JP2005315019A - 制振構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】
制振ブレース材の機能をさせるのに好適な制振構造の提供
【解決手段】
骨組体を構成する構成部材に対し、制振ブレース材の両端部をそれぞれ骨組体の異なる一つの構成部材に固定し、かつ、建物に横揺れが生じたときに、制振ブレース材の端部固定部材が柱と梁の相対変形角を抑制しない取り付け構造になっている。これにより、地震時に骨組体に作用する力が、骨組体の構成部材の撓みにより吸収される割合よりも、制振ブレース材を圧縮させたり又は引張ったりすることにより、制振ブレース材に吸収される割合が多くなる。これにより、制振ブレース材をより効果的に機能させることができる。
【選択図】 図1


Description

本発明は、建物の骨組体を構成する柱及び梁で囲まれた架構面内に制振ブレース材を斜め配設した制振構造に関するものである。
制振ブレース材は、建物の骨組体に取り付けるブレース材で、ダンパーや高減衰ゴムなど、制振ブレース材の圧縮及び引張方向のエネルギを吸収する制振材料を備え、建物の矩形の骨組体を構成する柱及び梁で囲まれた架構面内に斜めに配設され、地震時や強風時や交通振動時などにおいて建物を揺動する際に、建物の骨組体に作用するエネルギを吸収する機能を備えたブレース材である。
建物の骨組体は、通常、柱材、梁材を剛に溶接等で固定した架橋面にて構造強度を確保している他、対角に筋違を取り付けたり、隅部にガゼットプレートを用いてリベット又は溶接で固定したり、方杖を取り付けたりして所要の構造強度を確保している。斯かる建物の骨組体に制振ブレース材を取り付ける場合には、例えば、特開2003−64768号に記載されているように、建物の骨組体の隅部に取り付けたガゼットプレート間に制振ブレース材を取り付けていた。
特開2003−64768号
上述した制振構造は、地震が発生し、建物に横揺れが発生したときに、骨組体を構成する構成部材の接合部がガゼットプレートなどで固定されて、接合部の強度が強化された結果、変形が抑制され、骨組体の柱などの構成部材が撓みを伴なって変形していた。この場合、骨組体を変形させようとするエネルギは、骨組体を構成する構成部材に大きな撓みが生じ、制振ブレースに具備された高減衰ゴムなどの制振材料に変形が生じない。このため、制振ブレース材は、骨組体を変形させようとするエネルギを吸収したり、地震の振動エネルギを減衰させたりすることに、十分にその機能を発揮していなかった。
本発明に係る制振構造は、建物の骨組体を構成する柱及び梁で囲まれた架構面内に、制振ブレース材を斜めに配設した制振構造において、骨組体を構成する構成部材に対し、制振ブレース材の両端部をそれぞれ骨組体の異なる一つの構成部材に固定し、かつ、建物に横揺れが生じたときに、制振ブレース材の端部固定部材が柱と梁の相対変形角を抑制しない取り付け構造になっている。例えば、端部固定部材が、柱と梁に跨って配設されておらず、柱と梁のそれぞれに接合されていないようにするとよい。また、端部固定部材が、建物の骨組体の接合部を構成する柱と梁のうち、一方の部材にのみ固定し、かつ、建物に横揺れが生じたときに、他方の部材に干渉しないように他方との間に隙間を設けて取り付けるようにしてもよい。
本発明に係る制振構造によれば、骨組体を構成する構成部材である柱及び梁に、制振ブレース材の両端部をそれぞれ骨組体の異なる一つの構成部材に固定し、かつ、建物に横揺れが生じたときに、制振ブレース材の端部固定部材が柱と梁の相対変形角を抑制しない取り付け構造になっているので、制振ブレース材を取り付けたことによって骨組体の構成部材の接合部の剛性が高くなることはない。このため、地震時、強風時、交通振動時の横揺れにより、建物の骨組体に水平力が作用したときに、骨組体に作用する力が、骨組体の構成部材の撓みにより吸収される割合よりも、制振ブレース材を圧縮させたり又は引張ったりすることにより、制振ブレース材に吸収される割合が多くなる。これにより、制振ブレース材をより効果的に機能させることができる。
以下、本発明に係る制振構造の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同様の作用を奏する部材、部位には同じ符号を付して説明する。
この制振ブレース材1は、図1に示すように、ガセットプレートなどの端部固定部材2と、制振部材4と、ブレース材6で構成されている。図1中の11は建物の骨組体であり、12は下梁、13は柱、14は上梁、15は間柱である。
端部固定部材2は、図2(a)〜(d)に示すように、制振ブレース材1の両端に配設され、制振ブレース材1を建物の骨組体11に固定する部材である。この端部固定部材2は、2枚のプレート21、22を直交させて溶接などの手段により固着したものであり、端部固定部材2の一方のプレート21は骨組体11の構成部材に固定され、端部固定部材2の他方のプレート22は制振部材4又はブレース材6に連結するようになっている。端部固定部材2と、制振部材4又はブレース材6との連結構造は、例えば、剛又はピン接合構造を採用することができる。この実施形態ではピン接合構造による締結構造を用いており、プレート22にはピン孔を形成している。また、この実施形態では、端部固定部材2と、制振部材4又はブレース材6との連結位置t1、t2を、下梁12、柱13、上梁14、間柱15で構成された骨組体11の略対角線t上に配設している。(なお、ここで「略対角線」は、概ね対角線に沿って引かれた線をいい、また厳密な骨組体の対角線を除外するものではない。)
次に、ブレース材6を説明する。ブレース材6は、図1に示すように、上述した端部固定部材2及び制振部材4を介して、建物の骨組体11を構成する下梁12、柱13、上梁14、間柱15で囲まれた架構面16に斜めに配設される部材である。
この実施形態では、ブレース材6は、図3(a)に示すように、端部固定部材2に接続する第1部材31と、制振部材4に連結する第2部材32と、第1部材31と第2部材32の間に取り付けられてブレース材6の長さ調整を行う第3部材33で構成されている。
第1部材31と第2部材32は、それぞれ第3部材33が挿入可能な中空の棒状部材である。第1部材31は一端に端部固定部材2を接続するための接続片材34を固着しており、他端に第3部材33を接続するためのナット部材35を固着している。第2部材32は一端に制振部材4を接続するための接続片材36を固着しており、他端に第3部材33を接続するためのナット部材37を固着している。第3部材33は外周面にねじ溝38を形成した棒材である。第3部材33は、図3(b)に示すように、中間部にナット41、42を装着した状態で、第1部材31と第2部材に固着したナット部材に螺合させ、端部を第1部材31と第2部材32に挿入している。
このブレース材6は、第3部材33に螺合したナット41、42を第1部材31と第2部材32に固着したナット部材35、37から離した状態で、第3部材33を第1部材31又は第2部材32に挿入した長さを調整することにより全体の長さを調整できるようになっている。そして、第3部材33の中間部に螺合したナット41、42を、第1部材31と第2部材32に固着したナット部材35、37に対して締め合わせてブレース材6の長さを固定できるようになっている。
次に、制振部材4は、図4(a)〜(c)に示すように、ブロック状の粘弾性体46と、粘弾性体46の両面にそれぞれ取り付けたプレート47、48で構成されている。この実施形態では、粘弾性体46は略正方形断面のブロック状のゴムで形成されている。プレート47、48は、粘弾性体46の幅に対応した長さを有する辺と、粘弾性体46の幅より長い辺で形成した長方形のプレート47、48で構成されている。プレート47、48は、粘弾性体46の両面において、それぞれ粘弾性体46の辺とプレート47、48の辺を平行にし、かつ、粘弾性体46を挟んでプレート47、48が互いに直交する方向に延在した状定で加硫接着により固着している。プレート47、48は、粘弾性体46の外側に延在した部分に、それぞれ制振部材4を端部固定部材2又はブレース材6に取り付けるボルト孔49が形成されている。
以下、この制振ブレース材1の取付構造を説明する。
この実施形態では、制振ブレース材1は、建物の骨組体11の下梁12、柱13、上梁14、間柱15で囲まれた架構面16内に、下梁12と間柱15を接合した隅部と、柱13と上梁14を接合した隅部を結ぶ略対角線tに沿って斜めに配設している。
まず、建物の骨組体11の柱13と上梁14を接合した隅部において、図2(a)に示すように、上梁14との間に隙間S1を空けて、制振ブレース材1の一方の端部固定部材2を柱13の側面に取り付け、図2(b)に示すように、建物の骨組体11の下梁12と間柱15を接合した隅部において、間柱15との間に隙間S2を空けて、制振ブレース材1の他方の端部固定部材2を下梁12に取り付ける。
次に、ブレース材6の長さを調整して端部固定部材2間に配設し、図2(b)(d)に示すように、ブレース材6の第1部材31の端部に固着した接続片材34を建物の骨組体11の下梁12に取り付けた端部固定部材2に取り付ける。
次に、図2(c)に示すように、ブレース材6の第2部材32の端部に固着させた接続片材36に制振部材4を取り付ける。この実施形態では、ブレース材6の第2部材32の端部に固着させた接続片材36の両面に、それぞれ制振部材4のプレート47をブレース材6の軸方向に向けて取り付けている。なお、接続片材36の両面に取り付けた制振部材4はそれぞれ同じボルトで取り付けている。
次に、制振部材4を柱13に取り付けた端部固定部材2に接続する。この実施形態では、接続片材36の両面に取り付けた制振部材4の外側のプレート48は、ブレース材6の軸方向に直交した向きに向いている。このため、図2(a)(c)に示すように、制振部材4の外側のプレート48に、それぞれ略三角形のプレート部材51を取り付けて、端部固定部材2に接続する。この略三角形のプレート部材51(接続部材)は、図2(a)に示すように、略三角形の頂部及び底部の両側にそれぞれボルト孔が形成されており、略三角形の底部を制振部材4の外側のプレート48に取り付け、略三角形の頂部を端部固定部材2に取り付ける。
略三角形のプレート部材51の頂部と端部固定部材2は、図2(c)に示すように、ボルトに円筒状のスペーサ52を装着して連結する。このスペーサ52は、制振部材4のプレート47、48に挟まれた粘弾性体46にプレート47、48の対向方向に圧縮応力や引張応力が作用しないようにするためのものであり、略三角形のプレート部材51と、ブレース材6の接続片材36との間の間隔を所要の間隔に保つものである。
なお、ブレース材6の長さの調整は、制振ブレース材1を骨組体11に取り付ける最終段階で、粘弾性体46にブレース材の軸方向に力が作用しないように調整するとよい。また、この実施形態では、柱13の側面に取り付けた端部固定部材2及び下梁12に取り付けた端部固定部材2の形状がそれぞれ工夫され、端部固定部材2と、制振部材4又はブレース材6との連結位置t1、t2が、骨組体11の略対角線t上に配設されるようになっており、制振部材4及びブレース材6が骨組体11の略対角線tに沿って配設されるようになっている。
この実施形態に係る制振ブレース材1の取付構造によれば、図1に示すように、制振ブレース材1の両端は、建物の骨組体11の接合する2つの構成部材(柱13と下梁12)に固定されており、かつ、骨組体11の接合部において、一方の構成部材だけに固定している。このため、建物の骨組体11の接合部で、柱と梁を跨ぐように固定したガゼットプレートなどを介在させて制振ブレース材1を取り付ける場合にくらべて、骨組体11の接合部の剛性は高くならない。
また、制振ブレース材1の両端の端部固定部材2は、建物の骨組体11の接合部では、固定されていない他方の構成部材に隙間S1、S2を空けて取り付けている。このため、地震時などの横揺れにより、建物に横揺れが生じたときでも、制振ブレース材1の両端の端部固定部材2が柱と梁の相対変形角を抑制しない取り付け構造となっている。また、図2に示すように、柱と梁の相対変形により、制振ブレース材1の両端の接続片材34やプレート部材51が柱や梁に当たらないように、端部固定部材2の取付位置や接続片材34やプレート部材51の形状を工夫し、隙間S3、S4を設けている。
従って、この制振ブレース材1の取付構造によれば、地震時の横揺れなどにより、大きな水平方向の力が骨組体11に作用し、建物の骨組体11の上部(上梁)が下部(下梁)に対して水平に相対移動した場合に、骨組体11の構成部材(柱13)の撓みを抑え、より直接的に制振ブレース材1に圧縮又は引張方向の力を作用させることができる。
すなわち、この制振ブレース材1の取付構造によれば、地震時に骨組体11に作用する力が、骨組体11の構成部材の撓みにより吸収される割合よりも、制振ブレース材1を圧縮させたり又は引っ張ったりすることにより吸収される割合が多くなる。これにより、より効果的に制振ブレース材1を機能させることができる。
制振ブレース材1に作用する圧縮又は引張方向の力は、制振部材4のプレート47、48の相対的な変位により、制振部材4の粘弾性体46にせん断変形を作用させる。そして、このせん断変形により吸収されるエネルギにより、地震時の建物に作用するエネルギを効率良く吸収でき、骨組体に生じる揺れを少なくすることができ、建物の揺れを早期に減衰させることができる。
以上、本発明の制振構造を説明したが、本発明の制振構造は上述した実施形態に限定されない。
例えば、上述した実施形態では、地震時などにおいて建物に横揺れが生じたときに、制振ブレース材1の制振部材4の粘弾性体46にできるだけ大きな変位を生じさせ、粘弾性体46による制振機能を十分に発揮させるために、下梁12と柱13と上梁14と間柱15で構成される制振ブレース材1を建物の骨組体11の略対角線tに沿って配設している。このように本発明を実施する上で、制振ブレース材1の機能を十分に発揮させるためには、制振ブレース材1を骨組体の略対角線tに沿って配設し、地震時に粘弾性体46に大きな変形が生じるようにすることが好ましい。但し、制振ブレース材1を略対角線tに沿って配設したものを例示したが、本発明に係る制振構造は斯かる形態に限定されない。
また、本発明は、骨組体を構成する構成部材である柱及び梁に対し、制振ブレース材の両端部をそれぞれ骨組体の異なる一つの構成部材に固定し、かつ、建物に横揺れが生じたときに、制振ブレース材の端部固定部材が柱と梁の相対変形角を抑制しない取り付け構造すればよい。例えば、端部固定部材が、建物の骨組体の接合部を構成する柱と梁に跨って配設されておらず、かつ、柱と梁のそれぞれに接合されていなければよい。また、上述した実施形態のように、端部固定部材が、建物の骨組体の接合部を構成する柱と梁のうち、一方の部材にのみ固定し、かつ、建物に横揺れが生じたときに、他方の部材に干渉しないように他方との間に隙間を設けて取り付けるようにしてもよい。
また、例えば、制振ブレース材1の下端を下梁12に固定する位置(制振ブレース材1の下端を取り付ける端部固定部材を下梁12に取り付ける位置)は、図5に示すように、柱13と間柱15の中間部に設けてもよい。また、図6に示すように、柱13の中間部に梁17が配設されているような場合には、下梁12、柱13、間柱15、梁17で囲まれた架構面16’に斜めに配設すればよい。例えば、図6に示す実施形態では、制振ブレース材1の上端を柱13の中間部に配設した梁17の下に配設し、下梁12、柱13、間柱15、梁17で構成される骨組体の略対角線tに沿って制振ブレース材を配設している。また、図7に示すように、制振ブレース材1の下端の端部固定部材2を柱13と間柱15の中間部に設けてもよい。
斯かる形態においても、制振ブレース材の端部固定部材が柱と梁の相対変形角を抑制しない取り付け構造になっているので、地震時に骨組体11に作用する力が、骨組体11の構成部材の撓みにより吸収される割合よりも、制振ブレース材1に圧縮させたり又は引張ったりすることにより制振ブレース材(制振部材)に吸収される割合が多くなる。これにより、制振ブレース材1をより効果的に機能させることができる。
また、ブレース材6の長さを調整する構造としては、上述した構造に代えて、図8に示すように、第1部材31と第2部材32との間にターンバックル63を介在させて、第1部材31と第2部材32との間隔を調整できる構造にしてもよい。すなわち、第1部材31に、第2部材32に向けて軸方向に延在するように植設した第1ボルト61と、第2部材62に、第1部材31に向けて軸方向に延在するように植設され、かつ、第1ボルト61とは逆方向にねじが切られた第2ボルト62と、前記第1ボルト61と第2ボルト62にそれぞれ螺合するターンバックル63とで構成され、ターンバックル63を回転させることにより、第1部材31と第2部材32との間の距離を調節できるようにしたものである。このターンバックル63は、第1部材31と第2部材32との間の距離を調節した後、ナット64、65、66によりターンバックル63の弛みを防止した構造を備えている。なお、採用するターンバックル構造は、図8に例示した形態に限定されず、公知の種々のターンバックル構造を採用することができる。
このようにブレース材を長さ調節が可能な構造とすることにより、ブレース材を各部材毎に分けて搬送でき、ブレース材の取付作業を容易にでき、現場での取り付け誤差などにもブレース材の長さ調節で対応できるなどの利点がある。しかし、ブレース材は長さ調節が可能な構造としなくてもよく、ブレース材の製造コスト、ブレース材の軽量化を図るため、例えば、ブレース材を適切な長さを備えた一本の部材で構成したり、複数の部材を剛接合で接合した構造にしたりしてもよい。
また、制振部材は、略正方形のブロック状の粘弾性体46に、長方形のプレート47、48を加硫接着により固着したものを例示したが、粘弾性体の形状、プレートの形状、固着方法はそれぞれ上記の実施形態に限定されない。例えば、粘弾性体の形状は、異方性を無くすべく円形断面のブロック状のゴムを用いてもよい。また、プレートの形状は制振部材を取り付ける部材に合わせて適切な形状を用いてもよい。また、固着方法は加硫接着に代えて接着剤で固着してもよい。
また、制振部材4の変形例を図9(a)〜(c)に示す。この制振部材60は、図4(a)〜(c)に示した形態において、ブロック状の粘弾性体46の両面にそれぞれ取り付けたプレート47、48を廃し、図9(c)に示すように、ブレース材に直接連結するプレート61を真中に配設し、その両側面にブロック状の粘弾性体46を固着し、ブロック状の粘弾性体46のそれぞれ外側に、端部固定部材2に連結する略三角形のプレート62、63を固着したものである。図9中、64はこの制振部材60をブレース材に連結するボルトやピンなどの連結部材を取り付ける孔を示しており、65は制振部材60を端部固定部材に連結するボルトやピンなどの連結部材を取り付ける孔を示している。なお、この制振部材60は、各プレート61、62、63と粘弾性体46を固着する固着方法は、例えば、制振部材60の製造段階で加硫接着により固着するとよい。
この制振部材60によれば、図4に示した形態において、ブロック状の粘弾性体46の両面にそれぞれ取り付けていたプレート47、48を廃し、ブレース材に連結するプレート61と、端部固定部材2に連結するプレート62、63をそれぞれブロック状の粘弾性体46に直接固着しているので、図4に示した形態においてブロック状の粘弾性体46の両面にそれぞれ取り付けていたプレート47、48が無くなる分、制振ブレース材を安価に製造でき、かつ軽量化を図ることができる。また制振部材60によれば、図4に示した形態における制振部材4と、プレート51が一体になっているので、取り付け作業も簡略化できる。
また、制振ブレース材の両端部は、剛接合又はピン接合構造とし、端部固定部材を介在させて骨組体に固定することができる。例えば、制振ブレース材の両端部又は一方の端部をピン接合構造とし、端部固定部材を介在させて骨組体に固定することにより、端部固定部材2と、制振部材4又はブレース材6との連結構造に多少の自由度を持たせることができる。これにより、建物に横揺れが生じたときに、骨組体の柱及び梁で囲まれた架構面の変形に応じて、端部固定部材2と、制振部材4又はブレース材6との連結角度の変位が許容され、部材の破損を防止することができる。
また、制震ブレース材は、制振部材4をブレース材6の両端にそれぞれ配設し、制震ブレース材の両端をそれぞれ制振部材4、端部固定部材2を介して骨組体11に固定するようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る制振構造を示す正面図。 (a)は制振ブレース材の上端の取付構造を示す正面図、(b)は制振ブレース材の下端の取付構造を示す正面図、(c)は制振ブレース材の上端の取付構造を示す側面図、(d)は制振ブレース材の下端の取付構造を示す側面図である。 (a)はブレース材の一実施形態を示す正面図、(b)はブレース材の伸縮構造を示す正面図である。 (a)は制振部材の一実施形態を示す平面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(a)の正面図である。 本発明の一実施形態に係る制振ブレース材の他の設置例を示す正面図。 本発明の一実施形態に係る制振ブレース材の他の設置例を示す正面図。 本発明の一実施形態に係る制振ブレース材の他の設置例を示す正面図。 長さを調整する構造にターンバックル構造を備えたブレース材の一実施例を示す図。 (a)は制振部材の変形例を示す平面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(a)の正面図である。
符号の説明
1 制振ブレース材
2 端部固定部材
4 制振部材
6 ブレース材
11 骨組体
12 下梁
13 柱
13 間柱
14 上梁
15 間柱
16 架構面
17 梁
34、36 接続片材
35、37 ナット部材
41、42 ナット
46 粘弾性体
47、48 プレート
51 プレート部材
52 スペーサ
S1、S2 隙間

Claims (7)

  1. 建物の骨組体を構成する柱及び梁で囲まれた架構面内に制振ブレース材を斜めに配設した制振構造において、
    前記骨組体を構成する構成部材に対し、制振ブレース材の両端部をそれぞれ骨組体の異なる一つの構成部材に固定し、かつ、建物に横揺れが生じたときに、前記制振ブレース材の端部固定部材が、柱と梁の相対変形角を抑制しない取り付け構造になっていることを特徴とする制振構造。
  2. 前記制振ブレース材の両端部又は一方の端部をピン接合構造として端部固定部材を介在させて骨組体の構成部材に固定していることを特徴とする請求項1に記載の制振構造。
  3. 前記骨組体が略矩形であり、前記制振ブレース材の両端部が、前記骨組体の略対角線上に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の制振構造。
  4. 前記制振ブレース材が、粘弾性体の両側にそれぞれプレートを固着した制振部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の制振構造。
  5. 前記粘弾性体は加硫接着でプレートに固着していることを特徴とする請求項4に記載の制振構造。
  6. 前記端部固定部材が、建物の骨組体の接合部を構成する柱と梁に跨って配設されておらず、柱と梁のそれぞれに接合されていないことを特徴とする請求項1に記載の制振構造。
  7. 前記端部固定部材は、建物の骨組体の接合部を構成する柱と梁のうち、一方の部材にのみ固定し、かつ、建物に横揺れが生じたときに、他方の部材に干渉しないように他方との間に隙間を設けて取り付けてあることを特徴とする請求項1に記載の制振構造。
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