JP6957990B2 - 制震装置および建物 - Google Patents

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Description

本発明は、制震装置および建物に関する。
制震装置が取り付けられた制震装置は、例えば、特開2014−20113号公報に開示されている。同公報では、下梁の上に配置された制震装置の下側伝達部材を、コンクリート基礎に設けられたアンカーボルトに固定した構造が提案されている。また、特開2014−109153には、アンカーボルトで固定せず、下梁および柱に取付けられる固定具によって、制震装置を固定することが提案されている。
特開2014−20113号 特開2014−109153号
アンカーボルトは、例えば、ホールダウン金物などによって、建物の柱が接続され、地震時に建物の柱が土台から浮き上がるのを防止している。特開2014−20113号公報に開示される形態では、建物に制震装置を取付けるために、建物の基礎コンクリートの予め定められた位置に、別途、専用のアンカーボルトを取付ける必要がある。建物を施工する現場では、基礎コンクリートを施工する作業と、建物を施工する作業とが分業されている場合がある。建物の施工現場での施工ミスによって、制震装置を取付けるためのアンカーボルトの設置が忘れられる場合や、誤った位置にアンカーボルトが設置されることが起こりうる。このような場合、アンカーボルトに制震装置を固定する構造を採用できない。また、建物の基礎コンクリートが施工された後で、建物に対して制震装置を変更することができず、不便な場合もある。
これに対して、特許文献2のように固定具によって、制震装置を梁に固定する場合には、制震装置を取付けるのにアンカーボルトが用いられないため、上記のような不便さは解消される。さらに既存の住宅に制震装置を取付ける場合にも適用できる。しかし、特許文献2の明細書の段落0065〜0068および図19(a)(b)に示されているように、地震時には、固定具には制震装置から反力を受けるため、相当程度の荷重が掛かる。このため制震装置が梁に固定される強度は十分に向上させたい。
ここで提案される制震装置は、建物の下梁と、下梁に立てられた一対の柱と、一対の柱に架け渡された上梁とで囲まれた矩形の枠組み内に配置される制震装置である。
制震装置は、制震ユニットと、上側伝達部材と、下側伝達部材と、固定具とを備えている。制震ユニットは、制震部材と、制震部材に相対的な変位を入力する一対の変位部材とを備えている。上側伝達部材は、建物の上梁に固定される上梁側固定部と、制震ユニットの一対の変位部材のうち一方の変位部材に固定される第1ユニット側固定部とを備えている。下側伝達部材は、制震ユニットの一対の変位部材のうち他方の変位部材に固定される第2ユニット側固定部と、第2ユニット側固定部から、互いの間隔が徐々に拡がるように延びた2本のブレースと、2本のブレースの先端にそれぞれ設けられた下梁側固定部とを備えている。
下梁側固定部は、下梁の上面に沿って配置される底部と、底部から立ち上がり、ブレースの端部に取り付けられた側板部とを備えている。
底部は、ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも柱側に延びており、当該柱側に延びた部位は、ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも幅が広い。
固定具は、下梁側固定部の底部の上に配置される下梁側部と、柱に当てられた状態で配置される柱側部と、下梁側部と柱側部との間に架け渡され、下梁側部に対して柱側部を支承する支承部とを備えている。
下梁側部は、底部の柱側に延びた部位のうち幅が広くなった部分の上に重ねられる部位を備え、幅が広くなった部分に重ねられた部位に、下梁に締結される第1締結部を備えている。柱側部は、柱に締結される第2締結部を備えている。
かかる構造によれば、下梁側固定部の底部は、固定具によって、下梁に強く押さえつけられる。このため、所要の制震性能が得られやすい。
底部には、幅方向の中央部に切り欠きが形成されていてもよい。
また、下梁側部は、底部の柱側に延びた部位において、切り欠きの両側にそれぞれ重ねられる底板を有していてもよい。この場合、支承部は、底板から柱に沿ってそれぞれ立ち上がった支承板と、支承板を繋ぐ架橋板とを有しているとよい。また、柱側部は、支承板から柱に沿って延びた取付板を有しているとよい。底板には、第1締結部が設けられており、取付板には、第2締結部が設けられているとよい。さらに支承板と架橋板の少なくとも一方の下縁が、下梁側固定部の側板部の間において底部に当たっているとよい。この場合、固定具の下梁側部、支承部、および柱側部は、一枚のプレート材からなるプレス成形品であってもよい。
また、下梁側固定部の底部の柱側に延びた部位には、底部よりも厚い補強板が重ねられていてもよい。この場合、固定具の下梁側部は、下梁側固定部の底部の上に重ねられた補強板の上に重ねられていてもよい。また、補強板は、下梁側固定部の底部に側板部が設けられた部位において、底部に重なった部位を有していてもよい。補強板は、底部に溶接されていてもよい。また、底部の下面に対向する部位において、下梁の上面にねじ込まれたビスを備えていてもよい。
建物は、下梁と、下梁に立てられた一対の柱と、一対の柱に架け渡された上梁と、下梁と、一対の柱と、上梁とで囲まれた矩形の枠組み内に配置された制震装置とを備えている。
ここで、制震装置は、制震ユニットと、上側伝達部材と、下側伝達部材とを備えている。制震ユニットは、制震部材と、制震部材に相対的な変位を入力する一対の変位部材とを備えている。上側伝達部材は、建物の上梁に固定される上梁側固定部と、制震ユニットの一対の変位部材のうち一方の変位部材に固定される第1ユニット側固定部とを備えている。下側伝達部材は、制震ユニットの一対の変位部材のうち他方の変位部材に固定される第2ユニット側固定部と、第2ユニット側固定部から、互いの間隔が徐々に拡がるように延びた2本のブレースと、2本のブレースの先端にそれぞれ設けられた下梁側固定部とを備えている。
下梁側固定部は、下梁の上面に沿って配置される底部と、底部から立ち上がり、ブレースの端部に取り付けられた側板部とを備えている。さらに、底部の下面に対向する部位において、下梁の上面にビスがねじ込まれている。
この建物によれば、下梁の上面が押しつぶされにくい。このため、地震時には、制震ユニットの一対の変位部材に適切な変位が生じやすく、制震部材が適切に機能して建物を振動させるエネルギーが吸収されやすい。
建物は、底部の上に重ねられ、下梁と柱とに締結される固定具を備えていてもよい。
また、底部は、ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも柱側に延びており、当該柱側に延びた部位は、ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも幅が広くてもよい。そして、固定具は、底部の、ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも幅が広い部位の上に重ねられていてもよい。そして、当該幅が広い部位の上に重ねられた部位が、下梁に締結されているとよい。
また、底部には、底部よりも厚い補強板が重ねられていてもよい。固定具の下梁側部は、下梁側固定部の底部の上に重ねられた補強板の上に重ねられていてもよい。
図1は、建物100に取付けられた制震装置200の正面図である。 図2は、制震ユニット201の右側面図である。 図3は、図1の左側の下梁側固定部203dを拡大した正面図である。 図4は、左側の下梁側固定部203dの平面図である。 図5は、左側の下梁側固定部203dを拡大した正面図である。 図6は、左側の下梁側固定部203dの平面図である。 図7は、固定具204の平面図である。 図8は、固定具204の正面図である。 図9は、固定具204の右側面図である。
以下、ここで提案される制震装置を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。また、各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。ここで、図中、上、下、左、右、前、後の向きは、U、D、L、R、F、Rrの矢印でそれぞれ表されている。
《建物100》
図1は、建物100に取付けられた制震装置200の正面図である。建物100は、図1に示すように、基礎101と、下梁102と、複数の柱103,104と、上梁105とを備えている。
基礎101は、上方に突出したアンカーボルト111,112を備えている。アンカーボルト111,112は、所要の引き抜き強度を備えているとよい。なお、図示される以外にも、基礎101には、アンカーボルト111,112の他にも複数のアンカーボルトが設けられている。建物100の下梁102および複数の柱は、適当な位置で、基礎101に設けられた複数のアンカーボルトによって固定されている。
下梁102は、基礎101の上に配置されている。ここで、下梁102は、基礎101の上に配置される建物100の下部の構造材であり、土台とも称されうる。図1では、基礎101の上に、基礎パッキン101aが配置され、基礎パッキン101aの上に、下梁102が重ねられている。なお、下梁102を構成する部材は、建物100の工法や設計の差異などによって種々変更されうる。この実施形態では、下梁102には、ほぞ穴102aが形成されている。
複数の柱103,104は、下梁102から立ち上がっている。図1に示す形態では、柱103,104の下部には、ほぞ103a,104aが設けられている。柱103,104のほぞ103a,104aは、下梁102に形成されたほぞ穴102aに挿し込まれている。これによって、柱103,104は、下梁102から立ち上げている。図1に示された例では、柱103,104は、ホールダウン金物111a、112aを通じてアンカーボルト111,112に取付けられている。また、柱103,104の上部には、上梁105を取付けるため、ほぞ103b,104bが設けられている。ここで、図1は、建物100の一部が描かれているに過ぎない。建物100には、柱103,104の他にも複数の柱が設けられている。ホールダウン金物111a、112aの強度が高すぎると、建物100が大きく傾いた際に、柱103,104が損傷するなど、修繕が困難になる場合がある。このため、ホールダウン金物111a、112aの強度は、柱103,104が大きく損傷する前に所用の変形が生じうるように、適当な強度に調整されているとよい。
図1では、柱103,104は、それぞれホールダウン金物111a、112aが取り付けられてアンカーボルト111,112に接合されている。柱103,104の接合は係る形態に限定されない。例えば、住宅の構造設計時に柱に作用する引抜力が計算される。そして、その結果に基づいて各柱に取り付けられる金物が決められる。計算された結果を基に、柱毎に接合方法が選択される。例えば、引抜力が大きい場合に、柱はホールダウン金物が取り付けられてアンカーボルトに接合される。また、引抜力が大きくない場合には、コーナー金物(L形金具とも称される)によって、柱が梁に固定される。制震装置200が取り付けられる壁について、引抜力が大きくない場合には、柱103,104は、コーナー金物(L形金具とも称される)によって、下梁102に固定されていてもよい。
上梁105は、かかる柱103,104を含む建物100の複数の柱103,104によって支持されており、下梁102の上方に配置されている。この実施形態では、上梁105の下面には、ほぞ穴105aが形成されている。上梁105は、柱103,104の上部のほぞ103b,104bに、ほぞ穴105aが挿し込まれることによって柱103,104に設置されている。このように、上梁105は、複数の柱103,104によって支持され、下梁102の上方に配置された建物100の構造材である。例えば、2階建ての家屋であれば、2階の床梁などが、上梁105となる。図1に示す例では、上梁105の上面に、ほぞ穴105bが形成されている。ほぞ穴105bには、建物100の2階部分の柱106,107のほぞ106a,107aが取付けられている。2階部分の柱106,107は、接合金物113によって、一階部分の柱103,104に固定されている。この実施形態では、上梁105を貫通した両端ネジボルト113cと、2階部分の柱106,107に取付けられたホールダウン金物113a,113bとによって一階部分の柱103,104に固定されている。
《制震装置200》
制震装置200は、建物100の下梁102と、下梁102に立てられた一対の柱103,104と、一対の柱103,104に架け渡された上梁105とで囲まれた矩形の枠組み108内に配置されている。なお、この実施形態では、矩形の枠組み108では、下梁102の上に床合板109が取付けられている。ここで、制震装置200は、制震ユニット201と、上側伝達部材202と、下側伝達部材203と、固定具204とを備えている。
《制震ユニット201》
図2は、制震ユニット201の右側面図である。図2では、制震ユニット201が粘弾性体212,213の中心線に沿って部分的に縦断された断面図として図示されている。制震ユニット201は、制震部材と、制震部材に相対的な変位を入力する一対の変位部材とを備えている。
この実施形態では、制震ユニット201は、図2に示すように、中間プレート211と、一対の粘弾性体212,213と、一対の外側プレート214,215とを備えている。一対の粘弾性体212,213は、中間プレート211を挟むように配置され、中間プレート211に接着されている。一対の外側プレート214,215は、中間プレート211を挟むように配置された一対の粘弾性体212,213の外側面に重ねられ、かつ、接着されている。
《粘弾性体212,213》
粘弾性体212,213には、高減衰性を有する粘弾性ゴム(制震ゴム)が好適に採用されうる。高減衰性を有する粘弾性ゴム(制震ゴム)には、例えば、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム素材(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、クロロプレンゴム(CR)、あるいは、これらのゴムのうち複数のゴム素材を混合したゴム素材に、高減衰性を発揮する添加剤を加えて生成された高減衰性ゴム組成物を用いることができる。高減衰性を発揮する添加剤としては、例えば、カーボンブラックなど、種々の添加剤が知られている。中間プレート211と粘弾性体212,213および外側プレート214,215と粘弾性体212,213とは、加硫接着によって接着されているとよい。
この制震ユニット201では、中間プレート211と、一対の外側プレート214,215とに相対的な変位が生じると、一対の粘弾性体212,213にせん断変形が生じる。そして、中間プレート211と、一対の外側プレート214,215とには、一対の粘弾性体212,213のせん断変形に応じた反力が作用する。
この制震ユニット201では、一対の粘弾性体212,213は、制震部材として機能する。中間プレート211と、一対の外側プレート214,215とは、粘弾性体212,213に相対的な変位を入力するための一対の変位部材として機能する。ここでは、制震ユニット201は、粘弾性体212,213を一対のプレートで挟んだ構造が開示されているが、制震ユニット201の構造は、かかる形態に限定されない。
この実施形態では、制震ユニット201は、図1に示されているように、下梁102と、柱103,104と、上梁105とで囲まれた矩形の枠組み108内に配置されている。そして、上記下梁102と、柱103,104と、上梁105とで囲まれた矩形の枠組み108の法線方向に、中間プレート211と、一対の粘弾性体212,213と、一対の外側プレート214,215との法線方向が合わせられている。図2に示すように、中間プレート211は、一対の粘弾性体212,213が接着された部位から下方に延びている。中間プレート211の下端には、中間プレート211と直交するように取付プレート211aが溶接されている。取付プレート211aには、下側伝達部材203に取付けるための取付穴が形成されている。一対の外側プレート214,215は、一対の粘弾性体212,213が接着された部位から左方および右方に延びている(図1参照)。一対の外側プレート214,215には、上側伝達部材202に取付けるための取付穴が形成されている。
《上側伝達部材202》
上側伝達部材202は、建物100の上梁105に固定される上梁側固定部202aと、制震ユニット201の一対の変位部材のうち一方の変位部材(この実施形態では、一対の外側プレート214,215)に固定される第1ユニット側固定部とを備えている。この実施形態では、上側伝達部材202は、上梁側固定部202aと、第1ユニット側固定部202b,202cとを備えている。上梁側固定部202aは、幅方向の両縁部が同じ向きに折り曲げられた長尺のプレート部材である。上梁側固定部202aには、長さ方向に所定の間隔をあけて、第1ユニット側固定部202b,202cとなる取付片が溶接されている。第1ユニット側固定部202b,202cとしての取付片には、制震ユニット201の一対の外側プレート214,215に取付けるための取付穴が形成されている。
上梁側固定部202aは、第1ユニット側固定部202b,202cとなる取付片を下方に向けて上梁105の下面に沿って取り付けられ、締結具(この実施形態では、ラグスクリューボルト321)によって上梁105に締結されている。第1ユニット側固定部としての取付片202b,202cは、中間プレート211の左方と右方とにおいて、上梁側固定部202aから下方に延びている。取付片202b,202cは、一対の外側プレート214,215の、一対の粘弾性体212,213から左方および右方に延びた部位にそれぞれ取付けられている。取付片202b,202cと、一対の外側プレート214,215との間には、スペーサ(図示省略)が取り付けられている。このスペーサによって、一対の外側プレート214,215の間隔が維持されている。一対の外側プレート214,215と取付片202b,202cとは、スペーサを介在させた状態で、ボルトナット301(図1参照)によって締結されている。
《下側伝達部材203》
下側伝達部材203は、図1に示されているように、第2ユニット側固定部203aと、2本のブレース203b,203cと、下梁側固定部203d,203eとを備えている。
第2ユニット側固定部203aは、制震ユニット201の一対の変位部材のうち他方の変位部材(この実施形態では、中間プレート211)に固定される部位である。
2本のブレース203b,203cは、第2ユニット側固定部203aから、互いの間隔が徐々に拡がるように延びている。
下梁側固定部203d,203eは、2本のブレース203b,203cの先端にそれぞれ設けられている。
この実施形態では、第2ユニット側固定部203aは、図1および図2に示すように、2本のブレース203b,203cの上端に設けられている。第2ユニット側固定部203aは、ブレース203b,203cの上端および前後に沿うように折り曲げられたプレート状の部材である。第2ユニット側固定部203aは、ブレース203b,203cの上端に対向する面203a1と、ブレース203b,203cの上部を前後に挟む面203a2,203a3とを備えている。2本のブレース203b,203cの上端およびブレース203b,203cの前面と後面を覆うように、ブレース203b,203cの上部に重ねられた状態でブレース203b,203cに溶接されている。ブレース203b,203cの上端に対向する面203a1は、左方及び右方に延びている。そして、当該面203a1は、中間プレート211に設けられた取付プレート211aに重ねられて、ボルトナット302によって取付プレート211aに締結されている。
《2本のブレース203b,203c》
2本のブレース203b,203cは、第2ユニット側固定部203aから下方に延びている。2本のブレース203b,203cの間隔は、下方に延びるにつれて左右に拡がっている。2本のブレース203b,203cの中間部には、横桟203gが取り付けられている。この実施形態では、横桟203gは予め定められた長さを有しており、2本のブレース203b,203cの中間部に溶接されている。2本のブレース203b,203cの間隔は、横桟203gによって維持されている。下梁側固定部203d,203eは、下梁102に取り付けられる部位であり、2本のブレース203b,203cの下端に設けられている。
《下梁側固定部203d,203e》
図3は、図1の左側の下梁側固定部203dを拡大した正面図である。図4は、左側の下梁側固定部203dの平面図である。図3および図4では、アンカーボルト111およびホールダウン金物111aの図示が省略されている。図4では、ブレース203bの端部203b1が破線で示されている。ここでは、図3を参照しつつ、左側の下梁側固定部203dを説明する。右側の下梁側固定部203eは、左側の下梁側固定部203dと同様の構造を有している。また、図5は、左側の下梁側固定部203dを拡大した正面図である。図6は、左側の下梁側固定部203dの平面図である。
下梁側固定部203dは、図3および図4に示すように、底部203d1と、側板部203d2,203d3とを備えている。底部203d1は、下梁102に沿って配置される部位である。側板部203d2,203d3は、底部203d1から立ち上がり、ブレース203bの端部203b1に取り付けられている。この実施形態では、側板部203d2,203d3は、下梁102の幅方向において、底部203d1の前後両側から立ち上がり、ブレース203bの端部203b1を前後において挟んでいる。この実施形態では、側板部203d2,203d3とブレース203bの端部203b1とは溶接されている。
底部203d1は、ブレース203bの端部203b1が側板部203d2,203d3に取付けられた部位よりも柱103側および矩形の枠組み108の中央側にそれぞれ延びている。底部203d1の柱103側に延びた部位203d4は、図4および図6に示されているように、ブレース203bの端部203b1が側板部203d2,203d3に取付けられた部位よりも幅が広い。この実施形態では、底部203d1の柱103側に延びた部位203d4には、側板部203d2,203d3がなく、側板部203d2,203d3に相当するプレートを前後に広げて底部203d1の幅を広くしたような形状になっている。また、底部203d1には、ねじ穴203d9が形成されている。底部203d1,203e1は、図1および図2に示された例では、ラグスクリューボルト322,324によって下梁102と締結されている。この実施形態では、側板部203d2,203d3と底部203d1とは、一枚のプレート材からプレス成型によって成型されている。そして、側板部203d2,203d3にブレース203bが溶接されている。
この実施形態では、底部203d1には、図4および図6に示されているように、幅方向の中央部に切り欠き203d5が形成されている。切り欠き203d5の両側では、底部203d1の幅が広くなっている。当該幅が広くなった部分203d6,203d7には、ラグスクリューボルト324を挿通するための長穴203d8が形成されている。ここで切り欠き203d5は、図1に示されているように、柱103を固定するためのアンカーボルト111が挿通される場合に、アンカーボルト111を挿通させるための開口である。例えば、図1に示す例では、右側の下梁側固定部203eが配置される部位には、アンカーボルト112は挿通されていない。この場合、右側の下梁側固定部203eの底部203e1では、切り欠き203d5に相当する開口はなくてもよい。
なお、下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1に切り欠きが設けられていることによって、柱103,104にアンカーボルト111,112が取付けられている側にも制震装置200を取付けることができる。このため、建物100に対して制震装置200を取付ける位置の自由度が増す。
また、図3から図6に示されているように、底部203d1の柱103側に延びた部位203d4には、底部203d1よりも厚い補強板203fが重ねられている。この実施形態では、補強板203fは、底部203d1のうち、柱103側に延びた部位203d4、および、側板部203d2,203d3の間に少し入った部分に重なるように、これらの部分に応じた形状を有している。補強板203fは、底部203d1の幅が広くなった部分203d6,203d7にも重ねられている。底部203d1の幅が広くなった部分203d6,203d7に重ねられた部位203f1,203f2には、長穴203f3(図6参照)が形成されている。補強板203fの長穴203f3は、底部203d1の長穴203d8に合わせて形成されている。この実施形態では、底部203d1の柱103側に延びた部位203d4には切り欠き203d5が形成されている。補強板203fには、かかる切り欠き203d5に応じた切り欠きが形成されている。補強板203fは、上記のように底部203d1の上面に重ねられて底部203d1に溶接されている。この実施形態では、補強板203fの縁と、底部203d1および側板部203d2,203d3との接触部位などが溶接されている。溶接は、例えば、隅肉溶接が採用されうる。図5および図6に示す例では、溶接部位は、斜線Wで示されている。ここで、下梁側固定部203dと補強板203fは、同じ材料であってもよいし、補強板203fには、下梁側固定部203dよりも剛性が高い材料が用いられていてもよい。
《固定具204》
図7は、固定具204の平面図である。図8は、固定具204の正面図である。図9は、固定具204の右側面図である。図7から図9において、柱103は2点鎖線で示されている。
固定具204は、図3,図4および図7から図9に示されているように、下梁側部204aと、柱側部204bと、支承部204cとを備えている。
下梁側部204aは、下梁側固定部203dの底部203d1の上に配置される部位である。
柱側部204bは、柱103に当てられた状態で配置される部位である。
支承部204cは、下梁側部204aと柱側部204bとの間に架け渡され、下梁側部204aに対して柱側部204bを支承する部位である。
下梁側部204aは、底部203d1の柱103側に延びた部位203d4のうち幅が広くなった部分203d6,203d7(図6参照)の上に重ねられる部位204a1,204a2を備えている。当該部位204a1,204a2には、下梁102に締結される第1締結部204a3,204a4を備えている。さらに、柱側部204bには、柱103に締結される第2締結部204b3,204b4を備えている。
この実施形態では、固定具204は、プレート材料をプレス加工して成型している。固定具204の柱側部204bは、図9に示されているように、柱103の幅方向の中心部C1を挟んで、前後に配置される2片の取付板204b1,204b2を有している。支承部204cは、支承板204c1,204c2と、架橋板204c3とを備えている。支承板204c1,204c2は、前後に配置された2片の取付板204b1,204b2の基端からそれぞれ直角に折曲されている。架橋板204c3は、前後の支承板204c1,204c2の下端部から折れ曲っており、前後の支承板204c1,204c2を接続している。前後の支承板204c1,204c2および架橋板204c3は、柱103の幅方向の中心部の周りを囲む空間204c4を形成している。この空間204c4には、アンカーボルト111(図1参照)が挿通されうる。
また、前後の支承板204c1,204c2には、それぞれ外側に盛り上がるように折り曲げられたリブ204c5,204c6が形成されている。下梁側部204aは、前後の支承板204c1,204c2からそれぞれ前後に折れ曲げられた底板204a1,204a2を備えている。
この固定具204の底板204a1,204a2は、図6に示されている底部203d1の柱103側に延びた部位203d4のうち、幅が広くなった部分203d6,203d7に応じた形状を有している。図7から図9に示されているように、固定具204の底板204a1,204a2は、底部203d1の柱103側に延びた部位203d4のうち、切り欠き203d5の両側に幅が広くなった部分203d6,203d7に重ねられる。底板204a1,204a2には、下梁102に締結される第1締結部204a3,204a4が設けられている。また、柱側部204bの取付板204b1,204b2には、柱103に締結される第2締結部204b3,204b4が設けられている。
このように、この制震装置200では、図1に示されているように、下側伝達部材203と、固定具204とを備えている。下側伝達部材203の左側のブレース203bの先端に設けられた下梁側固定部203dは、図3から図6に示されているように、底部203d1と、側板部203d2,203d3とを備えている。底部203d1は、下梁102の上面に沿って配置されている。側板部203d2,203d3は、底部203d1から立ち上がり、ブレース203bの端部に取り付けられている。底部203d1は、ブレース203bの端部が側板部203d2,203d3に取付けられた部位よりも柱103側に延びている。柱103側に延びた部位203d4は、ブレース203bの端部203b1が側板部203d2,203d3に取付けられた部位よりも幅が広い。
固定具204は、下梁側部204aと、柱側部204bと、支承部204cとを備えている。下梁側部204aは、下梁側固定部203dの底部203d1の上に配置されている。柱側部204bは、柱103に当てられた状態で配置されている。支承部204cは、下梁側部204aと柱側部204bとの間に架け渡され、下梁側部204aに対して柱側部204bを支承している。下梁側部204aの底板204a1,204a2(図4および図7参照)は、底部203d1の柱103側に延びた部位203d4のうち幅が広くなった部分203d6,203d7(図6参照)の上に重ねられる。底板204a1,204a2には、下梁102に締結される第1締結部を備え、かつ、柱側部204bは、柱103に締結される第2締結部204b3,204b4を備えている。なお、ここでは、下側伝達部材203の左側のブレース203bの先端に設けられた下梁側固定部203dを説明しているが、右側の下梁側固定部203e(図1参照)も同様の構造を備えている。下側伝達部材203の右側のブレース203cの端部203c1は、図1に示されているように、下梁側固定部203dの底部203d1から立ち上がった側板部203e2に溶接されている。
また、底部203d1には、幅方向の中央部に切り欠き203d5が形成されている(図5および図6参照)。切り欠き203d5には、例えば、図1に示されているようなアンカーボルト111を通すことができる。そして、図1に示されているように、固定具204を取付けた上で、アンカーボルト111およびホールダウン金物111aを通じて柱103を固定することができる。
下梁側部204aは、底部203d1の柱103側に延びた部位203d4において、切り欠き203d5の両側にそれぞれ重ねられる底板204a1,204a2を有している。支承部204cは、底板204a1,204a2から柱103に沿ってそれぞれ立ち上がった支承板204c1,204c2と、支承板204c1,204c2を繋ぐ架橋板204c3とを有している。柱側部204bは、支承板204c1,204c2から柱103に沿って延びた取付板204b1,204b2を有している。このうち、底板204a1,204a2には、下梁102に締結される第1締結部204a3,204a4(図図7および図9参照)が設けられている。
また、支承板204c1,204c2と架橋板204c3の下縁は、下梁側固定部203dの側板部203d2,203d3の間において底部203d1の上に重ねられている。図3および図4に示されているように、固定具204は、下梁側固定部203dの側板部203d2,203d3の間に入り込み、底部203d1の上に重ねられている。ここでは、支承板204c1,204c2と架橋板204c3の下縁が両方、底部203d1の上に重ねられている。支承板204c1,204c2と架橋板204c3の下縁は、少なくとも一方が、底部203d1の上に重ねられているとよい。
この実施形態では、第1締結部204a3,204a4は、ラグスクリューボルト324によって下梁102に締結されている。ここで、ラグスクリューボルト324は、補強板203fの長穴203f3および底部203d1の長穴203d8(図5参照)を挿通して、下梁102に締結されている。他方、取付板204b1,204b2には、柱103に締結される第2締結部204b3,204b4(図7および図9参照)が設けられている。第2締結部204b3,204b4には、ラグスクリューボルト326によって柱103に締結されている。
地震時には、ブレース203bを通じて、下梁側固定部203dは上方に引き上げられるように力が作用する。この実施形態では、固定具204の下梁側部204aが、底部203d1の柱103側に延びた部位203d4のうち幅が広くなった部分203d6,203d7の上に重ねられて、下梁102に締結されている。固定具204によって押さえつけられる部分の幅が広いので、下梁側固定部203dの底部203d1は、下梁102によって強く押さえつけられる。
さらに、この実施形態では、支承板204c1,204c2または架橋板204c3の下縁は、下梁側固定部203dの側板部203d2,203d3の間において底部203d1の上に重ねられている。このように、固定具204は、下梁側固定部203dの側板部203d2,203d3の間に入り込み、底部203d1の上に重ねられている。
このため、ブレース203bを通じて、下梁側固定部203dは上方に引き上げられるように力が作用する場合に、固定具204の一部が、側板部203d2,203d3の間を押さえているので、下梁側固定部203dが下梁102から浮き上がりにくく、また、底部203d1が変形しにくい。
また、この実施形態では、固定具204の下梁側部204a、支承板204c1,204c2、および柱側部204bは、一枚のプレート材からなるプレス成形品である。一枚のプレート材からなるプレス成形品とすることによって、例えば、各部位のプレート材を溶接する場合に比べて比較的安価に品質良く固定具204を製造できる。
また、底部203d1の柱103側に延びた部位203d4には、底部203d1よりも厚い補強板203fが重ねられている。固定具204の下梁側部204aは、下梁側固定部203dの底部203d1の上に重ねられた補強板203fの上に重ねられている。このような補強板203fが、底部203d1に重ねられているので、下梁側固定部203dが変形しにくい。
補強板203fは、底部203d1に側板部203d2,203d3が設けられた部位において、底部203d1に重なった部位203f5を有している。つまり、この実施形態では、図5および図6に示されているように、補強板203fの当該部位203f5は、側板部203d2,203d3の間において、底部203d1に重ねられている。補強板203fの当該部位203f5によって、下梁側固定部203dの底部203d1のうち側板部203d2,203d3が設けられた部位も補強される。側板部203d2,203d3が設けられた部位は、底部203d1において、ブレース203bを通じて上方に引き上げられるように力がより直接的に作用する部位である。この補強板203fの当該部位203f5が底部203d1に重ねられていることによって、ブレース203bを通じて上方に引き上げられるように力が作用したときに、下梁側固定部203dの底部203d1が変形しにくい。
補強板203fは、底部203d1に溶接されているとよい。この場合、地震時に補強板203fが底部203d1の所定位置からずれないので、底部203d1の強度が高く保たれる。なお、下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1が所要の剛性を備えている場合には、底部203d1,203e1に補強板203fが取付けられていなくてもよい。
また、この実施形態では、制震装置200は、図1および図3に示されているように、下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1の下面に対向する部位において、下梁102の上面にねじ込まれたビス205を備えている。図3に示されているように、ビス205は、頭部が下梁102の上面に揃うように取り付けられているとよい。このため、ビス205には、例えば、皿ネジが用いられる。また、下梁102の上面に適当なざぐりを設けてもよい。
制震装置200のブレース203b,203cは、制震ユニット201から反力を受けて下梁側固定部203d,203eを引き上げるような力や押し下げるような力を作用させる。この実施形態では、図1に示されているように、下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1の下面に対向する部位において、下梁102の上面にビス205がねじ込まれている。ビス205は、ネジ溝が切られており、下梁102に螺着されている。このため、ビス205と下梁102とが強く接合している。地震時には、下梁側固定部203d,203eを押し下げるような力が作用する。このような力によって、底部203d1,203e1の下面が下梁102の上面に強く押し付けられても、下梁102の上面にビス205がねじ込まれているので、下梁102の上面が押しつぶされにくい。
この実施形態では、ビス205は、下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1のうち、下梁側固定部203d,203eにブレース203b,203cが取付けられた部位の近傍において、下梁102に取付けられている。例えば、左側のブレース203bは、下梁側固定部203dの側板部203d2,203d3に取付けられている。このため、側板部203d2,203d3にブレース203bが取付けられた部位を中心にして力が作用する。このため、ビス205は、下梁側固定部203d,203eの底部203d1のうち側板部203d2,203d3が設けられた部位の間に対向する位置において、下梁102の上面に取付けられているとよい。この実施形態では、下梁側固定部203d,203eの底部203d1のうち側板部203d2,203d3が設けられた部位の間に対向する位置において、前後左右に均等な位置に6つのビス205が取付けられている。このように、下梁102の上面には、少なくとも複数のビス205が取り付けられているとよい。より好ましくは、3つ以上のビス205が下梁102の上面において、一列に並ばずに面を形成するような配置で取り付けられているとよい。
ここで、本発明者は、上述の制震装置200が取付けられた下梁102と柱103,104と上梁105とで囲まれた壁について、壁倍率を測定した。ここで、制震装置200は、上述のように、下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1を下梁102に固定する固定具204と、底部203d1,203e1の下面に対向する下梁102の上面に取付けられるビス205とを備えている。他方で、固定具204に代えて、特許文献1に記載されているように、基礎に設けられたアンカーボルト111,112に下側伝達部材203を下梁102に固定した構造の壁倍率を測定した。ここで壁倍率は、一般財団法人 日本建築総合試験所の枠組壁工法耐力壁及びその倍率性能試験・評価業務方法書で規定される方法に準じて測定した。耐力壁の壁倍率を測定するための面内せん断試験には、柱脚固定式とタイロッド式がある。柱脚固定式には、鉛直荷重相当の錘を壁頂部に載荷する載荷式と、載荷しない無載荷式とがある。ここでは、耐力壁の壁倍率を測定するための面内せん断試験には、無載荷式の柱脚固定式を採用した。ここでは、加力をアクチュエーターによる変位制御による正負交番3回繰り返し載荷とした。表1に目標変位、目標変位角、加力サイクルを示す。
Figure 0006957990
ここでは、試験例1〜3に係る壁を用意した。
試験例1の壁は、図1のように制震装置200が取付けられた壁であり、ビス205が下梁102に取付けられている。その余の点は、枠組壁工法耐力壁及びその倍率性能試験・評価業務方法書で規定される方法に準じた構造とした。
試験例2の壁は、固定具204に代えてアンカーボルトによって、制震装置200の下側伝達部材203の下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1が下梁102(土台)に固定された点を除いて、試験例1と同じ構造とした。
試験例3の壁は、ビス205が下梁102に取付けられていない点を除いて、試験例1と同じ構造とした。
この結果、アンカーボルトによって、制震装置200の下側伝達部材203の下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1が下梁102に固定された試験例2は、最も壁倍率が高い。試験例1の壁は、最大耐力が試験例2の壁の約87%程度であったが、壁倍率は略同等であった。
このように、固定具204によって、制震装置200の下側伝達部材203の下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1を、下梁102に固定する構造は、壁倍率の点では、アンカーボルトで固定する構造と同程度に機能している。
また、荷重−変形関係のグラフに表れるヒステリシスループの面積が一周期でのエネルギー吸収量に相当する。ここで、減衰性能は、例えば、等価粘性減衰係数(heq)で示される。かかる等価粘性減衰係数(heq)を比較したところ、試験例1の壁は、層間変形角1/100rad時(水平変位約30mm)の場合、つまり変位が小さい振動では、試験例2の64%程度であった。また、層間変形角1/30rad時(水平変位約92mm)の場合では、試験例2の76%程度であった。つまり、試験例1の壁は、試験例2の壁に比べると、減衰性能の面では、やや劣るものの、特に大きい変形が繰り返し起こるような場合には、試験例2の壁の75%以上の減衰性能が得られうる。このため、建物に生じる振動を小さくし、かつ、早期に減衰させる上では、所要の機能を生じうる。また、試験例1の壁は、所要の壁倍率を有しており、耐力壁として機能しうる。
また、試験例3の壁は、ビス205が下梁102に取付けられていない形態であるが、下梁102(図1の例では、床合板109)に大きな損傷が生じてしまう場合があった。そして、壁倍率は、試験例1の約86%程度に留まった。
次に、ここで提案される建物を説明する。
ここで提案される建物100は、図1に示されているように、下梁102と、下梁102に立てられた一対の柱103,104と、一対の柱103,104に架け渡された上梁105とを備えている。さらに、下梁102と、一対の柱103,104と、上梁105とで囲まれた矩形の枠組み108内には、制震装置200が配置されている。
制震装置200は、制震ユニット201と、上側伝達部材202と、下側伝達部材203とを備えている。制震ユニット201は、制震部材と、前記制震部材に相対的な変位を入力する一対の変位部材とを備えている。図1に示された形態では、上述のように一対の粘弾性体212,213は、制震部材として機能する。中間プレート211と、一対の外側プレート214,215とは、粘弾性体212,213に相対的な変位を入力するための一対の変位部材として機能する。ここでは、粘弾性体212,213が、一対の変位部材としての一対のプレートで挟まれている。制震ユニット201の構造は、かかる形態に限定されない。制震ユニット201は、例えば、油圧シリンダのようなシリンダ構造を備えていてもよい。
上側伝達部材202は、上梁側固定部202aと、第1ユニット側固定部202b,202cとを備えている。上梁側固定部202aは、建物100の上梁105に固定されている。第1ユニット側固定部202b,202cは、制震ユニット201の一対の変位部材のうち一方の変位部材(図1に示された形態では、外側プレート214,215)に固定されている。
下側伝達部材203は、第2ユニット側固定部203aと、2本のブレース203b,203cと、下梁側固定部203d,203eとを備えている。第2ユニット側固定部203aは、制震ユニット201の一対の変位部材のうち他方の変位部材(図1に示された形態では中間プレート211)に固定されている。2本のブレース203b,203cは、第2ユニット側固定部203aから、互いの間隔が徐々に拡がるように延びている。下梁側固定部203d,203eは、2本のブレース203b,203cの先端にそれぞれ設けられている。
下梁側固定部203d,203eは、下梁102の上面に沿って配置される底部203d1と、底部203d1から立ち上がり、ブレース203b,203cの端部に取り付けられた側板部203d2,203d3とを備えている。底部203d1の下面に対向する部位において、下梁102の上面にビス205がねじ込まれている。かかる建物100によれば、下梁102の上面にねじ込まれたビス205によって、下梁102の上面の強度が向上する。この結果、下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1の下面が下梁102の上面に強く押し付けられても、下梁102の上面が押しつぶされにくい。この結果、地震時には、制震ユニット201の一対の変位部材に適切な変位が生じる。一対の変位部材に生じる変位に応じて制震部材が機能し、建物100を振動させるエネルギーが吸収される。このため、建物100に生じる揺れが小さくなるとともに、揺れが早期に減衰する。
かかる観点において、制震ユニット201の構造や、制震装置200の下側伝達部材203を下梁102に取付ける構造などは、特に言及されない限りにおいて、上述した実施形態に限定されない。
例えば、制震装置200の下梁側固定部203d,203eは、特許文献1のように、建物100の基礎に設けられたアンカーボルトによって、下梁102に取付けられて、引き抜き耐力を得ていてもよい。これに組み合せて、上述のように、下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1の下面に対向する部位において、下梁102の上面にビス205がねじ込まれていてもよい。この場合でも、下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1の下面が下梁102の上面に強く押し付けられても、下梁102の上面が押しつぶされにくい。また、下梁側固定部203d,203eは、建物100の基礎に設けられたアンカーボルトによって、下梁102に取付けられているので、下梁102から浮き上がりにくい。このため、制震ユニット201の一対の変位部材に適切な変位が作用し、制震ユニット201の制震部材の作用によって建物100を振動させるエネルギーが吸収される。そして、建物100に生じる揺れが小さくなるとともに、揺れが早期に減衰する。
図1に示されているように、建物100は、下梁側固定部203d,203eの底部203d1の上に重ねられ、かつ、下梁102と柱103,104とに締結された固定具204を備えていてもよい。かかる固定具204によって、下梁側固定部203d,203eが、下梁102から浮き上がり難くなる。
この場合、図1に示されているように、下梁側固定部203d,203eの底部203d1,203e1は、ブレース203b,203cの端部が側板部203d2,203d3に取付けられた部位よりも柱103,104側に延びていてもよい。そして、図3および図4に示されているように、底部203d1のうち、柱103側に延びた部位は、ブレース203bの端部203b1が取付けられた部位よりも幅が広いとよい。この場合、固定具204は、底部203d1のうち、ブレース203bの端部が側板部203d2に取付けられた部位よりも幅が広い部位の上に重ねられているとよい。そして、当該幅が広い部位の上に重ねられた部位が、下梁102に締結されているとよい。かかる形態によって、下梁側固定部203d,203eは、アンカーボルト111,112によって、固定されていないが、地震時に下梁102から浮き上がり難くなる。
また、図3および図4に示されているように、底部203d1には、底部203d1よりも厚い補強板203fが重ねられていてもよい。この場合、固定具204の下梁側部204aは、下梁側固定部203dの底部203d1の上に重ねられた補強板203fの上に重ねられているとよい。かかる補強板203fによって、下梁側固定部203dの底部203d1が変形しにくくなる。そして、下梁側固定部203dを上方に引き上げられるような力が、ブレース203bに作用しても、下梁側固定部203dの底部203d1が変形しにくい。このため、制震ユニット201の一対の変位部材に適切な変位が生じる。この結果、制震ユニット201の一対の変位部材に適切な変位が作用し、制震ユニット201の制震部材の作用によって建物100を振動させるエネルギーが吸収される。そして、建物100に生じる揺れが小さくなるとともに、揺れが早期に減衰する。
かかる建物100に関する提案において、特に言及されない限りにおいて、上述した実施形態に限定されない。制震ユニット201、下側伝達部材203の下梁側固定部203d,203eの構造や、固定具204の構造などは、同様の作用を奏する構造に置き換えてもよい。
以上、ここで提案される制震装置および建物について、種々説明したが、ここで提案される制震装置は、特に言及されない限りにおいて、上述した実施形態に限定されない。
100 建物
101 基礎
101a 基礎パッキン
102 下梁
102a ほぞ穴
103,104 柱
103a,104a 下部のほぞ
103b,104b 上部のほぞ
105 上梁
105a,105b ほぞ穴
106,107 柱
108 矩形の枠組み
109 床合板
111,112 アンカーボルト
111a,112a ホールダウン金物
113 接合金物
113a,113b ホールダウン金物
113c 両端ネジボルト
200 制震装置
201 制震ユニット
202 上側伝達部材
202a 上梁側固定部
202b,202c 取付片(第1ユニット側固定部)
203 下側伝達部材
203a 第2ユニット側固定部
203a1 ブレース203b,203cの上端に対向する面
203a2,203a3 ブレース203b,203cの上部を前後に挟む面
203b,203c ブレース
203b1 ブレース203bの端部
203c1 ブレース203cの端部
203d,203e 下梁側固定部
203d1,203e1 底部
203d2,203d3,203e2 側板部
203d4 底部203d1の柱103側に延びた部位
203d5 切り欠き
203d6,203d7 幅が広くなった部分
203d8 長穴
203f 補強板
203f1,203f2 底部の幅が広くなった部分に重ねられる部位
203f3 長穴
203f5 側板部が設けられた部位において底部に重なった部位
203g 横桟
204 固定具
204a 下梁側部
204a1,204a2 底板
204a3,204a4 第1締結部
204b 柱側部
204b1,204b2 取付板
204b3,204b4 第2締結部
204c 支承部
204c1,204c2 支承板
204c3 架橋板
204c4 空間
204c5,204c6 リブ
205 ビス
211 中間プレート
211a 取付プレート
212,213 粘弾性体
214,215 外側プレート
301 ボルトナット
302 ボルトナット
321 ラグスクリューボルト
322 ラグスクリューボルト
324 ラグスクリューボルト
326 ラグスクリューボルト

Claims (10)

  1. 建物の下梁と、前記下梁に立てられた一対の柱と、前記一対の柱に架け渡された上梁とで囲まれた矩形の枠組み内に配置される制震装置であって、
    制震ユニットと、
    上側伝達部材と、
    下側伝達部材と、
    固定具と
    を備え、
    前記制震ユニットは、
    制震部材と、
    前記制震部材に相対的な変位を入力する一対の変位部材と
    を備え、
    前記上側伝達部材は、
    前記建物の前記上梁に固定される上梁側固定部と、
    前記制震ユニットの前記一対の変位部材のうち一方の変位部材に固定される第1ユニット側固定部と
    を備え、
    前記下側伝達部材は、
    前記制震ユニットの一対の変位部材のうち他方の変位部材に固定される第2ユニット側固定部と、
    前記第2ユニット側固定部から、互いの間隔が徐々に拡がるように延びた2本のブレースと、
    前記2本のブレースの先端にそれぞれ設けられた下梁側固定部と
    を備え、
    前記下梁側固定部は、
    前記下梁の上面に沿って配置される底部と、
    前記底部から立ち上がり、前記ブレースの端部に取り付けられた側板部と
    を備え、
    前記底部は、
    前記ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも柱側に延びており、当該底部のうち前記ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも柱側に延びた部位は、前記ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも幅が広く、
    前記固定具は、
    前記下梁側固定部の前記底部の上に配置される下梁側部と、
    前記柱に当てられた状態で配置される柱側部と、
    前記下梁側部と前記柱側部との間に架け渡され、前記下梁側部に対して前記柱側部を支承する支承部と
    を備え、
    前記下梁側部は、前記底部の前記柱側に延びた部位のうち幅が広くなった部分の上に重ねられる部位を備え、前記幅が広くなった部分に重ねられた部位に、前記下梁に締結される第1締結部を備え、かつ、
    前記柱側部は、前記柱に締結される第2締結部を備えた、
    制震装置。
  2. 当該底部には、幅方向の中央部に切り欠きが形成されている、
    請求項1に記載された制震装置。
  3. 前記下梁側部は、
    前記底部の前記柱側に延びた部位において、前記切り欠きの両側にそれぞれ重ねられる底板を有し、
    前記支承部は、
    前記底板から前記柱に沿ってそれぞれ立ち上がった支承板と、
    前記支承板を繋ぐ架橋板と
    を有し、
    前記柱側部は、
    前記支承板から前記柱に沿って延びた取付板と
    を有しており、
    前記底板に、前記第1締結部が設けられており、
    前記取付板に、前記第2締結部が設けられており、
    さらに前記支承板と前記架橋板の少なくとも一方の下縁が、前記下梁側固定部の前記側板部の間において前記底部に当たっている、
    請求項2に記載された制震装置。
  4. 前記固定具の前記下梁側部、前記支承部、および前記柱側部は、一枚のプレート材からなるプレス成形品である、請求項3に記載された制震装置。
  5. 前記底部の前記柱側に延びた部位には、前記底部よりも厚い補強板が重ねられており、
    前記固定具の前記下梁側部は、前記下梁側固定部の前記底部の上に重ねられた前記補強板の上に重ねられている、請求項1から4までの何れか一項に記載された制震装置。
  6. 前記補強板は、前記底部に前記側板部が設けられた部位において、前記底部に重なった部位を有している、請求項5に記載された制震装置。
  7. 前記補強板は、前記底部に溶接されている、請求項5または6に記載された制震装置。
  8. 前記底部の下面に対向する部位において、前記下梁の上面にねじ込まれたビスを備えた、請求項1から7までの何れか一項に記載された制震装置。
  9. 下梁と、
    前記下梁に立てられた一対の柱と、
    前記一対の柱に架け渡された上梁と、
    前記下梁と、一対の柱と、前記上梁とで囲まれた矩形の枠組み内に配置された制震装置と
    を備え、
    前記制震装置は、
    制震ユニットと、
    上側伝達部材と、
    下側伝達部材と、
    固定具と
    を備え、
    前記制震ユニットは、
    制震部材と、
    前記制震部材に相対的な変位を入力する一対の変位部材と
    を備え、
    前記上側伝達部材は、
    前記上梁に固定される上梁側固定部と、
    前記制震ユニットの前記一対の変位部材のうち一方の変位部材に固定される第1ユニット側固定部と
    を備え、
    前記下側伝達部材は、
    前記制震ユニットの一対の変位部材のうち他方の変位部材に固定される第2ユニット側固定部と、
    前記第2ユニット側固定部から、互いの間隔が徐々に拡がるように延びた2本のブレースと、
    前記2本のブレースの先端にそれぞれ設けられた下梁側固定部と
    を備え、
    前記下梁側固定部は、
    前記下梁の上面に沿って配置され、前記ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも柱側に延びた部位を有し、当該柱側に延びた部位は、前記ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも幅が広い底部と、
    前記底部から立ち上がり、前記ブレースの端部に取り付けられた側板部と
    を備え、
    前記底部の下面に対向する部位において、前記下梁の上面にねじ込まれたビスを備え、
    前記固定具は、前記柱に締結され、かつ、前記底部の前記ブレースの端部が側板部に取付けられた部位よりも幅が広い部位の上に重ねられており、当該幅が広い部位の上に重ねられた部位が、下梁に締結されている、
    建物。
  10. 前記底部には、前記底部よりも厚い補強板が重ねられており、
    前記固定具は、前記下梁側固定部の前記底部の上に重ねられた前記補強板の上に重ねられた下梁側部を備えている、請求項9に記載された建物。
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