JP7243187B2 - 制震ゴムダンパー - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 製品説明による公開(全7件)
本発明は、制震ゴムダンパーに関する。
例えば、特許6277234号公報には、中間プレートと、中間プレートの一方の面に対向した第1サイドプレートと、中間プレートの他方の面に対向した第2サイドプレートと、中間プレートと第1サイドプレートとの間に配置され、中間プレートと前記第1サイドプレートとにそれぞれ接着された第1粘弾性体と、中間プレートと前記第2サイドプレートとの間に配置され、中間プレートと第2サイドプレートとにそれぞれ接着された第2粘弾性体とを備えた制震ゴムダンパーが開示されている。ここで、中間プレートは、第1粘弾性体と第2粘弾性体とが接着された部位から第1の方向に沿ってはみ出ており、かつ、当該はみ出た部位の端部に設けられた第1取付部を備えている。第1サイドプレートと第2サイドプレートは、前記第1の方向とは反対の第2の方向において、第1粘弾性体または第2粘弾性体とが接着された部位からはみ出ており、かつ、当該はみ出た部位の端部に設けられた第2取付部を備えている。
かかる制震ゴムダンパーは、例えば、下部構造材と、下部構造材から立ち上がった複数の柱と、複数の柱に支持され、下部構造材の上方に配置された上部構造材とを備えた建物に取り付けられる。下部構造材または上部構造材と、複数の柱のうちの一つの柱とが接続された角部に取り付けられる。具体的には、当該角部を構成する下部構造材と柱または上部構造材と柱のうち一方の部材に制震ゴムダンパーの第1取付部が取り付けられ、かつ、他方の部材に制震ゴムダンパーの第2取付部が取り付けられる。
特許6277234号公報
ところで、制震ゴムダンパーは、建物のせん断変位に対して効率良くエネルギーを受け、粘弾性体の変形に応じた反力を効率良く建物に作用させたい。かかる観点において、下部構造材または上部構造材と、複数の柱のうちの一つの柱とが接続された角部に対して、斜め45度の直線に沿って中間プレートと、第1サイドプレートおよび第2サイドプレートが延びるように取り付けられることが望ましい。また、中間プレートと、第1サイドプレートおよび第2サイドプレートが取り付けられる間隔も広い方がよい。他方で、建物の下部構造材または上部構造材と、複数の柱のうちの一つの柱とが接続された角部は、建物によって構造が異なり、制震ゴムダンパーが取り付けられるためのスペースが異なる。例えば、木造軸組構法や枠組み壁構法、ツーバイフォー工法、ツーバイシックス工法など、構造や材料が多種多様である。また、柱の間には、間柱が取り付けられる場合がある。制震ゴムダンパーが取り付けられるための所要の剛性を持たせるため柱は太い方が好ましいが、柱が太いと制震ゴムダンパーが取り付けられるためのスペースが狭くなる。このため、建物の構造や材料によっては、設計者が制震ゴムダンパーを取り付けようとする角部に対して設置することができない場合があった。
ここで提案される制震ゴムダンパーの一実施形態は、中間プレートと、中間プレートの第1面に対向した第1サイドプレートと、中間プレートの第2面に対向した第2サイドプレートと、中間プレートと第1サイドプレートとの間に配置され、中間プレートと第1サイドプレートとにそれぞれ接着された第1粘弾性体と、中間プレートと第2サイドプレートとの間に配置され、中間プレートと第2サイドプレートとにそれぞれ接着された第2粘弾性体とを備えている。
中間プレートは、第1粘弾性体と第2粘弾性体とが接着された部位から第1の方向に沿ってはみ出ており、かつ、当該はみ出た中間プレートの端部は、中間プレートに直交し、かつ、第1の方向に対して45度傾いた第1面に沿って設けられた第1フランジを有している。
第1サイドプレートは、第1の方向とは反対の第2の方向において、第1粘弾性体が接着された部位からはみ出ており、かつ、当該はみ出た第1サイドプレートの端部に、第1面に直交する第2面に沿った第1サイドフランジを有している。
第2サイドプレートは、第2の方向において、第2粘弾性体が接着された部位からはみ出ており、かつ、当該はみ出た第2サイドプレートの端部に、第2面に沿った第2サイドフランジを有している。
また、第1面と第2面が直交する角部において、当該角部の第2面に沿った第1サイドフランジおよび第2サイドフランジの外側の縁までの距離K1は、当該角部の第1面に沿った第1フランジの外側の縁との距離K2よりも短い。
制震ゴムダンパーを取り付けるスペースが片側の面(ここでは、第2面)に沿って狭くなっていても、制震ゴムダンパーを取り付けることができ、汎用性が向上する。また、他方の面(ここでは、第1面)において、中間プレートの第1フランジをより遠い位置に取り付けることができる。このため、制震ゴムダンパーは、建物100のせん断変位に対して効率良くエネルギーを受け、第1粘弾性体と第2粘弾性体の変形に応じた反力を効率良く建物に作用させることができる。
第1サイドプレートおよび第2サイドプレートは、第1面と第2面が直交する角部において、当該角部の第1面に沿った第1フランジの外側の縁を通って第1面と第2面からそれぞれ45度傾いた斜面の内側に沿って延びた第1の縁部と、斜面の内側において、第2面に沿った第1サイドフランジおよび第2サイドフランジの外側の縁から第2面の法線方向に立ち上がり、第1の縁部に連続するように湾曲した第2の縁部とを、それぞれ有していてもよい。
図1は、ここで提案される制震ゴムダンパー200が取付けられた建物100を示す正面図である。 図2は、制震ゴムダンパー200の正面図である。 図3は、制震ゴムダンパー200の平面図である。 図4は、制震ゴムダンパー200の左側面図である。 図5は、制震ゴムダンパー200の部分断面図である。 図6は、図2のVI-VI断面を示す断面図である。 図7は、他の実施形態に係る制震ゴムダンパー200が取付けられた建物100を示す正面図である。
以下、ここで提案される制震ゴムダンパーを図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。また、各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。上、下、左、右、前、後の向きは、図中、U、D、L、R、F、Rrの矢印でそれぞれ表されている。
〈建物100〉
図1は、ここで提案される制震ゴムダンパー200が取付けられた建物100を示す正面図である。建物100は、図1に示すように、下部構造材102と、複数の柱103,104と、上部構造材105とを備えている。
下部構造材102は、図示は省略するが、例えば、建物100の基礎の上に配置され、基礎に設けられたアンカーボルトに固定されている。複数の柱103,104は、下部構造材102に接合され、下部構造材102から上方に立ち上げられている。図1では、下部構造材102に接合された複数の柱のうち2本の柱103,104が図示されているが、下部構造材102には、他にも複数の柱が接合されている。上部構造材105は、複数の柱103,104に支持されており、下部構造材102の上方に配置されている。
制震ゴムダンパー200は、下部構造材102と一対の柱103,104と上部構造材105とが接続された角部C1~C4のうち、少なくとも一つの角部に取付けられている。ここで、制震ゴムダンパー200は、当該角部を構成している下部構造材102と柱103,104または上部構造材105と柱103,104に取付けられている。なお、図1に示す形態では、下部構造材102と、複数の柱のうち一対の柱103,104と、上部構造材105とで囲まれた矩形の空間A1において、下部構造材102と一対の柱103,104と上部構造材105とが接続された4つの角部C1~C4に、制震ゴムダンパー200がそれぞれ取付けられている。
図1に示された形態では、2本の柱103,104の内側にツーバイフォー材1031,1041が接合されている。このため、柱103,104が太い。さらに2本の柱103,104の間に間柱106が設置されている。さらに、制震ゴムダンパー200が設置される角部は、ツーバイフォー材が柱103,104に接合されているために柱103,104と間柱106との間が狭い。
〈制震ゴムダンパー200〉
図2は、制震ゴムダンパー200の正面図である。図3は、制震ゴムダンパー200の平面図である。図4は、制震ゴムダンパー200の左側面図である。図5は、制震ゴムダンパー200の部分断面図である。図6は、図2のVI-VI断面を示す断面図である。
図2~図6には、図1の制震ゴムダンパー200のうち、左下の制震ゴムダンパーが図示されている。制震ゴムダンパー200は、図6に示すように、中間プレート210と、第1サイドプレート211と、第2サイドプレート212と、第1粘弾性体213と、第2粘弾性体214とを備えている。図5は、第1粘弾性体213と第2粘弾性体214が露出するように、中間プレート210の上側の縁に設けられたリブ210b2と、第1サイドプレート211の上側の縁に設けられたリブ211bがそれぞれ部分的に破断された状態で示されている。
第1サイドプレート211は、図5および図6に示すように、中間プレート210の一方の面に対向している。第2サイドプレート212は、中間プレート210の他方の面に対向している。第1粘弾性体213は、中間プレート210と第1サイドプレート211との間に配置され、中間プレート210と第1サイドプレート211とにそれぞれ加硫接着されている。第2粘弾性体214は、中間プレート210と第2サイドプレート212との間に配置され、中間プレート210と第2サイドプレート212とにそれぞれ加硫接着されている。
この実施形態では、上述した中間プレート210、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212は、それぞれ所要の厚さの鋼板を、所定の形状に切り出し、プレス成形することによって作製されうる。
〈第1粘弾性体213,第2粘弾性体214〉
第1粘弾性体213と第2粘弾性体214には、高減衰性を有する粘弾性ゴム(制震ゴム)が好適に採用されうる。高減衰性を有する粘弾性ゴム(制震ゴム)には、例えば、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム素材(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X-IIR)、クロロプレンゴム(CR)、あるいは、これらのゴムのうち複数のゴム素材を混合したゴム素材に、高減衰性を発揮する添加剤を加えて生成された高減衰性ゴム組成物を用いることができる。高減衰性を発揮する添加剤としては、例えば、カーボンブラックなど、種々の添加剤が知られている。中間プレート210、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212と、第1粘弾性体213および第2粘弾性体214との接着は、それぞれ加硫接着によって接着されているとよい。
〈中間プレート210〉
中間プレート210は、図2に示すように、第1粘弾性体213と第2粘弾性体214とが接着された部位から第1の方向D1に沿ってはみ出ている。そして、当該はみ出た部位の端部に第1フランジ210aが設けられている。この実施形態では、中間プレート210は、前後方向に法線を向け、第1の方向D1に直交する方向に概ね一定の幅を有し、かつ、第1の方向D1に沿って延びた帯状のプレートである。
〈第1フランジ210a,ビス孔221a〉
第1フランジ210aは、中間プレート210に直交し、かつ、第1の方向D1に対して45度傾いた第1面D1aに沿って設けられている。第1フランジ210aには、中間プレート210から第1面D1aに沿って前側に折れ曲げられた前側フランジ210a1と、後側に折れ曲げられた後側フランジ210a2とを有している。この実施形態では、第1フランジ210aは、ビス221(図1参照)によって柱103,104に取り付けられている。第1フランジには、ビス221を取り付けるためのビス孔221aが形成されている。
〈リブ210b1,210b2〉
中間プレート210は、第1の方向D1に直交する両側の縁に、第1の方向D1に沿って折り曲げられたリブ210b1,210b2を有している。ここで、リブ210b1は、中間プレート210の下側の縁を、第1の方向D1に沿って前側に折り曲げられている。リブ210b2は、中間プレート210の上側の縁を、第1の方向D1に沿って後側に折り曲げられている。このように、中間プレート210には、法線および第2の方向D2に直交する両側の縁に、第1の方向D1に沿って折り曲げられたリブが設けられているとよい。
〈第1サイドプレート211,第1サイドフランジ211a〉
第1サイドプレート211は、図2および図6に示されているように、中間プレート210の前側に対向している。第1サイドプレート211は、第1の方向D1とは反対の第2の方向D2において、第1粘弾性体213が接着された部位からはみ出ている。そして、当該はみ出た第1サイドプレート211の端部に、第1面D1aに直交する第2面D2aに沿った第1サイドフランジ211aを有している。この実施形態では、第1サイドプレート211は、前後方向に法線を向け、当該法線および第2の方向D2に直交する方向に概ね一定の幅を有し、かつ、第2の方向D2に沿って延びた帯状のプレートである。当該第1サイドプレート211の第2の方向D2の端部に設けられた第1サイドフランジ211aは、第2の方向D2に対して45度傾いた第2面D2aに沿って前側に折り曲げられている。
〈リブ211b〉
第1サイドプレート211は、図6に示されているように、法線および第2の方向D2に直交する両側の縁のうち第1の側に、第2の方向D2に沿って折り曲げられたリブ211bを有している。この実施形態では、リブ211bは、第1サイドプレート211の上側の縁に、第2の方向D1に沿って後側に折り曲げられている。このように、第1サイドプレート211には、法線および第2の方向D2に直交する両側の縁のうち少なくとも片側の縁に第2の方向D2に沿って折り曲げられたリブが設けられているとよい。
〈第2サイドプレート212,第2サイドフランジ212a〉
第2サイドプレート212は、第1の方向D1とは反対の第2の方向D2において、第2粘弾性体214が接着された部位からはみ出ている。そして、当該はみ出た第2サイドプレート212の端部に、第1面D1aに直交する第2面D2aに沿った第2サイドフランジ212aを有している。この実施形態では、第2サイドプレート212は、前後方向に法線を向け、当該法線および第2の方向D2に直交する方向に概ね一定の幅を有し、かつ、第2の方向D2に沿って延びた帯状のプレートである。当該第2サイドプレート212の第2の方向D2の端部に設けられた第2サイドフランジ212aは、第2の方向D2に対して45度傾いた第2面D2aに沿って後側に折り曲げられている。
〈リブ212b〉
第2サイドプレート212は、図6に示されているように、法線および第2の方向D2に直交する両側の縁のうち第2の側に、第2の方向D2に沿って折り曲げられたリブ212bを有している。この実施形態では、リブ212bは、第2サイドプレート212の下側の縁に、第2の方向D1に沿って前側に折り曲げられている。このように、第2サイドプレート212には、法線および第2の方向D2に直交する両側の縁のうち少なくとも片側の縁に第2の方向D2に沿って折り曲げられたリブが設けられているとよい。
〈ビス孔222a〉
この実施形態では、第1サイドプレート211の第1サイドフランジ211aおよび第2サイドプレート212の第2サイドフランジ212aは、ビス222(図1参照)によって建物の下部構造材102または上部構造材105に取り付けられている。第1サイドプレート211の第1サイドフランジ211aおよび第2サイドプレート212の第2サイドフランジ212aには、ビス222を取り付けるためのビス孔222aが形成されている。
ここで提案される制震ゴムダンパー200は、図2に示されているように、第1面D1aから第2面D2aが直交する角部C1において、当該角部C1の第2面D2aに沿った、第1サイドフランジ211aおよび第2サイドフランジ212a(図3参照)の外側の縁D2bまでの距離K1は、当該角部C1の第1面D1aに沿った第1フランジ210aの外側の縁D1bまでの距離K2よりも短い。
このため、図1に示されているように、柱103,104が太く、下部構造材102に間柱106などが取り付けられている場合など、制震ゴムダンパー200を取り付けるスペースが片側の面(ここでは、第2面D2a:下部構造材102)に沿って狭くなっていても、制震ゴムダンパー200を取り付けることができる。また、他方の面(ここでは、第1面D1a:柱103,104)において、中間プレート210の第1フランジ210aをより遠い位置に取り付けることができる。このため、制震ゴムダンパー200は、建物100のせん断変位に対して効率良くエネルギーを受け、第1粘弾性体213と第2粘弾性体214の変形に応じた反力を効率良く建物100に作用させることができる。
ここで、例えば、距離K2が364mmである場合、距離K1は、距離K2よりも3mm以上、好ましくは24mm以上短いとよい。また、第1フランジ210aが取り付けられる第1面D1a(この実施形態では、柱103,104)に対して、45度の角度で中間プレート210が設置され、当該45度の角度で第1サイドプレート211と第2サイドプレート212が設置される形態においては、距離K2が364mmである場合、距離K1は、距離K2よりも56mm以下、好ましくは30mm以下の距離に収められているとよい。また、距離K2は、364mmに限定されない。換言すると、距離K1は、例えば、距離K2の長さに応じて、距離K2よりも約1%以上、好ましくは約3%以上、より好ましくは約6.5%以上短いとよく、約15%以下、好ましくは約8.5%以下の距離に収められているとよい。
第1サイドプレート211および第2サイドプレート212は、図2に示されているように、第1の縁部D3aと、第2の縁部D3bとを、それぞれ有している。
ここで、第1の縁部D3aは、第1面D1aと第2面D2aとが直交する角部C1において、当該角部C1の第1面D1aに沿った第1フランジ210aの外側の縁D1bを通って第1面D1aと第2面D2aからそれぞれ45度傾いた斜面D3の内側に沿って延びている。
第2の縁部D3bは、斜面D3の内側において、第2面D2aに沿った第1サイドフランジ211aおよび第2サイドフランジ212aの外側の縁D2bから第2面D2aの法線方向に立ち上がり、第1の縁部D3aに連続するように湾曲している。
この場合、第1サイドフランジ211aおよび第2サイドフランジ212aの第2面D2aの近傍において、第1サイドプレート211と第2サイドプレート212の縁部D3bが湾曲しているので、当該第1サイドフランジ211aおよび第2サイドフランジ212aの第2面D2aの近傍において応力が集中するのを抑制できる。
ここで、図2~図6では、図1に示された制震ゴムダンパー200のうち、左下の角部C1の制震ゴムダンパー200が図示されている。左下の角部C1の制震ゴムダンパー200では、図2~図6に示されているように、中間プレート210が左側の柱103に取り付けられ、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212が下部構造材102に取り付けられている。この際、第1サイドプレート211が前側に向けられ、第2サイドプレート212が後側に向けられている。
図1の左上の角部C2、右上の角部C3、右下の角部C4には、それぞれ同様の構造の制震ゴムダンパー200が取り付けられている。
左上の角部C2の制震ゴムダンパー200では、中間プレート210が左側の柱103に取り付けられ、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212が上部構造材105に取り付けられている。この際、第1サイドプレート211が後側に向けられ、第2サイドプレート212が前側に向けられている。
右上の角部C3の制震ゴムダンパー200では、中間プレート210が右側の柱104に取り付けられ、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212が上部構造材105に取り付けられている。この際、第1サイドプレート211が前側に向けられ、第2サイドプレート212が後側に向けられている。
右下の角部C4の制震ゴムダンパー200では、中間プレート210が右側の柱104に取り付けられ、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212が下部構造材102に取り付けられている。この際、第1サイドプレート211が後側に向けられ、第2サイドプレート212が前側に向けられている。
このように、下部構造材102と、左右の柱103,104と、上部構造材105とで囲まれた空間において、四隅の角部C1~C4にそれぞれ同様の構造の制震ゴムダンパー200が取り付けられている。
この場合、地震時や強風時には、図1に示されているように、せん断変位として、建物100の下部構造材102と上部構造材105とが相対的に水平方向に変位する。このとき、四隅の角部C1~C4に取り付けられた制震ゴムダンパー200は、中間プレート210が、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212に対して変位し、第1粘弾性体213と第2粘弾性体214とにせん断変形が生じる。
例えば、下部構造材102に対して上部構造材105が図1のZの方向に変位したとき、左下と右上の角部C1,C3では、中間プレート210の第1フランジ210aと、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212の第1サイドフランジ211aおよび第2サイドフランジ212a(図2,図3参照)の距離が近くなる。さらに、左上と右下の角部C2,C4では、中間プレート210の第1フランジ210aと、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212の第1サイドフランジ211aおよび第2サイドフランジ212a(図2,図3参照)の距離が遠くなる。これに応じて、制震ゴムダンパー200の第1粘弾性体213と第2粘弾性体214とに、それぞれせん断変形が生じる。
このとき、建物100のせん断変位に対して、制震ゴムダンパー200に組み込まれた第1粘弾性体213と第2粘弾性体214とが、それぞれせん断変形し、バランスよく反力を作用させる。この際、第1粘弾性体213と第2粘弾性体214をせん断変形させるのに相応のエネルギーが、第1粘弾性体213と第2粘弾性体214によって消費される。
この制震ゴムダンパー200は、それぞれの角部C1~C4において、柱103,104に取り付けられた第1フランジ210aの外側の縁D1bが、下部構造材102または上部構造材105に取り付けられた第1サイドフランジ211aおよび第2サイドフランジ212a(図3参照)の外側の縁D2bよりも遠い位置に取り付けられている。中間プレート210の第1フランジ210aは柱103,104をより高い位置で支持することができる。このため、中間プレート210を通じて第1粘弾性体213および第2粘弾性体214に大きな変形が作用しうる。このため、建物100にせん断変位を生じさせるエネルギーを、効率良く吸収することができる。このように、建物100にせん断変位を生じさせるエネルギーを、効率良く吸収するという観点において、中間プレート210の第1フランジ210aが、柱103,104側に取り付けられ、第1サイドプレート211の第1サイドフランジ211aおよび第2サイドプレート212の第2サイドフランジ212aが下部構造材102または上部構造材105に取り付けられているとよい。
以上のとおり、ここで提案される制震ゴムダンパーについて、種々説明したが、ここで提案される制震ゴムダンパーは、特に言及されない限りにおいて、上述した実施形態や変形例に限定されない。また、種々言及した実施形態や変形例の各構成は、互いに阻害しない関係であれば、適宜に組み合わせることができる。
ここで提案される製造方法で製造された制震ゴムダンパーでは、図1に示されているように、下部構造材102と上部構造材105側のスペースが狭い場合に対応して、中間プレート210が柱103,104に取り付けられ、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212が下部構造材102と上部構造材105に取り付けられている。建物100への取付例としては、これに限定されない。例えば、柱103,104のスペースに制約がある場合には、中間プレート210が下部構造材102と上部構造材105に取り付けられ、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212が柱103,104に取り付けられてもよい。
また、上述した実施形態では、建物100の柱103,104および下部構造材102と上部構造材105で囲まれた矩形の空間A1に間柱106が設定されており、四隅の角部C1~C4に、制震ゴムダンパー200がそれぞれ取り付けられている。図7は、他の実施形態に係る制震ゴムダンパー200が取付けられた建物100を示す正面図である。
図7に示されているように、建物100の柱103,104および下部構造材102と上部構造材105で囲まれた矩形の空間A1に間柱106が設置されていない場合には、それに応じて、大型の制震ゴムダンパー200を設置してもよい。この場合、建物100の柱103,104および下部構造材102と上部構造材105で囲まれた矩形の空間A1において、制震ゴムダンパー200は左右何れか片側の柱に取り付けられてもよい。例えば、図7に示されているように、制震ゴムダンパー200は、柱103と、下部構造材102と上部構造材105との角部C1,C2に設置してもよい。
ここで提案される制震ゴムダンパー200によれば、第1サイドプレート211の第1サイドフランジ211aおよび第2サイドプレート212の第2サイドフランジ212aの外側の縁までの距離K1が、中間プレート210の第1フランジ210aの外側の縁との距離K2よりも短い。このため、図7に示されているように、第1サイドプレート211と第2サイドプレート212が下部構造材102または上部構造材105に設置され、中間プレート210が柱103に設置されるとよい。これによって、第1サイドプレート211の第1サイドフランジ211aおよび第2サイドプレート212の第2サイドフランジ212aが下部構造材102または上部構造材105に設置された位置よりも、中間プレート210の第1フランジ210aがより高い位置に設置できる。このため、柱103,104のより大きな変位が制震ゴムダンパー200に入力される。これにより、建物100にせん断変位を生じさせるエネルギーを、制震ゴムダンパー200によって効率良く吸収することができる。
100 建物
102 下部構造材
103,104 柱
105 上部構造材
106 間柱
200 制震ゴムダンパー
210 中間プレート
210a 第1フランジ
210a1 前側フランジ
210a2 後側フランジ
210b1,210b2 リブ
211 第1サイドプレート
211a 第1サイドフランジ
211b リブ
212 第2サイドプレート
212a 第2サイドフランジ
212b リブ
213 第1粘弾性体
214 第2粘弾性体
221 ビス
221a ビス孔
222 ビス
222a ビス孔
A1 空間
C1~C4 角部
D1 第1の方向
D1a 第1面
D1b 第1フランジ210aの外側の縁
D2 第2の方向
D2a 第2面
D2b 第1サイドフランジ211aおよび第2サイドフランジ212aの外側の縁
D3 斜面
D3a 第1の縁部
D3b 第2の縁部
K1 第1サイドフランジ211aおよび第2サイドフランジ212aの外側の縁D2bまでの距離
K2 第1フランジ210aの外側の縁D1bまでの距離

Claims (1)

  1. 中間プレートと、
    前記中間プレートの第1面に対向した第1サイドプレートと、
    前記中間プレートの第2面に対向した第2サイドプレートと、
    前記中間プレートと前記第1サイドプレートとの間に配置され、前記中間プレートと前記第1サイドプレートとにそれぞれ接着された第1粘弾性体と、
    前記中間プレートと前記第2サイドプレートとの間に配置され、前記中間プレートと前記第2サイドプレートとにそれぞれ接着された第2粘弾性体と
    を備え、
    前記中間プレートは、
    前記第1粘弾性体と前記第2粘弾性体とが接着された部位から第1の方向に沿ってはみ出ており、かつ、当該はみ出た前記中間プレートの端部は、前記中間プレートに直交し、かつ、前記第1の方向に対して45度傾いた第1面に沿って設けられた第1フランジを有し、
    前記第1サイドプレートは、
    前記第1の方向とは反対の第2の方向において、前記第1粘弾性体が接着された部位からはみ出ており、かつ、当該はみ出た前記第1サイドプレートの端部に、前記第1面に直交する第2面に沿った第1サイドフランジを有し、
    前記第2サイドプレートは、
    前記第2の方向において、前記第2粘弾性体が接着された部位からはみ出ており、かつ、当該はみ出た前記第2サイドプレートの端部に、前記第2面に沿った第2サイドフランジを有し、
    前記第1面と前記第2面が直交する角部において、当該角部の第2面に沿った前記第1サイドフランジおよび前記第2サイドフランジの外側の縁までの距離K1は、当該角部の第1面に沿った前記第1フランジの外側の縁との距離K2よりも短く、
    前記第1サイドプレートおよび第2サイドプレートは、
    前記第1面と前記第2面が直交する角部において、当該角部の第1面に沿った前記第1フランジの外側の縁を通って前記第1面と前記第2面からそれぞれ45度傾いた斜面の内側に沿って延びた第1の縁部と、
    前記斜面の内側において、前記第2面に沿った前記第1サイドフランジおよび前記第2サイドフランジの外側の縁から前記第2面の法線方向に立ち上がり、前記第1の縁部に連続するように湾曲した第2の縁部と
    を、それぞれ有する
    制震ゴムダンパー。
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