JP6397668B2 - 制震装置 - Google Patents

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本発明は制震装置に関する。
建物に取り付けられた制震装置は、例えば、特開2009−293213号公報に開示されている。同公報の制震装置は、制震ユニットと、建物に生じたせん断変形を制震ユニットに伝達する伝達機構とを備えている。伝達機構は、建物の上横軸材(例えば、天井梁)に取り付けられた上側伝達部材と、建物の下横軸材(例えば、土台)に取り付けられた下側伝達部材とを備えている。下側伝達部材は、制震ユニットに接続された部位から、互いの間隔が徐々に拡がるように斜め下方に延びた2本のブレースを有しており、2本のブレースの下端が建物の土台に締結されている。
特開2009−293213号公報
ここでは、かかる制震装置を利用し、かつ、制震機能をより確実に得ることができる新規な制震構造を提案する。
ここで提案される建物用制震装置は、建物の一対の横軸材と一対の縦軸材とで囲まれた矩形の枠組み内に配置されている。ここで、建物用制震装置は、制震ユニットと、上側伝達部材と、下側伝達部材と、間柱と、保持部材とを備えている。制震ユニットは、制震部材と、制震部材に相対的な変位が入力される一対の取付部とを備えている。上側伝達部材は、建物の一対の横軸材のうち上側の横軸材に固定される上側固定部と、制震ユニットの一対の取付部のうち一方の取付部に固定される第1ユニット側固定部とを備えている。下側伝達部材は、建物の一対の横軸材のうち下側の横軸材に固定される下側固定部と、制震ユニットの一対の取付部のうち他方の取付部に固定される第2ユニット側固定部と、第2ユニット側固定部から互いの間隔が徐々に拡がるように延在し、その先端が下側固定部に連結された2本のブレースと、2本のブレースの中間部分に架け渡された横材とを備えている。間柱は、2本のブレースの間において、制震ユニットと、上側伝達部材と、下側伝達部材とを縦断するように、建物の一対の横軸材に架け渡されている。間柱には、下側伝達部材の横材を横切る部位に当該横材が収まる切り欠きが形成されている。また、保持部材は、切り欠きを塞ぐ部材であり、切り欠きに収められた横材を保持する部材である。
ここで、保持部材は、切り欠きを覆うように間柱に取り付けられていてもよい。また、保持部材は、一対の縦軸材の中間部に架け渡されており、間柱に対して切り欠きを覆うように配置されていてもよい。また、一対の縦軸材は、矩形の枠組みの内側に面した内側面に受け材が取り付けられており、当該受け材に保持部材が取り付けられていてもよい。ここで、受け材は、矩形の枠組みの内側に面した一対の縦軸材の内側面に段差を設け、保持部材は当該段差に取り付けられて、縦軸材の内側面に収められていてもよい。また、横材と保持部材を複数備えていてもよい。この場合、横材と保持部材がブレースに均等な間隔で配置されていてもよい。また、かかる間柱には、壁材が取り付けられうる。
図1は、制震装置が取り付けられた建物の壁を示す正面図である。 図2は、制震ユニットの正面図である。 図3は、制震ユニットの正面図である。 図4は、制震ユニットの底面図である。 図5は、制震ユニットの左側面図である。 図6は、制震ユニットにせん断変形が作用した状態を示す模式図である。 図7は、粘弾性体のヒステリシスループを示す図である。 図8は、図2のVIII−VIII断面矢視図である。 図9は、2本のブレースの上側の基端部を示す、下側伝達部材の左側面図である。 図10は、補強材が取り付けられる土台の正面図である。 図11は、補強材66が取り付けられた部位を拡大した正面図である。 (a)、(b)は、建物に地震動が付与された状態を示す図である。 図13は、間柱が取り付けられた状態を示す正面図である。 図14は、建物の矩形の枠組みに取り付けられた間柱の側面図である。 図15は、間柱が制震ユニットを縦断する部位を拡大した側面図である。 図16は、間柱を分解した側面図である。 図17は、保持部材の他の形態を示す正面図である。 図18は、2本のブレースに対して、複数の横材が取り付けられた形態を例示した正面図である。 図19は、変形例にかかる横材301を備えた制震装置100Aが取り付けられた建物の壁を示す正面図である。 図20は、2本のブレース32a、32bに取付けられた横材301を拡大した図である。 図21は、図20のXXI―XXI断面である。 図22は、下側伝達部材40の上端を拡大した正面図である。 図23は、図22のXXIII―XXIII断面矢視図である。 図24は、間柱40および保持部材46が取り付けられた状態を示す正面図である。 図25は、図24のXXV−XXVの断面矢視図である。
以下、本発明の一実施形態に係る建物用制震装置を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。また、同じ作用を奏する部材または部位には、適宜に同じ符号を付している。また、各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。また、各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。
《建物200》
図1は、制震装置100(建物用制震装置)が取り付けられた建物200の壁の構造を示している。ここで、建物200は、上下に対向した一対の横軸材(例えば、土台60と、梁50)と、一対の横軸材にそれぞれ連結された一対の縦軸材(例えば、柱70a、70b)とで囲まれた矩形の枠組み204を備えている。制震装置100は、かかる矩形の枠組み204内に配置されている。かかる建物200は、例えば、木造軸組工法と、枠組壁工法(ツーバイフォー工法とも称される)のような枠組み工法によって建てられた木造住宅が例示されうる。
《矩形の枠組み204》
例えば、いわゆる木造軸組工法では、一対の柱70a、70bと、土台60と、梁50とで囲まれた矩形の枠組み204が構築される。図1は、木造軸組工法によって建てられた建物が示されている。なお、制震装置100は、いわゆる枠組壁工法によって建てられた建物にも適用される。いわゆる枠組壁工法は、例えば、2インチ×4インチあるいはその整数倍の断面の木材で木枠を作り、その上に合板などを釘打ちで止めつけて壁が組み立てられている。枠組壁工法には、いわゆる2×6、2×10、4×4、2×8などの断面の木材が用いられる場合もあり、必ずしも2インチ×4インチあるいはその整数倍の断面の木材に限定されるものではない。かかる枠組壁工法によって建てられた建物に対しては、ここで提案される制震装置100は、図示は省略するが、枠組壁工法の壁を構築する木枠に取り付けられる。この場合、一対の縦軸材(柱)に相当する竪枠と、一対の横軸材に相当する上枠と、下枠とで囲まれた矩形の枠組みに制震装置100が取り付けられる。
《制震装置100》
図1は、制震装置100を示している。制震装置100は、図1に示すように、制震ユニット10と、上側伝達部材20と、下側伝達部材30と、保持部材46と、補強材66と、締結具67とを備えている。図1に示す例では、制震装置100は、建物200の梁50と、土台60と、柱70a、70bで囲まれた矩形の枠組み204に配置されている。ここで、梁50と土台60と、柱70a、70bは、それぞれ建物200の構造材である。ここで、梁50と土台60は、互いに上下に対向する梁である。さらに、この実施形態では、図13に示すように、制震装置100が取り付けられた矩形の枠組み204に、間柱40が取り付けられている。
この実施形態では、建物200は、木造住宅である。制震装置100は、建物200の1階に取り付けられている。ここでは、土台60は、具体的には、アンカーボルトによってコンクリート基礎202に取り付けられている。以下、適宜に、「土台60」という。また、梁50は天井梁(2階建ての住宅では、2階床梁とも称される)であり、以下、適宜に、「梁50」という。
ここでは、制震装置100は、かかる土台60と、梁50と、土台60から立ち上がり、梁50を支持する建物200の1階の柱70a、70bとで囲まれた矩形の枠組み204に取り付けられている。また、コンクリート基礎202と土台60との間には、厚さ2cm程度の基礎パッキン(図示省略)が取り付けられていてもよい。また、柱70a、70bには、ホールダウン金物150が取り付けられている。柱70a、70bは、ホールダウン金物150をコンクリート基礎202に埋め込まれたホールダウンボルト105に取り付けて固定されている。
<制震ユニット10>
図2は、制震ユニット10を拡大した図である。図2では、ここでは、制震ユニット10は、上側伝達部材20を介して梁50に取り付けられている。また、制震ユニット10には、下側伝達部材30を介して土台60に取り付けられている。ここでは、図2は、図1における制震ユニット10を拡大した正面図である。図3から図5は、制震装置100に取り付けられる前の状態における、制震ユニット10がそれぞれ示されている。図3は、制震ユニット10の正面図である。図4は、制震ユニット10の底面図である。図5は、制震ユニット10の側面図であり、図3の左側面図である。この制震ユニット10は、制震部材(ここでは、粘弾性体18a、18b)と、制震部材(粘弾性体18a、18b)に相対的な変位が入力される一対の取付部(ここでは、一対のプレート(12、13)、14)とを備えている。
<一対のプレート(12、13)、14>
この実施形態では、一対のプレート(12、13)、14は、それぞれ矩形の鋼板である。図3から図5に示すように、一対のプレート(12、13)、14の法線方向から見て、プレート14に対して、プレート12、13がそれぞれ対向するように配置されている。プレート12とプレート13は、同形状の長方形の鋼板であり、それぞれ向きを揃えて平行に配置されている。プレート14は、長手方向片側がプレート12とプレート13の間に配置され、反対側がプレート12とプレート13からはみ出るように配置されている。
プレート14の片側は、プレート12とプレート13が重なった領域に対して重なっているが、プレート14の反対側は当該領域からはみ出ている。また、プレート12とプレート13の両側は、それぞれプレート14が重なった領域からはみ出ている。プレート12とプレート13の両側部には、プレート14が重なった領域からはみ出た部位に、ボルトを挿通するための挿通孔17が形成されている。また、プレート12およびプレート13と重なった領域からはみ出た、プレート14の一端には、プレート14に直交するようにフランジ15が設けられている。この実施形態では、フランジ15は、プレート14の一端に溶接されている。当該フランジ15には、ボルトを挿通するための挿通孔15aが形成されている。
<粘弾性体18a、18b>
粘弾性体18a、18bは、例えば、高減衰性を有する粘弾性ゴム(制震ゴム)で構成されている。この実施形態では、粘弾性体18a、18bは、それぞれ矩形の平板状に成形されている。粘弾性体18a、18bは、プレート(12、13)、14の法線方向から見て、プレート(12、13)、14が重なった四角形の領域内にそれぞれ配置されている。ここで、粘弾性体18aは、プレート14とプレート12との間に配置されており、プレート14とプレート12とにそれぞれ接着されている。粘弾性体18bはプレート14とプレート13との間に配置されており、プレート14とプレート13とにそれぞれ接着されている。ここで、粘弾性体18a、18bと、プレート(12、13)、14とは、それぞれ加硫接着によって接着されている。
なお、粘弾性体18a、18bとして用いられる高減衰性を有する粘弾性ゴム(制震ゴム)には、例えば、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム素材(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、クロロプレンゴム(CR)のゴム素材に、高減衰性を発揮する添加剤を加えて生成された高減衰性ゴム組成物を用いることができる。高減衰性を発揮する添加剤としては、例えば、カーボンブラックなど、種々の添加剤が知られている。
図6に示すように、プレート12およびプレート13に対して、プレート14を平行に移動して、粘弾性体18a、18bにせん断変形を生じさせる。このとき、粘弾性体18a、18bに生じたせん断変位と、せん断荷重との関係から図7に示すようなヒステリシスループA(実測ヒステリシス曲線)が描かれる。図7中、横軸はせん断方向の変位を示し、縦軸はその際のせん断荷重を示している。かかるヒステリシスループAによれば、せん断変位の増加につれてせん断荷重が高くなり、粘弾性体18a、18bの抵抗力が大きくなることが分かる。この粘弾性体18a、18bは、せん断変形を伴う振動を受けると、一周期毎に、当該ヒステリシスループAで囲まれたエネルギに相当するエネルギを吸収し得る。
この制震ユニット10は、上述したように、制震部材として機能する粘弾性体18a、18bと、粘弾性体18a、18bに相対的な変位が入力される一対の取付部として機能する一対のプレート(12、13)、14とを備えている。ここで、一対の取付部として機能する部位は、具体的には、プレート(12、13)に形成された挿通孔17と、プレート14に形成された挿通孔15aとも言える。プレート12とプレート13の両側部に形成された挿通孔17に上側伝達部材20が連結され、プレート14のフランジ15に形成された挿通孔15aに下側伝達部材30が連結される。これにより、上側伝達部材20と下側伝達部材30とを通じて、建物200の梁50と土台60に生じた相対的なせん断変位が一対のプレート(12、13)、14に伝達される。そして、一対のプレート(12、13)、14に伝達されたせん断変位に相当するせん断変位が、制震部材としての粘弾性体18a、18bに入力される。
次に、上側伝達部材20と下側伝達部材30を説明する。上側伝達部材20と下側伝達部材30は、建物200に生じたせん断変位を制震ユニット10に伝達する部材である。
<上側伝達部材20>
上側伝達部材20は、図2に示すように、梁側固定部20A(上側固定部)と、第1ユニット側固定部20Bとを備えている。梁側固定部20Aは、建物200の梁50に固定される部位である。第1ユニット側固定部20Bは、制震ユニット10の一対の取付部のうち一方の取付部に固定される部位である。この実施形態では、上側伝達部材20は、制震ユニット10の対向する一対のプレート(12、13)、14のうち、一方のプレート(12、13)と、梁50とに接続される部材である。上側伝達部材20は、図2に示すように、梁側固定部20Aとして機能するベース22と、第1ユニット側固定部20Bとして機能する取付片24a、24bとを備えている。ベース22は、梁50の下面に沿って配置される鋼板部材である。ベース22には、ボルト挿通孔22aが貫通して形成されている。ベース22は、ボルト挿通孔22aにボルト52を挿通して梁50に取り付けられる。
2つの取付片24a、24bは、ベース22に溶接されており、ベース22から下側に延びる片材である。2つの取付片24a、24bは、上述した制震ユニット10のプレート12、13の間(図4参照)に嵌り、かつ、所要の剛性を備えている。2つの取付片24a、24bは、図2に示すように、プレート12、13の間に配置されている制震ユニット10のプレート14に対して、それぞれ所要の間隔をあけて、プレート12、13の両側部に配置されている。この実施形態では、プレート12、13は、上側伝達部材20の2つの取付片24a、24bに、ボルトナット17aで固定されている。かかる2つの取付片24a、24bによって、制震ユニット10のプレート12、13の間隔が保たれる。さらに、プレート14と2つの取付片24a、24bとの間には、プレート14が予め定められた振幅で揺動できるように所要の空隙がある。
<下側伝達部材30>
下側伝達部材30は、土台側固定部30A(下側固定部)と、第2ユニット側固定部30Bとを備えている。土台側固定部30Aは、建物200の土台60に固定される部位である。第2ユニット側固定部30Bは、制震ユニット10の一対の取付部のうち他方の取付部に固定される部位である。この実施形態では、下側伝達部材30は、制震ユニット10の対向する一対のプレート(12、13)、14のうち他方のプレート14と、土台60とに接続された部材である。この実施形態では、下側伝達部材30は、図1および図2に示すように、第2ユニット側固定部30Bとして機能するフランジ38が設けられた2本のブレース32a、32bと、土台側固定部30Aとして機能する基部34とを備えている。フランジ38は、2本のブレース32a、32bの一端に設けられている。下側伝達部材30のフランジ38は、制震ユニット10のプレート14の一端に設けられたフランジ15に面を合わせて当接させて、ボルトナット38aによって締結している。フランジ38には、2本のブレース32a、32bを取り付けるための取付片39が、フランジ38から立ち上がった状態(図2では、フランジ38から下側に延在した状態)で溶接されている。
<ブレース32a、32b>
2本のブレース32a、32bは、プレート14に接続された部位から、互いの間隔が徐々に拡がるように延在している。この実施形態では、2本のブレース32a、32bは、プレート14に接続されるフランジ38から立ち上がった取付片39に溶接されている。2本のブレース32a、32bは、フランジ38から互いの間隔が徐々に拡がるように延在している。
図8および図9は、2本のブレース32a、32bの上側の基端部32cと、フランジ38に設けられた一対の取付片39、39との取り付け構造を示している。ここで、図8は、図2のVIII−VIII断面矢視図である。また、図9は、2本のブレース32a、32bの基端部32cを示す、下側伝達部材30の左側面図である。この実施形態では、図8および図9に示すように、2本のブレース32a、32bの基端部32cを挟んで対向するように一対の取付片39、39が、フランジ38に設けられている。2本のブレース32a、32bの基端部32cは、当該一対の取付片39、39にそれぞれ取り付けられている。
また、フランジ38と、フランジ38に直交するように設けられたプレート14とは溶接されている。また、フランジ38と、一対の取付片39、39とは、溶接されている。さらに、一対の取付片39、39と、2本のブレース32a、32bの基端部32cとは、それぞれ溶接されている。
また、2本のブレース32a、32bは、図8に示すように、横断面が矩形の角柱材である。2本のブレース32a、32bの基端部32cは、フランジ38に設けられた一対の取付片39、39に挟まれている。この際、図8および図9に示すように、矩形の角柱材からなる2本のブレース32a、32bのうち、横断面において対向する一対の側面a、bが、フランジ38に設けられた一対の取付片39、39にそれぞれ当接している。そして、2本のブレース32a、32bの基端部32cと、一対の取付片39、39とは、2本のブレース32a、32bの側周面の角部c1〜c4に沿って溶接されている。
さらに、この実施形態では、2本のブレース32a、32bの側面と一対の取付片39、39の縁d1、d2とが重なった部位は、一対の取付片39、39の縁d1、d2に沿って溶接されている。これにより、2本のブレース32a、32bと、一対の取付片39、39とが強固に溶接されている。
<横材36>
この実施形態では、横材36は、2本のブレース32a、32bの中間部分に架け渡されている。横材36は、2本のブレース32a、32bに対してピン係合で取り付けられている。
図1に示すように、横材36は、2本のブレース32a、32b間に架け渡される軸部材である。この実施形態では、2本のブレース32a、32bは、フランジ38に対して、均等な角度で斜めに設けられている。2本のブレース32a、32bの先端33a、33bは、それぞれ基部34に溶接されている。横材36は、フランジ38と凡そ平行になるように、2本のブレース32a、32bに架け渡されている。
ここで、基部34は、2本のブレース32a、32bの先端33a、33b(下端)に溶接されている。これに対して、横材36は、2本のブレース32a、32bに対してピン係合で取り付けられている。この実施形態では、横材36は、長軸の板材で構成されている。ここでは、横材36は、ブレース32a、32bの片側(矩形の枠組み204の片側(例えば、前面側))に配置され、2本のブレース32a、32bに架け渡されている。横材36の両端部は、2本のブレース32a、32bにピン係合(この実施形態では、ボルトナット)によって取り付けている。かかるピン係合によって、横材36の接合部分はブレース32a、32bに対して回転が許容されている。
<基部34(土台側固定部30A)>
基部34は、図1に示すように、下側伝達部材30の土台側固定部30Aとして機能する。この実施形態では、基部34は、矩形の枠組み204の内側において、土台60の長手方向に沿って土台60の上に配置される部位である。基部34は、2本のブレース32a、32bの先端(図示した例では下端)33a、33bに、それぞれ取り付けられている。
また、下側伝達部材30の基部34は、左側のブレース32aの下端に設けられた基部34Aと、右側のブレース32bの下端に設けられた基部34Bに分かれている。土台60の中間部分には、下側伝達部材30の基部34は延びていない。この実施形態では、基部34は、図1に示すように、底板部34aと、側板部34b、34bと、補強板35を備えている。
底板部34aは、土台60の長手方向に沿って土台60の上に配置される長尺の平板状の部位である。底板部34aは、ブレース32a、32bの先端33a、33bに対向している。側板部34b、34bは、底板部34aの幅方向の両側から互いに対向するようにそれぞれ立ち上がっている。基部34は、底板部34aと側板部34bで構成されており、上部は開口している。底板部34aの幅方向の両側の側板部34b、34bには、2本のブレース32a、32bの先端が接合される箇所が高くなった溶接部位34c、34cが設けられている。溶接部位34c、34cは、2本のブレース32a、32bの先端33a、33bに対応し、底板部34aの長手方向に2箇所に設けられている。
<基部34とブレース32a、32bとの組み付け>
下側伝達部材30の2本のブレース32a、32bは、底板部34aの幅方向の両側から立ち上がった側板部34b、34bの間(壁の手前側と奥側に配置される側板部34b、34bの間)に入れ込まれて、当該側板部34b、34bに溶接されている。この実施形態では、図1に示すように、2本のブレース32a、32bは、基部34の長手方向の両側の離れた位置にそれぞれ溶接されている。基部34の側板部34b、34bの溶接部位34c、34cは、各ブレース32a、32bに沿ってそれぞれ高くなっている。これにより、基部34と、各ブレース32a、32bとの溶接面積が増え、基部34と各ブレース32a、32bとが強固に固定されている。
<補強板35>
補強板35は、基部34の長さ方向の両端部に取り付けられている。この実施形態では、図1に示すように、左側の基部34Aと右側の基部34Bとのそれぞれの底板部34aの外側の端部に取り付けられている。補強板35は、矩形の板材であり、底板部34aと、底板部34aの幅方向の両側の側板部34b、34bとで囲まれた内側の空間に装着され、底板部34aと、両側の側板部34b、34bに溶接されている。
<基部34の取り付け>
基部34は、図1に示すように、矩形の枠組み204の内側において、土台60の上面に沿って配置される。基部34の底板部34aには、基部34を土台60に固定するための複数のビス孔が形成されている。そして、底板部34aは、当該ビス孔に取り付けられた複数のビス120によって、土台60に固定されている。さらに、この実施形態では、基部34の底板部34aは、補強材66と締結具67とによって土台60に固定されている。土台60および基部34には、補強材66および締結具67が取り付けられる部位にボルト挿通穴が形成されている。
<補強材66>
ここで、補強材66は、下側伝達部材30の底板部34aに対向するように、土台60の下面に沿って配置されている。補強材66の長さは、例えば、下側伝達部材30の基部34と同じか基部34よりも長いとよい。この実施形態では、補強材66は、下側伝達部材30の基部34よりも長く、さらに矩形の枠組み204を構成する一対の柱70a、70b間の距離よりも長い。補強材66は、柱70a、70bが取り付けられた取付位置70a1、70b1の下側を通り、さらに外側まで土台60の下面に沿って延びている。補強材66は、土台60と凡そ同じ幅を有し、補強材66には、アンカーボルト105が挿通される挿通穴66aが形成されている。また、補強材66には、ボルト67a、67aが設けられている。ボルト67a、67aは、補強材66の長さ方向に沿って離れた位置に、立った状態で補強材66に溶接されている。
<締結具67>
締結具67は、底板部34aと補強材66とを締結する部材である。この実施形態では、締結具67は、補強材66に溶接されたボルト67a、67aと、当該ボルト67a、67aに止められるナット67b、67bとで構成されている。
かかる補強材66は、土台60に予め取り付けておくとよい。図10は、補強材66が取り付けられる土台60の正面図である。図11は、補強材66が取り付けられた部位を拡大した正面図である。この実施形態では、土台60には、図10に示すように、補強材66が取り付けられる部位に座彫り60aと、ボルト挿通穴60bとを予め形成しておくとよい。
ここで、座彫り60aは、土台60に補強材66を取り付けた際に、補強材66が土台60の下面から出っ張るのを小さく抑えるための窪みである。この実施形態では、座彫り60aは、補強材66の厚さと凡そ同程度の深さで形成されており、土台60に補強材66を取り付けた際に、補強材66が土台60の下面から出っ張らないように構成されている。
ボルト挿通穴60bは、補強材66のボルト67a、67aを挿通させる孔である。この実施形態では、補強材66のボルト67a、67aは、図1に示すように、補強材66の左右2箇所に設けられている。このため、土台60には、補強材66にボルト67a、67aが設けられた位置に合わせて、補強材66が取り付けられる部位において、左右2箇所に、ボルト挿通穴60b、60bが形成されている。
ここで、座彫り60aとボルト挿通穴60bとは、土台60に予め形成されているとよい。そして、土台60を施工する際に、土台60の下面に補強材66を予め取り付けておくと良い。この際、補強材66は、補強材66に溶接されたボルト67a、67aを、土台60の下面側からボルト挿通穴60bに挿通させ、土台60の上面側に突出させておくとよい。なお、補強材66にボルト67a、67aが溶接されている場合には、補強材66の下面に出っ張りが生じないので、補強材66の収まりが良くなる。
土台60から突出したボルト67a、67aには、図11に示すように、下側伝達部材30の基部34の底板部34aに予め形成されたボルト挿通穴60bが通される。そして、当該ボルト67a、67aにナット67b、67bを取り付け、これを締め付けることによって、下側伝達部材30の基部34を土台60および補強材66に取り付けている。
<制震装置100の取り付け構造>
この制震装置100は、図1に示すように、建物200の梁50と、土台60と、柱70a、70bとによって囲まれた矩形の枠組み204内に配置され、土台60と、梁50と、柱70a、70bに取り付けられている。
この制震装置100は、例えば、上側伝達部材20を梁50に取り付け、下側伝達部材30を土台60に取り付ける。次に、上側伝達部材20と下側伝達部材30とに制震ユニット10を取り付ける。ここで、上側伝達部材20は、図1に示すように、ボルト52によって梁50に取り付けられる。下側伝達部材30の基部34は、上述したように、土台60に予め取り付けられた補強材66のボルト67a、67aに取り付けられるとともに、ビス120によって、土台60に取り付けられている。そして、制震ユニット10は、図2に示すように、上側伝達部材20の一対の取付片24a、24bと、下側伝達部材30のフランジ38に取り付けられる。制震ユニット10と、上側伝達部材20の一対の取付片24a、24bおよび下側伝達部材30のフランジ38との取り付けは、既に説明したとおりである。
図12(a)、(b)は、制震装置100が取り付けられた建物200について、例えば、大きな地震時に、梁50と土台60とが水平方向に相対的に変位した状態を示している。ここで、図12(a)は、梁50が、土台60に対して右側に変位した状態を示しており、図12(b)は、梁50が、土台60に対して左側に変位した状態を示している。
かかる建物200において、大きな地震時には、梁50と土台60とが水平方向に相対的な変位を伴って揺れる。このため、梁50に取り付けられた上側伝達部材20と、土台60に取り付けられた下側伝達部材30との間に相対的な変位が生じる。上側伝達部材20と、下側伝達部材30とが相対的に変位すると、制震ユニット10の対向するプレート(12、13)、14に相対的な変位が生じる。対向するプレート(12、13)、14に相対的な変位が生じると、図6に示すように、粘弾性体18a、18bにせん断変形が生じる。大きな地震時には、梁50、上側伝達部材20およびプレート(12、13)と、土台60、下側伝達部材30およびプレート14とが水平方向に相対的な変位を伴って揺れる。この際、粘弾性体18a、18bに、繰返しせん断荷重が入力される。
粘弾性体18a、18bは、図7に示すように、せん断荷重に対して抵抗力を有するとともに、せん断変形を伴う振動を受けると、一周期毎に、当該ヒステリシスループAで囲まれたエネルギに相当するエネルギを吸収し得る。このため、この制震装置100は、地震時に建物200の揺れを小さく抑えるとともに、振動を早期に減衰させることができ、建物200に生じる損傷や被害の程度を小さくすることができる。
また、建物用制震装置100の下側伝達部材30は、図12(a)、(b)に示すように、制震ユニット10から受ける反力F1によって、土台60に押し付ける力F2と、土台60から引き上げる力F3とが、基部34の両側の端部T、Sで交互に繰返し作用する。
これに対して、下側伝達部材30の土台側固定部30Aは、土台60の上面に沿って配置される底板部34aを有している。そして、当該土台側固定部30Aの底板部34aに対向し、土台60の下面に沿って配置された補強材66と、底板部34aと補強材66とを締結する締結具67とが設けられている。ここで、補強材66は、土台60の高さよりも長い部材であり、土台60の下面を広く支持している。また、下側伝達部材30の基部34と補強材66とは、土台60を挟んでいる。これにより、土台60および下側伝達部材30に所要の剛性が確保されている。
このため、図12(a)、(b)に示すように、制震ユニット10から受ける反力F1によって、土台60に押し付ける力F2と、土台60から引き上げる力F3とが、基部34の両側の端部T、Sで交互に繰返し作用する。この実施形態では、土台60および下側伝達部材30に所要の剛性が確保されているので、土台60の損傷や下側伝達部材30の変形などが小さく抑えられる。
また、この建物用制震装置100では、下側伝達部材30の土台側固定部30Aとしての基部34が、補強材66および締結具67によって土台60に強固に固定される。この場合、基部34の両側端部T、Sが、土台60から浮き上がりにくい。このため、梁50と土台60と柱70a、70bで囲まれる枠体のせん断変形に対して、上側伝達部材20と下側伝達部材30が梁50と土台60とからずれ難い。
建物200に大きな揺れが生じた場合に、下側伝達部材30が建物200の土台60の動きに応じて動くのに対して、上側伝達部材20は建物200の梁50に応じて動く。そして、土台60と梁50との相対変位に応じた適当な相対変位が、下側伝達部材30と上側伝達部材20との間に生じる。このため、建物200の揺れに対して、制震ユニット10の粘弾性体18a、18bに適当なせん断変形を生じさせることができる。そして、粘弾性体18a、18bに入力されるせん断変形に伴って所要の抗力が生じる。かかる抗力によって、建物200の揺れを緩和するとともに、建物200の揺れを早期に減衰させることができる。このように、補強材66を取り付け、土台60および下側伝達部材30に所要の剛性を確保することによって、制震ユニット10がより適切に機能する。
また、この実施形態では、建物用制震装置100は、下側伝達部材30が、柱70a、70bを介して基部34に連結された土台60に取り付けられている。建物200に大きな揺れが生じた場合に、制震ユニット10の粘弾性体18a、18bのせん断変形に伴って、下側伝達部材30の上端が、制震ユニット10から受ける反力F1によって、引っ張られる。この際、当該反力F1は、下側伝達部材30を回転させるように作用しうる。これに対して、下側伝達部材30が、柱70a、70bを介して基部34に連結された土台60に強固に取り付けられている。建物用制震装置100に回転が生じる回転を適切に抑えることができる。
《間柱40》
次に、間柱40を説明する。
間柱40は、図13に示すように、矩形の枠組み204において、一対の柱70a、70bの中間位置において、梁50と土台60に取り付けられている。この実施形態では、制震装置100の2本のブレース32a、32bの間に配置されている。そして、間柱40は、制震ユニット10(対向するプレート(12、13)、14および粘弾性体18a、18b)が設けられた部位を通るように上下方向に沿って延びている。
図14は、建物200の矩形の枠組み204に取り付けられた間柱40の側面図である。図15は、間柱40が制震ユニット10を縦断する部位を拡大した側面図である。図16は、間柱40を分解した側面図である。
<切り欠き41>
この実施形態では、間柱40は、図13に示すように、制震装置100を上下に横切るように取り付けられている。図14および図15に示すように、間柱40は、制震装置100を上下に横切る部位に切り欠き41が形成されている。この実施形態では、切り欠き41は、制震ユニット10および上側伝達部材20を横切る部位に設けられている。つまり、かかる切り欠き41は、制震ユニット10(つまり、対向するプレート(12、13)、14および粘弾性体18a、18b)と、上側伝達部材20のベース22とが収められるように形成されている。
図15に示すように、切り欠き41は、間柱40の片側の側面を切り欠いている。また、当該切り欠き41には蓋43が取り付けられている。蓋43は、切り欠かれた間柱40の一方の側部に沿って延びる板材である。ここでは、切り欠き41に連続して間柱40の側部には、蓋43の一端43aが嵌る凹部41aが形成されている。蓋43は、蓋43の一端43aをかかる凹部41aに嵌めて、切り欠き41が形成された間柱40の側部に沿って配置し、締結具、例えば、ビスによって間柱40に取り付けられる。ここで、凹部41aは、間柱40の切り欠き41に蓋43を取り付けた際に、間柱40の側面に段差が生じるのを防止する。
また、この実施形態では、下側伝達部材30の基部34は、左側のブレース32aの下端に設けられた基部34Aと、右側のブレース32bの下端に設けられた基部34Bに分かれている。土台60の中間部分には、下側伝達部材30の基部34は延びていない。間柱40は、土台60の中間部分に取り付けられている。
ここで、間柱40の側面には、壁材(図示省略)が取り付けられる。このため、間柱40の側面と蓋43の表面との段差はないことが望ましい。また、間柱40の側面と蓋43の表面とに段差が生じるとしても凡そ1.0mm以下、より好ましくは凡そ0.5mm以下であることが望ましい。なお、蓋43は、間柱40と同じ木材を用いてもよい。また、蓋43は、例えば、鉄などの金物をもちいてもよい。
このように、この実施形態では、制震ユニット10は、対向するプレート(12、13)、14と、対向するプレート(12、13)、14の間に配置され、各プレート(12、13)、14にそれぞれ接着された粘弾性体18a、18bとを備えている。ここでは、対向するプレート(12、13)、14のうち一方のプレート(12、13)が上側伝達部材20に接続されている。また、対向するプレート(12、13)、14のうち他方のプレート14が下側伝達部材30に接続されている。そして、上側伝達部材20と下側伝達部材30のうち少なくとも一方(ここでは、下側伝達部材30)は、プレート(12、13)、14に接続された部位から、対向するプレート(12、13)、14と平行な面に沿って延び、互いの間隔が左右に徐々に拡がるように延在した2本のブレース32a、32bを備えている。上側伝達部材20または下側伝達部材30に、このような2本のブレース32a、32bを備えた構造であれば、間柱40を切り欠く領域を小さくできる。このため、間柱40に所要の強度を確保しやすい。
間柱40は、2本のブレース32a、32bの間に、対向するプレート(12、13)、14および粘弾性体18a、18bが設けられた部位を通るように上下方向に沿って延びている。切り欠き41は、対向するプレート(12、13)、14および粘弾性体18a、18bを横切る部位に形成されている。このように、間柱40は、制震ユニット10を横切る部位、さらに、上側伝達部材20および下側伝達部材30を横切る部位に、切り欠き41が取り付けられている。
このような切り欠き41を設けることで、制震装置100を取り付けた矩形の枠組み204に間柱40を取り付けることができる。また、間柱40に形成された切り欠き41には、蓋43が設けられているとよい。かかる蓋43を取り付けることによって、間柱40を切り欠いた部分に生じる隙間を小さくできる。また、間柱40の切り欠き41に蓋43を取り付けることによって、壁材を当該蓋43にビス止めすることができる。このため、壁材を間柱40に適切に取り付けることができる。なお、図14中、2点鎖線w1、w2は、矩形の枠組み204を構成する一対の柱70a、70bおよび間柱40に取り付けられる壁材を仮想的に示している。
<切り欠き45、保持部材46>
さらに、この実施形態では、制震装置100の下側伝達部材30の2本のブレース32a、32bの中間部分に横材36が架け渡されている。間柱40は、2本のブレース32a、32bの間において、制震ユニット10と、上側伝達部材20と、下側伝達部材30とを縦断するように、建物200の梁50と土台60(一対の横軸材)に架け渡されている。間柱40には、下側伝達部材30の横材36を横切る部位に当該横材36が収まる切り欠き45が形成されている。保持部材46は、切り欠き45を塞ぐ部材であり、切り欠き45に収められた横材36を保持する。
ここで、切り欠き45は、図16に示すように、下側伝達部材30の横材36が収まる窪み45aが形成されており、窪み45aの上下両側に保持部材46が取り付けられる段差45bが設けられている。窪み45aは、下側伝達部材30に設けられた横材36の位置および断面形状に応じて、間柱40に予め定められた位置に所要の深さで形成するとよい。また、保持部材46が取り付けられる段差45bは、間柱40の側面に保持部材46が適切に収まるように所要の深さで形成するとよい。また、ここで、図14に示すように、保持部材46は、切り欠き45を覆うように間柱40に取り付けられている。上述したように、間柱40の側面には、壁材(図示省略)が取り付けられる。このため、間柱40の側面と保持部材46の表面との段差は完全にないことが望ましい。また、間柱40の側面と保持部材46の表面とに段差が生じるとしても凡そ1.0mm以下、より好ましくは凡そ0.5mm以下であることが望ましい。
また、図13に示す例では、保持部材46は、切り欠き45を覆うように間柱40に取り付けられている。保持部材46は、かかる形態に限らない。図17は、保持部材46の他の形態を示している。例えば、図17に示すように、保持部材46は、建物200の一対の柱70a、70b(縦軸材)の中間部に架け渡されていてもよい。この場合、保持部材46は、間柱40に対して横材36が収められた切り欠き45を覆うように配置されているとよい。このように、保持部材46を建物200の一対の柱70a、70b(縦軸材)の中間部に架け渡すことによって、保持部材46の剛性を高くすることができる。
また、保持部材46を建物200の一対の柱70a、70b(縦軸材)の中間部に架け渡す場合には、図17に示すように、柱70a、70bには、矩形の枠組み204の内側に面した内側面に受け材72a、72bが取り付けられているとよい。この場合、受け材72a、72bに保持部材46が取り付けられているとよい。受け材72a、72bは、矩形の枠組み204の内側に面した柱70a、70bの内側面に段差72a1、72b1を設け、保持部材46は当該段差72a1、72b1に取り付けられて、柱70a、70bの内側面に収められているとよい。つまり、保持部材46は、矩形の枠組み204において、柱70a、70bからはみ出ないように、柱70a、70bに取り付けられているとよい。これにより、柱70a、70bに壁材を取り付ける際に、保持部材46が邪魔にならない。
また、建物200は、上述したように、土台60(下横軸材)と、土台60(下横軸材)に立てられた一対の柱70a、70b(縦軸材)と、一対の柱70a、70bに架け渡された梁50(上横軸材)とで囲まれた矩形の枠組み204を備えている。そして、矩形の枠組み204内に制震装置100が配置されている。ここで、梁50には、制震装置100の上側伝達部材20および間柱40の上端が取り付けられている。また、土台60には、下側伝達部材30および間柱40の下端が取り付けられている。ここで、間柱40の上端および間柱40の下端と、梁50と土台60との接合部には、それぞれ釘やビスを斜めに打ち込むとよい。
また、矩形の枠組み204の厚さ方向において、間柱40に蓋43や保持部材46が取り付けられた部位は、矩形の枠組み204の厚さ方向の幅(例えば、梁50の幅あるいは土台60の幅)に収まっているとよい。つまり、この実施形態では、制震ユニット10、上側伝達部材20および下側伝達部材30は、矩形の枠組み204の厚さ方向において、梁50および土台60よりも幅が十分に狭い。このため、切り欠き41、切り欠き45を設けることによって、制震ユニット10、上側伝達部材20、下側伝達部材30を横切らせて間柱40を取付ることができる。
例えば、矩形の枠組み204の厚さ方向において、制震ユニット10、上側伝達部材20、下側伝達部材30の幅は、梁50および土台60よりも、例えば、30mm以上、より好ましくは、40mm程度狭いとよい。これにより、間柱40に切り欠き41を設ける部位に、15mm以上、より好ましくは20mm程度の厚さの間柱40を残すことができ、さらに蓋43の厚さも15mm以上、より好ましくは20mm程度とすることができる。例えば、この実施形態では、矩形の枠組み204の厚さ方向において、柱70a、70b、および、間柱40の幅t1(図16参照)は105mmである。間柱40は、切り欠き41を設ける部位は、当該矩形の枠組み204の厚さ方向において85mm程度の深さt2で切り欠いている。また、蓋43を取り付ける凹部41aとして、20mm程度の段差t3を切り欠いている。そして、矩形の枠組み204の厚さ方向に、凡そ20mmの厚さt4の間柱40を残し、また、蓋43の厚さt5も凡そ20mmとしている。なお、切り欠き41の深さや凹部41aの深さの程度は、上記に限定されない。
また、この実施形態では、制震ユニット10および上側伝達部材20を収める切り欠き41は、長さs1が320mmであり、蓋43を嵌める凹部41aの長さs2は100mmである。また、蓋43の長さs3は420mmである。つまり、制震ユニット10および上側伝達部材20は、間柱40に形成された、長さ320、深さ85mmの切り欠き41(20mmの蓋43が取り付けられるので、実質的に深さが65mmの空間)に収められている。なお、この実施形態では、対向するプレート(12、13)、14のうち、プレート(12、13)の厚さは、凡そ6mmであり、プレート14の厚さは凡そ9mmであり、粘弾性体18a、18bの厚さは、凡そ19.5mmである。
ここで、切り欠き41の深さや長さ、凹部41aの深さや長さ、および、切り欠き42の深さや長さを例示した。これらは収められる制震ユニット10および上側伝達部材20、下側伝達部材30の基部34の形状や大きさに合わせて適宜に調整されうる。また、間柱40の切り欠き41には、制震ユニット10が配置された状態で若干の隙間がある。かかる隙間は、建築基準法で定められる準耐火構造に準じる防火性能を持つ構造として問題がない程度であれば、若干の隙間は許容される。また、横材36を収めた切り欠き45についても、若干隙間が生じ得る。この場合も、保持部材46を設けることによって、建築基準法で定められる準耐火構造に準じる防火性能を持つ構造として問題がない程度であれば、若干の隙間は許容される。
つまり、この実施形態では、間柱40、梁50、土台60および柱70a、70bの幅は同じである。間柱40は、制震装置100を縦断する部位(つまり間柱40に蓋43および保持部材46が取り付けられた部位)についても、矩形の枠組み204の厚さ方向において、梁50、土台60および柱70a、70bと同じ幅になっている。したがって、かかる間柱40は、矩形の枠組み204の空間を適切に区切ることができる。このような間柱40を取り付けることによって、制震装置100が取り付けられた建物200は、建築基準法で定められる準耐火構造に準じる防火性能を持つ構造としてみなされるようになる。
また、この実施形態では、間柱40に形成された切り欠き45には、制震装置100の下側伝達部材30の2本のブレース32a、32bの中間部分に架け渡された横材36が収められている。そして、当該横材36は、切り欠き45に取り付けられた保持部材46によって、切り欠き45に収められた状態で保持されている。ここで、保持部材46は、間柱40と同じ木材を用いてもよい。また、保持部材46は、例えば、鉄などの金物をもちいてもよい。
ここで、上述したように大きな地震時には、下側伝達部材30の2本のブレース32a、32bには、圧縮方向の力が繰返し作用する。かかる圧縮方向の力に対して、2本のブレース32a、32bは、2本のブレース32a、32bに架け渡された横材36によって、内側に座屈するのが規制されている。横材36は間柱40に形成された切り欠き45に収められた状態で、保持部材46によって保持されている。このため、ブレース32a、32bが矩形の枠組み204の外側(矩形の枠組み204の厚さ方向)に座屈するような変形も規制される。このように、間柱40および保持部材46によって、2本のブレース32a、32bに架け渡された横材36を保持することによって、大きな地震時に、下側伝達部材30の2本のブレース32a、32bが座屈しにくくなる。これによって、大きな地震時に、下側伝達部材30が変形するのを防止でき、制震ユニット10に適切なせん断変位を伝達することができる。
以上、本発明の一実施形態に係る制震装置100を説明した。制震装置100は、上述した実施形態に限定されない。
ここで、図13では、2本のブレース32a、32bに対して、一本の横材36が取り付けられた形態を例示した。図18は、2本のブレース32a、32bに対して、複数の横材36が取り付けられた形態を例示している。かかる横材36は、下側伝達部材30の2本のブレース32a、32bの変形を規制する機能を奏するものである。設計上、横材36と保持部材46は、図18に示すように、2本のブレース32a、32bに複数設けられていてもよい。この場合、例えば、横材36と保持部材46が2本のブレース32a、32bに均等な間隔で配置されていてもよい。
また、下側伝達部材30の基部34は、図1および図13に示すように、左側のブレース32aの下端に設けられた基部34Aと、右側のブレース32bの下端に設けられた基部34Bに分かれ、土台60の中間部分に延びていない形態を例示した。基部34は、これに限らない。例えば、図示は省略するが、基部34は、左側のブレース32aの下端に設けられた基部34Aと右側のブレース32bの下端に設けられた基部34Bとが連続して、土台60の中間部分に延びた形態でもよい。この場合、間柱40は、土台60の中間部分に延びた基部34と干渉する部分において、切り欠きが設けられていてもよい。この場合、当該切り欠きを塞ぐように蓋材が取り付けられていてもよい。
なお、上述した実施形態では、制震装置100は、建物200の土台60と、土台60に立てられた左右一対の柱70a、70bと、柱70a、70bに架け渡された梁50とで囲まれた矩形の枠組み204に配置されている。制震装置100が配置されるのは、かかる建物200の1階部分に限定されず、制震装置100は、例えば、建物200の2階以上(例えば、2階部分や3階部分)において、建物200の一対の横軸材と一対の縦軸材とで囲まれた矩形の枠組み内に配置されてもよい。また、制震装置100は、建物200に対して複数配置されるとよく、例えば、建物200の直交する方向に配置された2つの壁の構造体となる、2箇所の矩形の枠組みに、制震装置100を取り付けてもよい。この場合、建物200の直交する2方向の揺れに対して、制震装置100が複合的に機能する。このため、建物200に作用する水平方向の揺れに対して振動を小さく抑えることができ、かつ、早期に揺れを減衰させることができる。
上述した実施形態では、横材36は、図1に示すように、2本のブレース32a、32bに対してピン係合で取り付けられている。次に、2本のブレース32a、32bの中間部分に架け渡された横材36についての変形例を説明する。ここで、図19は、変形例にかかる横材301を備えた制震装置100Aが取り付けられた建物の壁を示す正面図である。図20は、2本のブレース32a、32bに取付けられた横材301を拡大した図である。ここで、図20では、図19の背面側から横材301が描かれている。
〈横材301〉
かかる変形例では、横材301は、図19および図20に示すように、鋼板で構成されている。ここでは、横材301は、予め定められた厚さを有する鋼板を切り出した部材である。横材301は、2本のブレース32a、32bの間の予め定められた位置に架設される。横材301の長さは、かかる予め定められた位置において、2本のブレース32a、32bに架け渡されるのに要する長さを有している。横材301の長さ方向の中間部分では、横材301の幅(図中、矩形の枠組み204の高さ方向の幅)は一定である。横材301の長さ方向の両端部分は、横材301の幅は徐々に広くなっている。横材301の長さ方向の両端は、2本のブレース32a、32bの内側の側面に合わせて折り曲げられており、2本のブレース32a、32bの内側の側面に沿って延びるフランジ301a、301bが形成されている。
この横材301は、図20に示すように、両端のフランジ301a、301bと、2本のブレース32a、32bの内側の側面32a1、32b1とを合わせて、ボルト302aによって接合している。ここでは、ボルト302aは、フランジ301a、301bの上側と下側の2箇所に取付けられており、それぞれ2本のブレース32a、32bを貫通して、ナット302bで締結されている。この場合、横材301が2本のブレース32a、32bに接合された部位は、2本のブレース32a、32bに対して、回転が許容されていない。また、図21は、図20のXXI―XXI断面であり、ブレース41、42の内側の側面32a1、32b1に取付けられた横材301のフランジ301bを示している。横材301は、図21に示すように、矩形の枠組み204の厚さ方向において、2本のブレース32a、32bの内側の側面32a1、32b1に収められている。このため、この実施形態では、2本のブレース32a、32bは、横材301が取り付けられた部位が厚くならない。
このように、横材301の両端は、2本のブレース32a、32bにそれぞれ2箇所以上の位置で締結されているとよい。また、横材301の両端は、2本のブレース32a、32bの内側の側面32a1、32b1に締結されていてもよい。また、横材301は、鋼板で構成されていてもよい。この場合、横材301の長さ方向の両端部分は、2本のブレース32a、32bの内側の側面32a1、32b1に合わせて、それぞれ折り曲げられており、当該折り曲げられた部位が、2本のブレース32a、32bの内側の側面32a1、32b1に重ね合わせて締結されているとよい。
また、図20に示すように、この実施形態では、横材301の長さ方向の中間部分301cでは、横材301の幅は同じである。横材301の長さ方向の両側の基端部分301dは、図20に示すように、長さ方向の中間部分301cから2本のブレース32a、32bの内側の側面32a1、32b1に重ね合わされて締結される部位301aに向けて徐々に幅が広くなっているとよい。振動時には、2本のブレース32a、32bの側面32a1、32b1に接合された、横材301の基端部(横材301の幅が徐々に広くなった部位301d)により大きな応力が作用する。この実施形態では、振動時により大きな応力が作用する横材301の両側の基端部301dにおいて、横材301の幅が徐々に広くなっているので、横材301は2本のブレース32a、32bをより強固に支持することができる。
なお、ここでは、横材301の両端は、2本のブレース32a、32bに対してそれぞれ2箇所以上の位置で締結された形態を例示した。横材301の両端と、2本のブレース32a、32bとの接合は、かかる形態に限定されない。図示は省略するが、横材301の両端は、例えば、2本のブレース32a、32bに対してそれぞれ溶接されていてもよい。
この場合、横材301は、2本のブレース32a、32bに溶接されているので、2本のブレース32a、32bに対して回転が許容されていない。また、横材301を溶接する場合でも、図21に示す形態のように、矩形の枠組み204の厚さ方向において、2本のブレース32a、32bの内側の側面32a1、32b1に収められているとよい。この場合、横材301が取り付けられた部位が厚くならない。この場合、横材301は、上述のように鋼板で構成されていているとよい。そして、横材301の長さ方向の両端部分は、2本のブレース32a、32bの内側の側面32a1、32b1に合わせて、それぞれ折り曲げられているとよい。そして、当該折り曲げられた部位が、2本のブレース32a、32bの内側の側面32a1、32b1に重ね合わされた状態で溶接されているとよい。
〈下側伝達部材40の上端(第2ユニット側固定部320)〉
また、図19に示された制震装置100Aでは、下側伝達部材40の上端に設けられる第2ユニット側固定部320の構造が、図1に示された制震装置100と異なる。ここで、図22は、下側伝達部材40の上端を拡大した正面図であり、図23は、図22のXXIII―XXIII断面矢視図である。この実施形態では、下側伝達部材40の上端に設けられた第2ユニット側固定部320は、図22および図23に示すように、2本のブレース32a、32bの上端に、鋼板からなる取付片321が設けられている。当該取付片321は、取付部321aと、側板部321b、321cとを備えている。ここで、取付部321aは、制震ユニット10のプレート14に設けられたフランジ15に重ねてボルトナット322によって取付けられる部位である。側板部321b、321cは、取付部321aから2本のブレース32a、32bの前面側と背面側にそれぞれ折り曲げられており、2本のブレース32a、32bにそれぞれ溶接されている。かかる形態によれば、取付片321が一枚の鋼板で構成されているので、図1に示された形態に比べて、軽量化を図ることができ、また、溶接箇所が少なく、製造コストを低く抑えることができる。
〈間柱40、保持部材46〉
次に、図24は、間柱40および保持部材46が取り付けられた状態を示す正面図である。図25は、図24のXXV−XXVの断面矢視図であり、間柱40が横材301を縦断する部位を拡大した側面図である。
この横材301には、図24に示すように、間柱40が取付けられるともに、保持部材46が取付けられる。ここで、間柱40と保持部材46の取り付けは、図17で説明した形態と凡そ同じである。この実施形態では、図19に示すように、土台60に、間柱40が取り付けられる部位に切り込み60aが設けられている。間柱40の下端40aは、図21に示すように、当該切り込み60aに嵌められている。そして、間柱40の側面から土台60に至るように斜め下方に釘を打ち付けることによって、間柱40が土台60に固定されている。間柱40には、適宜に切り欠きが設けられており、横材301が配置されている。そして、間柱40には、保持部材46が取付けられる。この実施形態では、保持部材46は、図24に示すように、柱70a、70bには、矩形の枠組み204の内側に面した内側面に取付けられた受け材72a、72bの当該段差72a1、72b1に取り付けられている。そして、図25に示すように、保持部材46は、間柱40の切り欠き45に嵌め合わされてビス330によって固定されている。
なお、間柱40には、上側伝達部材20、制震ユニット10、下側伝達部材40および横材301が横切る部位に切り欠き41、45が形成されている(図14参照)。これにより、間柱80が、上側伝達部材20、制震ユニット10、下側伝達部材40および横材301に干渉しないようになっている。また、図示は省略するが、切り欠き41、45が形成されることによって間柱20に生じる空隙は、断熱材が埋められてもよい。かかる断熱材は、例えば、グラスウールを用いるとよい。かかる断熱材は、上側伝達部材20、制震ユニット10、下側伝達部材40および横材301に取り付けられていてもよい。
以上のように、ここで提案される建物用制震装置100は、建物200に生じた振動を小さく抑え、かつ、早期に減衰させる制震装置として好適である。建物用制震装置100は、特に、木造住宅用の制震構造として好適である。なお、ここで提案される制震装置は、特に言及されない限りにおいて、上述された何れの実施形態およびその変形例にも限定されない。また、上述された実施形態および種々の変形例で開示された各構成は、齟齬が生じない限りにおいて適宜に組合すことができる。
10 制震ユニット
12、13、14 プレート
15 フランジ
15a 挿通孔
17 挿通孔
17a ボルトナット
18a、18b 粘弾性体
20 上側伝達部材
20A 梁側固定部(上側固定部)
20B 第1ユニット側固定部
22 ベース
22a ボルト挿通孔
24a、24b 取付片
30 下側伝達部材
30A 土台側固定部(下側固定部)
30B 第2ユニット側固定部
32a、32b ブレース
32a1、32b1 2本のブレース32a、32bの内側の側面
32c ブレースの基端部
33a、33b ブレースの先端(下端)
34 基部
34a 底板部
34b 側板部
34c 溶接部位
35 補強板
36 横材
38 フランジ
38a ボルトナット
39 取付片
40 間柱
41 切り欠き
41a 凹部
43 蓋
43a 蓋43の一端
45 切り欠き
45a 窪み
45b 段差
46 保持部材
50 梁(天井梁、上側の横軸材)
52 ボルト
60 土台(下側の横軸材)
60a 座彫り
60b ボルト挿通穴
66 補強材
66a 挿通穴
66b 側部
67 締結具
67a ボルト
67b ナット
70a、70b 柱(縦軸材)
70a1、70b1 取付位置
72a、72b 受け材
72a1、72b1 段差
100 制震装置(建物用制震装置)
105 ホールダウンボルト
106 基礎パッキン
105 アンカーボルト(ホールダウンボルト)
120 ビス
150 ホールダウン金物
200 建物
202 コンクリート基礎
204 矩形の枠組み
301 横材
301a、301b フランジ
302a ボルト
302b ナット
320 第2ユニット側固定部
321 取付片
321a 取付部
321b、321c 側板部
330 ビス

Claims (17)

  1. 建物の一対の横軸材と一対の縦軸材とで囲まれた矩形の枠組み内に配置され、
    制震ユニットと、
    上側伝達部材と、
    下側伝達部材と、
    間柱と、
    保持部材と
    を備え、
    前記制震ユニットは、
    制震部材と、
    前記制震部材に相対的な変位が入力される一対の取付部と
    を備え、
    前記上側伝達部材は、
    前記建物の前記一対の横軸材のうち上側の横軸材に固定される上側固定部と、
    前記制震ユニットの一対の取付部のうち一方の取付部に固定される第1ユニット側固定部と
    を備え、
    前記下側伝達部材は、
    前記建物の前記一対の横軸材のうち下側の横軸材に固定される下側固定部と、
    前記制震ユニットの一対の取付部のうち他方の取付部に固定される第2ユニット側固定部と、
    前記第2ユニット側固定部から互いの間隔が徐々に拡がるように延在し、その先端が前記下側固定部に連結された2本のブレースと、
    前記2本のブレースの中間部分に架け渡された横材と
    を備え、
    前記間柱は、
    前記2本のブレースの間において、前記制震ユニットと、前記上側伝達部材と、前記下側伝達部材とを縦断するように、前記建物の一対の横軸材に架け渡されており、
    前記下側伝達部材の前記横材を横切る部位に当該横材が収まる切り欠きが形成されており、
    前記保持部材は、前記切り欠きを塞ぐ部材であり、前記切り欠きに収められた前記横材を保持する、
    建物用制震装置。
  2. 前記保持部材は、前記切り欠きを覆うように前記間柱に取り付けられている、請求項1に記載された建物用制震装置。
  3. 前記保持部材は、前記一対の縦軸材の中間部に架け渡されており、前記間柱に対して前記切り欠きを覆うように配置されている、請求項1または2に記載された建物用制震装置。
  4. 前記一対の縦軸材は、前記矩形の枠組みの内側に面した内側面に受け材が取り付けられており、当該受け材に前記保持部材が取り付けられている、請求項3に記載された建物用制震装置。
  5. 前記受け材は、前記矩形の枠組みの内側に面した前記一対の縦軸材の内側面に段差を設け、前記保持部材は当該段差に取り付けられて、前記縦軸材の内側面に収められている、請求項4に記載された建物用制震装置。
  6. 前記横材と前記保持部材を複数備えた、請求項1から5までの何れか一項に記載された建物用制震装置。
  7. 前記横材と前記保持部材が前記ブレースに均等な間隔で配置されている、請求項6に記載された建物用制震装置。
  8. 前記間柱には、壁材が取り付けられる、請求項1から7までの何れか一項に記載された建物用制震装置。
  9. 前記横材の両端は、2本のブレースに対してそれぞれ2箇所以上の位置で締結されている、請求項1からまでの何れか一項に記載された建物用制震装置。
  10. 前記横材の両端は、2本のブレースに対してそれぞれ溶接されている、請求項1からまでの何れか一項に記載された建物用制震装置。
  11. 前記横材は、鋼板で構成されており、
    当該横材の長さ方向の両端部分は、前記2本のブレースの内側の側面に合わせて、それぞれ折り曲げられており、当該折り曲げられた部位が前記2本のブレースの内側の側面に重ね合わされて溶接されている、請求項10に記載された建物用制震装置。
  12. 前記横材の長さ方向の両端部分は、長さ方向の中間部分から2本のブレースの内側の側面に重ね合わされて締結される部位に向けて徐々に幅が広くなっている、請求項11に記載された建物用制震装置。
  13. 制震ユニットと、
    上側伝達部材と、
    下側伝達部材と、
    を備え、
    前記制震ユニットは、
    制震部材と、
    前記制震部材に相対的な変位が入力される一対の取付部と
    を備え、
    前記上側伝達部材は、
    上側固定部と、
    前記制震ユニットの一対の取付部のうち一方の取付部に固定される第1ユニット側固定部と
    を備え、
    前記下側伝達部材は、
    前記制震ユニットの一対の取付部のうち他方の取付部に固定される第2ユニット側固定部と、
    前記第2ユニット側固定部から互いの間隔が徐々に拡がるように延在した2本のブレースと、
    前記2本のブレースの下端にそれぞれ取り付けられた基部と、
    前記2本のブレースの中間部分に架け渡された横材と
    間柱と、
    保持部材と
    を備え
    前記基部は、前記2本のブレースの下端の間の中間部分には延びておらず、
    前記間柱は、
    前記2本のブレースの間において、前記制震ユニットと、前記上側伝達部材と、前記下側伝達部材とを縦断するように配置され、
    前記下側伝達部材の前記横材を横切る部位に当該横材が収まる切り欠きが形成されており、
    前記保持部材は、前記切り欠きを塞ぐ部材であり、前記切り欠きに収められた前記横材を保持する、建物用制震装置。
  14. 前記横材は、鋼板で構成されており、
    当該横材の長さ方向の両端部分は、前記2本のブレースの内側の側面に合わせて、それぞれ折り曲げられており、当該折り曲げられた部位が前記2本のブレースの内側の側面に重ね合わされて締結されている、請求項13に記載された建物用制震装置。
  15. 前記横材の両端は、2本のブレースに対してそれぞれ溶接されている、請求項13に記載された建物用制振装置。
  16. 前記横材は、鋼板で構成されており、
    当該横材の長さ方向の両端部分は、前記2本のブレースの内側の側面に合わせて、それぞれ折り曲げられており、当該折り曲げられた部位が前記2本のブレースの内側の側面に重ね合わされて溶接されている、請求項15に記載された建物用制震装置。
  17. 前記横材の長さ方向の両端部分は、長さ方向の中間部分から2本のブレースの内側の側面に重ね合わされて締結される部位に向けて徐々に幅が広くなっている、請求項14または16に記載された建物用制震装置。
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