば、取付け手段に対する支持部材の位置を変位可能としたので、地震発生時に波板鋼板が水平方向に変位しても、当該変位が吸収されて板材には伝達されないので、板材の破損を防止できる。
請求項8に係る発明は、波形鋼板の側部に形成された凹状の空間部に取付け手段の少なくとも一部が収容されるように支持部材を波形鋼板に固定する工程を含むことで、板材の取付けに際し、支持部材の位置決めを行うためのランナーの墨出し作業等が不要になるので、施工工期を短縮できると共に施工コストを低減できる。
以下に添付図面を参照して、この発明の各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、これら各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造及び取付け方法は、任意の建造物の外壁や内壁として適用可能な構造であり、概略的には、波形鋼板と石膏ボード等の板材とを相互に略平行になるように設置面に立設して構成されている。このように波形鋼板を支持材として用いることで、壁構造の剛性を高め、基本的な耐震性を確保している。
各実施の形態に係る壁構造の取付け構造又は取付け方法の特徴の一つは、板材を波形鋼板に取付けるための支持部材の配置を工夫することで、施工性の向上や壁厚の薄厚化を図った点にある。具体的には、波形鋼板の側部に形成された凹状の空間部のうち、板材に面する空間部に支持部材を収容している。この場合、支持部材の位置決めを容易に行なうことができるので、ランナーを省略することができ、施工性が高まる。また、平面的に見ると、支持部材は、波形鋼板と板材との間ではなく波形鋼板の設置スペースの内部に収容されるので、壁厚の薄厚化を図ることができる。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、本発明に係る波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造及び取付け方法の各実施の形態の具体的内容について説明する。
〔実施の形態1〕
まず、本発明の実施の形態1について説明する。この形態は、波形鋼板の平行部にスタッドを固定した形態である。
(全体構成)
図1は本実施の形態1に係る壁構造の正面図(波形鋼板側から見た図)、図2は図1の壁構造の縦断面図、図3は図2の要部拡大図、図4は図3のA−A矢視断面図である。図1、2に示すように、本実施の形態1に係る壁構造1は、波形鋼板10の左右の両側方に石膏ボード20をスタッド40を介して固定して構成されている。なお、波形鋼板10に対して図示右側に配置されている石膏ボード20の取付け構造及び方法と、図示左側に配置されている石膏ボード20との取付け構造及び方法とは、相互に同様であるため、以下では、前者についてのみ説明し、後者の説明を省略する。
(全体構成−波形鋼板)
波形鋼板10は、全体として方形状に形成されており、鉛直方向に略沿う方向で設置面に立設されている。この波形鋼板10は、平板状の原板をプレス機によって曲げ加工することで構成されたもので、図1に示すように、相互に略平行な複数の折り筋11を備えており、各折り筋11が略水平になるような向きで設置面に配置されている。この折り筋11は、石膏ボード20に対して略平行な第1平行部12、石膏ボード20に対して略平行な部分であって第1平行部12とは異なる平面位置(図示右側の石膏ボード20に対して第1平行部12より遠方位置)に配置された第2平行部13、及び、石膏ボード20に対して非平行な非平行部14とに分けられる。非平行部14は、この実施の形態1においては平板状に形成されており、第1平行部12と第2平行部13とを相互に斜行状に連接する。このように構成された波形鋼板10には、第1平行部12又は第2平行部13と上下一対の非平行部14とによって囲繞された縦断面凹状の空間部15が、当該波形鋼板10の幅方向の全域に沿って帯状に形成されている。
(全体構成−スタッド)
スタッド(リップミゾ形鋼)40は、特許請求の範囲における支持部材に対応する。このスタッド40は、石膏ボード20と同様の幅を有する長尺部材であり、略水平に配置された状態で、かつ、その溝を下方に向けた状態で、第2平行部13に直接的に当接された状態で溶接にて固定されている。ここで、スタッド40の一部は波形鋼板10の凹状の空間部15に収容されているが、その端部は空間部15から石膏ボード20に向けて突出している。このスタッド40の設置数は、石膏ボード20を安定的に取付け可能である限りにおいて任意である。
(全体構成−石膏ボード)
石膏ボード20は、特許請求の範囲における板材に対応するもので、内装用の仕上げ材である。この石膏ボード20は、例えば石膏の両面をボード用原紙で被覆して板状に成形して構成されており、図3に示すように、同一寸法の2枚の石膏ボード20が相互に一体とされた状態で、鋼板10に対して略平行な方向(鉛直方向に略沿う方向)で設置面に立設されている。この石膏ボード20は、スタッド40を介して波形鋼板10に取付けられている。すなわち、スタッド40の外側面は、波形鋼板10の空間部15よりも若干外側に出ており、この外側面に石膏ボード20を当接させた状態で、当該石膏ボード20の外側からビス(図示省略)をスタッド40に対して打ち込むことで、当該石膏ボード20が固定されている。
(取付け方法)
最後に、石膏ボード20の取付け方法について説明する。まず、波形鋼板10を、折り筋11が略水平になるように設置面に立設する。この波形鋼板10の具体的な設置方法は任意であるが、例えば、波形鋼板10の上下には略水平配置された平板が溶接されると共に、波形鋼板10の左右には略鉛直配置された平板(図示省略)が溶接され、これら各平板には複数のスタッドボルト(図示省略)が直交状に溶接されている。そして、このスタッドボルトを内包するようにコンクリート枠を枠組し、この枠体にコンクリートを打設することにより、波形鋼板10の周囲にコンクリート柱30を設けると同時に、このコンクリート柱30にスタッドボルトを埋設することで、このスタッドボルトを介して波形鋼板10をコンクリート柱30に緊結することができる。
次に、スタッド40を、波形鋼板10の側部に形成された凹状の空間部15に略水平とした状態で仮置きし、この空間部15を構成する第2平行部13に当接させ、この第2平行部13に溶接する。ここで、スタッド40を水平配置するために、スタッド40の仮置き前に波形鋼板10の第2平行部13に水平線を墨出ししてもよい。あるいは、第2平行部13から非平行部14に至る折り曲げ部分にスタッド40の隅部を合わせることで当該スタッド40の水平を出すこともでき、この場合には墨出し作業を省略できる。
その後、石膏ボード20を、波形鋼板10に対して略平行に、かつ、スタッド40の外面に接触するように、設置面に立設する。最後に、石膏ボード20の外側からビスをスタッド40に対して打ち込むことで、当該石膏ボード20をスタッド40に固定する。これにて石膏ボード20の取付けが完了する。
(実施の形態1の効果)
このような構成によれば、スタッド40の少なくとも一部を波形鋼板10の空間部15に収容したので、収容分だけ壁厚を薄厚化することができ、壁構造1の省スペース化を図ることができる。
また、石膏ボード20の取付けに際し、ランナーの位置決めを行うための墨出し作業や、ランナーの設置作業が不要になるので、施工工期を短縮できると共に施工コストを低減できる。
特に、第2平行部13にスタッド40を当接させることで、後述する実施の形態2の場合に比べてスタッド40を容易に水平配置することができる。
〔実施の形態2〕
次に、本発明の実施の形態2について説明する。この形態は、波形鋼板の非平行部にスタッドを固定した形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
(全体構成)
図5は本実施の形態2に係る壁構造の拡大断面図(図3に対応する箇所における断面図)である。この図5に示すように、本実施の形態2に係る壁構造2は、波形鋼板10の両側方に石膏ボード20をスタッド50を介して固定して構成されている。
(全体構成−取付け具)
スタッド50は、石膏ボード20と同様の幅を有する長尺の支持部材であり、実施の形態1と同様に、略水平に配置された状態で、波形鋼板10の凹状の空間部15に収容されている。ここで、スタッド50は、実施の形態1とは異なり、側面形状が略三角形状となるように形成されており、波形鋼板10の非平行部14の上面に載置された状態において当該スタッド50の上面が略水平状になるように構成されている。ここで、このスタッド50の一部は波形鋼板10の凹状の空間部15に収容されているが、その端部は空間部15から石膏ボード20に向けて突出している。そして、この突出した端部に対して石膏ボード20が当接され、図示しないビスにて固定されている。
ここで、スタッド50を、非平行部14の上面位置であって当該上面に沿って石膏ボード20に向う方向における任意位置に取付け自在とされている。すなわち、図6(a)(b)に拡大断面図として示すように、非平行部14の上面にスタッド50を載置した状態で、当該スタッド50を当該上面に沿ってスライドさせることで、非平行部14の上面に対するスタッド50の取付け位置を調整できる。この結果、空間部15からのスタッド50の突出量を調整することができる。従って、施工現場において当該突出量を調整して、スタッド50の端面の位置を石膏ボード20の取付け位置に合致させることができる。
なお、同様の調整が可能な他の例を図7(a)(b)に示す。この例において、波形鋼板10及びスタッド40は実施の形態1とほぼ同様に構成されているが、波形鋼板10の非平行部14が水平状に形成されている点で異なる。この場合、非平行部14の上面にスタッド40を載置した状態で、当該スタッド40を当該上面に沿って水平方向にスライドさせることで、非平行部14の上面に対するスタッド40の取付け位置を調整できる。この結果、空間部15からのスタッド40の突出量を調整することができる。
(取付け方法)
石膏ボード20の取付け方法は実施の形態1とほぼ同じであるが、波形鋼板10の立設後、この波形鋼板10の非平行部14の上面にスタッド50を配置して溶接固定する。この際、非平行部14に対するスタッド50の位置を調整することで、スタッド50の端面の位置を石膏ボード20の取付け位置に合致させる。そして、スタッド50に対して石膏ボード20を固定する。
(実施の形態2の効果)
このような構成によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、空間部15からのスタッド50の突出量を調整することができるので、波形鋼板10の製造誤差や設置誤差を吸収して、石膏ボード20を一層確実に取付けることができる。
〔実施の形態3〕
次に、本発明の実施の形態3について説明する。この形態は、波形鋼板の非平行部にスタッドを固定した形態であり、スタッドを取付け手段を介して固定した形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
(全体構成)
図8は本実施の形態3に係る壁構造の拡大断面図(図3に対応する箇所における断面図)である。この図8に示すように、本実施の形態3に係る壁構造3は、波形鋼板10の両側方に石膏ボード20をスタッド40及び取付け具60を介して固定して構成されている。
取付け具60は、特許請求の範囲における取付け手段に対応するもので、実施の形態2のスタッド50と同様に、側面形状が略三角形状となるように形成されており、波形鋼板10の非平行部14の上面に載置された状態において当該取付け具60の上面が略水平状になるように構成されている。ただし、取付け具60は、実施の形態2のスタッド50とは異なる短尺部材であり、非平行部14の上面に所定間隔で複数配置され、これら複数の取付け具60の上面にスタッド40が載置されて溶接にて固定されている。
ここで、スタッド40を、取付け具60の上面位置であって当該上面に沿って石膏ボード20に向う方向における任意位置に取付け自在とされている。すなわち、図9(a)(b)に拡大断面図として示すように、取付け具60の上面にスタッド40を載置した状態で、当該スタッド40を当該上面に沿ってスライドさせることで、取付け具60の上面に対するスタッド40の取付け位置を調整できる。この結果、空間部15からのスタッド40の突出量を調整することができる。従って、施工現場において当該突出量を調整して、スタッド40の端面の位置を石膏ボード20の取付け位置に合致させることができる。
なお、同様の調整が可能な他の例を図10(a)(b)に示す。この例においては、取付け具60がスタッド40と同一形状で構成されており、その溝を下方に向けた状態で、第2平行部13に固定されている。この場合においても、取付け具60の上面にスタッド40を載置した状態で、当該スタッド40を当該上面に沿って水平方向にスライドさせることで、取付け具60の上面に対するスタッド40の取付け位置を調整できる。この結果、空間部15からのスタッド40の突出量を調整することができる。
(取付け方法)
石膏ボード20の取付け方法は実施の形態1とほぼ同じであるが、波形鋼板10の立設後、この波形鋼板10の非平行部14の上面に取付け具60を所定間隔で配置して溶接固定する。その後、取付け具60の上面にスタッド40を載置して、当該取付け具60に対して溶接する。この際、取付け具60に対するスタッド40の位置を調整することで、スタッド40の端面の位置を石膏ボード20の取付け位置に合致させる。そして、スタッド40に対して石膏ボード20を固定する。
(実施の形態3の効果)
このような構成によれば、スタッド40を取付け具60を介して取り付ける場合においても、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
〔実施の形態4〕
次に、実施の形態4について説明する。この形態は、スタッドを取付け手段を介して固定した形態であり、防振手段を設けると共に、取付け手段に対する支持部材の位置を水平方向に変位可能とした形態である。なお、実施の形態3と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態3で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
(全体構成)
図11は本実施の形態4に係る壁構造の拡大断面図(図3に対応する箇所における断面図)である。この図11に示すように、本実施の形態4に係る壁構造4は、波形鋼板10の両側方に石膏ボード20を支持プレート70及び取付け具80を介して取付けて構成されている。
(全体構成−支持部材及び取付け具)
図12には支持プレート70及び取付け具60の周辺の分解斜視図を示す。支持プレート70は、特許請求の範囲における支持部材に対応するもので、具体的には側面略逆L字状の長尺部材であり、水平部70aと鉛直部70bとを備える。この水平部70aには、後述する固定ボルト83aに対応する位置に、当該固定ボルト83aを挿通可能な挿通孔70cが形成されている。この支持プレート70の鉛直部70bの外面には石膏ボード20が当接され、この石膏ボード20の外面から鉛直部70bに対してビス70dが打設されることで、支持プレート70に石膏ボード20が固定される。
取付け具80は、特許請求の範囲における取付け手段に対応するもので、固定ベース81、防振ゴム82、及び、固定プレート83を備えて構成されている。
固定ベース81は、実施の形態3における取付け具60と同様に構成された短尺部材であり、側面形状が略三角形状となるように形成されており、波形鋼板10の非平行部14の上面に載置された状態において当該固定ベース81の上面が略水平状になるように構成されている。従って、図6の例と同様に、非平行部14の上面に固定ベース81を載置した状態で、当該固定ベース81を当該上面に沿ってスライドさせることで、非平行部14の上面に対する固定ベース81の取付け位置を調整できる。この結果、空間部15からの支持部材70の突出量を調整することができる。
防振ゴム82は、波形鋼板10と石膏ボード20との相互の共振を低減するためのものであり、特許請求の範囲における防振手段に対応する。この防振ゴム82は、直方体状に形成されており、固定ベース81と固定プレート83との相互間に挟持された状態で、これら固定ベース81及び固定プレート83に対して任意の方法にて固定されている。このように防振ゴム82を設けることで、鋼板10と石膏ボード20との相互の振動伝達を防止できる。この防振ゴム82としては、例えばブチルゴムを用いることができる。
固定プレート83は、平板部材であり、その上面には略鉛直上方に突出する固定ボルト83aが設けられている。この固定ボルト83aを挿通孔70cに挿通させた状態で、当該固定ボルト83aの上端に袋ナット83bが螺合されることで、支持プレート70が固定プレート83に固定される。
ここで、取付け具80に対する支持プレート70の位置は、石膏ボード20に沿った水平方向に変位可能とされている。すなわち、支持プレート70の水平部70aの挿通孔70cは水平方向に沿った長孔状に形成されており、固定ボルト83aが挿通孔70cの内部において水平方向に移動可能である。従って、地震発生時に波形鋼板10が水平方向に変位しても、当該変位が固定ボルト83aの移動によって吸収されて石膏ボード20には伝達されないので、石膏ボード20の破損を防止できる。
(実施の形態4の効果)
このような構成によれば、実施の形態3と同様の効果に加えて、波板鋼板10と石膏ボード20との相互の振動伝達を防止でき、また石膏ボード20の破損を防止できる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
また、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(波形鋼板について)
波形鋼板10の断面形状については、上述の形状以外にも種々の形状を採用することができる。これらいずれの場合においても、凹状の空間部15に支持部材の少なくとも一部を配置することで、壁厚を薄厚化することができる。
(吸音手段について)
波形鋼板10と板材との相互間には、これら相互間に伝播される音エネルギーを吸収するための吸音手段を設けてもよい。吸音手段としては、例えば、グラスウール、高密度ロックウール、スポンジ、あるいは、発泡ウレタンを用いることができる。特に、グラスウールやロックウールを用いた場合には、遮音性能以外にも、断熱性能や耐火性能を向上させることができる点で好ましい。
(板材について)
各実施の形態1〜4では波形鋼板10の両側方に石膏ボード20を設けているが、いずれか一方にのみ設けてもよい。また、板材としては、石膏ボード20以外にも任意の内装材や外装材を用いることができる。
(取付け具について)
各実施の形態1〜4に示した支持部材や取付け手段以外にも、板材を波板鋼板に取付けることができる限りにおいて任意の手段を用いることができる。
本発明の実施の形態1に係る壁構造の正面図である。 図1の壁構造の縦断面図である。 図2の要部拡大図である。 図3のA−A矢視断面図である 実施の形態2に係る壁構造の拡大断面図である。 図5の拡大断面図である。 実施の形態2の変形例に係る拡大断面図である。 実施の形態3に係る壁構造の拡大断面図である。 図8の拡大断面図である。 実施の形態3の変形例に係る拡大断面図である。 実施の形態4に係る壁構造の拡大断面図である。 支持プレート及び取付け具の周辺の分解斜視図である。
符号の説明
1、2、3、4 壁構造
10 波形鋼板
11 折り筋
12 第1平行部
13 第2平行部
14 非平行部
15 空間部
20 石膏ボード
30 コンクリート柱
40、50 スタッド
60、80 取付け具
70 支持プレート
70a 水平部
70b 鉛直部
70c 挿通孔
81 固定ベース
82 防振ゴム
83 固定プレート
83a 固定ボルト
83b 袋ナット

Claims (8)

  1. 波形鋼板を折り筋が略水平になるように設置面に立設すると共に、板材を前記波形鋼板に対して略平行になるように前記設置面に立設し、当該板材を当該波形鋼板に対して支持部材を介して取付けるための構造であって、
    前記波形鋼板には、前記板材に対して非平行な非平行部と、前記板材に略平行であって当該板材に対して前記非平行部よりも遠方に配置される平行部とを設けることにより、凹状の空間部を形成し、
    前記支持部材の少なくとも一部を、前記板材に面する側に形成された前記空間部に収容したこと、
    を特徴とする波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造。
  2. 前記支持部材を、前記平行部又は前記非平行部に直接取付けたこと、
    を特徴とする請求項1に記載の波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造。
  3. 前記支持部材を、前記非平行部の上面位置であって当該上面に沿って前記板材に向う方向における任意位置に取付け自在とすることにより、前記空間部からの当該支持部材の突出量を調整可能としたこと、
    を特徴とする請求項2に記載の波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造。
  4. 前記平行部又は前記非平行部には、前記支持部材を前記波形鋼板に取付けるための取付け手段を取付け、
    前記取付け手段を介して、前記支持部材を前記波形鋼板に取付けたこと、
    を特徴とする請求項1に記載の波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造。
  5. 前記支持部材を、前記取付け手段の上面位置であって当該上面に沿って前記板材に向う方向における任意位置に取付け自在とすることにより、前記空間部からの当該支持部材の突出量を調整可能としたこと、
    を特徴とする請求項4に記載の波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造。
  6. 前記取付け手段と前記支持部材との相互間に、前記波形鋼板と前記板材との相互の共振を低減するための防振手段を設けたこと、
    を特徴とする請求項4又は5に記載の波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造。
  7. 前記取付け手段に対する前記支持部材の位置を、前記板材に沿った水平方向に変位可能としたこと、
    を特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け構造。
  8. 板材を波形鋼板に対して支持部材を介して取付けるための方法であって、
    前記波形鋼板を折り筋が略水平になるように設置面に立設する工程と、
    前記波形鋼板の側部に形成された凹状の空間部に前記支持部材の少なくとも一部が収容されるように、当該支持部材を前記波形鋼板に直接的又は間接的に固定する工程と、
    前記板材を、前記波形鋼板に対して略平行に、かつ、前記支持部材に接触するように、前記設置面に立設する工程と、
    前記板材を前記支持部材に固定する工程と、
    を含むことを特徴とする波形鋼板を用いた壁構造における板材の取付け方法。
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