JP3147013U - 複合制振ブレース - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易軽量な構造にも拘わらず、構造物に生じる小振幅から大振幅に至る様々な振動を低減することができる複合制振ブレースを提供する。
【解決手段】両端部1a、1bが構造物の骨組に接続されるブレース軸材1の表面に、面外方向の変形を拘束する座屈拘束材2を相対変位自在に配設した座屈拘束型ブレースと、ダンパ軸材7と外側フレーム8との間に粘弾性体が介装された粘弾性ダンパ6とを備え、座屈拘束型ブレースの一端部1aにおいて、粘弾性体ダンパ6のダンパ軸材7および外側フレーム8のいずれか一方をステンレス板と摩擦材とを当接させることにより過度の軸力が作用した際にすべりを生じる第1の締結手段を介してブレース軸材1に固定し、かつ他方を座屈拘束材2に連結するとともに、座屈拘束型ブレースの他端部1bにおいて、座屈拘束材2とブレース軸材1とを連結した。
【選択図】図1

Description

本考案は、鉄骨構造などの骨組を補強するとともに、併せて構造物に生じる微小振幅から大振幅に至る様々な振動を低減することが可能になる複合制振ブレースに関するものである。
近年、各種の構造物において、その居住性を向上させ、かつ地震時における安全性を確保するために、構造骨組内に各種の制振部材を組み込み、地震や強風等に起因する構造物の揺れを低減させる制振構造が開発されている。
このような制振構造に用いられる制振部材の一種として、粘弾性ダンパが知られている。この粘弾性ダンパは、構造物の骨組の一端部側に接続されるダンパ軸材と他端部側に接続される外側フレームとの間に粘弾性体が介装され、当該粘弾性体の剪断変形によりエネルギーを吸収するものである。
上記粘弾性ダンパによれば、粘弾性体が速度に比例した減衰力を発揮するために、風等に起因する微小振幅の揺れから、大地震時における大振幅の揺れまで、安定した制振効果を発揮する。
しかしながら、上記粘弾性ダンパにあっては、これを単体で構造骨組内に組み込んだ場合に、剛性および減衰性を高く設定すると、大地震時のように大きな速度や大きな変形が加わった際に過大な剪断力が発生し、その反力が上記骨組側に伝達されて当該骨組の破壊を招来するとともに、過大な変形によって破断し、ダンパとしての機能が失われる虞があるという問題点がある。そこで、このような問題点を回避すべく、当該粘弾性ダンパの剛性および減衰性を低く設定しようとすると、逆に風などによる微小振幅に揺れに対する制振効果が低下してしまい、よって微小振幅から大振幅に至る様々な振動を低減することが難しいという問題点がある。
また、他の制振部材として、様々な形式の座屈拘束型ブレースが開発されている。この座屈拘束型ブレースは、座屈現象が生じることによって圧縮力が作用した際の性能が、引張力が作用した際のそれよりも劣るという従来の鋼製ブレース部材が有する問題点を解決する目的で開発されたもので、両端部が構造物の骨組に接続されるブレース軸材の表面に、当該ブレース軸材の面外方向の変形を拘束する座屈拘束材を相対変位自在に配設することにより、圧縮側と引張側との性能が略等しくなるように改善したものである。
上記座屈拘束型ブレースによれば、地震時にブレース軸材が塑性変形することにより、履歴減衰によって振動エネルギーを吸収することができるために、比較的振幅の大きい揺れを効果的に低減することができる。
ところが、上記座屈拘束型ブレースにあっては、ブレース軸材が塑性変形するまでの低い振動レベルに対しては、線形の弾性変形によって対応する結果、振動エネルギーを吸収するダンパ機能を有しない。このため、日常の風等に起因する微小振幅の揺れや、中小地震による小振幅の揺れに対しては、効果的な制振効果を発揮することができず、よって居住性の改善効果を期待することはできないという問題点があった。
本考案は、かかる事情に鑑みてなされたもので、簡易軽量な構造にも拘わらず、構造物に生じる小振幅から大振幅に至る様々な振動を低減することができる複合制振ブレースを提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の本考案に係る複合制振ブレースは、ブレース軸材の表面に沿って座屈拘束材を相対変位自在に配設した座屈拘束型ブレースと、ダンパ軸材と外側フレームとの間に粘弾性体が介装された粘弾性ダンパとを備え、上記座屈拘束型ブレースの一端部において、上記粘弾性体ダンパのダンパ軸材または外側フレームの一方を上記ブレース軸材に連結し、かつ他方を上記座屈拘束材に連結するとともに、上記座屈拘束型ブレースの他端部において上記座屈拘束材と上記ブレース軸材とを連結してなる複合制振ブレースにおいて、上記ダンパ軸材または外側フレームと上記ブレース軸材とを、上記ブレース軸材に連結される上記ダンパ軸材または外側フレームに貼設された摩擦材と、当該摩擦材と当接する上記ブレース軸材の表面を形成するステンレス板とを備え、過度の軸力が作用した際に上記摩擦材とステンレス板との間にすべりを生じさせる第1の締結手段によって連結したことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の考案において、上記第1の締結手段が、上記ブレース軸材の両面に一体化されたステンレス板と、これらステンレス板に対向配置されて当該ステンレス板との当接面に上記摩擦材が貼設されるとともに端部が上記ダンパ軸材に固定された一対の挟持板と、これらブレース軸材および挟持板を上記ブレース軸材の長手方向に相対移動自在に連結する高力ボルトとを備えてなることを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載の考案は、請求項1または2に記載の考案において、上記座屈拘束材を、過度の軸力が作用した際に上記ブレース軸材との間にすべりを生じさせる第2の締結手段によって、上記ブレース軸材に連結したことを特徴とするものである。
請求項1〜3のいずれかに記載の考案において、座屈拘束型ブレースとしては、上記ブレース軸材の表面に沿って、面外方向の変形を拘束する座屈拘束材を相対変位自在に配設した構成のものであれば、各種の形態のものを適用することができる。
また、粘弾性ダンパについても、ダンパ軸材と外側フレームとの間に粘弾性体が介装された構成のものであれば、同様に各種形態のものが適用可能であり、上記粘弾性体としては、アクリル系、シリコン系、ジエン系、アスファルト系等の高分子材料を使用することが好適である。
請求項1〜3のいずれかに記載の複合制振ブレースによれば、座屈拘束型ブレースの一端部において、粘弾性体ダンパのダンパ軸材または外側フレームを第1の締結手段を介してブレース軸材に固定し、かつ他方を座屈拘束材に連結するとともに、座屈拘束型ブレースの他端部において、座屈拘束材とブレース軸材とを連結しているので、座屈拘束型ブレースに粘弾性ダンパが並列的に付設されていることになる。したがって、座屈拘束型ブレースのブレース軸材に生じる変位量は、粘弾性ダンパに生じる変位量と同等になる。
このため、構造物に風等に起因する微小振幅の揺れや、中小地震時における振幅に小さな揺れが生じた場合に、上述したように座屈拘束型ブレースのブレース軸材は、弾性変形を行うために振動エネルギーを吸収するダンパ機能を奏しないが、当該座屈拘束型ブレースに併設された粘弾性ダンパがエネルギーを吸収することにより制振効果を発揮する。
そして、大地震時のように上記揺れのレベルが大きくなって、ブレース軸材が降伏すると、座屈拘束材がブレース軸材の座屈を抑止して圧縮側および引張側ともに略等しい性能を有する履歴ダンパとして機能することにより、上記エネルギーを吸収して制振効果を発揮する。
このように、本考案に係る複合制振ブレースによれば、小振幅の揺れに対しては、粘弾性体による粘弾性ダンパが機能し、大振幅の揺れに対しては、座屈拘束型ブレースにおけるブレース軸材の塑性変形による履歴型ダンパ効果によって、エネルギーを吸収してその低減化を図ることができるために、簡易軽量な構造にも拘わらず、構造物に生じる小振幅から大振幅に至る様々な振動を低減することができる。
ところで、微小振幅の揺れに対する耐震性能を向上させるために、上記粘弾性ダンパの剛性および減衰性を高く設定すると、既述のように、大振幅の揺れが発生した際に、粘弾性ダンパや座屈拘束材およびこれらの連結部分に過大な応力が生じ、この結果粘弾性ダンパやその連結部分に破損が生じる虞がある。
この点、本発明においては、ダンパ軸材または外側フレームとブレース軸材とを、ブレース軸材に連結されるダンパ軸材または外側フレームに貼設された摩擦材と、当該摩擦材と当接するブレース軸材の表面を形成するステンレス板とを備えた第1の締結手段によって連結し、過度の軸力が作用した際に上記摩擦材とステンレス板との間にすべりを生じさせるようにしているために、上記ステンレス板と摩擦板との間に生じるすべりによって粘弾性ダンパとブレース軸材との連結部分や粘弾性ダンパに破損が生じることを防止することができる。
なお、上記第1の締結手段として、請求項2に記載の発明のように、両面にステンレス板が一体化されたブレース軸材を、ダンパ軸材に固定されるとともに、上記ステンレス板との当接面に摩擦材が貼設された一対の挟持板で挟み込み、これら挟持板とステンレス板とを、高力ボルトによって予め設定された所定の締め付け力により相対移動自在に連結すれば、過度な軸力が作用した際に、当該軸力が面外方向に逸れることを防止して、所望の軸力において円滑かつ確実にステンレス板と摩擦材との間にすべりを生じさせることができて好適である。
また、請求項3によれば、座屈拘束型ブレースの座屈拘束材を、過度の軸力が作用した際にブレース軸材との間にすべりを生じさせる第2の締結手段によって上記ブレース軸材に連結しているので、同様に上記すべりによって座屈拘束材およびブレース軸材、粘弾性ダンパ並びにそれらの連結部に破損が生じることを防止することが可能になる。
なお、上記第1および第2の締結手段としては、両部材を一定の締付け力によって連結し、当該締付け力を超える軸力が作用した際に、両部材間にすべりを生じる各種形態の構造を採用することができる。
(実施の形態1)
図1〜図4は、本考案の複合制振ブレースの第1の実施形態を示すものである。
これらの図において、符号1は、一端部1aおよび他端部1bが高力ボルト40によって構造物の骨組に接続される十字型鋼材からなるブレース軸材を示すものである。これら十字型鋼材によって形成される軸部材1の四隅には、それぞれ両端部1a、1b間にわたって角型鋼管(座屈拘束材)2が僅かの隙間を介して相対変位自在に配設されており、これら角型鋼管2は、互いの隣接部に沿って接合されたフラットバー3により一体的に連結されている。そして、これらブレース軸材1、角型鋼管2およびフラットバー3によって、座屈拘束型ブレースが構成されている。
ちなみに、これら角型鋼管2と軸部材1の間に、両者間の円滑な相対変位を確保するための紙等のシートを介在させたり、あるいは上記相対変位時におけるエネルギー吸収を行なうための粘弾性体を介装したりしてもよい。
また、軸部材1の端部1aには、ブラケット5が一側方に突出するように一体形成されている。このブラケット5には、図3に示すように、2つの長穴状のボルト挿入孔4が長手方向をブラケット1の長手方向に沿わせて間隔をおいて形成されるとともに、当該ブラケット5の両面には、それぞれボルト挿入孔4を間に挟んで一対のステンレス板5aが接合されている。そして、このブラケット5と角型鋼管2との間に粘弾性ダンパ6が介装されている。
すなわち、この粘弾性ダンパ6は、2枚の平鋼鈑からなるダンパ軸材7と、角型鋼管からなる外側フレーム8、ダンパ軸材7間に配設されて外側フレーム8と一体化された隔壁8aとの間に粘弾性体9が介装されたもので、この粘弾性体9としては、アクリル系、シリコン系、ジエン系、アスファルト系等の高分子材料が使用されている。
そして、この粘弾性ダンパ6の外側フレーム8から突出する2枚のダンパ軸材7の端部には、図4に示すように、一対の挟持板12の一端部が高力ボルト41によって積層状に固定されている。ここで、挟持板12の他端部は、ブラケット5の両面に対向する位置に配置されており、さらに各々の挟持板12の表面であってステンレス板5aと対向する部分には、各ステンレス板5aと当接する摩擦材13が一体的に貼設されている。
そして、これら挟持板12は、当該挟持板12に穿設されたボルト孔およびブラケット5のボルト挿入孔4に挿通された高力ボルト10とナットによって当該ブラケット5に連結されている。また、粘弾性ダンパ6の外側フレーム8は、角型鋼管2を連結するフラットバー3に一体的に接合されている。
ここで、ブレース軸材1のブラケット5の両面に一体化されたステンレス板5aと、これらステンレス板5aに当接する摩擦材13と、この摩擦材13が一体的に貼設されるとともにダンパ軸材7に固定された一対の挟持板12と、これらブラケット5および挟持板12をボルト挿入孔4によりブレース軸材1の長手方向に相対移動自在に連結する高力ボルト10とによって、過度の軸力が作用した際に摩擦材13とステンレス板5aとの間にすべりを生じさせる第1の締結手段が構成されている。
他方、角型鋼管2の他端部は、ブレース軸材1の他端部1bに高力ボルト11およびナットによって連結されている。
(実施の形態2)
図5は、上記構成からなる複合制振ブレースの第2の実施形態を示すもので、この複合制振ブレースにおいては、軸部材1の端部1aには、ボルト挿入孔4が形成された一対のブラケット5が、それぞれ両側方に突出するように接合されており、これらブラケット5とフラットバー3との間に、それぞれ粘弾性ダンパ6が介装されている。
また、図6は、その変形例を示すもので、この複合制振ブレースは、粘弾性ダンパ15を、一対のアングル材16によって外側フレームを構成し、これらアングル材(外側フレーム)16間に1枚の平板状のダンパ軸材7を配設するとともに、これらアングル材16とダンパ軸材7との間に、同様のアクリル系、シリコン系、ジエン系、アスファルト系等の高分子材料からなる粘弾性体9を介装したものである。
そして、この粘弾性ダンパ15にあっても、ダンパ軸材7の端部に一対の挟持板12が固定されるとともに、同様にブラケット5のボルト挿入孔4に挿通された高力ボルト10およびナットを備えた上記第1の締結手段によってブラケット5に連結され、かつアングル材16がフラットバー3に一体的に接合されることにより、ブラケット5と角型鋼管2との間に設けられている。
以上の構成からなる複合制振ブレースによれば、粘弾性体ダンパ6、15の外側フレーム8、16を角型鋼管2に固定されたフラットバー3に接合し、かつダンパ軸材7をブレース軸材1の一端部1aに設けられたブラケット5に挟持板12を介して高力ボルト10およびナットによって連結するとともに、ブレース軸材1の他端部1bと角型鋼管2とを高力ボルト11およびナットを介して連結しているので、座屈拘束型ブレースに粘弾性ダンパ6、15が並列的に付設されていることになる。
したがって、座屈拘束型ブレースのブレース軸材1に生じる変位量は、ブレース軸材1の一端部1a→ブラケット5→高力ボルト10→挟持部材12→ダンパ軸材7→粘弾性体9→外側フレーム8(16)→角型鋼管2→ブレース軸材1の他端部1bで示されるように、粘弾性ダンパ6、15に生じる変位量と同等になる。
このため、構造物に風等に起因する微小振幅の揺れや、中小地震時における振幅に小さな揺れが生じた場合に、上述したように座屈拘束型ブレースのブレース軸材1は、弾性変形を行う結果、振動エネルギーを吸収するダンパ機能を奏しないが、座屈拘束型ブレースに併設された粘弾性ダンパ6、15におけるダンパ軸材7と外側フレーム8、16との間の相対変位によって粘弾性体9が剪断変形してエネルギーを吸収することにより制振効果を発揮する。
また、ブレース軸1のブラケット5と粘弾性ダンパ6、15のダンパ軸材7とを、第1の締結手段によって連結しているために、大地震時のように上記揺れのレベルが大きくなって、ブレース軸材1のブラケット5と粘弾性ダンパ6、15との間に過度の軸力が作用すると、上記第1の締結手段を構成するブラケット5のステンレス板5aと、挟持板12の摩擦板との間に相対的なすべりが生じて、粘弾性ダンパ6およびブラケット5との連結部分に破損が生じることを防止することができる。
そして、上記大地震時における大きなレベルの揺れによってブレース軸材1が降伏すると、角型鋼管2がブレース軸材1の座屈を抑止して圧縮側および引張側ともに略等しい性能を有する履歴ダンパとして機能することにより、上記エネルギーを吸収して制振効果を発揮する。
このように、第1および第2の実施形態およびその変形例に示した複合制振ブレースによれば、小振幅の揺れに対しては、粘弾性体9による粘弾性ダンパ6、15が機能し、大振幅の揺れに対しては、座屈拘束型ブレースにおけるブレース軸材1の塑性変形による履歴型ダンパ効果によって、エネルギーを吸収してその低減化を図ることができるために、簡易軽量な構造にも拘わらず、構造物に生じる小振幅から大振幅に至る様々な振動を低減することができる。
(実施の形態3)
次いで、図7(a)、(b)は第3の実施形態の要部を示すものであり、図1〜図6に示したものと同一構成部分に付いては、同一符号を付してその説明を簡略化する。
この複合制振ブレースは、ブレース軸材1の他端部1bと角型鋼管2との連結部を改良したものである。
すなわち、ブレース軸材1の他端部1bおよびこれと対向する角型鋼管2の内壁の少なくとも一方に、ブレース軸材1の長手方向に延在する長穴30を穿設し、角型鋼管2の端部を、上記長穴30に挿入された高力ボルト31と、この高力ボルト31に所定の締付け力によって螺合されたナット32によって連結したものである。そして、上記長穴30、高力ボルト31およびナット32によって、ブレース軸材1と角型鋼管2との間に上記締付け力を超える過度の軸力が作用した際に、両者間に相対的なすべりを生じさせる第2の締結手段が構成されている。
本実施形態の複合制振ブレースによれば、角型鋼管2を、過度の軸力が作用した際にブレース軸材1との間にすべりを生じさせる第2の締結手段によってブレース軸材1に連結しているので、同様に上記すべりによって角型鋼管2とブレース軸材1との連結部分および粘弾性ダンパ6に破損が生じることを防止することができる。
なお、上記実施の形態1〜3においては、いずれも軸部材1として十字型鋼材からなるものを用いた場合に付いてのみ説明したが、これに限定されるものではなく、当該軸部材として平板状鋼材を用い、その両面に一対の角型鋼管2を相対変位自在に配設するとともに、角型鋼管2同士を隣接部において互いに連結してもよく、また、角型鋼管2を直接接合することにより、フラットバー3を省略することも可能である。さらに、本考案は、これら座屈拘束材として上記角型鋼管2に依らない、他の形式の座屈拘束型ブレースを適用することも可能である。
本考案に係る複合制振ブレースの第1の実施形態を構造骨組みに組み込んだ状態を示す正面図である。 図1のII−II線視断面図である。 図1のブレース軸材と粘弾性ダンパとの接続部分を、挟持板を省略して示す拡大図である。 図3のIV−IV線視断面図である。 本考案の第2の実施形態を示す正面図である。 第2の実施形態の変形例を示す断面図である。 本考案の第3の実施形態を示すもので、(a)は角型鋼管の連結部分を示す正面図、(b)はその側面図である。
符号の説明
1 ブレース軸材
1a 一端部
1b 他端部
2 角型鋼管(座屈拘束材)
4 ボルト挿入孔
5 ブラケット
5a ステンレス板
6、15 粘弾性ダンパ
7 ダンパ軸材
7a 連結板
8、16 外側フレーム
9 粘弾性体
10 高力ボルト
12 挟持板
13 摩擦材

Claims (3)

  1. ブレース軸材の表面に沿って座屈拘束材を相対変位自在に配設した座屈拘束型ブレースと、ダンパ軸材と外側フレームとの間に粘弾性体が介装された粘弾性ダンパとを備え、上記座屈拘束型ブレースの一端部において、上記粘弾性体ダンパのダンパ軸材または外側フレームの一方を上記ブレース軸材に連結し、かつ他方を上記座屈拘束材に連結するとともに、上記座屈拘束型ブレースの他端部において上記座屈拘束材と上記ブレース軸材とを連結してなる複合制振ブレースにおいて、
    上記ダンパ軸材または外側フレームと上記ブレース軸材とを、上記ブレース軸材に連結される上記ダンパ軸材または外側フレームに貼設された摩擦材と、当該摩擦材と当接する上記ブレース軸材の表面を形成するステンレス板とを備え、過度の軸力が作用した際に上記摩擦材とステンレス板との間にすべりを生じさせる第1の締結手段によって連結したことを特徴とする複合制振ブレース。
  2. 上記第1の締結手段は、上記ブレース軸材の両面に一体化されたステンレス板と、これらステンレス板に対向配置されて当該ステンレス板との当接面に上記摩擦材が貼設されるとともに端部が上記ダンパ軸材に固定された一対の挟持板と、これらブレース軸材および挟持板を上記ブレース軸材の長手方向に相対移動自在に連結する高力ボルトとを備えてなることを特徴とする請求項1に記載の複合制振ブレース。
  3. 上記座屈拘束材を、過度の軸力が作用した際に上記ブレース軸材との間にすべりを生じさせる第2の締結手段によって、上記ブレース軸材に連結したことを特徴とする請求項1または2に記載の複合制振ブレース。
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