JP5762771B2 - 柱脚保護構造 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、外荷重による割れの発生を改善し、品質及び施工性の向上も図ることができる柱脚保護構造及び保護カバー成型体を提供することを目的とする。
また、保護カバー成型体は、上部構造からの荷重を負担することなく支柱部に被さるものとなると共に、柱脚部の基部に剛接合されるものでもない。このため、上部構造や基部に地震や風による水平荷重や振動が入力される場合であっても、当該保護カバー成型体へのこれらの伝達は著しく低減され、これによって、当該保護カバー成型体の損傷を防止することができる。
さらに、保護カバー成型体と上部構造及び基部との間が水密に連結されるものとなるので、これらの間から支柱部に向けての雨水等の浸入を抑制することができると共に、当該水密に連結されることで気密性も確保され、支柱部での内部結露の発生も抑制することができるものとなるのである。
さらに、上部構造下方の下部空間と建物外方の外気とは、支柱部の下部空間側に設けられる保護カバー成型体とにより区画されることとなり、露出遮蔽体により、支柱部と下部空間とは区画されることとなる。このように支柱部が外気側から下部空間までの全体に亘ってカバーされることとなるので、支柱部を包囲する空間は、外気よりも上部構造の1階床上部の屋内環境に準じた環境となり、支柱部の防錆上好ましい環境になる。
また、上部構造の下方であって基礎構造に包囲される空間を下部空間と称し、当該基礎構造や建物の外側の開放空間を外気と称する。
これによれば、当該保護カバー成型体を部材化して工場等で容易に大量生産できるものとなり、保護カバー成型体の部材の寸法精度等も向上させることができるものとなる。また、耐衝撃性を向上させることができるので、例えば当該保護カバー成型体に人や物が衝突する場合でも、これら程度の衝突による保護カバー成型体の損傷を防止することができるものとなる。ここで、プレキャストコンクリートとは、工場などで予め製造されたコンクリートを意味する。
11 基礎構造
12 構造躯体
13 外壁
14 断熱層
15 内装構造
16 鉄骨柱
17 鉄骨梁
18 床スラブ
19 柱脚部
20 基礎梁部
21 支柱部
21a ベースプレート
21b 立ち上がり部
22 基部
22a モルタル
23 アンカーボルト
23a ナット
24 保護カバー成型体
24a 立壁部
24b 傾斜部
24c シーリングポケット
24d シーリング設置部
24e 保護カバー成型体補助部材
25 受け具
25a 縦壁
25b 台座部
26 支持金物
27 シール部材
28 露出遮蔽体
29 役物部材
A 収容部
図1から図9は、本発明の第1実施形態を示すもので、本発明に係る柱脚保護構造が実施される建物は、上部構造10と、該上部構造10を支持する基礎構造11とを具備する。
図1に示されるように、上部構造10は、基礎構造11上に組み上げられる構造躯体12と、該構造躯体12に支持される外壁13と、該外壁13及び構造躯体12に沿って設けられる断熱層14と、建物の居室の壁面及び天井面を形成する内装構造15とを備えて形成される地上2階の組立住宅である。
なお、本実施形態の建物は、直行する複数の軸線を基準として設計される通り設計によるものであって、以下では、建物の外周を形成する軸線を外通りと称し、建物の内側を通過する軸線を中通りと称する。
また、上部構造10の下方であって基礎構造11に包囲される空間を下部空間と称し、当該基礎構造11や建物の外側の開放空間を外気と称する。
構造躯体12は、基礎構造11上に立設される鉄骨柱16と、該鉄骨柱16間に架け渡される鉄骨梁17と、基礎構造11や鉄骨梁17に支持される床スラブ18とを備えて形成される鉄骨軸組構造として構成されている。
なお、以下では外通りの基礎構造について説明することとし、中通りの基礎構造については下記と同様の構成又は公知の構成を採用することができるものとする。
基礎梁部20は、鉄筋コンクリート製で、梁幅より梁せいを大とする長方形断面を有しており、同一断面で一方の柱脚部19から他方の柱脚部19まで延設されている。
基部22は、基礎梁部20よりも厚さ方向の幅を大きくして設けられると共に、当該幅に直行する高さ方向の長さを基礎梁部20の梁せいよりも低くして形成された平面視正方形の柱状に形成されている。また、上面は平坦に形成されており、当該上面に支柱部21が載置されている。
アンカーボルト23は、基部22に定着させると共に上端部を当該基部22の上面から突出させて設けられている。当該アンカーボルト23をベースプレート21aのボルト孔に挿通した状態でナット23aを螺合させることにより、ベースプレート21aが基部22の上面に載置された状態で当該基部22に締結されることとなっている。また、これら基部22上面とベースプレート21a下面との間にはモルタル22aが注入されており、基部22のわずかな不陸等が解消され、これによってベースプレート21aの設置性の向上が図られている。
保護カバー成型体24は、図3の斜視図に示すように、立壁部24a、立壁部24aの上端部の傾斜部24b、立壁部24aの下端部のシーリングポケット24c、傾斜部24bの上端部のシーリング設置部24dを有する。
また、立壁部24aは、保護カバー成型体24を柱脚部19に載置したとき、柱脚部19の側面と水平方向において一致するため、建物の外観を損なうことがない。傾斜部24bは外壁13などから流下する雨水等をそのまま流下させるための傾斜を有する。
また、柱脚部19の支柱部21を保護する構成を保護カバー成型体24として部材化することにより、モルタルを塗り込む従来の構成よりも耐衝撃性を大幅に向上させることができる。このため、例えば当該保護カバー成型体24に人や物が直接衝突する場合でも、これら程度の衝突による保護カバー成型体24の損傷を防止することができる。
更にその上から保護カバー成型体24とその下に位置する基部22を覆うように金属製カバーが取り付けられるか、又は耐候性塗料が塗布される。
あるいは、保護カバー成型体24と支柱部21とが離間しているので、保護カバー成型体24に含水される水分の支柱部21への付着が抑制され、支柱部21に錆が生じるのを防止することができる。また、受け具25が保護カバー成型体24に当接することにより、保護カバー成型体24の間隔が適正に保持されると共に、基部22上での位置が特定されるので、保護カバー成型体24の施工性が著しく向上する。
次に、第1実施形態に係る柱脚保護構造の施工方法を説明する。この説明においては、建物の出隅部に位置する柱脚部19について、3つのL字状の保護カバー成型体24を用いて施工を行う場合を想定する。
そして、所定の養生期間をあけて型枠を撤去し、コンクリート基礎を露出させると、柱脚部19の基部22にアンカーボルト23が定着させられている状態となる。
なお、後にアンカーボルト23にナット23aを締め込むことを考慮して、受け具25の台座部25bにはアンカーボルト23の直上の位置に孔が設けられていてもよい。
このようにして、3個の保護カバー成型体24をそれぞれ支柱部21の隅部に対向させた状態で設けることで、図9のように保護カバー成型体24によって支柱部21が覆われると共に、収容部Aにおいても外気側と床下空間側とが区画される。
また、このように本実施形態に係る保護カバー成型体24の高さは、柱脚部19と外壁13(又は支持金物26)との間隔よりも小さいため、外壁13や床スラブ18の設置後に保護カバー成型体24の設置を行うこともできる。
なお、保護カバー成型体24の設置以前に、上部構造のうち、床や外壁など以外の梁などの構造躯体を施工してもよい。
また、併せて外壁13と支持金物26との間にシール部材27を充填してもよい。
そして、上部構造10からの荷重を負担することなく支柱部21に被さると共に、部材同士はシール部材27を介して連結され、柱脚部19に剛接合されるものでもない。
このため、上部構造10や基礎構造11に地震や風による水平荷重や振動が入力される場合であっても、当該保護カバー成型体24へのこれらの伝達は著しく低減される。これにより、ひび割れや剥離などといった当該保護カバー成型体24の損傷を防止することができる。
実施形態2では、外通りに設置される柱脚部19の支柱にあって、下部空間側が露出遮蔽体28によって保護される。露出遮蔽体28以外の構成は実施形態1と同様であり、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
また、露出遮蔽体28は、予め「L」字状などに成型されたものであってもよいし、板状のポリスチレンフォームの中央部にV字状の切欠きを設け、当該切欠きの底部に沿って折り曲げることで全体をL字状に成型することも可能である。
また、露出遮蔽体28は断熱性を有するため、下部空間と支柱部21との熱の交換を抑制することができ、建物の断熱性能の低下を防ぐことができる。
Claims (2)
- 建物の上部構造を支持する鋼製の支柱部と、該支柱部の下部を支持する鉄筋コンクリート製の基部とを有する柱脚部と、
該基部と上部構造との間に設けられて前記支柱部の一部又は全部を包囲する保護カバー成型体とを備え、
少なくとも該保護カバー成型体と前記上部構造との間には隙間が設けられ、
該隙間にシール部材が充填されることで、該シール部材を介して前記保護カバー成型体の上端部が前記上部構造と連結されると共に、該保護カバー成型体の下端部が前記柱脚部の基部とシール部材を介して連結されることを特徴とする柱脚保護構造であって、
前記上部構造の外通りに複数の柱脚部が設けられると共に、これら隣合う柱脚部の基部に亘って鉄筋コンクリート製の基礎梁部が架設され、
前記上部構造の下方には、これら外通りの柱脚部と基礎梁部とによって外気と分断される下部空間が設けられており、
前記保護カバー成型体は、前記外通りの柱脚部の支柱部の外気側に設けられて側方の基礎梁部に連結され、
前記支柱部の下部空間側は、断熱性を有する露出遮蔽体により覆われていることを特徴とする、柱脚保護構造。 - 前記保護カバー成型体は、プレキャストコンクリートからなることを特徴とする請求項1に記載の柱脚保護構造。
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