JP6486164B2 - 外壁構造体の施工方法、及び外壁構造体 - Google Patents

外壁構造体の施工方法、及び外壁構造体 Download PDF

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Description

本発明は、外壁構造体の施工方法、及び外壁構造体に関する。
建物の外壁に利用される外壁構造体として特許文献1に記載の技術がある。この特許文献1に記載の壁用パネルでは、上下に延在する一対の縦桟と、この一対の縦桟間で横方向に延在し一対の縦桟を連結する複数の横桟とによって、枠体が形成されている。この枠体において、両側の縦桟と上下の横桟とによって囲まれた矩形状の空間内には、矩形の対角線上に配置されて交差する一対の筋違い材(制振部)が設けられている。そして、矩形状の空間内で筋違い材によって区切られた三角形の空間にそれぞれ断熱材が設けられている。
特開平10−147990号公報
しかしながら上記の特許文献1に記載の従来技術では、断熱材が複数の三角形に分割されて、筋違い材によって区切られた対応する三角形の空間にそれぞれ配置されるので、断熱材を施工する際の作業が煩雑となっていた。また、従来技術では複数に分割された断熱材を、対応する複数の空間にそれぞれ配置する必要があり、作業者によって作業時間にバラツキが生じたり、施工精度にバラツキが生じたりするおそれがあった。
また、従来技術では、断熱材と筋違い材との間、断熱材と枠体(縦桟又は横桟)との間には、外壁の厚さ方向に連続する隙間が形成されるので、これらの隙間を通じて空気が流れるおそれがあり、気密性を確保することが困難であった。これらの隙間を封止するために気密テープなどを施工すると、作業時間が増加し作業効率が低下する。また、従来技術では、外壁の厚さ方向において、筋違い材に対応する部分に断熱材が施工されておらず、断熱性を向上させる余地があった。
本発明は、断熱板を施工する際の作業効率の向上を図ること、作業者による施工時間及び施工精度のばらつきを抑制すること、気密性及び断熱性の向上を図ることが可能な外壁構造体の施工方法、及び外壁構造体を提供することを目的とする。
本発明は、躯体を制振する制振部、及び制振部を覆う断熱板を備えた外壁構造体を施工する方法であって、断熱板は、板状を成し、断熱板の厚さ方向における断熱板の一方の面には、制振部の形状に対応する形状を有し、制振部を受容する凹部が形成されており、外壁構造体の施工方法は、制振部を躯体に連結する制振部設置工程と、断熱板を、外壁構造体の厚さ方向の一方向から制振部に対して嵌めるように設置する断熱板設置工程と、屋外側から躯体、制振部、及び断熱板を覆う前記外壁を設置する外壁設置工程と、を含み、断熱板設置工程では、屋外側から制振部に対して断熱板を嵌めるように設置し、外壁設置工程では、断熱板設置工程を実行した後に前記外壁を設置する
この外壁構造体の施工方法では、断熱板設置工程において、制振部を受容する凹部が形成された断熱板を、外壁構造体の厚さ方向の一方向から制振部に嵌めるように設置するので、断熱板は外壁構造体の厚さ方向の一方向から制振部を覆うように設置される。これにより、外壁に沿う方向において制振部を跨ぐように一体物の断熱板を配置することができ、断熱板を施工する際の作業量を軽減して作業効率の向上を図ることができる。また、制振部によって区切られた空間に対応するように分割された複数の断熱材をそれぞれ施工するのではなく、一体物の断熱板を施工するので、作業者による施工時間及び施工精度のばらつきを抑制することができる。また、制振部を覆うように断熱板が配置されるので、断熱板が施工される範囲を拡大することができ、断熱性の向上を図ることができる。また、制振部を覆うように一体物の断熱板を施工するので、制振部と断熱板との間で外壁構造体の厚さ方向に貫通する隙間が形成されず、気密性の向上を図ることができる。
また、断熱板設置工程では、屋外側から制振部に対して断熱板を嵌めるように設置し、外壁設置工程では、断熱板設置工程を実行した後に外壁を設置する。これにより、断熱板を屋外側から嵌めることができ、外壁構造体の厚さ方向において、制振部と外壁との間に断熱板を配置することができる。また、外壁構造体の厚さ方向において、制振部よりも屋内側に、配線など配置するための空間を容易に確保することができる。
また、躯体には、外壁が取り付けられる取付部が形成され、断熱板設置工程では、取付部を屋内側に露出させるように取付部を避けて断熱板を設置し、外壁設置工程では、取付部に外壁を取付けて設置し、外壁設置工程を実行した後に、断熱板とは別体であり取付部を覆う取付部断熱材を、屋内側から施工して配置する取付部断熱材設置工程を更に含む。これにより、制振部を覆う断熱板を配置した後に、取付部を屋内側に露出させておくことができ、断熱板を配置した後に、屋内側から外壁を取付けることができる。
また、断熱板の凹部には、凹部の内部において外壁に沿う方向に突出して制振部と接する位置決め凸部が形成され、断熱板設置工程では、位置決め凸部を制振部に接触させて断熱板の位置決めを行いつつ、断熱板を設置してもよい。これにより、断熱板を制振部に嵌める際に、凹部内に形成された位置決め凸部が制振部に接触し、断熱板が適正な位置に案内されて位置決めされる。
また、本発明は、建物の外壁構造体であって、躯体と、躯体に連結され躯体を制振する制振部と、板状を成し、厚さ方向の一方の面に制振部の形状に対応する形状を有し、制振部を受容する凹部が形成され、凹部に制振部が嵌められる断熱板と、屋内側から断熱板及び制振部を覆う面状の気密部材と、躯体に取り付けられ、屋外側から躯体、制振部、及び断熱板を覆う外壁と、を備え、断熱材は、制振部に対して屋外側から嵌められている。
この外壁構造体では、制振部を受容する凹部が形成された断熱板を、外壁構造体の厚さ方向の一方向から制振部に嵌めるように設置して、外壁構造体の厚さ方向の一方向から制振部を覆うように設置することができる。これにより、外壁に沿う方向において制振部を跨ぐように一体物の断熱板を配置することができ、断熱板を施工する際の作業量を軽減して作業効率の向上を図ることができる。また、制振部によって区切られた空間に対応するように分割された複数の断熱材をそれぞれ施工するのではなく、一体物の断熱板を施工するので、作業者による施工時間及び施工精度のばらつきを抑制することができる。また、制振部を覆うように断熱板が配置されるので、断熱板が施工される範囲を拡大することができ、断熱性の向上を図ることができる。また、制振部を覆うように一体物の断熱板を施工するので、制振部と断熱板との間で外壁構造体の厚さ方向に貫通する隙間が形成されず、気密性の向上を図ることができる。
熱板は、制振部に対して屋外側から嵌められてい。この構成の外壁構造体によれば、外壁構造体を施工する際に、断熱板を屋外側から嵌めることができ、外壁構造体の厚さ方向において、制振部と外壁との間に断熱板を配置することができる。また、外壁構造体の厚さ方向において、制振部よりも屋内側に、配線など配置するための空間を容易に確保することができる。
本発明によれば、断熱板を施工する際の作業効率の向上を図ること、作業者による施工時間及び施工精度のばらつきを抑制すること、気密性及び断熱性の向上を図ることが可能な外壁構造体の施工方法、及び外壁構造体を提供することができる。
本発明の一実施形態の外壁構造体を示す正面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 外壁構造体の躯体及び断熱板を示す分解斜視図である。 上部断熱材、下部断熱材、及び中央部断熱材を設置する前の状態の外壁構造体を示す分解斜視図である。 気密シートを設置する前の状態の外壁構造体を示す分解斜視図である。 斜材受容部に形成された位置決め凸部、及び斜材受容部に収容されて位置決め凸部に当接する斜材を示す概略図である。 外壁構造体の施工方法における手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1〜図7を参照して外壁構造体1について説明する。外壁構造体1は、鉄骨造の建物に使用される外壁用の構造体である。この外壁構造体1が使用された建物は、躯体2を有する多層建物であり、躯体2は、角形鋼管からなる柱3とH形鋼からなる梁4とを備えている。躯体2は、柱3及び梁4が接合されて構成されている。本実施形態では地上階に設けられた外壁構造体1について説明するが、この外壁構造体1は、2階以上の各階にも設置されている。
柱3は、上下方向(Z方向)に延在し、水平方向(X方向)に離間して複数設けられ、梁4は、水平方向に延在して柱3の上端部に接続されている。柱3の上端部には、梁4との接合部となる柱頭部3aが設けられ、柱3の下端部には、基礎5との接合部となる柱脚部3bが設けられている。柱頭部3aは梁4に対してボルト接合され、柱脚部3bは、基礎5から上方に突出するアンカーボルト6を介して基礎5に固定されている。
外壁構造体1は躯体2を制振する制振部10を備え、この制振部10は、水平方向に離間する一対の柱3間に配置されている。また、制振部10は、上下方向に離間して複数(例えば2個)設けられている。制振部10は、一対の柱3にそれぞれ固定されて上下方向に延在する一対の縦材11と、この縦材11を底辺とする二等辺三角形の斜辺に沿うようにそれぞれ配置された複数の斜材12と、一対の縦材11にそれぞれ接合されて一対の二等辺三角形の頂角(斜辺同士が交差する角)に向かって水平方向にそれぞれ延在する一対の横材13と、各二等辺三角形の頂角に対応する位置で一対の斜材12及び横材13をそれぞれ連結し水平方向に離間して配置された一対の連結片14と、この一対の連結片14に接合された鋼材ダンパ15と、を備えている。これらの縦材11、斜材12、横材13、及び連結片14は、強度部材によって構成されている。鋼材ダンパ15は、例えば連結片14よりも降伏点が低い極低降伏点鋼によって構成されている。
縦材11は、一対の柱3の対向する側面に例えば溶接等により接合されている。斜材12は棒状を成し、斜材12の一端側は縦材11に接合され、斜材12の他端側は連結片14に接合されている。横材13は棒状を成し、横材13の一端側は縦材11に接合され、横材13の他端側は連結片14に接合されている。これらの斜材12及び横材13は、例えば溶接等によって、縦材11及び連結片14にそれぞれ接合されている。
連結片14は、例えば板状を成し、Y方向から見て扇形に形成されている。連結片14は、X方向において、中央側から外側に向かうにつれて上下方向に広がるように配置されている。X方向に対向する一対の連結片14は、所定の隙間を空けて配置されている。鋼材ダンパ15は、X方向に延在し、X方向における両端部はそれぞれ一対の連結片14に接合されている。鋼材ダンパ15は、例えばボルト接合によって連結片14に接合されている。
外壁構造体1は、図3及び図5に示されるように、例えば軽量気泡コンクリート(ALC)パネルからなる外壁7と、この外壁7を梁4に取り付けるための外壁取付金物(取付部)8と、外壁7を下方から支持する外壁受け金物9と、を備える。外壁受け金物9は、例えば基礎5上に固定され、外壁7の下端部を下方から支持する。外壁取付金物8は、梁4の下側のフランジに対してボルト接合されている。外壁7の上部側は、外壁取付金物8を介して梁4に固定されている。外壁取付金物8は、外壁7の屋内側の面7aに当接している。外壁7はボルト接合によって外壁取付金物8に取り付けられている。外壁7を外壁取付金物8に固定する場合には、作業者は、屋内側から作業して、外壁7を外壁取付金物8に固定する。
ここで、外壁構造体1は、制振部10を受容する制振部受容部(凹部)21が形成された断熱板20を備えている。断熱板20は、板状を成し、例えばプラスチック系断熱材を使用することができる。プラスチック系断熱材としては、例えば、ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)、押出法ポリスチレンフォーム(XPS)、フェノールフォーム(PF)等を使用することができる。
断熱板20は、矩形状を成し、断熱板20の幅(X方向の長さ)は、一対の柱3間の距離に対応し、断熱板20の上下方向の長さ(Z方向の長さ)は、縦材11の長さに対応している。断熱板20の幅は、一対の柱3間に断熱板20に挿入可能な長さとなっている。
制振部受容部21は、図4に示されるように、断熱板20の厚さ方向(Y方向)の一方の面20aに形成され、制振部10の形状に対応する凹部である。制振部受容部21は、耐震要素受容部22、横材受容部23、及び斜材受容部24を備えている。耐震要素受容部22は、断熱板20の中央部に形成された凹部であり、一対の連結片14及び鋼材ダンパ15を収容する部分である。耐震要素受容部22は、一対の連結片14及び鋼材ダンパ15の外形及び深さに対応して形成されている。
横材受容部23は、耐震要素受容部22からX方向の両側に延びている。横材受容部23は、X方向の両側の横材13をそれぞれ収容する溝部であり、横材13の外形及び深さに対応して形成されている。横材受容部23は、横材13に沿って直線的に形成されている。横材受容部23は、耐震要素受容部22から断熱板20の側部20bまで貫通するように形成されている。
斜材受容部24は、耐震要素受容部22から断熱板20の角部20cに向かい対角線に沿ってそれぞれ延びている。斜材受容部24は、複数の斜材12をそれぞれ収容する溝部であり、斜材12の外形及び深さに対応して形成されている。斜材受容部24は、斜材12に沿って直線的に形成されている。斜材受容部24は、耐震要素受容部22から断熱板20の角部20cまで貫通するように形成されている。
断熱板20は、外壁構造体1の厚さ方向(Y方向)において、図2及び図3に示されるように、屋外側から制振部10を覆うように配置されている。断熱板20の他方の面(屋外側の面)20dは、外壁7の屋内側の面7aに当接している。
また、図7に示されるように、斜材受容部24には、溝部の側面24aから対向する側面24aに向かって外壁7に沿う方向(外壁7の厚さ方向Yに直交する方向)に突出する位置決め凸部25が設けられている。位置決め凸部25は、斜材12の長手方向に一定の間隔(例えば10cm)を空けて複数配置されている。また、位置決め凸部25は、斜材12を挟んで対向して設けられ、断熱板20を制振部10に対して装着した状態において、斜材12は、複数の位置決め凸部25にそれぞれ当接している。位置決め凸部25は、断熱板20の厚さ方向(Y方向)から見て半円形状を成すように形成されている。半円形状の直径は、例えば5mm〜10mmである。
同様に、横材受容部23においても、複数の位置決め凸部(不図示)が設けられている。複数の位置決め凸部は、横材受容部23において、溝部の側面から対向する側面に向かって外壁7に沿う方向(上下方向)に突出している。位置決め凸部は、横材13の長手方向に一定の間隔(例えば10cm)を空けて複数配置されている。また、位置決め凸部は、横材13を挟んで対向して設けられ、断熱板20を制振部10に対して装着した状態において、横材13は、複数の位置決め凸部にそれぞれ当接している。
そして、断熱板20の製造方法としては、射出成形を用いて方法がある。また、削り出しによって、制振部受容部21を形成して、断熱板20を製造することができる。また、板状の複数の部材を貼り合せることで、制振部受容部21を形成して、断熱板20を製造することができる。
また、外壁構造体1は、上部断熱材31、下部断熱材32、及び中央部断熱材33を備えている。上部断熱材31は、上部側に配置された断熱板20と梁4との間の空間に配置された断熱部である。具体的には、一対の柱3の柱頭部3a、上部側の断熱板20、梁4、及び外壁7によって囲まれた空間を埋めるように、上部断熱材31が配置される。
上部断熱材31は、外壁取付金物8を屋内側から覆うように配置されている。上部断熱材31が施工された状態において、上部断熱材31の底面は、上部側の断熱板20の天面に当接し、上部断熱材31の側面は一対の柱3の柱頭部3aに当接し、上部断熱材31の天面は、梁4の底面(下側のフランジ)または梁4を覆う断熱板に当接している。また、上部断熱材31の屋外側の面は、外壁7の屋内側の面7a及び外壁取付金物8に当接している。
下部断熱材32は、下部側に配置された断熱板20と基礎5との間の空間に配置された断熱部である。具体的には、一対の柱3の柱脚部3b、下部側の断熱板20、基礎5、及び外壁7によって囲まれた空間を埋めるように、下部断熱材32が配置される。
下部断熱材32は、外壁受け金物9を屋内側から覆うように配置されている。下部断熱材32が施工された状態において、下部断熱材32の底面は、基礎5の天面に当接し、下部断熱材32の側面は一対の柱3の柱脚部3bに当接し、下部断熱材32の天面は、下部側の断熱板20の底面に当接している。また、下部断熱材32の屋外側の面は、外壁7の屋内側の面7a及び外壁受け金物9に当接している。
中央部断熱材33は、上部側の断熱板20と下部側の断熱板20との間の空間に配置された断熱部である。具体的には、一対の柱3、上部側の断熱板20、下部側の断熱板20、及び外壁7によって囲まれた空間を埋めるように、中央部断熱材33が配置される。中央部断熱材33が施工された状態において、中央部断熱材33の底面は、下部側の断熱板20の天面に当接し、中央部断熱材33の側面は一対の柱に当接し、中央部断熱材33の天面は、上部側の断熱板20の底面に当接している。また、中央部断熱材33の屋外側の面は、外壁7の屋内側の面7aに当接している。
そして、断熱板20、上部断熱材31、下部断熱材32、及び中央部断熱材33が施工された状態において、これらの断熱板20、上部断熱材31、下部断熱材32、及び中央部断熱材33の屋内側の面は、厚さ方向において略同じ位置に配置されている。また、制振部10は、制振部受容部21内に収容されて、断熱板20の一方の面20aから張り出さないように配置されている。
また、外壁構造体1は、図6に示されるように、屋内側から制振部10、断熱板20、上部断熱材31、下部断熱材32、及び中央部断熱材33を覆う気密シート34を備えている。気密シート34は、空気の通過を防止することが可能な面状の気密部材である。気密シート34は、シート状を成し、矩形の外形を有する。気密シート34の幅(X方向の長さ)は、一対の柱3間の距離に対応し、気密シート34の長さ(Z方向の長さ)は、柱3の長さ(基礎5と梁4との距離)に対応している。気密シート34の屋外側の面は、断熱板20、上部断熱材31、下部断熱材32、及び中央部断熱材33の屋内側の面に当接する。なお、面状の気密部材は、シート状に限定されず、板状のものでもよい。面状の気密部材は、例えば板状の断熱材でもよく、断熱材に気密シートが貼り合わされた複層部材でもよい。
また、気密シート34が施工された状態において、気密シート34の周縁部は、周囲の基礎5、一対の柱3、及び梁4に当接し、気密シート34と、これらの基礎5、一対の柱3、及び梁4(又は梁4を覆う断熱板)との間の隙間は気密テープ(不図示)によって封止されている。
次に、図8を参照して、外壁構造体1の施工方法について説明する。
まず、柱3及び梁4を接合して躯体2を設置した後に、制振部設置工程S1を実行する。この制振部設置工程S1では、縦材11を一対の柱3の対向する側面に接合することで、制振部10を躯体2に固定する。
次に、断熱板設置工程S2を実行する。この断熱板設置工程S2では、断熱板20を準備して、屋外側から制振部10を覆うようにして、屋外側から断熱板20を押し込む。断熱板20を押し込んで、断熱板20の制振部受容部21に制振部10を嵌めることで、断熱板20を制振部10に対して設置する。断熱板設置工程S2では、外壁取付金物8及び外壁受け金物9を露出させるように、これらの外壁取付金物8及び外壁受け金物9を避けて断熱板を設置する。
このとき、一対の連結片14及び鋼材ダンパ15は、耐震要素受容部22に収容され、一対の横材13は横材受容部23に収容され、複数の斜材12は斜材受容部24に収容される。そして、断熱板20を制振部10に嵌める際に、斜材受容部24内に形成された位置決め凸部25が斜材12に接触し、横材受容部23内に形成された位置決め凸部が横材に接触し、断熱板20が適正な位置に案内されて位置決めされる。
この断熱板設置工程S2が実行された状態において、上部断熱材31、下部断熱材32、及び中央部断熱材33は、未だ施工されておらず、外壁取付金物8及び外壁受け金物9は、屋内側に露出した状態となっている。
次に、外壁設置工程S3を実行する。この外壁設置工程S3では、外壁7を準備して、屋外側から断熱板20を覆うようにして、断熱板20を外壁受け金物9上に載せて、断熱板20を配置し、屋内側からボルト締めして外壁7を外壁取付金物8に対して固定する。これにより、外壁7を躯体2に対して設置する。
次に、取付部断熱材設置工程S4を実行する。この取付部断熱材設置工程S4では、上部断熱材31、下部断熱材32、及び中央部断熱材33を準備して、上部断熱材31を上部側の断熱板20と梁4との間の隙間に押し込み、下部断熱材32を下部側の断熱板20と基礎5との間の隙間に押し込み、中央部断熱材33を上部側の断熱板20と下部側の断熱板20との間の隙間に押し込んで設置する。
次に、気密シート設置工程S5を実行する。この気密シート設置工程S5では、気密シート34を準備して、屋内側から制振部10、断熱板20、上部断熱材31、下部断熱材32、及び中央部断熱材33を覆うようにして、気密シート34を一対の柱3、基礎5、及び梁4によって囲まれた空間に押し込んで設置する。そして、気密シート34と、周囲の基礎5、一対の柱3、及び梁4との間の隙間を封止するように、気密テープを貼る。
以上のように本実施形態の外壁構造体の施工方法によれば、断熱板設置工程S2において、断熱板20を、外壁構造体1の厚さ方向の一方向から制振部10に嵌めるように設置するので、断熱板20は外壁構造体1の厚さ方向から制振部10を覆うように設置される。これにより、外壁7に沿う方向において制振部10を跨ぐように一体物の断熱板20を配置することができ、断熱板20を施工する際の作業量を軽減して作業効率の向上を図ることができる。また、制振部10によって区切られた空間に対応するように分割された複数の断熱板20をそれぞれ施工するのではなく、一体物の断熱板20を施工するので、作業者による施工時間及び施工精度のばらつきを抑制することができる。また、制振部10を覆うように断熱板20が配置されるので、断熱板20が施工される範囲を拡大することができ、断熱性の向上を図ることができる。また、制振部10を覆うように一体物の断熱板20を施工するので、制振部10と断熱板20との間で外壁構造体1の厚さ方向に貫通する隙間が形成されず、気密性の向上を図ることができる。
また、断熱板設置工程S2では、屋外側から制振部10に対して断熱板20を嵌めるように設置し、外壁設置工程S3では、断熱板設置工程S2を実行した後に外壁7を設置する。これにより、断熱板20を屋外側から嵌めることができ、外壁構造体1の厚さ方向において、制振部10と外壁7との間に断熱板20を配置することができる。また、外壁構造体1の厚さ方向において、制振部10よりも屋内側に、配線など配置するための空間を容易に確保することができる。
また、断熱板設置工程S2では、外壁取付金物8を屋内側に露出させるように断熱板20を設置し、外壁設置工程S3では、外壁取付金物8に外壁7を取付けて設置し、外壁設置工程S3を実行した後に、外壁取付金物8を覆う上部断熱材31を、屋内側から施工して配置する取付部断熱材設置工程を実行する。これにより、断熱板20を配置した後に、外壁取付金物8を屋内側に露出させておくことができ、断熱板20を配置した後に、屋内側から外壁7を固定することができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。
上記実施形態では、断熱板20を制振部10に対して屋外側から覆うように配置しているが、断熱板20を制振部10に対して屋内側から覆うように配置してもよい。また、屋外側及び屋内側の両方から制振部10を覆うように、断熱板を配置してもよい。
また、上記実施形態では、1枚の断熱板20によって、1つの制振部10を覆うように、断熱板20を配置しているが、1枚の断熱板によって複数の制振部10を覆ってもよい。
また、制振部10の構成は、上記の実施形態に記載されたものに限定されず、その他の構成のものでもよい。制振部は、例えば、一対の斜材を有する筋違いでもよく、その他のダンパなどを備え、躯体2の振動を抑制可能なものでもよい。制振部は、躯体2の強度を補強する補強部材でもよい。
また、上記実施形態では、断熱板20とは別体である上部断熱材31、下部断熱材32、及び中央部断熱材33を備える構成としているが、これらの上部断熱材31、下部断熱材32、及び中央部断熱材33を備えていない構成でもよい。断熱板は、外壁取付金物8を覆うように形成されたものでもよい。
また、上記実施形態では、横材受容部23及び斜材受容部24に、位置決め凸部が形成された構成について説明しているが、位置決め凸部は、耐震要素受容部22に形成されていてもよい。また、断熱板20において、制振部受容部21に位置決め凸部が形成されていないものでもよい。
また、上記実施形態では、断熱板設置工程S2を実行した後に、外壁設置工程S3を実行しているが、外壁設置工程S3を実行した後に、断熱板設置工程S2を実行してもよい。
また、上記実施形態では、気密シートを設置しているが、気密シートに代えて、断熱シートを設置してもよい。
1…外壁構造体、2…躯体、3…柱、4…梁、5…基礎、6…アンカーボルト、7…外壁、7a…外壁の屋内側の面、8…外壁取付金物(取付部)、9…外壁受け金物、10…制振部、11…縦材、12…斜材、13…横材、14…連結片、15…鋼材ダンパ、20…断熱板、20a…一方の面、20b…側部、20c…角部、20d…他方の面、21…制振部受容部、22…耐震要素受容部、23…横材受容部、24…斜材受容部、25…位置決め凸部、31…上部断熱材、32…下部断熱材、33…中央部断熱材、34…気密シート(面状の気密部材)。

Claims (5)

  1. 躯体を制振する制振部、及び前記制振部を覆う断熱板を備えた外壁構造体を施工する方法であって、
    前記断熱板は、板状を成し、
    前記断熱板の厚さ方向における前記断熱板の一方の面には、前記制振部の形状に対応する形状を有し、前記制振部を受容する凹部が形成されており、
    前記外壁構造体の施工方法は、
    前記制振部を前記躯体に連結する制振部設置工程と、
    前記断熱板を、前記外壁構造体の厚さ方向の一方向から前記制振部に対して嵌めるように設置する断熱板設置工程と、
    屋外側から前記躯体、前記制振部、及び前記断熱板を覆う前記外壁を設置する外壁設置工程と、を含み、
    前記断熱板設置工程では、前記屋外側から前記制振部に対して前記断熱板を嵌めるように設置し、
    前記外壁設置工程では、前記断熱板設置工程を実行した後に前記外壁を設置する外壁構造体の施工方法。
  2. 前記躯体には、前記外壁が取り付けられる取付部が形成され、
    前記断熱板設置工程では、前記取付部を屋内側に露出させるように前記取付部を避けて前記断熱板を設置し、
    前記外壁設置工程では、前記取付部に前記外壁を取付けて設置し、
    前記外壁設置工程を実行した後に、前記断熱板とは別体であり前記取付部を覆う取付部断熱材を、屋内側から施工して配置する取付部断熱材設置工程を更に含む請求項に記載の外壁構造体の施工方法。
  3. 前記断熱板の凹部には、前記凹部の内部において前記外壁に沿う方向に突出して前記制振部と接する位置決め凸部が形成され、
    前記断熱板設置工程では、前記位置決め凸部を前記制振部に接触させて前記断熱板の位置決めを行いつつ、前記断熱板を設置する請求項1又は2に記載の外壁構造体の施工方法。
  4. 躯体を制振する制振部、及び前記制振部を覆う断熱板を備えた外壁構造体を施工する方法であって、
    前記断熱板は、板状を成し、
    前記断熱板の厚さ方向における前記断熱板の一方の面には、前記制振部の形状に対応する形状を有し、前記制振部を受容する凹部が形成されており、
    前記外壁構造体の施工方法は、
    前記制振部を前記躯体に連結する制振部設置工程と、
    前記断熱板を、前記外壁構造体の厚さ方向の一方向から前記制振部に対して嵌めるように設置する断熱板設置工程と、
    屋外側から前記躯体、前記制振部、及び前記断熱板を覆う前記外壁を設置する外壁設置工程と、を含み、
    前記断熱板の凹部には、前記凹部の内部において前記外壁に沿う方向に突出して前記制振部と接する位置決め凸部が形成され、
    前記断熱板設置工程では、前記位置決め凸部を前記制振部に接触させて前記断熱板の位置決めを行いつつ、前記断熱板を設置する外壁構造体の施工方法。
  5. 建物の外壁構造体であって、
    躯体と、
    前記躯体に連結され前記躯体を制振する制振部と、
    板状を成し、厚さ方向の一方の面に前記制振部の形状に対応する形状を有し、前記制振部を受容する凹部が形成され、前記凹部に前記制振部が嵌められる断熱板と、
    屋内側から前記断熱板及び前記制振部を覆う面状の気密部材と、
    前記躯体に取り付けられ、屋外側から前記躯体、前記制振部、及び前記断熱板を覆う外壁と、を備え、
    前記断熱板は、前記制振部に対して屋外側から嵌められている外壁構造体。
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